説明

放射線治療及び他の治療を誘導するためのMRIガイド下HIFUマーキング

本発明は、特定の患者の特定の解剖学的組織内にある標的組織の被視認性を高めるのに効果的なシステム及び方法に提供する。例示的な実施例において、本発明に関連するシステムは、(a)標的組織領域にアブレーションのマーキングを作成するためのMRIガイド下HIFUシステムであり、HIFUを前記標的組織領域に送達するためであり、前記送達されたHIFUは前記標的組織に前記アブレーションのマーキングを作成する、トランスデューサと、前記HIFUの前記標的組織領域への送達を誘導するための、HIFU送達中の前記標的組織領域の三次元画像を作成するMRI撮像システムとを含むMRIガイド下HIFUシステム、(b)放射線治療を前記標的組織領域に送達するための放射線治療送達システム、及び(c)前記標的組織領域の三次元画像を作成するための、前記放射線治療送達システム内において動作可能であるX線、CT撮像システム、を含んでいる。前記MRIガイド下HIFUにより前記標的組織領域に作成された前記マーキングは、CT撮像システムにより作成された画像に見ることができる。CT撮像システムにより作成された画像は、前記標的組織領域に送達される放射線治療の位置を誘導する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、放射線治療及び放射線手術に関連する改良された画像誘導を可能にさせるための標的組織領域の被視認性(conspicuity)を高めるためのシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
治療用超音波は、音響エネルギーを組織内に入れるための最小限の侵襲又は非侵襲的方法である。超音波療法の利用は、(例えば腫瘍の治療のための)組織の除去(アブレーション)、温熱治療(放射線若しくは化学療法と組み合わされた低レベルでの加熱)又は薬物の活性化若しくは強化された薬物送達を含む。高密度焦点式超音波療法(HIFU: high intensity focused ultrasound、時おりFUS又はHIFUSとも呼ばれる)は、病原性組織を素早く加熱及び破壊するために、高密度焦点式超音波療法を用いる高精密な医療処置である。HIFUは、治療用超音波の1つの特定のモダリティである。一般に、コンピュータMRI誘導(computerized MRI guidance)の下で、この技術は、磁気共鳴ガイド下焦点式超音波と呼ばれ、しばしばMRgFUS又はMRIガイド下HIFUと短縮される。磁気共鳴撮像(MRI)は、超音波療法により腫瘍又は線維腫(fibroid)が破壊される前に、特定の解剖学的組織に関連する腫瘍又は線維腫を確認するのに使用される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
放射線治療中、腫瘍の位置及び活動を観測(tracking)することは、難しい作業であるが、適切な放射線治療用ビームの配置を向けるのに重要である。X線ビーム又は粒子線(すなわち陽子線)による放射線量の蓄積を制御する能力が向上するので、標的位置に向けられる正確なビームの配置がますます重要になっている。放射線ビームの精度の向上は、改善された治療結果につながると期待される。例えば、さらに正確なビームを使用することは、例えば腫瘍のような望ましい標的位置への放射線療法の放射線量を最大にすることを可能にする一方、近傍の正常な組織の照射を最小にすることを可能にする。逆に言うと、ビームの配置に誤りがあると、高められたビームの精度及び強度は、周囲組織又は正常な組織を傷つける可能性を高める。ビームの精度及び強度を向上させることは、放射線ビームによるエネルギーの蓄積において非常に急な勾配を作り出す。この効果は特に、陽子線を使用するときに難解である。
【0004】
コーンビームCTは、MV(megavoltage)のX線治療用ビーム又は治療機器と一体化した診断用X線撮像システムを用いて行われていてもいなくても、治療を受ける直前に患者及び/又は標的位置の撮像を可能にするので、ビームの配置を監視するのに特に有用である。kV(kilovoltage)又はMVの放射線撮影も二次元投影の形式で治療中の空間情報の取得を可能にする。ある技術が放射線治療用ビームを例えば腫瘍のような規定された標的位置に対し非常に正確に誘導されることを可能にしたとしても、腫瘍の位置が前記治療機器で正確に観測されないとき、効果は大幅に減少する。前記治療機器に搭載されるポータルビーム撮像ユニットが非常に劣った軟組織のコントラストを提供するので、これは、重要な実用上の問題である。さらに、一般にCT及び特に"オンボード型の"コーンビームCTは、kVのX線を使用したとしても、かなり劣った軟組織のコントラストを持つ。従って、特定の患者又は標的位置内にある腫瘍を見ることは通常は不可能である。さらに、呼吸及び他の種類の患者の運動のために、腫瘍の動きを見る及び/又は観測することは特に難しい。結果として、腫瘍の位置及び腫瘍の起こり得る動きを説明するために代用マーカーを用いることがしばしば必要である。例えば、CTで検出可能なマーカーが患者の皮膚上に置かれ、これらマーカーが腫瘍の位置の代用として用いられるように、これらマーカーと特定の腫瘍の位置との間の関係が測定される。腫瘍とマーカーとの間の関係は、患者の相対的な位置並びに周囲組織及び器官に対する腫瘍の内部運動を含む動きに依存して変化するので、理想からは外れている。埋め込み型マーカーも使用されるが、マーカーの埋め込みは通例、侵襲を複雑にして、マーカーと腫瘍との間の関係は、未だ経時変化する。
