説明

改良された香料を有する多使用布地コンディショニング組成物

改良された香料を含む多使用布地コンディショニング組成物は、乾燥機中で洗濯物を柔軟にするのに有用である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、改良された布地コンディショニング組成物、およびその使用方法及び製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
乾燥機投入布地コンディショニング製品は、リンス投入布地コンディショニング製品と比べて、より良い利便性を消費者に提供する。というのは、乾燥機投入布地コンディショニング製品は、消費者がリンスサイクルのちょうど初めに居合わさなければならないという条件なしですませられるからである。
【0003】
乾燥機投入布地コンディショニング製品には主に二つの種類、すなわち一回使用製品と多使用製品がある。最も一般的には布地コンディショニング活性組成物がコーティングされたシート形態である一回使用製品は、乾燥サイクルの初めに、ぬれた状態の洗濯物が入っている全自動衣類乾燥機に一枚のシートを入れることを要求する。この種類の製品の例がガイザー(Gaiser)の米国特許第3,442,692号、及びモートン(Morton)らの米国特許第3,686,025号に開示されている。
【0004】
多使用布地コンディショニング製品が乾燥機の内部に配置され、次に続く洗濯物に布地コンディショニング活性物質を放出する。各多使用製品は、数サイクルから約50サイクル以上の多くの乾燥サイクルに耐えるので、一回使用製品より、より良い利便性を消費者に提供する。多使用製品の一つの種類は、全自動衣類乾燥機の内部に取り付けられるディスペンサーで構成され、前記ディスペンサーは、透過性の表面を有し、室温では固体で、前記衣類乾燥機の操作温度で軟化可能な布地コンディショニング活性組成物を含有する。使用する際、衣類乾燥機の高温の操作温度で、コンディショニング活性物質は軟化又は融解され、次に透過性の表面を通過し、処理される布地に接触により移動し、望まれる布地コンディショニング効果をもたらす。この種類の多使用製品が、例えば、1976年6月29日発行の米国特許第3,967,008号と1977年1月25日発行の米国特許第4,004,685号(両方ともミズノ(Mizuno)ら)、及び1979年4月17日発行の米国特許第4,149,977号(モーガンソン(Morganson)ら)に開示されている。
【0005】
もう一つの種類の多使用製品は、透過性の表面により覆われていないが、その代わり、暴露されて布地に移動する布地コンディショニング活性物質を有する。1972年10月3日発行の米国特許第3,696,034号、2003年10月16日公開の米国特許出願第2003/0192197A1号(グリース(Griese)ら)、及び2003年10月16日公開の米国特許出願第2003/0195130A1号(レンチ(Lentsch)ら)に開示されているように、製品を乾燥機の内部に取り付けることができる。1972年7月11日発行の米国特許第3,676,199号(ヒューイット(Hewitt)ら)に開示されているように、製品を取り付けずに乾燥機内で衣類と共に混転させることもできる。柔軟剤活性物質は、米国特許第3,676、199号及び米国特許第3,696,034号で開示されるもののように、好ましくは室温で固体であり、衣類乾燥機の操作温度下で軟化又は融解でき、又は米国特許出願第2003/0192197号及び米国特許出願第2003/0195130A1号で開示されるもののように衣類乾燥機の操作温度を超える温度でのみ軟化する。
【0006】
当該技術分野において開示される多使用乾燥機投入コンディショニング剤製品が高められた利便性を提供できるとはいえ、当該製品にはいくつかの性能の問題がある。一つの継続している問題は、製品が使用されるサイクル数の関数としての、布地に放出されるコンディショニング活性物質量の変動がある。例えば、米国特許第4,149,977号は、分与速度又は消費速度(Col.6〜8)を制御する必要性を論じている。分与速度を調節するため試みられた一つのアプローチは、1979年4月17日発行の米国特許第4,149,977号(モーガンソン(Morganson)ら)に開示されているように、適切なコンディショニング組成物を選択することである。第2003/0192197号では、製品がほとんどの活性物質をより初期の乾燥サイクルで放出すること、及び製品の形状が製品の分与速度に影響を及ぼすことを開示している(図20、及び[0059]項〜[0061]項)。
【0007】
審美的に満足のいく効果、また布地フレッシュニング効果をもたらすため、香料は通常布地コンディショニング組成物に加えられ、布地コンディショニング組成物と共に及び/又は蒸気移動を経て布地に沈着される。1979年3月20日発行の米国特許第4,145,184号(ブレイン及びカミンズ(Brain and Cummins))、1980年6月24日発行の米国特許第4,209,417号(ホワイト(Whyte))、1985年5月7日発行の米国特許第4,515,705号(モーデル(Moeddel))、及び1979年5月1日発行の米国特許第4,152,272号(ヤング(Young))を含む当該技術分野において、代表的な香料化合物及び組成物を見つけることができる。布地コンディショニング剤組成物に加えられる各香料組成物は、多くの香料の特徴及び種々の物理的特性を有する多くの香料成分を含む。多使用布地コンディショニング剤製品技術分野において、香料の布地コンディショニング剤活性物質放出速度への影響は知られておらず、又は正当に評価されていない。
【0008】
従って、活性物質放出速度の変動を低減させ、製品の耐用期間中、香料の強度及び特徴の変動を減少させる種々の香料形態を含む多使用布地コンディショニング組成物を提供することが必要である。
【0009】
多使用布地コンディショニング組成物で発生する別の問題は、組成物の強い香料臭である。多使用組成物の香料臭を不快なほど強くするのに必要な量の香料を供給することなく、処理した布地に望ましい水準の香料強度を放出する必要性がある。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の第一の態様は、
(a)布地コンディショニング構成成分と、
(b)キャリア構成成分と、
(c)香料構成成分と
を含む多使用布地コンディショニング組成物であって、前記香料構成成分が
(1)前記香料組成物の少なくとも約25重量%、約40重量%、約50重量%、約60重量%及び約70重量%の、約240℃以上、より好ましくは約250℃以上の沸点を有する香料成分を含む低揮発性香料組成物、
(2)香料キャリア及びカプセル化香料組成物を含む香料マイクロカプセル、好ましくは水分活性化香料マイクロカプセルであって、前記香料キャリアが好ましくはシクロデキストリン類、デンプンマイクロカプセル、多孔質キャリアマイクロカプセル等、及びこれらの混合物を含み、前記カプセル化香料組成物が低揮発性香料成分、高揮発性香料成分及びこれらの混合物を含み、所望によりしかし好ましくは、前記香料組成物が高濃度の高揮発性香料成分、好ましくはカプセル化香料の少なくとも約25重量%、少なくとも約40重量%、少なくとも約50重量%、少なくとも約60重量%及び少なくとも約70重量%の、約240℃以下の沸点を有する香料成分を含む香料マイクロカプセル、
(3)前駆香料、
(4)好ましくは純粋な香料の組成物の総量の約25重量%未満である低臭気検出閾値香料成分、および
(5)これらの混合物
の少なくとも一つを含み、
好ましくは、前記布地コンディショニング構成成分対前記キャリア構成成分の重量比が約1:19〜約19:1であり、好ましくは、前記布地コンディショニング組成物が約90℃を超える融点を示す多使用布地コンディショニング組成物を提供する。
【0011】
本発明の別の態様は、
