説明

敷布団、敷布団カバー、掛布団、掛布団カバーおよびマットレス

【課題】トラックの仮眠室で使用するにあたり、機能的に使用することのできる敷布団、敷布団カバー、掛布団、掛布団カバーおよびマットレスを新規に提供する。
【解決手段】長さ寸法L1,L2が190cm〜220cmである大人用のマットレス30、敷布団10および掛布団20であって、マットレス30および敷布団10の幅寸法W1を55cm〜70cmに形成し、掛布団20の幅寸法W2を110cm〜130cmに形成することで、トラック仮眠室1,2のベッド1a,2a専用とする。これによれば、マットレス30および布団10,20がベッド1a,2aからずれ落ちてしまったり、くしゃくしゃにたたまれた状態で使用されることなく機能的に使用することができ、今までにはなかったトラック仮眠室1,2のベッド1a,2a専用のマットレス30、敷布団10および掛布団20を新規に提供することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、長手方向の長さ寸法が190cm〜220cmである大人用の敷布団、敷布団カバー、掛布団、掛布団カバーおよびマットレスに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、特許文献1等にて布団の内部構造は種々の開発がなされてきているものの、布団の使用場所は住居の寝室であるとの固定観念から、布団の外形寸法については特に検討されていないのが現状である。そして、この外形寸法に関し、大人用の敷布団は、長手方向の長さ寸法(以下、長さ寸法と呼ぶ)が約200cm、短手方向の長さ寸法(以下、幅寸法と呼ぶ)が約100cmであるのが一般的であり、また、大人用の掛布団は、長さ寸法が約200cm、幅寸法が約150cmであるのが一般的である。
【0003】
【特許文献1】特開平8−84642号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、図1に示す如く、トラック運転手が仮眠するための仮眠室1,2を、トラックキャビン3内の運転席後方に設けたものや、トラックキャビン3の上方に設けたものが、従来より知られている。そして、このような仮眠室1,2に設置されたベッド1a,2aは、長手方向が車両左右方向となる向きに配置されており、車両前後方向にはゆとりをもったベッドの設置スペースを確保できないため、ベッド1a,2aの幅寸法W0が極めて短い(例えば約65cm)。
【0005】
そして、このようなトラック仮眠室1,2のベッド1a,2aには、従来の一般的な敷布団および掛布団では幅寸法が合わないため、敷布団および掛布団がベッドからずれ落ちてしまったり、くしゃくしゃにたたまれた状態で使用されたりして、機能的に使用することができなかった。また、ベッドと敷布団の間に置いて使用されるマットレスについても、上記敷布団と同様の課題が生じる。
【0006】
本発明は、上記点に鑑み、トラックの仮眠室で使用するにあたり、機能的に使用することのできる敷布団、敷布団カバー、掛布団、掛布団カバーおよびマットレスを新規に提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は、トラックの仮眠室で使用される敷布団および掛布団では、住居の寝室で使用される布団にはない上記課題が新たに生じていることに着目して、請求項1,6,7に記載の発明を想起するに至った。
【0008】
そして、上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、長手方向の長さ寸法が190cm〜220cmである大人用の敷布団であって、短手方向の長さ寸法を55cm〜70cmに形成することで、トラックキャビン内のうち運転席後方に位置する仮眠室のベッド専用、或いはトラックキャビン上方に位置する仮眠室のベッド専用としたことを特徴とする敷布団である。
【0009】
請求項6に記載の発明は、ベッドと敷布団の間に置いて使用され、長手方向の長さ寸法が190cm〜220cmである大人用のマットレスであって、短手方向の長さ寸法を55cm〜70cmに形成することで、トラックキャビン内のうち運転席後方に位置する仮眠室のベッド専用、或いはトラックキャビン上方に位置する仮眠室のベッド専用としたことを特徴とするマットレスである。
