放射線シールドアセンブリおよび方法
本発明は、放射性材料の取り扱いに関する。例えば、本発明の放射線シールドは、放射性材料を受け入れるキャビティを有する。キャビティに通じる開口が本体に画定されてもよい。少なくとも部分的に放射性材料をキャビティの中に封入するために、ベースが本体に取り外し可能に(一般に開口に向かって)取り付けられてもよい。放射線シールドが複数の交換可能なベースを含む場合、1つのベースは少なくとも他のベースよりも短い長さと軽い重さとを有してもよい。ベースは、キャビティの中に1以上の大きさおよび/または形状の容器を封謬するように設計されてもよい。ベースは、放射線シールドの手による把持を助けるハンドグリップを含んでもよい。ベースは、放射線シールドの手での取り扱いでの放射線への曝露を低減するための保護部を含んでもよい。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、全体的に、放射線シールドシステム、より詳しくは、放射性医薬品のための放射性同位体の製造に使用する放射線シールドシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
放射性医薬品は、様々な検査、診断および治療の用途のために、放射性材料(放射性同位体)を使用する医薬品の一種である。放射線医学は、特定の医療処置に使用する放射性材料に適合するために、様々な放射性医薬品(すなわち放射能のある医薬品)を、1つ以上の放射性材料を他の材料と組み合わせることによって生み出す。
【0003】
例えば、放射性同位体生成器は、放射性崩壊により娘放射性同位体を生成する親放射性同位体(例えばモリブデナム99)からの娘放射性同位体(例えばテクネチウム99m)を含む溶液を得るのに使用されてもよい。放射性同位体生成器は、キャリア媒体に吸着された親放射性同位体を収容したカラムを含んでもよい。キャリア媒体(例えばアルミナ)は相対的に娘放射性同位体よりも親放射性同位体に対して高い親和性を有する。親放射性同位体が崩壊して、多くの好ましい娘放射性同位体が生成される。望ましい娘放射性同位体を得るために、好ましい溶離液(例えば無菌生理食塩水溶液)がキャリアから娘放射性同位体を溶離するためにカラムに挿通され得る。得られた溶離液は、溶離液を放射性医薬品の準備に有用な材質にする娘放射性同位体を(例えば溶解塩の形で)含む。例えば、溶離液は、多様な診断および/または治療の処置のために、患者の静脈に投与するのに適した溶液にして、放射性同位体供給源として使用されてもよい。
【0004】
生成器から多くの溶離液を得る1つの方法において、真空容器(例えば溶離液バイアル)が生成器に注出点において接続されてもよい。例えば、真空容器の隔膜に穴を空けて、容器と生成器のカラムとの間の流体連絡を確立するために、生成器上の中空針が使用され得る。容器の部分的真空は、溶離液レシーバからカラムを介してバイアルの中に溶離液を引き抜くことができ、それにより娘放射性同位体をカラムから溶離する。容器は、作業者(例えば放射性薬剤師)を容器に導入された後に溶離液により放出された放射線から保護する放射線シールド装置である溶離シールドの中に収容されてもよい。
【0005】
溶離が完了した後、溶離液は分析されてもよい。例えば、容器を検査システムに搬送することで、溶離液の活性が検査されてもよい。検査はシールドアセンブリから容器を取り出し、溶離によって放出された放射能の量を測定する検査システムに配置することを含むかもしれない。漏出試験が、溶離液の中の親放射性同位体の量が容認できる許容範囲を超過していないことを確認するために実行されてもよい。漏出試験は、薄いシールディングカップ(例えば娘放射性同位体が放出する放射線を効果的に遮蔽するが親放射性同位体が放出する高エネルギーの放射線を遮蔽できないカップ)への容器の移送と、カップのシールドを貫通する放射線の量の測定とを含んでもよい。
【0006】
検査および漏出試験の後、分注シールドに移送されてもよい。分注シールドは、溶離液が容器から1以上の他の放射性医薬品の準備、搬送および/または投薬に使用されるであろう容器(例えばシリンジ)に移送される間、容器内の溶離液から放出される放射線から作業者を保護する。特に、分注処理は、溶離液の多くの異なる容器への(例えば、1日を通して断続的な)逐次の移送を含む。分注のために異なるシールド装置を使用する慣行は、溶離液を1つの容器から次の容器に分注するまでの休止期間の間、作業面(例えばテーブル天面)の上でシールド容器を上下逆さまに配置することが普遍的な工業的慣行であるという事実から、溶離の幹に使用される。従来の溶離シールドは、それらが逆さまにしたときに不安定であることや他の理由により、一般に、分注シールドとしての使用に貢献しない。例えば、いくつかの溶離シールドは、溶離シールドを逆さまにしたときに重心が相対的に高くなるような重いベースを有する。さらに、いくつかの溶離シールドは、平坦な作業面に置くのに適していない上面(例えば、平坦な面で溶離シールドを逆さまに配置したら不安定になるような隆起を有する上面)を有する。放射性薬局は、この問題を、溶離シールドの供給とさらなる分注シールドの供給とを維持することで対処してきた。
【0007】
カラムの中の放射性同位体が消費される前に、同じ生成器が多数の溶離容器に充填するために使用される。必要とされる溶離液の容量は、時を選ばず、放射性医薬品および/または生成器のカラムの中の放射性同位体の残留濃度により充填すべき処方箋の数に応じて変化してもよい。カラムから引き抜かれる溶離液の量を変化させる1つの方法は、溶離液を受け取るのに使用する真空容器の容量を変えることである。例えば、約5mLから約30mLまでの範囲の容器の容量は、現在工業において使用される、5mL、10mまたは20mLの容量を有する普遍的で標準的な容器である。望ましい容量を有する容器は、生成器のカラムから対応する量の溶離液を分注するのを容易にするために選択されてもよい。
【0008】
残念ながら、複数の異なるサイズの容器の使用は、重大な欠点と結びつく。例えば、放射性薬局は多様なサイズの容器に使用できるような従来のシールド装置を操作しようと試みる。実践された1つの解決策は、小さい容器が使用されている時、放射線シールド装置の中の余分な空間を一時的に占有するための、シールド装置の中に挿入される多様な異なるスペーサを手持ちに所有することである。残念ながら、これは、スペーサがごちゃ混ぜになり、紛失し、破損し、または、間違った容器に使用され、使用に不便であると考えられることから、複雑さを加え、混同の危険性を増加させる。例えば、いくつかの従来のスペーサは、シールド装置の中の、容器にラベルが貼着されている場所である容器の側部を取り囲む。従って、スペーサは、ラベルおよび/またはラベルを容器に貼着するのに使用された接着剤を損ない、結果として、スペーサは容器の側部に付着、或いは、放射線シールド装置の機能を阻害するかもしれない。
【0009】
従来の放射線シールドシステムの他の問題は、分注シールドが取り扱いが不便であろうということである。溶離シールドは、標準的には1日に1から10回操作され、溶離シールドの人間工学上の重要性を限定するが、分注シールドは、標準的には1日に数百回操作されるかもしれない。このことは、分注シールドの人間工学を重要にする。従来技術の分注シールドは、比較的重く(例えば3〜5ポンド)なり得、取り扱いやすさよりも放射線シールドおよび機能に焦点を当てた実用的なデザインを有する。例えば、分注シールドは円筒形で有り得、鋭利なエッジを有し得、明らかにそれを把持する場所が欠如し得る。作業者による繰り返しの分注シールドの取り扱いのために、以上の不便さの総合的な代価は、結局、不快さ、怪我および他の問題となる。
【0010】
さらに、作業者は、毎回、溶離液をそれが入っている容器から他の容器に移送するために、分注シールドを持ち上げ、作業者は容器にアクセスするために使用される開口を通して分注シールドから漏れる放射線を浴びる。作業者は、比較的開口に近い場所よりも比較的開口から遠い場所で分注シールドを把持することで、分注処理中の放射線に対する曝露を大きく低減できる。残念ながら、従来技術のシールドは、分注シールドを開口の近くで把持することを少ししか阻止せず、個々の作業者に分注シールドの取り扱い時に手の配置について注意深くなる責任を負わせる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
これにより、放射性材料の取り扱いの安全性を促進し、より便利および/またはより信頼性の高い、改善された放射線シールドシステムおよび1以上の放射性同位体を収容する容器の取り扱いの方法へのニーズがある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の1つの局面は、放射性材料を保護放射線シールドで取り囲んだ方法で、柔軟性と利便性とを提供することで、放射性材料の安全な取り扱いを促進する放射線シールドシステムを導出する。システムは、放射性材料を受け入れるキャビティをその中に有する構造(概して本体と位置付けられる)を含む。2つの開口が本体に設けられ、第1の開口は第2の開口より小さい大きさである。システムは、また、概略第2の(大きい)開口に、本体に取り外し可能に取り付けるように構成した一対のベースを含む。1つのベースは、他方よりも、長さが短く、および/または、重さが軽い。
【0013】
本発明の他の局面は、放射線シールド本体内に形成されたキャビティの中で放射性同位体を取り取り扱う方法である。キャビティに通じる2つの開口があり、1つの開口は他の開口より小さい大きさになっている。容器が大きな開口を通してキャビティに挿入され、ローディングベースが本体に、概略大きな開口に、少なくとも部分的にキャビティの中の容器を取り囲むように、取り外し可能に取り付けられる。ローディングベースは、2つの開口の大きい方を通してキャビティから放射線が漏れるのを制限するように構成されている。放射性同位体は、ローディングベースが本体に取り付けられている間に、2つの開口の小さい方を通して、キャビティの中の容器の中に導入される。ローディングベースは本体から取り外される。分注ベースは、少なくとも部分的にキャビティの中の容器を取り囲むように、概略2つの開口の大きい方に、本体に取り外し可能に取り付けられる。分注ベースは、大きい開口を通してキャビティから放射線が漏れるのを制限するように構成されている。分注容器は、ローディングベースよりも短い長さおよび軽い重さとの少なくとも1つを有する。少なくとも幾らかの放射性同位体は、容器をキャビティから取り出すことなく、分注ベースが本体に取り付けられている間に、第1の開口を通して容器からキャビティに取り出される。
【0014】
本発明の他の局面は、放射性材料の便利で安全な分注のための放射線シールドアセンブリを導出する。システムは、放射性材料を受け入れるために、その中にキャビティを有する放射線シールド本体を含む。本体を貫通してキャビティに通じる開口がある。ハンドグリップが本体に取り付けられ、本体を移動する間掴んで保持することを助けるように構成されている。ハンドグリップは、把持表面と、グリップ表面とキャビティへの開口との間に位置し、1つには、アセンブリを開口の近くで把持することを阻止すると考えられる保護部とを有する
【0015】
本発明の他の局面は、異なる形状および/または大きさの容器を取り囲むアセンブリに適する柔軟性を提供する放射線シールドアセンブリを導出する。アセンブリは、放射性材料を取り扱うキャビティを少なくとも部分的に画定する本体を有する。本体を貫通してキャビティに通じる開口がある。本体は本体を通してキャビティから放射線が漏れるのを制限するように構成されている。アセンブリはまた、概略開口において、本体に取り外し可能に取り付けられるために構成されたベースを含む。ベースは、ベースが本体に、本体に対する第1の配置に取り付けられたとき、および、ベースが本体に、本体に対する異なる第2の配置に取り付けられたときに、開口を通してキャビティから放射線が漏れるのを制限するように構成されている。ベースは、ベースが本体に対して第1の配置に取り付けられたとき、キャビティの中の所定の位置に第1の容器を配置し、ベースが本体に対して第2の配置に取り付けられたとき、キャビティの中の所定の位置に第2の容器を配置するように構成されている。第1および第1の容器は、高さおよび/または直径が互いに異なる。
【0016】
さらに、本発明の他の局面は、放射性材料の取り扱い方法を導出する。その方法は、第1の容器を放射線シールド本体の中のキャビティ内に配置することを含む。本体の中のキャビティに通じる開口がある。第1の容器は、第1の大きさと第1の形状とを有する。ベースが、該ベースが本体に対して第1の配置にある間、概略開口において本体に取り外し可能に取り付けられる。ベースは、ベースが本体に対して第1の配置に取り付けられたとき、第1の容器をキャビティの中の所定の位置に配置するように構成されている。ベースは本体から取り外され、第1の容器がキャビティから取り出される。第1の容器と異なる大きさおよび/または形状を有する第2の容器は、キャビティの中に配置される。ベースは、ベースが本体に対して第1の配置と異なる第2の配置にある間、開口において本体に取り外し可能に取り付けられる。ベースは、ベースが本体に、第2の配置に取り付けられたとき、第2の容器をキャビティの中の所定の位置に配置するように構成されている。
【0017】
さらに、本発明の他の局面は、個々に記載した放射線シールドアセンブリの1つのような放射線シールドアセンブリを使用する方法を導出する。この方法に関し、放射線シールドアセンブリの第1の構成要素は、第1の構成要素が(第2の構成要素に対して)第1の配置にあり、第1の大きさおよび第1の形状のキャビティを画定する間、放射線シールドアセンブリの第2の構成要素に取り外し可能に取り付けられる。さらに、第1の構成要素は、第1の構成要素が(第2の構成要素に対して)第2の配置にあり、第1の大きさおよび第1の形状とそれぞれが異なる第2の大きさおよび第2の形状の少なくとも1つのキャビティを画定する間、第2の構成要素に取り外し可能に取り付けられる。
【0018】
本発明の上述の局面に関して記載された特徴の多様な改良が存在する。さらなる特徴が本発明の上述の局面にさらに組み入れられてもよい。これらの改良および追加の特徴は、個別または組み合わせで存在してもよい。例えば、本発明の図示した実施形態のいずれかに関して以下に検討する様々な特徴は、本発明のいかなる局面に組み入れてもよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
今、図を、特に図1−6を参照すると、全体が101で示された、本発明の放射線シールドシステムの1つの実施形態は、後部導入溶離および分注シールドの組み合わせとして示される。システム101は、システムの中の放射線遮蔽されたキャビティの中で放射線を放出する放射性同位体(例えばテクネチウム99m)を収容した容器(例えば溶離および/または分注バイアル)を取り囲み、それにより、放射性同位体から放出された放射線のシステムからの漏れを制限してもよい。それ故、システム101は、1以上の放射性同位体または他の放射性材料の取扱者への放射線の曝露を制限するために使用されてもよい。例えば、この後さらに詳しく検討するように、システム101の部品は、溶離シールド103を形成するために組み立てられてもよく、システムの他の部品は、分注シールド151を形成するために組み立てられてもよい。
【0020】
放射線シールドシステム101は、放射性材料を受け入れるためにその中に少なくとも部分的に画定されたキャビティ113を有する本体111を含む。図示された実施形態は、キャップ115および一対の交換可能なベース117,119をも含む。本体111、キャップ115およびベース117,119は、実質的にキャビティ113の中の容器C1(図3および4に想像線で図示)を取り囲む。
【0021】
本体111は、キャビティ113を少なくとも部分的に画定する円周側壁121を含んでもよい。図示された本体111の側壁121は実質的に管状であるが、側壁は他の形状(例えば、多角形状、テーパ状、その他)を持ち得る。側壁121は、側壁を通してキャビティ113から放射線が漏出することを制限するのに適してもよい。例えば、いくつかの実施形態において、側壁121は、1以上の放射線シールド材料(例えば、鉛、タングステン、劣化ウランおよび/または他の材料)を含んでもよい(例えばそれらで構成されてもよい)。放射線シールド材料は、1以上の層(不図示)の形であってもよい。いくつかまたは全ての放射線シールド材料は、1以上の放射線シールド材料を含浸した基板(例えば、成型可能タングステン含浸プラスチック)の形であってもよい。当業者は、キャビティの中に放出されると予測される放射線の量および種類と、側壁121を通して漏出する放射線の量を望ましいレベルに制限するために放射線曝露について適用可能な許容範囲との観点から、1以上の選択した放射線シールド材料の十分な量を含むように、本体111を如何に設計するかを知ることになる。
【0022】
数3−6に示すように、本体111の第1の端部は、キャビティ127に通じる第1の開口127を有してもよく、本体の第2の端部は、キャビティに通じる第2の開口129を有してもよい。第2の開口129は、第1の開口127より大きく形成されてもよい。例えば、第1の開口127は、例えば放射性同位体生成器の注出点上のニードルで有り得るニードルの先端の通過を許すが、1以上の容器(例えば容器C1(図3および4)およびC2(図5および6))の通過を防ぐ大きさであってもよい。例として、図示した本体111は、側壁の頂部付近で側壁121から内向きに径方向に延伸する環状のフランジ131を含む。(ここで、「頂部」および「底」という用語は、図3のシステム101の配置を参照して使用されるが、システムまたはその構成部品のいかなる具体的配置を要求するものでもない。)
【0023】
図示した実施形態では実質的に円形の開口である第1の開口127は、フランジ131の内側エッジを画定してもよい。フランジ131は、開口127において面取り133を有し、キャビティに受け入れられた容器の貫通可能な隔膜(不図示)に向かって針の先端を案内することを助けてもよい。フランジ131に隣接する本体139の内面は階段状、テーパ状またはそれらの組み合わせ形状であり、容器がキャビティの中に導入されたときに容器の頂部が第1の開口127に整列するのを助けてもよい。フランジ131は、側壁121と一体に形成されてもよく、別々に製作されて固定されてもよい。フランジ131は、上述のように、放射線シールド材料を含み、キャビティの放射線の漏出を制限してもよい。しかしながら、フランジ131は、本発明の範囲から逸脱することなく、放射線を透過させ得る。第2の開口129は、容器をキャビティ113の中に導入および外に取り出すために、1以上の容器(例えばC1およびC2)の通過を許す大きさである。例えば、第2の開口129は、円周状の側壁121の内部と同じ大きさ、形状および断面積を有してもよい。
