説明

操作支援装置、操作支援方法および操作支援用プログラム

【課題】実業務においても効果の高い操作支援装置を提供する。
【解決手段】アプリケーションの動作の履歴情報として、該動作を識別するための動作識別情報と、該動作の動作対象を示す対象情報とを含む情報を記憶する動作履歴記憶部と、アプリケーションの所定の動作とその動作対象を検出するアプリケーション監視手段と、検出された該動作の動作識別情報と該動作対象を示す対象情報とを対応づけて、前記動作履歴記憶部に記憶させる動作履歴記録手段と、予測対象とする動作とその動作対象が検出されると、履歴情報で示される過去の動作と動作対象の組み合わせの中から、前記予測対象の動作と動作対象の組み合わせとの関連度が高い組み合わせを予測候補として抽出する予測候補抽出手段と、抽出された予測候補に基づき決定された動作内容を、対応するアプリケーションに実行させるアプリケーション実行指示手段とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザ操作を支援する操作支援装置、操作支援方法および操作支援用プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
作業者は、ブラウザ、メーラ、ソフトフォン、文書作成ソフトなどコンピュータ上で動作する複数のアプリケーションを連続的に利用して業務を行っている。業務遂行においては、特定の操作が繰り返し行なわれることが多い。
【0003】
例えば、特許文献1には、作業者が行なったメール送信・メール閲覧・ゲーム起動などの操作に関して過去の操作履歴を照合し連続実行された確率が高い操作を自動的に実行する操作支援方法が開示されている。
【0004】
【特許文献1】特開2004−152276号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
問題点は、実業務に関する操作の支援として効果が低い点である。実業務においては、ブラウザやメーラを常時起動させておくことも多く、1つのアプリケーションの動作対象がその時々で異なることもめずらしくない。従って、アプリケーションの動作に絞って操作間の関連性をみて、「ウェブページを閲覧」した後に「新規メールを作成」することが多かったとしても、閲覧されるウェブページやそメールの宛先といったアプリケーションの動作対象に着目してみると、一様に高い関連性が生じているとは限らない。また、ある操作に関連して行う操作が、メール送信またはソフトフォン送信といったように同一人物を対象にした異なる操作手段により実行されることも考えられる。
【0006】
このような状況を想定した場合に、特許文献1に記載されているような、1操作に対してその操作に係るアプリケーションの動作と動作対象とを意識的に区別することなく操作間の関連性を求めても、本当に関連する次操作が得られる可能性は低い。
【0007】
なお、特許文献1には、操作に関する情報を特殊情報と共に記憶し、この特殊情報を含む操作履歴情報に基づき操作予測を行う方法も開示されている。しかし、特殊情報の例として日付、ユーザ種別、地域といった情報が挙げられていることから、あくまで操作とその操作の入力が行われた状況(環境)とを組み合わせた情報により関連性を求めようというものであって、アプリケーションの動作とその動作対象とを意識的に区別して関連性を求めようということが考慮されているわけではない。
【0008】
そこで、本発明は、実業務においても効果の高い操作支援装置、操作支援方法および操作支援用プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明による操作支援装置は、ユーザ操作を支援する操作支援装置であって、アプリケーションの動作の履歴情報として、該動作を識別するための動作識別情報と、該動作の動作対象を示す対象情報とを含む情報を記憶する動作履歴記憶部と、対応づけられたアプリケーションの動作を監視し、該アプリケーションにおいて所定の動作とその動作対象を検出するアプリケーション監視手段と、前記アプリケーション監視手段によって所定の動作と該動作の動作対象が検出されると、検出された前記動作の動作識別情報と前記動作対象を示す対象情報とを対応づけて、前記動作履歴記憶部に記憶させる動作履歴記録手段と、予測対象とする動作とその動作対象が検出されると、前記動作履歴記憶部に記憶されている過去の動作と動作対象の組み合わせの中から、検出された前記予測対象の動作と動作対象の組み合わせとの関連度が高い組み合わせを予測候補として抽出する予測候補抽出手段と、前記予測候補抽出手段によって抽出された予測候補に基づき決定された動作および動作対象を、次のユーザ操作に係るアプリケーションの動作および該動作の動作対象として、対応するアプリケーションに実行させるアプリケーション実行指示手段とを備えたことを特徴とする。
【0010】
また、本発明による操作支援方法は、ユーザ操作を支援するための操作支援方法であって、対応づけられたアプリケーションの動作を監視し、該アプリケーションにおいて所定の動作とその動作対象を検出し、検出された動作を識別するための動作識別情報と、その動作対象を示す対象情報とを対応づけて、アプリケーションの動作の履歴情報として記憶させ、予測対象とする動作とその動作対象が検出されると、前記履歴情報として記憶されている過去の動作と動作対象の組み合わせの中から、検出された前記予測対象の動作と動作対象の組み合わせとの関連度が高い組み合わせを予測候補として抽出し、抽出された予測候補に基づき決定された動作および動作対象を、次のユーザ操作に係るアプリケーションの動作および該動作の動作対象として、対応するアプリケーションに実行させることを特徴とする。
【0011】
また、本発明による操作支援用プログラムは、ユーザ操作を支援するための操作支援用プログラムであって、コンピュータに、対応づけられたアプリケーションの動作を監視し、該アプリケーションにおいて所定の動作とその動作対象を検出する処理、検出された動作を識別するための動作識別情報と、その動作対象を示す対象情報とを対応づけて、アプリケーションの動作の履歴情報として記憶させる処理、予測対象とする動作とその動作対象が検出されると、前記履歴情報として記憶されている過去の動作と動作対象の組み合わせの中から、検出された前記予測対象の動作と動作対象の組み合わせとの関連度が高い組み合わせを予測候補として抽出する処理、および抽出された予測候補に基づき決定された動作および動作対象を、次のユーザ操作に係るアプリケーションの動作および該動作の動作対象として、対応するアプリケーションに実行させる処理を実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、実業務においても効果の高い操作支援装置、操作支援方法および操作支援用プログラムを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。図1は、本発明による操作支援装置の概略構成を示したブロック図である。図1に示すように、本発明による操作支援装置は、アプリケーション監視手段11と、動作履歴登録手段12と、予測候補抽出手段13と、アプリケーション実行指示手段14と、動作履歴記憶部21とを備える。
【0014】
動作履歴記憶部21は、アプリケーションの動作の履歴情報として、該動作を識別するための動作識別情報と、該動作の動作対象を示す対象情報とを含む情報を記憶する。
【0015】
アプリケーション監視手段11は、当該アプリケーション監視手段11に対応づけられたアプリケーションの動作を監視し、該アプリケーションにおいて所定の動作とその動作対象を検出する。
【0016】
動作履歴記録手段12は、アプリケーション監視手段11によって所定の動作とその動作対象が検出されると、検出された該動作を識別するための動作識別情報と該動作対象を示す対象情報とを対応づけて、動作履歴記憶部21に記憶させる。
【0017】
予測候補抽出手段13は、予測対象とする動作とその動作対象が検出されると、動作履歴記憶部21に記憶されている過去の動作と動作対象の組み合わせの中から、検出された予測対象の動作と動作対象の組み合わせとの関連度が高い組み合わせを、次のユーザ操作に係るアプリケーションの動作内容の予測候補として抽出する。