(a)布地コンディショニング構成成分、キャリア構成成分、及び香料構成成分を融解混合して溶融布地コンディショニング組成物を形成する工程であって、ここで香料構成成分は本発明の第一の態様により定義される工程と、
(b)前記溶融布地コンディショニング組成物を成型する工程と
を含む、布地コンディショニング組成物を製造する方法を提供する。
【0012】
本発明の別の態様は、前記布地を本発明の第一の態様による布地コンディショニング組成物と接触させる工程を含む、布地をコンディショニングする方法を提供する。
【0013】
本発明の多使用布地コンディショニング組成物は、好ましくは操作可能に組成物キャリアに接続され、多使用布地コンディショニング物品を形成する。布地コンディショニング物品は、操作可能に衣類乾燥機内部表面に接続可能である。好ましい実施形態において、物品は更にドッキング部材から構成され、組成物キャリアは動作可能にドッキング部材に接続可能であり、次にドッキング部材は操作可能に衣類乾燥機内部表面に接続可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
どのような理論にも束縛されないが、多くの加熱及び/又は軟化サイクルを経る多使用布地コンディショニング組成物に組み込まれる純粋な香料は、拡散及び/又は揮発により消耗され得ると考えられる。更に、組成物の耐用期間中、より多くの揮発性香料がより早く拡散するほど、より速く組成物から消耗されると考えられる。従って、衣類に影響を及ぼす香料の強度が、香料の損失により、後の乾燥サイクルでより低くなるだけではなく、香料の特徴もまた、高揮発性香料成分の過度により高い損失により、後のサイクルで変化する。更に、固体の布地コンディショニング組成物中に緊密にブレンドされる純粋な香料は、その固体コンディショニング組成物を軟化する効果を持ち、コンディショニング活性物質の布地への分与速度を増すと考えられる。固体組成物が(香料の損失により)比例的により少ない香料を含有し、従ってより硬くなり、一サイクル当り、より少ない活性物質を布地に放出する、より後のサイクルと比較すると、より初期の乾燥サイクルでは、固体組成物は比例的により多くの香料を含有し、従ってより柔軟で、一サイクル当り、より多くの活性物質を布地に放出する。
【0015】
多使用布地コンディショニング組成物技術分野において、布地コンディショニング組成物の放出速度及び/又は組成物臭気強度に対する香料の影響については知られておらず、又は正当に評価されていない。今日、我々は、本発明の多使用布地コンディショニング組成物に処方できるいくつかの香料元素を発見した。それは、組成物の放出速度の変動を低減させ、および/又は組成物の耐用期間中の香料の強度及び特徴の変動を低減させ、および/又は組成物の臭気、特に組成物の初期の臭気を低減させるのに役立つ。
【0016】
本発明の一つの態様は、香料構成成分を含む多使用布地コンディショニング組成物を提供し、ここで、香料構成成分は、低揮発性香料組成物、香料マイクロカプセル、前駆香料、低臭気検出閾値香料成分及びこれらの混合物の少なくとも一つを含む。
【0017】
(低揮発性香料成分及び組成物)
一実施形態において、本発明の多使用布地コンディショニング組成物は、多使用布地コンディショニング組成物総量の約0.01重量%〜約15重量%、好ましくは約0.05重量%〜約10重量%、より好ましくは約0.1重量%〜約6重量%、更により好ましくは約0.3重量%〜約4重量%及びまだその上更に好ましくは約0.5重量%〜約3重量%の低揮発性香料組成物を含む。本明細書で使用する時、用語「低揮発性香料組成物」は、組成物総量の少なくとも約25重量%、少なくとも約35重量%、少なくとも約45重量%、少なくとも約55重量%、少なくとも約65重量%及び少なくとも約75重量%の低揮発性香料成分を含むそれらの香料を意味する。本明細書で使用する時、用語「低揮発性香料成分」は、約240℃以上、より好ましくは約250℃以上の沸点(B.P.)を有する香料成分であり、B.P.は、標準圧力(すなわち、101kPa(760mm Hg))で測定される。
【0018】
多くの香料成分の沸点が、例えば、「香料薬品と香味薬品(芳香薬品)(Perfume and Flavor Chemicals (Aroma Chemicals))」、S.アークタンダー(S. Arctander)、著者により出版、1969年に記載されている。他の沸点の値は、バイルシュタインハンドブック(Beilstein Handbook)、ラングの化学のハンドブック(Lange’s Handbook of Chemistry)、及び化学と物理のCRCハンドブック(CRC Handbook of Chemistry and Physics)のような種々の化学便覧及びデータベースから得ることができる。沸点が非標準圧力、通常は標準圧力より低い圧力で与えられ又は測定される場合、標準圧力での沸点は、「化学者の手引き(The Chemist’s Companion)」、A.J.ゴードン(A.J. Gordon)及びR.A.フォード(R.A. Ford)、ジョン・ワイリー&サンズ出版社(John Wiley & Sons Publishers)、1972年、30〜36頁に記載されるもののように、沸点−圧力ノモグラフを使用して、おおよそ推定できる。該当する場合には、沸点の値は、「ピラン類及びピロール類の標準沸点のコンピューター支援による予測(Computer-Assisted Prediction of Normal Boiling Points of Pyrans and Pyrroles)」、D.T.スタントン(D.T. Stanton)ら、J.Chem.Inf.Comput.Sci.、32巻(1992)、306〜316頁、「フラン類、テトラヒドロフラン類及びチオフェン類の標準沸点のコンピューター支援による予測(Computer-Assisted Prediction of Normal Boiling Points of Furans, Tetrahydrofurans, and Thiophenes)」、D.T.スタントンら、J.Chem.Inf.Comput.Sci.、31巻(1992)、301〜310頁、及びそこに引用される参考文献、並びに「分子構造からの物理的特性の予測(Predicting Physical Properties from Molecular St
ructure)」、R.ムルガン(R. Murugan)ら、ケムテック(Chemtech)、1994年6月、17〜23頁に記載されているもののような、分子構造データを基にコンピュータプログラムによっても計算できる。
【0019】
従って、低揮発性香料成分から構成される低揮発性組成物が本発明の多使用布地コンディショニング組成物に組み込まれる場合、布地コンディショニング組成物の放出速度における変動を低減させるのに役立ち、多使用布地コンディショニング組成物の耐用期間中の香料構成成分の強度及び特徴における変動を低減させる。用語「香料」は本明細書では最も広い意味で使用され、高揮発性香料成分、低揮発性香料成分、及びこれらの混合物を含むが、これらに限定されない。高揮発性香料成分は約240℃未満のB.P.を有するそれらの成分である。低揮発性香料成分は約240℃以上のB.P.を有するそれらの成分である。別の実施形態において、香料は低揮発性香料組成物、前駆香料、低臭気検出閾値香料成分及びこれらの混合物から選択される。
【0020】
