説明

放電ランプ

【課題】 ちらつき、光束維持率の低下およびランプ電圧の上昇を抑制する。
【解決手段】
内部に放電媒体を封入する放電空間13が形成された発光管部11、該発光管部11の両端に形成された一対の封止部121、122とを有する透光性の気密容器1と、一端は封止部121、122に封止され、他端は放電空間13内で対向配置された一対の電極31、32とを具備した放電ランプにおいて、電極31、32は、酸化トリウムと、タンタルおよび/または酸化タンタルとがドープされた主成分がタングステンからなる材料で構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車の前照灯やプロジェクター等に使用される放電ランプに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来技術として、概略球状の発光管を持ち、該発光管内部に陰極と陽極とが対向して配置されたショートアーク放電ランプにおいて、陰極の先端部分の結晶構造が該陰極の後端部側より粗大化した複数個の結晶からなり、且つ該陰極の先端部分に含有される電子放射性物質が0.1質量%以下であるショートアーク放電ランプの発明がある。ここで、電子放射性物質には、酸化トリウムが使用されている。(例えば、特許文献1)
【特許文献1】特開2002−110083号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記特許文献1のように、酸化トリウムなどの電子放射性物質をタングステン電極にドープすることにより、ちらつきを抑制する効果が得られることは特開2002−110091号公報や特開2001−243912号公報などで既に知られている。
【0004】
このちらつき抑制の効果は、点灯中、電極内の酸化トリウムが拡散することで電極表面に到達し、その後、電極表面で還元して金属トリウムと酸素とに分かれ、この金属トリウムが電極の仕事関数を下げることにより、電極から電子が放出されやすくなるために生じると考えられている。
【0005】
しかし、還元の際に発生した酸素は、電極のタングステンと結合して酸化タングステンとなる。そして、その酸化タングステンはタングステンと比較して融点が低くなるため、電極が高温になるとタングステンよりも低い温度で昇華して発光管の内面に付着してしまうことがわかった。これによって、光束維持率が低下したり、電極間距離の増加に伴ってランプ電圧が上昇したりしていしまう。
【0006】
本発明は、上記のような課題に鑑みたもので、その目的は、ちらつきを抑制しつつ、光束維持率の低下およびランプ電圧の上昇を抑制することのできる放電ランプを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明の放電ランプは、内部に放電媒体を封入する放電空間が形成された発光管部、該発光管部の両端に形成された一対の封止部とを有する透光性の気密容器と、一端は前記封止部に封止され、他端は前記放電空間内で対向配置された一対の電極とを具備し、前記電極はトリウム、イットリウム、ジルコニウム、ハフニウム、ランタン、セリウムの酸化物の中から選択された一種または複数種の電子放出物質と、タンタルおよび/または酸化タンタルとが少なくともドープされた主成分がタングステンからなる材料で構成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、ちらつきを抑制しつつ、光束維持率の低下およびランプ電圧の上昇を抑制することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
(第1の実施の形態)
以下に、本発明の実施の形態の放電ランプについて図面を参照して説明する。図1は、本発明の放電ランプの第1の実施の形態について説明するための全体図である。
【0010】
気密容器1は、放電ランプの点灯中の高温化でも十分耐えることができる耐火性と、発生した光が極力少ない損失で透過することができる透光性を具備した材料、例えば、石英ガラスからなり、管軸方向の略中央部には軸方向の形状が略楕円形の発光管部11が形成されている。発光管部11の両端部には、同一材料からなり、一対の平坦なピンチ面と、厚み部分に相当する一対の側面とを有する板状の封止部121、122が形成されている。
