説明

放送通信連携受信装置

【課題】通信経由で取得したアプリケーションを、放送局から放送される番組とは独立して起動及び制御することができる放送通信連携受信装置を提供する。
【解決手段】放送通信連携受信装置2は、アプリケーション起動情報サーバ4のアドレスが記憶されているアプリケーション起動情報サーバアドレス記憶手段205aと、アプリケーションリストを取得するアプリケーションリスト取得手段207と、アプケーション起動情報を取得するアプリケーション起動情報取得手段211と、アプリケーション起動情報を参照して、アプリケーションサーバ3からアプリケーションを取得するアプリケーション取得手段213と、アプリケーションを実行するアプリケーション実行手段214と、アプリケーション実行手段214によって実行されるアプリケーションの起動状態を制御するアプリケーション制御手段212と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、放送局から受信した放送波と通信回線から受信したデータとを連携させて表示等する放送通信連携受信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年の放送のデジタル化と通信のブロードバンド化の進展に伴い、放送通信連携サービスの実現に向けた研究開発が行われている。このような放送通信連携サービスでは、放送と通信という異なる伝送路を用いてコンテンツを配信し、デジタルテレビやパーソナルコンピュータ等の受信機に、それら複数のコンテンツを合わせて同時に表示することが考えられている。例えば、ウィジェット(又はガジェット)やブラウザなどのアプリケーションプログラムを用い、放送により配信されたコンテンツである放送番組の表示画面上に、通信により配信された文字情報や動画などの通信コンテンツを重ね合わせて表示することなどが想定される。
【0003】
従来、デジタル放送で表示されたアプリケーションの起動状態(開始又は終了等の動作)を制御するためのアプリケーション起動情報として、制御情報を記述したAIT(Application Information Table:アプリケーション情報テーブル)によりアプリケーション
を制御して表示することが知られている(非特許文献1)。この技術によれば、AIT内でアプリケーションごとに格納されている制御コードを用いることにより、放送局側から放送通信連携受信装置に対してアプリケーションのライフサイクルに関する処理を知らせ、アプリケーションのライフサイクルを動的に制御することが可能となる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】(社)電波産業会、“アプリケーション情報テーブル(AIT)(Application Information Table)”、“デジタル放送におけるアプリケーション実行環境標準規格(ARIB STD−B23 1.2版)”、第二部、第10章、10.16.1、平成21年7月29日
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記した規格に基づく構成では、放送局側から放送通信連携受信装置に対して放送と共に伝送されたAIT(アプリケーション起動情報)の制御コードに従って、アプリケーションのライフサイクルを制御する構成となっていた。したがって、前記した規格に基づく構成では、通信経由でアプリケーションを取得し、取得した当該アプリケーションのライフサイクルを、放送局から放送されている番組とは独立して制御するとともに、それらのコンテンツを同時に画面上に表示することはできなかった。つまり、前記した規格に基づく構成では、ユーザが選択したアプリケーションを放送番組とは独立して、AIT(アプリケーション起動情報)に従って制御する手法は提示されていなかった。
【0006】
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであって、通信経由で取得したアプリケーションを、放送局から放送される番組とは独立して起動及び制御することができる放送通信連携受信装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するために請求項1に係る放送通信連携受信装置は、コンテンツを含む放送データを放送送信装置から受信するとともに、当該コンテンツとは独立して実行されるアプリケーションを含む通信データをアプリケーションサーバから受信する放送通信連携受信装置であって、アプリケーション起動情報サーバアドレス記憶手段と、アプリケーションリスト取得手段と、アプリケーション起動情報取得手段と、アプリケーション取得手段と、アプリケーション実行手段と、アプリケーション制御手段と、を備える構成とした。
【0008】
このような構成によれば、放送通信連携受信装置は、アプリケーションリスト取得手段によって、ユーザによるリモコンの操作に従って、アプリケーション起動情報サーバアドレス記憶手段に記憶されているアプリケーション起動情報サーバのアドレスを読み出し、当該アドレスに存在するアプリケーション起動情報サーバからアプリケーションリストを取得する。また、アプリケーション起動情報取得手段によって、アプリケーションリストの中から、ユーザによるリモコンの操作に従って選択されたアプリケーションを制御対象とするアプリケーション起動情報をアプリケーション起動情報サーバから取得する。また、アプリケーション取得手段によって、アプリケーション起動情報を参照して、アプリケーションサーバからアプリケーションを取得する。また、アプリケーション実行手段によって、アプリケーションを実行する。また、アプリケーション制御手段によって、アプリケーション起動情報に記述された制御コードに従って、アプリケーション実行手段によって実行されるアプリケーションの起動状態を制御する。
【0009】
したがって、請求項1に係る放送通信連携受信装置は、ユーザによるリモコンの操作をトリガとしてアプリケーションリストを取得し、当該アプリケーションリストの中からユーザによるリモコンの操作に従って選択されたアプリケーションを起動及び制御することができる。
【0010】
また、請求項2に係る放送通信連携受信装置は、請求項1に係る放送通信連携受信装置において、アプリケーション起動情報記憶手段と、アプリケーション記憶手段と、を備える構成とした。
【0011】
このような構成によれば、放送通信連携受信装置は、アプリケーション起動情報記憶手段によって、アプリケーション起動情報サーバから取得されたアプリケーション起動情報を格納する。また、アプリケーション記憶手段によって、アプリケーションサーバから取得されたアプリケーションを格納する。また、アプリケーション制御手段によって、ユーザによるリモコンの操作に従って選択されたアプリケーションがアプリケーション記憶手段に格納されているか否か判断し、当該アプリケーションがアプリケーション記憶手段に格納されている場合には、当該アプリケーションを制御対象とするアプリケーション起動情報をアプリケーション起動情報記憶手段から読み出し、読み出した当該アプリケーション起動情報に記述された制御コードに従って、アプリケーション実行手段によって実行されるアプリケーションの起動状態を制御する。
【0012】
したがって、請求項2に係る放送通信連携受信装置は、ユーザによるリモコンの操作に従って選択されたアプリケーションがアプリケーション記憶手段に既に格納されている場合には、選択されたアプリケーション及び、当該アプリケーションを制御対象とするアプリケーション起動情報をさらに取得する必要はない。
【0013】
また、請求項3及び請求項4に係る放送通信連携受信装置は、請求項1又は請求項2に係る放送通信連携受信装置において、アプリケーション起動情報サーバリスト取得手段を備える構成とした。
【0014】
請求項3に係る放送通信連携受信装置は、アプリケーション起動情報サーバリスト取得手段によって、通信回線に接続されている複数のアプリケーション起動情報サーバと通信可能であり、当該複数のアプリケーション起動情報サーバのアドレスを管理する管理サーバから、ユーザによるリモコンの操作に従って、アプリケーション起動情報サーバのリストを取得する。また、アプリケーションリスト取得手段によって、複数のアプリケーション起動情報サーバのリストの中から、ユーザによるリモコンの操作に従って選択されたアプリケーション起動情報サーバからアプリケーションリストを取得する。また、アプリケーション起動情報取得手段によって、アプリケーションリストの中から、ユーザによるリモコンの操作に従って選択されたアプリケーションを制御対象とするアプリケーション起動情報を、アプリケーション起動情報サーバから取得する。そして、アプリケーション取得手段によって、アプリケーション起動情報取得手段が取得したアプリケーション起動情報を参照して、アプリケーションサーバからアプリケーションを取得する。
【0015】
したがって、請求項3に係る放送通信連携受信装置は、ユーザによるリモコンの操作をトリガとしてアプリケーション起動情報サーバのリストを取得し、当該アプリケーション起動情報サーバのリストの中からユーザにより選択されたアプリケーション起動情報サーバからアプリケーションリストを取得することができる。さらに、取得したアプリケーションリストの中からユーザにより選択されたアプリケーションを実行及び制御することができる。
【0016】
