改良型多機能ディスペンサ
液体の化学濃縮物を希釈液と混合し容器から分配するためのディスペンサ。ディスペンサは、2つの摺動自在な排出装置アセンブリを備え、そのうちの一方は回転可能でもある。化学濃縮物の濃度を同時に調節することによって高流速及び低流速が得られる。ディスペンサは、化学濃縮物の希釈量の高い精度並びに高流速及び低流速の能動的な位置調整を有する。ディスペンサはまた、動作中に濃度の適切な選択を可能にし、動作中のロックイン機能を有する。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
[関連出願の相互参照]
優先権は、2001年1月12日に提出された仮出願60/261,613号及び2001年9月19日に提出された出願第09/956,294号に基づいており、本願はこれらの一部継続出願である。
【0002】
[連邦政府による資金提供を受けた研究開発の記載]
適用されない。
【0003】
[発明の背景]
本発明の分野は、化学濃縮物用ディスペンサ、特に多数の流速及び様々の濃度での化学濃縮物の分配である。
【0004】
本発明に関連するタイプのディスペンサは、米国特許第5,320,288号及び第5,372,310号で開示されている。これらの特許で開示されたスプレー装置は、キャリア流体及び化学製品の流れを制御することができるが、正確で制御されたやり方で制御することはできない。
【0005】
米国特許第2,719,704号は、排出装置通路41及び43を備えるバルブ・エレメント31を開示している。これらは、取入開口58及び61と相互接続している。
【0006】
米国特許第2,991,939号及び第4,901,923号は、ノズルを通って流れる水の中に引き込まれる濃縮物の量を制御するための様々なサイズの開口を有する回転可能なディスクを有するエダクタ・タイプのディスペンサを開示している。
【0007】
化学濃縮物を分配するディスペンサは、瓶が充填される場合などの低速度、及びバケットが充填されるときなどの高速度で濃縮物を分配する能力を有するべきである。バケットの充填の例では、低濃度及び高濃度の化学濃縮物の両方を供給することできることが望ましい。
【0008】
従来技術は、様々なサイズの開口を備える回転可能なディスクを有する濃縮物流通路を備える回転可能なエダクタ・タイプのディスペンサか、摺動する開ベンチュリかのいずれかを提供している。摺動と回転の両方をする排出装置並びにバルブを備え、様々な濃度の化学濃縮物を様々な流速で供給することができる分配装置は提供していない。
【0009】
2001年9月19日に提出された出願第09/956,294号では、様々な流速で濃縮物容器からの水流中に様々な濃度の化学濃縮物を分配するためのディスペンサが開示されている。この出願の教示は、参照により援用される。開示されているこのディスペンサは、一方の端部で加圧された水の供給源と接続されるように構成された取入端部と、取入ハウジングに接続された他方の端部の排出口とを備える通し穴を有する本体部材を備える。バルブ部材が、本体部材の通し穴の中に摺動自在に配置されている。排出装置が、本体部材内で摺動自在且つ回転可能に受けられている。排出装置は、バルブ部材と接触しており、化学濃縮物の供給源と流体的に連絡している。トリガ部材が、排出装置の摺動自在な運動を引き起こすために、本体部材及び排出装置に接続されている。排出装置及びバルブ部材は、化学濃縮物の様々な濃度と水並びに化学濃縮物の様々な流速の制御を提供するように製造及び配置されている。
【0010】
本発明は、デバイスの動作中の濃度選択部材の回転を防止することで先に開示されたディスペンサの機能を改良することによって、第09/956,294号に開示されているディスペンサの改良を提供する。これは、送出される希釈製品の品質にとって、すなわちキャリア流に対する濃縮物の正確な比及び得られる混合物濃度にとって重要である。先に開示された設計では、「オン」状態中に濃度選択デバイスが回転することが可能である。濃度選択部材のこの回転中に、混合室への濃縮製品の流れが遮断され、その後、様々な製品流速に対応する新たな位置で再開される。「オン」状態中にこれが起こることができる場合、分配が行われている容器内で希釈濃度の製品を流すキャリア流/水が不正確となり、多くのこのような濃縮製品と同様に、目的どおりに機能しなくなる。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0011】
[発明の概要]
「オン」時の回転防止機能として上述したものを提供するために、インターロックガイド機能部(feature)がディスペンサ本体構成部品に設けられ、ガイド機能部を受け入れる対応する凹部が排出装置構成部品に設けられることで、ディスペンサトリガを押下することによって排出装置が駆動されて移動するとガイドが凹部と係合して、低速流状態又は高速流状態へ移る間も係合したままとなる。係合すると、ガイド機能部は排出装置アセンブリの回転を防止するが、トリガ構成部品を使用してユーザによって駆動されたとき、及び排出装置アセンブリを「オフ」状態に戻すための内部圧縮ばねによって駆動されたときに、排出装置アセンブリの線形移動を可能にする。ガイド機能部及び凹部は、「オフ」状態で係脱し、排出装置アセンブリは、ユーザによる希釈濃度の選択のために自由に回転する。
【0012】
本発明の一態様は、様々な濃度の化学濃縮物を濃縮物容器から水流中に様々な流速で分配するためのディスペンサを提供する。ディスペンサは一方の端部で加圧された水の供給源と接続されるように構成された取入口端部と、他方の端部の排出口とを備える通し穴を有する本体部材を備える。製品通路及びベント通路は通し穴と連絡している。排出装置は通し穴内で摺動自在且つ回転可能に収納される。ガイド部材は通し穴内に位置し、止め部材は排出装置上に配置される。止め部材にはガイド部材の上を通る少なくとも1つの通路があり、ガイド部材と係合する少なくとも1つの止め表面でもある。ガイド部材、止め部材、及び止め表面が、排出装置の軸方向移動を停止させるが、通路がガイド部材と位置合わせされると排出装置の軸方向移動を可能にし、軸方向移動を可能にするように構築及び構成される。
【0013】
一態様では、ディスペンサは、第1の部品及び第2の部品を備え、そのうちの一方のみが回転可能であり、排出装置の第1の部品が回転可能であり、本体部分から延びている。
【0014】
さらに別の態様では、排出装置の摺動自在な運動を引き起こすために、本体部材及び排出装置に接続されているトリガ部材があり、トリガ部材は、一体ヒンジを有するラッチ機構をさらに備える。
【0015】
別の実施形態では本発明は、様々な濃度の化学濃縮物を濃縮物容器から水流中に様々な流速で分配するためのディスペンサであって、
一方の端部で加圧された水の供給源と接続されるように構成された取入口端部と、他方の端部の排出口とを備える通し穴を有する本体部材と、
通し穴と連絡している製品通路及びベント通路と、
通し穴内で摺動自在且つ回転可能に受けられる排出装置と、
通し穴内に配置されるガイド部材と、
排出装置上に位置する止め部材と、
ガイド部材の上を通り、少なくとも一方が止め表面を備える、止め部材の少なくとも2つの通路と、
ガイド部材と係合する少なくとも1つの止め表面であって、ガイド部材、止め部材、及び止め表面が、1つの段階で排出装置の軸方向移動を停止させ、第2の段階で通路の一方がガイド部材と位置合わせされると第1の軸方向移動を可能にし、第3の段階で止め部材の通路の他方がガイド部材と位置合わせされると第2の軸方向移動を可能にするように構築及び構成される、少なくとも1つの止め表面とを備える、様々な濃度の化学濃縮物を濃縮物容器から水流中に様々な流速で分配するためのディスペンサを提供する。
【0016】
別の態様では、バルブ部材を備え、バルブ部材が、本体部材の通し穴の中に摺動自在に配置され、排出装置に動作可能に連動する第1のバルブ部材及び第2のバルブ部材を備え、排出装置が第3の段階にあり、第1のバルブ部材が第2のバルブ部材に対して線形に摺動可能な方式で運動するとき、第1の流速が達成され、排出装置が第2の段階にあり、第2のバルブ部材が本体部分に対して線形に摺動可能な方式で運動し、第1のバルブ部材が第2のバルブ部材に対して線形に運動するとき、第2の流速が達成されるように構築及び構成されている。
【0017】