【0010】
請求項7に記載の発明は、長手方向の長さ寸法が190cm〜220cmである大人用の掛布団であって、短手方向の長さ寸法を110cm〜130cmに形成することで、トラックキャビン内のうち運転席後方に位置する仮眠室のベッド専用、或いはトラックキャビン上方に位置する仮眠室のベッド専用としたことを特徴とする掛布団である。
【0011】
また、本発明者は、トラックの仮眠室で使用される敷布団および掛布団では、保温効果、防臭効果、抗菌効果、防汚効果、空気清浄効果のニーズが特に高いといった点に着目して、請求項2、8に記載の発明を想起するに至った。
【0012】
すなわち、請求項2に記載の敷布団では、固綿で形成された硬質層と、前記硬質層の上方に位置し、前記固綿よりも軟らかい材質の中綿で形成された第1柔軟層と、前記硬質層の下方に位置し、前記固綿よりも軟らかい材質の中綿で形成された第2柔軟層と、前記第1柔軟層、前記硬質層および前記第2柔軟層を内包する生地と、から構成され、前記硬質層と前記第1柔軟層との間に、チタンがコーティングされてなるチタンシートを介在させたことを特徴とする。なお、請求項3に記載の敷布団では、前記生地のうち、前記第1柔軟層の側の面と前記第2柔軟層の側の面のいずれか一方の面を暖色系の色で形成し、他方の面を寒色系の色で形成したことを特徴とする。
【0013】
請求項8に記載の掛布団では、チタンがコーティングされてなるチタンシートを、中綿で形成された柔軟層とともに生地に内包して構成したことを特徴とする。なお、請求項9に記載の掛布団では、前記生地のうち、前記チタンシート側の面と前記柔軟層側の面のいずれか一方の面を暖色系の色で形成し、他方の面を寒色系の色で形成したことを特徴とする。
【0014】
また、本発明者は、トラックの仮眠室で使用される敷布団および掛布団では、調湿効果および消臭効果のニーズが特に高いといった点に着目して、請求項4に記載の発明を想起するに至った。
【0015】
すなわち、請求項4に記載の敷布団では、固綿で形成された硬質層と、前記硬質層の上方に位置し、前記固綿よりも軟らかい材質の中綿で形成された第1柔軟層と、前記硬質層の下方に位置し、前記固綿よりも軟らかい材質の中綿で形成された第2柔軟層と、前記第1柔軟層、前記硬質層および前記第2柔軟層を内包する生地と、から構成され、前記硬質層と前記第2柔軟層との間に、炭を主要成分として含む炭シートを介在させたことを特徴とする。
【0016】
また、請求項5に記載の発明は、請求項1ないし4のいずれか1つに記載の敷布団の全体を覆う敷布団カバーであって、長手方向の長さ寸法が195cm〜225cm、短手方向の長さ寸法が60cm〜75cmであることを特徴とする敷布団カバーである。なお、これらの敷布団カバーの長さ寸法は、敷布団カバーを敷布団から取り外した状態における寸法である。
【0017】
また、請求項10に記載の発明は、請求項7ないし9のいずれか1つに記載の掛布団の全体を覆う掛布団カバーであって、長手方向の長さ寸法が195cm〜225cm、短手方向の長さ寸法が115cm〜135cmであることを特徴とする掛布団カバーである。なお、これらの掛布団カバーの長さ寸法は、掛布団カバーを掛布団から取り外した状態における寸法である。
【発明の効果】
【0018】
請求項1に記載の発明によれば、敷布団の幅寸法が、トラックの仮眠室に設置されたベッドの幅寸法に適した寸法となるため、ベッドからずれ落ちてしまったり、くしゃくしゃにたたまれた状態で使用されることなく敷布団を機能的に使用することができ、今までにはなかったトラック仮眠室のベッド専用の敷布団を新規に提供することができる。
【0019】
請求項2に記載の発明によれば、第1柔軟層、硬質層および第2柔軟層の3層構造とすることで、保温効果を向上できる。しかも、チタンシートが生地に内包されているので、光触媒による効果、すなわち、保温効果、防臭効果、抗菌効果、防汚効果、空気清浄効果を発揮させることができる。トラックの仮眠室で使用される敷布団では、住居の寝室で使用される布団に比べてこれらの効果に対する要求が高いため、本発明により光触媒の効果が好適に発揮される。
【0020】