【0018】
予測候補抽出手段13は、例えば、動作履歴内において予測対象の動作と動作対象の組み合わせと同一の組み合わせの後の出現頻度を元に、過去の動作と動作対象の各組み合わせと、予測対象として検出された動作と動作対象の組み合わせとの関連度を算出することによって、予測候補を抽出してもよい。また、例えば、動作履歴内において予測対象の動作と動作対象の組み合わせと同一の組み合わせの後の、動作別の出現頻度および動作対象別の出現頻度を元に、過去の動作と動作対象の各組み合わせと、予測対象として検出された動作と動作対象の組み合わせとの関連度を算出することによって、予測候補を抽出してもよい。
【0019】
アプリケーション実行指示手段14は、予測候補抽出手段13によって抽出された予測候補に基づき決定された動作および動作対象を、次のユーザ操作に係るアプリケーションの動作および該動作の動作対象として、対応するアプリケーションに実行させる。
【0020】
また、操作支援装置は、図2に示すように、予測候補提示手段15や動作対象変換規則記憶部22を備えていてもよい。予測候補提示手段15は、予測候補として抽出された動作と動作対象の組み合わせを選択項目として作業者に提示して、1の予測候補を選択させる。予測候補提示手段15は、予測候補を提示する際に、予測候補として抽出されたアプリケーションの動作と動作対象の組み合わせに含まれる動作または動作対象の一方の内容を絞り込み選択項目として提示し、段階的に選択させてもよい。
【0021】
そのような場合には、アプリケーション実行指示手段14は、予測候補提示手段15によて作業者に選択された1の予測候補を、次のユーザ操作に係るアプリケーションの動作および該動作の動作対象として、対応するアプリケーションに実行させればよい。
【0022】
動作対象変換規則記憶部22は、アプリケーションから検出される動作対象を、所定の形式によって表現される情報に変換するための変換規則を記憶する。そのような場合には、動作履歴登録手段12は、アプリケーション監視手段によって所定の動作とその動作対象が検出されると、該動作対象を前記動作対象変換規則記憶部に記憶されている変換規則に従って所定の形式によって表現される情報に変換した対象情報を、動作履歴記憶部に記憶させる。なお、所定の形式で対象情報を記憶させることによって、予測候補抽出手段13で、アプリケーション間で動作対象の表現形式が異なる場合であっても、実質的に同一な動作対象を判断できるので、より精度のよい関連度の算出が可能になる。
【0023】
以下、より具体的な構成例について説明する。図3は、本発明による操作支援装置のより具体的な構成例を示すブロック図である。図3に示す操作支援装置は、CPU等の情報処置装置100と、メモリ等の記憶装置200と、キーボード等の入力装置300と、ディスプレイ装置等の出力装置400とを備える。
【0024】
情報処理装置100は、アプリケーション群110と、アプリケーション群100に含まれる各アプリケーションに対応するアプリケーションプラグイン部120と、動作履歴記録手段131と、予測候補抽出手段132と、予測候補提示手段133と、予測候補実行指示手段134とを含む。また、記憶装置200は、動作履歴記憶部201と、作業者情報記憶部202と、予測候補選択履歴記憶部203と、動作対象変換規則記憶部204とを含む。
【0025】
アプリケーション群110は、操作支援装置に実装されているブラウザ、メーラ、ソフトフォン、文書作成ソフト、など作業者が業務を行なうために利用する1つ以上のアプリケーション(より具体的にはアプリケーションプログラムの処理実体)である。なお、図3に示す例では、ブラウザ110−1と、メーラ110−2と、ソフトフォン110−3と、文書作成ソフト110−4とを例示しているが、例えば、表計算ソフト、プレゼンテーション作成ソフト、プロジェクト管理ソフト、テレビ等動画閲覧ソフトなどを利用可能である。
【0026】
アプリケーションプラグイン部120は、アプリケーション群110に含まれる各アプリケーションに対応づけられて設けられる。各アプリケーションプラグイン部120は、図4に示すように、それぞれアプリケーション監視手段121と、アプリケーション実行指示手段122とを有する。図4は、アプリケーションプラグイン部120の構成例を示すブロック図である。なお、図4に示す例では、ブラウザ110−1に対応するアプリケーションプラグイン部120−1の構成例を示しているが、他のアプリケーションに対応するアプリケーションプラグイン部120も同様でよい。アプリケーションプラグイン部120は、一般にプラグインと称される仕組み(アプリケーション本体を改造することなく外部装置として機能拡張を行なう仕組み)によって実現されることが望ましい。現在、多くのブラウザやメーラが、プラグイン形式による機能拡張の仕組みを提供している。
【0027】
なお、図3に示す例では、ブラウザ110−1に対応するアプリケーションプラグイン部120として、ブラウザ用アプリケーションプラグイン部120−1が示されている。また、メーラ110−2に対応するアプリケーションプラグイン部120として、メーラ用アプリケーションプラグイン部120−2が示されている。、また、ソフトフォン110−3に対応するアプリケーションプラグイン部120として、ソフトフォン用アプリケーションプラグイン部120−3が示されている。また、文書作成ソフト110−4に対応するアプリケーションプラグイン部120として、文書作成ソフト用アプリケーションプラグイン部120−4が示されている。
【0028】
アプリケーション監視手段121は、当該アプリケーション監視手段121を有するアプリケーションプラグイン部120に対応づけられたアプリケーション(以下、単に、対応アプリケーションという。)の動作を監視し、特定の動作およびその動作対象を検出する。そして、検出した動作を識別するための情報と、検出した動作対象を示す情報とを、後述する動作履歴記録手段131に渡す。なお、アプリケーション監視手段121は、上述したアプリケーション監視手段11に相当する処理手段である。
【0029】
アプリケーションによって動作が異なるため、アプリケーション監視手段121が検出する動作およびその動作対象も、対応アプリケーションごとに異なる。例えば、動作に関しては、ブラウザであれば”ホームページ表示”、メーラであればメールの”送信”,”受信”,”閲覧”、ソフトフォンであれば”発信”,”受信”などを検出する。また、動作対象に関しては、例えば、ブラウザの”ホームページ表示”動作であれば、そのとき表示される”ホームページ”が何であるか(具体的には、URL等)を検出すればよい。また、例えば、メーラの”送信”動作であれば、そのとき送信される”メール”が何であるか(具体的には、To,Cc,Bccといった送信先や、件名、本文等)を検出すればよい。また、例えば、メーラの”受信”動作であれば、そのとき受信される”メール”が何であるか(具体的には、受信を要求するアドレス等)を検出すればよい。また、例えば、メーラの”閲覧”動作であれば、そのとき閲覧される”メール”が何であるか(具体的には、送信元や、件名、本文等)を検出すればよい。また、例えば、ソフトフォンの”発信”動作であれば、そのとき発信される”通信”が何であるか(具体的には、相手先電話番号等)を検出すればよい。また、例えば、ソフトフォンの”着信”動作であれば、そのとき着信した”通信”が何であるか(具体的には、発信元電話番号等)を検出すればよい。
【0030】
一例として、ブラウザ用のアプリケーション監視手段121では、ブラウザ110−1で発生する動作を監視し、”ホームページ表示”の動作が検知された場合に、その動作が行われたことおよびその動作対象として表示されたホームページのURLを検出してもよい。そして、ブラウザの”ホームページ表示”動作を識別するための情報と、動作対象としてのURL(例えば、http://www.aaa.com)とを動作履歴記録手段131に通知すればよい。
【0031】
なお、履歴対象とするアプリケーションの動作には、作業者による入力などの能動的操作によって発生する動作だけでなく、ソフトフォンの着信など操作者の能動的な操作を伴わない動作を含めてもよい。
【0032】