本発明の一般的な目的は、化学濃縮物の様々な濃度での水流中への混合を行い、混合された濃縮物を制御された流速で分配することができる分配装置を提供することである。
【0018】
別の目的は、取り付けられた水の供給部の圧力にかかわらず、少ない気泡、少ない気体同伴、及び低エネルギーの液体充填を生み出す、閉鎖式ディスペンサである。
【0019】
他の一般的な目的は、スプレー及び/又は充填の両方が可能であり、流速及び希釈の両方に対する制御を与え、それ自体分離することができないように瓶と一体化される分配装置である。
【0020】
さらに別の目的は、プラスチック部品から成り、したがって生産が経済的で使い捨て可能又は再生可能なディスペンサである。
【0021】
さらに別の目的は、動作中に適切な濃度選択を提供する上記のタイプのディスペンサである。
【0022】
さらに別の目的は、化学濃縮物を正確に分配することができる上記のタイプのディスペンサである。
【0023】
さらに別の目的は、動作中のロックイン機能を有する上記のタイプのディスペンサである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
[好ましい実施形態の説明]
図1及び図2を参照すると、ディスペンサ10は、容器又は瓶16と接続するための容器コネクタ14を備える本体部材12を有する。好ましいコネクタ・システムは共通に所有される2001年11月9日に提出された出願第10/037,569号 に完全に記載されており、本明細書にその教示を組み込む。本体部材12の一方の端部には、加圧された水をディスペンサに供給するためのホース・アタッチメント18がある。ハンドル17がアタッチメント18の下に設けられている。他方の端部には、混合された化学溶液を分配するためのスパウト22及びノズル20がある。可撓性のチューブ15が、ノズル20とスパウト22の間に延びている。
【0025】
図1、図3及び図4を参照すると、ディスペンサ10は、発散する通路24aを備える第1の外側排出装置部品24と、収束する通路26aを備える第2の内側排出装置部品26とから成る排出装置11を備える。これらは、液密な接触を提供するOリングシール52及び56によって本体部材12に摺動自在に接続されている。ディスペンサ10を通る水の流れを制御するためのバルブ・アセンブリ28も、本体部材12内に摺動自在に収容され、ディスペンサが作動中に排出装置部品26と接触している。バルブ・アセンブリ28は作動中でない時排出装置部品26から離れ、シール64及び66が圧力の範囲で密封することを可能にする。ホース・アタッチメント18が、スナップ固定具34によって本体部材12に回転可能に接続されている。逆流防止装置30が、ホース・アタッチメント18内に配置され、本体部材12との接触部のためのOリングシール32を有する。本体部材12の反対端では、ノズル20が排出装置部品24に取り付けられている。
【0026】
環状の溝36が、排出装置部品24内に設けられ、44などの穴内に延びるシャフト(図示せず)を有するトリガ40上の42で示すようなフランジ部分を有するトリガ40のヘッド部分38を収容している。ラッチ部材46が、部材12から上向きに延びて、トリガ40の通路48を通って嵌合している。
【0027】
図7に示すように、排出装置部品24は、排出装置部品24と26の間の隙間27に化学濃縮物を注入するためのL字型の通路90〜94を有する。これらの通路90〜94は、異なる濃度の化学濃縮物を計量するために異なる直径又は幅を有する。したがって、通路90〜94を有する排出装置部品24は、希釈調節部材として働く。通路のない例もあり、通路がないことによって濃縮物の流れが遮断及び妨害され、このような例は洗浄機能のみを提供するために使用される。これは、ブランク通路である89で示される。浸漬チューブ19が、本体部材12に接続され、化学濃縮物を通路21を用いて本体部材12の孔13内に吸い上げるために容器16内に延びている。シール部材23が、排出装置部品26と本体部材12の間に配置されている。ベント通路25が、容器16と孔13を接続している。排出装置部品24は、通路90〜94を排出装置部品26の内部に入れて配置されている。ばね54が、排出装置部品26及び排出装置部品24をトリガ40のヘッド部分38のほうへ偏倚させる。
【0028】
同様に図7を参照すると、指標リング85及び切欠き77を備える排出装置24が示されている。図13に示すように、これらは、本体部材12から延びているアーム72及び73上の突起75を収容する。これは、排出装置24及び通路21の希釈調節機能の方向付けとともに指標機能を提供する。
【0029】
図3及び図4からわかるように、4重Oリング60が、バルブ・ヘッド部分58の溝57内に取り付けられている。Oリング60は、後で述べるような流れ制御要素として働く。通路33を有するバルブ部材28は、溝59を備えるヘッド部分58を有する。Oリングシール66が、ヘッド部分58の溝59内に据え付けられ、別のOリングシール64がカラー62上に配置されている。ガスケット67がキャップ68用に設けられ、ホース・シールが69の所に設けられている。
【0030】
図14を参照すると、本体部材12内で、排出装置部品26のキー部材76を収容し、摺動するが回転可能でない接続を可能にするために、本体部材12がキー溝70を有することがわかる。
【0031】
図7、図8、及び図9〜図12からわかるように、セレクタ・リング86が排出装置部品24から延びている。セレクタ・リング86は、本体部材12内で通路90〜94を通路21と方向付けるために、ガイド部材74の上を通る切欠き95〜98を有する。成形プロセスにおいて補助を行うシール部分である、コア部分88もある。
【0032】
図3を再び参照すると、希釈調節デバイス112が示されている。このデバイスは、2001年9月19日に提出された同一出願人に譲渡された出願09/956,294号に完全に記載さている。この希釈調節デバイス112又はアダプタは、管状部材を通路90〜94内に嵌合させて、排出装置24の端部分87内に嵌合する。
【0033】
動作
ディスペンサの動作を説明することによってディスペンサのより良い理解が得られるであろう。図4を参照すると、ディスペンサが閉位置で示されている。ホースなどの加圧された水の供給源は、ホース・アタッチメント18と接続されることになる。この例では、バルブ・ヘッド58上のシール66が、カラー62を密封し、シール64がバルブ着座部分65を密封している。したがって、水は、これら2つの構成部品の間及び孔13内を通過することができない。この密封効果は、バルブ58及び62に接してアタッチメント18を通って入る水の流れによって補助されている。ばね54及び水の力はまた、動作時に排出装置部品24のヘッド31を本体接触表面79から遠ざかるように配置する。
【0034】
ここで図5を参照すると、トリガ40が本体部材12のほうへ移動し、その結果、バルブ部分58がアタッチメント18のほうへ移動し、シール66はもはやカラー62と係合しなくなる。この位置では、孔13内への流れなどを許すカラー62内に配置された溝(図示せず)があるため、水は2つの構成部品の間を流れることができる。これは、低速流の状態である。この位置では、4重Oリング60は流れ制御要素として働く。すなわち、水圧及び水流が増加すると、リングは膨張して、カラー62内の溝を部分的に充填する。このことは、取入口の水の供給圧力変動にかかわらず一定の流速を維持する。そのとき、水は通路33を通り、排出装置部品26の通路26a内に入ることができる。
【0035】
この低速流状態は、図12においてアイコン129で示されている瓶を充填するために利用される。排出装置部品24及び26をこの位置に位置付けるために、セレクタ・リング86には、ガイド部材74がセレクタ・リング86と指標リング85の間に位置する中間止め部99と係合するまで排出装置部品24及び26が本体部材12内の内側に移動することを可能にするように、ガイド部材74と方向付けられる切欠き95がある。同時に、濃縮物が容器16から通路24a内の水流に流れ込むことを可能にするために、通路92が通路21及び浸漬チューブ19と方向付けられる。本体部材12における、ガイド部材74によって係合されたときの切欠き96とアイコン129の間の方向付けは90°であるが、アイコン129と通路21の間の方向付けは180°であることに留意すべきである。トリガ40及びラッチ46は、この低速流状態で係合することができないことにさらに留意すべきである。これは、以下の段落で言及する高速流状態と一貫している。
