説明

改良されたストレージキャパシティ構成

記録装置のストレージキャパシティを構成する方法。AVコンテンツアイテムは、好ましくは、ハードディスクベースのパーソナル・ビデオ・レコーダなどのRAMに記録される。その後それは、おそらく記録と同時に、ユーザによる視聴のため再生される。再生中、コンテンツ及び/又はコンテンツに関するメタデータは、所定の状態を特定するよう解析される。ある状態が生じた場合、ユーザはレスポンスを促される。その後、コンテンツアイテムを格納するのに用いられるストレージキャパシティは、ユーザレスポンスが与えられない場合を含めて、ユーザレスポンスに従って構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、AVコンテンツアイテムを格納する方法及び装置に関し、特にAVコンテンツアイテムを格納するのに用いられる有限のストレージキャパシティの構成に関する。
【背景技術】
【0002】
パーソナル・ビデオ・レコーダ(PVR、またデジタル・ビデオ・レコーダDVRとして知られる)は、瞬時の記録や再生用のアイテムのランダムアクセス抽出などの強力な特徴を有する。このようなレコーダのストレージ(ハードディスクなど)キャパシティはおそらく30時間以上を提供するが、この有限なキャパシティを管理するため、特にストレージから何れの記録されているアイテムをいつ消去(イレース)すべきか判断するためのストラテジが備えられる必要がある。米国カリフォルニア州アルビソのTiVo Inc.からの実施例では(ドキュメントSDOC−00029−001 Rev.Bの18ページにある“Viewers’ Guide for the Tivo Recorder”)、再生中リストは、各プログラムが通常は2日間保存され、その後自動的に消去される記録済み(そしてキャパシティを占有する)プログラムを有する。このような消去は、アイテムが実際に視聴済みであるか考慮するものでないという問題点がある。英国ロンドンのBritish Sky Broadcasting Ltdからの実施例では(2003年8月の70ページの“Sky+User Guide”Version 4.1)、ユーザは新たなプログラムを記録するのに十分なスペースが存在しないときには、記録されているプログラムを自動的に消去するディスクスペース管理モードを選択するかもしれない。消去について用いられるストラテジは、以前に視聴された記録されているプログラムがまず消去され、その後、視聴されていない記録されているプログラムが消去されるというものである。TiVoの実施例について、視聴されていないアイテムが消去される可能性があるという問題点がある。さらに何れの実施例についても、ストレージからあるプログラムを消去する決定は、一般にはさらなるプログラムを記録するキャパシティが不足するまでは行われない。この状況に達すると、さらなるプログラムを記録するためのキャパシティを利用可能にするストレージキャパシティの管理は、キャパシティがすでに利用可能である場合より最適なものとならなくなる。上記実施例では、与えられたキャパシティについて、このような状況は、あるプログラムを消去する決定が保留されなかった場合より早期に生じる可能性がある。明らかに、この問題は、比較的適度なストレージキャパシティ(着脱可能な媒体についてなど)が存在する場合、又はさらなるプログラムが多数記録される必要がある場合、特に顕著となる。
【0003】
さらなる特徴では、既知の実施例(上述のTiVo及びSky+の実施例を含む)は、記録されているアイテムのリストからのユーザ選択によって、記録されているアイテムの手動による消去を利用する。これは新たな記録についてキャパシティが不十分になる前の消去を可能にするが、アイテムがユーザになじみがないものであるかもしれず、潜在的に視聴する価値があるものを消去するリスクを回避するため、ユーザが当該アイテムを保留し、消去しないよう決定する可能性を生じさせる。あるいは、典型的なユーザは、避けられないポイントまで、すなわち、新たなアイテムについてのキャパシティが不十分になるときまで、このような消去を保留するかもしれない。このようなラストモーメントキャパシティ管理方法は、例えば、新しいアイテムを記録するスペースを生成するため、「所望のアイテム」が消去されるリスクと共に、消去すべきアイテムを決定する時間プレッシャによるストレスなど、従来のVHSレコーダのユーザになじみのある既知の問題点を維持する可能性がある。