請求項4に係る放送通信連携受信装置は、アプリケーション起動情報サーバリスト取得手段によって、通信回線に接続されている複数のアプリケーション起動情報サーバと通信可能であり、当該複数のアプリケーション起動情報サーバのアドレスを管理する管理サーバから、ユーザによるリモコン操作に従って、アプリケーション起動情報サーバのリストを取得する。また、アプリケーションリスト取得手段によって、アプリケーション起動情報サーバリストに含まれる複数のアプリケーション起動情報サーバのアドレスを参照して、当該アドレスに対応するそれぞれのアプリケーション起動情報サーバからアプリケーションリストを取得する。また、アプリケーション起動情報取得手段によって、アプリケーションリストの中から、ユーザによるリモコンの操作に従って選択されたアプリケーションを制御対象とするアプリケーション起動情報を、アプリケーション起動情報サーバから取得する。そして、アプリケーション取得手段によって、アプリケーション起動情報取得手段が取得したアプリケーション起動情報を参照して、アプリケーションサーバからアプリケーションを取得する。
【0017】
したがって、請求項4に係る放送通信連携受信装置は、ユーザによるリモコンの操作をトリガとしてアプリケーション起動情報サーバのリストを取得し、各アプリケーション起動情報サーバからアプリケーションリストを取得することができる。さらに、取得したアプリケーションリストの中からユーザにより選択されたアプリケーションを実行及び制御することができる。
【発明の効果】
【0018】
請求項1に係る発明によれば、放送通信連携受信装置のアプリケーション起動情報サーバアドレス記憶手段に、予めアプリケーション起動情報サーバのアドレスが記憶されているため、ユーザによるリモコンの操作をトリガとして通信経由でアプリケーションリストを取得して表示させ、ユーザが選択したアプリケーションを起動及び制御することができる。すなわち、請求項1に係る発明によれば、ユーザが希望する任意のタイミングでアプリケーションを取得し、放送局から放送される番組とは独立して当該アプリケーションを起動及び制御することができる。
【0019】
請求項2に係る発明によれば、ユーザにより選択されたアプリケーションを速やかに実行することができる。また、アプリケーション及びアプリケーション起動情報を重複して記憶することがなくなるため、記憶領域を有効に利用することができる。
【0020】
請求項3に係る発明によれば、ユーザによるリモコンの操作をトリガとして通信経由でアプリケーション起動情報サーバのリストを取得し、ユーザが選択したアプリケーション起動情報サーバからアプリケーションリストを取得して表示することができる。したがって、ユーザは所望のアプリケーションを選択して、希望する任意のタイミングで当該アプリケーションを実行させることができる。
【0021】
請求項4に係る発明によれば、ユーザによるリモコンの操作をトリガとして通信経由でアプリケーション起動情報サーバのリストを取得し、さらに各アプリケーション起動情報サーバからアプリケーションリストを取得して表示することができる。したがって、ユーザは所望のアプリケーションを選択して、希望する任意のタイミングで当該アプリケーションを実行させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の第1実施形態及び第2実施形態に係る放送通信連携受信装置の内部構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係る放送通信連携受信装置の動作を示すフローチャートである。
【図3】本発明の第2実施形態に係る放送通信連携受信装置の動作を示すフローチャートである。
【図4】本発明の第3実施形態及び第4実施形態に係る放送通信連携受信装置の内部構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の第3実施形態に係る放送通信連携受信装置の動作を示すフローチャートである。
【図6】本発明の第4実施形態に係る放送通信連携受信装置の動作を示すフローチャートである。
【図7】本発明の第5実施形態及び第6実施形態に係る放送通信連携受信装置の内部構成を示すブロック図である。
【図8】本発明の第5実施形態に係る放送通信連携受信装置の動作を示すフローチャートである。
【図9】本発明の第6実施形態に係る放送通信連携受信装置の動作を示すフローチャートである。
【図10】本発明の第7実施形態に係る放送通信連携受信装置の内部構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明の実施形態に係る放送通信連携受信装置について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の説明において、同一の構成については同一の名称及び符号を付し、詳細な説明を省略する。また、図1、図4、図7、図10に示すブロック図では、「アプリケーション起動情報」を省略して「アプリ起動情報」と記載している。
【0024】
[第1実施形態]
以下、第1実施形態に係る放送通信連携受信装置2について、図1及び図2を参照しながら詳細に説明する。放送通信連携受信装置2は、図1に示すように、放送波Wを介して、放送送信装置1から放送データとして放送される映像・音声及びデータを受信し、利用者に対して提示するものである。また、放送通信連携受信装置2は、通信回線Nを介して所定のアプリケーションを取得し、利用者に対して提示する。ここで、アプリケーションとは、放送通信連携受信装置2を実行環境として動作するソフトウェアである。
【0025】
ここで、放送通信連携受信装置2の具体的な説明を行う前に、その周辺のシステム構成について説明する。放送送信装置1は、図1に示すように、放送通信連携受信装置2に対して、放送波Wによって放送データを送信するものである。また、アプリケーションサーバ3は、所定のアプリケーションを予め記憶し、放送通信連携受信装置2に対して、通信回線Nを介して当該アプリケーションを送信するものである。アプリケーション起動情報サーバ4は、アプリケーションの起動状態を制御するためのアプリケーション起動情報を予め記憶し、放送通信連携受信装置2に対して、通信回線Nを介して当該アプリケーション起動情報を送信するものである。
【0026】
ここで、アプリケーション起動情報とは、アプリケーションを特定するとともに、アプリケーションを制御するための付加的な情報を含んだデータである。すなわち、アプリケーション起動情報には、制御対象となるアプリケーションを識別するためのアプリケーションIDと、当該アプリケーションが格納されているアプリケーションサーバ3のアドレス(ロケーション情報)と、アプリケーションを制御するための付加的な情報等が記述されている。
【0027】
放送通信連携受信装置2は、図1に示すように、放送受信手段201と、放送信号解析手段202と、映像・音声復号手段203と、データ放送復号手段204と、記憶手段205と、操作制御手段206と、アプリケーションリスト取得手段207と、通信送受信手段208と、リスト制御手段209と、合成表示手段210と、アプリケーション起動情報取得手段211と、アプリケーション制御手段212と、アプリケーション取得手段213と、アプリケーション実行手段214と、を備えている。
【0028】
放送受信手段201は、放送送信装置1から放送波W(放送データ)を受信するものである。放送受信手段201は、具体的には、放送送信装置1から放送波W(放送データ)を受信、復調し、誤り訂正やTMCC(Transmission and Multiplexing Configuration Control)復号等の復号を行い、これをMPEG−2のTS(Transport Stream:トラン
スポートストリーム)として、図1に示す放送信号解析手段202に出力する。
【0029】
放送信号解析手段202は、デジタル放送の放送信号を解析するものである。放送信号解析手段202は、具体的には、映像・音声及びデータが多重化されたTSをPES(Packetized Elementary Stream)データと、セクション(Section)データと、に分離する
。そして、放送信号解析手段202は、図1に示すように、PESデータを映像・音声復号手段203に出力するとともに、セクションデータをデータ放送復号手段204に出力する。
【0030】
映像・音声復号手段203は、放送受信手段201で受信し、復調された映像・音声を復号するものである。映像・音声復号手段203は、例えば映像・音声がMPEG−2の符号化方式によって符号化されている場合、MPEG−2の復号を行い、図1に示すように、表示可能な出力形式の映像・音声データとして合成表示手段210に出力する。
【0031】
データ放送復号手段204は、放送受信手段201で受信し、復調されたデータ(データファイル)を復号するものである。ここで、日本のデータ放送として放送されるデータファイルは、マークアップ言語であるBMLで記述されている。そこで、このデータ放送復号手段204は、具体的にはBMLを解析するBML解析手段として機能し、図1に示すように、BMLを表示可能な出力形式に変換したデータ(データ放送データ)を合成表示手段210に出力する。
【0032】
記憶手段205は、アプリケーション起動情報サーバのアドレス、アプリケーションリスト、アプリケーション起動情報、アプリケーション等を記憶している。また、記憶手段205には、例えば、アプリケーション制御手段212等を動作させるためのプログラムが格納されている。記憶手段205は、アプリケーション起動情報サーバアドレス記憶手段205aと、アプリケーションリスト記憶手段205bと、アプリケーション起動情報記憶手段205cと、アプリケーション記憶手段205dと、を備える。
【0033】