アプリケーション実行指示手段122は、予測候補実行指示手段134からの制御指示を受け付けて、指示された動作内容を、次のユーザ操作に係るアプリケーションの動作および該動作の動作対象として、対応するアプリケーションに実行させる。なお、対応アプリケーションに実行させる動作内容は、アプリケーションの動作を識別するための情報と、動作対象を示す情報とによって指定される。アプリケーション実行指示手段122は、指示された動作内容を、次のユーザ操作に係るアプリケーションの動作および該動作の動作対象として実行させるべく、対応アプリケーションに対して実行指示を出す。なお、アプリケーション実行指示手段122は、上述したアプリケーション実行指示手段14に相当する処理手段である。
【0033】
一例として、ブラウザ用アプリケーション実行指示手段122では、予測候補実行指示手段134から、”ホームページ表示”動作を識別するための情報と動作対象としてのURL(例えば、http://www.aaa.com)とが動作内容として指定された制御指示を受け付けると、対応アプリケーションであるブラウザ110−1に対して、そのURL”http://www.aaa.com”で特定されるホームページを表示させるための実行指示を出すことによって、指定された動作内容を自動で(ユーザ操作を伴わずに)実行させる。
【0034】
動作履歴記録手段131は、各アプリケーション監視手段121から、アプリケーション群110で発生した所定の動作を識別するための情報とそのときの動作対象を示す情報とを受け取り、それらの情報を対にして、動作履歴として、動作履歴記憶部201に記憶させる。なお、動作履歴記録手段131は、上述した動作履歴記録手段12に相当する処理手段である。本実施形態では、動作履歴記録手段131は、動作対象変換規則記憶部204に記憶されている動作対象変換規則に従い、アプリケーションから検出される動作対象を示す情報を、所定の形式によって表現される情報に変換した上で、動作履歴記憶部201に記憶させる。動作対象を別の情報に変換して記録することで、元の情報のままでは困難である動作対象間の関連性の判断を容易にする。なお、動作対象の変換手順に関しては、後の動作の説明において詳細に説明する。
【0035】
予測候補抽出手段132は、予測対象とするアプリケーション動作とその動作対象が検出されると、その動作と動作対象の組み合わせと、動作履歴記憶部201に記憶されている動作履歴を照合し、動作履歴に含まれる動作と動作対象の組み合わせの中から、予測対象とされた動作と動作対象の組み合わせと関連性の高い組み合わせを、次のユーザ操作に係るアプリケーション動作の予測候補として抽出する。なお、予測候補抽出手段132は、上述した予測候補抽出手段13に相当する処理手段である。予測候補抽出手段132は、例えば、アプリケーション群110で発生した最新の動作を予測対象として、予測候補を抽出してもよい。なお、履歴を照合して予測対象の動作と動作対象の組み合わせとの関連性を判断する手順に関しては、後の動作の説明において詳細に説明する。
【0036】
予測候補提示手段133は、予測候補抽出手段132が抽出した予測候補を提示し、作業者に適切な予測候補として1つの予測候補を選択させる。なお、予測候補提示手段133は、上述した予測候補提示手段15に相当する処理手段である。予測候補提示手段133は、例えば、予測候補とされた動作とその動作対象の組み合わせについて、動作または動作対象の一方だけを絞り込み選択項目として提示し作業者に選択させて、その後選択された動作または動作対象を含む組み合わせだけを選択項目として提示して選択させるといった段階的な絞り込み選択をさせてもよい。また、候補提示手段331は、ユーザから一の候補が選択された場合には、その候補の内容(動作と動作対象の組み合わせ)を予測候補実行指示手段134に通知する。
【0037】
予測候補提示手段133は、例えば、図5に示すような候補選択画面を、出力装置400を介して表示することによって作業者に予測候補の内容を提示し、選択させる。図5は、予測候補提示手段133が表示する候補選択画面の例を示す説明図である。なお、図5(a)は、最初に表示させる候補選択画面の例を示している。
【0038】
図5(a)において、例えば、”「鈴木花子」で絞り込み”は、予測候補の内容を”「鈴木花子”を動作対象とする候補に限定して絞り込むための絞り込み選択項目を示している。なお、図5では、選択項目は下線表示されている。また、その下に提示されている”「鈴木花子」→ソフトフォン(発信)”は、ソフトフォン110−3に対して”鈴木花子”を動作対象に(宛先として)”発信”動作を行わせるという予測候補を選択するための選択項目を示している。また、”メーラ(送信)で絞り込み”は、予測候補の内容を”メーラ(送信)”を動作とする候補に限定して絞り込むための絞り込み選択項目を示している。
【0039】
予測候補提示手段133は、作業者が予測候補選択項目を選択した場合、作業者が選択した予測候補の内容(動作と動作対象の組)を決定された動作内容として予測候補実行指示手段134に渡す。作業者が絞り込み選択項目を選択した場合、予測候補提示手段133は、選択された動作または動作対象を含む組み合わせだけを予測候補選択項目として提示する。なお、予測候補提示手段133は、選択された動作または動作対象を条件に加えて、予測候補抽出手段132に新たに予測候補を抽出させるようにしてもよい。そして、絞り込み条件を元に再度抽出された予測候補を作業者に予測候補選択項目として再度提示してもよい。図5(b)は、図5(a)に示す候補選択画面において絞り込み選択項目”鈴木花子”が選択された場合の候補選択画面の例を示している。図5(c)は、図5(a)に示す候補選択画面において絞り込み選択項目”ブラウザ(表示)”が選択された場合の候補選択画面の例を示している。作業者は、図5に示すような候補選択画面に従って適切な候補を選択すればよい。
【0040】
予測候補実行指示手段134は、予測候補提示手段133によって決定された1の予測候補の内容(動作と動作対象の組)を受け取り、対応するアプリケーションのアプリケーション実行指示手段122に制御指示を出す。また、予測候補実行指示手段134は、動作対象を示す対象情報が、動作対象変換規則に従って別の情報に変換されている場合には、その情報を元の情報(アプリケーションから検出される情報)に変換し直してから、アプリケーション実行指示手段122に渡す機能を有する。
【0041】
動作履歴記憶部201は、アプリケーション群110で発生した所定の動作と、該動作の動作対象とを対応づけて、履歴情報として記憶する。動作履歴記憶部201は、例えば、動作履歴として、図6に示すような動作履歴データと、図7に示すような動作対象履歴データとで分けて記憶してもよい。図6は、動作履歴記憶部201が記憶する動作履歴データの例を示す説明図である。また、図7は、動作履歴記憶部201が記憶する動作対象履歴データの例を示す説明図である。なお、動作履歴データと動作対象履歴データとは、それぞれ履歴IDによって紐づけられている。履歴IDは、履歴情報としての各レコードを識別するための識別情報である。
【0042】
動作履歴データ(一レコード)は、例えば、履歴IDと、当該動作を行った作業者を識別するための作業者IDと、当該動作が発生したアプリケーションと、当該動作の種別と、当該動作の発生時刻とを含んでいてもよい。また、動作対象履歴データ(一レコード)は、例えば、動作の履歴データと紐付けるための履歴IDと、動作対象の種別と、動作対象の実体を記録するデータとを含んでいてもよい。
【0043】
また、作業者情報記憶部202は、作業者に関する情報を記録する。作業者情報記憶部202は、例えば、図8に示すような作業者情報データを記憶してもよい。図8は、作業者情報記憶部202が記憶する情報の例を示す説明図である。作業者情報データは、例えば、作業者IDと、姓名と、電話番号やメールアドレスなどアプリケーションにおいて宛先として用いられる情報とを含んでいてもよい。また、作業者の役職や所属組織などの情報を含んでいてもよい。
【0044】
