説明

操作状況監視プログラム、該装置、及び該方法

【課題】誤入力の可能性のある電子情報の誤送信を防止する操作状況監視プログラムを提供する。
【解決手段】ユーザの操作状況を監視する処理をコンピュータに実行させる操作状況監視プログラムは、ユーザの操作に関する操作関連情報を入力装置より取得する取得処理と、前記取得された前記操作関連情報に基づいて、前記ユーザの操作状態を示す値を計測する計測処理と、前記計測により得られた計測値と閾値との大小を判定する計測値判定処理と、前記判定結果に基づいて、前記ユーザにより入力された入力情報の見直しを促すメッセージを出力する見直し要求処理と、をコンピュータに実行させることにより、上記課題の解決を図る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子情報を作成する際のユーザの操作状況を監視する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
情報化社会の発展に伴い、電子メール(以下、Eメールという)にて他人とコミュニケーションを図ることが増加してきている。Eメールは、キーボード等を用いて作成したテキスト情報等を用いて作成される。しかしながら、その作成の過程で入力ミスが起こる可能性がある。
【0003】
そこで、過去一定期間に取得されたキーボード等の操作情報に基づくユーザの平均的な操作状態と、新たに取得された操作情報に基づく現在の操作状態とを比較して、現在の操作状態の悪化傾向を判定し、その判定結果をユーザに通知する技術がある。
【0004】
また、社外若しくは社外の特定の者以外への誤送信を防止することができる技術がある。この技術によれば、自機のメールアドレスと送信宛先のメールアドレスとでドメインが一致した場合には送信宛先が社内であり、ドメインが一致しない場合には送信宛先が社外であると判断するので、社内の者以外への誤送信を防止することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009−140165号公報
【特許文献2】特開2003−44402号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本実施形態では、誤入力の可能性のある電子情報の誤送信を防止する技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本実施形態にかかるユーザの操作状況を監視する処理をコンピュータに実行させる操作状況監視プログラムは、取得処理、計測処理、計測値判定処理、見直し要求処理をコンピュータに実行させる。
【0008】
取得処理は、ユーザの操作に関する操作関連情報を入力装置より取得する。計測処理は、前記取得された前記操作関連情報に基づいて、前記ユーザの操作状態を示す値を計測する。計測値判定処理は、前記計測により得られた計測値と閾値との大小を判定する。見直し要求処理は、前記計測結果に基づいて、前記ユーザにより入力された入力情報の見直しを促すメッセージを出力する。
【発明の効果】
【0009】
操作状況監視技術によれば、誤入力の可能性のある電子情報の誤送信を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】メールシステム1における操作状況監視機能2の構成例を示す。
【図2】EメールアプリケーションソフトウェアのEメール作成画面の一例である。
【図3】計測結果履歴テーブル15の一例である。
【図4】閾値テーブル14の一例である。
【図5A】操作状況監視機能2のフローチャート(その1)である。
【図5B】操作状況監視機能2のフローチャート(その2)である。
【図6】入力ミス可能性判定処理(S6)の一例を示す。
【図7】送信宛先一覧画面60の一例を示す。
【図8】メールシステム1における操作状況監視機能2の構成(変形例)を示す。
【図9】操作状況監視機能2のフローチャート(変形例)である。
【図10】メール本文の各行の末尾に表示されたチェックボックスをチェックすることにより、ユーザが見直しを行ったことを確認する例を説明するための図である。
【図11】本文入力欄を最後までスクロールさせることにより、ユーザが見直しを行ったことを確認する例を説明するための図である。
【図12】ウェブカメラによりユーザの動作を撮影し、その撮影した画像を解析することにより、ユーザが見直しを行ったことを確認する例を説明するための図である。
【図13】メールシステム1を実行する情報処理装置のハードウェア環境の構成ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
今般、Eメールの送受信機能のセキュリティが計られている。しかしながら、そのような取り組みにも関わらず、Eメールの誤送信が絶えない。特に、時間がなくて慌ててEメールの宛先や本文を入力することにより、間違った宛先や誤字等を入力してしまうことがある。そして、そのような誤った情報を含んだ状態で送信(誤送信)してしまうケースが多い。
【0012】
そこで、以下では、Eメールの誤送信を防止する技術について説明する。
図1は、メールシステム1における操作状況監視機能2の構成例を示す。メールシステム1は、情報処理装置に提供されている。情報処理装置には、キーボード20及びマウス23等の入力装置と、表示部25等の出力装置が接続されている。
【0013】
キーボード20には、加速度センサ21、及びマイク22が内蔵されている。加速度センサ21は、キーボード20上に設けられたキーが押下された場合、その押下時にキーに加わる加速度を打鍵圧として検出するためのものである。マイク22は、キーボード20上に設けられたキーが押下された場合、そのキーの打鍵音を検出するためのものである。なお、マイク22として、コンピュータに内蔵されているマイクを用いてもよい。
【0014】
マウス23には湿度センサ24が内蔵されている。湿度センサ24は、マウス23を操作しているユーザの手の発汗度として、マウス23周辺の湿度を検出するためのものである。
【0015】
なお、本実施形態では、入力装置として、キーボード20、マウス23を用いたが、これらに限定されない。
操作状況監視機能2は、メールシステム1の機能の1つであり、メールシステム1の起動中に、機能する。操作状況監視機能2は、入力キー情報取得部3、打鍵圧取得部4、打鍵音取得部5、ポインタ座標取得部6、湿度取得部7、計測部8、入力ミス可能性判定部9、見直し要求部10、送信部11、閾値更新部12、格納部13を含んでいる。
【0016】
格納部13には、閾値テーブル14、計測結果履歴テーブル15が格納されている。
入力キー情報取得部3は、キーボード20を用いて入力されたキーを識別する情報を取得する。打鍵圧取得部4は、加速度センサ21により検出された加速度を打鍵圧として取得する。打鍵音取得部5は、マイク22により検出された打鍵音を取得する。ポインタ座標取得部6は、表示部25に表示されたマウス23等のポインティングデバイスのポインタの座標を取得する。湿度取得部7は湿度センサ24により検出された湿度を取得する。入力キー情報取得部3、打鍵圧取得部4、打鍵音取得部5、ポインタ座標取得部6、湿度取得部7により検出された情報はそれぞれ、測定部8へ出力される。
【0017】
計測部8は、キー操作による入力ミス率、キーの入力速度、マウス23の急激な移動回数、キーボード20の二重打鍵回数、打鍵圧の発生回数、打鍵音の発生回数、発汗度(湿度)、Eメールの本文の入力が完了してからEメールが送信されるまでの時間を計測する。
【0018】
