説明

攪拌装置

【課題】攪拌回転数や酸素供給量を容易に上昇できない条件下においても、KLaを所定の範囲内で調整でき、適切な値に維持することができる攪拌装置を提供する。
【解決手段】本発明の攪拌装置Aは、略円筒形を呈し液体Mを貯留する貯留槽1と、酸素が含まれる気体を液体M内に供給する給気部2と、貯留槽1内に設けられ液体Mを攪拌する攪拌部3と、貯留槽1の側壁内側に設けられ液体Mの流れを攪拌部3による攪拌方向から他の方向に変換する邪魔板5とを有し、液体Mの酸素移動容量係数に基づいて、邪魔板5の諸元が設定されるという構成を採用する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、気体と液体とを共に攪拌する攪拌装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、生物・化学工場等の液体を取り扱う製造設備において、複数の液体を均一に混合したり、気体を液体に溶入させるための攪拌装置が用いられている。
ここで、特許文献1には、複数の液体を均一に混合するための攪拌装置が開示されている。
上記攪拌装置は、略円筒形を呈し液体が貯留された攪拌槽と、駆動部に接続され上記液体を攪拌する攪拌部と、攪拌部の作動によって生じる攪拌方向の流れを鉛直方向や径方向に変換し攪拌を促進するための邪魔板とを有している。
【0003】
また、上記攪拌装置を、動植物細胞・微生物の培養や、反応に酸素を必要とする化学反応等に用いる場合には、培養・反応を適切に進行させるために、液体中に溶入している酸素の濃度(溶存酸素濃度)を所定の値に維持することが必要となる。その場合には、酸素が含まれる気体を液体内に供給する給気部が上記攪拌装置に設けられる。攪拌部が液体を攪拌しつつ、給気部が気体を液体内に供給することで、気体と液体とが共に攪拌され、気体が液体に溶入する。
上記溶存酸素濃度は、液体の酸素移動容量係数(KLa)に依存することが知られている。KLaは、酸素の液体への溶入しやすさを表す指標であり、KLaの値が大きいと溶存酸素濃度を高く維持することができる。そして、攪拌部による攪拌回転数を上げることや、供給される酸素量を増やすことによって、KLaの値を上昇させることが可能であることから、攪拌回転数又は酸素供給量を所定の値に設定することで、KLaを適切な値に維持することができた。
【特許文献1】特開平9−29084号公報(第4頁、第1図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、例えば動植物細胞の培養においては、該細胞が外力に対して非常に弱いという特性を有することから、上記の方法でKLa及び溶存酸素濃度を適切な値に維持することが困難であった。
まず、攪拌部による攪拌回転数を上げた場合は、液体の流動による剪断応力が大きくなり、この応力によって細胞が傷つけられ死滅する虞があった。また、供給される気体は、気泡となって液体内を上昇するが、気泡が液面で破裂する際に、破裂の衝撃によって気泡液膜に付着していた細胞が死滅する虞があった。
したがって、上記細胞の培養等においては攪拌回転数又は酸素供給量を上昇させることが困難であり、攪拌回転数又は酸素供給量を所定の値に設定し、KLa及び溶存酸素濃度を適切な値に維持するという方法が採用できないという問題があった。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、攪拌回転数や酸素供給量を容易に上昇できない条件下においても、KLaを所定の範囲内で調整でき、適切な値に維持することができる攪拌装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明は以下の手段を採用する。
本発明の攪拌装置は、略円筒形を呈し液体を貯留する貯留槽と、酸素が含まれる気体を液体内に供給する給気部と、貯留槽内に設けられ液体を攪拌する攪拌部と、貯留槽の側壁内側に設けられ液体の流れを攪拌部による攪拌方向から他の方向に変換する邪魔板とを有し、液体の酸素移動容量係数に基づいて、邪魔板の諸元が設定されるという構成を採用する。