予測候補選択履歴記憶部203は、予測候補提示手段133が提示した予測項目から作業者が選択した予測候補を履歴情報として記録する。予測候補選択履歴記憶部203は、例えば、図9に示すような予測候補選択履歴データを記憶してもよい。図9は、予測候補選択履歴記憶部203が記憶する予測候補選択履歴データの例を示す説明図である。予測候補選択履歴データは、例えば、予測候補を選択した作業者IDと、予測候補を提示する元となった動作と動作対象を有する履歴の履歴ID(予測元履歴ID)と、作業者が選択した予測候補の動作と動作対象を有する履歴の履歴ID(選択履歴ID)と、選択した時刻とを含んでいてもよい。なお、該当する履歴IDが複数存在する場合には、それら全てを登録するようにしてもよいし、そのうちの最も小さい履歴IDだけを登録するようにしてもよい。なお、履歴IDが履歴情報の上書き更新によって異なる内容の履歴情報に使いまわされる場合には、履歴IDではなく、動作および動作を示す情報そのものを登録するようにしてもよい。
【0045】
動作対象変換規則記憶部204は、特定の動作対象に対して、アプリケーションから検出される情報から所定の表現形式の別の情報に変換するための規則である動作対象変換規則を記憶する。動作対象変換規則記憶部204は、例えば、図10に示すような動作対象変換規則データを記憶してもよい。図10は、動作対象変換規則記憶部204が記憶する動作対象変換規則データの例を示す説明図である。動作対象変換規則データは、例えば、変換の対象となる動作対象に係るアプリケーション、動作、動作対象種別と、変換元のデータの情報と、変換後のデータの情報とを含んでいてもよい。
【0046】
次に、本実施形態の動作について説明する。図11は、本実施形態における操作支援装置の動作履歴の登録に係る動作の一例を示すフローチャートである。図11に示すように、まず、作業者が操作などによりアプリケーション群110のいずれかのアプリケーションが動作すると、そのアプリケーションの動作を監視しているアプリケーション監視手段121が、その動作を検知する(ステップA1)。例えば、ブラウザ110−1が動作すれば、ブラウザ用アプリケーションプラグイン部120に含まれるアプリケーション監視手段121が、その動作を検知する。アプリケーション監視手段121は、動作の検知に加えて、その動作の動作対象に関する情報をアプリケーションから取得して、動作を示す情報とともに動作履歴記録手段131に渡す(ステップA2)。アプリケーション監視手段121は、例えば、検知対象とする動作のリストを定義しておき、特定の動作のみを抽出対象としてもよい。
【0047】
次に、動作履歴記録手段131は、アプリケーション監視手段121から動作を示す情報とその動作の動作対象に関する情報とを受け取ると、その動作対象と適合する動作対象変換規則データが動作対象変換規則記憶部204に存在するかを照合し、存在した場合には、受け取った動作対象に関する情報(すなわち、アプリケーションから検出した情報)を、動作対象変換規則データに従い、別の情報に変換する(ステップA3)。ここでは、動作対象変換規則データの変換元データに適合した動作対象に関する情報を、変換先データで指定されるデータに変換する。
【0048】
そして、動作履歴記録手段131は、受け取った情報および変換した情報を用いて、動作履歴記憶部201の動作履歴データにその動作を記録するとともに、動作対象データにその動作対象を記録する(ステップA4)。
【0049】
また、図12は、予測候補抽出から自動実行に係る動作の一例を示すフローチャートである。まず、作業者が操作などによりアプリケーション群110のいずれかのアプリケーションが動作すると、図11のステップA1〜A3と同様の動作により、動作履歴記録手段131で動作履歴としての動作を示す情報および動作対象を示す情報とが生成される。動作履歴記録手段131は、それらの情報を予測対象の動作とその動作対象を示す情報として、予測候補抽出手段132に渡す。予測候補抽出手段132は、動作履歴記録手段131から予測対象とする動作とその動作対象を示す情報を取得する(ステップB1)。
【0050】
予測候補抽出手段132は、予測対象とする動作とその動作対象を示す情報を取得すると、動作履歴記憶部201に記憶されている履歴(ここでは、動作履歴データと動作対象履歴データ)から、予測対象とされた動作と動作対象の組み合わせと同一の組み合わせを有する履歴(履歴情報としての一レコード)を照合する(ステップB2)。予測候補抽出手段132は、同一の組み合わせの履歴が照合されると、その履歴から一定時間以内または一定件数以内に記録された履歴を抽出する(ステップB3)。ここで、予測候補抽出手段132は、抽出する履歴の動作を能動的操作によって発生する動作に限定してもよい。また、1つの動作に関する動作対象として、メーラの”送信”動作であれば、”To”,”件名”,”本文”など複数の情報が存在する場合がある。そのような場合には、動作対象の照合では、動作対象を示す複数の情報の一部が一致すれば、動作対象が同一であるとみなしてもよい。この場合に照合された履歴の動作対象は、一致した一部の情報のみとしてもよい(例えば、メールの”To”だけなど)。
【0051】
次に、予測候補抽出手段132は、抽出した履歴によって示される動作と動作対象の組それぞれに対して予測対象との関連の強さを算出する(ステップB4)。関連が強いほど、作業者が次に実行する動作・動作対象の予測候補としての確度が高いということになる。ここでは関連の強さを表す指標を関連度と称す。関連が強いほど関連度が高くなる。
【0052】
関連度の算出手法として、複数の手法が利用可能であるが、ここでは、関連度算出の1つの例として、3つの異なる手法で関連度を算出し、それぞれの手法での関連度を比重をかけて合算し最終的な関連度とする方法を説明する。
【0053】
第一の手法は、履歴の出現頻度での関連度算出である。予測対象と同一の組み合わせが記録された履歴の後に時間的に連続して多く出現する履歴の動作と動作対象の組の関連度を高く評価する。第二の手法は、過去の選択履歴からの関連度算出である。今回の予測対象と同一の組み合わせに関して過去に予測候補を提示した際に、選択された動作と動作対象の組の関連度を高く評価する。過去の予測候補に対する作業者の選択の履歴は、予測候補選択履歴記憶部203に記憶されている予測候補選択履歴データを参照すればよい。第三の手法は、動作と動作対象それぞれの頻度からの関連度算出である。動作と動作対象の組み合わせで記録される履歴を、操作と動作対象に分離して動作、動作対象それぞれの頻度を算出し、その合計をその動作と動作対象の組の関連度とする。つまり、予測対象と同一の組み合わせが記録された履歴の後に出現する頻度の高い動作と頻度の高い動作対象を有する組の関連度を高く評価する手法である。これら3つの手法で算出した関連度に各手法に設定した比重を掛けて合計した値を、抽出した履歴によって示される動作と動作対象の組の最終的な関連度とする。ここでは3つの異なる手法を説明したが、そのほかにも、たとえば履歴発生間の時間間隔などによる関連度算出など、別の手法を加えてもよい。
【0054】
次に、予測候補抽出手段132は、関連度の高い順に、動作と動作対象の組を予測候補として抽出し、予測候補提示手段133に渡す(ステップB5)。加えて、予測候補抽出手段132は、第三の手法で算出した動作と動作頻度それぞれの頻度の値を、予測候補提示手段133に渡す。
【0055】
次に、予測候補提示手段133は、抽出された予測候補から適切な候補を作業者に選択させるための候補選択画面を出力表示400を介して表示する(ステップB6)。予測候補提示手段133は、2種類の選択項目を含む候補選択画面を表示する。1種類目の選択項目は、予測候補抽出手段132が抽出した動作と動作対象の組み合わせで構成される予測候補を選択させるための選択項目である。2種類目の選択項目は、予測候補抽出手段132が抽出した予測候補に含まれる動作または動作対象の一方を選択させるための絞り込み選択項目である。
【0056】
