説明

撮像装置

【課題】部分領域から画像信号を出力させる撮像モードのとき部分領域範囲外の顔画像の有無を考慮した撮像動作に速やかに切り替える。
【解決手段】第1の撮像モードと第2の撮像モードとを有し、測光センサ36と撮像素子32とを備える。測光センサ36の撮像面全体から取得された画像は顔検出部383に出力され、顔検出部383によりその画像の中から顔画像が検出される。位置判定部384は、顔検出部383により検出された顔画像が撮像素子32の撮像面において部分領域102の内側および外側のいずれにあるかを判定する。ボディ側制御装置38は、図6のステップS302において、位置判定部の判定結果に基づいて、第2の撮像モードのとき第2の撮像手段を用いた撮像動作を行う際に顔画像を考慮するか否かを決定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は撮像装置に関する。
【背景技術】
【0002】
撮像素子の撮像領域全域から画像信号を出力させる通常の撮像モード(以降、第1撮像モードと称する)の他に、撮像領域の部分領域から画像信号を出力させる撮像モード(以降、第2撮像モードと称する)を備えたデジタル一眼レフカメラが知られている(たとえば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−166144号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
第2撮像モードにおいて、顔検出の検出結果に基づいて撮像装置の設定を行い撮像動作を行う場合、部分領域範囲外に存在する顔画像については考慮したくない。しかし、第2撮像モードから第1撮像モードに切り替えられたときには、部分領域範囲外に存在する顔画像についても考慮した撮像動作に速やかに切り替えられるような撮像装置が望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に係る発明は、第1の撮像モードと第2の撮像モードとを有する撮像装置であって、撮像面で受光した光束に基づいた画像信号を出力し、第1の撮像モードのときは撮像面の第1領域の画像信号から画像を取得し、第2の撮像モードのときは撮像面の一部の第1領域よりも小さい第2領域の画像信号から画像を取得する撮像手段と、撮像手段の第1領域から出力される画像信号から顔画像を検出する顔検出手段と、顔検出手段により検出された顔画像の位置が撮像手段の第2領域の内側および外側のいずれかを判定する位置判定手段と、位置判定手段の判定結果に基づいて、第2の撮像モードの撮像動作を行うときに顔画像を考慮するか否かを決定する決定手段と、を備えることを特徴とする。
請求項3に係る発明は、第1の撮像モードと第2の撮像モードとを有する撮像装置であって、撮像面で受光した光束に基づいた画像信号を出力する第1の撮像手段と、撮像面で受光した光束に基づいた画像信号を出力し、第1の撮像モードのときは撮像面の第1領域の画像信号から画像を取得し、第2の撮像モードのときは撮像面の一部の第1領域よりも小さい第2領域の画像信号から画像を取得する第2の撮像手段と、第1領域に対応する第1の撮像手段の撮像領域から出力される画像信号から顔画像を検出する顔検出手段と、顔検出手段により検出された顔画像の位置が第2の撮像手段の撮像面において第2領域の内側および外側のいずれかを判定する位置判定手段と、位置判定手段の判定結果に基づいて、第2の撮像モードのとき第2の撮像手段を用いた撮像動作を行う際に顔画像を考慮するか否かを決定する決定手段とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
部分領域範囲外の顔画像の有無を考慮した撮像動作に速やかに切り替えられる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明の一実施の形態による撮像装置の一構成例を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施の形態による撮像装置の機能ブロック図の一例である。
【図3】撮像モードについて説明するための図である。
【図4】本発明の一実施の形態による撮像装置において被写体像を撮像するための処理に関するフローチャートの一例である。
【図5】本発明の一実施の形態による撮像装置において被写体像を撮像するための処理に関するフローチャートの一例である。
【図6】本発明の一実施の形態による撮像装置において被写体像を撮像するための処理に関するフローチャートの一例である。
【図7】本発明の変形例における撮像装置の機能ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図1は、本願発明の一実施の形態による測光装置を備える撮像装置について、その一構成例を例示するブロック図である。図1に例示する撮像装置は、デジタル一眼レフカメラであって、交換レンズ2とカメラボディ3とを備える。カメラ1の交換レンズ2は不図示のマウント部によりカメラボディ3に交換可能に装着される。
