説明

放送受信機、ランキング情報提供サーバ、システム、制御方法及びプログラム

【課題】モバイル放送受信機22から出力するIP型放送を、現在地を放送圏とする放送局のIP型放送に限定しつつ、受信機22のユーザが複数のIP型放送の中から自分に適したものを能率的に選択できるようにする。
【解決手段】受信機22の現在地が判定可能であるならば(S81正)、受信機22の位置情報及び選択されたFMラジオ放送の周波数をグローバルサーバ26へ送信する(S82)。サーバ26は、受信機22の位置情報及び周波数に基づき放送局を特定し、該放送局のIP型放送についての人気URLランキング情報DBを作成して、受信機22へ送信する。受信機22は、該人気URLランキング情報DBを受信すると(S84正)、それを保存するとともに、表示装置45に表示する。この後、受信機22は、ユーザが人気URLランキング情報DBから選択したURLへアクセスし、該URLからIP型放送のコンテンツを受信して、出力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、放送波型放送及びIP型放送を受信する放送受信機、ランキング情報提供サーバ、システム、制御方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、視聴者宅に配置されるデジタル放送受信装置、及び放送局に配置されるページ生成サーバが、URL検索サーバ及びデータベースと共にインターネットを介して相互に接続される放送システムを開示する。該放送システムでは、ページ生成サーバにより生成されたコンテンツとしてのBML(Broadcast Markup Language)ページは、インターネット又は放送波によりデジタル放送受信装置へ送られ、視聴者宅のテレビに表示されるようになっている(特許文献1段落0020及び図2)。該テレビにはBMLページに基づくウィンドウが表示され、該ウィンドウには、テレビ画面と共にQRコードが含まれる(特許文献1の図2)。視聴者はウィンドウのQRコードを携帯端末に読み取らせ、携帯端末は、QRコードからモバイル用URLを抽出し、該モバイル用URLへアクセスして、地図データをダウンロードし、携帯端末の表示部に地図を表示する(特許文献1段落0020及び図3)。
【0003】
特許文献2は、広告主システムのサーバ、広告管理サービス社システムのサーバ、及び移動通信事業者システムのサーバがインターネットを介して相互に接続されるモバイル広告管理サービスシステムを開示する(特許文献2の図2)。該システムでは、広告主システムのサーバが製作した広告ファイルはインターネットを介して広告管理サービス社システムのサーバへ伝送されて(特許文献2段落0062)、そこでモバイル用のファイルへ変換され(特許文献2段落0067)、該モバイル用ファイルは、移動通信事業者システムの加入者の端末機へ送られる(特許文献2段落0072)。該移動通信事業者システムは広告データベースサーバ及び広告サービス管理サーバを装備し、該広告データベースサーバはモバイル用ファイルを蓄積し、広告サービス管理サーバは、モバイル用ファイルに対しそれを送信する該当加入者を選別する(特許文献2段落0071及び0072)。
【0004】
特許文献3は、コーヒーショップ内のインターネット接続サービスを開示する(特許文献3段落0050及び図2)。該インターネット接続サービスによれば、コーヒーショップ内の顧客のモバイル端末は、基地局装置へ無線接続されるとともに、該基地局装置及びローカルサーバを経由してインターネットへ接続される(特許文献3図2)。顧客のモバイル端末ではショップ内において対話型プログラムが起動し、所定のキャラクタがモバイル端末に表示され、該キャラクタは、顧客と対話して、顧客の出身、現在の状況及び買物等を聞き出して(特許文献3図3)、顧客からの回答を集計する(特許文献3の図4(a))。顧客は、集計結果に基づくランキング情報をモバイル端末に表示することができる(特許文献3図5)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2005−284340号公報
【特許文献2】特開2007−141194号公報
【特許文献3】特開2003−196203号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本出願人は、特願2009−80455(以下、「先願」という。)において、同一の放送局が放送波型放送とIP型放送(「IP型放送」とは、インターネット放送やIP再送信等、IPネットワークを介してコンテンツを配信する放送と定義する。)との両方で同一又は異なるコンテンツを放送している場合に、IP型放送のコンテンツの出力についてその許可及び禁止を的確に切替える受信装置を開示する。ラジオ放送局等は、法令により放送対象地域が割り当てられており、該放送対象地域外の放送受信機へコンテンツを放送することは法令違反になる。
【0007】
先願における第1の放送受信機(先願図3のフローチャート)は、放送波の受信信号レベルを検出し、該受信信号レベルが所定の閾値以上であれば、該受信信号レベルの放送局に割り当てられている法令の放送対象地域内にあるとして、該放送局のIP型放送のコンテンツの出力を許可する。
【0008】
先願における第2の放送受信機(先願図8のフローチャート)は、該受信機の現在地をGPS電波から測位し、現在地を放送波の放送圏とする放送局については、該放送局のIP型放送のコンテンツの出力を許可する。
【0009】
放送波型放送(特にアナログ放送)の受信品質は、放送対象地域内においても放送受信機の現在地による差が大きいのに対し、IP型放送の受信品質は放送受信機の現在地による差が小さく、放送コンテンツの品質は、放送波型放送のコンテンツよりIP型放送のコンテンツの方が高い。放送波型放送及びIP型放送両用の放送受信機では、先願の明細書の放送受信機のように、IP型放送のコンテンツを優先的に出力した方が出力品質上、ユーザーに便宜となる。
【0010】
同一の放送局は、例えばジャンル別(例:ニュース専用、音楽専用及びスポーツ専用等)や対象視聴者別(例:女性用、男性用、若者用、子供用、英語視聴者用)に複数のIP型放送サーバをもつことができる。また、同一地域を放送圏とする複数の放送局が存在し、各放送局がそれぞれ複数のIP型放送サーバをもつ可能性がある。
【0011】
放送受信機のユーザは、現在地で視聴する(本明細書において「視聴」とは音声と映像とを併せて視聴することだけでなく、音声を聞くだけや、映像を見るだけも含むものとする。)ことができるIP型放送が多数、存在する場合、どのIP型放送を選択すればよいのか判断がなかなかできないことが起こり得る。各IP型放送を1つずつ視聴して、自分の好みのIP型放送を探すことは手間と時間がかかる。先願は、視聴可能な多数のIP型放送に対しユーザが能率的に選択する有効な手立てを開示していない。
【0012】
特許文献1は、放送局から放送波又はインターネットを介してテレビに伝送されてくるQRコードをモバイル機器としての携帯端末で読み取って、携帯端末が、QRコードから抽出したモバイル用URLへアクセスすることを開示するのみであり、複数のURLからユーザが自分に適したURLを能率的に選択することができる手立ては示唆していない。
【0013】
特許文献2は、広告コンテンツをサーバから加入者端末機へプッシュ型で配信すること、及び配信先の加入者端末機を選定することを開示するのみであり、複数のURLからユーザが自分に適したURLを能率的に選択することができる手立ては示唆していない。
【0014】
特許文献3は、ユーザが自分のモバイル端末を用い、対話型でキャラクタと対話し、サーバが対話から抽出した統計に基づき顧客の行き先や店舗利用目的等についてランキングを作成し、それをユーザに提示することを開示するのみであり、複数のURLからユーザが自分に適したURLを能率的に選択することができる手立ては示唆していない。
【0015】
本発明の目的は、放送受信機から出力されるIP型放送を、放送受信機の現在地を放送圏とする放送局のIP型放送に限定しつつ、放送受信機のユーザが複数のIP型放送の中から所望のIP型放送を能率的に選択できるようにした放送受信機、ランキング情報提供サーバ、システム、制御方法及びプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明によれば、放送受信機は、自機の現在地が特定可能であれば、IP型放送について放送受信機からの出力を許容できるものであるか否かを判断できるとして、ランキング情報提供サーバに対しネットワークを介してアクセスランキング情報送信要求を行う。該アクセスランキング情報送信要求は、ユーザ選択の放送波の放送局を判別することができる放送受信機情報を含ませる。ランキング情報提供サーバは、該アクセスランキング情報送信要求に対し、該放送局のIP型放送のアクセスランキング情報を作成し、放送受信機へ送信する。放送受信機は、該アクセスランキング情報をユーザに提示し、ユーザが該アクセスランキング情報から選択したIP型放送サーバへネットワークを介してアクセスする。放送受信機は、IP型放送サーバからネットワークを介して入手したIP型放送のコンテンツを出力する。
【0017】
本発明の放送受信機は次の手段を備える。
現在地が特定可能であれば、ユーザ選択の放送波の放送局を判別することができる放送受信機情報を含むアクセスランキング情報送信要求を、ネットワークを介してランキング情報提供サーバに要求するアクセスランキング情報要求手段、
前記ランキング情報提供サーバへのアクセスランキング情報送信要求後、要求対象のアクセスランキング情報を、前記ネットワークを介して前記ランキング情報提供サーバから取得するアクセスランキング情報取得手段、
前記アクセスランキング情報をユーザに提示するアクセスランキング情報提示手段、
前記アクセスランキング情報に基づきユーザが選択したIP型放送サーバへアクセスして該IP型放送サーバからIP型放送コンテンツを入手するIP型放送コンテンツ入手手段、及び
前記IP型放送コンテンツを出力するIP型放送コンテンツ出力手段。
【0018】
本発明のランキング情報提供サーバは次の手段を備える。
IP型放送についてのアクセスランキング情報を作成する際の基になる情報を保有するアクセスランキング情報データベース、
放送受信機におけるユーザ選択の放送波の放送局を判別することができる放送受信機情報を含むアクセスランキング情報送信要求を、ネットワークを介して受信する要求受信手段、
前記放送受信機情報から判別した放送局のIP型放送についてのアクセスランキング情報を前記アクセスランキング情報データベースに基づき作成するアクセスランキング情報作成手段、及び