ところで、上記チタンシートは硬質層と第1柔軟層との間に介在しているため、ドライバーが布団を使用するにあたり、生地のうち第1柔軟層の側の面を上にして(第2柔軟層の側の面を下にして)使用した方が、第1柔軟層の側の面を下にして(第2柔軟層の側の面を上にして)使用する場合に比べてチタンシートが体に近い位置となるため、保温効果が高くなる。このように、使用する向きによって保温効果の度合いをドライバーが選択できるので、特に寒冷地域と温暖地域とを往来するようなドライバーに対して効果的である。
【0021】
請求項3に記載の発明によれば、生地の一方の面を暖色系の色で形成し、他方の面を寒色系の色で形成しているので、どちらの面で布団を使用した方が保温効果が高いのかを、使用者であるドライバーに対して分かりやすくできる。
【0022】
請求項4に記載の発明によれば、炭シートが生地に内包されているので、炭成分による効果、すなわち、調湿効果および消臭効果を発揮させることができる。トラックの仮眠室で使用される敷布団では、住居の寝室で使用される布団に比べてこれらの効果に対する要求が高いため、本発明により炭成分の効果が好適に発揮される。
【0023】
請求項5に記載の発明によれば、請求項1ないし4のいずれか1つに記載の敷布団に用いて好適な敷布団カバーを、新規に提供することができる。
【0024】
請求項6に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明と同様にして、マットレスの幅寸法が、トラックの仮眠室に設置されたベッドの幅寸法に適した寸法となるため、ベッドからずれ落ちてしまったり、くしゃくしゃにたたまれた状態で使用されることなくマットレスを機能的に使用することができ、今までにはなかったトラック仮眠室のベッド専用のマットレスを新規に提供することができる。
【0025】
請求項7に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明と同様にして、掛布団の幅寸法が、トラックの仮眠室に設置されたベッドの幅寸法に適した寸法となるため、ベッドからずれ落ちてしまったり、くしゃくしゃにたたまれた状態で使用されることなく掛布団を機能的に使用することができ、今までにはなかったトラック仮眠室のベッド専用の掛布団を新規に提供することができる。
【0026】
請求項8に記載の発明によれば、請求項2に記載の発明と同様にして、チタンシートが生地に内包されているので、光触媒による効果が好適に発揮される。
【0027】
請求項9に記載の発明によれば、請求項3に記載の発明と同様にして、どちらの面で布団を使用した方が保温効果が高いのかを、使用者であるドライバーに対して分かりやすくできる。
【0028】
請求項10に記載の発明によれば、請求項7ないし9のいずれか1つに記載の掛布団に用いて好適な掛布団カバーを、新規に提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
以下に、本発明の好適な実施形態について図面を参照して説明する。尚、本発明の実施の形態は、下記の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採り得ることは無論である。
【0030】
図1は、敷布団10、掛布団20およびマットレス30の使用場所であるトラック仮眠室1,2を示す模式図であり、図1中の符号1aは、トラックキャビン3内のうち運転席4後方に位置する仮眠室1に設置されたベッドを示し、符号2aは、トラックキャビン3上方に位置する仮眠室2に設置されたベッドを示している。因みに、符号5は、仮眠室1と運転室とを仕切るカーテンを示している。
【0031】
これらのベッド1a,2aは、長手方向が車両左右方向となる向きに配置されており、車両前後方向にはゆとりをもったベッドの設置スペースを確保できないため、ベッド1a,2aの幅寸法W0は極めて短く、多くのトラックでは前記幅寸法W0を約65cmに設計せざるを得ないのが現状である。これに対し、図2中の網点ハッチ部分にて示されるように、車両左右方向には、キャビン3内の左右方向全長に亘ってベッドの設置スペースを確保することができ、その長さ寸法は大人の平均身長をはるかに上回る寸法に設計されている。
【0032】
なお、図1に示す例では、ベッド1aと運転席4の座部4aとの間に隙間4bを有しているが、このような隙間4bのないレイアウトのベッド1aであっても本発明に係る敷布団および掛布団が専用とするベッド1aの対象となることは勿論である。
【0033】
