説明

文書管理システム、文書管理システムの情報処理方法、及びプログラム

【課題】文書管理システムで管理される文書を印刷する際に、ユーザの特性,文書の属性から、相関のある印刷設定を自動的に決定すること。
【解決手段】クライアントPC10上のWebブラウザ10aを介したユーザからの文書情報の印刷指示に応じて、メイン制御部200が、ユーザ情報記憶部301に記憶された当該印刷指示を行ったユーザのユーザ特性と、文書情報記憶部401に記憶された当該印刷指示された文書情報に関連付いた印刷設定情報に対応したユーザ特性の履歴とを文書属性/ユーザ特性比較部403に比較させ、該比較結果に基づき、文書情報記憶部401に記憶された印刷設定情報から前記印刷指示された文書情報を印刷処理する際に使用する印刷設定情報を決定する構成を特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、文書を管理する方法及びシステムに関し、特にシステムに管理されている文書を印刷し、印刷時にユーザの特性と文書の特性から自動的に印刷設定情報を設定して印刷を行う文書管理システムの制御に関する。
【背景技術】
【0002】
オフィスにおいて、新入社員や、異動などによって新しく配属された社員は、その職場の環境についての知識を持っていない場合が多い。そのため、どのプリンタを使うとよいのか、この会議用の書類は、どのような印刷設定で印刷すべきかといった情報を知らないため、適切でないプリンタや印刷設定で印刷してしまう場合がある。
【0003】
既存の社員が新しい社員が来る度に教えたり、マニュアル等を用意したりする方法もあるが、より柔軟にオフィス環境を整えるための仕組みが求められる。
【0004】
特許文献1では、以前印刷した文書に対して、再度印刷する場合に、以前印刷したときの印刷設定をプリンタに記録しておき、再印刷する場合にその記録を再利用するというシステムが提案されている。
【特許文献1】特開2006−228066号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上記特許文献1では、印刷履歴を記録して再利用しているため、一度も印刷していない文書に用いることはできない。即ち、一度も印刷していない文書を印刷する場合は、ユーザが一から印刷設定する必要があるという問題点があった。
【0006】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたもので、本発明の目的は、文書管理システムで管理される文書を印刷する際に、ユーザの特性,文書の属性から、相関のある印刷設定を自動的に決定することができる仕組を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、文書情報を管理し、前記文書情報の内容を表示するための表示データを生成し、当該生成された表示データに基づく表示を行うクライアント装置上のWebブラウザを介した指示に基づき前記文書情報に対して操作を行う文書管理システムであって、ユーザ特性を記憶するユーザ特性記憶手段と、前記文書管理システムで管理された文書情報と当該文書情報が印刷処理された際の印刷設定情報とを関連付け、前記印刷設定情報に対応させて当該印刷設定情報で印刷指示を行ったユーザのユーザ特性の履歴を記憶する印刷履歴記憶手段と、前記クライアント装置上のWebブラウザを介したユーザからの文書情報の印刷指示に応じて、前記ユーザ特性記憶手段に記憶された当該印刷指示を行ったユーザのユーザ特性と、前記印刷履歴記憶手段に記憶された当該印刷指示された文書情報に関連付いた印刷設定情報に対応したユーザ特性の履歴とを比較するユーザ特性比較手段と、前記ユーザ特性比較手段による比較結果に基づき、前記印刷履歴記憶手段に記憶された印刷設定情報から前記印刷指示された文書情報を印刷処理する際に使用する印刷設定情報を決定する決定手段と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、ユーザは、文書管理システムで管理されている文書を印刷する際に、文書に適切な印刷設定を意識する必要がなく、自動的に印刷設定情報を設定することが出来る。
【0009】
また、自動的に設定される印刷設定情報は、文書属性,ユーザ特性から相関の高い印刷設定情報が選択されるため、ユーザと文書に合った印刷設定で印刷することが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
次に本発明を実施するための最良の形態について図面を参照して説明する。
【0011】
<システム構成の説明>
〔第1実施形態〕
図1は、本発明の実施形態に係る文書管理システムの構成を説明する図である。
【0012】
本実施形態の文書管理システムは、ClientPC10、WebアプリケーションサーバPC20、ユーザ管理サービスサーバPC30、文書管理サービスサーバ40、プリントサービスサーバPC50、印刷装置60がネットワーク70を介して接続される。
【0013】
ユーザAは、クライアントPC(ClientPC)10上で動作するWebブラウザを介して本実施形態に係る文書管理システムにアクセス可能である。なお、クライアントPC10には、Webブラウザが予めインストールされているものとする。また、通常、複数のクライアントPC10がネットワーク70に接続される。
【0014】
WebアプリケーションサーバPC20は、文書管理システムのWebアプリケーションを提供する。ユーザ管理サービスサーバPC30は、本実施形態の文書管理システムにアクセス(ログイン)するユーザの情報を管理する。文書管理サービスサーバPC40は、文書を保存/管理する機能を有する。
【0015】
プリントサービスサーバPC50は、印刷データを生成して印刷装置60に送信する。印刷装置60は、受信した印刷データを印刷する。なお、印刷装置60は、プリンタであっても、複合機であってもよいし、異なる複数の種類の印刷装置60が混在してネットワーク70に接続されていてもよい。さらに、ネットワーク70は、ルータを介して接続された複数のネットワークから構成されるものであってもよい。
【0016】
本実施形態では、WebアプリケーションサーバPC20、ユーザ管理サービスサーバPC30、文書管理サービスサーバPC40、プリントサービスサーバPC50は、ネットワーク70上に別々に配置されている構成を示している。しかし、上述の各サーバPC20〜50の各機能が1つのPCにおいて構成されても構わない。
【0017】
また、本実施形態では、ユーザAがクライアントPC10を操作して文書管理システムにアクセスする構成としているが、上述の各サーバPC20〜50のいずれか若しくは全てを構成するPCを操作して文書管理システムにアクセスする構成であってもよい。
【0018】
また、本実施形態に係る文書管理システムは、ユーザAがWebブラウザを介して文書管理システムにアクセスする構成としている。しかし、図示しない専用のクライアントアプリケーションをクライアントPC10上に配置し、ユーザAがそのクライアントアプリケーションを操作して文書管理システムにアクセスする構成であっても構わない。この構成の場合、WebアプリケーションサーバPC20ではなく、文書管理サービスサーバPC40と専用クライアントアプリケーションが通信する構成でも構わない。
【0019】
なお、クライアントPC10は上記いずれの構成であっても、本文書管理システムで記憶管理される文書に対応するアプリケーションプログラムや、プリンタ60に対応するプリンタドライバをクライアントPC10にインストールする必要がない。クライアントPC10は、Webブラウザ又は上記専用の専用クライアントアプリケーションにより本文書管理システムにアクセスすることにより、本文書管理システムで記憶管理される文書の修正・編集・印刷が可能である(詳細は後述する)。
【0020】
即ち、本文書管理システムは、文書情報を管理し、前記文書情報の内容を表示するための表示データを生成し、当該生成された表示データに基づく表示を行うクライアント装置上のWebブラウザを介した指示に基づき前記文書情報に対して操作を行う文書管理システムである。
【0021】
[ハードウェア構成]
図2は、本発明の実施形態に係る文書管理システムを構成する各PC10〜50のハードウェア構成を説明するブロック図である。