【0024】
キャップ105は、本体111の第1の開口の上に取り外し可能に係合するように構成されてもよい。例えば、キャップ115は、本体111に取り外し可能に取り付けられるように構成されてもよく、いかなる接続部を有さずに本体と接触して配置されるように設計されてもよい。キャップ115は多くの異なる方法で構成されてもよい。好ましいキャップの構成の1つの例として、図3および5に示すキャップ115は、キャップが本体の端部の上に配置されて第1開口を覆うとき、本体111(例えばフランジ131)を引き付け、それによりキャップの本体から離れる移動に抵抗する磁性部141を含む。いくつかの実施形態において、本体111は、キャップ115の磁性部141に引き付けられる材質で構成されてもよい。他の実施形態において、本体111は、キャップの磁性部141に比較的弱く引き付けられ、或いは、引き付けられない材料と、磁性部に比較的強く引き付けられる材料(例えば鉄または同様のもの)からなり、本体の中にモールド成型され、または、他の方法で固定され、キャップ115の磁性部が本体を引き付けられるようにする吸着部材(不図示)とを含んでもよい。さらに、本発明の範囲から逸脱することなく、磁力なしにキャップを本体に取り外し可能に取り付ける操作が可能なキャップおよび/または本体は、戻り止め、ねじ留め部および/または摩擦取付部材或いは他の固定具が設けられてもよい。キャップは、図2に示すように、本体から取り外され、第1の開口127を露出し、第1の開口を通してキャビティ113の中の容器にアクセス可能にしてもよい。
【0025】
キャップ115は、キャップが本体111の上に配置されたとき、第1の開口127を通したキャビティ113の中に放出された放射線の漏出を制限するように構成されてもよい。例えば、キャップ115は、上述のような1以上の放射線吸収材料からなり、放射線に対する防護の望ましいレベルを達成してもよい。コストを低減するため、放射線吸収材料は、(例えば、キャップが本体と係合したとき第1の開口に位置が合う)キャップの中央部分にのみ配置されてもよく、放射線吸収材料を取り囲む環状の外周部は高価でなく、および/または、軽量の非放射線吸収材料からなってもよいが、これは本発明の実施に要求される訳ではない。
【0026】
図3を参照すると、第1のベース117は、本体111に取り外し可能に取り付けられるように(例えば第2の開口129を閉塞するように)構成され、容器に放射性材料が導入される処理(例えば溶離処理)の間、キャビティ113の中の容器C1を囲んでもよい。それ故、第1ベースは、他に、「ローディングベース」と呼ばれてもよいが、この用語の使用は、第1のベースが本体に取り付けられたときに、システムが溶離または他の導入処理での使用に限定されることを暗示するものではない。同様に、本体に対するローディングベース117の取り付けにより形成されたアセンブリ103は、他に、「溶離シールド」と呼ばれてもよいが、この用語の使用は、アセンブリを溶離または他の導入処理での使用に限定しない。
【0027】
図3−6に見られるように、図示したローディングベース117は、その両端に固定された放射線シールド153,155を有する延長部材151を含む。放射線シールド153,155は、図示するように、延長部材151に恒久的に取り付けられてもよく、或いは、(例えば、ねじまたは他の好ましい取り外し可能な接続により)延長部材に取り外し可能に取り付けられてもよい。図示された延長部材151は、概略管状の構造であり、比較的高価でなく、軽量で、耐久性のある、耐衝撃性ポリカーボネイト(例えば商標レキサン)、ナイロンおよび/または同様のもののような材料で構成されてもよい。ローディングベース117またはその一部(例えば延長部材151)は、把持補助コーティングで(不図示)被覆されてもよい。例えば、ローディングベース117は、熱可塑性エラストマ(例えば、市場入手可能なオハイオ州アクロンのアドバンスドエラストマーシステムズ社製の商標サントプレーン)で塗装され、ローディングベースの手による把持を補助してもよい。延長部材は、本発明の範囲から逸脱することなく、(例えば、多角形状、テーパ状および同様の)他の形状有することができる。同様に、延長部材は本発明の範囲から逸脱することなく、他の材料で構成することができる。
【0028】
ローディングベース117は、キャビティ113の中の第1の容器C1を収容する第1の配置(図3)に、本体111に取り外し可能に取り付けられるように構成されてもよく、また、第1の容器C1と異なる大きさを有するキャビティの中の第2の容器を収容する第2の配置(図5)に、本体111に取り外し可能に取り付けられるように構成されてもよい。例えば、ローディングベース117は、ローディングベースが本体に対して第1の配置にあるとき取り外し可能に取り付けられ、ローディングベースが本体に対して第2の配置にあるとき例えば、1つの配置において、ローディングベースは第1の配置から180°回転されている)取り外し可能に取り付けられるような1以上のコネクタ159(例えば、ねじ、バヨネット接続突起または同様のもの)を含んでもよい。
【0029】
図3および5に示すように、1つの放射線シールド153は、ローディングベース117が本体111に第1の配置(図3)に取り付けられたとき、概略第2の開口129に配置されてもよく、他の放射線シールド155は、ローディングベース117が本体111に第2の配置(図3)に取り付けられたとき、概略第2の開口129に配置されてもよい。さらに、放射線シールド153,155は、それぞれ、対応する放射線シールドが概略第2の開口に配置されるようにローディングベースが本体111に取り付けられたとき、概略第2の開口に配置され、キャビティ113の内側に面する閉塞面153a,155aを含んでもよい。1つの放射線シールド155の閉塞面155aは、ローディングベース117を本体111に第1および第2の配置のいずれかに選択的に取り付けることによって、キャビティ113の大きさおよび/または形状を管理可能に変化させられるように、開口229の中に、他の放射線シールド153の閉塞面153aよりもさらに延伸して形成されてもよい。
【0030】
図示した本実施形態のローディングベース117が本体111に、図3に示す配置に取り付けられたとき、閉塞面153aと第1の開口127との間の距離D1は、ローディングベース117が本体に、図5に示す配置に取り付けられたときの閉塞面155aと第1の開口127との間の距離D2よりも大きい。システム101を異なる高さを有する容器C1,C2とともに資料することを助けるであろう。例えば、選択した1つの放射線シールド153,155が概略第2の開口129に配置されるようにローディングベース117を本体111に取り付けることで、異なる高さを有する容器を、それらが第1の開口に対して、放射性同位体生成器との接続を助ける(例えば、第1の開口に隣接、フランジ131に接触または近接などの)所定の配置になるように、配置することが可能である。
【0031】
同様に、ローディングベース117は、第1の配置においてキャビティが第1の径を有する第1の容器を収容し、第2の配置においてキャビティが第2の径を有する第2の容器を収容するように構成されてもよい。例えば、図3−6に示した実施形態の1つの放射線シールド155は、側壁161を有し、ローディングベース117が本体に第2の配置に取り付けられたとき、第2の開口の中に延伸する。側壁161の内面は第1の開口229に比べて小さい断面積を有する。このため、放射線シールド155の閉塞面155aは、図4に示すように容器C2の底端部を受け入れる大きさのカップ状の構造163を形成するような特徴を有してもよい。カップ状の構造163は、容器C2を、容器上の隔膜(不図示)を第1の開口を通して挿入された針の先端が貫通するのを助けるであろう、キャビティの中の所定の配置に(例えば、容器の底が第1の開口127に揃うように)保持するのに適してもよい。
【0032】
その一方、放射線シールド153の閉塞面153aは、キャビティ114の断面積と実質的に同じ大きさを有する実質的に平坦な表面として構成されてもよい。図3に示すように、本体111の側壁121は、大きい径の容器C1をキャビティ113の中の所定の配置に(例えば、容器の底が第1の開口127に揃うように)位置決めするのに使用できる。他の実施形態では、それぞれの放射線シールドは、本発明の範囲から逸脱することなく、(同じまたは異なる径の)カップ状の構造を含むことができる。システムは、異なる2つの容器を同じ所定の配置または異なる所定の配置に保持するように設計され得る。図示したシステムは、径の小さい容器が低い容器でもあるように設計されているが、システムは、本発明の範囲から逸脱することなく、高い容器が小さい径であるように設計され得る。同様に、システムは、本発明の範囲から逸脱することなく、高さが同じで径だけが異なる、或いは、径が同じで高さだけが異なるような、異なる大きさの容器を収容するのに適することができる。さらに、閉塞面は、本発明の範囲から逸脱することなく、放射線シールドと異なってもよい。
【0033】
ローディングベース117は、ローディングベースが本体に、その第1の配置、その第2の配置および/またはより好ましくは両方の配置に取り付けられたとき、第2の開口129を通してキャビティ113から放射線が漏出するのを制限するのに適してもよい。例えば、放射線シールド153,155は、ローディングベース117が本体111に第1の配置に取り付けられたとき、第1放射線シールド153が第2の開口129を通して放射線が漏出するのを制限し、ローディングベースが本体に第2の配置に取り付けられたとき、第2放射線シールド155が第2の開口を通して放射線が漏出するのを制限するように、1以上の(上述のような)放射線吸収材料を含んでもよい。放射線シールド153,155は、第2の開口129と実質的に同じ範囲の上で放射線を吸収および/または反射するのに適してもよい。例えば、放射線シールド153,155は、第2の開口129と実質的に同じ形状および大きさの断面を有するように形成され、放射線シールドが本体111に取り外し可能に取り付けられ、放射線吸収材料で第2の開口を塞ぐように、その上にコネクタ159が形成されてもよい。本発明の他の実施形態では、放射線シールドは、第2の開口129をその中に受け入れられることなく実質的に覆うように配置された放射線シールド材料を含んでもよい。当業者は、第2の開口129を通して放射線が漏出するのを望ましいレベルにまで制限するため、十分な量の1以上の放射線吸収材料を望ましい位置に含むように、ローディングベース117をどのように設計するかを知るであろう。
【0034】
図3を参照すると、ローディングベース117は、使用されて、本体の長さに比してシステム101の全長を増加させてもよい。例えば、ローディングベース117の延長部材151は、本体111の周状の側壁121に略対応する周状の側壁171を含んでもよい。当業者が知るように、同じ放射性同位体生成器が特定の最短長(例えば6インチ)を有するシールドアセンブリを用いて機能するように設計されている。ローディングベース117は、そのままでは特定の放射性同位体生成器には短すぎる本体111に組み付けられ、生成器の要求する最短長を満たしてもよい。延長部材151は、システム101の他の部品(例えば、放射線シールド153,155)が放射線遮蔽の望ましいレベルを達成できるので、放射線を透過してもよい。比較的軽量の(例えば、非放射線吸収)要求される長さを提供する延長部材151の使用は、特定の放射性同位体生成器に供給される最短長の全体にわたり、比較的重く、および/またはより高価な材料(例えば放射線吸収材料)で構成した同様のアセンブリと比較して、溶離シールド103の重量を軽量および/または高価でなくすることを可能にする。さらに重量を軽減するために、ローディングベース117に空洞173があってもよい。
【0035】
図4および6を参照すると、第2のベース119は、本体111に取り外し可能に取り付けられるように構成され、分注処理の間、そのキャビティの中の容器を囲んでもよい。これにより、第2のベース119は、他にも「分注ベース」と呼ばれてもよいが、この用語の使用は、第2のベースが本体の取り付けられたとき、システムを分注処理での使用に限定することを暗示するものではない。同様に、分注ベース119の本体111への取り付けによって形成されたアセンブリ105は、他に「分注シールド」と呼ばれてもよいが、この用語の使用は、アセンブリを分注または他の処理での使用に限定しない。
【0036】
図示した分注ベース119は、例えば、分注ベースが本体に取り付けられたとき、本体111の第2の開口129を閉塞するように作用する単一の放射線シールド181を含む。分注ベース119は、分注シールド105が第1の容器C1を収容する第1の配置(図4)に、本体111に選択的に取り外し可能に取り付けられるように構成され、さらに、分注シールド105が第1の容器と大きさおよび/または形状が異なる第2の容器C2を収容する第2の配置(図6)に、本体111に選択的に取り外し可能に取り付けられるように構成されている。例えば、図4および6を参照すると、分注ベース119は、分注ベースが本体に対して第1の配置にあるとき(図4)、分注ベースを本体111に取り外し可能に取り付けられ、分注ベースが本体に対して第1の配置と異なる(例えば180°回転した)第2の配置にあるとき(図6)、分注ベースを本体に取り外し可能に取り付けられるような、コネクタ183(例えば、ねじ、バヨネット接続突起、または同様のもの)を含んでもよい。
【0037】
さらに、分注ベース119が本体11に第1の配置に取り付けられたとき、第1の閉塞面185が概略第2の開口およびキャビティ113の内面に配置されてもよい。分注ベースが本体に第2の配置に取り付けられたとき、第2の閉塞面187が概略第2の開口およびキャビティの内面に配置されてもよい。図示した分注ベース119の閉塞面185,187は、分注ベースがローディングベースと同様に異なる容器を収容するのに適合できるように、ローディングベース117の対応する閉塞面153a,155aと構造的に相似である。それ故、閉塞面185,187は、第2の開口129の中に異なる距離だけ延伸するように構成されていてもよく、それにより、ローディングベース117について説明したのと同じ方法で、閉塞面185,187と第1の開口127との間のそれぞれの距離の選択的変化を可能にしてもよい。
【0038】
側壁189は、1つの閉塞面187の外周の上および周囲に延伸し、ローディングベース117について説明したカップ状の構造163と相似のそれにより、カップ状の構造195を形成する。カップ状の構造195は、ローディングベースについて説明したのと同じ方法で、キャビティ113の中の第1の所定の位置(例えば、容器の底が第1の開口に合致する)に容器C2を配置するのに使用されてもよい。図示した本実施形態の閉塞面153a,155a,185,187は大きさおよび形状が同じであるが、分注ベースの閉塞面は、本発明の範囲から逸脱することなく、大きさおよび/または形状が対応するローディングベースの閉塞面と異なってもよい。
【0039】
分注ベース119は、ローディングベース117よりも、実質的に短くて軽くてもよい。例えば、分注ベース119は、放射性同位体生成の要求する最短長を満足させる必要が放射性同位体生成器を使用するときだけ適用されるであろうから、ローディングベース117の延長部材151と同じ構造が欠落してもよい。延長部材の削除は、分注ベース119を短く軽くする。同様に、分注ベース119の単一の放射線シールド181もまた、2つの放射線シールド153,155を有するローディングベース117に比して、分注ベースの長さおよび重さを減少させる。分注シールド105の複合重心191(図4)は、溶離シールド103の複合重心193(図5)よりも、第1の開口127に近い。これは、分注シールド105を、平らな面に逆さまに配置したとき(図4および6)、溶離シールド103が同じ面に逆さまに配置されたときよりも、より安定させるであろう。
【0040】
放射線シールドシステム101は、放射性同位体を保持するのに使用される容器のために放射線の遮蔽を提供するのに使用されてもよい。例えば、容器C1(例えば真空溶離バイアル)は、第2の開口を通して本体111のキャビティ113の中に導入されてもよい。容器C1がキャビティ113の中に入った後、ローディングベース117は、図3に示すように、溶離シールド103を形成し、キャビティの中の容器を実質的に取り囲むために、本体111に取り付けられてもよい。本体111の閉塞面153aおよび側壁121は、容器をキャビティの中の、図示した実施形態では、フランジ131に概ね接触して第1の開口127に合致する所定の位置に配置する。キャップ115は、(もしあれば)取り外されて、第1の開口127を露出させてもよい。そして、容器C1は、露出した第1の開口127を通して放射線同位体生成器に接続されてもよい(例えば、放射性同位体生成器の注出点に取り付けた針の先端を第1の開口を通して容器の中に挿入することにより)。容器C1は、少なくとも部分的に、生成器によって生成された放射性同位体(例えばテクネチウム99m)を含む溶離液が充填される。望ましい量の溶離液が容器C1の中に導入されたとき、容器は、放射性同位体生成器から切り離され、第1の開口を通して放射線が漏出するのを制限するために、第1の開口の上にキャップ115が再配置されてもよい。
【0041】
容器C1は、溶離液が分析される(例えば、活性が測定され、漏出試験が実行される)とき、キャビティ113の中で他の場所に搬送されてもよい。ローディングベース117は、本体111から取り外され、容器C1を分析のために第2の開口129を通してキャビティ113から取り出すことを可能にしてもよい。溶離液が分析された後、容器C1は、第2の開口129を通してキャビティ113に再び導入され得る。分注ベース119は、図4に示すように、ローディングベース117に代わって本体111に取り付けられ、分流シールドを形成してキャビティ113の中の容器C1を再び取り囲んでもよい。分注シールド105は、逆さまにされ、作業面197(例えば放射線吸収下敷き)に第1の開口127を下にして配置されてもよい。
【0042】