アクセスランキング情報をアクセスランキング情報送信要求元の放送受信機へ、前記ネットワークを介して送信するアクセスランキング情報送信手段。
【0019】
本発明の放送システムは、本発明の放送受信機と本発明のランキング情報提供サーバとを備える。
【0020】
本発明の放送受信機制御方法は次のステップを備える。
現在地が特定可能であれば、ユーザ選択の放送波の放送局を判別することができる放送受信機情報を含むアクセスランキング情報送信要求を、ネットワークを介してランキング情報提供サーバに要求するアクセスランキング情報要求ステップ、
前記ランキング情報提供サーバへのアクセスランキング情報送信要求後、要求対象のアクセスランキング情報を、前記ネットワークを介して前記ランキング情報提供サーバから取得するアクセスランキング情報取得ステップ、
前記アクセスランキング情報をユーザに提示するアクセスランキング情報提示ステップ、
前記アクセスランキング情報に基づきユーザが選択したIP型放送サーバへアクセスして該IP型放送サーバからIP型放送コンテンツを入手するIP型放送コンテンツ入手ステップ、及び
前記IP型放送コンテンツを出力するIP型放送コンテンツ出力ステップ。
【0021】
本発明のランキング情報提供サーバ制御方法は次のステップを備える。
放送受信機における選択周波数の放送局を判別することができる放送受信機情報を含むアクセスランキング情報送信要求を、ネットワークを介して受信する要求受信ステップ、
前記放送受信機情報から判別した放送局のIP型放送についてのアクセスランキング情報をアクセスランキング情報データベースに基づき作成するアクセスランキング情報作成ステップ、及び
アクセスランキング情報をアクセスランキング情報送信要求元の放送受信機へ、前記ネットワークを介して送信するアクセスランキング情報送信ステップ。
【0022】
本発明のプログラムは本発明の放送受信機の各手段としてコンピュータを機能させる。
【0023】
本発明の別のプログラムは本発明のランキング情報提供サーバの各手段としてコンピュータを機能させる。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、放送受信機の現在地が特定可能である場合には、IP型放送について放送受信機からの出力を許容できるか否かを判断できるとして、ランキング情報提供サーバへアクセスランキング情報送信要求を出し、ランキング情報提供サーバから入手したアクセスランキング情報を提示して、ユーザが該アクセスランキング情報に基づき所望のIP型放送を選択できるようにしているので、放送受信機におけるIP型放送の視聴を、放送受信機の現在地を放送対象地域にするIP型放送に限定しつつ、ユーザには所望のIP型放送を能率的に選択させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】放送システムの概略構成図である。
【図2】モバイル放送受信機の主要部についてのブロック図である。
【図3】放送システムにおけるデータの流れについての工程図である。
【図4】グローバルサーバが全国に1つだけ存在する場合の該グローバルサーバにおけるデータベースの保有構造を示す図である。
【図5】グローバルサーバが都道府県別に存在する場合の各グローバルサーバにおけるデータベースの保有構造を示す図である。
【図6】グローバルサーバが保有するURL検索用データベースの構造図である。
【図7】図6のデータベース構造に具体的な情報が登録されたURL検索用データベースを示す図である。
【図8】グローバルサーバが作成したランキング情報を基にモバイル放送受信機に表示されるランキング情報を示す図である。
【図9】モバイル放送受信機に表示される、一つの放送局で構成されたランキング情報、又は複数の放送局で構成されたランキング情報を示す図である。
【図10】モバイル放送受信機において実行される人気URLランキング情報DB(データベース)表示処理方法のフローチャートである。
【0026】
【図11】人気URLランキング情報DB取得処理ルーチンのフローチャートである。
【図12】URL等送信処理方法のフローチャートである。
【図13】人気URLランキング情報DB配信処理方法のフローチャートである。
【図14】人気URLランキング情報DB確立・更新処理方法のフローチャートである。
【図15】モバイル放送受信機がグローバルサーバから定期的に人気URLランキング情報DBを取得して自機の記憶装置に記憶しておき人気URLランキング情報DBを表示する必要が生じた時に該記憶装置から人気URLランキング情報DBを読み出す人気URLランキング情報DB表示処理方法のフローチャートである。
【図16】モバイル放送受信機が同一エリア内に留まっている場合の2回目以降の人気URLランキング情報DB要求信号送信処理方法のフローチャートである。
【図17】図16の人気URLランキング情報DB要求信号送信処理方法の実行に伴いモバイル放送受信機がグローバルサーバから人気URLランキング情報DBを取得した時に実行する人気URLランキング情報DB更新処理方法のフローチャートである。
【図18】図16の人気URLランキング情報DB要求信号送信処理方法に対応してグローバルサーバが実行する人気URLランキング情報DB配信処理方法のフローチャートである。
【図19】1つのモバイル放送受信機の視聴者からのアクセス情報を基にする時間帯別でURL別のアクセス状態を示す図である。
【図20】複数のモバイル放送受信機の視聴者について図19のアクセス状態をまとめた時間帯別でURL別のアクセス状態を示す図である。
【0027】
【図21】図20の時間帯別でかつURL別の視聴者数を基に各時間帯別に視聴者数の多い順にURLをランキングした人気URLランキング情報を示す図である。
【図22】URLと時間帯とを対にしてURL−時間帯の対を視聴者数の多い順に並べた人気URLランキング情報を示す図である。
【図23】グローバルサーバがURL検索用データベースを未装備であり単に人気URLランキング情報DB作成及びその送信を行うだけの人気URLランキング情報DB配信処理方法のフローチャートである。
【図24】図1の放送システムを一般概念化した放送システムの構成図である。
【図25】図24の放送システムの制御方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0028】
本明細書において、「IP型放送」は、インターネット放送やIP再送信を含む概念で使用する。すなわち、IP(Internet Protocol)を使用して、ネットワークを介してサーバーから放送受信機へ放送コンテンツを配信する放送は、すべて「IP型放送」と定義する。「放送波型放送」とは、通常のラジオ放送やテレビ放送のように、電波を使った放送であると定義する。
【0029】
図1は放送システム10の概略構成図である。放送システム10における放送波型放送は、例えばFMラジオ放送として説明するが、他の種類の放送波型放送であってもよい。放送局11は、放送システムの放送波(電波)を発射する電波塔12と、放送システムと同一又は別のコンテンツをインターネット28で配信するIP型放送サーバ13とを有している。IP型放送サーバ13からのコンテンツの配信先は、放送局11の放送波の放送対象地域(放送圏)内に存在する受信機に限定する必要がある。具体的な限定の仕方は後述する。
【0030】
据置型放送受信機17、表示装置18及びスピーカ19は家庭に据え付けられる。据置型放送受信機17は、電波塔12からのFMラジオ放送電波を受信して、FMラジオ放送の音声をスピーカ19から出力する。据置型放送受信機17は、また、有線又は無線によりインターネット28へ接続されており、インターネット28を介してコンテンツを受信して、該コンテンツの映像及び音声をストリーミング技術によりそれぞれ表示装置18及びスピーカ19から出力する。
【0031】
モバイル放送受信機22は、電波塔12からのFMラジオ放送を受信して、そのコンテンツを出力可能であるとともに、近傍の基地局(図示せず)へ無線で接続されて、該基地局経由でインターネット28へ接続可能になっている。モバイル放送受信機22は、据置型放送受信機17と同様に、インターネット28を介してコンテンツを受信して、該コンテンツの映像及び音声をストリーミング技術によりそれぞれ内蔵スピーカ又はイヤホン及び表示部から出力する。モバイル放送受信機22は、GPS衛星23からのGPS電波を受信して、自機の現在地を測位する。
【0032】
グローバルサーバ26は、インターネット28へ接続され、後述の図6及び図7のURL検索用データベース及び人気URLランキング情報DB(データベース)を備え、モバイル放送受信機22からの送信要求に応じて、該当するIP型放送サーバ13のURLや人気URLランキング情報を、インターネット28を介してモバイル放送受信機22へ送信する。
【0033】
図1には、図示の簡便化のために、放送局11、据置型放送受信機17、モバイル放送受信機22及びGPS衛星23がそれぞれ1つずつしか記載されていないが、現実の放送システム10では、それらは多数、存在する。グローバルサーバ26も、後述の図5等で説明するように、都道府県ごととか、各放送局11別とかに複数、配備することができる。
【0034】
据置型放送受信機17及びモバイル放送受信機22が、放送波により受信するFMラジオ放送番組はアナログ信号受信であるのに対し、インターネット28を介してIP型放送サーバ13から受信してストリーミングにより出力するIP型放送はデジタル信号であるので、品質が高い。そこで、据置型放送受信機17及びモバイル放送受信機22は、同一の放送局11が放送波型放送及びIP型放送の両方を放送している場合には、IP型放送の方を優先して、出力する。なお、各放送局11が放送するIP型放送の放送地域は、法令上、該放送局11が放送する放送波型放送の放送地域と同一に制限され、据置型放送受信機17及びモバイル放送受信機22は、放送地域外の放送局11からの放送波型放送を出力することは禁止するようになっている。
【0035】
放送局11において放送波型放送及びIP型放送でそれぞれ放送するコンテンツについて想定される関係は次のとおりである。(a)IP型放送コンテンツは放送波コンテンツと同一である。(b)IP型放送コンテンツは放送波コンテンツに加えて映像や静止画像や広告情報など他のコンテンツを付加している。(c)IP型放送コンテンツは放送波コンテンツとは全く別のコンテンツである。
【0036】
図2はモバイル放送受信機22の主要部についてのブロック図である。モバイル放送受信機22は、ユーザに携帯されて、放送局11の放送対象地域に出入りする。放送局11のIP型放送は、該放送局11が該IP型放送に対応付けている放送波の放送対象地域にモバイル放送受信機22が存在するときのみ、モバイル放送受信機22から出力されるように的確に制御することが要望される。