【0011】
発光管部11の内部には、軸方向の形状において、中央部は略円筒状で、その両端部はテーパ状の放電空間13が形成されている。ここで、この放電空間13の容積は、ショートアーク型の放電ランプでは0.1cc以下、特に自動車用として用途を指定する場合には、放電空間の内容積は0.01cc〜0.04ccであるのが望ましい。
【0012】
放電空間13には、金属ハロゲン化物および希ガスとからなる放電媒体が封入される。金属ハロゲン化物としては、主に可視光を発生させる発光媒体として作用するナトリウム、スカンジウムのハロゲン化物、ランプ電圧形成媒体として作用する亜鉛のハロゲン化物および点灯中の発光色度の改善などを目的としてインジウムのハロゲン化物が封入されている。これらの金属に結合されるハロゲン化物には、ハロゲン化物の中で反応性が低いヨウ素と結合されるのが最も好適である。しかし、結合されるハロゲン化物はヨウ素に限らず、臭素や塩素などであってもよく、さらに複数のハロゲン化物を組み合わせて使用したりしてもよい。
【0013】
希ガスとしては、始動直後の発光効率が高く、主に始動用ガスとして作用するキセノンが封入されている。なお、キセノンの圧力は常温(25℃)において5atm以上、さらに好適には10〜15atmであるのが望ましい。また、希ガスとしては、キセノンの他に、ネオン、アルゴン、クリプトンなどを使用したり、それらを組み合わせて使用したりしてもよい。
【0014】
なお、放電空間13には、本質的に水銀は含まれていない。この「本質的に水銀を含まない」とは、水銀を全く含まないか、または1ccあたり2mg未満、好ましくは1mg以下の水銀量が存在していても許容するという意味である。この量は、従来のショートアーク形の水銀入り放電ランプに封入されていた1ccあたり20〜40mg、場合によっては50mg以上であったことを考えれば、本実施の形態の放電ランプで許容する2mg未満の水銀量は圧倒的に少なく、本質的に水銀が含まれないと言える。
【0015】
封止部121、122の内部には、例えばモリブデンからなる金属箔21、22が、その平坦面が封止部121、122のピンチ面と平行するように封止されている。金属箔21、22の発光管部11側の端部には、タングステンを主体に酸化トリウムとタンタルまたは/および酸化タンタルとをドープした材料からなる電極31、32が、溶接によって接続されている。また、電極31、32にはカリウムをさらにドープしても良い。なお、本実施の形態では、電子放出物質として酸化トリウムを使用しているが、その他、電極の電子放出性を改善するメカニズムが同じであるイットリウム、ジルコニウム、ハフニウム、ランタン、セリウムの酸化物の中から選択された一種または複数種の電子放出物質を使用することが可能である。
【0016】
この電極31、32の形状は、先端側が基端側よりも大径に形成された段付きの形状となっており、その大径の先端側は直径が0.40mm以下である。そして、電極31、32の先端側は放電空間13内で所定の電極間距離を保って、互いの先端同士が対向するように配置されている。ここで、上記「所定の電極間距離」は、ショートアーク形ランプでは5mm以下、自動車の前照灯に使用する場合はさらに4.2mm程度であるのが望ましい。
【0017】
電極31、32の製造方法を説明する。まず、タングステン、酸化トリウム、タンタル、酸化タンタル等の粉末を混合撹拌して、焼結する。そして、焼結体製作後、転打・伸線して所望の形状の電極を形成している。ここで、撹拌の際にカリウムもドープした場合には、再結晶温度を高めることができる。すなわち、脱ガス工程において、比較的高い温度で処理を行なうことができるようになるため有利となる。なお、その際に有利な効果を得ることができるカリウムのドープ量は、25〜75ppmである。
【0018】
また、発光管部11に対して反対側の金属箔21、22の端部には、モリブデンからなる外部リード線41、42の一端が溶接等により接続されている。そして、外部リード線41、42の他端側は、封止部121、122の外部に延出している。
【0019】
