説明

支保工ジャッキダウン装置

【課題】廉価な装置によって、無騒音かつ安全性の高い支保工ジャッキダウンを可能とする。
【解決手段】油圧シリンダー10の反力受け11と、ネジ式ジャッキのハンドルに対して回り止めした状態で取り付けられるラチェット車12とを備え、反力受け11は、ネジ式ジャッキが上端に装着された支保工用支柱に対して回り止めされた状態で横材に支持され、前記油圧シリンダー10のシリンダー本体の基端部を前記反力受け11に対して回動可能に支持させるとともに、該油圧シリンダー10の伸縮軸10aの先端に前記ラチェット車12のラチェット爪31に対して係合するラチェット爪係合子32が取り付けられ、前記油圧シリンダー10の伸縮軸10aを出入動作させることによって、その押し出し動作時に前記ラチェット爪係合子32がラチェット爪31に係合してラチェット車12をジャッキダウン方向側に回動させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主としてコンクリート構造物の構築に際し、型枠支持に使用した支保工の高さ調整用のネジ式ジャッキに対する負荷を解除する支保工ジャッキダウン装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、コンクリート構造物の構築に際しては、型枠を支持させる支保工が用いられている。この支保工には、枠組み支保工、支柱式支保工、くさび式支保工などの各種支保工があるが、その上端と下端には高さを調節するためのジャッキの使用が一般的である。このジャッキは多数必要であるため、通常は、手動の縦向きネジ軸式のジャッキが使用されている。
【0003】
このジャッキは、型枠の組み立て時には負荷が小さいか、殆ど掛からないものであるため、高さの調整は手動で簡単に行うことができるが、コンクリートを打設した後は、その荷重を支えるものであるため、大きな負荷がかかり、コンクリート硬化後における支保工撤去に際し、ネジ式ジャッキを縮めるためにハンドルを回転させるジャッキダウン操作に大きな力を要する。
【0004】
このため、従来は作業者がハンマーを使用してハンドルを強打し、ジャッキを縮める方向、即ち除荷方向に回転させる操作を行っていた。
【0005】
しかし、この方法は、大きな騒音が発生することと、セットハンマーで小さな部品であるハンドルを打撃するものであり、しかもその作業は多くの場合、高所でなされるために安全性にも問題があった。
【0006】
このような問題を解決するものとして、支保工用支柱の一部に伸縮可能部分を設けておき、円周方向に向けたテーパ面を利用し、テーパに沿って上下の筒部を相対的に回動させることや、テーパ面間に挟んだ動作部材を移動させてテーパ面間を接近させること等によって支保工用支柱長さを僅かに縮小させるようにしたジャッキダウン装置付きの支保工用支柱が開発されている(例えば特許文献1,2,3)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平7−197672号公報
【特許文献2】特開平7−310443号公報
【特許文献3】特開2007−205081号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上述した特許文献に示されている装置は、何れもハンマーにてハンドルを強打するものに比べて騒音が小さく、安全性も高いのであるが、これらは何れも支保工用支柱の途中にジャッキダウンのための伸縮機構を設けるものであり、しかもその構造が複雑で、大きな耐荷重性が要求されるため、支保工用支柱が高価なものとなる。
【0009】
更に、型枠を支持している縦向き支柱の全てに、この伸縮機構を備えた高価な支保工用支柱を使用する必要があるため、支保工全体が高コストなるという問題があった。
【0010】
