説明

改善された家畜飼料用添加物

【課題】反芻動物による飼料の利用を増強するための方法の提供。
【解決手段】反芻動物による飼料の利用を増強するための非イオン性界面活性剤、およびこの飼料添加物の保存期間を実質的に増強するに十分な量の抗酸化剤を含む粒子状飼料添加物を反芻動物の飼料に添加することによって、反芻動物における飼料利用効率を増強するための改善された粒子状飼料添加物および方法であって、増強された体重増加および/またはこの反芻動物による増強された乳汁産生を生じる、方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(発明の分野)
本発明は、一般に、非イオン性界面活性剤を単独で、または消化増強剤と組み合わせてかのいずれかで含有する反芻動物飼料組成物、および反芻動物家畜における飼料利用効率を増強するための方法に関する。より具体的には、本発明は、粒子状または液体状の反芻動物飼料添加物における非イオン性界面活性剤の安定化に関する。
【背景技術】
【0002】
(発明の背景)
嫌気発酵は、反芻動物の消化の間に生じ、その間に、タンパク質および炭水化物が分解される。反芻動物の消化において、プロテアーゼ活性および炭水化物分解酵素活性を制御して、消化プロセスを最適化し得ることが望ましい。
【0003】
飼料は、反芻動物生産における主要な経費であるので、消化効率を増強することは、依然として産業上必要な目的である。飼い葉は、依然として主要な飼料源であるが、反芻動物による飼料利用の効率は、依然として、最近20年の間、比較的変化しないままであると広く考えられている。消化効率を増強する新たな革新により、大部分の酪農地域での地下水汚染に関する環境に対する懸念の発生への妥協案がもたらされている。にもかかわらず、飼料プロセシング(feed processing)および細菌による消化の役割を深く理解することが、第1胃の消化プロセスを十分に操作するために必要である。Chengら(「Microbial ecology and physiology of feed degradation within the rumen」,Physiological aspects of digestion and metabolism in ruminants:Proceedings of the seventh international symposium on ruminant physiology,Tsuda編,1991)は、以下の3つの一般的な要因が、飼料の微生物消化に影響を与えると同定した:(a)栄養分への細菌の接近を調節する植物構造;(b)消化性微生物コンソーシアの接着および発生を制御する細菌要素;ならびに(c)接着性微生物の指向性加水分解酵素の複合体。飼料加工の実施(例えば、すりつぶし)は、通常は、(酵素基質相互作用を)受けやすい基質結合部位の露出により酵素基質相互作用を増強させようとすることである。
【0004】
飼料利用の効率を増大させるために第1胃内の消化を操作することは、外因性酵素(Fengら,「Effect of enzyme additives on in situ and in vitro degradation of mature cool−season grass forage」,J.Anim.Sci.70(Suppl.1):309(1996))ならびにイオノフォア抗生物質、メタン産生インヒビター、タンパク質分解または脱アミノ作用のインヒビター、および緩衝剤のような化合物(Jouany,「Methods of manipulating the microbial metabolism in the rumen」,Ann.Zootech.43:49−62(1994))の使用を通じて達成されてきてた。これらの化合物の使用を通じて達成された増大した消化効率は、細菌発酵経路における大きなシフトが生じたことの結果である。例えば、抗生物質の選択的使用は、第1胃の微生物叢(microbial population)を変化させ得、最終的には、消化の最終生成物に影響を及ぼし得る。しかし、抗生物質は、抗生物質が乳汁に移行するという危険性に起因して、肉用動物においてのみ使用されてきた。外因性酵素を与えた動物の生産応答は、相反していた。外因性酵素は、飼い葉ベースの食餌または濃厚飼料ベースの食餌を与
えた反芻動物の成長成績を増大させること(Beaucheminら,「Fibrolytic enzymes increase fiber digestibility
and growth rate of steers fed dry forages」,Can.J.Anim.Sci.75:641−644(1995))、影響を与えないこと(Perryら,「Effects of supplemental enzymes on nitrogen balance,digestibility
of energy and nutrients and on growth and feed efficiency of cattle」,J.Anim.Sci.25:760−764(1966))、および減少させること(Svozilら,「Application of a cellulolytic preparation
in nutrition of lambs」Sbor.Ved Praci.VUVZ Prhrelice 22:69−78(1989))さえも示した。この矛盾は、一部は、利用可能な多くの酵素調製物、適用方法、およびこれら酵素の異なる食餌の型との相互作用に起因する。
【0005】
長鎖脂肪酸およびメタンのハロゲンホモログは、第1胃におけるメタン産生を減少させることが見いだされた(Van Nevelら,「Manipulation of rumen fermentation」:The Rumen Microbial Ecosystem.,P.N.Hobson編.Elsevier Applied Science,London,pp.387以下参照(1988))。メタン産生の減少は、通常、アミノ酸、特に分枝鎖アミノ酸の脱アミノ作用の減少およびプロピオン酸産生の増加に関連する。これらの添加物の使用に関する主な制限は、第1胃の微生物が、処置の約1ヶ月後に添加物に適応して分解し得ることである。別の欠点は、有利な効果が、メタン産生に好ましい飼い葉ベースの食餌においてのみ両立するようであることである。
【0006】
緩衝剤は、高レベルの穀物の摂取が、活発な発酵を誘導し得、第1胃内で酸の過剰な産生を引き起こす条件下で主に使用される。緩衝剤は、セルロース分解性微生物が最大限に効率的であり得るレベルのpH(pH=6〜7)を調節および維持することにより作用する。デンプンおよびタンパク質の消化は、概して、緩衝剤が与えられると減少するが、細胞壁炭水化物の消化に対する効果は、相反する(Jouany,「Methods of
manipulating the microbial metabolism in the rumen」,Ann.Zootech.43:49−62(1994))。
【0007】
