説明

撮像装置

【課題】 効果的に小型化した電池収納部を持つ撮像装置を提供すること。
【解決手段】 爪が電池の中心軸に対して非対称に配置されており、電池を電池収納部に収納時に爪の側面と電池の側面との間に指座繰り部を配設することで、効果的に電池収納部を小型化することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電池収納部を有する撮像装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、デジタルビデオやデジタルカメラなどの撮像装置においては多機能化が進んでいる。そして機能を拡張する一方で、機能性を損なわない製品の小型化の検討が必要とされてきている。これは、撮像装置の電池収納部の構造についても同様であり、機能性を損なわずに電池収納部を小型化することが求められている。
【0003】
(図5の説明)
図5は従来の撮像装置の電池収納構造を説明する断面図である。ここで、200は撮像装置、110は電池、111は電池収納部、114aは第1の爪引っかけ部、114bは第2の爪引っかけ部、115aは第1の爪、115bは第2の爪である。ここで第1の爪115aと第2の爪115bは電池110の中心軸xに対して対称に配設されている。
【0004】
また、以下に示す特許文献1にも電池の爪が電池の中心軸に対して対称に配設されている例が示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平11−275398号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来の撮像装置においては、電池の最外形より外側へ機能部を配設せざるを得なく、電池収納部を有効利用することができず、撮像装置本体の幅方向が大きくなる傾向があり、小型化が困難であるといった問題があった。
【0007】
本発明の目的は、効果的に小型化した電池収納部を持つ撮像装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の撮像装置は、開閉する蓋と、蓋を操作するための凹形状を有する指座繰り部と、複数の爪形状を有する電池と、前記爪を引っかけ前記電池を保持する電池収納部を有する撮像装置において、
前記爪は前記電池の中心軸に対して非対称に配置されており、前記電池を前記電池収納部に収納時に前記爪の側面と前記電池の側面との間に前記指座繰り部を配設することを特徴としている。
【発明の効果】
【0009】
以上説明したように、爪を電池の中心軸に対して非対称に配置して構成し、爪の側面と電池の側面との間に指座繰り部を配設することで、効果的に電池収納部を小型化した撮像装置の提供が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の実施例に係る撮像装置の内部構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施例に係る撮像装置の外観を説明する図である。
【図3a】本発明の実施例に係る電池の背面図である。
【図3b】本発明の実施例に係る電池の上面図である。
【図4a】本発明の実施例に係る撮像装置の開閉蓋が閉まった状態の電池収納構造を説明する断面図である。
【図4b】本発明の実施例に係る撮像装置の開閉蓋が開いた状態の電池収納構造を説明する断面図である。
【図5】従来の撮像装置の電池収納構造を説明する断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0012】
(図1の説明)
図1は本発明の実施例に係る撮像装置の内部構成を示すブロック図である。図1に示すように、撮像装置100は、レンズ21、撮像素子22、カメラ信号処理部23、モニタ24、レコーダ25、電源回路26、電池10、画像変換回路27、制御マイコン28、操作キー29を備える。撮像装置の原理としては、レンズ21を通ってきた光が撮像素子22によって電気信号に変えられ、カメラ信号処理部23によってデジタル処理される。そして像をレコーダ25に記録し、モニタ24に表示する構成となっている。また、撮影者はモニタ24に表示される像を確認しつつ操作キー29を操作する。この操作キー29の操作内容を示すデータは、制御マイコン28により具体的な処理内容を示すコマンドにブレークダウンされた後、各部に供給される。
【0013】
(図2の説明)
図2は本発明の実施例に係る撮像装置の外観を説明する図である。図2に示す通り、撮像装置100はレンズ21を有し、レンズ21と反対方向に電池収納部11が設けられている。また、電池収納部11の脇に開閉蓋12が配設され、開閉蓋12を操作するための指座繰り部13が配設されている。
【0014】
(図3a、図3bの説明)
