説明

撮影データ記録装置、システム、方法及びプログラム

【課題】携帯電話機等で撮影した撮影データを整理する際に、撮影場所が不明になることがある。
【解決手段】本発明による撮影データ記録装置は、被写体を撮影して撮影データを生成する撮影データ生成手段11と、撮影データ生成手段11が被写体を撮影する際に、撮影位置を示す位置データを算出する位置データ算出手段12と、撮影データ生成手段11が生成した撮影データに、位置データ算出手段12が算出した位置データを重畳して、位置データ付きの撮影データを生成する位置データ付撮影データ生成手段14とを含むことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮影した撮影データを記録する撮影データ記録装置、撮影データ記録システム、撮影データ記録方法及び撮影データ記録プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話機の多機能化が進み、GPS(Global Positioning System:全地球測位システム)機能及びカメラ機能を搭載した携帯電話機が主流となっている。特に、カメラ機能の進歩は目覚しく、高機能化が進み、カメラ機の代わりに携帯電話機のカメラを用いて撮影するユーザも少なくない。
【0003】
例えば、特許文献1には、GPS機能やカメラ機能を備えた携帯電話機を用いて、情報の信頼性を高めるシステムが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−134119号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
手軽にカメラ撮影が可能となり、撮影する機会が増えている反面、撮影データを整理する際に、撮影場所が不明になることが多々ある。そのため、撮影データの管理が難しくなることがある。
【0006】
また、特許文献1には、携帯電話機を用いて送信する画像付きメールの情報の正確性を保証するために、GPSにより位置を保証することが記載されている。しかし、一般の人から送信された情報の信頼性を高めるために位置情報を用いているにすぎず、携帯電話機等で撮影した撮影データの撮影位置を後日把握しやすくすることはできない。
【0007】
そこで、本発明は、撮影データの撮影位置を後から容易に把握することができる撮影データ記録装置、撮影データ記録システム、撮影データ記録方法及び撮影データ記録プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明による撮影データ記録装置は、被写体を撮影して撮影データを生成する撮影データ生成手段と、撮影データ生成手段が被写体を撮影する際に、撮影位置を示す位置データを算出する位置データ算出手段と、撮影データ生成手段が生成した撮影データに、位置データ算出手段が算出した位置データを重畳して、位置データ付きの撮影データを生成する位置データ付撮影データ生成手段とを備えたことを特徴とする。
【0009】
本発明による撮影データ記録システムは、被写体を撮影して撮影データを生成可能な第1の端末と、現在地を示す位置データを算出可能な第2の端末とを備え、第2の端末は、第2の端末が算出した位置データを第1の端末に送信する位置データ送信手段を含み、第1の端末は、位置データ送信手段が送信した位置データを受信する位置データ受信手段と、第1の端末が生成した撮影データに、位置データ受信手段が受信した位置データを重畳して、位置データ付きの撮影データを生成する位置データ付撮影データ生成手段とを備えたことを特徴とする。
【0010】
本発明による撮影データ記録方法は、被写体を撮影して撮影データを生成する撮影データ生成ステップと、被写体を撮影する際に、撮影位置を示す位置データを算出する位置データ算出ステップと、生成した撮影データに、算出した位置データを重畳して、位置データ付きの撮影データを生成する位置データ付撮影データ生成ステップとを含むことを特徴とする。
【0011】
本発明による撮影データ記録プログラムは、コンピュータに、被写体を撮影して撮影データを生成する撮影データ生成処理と、被写体を撮影する際に、撮影位置を示す位置データを算出する位置データ算出処理と、生成した撮影データに、算出した位置データを重畳して、位置データ付きの撮影データを生成する位置データ付撮影データ生成処理とを実行させることを特徴とする。
【0012】
本発明は、GPS機能及びカメラ機能を搭載した携帯電話機において、GPSより取得(受信)した位置データと、カメラにて撮影した静止画/動画の撮影データとを、対応付けて記録することを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、撮影データの撮影位置を後から容易に把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明による撮影データ記録システムの適用例を示す説明図である。
【図2】第1の実施形態における撮影データ記録システムの機能構成の一例を示す機能ブロック図である。
【図3】第1の実施形態において撮影データ記録システムが実行する処理例を示す流れ図である。
【図4】第2の実施形態における撮影データ記録システムの機能構成の一例を示す機能ブロック図である。
【図5】第2の実施形態において撮影データ記録システムが実行する処理例を示す流れ図である。
【図6】第3の実施形態による撮影データ記録システムの適用例を示す説明図である。
【図7】第3の実施形態における撮影データ記録システムの機能構成の一例を示す機能ブロック図である。
【図8】第3の実施形態において撮影データ記録システムが実行する処理例を示す流れ図である。
【図9】撮影データ記録システムの最小の構成例を示す機能ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
実施形態1.