【0005】
放射線治療中の腫瘍の位置及び腫瘍の動きに関する情報の不足は、例えば強度変調放射線治療(IMRT)及び粒子線治療システムのような幾つかの治療技術/システムの最適な利用を妨げている主因である。従って、腫瘍の位置を効果的に監視する一方、同時に放射線治療の送達を改善することが可能である、効果的な放射線治療送達システムの必要性がある。これらの及び他の必要性は、本発明のシステム及び方法により対処される及び/又は克服する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、特定の患者の特定の解剖学的組織内にある標的組織の被視認性を高めるのに効果的なシステム及び方法に提供する。例示的な実施例において、本発明に関連するシステムは、
(a)標的組織領域にアブレーションのマーキングを作成するためのMRIガイド下HIFUシステムであり、HIFUを前記標的組織領域に送達するためであり、前記送達されたHIFUは前記標的組織に前記アブレーションのマーキングを作成する、トランスデューサと、前記HIFUの前記標的組織領域への送達を誘導するための、HIFU送達中の前記標的組織領域の三次元画像を作成するMRI撮像システムとを含むMRIガイド下HIFUシステム、
(b)放射線治療を前記標的組織領域に送達するための放射線治療送達システム、及び
(c)前記標的組織領域の三次元画像を作成するための、前記放射線治療送達システム内において動作可能であるX線、CT又は放射線撮像システム、
を含んでいる。前記MRIガイド下HIFUにより前記標的組織領域に作成された前記マーキングは、X線撮像システムにより作成された画像に見ることができる。X線撮像システムにより作成された画像は、前記標的組織領域に送達される放射線治療の位置を誘導する。
【0007】
標的組織領域は、放射線治療を受けたい如何なる領域とすることができ、この領域はしばしば腫瘍である。例示的な実施例において、アブレーションのマーキングは、そのパターンがX線撮像システムにより効果的に見ることができるように、標的組織領域に三次元のパターンを形成する。このアブレーションのマーキングのパターンは、放射線治療の送達のための境界を提供するために戦略的に位置付けされた一連の点とすることができる。
【0008】
例示的な実施例において、前記アブレーションのマーキングは、造影剤が標的組織領域へ静脈内(IV)送達されうるように、前記標的組織領域に戦略的に作成されることができる。前記HIFUは、IV注射の後、造影剤の濃度が最大となる地点に組織内の造影剤を固定させるのに使用されることができる。2つの例示的な技術は、
1)HIFUは、ある領域にある血管を凝固させる、従って濃度が最大となる地点に造影剤を閉じ込めるのに使用される。肝臓がんを治療するのに使用される化学塞栓療法に幾分似ていたとしても、HIFUを使用することは、前記閉じ込められた造影剤が非常に明瞭にマーキングするように、小さい明確な範囲における血管のアブレーションを可能にする、及び
2)血管透過性を高めるが、血管をアブレーションしないように、造影剤を注入する直前にHIFUを低電力で利用する、
ことを含むが、これらに制限されない。これは、選択された領域への造影剤の漏出を増大させることがある。例示的な実施例において、これら技術は組み合わせて使用される。造影剤は、酸化鉄、ガドリニウムX線薬剤、従来のヨウ素化X線薬剤及びこれらの組み合わせからなる集合から選択される如何なる要素とすることができる。例示的な実施例において、標的組織領域に送達される造影剤は、X線、MRI及び超音波を含む他の撮像システムにより見ることができる。
【0009】
例示的な実施例において、MRIガイド下HIFUシステム、X線撮像システム及び放射線治療送達システムは、同時に使用され、X線撮像システムは、放射線治療機器で利用される。標的組織領域に送達される放射線治療は、この標的組織領域内にある不要な組織を除去するための如何なる放射線治療とすることができる。この放射線治療は、化学塞栓療法及びIMRTからなる集合から選択される要素とすることができる。
【0010】