【0007】
このような構成を採用する本発明では、攪拌部の作動により液体が攪拌され、液体のKLaが上昇する。また、本発明では、邪魔板が液体の攪拌方向の流れを他の方向に変換することで、液体はさらに攪拌される。よって、KLaはさらに上昇する。また、本発明では、攪拌部の作動と共に給気部は液体内に酸素が含まれる気体を供給するため、気体と液体とが共に攪拌され、気体が液体に溶入する。ここで、溶存酸素濃度はKLaに依存するため、KLaが上昇している状態では、溶存酸素濃度は高い値に維持される。
一方、邪魔板の諸元を変更し、邪魔板による流れの変換を少なくした場合には攪拌は促進されないため、邪魔板の作用によるKLaの上昇は生じない。以上より、本発明では、KLaの値は邪魔板の諸元に応じて変化する。
【0008】
また、本発明の攪拌装置は、設定された酸素移動容量係数に基づいて、貯留槽の幅に対する邪魔板の幅の比率が設定されるという構成を採用する。
このような構成を採用する本発明では、KLaの値は、貯留槽の幅に対する邪魔板の幅の比率に応じて変化する。
【0009】
また、本発明の攪拌装置は、貯留槽の幅に対する邪魔板の幅の比率は、0.12以下であるという構成を採用する。
このような構成を採用する本発明では、上記比率が0.12以下である場合には、KLaの値は上記比率の値に応じて略線形的に変化する。
【0010】
また、本発明の攪拌装置は、邪魔板は複数枚で、貯留槽の周方向に関して略等間隔で設けられているという構成を採用する。
このような構成を採用する本発明では、液体の攪拌は促進され、かつ、貯留槽内の攪拌が略均一に進む。
【0011】
また、本発明の攪拌装置は、液体内で動植物細胞又は微生物が培養されるという構成を採用する。
このような構成を採用する本発明では、攪拌回転数や酸素供給量を容易に上昇できない条件下においても、KLaの値は邪魔板の諸元に応じて変化する。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、以下の効果を得ることができる。
本発明によれば、貯留槽内に存在する物の特性により、攪拌回転数や酸素供給量を容易に上昇できない条件下においても、KLaを所定の範囲内で調整でき、適切な値に維持することができるという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
まず、本発明の一実施形態に係る攪拌装置Aの構成を、図1を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係る攪拌装置Aの全体構成を示す側面図である。
【0014】
図1に示すように、本実施形態に係る攪拌装置Aは、動植物細胞を培養するための培養槽として用いられている。
攪拌装置Aは、液体を貯留する貯留槽1と、上記液体内に気体を供給する給気部2と、上記液体を攪拌する攪拌部3と、攪拌部3を回転させる駆動部4と、複数の邪魔板5とを有している。
【0015】
貯留槽1は、有底の略円筒状を呈し下端は略球状曲面となっている容器であり、内部に液体Mが貯留されている。液体Mは、培養対象となる動植物細胞を含むと共に、該細胞を培養する上で必要となる各種の栄養素を含む培養液である。
【0016】
給気部2は、貯留槽1内の下部に設けられたリングスパージャー21と、リングスパージャー21に気体を供給する気体供給機22とを有している。
リングスパージャー21は、表面に多数の孔部を有している管が略円環状に配置された形状を呈しており、気体供給機22から供給された気体を上記孔部から噴射する。
気体供給機22は、空気をリングスパージャー21に供給するポンプである。
【0017】
攪拌部3は、貯留槽1内の略中央に垂下された駆動軸31と、駆動軸31の下端部に一体的に接続された攪拌翼32とを有している。
駆動軸31は、鉛直方向に延びる棒状部材であり、その上端部は後述する駆動部4に軸周りで回転自在に接続されている。