以下、本発明の第1の実施形態について説明する。図1は、本発明による撮影データ記録システムの適用例を示す説明図である。図1に示すように、携帯電話機は、GPS衛星から、GPS通信を行って、位置データを取得(算出)する。また、携帯電話機は、搭載するカメラ機能を用いて撮影することで、撮影データを取得(生成)する。本実施形態では、撮影データ記録システムは、カメラ機能及びGPS機能を搭載した携帯電話機を、撮影データ記録装置として用いることによって実現される。
【0016】
図2は、第1の実施形態における撮影データ記録システムの機能構成の一例を示す機能ブロック図である。図2に示すように、撮影データ記録システムは、撮影データ生成手段11、位置データ算出手段12、記憶手段13及び位置データ付撮影データ生成手段14を含む。
【0017】
撮影データ生成手段11は、具体的には、プログラムに従って動作する携帯電話機のCPU及び携帯電話機が備えるカメラによって実現される。撮影データ生成手段11は、被写体を撮影して撮影データ(例えば、静止画データや動画データ)を生成する機能を備えている。
【0018】
位置データ算出手段12は、具体的には、プログラムに従って動作する携帯電話機のCPU及び携帯電話機が備えるGPS受信機によって実現される。位置データ算出手段12は、GPS衛星とGPS通信を行って、現在地を示す位置データ(例えば、緯度、経度)を取得(算出)する機能を備えている。
【0019】
記憶手段13は、具体的には、プログラムに従って動作する携帯電話機が備えるメモリ等の記憶部によって実現される。記憶手段13は、例えば、撮影データや位置データを記憶する。
【0020】
位置データ付撮影データ生成手段14は、具体的には、プログラムに従って動作する携帯電話機のCPUによって実現される。位置データ付撮影データ生成手段14は、撮影データに位置データを重畳して、位置データ付きの撮影データを生成する機能を備えている。
【0021】
次に、本実施形態における撮影データ記録システムの動作について図3を用いて説明する。図3は、第1の実施形態における撮影データ記録システムの処理例を示す流れ図である。
【0022】
被写体を撮影するために、ユーザが携帯電話機のカメラの起動操作を行うと、携帯電話機は、ユーザの操作に従って、静止画又は動画を撮影可能なカメラ機能(撮影データ生成手段11)を起動する。(ステップS11)また、携帯電話機は、カメラ機能(撮影データ生成手段11)の起動と同時に、GPS機能(位置データ算出手段12)も起動し、GPS通信を開始可能な状態にする(ステップS12)
【0023】
次いで、ユーザが被写体を定めて撮影操作を行うと、携帯電話機は、ユーザの操作に従って、カメラ機能(撮影データ生成手段11)を用いて、被写体を撮影し、撮影データを生成する(ステップS13)。また、携帯電話機は、撮影と同時に、GPS機能(位置データ算出手段12)を用いて、GPS通信を開始し、撮影位置を示す位置データを取得(算出)する(ステップS14)。
【0024】
この段階で、携帯電話機は、カメラ機能(撮影データ生成手段11)を用いて撮影データを取得(生成)し、GPS機能(位置データ算出手段12)を用いて位置データを取得(算出)した状態となる。
【0025】
ここで、ユーザが撮影した撮影データを記録せず、再撮影する操作を行う場合(ステップS15a)には、携帯電話機は、処理をステップS13に移行し、ステップS13以降の処理を再度実行する。
【0026】
一方、ユーザが撮影した撮影データを記録する操作を行うと(ステップS15b)、携帯電話機は、ステップS13で生成した撮影データと、ステップS14で取得(算出)した位置データとを記憶手段13に記憶させる(ステップS16)。
【0027】
