説明

改善された光拡散を備える発光電子テキスタイル

発光電子テキスタイル2は、可撓性部品担体3であって、前記可撓性部品担体3上に配設される複数の光源4a乃至4cを持つ可撓性部品担体3と、カバー・テキスタイル5であって、前記光源4a乃至4cによって放射される光が前記カバー・テキスタイル5を通過することを可能にするよう配設されるカバー・テキスタイル5と、前記光源4a乃至4c及び前記カバー・テキスタイル5の間に配設される光拡散部材6とを有する。前記光拡散部材6は、複数の光拡散層12a乃至12c;16a乃至16b;19a乃至19cによって形成される層状構造を有し、前記層状構造内の隣接する光拡散層は、少なくとも、前記光拡散部材6の、前記光源4a乃至4cの位置に対応する箇所においては、間隔をおいて配置される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発光電子テキスタイル、及びこのような発光電子テキスタイルを製造する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
発光ダイオード(LED)などの光源をテキスタイルアプリケーションに組み込み、それにより、発光電子テキスタイルを作成することによって、魅力的な視覚効果が得られ得る。
【0003】
一般に、現在入手可能な発光電子テキスタイルは、解像度がかなり低い、即ち、隣接する光源間の間隔が、相対的に大きい。更に、エンドユーザは、多くの場合、発光電子テキスタイルが、光源が光の孤立した点ではない印象を与えることを好むことが分かった。
【0004】
この理由のため、現在提案されている発光電子テキスタイルには、発光電子テキスタイルからの光のより一様な出力を達成するよう、光源の上に配設される拡散素子が設けられている場合がある。
【0005】
そこで開示されている発光電子テキスタイルによる光出力の一様性をさらにもっと改善するため、WO 2006/129246は、異なる密度を持つ不織布の2つの層によって形成される拡散素子を開示している。
【0006】
しかしながら、テキスタイルのような機械的特性を持ち、それによって、光出力の優れた一様性を供給し、製造しやすい発光電子テキスタイルを達成するための努力における改善の余地が依然としてあるように思われる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の広い目的は、従来技術の上記及び他の不利な点を鑑みて、改善された発光電子テキスタイルを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1の態様によれば、可撓性部品担体であって、前記可撓性部品担体上に配設される複数の光源を持つ可撓性部品担体と、カバー・テキスタイルであって、前記光源によって放射される光が前記カバー・テキスタイルを通過することを可能にするよう配設されるカバー・テキスタイルと、前記光源及び前記カバー・テキスタイルの間に配設される光拡散部材とを有する発光電子テキスタイルであって、前記光拡散部材が、複数の光拡散層によって形成される層状構造を有し、前記層状構造内の隣接する光拡散層が、少なくとも、前記光拡散部材の、前記光源の位置に対応する箇所においては、間隔をおいて配置される発光電子テキスタイルが提供される。
【0009】
前記可撓性部品担体は、例えば、可撓性プリント回路基板、又は導体線を有するテキスタイル基板を含み得る。このようなテキスタイル基板は、例えば、織り合わされた導電性の糸及び非導電性の糸を用いて形成され得る。
【0010】
本発明は、一様な光の出力及びテキスタイルのような機械的特性を呈する発光電子テキスタイルは、前記発光電子テキスタイルに含まれる前記光源によって出力される光を、隣接する光拡散層が間隔をおいて配置される多層拡散構造を用いて拡散させることによって達成され得るという認識に基づいている。
【0011】
光拡散層間の境界面及び空気のため、既知の発光電子テキスタイルと比べて、より少ない光拡散材料を用いながらも、非常に効率的な光拡散が達成され得る。より少ない光拡散材料の使用は、前記光拡散部材において発生する吸収及び後方散乱を減らすことができ、これは、前記発光電子テキスタイルの出力効率を高める。