【0036】
高速流の状態を開始するためには、トリガ40を本体部材12のほうへさらに移動させる。これは図6に示されている。この位置では、シール66がカラー62から遠ざかるだけでなく、カラー62もまたバルブ着座部分65から遠ざかる。この位置では、水は、ヘッド部分58とカラー62内の溝63の間からだけでなく、カラー62とバルブ着座部分65の間からも流れることはできない。この高速流の状態では、高速流の状態に保持することができるように必要に応じてトリガ40が一体ヒンジを備えるラッチ46と係合することができることに留意すべきである。
【0037】
この高速流状態は、図10においてアイコン131で示されているバケットを充填するために利用される。排出装置部品24及び26をこの位置に位置付けるために、セレクタ・リング86には、ガイド部材74が指標リング85と係合するまで排出装置部品24及び26が本体部材12内の内側に移動することを可能にするように、ガイド部材74と方向付けられる切欠き97がある。同時に、濃縮物が容器16から通路24a内の水流に流れ込むことを可能にするために、通路94が通路21及び浸漬チューブ19と方向付けられる。
【0038】
高速又は低速流状態のときなどの、前に説明したディスペンサ10を通る前述した流れ状態の間、濃縮物は、浸漬チューブ19及び通路21などを通って容器16から引き上げられることになる。しかし、図4で前述したように、通路21を覆って配置されたシール部材23があり、それによって容器16からいかなる製品も引き上げられない。それと同時に、シール部材23もまた、ベント通路25を閉じる。図5及び図6の両方からわかるように、シール部材23は、製品及びベント通路21及び25の両方からそれぞれ遠ざかるように移動する。この位置では、引き上げられた製品は、図10に示すように、希釈調節部材50の5つの通路90、91、92、93及び94のうちの1つに入ることが可能である。それによって濃縮物は、隙間27内に吸い上げられ、通路26a及び24aを通って流れる水と混合される。通路26a内で収束し、通路24a内に発散する水によって圧力低下が生じる。
【0039】
シール部材23内の開口23aと様々な通路90〜94との方向付けは、図13に示す指標によって容易にされる。
【0040】
混合された溶液は、その後、ノズル20を通り、スパウト22内に配置されたチューブ15を通って流出する。この例でのチューブ15は可撓性であり、排出装置24が本体部材12から内側及び外側に移動することを可能にする。製品はチューブ15及びスパウト22を通過する。これは、バケット又は瓶を充填するときに使用される位置である。前に説明したように、低速流の状態は瓶を充填するときに使用されるが、高速流の状態はバケットなどの大きな容器を充填するために使用される。スパウト22はディスペンサをバケット22aに架けることを可能にする。必要に応じて、「スクラバ・ウォッシャ」などを充填する目的で、又はディスペンサを壁に取り付けるとき、ホース(図示せず)をスパウト22に接続することができる。ディスペンサ10は、ノズル20と従来型のスプレー・ヘッド(図示せず)のアタッチメントとの交換によってスプレー・ユニットに容易に変換することができる。これは図16に示されている。前にも述べたように、溶液の濃度は、希釈調節部材90〜94とともに排出装置24を回転することによって容易に調節することができる。希釈調節部材に伴う低速及び高速の流れの状態によって、複数のディスペンサ・へッドの使用が不要になる。
【0041】
図9には、洗浄機能を示すアイコン130が示されている。これは、化学濃縮物を全く吸い上げることなく水が通路24aを通過することによって達成される。この位置では、切欠き96は、ガイド74が指標リング85と係合するまで排出装置部品24及び26が本体部材12内の内側に移動して高速流状態をもたらすことを可能にするために、ガイド部材74と方向付けられる。濃縮物が水とともに通路24a内に吸い上げられないように、浸漬チューブ19と方向付けられる通路はない。
【0042】
図11では、アイコン132が無流状態を示す。これは、リング86がガイド部材74と接触し、その結果、排出装置部品24及び26が本体部材12内の内側に移動することができず、したがってベント通路25も濃縮物通路21も開くことができないように、セレクタ・リング86に切欠きを設けないことによって達成される。これは、排出装置24が加圧された水の有無に関係なくこの位置に回転させられている間に、容器の内容物が分配されることができないことを確実にする役割を果たす。
【0043】
図7及び図9〜図10からわかるように、排出装置部品24を通して濃縮物を搬送することができる5つの通路90〜94がある。高速流及び低速流に対して1つの希釈比のみが望まれる場合、前述のバケット及び瓶の充填について示したように、2つの通路しか必要ない。図15において標準構成充填のライン1で示すようなより多くの機能が望まれる場合、高速流高濃縮物用が1つ、高速流中濃縮物用が1つ、高速流低濃縮物用が1つ、低速流低濃縮物用が1つ、及び低速流高濃縮物用が1つの、5つの通路が利用される。高濃縮物、中濃縮物、及び低濃縮物は、通路90〜94のサイズによって調節される。
【0044】
標準構成スプレーのライン2に示し、前述したように、ディスペンサには、図16において135で示すようなスプレー・ヘッドを設けることができる。この場合、スプレー・ヘッドは、ライン1の標準構成充填について前述したような機能の全てを果たすことができる。登録製品充填のライン3及び登録商品スプレーのライン4は、前述の高速機能及び低速機能を使用するが、通路90〜94の全てが高濃縮物機能を果たすように設計される、ディスペンサ10の使用を示す。
【0045】
ディスペンサ10に関して6つの位置機能が図15の絵図に示されているが、これらの位置の1つは、図11に関して前述したような停止無流状態であり得る。
【0046】
したがって、高速流及び低速流状態で使用することができるだけでなく、混合された溶液の濃度を変動させるために調節することもできる、極めて多目的なディスペンサが提供されることがわかるであろう。ディスペンサ10は、一旦容器に接続されたあと、使い捨て可能且つ/又は再生可能であるように、経済的に生産される。図面に示すように、構成部品のほとんどは成形プラスチックから成り、ポリプロピレンが好ましい。これにより、トリガ通路48内のラッチ部材46のための一体ヒンジ機能が得られる。
【0047】
ディスペンサ10によって良い持ち心地が提供されることもわかるであろう。これは、ハンドル17を本体部材12の下に、トリガ40から外を向けて配置して、トリガ40上に親指を配置することを可能にすることによって達成される。
【0048】
ディスペンサ10の重要な機能は、切欠き95〜98内でのガイド部材74の方向付けである。これにより、流れ状態中に排出装置部品24の回転が防止され、化学製品の正確な濃度の送出が可能になる。ガイド部材がノッチ95〜98と方向付けられていない場合に、セレクタ・リング86がガイド部材74と接触する止め表面を与えることにさらに留意すべきである。これにより、排出装置11が本体部材内の内側に移動することが防止される。指標リング85は、排出装置が本体部材12内に移動したときに、切欠き95〜98がガイド部材の上を移動してガイド部材が指標リング85と接触するときの、第2の止め表面を提供する。
【0049】
ディスペンサ10はトリガ40用のラッチ機能とともに、好ましく説明されてきた。明らかに、これは必ずしも必要不可欠な機能ではなく、除去することができる。逆流防止装置をユニット自体に使用することも必ずしも必要不可欠ではない。これは、供給ラインの上流側で得ることもできる。また、スパウト22は、とげ100などによってホース・アタッチメントの利点を与える一方、バケット・アタッチメントの利点をさらに与えることができるにもかかわらず、除去することもできる。容器コネクタ14が、容器とともにディスペンサを捕捉する使用を提供することも必ずしも必要不可欠ではない。ディスペンサ10は、補充可能な容器とともに使用することができる。ディスペンサが1つの通路を通って流れるように制限することが望ましい例もある。このことは、本体部材12及び排出装置部品24内の溝を通るピンを配置することによって又はロックアウト・クリップと呼ばれる部分を付け加えることによって得られる。このクリップが取り付けられると下部の排出装置の選択部分が回転することが難しくなる。本発明の範囲内でのこれらすべて、及びその他の変更は、頭記の特許請求の範囲によって定義された範囲内にあることが述べられている。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】容器を伴う本発明のディスペンサの斜視図である。