このように、トラック仮眠室1,2のベッド1a,2aは幅寸法W0が狭く、車両左右方向に細長い形状となっているため、以下に説明する敷布団10および掛布団20の形状を、このような細長の形状に合わせて形成した。
【0034】
図3は、マットレス30の上に敷布団10と掛布団20を重ねて置いた状態を、上方から見た平面図であり、マットレス30の上面視形状と敷布団10の上面視形状とは同一である。そして、マットレス30および敷布団10の長さ寸法L1は、190cm〜220cm、好ましくは200cm或いは210cmであり、大人用のサイズである。また、敷布団10の幅寸法W1は、55cm〜70cm、好ましくは60cmであり、ベッド1a,2aの幅寸法W0に合ったサイズである。このようなサイズに形成することで、敷布団10を、トラック仮眠室1,2のベッド1a,2a専用の敷布団にならしめている。
【0035】
掛布団20の長さ寸法L2は、190cm〜220cm、好ましくは200cm或いは210cmであり、大人用のサイズである。また、掛布団20の幅寸法W2は、110cm〜130cm、好ましくは120cmであり、ベッド1a,2aの幅寸法W0に合ったサイズである。このようなサイズに形成することで、掛布団20を、トラック仮眠室1,2のベッド1a,2a専用の掛布団にならしめている。
【0036】
図4は敷布団10の断面構造を模式的に示す図であり、敷布団10は、硬質層11と、硬質層11の上側に位置する第1柔軟層12と、硬質層11の下側に位置する第2柔軟層13と、これらの第1,第2柔軟層12,13および硬質層11を内包する生地14と、から主に構成されている。そして、硬質層11と第1柔軟層12との間には、チタンがコーティングされてなるチタンシート15が介在され、硬質層11と第2柔軟層13との間には、炭を主要成分として含む炭シート16が介在されている。なお、符号17は、敷布団10の全体を覆う敷布団カバーを示している。
【0037】
硬質層11は固綿で形成されており、就寝姿勢を保持したり、へたりを防止するための敷布団10の中間に位置する比較的硬質な層をなすものである。この固綿の材質には、例えば、ポリエステル繊維を熱融着バインダー(低融点のポリエステル)により圧縮加熱し、その後多孔形状に固めた固綿等のいわゆるポリエステル綿を採用して好適である。
【0038】
第1および第2柔軟層12,13は、固綿よりも軟らかい材質の中綿で形成されており、敷布団10のクッション性、保温性としての機能を発揮させるためのものである。この中綿の材質には、前述のポリエステル綿を採用して好適であり、特に、ポリエステル繊維の1本1本が中空構造をなしたウォッシャブル繊維を採用すれば、第1および第2柔軟層12,13を生地14から取り出して洗濯できる(洗濯してもバルギー性(膨らみ性)やクッション性が衰えない)ので、好適である。
【0039】
生地14は、ファスナー14c付であり、内包される硬質層11、第1および第2柔軟層12,13、チタンシート15、炭シート16を、内部から取り外せるようになっている。また、生地14のうち、第1柔軟層12の側の面14aには暖色系の色(例えば赤色)の生地が採用され、第2柔軟層13の側の面14bには寒色系の色(例えば青色)の生地が採用されている。
【0040】
チタンシート15は、窒化チタン、酸化チタン、炭化チタン等のチタン化合物を、不織布等の基材にコーティングして形成されており、コーティング方法には、スパッタリング法や蒸着等が挙げられる。前記不織布の材質には、合成繊維のポリエステル、ナイロン、アクリル、ポリエチレン、ポリプロピレンあるいはその混紡が挙げられる。
【0041】
炭シート16は、炭を主要成分として含むものであり、例えば、粉状及び/又は粒状の炭を含む成分を高分子で結合して形成された炭シートを採用して好適である。また、炭には竹の炭を採用して好適である。
【0042】
敷布団カバー17は1枚の生地による袋状であり、図示しないファスナーを有している。敷布団10から取り外した状態における敷布団カバー17の長さ寸法は195cm〜225cmであり、幅寸法は60cm〜75cmであり、敷布団10の各寸法L1,W1よりも5cmづつ大きい寸法に設定されている。
【0043】