候補選択画面に予測候補の選択項目と絞り込み選択項目とを表示させる方法は複数の方法を適用することができる。ここでは、候補選択画面の表示方法の例を2つ示す。第一の表示方法の例は、既に説明した図5に示す例である。予測候補提示手段133は、予測候補抽出手段132から予測候補とともに受け取った動作と動作対象のそれぞれの頻度に応じて、頻度の高い順に動作または動作対象を選択させるための絞り込み選択項目を表示する。また、その絞り込み選択項目の下位項目として、その絞り込み選択項目とした動作または動作対象を有する予測候補を選択させるための選択項目を表示する。ここで、該当する予測候補が複数存在する場合には、関連度の高い順に表示する。図5に示す候補選択画面の例では、動作の絞り込み選択項目(例えば、”メーラ(送信)”)の下位項目として表示する予測候補の選択項目を、”アプリケーション(動作)→「動作対象」を実行”のように絞り込み選択項目とした動作を先に表示している。同様に、動作対象の絞り込み候補に続く予測候補の選択項目では、”「動作対象」→アプリケーション(動作)を実行”のように絞り込み選択項目として動作対象を先に表示している。
【0057】
第二の表示方法の例を図13に示す。図13は、予測候補提示手段133が表示する候補選択画面の他の例を示す説明図である。第二の表示方法では、関連度の高い順にまず予測候補の選択項目を表示し、その直下にその予測候補の動作または動作対象の頻度の高い方を絞り込み選択項目にして表示する。図13に示す例では、最も関連度が高い予測候補が”「鈴木花子」→メーラ(送信)”であり、その予測候補の組み合わせでは、動作対象”鈴木花子”の方が頻度が高いことが示されている。本例では、同じ動作または動作対象について絞り込み選択項目が表示されていた場合には、絞り込み選択項目を表示しないようにしてもよい。なお、2つの候補選択画面の表示方法ともに、絞り込み選択項目の表示において、絞り込み選択項目によって選択された動作または動作対象を条件に絞り込んだ場合に、新たに抽出される予測候補が存在するかを事前に予測候補抽出手段132に抽出させることで調べておき、現在表示している予測候補以外の新しい予測候補が抽出されない場合には、絞り込み選択項目を表示しないようにしてもよい。
【0058】
ここで、作業者が入力装置300を介して候補選択画面において表示されている予測候補の選択項目または絞り込み選択項目のいずれかを選択する(ステップB7)。基本的に作業者からは、次に実行したい予測候補が候補選択画面に存在する場合は予測候補が選択され、存在しない場合は次に実行したい動作または動作対象の絞り込み候補が選択される。作業者から絞り込み選択項目が選択された場合には(ステップB7のNo)、予測候補提示手段133は、選択された絞り込み選択項目の内容(動作または動作対象)を、絞り込み条件として指定し、予測候補抽出手段132に再度予測候補の抽出を要求する。要求を受けた予測候補抽出手段132は、指定された動作または動作対象を絞り込み条件として追加した上で、ステップB4、ステップB5と同様に関連度の高い動作と動作対象の組を予測候補として抽出し、予測候補提示手段133に渡す(ステップB8)。ここでは、例えば、関連度の高い組み合わせとして上位5件を抽出していた場合に、絞り込み条件によって該当する動作または動作対象を含まない組み合わせが除外されることにより、前回抽出されなかった組み合わせが新たに予測候補として抽出される場合がある。予測候補提示手段133は、絞り込まれた予測候補で候補選択画面を再度表示する(ステップB6)。
【0059】
一方、作業者が予測候補の選択項目を選択した場合(ステップB7のYes)、予測候補提示手段133は、まず、今回の予測対象となった動作と動作対象の組を有する履歴の履歴IDと、作業者によって選択された予測候補の動作と動作対象の組を有する履歴の履歴IDと、選択時刻とを対応づけて、予測候補選択履歴記憶部203に記憶する(ステップB8)。なお、履歴IDではなく、動作および動作を示す情報そのものを登録するようにしてもよい。次に、予測候補提示手段133は、選択された予測候補の内容(動作と動作対象の組)を決定された動作内容として予測候補実行指示手段134に渡す。
【0060】
予測候補実行指示手段134は、予測候補提示手段133から決定された1の予測候補の内容(動作と動作対象の組)を受け取ると、その動作対象と適合する動作対象変換規則データが動作対象変換規則記憶部204に存在するかを照合し、存在した場合には、受け取った動作対象の情報(すなわち、履歴情報として登録されていた情報)を、動作対象変換規則データに従い、元の情報(すなわち、アプリケーションから検出した情報)に逆変換する(ステップB8)。ここでは、動作対象変換規則データの変換先データに適合した動作対象の情報を、変換元データで指定されるデータに変換する。なお、動作対象履歴データに、変換後の情報と変換前の情報の両方を登録するようにし、登録されている変換前の情報を取得してもよい。そして、予測候補実行指示手段134は、対応するアプリケーションのアプリケーション実行指示手段122に、制御指示を出す。なお、制御指示には、受け取った情報および変換した情報を用いて、アプリケーションに実行させる動作内容(動作と動作対象の組)を指定する。
【0061】
アプリケーション実行指示手段122は、予測候補実行指示手段134からの制御指示を受け付けて、指示された動作内容を、次のユーザ操作に係るアプリケーションの動作および該動作の動作対象として、対応するアプリケーションに実行させる(ステップB11)。
【0062】
なお、予測候補抽出・自動実行の動作の説明において、予測対象を動作と動作対象の1つの組としたが、2つ以上の連続した動作と動作対象の組を予測対象として関連度を算出してもよい。つまり、作業者の操作によって実行された連続した動作・動作対象の組み合わせを有する2以上の履歴を照合し、操作予測を行なう。この場合、ステップB2において、2つ以上の動作・動作対象の組と同じ動作・動作対象の組が近接して出現する履歴を照合する動作となる。
【0063】
以上のように、本実施形態によれば、アプリケーションの動作履歴を動作と動作対象の独立した情報の組み合わせで記録し、さらに予測候補の抽出において、動作と動作対象の組み合わせで予測対象との関連度を算出するので、動作間の関連性だけの予測候補抽出と比較して、動作対象によって作業者の状態をより限定した予測候補が可能になる。なお、独立した情報の組み合わせで記録することによって、動作と動作対象とを分離してそれぞれに対して予測対象との関連度を算出し、どちらか一方の関連度が高い組み合わせをも予測候補として抽出することができる。
【0064】
また、本実施の形態では、予測候補提示手段133が作業者に予測候補を提示する候補選択画面において、動作または動作対象の一方を絞り込み選択候補として提示して予測候補を段階的に絞り込ませる、というように構成されているため、作業者は効率的に適切な予測候補を選択することが可能となる。また、その際にも、動作と動作対象それぞれについての関連度に応じて、提示順序を変えることもできる。例えば、あるウェブページを見た後、メールや電話やインスタントメッセージなど手段(アプリケーション動作)が異なってもAさんに連絡をすることが多い場合、動作対象がAさんに関連する候補を優先的に提示することができる。
【0065】
以下、より具体的な例を用いて予測候補抽出から自動実行の動作について説明する。本実施例では、アプリケーション群110の例として、図3に示すブラウザ110−1,メーラ110−2,ソフトフォン110−3,文書作成ソフト110−4を用いる。よって、各アプリケーションに対応したアプリケーションプラグイン部120として、ブラウザ用アプリケーションプラグイン部120−1と、メーラ用アプリケーションプラグイン部120−2と、ソフトフォン用アプリケーションプラグイン部120−2と、文書作成ソフト用アプリケーションプラグイン部120−4とを備える。
【0066】
また、本例では、作業者情報記憶部202の作業者情報データには図8に示すデータ例が記憶されているものとする。また、予測候補選択履歴記憶部203の予測候補選択履歴データには図9に示すデータ例が記憶されているものとする。また、動作対象変換規則記憶部204には、図10に示すデータ例が記憶されているものとする。さらに、事前に作業者Aによる操作に応じて、図11に示した各ステップの動作を実行したことにより、動作履歴記憶部201には、図6に示す動作履歴データの例および図7に示す動作対象履歴データの例が記憶されているものとする。
【0067】
