説明

放送内容受信装置

【課題】 バーコードによる番組予約方法における煩わしさを解消する。
【解決手段】 入力手段が外部より取り込んだ情報の中から、表示制御手段が番組内容を、図4に示すように表形式でテレビ受像機に表示させ、この中から、位置指定手段と設定手段とを操作することにより、所望の番組内容を選択するだけで、予約が完了する。このように、番組予約をする際に、バーコードをバーコードリーダでなぞる必要が無いため、何度なぞっても読み取れない、という煩わしさが無い。しかも表形式で表示されているため、前後左右の番組と比較しつつ設定できる。このため互いによく似た名前の番組があっても、勘違いによる予約ミスが起き難い。また、バーコードリーダ以前の技術のように、チャンネルを設定する必要もなければ開始時刻を入力する手間もない。このため、操作が非常に簡単である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、録画予約を行なう録画予約制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ビデオ録画装置(いわゆるビデオテープレコーダ)の普及に伴い、予め設定した時間に自動的に録画を行なう装置が種々提案されている。こうした録画装置では、録画開始時刻や収録番組のチャンネルの設定や録画終了時刻等、設定内容が多岐に亘り、設定にはかなりの手間と慣れとを要する。そこで、機械の操作に慣れない老人等でも簡易に録画予約の設定ができるよう、バーコードを使って録画開始時刻を読み込ませたり、一週間を単位として毎週同時刻に同じ番組を録画する機能を備えた録画装置も提案されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、こうした録画装置でも、バーコードといったいわば約束事を用いるため、操作が直感的ではなく、しかもその操作が煩雑であるという問題があった。特に、放映時間が連続する異なるチャンネルの番組を録画する場合や、同じ番組が週によって異なる時間帯に放映されるといった場合には、バーコードを使用してもその設定は極めて煩雑なものになってしまう。また、バーコードの場合、読み取りミスもあり得る。このため、所望の番組を簡単に録画予約する装置の改善が望まれていた。
【0004】
本発明は上記課題を解決し、録画予約の簡略化を図ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の録画予約制御装置は、第1図に例示するように、
テレビの放映内容を録画するビデオ録画装置VTRに装着されて、その録画を制御する録画予約制御装置において、
少なくともテレビ放送の内容と放映時間とを含む情報を予め記憶する記憶手段MEと、
該記憶された情報をテレビ受像機TVに出力し、該テレビ受像機TVに表形式で表示させる表示制御手段DCと、
該表示された情報から所望の放送内容を選択する選択手段SLと、
該選択された情報に従って、その放映時間をビデオ録画装置VTRの録画予約手段TMに設定する録画設定手段RSと
を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
以上詳述したように、本発明の録画予約制御装置によれば、テレビ受像機に表形式で表示される番組の内容を見ながら番組を選択するだけで録画予約を行なえるので、番組の録画予約を極めて簡略化することができるという優れた効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
上記構成を有する本発明の録画予約制御装置は、テレビの放映内容を録画するビデオ録画装置に装着されてその録画手段を以下のように制御する。
録画予約制御装置は、その記憶手段MEに予め記憶した少なくともテレビ放送の内容と放映時間とを含む情報を、表示制御手段DCによりテレビ受像機TVに出力し、テレビ受像機TVに表形式で表示させる。従って、新聞や専門誌に掲載されるテレビ放送の番組表と同様の形式で、放送の内容と放映時間とを視認することができる。この状態で、選択手段SL、例えばカーソルの移動とこれに伴う表示の点滅や反転表示等により情報を選択し
、この選択された情報に従って、録画設定手段RSにより、選択した放映内容の放映時間をビデオ録画装置の録画予約手段TMに設定する。
【0008】
従って、ビデオ録画装置VTRは、テレビ受像機TVに表形式で表示された放送の内容に基づいて選択された番組の時間になると、録画予約手段TMにより、録画を実行する。
【実施例】
【0009】
以上説明した本発明の構成・作用を一層明らかにするために、以下本発明の録画予約制御装置の好適な実施例について説明する。第2図は、本発明の録画予約制御装置の一実施例としての録画予約カード1の外観をビデオテープレコーダ(VTR)3とこれにケーブル4を介して接続されたテレビ受像機5と共に示す斜視図である。VTR3は、図示するように、ビデオカセットテープを挿入するカセット挿入部7,現在時を表示する時刻表示部8,カード形状の録画予約カード1を上方からスライド挿入する接続部10等を備える。
【0010】
録画予約カード1は、1週間ないし数週間のテレビ放送の番組の内容・時間等を予め記憶させたものであり、単体であるいは番組の内容を解説した週刊誌・月刊誌等と共に販売される。番組の内容等は、本実施例では、後述するように、ROMに記憶しているが、書換え可能なPROMないしバッテリによりバックアップされたRAMに記憶するものとして、自動販売機等で書き換えるものとしてもよい。この録画予約カード1は、VTR3の接続部10に装着して用いられる。
【0011】
録画予約カード1は、その表面には、「設定」「毎週」「連続」等の文字が刻印された制御キー11,12,13と、上下左右の矢印が刻印されたカーソルキー21,22,23,24とが設けられている。尚、その最下端には、VTR3内の接続部10に接続されるコネクタ30が設けられている。
【0012】
次に第3図に従って、録画予約カード1とVTR3の内部構成について説明する。図示するように、録画予約カード1の内部には、周知のCPU31,ROM32,RAM33を中心に、これらとバス34により相互に接続されたキー入力ポート35,入出力ポート38等が設けられている。