図5は掛布団20の断面構造を模式的に示す図であり、掛布団20は、中綿で形成された柔軟層21と、この柔軟層21を内包する生地22とから主に構成されている。そして、生地22内には、チタンがコーティングされてなるチタンシート23が柔軟層21とともに備えられている。なお、符号24は、掛布団20の全体を覆う掛布団カバーを示している。
【0044】
柔軟層21の中綿には、第1および第2柔軟層12,13の中綿よりも軟らかい材質を採用して好適であり、材質には前述のポリエステル綿を採用して好適である。生地22は、ファスナー22c付であり、内包される柔軟層21およびチタンシート23を内部から取り外せるようになっている。また、生地22のうち、チタンシート23側の面22aには暖色系の色(例えば赤色)の生地が採用され、その反対側の面22bには寒色系の色(例えば青色)の生地が採用されている。また、チタンシート23は、敷布団10が有するチタンシート15と同じものが採用されている。
【0045】
掛布団カバー24は1枚の生地による袋状であり、図示しないファスナーを有している。掛布団20から取り外した状態における掛布団カバー24の長さ寸法は195cm〜225cmであり、幅寸法は115cm〜135cmであり、掛布団20の各寸法L2,W2よりも5cmづつ大きい寸法に設定されている。なお、マットレス30は、ウレタンフォーム等のクッション材(図示せず)の全体をシート布(図示せず)で覆って構成されている。
【0046】
以上により、本実施形態によれば、マットレス30と敷布団10の幅寸法W1および掛布団20の幅寸法W2が、トラックの仮眠室1,2に設置されたベッド1a,2aの幅寸法W0に適した寸法となるため、ベッドからずれ落ちてしまったり、くしゃくしゃにたたまれた状態で使用されることなくマットレス30、敷布団10および掛布団20を機能的に使用することができ、今までにはなかったトラック仮眠室1,2のベッド1a,2a専用のマットレス30、敷布団10および掛布団20を新規に提供することができる。
【0047】
また、敷布団10および掛布団20にチタンシート15,23を採用しているので、光触媒による効果、すなわち、保温効果、防臭効果、抗菌効果、防汚効果、空気清浄効果を発揮させることができる。
【0048】
ここで、敷布団10のチタンシート15は硬質層11と第1柔軟層12との間に介在しているため、ドライバーが敷布団10を使用するにあたり、生地14のうち第1柔軟層12の側の面14aを上にして使用した方が保温効果が高くなる。このように、使用する向きによって保温効果の度合いをドライバーが選択できるので、特に寒冷地域と温暖地域とを往来するようなドライバーに対して効果的である。
【0049】
そして、敷布団10の生地14のうち第1柔軟層12の側の面14aを暖色系の色としているので、敷布団10の保温効果が高い側の面を、使用者であるドライバーに対して分かりやすくできる。掛布団20の生地22についても同様にして、掛布団20の保温効果が高い側の面を、使用者であるドライバーに対して分かりやすくできる。
【0050】
また、敷布団10に竹炭を用いた炭シート16を採用しているので、竹炭成分による効果、すなわち、調湿効果、消臭効果、防虫効果、抗菌効果、防カビ効果、遠赤外線効果等を発揮させることができる。
【0051】
(他の実施形態)
他の実施形態として、敷布団10の内部に、リクライニング機構を有する骨部材を備えるようにしてもよい。また、敷布団10のうち符号14aの側を上方にして使用する場合と、符号14bの側を上方にして使用する場合があるため、前記リクライニング機構には、敷布団10をどちらの面14a,14bで使用してもリクライニングできるような可動範囲のものを採用して好適である。マットレス30についても同様にして、上記リクライニング機構を有する骨部材を備えるようにしてもよい。この場合には、敷布団10のリクライニング機構を不要にできる。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】本発明に係るマットレス、敷布団および掛布団の使用場所である、トラック仮眠室1a,2aを示す模式図である。
【図2】図1に示すキャビン3の内部を上方から見た平面図である。
【図3】本発明の一実施形態に係るマットレス、敷布団および掛布団を示す平面図である。
【図4】図3の敷布団10の断面構造を模式的に示す図である。
【図5】図3の掛布団20の断面構造を模式的に示す図である。
【符号の説明】