【0037】
アンテナ32は電波塔12からのFMラジオ放送の電波を捕捉し、そのRF信号はチューナー部33へ送られる。チューナー部33は、主制御部35からの指示に従い所定周波数のRF信号を選択して、それをIF信号へ変換してから、復調部35へ送る。復調部35は、IF信号を復調して、音声信号を生成し、それを主制御部35へ送る。
【0038】
通信部37は、インターネット28(図1)と主制御部35との間に介在して、無線アンテナ38を介してインターネット28との間でデータを授受するとともに、主制御部35との間でデータを授受する。該データには、IP型放送サーバ13からのIP型放送のコンテンツデータが含まれる。現在地検出部39は、GPS衛星23(図1)からのGPS電波に基づき現在地を測位し、現在地情報を主制御部35へ送る。
【0039】
操作部43は、ユーザー操作を受付けるキー等を装備し、操作情報を主制御部35へ送る。表示制御部44は、主制御部35から表示情報に係る信号を供給され、該表示情報を表示装置45に表示する。音声制御部46は、主制御部35からの音声データを音声信号に変換し、スピーカ47へ送る。スピーカ47は、音声制御部46からの音声信号を音に変換して、出力する。
【0040】
ROM40には、プログラムや固定データが記録され、主制御部35はROM40の記録データを適宜読み出し可能になっている。RAM41は、主制御部35が演算処理中にデータを一時的に記憶するのに使用される。
【0041】
図3は放送システム10におけるデータの流れについての工程図である。IP型放送サーバ13は、放送局11がIP型放送のために使用しており、各IP型放送に対応付けて複数のURLを実装している。複数のURLは、例えばジャンル別(例:ニュース専用、音楽専用及びスポーツ専用等)や対象視聴者別(例:女性用、男性用、若者用、子供用、英語視聴者用)に差別化されている。電波塔12からの放送波が届くエリアは該放送波のFMラジオ放送の放送圏内となっている。モバイル放送受信機22は、現在、電波塔12からの放送波によるFMラジオ放送の放送圏内にある。
【0042】
モバイル放送受信機22が或る放送波の放送圏内にあるか否かは、モバイル放送受信機22の現在地を検出することにより調べることができる。例えば後述の図7のようなURL検索用データベースを使えば、現在地から、該現在地を放送圏とする可能性のあるFMラジオ放送局を把握することができる。なお、ここで「該現在地を放送圏とする可能性のある」と、述べたのは、放送対象地域ではないが、放送対象地域の隣接県等で放送波が受信できる地域が存在するので、放送対象地域と共にその隣接県等も考慮して、FMラジオ放送局を特定するからである。モバイル放送受信機22がURL検索用データベースを装備しておらず、グローバルサーバ26がURL検索用データベースを装備している場合には、グローバルサーバ26がモバイル放送受信機22からの現在地情報に基づきモバイル放送受信機22の現在地を放送対象地域としてIP型放送しているURLを調べて、該URLをモバイル放送受信機22へ通知することができる。URL通知には、URLの単独通知だけでなく、後述の人気URLランキング情報DBのようなハイパーリンク付きランキング情報とすることもできる。
【0043】
S61は、ユーザがモバイル放送受信機22の電源をオンにした時及びオン後にモバイル放送受信機22におけるFMラジオ放送の選局を切替えた時に実施される。S61では、ユーザがモバイル放送受信機22において選択した周波数のFMラジオ放送を電波塔12から受信するとともに、GPS衛星23からのGPS電波を受信する。モバイル放送受信機22はGPS電波から自機の現在地を測位する。次に、該FMラジオ放送の電波の受信強度を検出して、受信強度が所定の閾値以上であるか否かを判定する。受信強度が該閾値以上であれば、モバイル放送受信機22は、現在選択中の周波数のFMラジオ放送の放送対象地域、すなわち放送圏であると判断し、次のS62へ進む。これに対し、受信強度が該閾値未満であれば、現在選択中の周波数のFMラジオ放送の放送対象地域の外と判断し、S62以降の処理は中止し、選局したFMラジオ放送の音声をモバイル放送受信機22のスピーカ又はイヤホンから出力する。その出力品質は、受信強度が閾値未満であるので、当然のことながら、低い。
【0044】
S61からS62へ進むに当たり、GPS電波により現在地が測位可能であるか否かを判定し、この判定が正であれば、FMラジオ放送の電波の受信強度に関係なく、S62へ進み、この判定が否であれば、S62以降の処理は中止し、選局したFMラジオ放送の音声をモバイル放送受信機22のスピーカ又はイヤホンから出力することもできる。
【0045】
なお、FMラジオ放送の電波の受信強度が所定の閾値以上である場合には、現在地の測位が不可能であっても、S62へ進むようにしてもよい。全国レベルでは、同一の周波数に対して複数のFMラジオ放送が存在する可能性があるが、そのような場合に、複数のFMラジオ放送同士の距離は十分に離れており、ユーザがモバイル放送受信機22に住所等を登録することにより、同一周波数の複数のFMラジオ放送の内、登録住所に最も近いものをモバイル放送受信機22で選局中のFMラジオ放送と判断することができるからである。また、現在地において、所定の閾値以上の全部の周波数を調べ上げ、これと対応する放送圏はどの都道府県であるかをモバイル放送受信機22又はグローバルサーバ26において判断することもできる。
【0046】
S62では、モバイル放送受信機22における選択中の周波数の情報と現在地の情報とをインターネット28を介してグローバルサーバ26へ通知する。モバイル放送受信機22は、グローバルサーバ26のURLを予め記憶している。グローバルサーバ26は、(a)全国に1つだけ存在する場合、(b)全国に複数、存在する場合、(c)各都道府県に1つずつ存在する場合、又は(d)各都道府県の各放送局に対応して1つずつ存在する場合がある。
【0047】
図4はグローバルサーバ26が全国に1つだけ存在する場合の該グローバルサーバ26におけるデータベースの保有構造を示している。該保有構造では、グローバルサーバ26は、都道府県別のデータベースを1つずつ保有する。図4及び後述の図5におけるグローバルサーバ26のデータベースとは、URL検索用データベースと、URLランキングデータベースとを含む。
【0048】
図5はグローバルサーバ26が都道府県別に存在する場合の各グローバルサーバ26におけるデータベースの保有構造を示している。この場合、各グローバルサーバ26は、自機に割り当てられた都道府県のデータベースを1つだけ保有する。グローバルサーバ26のその他の配備例としては、グローバルサーバ26が1つのFMラジオ放送局専用に配備されたり、複数の近接都道府県同士をまとめた地域ブロック(例:関東、中部、近畿)ごとに1ずつ配備されたりする。
【0049】
モバイル放送受信機22は、全部のグローバルサーバ26のURLを記憶装置に記憶して、所定の基準に基づき選択したURLのグローバルサーバ26へアクセスする。アクセス先のグローバルサーバ26は、グローバルサーバ26が全国に1つしかない場合(図4の場合)には、当然に、該1つのグローバルサーバ26となる。グローバルサーバ26が全国に複数存在する場合(図5の場合)には、モバイル放送受信機22の現在地を担当地域とするグローバルサーバ26やモバイル放送受信機22における選択周波数の放送局を担当するグローバルサーバ26となる。この場合、モバイル放送受信機22は、各グローバルサーバ26に対してその担当地域や担当放送局がどの放送局であるかを検索することができるデータベースを保有する必要がある。
【0050】
図6はグローバルサーバ26が保有するURL検索用データベースの構造図、図7は図6のデータベース構造に具体的な情報が登録されたURL検索用データベースを示す図である。図6及び図7のURL検索用データベースは複数の都道府県についての情報を含んでおり、これは全国用又は地域ブロック用のグローバルサーバ26に対応させている。グローバルサーバ26が1つの都道府県のみに対応したものであれば、その1つの都道府県についてのURL検索用データベースで足りる。また、グローバルサーバ26が1つのFMラジオ放送局専用のものであれば、該FMラジオ放送局のみについてのURL検索用データベースで十分である。該URL情報データベースでは、IP型放送の配信元がURLで示しているが、これはURLに限定するものではなく、URLの代わりにIPアドレスなどのアクセス場所IDを使用することもできる。
【0051】
図6及び図7のURL検索用データベースでは、各FMラジオ放送局は都道府県単位で登録され、各FMラジオ放送局について、該FMラジオ放送局が放送対象地域としている都道府県、FMラジオ放送の周波数、IP型放送のコンテンツを配信するURLが分かるようになっている。各都道府県の各放送局がIP型放送のコンテンツをストリーム配信している1つ又は複数のURLでは、(a)放送波コンテンツと同一のコンテンツのみ、(b)放送波コンテンツに加えて映像や静止画像や広告情報など他のコンテンツを付加した複数コンテンツ、又は(c)放送波コンテンツとは全く別のコンテンツが据置型放送受信機17やモバイル放送受信機22へ配信される。
【0052】
FMラジオ放送局は、FMラジオ放送の放送波では、音声のみのコンテンツを放送するのに対し、IP型放送のコンテンツは、通常は、音声と映像との両方を含むコンテンツとなる。各FMラジオ放送局が複数のURLからIP型放送を実施している場合、各URLからはそれぞれ異なるコンテンツが配信される。各FMラジオ放送局は、例えば、ジャンル別(例:ニュース、音楽、スポーツ等)にURLを割り当てたり、URLごとに別の番組を放送したりすることができる。
【0053】
グローバルサーバ26は、モバイル放送受信機22からインターネット28を介して通知された該モバイル放送受信機22の現在地及び選択周波数に基づきURL情報データベースを参照し、該選択周波数のFMラジオ放送が何であるかを特定する。(a)モバイル放送受信機22の現在地を放送対象地域として選択周波数をFMラジオ放送の周波数とするFMラジオ放送局が見つからなかった場合、又は(b)見つかったが、該FMラジオ放送局がIP型放送のURLを1つも有していない場合には、グローバルサーバ26はその旨を、インターネット28を介してモバイル放送受信機22へ通知して、モバイル放送受信機22に対する処理を終了する。また、(c)見つかったFMラジオ放送局がURLを1つしか有していない場合には、グローバルサーバ26は該1つのURLを、インターネット28を介してモバイル放送受信機22へ通知して、モバイル放送受信機22に対する処理を終了する。これに対し、(d)見つかったFMラジオ放送局が複数のURLを有している場合には、グローバルサーバ26は人気URLランキング情報DBを生成する。グローバルサーバ26が人気URLランキング情報DBを生成する具体的な仕方は後述する。