【0013】
ROM32には、制御プログラムと共に、1週間から4週間分程度の放映番組の簡単な内容と放映開始・終了時刻が記憶されている。また、キー入力ポート35には、カード表面に設けられた各キー11ないし13,21ないし24が接続されており、各キーの操作状態を入力する。入出力ポート38は、VTR3内部の制御装置とデータ等をやり取りするためのポートであり、録画予約カード1がVTR3に装着されたとき、コネクタ3を介してその内部のバス45に接続される。
【0014】
一方、VTR3の内部には、バス45により相互に接続された周知のCPU51,ROM52,RAM53,タイマ55のほか、アンテナ57を介してテレビ放送電波を受け映像・音声信号を復調するチューナ60,復調した信号をビデオテープに録画しあるいは再生する録画再生部65,映像信号をテレビ5に出力する映像信号出力部70等を備える。タイマ55は、年月日を管理するカレンダ機能および24時間の時計機能を備え、予め内部バス45を介してCPU51により設定された時刻なるとこれをCPU51に割込として報知すると共に、時刻表示部8に現在時を表示する。また、チューナ60は、CPU51の指令を受けて復調するチャンネルを選択することができる。選択されたチャンネルの復調された映像信号は、録画再生部65に出力されるが、この録画再生部65には、CPU51の制御信号も出力されており、録画再生部65はこの信号を受けて、映像信号の録画・再生に応じて、図示しない録画再生用ヘッドの駆動、テープリール駆動用モータの制
御等を行なう。更に、映像信号出力部70は、チューナ60により復調されたあるチャンネルの映像信号、録画再生部65により再生された映像信号、CPU51がRAM53に記憶した画像データを読み出して生成する映像信号のうちの何れかひとつの映像信号を選択し、これを一旦図示しない内部のビデオメモリに蓄えた後、テレビ受像機5に常時出力する。
【0015】
次に、第4図に示す番組表の説明図、第5図,第6図に示すフローチャートに従って、録画予約カード1およびVTR3の各CPU31,51が実行する処理について説明する。録画予約カード1は、VTR3に装着されて電源が投入されると、第5図に示すカード側処理ルーチンを開始し、まず、カーソル位置の初期化等の処理を行なう(ステップ100)。カーソルの初期位置は、予め定めた原点であり、第4図に示す番組表では、最も小さな番号のチャンネルでかつ最も早い時間帯の番組(本実施例では番組A1)に対応した位置である。その後、ROM32から番組表を読み出し(ステップ110)、このうちカーソル位置に応じた領域の番組データおよびカーソル位置のデータを入出力ポート38を介してVTR3に出力する処理を行なう(ステップ120)。即ち、テレビ受像機5には、番組表の全てを一度に表示することができないので、カーソルの位置を中心に一画面分の番組データを出力するのである。出力された番組データは、コネクタ30を介して一旦RAM53に記憶され、後でCPU51の制御により映像信号出力部70に送られ、ここで映像信号に変換された後、テレビ受像機5に出力される。続いて、録画予約カード1の表面に設けられたキーが操作されるのを待ち(ステップ130)、その入力キーに応じてステップ140以下の処理に移行する。
【0016】
入力されたキーがカーソルキーの場合には、操作されたキー21ないし24のいずれかに応じたカーソルデータを出力し(ステップ140)、RAM33に記憶されるカーソル位置情報を番組表の構成に応じて更新する処理を行なう(ステップ150)。例えば、カーソルが第4図に示す番組C3の位置にある場合に、上向き矢印のカーソルキー21が操作されたときには、そのデータをVTR3の映像信号出力部70に出力すると共に、録画予約カード1内のカーソル位置情報を番組C3から番組C2の位置に更新するのである。また、右向き矢印のカーソルキー24が操作された場合には、カーソル位置情報は、番組C3から番組D3の位置に更新される。以上の処理の後、ステップ120に戻り再びステップ120以下の処理を実行する。従って、カーソルが現在表示している領域の外に移動された場合には、ステップ120の処理により、表示される番組の領域も更新される。
【0017】
ステップ130の判断において入力キーが「設定」キー11であると判別された場合には、現在のカーソル位置情報に応じた番組の開始時刻とそのチャンネル番号とをROM32から読み出し(ステップ160)、続けて録画開始時刻をVTR3のCPU51に出力する処理を行なう(ステップ170)。例えば、カーソルが番組C3にある場合には、この番組の開始時刻8時45分とチャンネルCH5とが読み出され出力される。続いて、その番組の終了時刻を読み出して(ステップ180)、その時刻を出力する処理を行なう(ステップ190)。上述した例では、終了時刻9時30分が読み出され出力されることになる。
【0018】
一方、「毎週」キー12が入力された場合には、ROM3内に記憶された翌週以降の番組をサーチし(ステップ200)、現在カーソルが存在する番組と同一の番組が翌週以降に存在するか否かの判断を行なう(ステップ210)。翌週以降に同一番組が存在すれば、既述した「設定」キーの操作時と同様に、その番組の日付を含む開始時刻・チャンネルの読出と出力、更に終了時刻の読出と出力とを行なう(ステップ160ないし190)。同一番組がなければ、そのままステップ120に戻って、キー入力から処理を繰り返す。この処理により、翌週以降に同一番組が異なる時間帯に放映される場合でも、容易にこれを予約することができる。尚、VTR3側の処理については後述する。
【0019】
ステップ130において入力キーが「連続」キー13であった場合には、それまでに設定した複数の番組のうち連続する番組についてその終了時刻を取り消す処理を行なう(ステップ220)。この結果、連続する複数の番組(チャンネルが異なる場合も同一の場合も含む)の録画が設定された場合、ひとつの番組の放映時間が終了する度にVTR3の電源を落とすことがない。
【0020】