例示的な実施例において、MRIガイド下HIFUシステムは、CT撮像システムにより見られる場合、標的組織領域をより明瞭に描く。前記標的組織領域に送達される放射線治療は、放射線治療用ビームとすることができ、この放射線治療用ビームの位置付けは、リアルタイムで連続的に調整され、これにより前記標的組織領域に向けられる放射線量を増大させ、同時に周囲にある標的組織ではない領域への放射線被ばくを減少させる。
【0011】
例示的な実施例において、前記アブレーションのマーキングは、非侵襲的に作成され、組織が変形した状態でこれらマーキングの視認性を維持する。前記アブレーションのマーキングは、符号化され、今後の治療計画戦略のために標的組織領域の今後の画像に登録及び照合される。例示的な実施例において、MRIガイド下HIFUシステムは、標的組織領域に手術を行う外科医に画像誘導を提供するのに利用される。他の例示的な実施例において、造影剤は、放射線効果を高めるゴールドビーズ(gold beads)である。本発明に関連する例示的なアブレーションのマーキングは、生検誘導を供給することも可能である。
【0012】
本発明は、以下のステップ
a)MRI撮像システムにより誘導される標的組織領域にある標的位置にHIFUを送達するトランスデューサを含むMRIガイド下HIFUシステムを用いて標的組織領域をアブレーションする、及び/又はMRIで検出可能又は光学的に検出可能な造影剤を閉じ込めるのに前記アブレーションを使用することにより、前記標的組織領域にアブレーションのマーキングを作成するステップ、
b)放射線治療送達システム内において動作可能であるCT撮像システムを用いて、前記標的組織領域の位置及び/又は場所を監視するステップ、並びに
c)前記放射線治療送達システムにより前記標的組織領域に放射線治療を送達するステップ
を含む放射線治療を受けるために、前記標的組織領域の被視認性を高める効果的な方法を提供する。前記MRIガイド下HIFUにより前記標的組織領域に作成されたマーキングは、CT撮像システムにより見ることができ、前記CT撮像システムは、放射線治療送達システムにより、放射線治療の送達への誘導を提供する。例示的な実施例において、前記標的組織領域は腫瘍である。
【0013】
この開示されるシステム及び方法の追加の特徴、機能及び恩恵は、特に添付の図面と組み合わせて読まれる場合、以下の記載から明らかとなるであろう。
【0014】
開示されるシステム及び方法を作成及び使用する際に当業者の助けるように、添付した図面を参照する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明に関連する例示的なシステム及び方法に対する概略的なフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明は、MRIガイド下HIFUを用いて腫瘍辺縁をより明瞭に描くシステム及び方法を提供する。例示的な実施例において、MRIガイド下HIFUは、特定の患者内にある腫瘍及び/又はその患者に関連する解剖学的組織のポータルCT画像と併用して腫瘍辺縁を効果的に描くことができる。コーンビームCTが参照されたとしても、本発明に関連する例示的な実施例は、腫瘍の治療中、MRIガイド下HIFUを他の撮像モダリティ及びシステムと組み合わせて利用することを含んでいる。
【0017】
例示的な実施例において、MRIガイド下HIFU(又は他のMRIガイド下熱アブレーション技術)は、コーンビームCTにより特定の組織及び周囲組織の直接可視化を可能にする、従って特定の例示的な治療中、腫瘍の位置及び腫瘍の動きの監視を大幅に向上させる。本発明に関連する前記治療は、治療において如何なる例示的な放射線治療効果及び特定の解剖学的組織内における腫瘍の成長の減少を含むが、これらに限定されない。MRIガイド下HIFUは、約5mmの大きさのCTコントラスト変化を用いて1−2mmの精度で標的組織領域を非侵襲的にマーキングするのに使用することができる。加えて、HIFUが作成したマーキングは、放射線照射部位の選択及び治療のフォローアップを改善するために、例えばMRI及び/又は超音波のような他の撮像モダリティから計画及びフォローアップ画像を登録するのに使用されることができる。
【0018】
本発明は、MRIガイド下HIFUを用いて腫瘍の三次元構造を詳述するパターンをマーキングすることにより腫瘍のような標的組織領域の被視認性を劇的に高めるように向けられたシステム及び方法に提供する。一般に、CTスキャン撮像モダリティ又はシステムを使用するとき、高温でアブレーションされた又は機械的な力で超音波照射された(insonified)組織は、未処理の組織よりもはっきり見える。さらに被視認性を高める必要がある場合、MRIガイド下HIFUを用いて造影剤が病変内に正確に固定される及び/又は静止させることができる。例示的な造影剤は、酸化鉄、ガドリニウム、金粒子又は従来のヨウ素化X線造影剤を含むが、これらに限定されない。
【0019】
