説明

改良型ノイズ軽減装置を備えたタイヤトレッド

本発明は、タイヤ用のトレッド(1)であって、トレッド(1)は、ショアーAスケール硬度が少なくとも65のゴム材料で作られ、トレッドは、幅W及び深さDの全体として周方向の少なくとも1本の溝(2)を備え、溝(2)は、溝底部(21)によって互いに接合されている2つの対向したトレッド部分によって画定され、トレッドは、全体として周方向の少なくとも1本の溝(2)内に形成された複数枚の閉鎖メンブレン(4)を有し、各閉鎖メンブレン(4)は、溝(2)をこの溝の断面の少なくとも50%にわたって閉鎖し、平均厚さがせいぜい2mmの各閉鎖メンブレン(4)は、液体が流れると撓むことができる、トレッドにおいて、閉鎖メンブレン(4)は、ショアーAスケール硬度がせいぜい62の材料で作られ、このショアーAスケール硬度は、トレッドのショアーAスケール硬度よりも低いことを特徴とするトレッドに関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タイヤ用のトレッドであって、全体として周方向の溝に沿って流れる空気の共鳴によって引き起こされるノイズ(騒音)を軽減する可撓性装置を備えたトレッドに関する。
【背景技術】
【0002】
タイヤが路面に沿って走行すると共にこのタイヤのパッチが路面に接触したとき、空気が全体として周方向の溝及び路面それ自体により形成されるパイプ中を循環するようになることが知られており、このパイプは、両端が開口している。このパイプ中の空気は、振動状態の空気柱を形成し、その共鳴振動数は、パイプの2つの端相互間の距離、それ故、路面と接触状態にある溝の長さで決まる。
【0003】
溝内における空気のこの共鳴は、これらタイヤを備えた車両において、車両の内部にノイズを生じさせると共に車両の外部にノイズを生じさせるという効果を有する。
【0004】
これら内部及び外部ノイズは、通常、1kHz又は約1kHzの振動数に対応しており、この振動数は、人間の耳が特に敏感な振動数である。かかる共鳴ノイズを軽減するため、ゴム材料で作られた複数枚の比較的薄いクロージャメンブレンを周方向又は全体として周方向の各溝内に取り付けることが慣例であり、各クロージャメンブレンは、溝の断面(横断面)全体又は少なくともこの断面の大部分を占める。各クロージャメンブレンは、溝の底部から延びるのが良く又は溝を画定している壁のうちの少なくとも1つに固定されるのが良い。比較的薄いという表現は、特に雨天での運転時に液体の流れの影響で溝の断面を開くために各クロージャメンブレンが撓むことができるということを意味している。
【0005】
これらクロージャメンブレンにより、各周方向溝内の空気柱の長さは、接触パッチにおける溝の全長と比較して減少し、この結果、共鳴振動数の変化が生じる。この振動数は、人間の耳に対する敏感性が低い共鳴振動数値に向かってシフトされる。
【0006】
当然のことながら、濡れた路面上における運転時に水排除機能を維持するためには、このメンブレンは、水の圧力の作用を受けて適度に撓み、かくして水の断面を開くことができるということが必要である。溝内で振動する空気柱の共鳴を軽減するこの種の種々の解決手段が提案された。
【0007】
かかる方式は、例えば、欧州特許第0908330(B1)号明細書、特にこの特許明細書の図4aに記載されている。
【0008】
しかしながら、ショアーAスケール硬度が極めて高いゴム材料で作られたトレッドを有する或る特定のタイヤに関し、先行技術のこの解決手段の使用により、多くの欠点が生じることが判明した。
【0009】
これら欠点のうちの1つは、雨天での良好な水流れ特性を維持するよう可撓性の極めて高いメンブレンを得るためには、トレッドの構成材料のショアーAスケール硬度が極めて高いと仮定すると、このメンブレンの厚さを減少させなければならないということと関連している。
【0010】
これ又上述の欠点と組み合わせ関係をなすもう1つの欠点は、この極めて薄いメンブレンを成形することが極めて困難になるということと関連している。具体的に説明すると、各メンブレンを成形するために金型又はモールド内でこの目的のために形成される中空部に原料を充填することは、全く不可能であるというわけでないにしても困難である。実際に起こることとして、原料は、これがこのメンブレンを成形するために提供されている空間を完全に満たす前において閉塞状態になって加硫状態になり、この加硫は、メンブレンの厚さが極めて薄いことの結果である。その結果、ショアーAスケール硬度が高い材料の場合、得られるクロージャメンブレンは、このメンブレンが形成される溝の断面を部分的に塞ぐに過ぎない。この結果、成形欠陥が生じ、これにより、タイヤが新品の場合、完全には軽減されない共鳴ノイズが生じる。