以上、録画予約カード1側の処理について説明したが、この処理に応じて、VTR3側では次の処理が行なわれる。第6図に示すように、まず、録画予約カード1からデータの出力があるまで待ち(ステップ300)、データ出力があった場合には、その内容を判別する(ステップ310)。出力の内容がカーソルデータ(第5図ステップ140に対応)の場合には、CPU51は、映像信号出力部70にデータを出力し、表示している番組の反転位置を更新する(ステップ350)。例えば、第4図に斜線を施した番組C3が反転表示されている場合、録画予約カード1から下向き矢印のカーソルキー22が操作されたとの情報が送られたときには、番組C4を反転表示し番組C3を正常表示した映像信号の出力に切り換えるのである。
【0021】
一方、録画予約カード1からの出力の内容が番組表のデータである場合には、第5図ステップ120で出力されるデータに対応して、これを一旦RAM53に蓄えた後、テレビ受像機5に表示するデータとして映像信号出力部70にセットする処理(ステップ320)と、録画予約カード1が出力するカーソル位置データを入力する処理とを行なう(ステップ330)。続いて、入力したカーソル位置のデータに基づいて反転表示する番組の位置を映像信号出力部70に設定する処理を行なう(ステップ340)。
【0022】
また、録画予約カード1からの出力の内容がカード側の処理、ステップ170,190に対応した設定時刻情報の場合には、この情報を一旦RAM53に記憶し(ステップ360)、記憶した複数の時刻情報のうちもっとも現在時に近い日付・時刻をタイマ55にセットする処理を行なう(ステップ370)。タイマ55は、セットされた日付・時刻になるとCPU51に割込をかけ、チューナ60,録画再生部65を駆動して記憶されたチャンネルの番組をビデオカセットテープに録画する処理を行なわせる。
【0023】
これらステップ310ないし370の処理の終了後、ステップ300に戻って、録画予約カード1からのデータ出力まで待機する処理から繰り返す。
以上説明した録画予約カード1側の処理およびVTR3側の処理により、使用者は、次のようにして録画予約の設定を行なう。
【0024】
(1) まず、VTR3に録画予約カード1を装着し電源を投入すると、テレビ受像機5にその日の番組表の一部が、第4図に示すように、表形式で表示される。カーソルキー21ないし24を操作することにより、所望の番組を反転表示させることができ、現在表示されている領域の外に反転表示部を移動するようなカーソル操作がされた場合には、表示領域が更新される。尚、その日の番組表以外の番組表を表示させる処理は、特に説明しなかったが、専用のキーを設けてもよいし、カーソルキー21,22と他のキーとの組合せにより、前日もしくは翌日の番組表を表示するよう構成することも好適である。
【0025】
(2) 所望の番組を反転表示させた状態で録画予約カード1の「設定」キー11を操作すると、その番組の日付を含む開始時刻とチャンネルおよび終了時刻が記憶され、VTR3はその開始時刻がくると、録画を開始し、終了時刻がくると録画を終了する。
【0026】
(3) ある番組の録画予約を行なった後、「毎週」キー12を操作すると、予めROM32内に記憶された翌週以降の番組の内容をサーチし、現在反転表示されている番組と
同一のものが存在すれば、その日付を含む開始時刻・チャンネルおよび終了時刻を設定する。従って、同一の番組が異なる時間帯に放映されていても誤りなく録画予約を行なうことができる。
【0027】
(4) 複数の番組の録画予約を設定した後、「連続」キー13を操作すると、録画予約した番組のうち、連続した時間帯になっている番組の終了時刻の設定を取り消す。従って、連続した時間帯で複数の番組を録画する場合、設定された各番組の終了毎にVTR3の電源を落とすことがなく、VTR3の耐久性上好ましい。
【0028】
以上説明したように、本実施例の録画予約カード1は、予め1週間ないし数週間分の番組の内容とその開始終了時刻を記憶しており、これをテレビ受像機5に表示して、番組の録画予約に供するので、録画予約を極めて簡単に行なうことができる。番組を選択するだけでよいので、時間の設定やバーコードの読取等の手間を要せず、機械の操作になれていない者にもその操作は容易である。更に、本実施例では、同一内容の番組をサーチすることができるので、連続番組が異なる時間帯に放映される場合でも、その録画予約を簡略に行なうことができる。
【0029】
以上本発明の実施例について説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、例えばカーソルキーに代えてテレビ受像機の画面上に接地されたタッチボードやマウスあるいはライトペンで所望の番組を選択する構成、設定操作のキーをVTR上に直接設けた構成等、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の基本的構成を例示するブロック図である。
【図2】本発明一実施例としての録画予約カード1の外観をビデオテープレコーダ3と共に示す斜視図である。
【図3】同じく録画予約カード1とビデオテープレコーダ3の内部構成を示すブロック図である。
【図4】実施例における番組の表示の一例を示す説明図である。
【図5】録画予約カード1側の処理を示すフローチャートである。
【図6】ビデオテープレコーダ3側の処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0031】
1…録画予約カード
3…ビデオテープレコーダ(VTR)
5…テレビ受像機
11,12,13…制御キー
21,22,23,24…カーソルキー
55…タイマ 60…チューナ
65…録画再生部 70…映像信号出力部
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、テレビの放映内容を受信するための放送内容受信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
所望のテレビ番組を、見損ねるという失敗は、テレビが登場して久しい今日においてもよくあることである。この失敗は、放送日時を間違えたり、他のことに気を取られて忘れてしまう等が主な原因である。