上記で構成された気密容器1の外側には、筒状の外管5が管軸に沿って気密容器1の大部分を覆うように設けられ、そして、その両端部を気密容器1の両端部の外側端に溶着することによって接続されている。なお、この外管5は、石英ガラスにチタン、セリウム、アルミニウム、カリウム、バリウム等の酸化物を少なくとも一種、または複数添加することにより、透光性かつ紫外線遮断性を有している。
【0020】
気密容器1と外管5とにより密閉された空間には、例えば、窒素を封入したり、ネオン、クリプトン、アルゴン、キセノン等の希ガスを一種または混合して封入したりすることができる。この構成にすることにより、ランプの始動性を改善できるとともに、製造時、該空間に水分を含みにくくする製造が可能となる。また、この外管5内に封入する希ガスは特有の熱伝導率を有しているため、複数の希ガスを混合して封入する際には、それらの混合比を調整することにより、発光管部11の点灯時の温度を所定の温度に保つことができる。すなわち、ネオンとキセノンを混合して封入する場合では、熱伝導率が高いネオンの割合を増やせば発光管部11の温度を低くすることができ、反対に熱伝導率が低いキセノンの割合を増やせば発光管部11の温度が高めることができる。
【0021】
気密容器1を内部に保持する外管5の封止部121側には、ソケット6が接続されている。なお、この接続は外管5の外側に装着された金属バンド71を、ソケット6に形成、延出された4本の金属製の舌片72(図1では、そのうちの2本を図示)により挟持することによって行なわれている。ソケット6の端部には、点灯回路からの電力を供給するための金属端子61がその外周面に沿って形成されており、封止部122の外部方向に延出した外部リード線42と一端が接続され、他端がソケット6の方向に延出された給電端子81とソケット6内部で接続される。そして、管軸とほぼ平行な給電端子81の大部分には、点灯中の給電端子81部分の電位が影響を与えないように、セラミック等からなる絶縁チューブ82が被覆されている。
【0022】
これらで構成された放電ランプは、安定時は約35W、始動時は光束の立ち上がりを早めるために安定時の約2倍の電力の約75Wで点灯される。
【0023】
図2は、図1の放電ランプの仕様について説明するための拡大図であり、寸法、材料等は以下のとおりである。
【0024】
放電容器1:石英ガラス製、放電空間13の容積=0.026cc、内径A=2.5mm、外径B=6.2mm、長手方向の最大長C=7.8mm、
放電媒体:ヨウ化ナトリウム=0.27mg、ヨウ化スカンジウム=0.14mg、ヨウ化亜鉛=0.08mg、臭化インジウム=0.0005mg、金属ハロゲン化物の合計0.5mg、キセノン=11.0atm、水銀=0mg
電極31、32:酸化トリウム+タンタルをドープしたタングステン材料、先端径=0.38mm、先端部長さ=1.0mm、基端径=0.30mm、電極間距離D=4.4mm
図3は、図2のランプ仕様において、タンタルの重量比を0〜30重量%に変化させて試験を行なったときの光束維持率について説明するための図であり、図4は図3をグラフ化した図である。なお、本試験での酸化トリウムの重量比は1.0重量%であり、試験数は各6個である。また、今回行なった試験は、日本電球工業会のJEL−215に規定されたエージング条件であるECEエージングサイクルを15サイクルした後、同規定の寿命試験条件であるEU120分モードでの点滅点灯試験である。
【0025】
図に示すように、タンタルの重量比を変化させることで光束維持率が変化することがわかる。例えば、タンタルの重量比が10重量%のランプ4の場合では、タンタルをドープしていない従来のランプよりも、高い光束維持率を達成できる。また、タンタルを0.01重量%ドープしたランプ1など、タンタルのドープ量を微量にした場合には、その効果はさらに高い。しかし、タンタルを10重量%よりも多くドープしたランプ5やランプ6では、タンタルをドープしていない従来のランプよりも光束維持率が悪くなっていることもわかる。その結果は、図5に示した、タンタル含有量と1000時間経過時の光束維持率の関係においても明らかである。
【0026】
上記のように適量のタンタルをドープしたことにより、光束維持率が改善された理由を下記のように考える。
【0027】
