説明

放射性廃棄物処分容器、放射性廃棄物処分容器の製造方法及び放射性廃棄物処分容器の製造装置

【課題】内部欠陥が少なく放射線の遮蔽能力に優れ、かつ、断面が四角筒状をなして収容スペースに効率良く配置することができる放射性廃棄物処分容器、この放射性廃棄物処分容器の製造方法及び放射性廃棄物処分容器の製造装置を提供する。
【解決手段】放射性廃棄物を収納し、収納された放射性廃棄物からの放射線を遮断する放射性廃棄物処分容器10であって、四角形平板状をなす底部11と、この底部11の周縁部から立設され、四角形筒状をなす側筒部12と、を備え、底部11及び側筒部12は、遠心鋳造法によって一体に成形されていることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、原子力関連施設から発生する放射性廃棄物を保管・処分する放射性廃棄物処分容器、この放射性廃棄物処分容器の製造方法及び放射性廃棄物処分容器の製造装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
前述の放射性廃棄物処分容器としては、例えば特許文献1,2に開示されているように、放射性廃棄物が直接収容される内側容器と、この内側容器を収容する外側容器と、を備えた多重構造のものが使用されている。
このような放射性廃棄物処分容器は、処分場の地下に埋設されることになるため、処分場の収容スペースに効率良く配置することが求められている。また、外側容器に収容される内側容器においては、外側容器内に効率良く配置する必要がある。さらに、比較的大型の放射性廃棄物を切断することなく収納可能な放射性廃棄物処分容器が求められている。
そこで、例えば、特許文献2においては、外形が四角柱状をなすとともに、収納空間が四角柱状をなす放射性廃棄物処分容器が提案されている。
【0003】
一方、前述の放射性廃棄物処分容器においては、機械的強度以外に、収納した放射性廃棄物から発生する放射線の外部への漏洩を防止するための遮蔽性が求められており、放射性廃棄物処分容器の底部及び側壁部の肉厚が厚くなる傾向にある。このため、放射性廃棄物処分容器を機械加工で製造する場合、切断や曲げ等の塑性加工に要する時間が大きく、また、現状の加工機械では例えば曲げ加工できる肉厚が限定されることになる。また、鋼板等を用いて製造した場合には、その製造コスト(機械加工費、鋳造費等)が非常に高くなる傾向にある。
【0004】
そこで、例えば特許文献3には、放射性廃棄物処分容器を鋳造法によって形成し、その原料としてクリアランス物や低レベル放射性廃棄物を利用する方法が提案されている。この場合、新規の金属原料を用いることなく、処分対象物であるクリアランス物や低レベル放射性廃棄物を利用して、放射性廃棄物処分容器が生産されることになり、放射性廃棄物処分容器を低コストで製出することが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平10−104389号公報
【特許文献2】特開2008−261723号公報
【特許文献3】特開平06−106154号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、クリアランス物や低レベル放射性廃棄物には、様々な物質が混在されることになり、これらを鋳造の溶解原料として使用した場合、溶湯の流動性が悪くなり、鋳造製品に内部欠陥が発生するおそれがある。放射性廃棄物処分容器においては、内部欠陥が存在した場合、放射線の遮蔽性を確保できなくなってしまう。このため、これらクリアランス物や低レベル放射性廃棄物を多く使用できないといった問題があった。
【0007】
また、特許文献3においては、遠心鋳造法によって流動性の悪い溶湯を強制的に、鋳型内のキャビティに充填する方法が提案されているが、製出される放射性廃棄物処分容器は、その外形や収納空間が円柱状をなすことになる。外形が円柱状をなす放射性廃棄物処分容器においては、処分場の収容スペースや外側容器内に効率的に配設できないといった問題があった。また、収納空間が円柱状をなす放射性廃棄物処分容器においては、収納可能な放射性廃棄物の大きさが比較的小さくなり、放射性廃棄物に対して切断等の前処理を行う必要があった。
【0008】
本発明は、上述した状況に鑑みてなされたものであって、内部欠陥が少なく放射線の遮蔽能力に優れ、かつ、断面が四角筒状をなして収容スペースに効率良く配置することができる放射性廃棄物処分容器、この放射性廃棄物処分容器の製造方法及び放射性廃棄物処分容器の製造装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明に係る放射性廃棄物処分容器は、放射性廃棄物を収納し、収納された放射性廃棄物からの放射線を遮断する放射性廃棄物処分容器であって、四角形平板状をなす底部と、この底部の周縁部から立設され、四角形筒状をなす側筒部と、を備え、前記底部及び前記側筒部は、遠心鋳造法によって一体に成形されていることを特徴としている。