本発明は、このような従来の問題に鑑み、従来使用している伸縮機構を有しない単純形状の廉価な支保工用支柱及びネジ式ジャッキを使用した支保工におけるジャッキダウンが容易にでき、しかも、脱型に際してのジャッキダウンが、少ない個数のジャッキダウン装置によってなされ、無騒音で、かつ安全性の高い支保工ジャッキダウン装置の提供を目的としてなされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上述の如き従来の問題を解決し、所期の目的を達成するための請求項1に記載の発明の特徴は、円柱状の支保工用支柱の端部内に一端が挿入されたネジ軸と、該ネジ軸の外周に螺合され、外周にハンドルが放射状配置に突設されたネジ筒とを有する支保工高さ調整用のネジ式ジャッキの前記ハンドルを、ネジ軸後退側に移動する向きに回動させる支保工ジャッキダウン装置であって、前記ハンドルをジャッキダウン方向に動作させる油圧シリンダーと、該油圧シリンダーの反力を支保工に伝達する反力受けと、前記ハンドルに対して回り止めした状態で取り付けられるラチェット車とを備え、前記反力受けは、前記支保工高さ調整用のネジ式ジャッキが上端に装着された支保工用支柱に対して端部を固定した互いに水平方向に交差する向きの異なった横材間に掛け渡すことによって回り止めされた状態で該横材に支持され、前記油圧シリンダーのシリンダー本体の基端部を前記反力受けに対して回動可能に支持させるとともに、該油圧シリンダーの油圧によって出入動作される伸縮軸の先端に前記ラチェット車のラチェット爪に対して係合するラチェット爪係合子が取り付けられ、前記油圧シリンダーの伸縮軸を出入動作させることによって、その押し出し動作時に前記ラチェット爪係合子がラチェット爪に係合してラチェット車をジャッキダウン方向側に回動させるようにしてなる支保工ジャッキダウン装置にある。
【0012】
請求項2に記載の発明の特徴は、請求項1の構成に加え、前記ラチェット車は、中央に前記ネジ式ジャッキのネジ軸が挿通される円盤状の本体部と、該本体部の外周面にラチェット爪を一定間隔毎に多数突設され、前記本体部を半円形状をした一対の半体を互いに接合して組み合わせることにより円盤状に組み立てられ、下面に前記ジャッキのハンドルが嵌り合うハンドル嵌合凹部を一体に備えていることにある。
【0013】
請求項3に記載の発明の特徴は、請求項1又は2の何れかの請求項の構成に加え、反力受けは、前記互いに水平方向に交差する向きの異なった横材の内の一方の横材の上に立て向きに支持される支柱の上に油圧シリンダー支軸を有し、該支柱の上端部から他方の横材間に掛け渡される斜め連結材を有することにある。
【発明の効果】
【0014】
本発明は、円柱状の支保工用支柱の端部内に一端が挿入されたネジ軸と、該ネジ軸の外周に螺合され、外周にハンドルが放射状配置に突設されたネジ筒とを有する支保工高さ調整用のネジ式ジャッキの前記ハンドルを、油圧シリンダーと、該油圧シリンダーの反力を支保工に伝達する反力受けとを使用してジャッキダウン方向に動作させるようにしたことにより、従来のようにハンマーによって強打する際のような騒音が無く、また、既存の支保工用支柱に対し、ジャッキダウン操作時にのみ取り付けて操作することができるものであるため、従来のように支保工高さ調整用のネジ式ジャッキを使用している全ての支保工用支柱に、予め設置しておかなければならない構造のものに比べて著しくコストが削減できる。
【0015】
また、本発明においては、前記油圧シリンダーの反力を支保工に伝達する反力受けと、前記ハンドルに対して回り止めした状態で取り付けられるラチェット車とを備え、前記反力受けは、前記支保工高さ調整用のネジ式ジャッキが上端に装着された支保工用支柱に対して端部を固定した互いに水平方向に交差する向きの異なった横材間に掛け渡すことによって回り止めされた状態で該横材に支持され、前記油圧シリンダーのシリンダー本体の基端部を前記反力受けに対して回動可能に支持させるとともに、該油圧シリンダーの油圧によって出入動作される伸縮軸の先端に前記ラチェット車のラチェット爪に対して係合するラチェット爪係合子が取り付けられ、前記油圧シリンダーの伸縮軸を出入動作させることによって、その押し出し動作時に前記ラチェット爪係合子がラチェット爪に係合してラチェット車をジャッキダウン方向側に回動させることによって、前記ネジ軸昇降動作用ナットをネジ軸後退側に移動する向きに回転させるようにすることにより、簡単な構造で、安全性が高く、操作性の良いジャッキダウン装置が提供できる。