【0011】
定義
【0012】
溝は、材料の対向した壁により画定された空間内の容積部であり、材料のこれら壁は、溝底部によって互いに連結される。溝は、材料の2つの対向した壁を隔てる平均距離に一致した幅及び壁の高さの実質的に測定値に等しい深さを有する。溝の対向した壁は、タイヤの通常の使用条件下では互いに接触することはない。
【0013】
タイヤ接触パッチに関し、タイヤがその通常の取り付けリムに取り付けられた使用条件、圧力及び荷重使用条件(例えばE.T.R.T.O.、J.A.T.M.A.又はT.R.A.規格で定められている)下において走行しているとき、タイヤと路面との間の接触をもたらす接触領域(又は接触パッチ)が形成される。
【0014】
硬化後におけるゴムコンパウンドのショアーAスケール硬度は、1997規格ASTM・D2240に従って測定される。
【0015】
本願において、材料は、そのショアーAスケール硬度が少なくとも65に等しい場合、高いショアーAスケール硬度を有すると称される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0016】
【特許文献1】欧州特許第0908330(B1)号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
本発明の目的は、タイヤ用のトレッドに対して技術的課題解決手段を提供することにあり、このトレッドは、高いショアーAスケール硬度の材料で作られ、全体として周方向の溝が共鳴ノイズを軽減すると同時に雨天での良好な水排除性能を維持するクロージャメンブレンを備え、これらクロージャメンブレンは、先行技術のクロージャメンブレンの欠点を生じさせないで成形可能である。
【課題を解決するための手段】
【0018】
この目的を達成するため、本発明は、タイヤ用のトレッドを提案し、トレッドは、ショアーAスケール硬度が少なくとも65のゴム材料で作られ、トレッドは、幅W及び深さDの全体として周方向の少なくとも1本の溝を備え、かかる溝は、溝底部によって互いに接合されている2つの対向したトレッド部分によって画定されている。また、全体として周方向の少なくとも1本の溝内には、この溝をその横断面の少なくとも50%にわたって閉鎖する複数枚のクロージャメンブレンが形成され、これらクロージャメンブレンは、多くとも2mmの厚さを有し、これらクロージャメンブレンは、液体が流れると撓むことができる。このトレッドは、クロージャメンブレンが多くとも62のショアーAスケール硬度を有する材料で作られ、このショアーAスケール硬度は、トレッドのショアーAスケール硬度よりも低いことを特徴とする。
【0019】
かかる構造体を成形する方法は、タイヤトレッドの溝に可撓性壁を成形する取り外し可能な装置に関して2009年に出願された特許出願に記載されている。この出願(国際公開2010/1461805パンフレットとして2010年12月23日に公開されている)は、タイヤのトレッドのトレッドパターンを形成するようになった周方向に配列された内張り要素を有する形式の金型(モールド)であって、これら内張り要素がトレッドパターンに溝の形状を形成するようになったビードを有することを特徴とする金型を記載している。この金型は、各々が内張りに固定された本体を有する1つ又は2つ以上のインサート及びヘッドを更に有する。これらインサートの面のうちの一方又は他方にはスリット又は1つ若しくは2つ以上の窪みが設けられ、これらスリット又は窪みは、チャネルの壁のうちの少なくとも1つに関節連結される薄い柔軟性メンブレンの成形に寄与するようになっている。これらインサートは、ビードのうちの少なくとも1つ内に設けられ、その結果、スリット又は窪みは、チャネルの長手方向に実質的に垂直に設けられるようになっている。
【0020】
有利には、トレッドの形成材料のショアーAスケール硬度とクロージャメンブレンの形成材料のショアーAスケール硬度の差は、少なくとも10ポイントである。
【0021】