【0010】
この構成の放射性廃棄物処分容器によれば、遠心鋳造法によって、四角形平板状をなす底部とこの底部の周縁部から立設された四角形筒状をなす側筒部とが一体に成形された構成とされているので、溶湯が鋳型内のキャビティに強制的に充填され、内部欠陥が極めて少ない放射性廃棄物処分容器を製出することができる。
また、四角形平板状をなす底部とこの底部の周縁部から立設された四角形筒状をなす側筒部とが一体に成形されており、外形が四角柱状をなす角型容器とされているので、処分場や外側容器の収容スペースに効率良く配置することができる。また、この放射性廃棄物処分容器の収納空間が四角形柱状をなすことから、比較的大型の放射性廃棄物を切断することなく収納することができる。
【0011】
ここで、前記遠心鋳造法によって使用される原料は、一般鋳造材料や一般産業廃棄物(産廃スクラップ)も使用できるが、金属を主成分とするクリアランス物又は低レベル放射性廃棄物を含有していることが好ましい。
この場合、原子力関連施設で発生するクリアランス物又は低レベル放射性廃棄物を、放射性廃棄物処分容器の原料として再利用することになり、この放射性廃棄物処分容器の製造コストを低減することができる。また、これらクリアランス物又は低レベル放射性廃棄物自体も同時に処理することが可能となる。
【0012】
なお、前記クリアランス物又は前記低レベル放射性廃棄物の含有量は、50質量%以上とされていることが好ましい。この場合、クリアランス物又は低レベル放射性廃棄物を大量に使用することが可能となり、放射性廃棄物処分容器の製造コストを大幅に低減することができる。また、このようにクリアランス物又は前記低レベル放射性廃棄物の含有量が、50質量%以上とされ、溶湯の流動性が低下したとしても、遠心鋳造によって鋳型内のキャビティに強制的に溶湯を充填することができ、内部欠陥の少ない高品質な放射性廃棄物処分容器を製出することができる。さらに好ましくは、前記遠心鋳造法によって使用される原料の全量をクリアランス物とするとよい。但し、これらの数値に限定されることはなく、適宜の配合量でクリアランス物又は低レベル放射性廃棄物を含有すればよい。
【0013】
また、本発明の放射性廃棄物処分容器の製造方法は、前述の放射性廃棄物処分容器の製造方法であって、四角柱状の内部空間を有する外側鋳型と、この外側鋳型の内部空間に配置され、溶湯が供給される湯口と前記外側鋳型の角部に前記溶湯が過剰に供給されることを防止する溶湯規制部とを有する中子部材と、を備えた鋳型を準備し、この鋳型を回転させるとともに、前記湯口から溶湯を供給し、前記底部及び前記側筒部を一体に成形することを特徴としている。
【0014】
この構成の放射性廃棄物処分容器の製造方法によれば、外側鋳型と中子部材とを備えた鋳型を回転させた状態でこの鋳型内に溶湯を供給しているので、供給された溶湯は、外側鋳型と中子部材とによって形成されたキャビティ内に充填されることになる。ここで、外側鋳型が四角柱状の内部空間を有するように構成されていることから、この外側鋳型の角部が回転軸から最も離れた位置となるため、遠心力によって溶湯が角部に集中し易くなるが、本発明では、外側鋳型の内部空間に配設される中子部材が、前記外側鋳型の角部に前記溶湯が過剰に供給されることを防止する溶湯規制部を有しているので、外側鋳型の角部への溶湯の集中を防止し、その他の部分に溶湯を充填することができる。よって、遠心鋳造法によって、四角形平板状をなす底部とこの底部の周縁部から立設された四角形筒状をなす側筒部とが一体に成形された角型の放射性廃棄物処分容器を製出することが可能となる。
【0015】
ここで、前記外側鋳型の内部空間に前記中子部材を配置した状態で前記側筒部に相当するキャビティを画成し、前記鋳型を回転させるとともに前記湯口から溶湯を供給して前記側筒部を形成し、その後、前記中子部材を取り外した状態で、前記外側鋳型のみを回転させるとともに前記湯口から溶湯を供給して前記底部を形成するといった構成を採用してもよい。
この場合、側筒部を形成する際においては、中子部材によって外側鋳型の角部に溶湯が過剰に供給されることが防止され、角部と角部との間にも溶湯を十分に供給することができ、内部欠陥の少ない側筒部を製出することができる。一方、側筒部が形成された後に底部を形成する際には、中子部材がなくても溶湯は重力と回転の遠心力とによって拡がることになり、底部と側筒部とが一体とされた角型の放射性廃棄物処分容器を製出することができる。なお、底部を形成する際には、側筒部を形成する際よりも低い回転速度で外側鋳型を回転させることが好ましい。
【0016】