作業者(例えば放射線薬剤師)が容器C1から他の容器(例えばシリンジ)への溶離液のいくらかの分注の準備を整えたとき、彼または彼女が作業面197から本体111を持ち上げ、それにより第1の開口127を露出させてもよい。作業者は、溶離液のいくらかまたは全部を容器C1から露出した第1の開口127を通して分注してもよい。例えば、作業者は、第1の開口127を通してシリンジに取り付けた針の先端を挿入することで、容器C1の隔膜(不図示)に穴を空け、シリンジを使用して幾らかまたは全部の溶離液を容器の外に引き抜いてもよい。所望の量の溶離液が容器C1から分注されたとき、分注シールド105は、さらに溶離液が必要になるまで、作業面197の上に再配置されてもよい。容器C1の溶離液が空になったときまたは溶離液がそれ以上不要になったとき、分注ベース119を本体111から取り外し、第2の開口129を通してキャビティ113から容器C1を取り出し得る。
【0043】
そして、第2の小さい容器C2は、第2の開口129を通してキャビティ113の中に導入されてもよい。ローディングベース117は、図5に示すように、閉塞面155aおよび側壁161が容器を、図示した実施形態では、フランジ131と接触し、第1の開口127に並んだ所定の位置に配置するように、本体に取り付けられてもよい。そして、溶離処理を上述のように繰り返し、容器C2の中に望ましい量の溶離液を導入できる。溶離処理の後、容器C2は、先に第1の容器C1について説明したように、キャビティ113の中で他の場所に搬送される。ローディングベース117は、本体111から取り外され、分析のために、容器C2を第2の開口129を通してキャビティ113から取り出すことを可能にしてもよい。分析が完了した後、容器C2は、第2の開口129を通してキャビティ113の中に再度配置されてもよい。そして、分注ベース119は、図6に示すように、ローディングベース117の代わりに、本体に取り付けられてもよい。溶離液は、第1の容器C1について説明したのと実質的に同じ方法で容器C2から分注されてもよい。
【0044】
今、図7−12Eを参照すると、全体を201で示した、本発明の放射線シールドシステムの他の実施形態が、後部導入溶離シールドと分注シールドとの組み合わせとして示される。上述の放射線シールドシステム101と同様に、システム201は、放射線シールドキャビティの中で放射線を放出する放射性同位体(例えばテクネチウム99m)を収容する容器(例えば溶離および/または分注バイアル)を取り囲み、それにより、放射性同位体によって放出された放射線のシステムからの漏出を制限してもよい。それ故、システムは、1以上の放射性同位体または他の放射性材料を取り扱うために、放射線の曝露を制限するのに使用されてもよい。
【0045】
放射線シールドシステム201は、その中に少なくとも部分的に画定され、放射性材料を受け入れるキャビティ213を有する本体211を有する。図7に示した放射線シールドシステムは、また、キャップ215および一対の交換可能なベース217,219を含む。本体211、キャップ215およびベース217,219は、以下でより詳しく説明するように、実質的にキャビティ213の中の容器C1(図9に想像線で図示)を取り囲むのに使用されてもよい。図示したシステムの本体211およびキャップ215は、図1−6に示したシステム101の本体111およびキャップ115と実質的に相似であってもよい。例えば、本体211は、図3−6に示した本体111の第1および第2の開口127,129と相似の第1および第2の開口227,229を有してもよい。
【0046】
図示したシステム201は、概略第2の開口において本体211に取り外し可能に取り付けられるように構成されたローディングベース217を含み、溶離シールド203を形成する。図示した(例えば図9)ローディングベース217は、例えば、ローディングベースを本体211に取り外し可能に取り付け操作可能なコネクタ259(例えば、ねじ、バヨネット接続突起または同様のもの)を含む。ローディングベース217は、本体211に取り付けられたとき、第2の開口229を通してキャビティ213から放射線が漏出するのを制限できる。図9を参照すると、ローディングベース217は、放射線シールド253を有する管状の構造体251を含んでもよく、放射線シールドは、ローディングベース217が本体211に取り付けられたときに、放射線シールドが第2の開口229に概略位置するように一端に固定され、先に説明したような1以上の放射線吸収材料を含んでもよい。環状の構造体251の他端は、(図9に示すように)閉塞されても、開放(不図示)されてもよい。管状の構造体251は、放射線を実質的に透過させる軽量材料(例えば耐衝撃性プラスチック)で構成されてもよい。ローディングベースは、溶離シールド203の重量を軽減するために、空洞273を有してもよい。ローディングベース217、またはその一部(例えば環状の構造体)は、把持補助コーティング(不図示)で被覆され、ローディングベースの手での保持を助けてもよい。例えば、熱可塑性エラストマ(例えば、商標サントプレーン)は好ましい把持を助けるコーティング材料の一例である。
【0047】
ローディングベース217は、システム101のローディングベース117に関して上述したのと同じ方法で、本体211と組み合わせて使用可能であり、特定の放射性同位体生成器の最短長の要求を満たす十分な長さの溶離シールド203を提供してもよい。ローディングベース217の設計は、本発明の範囲から逸脱することなく、実質的に変更され得ることを当業者は理解するであろう。図7に示したシステム201は、システム101に関して説明したのと異なるローディングベースを有するが、システム201は、本発明の範囲から逸脱することなく、先に説明したシステム101と同じローディングベース1117を使用するように変更され得るものと理解される。同様に、システム201は、本発明の範囲から逸脱することなく、実質的にいかなる大きさおよび形状を有するローディングベースを使用するようにも変更され得る。
【0048】
図10を参照すると、システム201は、さらに、分注シールド205を形成するために、概略第2の開口229において本体211に取り外し可能に取り付けられるように構成された人間工学に基づく分注ベース219をさらに含む。例えば、分注ベース219は、概略、本体211の中で少なくとも底部を受け入れるのに適するさやの形に構成されてもよく、その場合、ベース219および本体211が組み立てられて分注シールド205を形成するとき、分注ベースにより本体211が部分的に覆われる。分注ベース219は、閉鎖端265を有してもよく、本体に分注ベースを取り外し可能に取り付けるためのいかなる望ましいコネクタ(例えば、ねじ、バヨネット接続突起または同様のもの)を含んでもよい。例えば、図示した実施形態では、分注ベース219は、バヨネット接続(例えば、ローディングベース217を本体211に取り外し可能に取り付けるのに使用されるのと同じバヨネット接続)を使用して分注ベースを本体211に取り外し可能に取り付けるためのバヨネット接続突起283を含む。
【0049】
分注ベース219は、それが本体211に取り付けられたとき、第2の開口229を通してキャビティ213から放射線が漏出するのを制限するのに適してもよい。例えば、分注ベース219は、1以上の上述のような放射線吸収材料を含んでもよい。重ねて、当業者は、放射線の放出に対する保護の望ましいレベルを達成するために十分な量の放射線吸収材料を分注ベース219の中に如何にして準備するかを知るであろう。分注ベース219は、分注ベースが本体に取り付けられたときに、概略第2の開口229に配置される放射線吸収材料(不図示)が集中するように設計されてもよい。いくつかの実施形態では、分注ベース全体は、放射線シールド材料(例えば、金属またはタングステン含浸プラスチック)からなってもよい。
【0050】
分注ベース219は、人の上肢の手のひらに心地よくフィットするのに適したハンドグリップ275を含む。ハンドグリップ275は、1種類以上の把持を助ける特徴(例えば、溝275a(図12A)、盛り上がった瘤(図12B)、指に合わせた窪み(図12C)、面取り(図12D)、隆起した波形(図12E)、それらの組み合わせおよび同様のもの)を含み、ハンドグリップによって人による分注ベース219の把持しやすさを改善してもよい。コーティングを助けるグリップが分注ベース219またはその一部(例えばハンドグリップ275)に適用され、分注ベースの手による把持を助けてもよい。熱可塑性エラストマ(例えば、商標サントプレーン)は好ましい把持を助けるコーティング材料の一例である。ノブ277がハンドグリップ275の一端に形成され、分注ベースが人の把持から誤って滑り出す危険性を低減してもよい。
【0051】
分注ベース29は、分注ベースが本体の取り付けられたときにハンドグリップ275と本体211の第1の開口227との間に配置される指保護部279を有し、作業者が分注ベースを第2の開口に近すぎるように把持して不必要に高い放射線を浴びることを防止してもよい。図9に最もよく示されるように、指保護部279は、少なくとも部分的にハンドグリップ275の表面の横方向に、外側に延伸する環状のフランジ293を有してもよい。指保護部279の外径は、指保持部または指保持部と第1の開口275との間のいかなる位置よりもハンドグリップ275による分注ベース219の把持をより便利にする大きさであってもよい。指保護部279と第1の開口227との間の距離は、第1の開口を通して漏出する放射線に対する作業者の手の曝露に対する保護の望ましいレベルを提供するのに必要なだけ大きくできる。指保護部279は、また、1以上の放射線シールド材料を含み、第1の開口227を通して漏出した放射線から分注シールド205を取り扱う人の手を保護してもよい。さらに、指保護部279は、針を刺しても実質的に傷付かない材料からなり、分注シールドに針を挿入する間の偶発的な怪我から作業者を保護してもよい。
【0052】
図11は、分注ベース219を、ベースの外周の周りを少なくとも部分的に手で覆うことによって把持するユーザを示すが、指保護部279の利点は、また、閉塞端265により分注ベースを把持するユーザになじむこと(例えば、ベース219の端部の上を少なくとも部分的に手で覆うことにより、ノブ277が手のひらの中に位置し、または、ノブの周囲を少なくとも部分的に手で覆うことによる)をもさらに企図する。さらに、いくつかの場合にユーザがその閉塞端265によって(例えばノブ277により)分注ベースを把持することが望ましくてもよい。例えば、これは、ユーザの手と第1の開口227との間の距離を増加させる観点から(例えば、ユーザの手の放射線への曝露をさらに低減するために)望ましいやり方かもしれない。もしそうであれば、指保護部は分注ベースの閉塞端のより近くに(それ故、第1の開口からより遠くに)移動してもよいことを企図する。例えば、指保護部は、第1の開口227よりも分注ベースの端部に近くてもよい。さらに、もし望ましければ、指保護部と分注ベースの閉塞端との間の距離は、指保護部と分注ベースの閉塞端との間のスペースが、ユーザが指保護部とベースの端部との間で分注ベースの周囲を手で覆い、それによりユーザが分注ベースをその閉塞端で把持することを助けるために不十分となる程に短くてもよい。
【0053】
放射線シールドシステム201の操作は、上述した放射線システム101の操作と多くの方法が同じである。容器C1(例えば真空溶離バイアル)は、第2の開口229を通してキャビティ213の中に導入されてもよい。そして、ローディングベース217は、本体211に取り外し可能に取り付けられて、溶離シールド217の中に容器C1を取り囲んでもよい。このときであれば、上述のように、キャップ215は本体211から取り外され、露出された第1の開口227を通して容器C1を放射線同位体生成器に接続することを可能にしてもよい。所望の量の溶離液が容器C1に導入されたとき、容器は放射性同位体生成器から切り離されてもよい。キャップ215は、第1の開口227の上に再配置され、容器C1が溶離液を分析できる場所に運ばれる間、第1の開口を通して放射線が漏出するのを制限してもよい。
【0054】
ローディングベース217は、本体211から取り外され、容器C1は、(例えば、較正システムにおいて)溶離液の分析のために第2の開口229を通してキャビティ213から取り出されてもよい。溶離液の分析が完了したとき、容器C1は、第2の開口229を通してキャビティ213に中に再配置されてもよい。分注ベース219は、本体211に取り外し可能に取り付けられ、分注シールド205の中に容器C1を封入してもよい。キャップ215は取り外されて、分注処理のために第1の開口227に初期のアクセスを可能してもよい。その後、本体211は、幾らかまたは全ての残った溶離液を他の容器(例えばシリンジ)に分注するときまで、作業面(例えば、第1の開口227を通した放射線の漏出を制限可能な放射線シールドトレイ)の上に逆さまに配置されてもよい。
【0055】
作業者(例えば放射線薬剤師)は、片手で分注ベース219のハンドグリップ275により分注シールド205を把持してもよく、本体211を作業面197から持ち上げて、第1の開口227を通して容器C1にアクセスしてもよい。例えば、第1の開口227を通してキャビティ213の中にシリンジに取り付けられた針の先端が挿入され、容器C1の隔膜
を貫通し、容器からシリンジに溶離液を引き抜いてもよい。もし、作業者が偶発的に第1の開口227を外しても、保護部279は分注シールド205を保持している手から針をそらせ、それによって作業者を怪我から保護する。人間工学に基づくハンドグリップ275は、分注シールド205の保持を簡単にする。ある人は、ノブ277を手のひらで掴んで分注ベース217を掴むことを好むかもしれない。他の人は、ハンドグリップ275の周囲を指で覆うことを好むかもしれず、この場合、ハンドグリップのいかなる把持の補助275a,275b,275c,275d,275eも、把持をより確実にできる指保護部279は、本体211を作業面197から持ち上げるときに、人が手を第1の開口に近すぎる位置に配置することを防止し、それにより、第1の開口を通して漏出する放射線への不必要な曝露を防ぐ。さらに、指保護部279が放射線吸収材料を含むシステム210の実施形態では、指保護部は、人の手を第1の開口227を通して漏出する放射線から保護し、それにより放射線への曝露をさらに低減する。分注シールド205の中の容器C1から所望の溶離液を他の容器へ移送したとき、人は、溶離液を他に移送する分注処理が繰り返されるかもしれないときまで、本体211を作業面197の上に逆さまに配置してもよい。
【0056】
容器C1が空またはその容器がそれ以上必要でなくなったとき、分注ベース219は、本体211から取り外され、容器が第2の開口229を通してキャビティ213から取り出されてもよい。そして、全体の処理が他の容器で繰り返されてもよい。
【0057】
上述の放射線シールドシステムの様々なアセンブリの構成要素は概略円筒形の形状を有しているが、多様な構成要素の1以上¥の幾何学的形状は、本発明の範囲から逸脱することなく変更されてもよい。さらに、好ましければ、ローディングベースは、本発明の範囲から逸脱することなく、システムを多様な異なる大きさの容器の使用に適合させる大きな柔軟性のために、キャビティの中の空間の大きさを変化させる2つ以上の選択肢を提供するように設計され得る。
【0058】
以上の観点から、本発明のいくつかの目的が達成され、他の有利な結果が達せられることが理解される。
【0059】
本発明の構成要素または様々な実施形態を説明するとき、冠詞や定冠詞は複数の構成要素の存在を意図する。「含む」、「からなる」および「有する」は、列挙した以外の他の構成要素の存在を含み、意味することを意図する。さらに、「頂部」および「底」並びにそれらに類する用語の使用は利便性を提供するが、構成要素の特定の意は位置を要求するものではない。
【0060】
本発明の範囲から逸脱することなく、蒸気システムおよび方法に多様な変形がなされることができ、上記記載および添付した図面に含まれるあらゆる事項は、説明に役立つが、限定を意味しないものと意図される。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】本発明の放射線シールドシステムの斜視図。
【図2】図1のシステムの様々な構成要素の斜視図。
【図3】溶離シールドを形成するように構成された図1のシステムの断面図。
【図4】分注シールドを形成するように構成されたシステムの図3と同様の断面図。
【図5】溶離シールドを形成するように構成され、さらに、小さい容器を遮蔽するように構成されたシステムの図3と同様の断面図。
【図6】分注シールドを形成するように構成され、さらに、小さい容器を遮蔽するように構成されたシステムの図4と同様の断面図。
【図7】本発明の放射線シールドシステムの第2実施形態の斜視図。
【図8】構成要素が分注シールドを形成するように構成された、図7のシステムの様々な構成要素の断面図。
【図9】構成要素が溶離シールドを形成するように構成された、図7のシステムの様々な構成要素の断面図。
【図10】図8の分注シールドの断面図。
【図11】分注処理の間にシールドのハンドグリップにより図8の分注シールドを把持する人の斜視図。
【図12A】把持を補助する構造を有する図7のシステムの分注シールドと同様の分注ベースを示す図。
【図12B】把持を補助する構造を有する図7のシステムの分注シールドと同様の分注ベースを示す図。
【図12C】把持を補助する構造を有する図7のシステムの分注シールドと同様の分注ベースを示す図。
【図12D】把持を補助する構造を有する図7のシステムの分注シールドと同様の分注ベースを示す図。
【図12E】把持を補助する構造を有する図7のシステムの分注シールドと同様の分注ベースを示す図。
【符号の説明】
【0062】
101…放射線シールドシステム
111…本体
113…キャビティ
117…第1のべース
119…第2のべース
127…第1の開口
129…第2の開口
【技術分野】
【0001】
本発明は、全体的に、放射線シールドシステム、より詳しくは、放射性医薬品のための放射性同位体の製造に使用する放射線シールドシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
放射性医薬品は、様々な検査、診断および治療の用途のために、放射性材料(放射性同位体)を使用する医薬品の一種である。放射線医学は、特定の医療処置に使用する放射性材料に適合するために、様々な放射性医薬品(すなわち放射能のある医薬品)を、1つ以上の放射性材料を他の材料と組み合わせることによって生み出す。
【0003】