界面活性剤は、乳化剤および増量剤(extender)として食品加工業界で使用されてきており(Griffinら,「Surface Active Agents」,Handbook of Food Additives.第2版、T.E.Furia編,CRC Press,New York,New York,p397以下参照(1972))、洗浄剤としても使用されてきた。界面活性剤の最もよく知られた物理化学的特性は、溶液中に入れられた場合のそれらの界面活性である。界面において整列するそれらの能力は、最もエネルギー的に安定な方向であると推定されるそれらの傾向を表す。非イオン性界面活性剤の1つの型である、ポリオキシエチレンソルビタンエステルは、エチレンオキシドのソルビタン脂肪酸エステルへの、重合を介した付加により、合成される。これらの非イオン性親水性乳化剤は、非常に有効な防腐剤(antistaling agent)であり、従って、種々のパン・菓子製品において使用されている。それらは、ポリソルベートとして広く公知である。ポリソルベートTween 80の新聞紙の加水分解に対する効果が、Castanon et al.,「Effects of the surfactant Tween 80 on enzymatic hydrolysis of newspaper」,Biotechnol.& Bioeng.23:1365(1981)により調査された。
【0008】
より最近では、Shelfordらの米国特許第6,221,381号(2001年4月24日発行)は、非イオン性界面活性剤を、約0.01〜1%(w/w)の濃度にて反芻動物飼料と混合し、反芻動物にこの飼料を摂取させると、これらの動物から有意に大きな生産性が予測され得ることを開示する。より高い生産性は、より高い乳汁収量、体重増加率の増大、体組織もしくは乳汁への飼料の高い変換効率、および/または堆肥生成の減少により特徴づけられ得る。この特許はさらに、約0.01〜1%(w/w)の濃度での非イオン性界面活性剤を、消化酵素(例えば、グリカナーゼ)と組み合わせて、これを反芻動物飼料と混合すると、この飼料を消費する反芻動物が、より高い飼料変換効率および生産性を有することを開示する。
【0009】
米国特許第6,221,381号の1つの実施形態において、非イオン性界面活性剤は、セライト、珪藻土、またはシリカのようなキャリア上にコーティングされ、飼料を動物に摂取させる前に、その飼料と混合されている。界面活性剤は、一旦動物が飼料物質を消費すると、キャリアの表面を覆って、酵素および/または細菌の付着を増強する。
【0010】
米国特許第6,221,381号の方法および組成物が、乳牛の群れにおける乳汁産生の実質的な増強およびフィードロットの雌ウシにおける体重増加の実質的な増強を生じることが見いだされたが、現在では、不飽和脂肪酸鎖を含む液体状非イオン性界面活性剤物質が、粒子状キャリアにコーティングされた場合、急速な界面活性剤分解および酸敗の発生を免れないことが発見されている。本発明は、界面活性剤含有液体状飼料添加物の保存期間を実質的に延長する、安定化された非イオン性界面活性剤を利用する改善された組成物および方法、ならびに界面活性剤がコーティングされた粒子状飼料促進組成物を提供する。本発明の組成物および方法は、反芻動物における消化プロセスを最適化し、反芻動物の生産性を増強し、排泄物の生成を減少させ、最終的には、収益性を改善する。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0011】
(1) 反芻動物のための飼料添加物であって、該飼料添加物は、該動物による飼料の利用を増強するに十分な量の非イオン性界面活性剤、および該非イオン性界面活性剤の酸化的安定性を増強するに十分な量の抗酸化剤を含む、飼料添加物。
(2) 前記非イオン性界面活性剤および前記抗酸化剤が、粒子状キャリア上にコーティングされている、項目1に記載の飼料添加物。
(3) 項目1に記載の飼料添加物であって、前記非イオン性界面活性剤が、モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン、トリオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン、モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、臭化アルキルトリメチルアンモニウム、臭化ドデシルトリメチルアンモニウム、臭化ヘキサデシルトリメチルアンモニウム、臭化混合アルキルトリメチルアンモニウム、臭化テトラデシルトリメチルアンモニウム、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、臭化ベンジルジメチルドデシルアンモニウム、臭化ベンジルジメチルヘキサデシルアンモニウム、塩化ベンジルトリメチルアンモニウム、ベンジルトリメチルアンモニウムメトキシド、臭化セチルピリジニミウム、塩化セチルピリジニミウム、臭化セチルトリブチルホスホニウム、臭化セチルトリメチルアンモニウム、臭化デカメトニウム、臭化ジメチルジオクタデシルアンモニウム、塩化メチルベンゼトニウム、塩化メチル混合トリアルキルアンモニウム、塩化メチルトリオクチルアンモニウム、n,n’,mb’−ポリエチレン(10)−n−牛脂−1,3−ジアミノ−プロパンおよび4−ピコリンドデシルスルフェートからなる群より選択される、飼料添加物。
(4) 項目3に記載の飼料添加物であって、前記非イオン性界面活性剤が、モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタンおよびトリオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタンからなる群より選択される、飼料添加物。
(5) 項目2に記載の飼料添加物であって、前記非イオン性界面活性剤が、前記粒子状キャリア基材およびコーティングの合わせた重量に基づいて、約10%(重量/重量)〜約70%(重量/重量)の界面活性剤を構成する、飼料添加物。
(6) 項目5に記載の飼料添加物であって、前記非イオン性界面活性剤が、前記粒子状キャリア基材およびコーティングの合わせた重量に基づいて、約40%(重量/重量)〜約60%(重量/重量)の界面活性剤を構成する、飼料添加物。
(7) 項目1に記載の飼料添加物であって、前記抗酸化剤が、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、エトキシキン、没食子酸プロピル、tert−ブチルヒドロキノン(TBHQ)およびトコフェロールからなる郡より選択される、飼料添加物。
(8) 項目1に記載の飼料添加物であって、前記抗酸化剤が、前記コーティング中に使用される前記界面活性剤に基づいて、約100ppm〜約2000ppmの量で存在する、飼料添加物。
(9) 項目2に記載の飼料添加物であって、前記固体粒子状キャリアが、セライト、珪藻土およびシリカからなる群より選択される、飼料添加物。
(10) 少なくとも1種の消化増強剤をさらに含む、項目1に記載の飼料添加物。
(11) 前記少なくとも1種の消化増強剤が、乳酸菌接種物である、項目10に記載の飼料添加物。
(12) 前記少なくとも1種の消化増強剤が、モネンシンである、項目10に記載の飼料添加物。
(13) 反芻動物における飼料利用効率を増強する方法であって、該方法は、該動物の飼料に、該動物による該飼料の利用を増強するに十分な量の飼料添加物を添加する工程を包含し、ここで、該飼料添加物は、非イオン性界面活性剤、および該非イオン性界面活性剤の酸化的安定性を増強するに十分な量の抗酸化剤を含む、方法。
(14) 項目13に記載の方法であって、前記非イオン性界面活性剤および抗酸化剤が、粒子状キャリア基材上にコーティングされている、方法。