本発明の多使用布地コンディショニング組成物の低揮発性香料組成物に有用な低揮発性香料成分の非限定例としては、シクロヘキサンプロピオン酸アリル、アンブレットリド、安息香酸アミル、アミルシンナメート、アミルシンナメートアルデヒド、アミルシンナメートアルデヒドジメチルアセタール、サリチル酸イソアミル、オーランチオール、ベンゾフェノン、サリチル酸ベンジル、カジネン、セドロール、酢酸セドリル、シンナミルシンナメート、クマリン、サリチル酸シクロヘキシル、シクラメンアルデヒド、ジヒドロイソジャスモネート、ジフェニルメタン、ブラシル酸エチレン、グリシド酸エチルメチルフェニル、ウンデシレン酸エチル、イソオイゲノール、エキサルトリド、ガラクソリド、アントラニル酸ゲラニル、ヘキサデカノリド、サリチル酸ヘキセニル、ヘキシルケイ皮アルデヒド、サリチル酸ヘキシル、安息香酸リナリル、2‐メトキシナフタレン、ケイ皮酸メチル、ジヒドロジャスモン酸メチル、β−メチルナフチルケトン、ジャコウインダノン、ジャコウケトン、ジャコウチベチン(musk tibetine)、ミリスチシン、δ−ノナラクトン、オキサヘキサデカノリド−10、オキサヘキサデカノリド−11、パチュリアルコール、ファントリド(phantolide)、安息香酸フェニルエチル、酢酸フェニルエチルフェニル、α−サンタロール、チベトリド(thibetolide)、δ−ウンデカラクトン、γ−ウンデカラクトン、バニリン、酢酸ベチベリル(vetiveryl acetate)、ヤラヤラ(yara-yara)、及びこれらの混合物が挙げられる。本発明の香料組成物は、少なくとも約3種類の異なる低揮発性香料成分、より好ましくは少なくとも約4種類の異なる低揮発性香料成分、及び更により好ましくは少なくとも約5種類の異なる低揮発性香料成分を含有してもよい。
【0021】
香料技術分野では、臭気のない又はきわめてかすかな臭気を有する一部の物質が、希釈剤又は増量剤として用いられる。これらの物質の非限定例は、ジプロピレングリコール、フタル酸ジエチル、クエン酸トリエチル、ミリスチン酸イソプロピル、及び安息香酸ベンジルである。これらの物質は、例えば、いくつかのその他の香料成分を希釈及び安定化するために用いられる。この発明の目的のために、これらの物質は「低揮発性香料成分」とみなさない。
【0022】
以下は、本発明の低揮発性香料組成物の非限定例である。
【表1】

【0023】
本発明の多使用コンディショニング組成物において、好ましくは最低限にされる高揮発性香料成分は、約240℃未満のB.P.を有するものである。いくつかの特定の布地コンディショニング組成物において、いくつかの高揮発性香料成分が、例えば、製品臭を改善するために、少量使用されることができる。本発明の多使用コンディショニング組成物に有効な高揮発性香料成分の非限定例としては、アロオシメン、カプロン酸アリル、ヘプトン酸アリル、プロピオン酸アミル、アネトール、アニソール、ベンズアルデヒド、酢酸ベンジル、ベンジルアセトン、ベンジルアルコール、酪酸ベンジル、ギ酸ベンジル、プロピオン酸ベンジル、βγヘキセノール、カンフェン、カンファー、カルバクロール、左旋性カルベオール、d−カルボン、左旋性カルボン、シトラール(ネラール)、シトロネロール、酢酸シトロネリル、シトロネリルニトリル、プロピオン酸シトロネリル、クミンアルデヒド、シクラール(Cyclal)C、酢酸シクロヘキシルエチル、デシルアルデヒド、ジヒドロミルセノール、ジメチルベンジルカルビノール、ジメチルオクタノール、酢酸エチル、アセト酢酸エチル、エチルアミルケトン、安息香酸エチル、酪酸エチル、エチルヘキシルケトン、酢酸エチルフェニル、ユーカリプトール、フェンキルアセテート、フェンキルアルコール、フロールアセテート(flor acetate)(酢酸トリシクロデセニル)、フルテン(frutene)(プロピオン酸トリシクロデセニル)、γ−メチルイオノン、γ−ノナラクトン、ゲラニオール、酢酸ゲラニル、ギ酸ゲラニル、イソ酪酸ゲラニル、ゲラニルニトリル、ヘキセノール、酢酸ヘキセニル、シス‐3‐ヘキセニルアセテート、イソ酪酸ヘキセニル、シス‐3‐ヘキセニルチグレート、酢酸ヘキシル、ギ酸ヘキシル、ネオペンタン酸ヘキシル、ヘキシルチグレート、ハイドラトロピックアルコール、ヒドロキシシトロネラール、イソアミルアルコール、α−イオノン、β−イオノン、γ−イオノン、酢酸イソボルニル、安息香酸イソブチル、イソメントール、イソメントン、酢酸イソノニル、イソノニルアルコール、パラ−イソプロピルフェニルアセトアルデヒド、イソプレゴール、酢酸イソプレギル、イソキノリン、リグストラール、d−リモネン、リナロール、リナロールオキシド、酢酸リナリル、ギ酸リナリル、メントン、酢酸メンチル、メチルアセトフェノン、メチルアミルケトン、アントラニル酸メチル、安息香酸メチル、酢酸メチルベンジル、メチルカビコール、メチルオイゲノール、メチルヘプテノン、炭酸メチルヘプチン、メチルヘプチルケトン、メチルヘキシルケトン、α−イソ「γ」メチルイオノン、メチルノニルアセトアルデヒド、メチルオクチルアセトアルデヒド、酢酸メチルフェニルカルビニル、サリチル酸メチル、ミルセン、ネラール、ネロール、酢酸ネリル、酢酸ノニル、ノニルアルデヒド、オクタラクトン、オクチルアルコール(オクタノール−2)、オクチルアルデヒド、オレンジテルペン類(d−リモネン)、パラ−クレゾール、パラ−クレジルメチルエーテル、パラ−シメン、パラ−メチルアセトフェノン、フェノキシエタノール、フェニルアセトアルデヒド、酢酸フェニルエチル、フェニルエチルアルコール、フェニルエチルジメチルカルビノール、α−ピネン、β−ピネン、酢酸プレニル、酪酸プロピル、プレゴン、ローズオキシド、サフロール、α−テルピネン、γ−テルピネン、4−テルピネノール、α−テルピネオール、テルピノレン、酢酸テルピニル、テトラヒドロリナロール、テトラヒドロミルセノール、ウンデセナール、ベラトロール、バードックス、バーテネックス、ビリジン、及びこれらの混合物が挙げられる。
【0024】
香料マイクロカプセル
本発明の別の態様は、香料キャリア及びカプセル化香料組成物を含む香料マイクロカプセルを提供する。香料マイクロカプセルは、多使用布地コンディショニング組成物中の純粋な遊離香料を部分的に又は全体として交換できる香料の潜在源を提供する。この純粋な香料の量削減が、布地コンディショニング活性物質放出速度を改善し、及び/又は多使用布地コンディショニング組成物の望ましくない強い香料臭を減らし、及び/又は長く持続する布地香料効果を増進させるのに役立つと考えられる。
【0025】
本発明の一実施形態において、多使用布地コンディショニング組成物中の遊離香料を削減又は交換するため、香料組成物の一部又は全部が、一種類以上の香料キャリア中にカプセル化され、香料マイクロカプセル、好ましくは水分活性化香料マイクロカプセルを構成する。水分活性化香料キャリアの非限定例としては、シクロデキストリン類、デンプンカプセル、ゼオライトのような多孔質キャリア、及びこれらの混合物が挙げられる。従って、香料は、例えば、シクロデキストリンとの錯体中に含めるような分子封入、香料の液滴が固体壁材料中に封入されるコアセルベートマイクロカプセル化、香料の極小液滴が安定して固体ミクロ粒子のセル中に保持されるか又は香料が例えばデンプン若しくは糖マトリックス中に組み込まれる「細胞マトリックス」カプセル化、及びこれらの混合物の形態でカプセル化が可能であり、カプセル化香料組成物は、低揮発性香料成分、高揮発性香料成分及びこれらの混合物を含むことができ、純粋な遊離香料は、任意の好適な香料、好ましくは低揮発性香料組成物であることができる。香料キャリアは、多使用布地コンディショニング組成物が、高濃度の高揮発性香料成分を含有することを可能にする。従って、所望によりしかし好ましくは、前記香料キャリアは、高濃度の高揮発性香料成分、一般的にはカプセル化香料組成物の少なくとも約25重量%、少なくとも約30重量%、少なくとも約40重量%、少なくとも約50重量%、少なくとも約60重量%、及び少なくとも約70重量%の高揮発性香料成分を含む香料組成物を含有する。カプセル化香料と組み合わせた場合、純粋な香料として、いかなる種類の香料も本発明の多使用布地コンディショニング組成物に組み込むことができる。しかし、例えば、爽やかな布地の印象を与えるため、布地への使用に好ましい香料の特質がある。本明細書において純粋な香料及び/又はカプセル化香料に使用するための非限定の好ましい香料成分が、1998年2月3日発行の米国特許第5,714,137号(トリン(Trinh)ら)に記載されている。