さらに、現在の方法は、ディスク充填システムのキャパシティを十分に利用して、記録されているコンテンツアイテムの属性を割当て及び変更するものではない。ストレージに所望でないコンテンツアイテムを維持するディスク又は他のストレージ手段は、例えば、配信されるテレビチャンネルを介し受信されるものなど、さらなるコンテンツアイテムの記録を一時的にバッファリングし(すなわち、投機的に格納し)、又はスケジューリングするのに利用可能なキャパシティを制限する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の課題は、従来技術に対する改良を行うことである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明によると、少なくとも1つのAVコンテンツアイテムを格納するのに用いられる記録装置のストレージキャパシティを構成する方法であって、
コンテンツアイテムを格納するステップと、
ユーザによる視聴のため、前記格納されたコンテンツアイテムを再生するステップと、
前記格納されたコンテンツアイテムを再生しながら、所定の状態の出現を特定するため、前記コンテンツアイテムの再生を解析するステップと、
所定の状態が生じる場合、前記ユーザにレスポンスを促すステップと、
前記ユーザのレスポンスに従って、前記コンテンツアイテムを格納するのに用いられるストレージキャパシティを構成するステップと、
を有することを特徴とする方法が提供される。
【0006】
本発明は、記録装置のストレージキャパシティ構成が、専用のハウスキーピングタスクとして実行されるのではなく、通常の視聴プロセスの一部として最も良く実行されるという理解から生じたものである。この結果、ユーザは、例えば、アイテムを視聴したコンテンツ相手を消去又は記録するなどの決定を行うため、より良く配置される。効果的には、視聴中、ユーザはユーザレスポンスに従って構成されるべきコンテンツアイテムを格納するのに用いられるストレージキャパシティを可能にするレスポンスについて促される。好ましくは、映像を有するコンテンツアイテムについて、当該アイテムと同一のディスプレイ上にプロンプトがレンダリングされる。一例では、視聴者が後に記録するか、又は消去するか決定するため、当該アイテムに十分なじみがあるため、プロンプトはアイテムのエンドに出現する。第2の例では、ユーザがアイテムを完全に視聴したと推測されると、ユーザを促すため、コンテンツアイテムのスタートとエンドの両方が特定されたときに、ユーは促される。何れの例についても、既知の技術を利用してビデオコンテンツアイテムのエンドにあるクレジットを検出するなどによって、アイテムのエンドの迅速かつ正確な検出が望まれる。これは、ユーザが休憩し、他のテレビチャンネルをサーフィンするなど、他の活動を開始しようとする前に(すなわち、コンテクストの変更)、ユーザが促されることを保証する。適切なプロンプトをトリガーする他の状態は、当業者によって容易に特定することが可能である。
【0007】
本方法は、例えば、以前に格納されたアイテムを消去するとき、それらのストレージキャパシティを構成することの容易さから、PVRの実施例に特に適している。このような装置は、「投機的に記録する」ことが可能であり、これにより、ユーザは例えば、配信されるテレビショーを記録し、同時に当該記録を視聴することが可能となる。効果的には、本方法はまた、ユーザがプロンプトに応答しない場合、例えば、ショーの終了時に促されるとき、視聴者が寝ているなどの場合、このような記録が維持されることを可能にする。コンテンツプロバイダ(放送局など)によってアイテム内に埋め込まれ、又はそれに関連して提供される適切なメタデータは、本方法の動作を支援することが可能である。しかしながら、多くの目的について、上述された「クレジット検出」の例によって例示されるように、コンテンツアイテムのエンドの正確な検出を行うことが好ましい。好適な実施例では、ユーザがプロンプトに応答しない場合、関連する記録が限定された期間において維持されてもよく、その後、当該記録は自動消去についてマーク付けされるかもしれない。
【0008】