タンタルをドープしない従来のランプでは、点灯中、タングステンの結晶の境界(以後、粒界)を通って移動する現象、いわゆる粒界拡散により、電極内部に存在していた酸化トリウムが電極表面に移動し、その後、還元されて金属トリウムと酸素とに分かれる。そして、金属トリウムは、アークスポットが形成されているために他の電極部分よりも高温となっている電極先端部に電極表面を拡散して到達し、その先端部分において仕事関数を低下させ、アークスポットを安定化、ちらつきを抑制する。しかし、還元により分離された酸素は、タングステンと結合して酸化タングステンを形成する。この酸化タングステンは、タングステンよりも融点が低い状態であるので、電極の温度が上がると昇華、発光管内部に付着するため、光束維持率が低下する。
【0028】
これに対して、タンタルは図6に示すように、タングステンにタンタルを少量ドープした場合には、仕事関数は4.20eV前後となり、純タングステンの仕事関数である約4.61eVよりも低くなることがわかる。(なお、タングステンにトリウムを少量ドープした場合の仕事関数は約3.50eV)そのため、タンタルをドープすれば、タングステン電極の場合よりも仕事関数が低くなり、トリウムを使用した場合と同様に仕事関数が低下し、アークスポットを安定させる作用がある。また、タンタルには、タングステン結晶粒界の結合強さを強化するため、酸化トリウムの粒界拡散を遅延させるという作用がある。したがって、酸化タングステンを形成する元となる酸素の過剰発生を抑制することができるため、酸化タングステンが昇華して発光管内部に付着することが抑制され、光束維持率の低下を抑制できたと考えられる。
【0029】
しかしながら、タンタルの重量比を増加させると図7に示すように、電極自体の融点が低下してしまう。すなわち、電極の温度が上昇すれば、電極が飛散しやすくなり、発光管内面に付着して黒化を発生させ、光束維持率を低下させることを意味する。
【0030】
また、タンタルの重量比は、寿命中のランプ電圧にも関係する。図8は、図3の試験におけるランプ電圧変化について説明するための図であり、図9は、図8をグラフ化した図である。
【0031】
結果からわかるように、タンタルの重量比が10重量%以下であれば、タンタルをドープしない従来のランプの場合よりも、ランプ電圧の上昇を抑制できる。また、タンタルが1.0重量%以下であれば、さらにランプ電圧の上昇を抑えられる。しかし、反対にタンタルが10重量%を超えればランプ電圧の変化量は大きいことがわかる。
【0032】
上記のランプ電圧の増加は、主に寿命中の電極先端の変形が関係している。すなわち、タンタルをドープしていない従来のランプでは、前述したように電極が消失しやすく、これにより、電極間距離が短くなってしまうために、ランプ電圧が上昇する。また、酸化トリウムは寿命中、徐々に消失するため、仕事関数は上昇していく。仕事関数が上昇すれば、電子が放出されにくくなるため、ランプ電圧が上昇する。
【0033】
これに対し、タンタルの重量比が10重量%以下であると、タングステンの結晶粒界が強化されるため、トリウムの放出が抑えられ、酸化タングステンを形成しにくい。また、融点も比較的高く保てるため、電極消失も発生しにくい。反対に、タンタルの重量比が10重量%を超えると、電極が消失して電極間距離が短くなるため、ランプ電圧が増加する。
【0034】
以上のようなことから、タンタルの重量比は10重量%、さらに好適には1.0重量%以下であるのが望ましい。なお、本発明においてはタンタルを微量ドープしただけでも効果が得られたため、下限は特に設定していない。つまり、タンタルを微量でもドープすれば、この範囲に含まれることを意味する。
【0035】
図10は、図2のランプ仕様において、酸化トリウムの重量比を0〜1.0重量%に変化させて図3のときと同様の試験を行なったときのちらつき良品率について説明するための図である。この試験では、図11の(a)のように時間的にほとんど光量が変化しない場合をちらつき良品とし、(b)のように時間的に100%の光量と比較して5%以上、光量が変化する場合をちらつき不良品とした。なお、試験におけるタンタルの含有量は1.0重量%であり、試験数は各10個である。
【0036】
図10より、酸化トリウムを少なくとも0.3重量%以上ドープすることでちらつきを抑制することができることがわかる。したがって、酸化トリウムは0.3重量%以上ドープすることが好適である。しかし、酸化トリウムの量が増えると、白濁等の原因にもなるため、2.5重量%以下の重量比とするのが望ましい。