また、放送時間に間にあうようにテレビの電源を入れたものの、チャンネルを間違え、しかもこれに気が付かないこともある。この場合、所望の番組とは異なる番組が画面に出力されてから正しいチャンネルに直すことになるので、冒頭の部分を見損ねてしまう。この対策として、見たい番組をビデオ録画装置(いわゆるビデオテープレコーダ)に録画予約しておくという方法がある。しかしこうした録画装置では、録画開始時刻や収録番組のチャンネルの設定や録画終了時刻等、設定内容が多岐に亘り、設定にはかなりの手間と慣れとを要する。そこで、機械の操作に慣れない老人等でも簡易に録画予約の設定ができるよう、バーコードを使って録画開始時刻を読み込ませたり、一週間を単位として毎週同時刻に同じ番組を録画する機能を備えた録画装置も提案されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、こうした録画装置でも、バーコードといったいわば約束事を用いるため、操作が直感的ではなく、しかもその操作が煩雑であるという問題があった。特に、放映時間が連続する異なるチャンネルの番組を録画する場合や、同じ番組が週によって異なる時間帯に放映されるといった場合には、バーコードを使用してもその設定は極めて煩雑なものになってしまう。また、バーコードの場合、読み取りミスもあり得る
【0004】
本発明は上記課題を解決し、見たいテレビ番組を見逃すことがなく、しかも容易に操作可能な放送内容受信装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の請求項1記載の放送内容受信装置は、受信された、テレビの放映内容から、指定されたチャンネルの映像信号を抽出するチューナ及び録画再生部を備えた放送内容受信装置において、少なくともテレビの各番組内容とその開始時刻とその放映チャンネルとを含む情報を、当該放送内容受信装置のRAMに取り込む入力手段と、前記入力手段によりRAMに取り込まれた上記情報から、当該放送内容受信装置の電源を投入した日の各チャンネルのテレビの番組内容を取り出して、チャンネルの違い毎にテレビ受像機に縦もしくは横の内の1方向に並べて表示するチャンネル表示手段と、当該放送内容受信装置の電源を投入した日の、前記入力手段により取り込まれた上記情報中の同一チャンネルの番組を、その放送順に、上記1方向と垂直な方向に並べて、上記テレビ受像機に表示する放送順序表示手段と、該放送順序表示手段及び上記チャンネル表示手段により上記画面に表示される番組表を上記画面に表示可能な一画面分の番組のみに限定する限定手段と、上記放送順序表示手段、上記チャンネル表示手段及び上記限定手段により上記テレビ受像機に表示された上記番組表の中から任意の番組内容が表示されている位置を、上記チャンネルの方向及び上記放送順の方向のそれぞれの方向に移動可能なカーソルにより指定するための位置指定手段と、該位置指定手段により指定された位置に表示されている番組内容を、指定されなかった位置の番組内容と識別可能に表示する識別表示手段と、該識別表示手段にて識別可能に表示された箇所に対応する番組内容を所望の番組として設定するための設定手段と、該設定手段にて設定された箇所に対応する番組のチャンネルを上記情報から取り出して、所望の番組のチャンネルとして設定するチャンネル補完手段と、上記設定手段にて設定された箇所に対応する番組の開始時刻を上記情報から取り出して、所望の番組の情報として設定する開始時刻補完手段と、該開始時刻補完手段により設定された開始時刻になると、上記チャンネル補完手段により設定されたチャンネルを上記チューナに抽出させる放送内容出力手段と、上記テレビ受像機に表示された上記番組表を、上記カーソルの移動に伴い移動後の上記カーソル位置に応じた上記番組表に更新させると共に、上記カーソルの移動に伴い上記カーソルの位置情報を上記RAMに記憶させてその情報を更新させる更新手段と、上記チューナにより復調された映像信号、録画再生部により再生された映像信号、上記チャンネル表示手段、上記放送順序表示手段及び上記限定手段によって上記テレビ受像機に表示される番組表の映像信号、のうちの何れか一つの映像信号を選択して上記テレビ受像機に出力する映像信号出力部と、を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明の録画予約制御装置によれば、番組内容がテレビ受像機に表形式にて視覚的に表示される。これにより、チャンネルや開始時刻といった、抽象的で誤り易い情報を操作者に認識させることなく、異なるチャンネルの番組内容や同じチャンネルの前後に放映される番組内容と対比させることにより操作者に認識させることができる。従って、異なるチャンネルや隣接する時刻の類似番組と誤っていないか、といった注意事項が直観的に喚起されることとなる。そして番組の内容の予約は、表形式で表示された番組内容の中から所望の番組内容が表示されている位置を位置指定手段にて指定し、設定手段を操作すれば完了する。この間、チャンネルや開始時刻といった抽象的な情報を取り扱う必要がない。開始時刻は、開始時刻補完手段によって補われ、チャンネルはチャンネル補完手段によって補われる。つまり、当該放送内容受信装置の操作者は、新聞などの番組欄を見て所望の番組を選ぶのと同じ感覚で予約を行なうことができる。すなわち、テレビ受像機に表形式で表示された番組内容を見て、所望の番組内容を位置指定手段で指定し、設定手段で設定すればよい。しかも位置指定手段にて指定した位置は、識別表示手段により他の位置と識別可能に表示される。このため、非常に視覚的で判り易いだけでなく、誤って隣の番組内容を予約してしまう心配がない。このため、予約ミスが非常に起こり難い。従って、本発明の放送内容受信装置によれば、抽出されたチャンネルの映像信号が所望の画像出力装置(例えばテレビ受像機)に表示されるように予め結線等をしておき、放映時間の前に上記操作を行なえば、所望の放映内容をその冒頭から見ることができる。従来提案されていた、放送内容と、そのバーコードとを並べて表示し、バーコードを装置に入力させる方式では、バーコードを一段読み違えて、所望の放送内容の隣に表示されている放送内容を選択してしまう虞があったが、本発明の放送内容受信装置によれば、放送内容が表示されている画面位置そのものがその他の位置と異なる表示状態にされるため、こうしたことがない。