さらなる効果として、本方法は、DVD上の映画やペイ・パー・ビューなどのコンテンツアイテムをユーザがレンタルする状況をサポートする。映画を視聴しながら、当該映画はまた投機ベースにより記録され、いくつかの理由のため、ユーザは映画のエンドなどにおいてプロンプトに応答することができない。そのとき、格納されているアイテムは、上記の投機的記録により限られた期間内で再び視聴されるかもしれない。あるいは、格納されたアイテムの再生は、例えば、投機的記録の存在をサービスプロバイダに通知し、追加的な支払と引き替えに、再生を可能にする認証を受信するなど、認証について条件付きなものであってもよい。このような機能を実行するための自動化された方法は、当業者には周知であり、ここでさらに説明はされない。さらに、投機的な記録はまた、再び当業者に知られる適切な方法を用いて、認証されていない複製から保護されるようにしてもよく、この認証及び複製保護機能は、1つの方法に合成されてもよい。
【0009】
促されたとき、ユーザが格納されているコンテンツアイテムを消去することを決定する場合、コンテンツアイテムを格納するのに用いられるストレージキャパシティがその後に解放されるよう構成されてもよい。効果的には、コンテンツアイテムを消去する決定は、例えば、キャパシティが不足するまで保留されない。アイテムを格納するのに用いられるストレージキャパシティは即座に解放されてもよく、好ましくは、キャパシティは利用可能としてマーク付けされ、これにより、効果的に、格納されているコンテンツアイテムの復元許可により、ユーザは気持ちを切り替えるべきである。あるいは、アイテムを格納するのに用いられるストレージキャパシティは、ある期間の経過後に限って、又はコンテンツアイテムの記録の保留後に限って、利用可能又は解放としてマーク付けされるかもしれない。さらに、既知のファイル管理技術(ファイルデフラグなど)が、ストレージキャパシティの利用を最適化するのに利用可能である。
【0010】
本発明のさらなる特徴によると、本発明の方法を実行するよう動作において構成されるAVコンテンツ記録装置であって、
コンテンツアイテムを受信するよう構成される入力と、
前記コンテンツアイテムを格納し、プロセッサの指示の下で前記コンテンツアイテムを再生するよう動作可能なストアと、
前記再生されるコンテンツアイテムを出力するよう構成される第1出力と、
プロンプト信号を出力するよう構成される第2出力と、
前記プロンプト信号をレンダリングし、ユーザ入力を受け付けるよう動作可能なユーザインタフェースと、
前記ユーザインタフェースからレスポンスを受信するよう動作可能な受信装置と、
バスによってすべてが相互接続するプロセッサ、プログラムメモリ及びデータメモリと、
を有し、
前記プロセッサは、
コンテンツアイテムの格納を指示し、
ユーザによる視聴のため、前記コンテンツアイテムの再生を指示し、
前記格納されたコンテンツアイテムの再生中、所定の状態の出現を特定するため、前記コンテンツアイテムを解析し、
所定の状態が出現する場合、前記ユーザにレスポンスを促し、
前記ユーザのレスポンスに従って、前記コンテンツアイテムを格納するのに用いられるストレージキャパシティを構成するように、
前記プログラムメモリに含まれるプログラムの制御の下で動作可能であることを特徴とする装置が提供される。
【0011】
効果的には、このようなAVコンテンツ記録装置は、アナログ及びデジタルチューナ(UHF PAL、DVB−T、DAB、衛星、ケーブルなど)、着脱可能な媒体を用いたメディアプレーヤー及びレコーダ(VHS、DVD、MiniDiscなど)、表示装置(テレビ受信機、オーディオシステムなど)、リモートハードディスクストレージ(外部PC又はサーバなど)、インターネット接続(ダイヤルアップ/xDSLモデム、セットトップボックスなど)などの従来の製品機能とインタフェースをとるようにしてもよい。このような製品とのインタフェースは、何れか適切な有線(Scart、RF、イーサネット(登録商標)、USBなど)及び/又は無線(WiFi、Bluetooth、低電力無線、赤外線など)相互接続を利用するものであってもよい。あるいは、上記機能の何れかがAVコンテンツ記録装置内に搭載されてもよい。
【発明の効果】
【0012】