【0009】
交換レンズ2は、フォーカシング用レンズやズーミング用レンズを含む結像光学系21と、絞り22と、レンズ側制御装置23とを備える。レンズ側制御装置23は、CPUやRAM、ROMなどを有する。レンズ側制御装置23は、結像光学系21や絞り22の駆動制御や状態検出などの処理を行う。
【0010】
カメラボディ3は、クイックリターンミラー31と撮像素子32とファインダスクリーン33とペンタプリズム34と再結像光学系35と測光センサ36と接眼レンズ37とボディ側制御装置38と表示部39と操作部材40とを備える。
【0011】
被写体からの光束は、結像光学系21を介してカメラボディ3へ入射される。クイックリターンミラー31が図示の位置にあるときは、カメラボディ3へ入射した被写体光束は、クイックリターンミラー31に反射され、ファインダスクリーン33の拡散面に結像する。ファインダスクリーン33を透過した光束は、ペンタプリズム34に入射する。ペンタプリズム34にファインダ光学系光軸41に沿って入射した被写体光束は、ペンタプリズム34により接眼レンズ37へ導かれる。ペンタプリズム34に測光光学系光軸42に沿って入射した被写体光束は、ペンタプリズム34により再結像光学系35へ導かれる。再結像光学系35は、再結像レンズを有し、測光光学系光軸42に沿って入射した被写体光束を測光センサ36の受光面に再結像させる。クイックリターンミラー31が退避状態にあるときは、カメラボディ3へ入射した被写体光束は撮像素子32へ導かれる。
【0012】
撮像素子32および測光センサ36は、それらの受光面に二次元状に画素が配列されている。各画素は、赤(R)、緑(G)、または青(B)のカラーフィルタを有しており、ベイヤ配列に基づいて受光面に配列されている。各画素は、被写体光束を受光すると、電荷が蓄積され、蓄積された電荷はボディ側制御装置38によりカラー画像信号として読み出される。
【0013】
ボディ側制御装置38はCPUやRAM、ROMなどを有し、カメラボディ3の各部位を制御して各種処理を実行する。表示部39は、液晶モニタであって、各種メニュー画面や撮像した画像の再生表示を行う。操作部材40は、レリーズスイッチや電源スイッチ、ファンクションスイッチなどである。
【0014】
図2は、カメラ1の機能ブロック図の一例である。図2にはカメラ1の機能の一例として、第1撮像部381と切替部382と顔検出部383と位置判定部384と第2撮像部385とが示されている。図2に例示された各部の処理は、ボディ側制御装置38により実行される。
【0015】
第1撮像部381は、測光センサ36の撮像面全体からカラー画像信号を読み出す。また、第1撮像部381は、読み出したカラー画像信号に基づいて、被写体像に関する画像を取得し、顔検出部383へ出力する。
【0016】
カメラ1には、第1撮像モードと第2撮像モードという少なくとも二つの撮像モードが存在する。切替部382は、操作部材40からの入力信号に基づいて、カメラ1の撮像モードを切り替える。たとえば、カメラ1が第1撮像モードのときに所定のファンクションスイッチが押下された場合、カメラ1は第2撮像モードに切り替わる。また、カメラ1が第2撮像モードのときに所定のファンクションスイッチが押下された場合に第1撮像モードに切り替わる。切替部382はカメラ1の撮像モードに関する情報をボディ側制御装置38のRAMへ記憶しており、その情報は位置判定部384や第2撮像部385などにより参照される。
【0017】
図3は、カメラ1の各撮像モードについて説明するための図である。図3(a)は、撮像素子32の撮像面上に結像した被写体像の一例を示す。図3(a)に例示される撮像面100には、被写体像として、顔画像101a〜101cが含まれている。カメラ1の撮像モードが第1撮像モードのときは、撮像面100全体の被写体像が撮像される。
【0018】
図3(b)には、撮像面100中に破線で囲われた部分領域102が図示されている。カメラ1の撮像モードが第2撮像モードのときは、部分領域102の内側の被写体像が撮像される。
【0019】
部分領域102は、ボディ側制御装置38のROMに予め記憶されており、その大きさは複数種類存在する。たとえば、部分領域102には、パノラマ撮像用や、トリミング撮像用や、クロップ高速撮像と称される撮像モード用のものなどがあり、各撮影モード用の部分領域についても複数存在することがある。クロップ高速撮像モードとは、部分領域内の画像のみを記憶する代わりに高速に連続撮像する撮像モードである。クロップ高速撮像モードでは、部分領域の範囲が狭くなればなるほど、高速に連続撮像することができる。
【0020】
