説明

放送制御装置および放送制御方法

【課題】 被制御装置へできるだけ先の放送時刻の素材をスタンバイさせるとともに、放送時刻直前でないOAデータに変更が生じても、放送時刻直前の被制御装置が素材の送出を時刻通り送出することができるよう制御する放送制御装置および放送制御方法を提供することを目的とする。
【解決手段】 番組進行表に基づき被制御装置に対する制御を行う放送制御方法であって、
番組進行表が変更される毎に、変更された番組進行表に基づいて被制御装置に対して指示する制御電文CONTを生成し、既に送出された制御電文CONTと、次に送出する制御電文CONTと、が同じか否かを比較し、比較した結果異なる場合に、次に送出する制御電文を対応する被制御装置へ送出する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、放送する番組の番組進行表に基づき放送の制御を行う放送制御装置における、被制御装置へのスタンバイ制御に関する。
【背景技術】
【0002】
番組を放送する放送システムは、放送する番組の素材を送出するタイミングを制御する放送制御装置と、この放送制御装置により制御される被制御装置とを有する。被制御装置としては、予め収録された番組の素材を記録しておく番組サーバ、予め収録されたテープから素材を再生するVTR(Video Tape Recorder)、CMを記録しておくCMバンク、および生放送の素材を送出するスタジオ機器などが挙げられる。放送制御装置は、OAデータと呼ばれる、放送する番組を何時に送出するかを示す番組進行表に基づき、夫々の被制御装置をスタンバイさせたり素材の送出を指示したりする制御電文を生成し、放送する時刻に合わせてその制御電文を被制御装置へ送出するものである。
【0003】
このOAデータは、OAデータを作成するOAデータ作成装置から1週間分などの一定期間分が送られて放送制御装置に記録される。放送制御装置は、ある程度余裕をもって被制御装置を制御するため、例えば直近3日分の制御電文を生成し、被制御装置へその直近3日分のスタンバイをさせておく。また、OAデータ作成装置で、放送する番組を差し替えたり放送開始時刻を変更したりすると、このOAデータは、変更されたOAデータがOAデータ作成装置から放送制御装置へ送られる。放送制御装置は、変更されたOAデータを受信すると、変更されたOAデータに基づいて夫々の被制御装置へ送出する制御電文を生成し直して、被制御装置へその制御電文を送出する。
【0004】
ところで、この番組進行表は、プレイリストとも呼ばれ、プレイリストに基づいて、素材を記憶しておく素材ストレージ装置から素材を送出する送出バッファ装置へ送出を指示する送出システムが知られている(特許文献1を参照。)。この送出システムでは、プレイリストにより何度も送出を指定される素材については、送出バッファ装置から素材を送出した後であっても、その素材を送出バッファ装置から削除しないようにし、次に送出する際の素材ストレージ装置から送出バッファ装置へ素材をコピーする処理を省略して、繰り返し行う処理の工数を減らすように工夫がなされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平10−224665号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、放送制御装置では、繰り返し送出する素材のコピー回数を減らすだけでなく、OAデータが変更される度に変更される制御電文により制御される被制御機器の処理を最小限に抑える必要がある。放送制御装置は、被制御装置にできるだけ事前にスタンバイさせるため3日分などの複数の制御電文をOAデータが変更される度に夫々の被制御装置へ複数の制御電文を送出するようにしているとともに、被制御装置は制御電文を受信するとその制御電文に従い処理を実行するようになっている。そのため、既に被制御装置が受信した制御電文と同じ制御電文が、OAデータが変更される度に被制御装置へ送出される。この変更されたOAデータが2日後のOAデータであっても、放送制御装置からは3日分の制御電文が送出されるので、既に受信して実行済の制御電文が放送制御装置10から重複して送出される。このような重複した制御電文の被制御装置への送出は、被制御装置にできるだけ事前にスタンバイさせる場合には、頻発に発生することになる。すなわち、被制御装置における制御電文の実行頻度が高くなる。被制御装置が、素材の送出を行う時刻の直前に、例えば2日後のOAデータを変更するために重複する制御電文が送出された場合、被制御装置からの素材の送出が、放送時刻から遅れてしまう可能性がある。
【0007】