また、チューナによって復調されたチャンネルの映像信号、録画再生部により再生された映像信号、番組表の映像信号の何れか一つを切り替えてテレビ受像機に出力することができる。つまり、一つのテレビ受像機に3種類の映像を切り替えて表示することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
上記構成を有する本発明の放送内容受信装置は、以下のようにして所望の放映内容を受信する。まず外部より入力手段を介して、少なくともテレビの番組内容、その開始時刻と、放映チャンネルとを含む情報を、当該放送内容受信装置のRAMに取り込む。ここで、テレビの番組内容(以下、単に番組内容ともいう)としては、番組名や、その略称や、その内容を代表する語句(例えば「ニュース」「ゴルフ」等)が考えられる。こうして取り込まれた情報から、チャンネル表示手段が、当該放送内容受信装置の電源を投入した日の各チャンネルのテレビの番組内容を取りだし、これをチャンネルの違い毎に、テレビ受像機に縦もしくは横の内の1方向に並べて表示し、放送順序表示手段が、その同一チャンネルの番組を放送順に、1方向と垂直な方向に並列させてしてテレビ受像機に表示する。これによりテレビ受像機には新聞の番組欄などと略同じ表形式にて番組内容が表示されることになる。なお、その際、限定手段が、上記画面に表示可能な一画面分の番組のみに限定する。この状態で、位置指定手段、識別表示手段、および設定手段により所望の放送内容を選択する。位置指定手段は、表形式で表示された番組内容の中から、上記チャンネルの方向及び上記放送順の方向のそれぞれの方向に移動可能なカーソルにより任意の番組内容を指定するためのものである。識別表示手段は、位置指定手段により指定された位置に表示されている番組内容の画面表示を、指定されなかった位置の番組内容と識別可能に表示する。そして設定手段は、操作されると識別表示手段にて識別可能に表示された箇所を所望の放送番組として設定する。設定手段により画面の任意の位置が指定されると、チャンネル補完手段がその位置の番組に対応するチャンネルを、入力手段が取り込んだ情報から取り出して、所望の番組のチャンネルとして設定する。これと略同様に開始時刻補完手段が、その位置の番組に対応する開始時刻を、入力手段が取り込んだ情報から取り出して、所望の番組の開始時刻として設定する。そして放送内容出力手段が、設定された番組内容に対応する上記情報に基づき、その開始時刻になると、該番組内容に対応する放映チャンネルを上記チューナに抽出させる。つまりチャンネルの選択を、従来行なわれていたように各チャンネルに対応する数字等によって行なうのではなく、番組内容に基づいて行なう。しかもテレビ受像機にされる表示は上記のような表形式にされることにより、各番組内容の開始時刻についても、時刻を表す数字という抽象的な情報は省略し、視覚的に表している。これにより、チャンネルや開始時刻といった、抽象的で誤り易い情報を操作者に認識させることなく、異なるチャンネルの番組内容や同じチャンネルの前後に放映される番組内容と対比させることにより操作者に認識させることができる。従って、異なるチャンネルや隣接する時刻の類似番組と誤っていないか、といった注意事項が直観的に喚起されることとなる。そして番組内容の予約は、所望の番組内容が表示されている位置を位置指定手段にて指定し、設定手段を操作すれば完了し、この間、チャンネルの指定や、開始時刻の指定といった抽象的な情報を取り扱う必要がない。省略された開始時刻は、放送内容出力手段がチューナにチャンネルを抽出させる場合に必要となるが、これについては、開始時刻補完手段が、入力手段によって取り込まれた情報により補完される。また、チャンネルについても、位置指定手段によって指定する訳ではないが、チャンネル補完手段によって情報により補完される。
【0008】
つまり、当該放送内容受信装置の操作者は、新聞などの番組欄を見て所望の番組を選ぶのと同じ感覚で予約を行なうことができる。すなわち、テレビ受像機に表形式で表示された番組内容を見て、所望の番組内容を位置指定手段で指定し、設定手段で設定すればよい。しかも位置指定手段にて指定した位置は、識別表示手段により他の位置と識別可能に表示される。このため、非常に視覚的で判り易いだけでなく、誤って隣の番組内容を予約してしまう心配がない。このため、予約ミスが非常に起こり難い。
また、更新手段が、上記テレビ受像機に表示された上記番組表を、上記カーソルの移動に伴い移動後の上記カーソル位置に応じた上記番組表に更新させると共に、上記カーソルの移動に伴い上記カーソルの位置情報を上記RAMに記憶させてその情報を更新させる。また、映像信号出力部が、上記チューナにより復調された映像信号、録画再生部により再生された映像信号、上記チャンネル表示手段、上記放送順序表示手段及び上記限定手段によって上記テレビ受像機に表示される番組表の映像信号、のうちの何れか一つの映像信号を選択して上記テレビ受像機に出力する。
【実施例】
【0009】
以上説明した本発明の構成・作用を一層明らかにするために、以下本発明の放送内容受信装置の一実施例として、録画予約制御装置に適用した例について説明する。まず、第1図は録画予約制御装置の基本的構成を、更に簡略化して例示したブロック図である。本図に示すように録画予約制御装置は、記憶手段と、表示制御手段と、選択手段と、録画設定手段と、録画予約手段とを主に構成されている。記憶手段は、テレビ放送に関する情報が格納されているもので、その情報の内容は、テレビ放送の内容とその各内容の放送開始・終了時刻が、1週間から4週間分程度に亘り格納されたものとなっている。表示制御手段は、記憶手段に記憶された情報をテレビ受像機に表形式で表示させるためのものであり、選択手段は、表示された情報から所望の放送内容を選択するためのものである。こうして選択された情報に従い録画設定手段が、録画予約手段にその放映時間を設定する。第2図は、実際の録画予約制御装置を示すもので、録画予約カード1の外観をビデオテープレコーダ(VTR)3とこれにケーブル4を介して接続されたテレビ受像機5と共に示す斜視図である。VTR3は、図示するように、ビデオカセットテープを挿入するカセット挿入部7,現在時を表示する時刻表示部8,カード形状の録画予約カード1を上方からスライド挿入する接続部10等を備える。