【図2】図1に示すディスペンサの側部立面図である。
【図3】ディスペンサ構成部品の分解図である。
【図4】閉位置にあるディスペンサの断面図である。
【図5】低速流状態にあるディスペンサを示す図4と同様の図である。
【図6】高速流状態にあるディスペンサを示す図4と同様の図である。
【図7】ディスペンサの排出装置を示す斜視図である。
【図8】排出装置接触部及びガイド表面を示すディスペンサ・ハウジングの部分図である。
【図9】ディスペンサ内で利用する排出装置の一部の立面図である。
【図10】ディスペンサ内で利用する排出装置の一部の立面図である。
【図11】ディスペンサ内で利用する排出装置の一部の立面図である。
【図12】ディスペンサ内で利用する排出装置の一部の立面図である。
【図13】ディスペンサ内の排出装置の指標を示す断面図である。
【図14】排出装置部品がキー溝内の所定位置にある、図8に示す本体部材の端面図である。
【図15】ディスペンサの様々な機能を示す図の凡例である。
【図16】スプレー・ヘッドを有するディスペンサを示す、図1と同様の斜視図である。
【背景技術】
【0001】
[関連出願の相互参照]
優先権は、2001年1月12日に提出された仮出願60/261,613号及び2001年9月19日に提出された出願第09/956,294号に基づいており、本願はこれらの一部継続出願である。
【0002】
[連邦政府による資金提供を受けた研究開発の記載]
適用されない。
【0003】
[発明の背景]
本発明の分野は、化学濃縮物用ディスペンサ、特に多数の流速及び様々の濃度での化学濃縮物の分配である。
【0004】
本発明に関連するタイプのディスペンサは、米国特許第5,320,288号及び第5,372,310号で開示されている。これらの特許で開示されたスプレー装置は、キャリア流体及び化学製品の流れを制御することができるが、正確で制御されたやり方で制御することはできない。
【0005】
米国特許第2,719,704号は、排出装置通路41及び43を備えるバルブ・エレメント31を開示している。これらは、取入開口58及び61と相互接続している。
【0006】
米国特許第2,991,939号及び第4,901,923号は、ノズルを通って流れる水の中に引き込まれる濃縮物の量を制御するための様々なサイズの開口を有する回転可能なディスクを有するエダクタ・タイプのディスペンサを開示している。
【0007】
化学濃縮物を分配するディスペンサは、瓶が充填される場合などの低速度、及びバケットが充填されるときなどの高速度で濃縮物を分配する能力を有するべきである。バケットの充填の例では、低濃度及び高濃度の化学濃縮物の両方を供給することできることが望ましい。
【0008】
従来技術は、様々なサイズの開口を備える回転可能なディスクを有する濃縮物流通路を備える回転可能なエダクタ・タイプのディスペンサか、摺動する開ベンチュリかのいずれかを提供している。摺動と回転の両方をする排出装置並びにバルブを備え、様々な濃度の化学濃縮物を様々な流速で供給することができる分配装置は提供していない。
【0009】
2001年9月19日に提出された出願第09/956,294号では、様々な流速で濃縮物容器からの水流中に様々な濃度の化学濃縮物を分配するためのディスペンサが開示されている。この出願の教示は、参照により援用される。開示されているこのディスペンサは、一方の端部で加圧された水の供給源と接続されるように構成された取入端部と、取入ハウジングに接続された他方の端部の排出口とを備える通し穴を有する本体部材を備える。バルブ部材が、本体部材の通し穴の中に摺動自在に配置されている。排出装置が、本体部材内で摺動自在且つ回転可能に受けられている。排出装置は、バルブ部材と接触しており、化学濃縮物の供給源と流体的に連絡している。トリガ部材が、排出装置の摺動自在な運動を引き起こすために、本体部材及び排出装置に接続されている。排出装置及びバルブ部材は、化学濃縮物の様々な濃度と水並びに化学濃縮物の様々な流速の制御を提供するように製造及び配置されている。
【0010】
本発明は、デバイスの動作中の濃度選択部材の回転を防止することで先に開示されたディスペンサの機能を改良することによって、第09/956,294号に開示されているディスペンサの改良を提供する。これは、送出される希釈製品の品質にとって、すなわちキャリア流に対する濃縮物の正確な比及び得られる混合物濃度にとって重要である。先に開示された設計では、「オン」状態中に濃度選択デバイスが回転することが可能である。濃度選択部材のこの回転中に、混合室への濃縮製品の流れが遮断され、その後、様々な製品流速に対応する新たな位置で再開される。「オン」状態中にこれが起こることができる場合、分配が行われている容器内で希釈濃度の製品を流すキャリア流/水が不正確となり、多くのこのような濃縮製品と同様に、目的どおりに機能しなくなる。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0011】
[発明の概要]
「オン」時の回転防止機能として上述したものを提供するために、インターロックガイド機能部(feature)がディスペンサ本体構成部品に設けられ、ガイド機能部を受け入れる対応する凹部が排出装置構成部品に設けられることで、ディスペンサトリガを押下することによって排出装置が駆動されて移動するとガイドが凹部と係合して、低速流状態又は高速流状態へ移る間も係合したままとなる。係合すると、ガイド機能部は排出装置アセンブリの回転を防止するが、トリガ構成部品を使用してユーザによって駆動されたとき、及び排出装置アセンブリを「オフ」状態に戻すための内部圧縮ばねによって駆動されたときに、排出装置アセンブリの線形移動を可能にする。ガイド機能部及び凹部は、「オフ」状態で係脱し、排出装置アセンブリは、ユーザによる希釈濃度の選択のために自由に回転する。
【0012】
本発明の一態様は、様々な濃度の化学濃縮物を濃縮物容器から水流中に様々な流速で分配するためのディスペンサを提供する。ディスペンサは一方の端部で加圧された水の供給源と接続されるように構成された取入口端部と、他方の端部の排出口とを備える通し穴を有する本体部材を備える。製品通路及びベント通路は通し穴と連絡している。排出装置は通し穴内で摺動自在且つ回転可能に収納される。ガイド部材は通し穴内に位置し、止め部材は排出装置上に配置される。止め部材にはガイド部材の上を通る少なくとも1つの通路があり、ガイド部材と係合する少なくとも1つの止め表面でもある。ガイド部材、止め部材、及び止め表面が、排出装置の軸方向移動を停止させるが、通路がガイド部材と位置合わせされると排出装置の軸方向移動を可能にし、軸方向移動を可能にするように構築及び構成される。
【0013】
一態様では、ディスペンサは、第1の部品及び第2の部品を備え、そのうちの一方のみが回転可能であり、排出装置の第1の部品が回転可能であり、本体部分から延びている。
【0014】
さらに別の態様では、排出装置の摺動自在な運動を引き起こすために、本体部材及び排出装置に接続されているトリガ部材があり、トリガ部材は、一体ヒンジを有するラッチ機構をさらに備える。
【0015】
別の実施形態では本発明は、様々な濃度の化学濃縮物を濃縮物容器から水流中に様々な流速で分配するためのディスペンサであって、
一方の端部で加圧された水の供給源と接続されるように構成された取入口端部と、他方の端部の排出口とを備える通し穴を有する本体部材と、
通し穴と連絡している製品通路及びベント通路と、
通し穴内で摺動自在且つ回転可能に受けられる排出装置と、
通し穴内に配置されるガイド部材と、
排出装置上に位置する止め部材と、
ガイド部材の上を通り、少なくとも一方が止め表面を備える、止め部材の少なくとも2つの通路と、