【0054】
図8はグローバルサーバ26が作成したランキング情報を基にモバイル放送受信機22に表示されるランキング情報を示す。図3のS63では、グローバルサーバ26が作成したランキング情報がインターネット28及び基地局を介してモバイル放送受信機22へ送られる。そして、モバイル放送受信機22は、それを基に表示装置45にランキング情報を表示する。
【0055】
図8(a)はモバイル放送受信機22における選択周波数のFMラジオ放送局のIP型放送のみについてのランキング情報である。なお、グローバルサーバ26は、該FMラジオ放送局を、モバイル放送受信機22から通知のあった周波数及び現在地に基づき図7のURL検索用データベースを使って、特定して、図8(a)のランキング情報の基になる人気URLランキング情報DBを作成する。図8(b)はモバイル放送受信機22の現在地を放送対象地域内とする全部のFMラジオ放送局のIP型放送についてのランキング情報である。図8(b)では、モバイル放送受信機22のユーザが現在選択していない周波数のFMラジオ放送局であっても、モバイル放送受信機22の現在地を放送圏としているFMラジオ放送局であれば、ランキング対象に含められる。
【0056】
図8のランキング情報は、IP型放送の各URLについて、人気順に上から順番に並べられるリスト形式となっており、各URLの行には、URLと共に、該URLのIP型放送を実施しているFMラジオ放送局の名前、該FMラジオ放送局の放送波の周波数、及び人気順位が併せて表示される。モバイル放送受信機22のユーザは、モバイル放送受信機22の操作部を操作して、図8のリスト画面から所望のURLを選択して、実行キーを押下することにより、選択したURLへアクセスする。すなわち、図8の各URLにはハイパーリンク(hyperlink)が設定されている。
【0057】
図9はモバイル放送受信機22に表示される別のランキング情報である。図9(a)及び(b)共に、モバイル放送受信機22のユーザが現在選択していない周波数のFMラジオ放送局のIP型放送についてもそのランキング情報が表示される。ただし、図9(a)のランキング情報は放送局別のランキングとなっているのに対し、図9(b)のランキング情報は放送対象地域の全部のIP型放送をランキングしたものとなっている。図9の各URLの表記は、図8のように、長々しいURLの表記に代えて、愛称(例:"ニコちゃんチャンネル")等の呼び名で表示するようにしてもよい。その場合、各呼び名の箇所には、URLをハイパーリンクを埋め込んでおき、ユーザは呼び名を選択して実行キーを押したときに、リンク先のURLへアクセスするように仕組まれる。
【0058】
図8及び図9の人気URLランキング情報DBは、共に、各IP型放送について現時点で視聴している視聴者数を多い順に並べたものである。後述の図12のURL等送信処理方法95のS96における一定時間を例えば5分と設定し、各モバイル放送受信機22のユーザがIP型放送を連続5分以上、視聴したならば、該IP型放送についての視聴者であるとカウントする場合には、図8及び図9の人気URLランキング情報DBは、共に、各IP型放送について直近5分間にモバイル放送受信機22からグローバルサーバ26に各IP型放送について視聴有りの報告があった報告数を多い順に並べたものとなる。
【0059】
図3に戻って、S63の後、モバイル放送受信機22は、グローバルサーバ26から受信したランキング情報を表示装置45に直ちに表示するか、一旦、自機の記憶装置に保存しておいて、ユーザ指示等がありしだい表示装置45に表示する。S64では、ユーザがランキング情報から所望のURLを1つ選択し、これに伴い、モバイル放送受信機22は、選択されたURLへインターネット28を介してアクセスする。
【0060】
S65では、IP型放送サーバ13は、自機内のURLの内、モバイル放送受信機22からアクセス要求のあったURLのコンテンツ(例:動画・音声・静止画等)をモバイル放送受信機22へ配信し、モバイル放送受信機22は、ストリーミング技術を利用して、該コンテンツを再生する。
【0061】
モバイル放送受信機22は、IP型放送サーバ13のURLから受信したコンテンツについてのモバイル放送受信機22における連続再生時間、すなわち該コンテンツについてのユーザの連続視聴時間を測定する。そして、S66では、モバイル放送受信機22は、該連続視聴時間が所定の閾値以上になると、連続視聴されたコンテンツの配信元のURLと連続視聴のあった放送時間帯との情報とをグローバルサーバ26へ通知する。放送時間帯とは、例えば後述の図19〜図22に示すような30分ごとに区切った時間帯である。なお、グローバルサーバ26は、時計を内蔵しているので、モバイル放送受信機22からURLの通知を受信した時刻を測定することができる。したがって、受信時刻から放送時間帯を割り出す場合には、モバイル放送受信機22からグローバルサーバ26への放送時間帯情報の通知は省略することができる。
【0062】
図10はモバイル放送受信機22において実行される人気URLランキング情報DB表示処理方法75のフローチャートである。人気URLランキング情報DB表示処理方法75の実行タイミンクは、(a)モバイル放送受信機22のユーザがモバイル放送受信機22に電源投入した時、(b)FMラジオ放送の選局を切替えた時、(c)ユーザがモバイル放送受信機22において放送波によるFMラジオ放送を聴取している場合に、IP型放送の聴取に切り替える時、(d)ユーザが人気URLランキング情報DBの表示を指示した時である。モバイル放送受信機22では、放送波型放送よりIP型放送を優先して出力するようになっているが、ユーザ指示により(c)のように、放送波型放送を強制的に出力することもできる。
【0063】
人気URLランキング情報DB表示処理方法75の開始に伴い、人気URLランキング情報DB取得処理ルーチンR76が実行される。人気URLランキング情報DB取得処理ルーチンR76については、次の図11において詳説する。S77は、人気URLランキング情報DB取得処理ルーチンR76が終了しだい、実施され、自機の記憶装置に記憶されている人気URLランキング情報DBを読み出して、表示装置45に表示する。なお、人気URLランキング情報DB取得処理ルーチンR76のS86又はS90の実施により記憶装置内に人気URLランキング情報DBが保存されていない場合には、S77における人気URLランキング情報DBの表示は不可能になる。なお、人気URLランキング情報DBの表示は不可能になることは、モバイル放送受信機22においてIP型放送コンテンツの出力が禁止されていることを意味する。
【0064】
人気URLランキング情報DB表示処理方法75の終了後、モバイル放送受信機22のユーザは、表示装置45における人気URLランキング情報DBを見て、その中から所望のURL(通常のユーザはランキングが1番のURL)を選択する。これにより、モバイル放送受信機22は、該URLへアクセスして、該URLからIP型放送コンテンツをダウンロードし、表示装置45及びスピーカ又はイヤホンからそれぞれ該IP型放送コンテンツの映像及び音声を出力する。なお、このアクセス及びダウンロードは図3のS64,S65に対応する。
【0065】
図11は人気URLランキング情報DB取得処理ルーチンR76のフローチャートである。人気URLランキング情報DB取得処理ルーチンR76において、S82は図3のS62に対応している。S83,S84は図3のS63に対応している。
【0066】
S81では、現在地が判定可能であるか否かを判定し、可能の判定であれば、S82へ進み、不可能の判定であれば、S90へ進む。モバイル放送受信機22において現在地の判定が不可能になる場合とは、モバイル放送受信機22が地下街や施設内、ビルや山の影や谷間等、GPS衛星23からのGPS電波が届かない場所にあって、現在地を測位することができない場合である。現在地の判定が不可能である場合には、すなわち、現在地を特定できない場合には、モバイル放送受信機22がどの放送対象地域にあるのかが不明となるので、モバイル放送受信機22におけるIP型放送の出力や人気URLランキング情報DBの提示は中止することになる。したがって、その場合は、S90へ進み、モバイル放送受信機22の記憶装置に記憶されている人気URLランキング情報DBをクリア(消去)し、モバイル放送受信機22がどのIP型放送も出力できないようにする。
【0067】
S82では、モバイル放送受信機22の位置情報(現在地情報)とFM周波数(選択中のFMラジオ放送の周波数)を、インターネット28を介してグローバルサーバ26へ送信する。S83では、グローバルサーバ26から、関連するURLが存在しないというメッセージを受信したか否かを判定し、判定が正であれば、S90へ進み、否であれば、S84へ進む。関連するURLとは、モバイル放送受信機22における選局中のFMラジオ放送のIP型放送のURLであり、関連するURLが存在しないということは該FMラジオ放送がIP型放送を行っていないことを意味する。
【0068】
S84では,グローバルサーバ26から人気URLランキング情報DB(厳密には図8の人気URLランキング情報DBをモバイル放送受信機22において表示する基になるデータ)を受信したか否かを判定し、判定が正であれば、S87へ進み、否であれば、S85へ進む。S85では、S82における送信を実施してから一定時間以上経過したか否かを判定し、判定が正であれば、S86へ進み、否であれば、S83へ戻る。S85の判定が正であるということ、すなわち、S82を実施してから一定時間以上経過したにもかかわらず、グローバルサーバ26から人気URLランキング情報DBを受信しないということは、通信障害等のためにグローバルサーバ26から人気URLランキング情報DB、したがってモバイル放送受信機22の現在地を放送圏に含んでいるIP型放送の存否が不明であることを意味する。この場合は、S86へ進んで、前述のS90と同様に、記憶装置に記憶されている人気URLランキング情報DBをクリアして、モバイル放送受信機22からIP型放送コンテンツを一切、出力しないことにする。
【0069】
S87では、人気URLランキング情報DBは、自機の記憶装置にすでに存在しているか否かを判定し、判定が正であれば、S89へ進み、否であれば、S88へ進む。S88では、S84で受信した人気URLランキング情報DBを自機の記憶装置に新規に保存する。S89では、S84で受信した人気URLランキング情報DBへ自機の記憶装置の人気URLランキング情報DBを更新する。