そして、携帯電話機は、ステップS13で生成した撮影データと、ステップS14で取得(算出)した位置データとを対応付ける(ステップS17)。例えば、携帯電話機は、ステップS16において、撮影データと位置データとを対応付けて記憶手段13に記憶させる。又は、例えば、携帯電話機は、撮影データに、対応する位置データを特定可能なインデックス情報を付加してもよい。また、携帯電話機は、ステップS13で生成した撮影データのバックデータとして、ステップS14で取得(算出)した位置データを記憶手段13に記憶させる。
【0028】
次いで、ユーザが撮影データを表示する際に、位置データを表示しないように指示操作すると(ステップS18b)、携帯電話機は、ユーザの操作に従って、ステップS13で取得(生成)した撮影データをそのまま表示部に表示する。
【0029】
一方、ユーザが撮影データを表示する際に、位置データを表示するように指示操作すると(ステップS18a)、携帯電話機は、ユーザの操作に従って、ステップS13で生成した撮影データに、ステップS14で取得(算出)した位置データを重ねて、位置データ付きの撮影データを生成する。そして、携帯電話機は、位置データ付きの撮影データに基づいて、撮影位置を含む画像(静止画や動画)を表示部に表示するように制御する。
【0030】
以上のように、本実施形態では、携帯電話機は、位置データを重ねた撮影データを、撮影データの装飾の1つとして表示するか否かの選択肢をユーザに提供する。そのため、ユーザは、撮影位置を示す情報を画像や動画の一部として扱うことができる。従って、ユーザは、画像を見ながら、撮影位置を安易に把握することができる。
【0031】
なお、撮影データに重ねる位置データの例として、図3には、『地名』及び『緯度』を表記したが、携帯電話機は、例えば、地図データを備え(例えば、地図データを備えたWebサイトにアクセスすることによって取得してもよい)、GPS機能を用いて取得(算出)した緯度・経度に対応する地名を特定することによって、図3に示すように『地名』を含む画像を表示することができる。また、ユーザが入力するフリーコメント等を記録し、フリーコメントを含む画像を表示してもよい。
【0032】
実施形態2.
次に、本発明の第2の実施形態について図面を参照して説明する。図4は、第2の実施形態における撮影データ記録システムの機能構成の一例を示す機能ブロック図である。図4に示すように、撮影データ記録システムは、撮影データ生成手段11、位置データ算出手段12及び記憶手段13を含む。なお、本実施形態では、撮影データ記録システムは、カメラ機能及びGPS機能を搭載した携帯電話機を、撮影データ記録装置として用いることによって実現される。
【0033】
次に、本実施形態における撮影データ記録システムの動作について図5を用いて説明する。図5は、第2の実施形態における撮影データ記録システムの処理例を示す流れ図である。
【0034】
被写体を撮影するために、ユーザが携帯電話機のカメラの起動操作を行うと、携帯電話機は、ユーザの操作に従って、静止画又は動画を撮影可能なカメラ機能(撮影データ生成手段11)を起動する(ステップS21)。また、携帯電話機は、カメラ機能(撮影データ生成手段11)の起動と同時に、GPS機能(位置データ算出手段12)も起動し、GPS通信を開始可能な状態にする(ステップS22)。
【0035】
次いで、ユーザが被写体を定めて撮影操作を行うと、携帯電話機は、ユーザの操作に従って、カメラ機能(撮影データ生成手段11)を用いて、被写体を撮影し、撮影データを生成する(ステップS23)。また、携帯電話機は、撮影と同時に、GPS機能(位置データ算出手段12)を用いて、GPS通信を開始し、撮影位置を示す位置データを取得(算出)する(ステップS24)。
【0036】
この段階で、携帯電話機は、カメラ機能(撮影データ生成手段11)を用いて撮影データを生成し、GPS機能(位置データ算出手段12)を用いて位置データを取得(算出)した状態となる。
【0037】
ここで、ユーザが撮影した撮影データを記録せず、再撮影する操作を行う場合(ステップS15a)には、携帯電話機は、処理をステップS23に移行し、ステップS23以降の処理を再度実行する。
【0038】