【0026】
シクロデキストリン。本明細書で使用する時、用語「シクロデキストリン」には、6〜12のグルコース単位を含有する非置換シクロデキストリン類、特にβ−シクロデキストリン、γ−シクロデキストリン、α−シクロデキストリン及び/又はこれらの誘導体及び/又はこれらの混合物のような既知のいかなるシクロデキストリン類もが含まれる。本発明での使用に有用なシクロデキストリン類のより詳細な記載が、1998年2月3日発行の米国特許第5,714,137号(トリン(Trinh)ら)に記載されている。本明細書で好ましいシクロデキストリン類としては、β−シクロデキストリン、γ−シクロデキストリン、α−シクロデキストリン、置換β−シクロデキストリン及びこれらの混合物が挙げられ、最も好ましいのはβ−シクロデキストリンである。香料分子は、シクロデキストリン分子の空洞内にカプセル化され、分子のマイクロカプセルを形成し、一般にシクロデキストリン/香料錯体と呼ばれる。シクロデキストリン/香料錯体中の香料の充填量は、通常、シクロデキストリン/香料錯体の約3重量%〜約20重量%、好ましくは約5重量%〜約18重量%、より好ましくは約7重量%〜約16重量%である。
【0027】
シクロデキストリン/香料錯体は、カプセル化香料分子をしっかりと保持し、その結果、香料の拡散及び/又は香料の損失を防止でき、それによって、多使用布地コンディショニング組成物の臭気の強度を低減させる。しかし、シクロデキストリン/香料錯体は、水分の存在下で、容易に多少の香料分子を放出でき、それにより、長く持続する香料効果をもたらす。調製方法の非限定例が、1996年9月3日発行の米国特許第5,552,378号(トリン(Trinh)ら)及びベーコン(Bacon)らに発行の米国特許第5,348,667号に記載されている。
【0028】
本発明に有用なシクロデキストリン/香料錯体(又は香料シクロデキストリンマイクロカプセル)は、好ましくは、通常は約200マイクロメートル未満、好ましくは約150マイクロメートル未満、より好ましくは約100マイクロメートル未満、及び更により好ましくは約50マイクロメートル未満の小粒径を有する。
【0029】
本発明の多使用布地コンディショニング組成物は、多使用布地コンディショニング組成物総量の約0.1重量%〜約25重量%、好ましくは約1重量%〜約20重量%、より好ましくは約3重量%〜15重量%、及び更により好ましくは約5重量%〜約10重量%のシクロデキストリン/香料錯体を含む。
【0030】
細胞マトリックスマイクロカプセル。本発明の別の態様は、香料細胞マトリックスマイクロカプセルを含む香料構成成分を提供する。香料細胞マトリックス香料マイクロカプセル、好ましくは水分活性化及び/又は水溶性であるものは、粒子内のセル中に安定に保持された香料を含有する固体粒子である。香料細胞マトリックスマイクロカプセルについての詳細が、2001年11月15日公開のPCT国際公開特許WO01/85888及び1976年7月27日発行の米国特許第3,971,852号(ベナー(Benner)ら)に開示されている。好ましい水分活性化香料細胞マトリックスマイクロカプセルは、デンプンを細胞マトリックス材料として使用する香料デンプンマイクロカプセルである。
【0031】
水分活性化香料細胞マトリックスマイクロカプセルは、好ましくは約0.5ミクロン〜約300ミクロン、より好ましくは約1ミクロン〜約200ミクロン、最も好ましくは約2ミクロン〜約100ミクロンの大きさを有する。本発明において有用な細胞マトリックスマイクロカプセル中の好ましい香料充填量は、マイクロカプセルの約20重量%〜約70重量%、より好ましくは約40重量%〜約60重量%の範囲である。マイクロカプセルの香料充填量によるが、十分な量の香料細胞マトリックスマイクロカプセルが、望ましい濃度の香料を送達するために用いられるべきである。約50%の香料充填量を有するマイクロカプセルの場合は、マトリックスマイクロカプセルの典型的な濃度は、多使用布地コンディショニング組成物総量の約0.1重量%〜約15重量%、好ましくは約0.5重量%〜約10重量%、より好ましくは約0.8重量%〜8重量%及び更により好ましくは約1重量%〜約6重量%である。
【0032】
水分活性化香料細胞マトリックスマイクロカプセルを溶融多使用布地コンディショニング組成物中に均一に分配するためには、好適な分散剤の使用が好ましい。本発明の水分活性化細胞マイクロカプセルと組み合わせて使用するのに好ましい分散剤は、テレフタレートとポリエチレンオキシドとのブロックを有するブロックコポリマーである。より具体的には、これらのポリマーは、ポリ(エチレン/プロピレン)テレフタレート単位とポリエチレンオキシドテレフタレート単位とのモル比が約25:75〜約35:65でのエチレン及び/又はプロピレンテレフタレート並びにポリエチレンオキシドテレフタレートの繰返し単位から構成され、前記ポリエチレンオキシドテレフタレートは分子量が約300〜2,000のポリエチレンオキシドブロックを含有する。この高分子分散剤の分子量は、約5,000〜約55,000の範囲である。
【0033】
本発明の水分活性化細胞マイクロカプセルと組み合わせて使用するのに好ましい別の分散剤は、ポリエチレンオキシドとポリプロピレンオキシドとのブロックを有するブロックコポリマーである。この種類の分散剤の非限定例としては、プルロニック(Pluronic)(登録商標)界面活性剤(BASF社)及びテトロニック(Tetronic)(登録商標)界面活性剤(BASF社)が挙げられる。プルロニック(登録商標)界面活性剤は一般式H(EO)(PO)m(EO)H(式中、EOはエチレンオキシド基であり、POはプロピレンオキシド基であり、n及びmは界面活性剤中の基の平均数を表す数である)を有する。好適なプルロニック(登録商標)界面活性剤の典型的な非限定例は:
【表2】

及びこれらの混合物である。
【0034】
テトロニック(Tetronic)(登録商標)界面活性剤は、以下の一般式を有し:
【化1】

式中、EO、PO、n、及びmは、上記と同じ意味を有する。好適なテトロニック(Tetronic)(登録商標)界面活性剤の典型的な非限定例は:
【表3】

及びこれらの混合物である。
【0035】
多使用布地コンディショニングバーの調製方法において、先ず好適な分散剤が溶融布地コンディショニング組成物に混合しながら加えられ、次に細胞マトリックスマイクロカプセルが溶融布地コンディショニング組成物に混合しながら加えられ、その後、溶融布地コンディショニング組成物が押出又は成型されるのが好ましい。
【0036】
多孔質キャリアマイクロカプセル。本発明の別の態様は、香料多孔質キャリアマイクロカプセルを含む香料構成成分を提供する。本発明の多使用布地コンディショニング組成物における遊離香料の量を低減させるため、香料組成物の一部又は全部をゼオライト又は粘土のような多孔質キャリア上及び/又は中に吸収させることによってもカプセル化し、香料多孔質キャリアマイクロカプセルを形成することができる。香料がゼオライト上に吸着される際に、カプセル化香料組成物を形成する香料成分を1999年9月21日発行の米国特許第5,955,419号(バーケット・ジュニア(Barket, Jr.)ら)の記載に従って選択することができる。ゼオライト又は粘土、特に脱水/活性化ゼオライトのような多孔質鉱物キャリア物質と使用するのに好適な好ましい香料成分は、前記多孔質鉱物キャリア物質に組み込むと劣化する高濃度の不安定な香料成分を含まないものである。そのような好ましい香料の非限定例が、2003年1月16日公開の米国特許出願第2003/0013632A1号(サントス(Santos)ら)に記載されている。
【0037】