図3aは本発明の実施例に係る電池10の背面図であり、図3bは本発明の実施例に係る電池10の上面図である。なお、図3bで示したエリアAは、10aの延長と10cの延長と10bと10dで囲まれた範囲である。
【0015】
ここで、15aは第1の爪、15bは第2の爪であり、15cは第3の爪、15dは第4の爪である。図3a、図3bに示す通り、第1の爪15a、第2の爪15bと第3の爪15c、第4の爪15dは電池の中心軸Yに対して非対称に配設されている。このため、図3bのエリアAで示した通り、エリアAに何も配設されない空間ができる。
【0016】
(図4a、図4bの説明)
図4aは本発明の実施例に係る撮像装置の開閉蓋が閉まった状態の電池収納構造を説明する断面図であり、図4bは本発明の実施例に係る撮像装置の開閉蓋が開いた状態の電池収納構造を説明する断面図である。
【0017】
ここで、100は撮像装置、10は電池、11は電池収納部、12は開閉蓋、13は指座繰り部、14aは第1の爪引っかけ部、15aは第1の爪、16は電池基板、17はスイッチ基板、18は記録メディア基板、19は記録メディアジャック、20は記録メディアである。
【0018】
図4aに示すように、記録メディア基板18に搭載された記録メディアジャック19へのゴミや埃の侵入を防ぐため開閉蓋12が設置されている。また開閉蓋12を操作するための指を入れる空間として指座繰り部13が設けられている。また、指座繰り部13は図3bで示したエリアAに配設されている。図3a、図3bで説明した通り、第1の爪15a、第2の爪15bと第3の爪15c、第4の爪15dを電池の中心軸Yに対して非対称に配設し、空いた空間であるエリアAに指座繰り部13を配設することで、撮像装置本体の幅方向を広げることなく電池収納部11を効果的に小型化した撮像装置を提供することができる。
【0019】
また、ここで、電池基板16を指座繰り部13と反対方向へ移動し、斜めに配設した記録メディア20の挿入口を電池10へ近づけることでスイッチ基板17を配設する空間をつくることができ、撮像装置本体を小型化することができる。
【0020】
また図4bで示した開閉蓋12が開いた状態では、指座繰り部13は記録メディア20を操作する際の指の逃げとなる。
【符号の説明】
【0021】
100‥‥撮像装置
10‥‥電池
11‥‥電池収納部
12‥‥開閉蓋
13・・・・指座繰り部
14a・・・・第1の爪引っかけ部
15a・・・・第1の爪
15b・・・・第2の爪
15c・・・・第3の爪
15d・・・・第4の爪
16・・・・電池基板
17・・・・スイッチ基板
18・・・・記録メディア基板
19・・・・記録メディアジャック
20・・・・記録メディア
21・・・・レンズ
22・・・・撮像素子
23・・・・カメラ信号処理部
24・・・・モニタ
25・・・・レコーダ
26・・・・電源
27・・・・画像変換回路
28・・・・制御マイコン
29・・・・操作キー
200‥‥撮像装置
110‥‥電池
111‥‥電池収納部
114a・・・・第1の爪引っかけ部
114b・・・・第2の爪引っかけ部
115a・・・・第1の爪
115b・・・・第2の爪


【特許請求の範囲】
【請求項1】
開閉する蓋と、蓋を操作するための凹形状を有する指座繰り部と、複数の爪形状を有する電池と、前記爪を引っかけ前記電池を保持する電池収納部を有する撮像装置において、
前記爪は前記電池の中心軸に対して非対称に配置されており、前記電池を前記電池収納部に収納時に前記爪の側面と前記電池の側面との間に前記指座繰り部を配設することを特徴とする撮像装置。


【図1】
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【図2】
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【図3a】
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【図3b】
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【図4a】
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【図4b】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−105018(P2013−105018A)
【公開日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−248638(P2011−248638)
【出願日】平成23年11月14日(2011.11.14)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】