例えば、放射性同位体生成器は、放射性崩壊により娘放射性同位体を生成する親放射性同位体(例えばモリブデナム99)からの娘放射性同位体(例えばテクネチウム99m)を含む溶液を得るのに使用されてもよい。放射性同位体生成器は、キャリア媒体に吸着された親放射性同位体を収容したカラムを含んでもよい。キャリア媒体(例えばアルミナ)は相対的に娘放射性同位体よりも親放射性同位体に対して高い親和性を有する。親放射性同位体が崩壊して、多くの好ましい娘放射性同位体が生成される。望ましい娘放射性同位体を得るために、好ましい溶離液(例えば無菌生理食塩水溶液)がキャリアから娘放射性同位体を溶離するためにカラムに挿通され得る。得られた溶離液は、溶離液を放射性医薬品の準備に有用な材質にする娘放射性同位体を(例えば溶解塩の形で)含む。例えば、溶離液は、多様な診断および/または治療の処置のために、患者の静脈に投与するのに適した溶液にして、放射性同位体供給源として使用されてもよい。
【0004】
生成器から多くの溶離液を得る1つの方法において、真空容器(例えば溶離液バイアル)が生成器に注出点において接続されてもよい。例えば、真空容器の隔膜に穴を空けて、容器と生成器のカラムとの間の流体連絡を確立するために、生成器上の中空針が使用され得る。容器の部分的真空は、溶離液レシーバからカラムを介してバイアルの中に溶離液を引き抜くことができ、それにより娘放射性同位体をカラムから溶離する。容器は、作業者(例えば放射性薬剤師)を容器に導入された後に溶離液により放出された放射線から保護する放射線シールド装置である溶離シールドの中に収容されてもよい。
【0005】
溶離が完了した後、溶離液は分析されてもよい。例えば、容器を検査システムに搬送することで、溶離液の活性が検査されてもよい。検査はシールドアセンブリから容器を取り出し、溶離によって放出された放射能の量を測定する検査システムに配置することを含むかもしれない。漏出試験が、溶離液の中の親放射性同位体の量が容認できる許容範囲を超過していないことを確認するために実行されてもよい。漏出試験は、薄いシールディングカップ(例えば娘放射性同位体が放出する放射線を効果的に遮蔽するが親放射性同位体が放出する高エネルギーの放射線を遮蔽できないカップ)への容器の移送と、カップのシールドを貫通する放射線の量の測定とを含んでもよい。
【0006】
検査および漏出試験の後、分注シールドに移送されてもよい。分注シールドは、溶離液が容器から1以上の他の放射性医薬品の準備、搬送および/または投薬に使用されるであろう容器(例えばシリンジ)に移送される間、容器内の溶離液から放出される放射線から作業者を保護する。特に、分注処理は、溶離液の多くの異なる容器への(例えば、1日を通して断続的な)逐次の移送を含む。分注のために異なるシールド装置を使用する慣行は、溶離液を1つの容器から次の容器に分注するまでの休止期間の間、作業面(例えばテーブル天面)の上でシールド容器を上下逆さまに配置することが普遍的な工業的慣行であるという事実から、溶離の幹に使用される。従来の溶離シールドは、それらが逆さまにしたときに不安定であることや他の理由により、一般に、分注シールドとしての使用に貢献しない。例えば、いくつかの溶離シールドは、溶離シールドを逆さまにしたときに重心が相対的に高くなるような重いベースを有する。さらに、いくつかの溶離シールドは、平坦な作業面に置くのに適していない上面(例えば、平坦な面で溶離シールドを逆さまに配置したら不安定になるような隆起を有する上面)を有する。放射性薬局は、この問題を、溶離シールドの供給とさらなる分注シールドの供給とを維持することで対処してきた。
【0007】
カラムの中の放射性同位体が消費される前に、同じ生成器が多数の溶離容器に充填するために使用される。必要とされる溶離液の容量は、時を選ばず、放射性医薬品および/または生成器のカラムの中の放射性同位体の残留濃度により充填すべき処方箋の数に応じて変化してもよい。カラムから引き抜かれる溶離液の量を変化させる1つの方法は、溶離液を受け取るのに使用する真空容器の容量を変えることである。例えば、約5mLから約30mLまでの範囲の容器の容量は、現在工業において使用される、5mL、10mまたは20mLの容量を有する普遍的で標準的な容器である。望ましい容量を有する容器は、生成器のカラムから対応する量の溶離液を分注するのを容易にするために選択されてもよい。
【0008】
残念ながら、複数の異なるサイズの容器の使用は、重大な欠点と結びつく。例えば、放射性薬局は多様なサイズの容器に使用できるような従来のシールド装置を操作しようと試みる。実践された1つの解決策は、小さい容器が使用されている時、放射線シールド装置の中の余分な空間を一時的に占有するための、シールド装置の中に挿入される多様な異なるスペーサを手持ちに所有することである。残念ながら、これは、スペーサがごちゃ混ぜになり、紛失し、破損し、または、間違った容器に使用され、使用に不便であると考えられることから、複雑さを加え、混同の危険性を増加させる。例えば、いくつかの従来のスペーサは、シールド装置の中の、容器にラベルが貼着されている場所である容器の側部を取り囲む。従って、スペーサは、ラベルおよび/またはラベルを容器に貼着するのに使用された接着剤を損ない、結果として、スペーサは容器の側部に付着、或いは、放射線シールド装置の機能を阻害するかもしれない。
【0009】
従来の放射線シールドシステムの他の問題は、分注シールドが取り扱いが不便であろうということである。溶離シールドは、標準的には1日に1から10回操作され、溶離シールドの人間工学上の重要性を限定するが、分注シールドは、標準的には1日に数百回操作されるかもしれない。このことは、分注シールドの人間工学を重要にする。従来技術の分注シールドは、比較的重く(例えば3〜5ポンド)なり得、取り扱いやすさよりも放射線シールドおよび機能に焦点を当てた実用的なデザインを有する。例えば、分注シールドは円筒形で有り得、鋭利なエッジを有し得、明らかにそれを把持する場所が欠如し得る。作業者による繰り返しの分注シールドの取り扱いのために、以上の不便さの総合的な代価は、結局、不快さ、怪我および他の問題となる。
【0010】
さらに、作業者は、毎回、溶離液をそれが入っている容器から他の容器に移送するために、分注シールドを持ち上げ、作業者は容器にアクセスするために使用される開口を通して分注シールドから漏れる放射線を浴びる。作業者は、比較的開口に近い場所よりも比較的開口から遠い場所で分注シールドを把持することで、分注処理中の放射線に対する曝露を大きく低減できる。残念ながら、従来技術のシールドは、分注シールドを開口の近くで把持することを少ししか阻止せず、個々の作業者に分注シールドの取り扱い時に手の配置について注意深くなる責任を負わせる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
これにより、放射性材料の取り扱いの安全性を促進し、より便利および/またはより信頼性の高い、改善された放射線シールドシステムおよび1以上の放射性同位体を収容する容器の取り扱いの方法へのニーズがある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の1つの局面は、放射性材料を保護放射線シールドで取り囲んだ方法で、柔軟性と利便性とを提供することで、放射性材料の安全な取り扱いを促進する放射線シールドシステムを導出する。システムは、放射性材料を受け入れるキャビティをその中に有する構造(概して本体と位置付けられる)を含む。2つの開口が本体に設けられ、第1の開口は第2の開口より小さい大きさである。システムは、また、概略第2の(大きい)開口に、本体に取り外し可能に取り付けるように構成した一対のベースを含む。1つのベースは、他方よりも、長さが短く、および/または、重さが軽い。
【0013】
本発明の他の局面は、放射線シールド本体内に形成されたキャビティの中で放射性同位体を取り取り扱う方法である。キャビティに通じる2つの開口があり、1つの開口は他の開口より小さい大きさになっている。容器が大きな開口を通してキャビティに挿入され、ローディングベースが本体に、概略大きな開口に、少なくとも部分的にキャビティの中の容器を取り囲むように、取り外し可能に取り付けられる。ローディングベースは、2つの開口の大きい方を通してキャビティから放射線が漏れるのを制限するように構成されている。放射性同位体は、ローディングベースが本体に取り付けられている間に、2つの開口の小さい方を通して、キャビティの中の容器の中に導入される。ローディングベースは本体から取り外される。分注ベースは、少なくとも部分的にキャビティの中の容器を取り囲むように、概略2つの開口の大きい方に、本体に取り外し可能に取り付けられる。分注ベースは、大きい開口を通してキャビティから放射線が漏れるのを制限するように構成されている。分注容器は、ローディングベースよりも短い長さおよび軽い重さとの少なくとも1つを有する。少なくとも幾らかの放射性同位体は、容器をキャビティから取り出すことなく、分注ベースが本体に取り付けられている間に、第1の開口を通して容器からキャビティに取り出される。
【0014】
本発明の他の局面は、放射性材料の便利で安全な分注のための放射線シールドアセンブリを導出する。システムは、放射性材料を受け入れるために、その中にキャビティを有する放射線シールド本体を含む。本体を貫通してキャビティに通じる開口がある。ハンドグリップが本体に取り付けられ、本体を移動する間掴んで保持することを助けるように構成されている。ハンドグリップは、把持表面と、グリップ表面とキャビティへの開口との間に位置し、1つには、アセンブリを開口の近くで把持することを阻止すると考えられる保護部とを有する
【0015】
本発明の他の局面は、異なる形状および/または大きさの容器を取り囲むアセンブリに適する柔軟性を提供する放射線シールドアセンブリを導出する。アセンブリは、放射性材料を取り扱うキャビティを少なくとも部分的に画定する本体を有する。本体を貫通してキャビティに通じる開口がある。本体は本体を通してキャビティから放射線が漏れるのを制限するように構成されている。アセンブリはまた、概略開口において、本体に取り外し可能に取り付けられるために構成されたベースを含む。ベースは、ベースが本体に、本体に対する第1の配置に取り付けられたとき、および、ベースが本体に、本体に対する異なる第2の配置に取り付けられたときに、開口を通してキャビティから放射線が漏れるのを制限するように構成されている。ベースは、ベースが本体に対して第1の配置に取り付けられたとき、キャビティの中の所定の位置に第1の容器を配置し、ベースが本体に対して第2の配置に取り付けられたとき、キャビティの中の所定の位置に第2の容器を配置するように構成されている。第1および第1の容器は、高さおよび/または直径が互いに異なる。
【0016】
さらに、本発明の他の局面は、放射性材料の取り扱い方法を導出する。その方法は、第1の容器を放射線シールド本体の中のキャビティ内に配置することを含む。本体の中のキャビティに通じる開口がある。第1の容器は、第1の大きさと第1の形状とを有する。ベースが、該ベースが本体に対して第1の配置にある間、概略開口において本体に取り外し可能に取り付けられる。ベースは、ベースが本体に対して第1の配置に取り付けられたとき、第1の容器をキャビティの中の所定の位置に配置するように構成されている。ベースは本体から取り外され、第1の容器がキャビティから取り出される。第1の容器と異なる大きさおよび/または形状を有する第2の容器は、キャビティの中に配置される。ベースは、ベースが本体に対して第1の配置と異なる第2の配置にある間、開口において本体に取り外し可能に取り付けられる。ベースは、ベースが本体に、第2の配置に取り付けられたとき、第2の容器をキャビティの中の所定の位置に配置するように構成されている。
【0017】
さらに、本発明の他の局面は、個々に記載した放射線シールドアセンブリの1つのような放射線シールドアセンブリを使用する方法を導出する。この方法に関し、放射線シールドアセンブリの第1の構成要素は、第1の構成要素が(第2の構成要素に対して)第1の配置にあり、第1の大きさおよび第1の形状のキャビティを画定する間、放射線シールドアセンブリの第2の構成要素に取り外し可能に取り付けられる。さらに、第1の構成要素は、第1の構成要素が(第2の構成要素に対して)第2の配置にあり、第1の大きさおよび第1の形状とそれぞれが異なる第2の大きさおよび第2の形状の少なくとも1つのキャビティを画定する間、第2の構成要素に取り外し可能に取り付けられる。
【0018】
本発明の上述の局面に関して記載された特徴の多様な改良が存在する。さらなる特徴が本発明の上述の局面にさらに組み入れられてもよい。これらの改良および追加の特徴は、個別または組み合わせで存在してもよい。例えば、本発明の図示した実施形態のいずれかに関して以下に検討する様々な特徴は、本発明のいかなる局面に組み入れてもよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
今、図を、特に図1−6を参照すると、全体が101で示された、本発明の放射線シールドシステムの1つの実施形態は、後部導入溶離および分注シールドの組み合わせとして示される。システム101は、システムの中の放射線遮蔽されたキャビティの中で放射線を放出する放射性同位体(例えばテクネチウム99m)を収容した容器(例えば溶離および/または分注バイアル)を取り囲み、それにより、放射性同位体から放出された放射線のシステムからの漏れを制限してもよい。それ故、システム101は、1以上の放射性同位体または他の放射性材料の取扱者への放射線の曝露を制限するために使用されてもよい。例えば、この後さらに詳しく検討するように、システム101の部品は、溶離シールド103を形成するために組み立てられてもよく、システムの他の部品は、分注シールド151を形成するために組み立てられてもよい。
【0020】
放射線シールドシステム101は、放射性材料を受け入れるためにその中に少なくとも部分的に画定されたキャビティ113を有する本体111を含む。図示された実施形態は、キャップ115および一対の交換可能なベース117,119をも含む。本体111、キャップ115およびベース117,119は、実質的にキャビティ113の中の容器C1(図3および4に想像線で図示)を取り囲む。
【0021】
本体111は、キャビティ113を少なくとも部分的に画定する円周側壁121を含んでもよい。図示された本体111の側壁121は実質的に管状であるが、側壁は他の形状(例えば、多角形状、テーパ状、その他)を持ち得る。側壁121は、側壁を通してキャビティ113から放射線が漏出することを制限するのに適してもよい。例えば、いくつかの実施形態において、側壁121は、1以上の放射線シールド材料(例えば、鉛、タングステン、劣化ウランおよび/または他の材料)を含んでもよい(例えばそれらで構成されてもよい)。放射線シールド材料は、1以上の層(不図示)の形であってもよい。いくつかまたは全ての放射線シールド材料は、1以上の放射線シールド材料を含浸した基板(例えば、成型可能タングステン含浸プラスチック)の形であってもよい。当業者は、キャビティの中に放出されると予測される放射線の量および種類と、側壁121を通して漏出する放射線の量を望ましいレベルに制限するために放射線曝露について適用可能な許容範囲との観点から、1以上の選択した放射線シールド材料の十分な量を含むように、本体111を如何に設計するかを知ることになる。
【0022】
数3−6に示すように、本体111の第1の端部は、キャビティ127に通じる第1の開口127を有してもよく、本体の第2の端部は、キャビティに通じる第2の開口129を有してもよい。第2の開口129は、第1の開口127より大きく形成されてもよい。例えば、第1の開口127は、例えば放射性同位体生成器の注出点上のニードルで有り得るニードルの先端の通過を許すが、1以上の容器(例えば容器C1(図3および4)およびC2(図5および6))の通過を防ぐ大きさであってもよい。例として、図示した本体111は、側壁の頂部付近で側壁121から内向きに径方向に延伸する環状のフランジ131を含む。(ここで、「頂部」および「底」という用語は、図3のシステム101の配置を参照して使用されるが、システムまたはその構成部品のいかなる具体的配置を要求するものでもない。)
【0023】
図示した実施形態では実質的に円形の開口である第1の開口127は、フランジ131の内側エッジを画定してもよい。フランジ131は、開口127において面取り133を有し、キャビティに受け入れられた容器の貫通可能な隔膜(不図示)に向かって針の先端を案内することを助けてもよい。フランジ131に隣接する本体139の内面は階段状、テーパ状またはそれらの組み合わせ形状であり、容器がキャビティの中に導入されたときに容器の頂部が第1の開口127に整列するのを助けてもよい。フランジ131は、側壁121と一体に形成されてもよく、別々に製作されて固定されてもよい。フランジ131は、上述のように、放射線シールド材料を含み、キャビティの放射線の漏出を制限してもよい。しかしながら、フランジ131は、本発明の範囲から逸脱することなく、放射線を透過させ得る。第2の開口129は、容器をキャビティ113の中に導入および外に取り出すために、1以上の容器(例えばC1およびC2)の通過を許す大きさである。例えば、第2の開口129は、円周状の側壁121の内部と同じ大きさ、形状および断面積を有してもよい。
【0024】
キャップ105は、本体111の第1の開口の上に取り外し可能に係合するように構成されてもよい。例えば、キャップ115は、本体111に取り外し可能に取り付けられるように構成されてもよく、いかなる接続部を有さずに本体と接触して配置されるように設計されてもよい。キャップ115は多くの異なる方法で構成されてもよい。好ましいキャップの構成の1つの例として、図3および5に示すキャップ115は、キャップが本体の端部の上に配置されて第1開口を覆うとき、本体111(例えばフランジ131)を引き付け、それによりキャップの本体から離れる移動に抵抗する磁性部141を含む。いくつかの実施形態において、本体111は、キャップ115の磁性部141に引き付けられる材質で構成されてもよい。他の実施形態において、本体111は、キャップの磁性部141に比較的弱く引き付けられ、或いは、引き付けられない材料と、磁性部に比較的強く引き付けられる材料(例えば鉄または同様のもの)からなり、本体の中にモールド成型され、または、他の方法で固定され、キャップ115の磁性部が本体を引き付けられるようにする吸着部材(不図示)とを含んでもよい。さらに、本発明の範囲から逸脱することなく、磁力なしにキャップを本体に取り外し可能に取り付ける操作が可能なキャップおよび/または本体は、戻り止め、ねじ留め部および/または摩擦取付部材或いは他の固定具が設けられてもよい。キャップは、図2に示すように、本体から取り外され、第1の開口127を露出し、第1の開口を通してキャビティ113の中の容器にアクセス可能にしてもよい。
【0025】