攪拌翼32は、複数の平板状の翼が駆動軸31を中心として放射状に設けられており、全ての翼は駆動軸31の軸方向に平行している。
【0018】
駆動部4は、貯留槽1の上方に設けられており、駆動軸31の上端部に一体的に接続されている。この駆動部4は、駆動軸31を軸周りで回転させる電動機である。
【0019】
邪魔板5は、貯留槽1における側壁内側の2箇所に鉛直方向で延在し、貯留槽1の内周面に直交して設けられた帯状平板である。2枚の邪魔板5は、攪拌を均一化するために、貯留槽1の周方向に関して略等間隔で設けられている。
【0020】
続いて、本実施形態に係る攪拌装置Aの動作・作用を説明する。
まず、攪拌部3及び邪魔板5による液体Mの攪拌について説明し、次に、給気部2により供給される酸素の液体Mへの溶入について説明する。
【0021】
駆動部4が、攪拌部3の駆動軸31及び攪拌翼32を回転させる。攪拌翼32が回転することにより、液体Mは周方向で回転し攪拌される。液体Mが攪拌されることで、液体Mの酸素移動容量係数(KLa)は上昇する。
邪魔板5は、液体Mの攪拌方向の流れに直交して立設しているため、攪拌方向の流れを上下方向や径方向等の他の方向に変換し、液体Mはさらに攪拌される。よって、KLaはさらに上昇する。
【0022】
次に、給気部2により供給される酸素の液体Mへの溶入について説明する。
攪拌部3の作動と共に、給気部2の気体供給機22がリングスパージャー21に酸素が含まれる気体(空気)を供給する。リングスパージャー21は、供給された空気をその表面に設けられた孔部から噴射する。噴射された空気は、液体M内では気泡となり、攪拌部3によって気泡と液体Mとが共に攪拌される。
気泡には酸素が含まれており、気泡と液体Mとが共に攪拌されることで酸素が液体Mに溶入する。ここで、溶存酸素濃度はKLaに依存するため、KLaが上昇している状態では、溶存酸素濃度は高い値に維持される。
以上より、邪魔板の諸元を適切に設定することで、KLaの値を上昇させることができる。
【0023】
一方、邪魔板による流れの変換が少なくなるように邪魔板の諸元を設定した場合には、攪拌は促進されないためKLaの邪魔板の作用による上昇は生じない。以上より、本実施形態では、邪魔板の諸元を変更することで、KLaを適切な値に維持することができる。
【0024】
続いて、貯留槽1の幅に対する邪魔板5の幅の比率と、KLaの値とが略線形的な関係となる範囲について説明する。
貯留槽1の幅D(図1参照)に対する邪魔板5の幅Wb(図1参照)の比率Wb/Dを変化させ、それぞれの場合における液体MのKLaを実際に計測した。
【0025】
まず、計測条件を説明する。
貯留槽1の幅Dは0.5m、深さは0.4mであり、液体Mの深さは0.3mとした。なお、液体Mの量は凡そ60L(リットル)である。邪魔板5の枚数は、2枚又は4枚とし、攪拌翼32は、ディスクタービン翼又はピッチパドル翼とした。攪拌部3の攪拌回転数は、50rpmとし、リングスパージャー21からの空気の供給量は6.0L/minとした。液体MのKLaは、gassing−out法により計測した。なお、攪拌時の動力を、軸トルク値により計測した。
【0026】
まず、邪魔板5の枚数を2枚、攪拌翼32をディスクタービン翼としたときの、貯留槽1の幅Dに対する邪魔板5の幅Wbの比率Wb/Dと、液体MのKLa及び攪拌動力との関係を表1に示す。なお、邪魔板5の幅Wbの値も記載する。
【表1】

また、表1に示した結果を、図2に示した。図2は、邪魔板5の枚数が2枚、攪拌翼32がディスクタービン翼のときの、比率Wb/Dと、KLa及び攪拌動力との関係を示す概略図である。
【0027】
表1及び図2に示すように、Wb/Dの値が0.07から0.12までの範囲にあるときは、KLaの値はほぼ最大値となり、その範囲から外れるに従い、KLaの値は徐々に減少した。よって、Wb/Dの値を適切に設定することで、最大のKLaとして凡そ10[h−1]程度の値を確保することができる。
また、Wb/Dの値を0.15以上としたときは、攪拌動力が急激に増えている。よって、Wb/Dの値を0.05以下に設定することで、攪拌動力を上げることなく低いKLaを確保することができる。