アプリケーション起動情報サーバアドレス記憶手段205aには、図1に示すアプリケーション起動情報サーバ4のアドレスが予め記憶されており、アプリケーションリスト取得手段207に出力可能に構成されている。アプリケーション起動情報サーバアドレス記憶手段205aは、データを記憶することができるメモリ、ハードディスク等で具現される。
なお、アプリケーションリスト記憶手段205b、アプリケーション起動情報記憶手段205c、アプリケーション記憶手段205dの説明については、放送通信連携受信装置2内における信号の流れに従い、後記する。
【0034】
操作制御手段206は、外部のリモコンReの入力手段を介したユーザの操作に従って、アプリケーションリスト取得手段207、リスト制御手段209等の動作を制御するものである。例えば、操作制御手段206は、ユーザによるリモコンReの操作により、アプリケーションリストを表示させる所定のボタンが押下されるか否かを監視し、当該ボタンが押下された場合には、対応するキーコードをアプリケーションリスト取得手段207に出力して、アプリケーションリストを取得するように指示する。つまり、ユーザがリモコンReの所定のボタンを押下する操作がアプリケーションリストを取得する際のトリガとなる。また、操作制御手段206は、外部のモニタMoに表示されたアプリケーションリスト(詳細は後記する。)を見たユーザが、リモコンReの上下方向移動ボタン(図示せず)を押下した場合に、当該操作に対応するキーコードをアプリケーション選択手段209bに対して出力する。詳細については後記するが、これによって、ユーザはリモコンReの決定ボタン(図示せず)を押下した場合に、どのアプリケーションが選択されるのかを知ることができる。
【0035】
アプリケーションリスト取得手段207は、通信送受信手段208及び通信回線Nを介してアプリケーション起動情報サーバ4からアプリケーションリストを取得するものである。アプリケーションリスト取得手段207は、ユーザによるリモコンReの操作に従って、操作制御手段206からアプリケーションリストを取得する旨の指示があった場合に、アプリケーション起動情報サーバアドレス記憶手段205aからアプリケーション起動情報サーバ4のアドレスを参照して、当該アプリケーション起動情報サーバ4の位置を特定し、アプリケーションリストを要求する。ここで、アプリケーションリストは、アプリケーションのIDと、当該アプリケーションの内容を放送通信連携受信装置2のモニタMoに表示させる際に必要となる情報とを含んでいる。アプリケーションの内容を放送通信連携受信装置2のモニタMoに表示させる際に必要となる情報とは、アプリケーションの内容を示す文字情報(例えば、「ニュース」という文字。)をモニタMoに表示させる際に必要となる文字コード等である。
アプリケーションリスト取得手段207は、通信回線N及び通信送受信手段208を介してアプリケーション起動情報サーバ4からアプリケーションリストを取得し、アプリケーションリスト記憶手段205bに格納する。
【0036】
通信送受信手段208は、図1に示すように、通信回線Nを介してデータの通信を行うものである。通信送受信手段208は、例えば、TCP/IPの通信プロトコルによってデータの送受信を行う。
【0037】
アプリケーションリスト記憶手段205bには、図1に示すアプリケーションリスト取得手段207によって取得されたアプリケーションリストが記憶され、リスト制御手段209に出力可能に構成されている。なお、アプリケーションリスト記憶手段205bは、記憶手段205に含まれ、データを記憶することができるメモリ、ハードディスク等で具現される。
【0038】
リスト制御手段209は、アプリケーションリストをモニタMoに表示し、リモコンReの操作により特定のアプリケーションを選択可能とするために必要となる情報の入出力を制御するものである。リスト制御手段209は、アプリケーションリスト表示手段209aと、アプリケーション選択手段209bと、を備える。
【0039】
アプリケーションリスト表示手段209aは、アプリケーションリスト取得手段207によって取得され、アプリケーションリスト記憶手段205bに格納されたアプリケーションリストを読み出して、合成表示手段210に出力する。上記で説明したように、アプリケーションリストは、各アプリケーションIDと、それぞれのアプリケーションの内容を放送通信連携受信装置2のモニタMoに表示させる際に必要となる情報(文字コードなど)を含んでいる。なお、モニタMoの画面におけるアプリケーションリストの位置を示す情報やアプリケーションリストのレイアウト等は、放送通信連携受信装置2の記憶手段205の図示しない記憶領域に予め記憶されている。アプリケーションリストは、モニタMoの中の所定の位置(例えば右下の位置)に、複数のアプリケーションの各内容を示す文字情報等がリスト表示されることにより示される。
【0040】
アプリケーション選択手段209bは、例えば、ユーザがリモコンReの上下方向移動ボタン(図示せず)を押下した場合に、ユーザの操作に対応して特定のアプリケーションを強調して表示させるための信号を合成表示手段210に出力する。これによって、ユーザは、操作制御手段206の決定ボタン(図示せず)を押下した場合に、どのアプリケーションが選択されるのかを知ることができる。また、アプリケーション選択手段209bは、モニタMoに表示されたアプリケーションリストの中から、ユーザがリモコンReを操作(決定ボタン(図示せず)の押下)することにより選択したアプリケーションのIDをアプリケーション起動情報取得手段211に出力する。
【0041】
合成表示手段210は、映像・音声、データ及びアプリケーションを合成するものである。合成表示手段210は、具体的には図1に示すように、映像・音声復号手段203から入力される映像・音声データと、データ放送復号手段204から入力されるデータ放送データと、アプリケーション実行手段214から入力される描画データ及び音声データと、リスト制御手段209から入力されるアプリケーションリストのデータとを合成し、モニタMo及びスピーカSpにそれぞれ出力する。
【0042】
アプリケーション起動情報取得手段211は、アプリケーション起動情報サーバ4から、アプリケーションを取得及び制御するためのアプリケーション起動情報を取得するものである。アプリケーション起動情報取得手段211は、通信回線N及び通信送受信手段208を介してアプリケーション起動情報サーバ4からアプリケーション起動情報を取得し、アプリケーション起動情報記憶手段205cに格納する。具体的には、アプリケーション起動情報取得手段211は、ユーザがリモコンReを操作することにより選択したアプリケーションのIDがアプリケーション選択手段209bから入力された場合に、当該アプリケーションを制御対象とするアプリケーション起動情報をアプリケーション起動情報サーバ4から取得してアプリケーション起動情報記憶手段205cに格納する。なお、ユーザにより選択されたアプリケーションを制御対象とするアプリケーション起動情報には、当該アプリケーションのIDが記述されている。
【0043】
アプリケーション起動情報記憶手段205cには、図1に示すアプリケーション起動情報取得手段211によって取得されたアプリケーション起動情報が記憶され、アプリケーション制御手段212に出力可能に構成されている。なお、アプリケーション起動情報記憶手段205cは、記憶手段205に含まれ、データを記憶することができるメモリ、ハードディスク等で具現される。
【0044】
アプリケーション制御手段212は、アプリケーション起動情報記憶手段205cから読み出したアプリケーション起動情報に記述されているアプリケーションIDと、当該アプリケーションが格納されているアプリケーションサーバ3のアドレスと、を参照し、アプリケーション取得手段213に対して、アプリケーションサーバ3からアプリケーションを取得する旨の指示を行う。また、アプリケーション制御手段212は、放送通信連携受信装置2で実行されるアプリケーションのライフサイクル(アプリケーションがロード、実行されて終了するまでの過程)を制御する。アプリケーションのライフサイクルは、アプリケーション起動情報に記述されているアプリケーション制御コード(図示せず)に従って制御される。
【0045】
アプリケーション取得手段213は、アプリケーションサーバ3から特定のアプリケーションを取得するものである。アプリケーション取得手段213は、具体的には図1に示すように、アプリケーション制御手段212からの指示に従って、通信送受信手段208及び通信回線Nを介して、アプリケーションサーバ3からアプリケーションを取得する。上記で説明したように、アプリケーション制御手段212からの指示には、制御対象となるアプリケーションのアプリケーションIDと、当該アプリケーションが格納されたアプリケーションサーバ3のアドレスと、が含まれている。したがって、アプリケーション取得手段213は、アプリケーション制御手段212からの指示に従って、ユーザが選択したアプリケーションをアプリケーションサーバ3から取得することができる。
【0046】
アプリケーション記憶手段205dには、図1に示すアプリケーション取得手段213によって取得されたアプリケーションが記憶され、アプリケーション実行手段214に出力可能に構成されている。なお、アプリケーション起動情報記憶手段205dは、記憶手段205に含まれ、データを記憶することができるメモリ、ハードディスク等で具現される。
【0047】