あるいは、前記外側鋳型の内部空間に前記中子部材を配置した状態で前記側筒部及び前記底部に相当するキャビティを画成し、前記鋳型を回転させるとともに前記湯口から溶湯を供給し、前記中子部材を配置した状態のまま前記側筒部及び前記底部を形成するといった構成を採用してもよい。
この場合、中子部材を外側鋳型内に配置した状態のままで、側筒部と底部とを形成することができ、放射性廃棄物処分容器の製造手順を簡略化することができる。
【0017】
また、本発明の放射性廃棄物処分容器の製造装置は、前述した放射性廃棄物処分容器の製造装置であって、四角柱状の内部空間を有する外側鋳型と、この外側鋳型の内部空間に配置され、溶湯が供給される湯口と前記外側鋳型の角部に前記溶湯が過剰に供給されることを防止する溶湯規制部とを有する中子部材とを備えた鋳型と、この鋳型を回転させる回転駆動部と、を備えていることを特徴としている。
【0018】
この構成の放射性廃棄物処分容器の製造装置によれば、外側鋳型と中子部材とを備えた鋳型と、この鋳型を回転させる回転駆動部と、を備えているので、前述の放射性廃棄物処分容器の製造方法を実施するのに適しており、遠心鋳造法によって、四角形平板状をなす底部とこの底部の周縁部から立設された四角形筒状をなす側筒部とが一体に成形された角型の放射性廃棄物処分容器を製出することが可能となる。また、遠心力によって、溶湯を強制的に鋳型内のキャビティに充填することができ、内部欠陥の少ない放射性廃棄物処分容器を製出することができる。
【0019】
ここで、前記外側鋳型の外周側には、回転軸線に対して交差する方向に延びる放熱フィンが立設されており、この放熱フィンは、前記回転軸線方向から見て円形状をなしていることが好ましい。
この場合、放熱フィンによって鋳型(外側鋳型)の冷却能が向上されることになり、鋳型(外側鋳型)の肉厚を薄くして、鋳型(外側鋳型)の軽量化を図ることができる。また、この放熱フィンが、前記回転軸線方向から見て円形状をなしているので、鋳型を回転させた際に、その回転が安定することになる。よって、回転駆動部への負荷を低減することが可能となり、安定した製造を行うことができる。
【0020】
また、前記外側鋳型の周囲に、冷却機構が設けられていることが好ましい。
この場合、冷却機構によって鋳型(外側鋳型)の冷却能が向上されることになり、鋳型(外側鋳型)の肉厚をさらに薄くして、鋳型(外側鋳型)のさらなる軽量化を図ることができる。よって、回転駆動部への負荷を低減することが可能となり、安定した製造を行うことができる。
【発明の効果】
【0021】
このように、本発明によれば、内部欠陥が少なく放射線の遮蔽能力に優れ、かつ、断面が四角筒状をなして収容スペースに効率良く配置することができる放射性廃棄物処分容器、この放射性廃棄物処分容器の製造方法及び放射性廃棄物処分容器の製造装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の実施形態である放射性廃棄物処分容器の縦断面説明図である。
【図2】本発明の実施形態である放射性廃棄物処分容器の横断面説明図である。
【図3】本発明の実施形態である放射性廃棄物処分容器の製造装置の側面説明図である。
【図4】図3に示す放射性廃棄物処分容器の製造装置の上面説明図である。
【図5】図3に示す放射性廃棄物処分容器の製造装置において使用される鋳型の縦断面説明図である。
【図6】図5に示す鋳型の横断面説明図である。
【図7】本発明の第1の実施形態である放射性廃棄物処分容器の製造方法を示す説明図である。
【図8】本発明の第1の実施形態である放射性廃棄物処分容器の製造方法を示す説明図である。
【図9】本発明の第2の実施形態である放射性廃棄物処分容器の製造方法において使用される鋳型の縦断面説明図である。
【図10】図9に示す鋳型の横断面説明図である。
【図11】本発明の第2の実施形態である放射性廃棄物処分容器の製造方法を示す説明図である。
【図12】本発明の第2の実施形態である放射性廃棄物処分容器の製造方法を示す説明図である。
【図13】比較例の鋳造解析結果を示す図である。
【図14】本発明例の鋳造解析結果を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下に、本発明の実施形態である放射性廃棄物処分容器、及び、この放射性廃棄物処分容器の製造装置並びに放射性廃棄物処分容器の製造方法について添付した図面を参照にして説明する。
まず、第1の実施形態について、図1から図8を参照して説明する。
本実施形態である放射性廃棄物処分容器10は、図1及び図2に示すように、概略四角形平板状をなす底部11と、この底部11の周縁部から立設されて概略四角形筒状をなす側筒部12と、を備え、外形が四角柱状をなし、内部に四角柱状の収納空間Sが形成された角型容器とされている。
【0024】