【0070】
図12はURL等送信処理方法95のフローチャートである。URL等送信処理方法95はモバイル放送受信機22において実施され、URL等送信処理方法95の処理は図3のS66に対応する処理である。
【0071】
S96では、ユーザが同一のURLのコンテンツを連続して一定時間以上視聴したか否かを判定し、判定が正であれば、S97へ進み、否であれば、URL等送信処理方法95を終了して、URL等送信処理方法95の呼出し元のルーチンへ戻る。一定時間とは例えば5分である。S97では、S96の判定の基にしたURLと現在の時間帯情報を、インターネット28を介してグローバルサーバ26へ送信する。時間帯とは、例えば後述の図19〜図22に示されている30分ごとに区切った時間帯である。
【0072】
図13は人気URLランキング情報DB配信処理方法100のフローチャートである。人気URLランキング情報DB配信処理方法100はグローバルサーバ26において実施され、人気URLランキング情報DB配信処理方法100においてS101,S102は図3のS62に対応する。S105,S106の処理は図3のS63に対応する。なお、図13〜図18及び図23のフローチャートでは、モバイル放送受信機22を「端末」と呼んでいる。
【0073】
S101,S102では、モバイル放送受信機22からその位置情報(モバイル放送受信機22の現在地情報)及びモバイル放送受信機22において選局中のFMラジオ放送の周波数情報をそれぞれ取得する。S103では、取得した位置情報及び周波数情報に基づき図7のURL検索用データベースからインターネットサービス(IP型放送)にアクセス可能なURLを探す。該URLは、モバイル放送受信機22において選局中のFMラジオ放送の周波数を放送波周波数としてモバイル放送受信機22の現在地を放送圏とするFMラジオ放送が行っているIP型放送のURLである。
【0074】
S104では、インターネットサービスにアクセス可能なURLが存在するか否か、すなわちS103の探索の結果、該当するURLが見つかったか否かを判定し、判定が正であれば、S105へ進み、否であれば、S106へ進む。S105では、該当する複数のURLについての人気URLランキング情報DBをモバイル放送受信機22へ送信する。S106では、「ユーザが選択した放送局に関連するURLが存在しない」という通知をモバイル放送受信機22へ送信する。S105でモバイル放送受信機22へ送信する人気URLランキング情報DBは、図8(a)のものを想定しているが、図8(b)のものであってもかまわない。モバイル放送受信機22において選局中のFMラジオ放送のIP型放送でなくても、モバイル放送受信機22の現在地を放送圏とするFMラジオ放送のIP型放送であれば、ユーザの選択によりモバイル放送受信機22からの出力を許可してもよいからであり、ユーザも図8(a)より図8(b)の人気URLランキング情報DBの方が便利である場合があるからである。
【0075】
図14は人気URLランキング情報DB確立・更新処理方法110のフローチャートである。人気URLランキング情報DB確立・更新処理方法110はグローバルサーバ26において実施される。人気URLランキング情報DB確立・更新処理方法110においてS111の受信処理は図3のS66の送信処理に対応する。
【0076】
S111では、一定時間以上の連続視聴のあったURL(IP型放送のコンテンツ)とその時間帯情報をモバイル放送受信機22から受信したか否かを判定し、判定が正であれば、S112へ進み、否であれば、人気URLランキング情報DB確立・更新処理方法110を終了して、人気URLランキング情報DB確立・更新処理方法110の呼出し元のルーチンへ戻る。モバイル放送受信機22が、そこで現在出力中のIP型放送コンテンツの連続視聴(出力)時間が一定時間以上になったら、直ちにグローバルサーバ26へ通知する場合には、グローバルサーバ26は、その通知の受信時刻を該IP型放送コンテンツの視聴時間帯とし、モバイル放送受信機22はグローバルサーバ26への時間帯情報の通知は省略することができる。
【0077】
S112では、S111における通知対象のURLの人気URLランキング情報DBは自機(グローバルサーバ26)の記憶装置にすでに存在するか否かを判定し、判定が正であれば、S114へ進み、否であれば、S113へ進む。S113では、通知対象のURLについて人気URLランキング情報DBをグローバルサーバ26の記憶装置に新規に確立する。S114では、通知対象のURLについて今回の通知に基づきグローバルサーバ26の記憶装置の人気URLランキング情報DBを更新する。更新の具体的内容は、通知対象のURLのアクセス数を1だけインクリメントすることである。典型的には、通知対象のURLについてその視聴通知後、所定時間(例:5分)が経過したならば、該URLのアクセス数を1だけデクリメントし、これにより、アクセス数を直近所定時間の視聴者数として、人気URLランキング情報DBを生成する。
【0078】
なお、視聴者数カウンタにおける1ずつのインクリメントは、モバイル放送受信機22から視聴有りの通知を受信するごとに行うものの、1ずつのデクリメントは行わずに、放送時間帯が変わるごとに、視聴者数カウンタをリセットするようにすれば、直近所定時間における人気URLランキング情報DBではなく、現在の放送時間帯における人気URLランキング情報DBを作成することができる。
【0079】
前述の人気URLランキング情報DB表示処理方法75(図10)では、モバイル放送受信機22は、人気URLランキング情報DBを表示する必要が生じた時に(人気URLランキング情報DB表示処理方法75のS77)、モバイル放送受信機22がグローバルサーバ26に対し人気URLランキング情報DBの送信を要求し(人気URLランキング情報DB取得処理ルーチンR76)、グローバルサーバ26から人気URLランキング情報DBを取得すると、直ちに該人気URLランキング情報DBを表示装置45に表示している。これに対し、モバイル放送受信機22は、定期的に人気URLランキング情報DB取得処理ルーチンR76を実行して、自機の記憶装置の人気URLランキング情報DBを最新のものに更新しておき、人気URLランキング情報DBを表示する必要が生じた時に、該記憶装置から人気URLランキング情報DBを読み出して、表示装置45に表示することもできる。この具体的な処理を図15に示す。
【0080】
図15はモバイル放送受信機22がグローバルサーバ26から定期的に人気URLランキング情報DBを取得して自機の記憶装置に記憶しておき人気URLランキング情報DBを表示する必要が生じた時に該記憶装置から人気URLランキング情報DBを読み出す人気URLランキング情報DB表示処理方法120のフローチャートである。人気URLランキング情報DB表示処理方法120を利用する前提として、人気URLランキング情報DB取得処理ルーチンR76(図11)が、定期的に実行され、最新の人気URLランキング情報DBがモバイル放送受信機22の記憶装置に記憶されている。人気URLランキング情報DB表示処理方法120のS121では、記憶装置に記憶されている人気URLランキング情報DBを読み出して、表示装置45に表示する。
【0081】
モバイル放送受信機22が最新の人気URLランキング情報DBを定期的にグローバルサーバ26から取得し、自機の記憶装置の人気URLランキング情報DBを更新しておくことにより、モバイル放送受信機22はユーザから人気URLランキング情報DBの要求を受けた時に、一々、人気URLランキング情報DB取得処理を行わずに、直ちに人気URLランキング情報DBを表示することができる。
【0082】
モバイル放送受信機22は、グローバルサーバ26から人気URLランキング情報DBを取得するために、通常は、人気URLランキング情報DBの送信を要求するごとに、位置情報と選択周波数の情報とをグローバルサーバ26へ送信することになっている(参照:図11の人気URLランキング情報DB取得処理ルーチンR76のS82)。しかしながら、モバイル放送受信機22は、その移動にもかかわらず、同一の放送対象地域としての同一エリア内に留まる場合には、該エリア内における2回目以降のグローバルサーバ26への人気URLランキング情報DB送信要求時に、モバイル放送受信機22のID情報のみをグローバルサーバ26へ送信し、位置情報及び選択周波数情報の送信を省略して、送信データ量を低減させることができる。図16〜図18はグローバルサーバ26からインターネット28への人気URLランキング情報DB送信要求を改善した実施例に係る各フローチャートである。
【0083】
図16はモバイル放送受信機22が同一エリア内に留まっている場合の2回目以降の人気URLランキング情報DB要求信号送信処理方法130のフローチャートである。人気URLランキング情報DB要求信号送信処理方法130の実行の前に、1回目の人気URLランキング情報DB送信要求が行われており、該1回目の人気URLランキング情報DB送信要求では、モバイル放送受信機22からグローバルサーバ26へは、図11の人気URLランキング情報DB取得処理ルーチンR76のS82と同様のモバイル放送受信機22の位置情報(現在地情報)及び選択周波数情報の他に、モバイル放送受信機22のID情報がグローバルサーバ26へ送信されている。
【0084】
S131では、前回の人気URLランキング情報DB送信要求時のエリア(放送対象地域)に対して、移動後の現在地のエリアは同一であるか否かを判定し、判定が正であれば、S132へ進み、否であれば、人気URLランキング情報DB要求信号送信処理方法130を終了して、人気URLランキング情報DB要求信号送信処理方法130の呼出し元のルーチンへ戻る。S132では、グローバルサーバ26へ人気URLランキング情報DBの送信要求を送信する。該送信要求では、1回目の送信要求の場合のようなモバイル放送受信機22の位置情報(現在地情報)及び選択周波数情報は送信内容に含めず、モバイル放送受信機22のID情報のみを含める。
【0085】
図17は図16の人気URLランキング情報DB要求信号送信処理方法130の実行に伴いモバイル放送受信機22がグローバルサーバ26から人気URLランキング情報DBを取得した時に実行する人気URLランキング情報DB更新処理方法140のフローチャートである。S141では、グローバルサーバ26から人気URLランキング情報DBを取得する。S142では、記憶装置内の人気URLランキング情報DBを、S141で取得した人気URLランキング情報DBに更新する。
【0086】