例示的な実施例において、MRIガイド下HIFUのマーキングを使用することは、特定の腫瘍に関する治療、例えば放射線治療中、腫瘍の活動、例えば位置及び動きをリアルタイムで測定及び/又は監視することを可能にする。その上、例示的な実施例において、MRIガイド下HIFUのマーキングは、特定の放射線治療に関連する特定の治療用ビームの連続的な調整が放射線送達中に行われることができるように、腫瘍の監視を可能にし、故に治療の効果及び精度を向上させる。腫瘍の治療中、動きを説明するために例示的な治療用ビームを調整することにより、例えば、特定の標的組織領域及び/又は周囲組織への放射線量は増大する一方、同時に正常な組織への放射線治療の被ばくを減少させる。本発明に関連する例示的なシステムは、非侵襲性であり、僅かに変化する位置における一連の治療にわたりしばしば期待される組織が変形した状態でそのタグ付けを維持する腫瘍のマーキング及び監視システム及び/又は方法を含む。
【0020】
本発明の例示的な実施例において、HIFUタグが付いた腫瘍位置は、超音波及びMRI撮像中、見ること及び観測することができる。超音波及び/又はMRI画像が放射線治療計画及びフォローアップ治療に用いられる場合、MRIガイド下HIFUを使用する前記腫瘍のタグ付けは、成功した治療の登録及び照合に効果的である。例示的な実施例において、HIFU治療により作られたマーキングは、放射線治療を受ける多くの患者が放射線及び化学療法の付属するものとしてHIFU治療も受けている
【0021】
本発明は、コーンビームCT画像を用いて、放射線治療中、腫瘍を標的にするのを向上させるのに効果的なシステム及び方法に関する。MRI画像が放射線治療計画において大きな役割を演じる場合、HIFUのマーカーは、MRI画像による計画をコーンビームCT画像に登録するのに使用されることができる。本発明に関連する例示的な実施例において、HIFUのマーキングは、特定の標的組織領域、例えば腫瘍及び/又は周囲組織に直に置かれる。HIFUを標的組織領域に送達するHIFUトランスデューサは、この標的組織領域にマーキングを作成する。MRI画像を介して誘導されるとき、三次元のマークのパターンの効果的な制御が可能である。MRI画像によりもたらされる軟組織のコントラストが腫瘍の境界及び放射線量を増加するのが有用である腫瘍内の"危険度の高い"な範囲を正確に決めるのに使用できるように、前記マークは、MRI誘導下で符号化される。例示的な実施例において、腫瘍上のマーキングは、MRIガイド下熱アブレーション技術を用いて作成される。
【0022】
図1を参照すると、例示的な概略的フローチャートは、本発明による効果的なシステム/方法に関連するステップを説明している。箱10は、MRIガイド下HIFUシステムを用いた標的組織領域の位置付け及びアブレーションのマーキングを示す。箱20は、例えばコーンビームCTのような例示的な撮像システムによる前記標的組織領域の画像を示す。例示的な実施例において、コーンビームCT撮像システムは、放射線治療送達システムと一体化される。箱30は、コーンビームCTによる、MRIガイド下HIFUシステムによりアブレーションされた標的組織領域の位置及び場所の監視を示す。箱40は、標的組織領域に放射線治療を送達する放射線治療送達システムを示す。前記アブレーションされた標的組織領域の画像は、放射線治療の精度及び強度に関して効果的な誘導を提供する。
【0023】
例示的な実施例において、画像が例えばCT、MR及び/又は超音波撮像システムのような例示的な撮像システムにより作り出される場合、HIFUによりアブレーションされる例えば腫瘍のような標的組織領域は、アブレーションされていない腫瘍の画像の上にかなり強調されたコントラストを持つ画像で現れる。例示的な実施例において、HIFUを用いてMRI誘導下で正確な病変及び/又は病変辺縁を作成する標的腫瘍及び/又は組織がアブレーションされる。他の例示的な実施例において、病変の位置は、治療中、二次元のX線透視撮像又はコーンビームCTを用いて観測可能である。
【0024】
本発明は、例えば腫瘍のような標的組織に関して観測可能なマーカーを含む例示的な方法を提供する。特に例示的な方法において、高温のアブレーションは、CT撮像システムにとって最大のコントラストを作り出すのに使用される。他の例示的な方法において、短い高強度パルスが、腫瘍及び/又は腫瘍辺縁に対してHIFU焦点でキャビテーション(cavitation)又は機械的破砕を誘発するのに使用される。これらの高強度パルスは、HIFUによりもたらされる腫瘍の表面の周りに一連の小さな"点"を作成する。これら点は主に、三次元画像に病変辺縁を描くために作成される。例示的な実施例において、超音波照射される全体積は、かなり小さく、アブレーション/マーキング処置の速やかな実行を容易にする。他の例示的な実施例において、HIFUアブレーションは、腫瘍の位置及び場所の監視をIMRTに供給することと組み合わせて、前記腫瘍をさらにアブレーションするために、例えばIMRTのような特定の放射線治療と組み合わせて使用する場合、さらなる腫瘍のアブレーションの追加の恩恵も供給する。