この放射性廃棄物処分容器10は、後述するように、遠心鋳造法によって、底部11と側筒部12とが一体に成形された遠心鋳造品とされている。大きさは、例えば、幅1〜2m、奥行き1〜2m、高さ1〜2mとされている。
また、この遠心鋳造において使用される原料は、金属を主成分とするクリアランス物又は低レベル放射性廃棄物を含有しており、クリアランス物又は低レベル放射性廃棄物の含有率が50質量%以上とされている。なお、本実施形態においては、原料のすべてをクリアランス物で構成するものとした。ここで、クリアランス物とは、原子力関連施設から発生する廃棄物であって、放射能のレベルが自然放射能のレベルに比較して十分低いものであって、放射性物質として扱う必要がないと認定されたものである。
【0025】
次に、図3及び図4を参照して、本実施形態である放射性廃棄物処分容器の製造装置20について説明する。
図3及び図4に示す放射性廃棄物処分容器の製造装置20は、四角柱状の内部空間を有する外側鋳型31及びこの外側鋳型31の内部空間に配置される中子部材41を備えた鋳型30と、この鋳型30を回転軸線Oを中心に回転させる回転駆動モータ21と、鋳型30内に供給する溶湯Lが貯留される注湯桶22と、を備えている。
【0026】
鋳型30は、ベース部23の上に載置されており、このベース部23とともに回転駆動モータ21によって回転させられることになる。また、鋳型30の周囲(外周側)には、この鋳型30を冷却するための冷却機構として、水冷配管24が配設されている。この水冷配管は、図4に示すように、回転軸線Oを中心に周方向に分散して配置されており、本実施形態では5本の水冷配管24が設けられている。
【0027】
また、鋳型30は、図4に示すように、回転軸線O方向から見て四角形断面をなしている。この鋳型30の外周面には、回転軸線Oに交差する方向に延びる複数の放熱フィン25が、回転軸線O方向に間隔を開けて配設されており、本実施形態では、図3に示すように、回転軸線Oに直交するように延在する8枚の放熱フィン25が回転軸線O方向に間隔を開けて配設されている。
そして、この放熱フィン25は、図4に示すように、回転軸線O方向から見て、回転軸線Oを中心とした円形状をなしている。
【0028】
ここで、鋳型30は、図5及び図6に示すように、外側鋳型31の底部外方に、回転軸部35が形成されており、この回転軸部35が回転駆動モータ21に接続される構成とされている。
また、中子部材41は、図6に示すように、4つの四角形柱状をなすブロック部材42と、このブロック部材42を外側鋳型31の上端面に係合させる係合部43と、を備えており、これら4つのブロック部材42が、外側鋳型31の回転軸線Oを中心として周方向に等間隔に配列されている。なお、このブロック部材42は、外側鋳型31の底面に接するように配設されている。
【0029】
そして、これらの4つのブロック部材42によって、回転軸線Oに沿って延びる湯口45が画成されるとともに、湯口45から外側鋳型31の側壁部32に向けて延びる溶湯経路46が画成されることになる。
また、4つのブロック部材42の夫々の角部が、外側鋳型31の角部31Aに向くように配列されており、これら4つのブロック部材42の角部が、外側鋳型31の角部31Aに溶湯Lが過剰に供給されることを防止する溶湯規制部44とされているのである。
【0030】
以下に、このような構成とされた放射性廃棄物処分容器の製造装置20を用いた、放射性廃棄物処分容器の製造方法について、図7及び図8を用いて説明する。
まず、図7(a)に示すように、外側鋳型31の内部空間に中子部材41を配置し、湯口45と溶湯経路46とを画成した状態で、鋳型30をベース部23の上に載置する。そして、図7(b)に示すように、回転駆動モータ21によって鋳型30を回転軸線Oを中心に回転させるとともに、湯口45を通じて溶湯Lを供給する。なお、このときの回転数(回転速度)は、例えば400〜700rpm(約7〜約12回転/秒)に設定されている。
【0031】
すると、図7(c)に示すように、重力と回転の遠心力とによって、溶湯Lは、溶湯経路46を通じて外側鋳型31の側壁部32に向けて移動する。
側壁部32に衝突した溶湯Lは、図7(d)に示すように、回転の遠心力によって回転軸線Oから離間する方向、すなわち、外側鋳型31の角部31Aに向けて移動していく。
【0032】
そして、図7(e)に示すように、外側鋳型31の角部31Aに溶湯Lが集中することになる。ここで、本実施形態では、外側鋳型31の内部空間に配置された中子部材41の4つのブロック部材42の角部(溶湯規制部44)によって、外側鋳型31の角部31Aに溶湯Lが集中することが抑制され、図7(f)に示すように、外側鋳型31の角部31Aから外側鋳型31の側壁部32に向けて溶湯Lが拡がっていく。さらに、湯口45を介して溶湯Lを注入することによって、外側鋳型30の側壁部32の内面及び角部31Aに溶湯Lが充填されることになる。