キャップ115は、キャップが本体111の上に配置されたとき、第1の開口127を通したキャビティ113の中に放出された放射線の漏出を制限するように構成されてもよい。例えば、キャップ115は、上述のような1以上の放射線吸収材料からなり、放射線に対する防護の望ましいレベルを達成してもよい。コストを低減するため、放射線吸収材料は、(例えば、キャップが本体と係合したとき第1の開口に位置が合う)キャップの中央部分にのみ配置されてもよく、放射線吸収材料を取り囲む環状の外周部は高価でなく、および/または、軽量の非放射線吸収材料からなってもよいが、これは本発明の実施に要求される訳ではない。
【0026】
図3を参照すると、第1のベース117は、本体111に取り外し可能に取り付けられるように(例えば第2の開口129を閉塞するように)構成され、容器に放射性材料が導入される処理(例えば溶離処理)の間、キャビティ113の中の容器C1を囲んでもよい。それ故、第1ベースは、他に、「ローディングベース」と呼ばれてもよいが、この用語の使用は、第1のベースが本体に取り付けられたときに、システムが溶離または他の導入処理での使用に限定されることを暗示するものではない。同様に、本体に対するローディングベース117の取り付けにより形成されたアセンブリ103は、他に、「溶離シールド」と呼ばれてもよいが、この用語の使用は、アセンブリを溶離または他の導入処理での使用に限定しない。
【0027】
図3−6に見られるように、図示したローディングベース117は、その両端に固定された放射線シールド153,155を有する延長部材151を含む。放射線シールド153,155は、図示するように、延長部材151に恒久的に取り付けられてもよく、或いは、(例えば、ねじまたは他の好ましい取り外し可能な接続により)延長部材に取り外し可能に取り付けられてもよい。図示された延長部材151は、概略管状の構造であり、比較的高価でなく、軽量で、耐久性のある、耐衝撃性ポリカーボネイト(例えば商標レキサン)、ナイロンおよび/または同様のもののような材料で構成されてもよい。ローディングベース117またはその一部(例えば延長部材151)は、把持補助コーティングで(不図示)被覆されてもよい。例えば、ローディングベース117は、熱可塑性エラストマ(例えば、市場入手可能なオハイオ州アクロンのアドバンスドエラストマーシステムズ社製の商標サントプレーン)で塗装され、ローディングベースの手による把持を補助してもよい。延長部材は、本発明の範囲から逸脱することなく、(例えば、多角形状、テーパ状および同様の)他の形状有することができる。同様に、延長部材は本発明の範囲から逸脱することなく、他の材料で構成することができる。
【0028】
ローディングベース117は、キャビティ113の中の第1の容器C1を収容する第1の配置(図3)に、本体111に取り外し可能に取り付けられるように構成されてもよく、また、第1の容器C1と異なる大きさを有するキャビティの中の第2の容器を収容する第2の配置(図5)に、本体111に取り外し可能に取り付けられるように構成されてもよい。例えば、ローディングベース117は、ローディングベースが本体に対して第1の配置にあるとき取り外し可能に取り付けられ、ローディングベースが本体に対して第2の配置にあるとき例えば、1つの配置において、ローディングベースは第1の配置から180°回転されている)取り外し可能に取り付けられるような1以上のコネクタ159(例えば、ねじ、バヨネット接続突起または同様のもの)を含んでもよい。
【0029】
図3および5に示すように、1つの放射線シールド153は、ローディングベース117が本体111に第1の配置(図3)に取り付けられたとき、概略第2の開口129に配置されてもよく、他の放射線シールド155は、ローディングベース117が本体111に第2の配置(図3)に取り付けられたとき、概略第2の開口129に配置されてもよい。さらに、放射線シールド153,155は、それぞれ、対応する放射線シールドが概略第2の開口に配置されるようにローディングベースが本体111に取り付けられたとき、概略第2の開口に配置され、キャビティ113の内側に面する閉塞面153a,155aを含んでもよい。1つの放射線シールド155の閉塞面155aは、ローディングベース117を本体111に第1および第2の配置のいずれかに選択的に取り付けることによって、キャビティ113の大きさおよび/または形状を管理可能に変化させられるように、開口229の中に、他の放射線シールド153の閉塞面153aよりもさらに延伸して形成されてもよい。
【0030】
図示した本実施形態のローディングベース117が本体111に、図3に示す配置に取り付けられたとき、閉塞面153aと第1の開口127との間の距離D1は、ローディングベース117が本体に、図5に示す配置に取り付けられたときの閉塞面155aと第1の開口127との間の距離D2よりも大きい。システム101を異なる高さを有する容器C1,C2とともに資料することを助けるであろう。例えば、選択した1つの放射線シールド153,155が概略第2の開口129に配置されるようにローディングベース117を本体111に取り付けることで、異なる高さを有する容器を、それらが第1の開口に対して、放射性同位体生成器との接続を助ける(例えば、第1の開口に隣接、フランジ131に接触または近接などの)所定の配置になるように、配置することが可能である。
【0031】
同様に、ローディングベース117は、第1の配置においてキャビティが第1の径を有する第1の容器を収容し、第2の配置においてキャビティが第2の径を有する第2の容器を収容するように構成されてもよい。例えば、図3−6に示した実施形態の1つの放射線シールド155は、側壁161を有し、ローディングベース117が本体に第2の配置に取り付けられたとき、第2の開口の中に延伸する。側壁161の内面は第1の開口229に比べて小さい断面積を有する。このため、放射線シールド155の閉塞面155aは、図4に示すように容器C2の底端部を受け入れる大きさのカップ状の構造163を形成するような特徴を有してもよい。カップ状の構造163は、容器C2を、容器上の隔膜(不図示)を第1の開口を通して挿入された針の先端が貫通するのを助けるであろう、キャビティの中の所定の配置に(例えば、容器の底が第1の開口127に揃うように)保持するのに適してもよい。
【0032】
その一方、放射線シールド153の閉塞面153aは、キャビティ114の断面積と実質的に同じ大きさを有する実質的に平坦な表面として構成されてもよい。図3に示すように、本体111の側壁121は、大きい径の容器C1をキャビティ113の中の所定の配置に(例えば、容器の底が第1の開口127に揃うように)位置決めするのに使用できる。他の実施形態では、それぞれの放射線シールドは、本発明の範囲から逸脱することなく、(同じまたは異なる径の)カップ状の構造を含むことができる。システムは、異なる2つの容器を同じ所定の配置または異なる所定の配置に保持するように設計され得る。図示したシステムは、径の小さい容器が低い容器でもあるように設計されているが、システムは、本発明の範囲から逸脱することなく、高い容器が小さい径であるように設計され得る。同様に、システムは、本発明の範囲から逸脱することなく、高さが同じで径だけが異なる、或いは、径が同じで高さだけが異なるような、異なる大きさの容器を収容するのに適することができる。さらに、閉塞面は、本発明の範囲から逸脱することなく、放射線シールドと異なってもよい。
【0033】
ローディングベース117は、ローディングベースが本体に、その第1の配置、その第2の配置および/またはより好ましくは両方の配置に取り付けられたとき、第2の開口129を通してキャビティ113から放射線が漏出するのを制限するのに適してもよい。例えば、放射線シールド153,155は、ローディングベース117が本体111に第1の配置に取り付けられたとき、第1放射線シールド153が第2の開口129を通して放射線が漏出するのを制限し、ローディングベースが本体に第2の配置に取り付けられたとき、第2放射線シールド155が第2の開口を通して放射線が漏出するのを制限するように、1以上の(上述のような)放射線吸収材料を含んでもよい。放射線シールド153,155は、第2の開口129と実質的に同じ範囲の上で放射線を吸収および/または反射するのに適してもよい。例えば、放射線シールド153,155は、第2の開口129と実質的に同じ形状および大きさの断面を有するように形成され、放射線シールドが本体111に取り外し可能に取り付けられ、放射線吸収材料で第2の開口を塞ぐように、その上にコネクタ159が形成されてもよい。本発明の他の実施形態では、放射線シールドは、第2の開口129をその中に受け入れられることなく実質的に覆うように配置された放射線シールド材料を含んでもよい。当業者は、第2の開口129を通して放射線が漏出するのを望ましいレベルにまで制限するため、十分な量の1以上の放射線吸収材料を望ましい位置に含むように、ローディングベース117をどのように設計するかを知るであろう。
【0034】
図3を参照すると、ローディングベース117は、使用されて、本体の長さに比してシステム101の全長を増加させてもよい。例えば、ローディングベース117の延長部材151は、本体111の周状の側壁121に略対応する周状の側壁171を含んでもよい。当業者が知るように、同じ放射性同位体生成器が特定の最短長(例えば6インチ)を有するシールドアセンブリを用いて機能するように設計されている。ローディングベース117は、そのままでは特定の放射性同位体生成器には短すぎる本体111に組み付けられ、生成器の要求する最短長を満たしてもよい。延長部材151は、システム101の他の部品(例えば、放射線シールド153,155)が放射線遮蔽の望ましいレベルを達成できるので、放射線を透過してもよい。比較的軽量の(例えば、非放射線吸収)要求される長さを提供する延長部材151の使用は、特定の放射性同位体生成器に供給される最短長の全体にわたり、比較的重く、および/またはより高価な材料(例えば放射線吸収材料)で構成した同様のアセンブリと比較して、溶離シールド103の重量を軽量および/または高価でなくすることを可能にする。さらに重量を軽減するために、ローディングベース117に空洞173があってもよい。
【0035】
図4および6を参照すると、第2のベース119は、本体111に取り外し可能に取り付けられるように構成され、分注処理の間、そのキャビティの中の容器を囲んでもよい。これにより、第2のベース119は、他にも「分注ベース」と呼ばれてもよいが、この用語の使用は、第2のベースが本体の取り付けられたとき、システムを分注処理での使用に限定することを暗示するものではない。同様に、分注ベース119の本体111への取り付けによって形成されたアセンブリ105は、他に「分注シールド」と呼ばれてもよいが、この用語の使用は、アセンブリを分注または他の処理での使用に限定しない。
【0036】
図示した分注ベース119は、例えば、分注ベースが本体に取り付けられたとき、本体111の第2の開口129を閉塞するように作用する単一の放射線シールド181を含む。分注ベース119は、分注シールド105が第1の容器C1を収容する第1の配置(図4)に、本体111に選択的に取り外し可能に取り付けられるように構成され、さらに、分注シールド105が第1の容器と大きさおよび/または形状が異なる第2の容器C2を収容する第2の配置(図6)に、本体111に選択的に取り外し可能に取り付けられるように構成されている。例えば、図4および6を参照すると、分注ベース119は、分注ベースが本体に対して第1の配置にあるとき(図4)、分注ベースを本体111に取り外し可能に取り付けられ、分注ベースが本体に対して第1の配置と異なる(例えば180°回転した)第2の配置にあるとき(図6)、分注ベースを本体に取り外し可能に取り付けられるような、コネクタ183(例えば、ねじ、バヨネット接続突起、または同様のもの)を含んでもよい。
【0037】
さらに、分注ベース119が本体11に第1の配置に取り付けられたとき、第1の閉塞面185が概略第2の開口およびキャビティ113の内面に配置されてもよい。分注ベースが本体に第2の配置に取り付けられたとき、第2の閉塞面187が概略第2の開口およびキャビティの内面に配置されてもよい。図示した分注ベース119の閉塞面185,187は、分注ベースがローディングベースと同様に異なる容器を収容するのに適合できるように、ローディングベース117の対応する閉塞面153a,155aと構造的に相似である。それ故、閉塞面185,187は、第2の開口129の中に異なる距離だけ延伸するように構成されていてもよく、それにより、ローディングベース117について説明したのと同じ方法で、閉塞面185,187と第1の開口127との間のそれぞれの距離の選択的変化を可能にしてもよい。
【0038】
側壁189は、1つの閉塞面187の外周の上および周囲に延伸し、ローディングベース117について説明したカップ状の構造163と相似のそれにより、カップ状の構造195を形成する。カップ状の構造195は、ローディングベースについて説明したのと同じ方法で、キャビティ113の中の第1の所定の位置(例えば、容器の底が第1の開口に合致する)に容器C2を配置するのに使用されてもよい。図示した本実施形態の閉塞面153a,155a,185,187は大きさおよび形状が同じであるが、分注ベースの閉塞面は、本発明の範囲から逸脱することなく、大きさおよび/または形状が対応するローディングベースの閉塞面と異なってもよい。
【0039】
分注ベース119は、ローディングベース117よりも、実質的に短くて軽くてもよい。例えば、分注ベース119は、放射性同位体生成の要求する最短長を満足させる必要が放射性同位体生成器を使用するときだけ適用されるであろうから、ローディングベース117の延長部材151と同じ構造が欠落してもよい。延長部材の削除は、分注ベース119を短く軽くする。同様に、分注ベース119の単一の放射線シールド181もまた、2つの放射線シールド153,155を有するローディングベース117に比して、分注ベースの長さおよび重さを減少させる。分注シールド105の複合重心191(図4)は、溶離シールド103の複合重心193(図5)よりも、第1の開口127に近い。これは、分注シールド105を、平らな面に逆さまに配置したとき(図4および6)、溶離シールド103が同じ面に逆さまに配置されたときよりも、より安定させるであろう。
【0040】
放射線シールドシステム101は、放射性同位体を保持するのに使用される容器のために放射線の遮蔽を提供するのに使用されてもよい。例えば、容器C1(例えば真空溶離バイアル)は、第2の開口を通して本体111のキャビティ113の中に導入されてもよい。容器C1がキャビティ113の中に入った後、ローディングベース117は、図3に示すように、溶離シールド103を形成し、キャビティの中の容器を実質的に取り囲むために、本体111に取り付けられてもよい。本体111の閉塞面153aおよび側壁121は、容器をキャビティの中の、図示した実施形態では、フランジ131に概ね接触して第1の開口127に合致する所定の位置に配置する。キャップ115は、(もしあれば)取り外されて、第1の開口127を露出させてもよい。そして、容器C1は、露出した第1の開口127を通して放射線同位体生成器に接続されてもよい(例えば、放射性同位体生成器の注出点に取り付けた針の先端を第1の開口を通して容器の中に挿入することにより)。容器C1は、少なくとも部分的に、生成器によって生成された放射性同位体(例えばテクネチウム99m)を含む溶離液が充填される。望ましい量の溶離液が容器C1の中に導入されたとき、容器は、放射性同位体生成器から切り離され、第1の開口を通して放射線が漏出するのを制限するために、第1の開口の上にキャップ115が再配置されてもよい。
【0041】
容器C1は、溶離液が分析される(例えば、活性が測定され、漏出試験が実行される)とき、キャビティ113の中で他の場所に搬送されてもよい。ローディングベース117は、本体111から取り外され、容器C1を分析のために第2の開口129を通してキャビティ113から取り出すことを可能にしてもよい。溶離液が分析された後、容器C1は、第2の開口129を通してキャビティ113に再び導入され得る。分注ベース119は、図4に示すように、ローディングベース117に代わって本体111に取り付けられ、分流シールドを形成してキャビティ113の中の容器C1を再び取り囲んでもよい。分注シールド105は、逆さまにされ、作業面197(例えば放射線吸収下敷き)に第1の開口127を下にして配置されてもよい。
【0042】
作業者(例えば放射線薬剤師)が容器C1から他の容器(例えばシリンジ)への溶離液のいくらかの分注の準備を整えたとき、彼または彼女が作業面197から本体111を持ち上げ、それにより第1の開口127を露出させてもよい。作業者は、溶離液のいくらかまたは全部を容器C1から露出した第1の開口127を通して分注してもよい。例えば、作業者は、第1の開口127を通してシリンジに取り付けた針の先端を挿入することで、容器C1の隔膜(不図示)に穴を空け、シリンジを使用して幾らかまたは全部の溶離液を容器の外に引き抜いてもよい。所望の量の溶離液が容器C1から分注されたとき、分注シールド105は、さらに溶離液が必要になるまで、作業面197の上に再配置されてもよい。容器C1の溶離液が空になったときまたは溶離液がそれ以上不要になったとき、分注ベース119を本体111から取り外し、第2の開口129を通してキャビティ113から容器C1を取り出し得る。
【0043】
そして、第2の小さい容器C2は、第2の開口129を通してキャビティ113の中に導入されてもよい。ローディングベース117は、図5に示すように、閉塞面155aおよび側壁161が容器を、図示した実施形態では、フランジ131と接触し、第1の開口127に並んだ所定の位置に配置するように、本体に取り付けられてもよい。そして、溶離処理を上述のように繰り返し、容器C2の中に望ましい量の溶離液を導入できる。溶離処理の後、容器C2は、先に第1の容器C1について説明したように、キャビティ113の中で他の場所に搬送される。ローディングベース117は、本体111から取り外され、分析のために、容器C2を第2の開口129を通してキャビティ113から取り出すことを可能にしてもよい。分析が完了した後、容器C2は、第2の開口129を通してキャビティ113の中に再度配置されてもよい。そして、分注ベース119は、図6に示すように、ローディングベース117の代わりに、本体に取り付けられてもよい。溶離液は、第1の容器C1について説明したのと実質的に同じ方法で容器C2から分注されてもよい。
【0044】