図18は図16の人気URLランキング情報DB要求信号送信処理方法130に対応してグローバルサーバ26が実行する人気URLランキング情報DB配信処理方法150のフローチャートである。S151では、モバイル放送受信機22から人気URLランキング情報DBの送信要求信号を受信したか否かを判定し、判定が正であれば、S152へ進み、否であれば、人気URLランキング情報DB配信処理方法150を終了して、人気URLランキング情報DB配信処理方法150の呼出し元のルーチンへ戻る。
【0087】
S152では、要求信号内に端末ID(モバイル放送受信機22のID情報)だけが含まれているか否かを判定し、判定が正であれば、S154へ進み、否であれば、S153へ進む。S153の判定が正であるということは、今回の人気URLランキング情報DB送信要求は、モバイル放送受信機22が前回の人気URLランキング情報DB送信要求時と同一のエリア(放送対象地域)に留まっている場合の人気URLランキング情報DB送信要求であることを意味する。これに対し、S153の判定が否であるということは、今回の人気URLランキング情報DB送信要求は、モバイル放送受信機22が前回の人気URLランキング情報DB送信要求時とは別のエリア(放送対象地域)へ移動しており、該別のエリアからの1回目の人気URLランキング情報DB送信要求であることを意味する。
【0088】
S153では、モバイル放送受信機22からの要求信号に含まれている周波数情報及び位置(現在地)情報に基づき図7のURL検索用データベースを検索することにより、モバイル放送受信機22における選択放送局を特定し、該選択放送局がIP型放送しているURLについての人気URLランキング情報DBを探す。S153における処理対象の要求信号は、モバイル放送受信機22の変更後のエリアからの1回目の要求信号であるので、位置情報及び選択周波数情報の他に、端末ID(モバイル放送受信機22のID情報)が含まれている。グローバルサーバ26は、S153の実行と共に、モバイル放送受信機22について特定した選択放送局を端末IDに対応付けて記憶する。
【0089】
一方、S154では、モバイル放送受信機22からの要求信号に含まれている端末IDから、該端末IDに対応付けて記憶している選択放送局を記憶装置から読み出し、該選択放送局がIP型放送しているURLについての人気URLランキング情報DBを探す。
【0090】
S155では、S153又はS154の探索の結果、見つけた人気URLランキング情報DBを送信要求元のモバイル放送受信機22へ送信する。S155の後、人気URLランキング情報DB配信処理方法150の呼出し元のルーチンへ戻る。
【0091】
前述の図8及び図9の人気URLランキング情報DBについては、共に、各IP型放送について現時点(具体的には直近所定時間又は現在の放送時間帯)において視聴している視聴者数を多い順に並べたものである旨、説明したが、グローバルサーバ26は、別の種類の人気URLランキング情報DBを作成することができる。図19〜図22はグローバルサーバ26が時間帯別人気URLランキング情報DBを作成する説明図である。
【0092】
モバイル放送受信機22における前述の図12のURL等送信処理方法95のS97の実行に伴い、グローバルサーバ26は、図14の人気URLランキング情報DB確立・更新処理方法110のS111においてモバイル放送受信機22から該モバイル放送受信機22のユーザの視聴情報を入手する。該ユーザを"aさん"と呼ぶことにする。また、図12のURL等送信処理方法95のS96及び図14の人気URLランキング情報DB確立・更新処理方法110のS111における一定時間を5分とする。視聴者aさんが7時15分から7時45分までURL3にアクセスし、そのコンテンツを視聴していたとする。aさんは7時から7時半の間に5分以上視聴しているので1カウントする。また、aさんは7時半から8時の間にも5分以上視聴しているので1カウントする。こうして、グローバルサーバ26は、aさんについて図19の視聴情報を得ることができる。
【0093】
仮に、aさんが7時15分から7時34分の間、コンテンツ情報を視聴していたとしたら、aさんは7時から7時半の間は5分以上視聴しているので1カウントされるが、7時半から8時の間は5分以上視聴していない(4分しか視聴していない)ので、カウントされないことになる。このようにして、他のユーザb,c,・・・,zに対しても同様の方法でカウントしていくと、全ユーザa〜zに対して図20の視聴情報を得ることができる。
【0094】
次に、図20の時間帯別でかつURL別の視聴者数を基に、図21のような各時間帯別に視聴者数の多い順にURLをランキングした人気URLランキング情報DBが作成される。さらに、図21の人気URLランキング情報DBから、又は図20の視聴者数から直接に、図22のようなURLと時間帯とを対にして、URL−時間帯の対を視聴者数の多い順に並べた人気URLランキング情報DBを作成することもできる。
【0095】
なお、図21又は図22の人気URLランキング情報DBは、典型的には、1週間前の同じ曜日における時間帯別でかつURL別のものとしてモバイル放送受信機22のユーザに表示される。IP型放送コンテンツの番組は、通常、時間帯が同一であっても、曜日が異なれば、異なる番組となっているからである。同様に、時間帯別でなく、現時刻の人気URLランキング情報DBも、直近所定時間の人気URLランキング情報DBとせずに、1週間前の同時刻の人気URLランキング情報DBとすることができる。
【0096】
前述の図3の説明では、図7のURL検索用データベースはグローバルサーバ26が装備し、モバイル放送受信機22は、装備せず、グローバルサーバ26からのURL表示付き人気URLランキング情報DBを取得したり、ハイパーリンク埋め込みの人気URLランキング情報DBを取得したりして、所望のIP型放送のURLへアクセスするようになっている。これに対し、モバイル放送受信機22が図7のURL検索用データベースを装備してもよい。その場合、グローバルサーバ26は、図7のURL検索用データベースを装備してもいてもよいし、装備していなくてもよい。
【0097】
モバイル放送受信機22が図7のURL検索用データベースを装備し、グローバルサーバ26は図7のURL検索用データベースを装備せず単に人気URLランキング情報DBを作成するのみである場合の放送システムについて説明する。この場合、モバイル放送受信機22における人気URLランキング情報DBの表示処理は図10の人気URLランキング情報DB表示処理方法75と同一である。これに対し、グローバルサーバ26における人気URLランキング情報DBの送信要求受信処理及び作成処理は図13の人気URLランキング情報DB配信処理方法100とは異なる。また、モバイル放送受信機22において人気URLランキング情報DBを表示し、ユーザが人気URLランキング情報DBから所望のIP型放送を選択した時には、モバイル放送受信機22は、該選択IP型放送に対応付けられるURLを自機のURL検索用データベースにおいて検索してから、検索したURLへアクセスすることになる。
【0098】
図23はグローバルサーバ26がURL検索用データベースを未装備であり単に人気URLランキング情報DB作成及びその送信を行うだけの人気URLランキング情報DB配信処理方法160のフローチャートである。グローバルサーバ26がURL検索用データベースを装備しないことにより、人気URLランキング情報DB配信処理方法160では、モバイル放送受信機22における選択周波数がどのFMラジオ放送であるかは特定することができないが、グローバルサーバ26における選択周波数と現在地とから選択周波数の放送局を判別することができる。また、人気URLランキング情報DBの作成は、選択周波数の放送局を他の放送局と判別できれば、可能である。
【0099】
S161では、モバイル放送受信機22から人気URLランキング情報DBの送信要求信号を受信したか否かを判定し、判定が正であれば、S162へ進み、否であれば、人気URLランキング情報DB配信処理方法160を終了して、人気URLランキング情報DB配信処理方法160の呼出し元のルーチンへ戻る。S162では、モバイル放送受信機22からの人気URLランキング情報DB送信要求信号に、位置情報(モバイル放送受信機22の現在地情報)及び選択周波数が含まれず、端末IDだけしか含まない要求信号であるか否かを判定し、判定が正であれは、S164へ進み、否であれば、S163へ進む。モバイル放送受信機22は、同一エリア(同一の放送対象地域)に留まっている場合、最初の人気URLランキング情報DB送信要求には、位置情報及び選択周波数情報と共に端末ID(モバイル放送受信機22のID情報)を含ませ、2回目以降の人気URLランキング情報DB送信要求では、位置情報及び選択周波数情報は省略して、端末IDのみを含ませる。
【0100】
S163では、モバイル放送受信機22からの要求信号に含まれている周波数情報及び位置情報の対に対応付けられる人気URLランキング情報DBを探索する。また、該周波数情報及び該位置情報の対を、モバイル放送受信機22からの要求信号に含まれている端末IDを対応付けて記憶する。S164では、端末IDから、それに対応付けられて記憶している周波数情報及び位置情報の対を呼び出し、該対に対応付けられる人気URLランキング情報DBを探索する。
【0101】
S165では、該当する人気URLランキング情報DBが存在するか否か、すなわちS163又はS164における探索の結果、該当する人気URLランキング情報DBが見つかったか否かを判定し、判定が正であれば、S166へ進み、否であれば、S167へ進む。S166では、該当する複数のURLについての人気URLランキング情報DBをモバイル放送受信機22へ送信する。S167では、「関連する人気URLは存在しない」という通知をモバイル放送受信機22へ送信する。
【0102】
図24は放送システム190の構成図である。放送システム190は放送受信機191、ランキング情報提供サーバ192及びIP型放送サーバ193を備える。放送受信機191、ランキング情報提供サーバ192及びIP型放送サーバ193はネットワーク194を介して相互に接続され、ネットワーク194を介してデータを相互に送受自在になっている。放送システム190の具体例は放送システム10であり、放送受信機191、ランキング情報提供サーバ192、IP型放送サーバ193及びネットワーク194の具体例は、それぞれモバイル放送受信機22、グローバルサーバ26、IP型放送サーバ13及びインターネット28である。放送受信機191は車載型や据置型であってもよい。
【0103】
放送受信機191は、アクセスランキング情報要求手段200、アクセスランキング情報取得手段201、アクセスランキング情報提示手段202、IP型放送コンテンツ入手手段203及びIP型放送コンテンツ出力手段204を備える。放送受信機191は、さらにアクセス情報通知手段208を備えることもできる。