ガイド部材と係合する少なくとも1つの止め表面であって、ガイド部材、止め部材、及び止め表面が、1つの段階で排出装置の軸方向移動を停止させ、第2の段階で通路の一方がガイド部材と位置合わせされると第1の軸方向移動を可能にし、第3の段階で止め部材の通路の他方がガイド部材と位置合わせされると第2の軸方向移動を可能にするように構築及び構成される、少なくとも1つの止め表面とを備える、様々な濃度の化学濃縮物を濃縮物容器から水流中に様々な流速で分配するためのディスペンサを提供する。
【0016】
別の態様では、バルブ部材を備え、バルブ部材が、本体部材の通し穴の中に摺動自在に配置され、排出装置に動作可能に連動する第1のバルブ部材及び第2のバルブ部材を備え、排出装置が第3の段階にあり、第1のバルブ部材が第2のバルブ部材に対して線形に摺動可能な方式で運動するとき、第1の流速が達成され、排出装置が第2の段階にあり、第2のバルブ部材が本体部分に対して線形に摺動可能な方式で運動し、第1のバルブ部材が第2のバルブ部材に対して線形に運動するとき、第2の流速が達成されるように構築及び構成されている。
【0017】
本発明の一般的な目的は、化学濃縮物の様々な濃度での水流中への混合を行い、混合された濃縮物を制御された流速で分配することができる分配装置を提供することである。
【0018】
別の目的は、取り付けられた水の供給部の圧力にかかわらず、少ない気泡、少ない気体同伴、及び低エネルギーの液体充填を生み出す、閉鎖式ディスペンサである。
【0019】
他の一般的な目的は、スプレー及び/又は充填の両方が可能であり、流速及び希釈の両方に対する制御を与え、それ自体分離することができないように瓶と一体化される分配装置である。
【0020】
さらに別の目的は、プラスチック部品から成り、したがって生産が経済的で使い捨て可能又は再生可能なディスペンサである。
【0021】
さらに別の目的は、動作中に適切な濃度選択を提供する上記のタイプのディスペンサである。
【0022】
さらに別の目的は、化学濃縮物を正確に分配することができる上記のタイプのディスペンサである。
【0023】
さらに別の目的は、動作中のロックイン機能を有する上記のタイプのディスペンサである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
[好ましい実施形態の説明]
図1及び図2を参照すると、ディスペンサ10は、容器又は瓶16と接続するための容器コネクタ14を備える本体部材12を有する。好ましいコネクタ・システムは共通に所有される2001年11月9日に提出された出願第10/037,569号 に完全に記載されており、本明細書にその教示を組み込む。本体部材12の一方の端部には、加圧された水をディスペンサに供給するためのホース・アタッチメント18がある。ハンドル17がアタッチメント18の下に設けられている。他方の端部には、混合された化学溶液を分配するためのスパウト22及びノズル20がある。可撓性のチューブ15が、ノズル20とスパウト22の間に延びている。
【0025】
図1、図3及び図4を参照すると、ディスペンサ10は、発散する通路24aを備える第1の外側排出装置部品24と、収束する通路26aを備える第2の内側排出装置部品26とから成る排出装置11を備える。これらは、液密な接触を提供するOリングシール52及び56によって本体部材12に摺動自在に接続されている。ディスペンサ10を通る水の流れを制御するためのバルブ・アセンブリ28も、本体部材12内に摺動自在に収容され、ディスペンサが作動中に排出装置部品26と接触している。バルブ・アセンブリ28は作動中でない時排出装置部品26から離れ、シール64及び66が圧力の範囲で密封することを可能にする。ホース・アタッチメント18が、スナップ固定具34によって本体部材12に回転可能に接続されている。逆流防止装置30が、ホース・アタッチメント18内に配置され、本体部材12との接触部のためのOリングシール32を有する。本体部材12の反対端では、ノズル20が排出装置部品24に取り付けられている。
【0026】
環状の溝36が、排出装置部品24内に設けられ、44などの穴内に延びるシャフト(図示せず)を有するトリガ40上の42で示すようなフランジ部分を有するトリガ40のヘッド部分38を収容している。ラッチ部材46が、部材12から上向きに延びて、トリガ40の通路48を通って嵌合している。
【0027】
図7に示すように、排出装置部品24は、排出装置部品24と26の間の隙間27に化学濃縮物を注入するためのL字型の通路90〜94を有する。これらの通路90〜94は、異なる濃度の化学濃縮物を計量するために異なる直径又は幅を有する。したがって、通路90〜94を有する排出装置部品24は、希釈調節部材として働く。通路のない例もあり、通路がないことによって濃縮物の流れが遮断及び妨害され、このような例は洗浄機能のみを提供するために使用される。これは、ブランク通路である89で示される。浸漬チューブ19が、本体部材12に接続され、化学濃縮物を通路21を用いて本体部材12の孔13内に吸い上げるために容器16内に延びている。シール部材23が、排出装置部品26と本体部材12の間に配置されている。ベント通路25が、容器16と孔13を接続している。排出装置部品24は、通路90〜94を排出装置部品26の内部に入れて配置されている。ばね54が、排出装置部品26及び排出装置部品24をトリガ40のヘッド部分38のほうへ偏倚させる。
【0028】
同様に図7を参照すると、指標リング85及び切欠き77を備える排出装置24が示されている。図13に示すように、これらは、本体部材12から延びているアーム72及び73上の突起75を収容する。これは、排出装置24及び通路21の希釈調節機能の方向付けとともに指標機能を提供する。
【0029】
図3及び図4からわかるように、4重Oリング60が、バルブ・ヘッド部分58の溝57内に取り付けられている。Oリング60は、後で述べるような流れ制御要素として働く。通路33を有するバルブ部材28は、溝59を備えるヘッド部分58を有する。Oリングシール66が、ヘッド部分58の溝59内に据え付けられ、別のOリングシール64がカラー62上に配置されている。ガスケット67がキャップ68用に設けられ、ホース・シールが69の所に設けられている。
【0030】
図14を参照すると、本体部材12内で、排出装置部品26のキー部材76を収容し、摺動するが回転可能でない接続を可能にするために、本体部材12がキー溝70を有することがわかる。
【0031】
図7、図8、及び図9〜図12からわかるように、セレクタ・リング86が排出装置部品24から延びている。セレクタ・リング86は、本体部材12内で通路90〜94を通路21と方向付けるために、ガイド部材74の上を通る切欠き95〜98を有する。成形プロセスにおいて補助を行うシール部分である、コア部分88もある。
【0032】
図3を再び参照すると、希釈調節デバイス112が示されている。このデバイスは、2001年9月19日に提出された同一出願人に譲渡された出願09/956,294号に完全に記載さている。この希釈調節デバイス112又はアダプタは、管状部材を通路90〜94内に嵌合させて、排出装置24の端部分87内に嵌合する。
【0033】
動作
ディスペンサの動作を説明することによってディスペンサのより良い理解が得られるであろう。図4を参照すると、ディスペンサが閉位置で示されている。ホースなどの加圧された水の供給源は、ホース・アタッチメント18と接続されることになる。この例では、バルブ・ヘッド58上のシール66が、カラー62を密封し、シール64がバルブ着座部分65を密封している。したがって、水は、これら2つの構成部品の間及び孔13内を通過することができない。この密封効果は、バルブ58及び62に接してアタッチメント18を通って入る水の流れによって補助されている。ばね54及び水の力はまた、動作時に排出装置部品24のヘッド31を本体接触表面79から遠ざかるように配置する。
【0034】
ここで図5を参照すると、トリガ40が本体部材12のほうへ移動し、その結果、バルブ部分58がアタッチメント18のほうへ移動し、シール66はもはやカラー62と係合しなくなる。この位置では、孔13内への流れなどを許すカラー62内に配置された溝(図示せず)があるため、水は2つの構成部品の間を流れることができる。これは、低速流の状態である。この位置では、4重Oリング60は流れ制御要素として働く。すなわち、水圧及び水流が増加すると、リングは膨張して、カラー62内の溝を部分的に充填する。このことは、取入口の水の供給圧力変動にかかわらず一定の流速を維持する。そのとき、水は通路33を通り、排出装置部品26の通路26a内に入ることができる。