今、図7−12Eを参照すると、全体を201で示した、本発明の放射線シールドシステムの他の実施形態が、後部導入溶離シールドと分注シールドとの組み合わせとして示される。上述の放射線シールドシステム101と同様に、システム201は、放射線シールドキャビティの中で放射線を放出する放射性同位体(例えばテクネチウム99m)を収容する容器(例えば溶離および/または分注バイアル)を取り囲み、それにより、放射性同位体によって放出された放射線のシステムからの漏出を制限してもよい。それ故、システムは、1以上の放射性同位体または他の放射性材料を取り扱うために、放射線の曝露を制限するのに使用されてもよい。
【0045】
放射線シールドシステム201は、その中に少なくとも部分的に画定され、放射性材料を受け入れるキャビティ213を有する本体211を有する。図7に示した放射線シールドシステムは、また、キャップ215および一対の交換可能なベース217,219を含む。本体211、キャップ215およびベース217,219は、以下でより詳しく説明するように、実質的にキャビティ213の中の容器C1(図9に想像線で図示)を取り囲むのに使用されてもよい。図示したシステムの本体211およびキャップ215は、図1−6に示したシステム101の本体111およびキャップ115と実質的に相似であってもよい。例えば、本体211は、図3−6に示した本体111の第1および第2の開口127,129と相似の第1および第2の開口227,229を有してもよい。
【0046】
図示したシステム201は、概略第2の開口において本体211に取り外し可能に取り付けられるように構成されたローディングベース217を含み、溶離シールド203を形成する。図示した(例えば図9)ローディングベース217は、例えば、ローディングベースを本体211に取り外し可能に取り付け操作可能なコネクタ259(例えば、ねじ、バヨネット接続突起または同様のもの)を含む。ローディングベース217は、本体211に取り付けられたとき、第2の開口229を通してキャビティ213から放射線が漏出するのを制限できる。図9を参照すると、ローディングベース217は、放射線シールド253を有する管状の構造体251を含んでもよく、放射線シールドは、ローディングベース217が本体211に取り付けられたときに、放射線シールドが第2の開口229に概略位置するように一端に固定され、先に説明したような1以上の放射線吸収材料を含んでもよい。環状の構造体251の他端は、(図9に示すように)閉塞されても、開放(不図示)されてもよい。管状の構造体251は、放射線を実質的に透過させる軽量材料(例えば耐衝撃性プラスチック)で構成されてもよい。ローディングベースは、溶離シールド203の重量を軽減するために、空洞273を有してもよい。ローディングベース217、またはその一部(例えば環状の構造体)は、把持補助コーティング(不図示)で被覆され、ローディングベースの手での保持を助けてもよい。例えば、熱可塑性エラストマ(例えば、商標サントプレーン)は好ましい把持を助けるコーティング材料の一例である。
【0047】
ローディングベース217は、システム101のローディングベース117に関して上述したのと同じ方法で、本体211と組み合わせて使用可能であり、特定の放射性同位体生成器の最短長の要求を満たす十分な長さの溶離シールド203を提供してもよい。ローディングベース217の設計は、本発明の範囲から逸脱することなく、実質的に変更され得ることを当業者は理解するであろう。図7に示したシステム201は、システム101に関して説明したのと異なるローディングベースを有するが、システム201は、本発明の範囲から逸脱することなく、先に説明したシステム101と同じローディングベース1117を使用するように変更され得るものと理解される。同様に、システム201は、本発明の範囲から逸脱することなく、実質的にいかなる大きさおよび形状を有するローディングベースを使用するようにも変更され得る。
【0048】
図10を参照すると、システム201は、さらに、分注シールド205を形成するために、概略第2の開口229において本体211に取り外し可能に取り付けられるように構成された人間工学に基づく分注ベース219をさらに含む。例えば、分注ベース219は、概略、本体211の中で少なくとも底部を受け入れるのに適するさやの形に構成されてもよく、その場合、ベース219および本体211が組み立てられて分注シールド205を形成するとき、分注ベースにより本体211が部分的に覆われる。分注ベース219は、閉鎖端265を有してもよく、本体に分注ベースを取り外し可能に取り付けるためのいかなる望ましいコネクタ(例えば、ねじ、バヨネット接続突起または同様のもの)を含んでもよい。例えば、図示した実施形態では、分注ベース219は、バヨネット接続(例えば、ローディングベース217を本体211に取り外し可能に取り付けるのに使用されるのと同じバヨネット接続)を使用して分注ベースを本体211に取り外し可能に取り付けるためのバヨネット接続突起283を含む。
【0049】
分注ベース219は、それが本体211に取り付けられたとき、第2の開口229を通してキャビティ213から放射線が漏出するのを制限するのに適してもよい。例えば、分注ベース219は、1以上の上述のような放射線吸収材料を含んでもよい。重ねて、当業者は、放射線の放出に対する保護の望ましいレベルを達成するために十分な量の放射線吸収材料を分注ベース219の中に如何にして準備するかを知るであろう。分注ベース219は、分注ベースが本体に取り付けられたときに、概略第2の開口229に配置される放射線吸収材料(不図示)が集中するように設計されてもよい。いくつかの実施形態では、分注ベース全体は、放射線シールド材料(例えば、金属またはタングステン含浸プラスチック)からなってもよい。
【0050】
分注ベース219は、人の上肢の手のひらに心地よくフィットするのに適したハンドグリップ275を含む。ハンドグリップ275は、1種類以上の把持を助ける特徴(例えば、溝275a(図12A)、盛り上がった瘤(図12B)、指に合わせた窪み(図12C)、面取り(図12D)、隆起した波形(図12E)、それらの組み合わせおよび同様のもの)を含み、ハンドグリップによって人による分注ベース219の把持しやすさを改善してもよい。コーティングを助けるグリップが分注ベース219またはその一部(例えばハンドグリップ275)に適用され、分注ベースの手による把持を助けてもよい。熱可塑性エラストマ(例えば、商標サントプレーン)は好ましい把持を助けるコーティング材料の一例である。ノブ277がハンドグリップ275の一端に形成され、分注ベースが人の把持から誤って滑り出す危険性を低減してもよい。
【0051】
分注ベース29は、分注ベースが本体の取り付けられたときにハンドグリップ275と本体211の第1の開口227との間に配置される指保護部279を有し、作業者が分注ベースを第2の開口に近すぎるように把持して不必要に高い放射線を浴びることを防止してもよい。図9に最もよく示されるように、指保護部279は、少なくとも部分的にハンドグリップ275の表面の横方向に、外側に延伸する環状のフランジ293を有してもよい。指保護部279の外径は、指保持部または指保持部と第1の開口275との間のいかなる位置よりもハンドグリップ275による分注ベース219の把持をより便利にする大きさであってもよい。指保護部279と第1の開口227との間の距離は、第1の開口を通して漏出する放射線に対する作業者の手の曝露に対する保護の望ましいレベルを提供するのに必要なだけ大きくできる。指保護部279は、また、1以上の放射線シールド材料を含み、第1の開口227を通して漏出した放射線から分注シールド205を取り扱う人の手を保護してもよい。さらに、指保護部279は、針を刺しても実質的に傷付かない材料からなり、分注シールドに針を挿入する間の偶発的な怪我から作業者を保護してもよい。
【0052】
図11は、分注ベース219を、ベースの外周の周りを少なくとも部分的に手で覆うことによって把持するユーザを示すが、指保護部279の利点は、また、閉塞端265により分注ベースを把持するユーザになじむこと(例えば、ベース219の端部の上を少なくとも部分的に手で覆うことにより、ノブ277が手のひらの中に位置し、または、ノブの周囲を少なくとも部分的に手で覆うことによる)をもさらに企図する。さらに、いくつかの場合にユーザがその閉塞端265によって(例えばノブ277により)分注ベースを把持することが望ましくてもよい。例えば、これは、ユーザの手と第1の開口227との間の距離を増加させる観点から(例えば、ユーザの手の放射線への曝露をさらに低減するために)望ましいやり方かもしれない。もしそうであれば、指保護部は分注ベースの閉塞端のより近くに(それ故、第1の開口からより遠くに)移動してもよいことを企図する。例えば、指保護部は、第1の開口227よりも分注ベースの端部に近くてもよい。さらに、もし望ましければ、指保護部と分注ベースの閉塞端との間の距離は、指保護部と分注ベースの閉塞端との間のスペースが、ユーザが指保護部とベースの端部との間で分注ベースの周囲を手で覆い、それによりユーザが分注ベースをその閉塞端で把持することを助けるために不十分となる程に短くてもよい。
【0053】
放射線シールドシステム201の操作は、上述した放射線システム101の操作と多くの方法が同じである。容器C1(例えば真空溶離バイアル)は、第2の開口229を通してキャビティ213の中に導入されてもよい。そして、ローディングベース217は、本体211に取り外し可能に取り付けられて、溶離シールド217の中に容器C1を取り囲んでもよい。このときであれば、上述のように、キャップ215は本体211から取り外され、露出された第1の開口227を通して容器C1を放射線同位体生成器に接続することを可能にしてもよい。所望の量の溶離液が容器C1に導入されたとき、容器は放射性同位体生成器から切り離されてもよい。キャップ215は、第1の開口227の上に再配置され、容器C1が溶離液を分析できる場所に運ばれる間、第1の開口を通して放射線が漏出するのを制限してもよい。
【0054】
ローディングベース217は、本体211から取り外され、容器C1は、(例えば、較正システムにおいて)溶離液の分析のために第2の開口229を通してキャビティ213から取り出されてもよい。溶離液の分析が完了したとき、容器C1は、第2の開口229を通してキャビティ213に中に再配置されてもよい。分注ベース219は、本体211に取り外し可能に取り付けられ、分注シールド205の中に容器C1を封入してもよい。キャップ215は取り外されて、分注処理のために第1の開口227に初期のアクセスを可能してもよい。その後、本体211は、幾らかまたは全ての残った溶離液を他の容器(例えばシリンジ)に分注するときまで、作業面(例えば、第1の開口227を通した放射線の漏出を制限可能な放射線シールドトレイ)の上に逆さまに配置されてもよい。
【0055】
作業者(例えば放射線薬剤師)は、片手で分注ベース219のハンドグリップ275により分注シールド205を把持してもよく、本体211を作業面197から持ち上げて、第1の開口227を通して容器C1にアクセスしてもよい。例えば、第1の開口227を通してキャビティ213の中にシリンジに取り付けられた針の先端が挿入され、容器C1の隔膜
を貫通し、容器からシリンジに溶離液を引き抜いてもよい。もし、作業者が偶発的に第1の開口227を外しても、保護部279は分注シールド205を保持している手から針をそらせ、それによって作業者を怪我から保護する。人間工学に基づくハンドグリップ275は、分注シールド205の保持を簡単にする。ある人は、ノブ277を手のひらで掴んで分注ベース217を掴むことを好むかもしれない。他の人は、ハンドグリップ275の周囲を指で覆うことを好むかもしれず、この場合、ハンドグリップのいかなる把持の補助275a,275b,275c,275d,275eも、把持をより確実にできる指保護部279は、本体211を作業面197から持ち上げるときに、人が手を第1の開口に近すぎる位置に配置することを防止し、それにより、第1の開口を通して漏出する放射線への不必要な曝露を防ぐ。さらに、指保護部279が放射線吸収材料を含むシステム210の実施形態では、指保護部は、人の手を第1の開口227を通して漏出する放射線から保護し、それにより放射線への曝露をさらに低減する。分注シールド205の中の容器C1から所望の溶離液を他の容器へ移送したとき、人は、溶離液を他に移送する分注処理が繰り返されるかもしれないときまで、本体211を作業面197の上に逆さまに配置してもよい。
【0056】
容器C1が空またはその容器がそれ以上必要でなくなったとき、分注ベース219は、本体211から取り外され、容器が第2の開口229を通してキャビティ213から取り出されてもよい。そして、全体の処理が他の容器で繰り返されてもよい。
【0057】
上述の放射線シールドシステムの様々なアセンブリの構成要素は概略円筒形の形状を有しているが、多様な構成要素の1以上¥の幾何学的形状は、本発明の範囲から逸脱することなく変更されてもよい。さらに、好ましければ、ローディングベースは、本発明の範囲から逸脱することなく、システムを多様な異なる大きさの容器の使用に適合させる大きな柔軟性のために、キャビティの中の空間の大きさを変化させる2つ以上の選択肢を提供するように設計され得る。
【0058】
以上の観点から、本発明のいくつかの目的が達成され、他の有利な結果が達せられることが理解される。
【0059】
本発明の構成要素または様々な実施形態を説明するとき、冠詞や定冠詞は複数の構成要素の存在を意図する。「含む」、「からなる」および「有する」は、列挙した以外の他の構成要素の存在を含み、意味することを意図する。さらに、「頂部」および「底」並びにそれらに類する用語の使用は利便性を提供するが、構成要素の特定の意は位置を要求するものではない。
【0060】
本発明の範囲から逸脱することなく、蒸気システムおよび方法に多様な変形がなされることができ、上記記載および添付した図面に含まれるあらゆる事項は、説明に役立つが、限定を意味しないものと意図される。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】本発明の放射線シールドシステムの斜視図。
【図2】図1のシステムの様々な構成要素の斜視図。
【図3】溶離シールドを形成するように構成された図1のシステムの断面図。
【図4】分注シールドを形成するように構成されたシステムの図3と同様の断面図。
【図5】溶離シールドを形成するように構成され、さらに、小さい容器を遮蔽するように構成されたシステムの図3と同様の断面図。
【図6】分注シールドを形成するように構成され、さらに、小さい容器を遮蔽するように構成されたシステムの図4と同様の断面図。
【図7】本発明の放射線シールドシステムの第2実施形態の斜視図。
【図8】構成要素が分注シールドを形成するように構成された、図7のシステムの様々な構成要素の断面図。
【図9】構成要素が溶離シールドを形成するように構成された、図7のシステムの様々な構成要素の断面図。
【図10】図8の分注シールドの断面図。
【図11】分注処理の間にシールドのハンドグリップにより図8の分注シールドを把持する人の斜視図。
【図12A】把持を補助する構造を有する図7のシステムの分注シールドと同様の分注ベースを示す図。
【図12B】把持を補助する構造を有する図7のシステムの分注シールドと同様の分注ベースを示す図。
【図12C】把持を補助する構造を有する図7のシステムの分注シールドと同様の分注ベースを示す図。
【図12D】把持を補助する構造を有する図7のシステムの分注シールドと同様の分注ベースを示す図。
【図12E】把持を補助する構造を有する図7のシステムの分注シールドと同様の分注ベースを示す図。
【符号の説明】
【0062】
101…放射線シールドシステム
111…本体
113…キャビティ
117…第1のべース
119…第2のべース
127…第1の開口
129…第2の開口
【特許請求の範囲】
【請求項1】
放射性材料を受け入れるキャビティをその中に有し、前記キャビティに通じる第1および第2の開口を有する本体と、
前記本体に、概略その前記第2の開口において、取り外し可能に取り付けられるよう構成された第1のベースと、
前記本体に、概略その前記第2の開口において、取り外し可能に取り付けられるよう構成された第2のベースとを含み、
前記本体は、前記第1の開口が前記第2の開口より小さい大きさを有し、前記本体を通して前記キャビティから放射線が漏出するのを制限するように構成され、
前記第1のベースは、ある長さと重さとを有し、前記第2のベースは、前記第1のベースより短い長さと軽い重さとを有する、放射性材料を保持するための放射線シールドシステム。
【請求項2】
前記本体および前記第1のベースは、前記第1のベースが前記本体に取り付けられたとき、まとまって第1の重心を有し、前記本体および前記第2のベースは、前記第2のベースが前記本体に取り付けられたとき、まとまって第2の重心を有し、前記第1の重心は、前記第2の重心より前記第2の開口に近い、請求項1に記載の放射線シールドシステム。
【請求項3】
前記第1のベースは、それを通した放射線の通過を制限するのに適した放射線シールドと、前記放射線シールドに接続され、前記第1のベースがそこに取り付けられたときに前記本体から延伸するように構成された延長部材とを含み、前記放射線シールドは、前記第1のベースが前記本体に取り付けられたとき、概略、前記第2の開口に配置され、前記延長部材は、放射線を実質的に透過させる材料で構成されている、請求項1に記載の放射線シールドシステム。
【請求項4】
前記第1のベースは、第1および第2の閉塞面を含み、前記第1のベースは、前記第1の閉塞面が概略前記第2の開口に配置され、前記第1の開口から第1の距離をおいて前記キャビティの内側に面する第1の配置に、前記本体に取り外し可能に取り付けられ、前記第1のベースは、前記第2の閉塞面が概略前記第2の開口に配置され、前記第1の開口から第2の距離をおいて前記キャビティの内側に面する第2の配置に、前記本体に取り外し可能に取り付けられ、前記第1の距離は前記第2の距離と異なる、請求項1に記載の放射線シールドシステム。
【請求項5】
前記第1のベースは、第1および第2の間を空けて離れた端部を有する延長部材と、
前記延長部材の前記第1の端部に接続され、前記第1のベースが前記本体に前記第1の配置に取り付けられたときに前記第2の開口を通した前記キャビティからの放射線の漏出を制限するのに適した第1の放射線シールドと、前記延長部材の前記第2の端部に接続され、前記第1のベースが前記本体に前記第2の配置に取り付けられたときに前記第2の開口を通した前記キャビティからの放射線の漏出を制限するのに適した第2の放射線シールドとを含む、請求項4に記載の放射線シールドシステム。
【請求項6】
前記延長部は、実質的に放射線を透過させる、請求項5に記載の放射線シールドシステム。
【請求項7】