有利には、各クロージャメンブレンは、溝をこの溝の横断面の少なくとも90%にわたって閉鎖する。
【0022】
特定のショアーAスケール硬度の材料のこの組み合わせは、溝の所望の断面全体を占め、加硫後、溝に沿って流れる液体の圧力の影響を受けて容易に撓むことができる薄いメンブレン(厚さが多くとも2mm)を成形によって得ることができるということを意味している。
【0023】
好ましくは、クロージャメンブレンは、溝の底部に連結され、このことは、これらクロージャメンブレンが溝の底部を少なくとも部分的に形成する材料に組み込まれるということを意味している。有利には、溝の底部の構成材料、即ち、溝の底部から少なくとも1mmの深さにわたって延びる材料は、トレッドの構成材料とは異なっており、トレッドの材料のショアーAスケール硬度よりも低い多くとも62に等しいショアーAスケール硬度を有する。
【0024】
溝の底部を少なくとも部分的に形成する材料という表現は、この溝の周長全体にわたって又は、変形例として、ちょうど各クロージャメンブレンの各側で、溝内の2枚のクロージャメンブレンを隔てる距離よりも短い長さにわたって周方向に延びるのが良い材料であることを意味している。
【0025】
溝底部のこの材料は、クロージャメンブレンの構成材料と同一であるのが良く又は変形例として、クロージャメンブレンが溝の底部に合体する場所での荷重の集中を回避するようトレッドの構成材料のショアーAスケール硬度とクロージャメンブレンの構成材料のショアーAスケール硬度との間の値をとるショアーAスケール硬度を有する。
【0026】
各クロージャメンブレンの厚さは、乗用車に取り付けられたタイヤに関し、少なくとも0.2mmに等しく且つ多くとも2.0mmに等しい。好ましくは、各溝は、その横断面の少なくとも50%にわたり、より好ましくは、少なくとも70%にわたり閉鎖される。
【0027】
本発明の他の特徴及び他の利点は、添付の図面を参照して以下において与えられる説明から明らかであり、添付の図面は、非限定的な例として、本発明の内容の幾つかの実施形態を示している。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明のトレッドの一部分の平面図であり、この部分が路面と接触状態にある接触パッチを形成している状態を示す図である。
【図2】図1のトレッドのII‐II線矢視部分断面図である。
【図3】水で覆われている路面上における走行形態の図2と同一の断面図である。
【図4】本発明の変形形態としてのトレッドの部分平面図であり、各クロージャメンブレンの各側で溝底部を形成する材料がトレッドの材料とは異なっている状態を示す図である。
【図5】図4のV‐V線矢視断面図である。
【図6】本発明の別の変形形態としてのトレッド断面図である。
【図7】本発明の別の変形形態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
図1は、サイズ225/55R16のタイヤに取り付けられたトレッド1の平面図である。図示のトレッド1は、周方向(この方向は、軸線XX′で図示されている)の2本の真っ直ぐな主要溝2を備えている。周方向溝は、10mmの平均幅W及び8mmの深さD(図2で見える)を有している。このトレッドは、外面が走行中、路面に接触するようになった踏み面(トレッド表面)3を形成する複数個の要素を有している。
【0030】
この図1上には点線で、このタイヤがその通常の使用条件、即ち2.5バールのインフレーション圧力及び677daNの荷重を受けたときに路面と接触状態にある接触パッチの輪郭5が重ね合わされた状態で描かれている。この例では、路面と接触状態にある接触パッチの平均長さLは、143mmに等しい。
【0031】
空気柱が走行中、路面との接触により各主要溝2内に延びる状態で生じており、この空気柱は、振動し始めて、空気柱の長さの関数である振動数で共鳴する。各空気柱の共鳴振動数を変えるため、この長さを減少させる。これは、各周方向溝2が各溝を閉鎖するための複数枚のクロージャメンブレン4を有しているからである。クロージャメンブレン相互間のこの平均距離Pは、接触パッチの長さLよりも短く、その結果、各溝について接触パッチ中に常に少なくとも1枚のクロージャメンブレンが存在するようになる。図示の例では、各クロージャメンブレン4は、溝2の底部から7.5mmの高さにわたって延びている。これらクロージャメンブレン4の厚さは、この場合、0.8mmに等しい。