(15) 項目13に記載の方法であって、前記非イオン性界面活性剤が、モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン、トリオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン、モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、臭化アルキルトリメチルアンモニウム、臭化ドデシルトリメチルアンモニウム、臭化ヘキサデシルトリメチルアンモニウム、臭化混合アルキルトリメチルアンモニウム、臭化テトラデシルトリメチルアンモニウム、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、臭化ベンジルジメチルドデシルアンモニウム、臭化ベンジルジメチルヘキサデシルアンモニウム、塩化ベンジルトリメチルアンモニウム、ベンジルトリメチルアンモニウムメトキシド、臭化セチルピリジニミウム、塩化セチルピリジニミウム、臭化セチルトリブチルホスホニウム、臭化セチルトリメチルアンモニウム、臭化デカメトニウム、臭化ジメチルジオクタデシルアンモニウム、塩化メチルベンゼトニウム、塩化メチル混合トリアルキルアンモニウム、塩化メチルトリオクチルアンモニウム、n,n’,mb’−ポリエチレン(10)−n−牛脂−1,3−ジアミノ−プロパンおよび4−ピコリンドデシルスルフェートからなる群より選択される、方法。
(16) 項目14に記載の方法であって、前記非イオン性界面活性剤が、モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタンおよびトリオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタンからなる群より選択される、方法。
(17) 項目13に記載の方法であって、前記非イオン性界面活性剤が、前記飼料の乾燥重量の約0.01%(w/w)〜1%(w/w)を構成する、方法。
(18) 項目17に記載の方法であって、前記非イオン性界面活性剤が、前記飼料の乾燥重量の約0.01%(w/w)〜0.3%(w/w)を構成する、方法。
(19) 項目13に記載の方法であって、前記抗酸化剤が、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、エトキシキン、没食子酸プロピル、tert−ブチルヒドロキノン(TBHQ)およびトコフェロールからなる郡より選択される、方法。
(20) 項目14に記載の方法であって、前記抗酸化剤が、前記コーティング中に使用される前記界面活性剤に基づいて、約100ppm〜約2000ppmの量で存在する、方法。
(21) 項目14に記載の方法であって、前記固体粒子状キャリア基材が、セライト、珪藻土およびシリカからなる群より選択される、方法。
(22) 少なくとも1種の消化増強剤を前記飼料に添加する工程をさらに含む、項目13に記載の方法。
(23) 前記少なくとも1種の消化増強剤が、乳酸菌接種物である、項目22に記載の方法。
(24) 前記少なくとも1種の消化増強剤が、モネンシンである、項目20に記載の方法。
(発明の要旨)
本発明は、反芻動物(例えば、雌ウシ、ヒツジ、ヤギ、シカ、バイソン、水牛、およびラクダ)における飼料利用効率を増大させる、新規でかつ驚くべき方法および組成物を提供する。特に、本明細書中において、抗酸化剤物質が、米国特許第6,221,381号(この開示は、本明細書中で参考として援用される)に開示される型の液体もしくは粒子状の飼料添加物の非イオン性界面活性剤に添加される場合、改良された飼料添加物が、実質的に延長された保存期間を示すという結果を生じることを発見した。次いで、この改良された液体もしくは粒子状の飼料添加物は、本発明の液体飼料添加物について、約20〜約60g/雌ウシ/日の範囲の量で、および粒子状飼料添加物について、約40〜約120g/雌ウシ/日の範囲の量で、反芻動物飼料に混合され得、このことは、これらの動物から有意により高い生産性を生じる。より高い生産性は、乳汁のより高い収量、体重増加率の増加、体組織もしくは乳汁への飼料のより高い変換効率、および/または肥料産物の減少により特徴付けられ得る。飼料添加物における界面活性剤の重量 対 反芻動物に摂食される飼料の重量の割合に基づいて、約0.01〜1%(w/w)の濃度で安定化された非イオン界面活性剤を、消化酵素(例えば、グリカナーゼ)と合わせ、そして反芻動物飼料と混合する場合、この飼料を消費する反芻動物は、より高い飼料変換効率および生産性を有することもまた発見されている。
【0012】
他の局面では、本発明は、酢酸の費用でのより多くのプロピオン酸産生に関する、反芻胃内での発酵を改変する組成物および方法を提供する。より少ない熱が、酢酸の代謝の間に生じる熱と比較して、動物におけるプロピオン酸の代謝の間に生じる。従って、本発明の方法および組成物を用いて、反芻動物における熱ストレスの影響を和らげ得る。
【0013】
本発明の1つの好ましい実施形態では、非イオン性界面活性剤が、適切な抗酸化剤と混合され、次いで、セライト、珪藻土、またはシリカのような粒子状キャリア上にコーティングされて、粒子状の飼料添加物を形成する。次いで、この飼料添加物は、動物に飼料を摂食させる前に、動物飼料と混合され得る。コーティングした粒子と飼料との混合は、飼料物質全体わたる界面活性剤の一様の分布を保証して、一旦、動物がこの飼料物質を消費すると、酵素および/または細菌の付着を増加させる一方で、このコーティング内への抗酸化剤の封入は、粒子状飼料添加物の保存期間を実質的に増大させる。
【0014】
(好ましい実施形態の詳細な説明)
本発明の1つの局面に従って、方法および組成物は、反芻動物における飼料利用効率を増大させるために提供され、これらは、動物の飼料に、十分な量の非イオン界面活性剤をコーティングした粒子状飼料添加物を添加して、動物による飼料の利用を増大させることを包含する。本発明のこの局面において、粒子状飼料添加物コーティング組成物は、界面活性剤に加えて、粒子状飼料添加物の保存期間を実質的に増大させるのに十分な量の抗酸化物質を含む。
【0015】
本明細書中で用いられる場合、用語「飼料効率」または「飼料利用」または「飼料変換」とは、所定の量の体重増加または乳汁産生を得るために必要とされる飼料の量を意味する。特に、飼料効率または飼料利用は、動物が飼料を体重増加または乳汁産生へと変換する効率を表す。飼料効率は、飼料の重量 対 体重増加(または、乳汁産生)の割合として表される。
【0016】
用語「飼料効率」および「体重増加」は、頻繁に、一緒に用いられるが、上の定義により理解され得るように、この2つの間に有意な差異が存在する。詳細には、飼料効率の決定は、所定の体重増加または乳汁産生に依存する一方で、体重増加または明白な乳汁産生の決定は、所定の飼料効率に依存しない。この差異は、特に、畜産業者(animal producer)または専業農業者(daily farmer)に特に重要である。特に、体重増加または乳汁産生は、飼料効率のわずかな変化を伴ってか、飼料効率の変化を伴わずにか、または飼料効率の負の変化を伴って達成され得る。従って、畜産業者にとって、体重増加または乳汁産生の増加を単に得ることは、必ずしも動物の成長のためにより費用効果のある方法ではあり得ない。生産者は、産生の費用を決定する際に多数の要因を考えるが、飼料利用効率は、恐らく、最も重要であり、そして産生した肉の1ポンドあたりの費用に対して、最も効果を有する。
【0017】