一方、ユーザが撮影した撮影データを記録する操作を行うと(ステップS25b)、携帯電話機は、ステップS23で生成した撮影データと、ステップS24で取得(算出)した位置データとを記憶手段13に記憶させる(ステップS26)。
【0039】
そして、携帯電話機は、ステップS23で生成した撮影データと、ステップS24で取得(算出)した位置データとを対応付ける(ステップS27)。例えば、携帯電話機は、ステップS26において、撮影データと位置データとを対応付けて記憶手段13に記憶させる。又は、例えば、携帯電話機は、撮影データに、対応する位置データを特定可能なインデックス情報を付加してもよい。また、携帯電話機は、ステップS23で生成した撮影データのバックデータとして、ステップS24で取得(算出)した位置データを記憶手段13に記憶させる。
【0040】
そして、その後、例えば、ユーザが撮影した画像を見ているときに、撮影場所を表示する指示操作を行うと、携帯電話機は、ユーザの操作に従って、対応する位置データを記憶手段13から抽出し、撮影位置を示す情報(例えば、地名や緯度、経度)を表示部に表示する。
【0041】
以上のことから、本実施形態によれば、次のような効果を奏する。一般に、カメラ撮影が容易になり、撮影データが増えることによって、様々な問題を抱えるユーザは少なくない。例えば、撮影データの撮影場所が不明である(地名を忘れてしまった)ことや、複数の撮影データが似ているため、区別することができないこと、全く同じ場所で撮影をしたいが、詳細な撮影位置が不明であることなどである。
【0042】
本実施形態では、携帯電話機は、撮影して生成した撮影データと、撮影した位置を示す位置データとを対応付けて記録する。さらに、撮影データと対応付けて記録する位置データは、GPS機能(位置データ算出手段12)を用いて取得(算出)したデータであるため、その位置精度は高い。そのため、上記のようなユーザが抱える問題を解決することができる。
【0043】
実施形態3.
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。図6は、第3の実施形態による撮影データ記録システムの適用例を示す説明図である。図6に示すように、第3の実施形態による撮影データ記録システムは、撮影データを取得(生成)可能なカメラ機能及び通信機能を備えたカメラ機と、GPS衛星からGPS通信を行って位置データを取得(算出)可能なGPS機能及び取得(算出)した位置データをカメラ機に転送可能な位置データ転送機能を備えた携帯電話機とを含む。
【0044】
図7は、第3の実施形態における撮影データ記録システムの機能構成の一例を示す機能ブロック図である。図7に示すように、第3の実施形態における撮影データ記録システムは、カメラ機と携帯電話機とを含む。
【0045】
カメラ機は、撮影データ生成手段11、記憶手段13及び位置データ受信手段15を含む。また、携帯電話機は、位置データ算出手段12及び位置データ送信手段16を含む。
【0046】
位置データ受信手段15は、具体的には、プログラムに従って動作するカメラ機が備えるBluetooth等を用いたデータ通信手段によって実現される。位置データ受信手段15は、携帯電話機から位置データを受信する機能を備えている。
【0047】
位置データ送信手段16は、具体的には、プログラムに従って動作する携帯電話機が備えるBluetooth等を用いたデータ通信手段によって実現される。位置データ送信手段16は、位置データ算出手段12を用いて取得(算出)した位置データを、カメラ機に送信する機能を備えている。
【0048】
次に、本実施形態における撮影データ記録システムの動作について図8を用いて説明する。図8は、第3の実施形態における撮影データ記録システムの処理例を示す流れ図である。
【0049】
被写体を撮影するために、ユーザがカメラ機を用いて撮影操作を行うと、カメラ機は、ユーザの操作に従って、カメラ機能(撮影データ生成手段11)を用いて、静止画又は動画を撮影し、撮影データを生成する。そして、カメラ機は、生成した撮影データを記憶手段13に記憶させる(ステップS31a)。