【0010】
録画予約カード1は、1週間ないし数週間のテレビ放送の番組の内容・時間等を予め記憶させたものであり、単体であるいは番組の内容を解説した週刊誌・月刊誌等と共に販売される。番組の内容等は、本実施例では、後述するように、ROMに記憶しているが、書換え可能なPROMないしバッテリによりバックアップされたRAMに記憶するものとして、自動販売機等で書き換えるものとしてもよい。この録画予約カード1は、VTR3の接続部10に装着して用いられる。
【0011】
録画予約カード1は、その表面には、「設定」「毎週」「連続」等の文字が刻印された制御キー11,12,13と、上下左右の矢印が刻印されたカーソルキー21,22,23,24とが設けられている。
尚、その最下端には、VTR3内の接続部10に接続されるコネクタ30が設けられている。
【0012】
次に第3図に従って、録画予約カード1とVTR3の内部構成について説明する。図示するように、録画予約カード1の内部には、周知のCPU31,ROM32,RAM33を中心に、これらとバス34により相互に接続されたキー入力ポート35,入出力ポート38等が設けられている。
【0013】
ROM32には、制御プログラムと共に、1週間から4週間分程度の放映番組の簡単な内容と放映開始・終了時刻が記憶されている。また、キー入力ポート35には、カード表面に設けられた各キー11ないし13,21ないし24が接続されており、各キーの操作状態を入力する。入出力ポート38は、VTR3内部の制御装置とデータ等をやり取りするためのポートであり、録画予約カード1がVTR3に装着されたとき、コネクタ3を介してその内部のバス45に接続される。
【0014】
一方、VTR3の内部には、バス45により相互に接続された周知のCPU51,ROM52,RAM53,タイマ55のほか、アンテナ57を介してテレビ放送電波を受け映像・音声信号を復調するチューナ60,復調した信号をビデオテープに録画しあるいは再生する録画再生部65,映像信号をテレビ5に出力する映像信号出力部70等を備える。タイマ55は、年月日を管理するカレンダ機能および24時間の時計機能を備え、予め内部バス45を介してCPU51により設定された時刻なるとこれをCPU51に割込として報知すると共に、時刻表示部8に現在時を表示する。また、チューナ60は、CPU51の指令を受けて復調するチャンネルを選択することができる。選択されたチャンネルの復調された映像信号は、録画再生部65に出力されるが、この録画再生部65には、CPU51の制御信号も出力されており、録画再生部65はこの信号を受けて、映像信号の録画・再生に応じて、図示しない録画再生用ヘッドの駆動、テープリール駆動用モータの制御等を行なう。更に、映像信号出力部70は、チューナ60により復調されたあるチャンネルの映像信号、録画再生部65により再生された映像信号、CPU51がRAM53に記憶した画像データを読み出して生成する映像信号のうちの何れかひとつの映像信号を選択し、これを一旦図示しない内部のビデオメモリに蓄えた後、テレビ受像機5に常時出力する。この映像信号出力部70が本発明の映像信号出力部に相当する。
【0015】
次に、第4図に示す番組表の説明図、第5図,第6図に示すフローチャートに従って、録画予約カード1およびVTR3の各CPU31,51が実行する処理について説明する。録画予約カード1は、VTR3に装着されて電源が投入されると、第5図に示すカード側処理ルーチンを開始し、まず、カーソル位置の初期化等の処理を行なう(ステップ100)。カーソルの初期位置は、予め定めた原点であり、第4図に示す番組表では、最も小さな番号のチャンネルでかつ最も早い時間帯の番組(本実施例では番組A1)に対応した位置である。その後、ROM32から番組表を読み出し(ステップ110)、このうちカーソル位置に応じた領域の番組データおよびカーソル位置のデータを入出力ポート38を介してVTR3に出力する処理を行なう(ステップ120)。即ち、テレビ受像機5には、番組表の全てを一度に表示することができないので、カーソルの位置を中心に一画面分の番組データを出力するのである。なお、このステップ110の処理における「ROM32から番組表を読み出し」という部分が本発明の入力手段としての処理に相当し、ステップ120の処理における「カーソルの位置を中心に一画面分の番組データを出力する」という部分が本発明の限定手段としての処理に相当する。出力された番組データは、コネクタ30を介して一旦RAM53に記憶され、後でCPU51の制御により映像信号出力部70に送られ、ここで映像信号に変換された後、テレビ受像機5に出力される。続いて、録画予約カード1の表面に設けられたキーが操作されるのを待ち(ステップ130)、その入力キーに応じてステップ140以下の処理に移行する。
【0016】
入力されたキーがカーソルキーの場合には、操作されたキー21ないし24のいずれかに応じたカーソルデータを出力し(ステップ140)、RAM33に記憶されるカーソル位置情報を番組表の構成に応じて更新する処理を行なう(ステップ150)。例えば、カーソルが第4図に示す番組C3の位置にある場合に、上向き矢印のカーソルキー21が操作されたときには、そのデータをVTR3の映像信号出力部70に出力すると共に、録画予約カード1内のカーソル位置情報を番組C3から番組C2の位置に更新するのである。また、右向き矢印のカーソルキー24が操作された場合には、カーソル位置情報は、番組C3から番組D3の位置に更新される。以上の処理の後、ステップ120に戻り再びステップ120以下の処理を実行する。従って、カーソルが現在表示している領域の外に移動された場合には、ステップ120の処理により、表示される番組の領域も更新される。なお、ステップ120からステップ150に至る処理が、本発明の更新手段としての処理に相当する。
【0017】