【0035】
この低速流状態は、図12においてアイコン129で示されている瓶を充填するために利用される。排出装置部品24及び26をこの位置に位置付けるために、セレクタ・リング86には、ガイド部材74がセレクタ・リング86と指標リング85の間に位置する中間止め部99と係合するまで排出装置部品24及び26が本体部材12内の内側に移動することを可能にするように、ガイド部材74と方向付けられる切欠き95がある。同時に、濃縮物が容器16から通路24a内の水流に流れ込むことを可能にするために、通路92が通路21及び浸漬チューブ19と方向付けられる。本体部材12における、ガイド部材74によって係合されたときの切欠き96とアイコン129の間の方向付けは90°であるが、アイコン129と通路21の間の方向付けは180°であることに留意すべきである。トリガ40及びラッチ46は、この低速流状態で係合することができないことにさらに留意すべきである。これは、以下の段落で言及する高速流状態と一貫している。
【0036】
高速流の状態を開始するためには、トリガ40を本体部材12のほうへさらに移動させる。これは図6に示されている。この位置では、シール66がカラー62から遠ざかるだけでなく、カラー62もまたバルブ着座部分65から遠ざかる。この位置では、水は、ヘッド部分58とカラー62内の溝63の間からだけでなく、カラー62とバルブ着座部分65の間からも流れることはできない。この高速流の状態では、高速流の状態に保持することができるように必要に応じてトリガ40が一体ヒンジを備えるラッチ46と係合することができることに留意すべきである。
【0037】
この高速流状態は、図10においてアイコン131で示されているバケットを充填するために利用される。排出装置部品24及び26をこの位置に位置付けるために、セレクタ・リング86には、ガイド部材74が指標リング85と係合するまで排出装置部品24及び26が本体部材12内の内側に移動することを可能にするように、ガイド部材74と方向付けられる切欠き97がある。同時に、濃縮物が容器16から通路24a内の水流に流れ込むことを可能にするために、通路94が通路21及び浸漬チューブ19と方向付けられる。
【0038】
高速又は低速流状態のときなどの、前に説明したディスペンサ10を通る前述した流れ状態の間、濃縮物は、浸漬チューブ19及び通路21などを通って容器16から引き上げられることになる。しかし、図4で前述したように、通路21を覆って配置されたシール部材23があり、それによって容器16からいかなる製品も引き上げられない。それと同時に、シール部材23もまた、ベント通路25を閉じる。図5及び図6の両方からわかるように、シール部材23は、製品及びベント通路21及び25の両方からそれぞれ遠ざかるように移動する。この位置では、引き上げられた製品は、図10に示すように、希釈調節部材50の5つの通路90、91、92、93及び94のうちの1つに入ることが可能である。それによって濃縮物は、隙間27内に吸い上げられ、通路26a及び24aを通って流れる水と混合される。通路26a内で収束し、通路24a内に発散する水によって圧力低下が生じる。
【0039】
シール部材23内の開口23aと様々な通路90〜94との方向付けは、図13に示す指標によって容易にされる。
【0040】
混合された溶液は、その後、ノズル20を通り、スパウト22内に配置されたチューブ15を通って流出する。この例でのチューブ15は可撓性であり、排出装置24が本体部材12から内側及び外側に移動することを可能にする。製品はチューブ15及びスパウト22を通過する。これは、バケット又は瓶を充填するときに使用される位置である。前に説明したように、低速流の状態は瓶を充填するときに使用されるが、高速流の状態はバケットなどの大きな容器を充填するために使用される。スパウト22はディスペンサをバケット22aに架けることを可能にする。必要に応じて、「スクラバ・ウォッシャ」などを充填する目的で、又はディスペンサを壁に取り付けるとき、ホース(図示せず)をスパウト22に接続することができる。ディスペンサ10は、ノズル20と従来型のスプレー・ヘッド(図示せず)のアタッチメントとの交換によってスプレー・ユニットに容易に変換することができる。これは図16に示されている。前にも述べたように、溶液の濃度は、希釈調節部材90〜94とともに排出装置24を回転することによって容易に調節することができる。希釈調節部材に伴う低速及び高速の流れの状態によって、複数のディスペンサ・へッドの使用が不要になる。
【0041】
図9には、洗浄機能を示すアイコン130が示されている。これは、化学濃縮物を全く吸い上げることなく水が通路24aを通過することによって達成される。この位置では、切欠き96は、ガイド74が指標リング85と係合するまで排出装置部品24及び26が本体部材12内の内側に移動して高速流状態をもたらすことを可能にするために、ガイド部材74と方向付けられる。濃縮物が水とともに通路24a内に吸い上げられないように、浸漬チューブ19と方向付けられる通路はない。
【0042】
図11では、アイコン132が無流状態を示す。これは、リング86がガイド部材74と接触し、その結果、排出装置部品24及び26が本体部材12内の内側に移動することができず、したがってベント通路25も濃縮物通路21も開くことができないように、セレクタ・リング86に切欠きを設けないことによって達成される。これは、排出装置24が加圧された水の有無に関係なくこの位置に回転させられている間に、容器の内容物が分配されることができないことを確実にする役割を果たす。
【0043】
図7及び図9〜図10からわかるように、排出装置部品24を通して濃縮物を搬送することができる5つの通路90〜94がある。高速流及び低速流に対して1つの希釈比のみが望まれる場合、前述のバケット及び瓶の充填について示したように、2つの通路しか必要ない。図15において標準構成充填のライン1で示すようなより多くの機能が望まれる場合、高速流高濃縮物用が1つ、高速流中濃縮物用が1つ、高速流低濃縮物用が1つ、低速流低濃縮物用が1つ、及び低速流高濃縮物用が1つの、5つの通路が利用される。高濃縮物、中濃縮物、及び低濃縮物は、通路90〜94のサイズによって調節される。
【0044】
標準構成スプレーのライン2に示し、前述したように、ディスペンサには、図16において135で示すようなスプレー・ヘッドを設けることができる。この場合、スプレー・ヘッドは、ライン1の標準構成充填について前述したような機能の全てを果たすことができる。登録製品充填のライン3及び登録商品スプレーのライン4は、前述の高速機能及び低速機能を使用するが、通路90〜94の全てが高濃縮物機能を果たすように設計される、ディスペンサ10の使用を示す。
【0045】
ディスペンサ10に関して6つの位置機能が図15の絵図に示されているが、これらの位置の1つは、図11に関して前述したような停止無流状態であり得る。
【0046】
したがって、高速流及び低速流状態で使用することができるだけでなく、混合された溶液の濃度を変動させるために調節することもできる、極めて多目的なディスペンサが提供されることがわかるであろう。ディスペンサ10は、一旦容器に接続されたあと、使い捨て可能且つ/又は再生可能であるように、経済的に生産される。図面に示すように、構成部品のほとんどは成形プラスチックから成り、ポリプロピレンが好ましい。これにより、トリガ通路48内のラッチ部材46のための一体ヒンジ機能が得られる。
【0047】
ディスペンサ10によって良い持ち心地が提供されることもわかるであろう。これは、ハンドル17を本体部材12の下に、トリガ40から外を向けて配置して、トリガ40上に親指を配置することを可能にすることによって達成される。
【0048】
ディスペンサ10の重要な機能は、切欠き95〜98内でのガイド部材74の方向付けである。これにより、流れ状態中に排出装置部品24の回転が防止され、化学製品の正確な濃度の送出が可能になる。ガイド部材がノッチ95〜98と方向付けられていない場合に、セレクタ・リング86がガイド部材74と接触する止め表面を与えることにさらに留意すべきである。これにより、排出装置11が本体部材内の内側に移動することが防止される。指標リング85は、排出装置が本体部材12内に移動したときに、切欠き95〜98がガイド部材の上を移動してガイド部材が指標リング85と接触するときの、第2の止め表面を提供する。