【0050】
次いで、ユーザが携帯電話機を用いて位置データを取得(算出)する操作を行うと、携帯電話機は、ユーザの操作に従って、GPS機能(位置データ算出手段12)を用いて、位置データを取得(算出)する。そして、携帯電話機は、取得(算出)した位置データを携帯電話機が備える記憶部に記憶する(ステップS31b)。
【0051】
なお、本実施形態では、ユーザが、カメラ機と携帯電話機とを、それぞれ操作する例について説明するが、カメラ機で撮影すると携帯電話機が連動して、自動的に位置データを取得(算出)するようにしてもよい。具体的には、カメラ機は、撮影すると、撮影したことを示す通知情報を携帯電話機に送信する。そして、携帯電話機は、カメラ機から通知情報を受信したことに基づいて、位置データを取得(算出)する。これによって、撮影すると自動的に位置データを取得(算出)するようにすることができる。
【0052】
次いで、ユーザは、位置データの転送を行うために、例えば、Bluetoothを用いたデータ通信機能(位置データ受信手段15及び位置データ送信手段16)を起動する操作を行う。すると、カメラ機及び携帯電話機は、データ通信機能(位置データ受信手段15及び位置データ送信手段16)を起動する(ステップS32)。
【0053】
次いで、ユーザが位置データを転送する操作を行うと、カメラ機は、Bluetooth等を用いた通信機能(位置データ受信手段15)を受信状態に設定する。そして、携帯電話機は、Bluetooth等を用いた通信機能(位置データ送信機能16)を送信状態にし、カメラ機に、ステップS31bで取得(算出)した位置データを送信する(ステップS33)。なお、携帯電話機は、GPS機能を用いて求めた位置データをそのまま送信するのではなく、その位置データに対応する地名に変換して送信するようにしてもよい。
【0054】
次いで、カメラ機は、ステップS33で受信した位置データと、ステップS31aで生成した撮影データとを対応付けて、記憶手段13に記憶させる(ステップS34)。
【0055】
そして、例えば、ユーザが、撮影した画像を見ているときに、撮影場所を表示する指示操作を行うと、カメラ機は、ユーザの操作に従って、対応する位置データを抽出し、表示部に表示する。
【0056】
また、例えば、ユーザが撮影データを表示操作する際に、位置データを表示しないように指示操作すると、カメラ機は、ユーザの操作に従って、撮影データをそのまま表示部に表示する。
【0057】
なお、ユーザが撮影データを表示操作する際に、位置データを表示するように指示操作すると、カメラ機は、ユーザの操作に従って、撮影データに、位置データを重ねて、位置データ付きの撮影データを生成するようにしてもよい。そして、カメラ機は、位置データ付きの撮影データに基づいて、撮影位置を含む画像を表示部に表示するようにしてもよい。
【0058】
以上のように、本実施形態では、GPS機能を備えた携帯電話機から、GPS機能を備えていないカメラ機に位置データを転送する。そのため、本実施形態によれば、GPS機能を備えていないカメラ機であっても、位置データを取得(算出)可能な携帯電話機を用いて、撮影データと位置データとを対応付けて記録することができる。また、対応付けた位置データを重畳して位置データ付きの撮影データを表示部に表示することができる。
【0059】
なお、本実施形態では、一例として、カメラ機と携帯電話機のデータ通信を、Bluetooth等による無線通信によるデータ転送にて表記したが、無線通信に限らず、例えば、USB通信などの有線によるデータ転送をおこなってもよい。
【0060】
次に、本発明による撮影データ記録装置の最小構成について説明する。図9は、撮影データ記録装置の最小の構成例を示す機能ブロック図である。図9に示すように、撮影データ記録装置は、最小の構成要素として、撮影データ生成手段11と、位置データ算出手段12と、位置データ付撮影データ生成手段14とを含む。
【0061】