【0016】
更に本発明では、前記ラチェット車は、中央に前記ネジ式ジャッキのネジ軸が挿通される円盤状の本体部と、該本体部の外周面にラチェット爪を一定間隔毎に多数突設され、前記本体部を半円形状をした一対の半体を互いに接合して組み合わせることにより円盤状に組み立てられ、下面に前記ジャッキのハンドルが嵌り合うハンドル嵌合凹部を一体に備えていることにより、支保工高さ調整用ネジ式ジャッキに対する着脱が容易となる。
【0017】
更に本発明においては、前記反力受けは、前記互いに水平方向に交差する向きの異なった横材の内の一方の横材の上に立て向きに支持される支柱の上に油圧シリンダー支軸を有し、該支柱の上端部から他方の横材間に掛け渡される斜め連結材を有する構造としたことにより、支保工用支柱に対する着脱が容易で、操作性のよい装置が提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の第一実施例を示すものであり、支保工ジャッキダウン装置の使用状態を示す側面図である。
【図2】同平面図である。
【図3】同上の支柱部分を示す縦断面図である。
【図4】図1中のA-A線断面図である。
【図5】図1に示すジャッキダウン装置のラチェット車部分の底面図である。
【図6】本発明の第二実施例を示す側面図である。
【図7】同平面図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
次に本発明の実施の形態を図に示した実施例に基づいて説明する。図1〜図5は、本発明に係る支保工ジャッキダウン装置の第一実施例を示している。図中の符号1は支保工ジャッキダウン装置であり、2は支保工を構成している円筒状の支保工用支柱、3は支保工高さ調整用のネジ式ジャッキである。
【0020】
ネジ式ジャッキ3は、外周に雄ネジを有するネジ軸4と、短円筒管の内面にネジ軸の雄ネジに螺嵌される雌ネジが形成されたネジ筒5とを有し、ネジ筒5の外周には互いに対称な位置に半径方向に伸びる一対のハンドル6,6が突設されている。ネジ軸4の突出側先端には載荷台7が回転自在に取り付けられている。また、ネジ軸4の基端側は支保工用支柱2の端部内に回転可能に嵌合され、その外周に螺嵌された前記ネジ筒5が支保工用支柱2の端面に当接されており、ネジ軸4に対するネジ筒5の位置を軸方向に移動させることによって、載荷台7の支保工用支柱2に対する位置が変動されるようになっている。
【0021】
支保工ジャッキダウン装置1は、ネジ式ジャッキ3のハンドル6を油圧によってジャッキダウン方向に回動操作させるものであり、油圧シリンダー10と、該油圧シリンダー10反力を支保工用支柱2に伝達する反力受け11と、ネジ式ジャッキ3のハンドル6に対して装着するラチェット車12とから構成されている。
【0022】
反力受け11は、ネジ式ジャッキ3が上端に装着された支保工用支柱2に対して端部をそれぞれ固定し、互いに交差する向きの横材間に掛け渡すことによって回り止めされた状態で該横材に支持されるようになっており、本例では、一本のX軸方向横材15と、これと直行配置で、支保工用支柱2を挟んで端面が突合せ配置の2本のY軸方向横材16,16に掛け渡すことによって支持されている。
【0023】
この反力受け11は、X軸方向横材15上に立設される支柱20を有しており、この支柱20の下端にX軸方向横材15上に馬乗り状に跨がるように嵌合するX軸方向横材嵌合凹部21が形成されているとともに、該支柱20の上端部に油圧シリンダー支軸22が縦向きに立設されており、これに油圧シリンダー10の端部が回動可能に支持されている。支柱20は油圧シリンダー支軸22の高さをラチェット車12と略同高さとなる長さとしている。
【0024】
支柱20の上端と両Y軸方向横材16,16間には、斜め連結材23が掛け渡されるようになっている。この斜め連結材23は、本例では、略二等辺三角形状をした板状をなしており、その全周縁に下側に向けた垂下壁23aが一体に形成され、前記二等辺間の頂点部分側端部に支柱20が固定されている。
【0025】