キー操作による入力ミス率とは、単位時間当たりの、BackspaceキーまたはDeleteキー等のキーによる入力桁戻り回数である。キーの入力速度とは、単位時間当たりのキーの入力回数である。マウスの急激な移動回数とは、単位時間当たりのマウスポインタの急激な速度変化の回数である。急激な速度変化とは、マウス23の加速度が閾値H1より大きい場合をいう。
【0019】
キーボード20の二重打鍵回数とは、あるキーを押下する場合において、単位時間当たりの、閾値H2の入力速度より早くそのキーの隣のキーを押下したときの、その押下回数である。打鍵圧の発生回数とは、単位時間当たりに、閾値H3より高い打鍵圧が発生した回数である。打鍵音の発生回数とは、単位時間当たりに、閾値H4より高い打鍵音が発生した回数である。発汗度とは、湿度センサ24より得られた湿度である。Eメールの本文の入力が完了してからEメールが送信されるまでの時間とは、Eメールの送信ボタンが押下された時から遡って前記入力情報の入力がされた直近の時までの間の時間である。
【0020】
入力ミス可能性判定部9は、計測部8により計測された各計測値と、その測定値に対応する所定の閾値(T1〜T8)との大小を判定する。入力ミス可能性判定部9は、格納部13に格納された閾値テーブル14より各計測値に対応する閾値T1〜T8を取得する。
【0021】
入力ミス率、キーの入力速度、マウスの急激な移動回数、キーボードの二重打鍵回数、打鍵圧発生回数、打鍵音発生回数、発汗度についての計測値がその対応する閾値より大きいと判定された場合には、見直し要求部10は、次の見直し要求を行う。また、本文の入力が完了してからEメールが送信されるまでの時間についての計測値がその対応する閾値より小さいと判定された場合には、見直し要求部10は、次の見直し要求を行う。
【0022】
見直し要求部10は、メールの本文やメールの送信先アドレスに入力ミスがある可能性があるため、見直し要求として、入力情報を見直すように表示部25にメッセージを表示させる。また、見直し要求部10は、見直し要求として、送信の直前にEメールの送信先アドレス欄に入力された送信先アドレスを社内と社外に分けた送信先一覧を表示させる。このとき、見直し要求部10は、その一覧中の各送信先アドレスにチェックボックスを表示させる。
【0023】
ユーザにより全てのチェックボックスのチェックがされた場合、入力情報の見直しがされたものと判断して、送信部11はそのEメールを送信する。なお、ユーザによりEメールの送信ボタンが押下された場合であっても、見直し要求に対して入力情報の見直しの操作がされたと判断されるまで、見直し要求部10は、前記送信部11によるEメールの送信を実行させないようにしてもよい。
【0024】
Eメールの送信後、計測部8により計測された計測値が計測結果履歴テーブル15に格納される。
計測結果履歴テーブル15には、計測部8により計測された過去一定期間(例えば、過去14日)の各計測値の履歴が格納されている。計測結果履歴テーブル15の各計測値の履歴は、送信者のEメールアドレス毎かつEメールの送信毎に作成される。
【0025】
閾値更新部12は、計測結果履歴テーブル15に格納された各計測値の履歴から、各計測値の平均を算出し、その算出した平均値を閾値とし、その算出した閾値を用いて閾値テーブル14の閾値を更新する。閾値テーブル14の閾値は、送信者のEメールアドレス毎に作成・更新される。
【0026】
なお、本実施形態では、計測結果履歴テーブル15に格納された各計測値の履歴から、各計測値の平均を算出し、その算出した平均値を閾値としたが、これに限定されない。たとえば、その算出した平均値+α(例えば平均値の30%)と閾値としてもよい。
【0027】
図2は、EメールアプリケーションソフトウェアのEメール作成画面の一例である。Eメール作成画面30は、例えば、送信ボタン31、送信先アドレス入力欄32、本文入力欄33を含む。本文入力欄33には、Eメールで送る文章等が入力される。送信先アドレス入力欄32には、Eメールの送信先アドレスが入力される。送信ボタン31を押下すれば、送信先アドレス入力欄32に入力された送信先アドレスに宛てて、Eメールを送信することができる。
【0028】
図3は、計測結果履歴テーブル15の一例である。計測結果履歴テーブル15は、「送信日時」41、「本文入力完了から送信ボタン押下までの時間」42、「入力ミス率」43、「入力速度」44、「マウスの急激移動回数」45、「二重打鍵回数」46、「打鍵圧の発生回数」47、「打鍵音の発生回数」48、「発汗度」49のデータ項目を含む。
【0029】
「送信日時」41には、Eメールを送信した日時が格納される。「本文入力完了から送信ボタン押下までの時間」42には、Eメール作成画面30の送信ボタン31が押下された時から遡って前記入力情報の入力がされた直近の時までの間の時間(秒)が格納される。
【0030】
「入力ミス率」43には、単位時間当たりの、BackspaceキーまたはDeleteキー等のキーによる入力桁戻り回数(回数/分)が格納される。「入力速度」44には、キーボードにおける単位時間当たりのキーの入力回数(回数/秒)が格納される。
【0031】
「マウスの急激移動回数」45には、単位時間当たりのマウスポインタの急激な速度変化の回数、すなわち加速度が所定の閾値H1より大きくなった場合の単位時間当たりの回数(回数/分)が格納される。
【0032】
「二重打鍵回数」46には、あるキーを押下する場合において、単位時間当たりの、閾値H2の入力速度より早くそのキーの隣のキーを押下したときの、その押下回数(回数/分)が格納される。
【0033】
「打鍵圧の発生回数」47には、単位時間当たりに、閾値H3より高い打鍵圧が発生した回数(回数/分)が格納される。「打鍵音の発生回数」48には、単位時間当たりに、閾値H4より高い打鍵音が発生した回数(回数/分)が格納される。「発汗度」49には、湿度センサ24より得られた湿度(度数)が格納される。
【0034】
図4は、閾値テーブル14の一例である。閾値テーブル14は、「本文入力完了から送信ボタン押下までの時間」51、「入力ミス率」52、「入力速度」53、「マウスの急激移動回数」54、「二重打鍵回数」55、「打鍵圧の発生回数」56、「打鍵音の発生回数」57、「発汗度」58のデータ項目を含む。
【0035】
「本文入力完了から送信ボタン押下までの時間」51には、計測結果履歴テーブル15の「本文入力完了から送信ボタン押下までの時間」42に格納された測定値の平均値が閾値T1として格納される。
【0036】
「入力ミス率」52には、計測結果履歴テーブル15の「入力ミス率」43に格納された測定値の平均値が閾値T2として格納される。「入力速度」53には、計測結果履歴テーブル15の「入力速度」44に格納された測定値の平均値が閾値T3として格納される。
【0037】
「マウスの急激移動回数」54には、計測結果履歴テーブル15の「マウスの急激移動回数」45に格納された測定値の平均値が閾値T4として格納される。「二重打鍵回数」55には、計測結果履歴テーブル15の「二重打鍵回数」46に格納された測定値の平均値が閾値T5として格納される。
【0038】
「打鍵圧の発生回数」56には、計測結果履歴テーブル15の「打鍵圧の発生回数」47に格納された測定値の平均値が閾値T6として格納される。「打鍵音の発生回数」57には、計測結果履歴テーブル15の「打鍵音の発生回数」48に格納された測定値の平均値が閾値T7として格納される。「発汗度」58には、計測結果履歴テーブル15の「発汗度」49に格納された測定値の平均値が閾値T8として格納される。
【0039】