【0028】
以上より、Wb/Dの値が0.12以下の範囲にあるときは、Wb/Dの値に応じてKLaはほぼ増加するため、KLaを凡そ6.0[h−1]から11[h−1]までの範囲で調整でき、適切な値に維持することができる。
なお、攪拌回転数を、10、20、100、150及び200rpmに設定した場合でも、上記結果と同様の結果が得られた。
【0029】
次に、邪魔板5の枚数を2枚、攪拌翼32をピッチパドル翼としたときの、貯留槽1の幅Dに対する邪魔板5の幅Wbの比率Wb/Dと、液体MのKLa及び攪拌動力との関係を表2に示す。なお、邪魔板5の幅Wbの値も記載する。
【表2】

また、表2に示した結果を、図3に示した。図3は、邪魔板5の枚数が2枚、攪拌翼32がピッチパドル翼のときの、比率Wb/Dと、KLa及び攪拌動力との関係を示す概略図である。
【0030】
表2及び図3に示すように、Wb/Dの値が0.07から0.12までの範囲にあるときは、KLaの値はほぼ最大値となり、その範囲から外れるに従い、KLaの値は徐々に減少した。よって、Wb/Dの値を適切に設定することで、最大のKLaとして凡そ10[h−1]程度の値を確保することができる。
また、Wb/Dの値を0.15以上としたときは、攪拌動力が急激に増えている。よって、Wb/Dの値を0.05以下に設定することで、攪拌動力を上げることなく低いKLaを確保することができる。
【0031】
以上より、Wb/Dの値が0.12以下の範囲にあるときは、Wb/Dの値に応じてKLaはほぼ増加するため、KLaを凡そ4.5[h−1]から11[h−1]までの範囲で調整でき、適切な値に維持することができる。
なお、攪拌回転数を、10、20、100、150及び200rpmに設定した場合でも、上記結果と同様の結果が得られた。
【0032】
さらに、邪魔板5の枚数を4枚、攪拌翼32をディスクタービン翼としたときの、貯留槽1の幅Dに対する邪魔板5の幅Wbの比率Wb/Dと、液体MのKLa及び攪拌動力との関係を表3に示す。なお、邪魔板5の幅Wbの値も記載する。
【表3】

また、表3に示した結果を、図4に示した。図4は、邪魔板5の枚数が4枚、攪拌翼32がディスクタービン翼のときの、比率Wb/Dと、KLa及び攪拌動力との関係を示す概略図である。
【0033】
表3及び図4に示すように、Wb/Dの値が0.07から0.12までの範囲にあるときは、KLaの値はほぼ最大値となり、その範囲から外れるに従い、KLaの値は徐々に減少した。よって、Wb/Dの値を適切に設定することで、最大のKLaとして凡そ10[h−1]程度の値を確保することができる。
また、Wb/Dの値を0.12以上としたときは、攪拌動力が急激に増えている。よって、Wb/Dの値を0.05以下に設定することで、攪拌動力を上げることなく低いKLaを確保することができる。
【0034】
以上より、Wb/Dの値が0.12以下の範囲にあるときは、Wb/Dの値に応じてKLaはほぼ増加するため、KLaを凡そ7.5[h−1]から11[h−1]までの範囲で調整でき、適切な値に維持することができる。
なお、攪拌回転数を、10、20、100、150及び200rpmに設定した場合でも、上記結果と同様の結果が得られた。
【0035】
なお、上記の実測テストにおいて、空気の供給量は6.0L/minであるが、細胞の死滅を発生させない範囲で供給量を増減してもよい。なお、KLaは酸素供給量の0.4〜0.7乗に比例するのみであるため、空気の供給量が変更されてもKLaの最高値を導出するWb/Dの値は変化しない。以上の結果は、供給する気体を空気ではなく、酸素とした場合も同様である。
また、上記の実測テストにおいて、邪魔板5の枚数は2枚又は4枚であったが、他の複数の枚数でもよい。例えば、邪魔板5を6枚としても上記テストと同様の傾向が得られる。
さらに、上記の実測テストにおいて、使用した攪拌翼32はディスクタービン翼及びピッチパドル翼であったが、他の種類の攪拌翼、例えばプロペラ翼やエレファント翼でも上記テストと同様の傾向が得られる。