ステップ130の判断において入力キーが「設定」キー11であると判別された場合には、現在のカーソル位置情報に応じた番組の開始時刻とそのチャンネル番号とをROM32から読み出す(ステップ160)。ここで番組の開始時刻を読み出す処理が本発明の開始時刻補完手段に相当し、チャンネルを読み出す処理が本発明のチャンネル補完手段に相当する。そして、録画開始時刻をVTR3のCPU51に出力する処理を行なう(ステップ170)。例えば、カーソルが番組C3にある場合には、この番組の開始時刻8時45分とチャンネルCH5とが読み出され出力される。つまり設定キー11は本発明の設定手段に相当する。続いて、その番組の終了時刻を読み出して(ステップ180)、その時刻を出力する処理を行なう(ステップ190)。上述した例では、終了時刻9時30分が読み出され出力されることになる。
【0018】
一方、「毎週」キー12が入力された場合には、ROM3内に記憶された翌週以降の番組をサーチし(ステップ200)、現在カーソルが存在する番組と同一の番組が翌週以降に存在するか否かの判断を行なう(ステップ210)。翌週以降に同一番組が存在すれば、既述した「設定」キーの操作時と同様に、その番組の日付を含む開始時刻・チャンネルの読出と出力、更に終了時刻の読出と出力とを行なう(ステップ160ないし190)。同一番組がなければ、そのままステップ120に戻って、キー入力から処理を繰り返す。この処理により、翌週以降に同一番組が異なる時間帯に放映される場合でも、容易にこれを予約することができる。尚、VTR3側の処理については後述する。
【0019】
ステップ130において入力キーが「連続」キー13であった場合には、それまでに設定した複数の番組のうち連続する番組についてその終了時刻を取り消す処理を行なう(ステップ220)。この結果、連続する複数の番組(チャンネルが異なる場合も同一の場合も含む)の録画が設定された場合、ひとつの番組の放映時間が終了する度にVTR3の電源を落とすことがない。
【0020】
以上、録画予約カード1側の処理について説明したが、この処理に応じて、VTR3側では次の処理が行なわれる。第6図に示すように、まず、録画予約カード1からデータの出力があるまで待ち(ステップ300)、データ出力があった場合には、その内容を判別する(ステップ310)。出力の内容がカーソルデータ(第5図ステップ140に対応)の場合には、CPU51は、映像信号出力部70にデータを出力し、表示している番組の反転位置を更新する(ステップ350)。例えば、第4図に斜線を施した番組C3が反転表示されている場合、録画予約カード1から下向き矢印のカーソルキー22が操作されたとの情報が送られたときには、番組C4を反転表示し番組C3を正常表示した映像信号の出力に切り換えるのである。つまりカーソルキー21ないし24が本発明の位置指定手段に相当し、指定された番組を反転表示させる処理が本発明の識別表示手段に相当する。
【0021】
一方、録画予約カード1からの出力の内容が番組表のデータである場合には、第5図ステップ120で出力されるデータに対応して、これを一旦RAM53に蓄えた後、テレビ受像機5に表示するデータとして映像信号出力部70にセットする処理(ステップ320)と、録画予約カード1が出力するカーソル位置データを入力する処理とを行なう(ステップ330)。続いて、入力したカーソル位置のデータに基づいて反転表示する番組の位置を映像信号出力部70に設定する処理を行なう(ステップ340)。
【0022】
また、録画予約カード1からの出力の内容がカード側の処理、ステップ170,190に対応した設定時刻情報の場合には、この情報を一旦RAM53に記憶し(ステップ360)、記憶した複数の時刻情報のうちもっとも現在時に近い日付・時刻をタイマ55にセットする処理を行なう(ステップ370)。タイマ55は、セットされた日付・時刻になるとCPU51に割込をかけ、チューナ60,録画再生部65を駆動して記憶されたチャンネルの番組をビデオカセットテープに録画する処理を行なわせる。
【0023】
これらステップ310ないし370の処理の終了後、ステップ300に戻って、録画予約カード1からのデータ出力まで待機する処理から繰り返す。
以上説明した録画予約カード1側の処理およびVTR3側の処理により、使用者は、次のようにして録画予約の設定を行なう。
【0024】
(1) まず、VTR3に録画予約カード1を装着し電源を投入すると、テレビ受像機5にその日の番組表の一部が、第4図に示すように、表形式で表示される。これが本発明のチャンネル表示手段と放送順序表示手段を兼ねた処理である。カーソルキー21ないし24を操作することにより、所望の番組を反転表示させることができ、現在表示されている領域の外に反転表示部を移動するようなカーソル操作がされた場合には、表示領域が更新される。尚、その日の番組表以外の番組表を表示させる処理は、特に説明しなかったが、専用のキーを設けてもよいし、カーソルキー21,22と他のキーとの組合せにより、前日もしくは翌日の番組表を表示するよう構成することも好適である。
【0025】
(2) 所望の番組を反転表示させた状態で録画予約カード1の「設定」キー11を操作すると、その番組の日付を含む開始時刻とチャンネルおよび終了時刻が記憶され、VTR3はその開始時刻がくると、記憶されたチャンネルを、チューナ60にて受信・復調し、録画再生部65により録画を開始し、終了時刻がくると録画を終了する。つまりこの部分の処理は、本発明の放送内容出力手段に相当する処理に、録画再生部65を制御する処理を加えた処理となっている。
【0026】
(3) ある番組の録画予約を行なった後、「毎週」キー12を操作すると、予めROM32内に記憶された翌週以降の番組の内容をサーチし、現在反転表示されている番組と同一のものが存在すれば、その日付を含む開始時刻・チャンネルおよび終了時刻を設定する。従って、同一の番組が異なる時間帯に放映されていても誤りなく録画予約を行なうことができる。
【0027】
(4) 複数の番組の録画予約を設定した後、「連続」キー13を操作すると、録画予約した番組のうち、連続した時間帯になっている番組の終了時刻の設定を取り消す。従って、連続した時間帯で複数の番組を録画する場合、設定された各番組の終了毎にVTR3の電源を落とすことがなく、VTR3の耐久性上好ましい。