従って、本発明の1つの局面では、新規の粒子状飼料添加物および方法は、所定の量の動物飼料について、反芻動物における体重増加を増大させるために提供され、これらは、動物の体重増加を増大させるのに十分な量の粒子状飼料添加物を、飼料に添加することを包含し、ここで、この粒子状飼料添加物は、非イオン界面活性剤でコーティングした粒子状基材および抗酸化剤を含む。本発明のさらに他の局面では、方法および組成物は、反芻動物による乳汁産生を増大させるために提供され、これらは、動物による乳汁産生を増大させるのに十分な量の粒子状飼料添加物を、動物の飼料に添加することを包含し、ここで、この粒子状飼料添加物は、非イオン界面活性剤でコーティングした粒子状基材および抗酸化剤を含む。本発明のさらに他の局面では、方法および組成物は、反芻動物における熱ストレスの有害な影響を低下させるために提供され、これらは、動物による飼料利用効率を増大させる、体重増加を増大させる、および/または乳汁産生を増大させるのに十分な量の粒子状キャリア上にコーティングされた非イオン界面活性剤を、動物の飼料に添加することを包含する。
【0018】
本発明の別の局面では、新規の液体飼料添加物および方法は、所定の量の動物飼料につ
いて、反芻動物における体重増加を増大させるために提供され、これらは、動物の体重増加を増大させるのに十分な量の液体飼料添加物を、飼料に添加することを包含し、ここで、この飼料添加物は、非イオン界面活性剤および抗酸化剤を含む。本発明のさらに他の局面では、方法および組成物は、反芻動物による乳汁産生を増大させるために提供され、これらは、動物による乳汁産生を増大させるのに十分な量の液体飼料添加物を、動物の飼料に添加することを包含し、ここで、この飼料添加物は、非イオン界面活性剤および抗酸化剤を含む。本発明のさらに他の局面では、方法および組成物は、反芻動物における熱ストレスの有害な影響を低下させるために提供され、これらは、動物による飼料利用効率を増大させる、体重増加を増大させる、および/または乳汁産生を増大させるのに十分な量の非イオン活性剤を、動物の飼料に添加することを包含する。
【0019】
本明細書中で用いられる場合、用語「反芻動物」とは、複合型の3つまたは4つの室をもつ胃を有する偶蹄目動物(even−toed hoofed)を意味し、これらは、一度飲み込んだものを再び咀嚼することにより特徴付けられる。反芻動物のいくつかの例としては、雌ウシ、ヒツジ、ヤギ、シカ、バイソン、水牛およびラクダが挙げられる。
【0020】
本明細書中で用いられる場合、「界面活性剤」は、表面活性として既知の現象を生じる極性挙動および溶解挙動を示す、有機分子もしくは有機−金属分子である表面活性剤を含む。この点において最も一般的に認識されている現象は、2つの混合することの出来ない流体の間の境界の減少である。界面活性剤としては、表面活性剤が挙げられ、これは、乳化剤、湿潤剤、可溶化剤、洗剤、懸濁剤、結晶化条件剤(水溶性および非水溶性の両方)、錯化剤などとして作用する。本発明の実施において最も有用である界面活性剤は、モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(Tween 60)、トリオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(Tween 80)、モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、臭化アルキルトリメチルアンモニウム、臭化ドデシルトリメチルアンモニウム、臭化ヘキサデシルトリメチルアンモニウム、臭化混合アルキルトリメチルアンモニウム、臭化テトラデシルトリメチルアンモニウム、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、臭化ベンジルジメチルドデシルアンモニウム、臭化ベンジルジメチルヘキサデシルアンモニウム、塩化ベンジルトリメチルアンモニウム、ベンジルトリメチルアンモニウムメトキシド、臭化セチルピリジニウム、塩化セチルピリジニウム、臭化セチルブチルホスホニウム、臭化セチルトリメチルアンモニウム、臭化デカメトニウム、臭化ジメチルジオクタデシルアンモニウム、塩化メチルベンザルコニウム、塩化メチル混合トリアルキルアンモニウム、塩化メチルトリオクチルアンモニウム、n,n’,mb’−ポリエチレン(10)−n−牛脂(tallow)−1,3−ジアミノ−プロパンおよび4−ピコリンドデシルスルフェートを含むが、これらに限定されない、非イオン性界面活性剤である。本発明の最も好ましい形態では、非イオン性界面活性剤は、モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(Tween 60)およびトリオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(Tween 80)からなる群より選択される。
【0021】
本発明の目的のために、用語「抗酸化剤」とは、動物の飼料における使用と適合しかつその使用に適切である、抗酸化剤化合物を包含する。有用な抗酸化剤としては、例えば、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、エトキシキン、没食子酸プロピル、tert−ブチルヒドロキノン(TBHQ)、トコフェロールなどが挙げられる。この抗酸化剤は、一般的に、本発明の粒子状飼料添加物コーティングにおいて、(例えば、本発明の界面活性剤物質中での酸敗変換速度を実質的に減少することによって)その飼料添加物の貯蔵寿命を実質的に増加するに有効な量で使用される。その抗酸化剤の有用な量は、一般的には、その粒子状飼料添加物物質をコートするために使用される界面活性剤溶液に基づいて、約50ppm〜約5000ppmの範囲であり、より好ましくは、約100ppm〜約2000ppmの範囲であり、最も好ましくは約200pppm〜約1000ppmの範囲である。
【0022】
本発明の1つの実施形態において、本発明の界面活性剤および抗酸化剤は、粒子状キャリアと、その粒子状キャリア基材上にコーティングが形成されるように混合され、そのコーティングは、その粒子状キャリア基材とコーティングとの合わせた重量に基づいて、約10%〜約70%(重量/重量)、より好ましくは約20%〜約65%(重量/重量)、最も好ましくは約40%〜約60%(重量/重量)の界面活性剤を構成するようにされる。特に有用な量の界面活性剤/抗酸化剤コーティング物質は、コートされる生成物の合わせた重量に基づいて約50%(重量/重量)である。本発明の界面活性剤/抗酸化剤コーティングのための基材として有用な粒子状キャリア基材は、飼料添加物適用に適切な、実質的に不活性な粒子状キャリア基材を包含する。適切な粒子状キャリア基材としては、セライト、珪藻土およびシリカが挙げられるが、これらに限定されない。有用なキャリアの非限定的な特定の例としては、例えば、セライト(Fisher Scientific
Co.,New Jersey,USA)、珪藻土(Sigma Chemical Co.St.Louis,MO)およびLuctaCarrierTMシリカ(Lucta,S.A.,Barcelona,Spain)が挙げられる。
【0023】
上記のように形成される本発明のコートされた粒子状飼料添加物が、動物飼料に、その動物における飼料利用効率を増強するに十分な量で添加され得る。本発明の目的のために、その粒子状飼料添加物の有効量は、その動物飼料と混合された場合に、代表的には、1
日につき雌ウシ1匹あたり約40g〜約120gのその粒子状飼料添加物、より好ましく
は、1日につき雌ウシ1匹あたり約60g〜約100gのその粒子状飼料添加物である。本発明の液体飼料添加物の有効量は、その動物飼料と混合された場合に、代表的には、1日