アプリケーション実行手段214は、アプリケーションを実行するものである。具体的には、アプリケーション実行手段214は、アプリケーション取得手段213によって取得されたアプリケーションをアプリケーション制御手段212の指示に従って実行する。そして、アプリケーション実行手段214は、図1に示すように、実行したアプリケーションの描画データ及び音声データ(例えばアプリケーション実行時の効果音等のデータ)を合成表示手段210に出力する。
【0048】
以上のような構成を備える放送通信連携受信装置2は、ユーザによるリモコンReの操作に従って操作制御手段206に入力される信号をトリガとして通信経由でアプリケーションリストを取得して表示させ、ユーザが選択したアプリケーションを実行することができる。つまり、通信経由で取得したアプリケーションを、放送送信装置1から放送される番組とは独立して制御することができる。
【0049】
以下、放送通信連携受信装置2の動作について、図2を参照(適宜図1も参照)しながら簡単に説明する。なお、以下の説明では、放送通信連携受信装置2の動作について、アプリケーションの実行に関係する処理を中心に説明し、それ以外の処理についての説明は適宜省略する。
【0050】
放送通信連携受信装置2は、ユーザによるリモコンReの操作に従って、操作制御手段206によりアプリケーションリストの取得要求があるか否かを判断する(ステップS11)。操作制御手段206を介してアプリケーションリストの取得要求がない場合には(ステップS11→No)、放送通信連携受信装置2は、アプリケーションリストの取得要求があるまで待機する。操作制御手段206を介してアプリケーションリストの取得要求があった場合(ステップS11→Yes)、放送通信連携受信装置2は、アプリケーション起動情報サーバ4からアプリケーションリストを取得する(ステップS12)。次に、放送通信連携受信装置2は、ステップS12で取得したアプリケーションリストを合成表示手段210によってモニタMoに表示する(ステップS13)。
【0051】
次に、放送通信連携受信装置2は、ユーザによるリモコンReの操作に従って、操作制御手段206によりアプリケーションの選択がなされたか否かを判断する(ステップS14)。操作制御手段206を介してアプリケーションの選択がなされない場合には(ステップS14→No)、放送通信連携受信装置2は、アプリケーションの選択がなされるまで待機する。なお、図示は省略したが、操作制御手段206を介してアプリケーションの選択がなされない場合において(ステップS14→No)、ユーザがリモコンReのキャンセルボタン(図示せず)を押下した場合、放送通信連携受信装置2は、アプリケーション起動情報及びアプリケーションを取得することなく、終了する。
また、操作制御手段206を介してアプリケーションの選択がなされた場合には(ステップS14→Yes)、放送通信連携受信装置2は、アプリケーション起動情報サーバ4から、ステップS14で選択されたアプリケーションに対応するアプリケーション起動情報を取得する(ステップS15)。次に、放送通信連携受信装置2は、ステップS15で取得したアプリケーション起動情報を参照して、アプリケーションをアプリケーションサーバ3から取得する(ステップS16)。次に、放送通信連携受信装置2は、アプリケーション実行手段214によってアプリケーションを実行するとともに、アプリケーション制御手段212によって当該アプリケーションの起動状態を制御する。
【0052】
以上のような動作を行うことにより、本実施形態に係る放送通信連携受信装置2によれば、アプリケーション起動情報サーバアドレス記憶手段205aに、予めアプリケーション起動情報サーバ4のアドレスが記憶されているため、ユーザによるリモコンReの操作をトリガとして通信経由でアプリケーションリストを取得して表示させ、ユーザが選択したアプリケーションを起動及び制御することができる。すなわち、本実施形態に係る放送通信連携受信装置2によれば、ユーザが希望する任意のタイミングでアプリケーションを取得し、放送送信装置1から放送される番組とは独立して当該アプリケーションを起動及び制御することができる。
【0053】
[第2実施形態]
以下、第2実施形態に係る放送通信連携受信装置2について、図3を参照しながら簡単に説明する。本実施形態に係る放送通信連携受信装置2の構成は、図1に示す第1実施形態に係る放送通信連携受信装置2の場合と同様であるが、その動作が第1実施形態と異なる。したがって、第2実施形態に係る放送通信連携受信装置2の構成については説明を省略し、その動作について第1実施形態の場合と異なる部分を説明する。
【0054】
本実施形態に係る放送通信連携受信装置2では、ユーザが選択したアプリケーションに関する情報(アプリケーション及びアプリケーション起動情報)が記憶手段205に既に格納されている場合にはアプリケーション等を重複して取得せず、記憶手段205に既に格納されている情報を用いてアプリケーションを実行する。
【0055】
図3に示すステップS21〜S24は、図2に示すステップS11〜S14と同様であるから、その説明を省略する。図3のステップS24で、操作制御手段206を介してアプリケーションの選択がなされた場合(ステップS24→Yes)、放送通信連携受信装置2は、ステップS24で選択されたアプリケーションがアプリケーション記憶手段205dに既に格納されているか否か判断する(ステップS25)。これは、ユーザが操作制御手段206を操作することによって選択したアプリケーションのIDがアプリケーション選択手段209bから入力された場合に、アプリケーション制御手段212が、当該アプリケーションIDに対応するアプリケーションがアプリケーション記憶手段205dに格納されているか否かを判断することにより行われる。つまり、アプリケーション制御手段212は、アプリケーション記憶手段205dに記憶されている各アプリケーションのIDと、ユーザが選択したアプリケーションのIDとを逐次比較する。
【0056】
ステップS24で選択されたアプリケーションがアプリケーション記憶手段205dに既に存在する場合には(ステップS25→Yes)、放送通信連携受信装置2は、アプリケーション実行手段214によって当該アプリケーションを実行するとともに、アプリケーション制御手段212によって当該アプリケーションの起動状態を制御する(ステップS26)。なお、アプリケーション起動情報はアプリケーションに先立って取得されているため、アプリケーションがアプリケーション記憶手段205dに格納されている場合には、当該アプリケーションを起動させるためのアプリケーション起動情報も、アプリケーション起動情報記憶手段205cに既に格納されていることになる。ステップS24で選択されたアプリケーションがアプリケーション記憶手段205に存在しない場合には(ステップS25→Yes)、放送通信連携受信装置2は、アプリケーション起動情報サーバ4から、ステップS24で選択されたアプリケーションに対応するアプリケーション起動情報を取得する(ステップS27)。次に、放送通信連携受信装置2は、ステップS27で取得したアプリケーション起動情報を参照して、アプリケーションをアプリケーションサーバ3から取得し(ステップS28)、ステップS26に進む。
【0057】
なお、上記のステップS25では、ユーザが選択したアプリケーションのIDに対応するアプリケーションがアプリケーション記憶手段205dに格納されているか否かを判断することとしたが、これに限らない。例えば、上記のステップS25で、ユーザが選択したアプリケーションのIDが記述されたアプリケーション起動情報がアプリケーション起動情報記憶手段205cに格納されているか否かを判断してもよい。そして、ユーザが選択したアプリケーションのIDが記述されたアプリケーション起動情報がアプリケーション起動情報記憶手段205cに既に格納されている場合には、当該アプリケーション起動情報を参照してアプリケーション記憶手段205dから対応するアプリケーションを読み出して実行及び制御する。
【0058】
以上のような動作を行うことにより、本実施形態に係る放送通信連携受信装置2によれば、ユーザにより選択されたアプリケーションが既にアプリケーション記憶手段205dに記憶されている場合には、通信送受信手段208及び通信回線Nを介してアプリケーション起動情報及びアプリケーションを取得する必要がない。したがって、放送通信連携受信装置2は、ユーザにより選択されたアプリケーションをアプリケーション記憶手段205dから直接的に読み出し、アプリケーション起動情報に従って速やかに実行することができる。また、放送通信連携受信装置2は、アプリケーション及びアプリケーション起動情報を、記憶手段205に重複して記憶することがなくなるため、記憶手段205の記憶領域を有効に利用することができる。
【0059】
[第3実施形態]
以下、第3実施形態に係る放送通信連携受信装置2Aについて、図4及び図5を参照しながら簡単に説明する。放送通信連携受信装置2Aは、図4に示すように、記憶手段205の代わりに記憶手段205Aを備え、リスト制御手段209の代わりにリスト制御手段209Aを備え、アプリケーション起動情報サーバリスト取得手段215をさらに備える以外は、第1実施形態に係る放送通信連携受信装置2と同様の構成を備えている。従って、以下の説明では、放送通信連携受信装置2と重複する構成については詳細な説明を省略し、放送通信連携受信装置2との相違点を中心に説明を行う。
【0060】
本実施形態の前提として、図4に示すように、アプリケーション起動情報サーバ4Aが単数又は複数存在し、管理サーバ5と通信可能となっている。管理サーバ5には、各アプリケーション起動情報サーバ4Aのリストが格納されている。ここで、アプリケーション起動情報サーバ4Aのリストとは、各アプリケーション起動情報サーバのアドレスと、当該アプリケーション起動情報サーバの名称等を放送通信連携受信装置2AのモニタMoに表示させる際に必要となる情報と、が対応付けられた情報である。管理サーバ5は、通信回線Nを介して放送通信連携受信装置2Aからアプリケーション起動情報サーバリストの取得要求があった場合に、各アプリケーション起動情報サーバ4Aのリストを通信回線Nを介して放送通信連携受信装置2Aに通知可能となっている。