そのため、被制御装置へできるだけ先の放送時刻の素材をスタンバイさせるとともに、放送時刻直前でないOAデータに変更が生じても、放送時刻直前の被制御装置が素材の送出を時刻通り送出することができるよう制御する放送制御装置および放送制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明による放送制御装置は、番組進行表を作成する番組進行表作成装置から送られてくる番組進行表に基づき被制御装置に対する制御を行う放送制御装置であって、前記番組進行表に基づき、被制御装置に対する制御を指示する制御電文を生成する制御電文生成手段と、前記制御電文生成部により生成された制御電文を送出する送出部と、前記送出部により送出済の制御電文が記録され、次の制御電文が前記送出部から送出されると前記次の制御電文が記録される送出済制御電文記録部と、前記制御電文生成部により生成された制御電文と、前記送出済制御電文記録部に記録されている制御電文とが同じ制御電文か否かを比較し、比較した結果それらの制御電文が異なる場合に、前記生成された制御電文を前記送出部へ出力する重複制御抑制手段とを有することを特徴とする。
【0009】
また、上記目的を達成するために、本発明による放送制御方法は、番組進行表に基づき被制御装置に対する制御を行う放送制御方法であって、前記番組進行表が変更される毎に、変更された番組進行表に基づいて被制御装置に対して指示する制御電文を生成するステップと、既に送出された制御電文と、次に送出する制御電文と、が同じか否かを比較するステップと、前記既に送出された制御電文と、前記次に送出する制御電文と、を比較した結果異なる場合に、前記次に送出する制御電文を対応する前記被制御装置へ送出するステップとを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明による放送制御装置および放送制御方法によれば、被制御装置へできるだけ先の放送時刻の素材をスタンバイさせるとともに、放送時刻直前でないOAデータに変更が生じても、放送時刻直前の被制御装置が素材の送出を時刻通り送出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の一実施の形態に係る放送システムを示したブロック図。
【図2】本発明の一実施の形態に係るOAデータおよび制御電文の経時変化する様子を模式的に示した図。
【図3】本発明の一実施の形態に係る放送制御装置の処理を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施例を、図面を参照して説明する。
【実施例】
【0013】
図1は、本発明の一実施の形態を示す放送システムを示した図である。
放送システムは、どの番組をどの時刻に放送するのかを示すOAデータと呼ばれる番組進行表を作成するOAデータ作成装置100、OAデータに基づいて放送する番組の素材を送出するタイミングを制御する放送制御装置10、この放送制御装置10により制御される被制御装置とを有し、これらは互いに制御LAN(Local Area Network)により接続されている。被制御装置としては、予め収録されたテープから素材を再生するVTR(Video Tape Recorder)200、予め収録された番組の素材を記録しておく番組サーバ300、音声データを送出するスタジオ機器400、およびCMを記録しておくCMバンク500などが挙げられる。
【0014】
また、この放送システムの放送制御装置10および被制御装置には、放送局に備えられた正確な放送時刻で放送するための時計装置から時刻情報が送られ、この時刻情報に合わせて素材の送出等の放送制御を行う。
【0015】
放送制御装置10には、被制御装置へ送出する制御電文CONTを生成する制御電文生成部(制御電文生成手段)11および生成された制御電文CONTをタイミングよく被制御装置へ送出する制御電文送出部(送出部)12が備えられている。制御電文生成部11には、記録部Mが設けられ、OAデータ記録部M1、送出済制御電文記録部M2、次送出制御電文記録部M3、および被生後装置設定値記録部M4を含むよう構成されている。
【0016】