につき雌ウシ1匹あたり約20g〜約60gのその液体飼料添加物、より好ましくは、1日につき雌ウシ1匹あたり約30g〜約50gのその液体飼料添加物である。
【0024】
本発明の実施において有用な飼料(feedstuff)または飼料(feed)としては、飼い葉(forage)および穀物飼料(例えば、草飼料およびマメ科植物飼料、作物残渣、穀類、マメ科植物副産物および他の農業副産物が挙げられる。生じる飼料が加工または保存される状態において、その飼料は、加工または保存前に、その界面活性剤および/または酵素で処理され得る。加工としては、飼い葉の場合には、乾燥、サイロ貯蔵、切り刻むこと(chopping)、ペレット化、立方体化(cubing)またはベイリング(baling)が挙げられ、そして穀類およびマメ科植物種子の場合は、ローリング(rolling)、テンパリング(tempering)、粉砕(grinding)、熱分解(cracking)、ポッピング(popping)、押出し加工(extruding)、ペレット化、立方体化、微粉化、ロースト(roasting)、薄片化(flaking)、加熱(cooking)、および/またはエクスプローディング(exploding)が挙げられる。
【0025】
本明細書中で使用される場合、「飼い葉(forage)」とは、動物飼料として使用される植物物質(単子葉植物および双子葉植物の両方)の切断された空中部分を包含する。例としては、限定することなく、カモガヤ(orchard grass)、オオアワガエリ(timothy)、ヒロハノウシノケグサ(tall fescue)、ライグラス(ryegrass)、アルファルファ、イガマメ(sainfoin)、クローバー(clover)、およびカラスノエンドウ(vetch)が挙げられる。
【0026】
本明細書中で使用される場合、「穀物飼料(grain feed)」とは、反芻動物に給餌される植物の種子を意味し、そしてこれは、その種子の外皮、さや、または殻を含んでも含まなくてもよい。例としては、限定はしないが、トウモロコシ、コムギ、オオムギ、モロコシ(barley sorghum)、ライコムギ、ライ麦、アブラナ、およびダイズが挙げられる。
【0027】
本発明は、他の飼料加工技術または飼料保存方法と組合され得、そして加工または予防のいずれかの間に含まれ得る。本発明と組み合わせて有用な他の加工技術としては、飼い葉の場合には、乾燥、サイロ貯蔵、切り刻むこと、粉砕、ペレット化、立方体にすることまたは球状にすることが挙げられ、そして穀類およびマメ科植物種子の場合は、乾燥、ローリング(rolling)、テンパリング(tempering)、粉砕、熱分解、ポッピング(popping)、押出し加工(extruding)、ペレット化、立方体化(cubing)、微粉化、ロースト(roasting)、薄片化(flaking)化、加熱(cooking)、および/またはエクスプローディング(exploding)が挙げられるが、これらに限定されない。保存としては、サイロ貯蔵および干草製造が挙げられ得るが、これらに限定されない。
【0028】
本発明の改善された粒子状飼料添加物は、その飼料物質に好ましくは均等に適用される。得られる飼料は、すぐに家畜に給餌され得るか、または貯蔵されそして後に給餌され得るかのいずれかである。得られる給餌組成物は、長期間(例えば、その飼料の組成、貯蔵条件などに依存して、少なくとも3年以上)有効である。
【0029】
飼料と、上記の粒子状飼料添加物または液体飼料添加物とに加えて、本発明の組成物は、反芻消化プロセスを増強する1つ以上のさらなる因子をさらに含み得る。そのような因子としては、例えば、以下が挙げられる:ピロドキサル5−ホスフェート、フマル酸およびその塩、ソルビン酸およびその塩、パラ安息香酸エステル、安息香酸、ポリジメチルシロキサン−ポリエーテル、不飽和アルコール、ベントナイト、タンパク質分解酵素および/またはカルボヒドラーゼ酵素(例えば、グリカナーゼ、ヘミセルラーゼ(hemicellase)、セルラーゼ、ペクチナーゼ、キシラナーゼ、およびアミラーゼ、乳酸細菌接種物(例えば、Lactobacillus casei、L.acidophilus、L.salivarius、L.corymiformis subsp coryniformis、L.curvatus、L.plantarum、L.brevis、L.buchneri、L.fermentum、L.viridescens、Pdiococcus acidilacti、P.cerevisiae、P.pentosaceus、Streptococcus faecalis、S.faecium、S.lactis、L.buchneri、L.fermentum、L.viridenscens、L.delbrueckiin、Leuconostoc cremoris、L.dextranicum、L.mesenteroidesまたはL.citrovorum、およびポリエーテルカルボン酸イオノフォア抗生物質(例えば、モネンシン(例えば、Westley,Adv.Appl.Microbiology 22:177−223(1977)を参照のこと)。その界面活性剤が外因性グリカナーゼと組み合わせて使用される場合、本発明における飼料組成物を生成する方法は、界面活性剤が、その飼料の乾燥重量のうちの約0.01%ほどを構成する場合に、最も有効である。その界面活性剤が外因性酵素を伴わずに使用される状況において、その組成物は、その界面活性剤の濃度が、その飼料の乾燥重量のうちの約0.2%を超えない場合に、最も有効である。
【実施例】
【0030】
(実施例1)
(促進酸化試験)
固体シリカ粒子(LuctaCarrierTMシリカ、Lucta,S.A.,Barcelona,Spain)を、モノオレイン酸ポリエチレン20ソルビタン(Polysorbate 80)と、下記表中に示される一定量の抗酸化剤またはコントロールとして抗酸化剤なしとの混合物で、(その粒子とコーティングとの合わせた重量に基づいて)50重量/重量%コートする。その液体抗酸化剤(例えば、エトキシキン)を、表中
に示される濃度のPolysorbate 80と直接混合する。その固体抗酸化剤(例えば、BHAまたはBHT)を、適切な溶媒(例えば、エチルアルコール)中に溶解し、その後、列挙した濃度レベルのPolysorbate 80と混合する。その後、そのコーティングの酸化的安定性を、Rancimat試験を使用して決定する。酸化的安定性は、油中に臭気を生じる油中成分がいかに容易に酸化するかに関連する。そしてその酸化的安定性を、促進酸化法を使用する機器分析によって測定する。American Oil Chemist’s Society Official Method Cd 12−57 for Fat Stability:Active Oxygen Method(1989年改訂);Rancimat(Laubli,M.W.およびBruttel,P.A.,JOACS 63:792〜795(1986);Joyner,N.T.およびJ.E.McIntyre,Oil and Soap(1938)15:184(Schaalオーブン試験の改変)。このRacimat法は、脂肪および油の導入(induction)時間の決定のためのAOM法(活性酸素法)の自動化バージョンとして開発された。この方法において、自己酸化により生成される高揮発性有機酸を水に吸収させ、そしてそれを使用してその導入時間を示す。以下の表において使用される場合、その略語は、以下の意味を有する:
BHT=ブチル化ヒドロキシトルエン
BHA=ブチル化ヒドロキシアニソール
EQ=エトキシキン。
【0031】
【表1】