【0012】
更に、隣接する光拡散層の間の間隔をあけることは、前記隣接する光拡散層の間の相対的な動きを容易にし、これは、前記発光電子テキスタイルのよりテキスタイルのよう機械的特性を供給する。
【0013】
前記層状構造内の隣接する光拡散層の間の間隔をあけることは、有利には、前記隣接する光拡散層が、前記層状構造を通過する線に沿った箇所において、互いに異なる曲率半径を呈するようにして、前記光拡散層の少なくとも1つが湾曲されるように、前記光拡散部材に含まれる前記層状構造を構成することによって、達成され得る。これによって、前記光拡散層の固有弾性が、前記隣接する光拡散層が間隔をあけられたままにするよう作用するばね力をもたらすだろう。前記光拡散部材に含まれる前記層状構造のこの構成は、様々な方法で達成され得る。下に、隣接する光拡散層が、前記光拡散部材に対してほぼ垂直に、前記層状構造の前記光拡散層を全て通過する直線に沿った箇所において、互いに異なる曲率半径を呈する幾つかの異なる例示的な実施例を示す。
【0014】
様々な実施例によれば、前記層状構造は、有利には、少なくとも1回折り重ねられている可撓性シートによって形成され得る。前記層状構造を設けるこの方法は、従来通りのテキスタイル製造に非常に合っており、これは、低い製造コストを可能にし、潜在的な製造設備の広い選択肢を与える
【0015】
更に、前記層状構造は、少なくとも2つの可撓性シート部であって、前記少なくとも2つの可撓性シート部の各々の境界に沿って配設される少なくとも1つの継手によって結合されている少なくとも2つの可撓性シート部によって形成され得る。
【0016】
明らかに、前記可撓性シート部は、裁縫、溶接、融着などのような、当業者には既知の任意の結合技術を用いて結合され得る。
【0017】
或る例によれば、前記少なくとも1つの継手は、前記光拡散部材に含まれる前記層状構造内の隣接する光拡散層の間に配設され得る。
【0018】
更に、結合される前記少なくとも2つの可撓性シート部は、異なる大きさに作られ得る。このようにして異なる大きさに作られたシート部を結合することによって、隆起が得られることができ、それによって、隣接する光拡散層は、スペーサ部材などの付加的な構造を用いずに、間隔をおいて配置されることができる。
【0019】
更に、前記光拡散層の少なくとも1つは、テキスタイル層であり得る。前記層状構造は、とりわけ、少なくとも1回折り重ねられている可撓性シートによって、又は少なくとも2つの異なる大きさに作られた可撓性シート部であり、前記可撓性シート部の少なくとも1つが、テキスタイルシート部である可撓性シート部であって、前記可撓性シート部の各々の境界に沿って結合されている可撓性シート部によって、形成され得る。
【0020】
本願の文脈においては、「テキスタイル」は、完全に又は部分的に織物繊維で作成される材料又は製品と理解されるべきである。前記テキスタイルは、例えば、織ること、より合わせること、編むこと、かぎ針編みをすること、キルティングすること、又はフェルトに作ることによって、製造され得る。詳細には、テキスタイルは、織られていてもよく、又は織られてなくてもよい。
【0021】
前記光拡散部材は、有利には、不織テキスタイル材料の少なくとも1つのシートを含み得る。なぜなら、不織テキスタイル材料は、前記発光電子テキスタイルの望ましいテキスタイルのような機械的特性と光の効率的な拡散との組み合わせを供給するのに適しているからである。
【0022】
前記光拡散部材の、前記光源の位置に対応する箇所において、前記隣接する光拡散層の間の間隔をあけることにおいて、高度な堅牢さを供給するため、前記層状構造内の前記隣接する光拡散層は、有利には、少なくとも前記層状構造のどこかで、前記隣接する光拡散層の1つの厚さの少なくとも4分の1に対応する距離だけ間隔をおいて配置され得る。
【0023】