本発明の効果は、独立したハウスキーピングタスクとしてではなく、ストレージキャパシティが使用中に構成されるということである。アイテムを都合の良い時間に消去するか、いつ最も良く通知されるかユーザが決定することを可能にするプロンプトが、ユーザに自動的に提供される。このように、有限のストレージキャパシティの使用は、所望でないコンテンツが可能な限り早期にストレージから消去され、より多くの追加的なコンテンツがそうでない場合より、投機的及び/又はスケジューリングされた基礎により記録されることを可能にすることを保証することによって改良される。さらに、好ましくは、プロンプトの出現は、ユーザが他のタスクや活動に気をそらす前に、ユーザがアクションをとるように、そして好ましくは、ユーザが前の決定を覆すことが可能となるように、コンテンツが条件付きで消去されるように、時間処理される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
図1は、少なくとも1つのAVコンテンツアイテムを格納するのに用いられる記録装置のストレージキャパシティを構成する方法のフローチャートを示す。100により全体的に示される本方法は、102からスタートし、104においてコンテンツアイテムを格納する。ストレージは、テープ、光/磁気ディスク、ソリッドステートなどを含む任意の適切な媒体とすることが可能である。好ましくは、ディスク又はソリッドステート媒体は、これらが典型的にはファイル管理システムを利用して、いくつかの格納されているアイテムからのコンテンツアイテムへの便利なアクセスを可能にし、さらに、ビデオの場合には、あるアイテムの再生がそれの記録と同時に可能であるため好適である。その後、本方法は、例えば、あるアイテムが短い間隔だけ時間シフトされる場合、アイテムの格納と同時に又はその後のユーザによる視聴のため(例えば、テープストレージの場合など)、格納されているアイテムを再生する(106)。このような再生は、例えば、格納されているアイテムがレンタルされている場合、認証について条件付きであってもよいということに留意すべきである。このことは、図2に関連して以下で詳細に説明される。格納されているコンテンツアイテムを再生しながら、所定の状態の発生を特定するため、当該コンテンツが解析される(108)。特定の状態が、例えば、再生されたコンテンツの利用についての評価が可能となるように予め決定される。好適な実施例では、再生されたコンテンツアイテムの終了時に発生する状態を特定することは、コンテンツアイテムに関してとられるべきアクションをトリガーするのに有用に利用可能である。あるいは、又は加えて、コンテンツアイテムのスタート及びエンドの特定を有する状態は、さらなるアクションをトリガーするのに利用可能であり、この場合、アイテム全体がおそらく視聴されたことを推測できる。例えば、アイテムが完全に視聴されたということを明示的にログをとるなど、他の状態が当業者によって容易に特定可能である。
【0014】
状態は、コンテンツ自体を解析することによって特定可能である。あるいは、又は加えて、コンテンツに関する適切なメタデータを解釈することが可能である。利用可能な場合、これは、明示的な表示を提供し、またより少ない処理しか必要としないため好ましい。このようなメタデータは、VPS(Video Programming Guide)、PDC(Programme Delivery Control)又はEPG(Electronic Programme Guide)サービスからのデータを有するかもしれない。PDCの一部の実現形態は、各テレビショーのスタートを特定するメタデータを提供する。配信されるテレビショーが投機的に記録され、同時に再生される(例えば、PVRを用いて)一例となるケースでは、このようなメタデータは、例えば、ユーザを促す次のショーのスタートに対応するメタデータが特定されるなど、適切なアクションをトリガーすることが可能である。ユーザレスポンスが取得されない場合、本装置は、記録されたショーを維持(ストレージに維持)することを決定する。明らかに、商業的/宣伝的広告などにより、投機的に記録されたショーが終了した後、このようなメタデータは数分しか現れないかもしれない。一部の状況では、これは許容される(例えば、ユーザが休眠中又はそうでない場合には、利用不可である)。
【0015】