図5A,図5Bは、操作状況監視機能2のフローチャートである。情報処理装置において、ユーザがEメールアプリケーションソフトウェアの起動指示を行う。すると、情報処理装置の記憶装置にインストールされたEメールアプリケーションソフトウェアが情報処理装置の制御装置により読み出される。すると、E−メールアプリケーションソフトウェアが起動すると共に、操作状況監視機能2も起動する(S1)。
【0040】
操作状況監視機能2は、ユーザのEメール作成中、以下のように、入力キー情報取得部3、打鍵圧取得部4、打鍵音取得部5、ポインタ座標取得部6、湿度取得部7、計測部8、入力ミス可能性判定部9、見直し要求部10、送信部11、閾値更新部12を起動させる。
【0041】
ユーザは、Eメールアプリケーションのメール作成画面30を開いて、送信先アドレス入力欄32に送信先アドレスを入力し、Eメール本文入力欄33にEメールの本文を入力する。ユーザは、Eメールの作成に際し、キーボード20、マウス23等を用いる。
【0042】
入力キー情報取得部3、打鍵圧取得部4、打鍵音取得部5、ポインタ座標取得部6、湿度取得部7は、次の情報を取得する(S2)。入力キー情報取得部3は、キーボード20を用いて入力されたキー情報を取得する。打鍵圧取得部4は、加速度センサ21により検出されたメール作成中にキーに加わる加速度を打鍵圧として取得する。打鍵音取得部5は、マイク22により検出されたメール作成中のユーザのキー押下時の打鍵音を取得する。ポインタ座標取得部6は、表示部25に表示されたマウスポインタの座標を取得する。湿度取得部7は、湿度センサ24により検出されたメール作成中にマウスに接触しているユーザの手の発汗度として、マウス周辺の湿度を取得する。入力キー情報取得部3、打鍵圧取得部4、打鍵音取得部5、ポインタ座標取得部6、湿度取得部7により検出された情報はそれぞれ、測定部8へ出力される。
【0043】
計測部8は、キー操作の入力ミス率(回数/分)、キーの入力速度(回数/秒)、マウスの急激な移動回数(回数/分)、キーボードの二重打鍵回数(回数/分)、打鍵圧の発生回数(回数/分)、打鍵音の発生回数(回数/分)、発汗度(湿度)を計測する(S3)。これらの計測について以下に説明する。
【0044】
計測部8は、入力キー情報取得部3により取得された入力キー情報を用いて、単位時間当たりの、BackspaceキーまたはDeleteキー等のキーによる入力桁戻り回数を計測する。
【0045】
また、計測部8は、入力キー情報取得部3により取得された入力キー情報を用いて、単位時間当たりの入力回数を計測する。また、計測部8は、ポインタ座標取得部6により取得されたマウスポインタの座標を用いて、単位時間当たりに、閾値H1より大きい加速度でマウスが移動した回数を計測する。
【0046】
また、計測部8は、入力キー情報取得部3により取得された入力キー情報を用いて、あるキーを押下した場合において、単位時間当たりの、閾値H2より早い入力速度でそのキーの隣のキーを押下したときの、その押下回数を二重打鍵回数として計測する。なお、二重打鍵に限らず、三重打鍵、4重打鍵等の多重打鍵も計測するようにしてもよい。
【0047】
また、計測部8は、打鍵圧取得部4により取得されたユーザのキー押下時の打鍵圧情報を用いて、単位時間当たりに、閾値H3より高い打鍵圧が発生した回数を計測する。また、計測部8は、打鍵音取得部5により取得されたユーザのキー押下時の打鍵音情報を用いて、単位時間当たりに、閾値H4より高い打鍵音が発生した回数を計測する。また、計測部8は、湿度取得部7により取得された湿度情報を用いて、湿度を計測する。
【0048】
ユーザにより送信ボタン31が押下されるまで(S4で「No」)、S2,S3の処理が繰り返される。送信ボタン31が押下された場合(S4で「Yes」)、計測部8は、Eメールの送信ボタンが押下された時から遡って入力情報の入力がされた直近の時までの間の時間(秒)を計測する(S5)。
【0049】
次に、入力ミス可能性判定部9は、計測部8により計測された各計測値が、その測定値に対応する閾値(T1−T8)以下かどうかを判定する(S6)。S6の処理について、図6を用いて説明する。
【0050】
図6は、入力ミス可能性判定処理(S6)の一例を示す。入力ミス可能性フラグのデフォルト設定はOFFになっている。
まず、入力ミス可能性判定部9は、格納部13に格納された閾値テーブル14より各計測値に対応する閾値(T1−T8)を取得する。
【0051】
入力ミス可能性判定部9は、本文入力完了から送信ボタン押下までの時間が閾値T1以上か否かを判定する(S61)。本文入力完了から送信ボタン押下までの時間が閾値T1より短い場合(S61で「No」)、入力ミス可能性判定部9は、入力ミス可能性フラグをONにする(S69)。
【0052】
入力ミス可能性判定部9は、本文入力完了から送信ボタン押下までの時間が閾値T1以上の場合(S61で「Yes」)、計測した入力ミス率が閾値T2以下か否かを判定する(S62)。計測した入力ミス率が閾値T2より高い場合(S62で「No」)、入力ミス可能性判定部9は、入力ミス可能性フラグをONにする(S69)。
【0053】
入力ミス可能性判定部9は、計測した入力ミス率が閾値T2以下の場合(S62で「Yes」)、計測した入力速度が閾値T3以下か否かを判定する(S63)。計測した入力速度の値が閾値T3より大きい場合(S63で「No」)、入力ミス可能性判定部9は、入力ミス可能性フラグをONにする(S69)。
【0054】
入力ミス可能性判定部9は、計測した入力速度の値が閾値T3以下の場合(S63で「Yes」)、マウスの急激な移動回数が閾値T4以下か否かを判定する(S64)。マウスの急激な移動回数の値が閾値T4より大きい場合(S64で「No」)、入力ミス可能性判定部9は、入力ミス可能性フラグをONにする(S69)。
【0055】
入力ミス可能性判定部9は、マウスの急激な移動回数が閾値T4以下の場合(S64で「Yes」)、二重打鍵回数が閾値T5以下か否かを判定する(S65)二重打鍵回数が閾値T4より多い場合(S65で「No」)、入力ミス可能性判定部9は、入力ミス可能性フラグをONにする(S69)。
【0056】
入力ミス可能性判定部9は、二重打鍵回数が閾値T5以下の場合(S65で「Yes」)、計測した打鍵圧の発生回数が閾値T6以下か否かを判定する(S66)。計測した打鍵圧の発生回数が閾値T6より多い場合(S66で「No」)、入力ミス可能性判定部9は、入力ミス可能性フラグをONにする(S69)。
【0057】
入力ミス可能性判定部9は、計測した打鍵圧の発生回数が閾値T6以下の場合(S66で「Yes」)、計測した打鍵音の発生回数が閾値T7以下か否かを判定する(S67)。計測した打鍵音の発生回数が閾値T7より多い場合(S67で「No」)、入力ミス可能性判定部9は、入力ミス可能性フラグをONにする(S69)。
【0058】
入力ミス可能性判定部9は、計測した打鍵音の発生回数が閾値T7以下の場合(S67で「Yes」)、計測した発汗度(湿度)が閾値T8以下か否かを判定する(S68)。計測した発汗度が閾値T8より高い場合(S68で「No」)、入力ミス可能性判定部9は、入力ミス可能性フラグをONにする(S69)。
【0059】
入力ミス可能性判定部9は、計測した発汗度が閾値T8以下の場合(S68で「Yes」)、またはS69の処理後、図6のフローを終了する。図6の処理が終了すると、図5A,図5Bのフローに戻る。
【0060】