【0061】
記憶手段205Aは、アプリケーション起動情報サーバアドレス記憶手段205aの代わりに管理サーバアドレス記憶手段205e、アプリケーション起動情報サーバリスト記憶手段205fを備える以外は、図1に示す記憶手段205と同様の構成を備えている。したがって、当該相違点について主に説明し、重複した説明を省略する。
【0062】
管理サーバアドレス記憶手段205eには、管理サーバ5のアドレスが記憶され、アプリケーション起動情報サーバリスト取得手段215に出力可能に構成されている。なお、管理サーバアドレス記憶手段205eは、データを記憶することができるメモリ、ハードディスク等で具現される。
【0063】
アプリケーション起動情報サーバリスト記憶手段205fには、図4に示すアプリケーション起動情報サーバリスト取得手段215によって取得されたアプリケーション起動情報サーバリストが記憶され、リスト制御手段209Aに出力可能に構成されている。なお、アプリケーション起動情報サーバリスト記憶手段205fは、データを記憶することができるメモリ、ハードディスク等で具現される。
【0064】
アプリケーション起動情報サーバリスト取得手段215は、通信送受信手段208及び通信回線Nを介して管理サーバ5にアプリケーション起動情報サーバ4Aのリストを取得するものである。アプリケーション起動情報サーバリスト取得手段215は、ユーザによるリモコンReの操作に従って、操作制御手段206によってアプリケーション起動情報サーバリストの取得要求があった場合に、管理サーバアドレス記憶手段205eから管理サーバ5のアドレスを読み出して参照し、アプリケーション起動情報サーバ4Aのリストを取得する。上記で説明したように、アプリケーション起動情報サーバ4Aのリストとは、管理サーバ5に格納されている各アプリケーション起動情報サーバのアドレスと、当該アプリケーション起動情報サーバ4Aの名称等を放送通信連携受信装置2AのモニタMoに表示させる際に必要となる情報と、が対応付けられた情報である。アプリケーション起動情報サーバリスト取得手段215は、通信回線N及び通信送受信手段208を介して管理サーバ5から上記のアプリケーション起動情報サーバリストを取得し、アプリケーション起動情報サーバリスト記憶手段205fに格納する。
【0065】
リスト制御手段209Aは、アプリケーション起動情報サーバリスト表示手段209c、アプケーション起動情報サーバ選択手段209dをさらに備える以外は、図1に示すリスト制御手段209と同様の構成を備えている。したがって、当該相違点について主に説明し、重複した説明を省略する。
【0066】
アプリケーション起動情報サーバリスト表示手段209cは、アプリケーション起動情報サーバリスト取得手段215によって取得され、アプリケーション起動情報サーバリスト記憶手段205fに格納されたアプリケーション起動情報サーバ4Aのリストを読み出して、合成表示手段210に出力する。上記で説明したように、アプリケーション起動情報サーバ4Aのリストは、各アプリケーション起動情報サーバのアドレスと、当該アプリケーション起動情報サーバの名称等を放送通信連携受信装置2AのモニタMoに表示させる際に必要となる情報(文字コードなど)と、が対応付けられた情報である。
【0067】
アプリケーション起動情報サーバ選択手段209dは、例えば、ユーザがリモコンReの上下方向移動ボタン(図示せず)を押下した場合に、ユーザの操作に対応して特定のアプリケーション起動情報サーバ4Aの名称を強調して表示させるための信号を合成表示手段210に出力する。これによって、ユーザは、操作制御手段206の決定ボタン(図示せず)を押下した場合に、どのアプリケーション起動情報サーバ4Aが選択されるのかを知ることができる。また、アプリケーション起動情報サーバ選択手段209dは、モニタMoに表示されたアプリケーション起動情報サーバリストの中から、ユーザがリモコンReを操作することにより選択したアプリケーション起動情報サーバ4Aのアドレスをアプリケーション起動情報取得手段211に出力する。なお、上記の説明ではアプリケーション起動情報サーバ4Aの名称をモニタMoに表示させることとしたが、当該アプリケーション起動情報サーバ4Aによってサービスを提供しているサービス事業者の名称をモニタMoに表示することとしてもよい。
【0068】
以上のような構成を備える放送通信連携受信装置2Aは、ユーザによるリモコンReの操作に従って操作制御手段206に入力される信号をトリガとして、通信経由でアプリケーション起動情報サーバ4Aのリストを取得して表示させ、ユーザが選択したアプリケーション起動情報サーバからアプリケーションリストを取得して表示することができる。さらに、放送通信連携受信装置2Aは、表示したアプリケーションリストの中からユーザが選択したアプリケーションを取得して実行することができる。したがって、ユーザは所望のアプリケーションを選択して、希望する任意のタイミング実行させることができる。また、放送通信連携受信装置2Aは、通信経由で取得したアプリケーションを、放送送信装置1から放送される番組とは独立して制御することができる。
【0069】
以下、放送通信連携受信装置2Aの動作について、図5を参照(適宜図4も参照)しながら簡単に説明する。なお、以下の説明では、放送通信連携受信装置2Aの動作について、アプリケーションの実行に関係する処理を中心に説明し、それ以外の処理についての説明は適宜省略する。
【0070】
放送通信連携受信装置2Aは、ユーザによるリモコンReの操作に従って、操作制御手段206を介してアプリケーション起動情報サーバリストの取得要求があるか否かを判断する(ステップS31)。操作制御手段206を介してアプリケーション起動情報サーバリストの取得要求がない場合には(ステップS31→No)、放送通信連携受信装置2Aは、アプリケーション起動情報サーバリストの取得要求があるまで待機する。操作制御手段206を介してアプリケーション起動情報サーバリストの取得要求があった場合には(
ステップS31→Yes)、放送通信連携受信装置2Aは、管理サーバ5からアプリケー
ション起動情報サーバ4Aのリストを取得する(ステップS32)。次に、放送通信連携受信装置2Aは、ステップS32で取得したアプリケーション起動情報サーバ4Aのリストを合成表示手段210によってモニタMoに表示する(ステップS33)。
【0071】
次に、放送通信連携受信装置2Aは、ユーザによるリモコンReの操作に従って、操作制御手段206を介してアプリケーション起動情報サーバの選択がなされたか否かを判断する(ステップS34)。操作制御手段206を介してアプリケーション起動情報サーバ4Aの選択がなされない場合には(ステップS34→No)、放送通信連携受信装置2Aは、アプリケーション起動情報サーバ4Aの選択がなされるまで待機する。なお、図示は省略したが、操作制御手段206を介してアプリケーション起動情報サーバ4Aの選択がなされない場合において(ステップS34→No)、ユーザがリモコンReのキャンセルボタン(図示せず)を押下した場合、放送通信連携受信装置2Aは、アプリケーション起動情報及びアプリケーションを取得することなく、終了する。
また、操作制御手段206を介してアプリケーション起動情報サーバ4Aの選択がなされた場合には(ステップS34→Yes)、放送通信連携受信装置2Aは、ステップS34で選択されたアプリケーション起動情報サーバ4Aから、アプリケーションリストを取得する(ステップS35)。以下、ステップS36〜S40は図2のステップS13〜S17と同様であるから、その説明を省略する。
【0072】
以上のような動作を行うことにより、本実施形態に係る放送通信連携受信装置2Aは、まず、アプリケーション起動情報サーバ4AのリストをモニタMoに表示させ、さらにユーザが選択したアプリケーション起動情報サーバからアプリケーションリストを取得してモニタMoに表示させることができる。したがって、ユーザは所望のアプリケーションを選択して任意のタイミングで実行させることができる。また、放送通信連携受信装置2Aは放送送信装置1から放送される番組とは独立してアプリケーションを起動及び制御することができる。
【0073】
[第4実施形態]
以下、第4実施形態に係る放送通信連携受信装置2Aについて、図6を参照しながら簡単に説明する。本実施形態に係る放送通信連携受信装置2Aの構成は、図4に示す第3実施形態に係る放送通信連携受信装置2Aの場合と同様であるが、その動作が第3実施形態と異なる。したがって、第4実施形態に係る放送通信連携受信装置2Aの構成については説明を省略し、その動作について第3実施形態の場合と異なる部分を説明する。
【0074】
本実施形態に係る放送通信連携受信装置2Aでは、ユーザの操作により操作制御手段206からアプリケーションリストの取得要求があった場合、アプリケーション起動情報サーバリストを取得し、さらに、アプリケーション起動情報サーバリストの各アプリケーション起動情報サーバ4Aからアプリケーションリストを取得してモニタMoに表示する。したがって、本実施形態では第3実施形態の場合と異なり、ユーザはアプリケーション起動情報サーバを選択する操作を行う必要はない。
【0075】