【0025】
例示的な実施例において、超音波処理(ultrasonic sonication)単独では、特に治療された腫瘍の画像において効果的なコントラストの程度を提供しない。画像内にある腫瘍のコントラストは、標的位置及び/又は腫瘍へと身体内に送達される造影剤を用いることにより強調されることができる。例示的な造影剤は、酸化鉄造影剤、ガドリニウム造影剤及び/又は特定の病変に関しMRI及びCTの両方で検出可能である他の造影剤を含むが、これらに限定されない。造影剤を使用するとき、超音波パラメタは、超音波の焦点に造影剤を集合させる小さな血液漏出を誘発するように選択される。この超音波の焦点は、HIFUにより作成されるマーキングに関連する所望の位置に向けられる。このような実施例において、例えばCT、MRI及び/又は従来のX線透視撮像のような例示的な撮像システムを用いて画像を作成するとき、病変の被視認性はかなり高められる。
【0026】
例示的な実施例において、MRI、CT、超音波(US)及びX線透視ユニットにより検出可能な造影剤が使用される。従って、これら造影剤は、MRIに検出されると共に、標的腫瘍の位置に関連する特定の標的組織領域の三次元画像に関連するような方法で分布する。例示的な実施例において、ポータルビームCT撮像システム及び/又はX線透視撮像システムに検出される同じ造影剤分布は、造影剤分布と腫瘍辺縁との間にある既知の解剖学的関係に基づいて腫瘍辺縁を推測するのに使用される。例示的な実施例において、本発明は、例示的な造影剤で"焼き固める(bake in)"ための2つの効果的な方法を提供する。
1)造影剤が血管からそれほど早く漏出しない状況において、造影剤を塊(bolus)として注入し、解剖学的組織の初回通過のピークを決めるためにMRIを用いることが可能である。システムは次いで、血管がさらに透過性となることができ、非常に高い濃度の造影剤が腫瘍内及び腫瘍の周りにある血管に閉じ込められるように、前記ピークに関連する時間ぴったりに超音波処理する。腫瘍の血管は一般に、透過性亢進(hyper permeable)だとしても、適切に調整された効果的な超音波処理は、細胞膜を一時的に透過性にする。これは、普通は細胞の外にある造影剤が一時的に細胞に入るので、造影剤の分布容積を一時的に増大させる。例示的な実施例において、細胞の外にある造影剤の通常の分布容積は小さいので、これは、標的位置に閉じ込められる造影剤の量を増大させる。
2)造影剤が血管から素早く漏出する状況において、造影剤は、標的組織において最大濃度を達成することが可能であり、次いで前記システムは、マーキングが望まれる場所に超音波処理する。これは効果的に、血液を凝固、血流を止める及び所望の標的位置に造影剤を閉じ込める。
【0027】
例示的な実施例において、本発明に関連するMRIガイド下HIFUシステムは、例えば腫瘍のような標的組織領域に対する危険性の高い範囲をマーキングする又は放射線量の増加の恩恵を受ける腫瘍の周辺部にマーキングを作成する。例示的な領域はMRS(MR spectroscopy)により規定される領域を含んでいる。このようにして、MR誘導下で作られるマーキングは、MR放射線治療計画画像を治療にとって正しい場所をうまく標的とするための放射線治療システムに登録するのに使用されることができる。例示的な実施例において、標的位置に対してMRIガイド下HIFUを用いてマーキングを作成することは、HIFU自体が非常に高い温度で小さな領域を非常に効果的にアブレーションすることができるので、標的位置をさらにアブレーションする、故に追加の増加した治療用の放射線量を幾分提供することの追加の恩恵を供給する。これは、前記マークが高い腫瘍組織量(tumor burden)又は放射線抵抗性があると疑いが持たれる領域に置かれるとき、特に有益な効果を持つことができる。これら領域は、通常よりも高い放射線量で標的とされる。例示的な実施例において、本発明に関連するMRIガイド下HIFUシステムは、放射線及び化学療法を含む他の治療と組み合わされてもよい。
【0028】
例示的な実施例において、MRIは、現在のMRI及びHIFUハードウェア技術を用いてHIFUを誘導するのに用いられる。例示的な実施例において、MRガイド下HIFUシステムは、腫瘍の三次元構造を明瞭に描くために、標的腫瘍の外側の周りに三次元のパターンで処理されるべき標的病変の周りに一連の小さなマークを作成する。マーク又はタグの全容積は比較的小さく、例示的な放射線ビームの制御は非常に正確であるため、これらのパターンは、腫瘍の被視認性を高めるように符号化され、従って拡張される及び/又は時宜を得た超音波処理の必要性は減少する。
【0029】