【0022】
なお、図2に示されるハードウェア構成は一般的な情報処理装置のハードウェア構成図に相当するものとし、本実施形態の各PCには一般的な情報処理装置のハードウェア構成を適用できる。
【0023】
図2において、CPU100は、ROM102のプログラム用ROMに記憶された、或いは、例えばハードディスク等の外部メモリ109からRAM101にロードされたOSやアプリケーション等の各種プログラムを実行する。
【0024】
ここでOSとは、コンピュータ上で稼動するオペレーティングシステムの略語であり、以下オペレーティングシステムのことをOSと呼ぶ。後述する各フローチャートの処理はこのプログラムの実行により実現できる。
【0025】
RAM101は、CPU100の主メモリ、ワークエリア等として機能する。キーボードコントローラ103は、キーボード107や図示しないポインティングデバイスからのキー入力を制御する。
【0026】
ディスプレイコントローラ104は、各種ディスプレイ108の表示を制御する。ディスクコントローラ105は、各種データを記憶するハードディスク(HD)やフレキシブルディスク(FD)等の外部メモリ109におけるデータアクセスを制御する。
【0027】
NC106はネットワーク70に接続されて、ネットワークに接続された他の機器との通信制御処理を実行する。
【0028】
[ソフトウェア構成]
図3は、本発明の実施形態に係る文書管理システムのソフトウェア構成の一例を示す図である。なお、図1と同一のものには同一の符号を付してある。
【0029】
以下、図3を用いて、図1に示したクライアントPC10、WebアプリケーションサーバPC20、ユーザ管理サービスサーバPC30、文書管理サービスサーバPC40、及びプリントサービスサーバPC50内のソフトウェアの構成を説明する。
【0030】
図3に示すWebアプリケーションサーバPC20において、メイン制御部200は、本発明の実施形態に係る文書管理システムの全体を制御し、後述する各部に対する指示、管理を行う。
【0031】
データ送受信部201は、クライアントPC10においてユーザがWebブラウザ10aを介して出した命令(要求)を受け取ってメイン制御部200に送り、メイン制御部200より指示を受けた結果を、前記クライアントPC10に返送する。
【0032】
セッション記憶部202は、クライアントPC10においてユーザがWebブラウザ10aを介して本文書管理システムにアクセスしてから、同一ユーザからのアクセスであることを示すためのセッション情報を生成する。さらに、セッション記憶部202は、ユーザが本文書管理システムへのアクセスをやめる(ログアウト)、若しくは自動タイムアウトなどでセッションが切れるまでの間、繰り返し使用する各種情報を上記セッション情報と関連付けて保持する。
【0033】
WebUI生成部203は、メイン制御部200より指示を受け、状況に応じたWebUI(HTML)を生成する。ここで、UIとは、ユーザインタフェースであり、以下、単にUIとして説明する。
【0034】
なお、WebUI生成部203が生成するWebUIは、HTMLだけに限定するものではなく、Java(登録商標)Scriptなどのスクリプト言語が埋まっていても構わないし、他の構造化言語等で記述されるものであってもよい。
【0035】
図2に示すユーザ管理サービスサーバPC30において、ユーザ情報操作部300は、メイン制御部200からの指示に従い、ユーザ情報記憶部301に保存されている本文書管理システムにアクセス可能なユーザ、及びユーザ特性の抽出、編集などの操作を行う。ここで、ユーザ管理に関して、本文書管理システム独自の管理ではなく、既知の技術であるActive Directory、LDAPなどと、ユーザ情報操作部300が連携し、ユーザ情報記憶部301においてはユーザ特性のみを保存してユーザ特性記憶部として機能させても構わない。
【0036】
文書管理サービスサーバPC40において、文書情報操作部400は、メイン制御部200からの指示に従い、文書情報記憶部401に保存されている文書の実体、及び文書属性の登録、保存、抽出、編集などの操作を行う。
【0037】
文書情報記憶部401は、文書の実体としての文書情報のみでなく、印刷履歴として該文書情報を印刷処理した際の印刷設定情報等も記憶する印刷履歴記憶部としても機能する。
【0038】
文書検索部402は、メイン制御部200等からの指示に従い、文書を検索するための方法を決定し、文書情報操作部400を介して文書情報記憶部401より検索結果を取得する。
【0039】
文書属性/ユーザ特性比較部403は、メイン制御部200等からの指示に従い、文書属性とユーザ特性の比較を行い、更に、必要に応じて該文書情報操作部400を介して文書情報記憶部401に保存されている印刷設定情報と文書の属性との相関度を判定する。
【0040】
印刷設定情報取得部404は、メイン制御部200等からの指示に従い、印刷設定情報の使用頻度情報と、文書属性とユーザ特性の相関度情報から使用する印刷設定情報として選択された印刷設定情報を取得する。
【0041】
プリントサービスサーバPC50において、文書データ等記憶部501には、メイン制御部200等からの指示に従い、文書データと印刷設定情報が格納される。
【0042】
文書データ等記憶部501に格納された文書データは、文書データ入力監視部502によって監視される。文書データ入力監視部502は、文書データが格納されると、該文書データを読み込み、文書データ解釈部503に文書データを引き渡す。
【0043】
文書データ解釈部503は、引き渡たされた文書データを解釈して、印刷データ生成部504に引き渡す。そして、印刷データ生成部504は、引き渡された文書データから印刷データ生成し、通信制御部505に印刷データを引き渡す。通信制御部505は、印刷装置60と通信して、引き渡された印刷データを印刷装置60に送信し、印刷させる。
【0044】
以上示したように、本実施形態の文書管理システムでは、クライアントPC10は、WebアプリケーションサーバPC20を介して文書管理システムにログイン/アクセスし、文書情報の表示や編集が可能となる。クライアントPC10は、WebアプリケーションサーバPC20を介して文書情報の表示や編集を行うため、クライアントPC10のローカル環境には、文書情報そのもの(文書情報ファイル)はダウンロードされない構成となっている。
【0045】
また、WebアプリケーションサーバPC20には、使用できるプリントサービスサーバPC50が登録されており、印刷が指示されるとプリントサービスサーバPC50に文書データと印刷設定を送信する。
【0046】
プリントサービスサーバPC50には、プリンタドライバと文書データを編集可能なアプリケーションがインストールされており、受信した文書データを適切なアプリケーションを使用し、指定された印刷設定で印刷を行う。なお、WebアプリケーションサーバPC20で設定された印刷設定は、文書管理サービスサーバPC40の文書情報記憶部401に保存される。
【0047】
以下、本発明の第1実施形態に係る文書管理システムの各ステップにおける処理について具体的に説明する。
【0048】
[文書の修正・印刷処理]
図4は、本実施形態に係る文書管理システムにおける印刷処理の概要図である。
【0049】
ユーザAがクライアントPC10のWebブラウザ10aを介して本文書管理システムにアクセス(ログイン)する操作を行うと、ログイン要求が送信され、WebアプリケーションサーバPC20がログイン処理を実行する。WebアプリケーションサーバPC20は、ユーザ管理サービスサーバPC30にアクセスして本文書管理システムへのログイン処理を実行する。ログインが成功すると、WebアプリケーションサーバPC20は、図5に例示する画面をクライアントPC10に送信する。クライアントPC10では、図5に示す画面がディスプレイ108に表示される。
【0050】
図5は、図2に示したディスプレイ108に表示されるWebUIとしての文書一覧画面の一例を示す図であり、クライアントPC10のWebブラウザ10aにより表示される。
【0051】
なお、本実施形態では、予め、ユーザ管理サービスサーバPC30に、図6に示すようなユーザ情報が登録されているものとする。