前駆香料。本発明の別の態様は、前駆香料を含む香料構成成分を提供する。用語「前駆香料」は、本明細書において前駆芳香剤、前駆香料、プロ・アコード及びこれらの混合物を含むとして定義される。そのような前駆香料としては、アセタール前駆香料、ケタール前駆香料、エステル前駆香料(例えば、コハク酸ジゲラニル)、加水分解性無機−有機前駆香料、及びこれらの混合物を挙げることができる。これらの前駆香料は、一般に、例えば、簡単な加水分解の結果として香料成分を放出若しくは香料成分に転化する不揮発性物質であるか、又はpH変化誘発の前駆香料(例えば、pH低下で誘発される)であってもよく、又は酵素的に放出可能な前駆香料でもよく、又は光誘発の前駆香料でもよい。本発明の前駆香料は、選択された前駆香料によって、可変の放出速度を示すことができる。本発明の組成物に使用するための前駆香料が、1995年1月3日発行の米国特許第5,378,468号(サフィス(Suffis)ら)、1997年5月6日発行の米国特許第5,626,852号(サフィスら)、1998年1月20日発行の米国特許第5,710,122号(シビック(Sivik)ら)、1998年2月10日発行の米国特許第5,716,918号(シビックら)、1998年2月24日発行の米国特許第5,721,202号(ウェイト(Waite)ら)、1998年4月25日発行の米国特許第5,744,435号(ハートマン(Hartman)ら)、1998年5月26日発行の米国特許第5,756,827号(シビックら)、1998年11月3日発行の米国特許第5,830,835号(セバーンズ(Severns)ら)、1999年7月6日発行の米国特許第5,919,752号(モレリ(Morelli)ら)、2000年1月20日公開の国際公開特許WO00/02986(ブッシュ(Busch)ら)、及び2001年1月18日公開の国際公開特許WO01/04248(ブッシュら)に適切に記載されている。
【0038】
低臭気検出閾値香料成分。本発明の別の態様は、低臭気検出閾値を有する香料成分を含む香料構成成分を提供する。本明細書で使用する時、香料成分の「臭気検出閾値」は、嗅覚で検出できるその香料成分の最も低い蒸気濃度である。臭気検出閾及びいくつかの臭気検出閾値が、例えば、「標準化された人間の嗅覚閾値(Standardized Human Olfactory Thresholds)」、M.ディーボス(M. Devos)ら、オックスフォード大学出版局IRL出版部、1990年、及び「臭気と味覚閾値データの編集(Compilation of Odor and Taste Threshold Values Data)」、F.A.ファツァラリ(Fazzalari)編、ASTMデータシリーズDS48A、米国材料試験協会、1978年で論じられている。少量の低臭気検出閾値香料成分の使用は、本発明の布地コンディショニング組成物放出への香料の影響を最小限にしながら香料の臭気特徴を改善できる。低臭気検出閾値香料成分の非限定例が、2001年11月15日公開のPCT国際公開特許WO01/85888に記載されている。低揮発性香料成分に加えて、これら低臭気検出閾値香料は、多使用布地コンディショニング組成物の純粋及び/又はカプセル化香料組成物総量の通常約20重量%未満、好ましくは約15重量%未満、より好ましくは約10重量%未満の低レベルで存在するのが好ましい。これらの物質は、香料組成物総量の20%より高い、及び更に100%までの濃度で使用できると理解される。いくつかの低揮発性香料成分もまた低臭気検出閾値を有する。本発明の目的のため、これらの物質は「低揮発性香料成分」とみなされる。
【0039】
布地コンディショニング構成成分
香料構成成分に加えて、本発明の多使用布地コンディショニング組成物は、布地コンディショニング構成成分及びキャリア構成成分を含む。布地コンディショニング構成成分は布地柔軟性を提供する。布地コンディショニング構成成分は、更に洗濯物に帯電防止性を付与することができる。キャリア構成成分は、布地コンディショニング構成成分と混合し、乾燥作業中の融解により布地コンディショニング構成成分が洗濯物へ移動するのに抵抗するのを助ける。キャリア構成成分は、布地コンディショニング組成物が乾燥機の操作温度を超える融点又は軟化点を示すよう選択される。ほとんどの乾燥機の作業において、このことは、布地コンディショニング組成物の融解温度が、約90℃を超えることを意味する。布地コンディショニング組成物の融解温度又は軟化温度は、約95℃を超える、約100℃を超える、約110℃を超える又は約120℃を超えることがあり得る。布地コンディショニング組成物の融解温度は、200℃未満であることができる。
【0040】
布地コンディショニング組成物の融解温度は、それ自身の重さで組成物が流れ始める温度を指す。布地コンディショニング組成物がその融点に達すると、固体の別個(discreet)の塊から流動性の液体に移る組成物が観察されるであろう。組成物の示差走査熱量計(DSC)測定で、組成物の特定の部分又は相が、乾燥機の操作温度内の温度で融解を呈し得ることが明らかになるかもしれないが、組成物の融解温度の意味するところは、組成物内の特定の部分又は相の融解温度ではなく、流動性の液体として目に見えて観察される組成物により実証されるような組成物の融解温度と理解すべきである。布地コンディショニング組成物は、多相を含む固体混合物又は単一相を含む固溶体として提供され得ると予想される。
【0041】
組成物の軟化温度は、固体の塊が容易に変形可能となる温度を指す。本発明による多くの代表的な組成物の場合、軟化温度は、融解温度よりも数度低いであろうと予測される。
【0042】
布地コンディショニング構成成分は、いかなる布地コンディショニング活性物質をも含むことができ、キャリア構成成分と融解混合すると、約90℃より大きい望ましい融解温度を示す布地コンディショニング組成物を提供し、乾燥機中でぬれた状態の洗濯物の乾燥作業中に使用すると、布地コンディショニング組成物中に存在する結果として、洗濯物に布地柔軟性を提供する。布地コンディショニング構成成分として使用できる代表的な構成成分には、通常洗濯物乾燥プロセスで用いられて布地柔軟性を提供するそれらの布地柔軟剤が含まれる。
【0043】
本発明に従って使用することができる一般の種類の布地コンディショニング活性物質は、第四級アンモニウム化合物と称されることができる。代表的な第四級アンモニウム化合物には、アルキル化第四級アンモニウム化合物、環又は環状第四級アンモニウム化合物、芳香族第四級アンモニウム化合物、ジ四級アンモニウム化合物、アルコキシル化第四級アンモニウム化合物、アミドアミン第四級アンモニウム化合物、エステル第四級アンモニウム化合物、及びこれらの混合物が挙げられる。
【0044】
代表的なアルキル化第四級アンモニウム化合物には、6〜24個の炭素原子を含有する少なくとも一つのアルキル基を有するアンモニウム化合物が含まれる。代表的なアルキル化第四級アンモニウム化合物には、ジアルキルジメチル第四級アンモニウム化合物、モノアルキルトリメチル第四級アンモニウム化合物、及びモノメチルトリアキル第四級アンモニウム化合物が挙げられる。好ましいアルキル化第四級アンモニウム化合物は、高濃度のジアルキルジメチル第四級アンモニウム化合物を含む。アルキル化第四級アンモニウム化合物の例が、アドゲン(商標)、アロサーフ(Arosurf)(登録商標)、バリクアット(Variquat)(登録商標)及びバリソフト(登録商標)の名前で市販されている。アルキル基は、脂肪族及び飽和若しくは不飽和又は直鎖状若しくは分枝状であるC〜C22基又はC〜C18基又はC12〜C22基、ベンジル基、アルキルエーテルプロピル基、水素添加タロー基、ココ(coco)基、ステアリル基、パルミチル基、及び大豆基であることができる。好ましいアルキル基は、直鎖の、飽和C12〜C22基で、より好ましくはC14〜C22基である。好ましい直鎖の、飽和アルキル基の非限定例としては、ステアリル基、水素添加タローアルキル基、及びこれらの混合物が挙げられる。代表的な環又は環状第四級アンモニウム化合物には、イミダゾリニウム第四級アンモニウム化合物が挙げられ、バリソフト(Varisoft)(登録商標)の名前で入手可能である。