斜め連結材23は、支柱20の上端部からY軸方向横材16,16に至るように傾斜した傾斜部を有し、その端部の両側部下に、前記垂下壁23aの下縁を逆U字状に窪ませ、Y軸方向横材16,16の上に馬乗り状に跨がるように嵌合するY軸方向横材嵌合凹部24,24が形成されている。
【0026】
斜め連結材23の前記他端側の中央には、支保工用支柱2が嵌り合うU字状の支保工用支柱嵌合凹部25が形成されており、これを支保工用支柱2に嵌め合わせた状態で、前述したY軸方向横材16,16に対してY軸方向横材嵌合凹部24,24を嵌合させるとともに、支柱20のX軸方向横材嵌合凹部21をX軸方向横材15に嵌め合わせることによって、反力受け11全体がネジ式ジャッキ下の支保工に移動不能に支持されるようになっている。
【0027】
ラチェット車12は、ネジ式ジャッキ3のハンドル6上に、これに対して回動不能に支持されるようになっている。このラチェット車12は、円盤状のラチェット車本体部30を有し、その外周面に多数のラチェット爪31,31......一定間隔毎に突設されている。
【0028】
このラチェット爪31は、これがラチェット車本体部30の一方側の側面にあるときに、前述した油圧シリンダー10の伸縮軸10aの出入動作時において、その先端に取り付けた回転ローラからなるラチェット爪係合子32の押し出し方向動作時にこれが係合され、後退動作時には係合されない逆止め爪状に形成されている。
【0029】
したがって、ラチェット車12の一方側側面にラチェット爪係合子32を押し当てて油圧シリンダー10の伸縮軸10aを出入動作させることによって、その押し出動作時にラチェット爪31にラチェット爪係合子32が係合してラチェット車12を回動させ、後退動作によって該ラチェット爪係合子32が次のラチェット爪31位置まで後退されるという動作を繰り返し、ラチェット車12をネジ式ジャッキ3後退方向に回動させるようになっている。
【0030】
ラチェット車12の円盤状の中央にネジ軸貫通孔35が形成されており、下面にはネジ式ジャッキ3のハンドル6が嵌り合うハンドル嵌合凹部36が形成されている。この凹部36は、ハンドルの側面形状に合わせた形状の一対のリブ36a,36aを下向きに突設することによって形成されている。
【0031】
このハンドル嵌合凹部36内にハンドル6を嵌め合わせた状態でラチェット車12を回転させることによってハンドル6が回転動作されるようになっている。
【0032】
ラチェット車12は、これを半割り状に形成した半体12a,12bを組み合わせることによって円盤状に組み立てられるようになっており、一方の半体12aの接合縁部には、その上下面に他方の半体12b側に向けた連結用片37,37を備え、その両連結用片37,37間に他方の半体12bを挿入して両半体を接合させ、これらを貫通させ固定用ピン38を挿入することによって半体間が連結されるようになっている。
【0033】
次に、このように構成される支保工ジャッキダウン装置を使用したジャッキダウン工程について説明する。
【0034】
先ず、反力受け11とラチェット車12をそれぞれ支保工にセットする。反力受け11には、予め油圧シリンダー10を、油圧シリンダー支軸22に対して取り付けておく。反力受け11の装着は、支保工用支柱嵌合凹部25内に支保工用支柱2を嵌め合わせた状態で全体を降下させ、X軸方向横材嵌合凹部21にX軸方向横材15を、Y軸方向横材嵌合凹部24,24にY軸方向横材16を嵌め合わせることによってなされる。
【0035】
また、ラチェット車12の装着は、ネジ式ジャッキ3のハンドル6の上側でネジ軸5を中心にして両側から半体12a,12bを接合させ、中心部分のネジ軸貫通孔35内にネジ軸5を挿通させた状態で円盤状に組み立てる。この状態で降下させ、その下面のハンドル嵌合凹部36内にハンドル6を嵌め合わせる。
【0036】
このようにして支保工ジャッキダウン装置を装着し、油圧シリンダー10のラチェット爪係合子32をラチェット車12の側面に押し当てつつ油圧シリンダー10を作動させ、ラチェット爪係合子32を往復動作させる。これによってラチェット爪係合子32の押し出し動作時にラチェット車12が回動され、ハンドル6がジャッキダウン方向に回転される。