顔検出部383は、測光センサ36の撮像面全体のカラー画像信号に基づいた画像から顔画像を検出する。顔検出部383が顔画像を検出する測光センサ36の撮像面の範囲は、カメラ1の撮像モードに関係なく測光センサ36の撮像面全体である。顔検出部383は、検出された顔画像について、顔画像の位置や輝度などを演算し、ボディ側制御装置38のRAMに記憶する。
【0021】
顔検出部383が演算する顔画像の位置は、たとえば顔画像の中心座標である。位置判定部384は、顔検出部383により演算された各顔画像の位置に対応する撮像素子32上の位置が、切替部382により切り替えられたカメラ1の撮像モードにおける撮像素子32の部分領域の内側にあるか外側にあるかを判定する。位置判定部384は、切替部382がRAMに記憶した撮像モードに関する情報を読み出して、その情報に基づいてボディ側制御装置38のROMから部分領域に関する情報を読み出す。
【0022】
位置判定部384が行う判定の判定結果は、顔検出部383により算出された各顔画像に関する位置や輝度などの情報と共に、フラグとしてボディ側制御装置38のRAMに記憶される。以降、各顔画像に関する位置や輝度などの情報と位置判定部384の判定結果のフラグ情報とを、顔情報と称する。
【0023】
第2撮像部385は、撮像素子32を用いて被写体像を撮像する撮像動作を行う。第2撮像部385が行う撮像動作は、カメラ1の撮像モードと、顔検出部383の検出結果と、位置判定部384の判定結果と、操作部材40の操作とに基づく。
【0024】
(1)カメラ1の撮像モードが第2撮像モードのとき
第2撮像部385は、カメラ1が第2撮像モードのとき、撮像素子32の撮像面の部分領域内に結像した被写体像を撮像する。第2撮像部385が被写体像を撮像する時のカメラ1の設定値は、顔検出部383の検出結果と、位置判定部384の判定結果とに基づいて算出される。カメラ1の設定値とは、たとえば、撮像素子32の露光時間や、絞り22の絞り値などである。
【0025】
位置判定部384が顔検出部383により検出された顔画像が部分領域内にあると判定している場合、第2撮像部385は、その部分領域の内側にある顔画像の顔情報に基づいて、カメラ1の設定値を算出する。部分領域の外側にある顔画像の顔情報については、カメラ1の設定値の算出に用いない。たとえば、部分領域の内側にある顔画像が適正露出になるようにカメラ1の設定値を算出する。
【0026】
そして、操作部材40に含まれるレリーズスイッチなどを介して、ユーザから撮像指示があったとき、算出されたカメラ1の設定値に基づいて、撮像素子32を用いた撮像動作を行い、撮像素子32の撮像面の部分領域内の被写体像を撮像する。
【0027】
(2)カメラ1の撮像モードが第1撮像モードのとき
第2撮像部385は、カメラ1が第1撮像モードのとき、撮像素子32の撮像面全体に結像した被写体像を撮像する。第2撮像部385が被写体像を撮像する時のカメラ1の設定値は、顔検出部383の検出結果とに基づいて算出される。
【0028】
図4は、カメラ1により被写体像を撮像する際に、ボディ側制御装置38が実行する処理に関するフローチャートの一例である。図4のステップS100では、ボディ側制御装置38は、第1撮像部381を実行する。この処理により測光センサ36の撮像面全体から読み出されたカラー画像信号は顔検出部383へ出力される。
【0029】
ステップS200では、ボディ側制御装置38は、顔検出部383および位置判定部384を実行し、測光センサ36の撮像面全体から読み出されたカラー画像信号に基づいた顔情報を作成する。
【0030】
ステップS300では、ボディ側制御装置38は、カメラ1の撮像モードや、ステップS200において作成された顔情報などに基づいて、第2撮像部385を実行する。ボディ側制御装置38は、第2撮像部385を実行したらステップS100に戻る。
【0031】
以降、図4の各ステップにおける処理についてフローチャートを用いて説明する。以降の説明では、カメラ1の撮像モードは第1撮像モードと第2撮像モードの二つであるものとする。
【0032】
図5は、図4のステップS200の処理に関するフローチャートの一例である。図5のステップS201では、ボディ側制御装置38は、図4のステップS100で読み出された測光センサ36の撮像面全体の画像信号に基づいて、顔画像を検出する。
【0033】
図5のステップS202では、ボディ側制御装置38は、ステップS201において顔画像が検出されたか否かを判定する。ステップS201において顔画像が検出されている場合は、処理をステップS203へ進める。一方、ステップS201において顔画像が検出されなかった場合は図5の処理を終了する。
【0034】
ステップS203では、ボディ側制御装置38は、ステップS201において検出された各顔画像について、その位置情報を演算する。たとえば、各顔画像の中心位置を算出する演算を実行する。演算によって得られた各顔画像の位置情報は、ボディ側制御装置38のRAMに顔情報として記憶する。
【0035】