【0033】
このように、溶湯Lが鋳型30内のキャビティに充填されていく間に、鋳型30の周囲(外周側)に配設された水冷配管24及び鋳型30の外周面に形成された放熱フィン25によって、鋳型30が冷却され、図7(g)及び図8(h)に示すように、鋳型30内の溶湯Lが凝固することになる。このようにして、まず、放射性廃棄物処分容器10の側筒部12が形成されることになる。
【0034】
次に、図8(i)に示すように、中子部材41を上方に抜き出して、形成された側筒部12を露出させる。
そして、図8(j)に示すように、外側鋳型31を回転軸線Oを中心として回転させるとともに、外側鋳型31内に溶湯Lを供給する。このとき、外側鋳型31の回転数(回転速度)は、側筒部12を形成する際よりも低く設定されており、例えば、100rpm(約2回転/秒)程度以下とされている。さらに好ましくは、40〜100rpm(約0.7〜2回転/秒)に設定されている。
【0035】
すると、溶湯Lは重力によって外側鋳型31の底面に移動していく。このとき、遠心力によって溶湯Lが外周側へと拡がっていき、図8(k)に示すように、側筒部12に接する部分に多く配置されることになる。この状態で、水冷配管24及び放熱フィン25によって鋳型30(外側鋳型31)が冷却され、放射性廃棄物処分容器10の底部11が、側筒部12と一体に形成されることになる。
そして、この底部11と側筒部12とを外側鋳型31から取り出すことによって、図8(l)に示すように、本実施形態である放射性廃棄物処分容器10が製出されることになる。
【0036】
このようにして製出された放射性廃棄物処分容器10は、その収納空間Sに原子力関連施設から排出された放射性廃棄物が収納され、そのまま、あるいは、図示しない外側容器に収容され、処分場の地下に埋設されることになる。
【0037】
以上のような構成とされた本実施形態である放射性廃棄物処分容器10によれば、遠心鋳造法によって、四角形平板状をなす底部11とこの底部11の周縁部から立設された四角形筒状をなす側筒部12とが一体に成形された構成とされているので、遠心力によって溶湯Lが鋳型30内に画成されたキャビティに強制的に充填されることになり、内部欠陥が極めて少ない放射性廃棄物処分容器10を製出することができる。
また、四角形平板状をなす底部11とこの底部11の周縁部から立設された四角形筒状をなす側筒部12とが一体に成形されており、外形が四角柱状をなす角型容器とされているので、処分場や外側容器の収容スペースに効率良く配置することができる。また、収納空間Sが四角柱状をなしているので、比較的大型の放射性廃棄物であっても、切断することなく収納することができる。
【0038】
また、遠心鋳造法において使用される原料が、金属を主成分とするクリアランス物を含有したものとされ、本実施形態では、原料としてクリアランス物を100%利用しているので、この放射性廃棄物処分容器10の製造コストを大幅に低減することができる。また、クリアランス物自体も処理することができる。また、クリアランス物の中に、溶湯Lの流動性を阻害するような物質が含有されていたとしても、遠心鋳造によって鋳型30内のキャビティに強制的に溶湯Lを充填することができ、内部欠陥の少ない高品質な放射性廃棄物処分容器10を製出することができる。
【0039】
また、本実施形態である放射性廃棄物処分容器の製造装置20は、四角柱状の内部空間を有する外側鋳型31とこの外側鋳型31の内部空間に配置される中子部材41とを有する鋳型30と、この鋳型30を回転軸線Oを中心に回転させる回転駆動モータ21と、鋳型30内に供給する溶湯Lが貯留される注湯桶22と、を備えているので、回転駆動モータ21によって鋳型30を回転させながら、注湯桶22を介して溶湯Lを鋳型30に注入することができる。したがって、遠心鋳造法によって放射性廃棄物処分容器10を製出することができる。
【0040】
また、外側鋳型31と中子部材41とを有する鋳型30を回転軸線Oを中心に回転させた状態でこの鋳型30内に溶湯Lを注入すると、注入された溶湯Lは、外側鋳型31と中子部材41とによって形成されたキャビティ内に充填されることになる。ここで、外側鋳型31が四角柱状の内部空間を有するように構成されていることから、この外側鋳型31の角部31Aが回転軸線Oから最も離れた位置となり、遠心力によって溶湯Lが角部31Aに集中することになる。ここで、本実施形態においては、外側鋳型31内に配設される中子部材41が、外側鋳型31の角部31Aに溶湯Lが過剰に供給されることを防止する溶湯規制部44を有しているので、外側鋳型31の角部31Aへの溶湯Lの集中が防止され、他の空間に溶湯Lを充填することができる。よって、遠心鋳造法によって、四角形平板状をなす底部11とこの底部11の周縁部から立設された四角形筒状をなす側筒部12とが一体に成形された角型の放射性廃棄物処分容器10を製出することが可能となる。