他の状況は、コンテンツアイテムの終了時により正確な決定を要求する。これは、当該アイテムの消去又は記録を検討する場合である。主要な理由は、ユーザがアイテムの視聴終了時に自らのコンテクスト(アクティビティ)を迅速に変更可能であるということである。好ましくは、コンテンツアイテムに関する適切なメタデータが、アイテムのエンドが正確に特定されることを可能にするため備えられる。これは、コンテンツプロバイダ、出版社及び放送局の協力を要する。このようなメタデータが提供されない場合、既知の方法がこのような特定を実行するため実施可能である。適切なメタデータの助けなく、ビデオコンテンツアイテムのエンドを正確に特定するため、好適な方法は、アイテムのエンドに存在するクレジットを検出することである。これは、視聴者がすでにコンテクストを変更したというリスクなく(例えば、他のアイテムを視聴することにスイッチし、飲み物をとるため立ち去るなど)、アイテムを消去又は記録するのに有用な状態のタイムリーな特定を可能にする。
【0016】
所定の状態が発生すると(110)、本方法は、その後、ユーザ(視聴者)を促す(112)。このような促しは、映像及び/又は音声信号及び/又は他の知覚信号の形態をとりうる。この促しがコンテンツアイテムの終了時に行われる場合、ちょうど終了したコンテンツアイテムを消去又は維持するか否かについて、ユーザから決定を取得することが目的となる。様々なサブ選択が、消去の場合の所定の期間の経過後のキャパシティの解放を含むアクションの過程、又は引き続く当該アイテムの他の媒体への記録において提供することが可能である。例えば、数日間など、何れか実際的な所定の期間が利用可能であり、好ましくは、当該期間はユーザによって予め決定される。他のアイテムによる使用のため占有されていたストレージキャパシティを解放するため、アイテムを消去することが目的であり、そのような消去は、記憶媒体上で現在利用可能なストレージキャパシティ量から独立したものである。ユーザは、促しに対するレスポンス114を提供してもよいし、そうでなくてもよい。このようなレスポンスに基づき、本方法はその後、決定されたアクションがとられることを可能にするため、コンテンツアイテムによって使用されるストレージキャパシティを構成する(116)。当該アクションの例は上述されている。典型的には、格納されているコンテンツアイテムの構成は、アイテムによって占有されるストレージキャパシティの予想される解放日、キャパシティの解放前に満たされるべき状態など、アイテムの状態を記述する属性データによりアイテムファイルをタグ付けすることを有するようにしてもよい。本方法は118において終了する。
【0017】
図2は、AVコンテンツ記録装置の概略図を示す。本装置は、デジタル形式により符号化されるAVコンテンツアイテム256をソースから受信する入力202を有する。例えば、MPEGエンコーダ226は、アナログUHF放送チューナ224を介し受信するコンポジットアナログビデオ252(PAL、SECAM、NTSCなど)を符号化し、又は、DVB又はDABチューナなどのデジタルチューナ228は、地上波、ケーブル/ブロードバンド又は衛星を介し信号を受信し、又はCD、DVD、MiniDiscなどのデジタルメディアプレーヤー230は、デジタルデータ254を入力202に提供する。本装置はまた、ハードディスク、着脱可能な媒体(CD−R、記録可能なDVD、MiniDisc、フラッシュメモリ、テープなど)、又はソリッドステートメモリであってもよいストア204を有する。図2の例では、記録された各コンテンツアイテムが特定可能であり、そのストレージキャパシティが選択的に解放又は維持されるディスクベースストレージが使用され、そのような1つの例は、ハードディスクドライブである。ハードディスクドライブなどのストレージのさらなる効果は、ファイルデフラグなどのファイル管理技術を用いて、ストレージキャパシティの使用を最適化することが可能であるということである。本装置はさらに、再生されるコンテンツアイテム258を出力するのに用いられる第1出力206を有し、例えば、再生されるコンテンツアイテム258は、ディスプレイ210へのレンダリング又はVHS234への記録に適したアナログ形式262にMPEGデコーダ232によって復号されるMPEGストリームを有するようにしてもよい。本装置はさらに、CPUプロセッサ216から提供されるプロンプト信号264を出力する第2出力208を有する。図示されるように、プロンプト信号264は、例えば、画面上アイコンとしてディスプレイ210上へのレンダリングに適した形式を有する。