S6の処理終了後、入力ミス可能性判定部9は、入力ミス可能性フラグがONか否かを判定する(S7)。入力ミス可能性フラグがONの場合(S7で「Yes」)、見直し要求部10は、「急いでいませんか!入力ミスがないか、送信先を間違えていないか確認して下さい」のメッセージボックスを表示部25に出力する(S8)。そのメッセージが表示部25に出力されると、ユーザはEメールの本文及び送信宛先に入力ミスがないかを見直す。見直し後、ユーザは送信ボタン31を再度押下する。
【0061】
送信ボタン31が押下された場合、見直し要求部10は、ユーザに送信宛先アドレスの見直しさせるために、送信メールの送信宛先欄32に設定された送信宛先アドレスを取得して送信宛先一覧画面を表示する。これについて、図7を用いて説明する。
【0062】
図7は、送信宛先一覧画面60の一例を示す。見直し要求部10は、送信メールの送信宛先欄32に設定された送信宛先アドレスを社内/社外に分け、社内用の送信宛先一覧61と社外用の送信宛先一覧62とを含む送信宛先一覧画面60を表示させる。
【0063】
見直し要求部10は、次のようにして送信メールの送信宛先欄32に設定された送信宛先アドレスが社内か否かを判定する。見直し要求部10は、自機のメールアドレスとして登録されたメールアドレスのドメインの名称が、送信宛先のメールアドレスのドメインの名称と一致するか否か判別する。送信宛先のメールアドレスのドメインの名称が自機のメールアドレスと一致したとき、見直し要求部10は、送信宛先は社内と判定する。送信宛先のメールアドレスのドメインの名称が自機のメールアドレスと一致しないとき、見直し要求部10は、送信宛先は社外と判定する。
【0064】
見直し要求部10は、送信宛先が社内と判定した送信宛先アドレスを社内用の送信宛先一覧61へ表示させ、送信宛先が社外と判定した送信宛先アドレスを社外用の送信宛先一覧62へ表示させる。
【0065】
さらに、見直し要求部10は、社内用の送信宛先一覧61と社外用の送信宛先一覧62に含まれる各送信宛先アドレスにチェックボックス63を表示させる。ユーザは、社内用の送信宛先一覧61と社外用の送信宛先一覧62に含まれる各送信宛先アドレスを確認し、入力ミスがない送信先アドレスのチェックボックス63にチェックをしていく。
【0066】
ユーザにより全てのチェックボックス63にチェックがされた場合(S11で「Yes」)、または入力ミス可能性フラグがOFFの場合(S7で「No」)、送信部11はEメールの送信を行う(S12)。
【0067】
これにより、ユーザによりEメールの送信ボタンが押下された場合であっても、見直し要求に対して入力情報の見直しの操作がされたと判断されるまで、見直し要求部10は、前記送信部11によるEメールの送信を実行させないようにすることができる。
【0068】
送信終了後、計測部8はS3及びS5で計測した計測値を、計測結果履歴テーブル15に格納する(S13)。閾値更新部12は、計測結果履歴テーブル15に格納された各計測値の履歴から、各計測値の平均を算出し、その算出した平均値を閾値とし、その算出した閾値を用いて閾値テーブル14の閾値を更新する。
【0069】
このようにすることにより、ユーザがあわててEメールを作成して送信しようとしても、入力ミスの可能性がある場合にはその旨指摘をして、ユーザに作成したメールの見直しを促すことができる。その結果、Eメールの誤送信を防止することができる。
【0070】
次に、上記実施形態の変形例として、作成したEメールの見直しをユーザに促すだけでなく、実際にユーザが見直したことの確認を行った後にそのメールの送信を行う場合について説明する。
【0071】
図8は、メールシステム1における操作状況監視機能2の構成(変形例)を示す。図8は、図1の操作状況監視機能2に、見直し判定部70を追加したものである。
見直し要求部10は、メールの本文やメールの送信先アドレスに入力ミスがある可能性がある場合、メールの本文やメールの送信先アドレスを見直すように、その旨のメッセージを表示部25に表示させる。
【0072】
見直し判定部70は、見直し要求部10が見直しを促すメッセージを表示させた後、ユーザがEメールの見直しを行ったかどうかを判定する。ユーザがEメールの見直しを行ったと判定した場合、送信部11は、その見直しを行ったEメールの送信を行う。これにより、ユーザによりEメールの送信ボタンが押下された場合であっても、見直し要求に対して入力情報の見直しの操作がされたと判定されるまで、見直し判定部70は、送信部11によるEメールの送信を実行させないようにすることができる。
【0073】
図9は、操作状況監視機能2のフローチャート(変形例)である。まず、図5AのS1〜S6の処理を行う。
S6の処理終了後、入力ミス可能性判定部9は、入力ミス可能性フラグがONか否かを判定する(S7)。入力ミス可能性フラグがONの場合(S7で「Yes」)、見直し要求部10は、「急いでいませんか!入力ミスがないか、送信先を間違えていないか確認して下さい」のメッセージボックスを表示部25に出力する(S8)。
【0074】
そのメッセージが表示部25に出力されると、ユーザはEメールの本文及び送信宛先に入力ミスがないかを見直す。このとき、見直し判定部70は、入力ミスがないかの見直しをユーザが行ったかどうかを判定する(S20)。入力ミスがないかの見直しをユーザが行ったかどうかを判定する方法としては、例えば図10−12で説明する方法が挙げられる。
【0075】
図10は、メール本文の各行の末尾に表示されたチェックボックスをチェックすることにより、ユーザが見直しを行ったことを確認する例を説明するための図である。見直し判定部70は、本文入力欄33に入力されたメール本文の各行の末尾にチェックボックス80を表示させる。ユーザは各行を見直す度に、その行に対応するチェックボックス80をチェックしていく。見直し判定部70は、全ての行のチェックボックス80にチェックがされると、ユーザの見直しが完了したと判定する。その後、送信部11により送信処理が行われる(S12)。
【0076】
図11は、本文入力欄を最後までスクロールさせることにより、ユーザが見直しを行ったことを確認する例を説明するための図である。本文入力欄33の表示サイズを超えて入力されたメール本文は、本文入力欄33の右側にあるスクロールバー81をスクロールさせることにより、確認することができる。
【0077】
見直し判定部70は、メール本文の最終行が表示されるまでスクロール操作が行われたことを検知すると、ユーザの見直しが完了したと判定する。その後、送信部11により送信処理が行われる(S12)。
【0078】
図12は、ウェブカメラによりユーザの動作を撮影し、その撮影した画像を解析することにより、ユーザが見直しを行ったことを確認する例を説明するための図である。例えば、見直し判定部70は、図12(A)に示すように、パーソナルコンピュータ82に取り付けられたウェブカメラ(ライブカメラ)83を用いて、ユーザを撮影する。
【0079】
見直し判定部70は、図12(B)に示すように、顔認識技術を用いて、撮像した画像84からユーザの顔を認識して抽出し、さらに、目部分85を抽出する。見直し判定部70は、その抽出した目部分85のうち、エッジ検出により、瞳の輪郭86を抽出し、その輪郭86から瞳の重点87を取得する。見直し判定部70は、撮影したフレーム画像を通して、この瞳の重点87をトレースする。
【0080】
見直し判定部70は、この重点87のトレースのパターンにより、ユーザの見直しが完了したと判定する。例えば、見直し判定部70は、瞳の重点87が左右に移動するようなトレースのパターンが得られた場合、メール本文を見直中であると判定する。その後、そのトレースのパターンが得られなくなった場合、見直し判定部70は、ユーザの見直しが完了したと判定する。その後、送信部11により送信処理が行われる(S12)。