例示的な実施例において、さらに被視認性を高めるため、造影剤は、腫瘍内及び腫瘍の周りに分布をマーキングした後、すぐに静脈内注射される。例示的な造影剤は、腫瘍の三次元形状を明瞭に示すパターンにおいて、HIFUを用いて正確な組織位置内に固定される。例示的な実施例において、造影剤は、MRI、CT、US及び/又はX線撮像システムに見られ得るように選択及び/又は開発される。US撮像システムを使用するとき、比較的大きな信号を分散させるUS造影剤の幾つかの離散した焦点は、USを用いて比較的正確に置かれることができ、標的組織領域の三次元構造に関連することができる。
【0030】
例示的な実施例において、MRIは、注入後の造影剤の分布を経過監視する、及び造影媒体の最適な分布が腫瘍及び/又は周囲組織領域内に固定されるように、HIFU送達のタイミングを誘導するのに使用されることができる。MRIは次いで、HIFUシステムを用いて作成された三次元の腫瘍の境界と造影剤の三次元の分布との関係を正確に規定するのに用いられる。前記造影媒体の分布が例えばコーンビームCTのような撮像システムにより後に検出されるとき、この分布は治療機器において腫瘍の辺縁に正確に関連することができる。MRIガイド下HIFUシステムにより符号化されたパターンは次いで、コーンビームCTにより検出され、患者がこのコーンビームCTに関連付けられた治療機器内にいる間、治療が患者に送達される直前に腫瘍の位置を決めるのに使用される。例示的な実施例において、腫瘍の監視は、腫瘍の位置及び変形に関し検出された変化に応じて、治療及び放射線治療用ビームの結果に対する連続的な調整中にリアルタイムで遂行される。さらにコリメータの構成は、向上した放射線治療を実施する。例示的な実施例において、MR診断画像は、未加工のRT画像に登録され、治療計画及び選択に対するより良い誘導を提供する。
【0031】
例示的な実施例において、HIFUにより作成されたマークは、目で見ることができ、画像誘導手術に用いられることができる。従って、HIFUマーキングは、放射線治療が手術中及び/又は手術と組み合わせて計画される状況において有用である。例示的な実施例において、小さなHIFUマークは、手術によるよりもずっと少ない損傷をもたらす。これは、他の撮像モダリティを用いた測定と同様に、解剖学的及び機能的なMR測定を直接手術室に持ち込む方法を提供する。一連の小さいが検出可能であるHIFUマークは、外科医を誘導すること、及びこの外科医が三次元のMR機能的及び/又は解剖学的な画像に対して切っている場所をさらに正確に示すことを提供するのに有利に効果的である。例示的な実施例において、外科的アプローチを誘導するために、視覚的に検出可能である造影剤を小さなHIFUマークに固定することが有用である。例示的な実施例において、視覚的に検出可能である造影剤は、1cmの深さまで組織に浸透することができる低い周波数で光を吸収及び/又は光を放射するように構成される。外科医は、このとき外科的な腔の縁にプローブの分布の三次元画像を作成するために、フレームレスのステレオタクシ(stereo taxi)のために装備する光学検出器を使用することができる。このプローブの分布の三次元画像は、病変の位置とプローブの分布との関係を示すMRI画像に登録される。これは、外科医が前記外科的アプローチに対して病変の位置の三次元ビューを得ることを可能にする。本発明に関連する例示的なシステムは、動脈瘤、癲癇及び他の関連する疾患の治療と組み合わせて使用するのに効果的である。
【0032】
例示的な実施例において、造影剤は、HIFUを用いて、腫瘍及び/又は標的組織位置に又は内部に固定され、放射線治療をさらに向上させる。例示的な実施例において、放射線の効果を高めるために静脈内送達される造影剤として、ゴールドビーズが利用される。このようなシナリオにおいて、これら金粒子は静脈内に投与され、次いでHIFUは、所望の治療場所に血液漏出を局所的に誘発するのに使用される。従って、金粒子は、放射線治療が後続する前記治療場所において選択的に蓄積する。例示的な実施例において、HIFUは、選択領域内に前記金粒子を固定し、前記領域に供給及び排出する血管をアブレーションすることによる決壊(washout)を防ぐのに使用される。
【0033】
例示的な実施例において、MRIガイド下HIFUは、がん治療生検に有利に効果的である。しばしば、生検は、がん治療及びフォローアップ治療に関連する非常に重要な態様である。がん及び治療に関する多くの生検は、超音波誘導下で行われる。しかしながら、超音波は、生検のための場所を特定するのには不適である。HIFUマーキングは、これらマーキングが超音波の下で見ることができるように利用され、従って放射線治療の侵襲における状況で超音波誘導生検のための位置を特定する手段を提供する。
【0034】
例示的な実施例において、MRIは、HIFUシステムにより作成されたマーキングと、腫瘍の位置並びに関心のある他の組織及び器官の位置との三次元の関係を規定するのに使用される。MRIは、呼吸運動及び他の起こり得るかく乱運動(disrupting motion)に関連するこれら関係の変化を監視するのに使用される。この関係は、HIFUマーキングのコーンビームCT画像と一緒に用いられ、腫瘍並びに周囲組織及び器官の三次元位置を決める。