【0049】
ディスペンサ10はトリガ40用のラッチ機能とともに、好ましく説明されてきた。明らかに、これは必ずしも必要不可欠な機能ではなく、除去することができる。逆流防止装置をユニット自体に使用することも必ずしも必要不可欠ではない。これは、供給ラインの上流側で得ることもできる。また、スパウト22は、とげ100などによってホース・アタッチメントの利点を与える一方、バケット・アタッチメントの利点をさらに与えることができるにもかかわらず、除去することもできる。容器コネクタ14が、容器とともにディスペンサを捕捉する使用を提供することも必ずしも必要不可欠ではない。ディスペンサ10は、補充可能な容器とともに使用することができる。ディスペンサが1つの通路を通って流れるように制限することが望ましい例もある。このことは、本体部材12及び排出装置部品24内の溝を通るピンを配置することによって又はロックアウト・クリップと呼ばれる部分を付け加えることによって得られる。このクリップが取り付けられると下部の排出装置の選択部分が回転することが難しくなる。本発明の範囲内でのこれらすべて、及びその他の変更は、頭記の特許請求の範囲によって定義された範囲内にあることが述べられている。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】容器を伴う本発明のディスペンサの斜視図である。
【図2】図1に示すディスペンサの側部立面図である。
【図3】ディスペンサ構成部品の分解図である。
【図4】閉位置にあるディスペンサの断面図である。
【図5】低速流状態にあるディスペンサを示す図4と同様の図である。
【図6】高速流状態にあるディスペンサを示す図4と同様の図である。
【図7】ディスペンサの排出装置を示す斜視図である。
【図8】排出装置接触部及びガイド表面を示すディスペンサ・ハウジングの部分図である。
【図9】ディスペンサ内で利用する排出装置の一部の立面図である。
【図10】ディスペンサ内で利用する排出装置の一部の立面図である。
【図11】ディスペンサ内で利用する排出装置の一部の立面図である。
【図12】ディスペンサ内で利用する排出装置の一部の立面図である。
【図13】ディスペンサ内の排出装置の指標を示す断面図である。
【図14】排出装置部品がキー溝内の所定位置にある、図8に示す本体部材の端面図である。
【図15】ディスペンサの様々な機能を示す図の凡例である。
【図16】スプレー・ヘッドを有するディスペンサを示す、図1と同様の斜視図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
様々な濃度の化学濃縮物を濃縮物容器から水流中に様々な流速で分配するためのディスペンサであって、
一方の端部で加圧された水の供給源と接続されるように構成された取入口端部と、他方の端部の排出口とを備える通し穴を有する本体部材と、
前記通し穴と連絡している製品通路及びベント通路と、
前記通し穴内で摺動自在且つ回転可能に収納される排出装置と、
前記通し穴内に配置されるガイド部材と、
前記排出装置上に位置する止め部材と、
前記ガイド部材の上を通る、前記止め部材の少なくとも1つの通路と、
前記ガイド部材と係合する少なくとも1つの止め表面であって、前記ガイド部材、前記止め部材、及び前記止め表面が、前記排出装置の軸方向移動を停止させるが、前記通路が前記ガイド部材と位置合わせされると軸方向移動を可能にするように構築及び構成される、少なくとも1つの止め表面と
を備える、様々な濃度の化学濃縮物を濃縮物容器から水流中に様々な流速で分配するためのディスペンサ。
【請求項2】
前記排出装置は、第1の部品及び第2の部品から成り、そのうちの一方のみが回転可能である、請求項1に記載の様々な濃度の化学濃縮物を濃縮物容器から水流中に様々な流速で分配するためのディスペンサ。
【請求項3】
前記排出装置の前記第1の部品が回転可能であり、前記本体部材から延びている、請求項2に記載の様々な濃度の化学濃縮物を濃縮物容器から水流中に様々な流速で分配するためのディスペンサ。
【請求項4】
前記排出装置の前記第2の部品が回転可能でなく、前記排出装置の前記第1の部品及び前記第2の部品が流体通路に前記製品通路を提供する、請求項3に記載の様々な濃度の化学濃縮物を濃縮物容器から水流中に様々な流速で分配するためのディスペンサ。
【請求項5】
前記流体通路と流体的に連絡するために前記回転可能な排出装置に接続された希釈調節部材をさらに備える、請求項4に記載の様々な濃度の化学濃縮物を濃縮物容器から水流中に様々な流速で分配するためのディスペンサ。
【請求項6】
前記本体部材内の製品通路及びベント通路と、前記製品通路及び前記ベント通路の両方を密封するために構築及び構成されたシールとをさらに備える、請求項5に記載の様々な濃度の化学濃縮物を濃縮物容器から水流中に様々な流速で分配するためのディスペンサ。
【請求項7】
前記希釈調節部材は、複数の異なるサイズの通路を備える、請求項5に記載の様々な濃度の化学濃縮物を濃縮物容器から水流中に様々な流速で分配するためのディスペンサ。
【請求項8】
前記本体部材に接続され、バケット上に懸吊されるように構成された細長いスパウトをさらに備える、請求項1に記載の様々な濃度の化学濃縮物を濃縮物容器から水流中に様々な流速で分配するためのディスペンサ。
【請求項9】
前記排出装置及び前記スパウトに接続された可撓性のチューブ部材をさらに備える、請求項8に記載の様々な濃度の化学濃縮物を濃縮物容器から水流中に様々な流速で分配するためのディスペンサ。
【請求項10】
前記排出装置に接続されたスプレー・ノズルをさらに備える、請求項1に記載の様々な濃度の化学濃縮物を濃縮物容器から水流中に様々な流速で分配するためのディスペンサ。
【請求項11】
トリガ部材が、前記排出装置の摺動自在な運動を引き起こすために前記本体部材及び前記排出装置と接続され、ラッチ機構をさらに備える、請求項1に記載の様々な濃度の化学濃縮物を濃縮物容器から水流中に様々な流速で分配するためのディスペンサ。
【請求項12】
前記ラッチ機構は、一体ヒンジをさらに備える、請求項11に記載の様々な濃度の化学濃縮物を濃縮物容器から水流中に様々な流速で分配するためのディスペンサ。
【請求項13】
前記止め部材は、セレクタ・リングによって提供される、請求項1に記載の様々な濃度の化学濃縮物を濃縮物容器から水流中に様々な流速で分配するためのディスペンサ。
【請求項14】
止め表面を提供する指標部材をさらに備える、請求項13に記載の様々な濃度の化学濃縮物を濃縮物容器から水流中に様々な流速で分配するためのディスペンサ。
【請求項15】
中間止め部は、前記セレクタ・リングに接続される、請求項13に記載の様々な濃度の化学濃縮物を濃縮物容器から水流中に様々な流速で分配するためのディスペンサ。
【請求項16】
様々な濃度の化学濃縮物を濃縮物容器から水流中に様々な流速で分配するためのディスペンサであって、
一方の端部で加圧された水の供給源と接続されるように構成された取入口端部と、他方の端部の排出口とを備える通し穴を有する本体部材と、
前記通し穴と連絡している製品通路及びベント通路と、
前記通し穴内で摺動自在且つ回転可能に収納される排出装置と、
前記通し穴内に配置されるガイド部材と、
前記排出装置上に位置する止め部材と、
前記ガイド部材の上を通り、少なくとも一方が止め表面を備える、前記止め部材の少なくとも2つの通路と、
前記ガイド部材と係合する少なくとも1つの止め表面であって、前記ガイド部材、前記止め部材、及び前記止め表面が、1つの段階で前記排出装置の軸方向移動を停止させ、第2の段階で前記通路の一方が前記ガイド部材と位置合わせされると第1の軸方向移動を可能にし、第3の段階で前記止め部材の前記通路の他方が前記ガイド部材と位置合わせされると第2の軸方向移動を可能にするように構築及び構成される、少なくとも1つの止め表面と
を備える、様々な濃度の化学濃縮物を濃縮物容器から水流中に様々な流速で分配するためのディスペンサ。
【請求項17】