【0036】
したがって、本実施形態によれば以下の効果を得ることができる。
本実施形態によれば、貯留槽1内に存在する物の特性により、攪拌回転数や酸素供給量を容易に上昇できない条件下においても、KLaを所定の範囲内で調整でき、適切な値に維持することができるという効果がある。
【0037】
なお、前述した実施の形態において示した動作手順、あるいは各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲においてプロセス条件や設計要求等に基づき種々変更可能である。
【0038】
例えば、上記実施形態における邪魔板5を、貯留槽1に対して着脱自在としてもよい。さらに、培養する動植物細胞の種類に応じて設定された液体MのKLaに基づいて、適切な幅の邪魔板5を選択して装着できる構成としてもよい。
このような構成を採用することで、異なる種類の細胞培養においても適切なKLaを確保することができる。
【0039】
また、上記実施形態における給気部2はリングスパージャー21を有しているが、本発明はこのような構成に限定されるものではなく、スパイラルスパージャ、エアストーン又は微細気泡放出用の高分子体等であってもよい。
【0040】
また、上記実施形態では、攪拌装置Aは動植物細胞の培養に用いられているが、本発明はこのような用途に限定されるものではなく、微生物の培養に用いてもよい。
また、攪拌装置Aを培養槽として用いるだけでなく、反応時に酸素を必要とするような化学反応等を行う反応槽として用いてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本実施形態に係る攪拌装置Aの全体構成を示す側面図である。
【図2】邪魔板5の枚数が2枚、攪拌翼32がディスクタービン翼のときの、比率Wb/Dと、KLa及び攪拌動力との関係を示す概略図である。
【図3】邪魔板5の枚数が2枚、攪拌翼32がピッチパドル翼のときの、比率Wb/Dと、KLa及び攪拌動力との関係を示す概略図である。
【図4】邪魔板5の枚数が4枚、攪拌翼32がディスクタービン翼のときの、比率Wb/Dと、KLa及び攪拌動力との関係を示す概略図である。
【符号の説明】
【0042】
A…攪拌装置、1…貯留槽、2…給気部、3…攪拌部、5…邪魔板


【特許請求の範囲】
【請求項1】
略円筒形を呈し液体を貯留する貯留槽と、
酸素が含まれる気体を前記液体内に供給する給気部と、
前記貯留槽内に設けられ前記液体を攪拌する攪拌部と、
前記貯留槽の側壁内側に設けられ前記液体の流れを前記攪拌部による攪拌方向から他の方向に変換する邪魔板と、を有し、
前記液体の酸素移動容量係数に基づいて、前記邪魔板の諸元が設定されることを特徴とする攪拌装置。
【請求項2】
設定された前記酸素移動容量係数に基づいて、前記貯留槽の幅に対する前記邪魔板の幅の比率が設定されることを特徴とする請求項1に記載の攪拌装置。
【請求項3】
前記貯留槽の幅に対する前記邪魔板の幅の比率は、0.12以下であることを特徴とする請求項2に記載の攪拌装置。
【請求項4】
前記邪魔板は複数枚で、前記貯留槽の周方向に関して略等間隔で設けられていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一項に記載の攪拌装置。
【請求項5】
前記液体内で動植物細胞又は微生物が培養されることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一項に記載の攪拌装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−119965(P2010−119965A)
【公開日】平成22年6月3日(2010.6.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−296659(P2008−296659)
【出願日】平成20年11月20日(2008.11.20)
【出願人】(000000099)株式会社IHI (5,014)
【Fターム(参考)】