代表的なイミダゾリニウム第四級アンモニウム化合物には、メチル−1水素化タローアミドエチル−2−水素添加タローイミダゾリニウム−メチルサルフェート、メチル−1−タローアミドエチル−2−タローイミダゾリニウム−メチルサルフェート、メチル−1−オレイルアミドエチル−2−オレイルイミダゾリニウム−メチルサルフェート、及び1−エチレンビス(2−タロー,1−メチル,イミダゾリニウム−メチルサルフェート)が挙げられる。代表的な芳香族第四級アンモニウム化合物には、構造中に少なくとも一つのベンゼン環を有する化合物が含まれる。代表的な芳香族第四級アンモニウム化合物には、ジメチルアルキルベンジル第四級アンモニウム化合物、モノメチルジアルキルベンジル第四級アンモニウム化合物、トリメチルベンジル第四級アンモニウム化合物、及びトリアキルベンジル第四級アンモニウム化合物が挙げられる。アルキル基は、約6〜約24個の炭素原子を含有することができ、また約10〜約18個の炭素原子を含有することができ、ステアリル基又は水素添加タロー基であることができる。代表的な芳香族第四級アンモニウム化合物は、バリクアット(Variquat)(登録商標)及びバリソフト(Varisoft)(登録商標)の名前で入手可能である。芳香族第四級アンモニウム化合物は、複数のベンジル基を含むことができる。ジ四級アンモニウム化合物には、少なくとも二つの第四級アンモニウム基を有する化合物が含まれる。代表的なジ四級アンモニウム化合物は、N−タローペンタメチルプロパンジアンモニウムジクロリドであり、アドゲン(Adogen)477の名前で入手可能である。代表的なアルコキシル化第四級アンモニウム化合物には、メチルジアルコキシアルキル第四級アンモニウム化合物、トリアルコキシアルキル第四級アンモニウム化合物、トリアルコキシメチル第四級アンモニウム化合物、ジメチルアルコキシアルキル第四級アンモニウム化合物、及びトリメチルアルコキシ第四級アンモニウム化合物が挙げられる。アルキル基は、約6〜約24個の炭素原子を有することができ、アルコキシ基は、約1〜約50のアルコキシ基単位を含有することができ、ここで各アルコキシ単位は、約2〜約3個の炭素原子を含有する。代表的なアルコキシル化第四級アンモニウム化合物は、バリクアット(Variquat)(登録商標)、バルスタット(Varstat)(登録商標)及びバリクアットの名前で入手可能である。代表的なアミドアミン第四級アンモニウム化合物には、ジアミドアミン第四級アンモニウム化合物が含まれる。代表的なジアミドアミン第四級アンモニウム化合物は、バリソフト(Varisoft)(登録商標)の名前で入手可能である。本発明に従って使用することができる非限定の代表的なアミドアミン第四級アンモニウム化合物は、メチル−ビス(タローアミドエチル)−2−ヒドロキシエチルアンモニウムメチルサルフェート、メチルビス(水素添加タローアミドエチル)−2−ヒドロキシエチルアンモニウムメチルサルフェート及びメチルビス(ステアロイルアミドエチル)−2−ヒドロキシエチルアンモニウムメチルサルフェートである。非限定の代表的なエステル第四級化合物は、メチルビス(ステアロイルオキシエチル)−2−ヒドロキシエチルアンモニウムメチルサルフェート、ジメチルビス(ステアロイルオキシエチル)アンモニウムメチルサルフェート、メチルビス(水素添加タローオイルオキシエチル)−2−ヒドロキシエチルアンモニウムメチルサルフェート、及びこれらの混合物である。
【0045】
本発明の組成物に使用できる他の第四級アンモニウム化合物は、例えば、2003年10月16日公開の米国特許出願第2003/0195130A1号(レンチ(Lentsch)ら)及び2000年8月22日発行の米国特許第6,107,270号(スミス(Smith)ら)に開示されている。
【0046】
第四級アンモニウム化合物は、構成成分が本発明による布地柔軟性を付与するように使用されることを可能にするいかなる対イオンをも含むことができる。代表的な対イオンには、塩化物、メチルサルフェート、エチルサルフェート、及びサルフェートが含まれる。しかし、塩化物イオンは、鋼製乾燥機ドラムのさびの原因となる傾向のため、時として好ましくない。
【0047】
布地コンディショニング活性物質として使用できる第四級アンモニウム化合物は、比較的純粋な若しくは濃縮した第四級アンモニウム化合物として入手可能であり、又は媒質で提供され得る。代表的な媒質には、溶媒及び/又は界面活性剤が含まれる。第四級アンモニウム化合物が媒質で提供される場合、媒質中に、少なくとも約50重量%の間、又は約50重量%〜約99重量%、又は約70重量%〜約95重量%、又は約75重量%〜約90重量%の量で提供されてもよい。第四級アンモニウム化合物の代表的な媒質として、アルコール類、グリコール類、非イオン性物質、脂肪族アルコール類、脂肪酸類、トリグリセリド類、及び固体エステル類が挙げられる。使用可能な代表的なアルコールは、イソプロパノールである。使用可能な代表的なグリコール類には、ヘキシレングリコール及びプロピレングリコールが挙げられる。代表的な非イオン性物質には、エトキシ化アルコール類が挙げられる。代表的な脂肪族アルコール類には、ステアリルアルコール類が挙げられる。代表的な脂肪酸類には、硬質タロー酸類及びステアリン酸が挙げられる。代表的なトリグリセリド類には、水素添加タローが挙げられる。代表的な固体エステル類には、ステアリン酸ステアリルが挙げられる。本発明で使用するのに好ましい布地コンディショニング構成成分は、約70%のメチルビス(水素添加タローアミドエチル)−2−ヒドロキシエチルアンモニウムメチルサルフェート及び約30%のエトキシ化脂肪酸界面活性剤を含むバリソフトDS−110(Varisoft DS-110)(商標)を含み、ゴールドシュミット化学社(Goldschmidt Chemical Company)、ウイスコンシン州ジェーンビルから入手できる。
【0048】
キャリア構成成分
布地コンディショニング組成物のキャリア構成成分は、布地コンディショニング活性物質を組成物内に収容するのに役立ち、布地コンディショニング活性物質をぬれた状態の洗濯物に移動させることができ、また乾燥機の操作温度より大きい融解温度又は軟化温度を有する布地コンディショニング組成物を提供するいかなる構成成分又は構成要素であってもよい。本発明に従って使用することができる代表的なキャリア構成成分としては、エチレンビスアミド類、一級アルキルアミド類、アルカノールアミド類、ポリアミド類、少なくとも12個の炭素原子を含有するアルコール類、少なくとも12個の炭素原子のアルキル鎖を含有するアルコキシル化アルコール類、少なくとも12個の炭素原子を含有するカルボン酸類、及びこれらの誘導体が挙げられる。
【0049】
代表的なエチレンビスアミド類としては、以下の式1を有するものが挙げられ、
【化2】

式中、R及びRは、少なくとも6個の炭素原子を有するアルキル基であり、直鎖状又は分枝状、飽和又は不飽和、環状又は非環状であることができ、エチレンオキシド基及び/又はプロピレンオキシド基を含むことができる。R及びRは、C〜C24アルキル基であることができ。R及びRは、同じであっても又は異なっていてもよい。代表的なエチレンビスアミド類としては、エチレンビステルアミド(ethylene bisteramide)、エチレンビスオレアミド(ethylene bisoleamide)及びエチレンビスベヘンアミド(ethylene bisbehenamide)が挙げられる。好ましいエチレンビスアミドは、N,N’−エチレンビスステアルアミドを含むアクラワックスC(Acrawax C)(商標)であり、IMS社、オハイオ州シャグリンフォールズ(Chagrin Falls)から入手可能である。
【0050】
代表的な一級アルキルアミド類としては、以下の式2を有するものが挙げられ、
【化3】