前記光拡散部材の、前記光源の位置に対応する箇所において、前記隣接する光拡散層の間の間隔をあけることにおいて、更に高度な堅牢さを供給するためには、前記層状構造内の前記隣接する光拡散層は、有利には、少なくとも前記層状構造のどこかで、前記隣接する光拡散層の1つの厚さの少なくとも2分の1に対応する距離だけ間隔をおいて配置され得る。
【0024】
この文脈において、不織テキスタイルなどの、様々な光拡散材料で作成される光拡散層は、その表面から延在する繊維を持ち得ることに注意されたい。前記表面から突き出るこのような繊維は、前記光拡散層の厚さに含まれると解釈されるべきではない。
【0025】
様々な実施例によれば、更に、前記カバー・テキスタイルは、前記可撓性部品担体及び前記光拡散部材を囲むよう配設され得るとりわけ、前記カバー・テキスタイルは、前記光拡散部材を圧縮するよう構成され得る。それによって、前記層状構造内の隣接する光拡散層の間の間隔を堅牢且つ一様にあけることが、達成され得る。
【0026】
更に、前記カバー・テキスタイルは、反射性カバー・テキスタイル部と、透過性カバー・テキスタイル部とを有してもよく、前記反射性カバー・テキスタイル部は、前記透過性カバー・テキスタイル部と比べて、より高い光反射率及びより低い光透過率を持つ。この構成により、前記光源によって放射される光は、更にもっと拡散されることができ、前記発光電子テキスタイルからの光の出力は、それの、光の出力が望ましい箇所へ制御されることができる。
【0027】
この目的のため、前記透過性カバー・テキスタイル部は、有利には、前記光源の少なくとも1つから直接的に前記拡散部材を通過した光を受け取るよう配設され得る。
【0028】
本発明の第2の態様によれば、発光電子テキスタイルを製造する方法であって、可撓性部品担体であって、前記可撓性部品担体上に配設される複数の光源を持つ可撓性部品担体を設けるステップと、複数の光拡散層によって形成される層状構造を有する光拡散部材を、前記光源の上に設けるステップと、前記層状構造内の隣接する光拡散層が、少なくとも、前記光拡散部材の、前記光源の位置に対応する箇所においては、間隔をおいて配置されるようにして、前記可撓性部品担体及び前記光拡散部材を、カバー・テキスタイルによって囲むステップとを有する方法が提供される。
【0029】
前記囲むステップは、ほぼ筒状のテキスタイル構造の形態の前記カバー・テキスタイルを設けるステップと、前記可撓性部品担体及び前記光拡散部材を、前記ほぼ筒状のテキスタイル構造内に挿入するステップとを有してもよい。
【0030】
本発明のこの第2の態様と関連する他の実施例及び効果は、本発明の第1の態様のために上で示したものとだいたい類似している。
【0031】
ここで、本発明の現在好ましい実施例を示している添付の図面を参照して、本発明のこれら及び他の態様をより詳細に記載する。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明による発光電子テキスタイルの様々な実施例の例示的なアプリケーションを概略的に図示する。
【図2】図1の発光電子テキスタイルの拡大斜視図である。
【図3】図1の発光電子テキスタイルの例示的な実施例の概略的な断面図である。
【図4】図1の発光電子テキスタイルの別の例示的な実施例の概略的な断面図である。
【図5】図1の発光電子テキスタイルの他の例示的な実施例の概略的な断面図である。
【図6】本発明の実施例による製造方法を概略的に図示するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下の記載においては、本発明は、光拡散部材が、筒状カバー・テキスタイルによって囲まれる1枚又は数枚の不織テキスタイル材料によって形成される発光電子テキスタイルに関して、記載されている。
【0034】
このことは、決して、本発明の範囲を限定せず、本発明は、カバー・テキスタイルが、異なるように、例えば、可撓性部品担体に取り付けられる片側カバーとして、設けられる他の発光電子テキスタイルにも等しく適用可能であることに注意されたい。更に、光拡散部材は、発光電子テキスタイルにおける使用に適した、織られたテキスタイルの層、発泡層、又は様々な光拡散材料の層などの、複数の光拡散層によって形成される任意の他の適切な層状構成の層状構造によって形成されてもよい。