【0028】
以上説明したように、本実施例の録画予約カード1は、予め1週間ないし数週間分の番組の内容とその開始終了時刻を記憶しており、これをテレビ受像機5に表示して、番組の録画予約に供するので、録画予約を極めて簡単に行なうことができる。番組を選択するだけでよいので、時間の設定やバーコードの読取等の手間を要せず、機械の操作になれていない者にもその操作は容易である。更に、本実施例では、同一内容の番組をサーチすることができるので、連続番組が異なる時間帯に放映される場合でも、その録画予約を簡略に行なうことができる。
【0029】
以上本発明の実施例について説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、例えばカーソルキーに代えてテレビ受像機の画面上に設置されたタッチボードやマウスあるいはライトペンで所望の番組を選択する構成、設定操作のキーをVTR上に直接設けた構成等、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の基本的構成を例示するブロック図である。
【図2】本発明一実施例としての録画予約カード1の外観をビデオテープレコーダ3と共に示す斜視図である。
【図3】同じく録画予約カード1とビデオテープレコーダ3の内部構成を示すブロック図である。
【図4】実施例における番組の表示の一例を示す説明図である。
【図5】録画予約カード1側の処理を示すフローチャートである。
【図6】ビデオテープレコーダ3側の処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0031】
1…録画予約カード
3…ビデオテープレコーダ(VTR)
5…テレビ受像機
11,12,13…制御キー
21,22,23,24…カーソルキー
55…タイマ 60…チューナ
65…録画再生部 70…映像信号出力部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
テレビの放映内容を録画するビデオ録画装置に装着されて、その録画を制御する録画予約制御装置において、
少なくともテレビ放送の内容と放映時間とを含む情報を予め記憶する記憶手段と、
該記憶された情報をテレビ受像機に出力し、該テレビ受像機に表形式で表示させる表示制御手段と、
該表示された情報から所望の放送内容を選択する選択手段と、
該選択された情報に従って、その放映時間をビデオ録画装置の録画予約手段に設定する録画設定手段と
を備えたことを特徴とする録画予約制御装置。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
受信された、テレビの放映内容から、指定されたチャンネルの映像信号を抽出するチューナ及び録画再生部を備えた放送内容受信装置において、
少なくともテレビの各番組内容とその開始時刻とその放映チャンネルとを含む情報を、当該放送内容受信装置のRAMに取り込む入力手段と、
前記入力手段によりRAMに取り込まれた上記情報から、当該放送内容受信装置の電源を投入した日の各チャンネルのテレビの番組内容を取り出して、チャンネルの違い毎にテレビ受像機に縦もしくは横の内の1方向に並べて表示するチャンネル表示手段と、
当該放送内容受信装置の電源を投入した日の、前記入力手段により取り込まれた上記情報中の同一チャンネルの番組を、その放送順に、上記1方向と垂直な方向に並べて、上記テレビ受像機に表示する放送順序表示手段と、
該放送順序表示手段及び上記チャンネル表示手段により上記画面に表示される番組表を上記画面に表示可能な一画面分の番組のみに限定する限定手段と、
上記放送順序表示手段、上記チャンネル表示手段及び上記限定手段により上記テレビ受像機に表示された上記番組表の中から任意の番組内容が表示されている位置を、上記チャンネルの方向及び上記放送順の方向のそれぞれの方向に移動可能なカーソルにより指定するための位置指定手段と、
該位置指定手段により指定された位置に表示されている番組内容を、指定されなかった位置の番組内容と識別可能に表示する識別表示手段と、
該識別表示手段にて識別可能に表示された箇所に対応する番組内容を所望の番組として設定するための設定手段と、
該設定手段にて設定された箇所に対応する番組のチャンネルを上記情報から取り出して、所望の番組のチャンネルとして設定するチャンネル補完手段と、
上記設定手段にて設定された箇所に対応する番組の開始時刻を上記情報から取り出して、所望の番組の情報として設定する開始時刻補完手段と、
該開始時刻補完手段により設定された開始時刻になると、上記チャンネル補完手段により設定されたチャンネルを上記チューナに抽出させる放送内容出力手段と、
上記テレビ受像機に表示された上記番組表を、上記カーソルの移動に伴い移動後の上記カーソル位置に応じた上記番組表に更新させると共に、上記カーソルの移動に伴い上記カーソルの位置情報を上記RAMに記憶させてその情報を更新させる更新手段と、
上記チューナにより復調された映像信号、録画再生部により再生された映像信号、上記チャンネル表示手段、上記放送順序表示手段及び上記限定手段によって上記テレビ受像機に表示される番組表の映像信号、のうちの何れか一つの映像信号を選択して上記テレビ受像機に出力する映像信号出力部と、
を備えたことを特徴とする放送内容受信装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2006−42388(P2006−42388A)
【公開日】平成18年2月9日(2006.2.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−272076(P2005−272076)
【出願日】平成17年9月20日(2005.9.20)
【分割の表示】特願2004−328930(P2004−328930)の分割
【原出願日】昭和63年6月6日(1988.6.6)
【出願人】(399031827)エイディシーテクノロジー株式会社 (163)
【Fターム(参考)】