OAデータ作成装置100から送られてくるOAデータを受信すると、OAデータ記録部M1に記録し、変更されたOAデータを受信した場合は、既にOAデータ記録部M1に記録されているOAデータを新しいOAデータに更新する。OAデータ記録部M1に新しいOAデータが記録されると、このOAデータに基づいて被制御装置へ送出する制御電文CONTを生成し、次送出制御電文記録部M3に記録する。この制御電文CONTは送出するタイミングが重要であるため、制御電文生成部11は、制御電文CONTの種類や被制御機器に応じて制御電文CONTを実行する処理を行う何秒前に送出するのかを示す情報を、被制御装置設定値記録部M4を参照して送出時刻を決定する。送出時刻が決定されると、制御電文CONTと送出時刻を制御電文送出部12へ出力する。制御電文送出部12は、この送出時刻にその制御電文CONTを被制御装置へ送出するようになっている。この制御電文は、制御を指示する被制御機器を識別する情報と、その制御内容を示す例えば送出する素材を識別する情報とを含み、この制御電文CONTを被制御装置が実行することで、放送制御装置10が被制御装置を制御するようになっている。なお、この送出時刻は、対応する制御電文CONTとともに次送出制御電文記録部M3に記録するようにしてもよい。
【0017】
制御電文生成部11から制御電文送出部12へ制御電文CONTを出力すると、次送出制御電文記録部M3に記録されている制御電文CONTは、送出済制御電文記録部M2へ記録され、次送出制御電文記録部M3に記録されている制御電文CONTを消去するようになっている。
【0018】
次に、図2を参照して、放送制御装置10が行う処理の流れについて説明する。
図2(A)、(B)、(C)、(D)の夫々はOAデータを模式的に示したものであり、経時的にどのような処理を行うのかを示している。また、太い線で示される枠に囲まれた5つのブロックは、現在放送制御装置10が制御すべきイベント(以下、「制御対象CET」と称する。)である。この制御対象CETは、OAデータの中で次に素材を送出するイベントと、それ以降の複数個のイベントを制御対象CETとしたものである。これは、予め何個分を制御対象CETとするか設定しておき、OAデータに含まれる素材の送出時刻と、現在の時刻とから、次のイベントを含む次のイベント以降の複数のイベントを制御対象CETとするようにしている(制御対象抽出手段)。本実施例では、5個のイベントを制御対象CETとしている例を表記した。このように、複数のイベントを現在の制御対象CETとすることで、ある程度先のイベントをスタンバイさせておくことができるようになっている。
【0019】
また、現在の制御対象CETをOAデータ全てではなく、一定のイベント数とすることにより、直近の複数のイベントのみ制御することができる。ここで、イベントとは、VTR200から送出、番組サーバから送出、スタジオ機器から送出、というどの被制御装置からどの素材を送出するかの1つの実行単位をいう。この制御対象CETは、OAデータ記録部M1にOAデータとともに記録される。しかし、この制御対象CETは、OAデータ記録部M1に記録することに限られず、制御対象CET用の記録部を用意し、その記録部へ記録するようにしてもよい。
【0020】
図2の例では、OAデータは、VTR200から素材を送出し、スタジオ機器400から映像および音声を送出し、その次もスタジオ機器400から映像および音声を送出し、その後は番組サーバから素材を送出することを示し、その後も図2(A)のようにイベントが続いている。放送制御装置10に備えられた制御電文生成部11は、この太い線で示される枠に囲まれた制御対象CETである5つのイベントをスタンバイするために、夫々の被制御装置毎に制御電文CONTを生成する。生成する制御電文CONTは、この例では1つの被制御装置に対し最高3個のイベントの分まで生成することができるようになっている。
【0021】
生成された制御電文CONTの例は、図2(A)では、CMバンク500に対する制御電文CONTが「なし」「なし」「なし」であり、VTR200に対する制御電文CONTは「VTR1」「VTR2」「なし」であり、スタジオ機器400に対する制御電文CONTは「スタジオ1」「スタジオ2」「なし」である。この他にも、番組サーバ300に対する制御電文CONTや、その他の被制御装置に対しても制御電文CONTが生成されるが、図2ではそれらの表記を省略している。
【0022】
図2(A)のOAデータのうち1つ目のイベント「VTR1」が終了すると、現在制御すべきイベントは、図2(B)のように1イベントずれる。現在の制御対象CETがずれる毎に、夫々の被制御機器毎に制御電文CONTが生成される。図2(B)では、CMバンク500に対する制御電文CONTのみ表記したが、実際にはその他の被制御機器に対する制御電文CONTも生成される。ここではCMバンク500に対する制御電文CONTに着目して処理を説明するため、その他の被制御機器に対する制御電文CONTの表記を省略する。図2(B)で生成されたCMバンク500に対する制御電文CONTは、図2(A)で生成されたCMバンク500に対する制御電文CONTと比較すると異なった制御電文CONTである。そのため、直前に行った制御と異なる制御が必要であるため、図2(B)で生成された制御電文CONTをCMバンク500に対して送出する。