【0035】
図1は、本発明による発光電子テキスタイルの様々な実施例の例示的なアプリケーションを、ズボン1の股下の長さに沿って走るストライプ状発光電子テキスタイル2を備えるズボン1の形態で、概略的に図示している。図1において概略的に示されているように、発光電子テキスタイル2は、絶え間なく色が変化しているように見えるように光を放射する。この外観は、発光電子テキスタイル2に含まれる光拡散部材による、ここでは光拡散と呼ばれる、光の分散を通して、可能になる。
【0036】
図面に示されているように、図2は、図1の発光電子テキスタイル2の拡大された一部を、部分的に切断された斜視図で、概略的に示している。図2を参照すれば、発光電子テキスタイル2は、可撓性部品担体3であって、その上に配設される複数の光源4a乃至4dを備える可撓性部品担体3と、可撓性部品担体3を囲むよう配設されるカバー・テキスタイル5と、光源4a乃至4d及びカバー・テキスタイル5の間に配設される光拡散部材6とを有する。
【0037】
図2に示されている例示的な実施例においては、可撓性部品担体は、テキスタイル・リボン3であって、その上に配設される複数のLED4a乃至4dを備えるテキスタイル・リボン3の形態で設けられる。LED4a乃至4dは、図2では見えないが、テキスタイル・リボン3の長さに沿って延在する導電性織り糸に電気的に接続される。
【0038】
光拡散部材6は、層状構造であって、前記層状構造内の光拡散層のうちの少なくとも1つが、隣接する光拡散層が、光拡散部材6の層状構造を通過する線に沿った箇所において互いに異なる曲率半径を呈するようにして、湾曲される層状構造を有する。図2において見える例示的な光拡散部材6は、2つの空隙8a乃至8bを形成するよう2回織り重ねられる不織テキスタイル・シート7の形態で設けられる。光拡散部材6のこの構成は、本発明による発光電子テキスタイル2の例示的な実施例の断面図である図3を参照して、下で、より詳細に記載する。
【0039】
図3を参照すれば、図2に示されている構成とほぼ同じ構成を持つ、図1の発光電子テキスタイル2の実施例が、概略的に示されている。しかしながら、図3に示されている実施例においては、カバー・テキスタイル5は、反射性カバー・テキスタイル部10aと、透過性カバー・テキスタイル部10bとを持つ。反射性カバー・テキスタイル部10aは、可撓性部品担体3に面する反射面を持つ。反射面は、例えば、ガラス繊維などの反射性繊維で作成された反射性カバー・テキスタイル部10aを設けることによって、反射性カバー・テキスタイル部10aの内面に反射性コーティングを設けることによって、又は反射性カバー・テキスタイル部10aに反射性ホイルなどの可撓性反射器を取り付けることによって、達成され得る。
【0040】
再び図3を参照すれば、光拡散部材6の層状構造によって達成される光拡散が、ここでは、LED4aによって放射される単一の光線を部分的にたどることによって、記載されている。図3を見て分かるように、LED4aによって放射された光線11は、まず、折り重ねられている不織テキスタイル・シート7によって形成された第1光拡散層12aに当たる。光線は、第1光拡散層12aにおいて、図3において点線矢印によって概略的に示されているように、拡散される、即ち、分散される。次いで、図3を見て分かるように、拡散された光線は、間隔をおいて配置された光拡散層12a乃至12cの間の空隙、並びに第2光拡散層12b及び第3光拡散層12cを通過し、更に分散される。図3を研究することで理解され得るように、相対的に少ない量の光拡散材料で、非常に効率的な光拡散が達成され得る。更に、光拡散層12a乃至12cは、発光電子テキスタイル2が曲げられる場合に、少なくとも多少は、互いに対して自由に動くことができ、これは、発光電子テキスタイル2のテキスタイル感を供給する。
【0041】
図3において概略的に示されているように、図3において特に光線13によって示されている幾らかの光は、反射性カバー・テキスタイル部10aに向けられるだろう。そしてそこで、光線13は、透過性カバー・テキスタイル部10bを通って発光電子テキスタイル2を出る前に、反射され、更に拡散される。