【0035】
例示的な実施例において、MRIガイド下HIFUシステムと組み合わせた造影剤技術が手術環境に利用されることができる。例示的な実施例において、光学造影剤は、特定の病変に及びその周りに特定のパターンで閉じ込められる。例えば、蛍光造影剤を使用することは、外科医により使用される棒(wand)が前記外科的な腔に対してこれら造影剤の位置を検出することを可能にする。励起/検出周波数が特定の範囲内にある場合、造影剤は組織を通して見える。前記棒が適切な前記フレームレスのステレオタクシ機器及びソフトウェアを装備している場合、前記外科的な腔及びこの腔を直接取り巻く組織の三次元画像でさえ構成することができ、その関係を三次元のMRI走査に示すこともできる。
【0036】
本発明が例示的な実施例及びそれらの実施を参照して説明されていたとしても、開示されるシステム及び方法は、上記例示的な実施例/実施に限定されない。むしろ、ここに提供される説明から当業者に容易に明らかになるように、これら開示されたシステム及び方法は、本発明の意図又は範囲から外れることなく、修正、変更及び拡張をする余地がある。従って、本発明は、本発明の範囲内にあるこのような修正、変更及び拡張を特に含む。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)標的組織領域にアブレーションのマーキングを作成するためのMRIガイド下HIFUシステム、
(b)放射線治療を前記標的組織領域に送達するための放射線治療送達システム、及び
(c)前記標的組織領域の三次元画像を作成するための前記放射線治療送達システム内において動作可能である撮像システム
を有する標的組織の被視認性を高めるシステムであり、前記MRIガイド下HIFUシステムは、
(i)HIFUを前記標的組織領域に送達するためであり、前記送達されたHIFUは前記標的組織に前記アブレーションのマーキングを作成する、トランスデューサ、及び
(ii)前記HIFUの前記標的組織領域への送達を誘導するための、HIFU送達中の前記標的組織領域の三次元画像を作成するMRI撮像システム
を有し、前記MRIガイド下HIFUにより前記標的組織領域に作成された前記マーキングは、前記撮像システムにより作成された前記画像に見ることができ、前記撮像システムにより作成された前記画像は、前記標的組織領域に送達される前記放射線治療の位置を誘導する、標的組織の被視認性を高めるシステム。
【請求項2】
前記標的組織領域は腫瘍である請求項1に記載の標的組織の被視認性を高めるシステム。
【請求項3】
前記アブレーションのマーキングは、CT撮像システムにより効果的に目に見えるような三次元パターンを前記標的組織領域に形成する請求項1に記載の標的組織の被視認性を高めるシステム。
【請求項4】
前記アブレーションのマーキングのパターンは、放射線治療を送達するための境界を供給するように、戦略的に位置付けられた一連の点である請求項3に記載の標的組織の被視認性を高めるシステム。
【請求項5】
前記アブレーションのマーキングは、前記標的組織領域に戦略的に作成され、及び造影剤は、当該造影剤の濃度が最大である地点に前記造影剤を閉じ込めるために、前記HIFUを使用して、ある領域において血管を凝固させるように、静脈内送達され、小さい特定の範囲にある血管のアブレーションは、前記造影剤の閉じ込めを可能にし、これにより非常に明瞭なマーキングを行う請求項1に記載の標的組織の被視認性を高めるシステム。
【請求項6】
前記アブレーションのマーキングは、前記標的組織領域に戦略的に作成され、及び造影剤は、血管のアブレーションをしていない間、血管の透過性を高めるために、前記造影剤を注入する直前に前記HIFUが低出力で送達され、それにより造影剤の前記標的組織領域への漏出を増大させるように、静脈内送達される、請求項1に記載の標的組織の被視認性を高めるシステム。
【請求項7】
前記造影剤の技術は、組み合わせて使用される請求項5及び/又は6に記載の標的組織の被視認性を高めるシステム。
【請求項8】
前記造影剤は、酸化鉄、ガドリニウムX線造影剤、従来のヨウ素化X線造影剤、視覚的に検出可能である造影剤、超音波造影剤及びこれらの組み合わせからなる集合から選択される要素である請求項5、6及び/又は7に記載の標的組織の被視認性を高めるシステム。
【請求項9】
前記標的組領域に送達される前記造影剤は、X線、MRI、超音波X線透視法、光学撮像装置及び放射線の特定の周波数で撮像する宇宙線を含む如何なる撮像システムにより見ることができる請求項8に記載の標的組織の被視認性を高めるシステム。
【請求項10】
前記MRIガイド下HIFUシステム、前記CT撮像システム及び超音波治療送達システムは、同時に使用される請求項1に記載の標的組織の被視認性を高めるシステム。
【請求項11】