【0023】
次に、図2(B)の状態でOAデータを受信した場合の処理の例について説明する。OAデータが変更された場合には、OAデータ作成装置100から放送制御装置10に対して変更されたOAデータが送られる。このOAデータは、変更された箇所のみ送られてくるようになっている場合は、OAデータ記録部M1に記録されているOAデータに、変更された箇所のOAデータを反映するようにOAデータを更新する。変更されたOAデータの送り方として、この他に変更されたOAデータが、変更されていない箇所も含めて新しいOAデータとして送るようにしてもよく、この場合は、OAデータ記録部M1に記録されているOAデータに上書きするか、既に記録されているOAデータを消去して新しいOAデータを記録して、OAデータ記録部M1のOAデータを更新する。
【0024】
ここでは、変更箇所が現在の制御対象CETではない箇所である場合を説明する。受信したOAデータを更新すると、新しいOAデータに基づき夫々の被制御装置に対する制御電文CONTを生成する。この場合は現在の制御対象CETではない箇所が変更されたため、図2(C)で生成された制御電文CONTは、図2(B)で生成された制御電文CONTと比較すると同じ制御電文CONTである。そのため、夫々の被制御装置に対して既にそれらの制御電文CONTを送出してあるため、図2(C)で生成された制御電文CONTは送出しないようになっている。
【0025】
次に、図2(C)の状態から、4イベント分進んだ場合を図2(D)に示す。ここでは、進んだ4イベント分だけ、現在の制御対象CETもずれる。制御対象CETがずれると、制御対象CETもずれ、新しい制御対象CETに基づいて夫々の被制御装置に対する制御電文CONTを生成する。CMバンク500に対する制御電文CONTに着目すると、図2(D)で生成された制御電文CONTは「CM1」「CM2」「なし」であり、図2(C)で生成された制御電文CONTは「CM1」「なし」「なし」である。これらを比較すると、異なる制御電文CONTであるため、CMバンク500に対して図2(D)で生成された制御電文CONTを送出する。以降も同様に制御電文CONTの生成および、直前に送出した制御電文CONTとの比較を行い、生成した制御電文CONTを送出するか否かの判断を行う。
【0026】
ここで、図3を参照して、放送制御装置10の処理について説明する。
図3は、放送制御装置11がOAデータ作成装置100からOAデータを受信してから、そのOAデータに基づいて夫々の被制御装置に対して制御電文CONTを送出する処理を示したフローチャートである。
【0027】
まず、放送制御装置11がOAデータ作成装置100から新しいOAデータを受信したか否かを判断する(S1)。新しいOAデータを受信していなければ、新しいOAデータを受信するまでこの判断を繰り返す。新しいOAデータを受信したと判断した場合は、OAデータ記録部M1に記録されているOAデータを新しいOAデータに更新し、新しいOAデータの現在の制御対象CETに基づいて、被制御装置設定値記録部M4を参照して夫々の被制御装置毎の制御電文CONTの送出時刻を決定するとともに、夫々の被制御装置に対する制御電文生成部11を生成する(S2)。
【0028】
制御電文CONTを生成すると、次送出制御電文記録部M3に記録し、送出済制御電文記録部M2に記録されている、直前に送出した制御電文CONTと、次送出制御電文記録部M3に記録されている制御電文CONTとを比較する(S3)。次送出制御電文記録部M3に記録されている制御電文CONTが、送出済制御電文記録部M2に記録されている制御電文CONTと比較して異なる場合は、制御電文CONTに変更が有ると判断する。制御電文CONTに変更が有ると判断した場合は、次送出制御電文記録部M3に記録されている制御電文CONTを制御電文送出部12へ出力する。制御電文送出部12は、制御電文生成部11が決定した送出時刻に従って制御電文CONTを被制御装置へ送出する(S4)。制御電文CONTを被制御装置へ送出した後は、次送出制御電文記録部M3に記録されている制御電文CONTを送出済制御電文記録部M2に記録する(S5)。
【0029】
ここでは、制御電文CONTを被制御装置へ送出した後に、次送出制御電文記録部M3に記録されている制御電文CONTを送出済制御電文記録部M2へ記録するようにしたが、制御電文生成部11から制御電文送出部12へ制御電文CONTを出力した後に次送出制御電文記録部M3に記録されている制御電文CONTを送出済制御電文記録部M2へ記録するようにしてもよい。
【0030】