あるいは、又は加えて、プロンプト信号は音声又は他の知覚プロンプト(図2には図示せず)としてレンダリングされる。本装置はまた、ユーザインタフェースの一部として、(図示されるように)赤外線リモコンであるが、ローカルキーパッド又は他の入力装置であるかもしれないユーザ入力装置212を提供する。ユーザ入力装置212からの入力は、IRレシーバ214によって受信され、プロセッサ216に通信される。プロセッサ216は、データメモリ(RAM220など)に含まれるデータ(一時的な計算結果など)と、プログラムメモリ(ROM218など)に含まれるプログラムの制御の下で動作する。任意的には、データメモリはストア204内に配備することが可能である。図2の例に示されるように、プロセッサ216、ROM218、RAM220及びストア204は、バス222によって相互接続される。他の構成は、オンチップCPU、ROM及びRAMを有するマイクロコントローラなど当業者に容易に特定することができる。
【0018】
動作について、プロセッサは、上述のように、本装置によって受信されるコンテンツアイテムのストレージを指示する。格納用のコンテンツアイテムはまた、後述されるように、ネットワーク(インターネットを含む)などの他のソースからバス222を介し利用可能であってもよい。その後、プロセッサは、ユーザによる視聴のため、格納されているコンテンツアイテム258を再生するようストアに指示する。再生中、コンテンツアイテムは、所定の状態の出現を特定するため、プロセッサによって解析される。解析はコンテンツアイテムデータ自体及び/又はコンテンツアイテムに係るメタデータに適用されてもよい。所定の状態が発生すると、プロセッサは、レスポンスに対しユーザに第2出力208を介しプロンプトを出力するよう調整し、当該レスポンス266は、(存在する場合には)レシーバ214を介し受信される。その後、プロセッサは、例えば、上述されたように、格納されているコンテンツアイテムファイルに係る属性を調整することによって、ユーザレスポンスに従ってコンテンツファイルを格納するのに用いられるストレージキャパシティを構成するよう調整する。ここで、ユーザがプロンプトに応答しなかった例が説明される。これにより、プロセッサはプログラム又はユーザによって予め決定される期間においてアイテムのストレージを維持するため、コンテンツアイテムの格納に用いられるストレージキャパシティを構成する。次に、プロセッサは、例えば、タイマーなどの任意の利用可能な適切な手段を利用することによって、又は受信した時間データを参照することによって(例えば、BBC1 Ceefaxなどの配信されるテレビテレテキストチャンネルを介し受信するデータなど)経過時間を測定する。プロセッサが時間が経過したと判断すると、その後、アイテムによって使用されるキャパシティが現在解放可能であることを示すため、該当する格納されているコンテンツアイテムに係る1以上の属性を採用する。本装置はまた、上述されるように、チューナ、メディアプレーヤー、VHSレコーダ、ディスプレイなどの要素の何れかを有するようにしてもよい。
【0019】
エンハンスメントとして、本装置は、バス222と接続され、インターネットサーバ238などのリモートサーバとデータ250をやりとりするのに使用されるモデム236を有する。動作について、プロセッサは、特定の格納されているコンテンツアイテムの存在を、その後に格納されているコンテンツアイテムの再生を可能にする認証を提供するサーバに登録する。この認証は、次に追加的な支払のためのものであるかもしれない。1つの方法は、TCP/IPを介したインターネットトランザクションプロトコルSSLである。モデムとサーバの代わりとなる他の認証手段は、スマートカードとリーダの組み合わせ、又はおそらくユーザ入力装置212を介し認証コードのユーザによる手動入力を有する。明らかに、説明されるようなインターネットサーバとの接続はまた、ストア204への格納のためコンテンツアイテムファイルを受信し、又はコンテンツアイテムファイルをサーバに送信するためのさらなるチャンエルを本装置に設ける。
【0020】