【0104】
アクセスランキング情報要求手段200は、現在地が特定可能であれば、ユーザ選択の放送波の放送局を判別することができる放送受信機情報を含むアクセスランキング情報送信要求を、ネットワーク194を介してランキング情報提供サーバ192に要求する。アクセスランキング情報取得手段201は、ランキング情報提供サーバ192へのアクセスランキング情報送信要求後、要求対象のアクセスランキング情報を、ネットワーク194を介してランキング情報提供サーバ192から取得する。アクセスランキング情報提示手段202は、アクセスランキング情報をユーザに提示する。IP型放送コンテンツ入手手段203は、アクセスランキング情報に基づきユーザが選択したIP型放送サーバ193へアクセスして該IP型放送サーバ193からIP型放送コンテンツを入手する。IP型放送コンテンツ出力手段204はIP型放送コンテンツを出力する。
【0105】
アクセスランキング情報要求手段200は、ユーザ選択の周波数の放送波の受信強度が所定の閾値未満である場合には、放送受信機191の現在地は該放送波の放送局の放送対象地域外と判断して、ランキング情報提供サーバ192へのアクセスランキング情報送信要求を中止してもよい。アクセスランキング情報要求手段200は、また、ユーザ選択の周波数の放送波の受信強度が所定の閾値以上である場合には、放送受信機191の現在地は該放送波の放送局の放送対象地域内と判断して、ランキング情報提供サーバ192へのアクセスランキング情報送信要求を実行することができる。
【0106】
現在地が特定可能であるということは、特定した現在地から該現在地を放送対象地域とする放送局が判明するので、各IP型放送についてそれを放送受信機からの出力を許容できるか否かが分かることを意味する。ユーザ選択の放送波の放送局を判別することができる放送受信機情報とは例えば該放送波の周波数及び放送受信機191の現在地の情報である。放送受信機情報は、放送波の放送局を他の放送局と判別することができれば足り、該放送局が具体的にどの放送局であるかが分かるものでなくてもよい。なお、ランキング情報提供サーバ192は、自機に図7のURL検索用データベースを装備している場合には、該放送局が具体的にどの放送局であるかが分かるが、自機に図7のURL検索用データベースを装備していない場合には、該放送局が具体的にどの放送局であるかが分からない。
【0107】
アクセスランキング情報提示手段202におけるユーザへのアクセスランキング情報の提示は、視覚表示に限定されない、聴覚出力であってもよい。アクセスランキング情報は、例えば(a)各放送受信機191における選択周波数の放送局のIP型放送をランキング対象とするアクセスランキング情報(例:図8(a))、又は(b)各放送受信機191の現在地を放送圏とする全部の放送局の全部のIP型放送をランキング対象とするアクセスランキング情報(例:図8(b))である。
【0108】
アクセス情報通知手段208は、所定時間(例:5分)以上、連続出力したIP型放送についてアクセス有りのアクセス情報を、ネットワーク194を介してランキング情報提供サーバ192へ通知する。
【0109】
アクセスランキング情報提示手段202によるアクセスランキング情報は、アクセスランキング情報取得手段201がランキング情報提供サーバ192からアクセスランキング情報を取得したら直ちに提示しなくてもよい。例えば、アクセスランキング情報取得手段201は、一定時間間隔でランキング情報提供サーバ192へアクセスして自機の記憶装置のアクセスランキング情報を更新することにし、アクセスランキング情報提示手段202は、アクセスランキング情報を提示する必要が生じた時に、記憶装置からアクセスランキング情報を読み出して該アクセスランキング情報を提示するようにしてもよい。これにより、アクセスランキング情報を提示する必要が生じてから、ランキング情報提供サーバ192へアクセスしてアクセスランキング情報を取得する必要がなくなり、アクセスランキング情報を提示するまでの時間を短縮することができるとともに、最新のアクセスランキング情報を提示することができる。
【0110】
アクセスランキング情報要求手段200は、ユーザ選択の放送波に変更がなく該放送波の放送圏に留まっている場合には、最初のアクセスランキング情報送信要求では、放送受信機情報に、自機のID情報、自機の現在地情報、及び選択周波数情報を含め、2回目以降のアクセスランキング情報送信要求では、放送受信機情報から現在地情報及び選択周波数情報を省略する。放送受信機191が同一の放送圏に留まっている場合には、放送システム190が作成するアクセスランキング情報のランキング付け対象のIP型放送に変化はない。したがって、放送受信機191は、自機のID情報をランキング情報提供サーバ192へ送信すれば、ランキング情報提供サーバ192は該当のアクセスランキング情報を支障なく作成して、それをID情報の放送受信機191へ送信することができるとともに、放送受信機191からランキング情報提供サーバ192への伝送データを低減することができる。
【0111】
典型的には、放送受信機191は、IP型放送サーバ193へのアクセス場所情報についてのデータベースは保有せず、該アクセス場所情報はランキング情報提供サーバ192から入手するようになっている。アクセス場所とは、例えばURLやIPアドレスである。アクセス場所情報は変更(追加及び削除も含む。)されることがあるとともに、全国におけるIP型放送の個数は多大となる。放送受信機191がIP型放送サーバ193へのアクセス場所情報データベースを保有する場合には、ユーザが該データベースを最新のものに維持する手間が増えるとともに、更新が遅れて、間違ったアクセス場所情報となっていて、アクセスに不都合が起き得るが。このような問題は、該データベースをランキング情報提供サーバ192に装備させることにより解消することができる。さらに、放送受信機191の記憶装置の容量を低減することも可能になる。
【0112】
ランキング情報提供サーバ192は、アクセスランキング情報データベース214、要求受信手段215、アクセスランキング情報生成手段216及びアクセスランキング情報送信手段217を備える。ランキング情報提供サーバ192はさらにアクセス情報受信手段220及びアクセスランキング情報データベース作成手段221を備えることもできる。
【0113】
アクセスランキング情報データベース214は、IP型放送についてのアクセスランキング情報を作成する際の基になる情報を保有する。要求受信手段215は、放送受信機191における選択周波数の放送局を判別することができる放送受信機情報を含むアクセスランキング情報送信要求を、ネットワーク194を介して受信する。アクセスランキング情報生成手段216は、放送受信機情報から判別した放送局のIP型放送についてのアクセスランキング情報をアクセスランキング情報データベース214に基づき作成する。アクセスランキング情報送信手段217は、アクセスランキング情報をアクセスランキング情報送信要求元の放送受信機191へ、ネットワーク194を介して送信する。
【0114】
典型的には、アクセス情報受信手段220は、各放送受信機191における各IP型放送についてのアクセス有りのアクセス情報を、ネットワーク194を介して受信する。これに対し、アクセスランキング情報データベース作成手段221はアクセス情報に基づきアクセスランキング情報データベース214を構築しかつ更新する。この具体例は、図14の人気URLランキング情報DB確立・更新処理方法110である。
【0115】
好ましくは、アクセスランキング情報生成手段216は、放送受信機191のID情報、放送受信機191の現在地情報及び放送受信機191の選択周波数情報を含む放送受信機情報に対して、現在地情報及び選択周波数情報から選択周波数の放送局を判別して、該放送局のIP型放送についてのアクセスランキング情報を作成するとともに、判別した放送局をID情報に対応付けて記憶する。アクセスランキング情報生成手段216は、また、放送受信機191の現在地情報及び放送受信機191の選択周波数情報が含まれない放送受信機情報に対して、該ID情報に対応付けられて記憶されている放送局のIP型放送についてのアクセスランキング情報を作成する。
【0116】
放送受信機191において選択放送波型放送に変更がなく、放送受信機191が該選択放送波型放送の放送波の放送圏に留まっている場合には、アクセスランキング情報のランキング対象のIP型放送に変化がないので、ランキング情報提供サーバ192は、放送受信機191の現在地情報及び放送受信機191の選択周波数情報について1回、受信して、それらから判別した選択周波数の放送局を放送受信機191のID情報に対応付けて記憶しておけば、以降は、放送受信機191のID情報のみを受信すれば、アクセスランキング情報の作成の基にする選択周波数の放送局を知ることができる。
【0117】
図25は放送システム制御方法240のフローチャートである。放送システム制御方法240は放送システム190に適用される。放送システム制御方法240は、放送受信機191において実行される放送受信機制御方法241と、ランキング情報提供サーバ192において実行されるランキング情報提供サーバ制御方法242とを備える。
【0118】
放送受信機制御方法241において、S247では、現在地が特定可能であるか否かを判定し、判定が正であれば、S248へ進み、否であれば、放送受信機制御方法241を終了する。S248では、該放送波の放送局を判別することができる放送受信機情報を含むアクセスランキング情報送信要求を、ネットワーク194を介してランキング情報提供サーバ192に要求する。この要求に対して、ランキング情報提供サーバ192においてランキング情報提供サーバ制御方法242が実行され、ランキング情報提供サーバ192は、選択周波数の放送局のIP型放送についてのアクセスランキング情報を、ネットワーク194を介して放送受信機191へ送る。放送受信機制御方法241では、S249において該アクセスランキング情報を取得する。
【0119】
S250では、アクセスランキング情報をユーザに提示する。S251では、アクセスランキング情報に基づきユーザが選択したIP型放送サーバ193へアクセスして該IP型放送サーバ193からIP型放送コンテンツを入手する。S252では、IP型放送コンテンツを出力する。
【0120】
ランキング情報提供サーバ制御方法242において、S259では、放送受信機191における選択周波数の放送局を判別することができる放送受信機情報を含むアクセスランキング情報送信要求を、ネットワーク194を介して受信する。S260では、放送受信機情報から判別した放送局のIP型放送についてのアクセスランキング情報をアクセスランキング情報データベースに基づき作成する。S261では、アクセスランキング情報をアクセスランキング情報送信要求元の放送受信機191へ、ネットワーク194を介して送信する。