【0052】
図6は、ユーザ管理サービスサーバPC30に登録されるユーザ情報の一例を示す図である。
【0053】
図6に示すように、ユーザ情報は、ユーザを特定する情報1201、所属を特定する情報1202、役職を特定する情報1203、プロジェクトを特定する情報1204、パスワード1205等の情報で構成されている。
【0054】
ここで、ユーザAがWebUI(図5)に表示される文書情報901より、いずれかの文書に対応するアイコンを選択する。すると、クライアントPC10のWebブラウザ10aが、選択されたアイコンの情報(表示指示)をWebアプリケーションサーバPC20に送信する。
【0055】
これを受け取ったWebアプリケーションサーバPC20は、選択されたアイコンに対応する文書データを文書管理サービスサーバ40の文書情報記憶部401から取得する(図4の1601)。
【0056】
そして、WebアプリケーションサーバPC20では、取得した文書データの内容を表示するための表示データとして図7に示すWebUIを生成して、クライアントPC10のWebブラウザ10aに送信し、表示させる(図4の1602)。これにより、クライアントPC10では、文書データに対応するアプリケーションプログラムをインストールしていなくても、文書データの中身を図7の1001に示すように表示可能である。
【0057】
図7は、図2に示したディスプレイ108に表示されるWebUIとしての文書表示画面の一例を示す図であり、クライアントPC10のWebブラウザ10aにより表示される。
【0058】
ユーザAは、クライアントPC10のWebブラウザ10aにより表示されるWebUI(図7)の文書データ1001を編集(修正)して修正ボタン1003を指示することにより文書の修正や編集指示を行う。すると、その修正内容(例えばXMLデータ)がWebブラウザ10aよりWebアプリケーションサーバPC20に送信され、WebアプリケーションサーバPC20を介して文書管理サービスサーバ40の文書情報記憶部401に記憶される。
【0059】
ユーザAがクライアントPC10のWebブラウザ10aに表示されるWebUI(図7)の「手動印刷」1002bを操作して、文書データと印刷設定(Nupや部数等)と印刷指示を行う。この操作を検知して、クライアントPC10のWebブラウザ10aが該印刷設定を含む印刷指示(例えばXMLデータ)をWebアプリケーションサーバPC20に送信する(図4の1603)。
【0060】
WebアプリケーションサーバPC20は、Webブラウザ10aから印刷設定を含む印刷指示(例えばXMLデータ)を受信すると、その印刷設定情報と文書データをプリントサービスサーバPC50に送信する(印刷指示;図4の1604)。
【0061】
プリントサービスサーバPC50では、受信した印刷設定情報(例えばXMLデータ)と文書データを記憶領域(文書データ等記憶部501)に格納する。さらに、プリントサービスサーバPC50は、前記格納した文書データに対応するローカルのアプリケーションプログラムで起動して該文書データを読み込ませる。そして、起動したアプリケーションプログラムに、前記印刷設定を読み込ませ、前記文書データの印刷を行わせる。即ち、受信した印刷設定情報を用いて受信した文書データの印刷データを生成し、印刷装置60に送信し、印刷を指示する(印刷ジョブの投入(図4の1606))。
【0062】
なお、WebアプリケーションサーバPC20は、文書データと印刷設定情報をプリントサービスサーバPC50に送信するのと同時に、印刷体裁を文書管理サービスサーバPC40に送信して保存させる(図4の1605)。詳細には、WebアプリケーションサーバPC20は、印刷を指示したユーザの情報と印刷指示した文書情報とそのときに使用した印刷設定情報を文書管理サービスサーバPC40に送信して保存させる。
【0063】
文書管理サービスサーバPC40は、受信した印刷設定情報をドキュメントに関連づけて、図8に示すように印刷履歴として文書情報記憶部401に記憶する。
【0064】
図8は、図3に示した文書情報記憶部401で管理される印刷履歴情報の一例を示す図である。
【0065】
図8に示す印刷履歴情報では、ドキュメントを識別する情報1301と、ユーザを識別する情報1302と、印刷設定を識別する情報1303と、使用した印刷装置を識別する情報1304とを関連づけて記憶する。なお、本実施形態では、印刷されるごとに、印刷履歴情報を文書情報記憶部401に記録する。
【0066】
なお、本文書管理システムでは、ユーザを識別する情報1302を用いて、ユーザ管理サービスサーバPC30に登録されるユーザ情報(図6)を参照することにより、文書管理サービスサーバPC40で管理される文書情報が印刷処理された際の印刷設定情報で印刷指示を行ったユーザのユーザ特性の履歴を取得することができる。即ち、本文書管理システムでは、文書管理サービスサーバPC40で管理される文書情報と、当該文書情報が印刷処理された際の印刷設定情報とを関連付け、さらに、前記印刷設定情報に対応させて当該印刷設定情報で印刷指示を行ったユーザのユーザ特性の履歴を記憶していることになる。
【0067】
また、本文書管理システムでは、ドキュメントを識別する情報1301を用いて、文書管理サービスサーバPC40に登録される文書属性(不図示)を参照することにより、印刷された文書情報の文書属性の履歴を取得することができる。即ち、本文書管理システムでは、文書管理サービスサーバPC40で管理される文書情報が印刷処理された際の印刷設定情報に対応させて当該印刷設定情報で印刷指示が行われた文書情報の文書属性の履歴を記憶していることになる。
【0068】
図9は、文書情報記憶部401に記録される印刷設定の詳細の一例を説明する図である。
【0069】
印刷設定として、1ページに印刷するページ(面)数1402、カラー/モノクロの別1403、片面/両面の別1404、ステイプルの有無1405、地紋の有無1406等を印刷設定を識別する情報1401に紐付けて管理する。なお、地紋の有無1406が「○」(ON)の印刷設定で印刷実行された文書の背景には、コピーすると浮き出す隠し画像(例えば、細かい点等からなる特殊な文字列や画像等)の地紋が印刷されることになる。この地紋には、コピーを牽制する情報、例えば、「コピー禁止」、「社外秘」等や、印刷者の情報、配布先の情報等が隠し文字列として含まれ、不正な情報流出の抑止や、印刷元の特定が可能となる。
【0070】
なお、本文書管理システムにおいては、新たな印刷設定で印刷がなされると、該印刷設定が文書情報記憶部401に記録される。また、図9に示した印刷設定は、ほんの一例であり、図9の1402〜1406以外の各種設定を含む構成であってもよい。
【0071】
図10は、WebアプリケーションサーバPC20による一連の印刷処理の一例を示すフローチャートである。このフローチャートの処理は、図3に示したWebアプリケーションサーバPC20のメイン制御部200により実行される。即ち、このフローチャートの処理は、WebアプリケーションサーバPC20のCPU100が外部メモリ109に格納されるプログラムを読み出して実行することにより実現される。なお、S1101〜S1113は各ステップを示す。
【0072】
ユーザがクライアントPC10に表示されたWebUIから文書管理システムにログイン指示を行うと、ユーザ名、パスワード等の認証情報がWebアプリケーションサーバPC20に送信される。この認証情報がデータ送受信部201を介してメイン制御部200に入力されると、メイン制御部200は、S1101において、上記認証情報を用いてユーザ管理サービスサーバPC30にアクセスしてログイン処理を実行する。そして、ログイン処理に成功するとS1102に処理を進める。
【0073】
次に、S1102において、メイン制御部200は、ログアウト処理を行うかどうかを判断する。なお、メイン制御部200は、WebUIを介してユーザからログアウト指示があった、又は、タイムアウトになった場合にログアウト処理を行うと判断する。
【0074】
そして、S1102において、ログアウト処理を行うと判断した場合には、メイン制御部200は、S1113に処理を進め、ログアウト処理を行い、本フローチャートの処理を終了する。
【0075】