記録又は他の目的のため、ハードディスク242(おそらくホームPC又はネットワークサーバに配置される)及び/又は着脱可能な媒体と本装置との間でデータ、特にコンテンツアイテムファイルデータを、DVDレコーダ、CD−R又はMiniDiscレコーダなどのレコーダ244を用いてやりとりするため、バス222と接続されてもよい。このように、ストア204に格納されているコンテンツアイテムは、所望の媒体に便利かつ迅速に記録されるようにしてもよい。このような記録は、例えば、1つの記録可能なDVDに記録するためマーク付けされる複数のアイテムを整列するなど、バッチベースにより行われてもよい。適切に、ストア204は、記録媒体の識別子(記録されたDVDのディスク番号など)に一致する記録されたアイテムのログを有するようにしてもよい。明らかに、このようなネットワークストレージ又はDVD装置との接続はまた、ストア204への格納のため、コンテンツアイテムファイルを受信するためのさらなるチャンネルを装置に提供する。
【0021】
上記方法及び実現形態は、単なる具体例によって提供され、本発明の効果を利用するため、当業者によって容易に特定可能なある範囲の方法及び実現形態の選択を表す。
【0022】
上記説明及び図1を参照して、記録装置のストレージキャパシティを構成する方法が提供される。AVコンテンツアイテムは、好ましくは、ハードディスクベースのPVRなどのRAM上に記録される(104)。その後それは、おそらく記録するのと同時にユーザによる視聴のため、再生される(106)。再生中、コンテンツ及び/又はコンテンツに係るメタデータが、所定の状態を特定するため解析される(108)。ある状態が発生する場合(108)、ユーザはレスポンスを促される(112)。その後、コンテンツアイテムを格納するのに用いられるストレージキャパシティが、ユーザレスポンスが与えられないケースを含めて、ユーザレスポンスに従って構成される(116)。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】図1は、少なくとも1つのAVコンテンツアイテムを格納するのに用いられる記録装置のストレージキャパシティを構成する方法のフローチャートである。
【図2】図2は、AVコンテンツ記録装置の概略図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つのAVコンテンツアイテムを格納するのに用いられる記録装置のストレージキャパシティを構成する方法であって、
コンテンツアイテムを格納するステップと、
ユーザによる視聴のため、前記格納されたコンテンツアイテムを再生するステップと、
前記格納されたコンテンツアイテムを再生しながら、所定の状態の出現を特定するため、前記コンテンツアイテムの再生を解析するステップと、
所定の状態が生じる場合、前記ユーザにレスポンスを促すステップと、
前記ユーザのレスポンスに従って、前記コンテンツアイテムを格納するのに用いられるストレージキャパシティを構成するステップと、
を有することを特徴とする方法。
【請求項2】
請求項1記載の方法であって、
前記格納されたコンテンツアイテムは、ライブ配信されるコンテンツアイテムの記録であり、前記ライブ配信されたコンテンツアイテムと同時に再生されることを特徴とする方法。
【請求項3】
請求項1又は2記載の方法であって、
前記所定の状態は、前記コンテンツアイテムのエンドを特定することを特徴とする方法。
【請求項4】
請求項3記載の方法であって、
前記コンテンツアイテムは、ビデオを有し、
前記アイテムのエンドは、該アイテムのエンドに存在するクレジットを検出することによって特定される、
ことを特徴とする方法。
【請求項5】
請求項3又は4記載の方法であって、
前記所定の状態はさらに、前記コンテンツアイテムのスタートを特定し、
前記ユーザは、前記コンテンツアイテムのスタートとエンドの両方が特定されると促される、
ことを特徴とする方法。
【請求項6】
請求項1乃至5何れか一項記載の方法であって、
前記コンテンツアイテムを格納するのに用いられるストレージキャパシティは、前記促しに対するユーザのレスポンスが存在しない場合、前記コンテンツアイテムのストレージを維持するよう構成されることを特徴とする方法。
【請求項7】
請求項6記載の方法であって、
前記格納されたコンテンツアイテムは、レンタルされたコンテンツアイテムの記録と、認証により条件付きとされている前記コンテンツアイテムの以降の再生であることを特徴とする方法。
【請求項8】
請求項6又は7何れか一項記載の方法であって、
ストレージは、所定の期間維持されることを特徴とする方法。