【0032】
この例では、溝のクロージャメンブレン4は、ショアーAスケール硬度が35の材料で作られている。トレッドの形成材料のショアーAスケール硬度は、67である。
【0033】
図2は、図1のトレッドの部分断面図であり、この断面は、II‐II線に沿って取られている。
【0034】
この図2は、クロージャメンブレン4が非撓み位置にあり、溝2の断面の少なくとも80%にわたって溝2の断面を閉鎖している状態を示している。この図2は、クロージャメンブレン4が溝2の底部21に高さHまで連結されたベース41を有し、この高さは、この特定の場合、溝2の深さDの93%に等しい。さらに、このクロージャメンブレン4は、事実上溝2の幅全体を占めている。ただし、液体の流れがこの溝に沿って流れているときに、かかるクロージャメンブレン4の撓みを容易にすることができるよう適当な隙間が残されている。
【0035】
乾いた路面上の走行形態では、空気の流れだけでは、クロージャメンブレン4が撓むようにするには十分ではなく、従って、クロージャメンブレンは、図2に示されているように振動状態の空気柱の長さを減少させるために溝を閉鎖する。
【0036】
図3は、タイヤが水で覆われた路面上を走行しているとき、図2で用いられた断面と同一の箇所で取った断面図である。この図3は、クロージャメンブレン4が接触パッチ内にあるときに撓み、かくして水が流れることができるようにしている状態を示している。トレッドの基本材料と比較して、クロージャメンブレン4の構成材料の弾性の増大及び柔軟性の増大により、クロージャメンブレンが水を流し、かくしてハイドロプレーニングの恐れを制限するに足るほど撓むことが可能である。各メンブレンは、いったん撓むと、溝の底部21から測定して高さH*を呈し、この高さH*は、クロージャの厚さ(この特定の場合、この厚さは、0.8mmに等しい)が薄ければ薄いほど、より一層低くなる。クロージャメンブレンの形成材料のショアーAスケール硬度が低ければ低いほど、この高さH*も又それだけ一層低くなる。
【0037】
図4は、本発明のトレッドの変形形態としてのトレッドの部分平面図であり、各クロージャメンブレン4の各側に形成される溝底部21の材料は、トレッドの構成材料とは異なっている。
【0038】
この変形形態では、各クロージャメンブレン4は、溝2の底部21に連結されたベース41(図5に見える)を有する。図4は、クロージャメンブレン4の各側で周方向に、溝の底部41がクロージャメンブレン4の構成材料と同一の材料で作られていることを示している。かかる構造体の利点は、かかる構造体によりメンブレンの成形が容易になり、メンブレンのベースがAスケール硬度の低い材料で正確に形成される確実性が確保されるということにある。もう1つの利点は、メンブレンのこれらベース周りの柔軟性が良好になるということにある。
【0039】
図5は、図4のV‐V線矢視断面図である。この図5は、溝4の底部41からのトレッドの厚み中において、クロージャメンブレン4の構成材料の延長部として、少なくとも1mmの厚さ(U)にわたり同一材料11が設けられ、この厚さが溝の底部21に対して測定されていることを示している。
【0040】
図6に示された別の変形形態では、トレッド1は、ショアーAスケール硬度が70に等しい材料で作られ、この材料は、このトレッドの走行面3を形成している。各クロージャメンブレンは、ショアーAスケール硬度が50に等しい材料で作られ、各クロージャメンブレンのベース41は、溝2の底部21に連結されている。各クロージャメンブレン4とトレッド1との間に連結部を生じさせるため、溝底部41の下に位置し、厚さUの部分11は、ショアーAスケール硬度がトレッドの材料のショアーAスケール硬度とクロージャメンブレンのショアーAスケール硬度との間の値をとる材料で作られている。この特定の場合、溝底部41のショアーAスケール硬度は、60に等しい。
【0041】