バルブ部材をさらに備え、前記バルブ部材が、前記本体部材の前記通し穴の中に配置され、前記排出装置に動作可能に連動する第1のバルブ部材及び第2のバルブ部材を備え、前記排出装置が前記第3の段階にあり、前記第1のバルブ部材が前記第2のバルブ部材に対して線形に摺動可能な方式で運動するとき、第1の流速が達成され、前記排出装置が前記第2の段階にあり、前記第2のバルブ部材が本体部分に対して線形に摺動可能な方式で運動し、前記第1のバルブ部材が前記第2のバルブ部材に対して線形に運動するとき、第2の流速が達成されるように構築及び構成されている、請求項13に記載の様々な濃度の化学濃縮物を濃縮物容器から水流中に様々な流速で分配するためのディスペンサ。
【請求項1】
様々な濃度の化学濃縮物を濃縮物容器から水流中に様々な流速で分配するためのディスペンサであって、
一方の端部で加圧された水の供給源と接続されるように構成された取入口端部と、他方の端部の排出口とを備える通し穴を有する本体部材と、
前記通し穴と連絡している製品通路及びベント通路と、
前記通し穴内で摺動自在且つ回転可能に収納される排出装置と、
前記通し穴内に配置されるガイド部材と、
前記排出装置上に位置する止め部材と、
前記ガイド部材の上を通る、前記止め部材の少なくとも1つの通路と、
前記ガイド部材と係合する少なくとも1つの止め表面であって、前記ガイド部材、前記止め部材、及び前記止め表面が、前記排出装置の軸方向移動を停止させるが、前記通路が前記ガイド部材と位置合わせされると軸方向移動を可能にするように構築及び構成される、少なくとも1つの止め表面と
を備える、様々な濃度の化学濃縮物を濃縮物容器から水流中に様々な流速で分配するためのディスペンサ。
【請求項2】
前記排出装置は、第1の部品及び第2の部品から成り、そのうちの一方のみが回転可能である、請求項1に記載の様々な濃度の化学濃縮物を濃縮物容器から水流中に様々な流速で分配するためのディスペンサ。
【請求項3】
前記排出装置の前記第1の部品が回転可能であり、前記本体部材から延びている、請求項2に記載の様々な濃度の化学濃縮物を濃縮物容器から水流中に様々な流速で分配するためのディスペンサ。
【請求項4】
前記排出装置の前記第2の部品が回転可能でなく、前記排出装置の前記第1の部品及び前記第2の部品が流体通路に前記製品通路を提供する、請求項3に記載の様々な濃度の化学濃縮物を濃縮物容器から水流中に様々な流速で分配するためのディスペンサ。
【請求項5】
前記流体通路と流体的に連絡するために前記回転可能な排出装置に接続された希釈調節部材をさらに備える、請求項4に記載の様々な濃度の化学濃縮物を濃縮物容器から水流中に様々な流速で分配するためのディスペンサ。
【請求項6】
前記本体部材内の製品通路及びベント通路と、前記製品通路及び前記ベント通路の両方を密封するために構築及び構成されたシールとをさらに備える、請求項5に記載の様々な濃度の化学濃縮物を濃縮物容器から水流中に様々な流速で分配するためのディスペンサ。
【請求項7】
前記希釈調節部材は、複数の異なるサイズの通路を備える、請求項5に記載の様々な濃度の化学濃縮物を濃縮物容器から水流中に様々な流速で分配するためのディスペンサ。
【請求項8】
前記本体部材に接続され、バケット上に懸吊されるように構成された細長いスパウトをさらに備える、請求項1に記載の様々な濃度の化学濃縮物を濃縮物容器から水流中に様々な流速で分配するためのディスペンサ。
【請求項9】
前記排出装置及び前記スパウトに接続された可撓性のチューブ部材をさらに備える、請求項8に記載の様々な濃度の化学濃縮物を濃縮物容器から水流中に様々な流速で分配するためのディスペンサ。
【請求項10】
前記排出装置に接続されたスプレー・ノズルをさらに備える、請求項1に記載の様々な濃度の化学濃縮物を濃縮物容器から水流中に様々な流速で分配するためのディスペンサ。
【請求項11】
トリガ部材が、前記排出装置の摺動自在な運動を引き起こすために前記本体部材及び前記排出装置と接続され、ラッチ機構をさらに備える、請求項1に記載の様々な濃度の化学濃縮物を濃縮物容器から水流中に様々な流速で分配するためのディスペンサ。
【請求項12】
前記ラッチ機構は、一体ヒンジをさらに備える、請求項11に記載の様々な濃度の化学濃縮物を濃縮物容器から水流中に様々な流速で分配するためのディスペンサ。
【請求項13】
前記止め部材は、セレクタ・リングによって提供される、請求項1に記載の様々な濃度の化学濃縮物を濃縮物容器から水流中に様々な流速で分配するためのディスペンサ。
【請求項14】
止め表面を提供する指標部材をさらに備える、請求項13に記載の様々な濃度の化学濃縮物を濃縮物容器から水流中に様々な流速で分配するためのディスペンサ。
【請求項15】
中間止め部は、前記セレクタ・リングに接続される、請求項13に記載の様々な濃度の化学濃縮物を濃縮物容器から水流中に様々な流速で分配するためのディスペンサ。
【請求項16】
様々な濃度の化学濃縮物を濃縮物容器から水流中に様々な流速で分配するためのディスペンサであって、
一方の端部で加圧された水の供給源と接続されるように構成された取入口端部と、他方の端部の排出口とを備える通し穴を有する本体部材と、
前記通し穴と連絡している製品通路及びベント通路と、
前記通し穴内で摺動自在且つ回転可能に収納される排出装置と、
前記通し穴内に配置されるガイド部材と、
前記排出装置上に位置する止め部材と、
前記ガイド部材の上を通り、少なくとも一方が止め表面を備える、前記止め部材の少なくとも2つの通路と、
前記ガイド部材と係合する少なくとも1つの止め表面であって、前記ガイド部材、前記止め部材、及び前記止め表面が、1つの段階で前記排出装置の軸方向移動を停止させ、第2の段階で前記通路の一方が前記ガイド部材と位置合わせされると第1の軸方向移動を可能にし、第3の段階で前記止め部材の前記通路の他方が前記ガイド部材と位置合わせされると第2の軸方向移動を可能にするように構築及び構成される、少なくとも1つの止め表面と
を備える、様々な濃度の化学濃縮物を濃縮物容器から水流中に様々な流速で分配するためのディスペンサ。
【請求項17】
バルブ部材をさらに備え、前記バルブ部材が、前記本体部材の前記通し穴の中に配置され、前記排出装置に動作可能に連動する第1のバルブ部材及び第2のバルブ部材を備え、前記排出装置が前記第3の段階にあり、前記第1のバルブ部材が前記第2のバルブ部材に対して線形に摺動可能な方式で運動するとき、第1の流速が達成され、前記排出装置が前記第2の段階にあり、前記第2のバルブ部材が本体部分に対して線形に摺動可能な方式で運動し、前記第1のバルブ部材が前記第2のバルブ部材に対して線形に運動するとき、第2の流速が達成されるように構築及び構成されている、請求項13に記載の様々な濃度の化学濃縮物を濃縮物容器から水流中に様々な流速で分配するためのディスペンサ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公表番号】特表2007−504946(P2007−504946A)
【公表日】平成19年3月8日(2007.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−526232(P2006−526232)
【出願日】平成16年9月8日(2004.9.8)
【国際出願番号】PCT/US2004/029101
【国際公開番号】WO2005/023432
【国際公開日】平成17年3月17日(2005.3.17)
【出願人】(398061050)ジョンソンディバーシー・インコーポレーテッド (101)
【住所又は居所原語表記】8310 16th Street,Sturtevant,Wisconsin 53177−0902,United States of America
【Fターム(参考)】
【公表日】平成19年3月8日(2007.3.8)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年9月8日(2004.9.8)
【国際出願番号】PCT/US2004/029101
【国際公開番号】WO2005/023432
【国際公開日】平成17年3月17日(2005.3.17)
【出願人】(398061050)ジョンソンディバーシー・インコーポレーテッド (101)
【住所又は居所原語表記】8310 16th Street,Sturtevant,Wisconsin 53177−0902,United States of America
【Fターム(参考)】
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