【0081】
なお、ユーザの見直しが完了したと判定した場合、見直し判定部70は、「見直しましたか」というメッセージを表示するようにしてもよい。この場合、メッセージボックスに設けられた「はい」ボタンを押下することにより、送信部11により送信処理が行われる(S12)。
【0082】
これにより、作成したEメールの見直しをユーザに促すだけでなく、実際にユーザが見直したことの確認を行った後にそのメールの送信を行うことができる。また、ユーザによりEメールの送信ボタンが押下された場合であっても、見直し要求に対して入力情報の見直しの操作がされたと判定されるまで、Eメールの送信を実行させないようにすることができる。
【0083】
図13は、メールシステム1を実行する情報処理装置のハードウェア環境の構成ブロック図である。
情報処理装置90は、CPU92、ROM93、RAM96、通信I/F94、記憶装置97、出力I/F91、入力I/F95、読み取り装置98、バス99、出力装置100、入力装置101によって構成されている。
【0084】
ここで、CPUは、中央演算装置を示す。ROMは、リードオンリメモリを示す。RAMは、ランダムアクセスメモリを示す。I/Fは、通信インターフェースを示す。バス99には、CPU92、ROM93、RAM96、通信I/F94、記憶装置97、出力I/F91、入力I/F95、及び読み取り装置98が接続されている。読み取り装置98は、可搬型記録媒体を読み出す装置である。出力装置100は、出力I/F91に接続されている。入力装置101は、入力I/F95に接続にされている。
【0085】
記憶装置97としてはハードディスク、フラッシュメモリ、磁気ディスクなど様々な形式の記憶装置を使用することができる。このような記憶装置97、またはROM93には、上記で説明した用いたフローの操作状況監視プログラムが格納されている。また、記憶装置97には、閾値テーブル14、計測結果履歴テーブル15等が格納されている。
【0086】
CPU92は、記憶装置97等に格納した上記プログラムを読み出する。CPU92は、このプログラムに基づいて、入力キー情報取得部3、打鍵圧取得部4、打鍵音取得部5、ポインタ座標取得部6、湿度取得部7、計測部8、入力ミス可能性判定部9、見直し要求部10、送信部11、閾値更新部12、見直し判定部70として機能する。なお、送信部11は、メールソフトアプリケーションプログラムの一部として存在してもよく、この場合、送信部11は、操作状況監視プログラムには含まれなくてもよい。
【0087】
上記で説明したフローのプログラムは、プログラム提供者側から通信ネットワーク102、および通信I/F94を介して、例えば記憶装置97に格納してもよい。また、このプログラムは、市販され、流通している可搬型記憶媒体に格納されていてもよい。この場合、この可搬型記憶媒体は読み取り装置98にセットされて、CPU92によってそのプログラムが読み出されて、実行されてもよい。可搬型記憶媒体としてはCD−ROM、フレキシブルディスク、光ディスク、光磁気ディスク、ICカードなど様々な形式の記憶媒体を使用することができ、このような記憶媒体に格納されたプログラムが読み取り装置98によって読み取られる。
【0088】
また、入力装置101には、キーボード、マウス、電子カメラ、ウェブカメラ、マイク、スキャナ、センサ、タブレットなどを用いることが可能である。また、出力装置100には、ディスプレイ、プリンタ、スピーカなどを用いることが可能である。また、ネットワーク102は、インターネット、LAN、WAN、専用線、有線、無線等の通信網であってよい。
【0089】
上記の実施形態では、Eメールの送信を対象に説明をしたがこれに限定されない。例えば、インターネット上のホームページやブログ等の作成・更新時において、上記実施形態を適応して入力ミス可能性の判定を行い、その判定結果に応じてユーザにホームページやブログ等に掲載する情報の見直しを促す通知をしてもよい。また、本実施形態で説明した操作状況監視機能2は、アプリケーションサービスプロバイダ(ASP)により提供されるメールシステム等に適用されてもよい。
【0090】
以上より、操作状況監視プログラムは、ユーザの操作状況を監視する処理をコンピュータに実行させる。操作状況監視プログラムは、取得処理、計測処理、計測値判定処理、見直し要求処理をコンピュータに実行させる。操作状況監視プログラムは、例えば本実施形態で言えば、操作状況監視機能2に相当する。
【0091】
取得処理は、ユーザの操作に関する操作関連情報を入力装置より取得する。取得処理は、例えば本実施形態で言えば、打鍵圧取得部4、打鍵音取得部5、ポインタ座標取得部6、湿度取得部7により行われるS2の処理に相当する。
【0092】
計測処理は、前記取得された前記操作関連情報に基づいて、前記ユーザの操作状態を示す値を計測する。計測処理は、例えば本実施形態で言えば、計測部8により行われるS3,S5の処理に相当する。
【0093】
計測値判定処理は、前記計測により得られた計測値と閾値との大小を判定する。計測値判定処理は、例えば本実施形態で言えば、入力ミス可能性判定部9により行われる入力ミス可能性判定処理(S6)に相当する。
【0094】
見直し要求処理は、前記計測結果に基づいて、前記ユーザにより入力された入力情報の見直しを促すメッセージを出力する。見直し要求処理は、例えば本実施形態で言えば、見直し要求部10により行われるS8の処理に相当する。
【0095】
このように構成することにより、ユーザが慌てて電子情報を作成して送信しようとしても、入力ミスの可能性がある場合にはその旨指摘をして、その作成した電子情報の見直しをユーザに促すことができる。その結果、電子情報の誤送信を防止することができる。なお、送信には、サーバ装置等のコンピュータへの蔵置のために、そのコンピュータ等へ送信する場合も含む。
【0096】
前記計測処理は、前記操作関連情報に基づいて、入力情報の誤り率、入力速度、前記入力装置の移動回数、多重入力回数、圧力発生回数、音発生回数、ユーザの発汗度、前記入力情報の入力完了から入力情報の送信指示の操作までにかかる時間のうち少なくとも1つを計測する。入力情報の誤り率は、前記入力装置を用いて入力された入力情報の誤り率である。入力速度は、前記入力装置を用いて前記入力情報を入力する場合の入力速度である。前記入力装置の移動回数は、所定の加速度以上の加速度で前記入力装置を移動させた場合の前記入力装置の移動回数である。多重入力回数は、前記入力装置へ入力対象の入力情報と共に誤った入力情報が入力される多重入力が行われた場合の回数である。圧力発生回数は、前記入力装置へ所定の圧力が発生したときの圧力発生回数である。音発生回数は、前記入力装置への入力に伴い発生した所定の音を取得したときの音発生回数である。ユーザの発汗度は、前記入力装置を操作するユーザの発汗度である。
【0097】
このように構成することにより、ユーザの操作状況を多面的に監視して、様々な因子からユーザが慌てて電子情報を作成していないかということを判定することができる。
前記入力装置は、キーボード又はポインティングデバイスである。前記操作関連情報は、キー情報、加速度情報、音情報、ポインタの座標情報、湿度情報のうち少なくとも1つを含む。キー情報は、前記キーボードを用いて入力されたキー情報である。加速度情報は、前記キーボードに設けられた加速度センサにより検出された加速度情報である。音情報は、前記コンピュータに設けられたマイクにより取得された音情報である。ポインタの座標情報は、表示装置に表示されたポインティングデバイスのポインタの座標情報である。湿度情報は、前記ポインティングデバイスに設けられた湿度センサにより検出された湿度情報である。