処理S3において送出済制御電文記録部M2に記録されている制御電文CONTと、次送出制御電文記録部M3に記録されている制御電文CONTと、を比較した結果、それらの制御電文CONTに変更がないと判断した場合には、生成した制御電文CONTを送出せず(重複制御抑制手段)に、処理を終了する。
【0031】
このように、現在制御すべきイベントを、放送制御装置10が受信したすべてのOAデータの直近の複数のイベントとすることにより、ある程度先のイベントまでスタンバイしておくことができるとともに、2日後のOAデータに変更があった場合等、すぐにスタンバイ等の制御を行う必要のない制御を行わないようにしたため、直近に制御するイベント以外のOAデータに変更があった場合でも直近に制御すべきイベントを、OAデータの時刻通りに制御することができる。
【0032】
また、放送制御装置10から夫々の被制御装置に対して重複する制御電文CONTを送出しないため、放送制御装置10、OAデータ作成装置100、および夫々の被制御装置を接続する制御LANのトラフィックを少なくすることができる。さらに、夫々の被制御装置では、重複する制御電文CONTを受信しないため、余計な制御電文CONTを実行する処理がなくなるため、処理の負荷を軽減することができる。
【0033】
これに加えて、夫々の被制御装置で重複する制御電文CONTを受信してしまうような構成で重複した制御を行わないようにする場合は、夫々の被制御装置で重複した制御電文CONTか否かの判断を行う必要があるため、既存の被制御装置全てにこのような判断処理を行うよう改修が必要であるが、本実施例のように放送制御装置11が制御電文が重複しているか否かを判断するため、放送制御装置11への改修のみで被制御装置が行う重複した制御を抑制することができるため、放送システム全体としてのコストを低減することができる。
【符号の説明】
【0034】
10…放送制御装置、11…制御電文生成部、12…制御電文送出部、100…OAデータ作成装置、200…VTR、300…番組サーバ、400…スタジオ機器、500…CMバンク、M1…OAデータ記録部、M2…送出済制御電文記録部、M3…次送出制御電文記録部、M4…被制御装置設定値記録部、CET…制御対象、CONT…制御電文。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
番組進行表を作成する番組進行表作成装置から送られてくる番組進行表に基づき被制御装置に対する制御を行う放送制御装置であって、
前記番組進行表に基づき、被制御装置に対する制御を指示する制御電文を生成する制御電文生成手段と、
前記制御電文生成部により生成された制御電文を送出する送出部と、
前記送出部により送出済の制御電文が記録され、次の制御電文が前記送出部から送出されると前記次の制御電文が記録される送出済制御電文記録部と、
前記制御電文生成部により生成された制御電文と、前記送出済制御電文記録部に記録されている制御電文とが同じ制御電文か否かを比較し、比較した結果それらの制御電文が異なる場合に、前記生成された制御電文を前記送出部へ出力する重複制御抑制手段と
を有することを特徴とする放送制御装置。
【請求項2】
前記番組進行表のうち複数のイベントを制御対象とする制御対象抽出手段をさらに備え、
前記制御電文生成手段は、前記制御対象抽出手段により抽出された制御対象のイベントを制御する制御電文を生成することを特徴とする請求項1に記載の放送制御装置。
【請求項3】
前記制御電文生成手段は、被制御装置毎に、複数のイベントを制御する指示を含む制御電文を生成することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の放送制御装置。
【請求項4】
番組進行表に基づき被制御装置に対する制御を行う放送制御方法であって、
前記番組進行表が変更される毎に、変更された番組進行表に基づいて被制御装置に対して指示する制御電文を生成するステップと、
既に送出された制御電文と、次に送出する制御電文と、が同じか否かを比較するステップと、
前記既に送出された制御電文と、前記次に送出する制御電文と、を比較した結果異なる場合に、前記次に送出する制御電文を対応する前記被制御装置へ送出するステップと
を有することを特徴とする放送制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2010−219945(P2010−219945A)
【公開日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−65066(P2009−65066)
【出願日】平成21年3月17日(2009.3.17)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】