放送通信連携受信装置2Aは、ユーザによるリモコンReの操作に従って、操作制御手段206を介してアプリケーションリストの取得要求があるか否かを判断する(ステップS41)。操作制御手段206からアプリケーションリストの取得要求がない場合には(ステップS41→No)、放送通信連携受信装置2Aは、アプリケーションリストの取得要求があるまで待機する。操作制御手段206を介してアプリケーションリストの取得要求があった場合には(ステップS41→Yes)、放送通信連携受信装置2Aは、アプリケーション起動情報サーバ4Aそれぞれのアドレスを取得する。より具体的には、アプリケーション起動情報サーバリスト取得手段215が、通信送受信手段208及び通信回線Nを介して管理サーバ5からアプリケーション起動情報サーバリストを取得してアプリケーション起動情報サーバリスト記憶手段205fに格納する。
【0076】
なお、アプリケーション起動情報サーバリストは、少なくともアプリケーション起動情報サーバ4Aのアドレスを含んでいるものとする。次に、図6のステップS43で、放送通信連携受信装置2Aは、各アプリケーション起動情報サーバ4Aからアプリケーションリストを取得する(ステップS43)。より具体的には、アプリケーションリスト取得手段207は、アプリケーション起動情報サーバリスト記憶手段205fからアプリケーション起動情報サーバリストを読み出してアプリケーション起動情報サーバのアドレスを参照し、通信送受信手段208及び通信回線Nを介して各アプリケーション起動情報サーバ4Aからアプリケーションリストを取得する。以下、ステップS44〜S48は、図2のステップS13〜S17と同様であるから、その説明を省略する。
【0077】
本実施形態に係る放送通信連携受信装置2Aによれば、ユーザによる操作制御手段Reの操作をトリガとして通信経由で各アプリケーション起動情報サーバ4Aからアプリケーションリストを取得して表示させることができる。したがって、ユーザからは各アプリケーション起動情報サーバに格納されたそれぞれのアプリケーション起動情報に対応するアプリケーションがモニタMoに表示されることで、実行可能なアプリケーションを把握することができ、さらに、所望のアプリケーションを容易に選択することができる。
【0078】
[第5実施形態]
以下、第5実施形態に係る放送通信連携受信装置2Bについて、図7及び図8を参照しながら簡単に説明する。放送通信連携受信装置2Bは、図7に示すように、記憶手段205の代わりに記憶手段205Bを備え、プッシュ通知許可手段216及び比較手段217をさらに備える以外は、第1実施形態に係る放送通信連携受信装置2と同様の構成を備えている。従って、以下の説明では、放送通信連携受信装置2との相違点を中心に説明を行い、当該放送通信連携受信装置2と重複する構成については詳細な説明を省略する。
【0079】
記憶手段205Bは、プッシュ通知サーバアドレス記憶手段205gを備える以外は、図1に示す記憶手段205と同様の構成を備えている。したがって、当該相違点について主に説明し、重複した説明を省略する。プッシュ通知サーバアドレス記憶手段205gは、プッシュ通知サーバ6のアドレスを記憶している。プッシュ通知とは、ここでは放送通信連携受信装置2Bで実行されているアプリケーションの起動状態を、アプリケーションを提供するサービス事業者サーバ(図示せず)側から任意のタイミングで制御するために、当該サービス事業者サーバから通知される情報である。なお、プッシュ通知による制御対象となるアプリケーションは、プッシュ通知を受信した時点で記憶手段205Bに既に格納されているアプリケーションの他、プッシュ通知に伴って新たにアプリケーションサーバ3から取得するものも含まれる。
【0080】
プッシュ通知には、例えば、プッシュ通知に対応するアプリケーション起動情報が格納されたアプリケーション起動情報サーバ4のアドレス及び上記のアプリケーション起動情報のIDが含まれている。なお、プッシュ通知はサービス事業者サーバ(図示せず)から通知される他、放送送信装置1からも通信回線Nを介して通知することが可能である。したがって、以下の説明では、放送送信装置1からプッシュ通知が送信される場合について説明する。
【0081】
プッシュ通知許可手段216は、プッシュ通知サーバ6に対して、プッシュ通知を許可するものである。プッシュ通知許可手段216には、図7に示すように、ユーザによるリモコンReの操作に従って、操作制御手段206を介してプッシュ通知を許可する旨の指示が入力される。プッシュ通知の許可は、例えば、放送通信連携受信装置2Bの初期設定時に、プッシュ通知を許可するか否かの選択肢をモニタMoに表示させ、ユーザがリモコンReを操作することにより、上記の選択結果が操作制御手段206を介してプッシュ通知許可手段216に入力されることで実現される。プッシュ通知を許可する旨の指示が入力されると、プッシュ通知許可手段216は、プッシュ通知サーバアドレス記憶手段205gからプッシュ通知サーバ6のアドレスを読み出し、プッシュ通知サーバ6に対してプッシュ通知を許可する旨を通知する。これにより、放送通信連携装置2Bは、送信側(放送送信装置1)がプッシュ通知サーバ6を介して行ったプッシュ通知を受信することができる。プッシュ通知許可手段216は、図7に示すように、プッシュ通知サーバ6から通信回線N及び通信送受信手段208を介して受信したプッシュ通知に含まれるアプリケーション起動情報サーバ4のアドレスを、アプリケーション起動情報取得手段211に出力する。そして、アプリケーション起動情報取得手段211は、プッシュ通知許可手段216から入力されたアプリケーション起動情報サーバ4のアドレスを参照して、当該アプリケーション起動情報サーバ4から、プッシュ通知に対応するアプリケーション起動情報を取得する。
【0082】
比較手段217は、プッシュ通知に対応するアプリケーション起動情報の制御対象となるアプリケーションと同一のアプリケーションが現在実行されているか否かを判定して、その結果をアプリケーション制御手段212に出力するものである。比較手段217は、プッシュ通知に従ってアプリケーション起動情報サーバ4から取得したアプリケーション起動情報をアプリケーション起動情報記憶手段205cから読み出し、当該アプリケーション起動情報に含まれるアプリケーションIDを参照する。また、比較手段217には、実行中のアプリケーションのIDがアプリケーション実行手段214から入力される。そして、比較手段217は、プッシュ通知に従って取得したアプリケーション起動情報に含まれるアプリケーションIDと、実行中のアプリケーションのIDとを比較し、その結果(両者が同一であるか否か)をアプリケーション制御手段212に出力する。ちなみに、プッシュ通知に対応するアプリケーション起動情報は、アプリケーション起動情報取得手段211が、プッシュ通知に含まれるアプリケーション起動情報サーバ4のアドレスを参照して、通信送受信手段208及び通信回線Nを介して取得される。
【0083】
そして、アプリケーション制御手段212は、プッシュ通知に従って制御されるアプリケーションが現在実行されている場合には、プッシュ通知に対応して取得した上記アプリケーション起動情報に従って当該アプリケーションを制御する。例えば、アプリケーション制御手段212は、プッシュ通知に従って実行中のアプリケーションを終了させることができる。一方、アプリケーション制御手段212は、プッシュ通知に従って制御されるアプリケーションが現在実行されていない場合には、プッシュ通知に対応して取得したアプリケーション起動情報に従った制御は行わず、それまで行っていたアプリケーション制御を継続する。
【0084】
本実施形態に係る放送通信連携受信装置2Bによれば、送信側(例えば、放送送信装置1)から任意のタイミングでプッシュ通知を行い、当該プッシュ通知に対応して実行中のアプリケーションを制御することができる。これは、例えば、特定のアプリケーションがコンピュータ・ウイルスを含むことが判明し、放送通信連携受信装置2Bで実行されているアプリケーションを送信側から強制的に終了させたい場合等に有効である。また、放送通信連携受信装置2Bは、ユーザによるリモコンReの操作をトリガとして通信経由でアプリケーションリストを取得して表示させ、ユーザが選択したアプリケーションを実行することができる。つまり、通信経由で取得したアプリケーションを、放送局から放送される番組とは独立して制御することができる。
【0085】
[放送通信連携受信装置2Bの動作(1)]
以下、放送通信連携受信装置2Bの動作について、図8を参照(適宜図7も参照)しながら簡単に説明する。なお、以下の説明では、放送通信連携受信装置2Bの動作について、アプリケーションの実行に関係する処理を中心に説明し、それ以外の処理についての説明は適宜省略する。
【0086】
まず、放送通信連携受信装置2Bは、ユーザによるリモコンReの操作に従って、操作制御手段206を介してプッシュ通知を許可する旨の指示が入力されると、プッシュ通知許可手段216によって、プッシュ通知サーバ6に対しプッシュ通知を許可する旨を通知する(ステップS51)。
次に、放送通信連携受信装置2Bは、プッシュ通知許可手段216により、プッシュ通知サーバ6からプッシュ通知があったか否かを判断する(ステップS52)。ステップS52で、プッシュ通知サーバ6からプッシュ通知があった場合には(ステップS52→Yes)、放送通信連携受信装置2Bは、プッシュ通知許可手段216によりプッシュ通知を受信する(ステップS53)。一方、プッシュ通知がない場合(ステップS52→No)、放送通信連携受信装置2Bは、プッシュ通知がなされるまでそのまま待機する。
【0087】