一方、S1102において、ログアウト処理を行わないと判断した場合には、メイン制御部200は、S1103へ処理を進める。
【0076】
S1103では、メイン制御部200は、WebUI生成部203により図5に示したWebUIを生成させて、該生成されたWebUIをデータ送受信部201を介してクライアントPC10に送信して表示させる。
【0077】
このWebUIをクライアントPC10のWebブラウザ10aが受信すると、図5に示すWebUIがクライアントPC10が備えるディスプレイ108に表示される。
【0078】
そして、ユーザがWebUI(図5)の文書情報901の中からいずれかの文書を選択すると、クライアントPC10のWebブラウザ10aから文書の選択指示がWebアプリケーションサーバPC20に送信される。そして、この文書の選択指示は、データ送受信部201を介してメイン制御部200に入力される。
【0079】
メイン制御部200は、S1103において、文書の選択指示を受け取ると、S1104に処理を進める。
【0080】
S1104では、メイン制御部200は、文書管理サービスサーバPC40の文書情報操作部400に指示して、前記選択指示された文書データを文書情報記憶部401から取得する。さらに、メイン制御部200は、WebUI生成部203に指示して、取得した文書データから図7に示したようなWebUI(文書データの内容を表示するための表示データ)を生成させる(表示データ生成機能)。さらに、メイン制御部200は、生成されたWebUIをデータ送受信部201を介してクライアントPC10に送信し、表示させる。
【0081】
このWebUIをクライアントPC10のWebブラウザ10aが受信すると、図7に示すようなWebUIがクライアントPC10が備えるディスプレイ108に表示される。
【0082】
このように表示されるWebUIにおいて、ユーザが文書データの修正を指示すると、文書データの修正指示がWebアプリケーションサーバPC20に送信され、データ送受信部201を介してメイン制御部200に入力される。
【0083】
次に、S1105において、メイン制御部200は、クライアントPC10から文書に対する修正指示を受信したかどうかを判断する。
【0084】
そして、S1105において、修正指示を受信したと判断した場合には、メイン制御部200は、S1106に処理を進める。
【0085】
S1106では、メイン制御部200は、クライアントPC10から受け取った文書に対する修正指示を文書管理サービスサーバPC40の文書情報操作部400経由で文書情報記憶部401に保存させる。また、メイン制御部200は、修正内容を反映させた内容をWebUI生成部203に指示してWebUIを更新するように制御する。これにより、クライアントPC10に表示されているWebUIも更新される。そして、メイン制御部200は、S1107に処理を進める。
【0086】
一方、S1105において、修正指示を受信していないと判断した場合には、メイン制御部200は、そのままS1107に処理を進める。
【0087】
クライアントPC10に表示されるWebUIにおいて、ユーザは、文書データの印刷を指示することが可能である。印刷の指示がなされると、クライアントPC10のWebブラウザ10aにより、文書データの印刷指示がWebアプリケーションサーバPC20に送信され、データ送受信部201を介してメイン制御部200に入力される。
【0088】
なお、本実施形態では、図7に示すように、印刷指示には、「おまかせ印刷」1002a、「手動印刷」1002bが用意されている。「おまかせ印刷」1002aの場合には、上記WebアプリケーションサーバPC20に送信される印刷指示に印刷設定情報は含まれない。しかし、「手動印刷」1002bの場合には、上記WebアプリケーションサーバPC20に送信され印刷指示に印刷設定情報が含められる(付加される)。
【0089】
WebアプリケーションサーバPC20のメイン制御部200は、S1107において、クライアントPC10から文書に対する印刷指示を受信したかどうかを判断する。そして、S1107において、印刷指示を受信したと判断した場合には、メイン制御部200は、S1108に処理を進める。
【0090】
S1108において、メイン制御部200は、受信した印刷指示に印刷設定情報が付加されているかどうかを判断する。そして、S1108において、受信した印刷指示に印刷設定情報が付加されていない(含まれていない)と判断した場合には、メイン制御部200は、S1109に処理を進める。
【0091】
次に、S1109では、メイン制御部200は、印刷設定情報の取得処理を実行して、印刷設定情報取得部404から印刷設定情報、使用する印刷装置を特定する情報を取得し、S1110に処理を進める。なお、取得される印刷設定情報は、ユーザがクライアントPC10に表示されているWebUIを介して印刷指示を行っている文書に設定されている印刷設定情報である。なお、S1109に示した印刷設定情報の取得処理の詳細は後述する図11にて説明する。
【0092】
一方、S1108において、受信した印刷指示に印刷設定情報が付加されている(含まれている)と判断した場合には、メイン制御部200は、そのままS1110に処理を進める。
【0093】
次に、S1110では、メイン制御部200は、印刷指示された文書データと前記取得した印刷設定情報、使用する印刷装置を特定する情報(プリンタ名)をプリントサービスサーバPC50に送信し、文書データ等記憶部501に格納させる。なお、この際、メイン制御部200は、前記使用する印刷装置を特定する情報に基づいて「プリンタ1へ出力を行いまいした」等のメッセージのWebUIを生成させ、クライアントPC10に送信して、表示させるように構成してもよい。この場合、クライアントPC10のWebブラウザ10aでは、受信したWebUI(メッセージ)がディスプレイ108に表示される。
【0094】
プリントサービスサーバPC50では、S1111において、文書データ入力監視部502が文書データ等記憶部501に格納された文書データと印刷設定情報を取得し、文書データ解釈部503に出力する。そして、文書データ解釈部503は、印刷データ生成部504を使用して文書データ等記憶部501から取得した印刷設定情報、使用する印刷装置を特定する情報を使用して、上記取得した文書データの印刷データを生成する。このようにして印刷データ生成部504が生成した印刷データを、通信制御部505が前記使用する印刷装置を特定する情報に対応する印刷装置60に送信する。そして、印刷データを受信した印刷装置60は印刷を実行する。
【0095】
また、メイン制御部200は、S1110とほぼ同時にS1112にて、印刷した文書データに対する印刷履歴(ドキュメント名、ユーザ名、印刷設定情報(使用した印刷装置の情報も含む)等)を文書情報操作部400経由で文書情報記憶部401へ保存する。そして、S1102へ処理を戻し、同様の処理を繰り返すように制御する。
【0096】
なお、S1107において、印刷指示を受信していないと判断した場合には、メイン制御部200は、そのままS1102へ処理を戻し、同様の処理を繰り返すように制御する。
【0097】
なお、上記「おまかせ印刷」1002a、「手動印刷」1002bの他に、「準手動印刷」を設け、上記「準手動印刷」の場合、以下のように構成してもよい。
【0098】
上記「準手動印刷」の場合、S1109で印刷設定を取得した際に、メイン制御部200が取得した印刷設定からWebUIを生成させ、クライアントPC10に送信して、表示(提示)させるように構成してもよい(印刷設定情報提示)。この場合、クライアントPC10のWebブラウザ10aでは、この印刷設定のWebUIを受信しディスプレイ108に表示(提示)する。さらに、この印刷設定の表示(提示)を参照したユーザが印刷設定を決定(提示された印刷設定を編集(変更)後に決定も可能)する指示を行う。すると、決定された印刷設定がクライアントPC10からWebアプリケーションサーバPC20に送信され、データ送受信部201を介してメイン制御部200に入力される。そして、クライアントPC10から印刷設定を受け取ると、メイン制御部200はS1110に処理を進める。以上のように構成してもよい。
【0099】