前記延長部および前記本体は、異なる材料で構成され、前記延長部の材料は、前記本体の材料より比重が小さい、請求項6に記載の放射線シールドシステム。
【請求項8】
前記第2のベースは、第1および第2の閉塞面を含み、前記第2のベースは、前記本体に対する第1の配置に、前記本体に取り外し可能に取り付けられるように構成され、前記第1の配置において、前記第1の閉塞面は、概略、前記第2の開口に配置され、前記第1の開口から第1の距離をおいて前記キャビティの内側に面し、前記第2のベースは、前記本体に対する第2の配置に、前記本体に取り外し可能に取り付けられるように構成され、前記第2の配置において、前記第2の閉塞面は、概略、前記第2の開口に配置され、前記第1の開口から第2の距離をおいて前記キャビティの内側に面し、前記第1の距離は前記第2の距離と異なる、請求項1に記載の放射線シールドシステム。
【請求項9】
前記第2のベースは、単一の放射線シールドを含む、請求項8に記載の放射線シールドシステム。
【請求項10】
前記第2ベースは、前記第1および第2の配置において、前記本体にねじで取り付けられるように構成されている、請求項9に記載の放射線シールドシステム。
【請求項11】
さらに、前記本体と、概略その前記第1の開口において、取り外し可能に係合するように構成されたキャップを含む、請求項1に記載の放射線シールドシステム。
【請求項12】
前記本体、前記第1のベースおよび前記第2のベースの少なくとも1つは、少なくとも部分的にタングステン含浸プラスチックで構成される、請求項1に記載の放射線シールドシステム。
【請求項13】
前記第1のベースおよび前記第2のベースの1つの前記本体への取り外し可能な取り付けは、前記第1のベースおよび前記第2のベースの1つが前記本体から取り外されるまで、前記第1のベースおよび前記第2のベースの他方の前記本体に対する取り付けを防止する、請求項1に記載の放射線シールドシステム。
【請求項14】
前記第1および第2のベースの少なくとも1つは、それぞれのベースが本体に取り付けられたとき、前記開口を通した前記キャビティからの放射線の漏出を制限するように構成された、請求項1に記載の放射線シールドシステム。
【請求項15】
その中にキャビティが形成され、前記キャビティに通じる第1および第2の開口を有し、前記第1の開口が前記第2の開口より小さい大きさを有する放射線シールド本体の前記キャビティの中に前記第2の開口を通して容器を挿入することで、前記キャビティの中に前記容器を配置することと、
概略、前記第2の開口において、前記本体に、前記第2の開口を通した前記キャビティからの放射線の漏出を制限するように構成されたローディングベースを取り外し可能に取り付け、少なくとも部分的に前記容器を前記キャビティの中に取り囲むことと、
前記ローディングベースが前記本体に取り付けられている間に、前記キャビティに通じる前記第1の開口を通して前記容器の中に放射性同位体を受け入れることと、
前記本体から前記ローディングベースを取り外すことと、
概略、前記第2の開口において、前記本体に、前記第2の開口を通した前記キャビティからの放射線の漏出を制限するように構成された分注ベースを取り外し可能に取り付け、少なくとも部分的に前記容器を前記キャビティの中に取り囲むことと、
前記容器を前記キャビティから取り出すことなく、前記分注ベースが前記本体に取り付けられている間に、幾らかの前記放射性同位体を前記容器から前記キャビティに通じる前記第1の開口を通して取り出すこととを含み、
前記ローディングベースは、ある長さと重さとを有し、前記分注ベースは、前記ローディングベースより短い長さおよび軽い重さの少なくとも一方を有する、放射性同位体の取り扱い方法。
【請求項16】
さらに、前記本体に、概略、その前記第1の開口に、前記第1の開口を通した前記キャビティからの放射線の漏出を制限するように構成されたキャップを配置し、前記本体から前記キャップを取り外し、前記容器が前記キャビティの中にありながら、前記容器にアクセスするために前記第1の開口を露出させることを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記放射性同位体は、テクネチウムからなる、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
さらに、前記本体から前記ローディングベースを取り外した後に、前記キャビティから前記容器を取り出すことと、前記本体に前記分注ベースを取り付ける前に、前記キャビティの中に前記容器を再配置することとを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項19】
さらに、前記本体から前記容器を取り出した後で、前記本体に前記容器を再配置する前に、前記容器の中の放射性同位体を分析することを含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
その中に、放射性材料を受け入れるキャビティを有し、前記キャビティに通じる開口を有する放射線シールド本体と、
前記本体に取り付けられ、前記本体の移動の間、前記本体を掴んで保持するのを助けるように構成されたハンドグリップとを含み、前記ハンドグリップは、把持面と、前記保持面と前記キャビティに通じる開口との間に配置された保護部とを含み、前記開口の近くでアセンブリを把持するのを防止する、放射性材料を分注するための放射線シールドアセンブリ。
【請求項21】
前記保護部は、少なくとも部分的に、前記把持面の外側に横方向に延伸する環状のフランジを含む、請求項20に記載の放射線シールドアセンブリ。
【請求項22】
前記環状のフランジは、前記ハンドグリップの端部に配設され、前記端部は前記本体の前記開口から間を空けている、請求項21に記載の放射線シールドアセンブリ。
【請求項23】
前記環状のフランジは、前記フランジにおいて前記ハンドグリップの手による把持を妨げる大きさの外径を有する、請求項21に記載の放射線シールドアセンブリ。
【請求項24】
前記把持面は、実質的に鋭利な角がない、請求項20に記載の放射線シールドアセンブリ。
【請求項25】
前記把持面は、実質的に円筒形である、請求項24に記載の放射線シールドアセンブリ。
【請求項26】
前記ハンドグリップは、さらに、前記保護部から遠い端部にノブを含む、請求項20に記載の放射線シールドアセンブリ。
【請求項27】
前記保護部は前記ノブと反対側の前記ハンドグリップの端部にある請求項26に記載の放射線シールドアセンブリ。
【請求項28】
前記把持面は、溝、指に合わせた窪み、面取り、盛り上がった瘤および隆起した波形からなる群より選択した把持の補助を含む、請求項20に記載の放射線シールドアセンブリ。
【請求項29】
前記本体は、前記キャビティに通じる第2の開口を有し、前記第2の開口は、前記第1の開口より大きく、前記ハンドグリップは、概略、前記第2の開口において、前記本体に取り外し可能に取り付けられるように構成された分注ベースの一部であり、前記分注ベースは、前記第2の開口を通した前記キャビティからの放射線の漏出を制限するように構成されている、請求項20に記載の放射線シールドアセンブリ。
【請求項30】
さらに、前記分注ベースが本体から取り外されたとき、概略、前記第2の開口において、前記本体に取り外し可能に取り付けられるように構成されたローディングベースを含み、前記ローディングベースは、前記第2の開口を通した前記キャビティから放射線の漏出と制限するように構成されている、請求項29に記載の放射線シールドアセンブリ。
【請求項31】
前記保護部は、少なくとも1つの放射線シールド材料からなる、請求項20に記載の放射線シールドアセンブリ。
【請求項32】
前記ハンドグリップの一端は、前記キャビティに通じる前記開口と反対側の前記アセンブリの端部であり、前記保護部は、前記ハンドグリップの前記端部に、つまり、前記キャビティに通じる前記開口に近い、請求項20に記載の放射線シールドアセンブリ。
【請求項33】
放射性材料を保持するキャビティを部分的に画定し、前記キャビティに通じる開口を有し、自身を通した前記キャビティからの放射線の漏出を制限するように構成された本体と、
概略、前記開口において、前記本体に、前記本体に対する第1の配置に、および、前記第1の配置床となる第2の配置に、選択的に取り外し可能に取り付け可能なベースとを含み、
前記ベースは、前記ベースが前記本体に前記第1の配置に取り付けられたとき、および、前記ベースが前記本体に前記第2の配置に取り付けられたとき、前記開口を通した前記キャビティからの放射線の漏出を制限するように構成されており、前記ベースは、前記ベースが前記本体に前記第1の配置に取り付けられたとき、概略、前記開口に配置され、部分的に前記キャビティを画定する第1の閉塞面と、前記ベースが前記本体に前記第2の配置に取り付けられたとき、概略、前記開口に配置され、部分的に前記キャビティを画定する第2の閉塞面とを有し、前記ベースは、前記ベースが前記本体に前記第1の配置に取り付けられたとき、前記キャビティが第1の大きさおよび第1の形状を有するように、且つ、前記ベースの前記第2の配置において、前記キャビティが前記第1の大きさと異なる第2の大きさおよび前記第1の形状と異なる第2の形状の少なくとも1つを有するように構成された、放射性材料を保持するための放射線シールドアアセンブリ。
【請求項34】
前記ベースは、単一の放射線シールドを含み、前記ベースは、前記ベースが前記本体に、前記第1および第2の配置に取り付けられたとき、前記単一の放射線シールドが概略前記開口に配置されるように構成されている、請求項33に記載のアセンブリ
【請求項35】
前記第1の閉塞面は、前記ベースが前記本体に前記第1の配置に取り付けられたとき、前記キャビティの内側に面し、前記開口の中に第1の距離だけ延伸し、前記第2の閉塞面は、前記ベースが前記本体に前記第2の配置に取り付けられたとき、前記キャビティの内側に面し、前記開口の中に第2の距離だけ延伸し、前記第2の距離は前記第1の距離と異なる、請求項34に記載のアセンブリ。
【請求項36】
前記第1および第2の閉塞面は、少なくとも部分的に、放射性材料を保持する容器の少なくとも端部を受け入れるのに適したカップ状の構造を画定し、前記ベースは、前記ベースが前記本体に、その前記第1および第2の配置に取り付けられたとき、前記カップ状の構造が概略前記開口に配置されるように構成されている、請求項34に記載のアセンブリ。
【請求項37】
前記ベースは、一端に固定された第1の放射線シールドおよび他端に固定された第2の放射線シールドを有する延長部材を含み、前記ベースは、前記ベースが前記本体に前記第1の配置に取り付けられたとき、前記第1の放射線シールドが概略前記開口に配置され、前記ベースが前記本体に前記第2の配置に取り付けられたとき、前記第2の放射線シールドが概略前記開口に配置されるように構成されている、請求項33に記載のアセンブリ。
【請求項38】
前記第1の閉塞面は、前記ベースが前記本体に前記第1の配置に取り付けられたとき、前記キャビティの内側に面して、前記開口の中に第1の距離だけ延伸し、前記第2の閉塞面は、前記ベースが前記本体に前記第2の配置に取り付けられたとき、前記キャビティの内側に面して、前記開口の中に第2の距離だけ延伸し、前記第2の距離は前記第1の距離と異なる、請求項37に記載のアセンブリ。
【請求項39】
前記第1の放射線シールドは、前記ベースが前記本体に、その第1の配置に取り付けられたとき、前記開口の中に延伸し、前記第2の放射線シールドは、前記ベースが前記本体に、その第2の配置に取り付けられたとき、前記開口の中に延伸する、請求項37に記載のアセンブリ。
【請求項40】
前記延長部材は、前記本体の長さと比較して、前記本体および前記ベースの全体の長さに延伸する大きさを有する、請求項37に記載のアセンブリ。
【請求項41】
前記本体は、比較的重量の材質からなり、前記延長部材は比較的軽量の材質からなる、請求項37に記載のアセンブリ。
【請求項42】
前記延長部材は、中空である、請求項37に記載のアセンブリ。
【請求項43】
前記開口は、第1の開口であり、前記本体は、前記第1の開口より小さい前記キャビティに通じる第2の開口を有し、前記ベースは、前記ベースが前記本体に、前記第1の配置に取り付けられたとき、第1の容器を前記第2の開口に隣接して配置し、前記ベースが前記本体に、前記第2の配置に取り付けられたとき、第2の容器を前記第2の開口に隣接して配置する、請求項33に記載のアセンブリ。
【請求項44】
前記開口は、第1の開口であり、前記本体は、前記第1の開口より小さい前記キャビティに通じる第2の開口を有し、前記ベースは、前記ベースが前記本体に、前記第1の配置に取り付けられたとき、第1の容器を前記第2の開口に実質的に整列させ、前記ベースが前記本体に、前記第2の配置に取り付けられたとき、第2の容器を前記第2の開口に実質的に整列させる、請求項33に記載のアセンブリ。
【請求項45】
その中にキャビティが部分的に画定され、前記キャビティに通じる開口を有する放射線シールド本体の前記キャビティの中に第1の大きさおよび第1の形状を有する第1の容器を配置することと、
前記本体に、概略、前記開口において、前記本体に対して第1の配置に有るように、ベースを取り外し可能に取り付けることと、
前記ベースを本体から取り外すことと、
前記第1の容器を前記キャビティから取り出すことと、
前記第1の容器と異なる大きさおよび形状の少なくとも1つを有する第2の容器を前記キャビティの中に配置することと、
前記本体に、概略、前記開口において、前記本体に対して第2の配置に有るように、ベースを取り外し可能に取り付けることとを含み、
前記ベースは、前記ベースが前記本体に前記第1の配置に取り付けられたとき、部分的に前記キャビティを、第1の大きさおよび第1の形状を有するように画定する第1の閉塞面を含み、前記ベースは、前記ベースが前記本体に前記第2の配置に取り付けられたとき、部分的に前記キャビティを、前記第1の大きさと異なる第2の大きさおよび前記第1の形状と異なる第2の形状の少なくとも1つを有するように画定する第2の閉塞面を含む、放射性材料の取り扱い方法。
【請求項46】
さらに、前記取り付ける行程において、前記ベースの1以上の放射線シールドを概略前記開口に配置することで、前記開口を通した前記キャビティからの放射線の漏出を制限することを含む、請求項45に記載の方法。
【請求項47】
さらに、前記ベースを前記本体に対して約180°回転させ、前記本体に対する前記ベースの配置を前記第1の配置から前記第2の配置に変更することを含む、請求項45に記載の方法。
【請求項48】
前記開口は、第1の開口であり、さらに、前記本体の第2の開口を通して、前記キャビティの中にある前記容器の中に放射性材料を導入することを含む、請求項45に記載の方法。
【請求項49】
前記導入は、前記第2の開口を通して針の先端を挿入することと、前記針を通して前記容器の中に放射性材料を流し込むこととを含む、請求項48に記載の方法。
【請求項50】
さらに、前記第2の開口の上にキャップを配置し、前記第2の開口を通した前記キャビティからの放射線の漏出を制限することを含む、請求項48に記載の方法。
【請求項51】
前記開口は第1の開口であり、さらに、前記本体の第2の開口を通して、前記キャビティの中にある前記容器から放射性材料を分注することを含む、請求項45に記載の方法。
【請求項52】
前記分注は、前記第2の開口を通して針の先端を挿入することと、前記針を通して前記容器から放射性材料を引き抜くこととを含む、請求項51に記載の方法。
【請求項53】
さらに、前記本体を、前記第2の開口が下になるように、放射線シールドの上に配置し、前記第2の開口を通した前記キャビティからの放射線の漏出を制限することを含む、請求項51に記載の方法。
【請求項54】
放射線シールドアセンブリの第1の構成要素を前記放射線シールドアセンブリの第2の構成要素に、前記第1の構成要素が前記第2の構成要素に対して第1の配置にあり、第1の大きさおよび第1の形状を有するキャビティを画定するように、取り外し可能に取り付けることと、
前記放射線シールドアセンブリの前記第1の構成要素を前記放射線シールドアセンブリの前記第2の構成要素に、前記第1の構成要素が前記第2の構成要素に対して第2の配置にあり、第1の大きさおよび第1の形状と異なる第2の大きさおよび第2の少なくとも1つを有するキャビティを画定するように、取り外し可能に取り付けることとを含む、放射線シールドアセンブリの使用方法。
【請求項1】
放射性材料を受け入れるキャビティをその中に有し、前記キャビティに通じる第1および第2の開口を有する本体と、
前記本体に、概略その前記第2の開口において、取り外し可能に取り付けられるよう構成された第1のベースと、
前記本体に、概略その前記第2の開口において、取り外し可能に取り付けられるよう構成された第2のベースとを含み、
前記本体は、前記第1の開口が前記第2の開口より小さい大きさを有し、前記本体を通して前記キャビティから放射線が漏出するのを制限するように構成され、
前記第1のベースは、ある長さと重さとを有し、前記第2のベースは、前記第1のベースより短い長さと軽い重さとを有する、放射性材料を保持するための放射線シールドシステム。
【請求項2】
前記本体および前記第1のベースは、前記第1のベースが前記本体に取り付けられたとき、まとまって第1の重心を有し、前記本体および前記第2のベースは、前記第2のベースが前記本体に取り付けられたとき、まとまって第2の重心を有し、前記第1の重心は、前記第2の重心より前記第2の開口に近い、請求項1に記載の放射線シールドシステム。
【請求項3】
前記第1のベースは、それを通した放射線の通過を制限するのに適した放射線シールドと、前記放射線シールドに接続され、前記第1のベースがそこに取り付けられたときに前記本体から延伸するように構成された延長部材とを含み、前記放射線シールドは、前記第1のベースが前記本体に取り付けられたとき、概略、前記第2の開口に配置され、前記延長部材は、放射線を実質的に透過させる材料で構成されている、請求項1に記載の放射線シールドシステム。
【請求項4】
前記第1のベースは、第1および第2の閉塞面を含み、前記第1のベースは、前記第1の閉塞面が概略前記第2の開口に配置され、前記第1の開口から第1の距離をおいて前記キャビティの内側に面する第1の配置に、前記本体に取り外し可能に取り付けられ、前記第1のベースは、前記第2の閉塞面が概略前記第2の開口に配置され、前記第1の開口から第2の距離をおいて前記キャビティの内側に面する第2の配置に、前記本体に取り外し可能に取り付けられ、前記第1の距離は前記第2の距離と異なる、請求項1に記載の放射線シールドシステム。
【請求項5】
前記第1のベースは、第1および第2の間を空けて離れた端部を有する延長部材と、