ステップS53でプッシュ通知を受信した後、放送通信連携受信装置2Bは、アプリケーション起動情報取得手段211により、プッシュ通知に従ってアプリケーション起動情報サーバ4からアプリケーション起動情報を取得する(ステップS54)。次に、放送通信連携受信装置2Bは、比較手段217により、プッシュ通知に従って取得したアプリケーション起動情報に含まれるアプリケーションIDを参照する(ステップS55)。次に、放送通信連携受信装置2Bは、比較手段217により、プッシュ通知に従って取得したアプリケーション起動情報に含まれるアプリケーションIDが、現在実行中のアプリケーションのIDと一致するか否か判断する(ステップS56)。
【0088】
ステップS56で、アプリケーション起動情報取得手段211から入力されたアプリケーションIDが現在実行中のアプリケーションのIDと一致する場合には(ステップS56→Yes)、放送通信連携受信装置2Bは、アプリケーション制御手段212により、プッシュ通知に対応するアプリケーション起動情報に従って、実行中のアプリケーションを制御する(ステップS57)。一方、アプリケーション起動情報取得手段211から入力されたアプリケーションIDが現在実行中のアプリケーションのIDと一致しない場合には(ステップS56→No)、放送通信連携受信装置2Bは、プッシュ通知に応じた制御は行わず、それまで行っていたアプリケーション制御を継続する。
【0089】
上記のような動作を行うことにより、本実施形態に係る放送通信連携受信装置2Bによれば、送信側(例えば、放送送信装置1)からプッシュ通知を受信した場合に、そのプッシュ通知の制御対象であるアプリケーションが実行されている場合には、当該アプリケーションに対し、プッシュ通知に対応した制御(終了等)を行うことができる。
【0090】
[放送通信連携受信装置2Bの動作(2)]
放送通信連携受信装置2Bの動作(1)では、放送通信連携受信装置2Bで実行中のアプリケーションをプッシュ通知により制御(例えば、終了)する場合であったが、放送通信連携受信装置2Bの動作(2)では、プッシュ通知により特定のアプリケーションを起動させる場合の動作を示す。
【0091】
図9に示すステップS61〜S64は、図8のステップS51〜54と同様であるから、その説明を省略する。図9のステップS65で、放送通信連携受信装置2Bは、ステップS64でアプリケーション起動情報サーバ4から取得したアプリケーション起動情報を参照し、これに対応するアプリケーションを、アプリケーション取得手段213によってアプリケーションサーバ3から取得する。次に、放送通信連携受信装置2Bは、アプリケーション実行手段214によってアプリケーションを実行するとともに、アプリケーション制御手段212によって当該アプリケーションの起動状態を制御する。
【0092】
上記のような動作を行うことにより、本実施形態に係る放送通信連携受信装置2Bによれば、送信側(例えば、放送送信装置1)から任意のタイミングでプッシュ通知を行い、当該プッシュ通知に対応するアプリケーションを取得して起動させることができる。また、放送通信連携受信装置2Bは、ユーザによるリモコンReの操作をトリガとして通信経由でアプリケーションリストを取得して表示させ、ユーザが選択したアプリケーションを実行することができる。つまり、通信経由で取得したアプリケーションを、放送局から放送される番組とは独立して制御することができる。
【0093】
[第6実施形態]
以下、第6実施形態に係る放送通信連携受信装置2Cについて、図10を参照しながら簡単に説明する。放送通信連携受信装置2Cは、図10に示すように、記憶手段205Bの代わりに記憶手段205Cを備える以外は、第5実施形態に係る放送通信連携受信装置2Bと同様の構成を備えている。従って、以下の説明では、放送通信連携受信装置2Bとの相違点を中心に説明を行い、当該放送通信連携受信装置2Bと重複する構成については詳細な説明を省略する。
【0094】
本実施形態の前提として、図10に示すように、プッシュ通知サーバ6Cが単数又は複数存在し、プッシュ管理サーバ7と通信可能となっている。プッシュ管理サーバ7には、各プッシュ通知サーバ6Cのアドレスが格納されている。プッシュ管理サーバ7は、通信回線Nを介して放送通信連携受信装置2Cからプッシュ通知の許可があった場合に、放送通信連携受信装置2Cのアドレスを各プッシュ通知サーバ6Cに通知する。
【0095】
記憶手段205Cは、プッシュ通知サーバアドレス記憶手段205gの代わりにプッシュ管理サーバアドレス記憶手段205hを備える以外は、図7に示す記憶手段205Bと同様の構成を備えている。したがって、当該相違点について主に説明し、重複した説明を省略する。プッシュ管理サーバアドレス記憶手段205hは、図10に示すプッシュ管理サーバ7のアドレスを記憶するものである。すなわち、プッシュ管理サーバアドレス記憶手段205hには、プッシュ管理サーバ7のアドレスが記憶され、プッシュ通知許可手段216に出力可能に構成されている。なお、プッシュ管理サーバアドレス記憶手段205hは、データを記憶することができるメモリ、ハードディスク等で具現される。
【0096】
ユーザによるリモコンReの操作に従って、操作制御手段206によってプッシュ通知を許可する旨の信号が入力されると、プッシュ通知許可手段216は、プッシュ管理サーバアドレス記憶手段205hからプッシュ管理サーバ7のアドレスを読み出し、通信送受信手段208及び通信回線Nを介して、プッシュ管理サーバ7に対してプッシュ通知を許可する旨を通知する。上記で説明したように、通信回線Nを介して放送通信連携受信装置2Cからプッシュ通知の許可があった場合に、プッシュ通知サーバ6Cにはプッシュ管理サーバ7から、放送通信連携受信装置2Cのアドレスが通知される。したがって、プッシュ通知許可手段216は、送信側(放送送信装置1)がプッシュ通知サーバ6Cを介して行ったプッシュ通知を受信することができる。なお、本実施形態に係る放送通信連携受信装置2Cの動作は、プッシュ通知サーバに対してプッシュ通知を許可する方法以外は第5実施形態の場合と同様である。つまり、図8のステップS51、図9のステップS61で、プッシュ管理サーバ7に対してプッシュ通知を許可する点以外は、第5実施形態の場合の動作(図8、図9参照)と同様であるから、その説明を省略する。
【0097】
本実施形態に係る放送通信連携受信装置2Cによれば、送信側(例えば、放送送信装置1)から任意のタイミングでプッシュ通知を行い、当該プッシュ通知に対応して実行中のアプリケーションを起動及び制御することができる。また、放送通信連携受信装置2Cによれば、プッシュ通知サーバ6Cが複数存在している場合でも、プッシュ管理サーバ7にプッシュ通知を許可する旨を通知すればプッシュ通知サーバ6Cからのプッシュ通知が受信可能となる。
【0098】
[放送通信連携受信プログラム]
前記した放送通信連携受信装置2〜2Cは、一般的なコンピュータを、前記した各手段及び各部として機能させるプログラムにより動作させることで実現することができる。このプログラムは、通信回線Nを介して配布することも可能であるし、CD−ROM等の記録媒体に書き込んで配布することも可能である。
【0099】
以上、本発明に係る放送通信連携受信装置2〜2Cについて、発明を実施するための形態により具体的に説明したが、本発明の趣旨はこれらの記載に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて広く解釈されなければならない。また、これらの記載に基づいて種々変更、改変等したものも本発明の趣旨に含まれることはいうまでもない。
【0100】
例えば、放送通信連携受信装置2〜2Cでは、記憶手段205、205A、205B、205Cを内部に設けていたが、これらを外部に設けても構わない。
【0101】
また、放送通信連携受信装置2〜2Cでは、アプリケーション起動情報取得手段211が取得したアプリケーション起動情報をいったんアプリケーション起動情報記憶手段205cに格納し、さらにアプリケーション制御手段212が、アプリケーション起動情報記憶手段205cから当該アプリケーション起動情報を読み出す処理を行っているが、これに限らない。すなわち、アプリケーション起動情報取得手段211がアプリケーション起動情報を取得すると、当該アプリケーション起動情報をアプリケーション制御手段212に対して直接出力することとしてもよい。
【0102】
また、放送通信連携受信装置2A(図4参照)では、アプリケーション起動情報サーバリスト取得手段215が取得したアプリケーション起動情報サーバリストをいったん記憶手段205に格納し、さらにアプリケーションリスト取得手段207がアプリケーション起動情報サーバリストを記憶手段205から読み出すこととしたが、これに限らない。すなわち、アプリケーション起動情報サーバリスト取得手段215は、アプリケーション起動情報サーバリストを取得すると、アプリケーションリスト取得手段207に直接出力してもよい。この場合、アプリケーションリスト取得手段207は、アプリケーション起動情報サーバリスト取得手段215から入力されたアプリケーションリストから、アプリケーション起動情報サーバ4Aのアドレスを参照することとなる。
【0103】