【0042】
上で、図2に関連して手短に言及したように、不織テキスタイル・シート7を折り重ねることによってもたらされるばね力によって、隣接する光拡散層12a乃至12cは、間隔をおいて配置される。図3において概略的に図示されているように、隣接する光拡散層、この場合には、上部光拡散層12c及び中央光拡散層12bは、両方とも、それらが、光拡散部材6の層状構造を通過する線14を沿った箇所P及びPにおいて互いに異なる曲率半径R、Rを呈するようにして、湾曲される。
【0043】
図4は、図1の発光電子テキスタイルの別の例示的な実施例の概略的な断面図である。この実施例は、光拡散部材6が、2つの可撓性シート部16a乃至16bによって形成される層状構造を有し、2つの可撓性シート部16a乃至16bが、2つの可撓性シート部16a乃至16bによって形成される光拡散層の間に配設される継手17によって結合される点で、図3に関して記載されている実施例と異なる。図4において概略的に図示されているように、継手17のこの構成は、隣接する光拡散層16a乃至16bが、両方とも、それらが、光拡散部材6の層状構造を通過する線14を沿った箇所P及びPにおいて互いに異なる曲率半径R、Rを呈するようにして、湾曲されることをもたらす。
【0044】
図5は、図1の発光電子テキスタイルの他の例示的な実施例の概略的な断面図である。この実施例は、光拡散部材6が、3つの異なるサイズの可撓性シート部19a乃至19cによって形成される層状構造を有し、3つの異なるサイズの可撓性シート部19a乃至19cが、継手20によって、それらの各々の境界に沿って結合される点で、図4に関して記載されている実施例と異なる。この構成も、先と同様に、隣接する光拡散層19a乃至19bが、両方とも、それらが、光拡散部材6の層状構造を通過する線14を沿った箇所P及びPにおいて互いに異なる曲率半径R、Rを呈するようにして、湾曲されることをもたらす。
【0045】
図3乃至5においてR、Rなどで示されている矢印は、単に、関連交点P、P間の一般的な方向、及びそれらの各々の曲率中心を示しているに過ぎないことに注意されたい。
【0046】
ここで、図6のフローチャート及び図2を参照して、本発明の実施例による発光電子テキスタイルを製造するための方法の実施例について記載する。
【0047】
第1ステップ601においては、可撓性部品担体3であって、その上に配設される複数の光源4a乃至4dを持つ可撓性部品担体3が設けられる。その後、ステップ602においては、複数の光拡散層によって形成される層状構造を有する光拡散部材6が、光源4a乃至4dを覆うよう、可撓性部品担体3の上に設けられる。光拡散部材は、有利には、例えば、光拡散部材の表面を、可撓性部品担体3の表面上のランダムな箇所にラッチ係合することによって、又は接着剤などの何らかの種類の接着部材、若しくは機械的接続のためのコネクタを用いて、可撓性部品担体に取り付けられ得る。ステップ603においては、ほぼ筒状のカバー・テキスタイル5が設けられ、最後に、ステップ604において、カバー・テキスタイル5内に光拡散部材6が挿入される。
【0048】
更に、当業者は、請求項記載の発明の実施において、図面、明細及び添付の請求項の研究から、開示されている実施例に対する変形を、理解し、達成することができる。請求項において、「有する」という用語は、他の要素又はステップを除外せず、単数形表記は、複数の存在を除外しない。請求項において列挙されている幾つかのアイテムの機能を単一のプロセッサ又は他のユニットが実現してもよい。特定の手段が、相互に異なる従属請求項において引用されているという単なる事実は、これらの手段の組み合わせが有利になるように使用されることができないと示すものではない。
【図1−2】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
可撓性部品担体であって、前記可撓性部品担体上に配設される複数の光源を持つ可撓性部品担体と、
カバー・テキスタイルであって、前記光源によって放射される光が前記カバー・テキスタイルを通過することを可能にするよう配設されるカバー・テキスタイルと、