以下、図11を参照して、図10のS1109に示した印刷設定の取得処理について説明する。
【0100】
[文書の印刷履歴から印刷設定を決定する印刷設定の取得処理]
自分が一度も印刷したことのない文書を印刷する場合、どのような印刷設定で印刷指示をしたらよいか判らないことがある。
【0101】
このような場合に、本実施形態では、これから印刷する文書の過去の印刷履歴から、その文書を印刷する際によく使用されていた印刷設定を選択する。
【0102】
さらに、印刷設定は、ユーザの特性によって傾向が異なることがあるので、本実施形態では、よく使用されているとして選択された印刷設定と相関のあるユーザの特性と、印刷するユーザの特性に相関があるかを判別する。
【0103】
これにより、これから印刷する文書の印刷設定は、よく使われていてかつユーザの特性に合った印刷設定が自動的に選択されることになる。
【0104】
以下、具体的な処理については、図11に示すフローチャートに従って詳細に説明する。
【0105】
図11は、本発明の第1実施形態における印刷設定の取得処理(図10のS1109)の一例を示すフローチャートである。なお、このフローチャートの処理は、図3に示したWebアプリケーションサーバPC20のメイン制御部200により実行される。即ち、このフローチャートの処理は、WebアプリケーションサーバPC20のCPU100が外部メモリ109に格納されるプログラムを読み出して実行することにより実現される。なお、S101〜S107は各ステップを示す。
【0106】
なお、本処理において、メイン制御部200は、WebアプリケーションサーバPC20のRAM101上で、ワーク領域に各種の変数を用意している。具体的には、各ドキュメントで使用された印刷設定を順番に参照するための参照用カウンタSetting_num、各ドキュメントで使用された印刷設定の総数を格納するDoc_MAX_Setting_numを用意している。また、別途定義されている処理の結果を格納するResultを用意している。
【0107】
まず、S101において、メイン制御部200は、文書情報操作部400に指示して文書情報記憶部401に格納されている印刷履歴から図12に示すような印刷設定情報の頻度を抽出する。なお、文書情報操作部400は抽出した印刷設定情報を頻度(使用頻度)の高い順にソートする。
【0108】
図12は、図11のS101において図3に示した文書情報記憶部401に格納された印刷履歴から抽出される印刷設定情報の頻度を説明する図である。なお、図12において、a〜fは印刷設定情報に対応し、特にa〜dは図9に示した印刷設定情報a〜dに対応する。なお、図12において、印刷設定情報a〜fに設定された数値は、その頻度を示す。また、本例は、印刷設定は頻度の高い順にソートされている例である。
【0109】
次に、S102において、メイン制御部200は、S101で抽出したドキュメントごとの印刷設定の頻度情報から、印刷履歴に印刷指示が行われたドキュメントがあるかを判断する。
【0110】
S102において、印刷履歴に印刷指示が行われたドキュメントがない(即ち、印刷するドキュメントに印刷履歴がない)と判断した場合には、メイン制御部200は、後述する他の処理を実行する。例えば、クライアントPC10のWebブラウザ10aに、印刷履歴が無い旨のメッセージを表示させてユーザに手動で印刷設定を行わせるように促す。また、予め管理者に設定されたデフォルトの印刷設定を取得するようにしてもよい。また、文書情報記憶部401で保存される印刷履歴内で最も使用頻度の高い印刷設定情報を前記印刷処理に使用する印刷設定情報に決定するようにしてもよい。
【0111】
一方、S102において、印刷履歴に印刷指示が行われたドキュメントがある(即ち、印刷するドキュメントに印刷履歴がある)と判断した場合には、メイン制御部200は、S103に処理を進める。
【0112】
S103では、抽出された印刷設定情報の参照用カウンタSetting_numを「1」にセットし、S104に処理を進める。なお、印刷設定の総数Doc_MAX_Setting_numに、S102で印刷履歴に存在すると判断された印刷するドキュメントに対応する印刷設定の総数を格納する。例えば、印刷するドキュメントが「Document1」の場合、図12に示した例では、印刷設定は「a」、「b」の2つとなり、Doc_MAX_Setting_numには「2」がセットされることになる。
【0113】
そして、S104において、メイン制御部200は、参照カウンタSetting_numがそのドキュメントで使用された印刷設定の総数Doc_MAX_Setting_numより大きいかどうかを判断する。ここで、参照カウンタSetting_numの値が印刷設定の総数Doc_MAX_Setting_numの値よりも大きいと判断した場合は、メイン制御部200は、S102でNoと判断した場合と同様に他の処理を実行する。
【0114】
一方、S104において、参照カウンタSetting_numの値が印刷設定の総数Doc_MAX_Setting_numの値よりも大きくないと判断した場合と判断した場合は、メイン制御部200は、S105に処理を進める。
【0115】
S105では、メイン制御部200は、後述する図13に示すユーザの相関関係判定処理を実行する。このユーザの相関関係判定処理は、Setting_num番目の印刷設定に相関のあるユーザ特性と、印刷を行うユーザのユーザ特性が一致する(True)か否(False)かを判定する処理である。なお、この判定結果(True/False)は、変数Resultに格納される。なお、印刷設定情報は、頻度の高い順にソートされているため、S105の処理は、頻度の高い順に実行されることになる。
【0116】
次に、S106において、メイン制御部200は、S105での処理により、変数Resultが「True」であるか否かを判断し、変数Resultが「True」でないと判断した場合には、S107に処理を進める。S107では、メイン制御部200は、参照カウンタSetting_numをインクリメントし、S104に処理を戻し、次に頻度の高い印刷設定情報に処理を移行させる。
【0117】
一方、S106において、変数Resultが「True」であると判断した場合には、メイン制御部200は、Setting_num番目の印刷設定情報を、使用する印刷設定情報に決定(選択)する。そして、メイン制御部200は、印刷設定情報取得部404に指示して、上記決定(選択)した印刷設定情報を取得し、本フローチャートの処理を終了する。なお、メイン制御部200は、前記取得した印刷設定情報に基づいて使用する印刷装置も決定するようにしてもよい。例えば、前記印刷履歴において、前記取得した印刷設定情報に対応付けられている印刷装置のうち、最も使用頻度の高い印刷装置を使用する印刷装置に決定するようにしてもよい。また、前記印刷履歴において、前記取得した印刷設定情報を設定可能な最も使用頻度の高い印刷装置を使用する印刷装置に決定するようにしてもよい。
【0118】
その後、メイン制御部200は、図10のS1110に処理を進める。なお、図10のS1110では、上述したように、メイン制御部200は、上記決定(選択)し取得した印刷設定情報と文書データをプリントサービスサーバPC50に送信する。そして、この印刷設定と文書データを受け取ったプリントサービスサーバPC50が、前記印刷設定で前記文書データの印刷データを生成し、印刷装置60で印刷出力させる。
【0119】
[ユーザ特性から印刷設定を絞り込む絞込み処理]
以下、図11のS105に示したユーザの相関判定処理の詳細手順を説明する。
【0120】
なお、ユーザの相関判定処理では、自分(印刷を行うユーザ)と特性の近いユーザの印刷設定を選択するため、選択された印刷設定と相関があるユーザ特性と印刷を行うユーザのユーザ特性を比較し、一致しているかどうかの判定処理が実行される。
【0121】
この際、メイン制御部200は、WebアプリケーションサーバPC20のRAM101上のワーク領域として、ユーザ特性を参照するための参照用カウンタUserProperty_num、ユーザ特性の総数を格納するMAX_UserProperty_numを保持する。これにより、図6に示したようなユーザ特性が設定されている場合は、UserProperty_numをインクリメントしながら、「所属」、「役職」、「プロジェクト」を参照していく。