【0037】
したがって、本実施の形態では、酸化トリウムおよびタンタルがドープされたタングステン材料を電極31、32に使用することにより、ちらつきを抑制しつつ、タンタルがタングステンの粒界を強化することにより、光束維持率の低下およびランプ電圧の上昇を抑制することができる。
【0038】
また、ドープされたタンタルの重量比を10.0%以下とすることで、光束維持率の低下およびランプ電圧の上昇を抑制でき、1.0%以下とすることで、さらに高い効果を得ることができる。
【0039】
また、電子放出物質として酸化トリウムを選択することで、他の放射性物質を使用した場合よりも電極31、32が高温化で使用することができる。また、ドープされた酸化トリウムの重量比を0.3%以上とすることで、チラツキを抑制することができる。
【0040】
また、電極31、32にさらにカリウムがドープされる構成とすることで、電極の脱ガス工程時に高温で処理することができる。
【0041】
さらに、ちらつきが発生しやすい本質的に水銀を含まない放電ランプで本発明の材料の電極を使用した場合でも、ちらつきを抑制しつつ、光束維持率の低下およびランプ電圧の上昇を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明の放電ランプの第1の実施の形態について説明するための全体図。
【図2】図1の放電ランプの仕様について説明するための拡大図。
【図3】タンタルの重量比を変化させて試験を行なったときの光束維持率について説明するための図。
【図4】図3をグラフ化した図。
【図5】タンタル含有量と1000時間経過時の光束維持率の関係について説明するための図。
【図6】タンタルの仕事関数について説明するための図。
【図7】タンタルの重量比と融点の関係について説明するための図。
【図8】図3の試験におけるランプ電圧変化について説明するための図。
【図9】図8をグラフ化した図。
【図10】図2のランプ仕様において、酸化トリウムの重量比を変化させて試験を行なったときのちらつき良品率について説明するための図。
【図11】ちらつき有無の判定について説明するための図。
【符号の説明】
【0043】
1 気密容器
11 発光管部
121、122 封止部
13 放電空間
131 水平部
14 金属ハロゲン化物
21、22 金属箔
31、32 電極
41、42 外部リード線
5 外管
6 ソケット
71 金属バンド
72 舌片
81 給電端子
82 絶縁チューブ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に放電媒体を封入する放電空間が形成された発光管部、該発光管部の両端に形成された一対の封止部とを有する透光性の気密容器と、
一端は前記封止部に封止され、他端は前記放電空間内で対向配置された一対の電極とを具備し、
前記電極はトリウム、イットリウム、ジルコニウム、ハフニウム、ランタン、セリウムの酸化物の中から選択された一種または複数種の電子放出物質と、タンタルおよび/または酸化タンタルとが少なくともドープされた主成分がタングステンからなる材料で構成されていることを特徴とする放電ランプ。
【請求項2】
前記電極にドープされたタンタルおよび/または酸化タンタルの重量比は10.0%以下、さらに好ましくは1.0%以下であることを特徴とする請求項1に記載の放電ランプ。
【請求項3】
前記電極にドープされた電子放出物質は酸化トリウムであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の放電ランプ。
【請求項4】
前記電極にドープされた電子放出物質の重量比は、0.3%以上であることを特徴とする請求項1乃至請求項3に記載の放電ランプ。
【請求項5】
前記電極には、さらにカリウムがドープされていることを特徴とする請求項1乃至請求項4に記載の放電ランプ。
【請求項6】
前記放電媒体は、本質的に水銀を含まないことを特徴とする請求項1乃至請求項5に記載の放電ランプ。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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