【0098】
このとき、前記入力情報の誤り率は、前記キー情報が第1のキー情報の場合、単位時間当たりの前記第1のキーによる入力桁戻り回数である。前記入力速度は、単位時間当たりの前記キーの入力回数である。前記移動回数は、所定の加速度以上の加速度を伴う単位時間当たりの前記ポインティングデバイスの移動回数である。前記多重入力回数は、入力対象となるキーが押下された場合において、前記入力対象として押下されたキーに隣接するキーの入力速度が所定値より速い場合、単位時間当たりの、前記隣接するキーの押下回数である。前記圧力発生回数は、前記キーを押下した場合における、単位時間当たりの、所定値より高い打鍵圧が発生した回数である。前記音発生回数は、前記キーを押下した場合における、単位時間当たりの、所定値より高い打鍵音が発生した回数である。前記発汗度は、前記ポインティングデバイスに設けられた湿度センサより得られた湿度である。前記入力完了から送信までの時間は、前記入力情報を送信する場合における送信機能を有効にした時から遡って前記入力情報の入力がされた直近の時までの間の時間である。
【0099】
前記計測値判定処理は、入力情報の誤り率、入力速度、移動回数、多重入力回数、圧力発生回数、音発生回数、及び発汗度のうちの少なくともいずれかの計測値が、該計測値に対応する閾値より大きいと判定したとする。または前記入力完了から送信までの時間の計測値が、該計測値に対応する閾値より小さいと判定したとする。この場合、見直し要求処理は、前記ユーザにより入力された入力情報の見直しを促すメッセージを出力する。
【0100】
このように構成することにより、キーボード、ポインティングデバイスの操作状況を監視して得られた結果より、ユーザが慌てて電子情報を作成していないかということを判定することができる。
【0101】
また、前記見直し要求処理は、前記ユーザによる入力情報の送信指示の操作がなされた場合であっても、前記入力情報の見直しの操作が行なわれるまで、前記コンピュータにより実行される前記入力情報の送信を実行させない処理を含む。当該処理は、例えば本実施形態で言えば、見直し要求部10により行われるS11の処理または見直し判定部70により行われるS20の処理に相当する。
【0102】
このように構成することにより、入力情報の見直しが行われるまで入力情報が送信されることがないので、誤送信の発生を防止することができる。
前記操作状況監視プログラムは、さらに、コンピュータに閾値更新処理を実行させる。閾値更新処理は、前記計測値が格納される計測値格納部に格納された各計測値の履歴から、各計測値の平均を新たな閾値として算出し、前記閾値が格納される閾値格納部の閾値を、該新たな閾値を用いて更新する。
【0103】
入力装置に対する操作状況はユーザによって異なるので、どのような操作状況の場合にユーザが慌てているのかの基準を画一的に設定することはできない。しかし、このように構成することにより、ユーザ毎に閾値を設定できるので、ユーザに応じてユーザが慌てているのかの基準を設定することができる。
【0104】
前記操作状況監視プログラムは、さらに、コンピュータに見直し判定処理を実行させる。見直し判定処理は、前記メッセージの出力後、前記ユーザの操作状況に基づいて、前記ユーザが前記入力情報の見直しを行ったか否かを判定する。
【0105】
このように構成することにより、作成した電子情報の見直しをユーザに促すだけでなく、実際にユーザが見直したことの確認を行った後にその電子情報の送信を行うことができる。
【0106】
なお、本発明は、以上に述べた実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の構成または実施形態を取ることができる。
【0107】
上記実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1)
ユーザの操作状況を監視する処理をコンピュータに実行させる操作状況監視プログラムであって、
ユーザの操作に関する操作関連情報を入力装置より取得する取得処理と、
前記取得された前記操作関連情報に基づいて、前記ユーザの操作状態を示す値を計測する計測処理と、
前記計測により得られた計測値と閾値との大小を判定する計測値判定処理と、
前記判定結果に基づいて、前記ユーザにより入力された入力情報の見直しを促すメッセージを出力する見直し要求処理と、
をコンピュータに実行させることを特徴とする操作状況監視プログラム。
(付記2)
前記計測処理は、前記操作関連情報に基づいて、前記入力装置を用いて入力された入力情報の誤り率、前記入力装置を用いて前記入力情報を入力する場合の入力速度、所定の加速度以上の加速度で前記入力装置を移動させた場合の前記入力装置の移動回数、前記入力装置へ入力対象の入力情報と共に誤った入力情報が入力される多重入力が行われた場合の回数である多重入力回数、前記入力装置へ所定の圧力が発生したときの圧力発生回数、前記入力装置への入力に伴い発生した所定の音を取得したときの音発生回数、前記入力装置を操作するユーザの発汗度、及び前記入力情報の入力完了から入力情報の送信指示の操作までにかかる時間のうち、少なくとも1つを計測する
ことを特徴とする付記1に記載の操作状況監視プログラム。
(付記3)
前記入力装置は、キーボード又はポインティングデバイスであり、
前記操作関連情報は、前記キーボードを用いて入力されたキー情報、前記キーボードに設けられた加速度センサにより検出された加速度情報、前記コンピュータに設けられたマイクにより取得された音情報、表示装置に表示されたポインティングデバイスのポインタの座標情報、及び前記ポインティングデバイスに設けられた湿度センサにより検出された湿度情報のうち、少なくとも1つを含み、
前記入力情報の誤り率は、前記キー情報が第1のキー情報の場合、単位時間当たりの前記第1のキーによる入力桁戻り回数であり、
前記入力速度は、単位時間当たりの前記キーの入力回数であり、
前記移動回数は、所定の加速度以上の加速度を伴う単位時間当たりの前記ポインティングデバイスの移動回数であり、
前記多重入力回数は、入力対象となるキーが押下された場合において、前記入力対象として押下されたキーに隣接するキーの入力速度が所定値より速い場合、単位時間当たりの、前記隣接するキーの押下回数であり、
前記圧力発生回数は、前記キーを押下した場合における、単位時間当たりの、所定値より高い打鍵圧が発生した回数であり、
前記音発生回数は、前記キーを押下した場合における、単位時間当たりの、所定値より高い打鍵音が発生した回数であり、
前記発汗度は、前記ポインティングデバイスに設けられた湿度センサより得られた湿度であり、
前記入力完了から送信までの時間は、前記入力情報を送信する場合における送信機能を有効にした時から遡って前記入力情報が入力がされた直近の時までの間の時間である
ことを特徴とする付記2に記載の操作状況監視プログラム。
(付記4)
前記計測値判定処理により、前記入力情報の誤り率、前記入力速度、前記移動回数、前記多重入力回数、前記圧力発生回数、前記音発生回数、及び前記発汗度のうちの少なくともいずれかの計測値が、該計測値に対応する閾値より大きいと判定された場合、または前記入力完了から送信までの時間の計測値が、該計測値に対応する閾値より小さいと判定された場合、見直し要求処理は、前記ユーザにより入力された入力情報の見直しを促すメッセージを出力する
ことを特徴とする付記2又は3に記載の操作状況監視プログラム。
(付記5)