【0032】
【表2】

【0033】
【表3】

【0034】
【表4】

【0035】
【表5】

【0036】
【表6】

(実施例2)
(加速された酸化/保存期間試験)
非イオン性界面活性剤モノオレイン酸ポリオキシエチレン20ソルビタン(Polysorbate 80)を、50%wt/wtの量で、シリカ粒子上に(すなわち、50gのシリカ当たり、50gのPolysorbate80の割合で)、抗酸化剤無し(コントロール)または抗酸化剤を添加してのいずれかで、コーティングする。保存期間試験を、感覚パネルを使用して、40℃で保存されたサンプルの酸敗のにおいのレベルを測定することによって行い、酸敗スコアを各サンプルについて割り当てる(酸敗のにおい無しに対して0のスコア、および最も高いレベルの酸敗のにおいに対して10のスコア)。結果を以下の表7に示す。
【0037】
【表7】

(実施例3)
(野外試験)
反芻動物は、第一胃内の微生物発酵に起因する食物繊維成分の消化の能力を有する。しかし、食餌が、1つ以上の栄養活性成分(例えば、酵素、緩衝液、精油、ビタミンおよびアミノ酸)を補充される場合、飼料転換率は改善し得る。食餌消化性の改善は食餌摂取の増加と関連し、これは、乳汁分泌の第1段階の間、特に有意である。本発明に従って、抗酸化剤安定化界面活性剤飼料添加物を使用し、乳収量を増加し、そして身体状態の改善をもたらす。なぜなら、雌ウシ自体の組織から動員されなければならない栄養が、より少ないからである。
【0038】
本発明を野外試験するために、飼料添加物Aとして本明細書中に記載される飼料添加物は、ビタミン補助剤、精油、嗜好性向上剤、非イオン性界面活性剤、および抗酸化剤から構成される、乳牛のための栄養活性化合物の組合せに基づき、開発された。飼料添加物Aの特定の処方は、以下の通りである:
(飼料添加物A組成)
(成分) (重量%)
Polysorbate 80 53.3
二酸化ケイ素(E551b) 42.84
ナイアシン 3.0
香味物質 0.8
エトキシキン 0.06
ローズマリー油(α−ピネン)、ユーカリ油(シネオール)、チョウジ精油(オイゲノール)、p−アニスアルデヒド、γ−ウンデカラクトン、ベンジルアルコール、シンナムアルデヒド、ベンズアルデヒド。
【0039】
高い生産性の乳牛に対するナイアシンの補充が、脂肪および身体タンパク質動員を減少し、そしてグルコース血漿レベルを増加することによって、それらの代謝効率を改善するので、この処方物中にナイアシンを含めた。これは、より高い乳収量(Jaster,E.A.ら、「Feeding supplemental naiacin for milk production in six dairy herds」J.Dairy Sci.,63:1737(1983))、乳脂肪の増加(Fronk.T.J.ら、「Effects of dry period overconditioning
on subsequent metabolic disorders and performance of dairy cows」J.Dairy Sci.,62:1804(1980))およびタンパク質の増加(Cervantes,A.ら、「Effects of nicotinamide on milk composition and production in dairy cows fed supplemental fat」J.Dairy Sci.,79:105(1996))を、特に、暑い季節の間(Muller,L.D.ら、「Supplemental niacin for lactating cows during summer feeding」J.Dairy Sci.,69:1416(1986))にもたらす。ナイアシン補充の効果は、未成熟(heifer)の乳汁分泌の第1段階の間、および熱ス
トレス条件下において、より有意であり得る(NRC.Nutrient requirements of dairy cattle.6th revised edition.Natinal Academy Press.Washington,D.C.,pp.47(1989))。
【0040】
この処方物の野外試験を、「Las Traviesas」飼育場(Saprogal,Spain)で、完全な乳汁分泌期間の間、実行した。野外試験において、合計100匹の雌ウシを、分娩回数に従って2つの群に分類した:
1.初めての分娩(Gまたは未成熟)
2.1回より多い分娩(Gまたは成熟)
分娩期間が開始した場合、各動物を、2つの処置のいずれかに割り当てた:
またはコントロール:飼料添加物A無し
または飼料添加物A:80g/雌ウシ/1日の飼料添加物A
いずれかの処置に割り当てられた、いずれかの群の個体の数(未成熟 対 成熟)(表8)は、飼料添加物A処置が、60%の未成熟を含み、一方、コントロール処置が、52%の未成熟を含んだので、わずかな不均衡を示す。乳汁分泌による記録の数は、両方の群において類似し、これは、305日までの良好な予測を可能にする。コントロールが終了したとき、全ての内の40%の雌ウシが、乳汁分泌において、300日より長く、少なくとも1回の完全な乳汁分泌についての記録があり、そして全ての内65%より多くの動物が、250日より長く乳汁分泌した。実験期間(乳汁産生および乳分析)の終わりに少なくとも3回の完全な記録を有さない雌ウシからのデータを、統計的分析について考慮しなかった。
【0041】
【表8】

飼料添加物Aを、以下のように供給した。840kgのコムギを160kgの飼料添加物Aと混合した飼料を調製し、そしてこの混合物をペレット化した。500gのペレット化した混合物を、毎日、T動物に送達し、それによって、80gの飼料添加物Aおよび420gのコムギを供給する。群T(飼料添加物A無し)からの雌ウシは、処置T(飼料添加物A)に含まれる穀物の量とバランスをとるため、420gのコムギを毎日受容した。
【0042】
これらの動物を、飼育場における慣用的な慣行(朝および午後の、毎日2回の搾乳期間を含む)に従って、世話をした。
【0043】
飼料管理は、1日2回全ての雌ウシに送達された、25kgまでの乳を毎日カバーする乳汁分泌のための基礎的な配給を含んだ。その成分および栄養組成物を、表9Aおよび9Bに含める。
【0044】
【表9A】

【0045】
【表9B】

この基礎的な配給は、生産飼料(その組成は、表9Cおよび9Dに含まれる)を、25kgの基礎レベルより上で産生される過剰な乳2.5kg当たり1kgの飼料の割合で、補充された。
【0046】
【表9C】

【0047】
【表9D】

飼料添加物Aを、コムギベースのペレット化飼料として供給し、そして500gのペレット/雌ウシ/1日で与えた。飼料添加物A含有飼料ペレットは、等しい量の生産飼料を置き換えた。25kg/1日より低い乳収量を有し、従って生産飼料を受容しなかった雌ウシは、飼料添加物A/コムギ混合物を補充された基礎的配給のみを与えられた。飼料添加物A/コムギ混合物の栄養組成を、表10Aおよび10Bに記載する。
【0048】
(表10)
(コムギ/試料添加物A混合栄養分析)
【0049】
【表10】