式中、Rは、直鎖状又は分枝状、飽和又は不飽和、環状又は非環状であってもよいC〜C24アルキル基であり、R及びRは、水素又は直鎖状若しくは分枝状、飽和若しくは不飽和、環状若しくは非環状であるC〜C24アルキル基である。R及びRは、同じであっても又は異なっていてもよい。代表的な一級アルキルアミンは、ステアルアミドである。
【0051】
代表的なアルカノールアミド類としては、以下の式3を有するものが挙げられ、
【化4】

式中、R6は、直鎖状又は分枝状、飽和又は不飽和、環状又は非環状であってもよいC〜C24アルキル基である。R及びR8は、同じであっても又は異なっていてもよい。異なっている場合、一つは水素で、他方はCOH又はCOHのようなアルカノール基であることができる。同じである場合、それらは各々COH又はCOHのようなアルカノール基であることができる。
【0052】
代表的なアルコール類としては、式R−OHを有するものが挙げられ、式中、Rは、直鎖状又は分枝状、飽和又は不飽和、環状又は非環状であることができるC12〜C24アルキル基である。代表的なアルコール類には、ステアリルアルコール及びベヘニルアルコールが挙げられる。代表的なアルコキシル化アルコール類としては、式R10−O(AO)を有するものが挙げられ、式中、R10は、直鎖状又は分枝状、飽和又は不飽和、環状又は非環状であるC12〜C24アルキル基であり、AOはエチレンオキシド又はプロピレンオキシド基であり、xは1〜100の数字である。
【0053】
布地コンディショニング組成物は、布地コンディショニング構成成分、キャリア構成成分、及び任意成分を、全ての構成成分を融解するのに十分な温度で混合することにより調製できる。混合の工程は、好ましくは約100℃を超える温度で行われる。一般に、構成成分は、組成物の構成成分を害し又は変色させるほど高い温度で混合されるべきではない。布地コンディショニング組成物の多くの構成成分にとって、混合温度は約180℃未満であり得る。代表的な混合の範囲は約120℃〜約150℃である。香料を潜在的な熱分解からよりよく保存するために、製造時の本発明の溶融布地コンディショニング組成物の相対的な高温のため、低揮発性香料組成物のような純粋でカプセル化されてない香料組成物は、得られる溶融布地コンディショニング混合物が押出し又は成型される前にできるだけ遅く溶融布地コンディショニング混合物に加えられることが好ましい。更に、高熱及び酸化の影響から起こりうる分解を低減させるために、溶融構成成分及び溶融組成物は、窒素のヘッドスペース又はブランケットのもとで加工、例えば、加熱、混合、及び/又は成型されるのが好ましい。
【0054】
いったん構成成分が十分に混合されると、組成物は成形され、望ましい形状を備える。形状は、固体の単一構造として提供されてもよい。代表的な形状には、布地コンディショニング組成物の表面が乾燥作業中に洗濯物に暴露されるよう洗濯機内に配置できるブロック又はストリップが含まれる。代表的な形状には、方形ブロック及び方形ストリップが挙げられる。更なる形状には、暴露表面及び縁部がより良い分与のために曲がっているか又は丸くなっている半円筒形が挙げられる。布地コンディショニング組成物は、少なくとも約5gの大きさを有して提供され得る。少なくとも約5gの大きさを有して布地コンディショニング組成物が提供される場合、乾燥機の複数回のサイクルにおいて布地柔軟性及び/又は帯電防止性が洗濯物に提供されることが期待される。代表的な大きさは約30g〜約170gである。布地コンディショニング活性物質及びキャリア構成要素は共に混合され、乾燥機内部に配置されると乾燥サイクルの間望ましい量の布地コンディショニング活性物質を放出する布地コンディショニング混合物を提供できる。布地コンディショニング構成成分対キャリア構成成分の代表的な重量比は、約1:19〜約19:1である。布地コンディショニング構成成分対キャリア構成成分の比率は、約1:10〜約10:1、及び約3:7〜約9:1であることができる。布地コンディショニング構成成分への言及は、布地柔軟性の提供に関与する物質を指し、布地コンディショニング活性物質と共に存在する可能性がある媒質を含むものではないと理解されるべきである。すなわち、布地コンディショニング活性物質は、溶媒又は界面活性剤であることができる媒質で市販されている場合がある。更に、媒質は、キャリア構成成分と同じであってもよいし、異なっていてもよい。
【0055】
任意成分。本発明の組成物は、汚れ放出剤、キレート剤、移染防止剤、染料固着剤、塩素除去剤、蛍光増白剤、賦香剤、抗菌剤、殺真菌剤、しわ抑制剤、酸化防止剤、防腐剤、可塑剤、防虫剤、蛾忌避剤、加工助剤、離型剤及びこれらの混合物のような任意成分の有効量を含有することができる。好ましい汚れ放出ポリマー、キレート剤、移染防止剤、染料固着剤、塩素除去剤及び酸化防止剤が、2000年4月4日発行の米国特許第6,046,154号(トリン(Trinh)ら)及びそこに引用される参考文献に記載されている。好ましい賦香剤(シクロデキストリン類、金属塩及びゼオライトなど)、しわ抑制剤、抗菌剤、殺真菌剤、防腐剤、防虫剤、及び蛾忌避剤が、1999年10月19日発行の米国特許第5,968,404号(トリン(Trinh)ら)及びそこに引用される参考文献に記載されている。
【0056】
処理剤。処理剤の非限定例は、バイバー(Vybar)103ポリマーのような、炭化水素ポリマーで、ベイカー・ヒューズ(Baker Hughes)のベイカー・ペトロライト・ポリマー部門(Baker Petrolite Polymers Division)、オクラホマ州サンドスプリングスから入手できる。この炭化水素ポリマーは、泡や斑点を排除するのに役立ち、香料結合剤の働きをする。
【0057】
布地コンディショニング組成物は、組成物が乾燥作業中に、ぬれた状態の洗濯物に接触するよう、混転乾燥機の内部表面、例えば、乾燥機の乾燥機フィン(又はバッフル)上に操作可能に接続されることができる。組成物は、例えば、米国特許公報通し番号第2003/0192197で開示されたクレードルのようなクレードルにより、操作可能に乾燥機内部に接続されることができる。
【0058】
乾燥サイクル中、布地コンディショニング組成物は、十分な量の布地コンディショニング組成物を放出し、望ましいレベルの柔軟性及びフレッシュニング性、並びにもし要望があれば、帯電防止性を提供すべきである。更に、布地コンディショニング組成物は、布地コンディショニング活性物質をあまり多く放出すべきではない(洗濯物のしみをもたらすであろう)。乾燥サイクル中、布地コンディショニング組成物は、乾燥した洗濯物1ポンド(0.45kg)につき約0.01〜約1gの布地コンディショニング組成物を放出するものと見込まれている。乾燥サイクルごとに放出される量は、乾燥した洗濯物1ポンド(0.45kg)につき約0.02〜0.75gの布地コンディショニング組成物であることができ、また乾燥した洗濯物1ポンド(0.45kg)につき約0.05〜0.50gの布地コンディショニング組成物であることができる。乾燥機の大きさ及び布地コンディショニング組成物の大きさは、異なる型の乾燥機及び乾燥条件に対して変わり得ると理解すべきである。例えば、工業洗濯施設及び住宅又は消費者環境において通常使用されている乾燥機には、種々の大きさがある。
【0059】
用語「多使用」は、布地コンディショニング組成物の交換を必要とする前に洗濯物を乾燥させるために、その交換を必要としないうちに、本発明の多使用布地コンディショニング組成物が、少なくとも2サイクル、好ましくは少なくとも約10サイクル、より好ましくは少なくとも約20サイクル、更により好ましくは少なくとも約30サイクル、その上更により好ましくは少なくとも約40サイクル、及び再び更により好ましくは少なくとも約50サイクルの間、望ましい量の布地コンディショニング活性物質を洗濯物に送達するために使用できることを意味する。用語「洗濯物」は洗濯されるいかなる繊維製品又は布地材料をも指すことを理解すべきである。
【0060】