【0037】
このようにして1つの支保工用支柱2のジャッキダウンが完了した後、支保工ジャッキダウン装置を取り外し、別の支保工用支柱2におけるジャッキダウンに使用する。
【0038】
上述の実施例では、支柱の上端部から他方の横材間に掛け渡される斜め連結材として、略二等辺三角形状をした板状材を使用しているが、この他、図6、図7に示すように支柱20の上端と一方のY軸方向横材16間に掛け渡される棒状の斜め連結材40を使用してもよい。この場合図に示すように、支柱20と支保工用支柱2との間を連結する水平連結材41を使用することが好ましい。
【0039】
尚、斜め連結材40及び水平連結材41以外の部分は、第一実施例と同様であるため、同一部分には同一符号を付して説明を省略する。
【符号の説明】
【0040】
1 支保工ジャッキダウン装置
2 支保工用支柱
3 ネジ式ジャッキ
4 ネジ軸
5 ネジ筒
6 ハンドル
7 載荷台
10 油圧シリンダー
10a 出入ロッド
11 反力受け
12 ラチェット車
12a 半体
12b 半体
15 X軸方向横材
16 Y軸方向横材
20 支柱
21 X軸方向横材嵌合凹部
22 油圧シリンダー支軸
23 斜め連結材
23a 垂下壁
24 Y軸方向横材嵌合凹部
30 ラチェット車本体部
31 ラチェット爪
32 ラチェット爪係合子
35 ネジ軸貫通孔
36 凹部
36a リブ
37 連結用片
38 固定用ピン
40 連結材
41 水平連結材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
円柱状の支保工用支柱の端部内に一端が挿入されたネジ軸と、該ネジ軸の外周に螺合され、外周にハンドルが放射状配置に突設されたネジ筒とを有する支保工高さ調整用のネジ式ジャッキの前記ハンドルを、ネジ軸後退側に移動する向きに回動させる支保工ジャッキダウン装置であって、
前記ハンドルをジャッキダウン方向に動作させる油圧シリンダーと、該油圧シリンダーの反力を支保工に伝達する反力受けと、前記ハンドルに対して回り止めした状態で取り付けられるラチェット車とを備え、
前記反力受けは、前記支保工高さ調整用のネジ式ジャッキが上端に装着された支保工用支柱に対して端部を固定した互いに水平方向に交差する向きの異なった横材間に掛け渡すことによって回り止めされた状態で該横材に支持され、
前記油圧シリンダーのシリンダー本体の基端部を前記反力受けに対して回動可能に支持させるとともに、該油圧シリンダーの油圧によって出入動作される伸縮軸の先端に前記ラチェット車のラチェット爪に対して係合するラチェット爪係合子が取り付けられ、
前記油圧シリンダーの伸縮軸を出入動作させることによって、その押し出し動作時に前記ラチェット爪係合子がラチェット爪に係合してラチェット車をジャッキダウン方向側に回動させるようにしてなる支保工ジャッキダウン装置。
【請求項2】
前記ラチェット車は、中央に前記ネジ式ジャッキのネジ軸が挿通される円盤状の本体部と、該本体部の外周面にラチェット爪を一定間隔毎に多数突設され、前記本体部を半円形状をした一対の半体を互いに接合して組み合わせることにより円盤状に組み立てられ、下面に前記ジャッキのハンドルが嵌り合うハンドル嵌合凹部を一体に備えている請求項1に記載の支保工ジャッキダウン装置。
【請求項3】
反力受けは、前記互いに水平方向に交差する向きの異なった横材の内の一方の横材の上に立て向きに支持される支柱の上に油圧シリンダー支軸を有し、該支柱の上端部から他方の横材間に掛け渡される斜め連結材を有する請求項1又は2に記載の支保工ジャッキダウン装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−137334(P2011−137334A)
【公開日】平成23年7月14日(2011.7.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−298132(P2009−298132)
【出願日】平成21年12月28日(2009.12.28)
【出願人】(000112196)株式会社ピーエス三菱 (181)
【Fターム(参考)】