以下のパラメーターを記録および分析した:
乳汁生産:農場の毎月の収量コントロールを使用した、雌ウシ/日あたりの乳汁収量。
【0050】
乳汁の品質:毎月のタンパク質および脂肪の分析、ならびに体細胞数。
【0051】
体重:秤量テープ(weigh tape)を用いる胸囲測定を使用した、乳汁分泌期の始めから終わりまでの、2ヶ月ごとの体重変化の評価。
【0052】
分娩/受精の間隔(受胎能指数):分娩と種付け(fertile service)との間の時間を決定した。実験の終わりに妊娠していない雌ウシを、統計学的分析から排除した。
【0053】
雌ウシ判定:肢評価、乳房および最終の形態学的評点を含む。
【0054】
(統計学的分析)
1日の乳汁収量(MY、kg/日)の統計学的分析のために、SAS MIXED手順(Littell,R.C.ら、SAS System for Mixed Models,Cary,NC,SAS Institute Inc.1996)を、乳汁分泌日に依存して、かつ、無作為の回帰曲線を用いた四次数の多項式モデルの作成のために使用した。このモデルを、処理(コントロール 対 飼料添加物A)および群(未成熟(heifer) 対 成熟)の等効果として使用する。
【0055】
脂肪、タンパク質、および体細胞数の展開を、三次数の多項式に調整した。体細胞数を、以下の式:
一次スコア=Log(細胞数×10)/Log2
に従って、対数関数の数を考慮に入れた「一次スコア」に変換した。
【0056】
このモデルに対する確率係数(random coefficient)の使用は、回帰曲線を、動物ごとに変化させ、各々の係数は、このモデル自身により見積もられた分布に従って変化する固定セグメントおよび無作為セグメントによって構成される。さらに、このモデルは、単一の動物に対する反復測定を説明して、2つの曲線の間の任意の所定の位置に存在する差異の比較を可能にする。第3の特徴は、この式からの係数比較の可能性であるが、このようなオプションは排除される。なぜならば、これらの係数は、生物学的
有意水準を有さないからである。
【0057】
(結果および考察)
(形態学的スコアの分析)
各動物を、群と処理の間の、起点での可能な差異、または、無作為な差異を検出する目的で、足および脚、乳房コンポジット(composite)ならびに最終の全体的スコアについて、スコアリングした。この値が、生産的パラメーターの重み計算(10% kgの脂肪+51% kgのタンパク質+5%のタンパク質)、および、スコア値(肢について4%+乳房について15%+15%の最終形態学的スコア)を含むICO遺伝値よりも精度が低い場合でさえ、形態学的スコアのみで、遺伝的可能性の相関指数であると見なす。この値は、動物のその最初の分娩をアンダースコアとする傾向がある;従って、この実験において、成熟動物よりも未成熟動物についてより低い値が観察されることは、普通通である。しかし、この実験において、処理の間で有意な差異は検出されなかった(76.2 対 76.7;表11)ので、両方の群の遺伝的可能性は、起点ではバランスが取れており、そして、試料添加物A評価を妨げないと考えられる。
【0058】
(表11)
(形態学的スコア)
【0059】
【表11】

(一日の生産および累積生産の分析)
農場のコントロール雌ウシは、未成熟動物+成熟動物について、40kg/雌ウシ/日に近い生産ピークを伴う高い収量(表12)、および、305日で、9429kg/雌ウシの累積生産を有した(表12)。これらのデータは、雌ウシ/日あたり31kgの乳汁の平均生産に等しい。
【0060】
(表12)
(処理ごとの経時的な乳汁分泌日における乳汁生産(kg/日)の比較)
【0061】
【表12】

試料添加物Aの補充は、30日目の乳汁分泌日(0.81kg/雌ウシ/日、2.6%の平均増加に匹敵する)以降に、重要な収量増加をもたらした。この結果は、3kg/雌ウシ/日までの増加(6.8%;表12)を伴って、乳汁分泌の4ヶ月目以降に、統計学的に有意となった。300日目以降から、収量は増加した(17.8%;表12)が、乳汁分泌曲線のこの後期に達する変動の増加および動物の数の減少に起因して、この増加は、もはや統計学的有意性はない。
【0062】
(表13)
(群および処理ごとの経時的な乳汁分泌日における乳汁生産(kg/日)の比較)
【0063】
【表13】

試料添加物Aの添加の結果の群ごとの分析により、最初に分娩した雌ウシが、雌ウシよりもより良い応答を示す(21.6% 対 11.5%;表13)ことが明らかである。累積乳汁生産の分析は、一日の生産と同じ傾向を示す:試料添加物A補充の効果は、乳汁分泌の最初の月から非常に有意である。305日目での累積乳汁生産は、1頭の雌ウシあたり8.1%、すなわち、767kgの乳汁まで改善する。成熟群の動物よりも、未成熟群の動物のほうが、より高レベルで応答すること(各々、13.3% 対 3.4%(表15を参照のこと))が明らかである。
【0064】
(表14)
(処理に従う、経時的な乳汁分泌日の累積乳汁生産(kg)および差異パーセント)
【0065】
【表14】

(表15)
(群ごとの、累積乳汁生産(kg/雌ウシ)および処理の間に存在する差異(kg/雌ウシおよび%))
【0066】
【表15】

図3は、累積乳汁(1頭の雌ウシあたりのkg)および乳汁分泌としての、コントロールと試料添加物Aとの間の差異の評価曲線を表す。三次式は、乳汁分泌日に従う良好な予測手段である。なぜならば、平方したそのRが、非常に高い値を示すからである。
【0067】
y=−0.0184x3+1.3849x2−1.1995x−1.241
=0.9999。
【0068】
(脂肪、タンパク質および体細胞数についての値および曲線の分析)
表16に示すように、乳汁タンパク質のパーセントは、群効果(未成熟 対 成熟)によって影響されない。しかし、脂肪パーセントは、未成熟群が、成熟群より有意に高い脂肪値を示したので、影響される。処理比較(コントロール 対 試料添加物A)は、タン
パク質組成または脂肪組成において差異を示さない。脂肪値による乳汁生産の標準化(参照値として、3.7%または4%)は、恐らく、個々の雌ウシから得られる乳脂肪値の高度な変動に起因して、統計学的分析に任意の改善を提供しない(データは示さず)。さらに、脂肪およびタンパク質の標準化を、通常、平均タンパク質値または平均脂肪値に対して、一日の乳汁値ではなく、305日目の乳汁分泌日からの累積生産について実施した。
【0069】
(表16)
(群および処理ごとの、タンパク質、脂肪および体細胞数値についての平方最小(squared minimum)の平均)
【0070】
【表16】

平均的なタンパク質の値は、有意な差異を示さない。しかし、成熟した雌ウシにおいて、値曲線の分析は、乳汁分泌を行う170日目〜250日目に有意な差異を示した。このことは、この期間、飼料添加物Aを補給(Feed Additive A−fed)された成熟雌ウシが、コントロール群より0.1%低いタンパク質含量乳汁を産生することを示す(表17)。この減少は、表16に関する前述の説明に示されるように、未成熟においても、全動物アッセイプールにおいても同定されなかった。乳汁中のタンパク質含量についての曲線は、2つの群および処置に共通する乳汁産生の増加に平行して、一様な減少を示す。累積的な正味のタンパク質産生は、飼料添加物Aを補給された雌ウシにおいて、これらの動物から乳汁収量の有意な増加に起因して、より高い。
【0071】
(表17)
(群および処置による、乳汁タンパク質含量の比較)
【0072】
【表17】

乳汁の脂肪に関する限り、未成熟雌ウシまたは成熟した雌ウシあるいは両方が一緒になった群のいずれかにおける処置の間で有意な差異はなかった。しかし、成熟した雌ウシ由来の差異は、飼料添加物A処置に関連する脂肪含量のわずかな減少についての特定の傾向を示す。タンパク質の場合と同様に、累積的な全脂質産生は、飼料添加物Aを補給された雌ウシにおいて、これらの動物の乳汁収量の有意な増加に起因して、より高かった。絶対値の平均を分析する場合、群の間に差異が存在するが、個々の変動の差異に起因して、処置および群の間に有意な差異はなかった。
【0073】
(表18)
(体細胞数(SCC)に対する主要な同等物の線型指標(「線型スコア」LS))
【0074】
【表18】