図7は、本発明の別の変形形態を示しており、この場合、クロージャメンブレン4は全て、トレッドの構成材料のショアーAスケール硬度に多くとも等しく、更に、トレッドの構成材料のショアーAスケール硬度よりも少なくとも10ポイント低いショアーAスケール硬度を有する材料で作られている。さらに、クロージャメンブレン4が液体の流れの影響を受けて撓むのを一段と容易にするため、これらクロージャメンブレン4は、踏み面3の垂線Tに対して角度Jだけ傾けられている。クロージャメンブレン4の方向は、各クロージャメンブレンがその初期状態では―このことは、クロージャメンブレンが製造金型を出たままの状態であることを意味している―このクロージャメンブレン4が液体の流れの影響を受けて撓むようになる四分円内に位置するような方向であり、この流れは、タイヤの移動方向Mとは逆の方向Fに向いている。この形態は、当然のことながら、かかるトレッドを備えたタイヤに好ましい走行方向を与え、この好ましい走行方向をタイヤに取り付けられた可視装置によって示すことが可能である。トレッドの踏み面の垂線Tに対して測定されたこの傾斜角度Jは、好ましくは、多くとも30°に等しいよう選択される。
【0042】
本発明は、図示すると共に説明した実施形態には限定されず、本発明の範囲から逸脱することなく、かかる実施形態の種々の改造例を想到できる。具体的に言えば、これら同一のクロージャメンブレンを用いて横方向に又は斜めに差し向けられている溝を閉鎖することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
タイヤ用のトレッド(1)であって、前記トレッド(1)は、ショアーAスケール硬度が少なくとも65のゴム材料で作られ、前記トレッドは、幅W及び深さDの全体として周方向の少なくとも1本の溝(2)を備え、前記溝(2)は、溝底部(21)によって互いに接合されている2つの対向したトレッド部分によって画定され、前記トレッドは、前記全体として周方向の少なくとも1本の溝(2)内に形成された複数枚のクロージャメンブレン(4)を有し、各クロージャメンブレン(4)は、前記溝(2)を該溝の横断面の少なくとも50%にわたって閉鎖し、平均厚さが多くとも2mmの各クロージャメンブレン(4)は、液体が流れると撓むことができる、トレッドにおいて、前記クロージャメンブレン(4)は、ショアーAスケール硬度が多くとも62の材料で作られ、該ショアーAスケール硬度は、前記トレッドのショアーAスケール硬度よりも低い、トレッド。
【請求項2】
前記トレッドの形成材料のショアーAスケール硬度と前記クロージャメンブレン(4)の形成材料のショアーAスケール硬度の差は、少なくとも10ポイントである、請求項1記載のトレッド。
【請求項3】
前記クロージャメンブレン(4)は、各溝(2)内で前記溝の前記底部(21)から延びている、請求項1又は2記載のトレッド。
【請求項4】
各クロージャメンブレン(4)は、前記溝(2)を該溝の横断面の少なくとも90%にわたって閉鎖している、請求項3記載のトレッド。
【請求項5】
前記溝の前記底部(21)の構成材料、即ち、前記溝の前記底部から少なくとも1mmの深さにわたって延びる材料は、前記トレッドの構成材料とは異なっており、前記トレッドの材料のショアーAスケール硬度よりも低い多くとも62に等しいショアーAスケール硬度を有する、請求項3又は4記載のトレッド。
【請求項6】
前記溝底部(21)の材料のショアーAスケール硬度は、前記トレッドの構成材料のショアーAスケール硬度と前記クロージャメンブレン(4)の構成材料のショアーAスケール硬度との間の値をとる、請求項5記載のトレッド。
【請求項7】
前記クロージャメンブレン(4)は全て、同一角度(J)だけ傾けられており、該角度(J)は、前記トレッドの走行面に垂直に測定され、多くとも30°に等しい、請求項1〜6のうちいずれか一に記載のトレッド。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2013−517183(P2013−517183A)
【公表日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−549328(P2012−549328)
【出願日】平成23年1月18日(2011.1.18)
【国際出願番号】PCT/EP2011/050587
【国際公開番号】WO2011/089107
【国際公開日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【出願人】(512068547)コンパニー ゼネラール デ エタブリッスマン ミシュラン (169)
【出願人】(508032479)ミシュラン ルシェルシュ エ テクニーク ソシエテ アノニム (499)