【0041】
また、外側鋳型30の外周面に、回転軸線Oに対して直交する方向に延びる複数の放熱フィン25が立設されているので、この放熱フィン25によって鋳型30(外側鋳型31)の冷却能が向上されることになり、鋳型30(外側鋳型31)の肉厚を薄くして、鋳型30(外側鋳型31)の軽量化を図ることができる。
さらに、この放熱フィン25が、回転軸線O方向から見て円形状をなしているので、回転駆動モータ21によって鋳型30を回転させた場合に、回転が安定することになる。
このように、鋳型30の軽量化と回転の安定化により、回転駆動モータ21への負荷を低減することが可能となり、安定して本実施形態である放射性廃棄物処分容器10を製造することができる。
【0042】
また、外側鋳型30の周囲に、冷却機構として水冷配管24が配設されているので、 この水冷配管24によって鋳型30(外側鋳型31)を効率良く冷却することが可能となり、鋳型30(外側鋳型31)の肉厚を薄くして、鋳型30(外側鋳型31)の軽量化を図ることができる。また、冷却時間が短縮されることによって、効率良く放射性廃棄物処分容器10を製造することができる。
【0043】
また、本実施形態である放射性廃棄物処分容器の製造方法においては、外側鋳型31の内部空間に中子部材41を配置した状態で、側筒部12に相当するキャビティを画成しておき、鋳型30を回転させるとともに湯口45から溶湯Lを供給して側筒部12を形成し、その後、中子部材41を取り外した状態で、外側鋳型31のみを回転させるとともに、鋳型30内に溶湯を供給して底部11を形成する構成とされているので、側筒部12を形成する際には、中子部材41の溶湯規制部44によって外側鋳型31の角部31Aに溶湯Lが過剰に供給されることが防止され、角部31Aと角部31Aとの間にも溶湯Lを十分に供給することができ、内部欠陥の少ない側筒部12を製出することができる。一方、側筒部12が形成された後に底部11を形成する際には、中子部材41がなくても溶湯Lは重力によって広がることになるため、溶湯Lの注入作業を簡単に行うことができる。
【0044】
また、底部11を形成する際に、外側鋳型31を回転させながら溶湯Lを注入しているので、図8(k)に示すように、溶湯Lが側筒部12との接合部分に多く配置されることになり、底部11と側筒部12との接合強度を向上させることができる。これにより、底部11と側筒部12とが一体とされた角型の放射性廃棄物処分容器10を製出することができる。
【0045】
次に、本発明の第2の実施形態について、図9から図12を参照して説明する。この第2の実施形態においては、鋳型130の構造が第1の実施形態と異なっており、その製造方法も異なっている。なお、第1の実施形態と同一の構成要素については、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
この鋳型130は、図9及び図10に示すように、四角柱状の内部空間を有する外側鋳型131と、この外側鋳型131の内部空間に配置される中子部材141とを備えており、回転軸線O方向から見て四角形状をなしている。
【0046】
ここで、中子部材141は、図9及び図10に示すように、四角柱状をなすブロック部材142と、このブロック部材142を外側鋳型131の上端面に係合させる係合部143と、を備えている。ブロック部材142の中心部には貫通孔が穿設されており、この貫通孔が湯口145とされている。また、このブロック部材142は、外側鋳型131の底面から離間するように配設されている。
また、ブロック部材142は、その角部が、外側鋳型131の角部131Aに向くように配列されており、このブロック部材142の角部が、外側鋳型131の角部131Aに溶湯Lが過剰に供給されることを防止する溶湯規制部144とされているのである。
【0047】
以下に、このような構成とされた鋳型130を使用した、放射性廃棄物処分容器の製造方法について、図11及び図12を用いて説明する。
まず、図11(a1)、(a2)に示すように、外側鋳型131の内部空間に中子部材141を配置する。そして、図11(b1)、(b2)に示すように、鋳型130を回転軸線Oを中心に回転させるとともに、湯口145を通じて溶湯Lを供給する。なお、このときの回転数(回転速度)は、例えば400〜700rpm(約7〜約12回転/秒)に設定されている。
【0048】
すると、図11(c1)、(c2)に示すように、溶湯Lは、重力によって外側鋳型131の底面へと移動し、回転の遠心力によって、ブロック部材142と外側鋳型131の底面との間に画成されたキャビティを通じて、外側鋳型131の側壁部132及び角部131Aに向けて拡がっていくことになる。このとき、溶湯Lは、図11(d1)、(d2)に示すように、回転の遠心力によって回転軸線Oから離間する方向、すなわち、外側鋳型131の角部131Aに向けて移動していき、外側鋳型131の角部131Aに溶湯Lが集中することになる。