Lundeen,2001(前述)から改変。
【0075】
体細胞数(SCC)に関する限り、統計的分析は、線型指標(「線型スコア」−LS)に対して実施された。この値は、細胞カウントの実際の値の対数関数から計算される(セクション3を参照のこと)。LSとSCCとの相関は、表18に示され、Lundeenの研究から改変される(2001)。LSの差異は、未成熟および成熟の両方の間(P<0.01)ならびに処置の間(P<0.05)で有意であり、飼料添加物A処置において、より高い指標と関連する。305日目では、平均的差異は、0.66線型ポイントである(表16を参照のこと)。SCCは、飼料添加物A群の動物がより高い初期カウントを有するようにした初期の雌ウシの分類についてのパラメーターとして含まれなかった。一般的な農場の記録により、成熟した雌ウシ(分娩回数が1回を超える)は、処置に関わらず、4.0を超えるLS−SCCレベルを示すことが確認された。これらのレベルは、準生理学的であると考えられ得る。6.0ポイントを超えるレベルの線型は、臨床的乳腺炎を示し、この乳腺炎は、飼料添加物Aを補給された8匹の動物および4匹の中心の動物において同定された。他方では、SCCの違いは、飼料添加物A処置の経済生産性の減少を引き起こす。米国国立乳腺癌審議会によって報告されたように、LSにおける各ポイントの増加は、最初の分娩の雌ウシにおいて、全乳汁分泌乳汁収量が、100kg減少し、分娩回数が1回を超える雌ウシにおいて、200kg減少する。これらの値は、それぞれ、平均して0.35y 0.70kg/雌ウシ/日である。
【0076】
(身体条件および分娩から妊娠の間隔)
身体条件を評価する場合、各動物は、実験の初期およびその後2/3ヶ月ごとにそれらの胴囲を記録した。この方法において、乳汁分泌の末期での各動物由来の、約4つの測定値が存在した。しかし、データ分析は、この方法は十分正確ではなく、個体レベルでさえも非常に広い変動性が存在することを示す。
【0077】
受胎能力に関する限り、分娩と第1回目の繁殖活動との間の時間のずれは、指標として使用された。試行の最後および2001年1月までの受胎データの使用の最後では、農場の平均は、140日であり、最適値をわずかに超えており、分娩から分娩までの間隔は、明確に400日を越えるように設定した。このことは、IBR感染の影響に起因する、農場の獣医学的医療によって指示される事実であり得る。この研究は、150日を越える試行の最後に、コントロールの雌ウシがより多く妊娠していないことを示す(19.2%のコントロールおよび12.5%の飼料添加物Aを補給された雌ウシ)。
【0078】
分娩から妊娠までの間隔(未成熟について3.0日未満)に対して、群の間に重大な差異はないが、処置間の差異は、有意であり、飼料添加物Aを補給された動物についてはプールされた平均が24.7日短い(P=0.1093、表11)。飼料添加物Aを補給された、最初の分娩の動物は、分娩から妊娠までの間隔を33.8日短くする応答を示したのに対して、より成熟した動物の応答は、いくらかより低く、この間隔を9,7日短くした。
【0079】
(表19)
(群および処置によって、ならびに処置による妊娠していない雌ウシの百分率によって比較された、分娩から妊娠までの日数の間隔からの結果)
【0080】
【表19】

1.分娩から150日を越える、試行の末期に妊娠していなかったる雌ウシの百分率。
【0081】
2.処置手段の間の差異が、統計的に有意であった(P=0.1093)。
【0082】
(一般的な考察)
フィールド試行に使用される農場の全体的な評価は、305日の乳汁分泌の間に、4.38%の脂肪および3.30タンパク質を有する、31kg/雌ウシ/日の平均乳汁収量を有する単位を示す。SCC値は、かなり高く、1回を超える分娩を有する雌ウシにおいて、特にそうであり、この1回を超える分娩を有する雌ウシは、4.0の平均線型値を有し、臨床的段階の境界に接した。6.0を超える線型値を有する乳腺炎は、いくつかの固体において同定された。分娩から妊娠までの間隔は、約140日であり、望ましい日数より長く、分娩から分娩までの間隔は、400日のあたりであると見出された。獣医学的医
療はまた、IBR(Infectious Bovine Rhynotracheitis)のいくつかの症例を診断した。
【0083】
飼料添加物Aでの食餌の補充は、乳汁産生において高度に有意な増加および分娩から妊娠までの間隔の減少を生じた(表18)。観察された、脂肪含量およびタンパク質含量の差異は、有意ではないが、実験の経済性を評価する場合、この差異は、包含されなければならない。蓄積された、乳汁脂肪および乳汁タンパク質の産生は、飼料添加物A処置によって補助される。最後に、SCC分析は、飼料添加物A処置動物由来の有意により高い(0.7 LS−SCCポイント、セクション4.3)初期値を考慮に入れる場合、飼料添加物Aはこのパラメーターに影響しなかったことを示す。
【0084】
(表20)
(コントロール群および処置群における主要なパラメーターについて比較された結果の概要)
【0085】
【表20】

FAA=飼料添加物A。
【0086】
(結論)
フィールド試行の評価は、305日の乳汁分泌の間、9400kg/雌ウシを超える平均乳汁生成(4.38%脂肪および3.30%タンパク質)を結論付けた。体細胞数は、かなり高く、特に、1回を超える分娩を経験した雌ウシに対して高く、この雌ウシによって、4.0の線型指標(L1−SCC)が得られた。分娩から妊娠までの間隔はまた、最適レベルからわずかに外れており、この間隔は、約139日として計算され、おそらく、農場で検出されたIBR感染によって複雑になった。
【0087】
飼料添加物Aでの食餌の補充は、平均乳汁産生において高度に有意な(P<0.01)改善を生じ(雌ウシ/乳汁分泌あたり、8.1%または767強kgの乳汁)、ならびにわずかな、有意ではない脂肪含量およびタンパク質含量(それぞれ、4.30%および3.24%)減少を生じた。飼料添加物A群の雌ウシは、コントロールの雌ウシよりも0.7ポイント高い、体細胞線型指標で実験を開始し、この因子は、全くランダムな効果である。体細胞数における差異は、実験を通して安定であり、飼料添加物Aは、このパラメーターに影響しないことを結論付ける。最後に、飼料添加物Aは、分娩から妊娠までの間隔の統計的に有意な(P=0.11)減少(25日)を引き起こした。
【0088】
本実験の経済的な評価は、(基本的な乳汁価格は、米ドル0.258ドル/l、雌ウシの価格は、米ドル172.20ドル(製品コストは省く)であり、)雌ウシおよび乳汁分泌あたり米ドル233ドルより高い評価で、飼料添加物Aを補給された雌ウシに対してポジティブである。
【0089】
【表21】

【0090】
【表22】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
本明細書に記載されるような、改善された家畜飼料用添加物。

【公開番号】特開2007−209355(P2007−209355A)
【公開日】平成19年8月23日(2007.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−138464(P2007−138464)
【出願日】平成19年5月24日(2007.5.24)
【分割の表示】特願2002−582723(P2002−582723)の分割
【原出願日】平成14年4月23日(2002.4.23)
【出願人】(500431553)ザ ユニバーシティー オブ ブリティッシュ コロンビア (1)
【Fターム(参考)】