ステップS204では、ボディ側制御装置38は、ステップS201において検出された各顔画像について、その輝度情報を演算する。演算によって得られた各顔画像の輝度情報は、ステップS203で顔情報として記憶した位置情報と共にボディ側制御装置38のRAMに記憶する。
【0036】
ステップS205では、ボディ側制御装置38は、位置判定部384を実行し、ステップS201において検出された各顔画像について部分領域の内側にあるか外側にあるかを判定する。ボディ側制御装置38は、その判定結果をステップS203およびステップS204で顔情報として記憶した位置情報や輝度情報と共にボディ側制御装置38のRAMに記憶する。
【0037】
図6は、図4のステップS300の処理に関するフローチャートの一例である。図6のステップS301では、ボディ側制御装置38は、カメラ1の撮像モードが第2撮像モードか否かを判定する。カメラ1の撮像モードが第2撮像モードのときは、図6の処理をステップS302に進める。カメラ1の撮像モードが第2撮像モードでないとき、つまり第1撮像モードのときは図6の処理をステップS305に進める。
【0038】
図6のステップS302では、ボディ側制御装置38は、図5のステップS203で検出された顔画像の位置が第2撮像モードにおける部分領域の外側か内側かを判定する。この判定は、図4のステップS200で作成された顔情報に基づいて行われる。たとえば、ボディ側制御装置38は、図5のステップS203で検出された顔画像について、各顔画像の顔情報に基づいて顔画像の重要度を設定する。たとえば、撮像面の部分領域の中央からの距離が近い顔画像の重要度を高く設定する。そして、たとえば、顔画像の重要度が最も高い顔画像を選択し、その顔画像の位置が部分領域の外側のときは図6の処理をステップS303に進め、部分領域の内側にあるときは図6の処理をステップS304に進める。
【0039】
図6のステップS303およびステップS304では、ボディ側制御装置38は、部分領域内を撮像するためのカメラ1の設定値を算出する。ステップS303では、ボディ側制御装置38は、ステップS302で選択された顔画像について考慮せずにカメラ1の設定値を算出する。たとえば、図4のステップS100で取得された画像について、顔画像とそれ以外の区別をせずに輝度信号等を算出し、その輝度信号に基づいて、カメラ1の設定値を算出する。
【0040】
一方、ステップS304では、ボディ側制御装置38は、ステップS302で選択された顔画像については、その顔情報を考慮してカメラ1の設定値を算出する。たとえば、選択された顔画像に基づいて輝度信号等を算出し、その輝度信号に基づいてカメラ1の設定値を算出する。
【0041】
ステップS305では、ボディ側制御装置38は、撮像面全体を撮像するためのカメラ1の設定値を算出する。ボディ側制御装置38は、図4のステップS200で算出された顔情報とに基づいて、カメラ1の設定値を公知の方法で算出する。
【0042】
ステップS306では、ボディ側制御装置38は、ユーザが操作部材40を介して撮像指示をしたか否かを判定する。撮像指示があったと判定された場合は図5の処理をステップS307へ進め、撮像指示がなかったと判定された場合は図5の処理を終了し、図4の処理をステップS100に進める。
【0043】
以上で説明した実施の形態によれば、以下の作用効果が得られる。
本発明の一実施の形態によるカメラ1は、第1の撮像モードと第2の撮像モードとを有し、測光センサ36と撮像素子32とを備える。測光センサ36の撮像面全体から取得された画像は顔検出部383に出力され、顔検出部383によりその画像の中から顔画像が検出される。位置判定部384は、顔検出部383により検出された顔画像が撮像素子32の撮像面において部分領域102の内側および外側のいずれにあるかを判定する。ボディ側制御装置38は、図6のステップS302において、位置判定部の判定結果に基づいて、第2の撮像モードのとき第2の撮像手段を用いた撮像動作を行う際に顔画像を考慮するか否かを決定する。これにより、第2撮像モードのとき部分領域範囲外の顔画像の有無を考慮した撮像動作に速やかに切り替えられる。
【0044】
以上で説明した実施形態は、以下のように変形して実施できる。
上記の実施の形態では、カメラ1は、デジタル一眼レフカメラとしたが、これに限定しない。たとえば、コンパクトカメラであってもよい。
【0045】
たとえば、コンパクトカメラの場合には、顔検出部383は、図7に示す顔検出部386のように撮像素子32の撮像面全体から取得された画像から顔画像を検出することにしてもよい。
【0046】
図5では、顔情報として顔画像の位置情報と、輝度情報と、位置判定部384の判定結果を記憶したが、それ以外の情報をさらに記憶してもよい。たとえば、各顔画像の大きさなどについても記憶することにしてもよい。
【0047】