前記光源及び前記カバー・テキスタイルの間に配設される光拡散部材とを有する発光電子テキスタイルであって、
前記光拡散部材が、複数の光拡散層によって形成される層状構造を有し、
前記層状構造内の隣接する光拡散層が、少なくとも、前記光拡散部材の、前記光源の位置に対応する箇所においては、間隔をおいて配置される発光電子テキスタイル。
【請求項2】
前記隣接する光拡散層が、前記層状構造を通過する線に沿った箇所において、互いに異なる曲率半径を呈するようにして、前記光拡散層の少なくとも1つが湾曲される請求項1に記載の発光電子テキスタイル。
【請求項3】
前記層状構造が、少なくとも1回折り重ねられている可撓性シートによって形成される請求項1又は2に記載の発光電子テキスタイル。
【請求項4】
前記層状構造が、少なくとも2つの可撓性シート部であって、前記少なくとも2つの可撓性シート部の各々の境界に沿って結合されている少なくとも2つの可撓性シート部によって形成される請求項1又は2に記載の発光電子テキスタイル。
【請求項5】
前記少なくとも2つの可撓性シート部が、異なる大きさに作られる請求項4に記載の発光電子テキスタイル。
【請求項6】
前記光拡散層の少なくとも1つが、テキスタイル層である請求項1乃至5のいずれか一項に記載の発光電子テキスタイル。
【請求項7】
前記光拡散部材が、不織テキスタイル材料の少なくとも1つのシートを有する請求項6に記載の発光電子テキスタイル。
【請求項8】
前記層状構造内の前記隣接する光拡散層が、前記隣接する光拡散層の1つの厚さの少なくとも4分の1に対応する距離だけ間隔をおいて配置される請求項1乃至7のいずれか一項に記載の発光電子テキスタイル。
【請求項9】
前記カバー・テキスタイルが、前記可撓性部品担体及び前記光拡散部材を少なくとも部分的に囲むよう配設される請求項1乃至8のいずれか一項に記載の発光電子テキスタイル。
【請求項10】
前記カバー・テキスタイルが、前記光拡散部材を圧縮するよう構成される請求項9に記載の発光電子テキスタイル。
【請求項11】
前記カバー・テキスタイルが、反射性カバー・テキスタイル部と、透過性カバー・テキスタイル部とを有し、前記反射性カバー・テキスタイル部が、前記透過性カバー・テキスタイル部と比べて、より高い光反射率及びより低い光透過率を持つ請求項9又は10に記載の発光電子テキスタイル。
【請求項12】
前記透過性カバー・テキスタイル部が、前記光源の少なくとも1つから直接的に前記拡散部材を通過した光を受け取るよう配設される請求項11に記載の発光電子テキスタイル。
【請求項13】
発光電子テキスタイルを製造する方法であって、
可撓性部品担体であって、前記可撓性部品担体上に配設される複数の光源を持つ可撓性部品担体を設けるステップと、
複数の光拡散層によって形成される層状構造を有する光拡散部材を、前記光源の上に設けるステップと、
前記層状構造内の隣接する光拡散層が、少なくとも、前記光拡散部材の、前記光源の位置に対応する箇所においては、間隔をおいて配置されるようにして、前記可撓性部品担体及び前記光拡散部材を、カバー・テキスタイルによって囲むステップとを有する方法。
【請求項14】
前記囲むステップが、
ほぼ筒状のテキスタイル構造の形態の前記カバー・テキスタイルを設けるステップと、
前記可撓性部品担体及び前記光拡散部材を、前記ほぼ筒状のテキスタイル構造内に挿入するステップとを有する請求項13に記載の方法。

【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2013−504086(P2013−504086A)
【公表日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−527415(P2012−527415)
【出願日】平成22年8月16日(2010.8.16)
【国際出願番号】PCT/IB2010/053679
【国際公開番号】WO2011/027250
【国際公開日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】