まず、作業者がブラウザ110−1上で、タイトル(TITLE)が”資材発注方法”、URLが”http://www.jp/xxx/shizai.html”のホームページを表示したとする。ブラウザ用アプリケーションプラグイン部120−1のアプリケーション監視手段121は、ブラウザ11−1の動作を検知し、”表示”動作が行われたこと、およびその動作対象が、URL=”http://www.jp/xxx/shizai.html”およびTITLE=”資材発注方法”であることを検知する。アプリケーション監視手段121は、検知したこれらの情報を動作履歴記録手段131に渡す。動作履歴記録手段131では、アプリケーション監視手段121から受け取った情報に基づき、動作履歴としての動作を示す情報および動作対象を示す情報とを生成し、動作履歴データおよび動作対象履歴データに記録する。ここでは、動作履歴記憶部201の動作履歴データと動作対象履歴データに、履歴ID=300の履歴として格納されたとする。
【0068】
この動作履歴としての動作を示す情報および動作対象を示す情報は、予測対象の動作とその動作対象を示す情報として、予測候補抽出手段132に渡される。なお、アプリケーション監視手段121が直接予測候補抽出手段132に渡し、予測候補抽出手段132が必要に応じて動作履歴としての動作を示す情報および動作対象を示す情報に変換してもよい。以降、予測対象の動作を示す情報および動作対象を示す情報の表記を、動作”ブラウザ(表示)”、動作対象”「URL(http://www.jp/xxx/shizai.html)、TITLE(資材発注方法)」”と簡略化する。
【0069】
次に、予測候補抽出手段132は、この予測対象の動作と動作対象の組と同一の組を有する履歴を、動作履歴記憶部201に記憶される動作履歴データおよび動作対象履歴データを照合して探す(ステップB2)。ここでは、履歴ID=1,100,200の3つの履歴が該当する。次に、履歴ID=1,100,200の一定時間以内(例として30分以内)に記録された履歴を、動作履歴データおよび動作対象履歴データから抽出する。その結果として、履歴ID=2〜5,101,201〜203が抽出される(ステップB3)。
【0070】
次に、抽出された履歴によって示される動作と動作対象の組のそれぞれに対して予測対象との関連性を算出する(ステップB4)。本実施例では、(1)履歴の出現頻度での関連度算出、(2)過去の選択履歴からの関連度算出、(3)動作と動作対象それぞれの頻度の合計からの関連度算出、の3つの手法で関連度を算出し、(1)の関連度:(2)の関連度:(3)の関連度=2:3:1の比重を掛けて合計し最終的な関連度を算出する。
【0071】
最初に、(1)履歴の出現頻度での関連度算出について説明する。(1)の関連度は、重複して出現する履歴の重複件数(すなわち、出現頻度)を元に関連度を求める。重複判断における動作対象の照合についても、前述したように、動作対象を示す複数の情報の一部が一致すれば、動作対象が同一であるとみなす。その際、照合された履歴の動作対象は、一致した一部の情報のみとする(例えば、メールの”To”だけなど)。また、重複する履歴を纏めた後の履歴IDとして、重複した履歴の中でもっとも小さい履歴IDを用いるものとする。たとえば、履歴ID=2と履歴ID=202はその組み合わせが一致しており、重複して出現していることがわかる。このような場合には、履歴ID=2の履歴としてまとめ、履歴ID=2の出現頻度として2を計数する。出現頻度1につき、関連度を+1とすると、図14に示す”(1)の関連度”のように算出される。図14は、本実施例における関連度の算出結果を示す説明図である。なお、図14に示すように、履歴ID=3と履歴ID=202も重複した履歴として履歴ID=3として纏められて関連度=2が算出されている。他の履歴IDについては、重複件数が1件(出現頻度=1)であるため、関連度=1が算出されている。
【0072】
次に、(2)過去の選択履歴からの関連度算出について説明する。予測候補選択履歴記憶部203の予測候補選択履歴データ(図9)のデータを照合すると、今回の予測対象の動作と動作対象の組と同一の組み合わせを持つ予測元履歴ID=1に対して、履歴ID=2の予測候補が過去に選択された履歴が1件存在する。選択件数1につき、関連度を+1(件数分加算)とすると、図14に示す”(2)の関連度”のように算出される。なお、図14に示すように、履歴ID=2について関連度=1が算出され、他の履歴IDについては、選択件数が0件であるため、関連度=0が算出されている。
【0073】
次に、(3)動作と動作対象それぞれの頻度の合計からの関連度算出について説明する。まず、抽出した履歴を動作と動作対象に分け、それぞれに関する頻度を算出する。ここでは、動作に関する頻度はそれぞれ図15に示す頻度が算出される。また、動作対象に関する頻度は、それぞれ図16に示す頻度が算出される。図15は、本実施例における動作別出現頻度の算出結果を示す説明図である。また、図16は、本実施例における動作対象別出現頻度の算出結果を示す説明図である。なお、図16では、出現頻度が1の項目についてはいくつか省略している。なお、図16において動作対象に関する頻度にて動作対象種別が”電話番号,To”となっている項目があるが、これは、動作対象変換規則データにおいて変換先のデータが同一である動作対象種別に関して、データの内容が同一であれば、同一の動作対象と判断するためである。動作別出現頻度と動作対象別出現頻度をそれぞれ求めると、抽出した履歴によって示される動作と動作対象の組み合わせの頻度を、その組み合わせに含まれる動作の頻度と動作対象の頻度とを合計して算出する。動作と比較して動作対象は種類が多く重複確率が低いため、本実施では、(動作の頻度)×0.5+(動作対象の頻度)を合計の関連度とする。例えば、履歴ID=2は、動作”ソフトフォン(送信)”と動作対象”電話番号(作業者ID:0002)”の組み合わせであるので、動作の頻度=2、動作対象の頻度=3となり、合計の関連度=2×0.5+3=4となる。同様に他の組み合わせについても、図14に示す”(3)の関連度”のように算出される。
【0074】
そして、(1)〜(3)それぞれの関連度を算出した後に、上述の比重にしたがって関連度の合計値を算出する。本実施例では、合計の関連度=(1)の関連度×2+(2)の関連度×3+(3)の関連度とする。合計の関連度の算出結果は、図14に示すとおりである。
【0075】
次に、予測候補抽出手段132は、関連度の高い動作と動作対象の組を順に、予測候補として抽出し、予測候補提示手段133に渡す(ステップB5)。本実施例では、関連度の高い順に予測候補を最大4個を渡すとして、履歴ID=2,3,101,4の組み合わせが渡される。ここでは、履歴ID=2の”ソフトフォン(送信)”と”電話番号(作業者ID:0002)”の組み合わせ、履歴ID=3の”文書作成ソフト(開く)”と”ファイル名(発注方法.doc)”の組み合わせ、履歴ID=101の”メーラ(送信)”と”To:メールアドレス(作業者ID:0002)”の組み合わせ、履歴ID=4の”メーラ(送信)”と”To:メールアドレス(作業者ID:0003)”の組み合わせが渡される。なお、関連度が同値の場合、履歴IDが小さいものを優先して渡している。加えて、予測候補抽出手段322は、動作と動作対象それぞれの頻度、つまり、図15および図16の情報を予測候補提示手段133に渡す。
【0076】
次に、予測候補提示手段133は、候補選択画面を出力装置400を介して表示する(ステップB6)。ここでは、上述した2種類の表示方法の例から第一の表示方法を用いる。図17に本実施例における候補選択画面の一例を示す。なお、図17(a)は、最初に表示させる候補選択画面の例を示している。また、図17(b)は、図17(a)に示す候補選択画面において絞り込み選択項目” ブラウザ(表示)”が選択された場合の候補選択画面の例を示している。第一の表示方法の例では、動作と動作対象それぞれの頻度が高い順にその絞り込み選択項目を提示し、その下位項目として、その動作または動作対象を含む予測候補の選択項目を提示する。本実施例では、図15および図16を参照すると、動作対象”電話番号,To(作業者ID:0002)”→動作対象”ファイル名(発注方法.doc)”→動作”メーラ(送信)”→動作”ブラウザ(表示)”→動作”ソフトフォン(送信)”→動作”文書作成ソフト(開く)”→動作対象”To(作業者ID:0003)”となる。ここでは、同じ頻度の場合は動作より動作頻度を優先している。なお、動作内または動作頻度内で同じ場合はどのような順番であってもよい。