前記延長部材の前記第1の端部に接続され、前記第1のベースが前記本体に前記第1の配置に取り付けられたときに前記第2の開口を通した前記キャビティからの放射線の漏出を制限するのに適した第1の放射線シールドと、前記延長部材の前記第2の端部に接続され、前記第1のベースが前記本体に前記第2の配置に取り付けられたときに前記第2の開口を通した前記キャビティからの放射線の漏出を制限するのに適した第2の放射線シールドとを含む、請求項4に記載の放射線シールドシステム。
【請求項6】
前記延長部は、実質的に放射線を透過させる、請求項5に記載の放射線シールドシステム。
【請求項7】
前記延長部および前記本体は、異なる材料で構成され、前記延長部の材料は、前記本体の材料より比重が小さい、請求項6に記載の放射線シールドシステム。
【請求項8】
前記第2のベースは、第1および第2の閉塞面を含み、前記第2のベースは、前記本体に対する第1の配置に、前記本体に取り外し可能に取り付けられるように構成され、前記第1の配置において、前記第1の閉塞面は、概略、前記第2の開口に配置され、前記第1の開口から第1の距離をおいて前記キャビティの内側に面し、前記第2のベースは、前記本体に対する第2の配置に、前記本体に取り外し可能に取り付けられるように構成され、前記第2の配置において、前記第2の閉塞面は、概略、前記第2の開口に配置され、前記第1の開口から第2の距離をおいて前記キャビティの内側に面し、前記第1の距離は前記第2の距離と異なる、請求項1に記載の放射線シールドシステム。
【請求項9】
前記第2のベースは、単一の放射線シールドを含む、請求項8に記載の放射線シールドシステム。
【請求項10】
前記第2ベースは、前記第1および第2の配置において、前記本体にねじで取り付けられるように構成されている、請求項9に記載の放射線シールドシステム。
【請求項11】
さらに、前記本体と、概略その前記第1の開口において、取り外し可能に係合するように構成されたキャップを含む、請求項1に記載の放射線シールドシステム。
【請求項12】
前記本体、前記第1のベースおよび前記第2のベースの少なくとも1つは、少なくとも部分的にタングステン含浸プラスチックで構成される、請求項1に記載の放射線シールドシステム。
【請求項13】
前記第1のベースおよび前記第2のベースの1つの前記本体への取り外し可能な取り付けは、前記第1のベースおよび前記第2のベースの1つが前記本体から取り外されるまで、前記第1のベースおよび前記第2のベースの他方の前記本体に対する取り付けを防止する、請求項1に記載の放射線シールドシステム。
【請求項14】
前記第1および第2のベースの少なくとも1つは、それぞれのベースが本体に取り付けられたとき、前記開口を通した前記キャビティからの放射線の漏出を制限するように構成された、請求項1に記載の放射線シールドシステム。
【請求項15】
その中にキャビティが形成され、前記キャビティに通じる第1および第2の開口を有し、前記第1の開口が前記第2の開口より小さい大きさを有する放射線シールド本体の前記キャビティの中に前記第2の開口を通して容器を挿入することで、前記キャビティの中に前記容器を配置することと、
概略、前記第2の開口において、前記本体に、前記第2の開口を通した前記キャビティからの放射線の漏出を制限するように構成されたローディングベースを取り外し可能に取り付け、少なくとも部分的に前記容器を前記キャビティの中に取り囲むことと、
前記ローディングベースが前記本体に取り付けられている間に、前記キャビティに通じる前記第1の開口を通して前記容器の中に放射性同位体を受け入れることと、
前記本体から前記ローディングベースを取り外すことと、
概略、前記第2の開口において、前記本体に、前記第2の開口を通した前記キャビティからの放射線の漏出を制限するように構成された分注ベースを取り外し可能に取り付け、少なくとも部分的に前記容器を前記キャビティの中に取り囲むことと、
前記容器を前記キャビティから取り出すことなく、前記分注ベースが前記本体に取り付けられている間に、幾らかの前記放射性同位体を前記容器から前記キャビティに通じる前記第1の開口を通して取り出すこととを含み、
前記ローディングベースは、ある長さと重さとを有し、前記分注ベースは、前記ローディングベースより短い長さおよび軽い重さの少なくとも一方を有する、放射性同位体の取り扱い方法。
【請求項16】
さらに、前記本体に、概略、その前記第1の開口に、前記第1の開口を通した前記キャビティからの放射線の漏出を制限するように構成されたキャップを配置し、前記本体から前記キャップを取り外し、前記容器が前記キャビティの中にありながら、前記容器にアクセスするために前記第1の開口を露出させることを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記放射性同位体は、テクネチウムからなる、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
さらに、前記本体から前記ローディングベースを取り外した後に、前記キャビティから前記容器を取り出すことと、前記本体に前記分注ベースを取り付ける前に、前記キャビティの中に前記容器を再配置することとを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項19】
さらに、前記本体から前記容器を取り出した後で、前記本体に前記容器を再配置する前に、前記容器の中の放射性同位体を分析することを含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
その中に、放射性材料を受け入れるキャビティを有し、前記キャビティに通じる開口を有する放射線シールド本体と、
前記本体に取り付けられ、前記本体の移動の間、前記本体を掴んで保持するのを助けるように構成されたハンドグリップとを含み、前記ハンドグリップは、把持面と、前記保持面と前記キャビティに通じる開口との間に配置された保護部とを含み、前記開口の近くでアセンブリを把持するのを防止する、放射性材料を分注するための放射線シールドアセンブリ。
【請求項21】
前記保護部は、少なくとも部分的に、前記把持面の外側に横方向に延伸する環状のフランジを含む、請求項20に記載の放射線シールドアセンブリ。
【請求項22】
前記環状のフランジは、前記ハンドグリップの端部に配設され、前記端部は前記本体の前記開口から間を空けている、請求項21に記載の放射線シールドアセンブリ。
【請求項23】
前記環状のフランジは、前記フランジにおいて前記ハンドグリップの手による把持を妨げる大きさの外径を有する、請求項21に記載の放射線シールドアセンブリ。
【請求項24】
前記把持面は、実質的に鋭利な角がない、請求項20に記載の放射線シールドアセンブリ。
【請求項25】
前記把持面は、実質的に円筒形である、請求項24に記載の放射線シールドアセンブリ。
【請求項26】
前記ハンドグリップは、さらに、前記保護部から遠い端部にノブを含む、請求項20に記載の放射線シールドアセンブリ。
【請求項27】
前記保護部は前記ノブと反対側の前記ハンドグリップの端部にある請求項26に記載の放射線シールドアセンブリ。
【請求項28】
前記把持面は、溝、指に合わせた窪み、面取り、盛り上がった瘤および隆起した波形からなる群より選択した把持の補助を含む、請求項20に記載の放射線シールドアセンブリ。
【請求項29】
前記本体は、前記キャビティに通じる第2の開口を有し、前記第2の開口は、前記第1の開口より大きく、前記ハンドグリップは、概略、前記第2の開口において、前記本体に取り外し可能に取り付けられるように構成された分注ベースの一部であり、前記分注ベースは、前記第2の開口を通した前記キャビティからの放射線の漏出を制限するように構成されている、請求項20に記載の放射線シールドアセンブリ。
【請求項30】
さらに、前記分注ベースが本体から取り外されたとき、概略、前記第2の開口において、前記本体に取り外し可能に取り付けられるように構成されたローディングベースを含み、前記ローディングベースは、前記第2の開口を通した前記キャビティから放射線の漏出と制限するように構成されている、請求項29に記載の放射線シールドアセンブリ。
【請求項31】
前記保護部は、少なくとも1つの放射線シールド材料からなる、請求項20に記載の放射線シールドアセンブリ。
【請求項32】
前記ハンドグリップの一端は、前記キャビティに通じる前記開口と反対側の前記アセンブリの端部であり、前記保護部は、前記ハンドグリップの前記端部に、つまり、前記キャビティに通じる前記開口に近い、請求項20に記載の放射線シールドアセンブリ。
【請求項33】
放射性材料を保持するキャビティを部分的に画定し、前記キャビティに通じる開口を有し、自身を通した前記キャビティからの放射線の漏出を制限するように構成された本体と、
概略、前記開口において、前記本体に、前記本体に対する第1の配置に、および、前記第1の配置床となる第2の配置に、選択的に取り外し可能に取り付け可能なベースとを含み、
前記ベースは、前記ベースが前記本体に前記第1の配置に取り付けられたとき、および、前記ベースが前記本体に前記第2の配置に取り付けられたとき、前記開口を通した前記キャビティからの放射線の漏出を制限するように構成されており、前記ベースは、前記ベースが前記本体に前記第1の配置に取り付けられたとき、概略、前記開口に配置され、部分的に前記キャビティを画定する第1の閉塞面と、前記ベースが前記本体に前記第2の配置に取り付けられたとき、概略、前記開口に配置され、部分的に前記キャビティを画定する第2の閉塞面とを有し、前記ベースは、前記ベースが前記本体に前記第1の配置に取り付けられたとき、前記キャビティが第1の大きさおよび第1の形状を有するように、且つ、前記ベースの前記第2の配置において、前記キャビティが前記第1の大きさと異なる第2の大きさおよび前記第1の形状と異なる第2の形状の少なくとも1つを有するように構成された、放射性材料を保持するための放射線シールドアアセンブリ。
【請求項34】
前記ベースは、単一の放射線シールドを含み、前記ベースは、前記ベースが前記本体に、前記第1および第2の配置に取り付けられたとき、前記単一の放射線シールドが概略前記開口に配置されるように構成されている、請求項33に記載のアセンブリ
【請求項35】
前記第1の閉塞面は、前記ベースが前記本体に前記第1の配置に取り付けられたとき、前記キャビティの内側に面し、前記開口の中に第1の距離だけ延伸し、前記第2の閉塞面は、前記ベースが前記本体に前記第2の配置に取り付けられたとき、前記キャビティの内側に面し、前記開口の中に第2の距離だけ延伸し、前記第2の距離は前記第1の距離と異なる、請求項34に記載のアセンブリ。
【請求項36】
前記第1および第2の閉塞面は、少なくとも部分的に、放射性材料を保持する容器の少なくとも端部を受け入れるのに適したカップ状の構造を画定し、前記ベースは、前記ベースが前記本体に、その前記第1および第2の配置に取り付けられたとき、前記カップ状の構造が概略前記開口に配置されるように構成されている、請求項34に記載のアセンブリ。
【請求項37】
前記ベースは、一端に固定された第1の放射線シールドおよび他端に固定された第2の放射線シールドを有する延長部材を含み、前記ベースは、前記ベースが前記本体に前記第1の配置に取り付けられたとき、前記第1の放射線シールドが概略前記開口に配置され、前記ベースが前記本体に前記第2の配置に取り付けられたとき、前記第2の放射線シールドが概略前記開口に配置されるように構成されている、請求項33に記載のアセンブリ。
【請求項38】
前記第1の閉塞面は、前記ベースが前記本体に前記第1の配置に取り付けられたとき、前記キャビティの内側に面して、前記開口の中に第1の距離だけ延伸し、前記第2の閉塞面は、前記ベースが前記本体に前記第2の配置に取り付けられたとき、前記キャビティの内側に面して、前記開口の中に第2の距離だけ延伸し、前記第2の距離は前記第1の距離と異なる、請求項37に記載のアセンブリ。
【請求項39】
前記第1の放射線シールドは、前記ベースが前記本体に、その第1の配置に取り付けられたとき、前記開口の中に延伸し、前記第2の放射線シールドは、前記ベースが前記本体に、その第2の配置に取り付けられたとき、前記開口の中に延伸する、請求項37に記載のアセンブリ。
【請求項40】
前記延長部材は、前記本体の長さと比較して、前記本体および前記ベースの全体の長さに延伸する大きさを有する、請求項37に記載のアセンブリ。
【請求項41】
前記本体は、比較的重量の材質からなり、前記延長部材は比較的軽量の材質からなる、請求項37に記載のアセンブリ。
【請求項42】
前記延長部材は、中空である、請求項37に記載のアセンブリ。
【請求項43】
前記開口は、第1の開口であり、前記本体は、前記第1の開口より小さい前記キャビティに通じる第2の開口を有し、前記ベースは、前記ベースが前記本体に、前記第1の配置に取り付けられたとき、第1の容器を前記第2の開口に隣接して配置し、前記ベースが前記本体に、前記第2の配置に取り付けられたとき、第2の容器を前記第2の開口に隣接して配置する、請求項33に記載のアセンブリ。
【請求項44】
前記開口は、第1の開口であり、前記本体は、前記第1の開口より小さい前記キャビティに通じる第2の開口を有し、前記ベースは、前記ベースが前記本体に、前記第1の配置に取り付けられたとき、第1の容器を前記第2の開口に実質的に整列させ、前記ベースが前記本体に、前記第2の配置に取り付けられたとき、第2の容器を前記第2の開口に実質的に整列させる、請求項33に記載のアセンブリ。
【請求項45】
その中にキャビティが部分的に画定され、前記キャビティに通じる開口を有する放射線シールド本体の前記キャビティの中に第1の大きさおよび第1の形状を有する第1の容器を配置することと、
前記本体に、概略、前記開口において、前記本体に対して第1の配置に有るように、ベースを取り外し可能に取り付けることと、
前記ベースを本体から取り外すことと、
前記第1の容器を前記キャビティから取り出すことと、
前記第1の容器と異なる大きさおよび形状の少なくとも1つを有する第2の容器を前記キャビティの中に配置することと、
前記本体に、概略、前記開口において、前記本体に対して第2の配置に有るように、ベースを取り外し可能に取り付けることとを含み、
前記ベースは、前記ベースが前記本体に前記第1の配置に取り付けられたとき、部分的に前記キャビティを、第1の大きさおよび第1の形状を有するように画定する第1の閉塞面を含み、前記ベースは、前記ベースが前記本体に前記第2の配置に取り付けられたとき、部分的に前記キャビティを、前記第1の大きさと異なる第2の大きさおよび前記第1の形状と異なる第2の形状の少なくとも1つを有するように画定する第2の閉塞面を含む、放射性材料の取り扱い方法。
【請求項46】
さらに、前記取り付ける行程において、前記ベースの1以上の放射線シールドを概略前記開口に配置することで、前記開口を通した前記キャビティからの放射線の漏出を制限することを含む、請求項45に記載の方法。
【請求項47】
さらに、前記ベースを前記本体に対して約180°回転させ、前記本体に対する前記ベースの配置を前記第1の配置から前記第2の配置に変更することを含む、請求項45に記載の方法。
【請求項48】
前記開口は、第1の開口であり、さらに、前記本体の第2の開口を通して、前記キャビティの中にある前記容器の中に放射性材料を導入することを含む、請求項45に記載の方法。
【請求項49】
前記導入は、前記第2の開口を通して針の先端を挿入することと、前記針を通して前記容器の中に放射性材料を流し込むこととを含む、請求項48に記載の方法。
【請求項50】
さらに、前記第2の開口の上にキャップを配置し、前記第2の開口を通した前記キャビティからの放射線の漏出を制限することを含む、請求項48に記載の方法。
【請求項51】
前記開口は第1の開口であり、さらに、前記本体の第2の開口を通して、前記キャビティの中にある前記容器から放射性材料を分注することを含む、請求項45に記載の方法。
【請求項52】
前記分注は、前記第2の開口を通して針の先端を挿入することと、前記針を通して前記容器から放射性材料を引き抜くこととを含む、請求項51に記載の方法。
【請求項53】
さらに、前記本体を、前記第2の開口が下になるように、放射線シールドの上に配置し、前記第2の開口を通した前記キャビティからの放射線の漏出を制限することを含む、請求項51に記載の方法。
【請求項54】
放射線シールドアセンブリの第1の構成要素を前記放射線シールドアセンブリの第2の構成要素に、前記第1の構成要素が前記第2の構成要素に対して第1の配置にあり、第1の大きさおよび第1の形状を有するキャビティを画定するように、取り外し可能に取り付けることと、
前記放射線シールドアセンブリの前記第1の構成要素を前記放射線シールドアセンブリの前記第2の構成要素に、前記第1の構成要素が前記第2の構成要素に対して第2の配置にあり、第1の大きさおよび第1の形状と異なる第2の大きさおよび第2の少なくとも1つを有するキャビティを画定するように、取り外し可能に取り付けることとを含む、放射線シールドアセンブリの使用方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12A】
【図12B】
【図12C】
【図12D】
【図12E】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12A】
【図12B】
【図12C】
【図12D】
【図12E】
【公表番号】特表2009−503517(P2009−503517A)
【公表日】平成21年1月29日(2009.1.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−524116(P2008−524116)
【出願日】平成18年7月26日(2006.7.26)
【国際出願番号】PCT/US2006/029059
【国際公開番号】WO2007/016174
【国際公開日】平成19年2月8日(2007.2.8)
【出願人】(595181003)マリンクロッド・インコーポレイテッド (203)
【氏名又は名称原語表記】Mallinckrodt INC.
【Fターム(参考)】
【公表日】平成21年1月29日(2009.1.29)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年7月26日(2006.7.26)
【国際出願番号】PCT/US2006/029059
【国際公開番号】WO2007/016174
【国際公開日】平成19年2月8日(2007.2.8)
【出願人】(595181003)マリンクロッド・インコーポレイテッド (203)
【氏名又は名称原語表記】Mallinckrodt INC.
【Fターム(参考)】
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