【0121】
S247、S248の処理は、放送受信機191のアクセスランキング情報要求手段200の機能に対応している。S249〜S252の処理はそれぞれアクセスランキング情報取得手段201〜IP型放送コンテンツ出力手段204の機能にそれぞれ対応している。アクセスランキング情報要求手段200〜IP型放送コンテンツ出力手段204の各手段の機能について述べた具体的態様は対応ステップの処理についての具体的態様としても適用可能である。
【0122】
S259〜S261処理はランキング情報提供サーバ192の要求受信手段215〜アクセスランキング情報送信手段217の機能に対応している。要求受信手段215〜アクセスランキング情報送信手段217の各手段の機能について述べた具体的態様は対応ステップの処理についての具体的態様としても適用可能である。
【0123】
放送受信機制御方法241では、放送受信機191のアクセス情報通知手段208に対応する処理を実行するステップを適宜、追加可能である。該ステップは、S252の後に追加される。ランキング情報提供サーバ制御方法242では、ランキング情報提供サーバ192のアクセス情報受信手段220及びアクセスランキング情報データベース作成手段221に対応する処理を実行するステップを適宜、追加可能である。該ステップは、S261の後に追加される。
【0124】
本発明を適用したプログラムは、コンピュータを放送受信機191又はランキング情報提供サーバ192の各手段として機能させる。本発明を適用した別のプログラムは、放送受信機制御方法241又はランキング情報提供サーバ制御方法242の各ステップをコンピュータに実行させる。
【0125】
なお、本発明は上述した実施の形態のみに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更(付加及び削除も含む。)が可能であることは言うまでもない。
【0126】
本明細書は様々な範囲及びレベルの発明を開示している。それら発明は、本明細書で説明した様々な技術的範囲及び具体的レベルの各装置及び各方法だけでなく、拡張ないし一般化の範囲で、各装置及び各方法から独立の作用、効果を奏する1つ又は複数の要素を抽出したものや、1つ又は複数の要素を拡張ないし一般化の範囲で変更したものや、さらに、各装置間及び各方法間で1つ又は複数の要素の組合せを入れ換えたものを含む。
【符号の説明】
【0127】
190:放送システム、191:放送受信機、192:ランキング情報提供サーバ、193:IP型放送サーバ、194:ネットワーク、200:アクセスランキング情報要求手段、201:アクセスランキング情報取得手段、202:アクセスランキング情報提示手段、203:IP型放送コンテンツ入手手段、204:IP型放送コンテンツ出力手段、208:アクセス情報通知手段、214:アクセスランキング情報データベース、215:要求受信手段、216:アクセスランキング情報生成手段、217:アクセスランキング情報送信手段、220:アクセス情報受信手段、221:アクセスランキング情報データベース作成手段、240:放送システム制御方法、241:放送受信機制御方法、242:ランキング情報提供サーバ制御方法。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
現在地が特定可能であれば、ユーザ選択の放送波の放送局を判別することができる放送受信機情報を含むアクセスランキング情報送信要求を、ネットワークを介してランキング情報提供サーバに要求するアクセスランキング情報要求手段、
前記ランキング情報提供サーバへのアクセスランキング情報送信要求後、要求対象のアクセスランキング情報を、前記ネットワークを介して前記ランキング情報提供サーバから取得するアクセスランキング情報取得手段、
前記アクセスランキング情報をユーザに提示するアクセスランキング情報提示手段、
前記アクセスランキング情報に基づきユーザが選択したIP型放送サーバへアクセスして該IP型放送サーバからIP型放送コンテンツを入手するIP型放送コンテンツ入手手段、及び
前記IP型放送コンテンツを出力するIP型放送コンテンツ出力手段、
を備えることを特徴とする放送受信機。
【請求項2】
所定時間以上、連続出力したIP型放送についてアクセス有りのアクセス情報を、ネットワークを介して前記ランキング情報提供サーバへ通知するアクセス情報通知手段、
を備えることを特徴とする請求項1記載の放送受信機。
【請求項3】
前記アクセスランキング情報取得手段は、一定時間間隔で前記ランキング情報提供サーバへアクセスして自機の記憶装置のアクセスランキング情報を更新し、
前記アクセスランキング情報提示手段は、前記記憶装置からアクセスランキング情報を読み出して該アクセスランキング情報を提示することを特徴とする請求項1又は2記載の放送受信機。
【請求項4】
前記放送受信機情報送信手段は、ユーザ選択の放送波に変更がなく該放送波の放送圏に留まっている場合には、最初のアクセスランキング情報送信要求では、前記放送受信機情報に、自機のID情報、自機の現在地情報、及び選択周波数情報を含め、2回目以降のアクセスランキング情報送信要求では、前記放送受信機情報から現在地情報及び選択周波数情報を省略することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の放送受信機。
【請求項5】
IP型放送サーバについてのアクセス場所情報は、自機に保有せず、前記ランキング情報提供サーバから入手するようになっている請求項1〜4のいずれか1項に記載の放送受信機。
【請求項6】
IP型放送についてのアクセスランキング情報を作成する際の基になる情報を保有するアクセスランキング情報データベース、
放送受信機におけるユーザ選択の放送波の放送局を判別することができる放送受信機情報を含むアクセスランキング情報送信要求を、ネットワークを介して受信する要求受信手段、
前記放送受信機情報から判別した放送局のIP型放送についてのアクセスランキング情報を前記アクセスランキング情報データベースに基づき作成するアクセスランキング情報作成手段、及び
アクセスランキング情報をアクセスランキング情報送信要求元の放送受信機へ、前記ネットワークを介して送信するアクセスランキング情報送信手段、
を備えることを特徴とするランキング情報提供サーバ。
【請求項7】
各放送受信機における各IP型放送についてのアクセス有りのアクセス情報を、ネットワークを介して受信するアクセス情報受信手段、
前記アクセス情報に基づき前記アクセスランキング情報データベースを構築しかつ更新するアクセスランキング情報データベース作成手段、
を備えることを特徴とする請求項6記載のランキング情報提供サーバ。
【請求項8】
前記アクセスランキング情報作成手段は、前記放送受信機のID情報、前記放送受信機の現在地情報、及び前記放送受信機の選択周波数情報を含む放送受信機情報に対して、現在地情報及び選択周波数情報から選択周波数の放送局を判別して該放送局のIP型放送についてのアクセスランキング情報を作成するとともに、判別した放送局をID情報に対応付けて記憶し、また、前記放送受信機の現在地情報及び前記放送受信機の選択周波数情報が含まれない放送受信機情報に対して、該ID情報に対応付けられて記憶されている放送局のIP型放送についてのアクセスランキング情報を作成することを特徴とする請求項6又は7記載のランキング情報提供サーバ。
【請求項9】
請求項1〜5のいずれか1項に記載の放送受信機と請求項6〜8のいずれか1項に記載のランキング情報提供サーバとを備える放送システム。
【請求項10】
前記アクセスランキング情報は、各放送受信機における選択周波数の放送局のIP型放送をランキング対象とするアクセスランキング情報であることを特徴とする請求項9記載の放送システム。
【請求項11】
前記アクセスランキング情報は、各放送受信機の現在地を放送圏とする全部の放送局の全部のIP型放送をランキング対象とするアクセスランキング情報であることを特徴とする請求項9記載の放送システム。
【請求項12】
現在地が特定可能であれば、ユーザ選択の放送波の放送局を判別することができる放送受信機情報を含むアクセスランキング情報送信要求を、ネットワークを介してランキング情報提供サーバに要求するアクセスランキング情報要求ステップ、
前記ランキング情報提供サーバへのアクセスランキング情報送信要求後、要求対象アクセスランキング情報を、前記ネットワークを介して前記ランキング情報提供サーバから取得するアクセスランキング情報取得ステップ、
前記アクセスランキング情報をユーザに提示するアクセスランキング情報提示ステップ、
前記アクセスランキング情報に基づきユーザが選択したIP型放送サーバへアクセスして該IP型放送サーバからIP型放送コンテンツを入手するIP型放送コンテンツ入手ステップ、及び
前記IP型放送コンテンツを出力するIP型放送コンテンツ出力ステップ、
を備えることを特徴とする放送受信機制御方法。
【請求項13】
放送受信機における選択周波数の放送局を判別することができる放送受信機情報を含むアクセスランキング情報送信要求を、ネットワークを介して受信する要求受信ステップ、
前記放送受信機情報から判別した放送局のIP型放送についてのアクセスランキング情報をアクセスランキング情報データベースに基づき作成するアクセスランキング情報作成ステップ、及び
アクセスランキング情報をアクセスランキング情報送信要求元の放送受信機へ、前記ネットワークを介して送信するアクセスランキング情報送信ステップ、
を備えることを特徴とするランキング情報提供サーバ制御方法。
【請求項14】
請求項1〜5のいずれか1項に記載の放送受信機の各手段としてコンピュータを機能させるプログラム。
【請求項15】
請求項6〜8のいずれか1項に記載のランキング情報提供サーバの各手段としてコンピュータを機能させるプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【公開番号】特開2011−49896(P2011−49896A)
【公開日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−197432(P2009−197432)
【出願日】平成21年8月27日(2009.8.27)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
【出願人】(308036402)JVC・ケンウッド・ホールディングス株式会社 (1,152)
【Fターム(参考)】