【0077】
従って、1番目に表示する絞り込み選択項目は、動作対象”電話番号,To(作業者ID:0002)”となる。この動作対象を含む予測候補は、履歴ID=2,101の2つ存在するので、関連度の高い順に予測候補を表示する。なお、本実施例では、絞り込み条件を追加しても現在の予測候補以外の予測候補が抽出されないため、絞り込み選択項目は表示せず予測候補だけを表示する。
【0078】
このようにして、出現頻度の最も高い動作対象”電話番号,To(作業者ID:0002)”を含む予測候補(履歴ID=2,101)の選択項目を提示し、次に出現頻度の高い動作対象”ファイル名(発注方法.doc)”を含む予測候補(履歴ID=3)の選択項目を提示し、最後に残った予測候補(履歴ID=4)の選択項目を提示する。なお、現在の予測候補が存在しなくても絞り込み条件の追加により新しい予測候補が抽出される場合には、その絞り込み選択項目のみを表示してもよい。例えば、図17(a)に示す例における動作”ブラウザ(表示)”の絞り込み選択項目がこの条件に該当する。
【0079】
ここで、作業者から動作”ブラウザ(表示)”の絞り込み選択項目が選択されると(ステップB7のNo)、予測候補提示手段133は、動作”ブラウザ(表示)”を絞り込みの条件に指定して、予測候補抽出手段132に再度予測候補の抽出をさせる(ステップB8)。本実施例では、履歴ID=5,203が抽出される。予測候補提示手段133は、再抽出の結果を受けて、図17(b)に示すような候補選択画面を表示する(ステップB6)。
【0080】
ここで、作業者から履歴ID=5の”ブラウザ(表示)”と”URL(http://www.jp/xxx/tosho.html)、TITLE(tosho発注方法)”の組み合わせを持つ予測候補の選択項目が選択されたとする。予測候補提示手段133は、予測候補選択履歴記憶部203の予測候補選択履歴データに、予測元履歴IDとして今回予測対象となった履歴IDと同一の履歴でもっとも履歴IDが小さい履歴ID=1と、選択履歴IDとして今回選択された履歴ID=5とを記録する(ステップB8)。また、予測候補実行指示手段134に選択された予測候補の組み合わせである”ブラウザ(表示)”と”URL(http://www.jp/xxx/tosho.html)、TITLE(tosho発注方法)”を渡す。
【0081】
予測候補実行指示手段134は、予測候補提示手段133から決定された予測候補の内容(動作と動作対象の組)を受け取ると、必要に応じて動作対象を変換し、対応するアプリケーションのアプリケーション実行指示手段122に制御指示を出す。本実施例では、動作対象の変換は必要でないので、受け取った動作と動作対象の組をそのまま動作内容に指定して、ブラウザ用アプリケーションプラグイン部120−1のアプリケーション実行指示手段122に制御指示を出す。
【0082】
ブラウザ用アプリケーションプラグイン部120−1のアプリケーション実行指示手段122は、予測候補実行指示手段134からの制御指示を受け付けて、指定された動作内容を、次のユーザ操作に係るアプリケーションの動作および該動作の動作対象として、ブラウザ110−1に実行させる。ここでは、動作対象として指定されたURL(http://www.jp/xxx/tosho.html)を表示させるべく、ブラウザ110−1に実行指示を出す。
【0083】
以上の動作によって、作業者は提示された候補を選択するだけで次の操作に係る動作を実行することができるので、前もって次の操作に係る動作を実行させておくなどの操作支援を行うことができる。また、メールのタイトルや件名が既に入力された状態で起動させることができ、実際に作業者がその操作をするのに比べて作業量の低減も図れる。
が図れる。
【0084】
なお、上記の実施形態では、アプリケーションの動作の履歴情報として、該動作を識別するための動作識別情報と、該動作の動作対象を示す対象情報とを含む情報を記憶する動作履歴記憶部(例えば、動作履歴記憶部21)と、対応づけられたアプリケーションの動作を監視し、該アプリケーションにおいて所定の動作とその動作対象を検出するアプリケーション監視手段(例えば、アプリケーション監視手段11)と、前記アプリケーション監視手段によって所定の動作と該動作の動作対象が検出されると、検出された前記動作の動作識別情報と前記動作対象を示す対象情報とを対応づけて、前記動作履歴記憶部に記憶させる動作履歴記録手段(例えば、動作履歴記録手段12)と、予測対象とする動作とその動作対象が検出されると、前記動作履歴記憶部に記憶されている過去の動作と動作対象の組み合わせの中から、検出された前記予測対象の動作と動作対象の組み合わせとの関連度が高い組み合わせを予測候補として抽出する予測候補抽出手段(例えば、予測候補抽出手段13)と、前記予測候補抽出手段によって抽出された予測候補に基づき決定された動作および動作対象を、次のユーザ操作に係るアプリケーションの動作および該動作の動作対象として、対応するアプリケーションに実行させるアプリケーション実行指示手段(例えば、アプリケーション実行指示手段14)とを備えた操作支援装置の構成例が示されている。
【0085】
また、上記実施形態では、予測候補抽出手段が、履歴内において予測対象の動作と動作対象の組み合わせと同一の組み合わせの後の出現頻度を元に、過去の動作と動作対象の各組み合わせと、予測対象として検出された動作と動作対象の組み合わせとの関連度を算出することによって、予測候補を抽出する操作支援装置の構成例が示されている。なお、この算出方法の具体例が、上述の(1)履歴の出現頻度での関連度算出として示されている。
【0086】
また、上記実施形態では、予測候補抽出手段が、履歴内において予測対象の動作と動作対象の組み合わせと同一の組み合わせの後の、動作別の出現頻度および動作対象別の出現頻度を元に、過去の動作と動作対象の各組み合わせと、予測対象として検出された動作と動作対象の組み合わせとの関連度を算出することによって、予測候補を抽出する操作支援装置の構成例が示されている。なお、この算出方法の具体例が、上述の(2)動作と動作対象それぞれの頻度の合計からの関連度算出として示されている。
【0087】
また、上記実施形態では、予測候補として抽出された動作と動作対象の組み合わせを作業者に提示して、1の予測候補を選択させる予測候補提示手段(例えば、予測候補提示手段15)とを備え、アプリケーション実行指示手段が、予測候補提示手段によって作業者に選択された1の予測候補の動作と動作対象を、次操作に係るアプリケーションの動作および該動作の動作対象として、対応するアプリケーションに実行させる操作支援装置の構成例が示されている。
【0088】
また、上記実施形態では、予測候補提示手段が、予測候補として抽出されたアプリケーションの動作と動作対象の組み合わせに含まれる動作または動作対象の一方の内容を絞り込み候補として提示し、段階的に選択させる操作支援装置の構成例が示されている。
【0089】
また、上記実施形態では、アプリケーションから検出される動作対象を、所定の形式によって表現される情報に変換するための変換規則を記憶する動作対象変換規則記憶部(例えば、動作対象変換規則記憶部204)を備え、動作履歴記録手段が、アプリケーション監視手段によって所定の動作とその動作対象が検出されると、該動作対象を前記動作対象変換規則記憶部に記憶されている変換規則に従って所定の形式によって表現される情報に変換した対象情報を、動作履歴記憶部に記憶させる操作支援装置の構成例が示されている。
【産業上の利用可能性】
【0090】
本発明は、特に、複数のアプリケーションを連続的に利用して業務を行う装置に好適に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0091】
【図1】本発明による操作支援装置の概略構成を示したブロック図である。
【図2】本発明による操作支援装置の他の構成例を示したブロック図である。
【図3】本発明による操作支援装置のより具体的な構成例を示すブロック図である。
【図4】アプリケーションプラグイン部120の構成例を示すブロック図である。
【図5】予測候補提示手段133が表示する候補選択画面の例を示す説明図である。