前記見直し要求処理は、前記ユーザによる入力情報の送信指示の操作がなされた場合であっても、前記入力情報の見直しの操作が行なわれるまで、前記コンピュータにより実行される前記入力情報の送信を実行させない処理を含む
ことを特徴とする請求項2〜4のうちいずれか1項に記載の操作状況監視プログラム。
(付記6)
前記操作状況監視プログラムは、さらに、
前記計測値が格納される計測値格納部に格納された各計測値の履歴から、各計測値の平均を新たな閾値として算出し、前記閾値が格納される閾値格納部の閾値を、該新たな閾値を用いて更新する閾値更新処理と、
をコンピュータに実行させることを特徴とする付記1〜5のうちいずれか1項に記載の操作状況監視プログラム。
(付記7)
前記操作状況監視プログラムは、さらに、
前記メッセージの出力後、前記ユーザの操作状況に基づいて、前記ユーザが前記入力情報の見直しを行ったか否かを判定する見直し判定処理
をコンピュータに実行させることを特徴とする付記1〜6のうちいずれか1項に記載の操作状況監視プログラム。
(付記8)
ユーザの操作に関する操作関連情報を入力装置より取得する取得部と、
前記取得された前記操作関連情報に基づいて、前記ユーザの操作状態を示す値を計測する計測部と、
前記計測により得られた計測値と閾値との大小を判定する計測値判定部と、
前記判定結果に基づいて、前記ユーザにより入力された入力情報の見直しを促すメッセージを出力する見直し要求部と、
を備えることを特徴とする操作状況監視装置。
(付記9)
前記計測部は、前記操作関連情報に基づいて、前記入力装置を用いて入力された入力情報の誤り率、前記入力装置を用いて前記入力情報を入力する場合の入力速度、所定の加速度以上の加速度で前記入力装置を移動させた場合の前記入力装置の移動回数、前記入力装置へ入力対象の入力情報と共に誤った入力情報が入力される多重入力が行われた場合の回数である多重入力回数、前記入力装置へ所定の圧力が発生したときの圧力発生回数、前記入力装置への入力に伴い発生した所定の音を取得したときの音発生回数、前記入力装置を操作するユーザの発汗度、及び前記入力情報の入力完了から入力情報の送信指示の操作までにかかる時間のうち、少なくとも1つを計測する
ことを特徴とする付記8に記載の操作状況監視装置。
(付記10)
前記入力装置は、キーボード又はポインティングデバイスであり、
前記操作関連情報は、前記キーボードを用いて入力されたキー情報、前記キーボードに設けられた加速度センサにより検出された加速度情報、前記コンピュータに設けられたマイクにより取得された音情報、表示部に表示されたポインティングデバイスのポインタの座標情報、及び前記ポインティングデバイスに設けられた湿度センサにより検出された湿度情報のうち、少なくとも1つを含み、
前記入力情報の誤り率は、前記キー情報が第1のキー情報の場合、単位時間当たりの前記第1のキーによる入力桁戻り回数であり、
前記入力速度は、単位時間当たりの前記キーの入力回数であり、
前記移動回数は、所定の加速度以上の加速度を伴う単位時間当たりの前記ポインティングデバイスの移動回数であり、
前記多重入力回数は、入力対象となるキーが押下された場合において、前記入力対象として押下されたキーに隣接するキーの入力速度が所定値より速い場合、単位時間当たりの、前記隣接するキーの押下回数であり、
前記圧力発生回数は、前記キーを押下した場合における、単位時間当たりの、所定値より高い打鍵圧が発生した回数であり、
前記音発生回数は、前記キーを押下した場合における、単位時間当たりの、所定値より高い打鍵音が発生した回数であり、
前記発汗度は、前記ポインティングデバイスに設けられた湿度センサより得られた湿度であり、
前記入力完了から送信までの時間は、前記入力情報を送信する場合における送信機能を有効にした時から遡って前記入力情報が入力がされた直近の時までの間の時間である
ことを特徴とする付記9に記載の操作状況監視装置。
(付記11)
前記計測値判定部により、前記入力情報の誤り率、前記入力速度、前記移動回数、前記多重入力回数、前記圧力発生回数、前記音発生回数、及び前記発汗度のうちの少なくともいずれかの計測値が、該計測値に対応する閾値より大きいと判定された場合、または前記入力完了から送信までの時間の計測値が、該計測値に対応する閾値より小さいと判定された場合、見直し要求処理は、前記ユーザにより入力された入力情報の見直しを促すメッセージを出力する
ことを特徴とする付記9又は10に記載の操作状況監視装置。
(付記12)
前記操作状況監視装置は、さらに、
前記入力情報を送信する送信部を備え、
前記見直し要求部は、前記ユーザによる入力情報の送信指示の操作がなされた場合であっても、前記入力情報の見直しの操作が行なわれるまで、前記送信部による前記入力情報の送信を実行させない
ことを特徴とする請求項9〜11のうちいずれか1項に記載の操作状況監視プログラム。
(付記13)
前記操作状況監視装置は、さらに、
前記計測値が格納される計測値格納部と、
前記閾値が格納される閾値格納部と、
前記計測値格納部に格納された各計測値の履歴から、各計測値の平均を新たな閾値として算出し、前記閾値格納部の閾値を、該新たな閾値を用いて更新する閾値更新部と、
を備えることを特徴とする付記8〜12のうちいずれか1項に記載の操作状況監視装置。
(付記14)
前記操作状況監視装置は、さらに、
前記メッセージの出力後、前記ユーザの操作状況に基づいて、前記ユーザが前記入力情報の見直しを行ったか否かを判定する見直し判定部
を備えることを特徴とする付記1〜13のうちいずれか1項に記載の操作状況監視装置。
(付記15)
ユーザの操作状況を監視する処理をコンピュータが実行する操作状況監視方法であって、
前記コンピュータは、
入力装置より入力されたユーザの操作に関する操作関連情報に基づいて、前記ユーザの操作状態を示す値を計測し、
前記計測により得られた計測値と閾値との大小を判定し、
前記判定結果に基づいて、前記ユーザにより入力された入力情報の見直しを促すメッセージを出力装置に出力する、
ことを特徴とする操作状況監視方法。
(付記16)
前記コンピュータは、
前記計測において、前記操作関連情報に基づいて、前記入力装置を用いて入力された入力情報の誤り率、前記入力装置を用いて前記入力情報を入力する場合の入力速度、所定の加速度以上の加速度で前記入力装置を移動させた場合の前記入力装置の移動回数、前記入力装置へ入力対象の入力情報と共に誤った入力情報が入力される多重入力が行われた場合の回数である多重入力回数、前記入力装置へ所定の圧力が発生したときの圧力発生回数、前記入力装置への入力に伴い発生した所定の音を取得したときの音発生回数、前記入力装置を操作するユーザの発汗度、及び前記入力情報の入力完了から入力情報の送信指示の操作までにかかる時間のうち、少なくとも1つを計測する
ことを特徴とする付記15に記載の操作状況監視方法。
(付記17)
前記入力装置は、キーボード又はポインティングデバイスであり、
前記操作関連情報は、前記キーボードを用いて入力されたキー情報、前記キーボードに設けられた加速度センサにより検出された加速度情報、前記コンピュータに設けられたマイクにより取得された音情報、表示装置に表示されたポインティングデバイスのポインタの座標情報、及び前記ポインティングデバイスに設けられた湿度センサにより検出された湿度情報のうち、少なくとも1つを含み、
前記入力情報の誤り率は、前記キー情報が第1のキー情報の場合、単位時間当たりの前記第1のキーによる入力桁戻り回数であり、
前記入力速度は、単位時間当たりの前記キーの入力回数であり、
前記移動回数は、所定の加速度以上の加速度を伴う単位時間当たりの前記ポインティングデバイスの移動回数であり、