【0049】
このとき、本実施形態では、外側鋳型131の内部空間に配置された中子部材141のブロック部材142の角部(溶湯規制部144)によって、外側鋳型131の角部131Aに溶湯Lが集中することが抑制され、図12(e1)、(e2)に示すように、外側鋳型131の側壁部132の内面及び角部131Aに溶湯Lが配置されることになる。
さらに、湯口145を通じて溶湯Lが供給されると、図12(f)に示すように、ブロック部材142と外側鋳型131の側壁部132との間に画成されたキャビティ内を溶湯Lが上方に向けて上昇するように充填されていく。
【0050】
ここで、本実施形態では、図12(g)に示すように、溶湯Lがブロック部材142と外側鋳型131の側壁部132との間に画成されたキャビティ内及びブロック部材142と外側鋳型131の底部131との間に画成されたキャビティ内に充填された後に、さらに押し湯150として湯口145に向けて溶湯Lを供給する。
このように、溶湯Lが鋳型130内のキャビティに充填されていく間に、鋳型130が冷却され、図12(h)に示すように、鋳型130内の溶湯Lが凝固することになる。そして、押し湯150に相当する部分を切断して削除することによって、本実施形態である放射性廃棄物処分容器10が製出されることになる。
【0051】
以上のような構成とされた鋳型130を用いた本実施形態である放射性廃棄物処分容器の製造方法及び製造装置によれば、中子部材141を外側鋳型130内に配置した状態のままで、側筒部12と底部11とを一体成形することができ、放射性廃棄物処分容器10の製造手順を簡略化することができる。
また、押し湯150を行うことによって、溶湯Lの充填率をさらに向上させることができ、内部欠陥の発生がさらに抑えられた高品質の放射性廃棄物処分容器10を製出することができる。
【0052】
以上、本発明の実施形態である放射性廃棄物処分容器及びこの放射性廃棄物処分容器の製造装置並びに放射性廃棄物処分容器の製造方法について説明したが、本発明はこれに限定されることはなく、その発明の技術的思想を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、図5及び図6、図9及び図10に記載された鋳型を用いたものとして説明したが、これに限定されることはなく、四角柱形状の内部空間を有する外側鋳型と、外側鋳型の角部に溶湯が過剰に供給されることを防止する溶湯規制部及び溶湯が供給される湯口を有する中子部材と、を備えたものであれば、本実施形態に限定されることはない。
【0053】
また、原料については、金属を主成分とするクリアランス物又は低レベル放射性廃棄物を、50質量%以上含有したものとし、より具体的にはクリアランス物を100%利用するものとして説明したが、クリアランス物又は低レベル放射性廃棄物の含有量に特に限定はなく、低レベル放射性廃棄物を含有していてもよいし、これらクリアランス物及び低レベル放射性廃棄物を含有しないものであってもよい。
さらに、放射性廃棄物処分容器の角部に、僅かなR部が形成されていてもよい。
【0054】
また、製造装置の構成は、図3及び図4に示す構成に限定されることはなく、適宜設計変更することができる。例えば、冷却機構として、水冷配管の代わりに他の冷媒が流通する冷却配管を配設してもよいし、空冷ファン等を配設してもよい。さらに、放熱フィンの配列も本実施形態に限定されることはない。
【実施例】
【0055】
以下に、本発明の効果について、計算機による凝固解析を行って確認した結果を示す。
凝固解析は、ESI社製のProCASTを用いて実施した。図9及び図10に示した鋳型130を用いた鋳造をモデル化して評価した。
比較例として、鋳型130を回転させずに通常の重力鋳造法とした。
本発明例として、鋳型130を回転数(回転速度)660rpm(11回転/sec)で回転させた遠心鋳造法とした。
【0056】
解析条件は、以下のように設定した。
(1)材料物性
溶湯原料:炭素鋼
C:1.22wt%、Si:0.16wt%、Mn:0.35wt%、
S:0.015wt%、P:0.09wt%、Cr:0.11wt%、
Ni:0.13wt%、残部がFeと不可避不純物
外側鋳型:鋳鉄
C:3.24wt%、Si:1.66wt%、Mn:0.81wt%、
S:0.009wt%、P:0.14wt%、Cr:0.43wt%、
残部がFeと不可避不純物
中子部材:鋳鉄
C:3.24wt%、Si:1.66wt%、Mn:0.81wt%、
S:0.009wt%、P:0.14wt%、Cr:0.43wt%、
残部がFeと不可避不純物
(2)熱伝達係数