また、放送通信連携受信装置2A(図4参照)では、アプリケーションリスト表示手段209aがアプリケーションリストをモニタMoに表示させる際に、ジャンル別(例えば、ニュース、バラエティ、スポーツ、音楽、教育など)に各アプリケーションリストを表示させてもよい。この場合には、アプリケーション起動情報サーバに格納されているアプリケーションリストは、各アプリケーション起動情報にそれぞれ記述されたアプリケーションIDと、当該アプリケーションの内容を放送通信連携受信装置2AのモニタMoに表示させる際に必要となる情報(文字コードなど)に加えて、アプリケーションのジャンルに対応する識別情報が含まれる。また、放送通信連携受信装置2Aのアプリケーションリスト表示手段209aは、上記のアプリケーションのジャンルに対応する識別情報を読み取り、まず、各ジャンルの名称を表示させるために必要な情報(表示させる位置や文字に関する情報)を合成表示手段210に出力する。さらに、ユーザがリモコンReを操作することにより特定のジャンル(例えば、ニュース)が選択された場合に、アプリケーション表示手段209aは、当該ジャンルに対応する識別情報を有するアプリケーションリストを合成表示手段210に出力する。
【0104】
このように、アプリケーションをジャンル別にモニタMoに表示することにより、ユーザは、まず、実行したいアプリケーションのジャンルを選択した上で、そのジャンルに属するアプリケーションリストを参照することができるため、所望のアプリケーションを容易に選択することができる。また、通信経由で取得したアプリケーションを、放送送信装置1から放送される番組とは独立して制御することができる。
【0105】
また、放送通信連携受信装置2A(図4参照)において、同一内容のアプケーション起動情報が、複数のアプケーション起動情報サーバ4Aに格納されている場合も考えられる。この場合には、リモコンReによりユーザが選択したアプリケーションに対応するアプリケーション起動情報が、アプリケーション起動情報記憶手段205cに重複して記憶されていることとなる。図4に示すように、モニタMoに表示したアプリケーションリストのうち特定のアプリケーションが選択され、当該アプリケーションに対応するアプリケーション起動情報がアプリケーション起動情報記憶手段205cに重複して記憶されている場合、アプリケーション制御手段212は、次のようにしてアプリケーション起動情報を選択すればよい。
【0106】
すなわち、アプリケーション制御手段212は、例えば、乱数を用いて、複数存在する同一内容のアプリケーション起動情報からその一つを選択すればよい。また、アプリケーション制御手段212は、アプリケーション起動情報が記憶されているアドレスの小さいものから順次、アプリケーション起動情報を選択してもよい。この場合、まず、アプリケーション制御手段212は、ユーザが選択したアプリケーションに対応する複数のアプリケーション起動情報のうち、記憶手段205のアドレスの最も小さいものを選択する。そして、次回、ユーザが同一のアプリケーションを選択した場合には、当該アプリケーションに対応する複数のアプリケーション起動情報のうち、記憶手段205のアドレスが2番目に小さいものを選択する。このようにして、アプリケーション制御手段212は、ユーザが選択したアプリケーションに対応するアプリケーション起動情報が記憶されているアドレスの小さいものから順次、アプリケーション起動情報サーバの4Aのアドレスを読み出してもよい。
【符号の説明】
【0107】
1 放送送信装置
2,2A,2B,2C 放送通信連携受信装置
3 アプリケーションサーバ
4,4A アプリケーション起動情報サーバ
5 管理サーバ
6,6A プッシュ通知サーバ
7 プッシュ管理サーバ
205,205A,205B,205C 記憶手段
205a アプリケーション起動情報サーバアドレス記憶手段
205b アプリケーションリスト記憶手段
205c アプリケーション起動情報記憶手段
205d アプリケーション記憶手段
205e 管理サーバアドレス記憶手段
205f アプリケーション起動情報サーバリスト記憶手段
205g プッシュ通知サーバアドレス記憶手段
205h プッシュ管理サーバアドレス記憶手段
206 操作制御手段
207 アプリケーションリスト取得手段
208 通信送受信手段
209 リスト制御手段
210 合成表示手段
211 アプリケーション起動情報取得手段
212 アプリケーション制御手段
213 アプリケーション取得手段
214 アプリケーション実行手段
215 アプリケーション起動情報サーバリスト取得手段
216 プッシュ通知許可手段
217 比較手段
N 通信回線
Mo モニタ
N 通信回線
Re リモコン
W 放送波

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテンツを含む放送データを放送送信装置から受信するとともに、当該コンテンツとは独立して実行されるアプリケーションを含む通信データをアプリケーションサーバから受信する放送通信連携受信装置であって、
アプリケーションを取得及び制御するためのアプケーション起動情報が格納されたアプリケーション起動情報サーバのアドレスが記憶されているアプリケーション起動情報サーバアドレス記憶手段と、
ユーザによるリモコンの操作に従って、前記アプリケーション起動情報サーバアドレス記憶手段から前記アプリケーション起動情報サーバのアドレスを読み出し、当該アドレスに存在する前記アプリケーション起動情報サーバからアプリケーションリストを取得するアプリケーションリスト取得手段と、
前記アプリケーションリストの中から、ユーザによるリモコンの操作に従って選択されたアプリケーションを制御対象とするアプリケーション起動情報を前記アプリケーション起動情報サーバから取得するアプリケーション起動情報取得手段と、
前記アプリケーション起動情報を参照して、アプリケーションサーバからアプリケーションを取得するアプリケーション取得手段と、
前記アプリケーションを実行するアプリケーション実行手段と、
前記アプリケーション起動情報に記述された制御コードに従って、前記アプリケーション実行手段によって実行されるアプリケーションの起動状態を制御するアプリケーション制御手段と、
を備えることを特徴とする放送通信連携受信装置。
【請求項2】
前記アプリケーション起動情報サーバから取得された前記アプリケーション起動情報が格納されるアプリケーション起動情報記憶手段と、
前記アプリケーションサーバから取得された前記アプリケーションが格納されるアプリケーション記憶手段と、をさらに備え、
前記アプリケーション制御手段は、ユーザによるリモコンの操作に従って選択されたアプリケーションが前記アプリケーション記憶手段に格納されているか否か判断し、当該アプリケーションが前記アプリケーション記憶手段に格納されている場合には、当該アプリケーションを制御対象とするアプリケーション起動情報を前記アプリケーション起動情報記憶手段から読み出し、読み出した当該アプリケーション起動情報に記述された制御コードに従って、前記アプリケーション実行手段によって実行される前記アプリケーションの起動状態を制御すること
を特徴とする請求項1に記載の放送通信連携受信装置。
【請求項3】
通信回線に接続されている複数のアプリケーション起動情報サーバと通信可能であり、前記複数のアプリケーション起動情報サーバのアドレスを管理する管理サーバから、ユーザによるリモコンの操作に従って、前記アプリケーション起動情報サーバのリストを取得するアプリケーション起動情報サーバリスト取得手段をさらに備え、
前記アプリケーションリスト取得手段は、前記複数のアプリケーション起動情報サーバのリストの中から、ユーザによるリモコンの操作に従って選択されたアプリケーション起動情報サーバからアプリケーションリストを取得し、
前記アプリケーション起動情報取得手段は、前記アプリケーションリストの中から、ユーザによるリモコンの操作に従って選択されたアプリケーションを制御対象とするアプリケーション起動情報を、前記アプリケーション起動情報サーバから取得し、
前記アプリケーション取得手段は、前記アプリケーション起動情報取得手段が取得した前記アプリケーション起動情報を参照して、前記アプリケーションサーバからアプリケーションを取得すること
を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の放送通信連携受信装置。
【請求項4】
通信回線に接続されている複数のアプリケーション起動情報サーバと通信可能であり、前記複数のアプリケーション起動情報サーバのアドレスを管理する管理サーバから、ユーザによるリモコンの操作に従って、前記アプリケーション起動情報サーバのリストを取得するアプリケーション起動情報サーバリスト取得手段をさらに備え、
前記アプリケーションリスト取得手段は、前記アプリケーション起動情報サーバリストに含まれる前記複数のアプリケーション起動情報サーバのアドレスを参照して、当該アドレスに存在するそれぞれの前記アプリケーション起動情報サーバからアプリケーションリストを取得し、
前記アプリケーション起動情報取得手段は、前記アプリケーションリストの中から、ユーザによるリモコンの操作に従って選択されたアプリケーションを制御対象とするアプリケーション起動情報を、前記アプリケーション起動情報サーバから取得し、
前記アプリケーション取得手段は、前記アプリケーション起動情報取得手段が取得した前記アプリケーション起動情報を参照して、前記アプリケーションサーバからアプリケーションを取得すること
を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の放送通信連携受信装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2013−9346(P2013−9346A)
【公開日】平成25年1月10日(2013.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−114210(P2012−114210)
【出願日】平成24年5月18日(2012.5.18)
【出願人】(000004352)日本放送協会 (2,206)
【Fターム(参考)】