図9に示す最小構成の撮影データ記録装置では、撮影データ生成手段11は、被写体を撮影して撮影データを生成する。また、位置データ算出手段12は、撮影データ生成手段11が被写体を撮影する際に、撮影位置を示す位置データを算出する。そして、位置データ付撮影データ生成手段14は、撮影データ生成手段11が生成した撮影データに、位置データ算出手段12が算出した位置データを重畳して、位置データ付きの撮影データを生成する。
【0062】
従って、図9に示す最小構成の撮影データ記録装置によれば、ユーザは、位置データ付きの撮影データを見ることができ、撮影データの撮影位置を後から容易に把握することができる。
【0063】
なお、本実施形態では、以下の(1)〜(5)に示すような撮影データ記録装置の特徴的構成が示されている。
【0064】
(1)撮影データ記録装置は、被写体を撮影して撮影データを生成する撮影データ生成手段(例えば、撮影データ生成手段11によって実現される)と、撮影データ生成手段が被写体を撮影する際に、撮影位置を示す位置データを算出する位置データ算出手段(例えば、位置データ算出手段12によって実現される)と、撮影データ生成手段が生成した撮影データに、位置データ算出手段が算出した位置データを重畳して、位置データ付きの撮影データを生成する位置データ付撮影データ生成手段(例えば、位置データ付撮影データ生成手段14によって実現される)とを含むことを特徴とする。
【0065】
(2)撮影データ記録装置において、撮影データ生成手段が生成した撮影データと、位置データ算出手段が算出した位置データとを対応付けて記憶する記憶手段(例えば、記憶手段13によって実現される)を含み、位置データ付撮影データ生成手段は、記憶手段から、撮影データと対応付けられた位置データを抽出し、抽出した位置データを撮影データに重畳して、位置データ付きの撮影データを生成するように構成されていてもよい。
【0066】
(3)撮影データ記録装置において、位置データ付撮影データ生成手段は、ユーザが撮影データに位置データを重畳する指示操作を行った場合のみ、撮影データに位置データを重畳して、位置データ付きの撮影データを生成するように構成されていてもよい。
【0067】
(4)撮影データ記録装置において、位置データ付撮影データ生成手段は、位置データを、地名を示す地名データに変換し、変換した前記地名データを重畳して、位置データ付きの撮影データを生成するように構成されていてもよい。
【0068】
(5)撮影データ記録装置は、要求に応じて、撮影データに対応する位置データを記憶手段から抽出し、抽出した前記位置データを出力する出力手段を備えるように構成されていてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0069】
本発明は、撮影データを管理する用途に適用可能である。
【符号の説明】
【0070】
11 撮影データ生成手段
12 位置データ算出手段
13 記憶手段
14 位置データ付撮影データ生成手段
15 位置データ受信手段
16 位置データ送信手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被写体を撮影して撮影データを生成する撮影データ生成手段と、
前記撮影データ生成手段が前記被写体を撮影する際に、撮影位置を示す位置データを算出する位置データ算出手段と、
前記撮影データ生成手段が生成した前記撮影データに、前記位置データ算出手段が算出した前記位置データを重畳して、前記位置データ付きの撮影データを生成する位置データ付撮影データ生成手段とを
備えたことを特徴とする撮影データ記録装置。
【請求項2】
撮影データ生成手段が生成した撮影データと、位置データ算出手段が算出した位置データとを対応付けて記憶する記憶手段を備え、
位置データ付撮影データ生成手段は、前記記憶手段から、前記撮影データと対応付けられた前記位置データを抽出し、抽出した前記位置データを前記撮影データに重畳して、前記位置データ付きの撮影データを生成する
請求項1記載の撮影データ記録装置。
【請求項3】