【0122】
具体的な処理については、図13のフローチャートに従って詳細に説明する。
【0123】
図13は、本発明の第1実施形態において図11のS105に示したユーザの相関判定処理の詳細手順を説明するフローチャートである。なお、このフローチャートの処理は、図3に示したWebアプリケーションサーバPC20のメイン制御部200により実行される。即ち、このフローチャートの処理は、WebアプリケーションサーバPC20のCPU100が外部メモリ109に格納されるプログラムを読み出して実行することにより実現される。なお、S401〜S406は各ステップを示す。
【0124】
S401では、メイン制御部200は、RAM101に確保されるワーク領域のResultを「FALSE」に初期化し、S402に処理を進める。
【0125】
そして、S402では、メイン制御部200は、文書情報操作部400に指示して、Settinng_num番目の印刷設定のユーザ特性の分布を抽出させる。例えば、印刷指示された文書が「Document1」であり、Settinng_numが「2」の場合、図14の2行目に示すような印刷設定bのユーザ特性の分布を抽出させる。
【0126】
図14は、図13のS402で抽出されるユーザ特定の一例を示す図である。
【0127】
本例は、印刷設定a〜dについて、ユーザ特性である頻度、ユーザの所属、ユーザの役職、プロジェクトを示したものである。
【0128】
S403では、メイン制御部200は、変数UserProperty_numを「1」に初期化する。また、変数MAX_UserProperty_numにユーザ特性の総数を格納する。例えば、本例では、ユーザ特性は、頻度、ユーザの所属、ユーザの役職、プロジェクトの3つとなり、MAX_UserProperty_numには「3」がセットされることになる。
【0129】
次に、S404では、メイン制御部200は、文書属性/ユーザ特性比較部403に指示して、印刷するユーザのUserProperty_num番目のユーザ特性(属性)と、変数Setting_num番目の印刷設定とに相関があるか否かを判定させる。このとき、文書属性/ユーザ特性比較部403は、ユーザAのユーザ特性の、印刷設定情報に関連付けられたユーザ特性群に占める割合が、しきい値を越える場合に、前記ユーザ特性と前記印刷設定情報とに相関があると判定する。なお、上記しきい値は、予め管理者により設定されて文書管理サービスサーバPC40の外部メモリ109に記憶されているものとする。
【0130】
具体的には、文書属性/ユーザ特性比較部403は、しきい値を「60」とした場合、図6に示したユーザAと、図14に示す印刷設定bにおけるユーザ特性の分布を比較すると、「SW開発課」というユーザAの特性は、印刷設定bと相関があると判定する。即ち、ユーザAのユーザ特性の1つである所属「SW開発課」の、印刷設定情報bに関連付けられたユーザ特性である所属に占める割合が、しきい値「60」を越える値「75」である。よって、ユーザAのユーザ特性「所属」と印刷設定bと相関があると判定する。
【0131】
そしてS404において、相関があると文書属性/ユーザ特性比較部403が判定した場合は、メイン制御部200は、S407に処理を進める。そして、S407において、メイン制御部200は、変数Resultを「TRUE」として、本処理を終了し、図11のS106に処理を進める。
【0132】
一方、S404で、相関がないと文書属性/ユーザ特性比較部403が判定した場合は、メイン制御部200は、S405に処理を進める。そして、S405で、メイン制御部200は、変数UserProperty_numをインクリメントし、S406に処理を進める。
【0133】
S406では、メイン制御部200は、参照カウンタUserProperty_numで特定される値が、変数MAX_UserPropetry_numで特定される値より大きいかどうかを判断する。そして、S406において、UserProperty_num>MAX_UserPropetry_numでない(UserProperty_num≦MAX_UserPropetry_num)と判断した場合には、メイン制御部200は、S404に処理を戻す。
【0134】
一方、S406において、UserProperty_num>MAX_UserPropetry_numであると判断した場合は、メイン制御部200は、本処理を終了し、図11のS106に処理を進める。
【0135】
以上、本実施形態によれば、ユーザは、クライアントPCにアプリケーションやプリンタドライバをインストールすることなく、Webブラウザを介してサーバ上の文書の修正・編集・印刷が可能である。
【0136】
また、印刷する際に文書に適切は印刷設定を意識する必要がなく、上述したように自動的に印刷設定情報を設定することが出来る。
【0137】
また、自動的に設定される印刷設定情報として、印刷する文書の印刷履歴からユーザ特性と相関度の高い印刷設定情報が選択され、ユーザに合った印刷設定、印刷装置で印刷することが可能となる。
【0138】
また、ユーザは、印刷する際に文書に適切な印刷装置を選択するといった意識も必要なく、自動的に設定された印刷装置での文書印刷を行うことができる。
【0139】
〔第2実施形態〕
上記第1実施形態では、印刷する文書の印刷履歴からユーザ特性と相関度の高い印刷設定情報を取得するように構成した。本実施形態では、印刷する文書と相関度の高い印刷履歴からユーザ特性と相関の高い印刷設定情報を取得するように構成する。
【0140】
[文書の属性から印刷設定を決定する決定処理]
誰も印刷したことのない文書を印刷する場合、どのような印刷設定で印刷指示をしたらよいかわからないことがある。このような場合に、本実施形態では、印刷履歴から、印刷する文書の文書属性と最も相関のある印刷設定を選択する。具体的な処理については、図15〜図17に従って詳細に説明する。なお、システム構成、ハードウェア構成、ソフトウェア構成については、上記第1実施形態と同様である。
【0141】
例えば、図15に示すような印刷履歴があり、図16に示すようなドキュメントを印刷する場合は、相関度の高い印刷設定bを使用する印刷設定情報として選択する。
【0142】
図15は、図3に示した文書情報記憶部401で管理される印刷履歴情報に基づいて文書情報操作部400で抽出される文書属性の分布の一例を示す図である。
【0143】
なお、文書情報記憶部401で管理される印刷履歴情報は、図8、図9に示したように、ドキュメント名1301と関連付けられている。よって、文書情報操作部400は、このドキュメント名を用いて、印刷設定情報ごとに、当該印刷設定情報を用いて印刷した文書の文書属性(カテゴリ1〜カテゴリ3)を関連付けて抽出することができる。さらに、文書情報操作部400は、該抽出した情報に基づいて、印刷設定情報ごとに該印刷設定情報を用いて印刷された文書の文書属性の分布を抽出することができる。
【0144】
図16は、図3に示した文書情報記憶部401で管理される文書情報の一例を示す図である。
【0145】
図16に示すように、図3に示した文書情報記憶部401で記憶管理されている文書データは、文書属性のカテゴリ(本例では、文書情報がカテゴリ1〜3で管理される)というインデックスの特性を保持し、その文書データがどのような文書かが記憶されている。
【0146】
図15、図16に示す例では、カテゴリ1は、文書情報のセキュリティ(例えば「機密」、「一般」等)に関するカテゴリである。また、カテゴリ2は、文書情報の文書種類(例えば、「中計」、「仕様書」、「マニュアル」等)に関するカテゴリである。また、カテゴリ3は、文書情報の文書内容(例えば「ドライバ」に関する内容、「ハード」に関する内容等)に関するカテゴリである。
【0147】
図17は、本発明の第2実施形態における印刷設定の取得処理の一例を示すフローチャートである。なお、このフローチャートの処理は、図3に示したWebアプリケーションサーバPC20のメイン制御部200により実行される。即ち、このフローチャートの処理は、WebアプリケーションサーバPC20のCPU100が外部メモリ109に格納されるプログラムを読み出して実行することにより実現される。なお、S201〜S211は各ステップを示す。