前記撮像システムは、コーンビームCTのようなCT撮像システムである請求項1に記載の標的組織の被視認性を高めるシステム。
【請求項12】
前記標的組織領域に送達される前記放射線治療は、当該標的組織領域に対し不要な組織を削除する如何なる放射線治療である請求項1に記載の標的組織の被視認性を高めるシステム。
【請求項13】
前記MRIガイド下HIFUシステムは、前記CT撮像システムにより見られるとき、標的組織領域をより明瞭に描く請求項1に記載の標的組織の被視認性を高めるシステム。
【請求項14】
前記標的組織領域に送達される前記放射線治療は、放射線治療用ビームであり、当該放射線治療用ビームの位置付けは、リアルタイムで連続的に調整され、これにより前記標的組織領域に向けられる放射線量を増大させ、同時に周囲にある標的組織ではない領域への放射線被ばくを減少させる請求項1に記載の標的組織の被視認性を高めるシステム。
【請求項15】
前記アブレーションのマーキングは、非侵襲的に作成され、組織が変形した状態で当該マーキングの視認性を維持している請求項1に記載の標的組織の被視認性を高めるシステム。
【請求項16】
前記アブレーションのマーキングは、符号化され、今後の治療計画戦略のために前記標的組織領域の今後の画像に登録及び照合される請求項1に記載の標的組織の視認性を高めるシステム。
【請求項17】
前記MRIガイド下HIFUシステムは、前記標的組織領域に手術を行う外科医に画像誘導を提供するのに利用される請求項1に記載の標的組織の被視認性を高めるシステム。
【請求項18】
前記造影剤は、放射強度を高めるゴールドビーズである請求項5、6及び/又は7に記載の標的組織の被視認性を高めるシステム。
【請求項19】
前記アブレーションのマーキングは、生検誘導を提供する請求項1に記載の標的組織の被視認性を高めるシステム。
【請求項20】
(a)MRI撮像システムにより誘導される標的組織領域にある標的位置にHIFUを送達するトランスデューサを含むMRIガイド下HIFUシステムを用いて前記標的組織領域をアブレーションすることにより、前記標的組織領域にアブレーションのマーキングを作成するステップ、
(b)放射線治療送達システム内において動作可能であるCT撮像システムを用いて、前記標的組織の位置及び/又は場所を監視するステップ、並びに
(c)前記放射線治療送達システムにより前記標的組織領域に放射線治療を送達するステップ
を有する前記放射線治療を受けるために、前記標的組織領域の被視認性を高める方法において、前記MRIガイド下HIFUにより前記標的組織領域に作成された前記マーキングは、前記CT撮像システムにより見ることができ、前記CT撮像システムは、前記放射線治療送達システムにより、前記放射線治療の前記送達への誘導を提供する、標的組織領域の被視認性を高める方法。
【請求項21】
前記標的組織領域は腫瘍である請求項20に記載の方法。
【請求項22】
(a)標的組織領域にアブレーションのマーキングを作成するためのMRIガイド下HIFUシステム、
(b)放射線治療を前記標的組織領域に送達するための放射線治療送達システム、及び
(c)前記標的組織領域の三次元画像を作成するための前記放射線治療送達システム内において動作可能である撮像システム
を有する標的組織の被視認性を高めるシステムであり、前記MRIガイド下HIFUシステムは、
(i)HIFUを前記標的組織領域に送達するためであり、前記送達されたHIFUは前記標的組織に前記アブレーションのマーキングを作成する、トランスデューサ、及び
(ii)前記HIFUの前記標的組織領域への送達を誘導するための、HIFU送達中の前記標的組織領域の三次元画像を作成するMRI撮像システム
を有し、前記HIFUマーキングは、周囲組織と同様に、扱われる前記標的組織領域の三次元の位置に対して三次元の分布を規定するように分布され、前記HIFUマーキングの前記三次元の分布は、前記標的組織領域及び周囲組織の前記三次元の位置は、前記撮像システムにより作成された画像から推測されるように、前記撮像システムにより撮像されている、標的組織の被視認性を高めるシステム。

【図1】
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【公表番号】特表2010−523170(P2010−523170A)
【公表日】平成22年7月15日(2010.7.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−500394(P2010−500394)
【出願日】平成20年3月7日(2008.3.7)
【国際出願番号】PCT/IB2008/050843
【国際公開番号】WO2008/120117
【国際公開日】平成20年10月9日(2008.10.9)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【出願人】(509238395)ザ ユニヴァーシティー オブ シカゴ (1)
【Fターム(参考)】