図6のステップS302では、図5のステップS203で検出された顔画像のうち、顔画像の重要度が高い顔画像を選択し、その顔画像について顔画像の位置が部分領域の内側か外側かについて判定した。しかし、図6のステップS302の判定方法は、この方法だけに限定しない。図5のステップS203で検出された顔画像の位置がすべて部分領域の範囲外であったとき図6の処理をステップS303に進め、一つでも顔画像の位置が部分領域の範囲内にあるときはステップS304に進むことにしてもよい。
【0048】
上述した実施の形態では、第1撮像部381や第1撮像モード時の第2撮像部385において、測光センサ36や撮像素子32の撮像面全体から画像を取得する例を説明したが、必ずしも撮像面全体でなくてもよい。第2撮像モード時に画像を取得する部分領域が第1撮像モード時に画像を取得する領域の一部であればよい。
【0049】
以上で説明した実施の形態および各変形例はあくまで一例であり、発明の特徴が損なわれない限り、本発明はこれらの内容に限定されない。
【符号の説明】
【0050】
1 カメラ
2 交換レンズ
3 カメラボディ
21 結像光学系
22 絞り
23 レンズ側制御装置
31 クイックリターンミラー
32 撮像素子
33 ファインダスクリーン
34 ペンタプリズム
35 再結像光学系
36 測光センサ
37 接眼レンズ
38 ボディ側制御装置
39 表示部
40 操作部材
381 第1撮像部
382 切替部
383,386 顔検出部
384 位置判定部
385 第2撮像部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の撮像モードと第2の撮像モードとを有する撮像装置であって、
撮像面で受光した光束に基づいた画像信号を出力し、前記第1の撮像モードのときは撮像面の第1領域の画像信号から画像を取得し、前記第2の撮像モードのときは撮像面の一部の前記第1領域よりも小さい第2領域の画像信号から画像を取得する撮像手段と、
前記撮像手段の前記第1領域から出力される画像信号から顔画像を検出する顔検出手段と、
前記顔検出手段により検出された顔画像の位置が前記撮像手段の前記第2領域の内側および外側のいずれかを判定する位置判定手段と、
前記位置判定手段の判定結果に基づいて、前記第2の撮像モードの撮像動作を行うときに顔画像を考慮するか否かを決定する決定手段と、
を備えることを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
請求項1に記載の撮像装置において、
前記第2の撮像モードのとき、
前記位置判定手段が前記顔画像の位置が前記第2領域の外側にあると判定した場合は前記決定手段が顔画像を考慮しないと決定し、前記撮像手段を用いて顔画像を考慮しない撮像動作を行い、
前記位置判定手段が前記顔画像の位置が前記第2領域の内側にあると判定した場合は前記決定手段が顔画像を考慮すると決定し、前記撮像手段を用いて顔画像を考慮する撮像動作を行うことを特徴とする撮像装置。
【請求項3】
第1の撮像モードと第2の撮像モードとを有する撮像装置であって、
撮像面で受光した光束に基づいた画像信号を出力する第1の撮像手段と、
撮像面で受光した光束に基づいた画像信号を出力し、前記第1の撮像モードのときは撮像面の第1領域の画像信号から画像を取得し、前記第2の撮像モードのときは撮像面の一部の前記第1領域よりも小さい第2領域の画像信号から画像を取得する第2の撮像手段と、
前記第1領域に対応する前記第1の撮像手段の撮像領域から出力される画像信号から顔画像を検出する顔検出手段と、
前記顔検出手段により検出された顔画像の位置が前記第2の撮像手段の撮像面において前記第2領域の内側および外側のいずれかを判定する位置判定手段と、
前記位置判定手段の判定結果に基づいて、前記第2の撮像モードのとき前記第2の撮像手段を用いた撮像動作を行う際に顔画像を考慮するか否かを決定する決定手段とを備えることを特徴とする撮像装置。
【請求項4】
請求項3に記載の撮像装置において、
前記第2の撮像モードのとき、
前記位置判定手段が前記顔画像の位置が前記第2領域の外側にあると判定した場合は前記決定手段が顔画像を考慮しないと決定し、前記第2の撮像手段を用いて顔画像を考慮しない撮像動作を行い、
前記位置判定手段が前記顔画像の位置が前記第2領域の内側にあると判定した場合は前記決定手段が顔画像を考慮すると決定し、前記第2の撮像手段を用いて顔画像を考慮する撮像動作を行うことを特徴とする撮像装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−46338(P2013−46338A)
【公開日】平成25年3月4日(2013.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−184573(P2011−184573)
【出願日】平成23年8月26日(2011.8.26)
【出願人】(000004112)株式会社ニコン (12,601)
【Fターム(参考)】