【請求項9】
請求項1乃至5何れか一項記載の方法であって、
前記ストレージキャパシティを構成するステップは、前記キャパシティの解放であることを特徴とする方法。
【請求項10】
請求項9記載の方法であって、
前記解放は、前記コンテンツアイテムの記録に関して条件付きであることを特徴とする方法。
【請求項11】
請求項1乃至10何れか一項記載の方法を実行するよう動作において構成されるAVコンテンツ記録装置であって、
コンテンツアイテムを受信するよう構成される入力と、
前記コンテンツアイテムを格納し、プロセッサの指示の下で前記コンテンツアイテムを再生するよう動作可能なストアと、
前記再生されるコンテンツアイテムを出力するよう構成される第1出力と、
プロンプト信号を出力するよう構成される第2出力と、
前記プロンプト信号をレンダリングし、ユーザ入力を受け付けるよう動作可能なユーザインタフェースと、
前記ユーザインタフェースからレスポンスを受信するよう動作可能な受信装置と、
バスによってすべてが相互接続するプロセッサ、プログラムメモリ及びデータメモリと、
を有し、
前記プロセッサは、
コンテンツアイテムの格納を指示し、
ユーザによる視聴のため、前記コンテンツアイテムの再生を指示し、
前記格納されたコンテンツアイテムの再生中、所定の状態の出現を特定するため、前記コンテンツアイテムを解析し、
所定の状態が出現する場合、前記ユーザにレスポンスを促し、
前記ユーザのレスポンスに従って、前記コンテンツアイテムを格納するのに用いられるストレージキャパシティを構成するように、
前記プログラムメモリに含まれるプログラムの制御の下で動作可能であることを特徴とする装置。
【請求項12】
請求項11記載の装置であって、さらに、
コンテンツアイテムを前記入力に提供するよう動作可能なチューナを有することを特徴とする装置。
【請求項13】
請求項11記載の装置であって、さらに、
着脱可能な媒体からコンテンツアイテムを再生し、前記アイテムを前記入力に提供するよう動作可能なプレーヤーを有することを特徴とする装置。
【請求項14】
請求項11記載の装置であって、
前記ストアは、ハードディスクドライブを有することを特徴とする装置。
【請求項15】
請求項11記載の装置であって、
前記ストアは、着脱可能な媒体を有することを特徴とする装置。
【請求項16】
請求項11記載の装置であって、
前記表示装置は、ディスプレイであり、
前記再生されるコンテンツアイテムとプロンプト信号は、前記ディスプレイ上へのレンダリングのためのビデオ信号である、
ことを特徴とする装置。
【請求項17】
請求項11記載の装置であって、
認証装置と通信するよう動作可能な第1インタフェースを有することを特徴とする装置。
【請求項18】
請求項17記載の装置であって、
前記第1インタフェースは、ストアに保持されるコンテンツアイテムの再生を認証するよう動作可能なインターネットサーバに接続するモデムであることを特徴とする装置。
【請求項19】
請求項11記載の装置であって、さらに、
記録装置と通信するよう動作可能な第2インタフェースを有することを特徴とする装置。
【請求項20】
請求項19記載の装置であって、
前記第2インタフェースは、サーバ又は着脱可能なメディアレコーダと通信するイーサネット(登録商標)であることを特徴とする装置。
【請求項21】
請求項1乃至10何れか一項記載の方法を実行するよう動作可能なソフトウェアを有する記録キャリア。
【請求項22】
請求項1乃至10何れか一項記載の方法の各ステップを実行するよう構成されるソフトウェアユーティリティ。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2007−525890(P2007−525890A)
【公表日】平成19年9月6日(2007.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−551987(P2006−551987)
【出願日】平成17年2月1日(2005.2.1)
【国際出願番号】PCT/IB2005/050422
【国際公開番号】WO2005/076279
【国際公開日】平成17年8月18日(2005.8.18)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】