【0148】
なお、本処理において、メイン制御部200は、WebアプリケーションサーバPC20のRAM101上で、ワーク領域に各種の変数を用意している。具体的には、印刷設定を順番に参照するための参照用カウンタSetting_num、印刷設定の総数を格納する変数MAX_Setting_num、印刷する文書と相関度の高い順にソートした印刷設定を参照するための参照用カウンタSort_Setting_numを用意している。また、メイン制御部200は、WebアプリケーションサーバPC20のRAM101に確保されるワーク領域として、別途定義されている処理の結果を格納する変数Resultを用意している。
【0149】
まず、S201において、メイン制御部200は、文書情報操作部400に指示して、文書情報記憶部401に格納されている印刷履歴から印刷設定ごとに文書属性の分布(図15)を抽出させる。
【0150】
次に、S202において、メイン制御部200は、変数Setting_numを「1」に初期化する。なお、印刷設定の総数MAX_Setting_numに、S201で抽出された印刷設定の総数を格納する。
【0151】
そして、S203において、メイン制御部200は、参照用カウンタSetting_numで特定される値が変数MAX_Setting_numより大きいかどうかを判断する。S203において、Setting_num>MAX_Setting_numでない(Setting_num≦MAX_Setting_num)と判断した場合には、メイン制御部200は、S204へ処理を進める。
【0152】
S204では、メイン制御部200は、文書属性/ユーザ特性比較部403に指示して、参照カウンタSetting_num番目の印刷設定の属性の分布と印刷するドキュメントの文書属性とを比較させ相関度を判断させる(文書属性比較処理)。そして、メイン制御部200は、文書属性/ユーザ特性比較部403の判断結果(比較結果)を、カレントの印刷設定に紐付けてカテゴリごとにWebアプリケーションサーバPC20のRAM101に記録する。ここで、相関度の高/低とは、或る文書属性の、印刷設定情報に関連付けられた文書属性群に占める割合が、しきい値を越える場合に、前記文書属性と前記印刷設定情報とに相関がある(相関度が高い)と判断する。なお、上記しきい値は、予め管理者により設定されて文書管理サービスサーバPC40の外部メモリ109に記憶されているものとする。
【0153】
例えば、図15に示すような文書属性の分布が抽出され、図16に示すような文書を印刷するとした場合、相関度は、図15に示す相関度の列1501のように記録される。なお、相関のある属性は「○」、相関のない属性は「×」と記録する。
【0154】
図15の相関度1501では、左から順にカテゴリ1、2、3の判定結果である。即ち、印刷設定bの場合、カテゴリ1は「○」で相関度有り、カテゴリ2も「○」で相関度有り、カテゴリ3は「×」で相関度無しといった判定結果となる。
【0155】
次に、S205では、メイン制御部200は、参照カウンタSetting_numをインクリメントし、S203に処理を戻す。
【0156】
そして、S203において、Setting_num>MAX_Setting_numであると判断した場合には、メイン制御部200は、S206に処理を進める。
【0157】
S206では、メイン制御部200は、S201で抽出した印刷設定をS204で判断/記録した相関度の高い順にソートする。
【0158】
相関度の高い順にソートするとは、図15に示す相関度1501で特定される「○」の数が多い順にソートを行う。即ち、印刷設定情報に関連付けられた文書属性群に占める、印刷する文書情報の文書属性の割合を、前記文書属性のカテゴリごとに判断する。そして、該割合が、しきい値を越えるカテゴリの数(上記○の数)に応じて、前記印刷する文書情報の文書属性と前記印刷設定情報との相関の高低を判断する。即ち、前記印刷設定情報と相関がある(相関度が高い)と判定された文書属性のカテゴリ数が多い程、前記印刷設定情報と前記印刷指示された文書情報の文書属性との相関が高いと判断する。
【0159】
なお、「○」の数が同数の場合は、例えばカテゴリ1、2、3の順に優先度をつけるなどをして、属性に優先度をつけてソートを行う。
【0160】
次に、S207において、メイン制御部200は、ソート用のカウンタSort_Setting_numを「1」に初期化する。
【0161】
次に、S208において、メイン制御部200は、カウンタSort_Settig_numで特定される値がMAX_Setting_numで特定される値より大きいかどうかを判断する。ここで、Sort_Settig_num>MAX_Setting_numであると判断した場合は、メイン制御部200は、他の処理を実行する。例えば、クライアントPC10のWebブラウザ10aに、印刷履歴が無い旨のメッセージを表示させてユーザに手動で印刷設定を行わせるように促す。また、予め管理者に設定されたデフォルトの印刷設定を取得するようにしてもよい。
【0162】
一方、S208で、Sort_Settig_num>MAX_Setting_numでない(Sort_Settig_num≦MAX_Setting_num)と判断した場合には、メイン制御部200は、S209に処理を進める。
【0163】
S209では、メイン制御部200は、第1実施形態(図11のS105)と同様に、図13に示したユーザの相関関係判定処理を実行する。このユーザの相関関係判定処理は、Sort_Setting_num番目の印刷設定において、相関のあるユーザ特性と、印刷を行うユーザのユーザ特性が一致(True)するかどうかを判定する処理である。なお、この判定結果(True/False)は、変数Resultに格納される。なお、印刷設定情報は、相関度の高い順にソートされているため、S209の処理は、相関度の高い順に実行されることになる。
【0164】
次に、S210において、メイン制御部200は、S209での処理により、変数Resultが「True」であるか否かを判断し、変数Resultが「True」でないと判断した場合には、S211に処理を進める。S211では、メイン制御部200は、参照カウンタSort_Setting_numをインクリメントし、S208に処理を戻す。
【0165】
一方、S210において、変数Resultが「True」であると判断した場合には、メイン制御部200は、Sort_Setting_num番目の印刷設定情報を、使用する印刷設定情報に決定(選択)する。そして、メイン制御部200は、印刷設定情報取得部404に指示して、上記決定(選択)した印刷設定情報を取得し、本フローチャートの処理を終了する。その後、メイン制御部200は、図10のS1110に処理を進める。
【0166】
なお、図10のS1110では、上述したように、メイン制御部200は、上記決定(選択)し取得した印刷設定情報と文書データをプリントサービスサーバPC50に送信する。そして、この印刷設定と文書データを受け取ったプリントサービスサーバPC50が、前記印刷設定で前記文書データの印刷データを生成し、印刷装置60で印刷出力させる。
【0167】
以上、本実施形態によれば、自動的に設定される印刷設定情報として、文書属性とユーザ特性とから相関の高い印刷設定情報を選択するため、文書とユーザに合った印刷設定、印刷装置で印刷することが可能となる。
【0168】
〔第3実施形態〕
上記第1実施形態では、印刷する文書の印刷履歴からユーザ特性と相関度の高い印刷設定情報を取得するように構成した。また、上記第2本実施形態では、印刷する文書と相関度の高い印刷履歴からユーザ特性と相関の高い印刷設定情報を取得するように構成した。本実施形態では、印刷履歴にユーザ特性と相関度の高い印刷設定情報が無い場合に最も頻度が高い印刷設定を取得するように構成する。
【0169】
[文書の印刷履歴で使用された印刷設定の頻度から印刷設定情報を決定する決定処理]
自分が初めて印刷する場合、どのような印刷設定で印刷指示をしたらよいかわからないことがある。このような場合に、本実施形態では、印刷履歴から、使用頻度の高い印刷設定を選択する。
【0170】