【0053】
1…運転席4後方に位置する仮眠室 2…トラックキャビン3上方に位置する仮眠室
1a…仮眠室1に設置されたベッド 2a…仮眠室2に設置されたベッド
3…トラックキャビン 4…運転席 10…敷布団 11…硬質層
12…第1柔軟層 13…第2柔軟層 14…生地 14a…暖色系の色の生地
14b…寒色系の色の生地 15…チタンシート 16…炭シート
17…敷布団カバー 20…掛布団 21…柔軟層 22…生地
22a…暖色系の色の生地 22b…寒色系の色の生地 23…チタンシート
24…掛布団カバー 30…マットレス
L1…敷布団10およびマットレス30の長さ寸法 L2…掛布団20の長さ寸法
W1…敷布団10およびマットレス30の幅寸法 W2…掛布団20の幅寸法

【特許請求の範囲】
【請求項1】
長手方向の長さ寸法が190cm〜220cmである大人用の敷布団であって、
短手方向の長さ寸法を55cm〜70cmに形成することで、トラックキャビン内のうち運転席後方に位置する仮眠室のベッド専用、或いはトラックキャビン上方に位置する仮眠室のベッド専用としたことを特徴とする敷布団。
【請求項2】
固綿で形成された硬質層と、
前記硬質層の上方に位置し、前記固綿よりも軟らかい材質の中綿で形成された第1柔軟層と、
前記硬質層の下方に位置し、前記固綿よりも軟らかい材質の中綿で形成された第2柔軟層と、
前記第1柔軟層、前記硬質層および前記第2柔軟層を内包する生地と、から構成され、
前記硬質層と前記第1柔軟層との間に、チタンがコーティングされてなるチタンシートを介在させたことを特徴とする請求項1に記載の敷布団。
【請求項3】
前記生地のうち、前記第1柔軟層の側の面と前記第2柔軟層の側の面のいずれか一方の面を暖色系の色で形成し、他方の面を寒色系の色で形成したことを特徴とする請求項2に記載の敷布団。
【請求項4】
固綿で形成された硬質層と、
前記硬質層の上方に位置し、前記固綿よりも軟らかい材質の中綿で形成された第1柔軟層と、
前記硬質層の下方に位置し、前記固綿よりも軟らかい材質の中綿で形成された第2柔軟層と、
前記第1柔軟層、前記硬質層および前記第2柔軟層を内包する生地と、から構成され、
前記硬質層と前記第2柔軟層との間に、炭を主要成分として含む炭シートを介在させたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の敷布団。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれか1つに記載の敷布団の全体を覆う敷布団カバーであって、
長手方向の長さ寸法が195cm〜225cm、短手方向の長さ寸法が60cm〜75cmであることを特徴とする敷布団カバー。
【請求項6】
ベッドと敷布団の間に置いて使用され、長手方向の長さ寸法が190cm〜220cmである大人用のマットレスであって、
短手方向の長さ寸法を55cm〜70cmに形成することで、トラックキャビン内のうち運転席後方に位置する仮眠室のベッド専用、或いはトラックキャビン上方に位置する仮眠室のベッド専用としたことを特徴とするマットレス。
【請求項7】
長手方向の長さ寸法が190cm〜220cmである大人用の掛布団であって、
短手方向の長さ寸法を110cm〜130cmに形成することで、トラックキャビン内のうち運転席後方に位置する仮眠室のベッド専用、或いはトラックキャビン上方に位置する仮眠室のベッド専用としたことを特徴とする掛布団。
【請求項8】
チタンがコーティングされてなるチタンシートを、中綿で形成された柔軟層とともに生地に内包して構成したことを特徴とする請求項7に記載の掛布団。
【請求項9】
前記生地のうち、前記チタンシート側の面と前記柔軟層側の面のいずれか一方の面を暖色系の色で形成し、他方の面を寒色系の色で形成したことを特徴とする請求項8に記載の掛布団。
【請求項10】
請求項7ないし9のいずれか1つに記載の掛布団の全体を覆う掛布団カバーであって、
長手方向の長さ寸法が195cm〜225cm、短手方向の長さ寸法が115cm〜135cmであることを特徴とする掛布団カバー。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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