本発明による多使用布地コンディショニング組成物が使用できる乾燥機には、洗濯物から水を除くために熱及び攪拌を用いるいかなる型の全自動衣類乾燥機も含まれる。代表的な乾燥機には、電気又はガスで加熱される混転型の乾燥機が挙げられ、そこで洗濯物は、乾燥機の作業中に洗濯物を混転させる回転ドラム内に用意される。
【0061】
好適な布地コンディショニング組成物の例として、米国特許出願第2003/0195130号のパラグラフ[0029]〜[0051]に記載のものが挙げられ、ここで、使用される香料は、上に記載される香料Aである。
【0062】
以下は、インスタント組成物の更なる非限定例である。
【表4】

(a) エチレンビス−ステアルアミド
(b) 約70%のメチルビス−(水素添加タローアミドエチル)2−ヒドロキシエチルアンモニウムメチルサルフェート、及び約30%のアルキルエトキシレートを含み、ゴールドシュミット化学社(Goldschmidt Chemical Corporation)、ウイスコンシン州ジェーンズビルから入手可能。
(c) β−シクロデキストリンの香料錯体。
【表5】

(d) 非錯体化型β−シクロデキストリン、約20マイクロメートル未満の粒径を有する。
【0063】
実施例4及び5において、デンプンマイクロカプセルを混合しながら柔軟剤融解混合物に加える前に、ポリ(エチレン/プロピレン)テレフタレート−ポリエチレンオキシドテレフタレートブロックコポリマーを混合しながら混合物に加え、得られた混合物を型に注ぎ、多使用布地コンディショニングバーを形成する
本明細書全体を通じて言及する、全ての特許、特許出願(及びそれらに基づいて発行された特許、並びにそれらに相当する公開された外国特許出願)、および刊行物の開示を、本明細書に参考として組み込む。しかし、本明細書に参考として組み込まれる文献のいずれもが本発明を教示又は開示していることを認めるものではないことを明言する。
【0064】
特に記載のない限り、冠詞「a」、「an」、及び「the」は、「1つ又はそれ以上」を意図する。
【0065】
特に指定のない限り、本明細書に記載のパーセンテージは、全て重量による。本明細書全体を通じて記載されるあらゆる最大数値限定は、それより小さいあらゆる数値限定を、そのようなより小さい数値限定が本明細書に明確に記載されているかのように含むことを理解すべきである。本明細書全体を通じて記載されるあらゆる最小数値限定は、それより大きいあらゆる数値限定を、そのようなより大きい数値限定が本明細書に明確に記載されているかのように含む。本明細書全体を通じて記載されるあらゆる数値範囲は、そのようなより広い数値範囲内に入るそれより狭いあらゆる数値範囲を、そのようなより狭い数値範囲が全て本明細書に明確に記載されているかのように含む。
【0066】
本発明の特定の実施形態を例示し記載したが、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、他の様々な変更及び修正を実施できることが、当業者には明白であろう。従って、本発明の範囲内にあるそのような全ての変更及び修正を、添付の特許請求の範囲で扱うものとする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)布地コンディショニング構成成分と、
(b)キャリア構成成分と、
(c)香料構成成分と
を含む多使用布地コンディショニング組成物であって、前記香料構成成分が
(1)前記香料組成物の少なくとも約25重量%の、約240℃以上の沸点を有する香料成分を含む低揮発性香料組成物、
(2)香料キャリア及びカプセル化香料組成物を含む香料マイクロカプセル、
(3)前駆香料、
(4)低臭気検出閾値香料成分、および
(5)これらの混合物
の少なくとも一つを含み、
前記布地コンディショニング組成物が、操作可能に衣類乾燥機内部表面に接続可能であり、
前記多使用が少なくとも10乾燥機サイクルであることを特徴とする、多使用布地コンディショニング組成物。
【請求項2】
前記香料構成成分が、少なくとも前記低揮発性香料組成物を含み、約240℃以上の沸点を有する香料成分が、香料構成成分の少なくとも約50重量%を構成する、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記香料構成成分が、前記香料構成成分の少なくとも約25重量%の、約250℃以下の沸点を有する香料成分を含む、請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項4】
前記香料構成成分が、前記布地コンディショニング組成物の少なくとも約0.1重量%〜約25重量%の香料マイクロカプセルを含み、前記マイクロカプセルがシクロデキストリン香料マイクロカプセルである、請求項1に記載の組成物。
【請求項5】
前記香料構成成分が、前記布地コンディショニング組成物の少なくとも約0.1重量%〜約25重量%の香料マイクロカプセルを含み、前記マイクロカプセルがデンプンマイクロカプセルである、請求項1に記載の組成物。
【請求項6】
更に分散剤を含み、前記分散剤が、ポリ(エチレン/プロピレン)テレフタレート−ポリエチレンオキシドテレフタレートブロックコポリマー、ポリプロピレンテレフタレート‐ポリ(エチレンオキシド)テレフタレートブロックコポリマー、エチレンオキシドとプロピレンオキシドとのブロックコポリマー、又はこれらの混合物の少なくとも一つから選択される、請求項5に記載の組成物。
【請求項7】
前記香料構成成分が、前記布地コンディショニング組成物の少なくとも約0.1重量%〜約25重量%の香料マイクロカプセルを含み、前記マイクロカプセルが、ゼオライトを含む多孔質香料キャリアマイクロカプセルである、請求項1に記載の組成物。
【請求項8】
前記香料構成成分が少なくとも前駆香料を含み、前記前駆香料が、アセタール前駆香料、ケタール前駆香料、エステル前駆香料、加水分解性無機−有機前駆香料、又はこれらの混合物の少なくとも一つから選択される、請求項1〜6又は7に記載の組成物。
【請求項9】
前記布地コンディショニング構成成分が、メチルビス(タローアミドエチル)‐2‐ヒドロキシエチルアンモニウムメチルサルフェート及びメチルビス(水素添加タローアミドエチル)‐2‐ヒドロキシエチルアンモニウムメチルサルフェート、メチルビス(ステアリロイルオキシエチル)‐2‐ヒドロキシエチルアンモニウムメチルサルフェート、ジメチルビス(ステアリロイルオキシエチル)アンモニウムメチルサルフェート、メチルビス(水素添加タローオイルオキシエチル)‐2‐ヒドロキシエチルアンモニウムメチルサルフェート、又はこれらの混合物の少なくとも一つを含み、
前記キャリア構成成分が、エチレンビスアミド類、第一級アルキルアミド類、アルカノールアミド類、ポリアミド類、少なくとも炭素原子数12を含有するアルコール類、少なくとも炭素原子数12を含有するアルコキシル化アルコール類、少なくとも炭素原子数約12を含有するカルボン酸類、これらの誘導体類、又はこれらの混合物の少なくとも一つを含む、請求項1〜7又は8に記載の組成物。
【請求項10】
布地をコンディショニングする方法であって、前記布地に接触する布地を請求項1〜8又は9に記載の布地コンディショニング組成物と接触させる工程を含む、方法。

【公表番号】特表2007−524775(P2007−524775A)
【公表日】平成19年8月30日(2007.8.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−554342(P2006−554342)
【出願日】平成17年2月25日(2005.2.25)
【国際出願番号】PCT/US2005/006384
【国際公開番号】WO2005/085404
【国際公開日】平成17年9月15日(2005.9.15)
【出願人】(590005058)ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー (2,280)
【Fターム(参考)】