位置データ付撮影データ生成手段は、ユーザが撮影データに位置データを重畳する指示操作を行った場合のみ、前記撮影データに前記位置データを重畳して、前記位置データ付きの撮影データを生成する
請求項1又は請求項2記載の撮影データ記録装置。
【請求項4】
位置データ付撮影データ生成手段は、位置データを、地名を示す地名データに変換し、変換した前記地名データを重畳して、位置データ付きの撮影データを生成する
請求項1から請求項3のうちのいずれか1項に記載の撮影データ記録装置。
【請求項5】
要求に応じて、撮影データに対応する位置データを記憶手段から抽出し、抽出した前記位置データを出力する出力手段を備えた
請求項2から請求項4のうちのいずれか1項に記載の撮影データ記録装置。
【請求項6】
被写体を撮影して撮影データを生成可能な第1の端末と、
現在地を示す位置データを算出可能な第2の端末とを備え、
前記第2の端末は、
当該第2の端末が算出した前記位置データを前記第1の端末に送信する位置データ送信手段を含み、
前記第1の端末は、
前記位置データ送信手段が送信した前記位置データを受信する位置データ受信手段と、
当該第1の端末が生成した前記撮影データに、前記位置データ受信手段が受信した前記位置データを重畳して、前記位置データ付きの撮影データを生成する位置データ付撮影データ生成手段とを
備えたことを特徴とする撮影データ記録システム。
【請求項7】
第1の端末は、当該第1の端末が生成した撮影データと、位置データ受信手段が受信した位置データとを対応付けて記憶する記憶手段を備え、
位置データ付撮影データ生成手段は、前記記憶手段から、前記撮影データと対応付けられた前記位置データを抽出し、抽出した前記位置データを前記撮影データに重畳して、前記位置データ付きの撮影データを生成する
請求項6記載の撮影データ記録システム。
【請求項8】
被写体を撮影して撮影データを生成する撮影データ生成ステップと、
前記被写体を撮影する際に、撮影位置を示す位置データを算出する位置データ算出ステップと、
生成した前記撮影データに、算出した前記位置データを重畳して、前記位置データ付きの撮影データを生成する位置データ付撮影データ生成ステップとを
含むことを特徴とする撮影データ記録方法。
【請求項9】
位置データ付撮影データ生成ステップで、生成した撮影データと算出した位置データとを対応付けて記憶する記憶部から、前記撮影データと対応付けられた前記位置データを抽出し、抽出した前記位置データを前記撮影データに重畳して、前記位置データ付きの撮影データを生成する
請求項8記載の撮影データ記録方法。
【請求項10】
コンピュータに、
被写体を撮影して撮影データを生成する撮影データ生成処理と、
前記被写体を撮影する際に、撮影位置を示す位置データを算出する位置データ算出処理と、
生成した前記撮影データに、算出した前記位置データを重畳して、前記位置データ付きの撮影データを生成する位置データ付撮影データ生成処理とを
実行させるための撮影データ記録プログラム。
【請求項11】
生成した撮影データと算出した位置データとを対応付けて記憶する記憶部を備えたコンピュータに、
位置データ付撮影データ生成処理で、前記記憶部から、前記撮影データと対応付けられた前記位置データを抽出し、抽出した前記位置データを前記撮影データに重畳して、前記位置データ付きの撮影データを生成する処理を実行させる
請求項10記載の撮影データ記録プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−251923(P2010−251923A)
【公開日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−97363(P2009−97363)
【出願日】平成21年4月13日(2009.4.13)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(390010179)埼玉日本電気株式会社 (1,228)
【Fターム(参考)】