【図6】動作履歴記憶部201が記憶する動作履歴データの例を示す説明図である。
【図7】動作履歴記憶部201が記憶する動作対象履歴データの例を示す説明図である。
【図8】作業者情報記憶部202が記憶する情報の例を示す説明図である。
【図9】予測候補選択履歴記憶部203が記憶する予測候補選択履歴データの例を示す説明図である。
【図10】動作対象変換規則記憶部204が記憶する動作対象変換規則データの例を示す説明図である。
【図11】操作支援装置の動作履歴の登録に係る動作の一例を示すフローチャートである。
【図12】操作支援装置の予測候補抽出から自動実行に係る動作の一例を示すフローチャートである。
【図13】予測候補提示手段133が表示する候補選択画面の他の例を示す説明図である。
【図14】関連度の算出結果例を示す説明図である。
【図15】動作別出現頻度の算出結果例を示す説明図である。
【図16】動作対象別出現頻度の算出結果例を示す説明図である。
【図17】候補選択画面の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
【0092】
120 アプリケーションプラグイン部
121,11 アプリケーション監視手段
122,14 アプリケーション実行指示手段
131,12 動作履歴記録手段
132,13 予測候補抽出手段
133,15 予測候補提示手段
134 予測候補実行指示手段
201,21 動作履歴記憶部
202 作業者情報記憶部
203 予測候補選択履歴記憶部
204,22 動作対象変換規則記憶部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ操作を支援する操作支援装置であって、
アプリケーションの動作の履歴情報として、該動作を識別するための動作識別情報と、該動作の動作対象を示す対象情報とを含む情報を記憶する動作履歴記憶部と、
対応づけられたアプリケーションの動作を監視し、該アプリケーションにおいて所定の動作とその動作対象を検出するアプリケーション監視手段と、
前記アプリケーション監視手段によって所定の動作と該動作の動作対象が検出されると、検出された前記動作の動作識別情報と前記動作対象を示す対象情報とを対応づけて、前記動作履歴記憶部に記憶させる動作履歴記録手段と、
予測対象とする動作とその動作対象が検出されると、前記動作履歴記憶部に記憶されている過去の動作と動作対象の組み合わせの中から、検出された前記予測対象の動作と動作対象の組み合わせとの関連度が高い組み合わせを予測候補として抽出する予測候補抽出手段と、
前記予測候補抽出手段によって抽出された予測候補に基づき決定された動作および動作対象を、次のユーザ操作に係るアプリケーションの動作および該動作の動作対象として、対応するアプリケーションに実行させるアプリケーション実行指示手段とを備えた
ことを特徴とする操作支援装置。
【請求項2】
予測候補抽出手段は、履歴内において予測対象の動作と動作対象の組み合わせと同一の組み合わせの後の出現頻度を元に、過去の動作と動作対象の各組み合わせと、予測対象として検出された動作と動作対象の組み合わせとの関連度を算出することによって、予測候補を抽出する
請求項1に記載の操作支援装置。
【請求項3】
予測候補抽出手段は、履歴内において予測対象の動作と動作対象の組み合わせと同一の組み合わせの後の、動作別の出現頻度および動作対象別の出現頻度を元に、過去の動作と動作対象の各組み合わせと、予測対象として検出された動作と動作対象の組み合わせとの関連度を算出することによって、予測候補を抽出する
請求項1または請求項2に記載の操作支援装置。
【請求項4】
予測候補として抽出された動作と動作対象の組み合わせを作業者に提示して、1の予測候補を選択させる予測候補提示手段とを備え、
アプリケーション実行指示手段は、予測候補提示手段によって作業者に選択された1の予測候補の動作と動作対象を、次操作に係るアプリケーションの動作および該動作の動作対象として、対応するアプリケーションに実行させる
請求項1から請求項3のうちのいずれか1項に記載の操作支援装置。
【請求項5】
予測候補提示手段は、予測候補として抽出されたアプリケーションの動作と動作対象の組み合わせに含まれる動作または動作対象の一方の内容を絞り込み候補として提示し、段階的に選択させる
請求項4に記載の操作支援装置。
【請求項6】
アプリケーションから検出される動作対象を、所定の形式によって表現される情報に変換するための変換規則を記憶する動作対象変換規則記憶部を備え、
動作履歴記録手段は、アプリケーション監視手段によって所定の動作とその動作対象が検出されると、該動作対象を前記動作対象変換規則記憶部に記憶されている変換規則に従って所定の形式によって表現される情報に変換した対象情報を、動作履歴記憶部に記憶させる
請求項1から請求項5のうちのいずれか1項に記載の操作支援装置。
【請求項7】
ユーザ操作を支援するための操作支援方法であって、
対応づけられたアプリケーションの動作を監視し、該アプリケーションにおいて所定の動作とその動作対象を検出し、
検出された動作を識別するための動作識別情報と、その動作対象を示す対象情報とを対応づけて、アプリケーションの動作の履歴情報として記憶させ、
予測対象とする動作とその動作対象が検出されると、前記履歴情報として記憶されている過去の動作と動作対象の組み合わせの中から、検出された前記予測対象の動作と動作対象の組み合わせとの関連度が高い組み合わせを予測候補として抽出し、
抽出された予測候補に基づき決定された動作および動作対象を、次のユーザ操作に係るアプリケーションの動作および該動作の動作対象として、対応するアプリケーションに実行させる
ことを特徴とする操作支援方法。
【請求項8】
履歴内において予測対象の動作と動作対象の組み合わせと同一の組み合わせの後の出現頻度を元に、過去の動作と動作対象の各組み合わせと、予測対象として検出された動作と動作対象の組み合わせとの関連度を算出することによって、予測候補を抽出する
請求項7に記載の操作支援方法。
【請求項9】
履歴内において予測対象の動作と動作対象の組み合わせと同一の組み合わせの後の、動作別の出現頻度および動作対象別の出現頻度を元に、過去の動作と動作対象の各組み合わせと、予測対象として検出された動作と動作対象の組み合わせとの関連度を算出することによって、予測候補を抽出する
請求項7または請求項8に記載の操作支援方法。
【請求項10】
ユーザ操作を支援するための操作支援用プログラムであって、
コンピュータに、
対応づけられたアプリケーションの動作を監視し、該アプリケーションにおいて所定の動作とその動作対象を検出する処理、
検出された動作を識別するための動作識別情報と、その動作対象を示す対象情報とを対応づけて、アプリケーションの動作の履歴情報として記憶させる処理、
予測対象とする動作とその動作対象が検出されると、前記履歴情報として記憶されている過去の動作と動作対象の組み合わせの中から、検出された前記予測対象の動作と動作対象の組み合わせとの関連度が高い組み合わせを予測候補として抽出する処理、および
抽出された予測候補に基づき決定された動作および動作対象を、次のユーザ操作に係るアプリケーションの動作および該動作の動作対象として、対応するアプリケーションに実行させる処理
を実行させるための操作支援用プログラム。
【請求項11】
コンピュータに、
履歴内において予測対象の動作と動作対象の組み合わせと同一の組み合わせの後の出現頻度を元に、過去の動作と動作対象の各組み合わせと、予測対象として検出された動作と動作対象の組み合わせとの関連度を算出する処理
を実行させる請求項10に記載の操作支援用プログラム。
【請求項12】
コンピュータに、
履歴内において予測対象の動作と動作対象の組み合わせと同一の組み合わせの後の、動作別の出現頻度および動作対象別の出現頻度を元に、過去の動作と動作対象の各組み合わせと、予測対象として検出された動作と動作対象の組み合わせとの関連度を算出する処理
を実行させる請求項10または請求項11に記載の操作支援用プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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