溶湯原料と外側鋳型:3000 W/(m・K)
溶湯原料と中子部材:3000 W/(m・K)
(3)境界条件
注湯温度:1600℃
注湯速度:0.4m/秒
(4)初期条件
中子部材温度:200℃
【0057】
解析結果を図13及び図14に示す。
図13に示すように、重力鋳造法とした比較例では、溶湯の粘性が高いために、中子部材と外側鋳型との間のキャビティに溶湯が十分に充填されない状態で凝固が進行し、側筒部を形成することができないことが確認された。
これに対して、遠心鋳造法とした本発明例では、溶湯の粘性が高くても、遠心力を利用することによって、中子部材と外側鋳型との間のキャビティに溶湯が十分に充填されており、角型の放射性廃棄物処分容器を製出することができることが確認された。
【0058】
この鋳造解析の結果から、本発明によれば、内部欠陥が少なく、断面が四角筒状をなす放射性廃棄物処分容器を提供することができることが確認された。
【符号の説明】
【0059】
10 放射性廃棄物処分容器
11 底部
12 側筒部
20 放射性廃棄物処分容器の製造装置
21 回転駆動モータ(回転駆動部)
24 水冷配管(冷却機構)
25 放熱フィン
30、130 鋳型
31、131 外側鋳型
31A、131A 角部
41、141 中子部材
44、144 溶湯規制部
45、145 湯口

【特許請求の範囲】
【請求項1】
放射性廃棄物を収納し、収納された放射性廃棄物からの放射線を遮断する放射性廃棄物処分容器であって、
四角形平板状をなす底部と、この底部の周縁部から立設され、四角形筒状をなす側筒部と、を備え、前記底部及び前記側筒部は、遠心鋳造法によって一体に成形されていることを特徴とする放射性廃棄物処分容器。
【請求項2】
前記遠心鋳造法によって使用される原料が、金属を主成分とするクリアランス物又は低レベル放射性廃棄物を含有していることを特徴とする請求項1に記載の放射性廃棄物処分容器。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載された放射性廃棄物処分容器の製造方法であって、
四角柱状の内部空間を有する外側鋳型と、この外側鋳型の内部空間に配置され、溶湯が供給される湯口と前記外側鋳型の角部に前記溶湯が過剰に供給されることを防止する溶湯規制部とを有する中子部材と、を備えた鋳型を準備し、
この鋳型を回転させるとともに、前記湯口から溶湯を供給し、前記底部及び前記側筒部を一体に成形することを特徴とする放射性廃棄物処分容器の製造方法。
【請求項4】
前記外側鋳型の内部空間に前記中子部材を配置した状態で前記側筒部に相当するキャビティを画成し、前記鋳型を回転させるとともに前記湯口から溶湯を供給して前記側筒部を形成し、
その後、前記中子部材を取り外した状態で、前記外側鋳型のみを回転させるとともに前記湯口から溶湯を供給して前記底部を形成することを特徴とする請求項3に記載の放射性廃棄物処分容器の製造方法。
【請求項5】
前記外側鋳型の内部空間に前記中子部材を配置した状態で前記側筒部及び前記底部に相当するキャビティを画成し、前記鋳型を回転させるとともに前記湯口から溶湯を供給し、前記中子部材を配置した状態のまま前記側筒部及び前記底部を形成することを特徴とする請求項3に記載の放射性廃棄物処分容器の製造方法。
【請求項6】
請求項1又は請求項2に記載された放射性廃棄物処分容器の製造装置であって、
四角柱状の内部空間を有する外側鋳型と、この外側鋳型の内部空間に配置され、溶湯が供給される湯口と前記外側鋳型の角部に前記溶湯が過剰に供給されることを防止する溶湯規制部とを有する中子部材と、を備えた鋳型と、この鋳型を回転させる回転駆動部と、を備えていることを特徴とする放射性廃棄物処分容器の製造装置。
【請求項7】
前記外側鋳型の外周側には、回転軸線に対して交差する方向に延びる放熱フィンが立設されており、この放熱フィンは、前記回転軸線方向から見て円形状をなしていることを特徴とする請求項6に記載の放射性廃棄物処分容器の製造装置。
【請求項8】
前記外側鋳型の周囲に、冷却機構が設けられていることを特徴とする請求項6又は請求項7に記載の放射性廃棄物処分容器の製造装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2011−133430(P2011−133430A)
【公開日】平成23年7月7日(2011.7.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−295055(P2009−295055)
【出願日】平成21年12月25日(2009.12.25)
【出願人】(000230940)日本原子力発電株式会社 (130)
【出願人】(500054329)原電事業株式会社 (11)
【出願人】(000006264)三菱マテリアル株式会社 (4,417)