前記多重入力回数は、入力対象となるキーが押下された場合において、前記入力対象として押下されたキーに隣接するキーの入力速度が所定値より速い場合、単位時間当たりの、前記隣接するキーの押下回数であり、
前記圧力発生回数は、前記キーを押下した場合における、単位時間当たりの、所定値より高い打鍵圧が発生した回数であり、
前記音発生回数は、前記キーを押下した場合における、単位時間当たりの、所定値より高い打鍵音が発生した回数であり、
前記発汗度は、前記ポインティングデバイスに設けられた湿度センサより得られた湿度であり、
前記入力完了から送信までの時間は、前記入力情報を送信する場合における送信機能を有効にした時から遡って前記入力情報が入力がされた直近の時までの間の時間である
ことを特徴とする付記16に記載の操作状況監視方法。
(付記18)
前記コンピュータは、
前記計測値の判定により、前記入力情報の誤り率、前記入力速度、前記移動回数、前記多重入力回数、前記圧力発生回数、前記音発生回数、及び前記発汗度のうちの少なくともいずれかの計測値が、該計測値に対応する閾値より大きいと判定した場合、または前記入力完了から送信までの時間の計測値が、該計測値に対応する閾値より小さいと判定した場合、前記ユーザにより入力された入力情報の見直しを促すメッセージを出力する
ことを特徴とする付記16又は17に記載の操作状況監視方法。
(付記19)
前記コンピュータは、さらに、
前記計測値が格納される計測値格納部に格納された各計測値の履歴から、各計測値の平均を新たな閾値として算出し、前記閾値が格納される閾値格納部の閾値を、該新たな閾値を用いて更新する
ことを特徴とする付記15〜18のうちいずれか1項に記載の操作状況監視方法。
(付記20)
前記コンピュータは、さらに、
前記メッセージの出力後、前記ユーザの操作状況に基づいて、前記ユーザが前記入力情報の見直しを行ったか否かを判定する
ことを特徴とする付記15〜19のうちいずれか1項に記載の操作状況監視方法。
【符号の説明】
【0108】
1 メールシステム
2 操作状況監視機能
3 入力キー情報取得部
4 打鍵圧取得部
5 打鍵音取得部
6 ポインタ座標取得部
7 湿度取得部
8 計測部
9 入力ミス可能性判定部
10 見直し要求部
11 送信部
12 閾値更新部
13 格納部
14 閾値テーブル
15 計測結果履歴テーブル
20 キーボード
21 加速度センサ
22 マイク
23 マウス
24 湿度センサ
25 表示部
70 見直し判定部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの操作状況を監視する処理をコンピュータに実行させる操作状況監視プログラムであって、
ユーザの操作に関する操作関連情報を入力装置より取得する取得処理と、
前記取得された前記操作関連情報に基づいて、前記ユーザの操作状態を示す値を計測する計測処理と、
前記計測により得られた計測値と閾値との大小を判定する計測値判定処理と、
前記判定結果に基づいて、前記ユーザにより入力された入力情報の見直しを促すメッセージを出力する見直し要求処理と、
をコンピュータに実行させることを特徴とする操作状況監視プログラム。
【請求項2】
前記計測処理は、前記操作関連情報に基づいて、前記入力装置を用いて入力された入力情報の誤り率、前記入力装置を用いて前記入力情報を入力する場合の入力速度、所定の加速度以上の加速度で前記入力装置を移動させた場合の前記入力装置の移動回数、前記入力装置へ入力対象の入力情報と共に誤った入力情報が入力される多重入力が行われた場合の回数である多重入力回数、前記入力装置へ所定の圧力が発生したときの圧力発生回数、前記入力装置への入力に伴い発生した所定の音を取得したときの音発生回数、前記入力装置を操作するユーザの発汗度、及び前記入力情報の入力完了から入力情報の送信指示の操作までにかかる時間のうち、少なくとも1つを計測する
ことを特徴とする請求項1に記載の操作状況監視プログラム。
【請求項3】
前記入力装置は、キーボード又はポインティングデバイスであり、
前記操作関連情報は、前記キーボードを用いて入力されたキー情報、前記キーボードに設けられた加速度センサにより検出された加速度情報、前記コンピュータに設けられたマイクにより取得された音情報、表示装置に表示されたポインティングデバイスのポインタの座標情報、及び前記ポインティングデバイスに設けられた湿度センサにより検出された湿度情報のうち、少なくとも1つを含み、
前記入力情報の誤り率は、前記キー情報が第1のキー情報の場合、単位時間当たりの前記第1のキーによる入力桁戻り回数であり、
前記入力速度は、単位時間当たりの前記キーの入力回数であり、
前記移動回数は、所定の加速度以上の加速度を伴う単位時間当たりの前記ポインティングデバイスの移動回数であり、
前記多重入力回数は、入力対象となるキーが押下された場合において、前記入力対象として押下されたキーに隣接するキーの入力速度が所定値より速い場合、単位時間当たりの、前記隣接するキーの押下回数であり、
前記圧力発生回数は、前記キーを押下した場合における、単位時間当たりの、所定値より高い打鍵圧が発生した回数であり、
前記音発生回数は、前記キーを押下した場合における、単位時間当たりの、所定値より高い打鍵音が発生した回数であり、
前記発汗度は、前記ポインティングデバイスに設けられた湿度センサより得られた湿度であり、
前記入力完了から送信までの時間は、前記入力情報を送信する場合における送信機能を有効にした時から遡って前記入力情報が入力された直近の時までの間の時間である
ことを特徴とする請求項2に記載の操作状況監視プログラム。
【請求項4】
前記計測値判定処理により、前記入力情報の誤り率、前記入力速度、前記移動回数、前記多重入力回数、前記圧力発生回数、前記音発生回数、及び前記発汗度のうちの少なくとも1つの計測値が、該計測値に対応する閾値より大きいと判定された場合、または前記入力完了から送信までの時間の計測値が、該計測値に対応する閾値より小さいと判定された場合、見直し要求処理は、前記ユーザにより入力された入力情報の見直しを促すメッセージを出力する
ことを特徴とする請求項2又は3に記載の操作状況監視プログラム。
【請求項5】
前記見直し要求処理は、前記ユーザによる入力情報の送信指示の操作がなされた場合であっても、前記入力情報の見直しの操作が行なわれるまで、前記コンピュータにより実行される前記入力情報の送信を実行させない処理を含む
ことを特徴とする請求項2〜4のうちいずれか1項に記載の操作状況監視プログラム。
【請求項6】
ユーザの操作に関する操作関連情報を入力装置より取得する取得部と、
前記取得された前記操作関連情報に基づいて、前記ユーザの操作状態を示す値を計測する計測部と、
前記計測により得られた計測値と閾値との大小を判定する計測値判定部と、
前記判定結果に基づいて、前記ユーザにより入力された入力情報の見直しを促すメッセージを出力する見直し要求部と、
を備えることを特徴とする操作状況監視装置。
【請求項7】
ユーザの操作状況を監視する処理をコンピュータが実行する操作状況監視方法であって、
前記コンピュータは、
入力装置より入力されたユーザの操作に関する操作関連情報に基づいて、前記ユーザの操作状態を示す値を計測し、
前記計測により得られた計測値と閾値との大小を判定し、
前記判定結果に基づいて、前記ユーザにより入力された入力情報の見直しを促すメッセージを出力装置に出力する、
ことを特徴とする操作状況監視方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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