具体的な処理については、図18に示すフローチャートに従って詳細に説明する。なお、システム構成、ハードウェア構成、ソフトウェア構成については、上記第1実施形態と同様である。
【0171】
図18は、本発明の第3実施形態における印刷設定の取得処理の一例を示すフローチャートである。なお、このフローチャートの処理は、図3に示したWebアプリケーションサーバPC20のメイン制御部200により実行される。即ち、このフローチャートの処理は、WebアプリケーションサーバPC20のCPU100が外部メモリ109に格納されるプログラムを読み出して実行することにより実現される。なお、S301〜S307は各ステップを示す。
【0172】
なお、メイン制御部200は、WebアプリケーションサーバPC20のRAM101のワーク領域に各種の変数を用意している。具体的には、印刷設定を順番に参照するための参照用カウンタSetting_num、印刷設定の総数を格納するMAX_Setting_num、別途定義されている処理の結果を格納する変数Resultを用意している。
【0173】
まず、S301では、メイン制御部200は、文書情報操作部400に指示して文書情報記憶部401で保存される印刷履歴から、図19に示すような、使用された印刷設定の頻度を抽出する。なお、文書情報操作部400は、抽出した印刷設定情報を頻度の高い順にソートする。
【0174】
図19は、図18のS301において図3に示した文書情報記憶部401に格納された印刷履歴から抽出される印刷設定の頻度を説明する図である。
【0175】
次に、S302では、メイン制御部200は、参照用カウンタSetting_numを「1」に初期化する。なお、印刷設定の総数MAX_Setting_numに、S301で抽出された印刷設定の総数を格納する。
【0176】
そして、S303において、メイン制御部200は、参照用カウンタSetting_numがMAX_Setting_numより大きいかどうかを判断する。
【0177】
そして、S303において、Setting_num>MAX_Setting_numでない(Setting_num≦MAX_Setting_num)と判断した場合には、メイン制御部200は、S304に処理を進める。
【0178】
S304では、メイン制御部200は、第1実施形態(図11のS105)と同様に、図13に示したユーザの相関関係判定処理を実行する。このユーザの相関関係判定処理は、Setting_num番目の印刷設定において、相関のあるユーザ特性と、印刷を行うユーザのユーザ特性が一致(True)するかどうかを判定する処理である。なお、この判定結果(True/False)は、変数Resultに格納される。なお、印刷設定情報は、頻度の高い順にソートされているため、S304の処理は、頻度の高い順に実行されることになる。
【0179】
次に、S305において、メイン制御部200は、S304での処理により、変数Resultが「True」であるか否かを判断し、変数Resultが「True」でないと判断した場合には、S306に処理を進める。S306では、メイン制御部200は、参照カウンタSetting_numをインクリメントし、S303に処理を戻す。
【0180】
一方、S305において、変数Resultが「True」であると判断した場合には、メイン制御部200は、Setting_num番目の印刷設定情報を、使用する印刷設定情報に決定(選択)する。そして、メイン制御部200は、印刷設定情報取得部404に指示して、上記決定(選択)した印刷設定情報を取得し、本フローチャートの処理を終了する。その後、メイン制御部200は、図10のS1110に処理を進める。
【0181】
一方、S303において、Setting_num>MAX_Setting_numであると判断した場合には、メイン制御部200は、S307に処理を進める。
【0182】
S307では、メイン制御部200は、S301で抽出した印刷設定情報のうち最も頻度の高い印刷設定情報を、使用する印刷設定情報に決定(選択)する。そして、メイン制御部200は、印刷設定情報取得部404に指示して、上記決定(選択)した印刷設定情報を取得し、本フローチャートの処理を終了する。その後、メイン制御部200は、図10のS1110に処理を進める。
【0183】
なお、図10のS1110では、上述したように、メイン制御部200は、上記決定(選択)し取得した印刷設定情報と文書データをプリントサービスサーバPC50に送信する。そして、この印刷設定と文書データを受け取ったプリントサービスサーバPC50が、前記印刷設定で前記文書データの印刷データを生成し、印刷装置60で印刷出力させる。
【0184】
以上、本実施形態によれば、自動的に設定される印刷設定情報として、印刷履歴から頻度が高くユーザ特性と相関度の高い印刷設定情報が選択され、頻度が高くユーザに合った印刷設定、印刷装置で印刷することが可能となる。
【0185】
〔第4実施形態〕
上記第1実施形態では、印刷する文書の印刷履歴からユーザ特性と相関度の高い印刷設定情報を取得するように構成した。また、上記第2実施形態では、印刷する文書と相関度の高い印刷履歴からユーザ特性と相関の高い印刷設定情報を取得するように構成した。また、上記第3実施形態では、印刷履歴からユーザ特性と相関度の高い印刷設定情報が無い場合に最も頻度が高い印刷設定を取得するように構成した。
【0186】
本実施形態では、上記第1〜第3の実施形態における印刷情報の取得方法を組み合わせた方法を用いるものとする。以下、その実施形態について説明する。なお、システム構成、ハードウェア構成、ソフトウェア構成については、第1実施形態と同様である。
【0187】
まず、上記第1実施形態で説明したように、印刷する文書の印刷履歴が文書情報記憶部401に保存されているとメイン制御部200が判断した場合は、その文書で最も使われていて、印刷するユーザのユーザ特性と相関がある場合はその印刷設定を選択する。
【0188】
ここで、印刷する文書の印刷履歴がないと判断した場合、又は、印刷する文書の印刷履歴にユーザ特性と相関度の高い印刷設定情報が無い場合は、続けて、上記第2実施形態の方法を実行する。
【0189】
即ち、上記第2実施形態で説明したように、文書の印刷履歴から使用された印刷設定と相関のある文書属性と印刷する文書の文書属性が一致していて、さらに印刷するユーザのユーザ特性と相関があるかどうかをメイン制御部200が判断する。
【0190】
ここで、文書の印刷履歴から使用された印刷設定と相関のある文書属性と印刷する文書の文書属性が一致していて、さらに印刷するユーザのユーザ特性と相関があると判断した場合は、その印刷設定を選択する。
【0191】
一方、文書の印刷履歴から使用された印刷設定と相関のある文書属性と印刷する文書の文書属性が一致していないと判断した場合は、メイン制御部200は、続けて、上記第3実施形態の方法を実行する。
【0192】
即ち、上記第3実施形態で説明したように、文書の印刷履歴から使用されている頻度の高い印刷設定と相関のある使用したユーザのユーザ特性と、印刷するユーザのユーザ特性と一致するかどうかを判断する。
【0193】
ここで、文書の印刷履歴から使用されている頻度の高い印刷設定と相関のある使用したユーザのユーザ特性と、印刷するユーザのユーザ特性と一致すると判断した場合は、その印刷設定を選択する。
【0194】
一方、ここで、文書の印刷履歴から使用されている頻度の高い印刷設定と相関のある使用したユーザのユーザ特性と、印刷するユーザのユーザ特性と一致していないと判断した場合は、メイン制御部200は、最も使用されている印刷設定を選択する。
【0195】
以上に示した、本実施形態における一連の処理を、フローチャートを用いて説明すると、図11に示したS102でNoと判断した場合、又は、S104でYesと判断した場合、メイン制御部200は、続けて、図17に示すS201に処理を進める。さらに、図17のS208でYesと判断した場合、メイン制御部200は、続けて、図18に示すS301に処理を移行させることで、一連の処理を実行させることができる。
【0196】
以上、本実施形態によれば、自動的に設定される印刷設定情報として、文書とユーザに合った印刷設定、印刷装置で印刷することが可能となる。
【0197】
〔第5実施形態〕
本実施形態では、印刷装置60の設定場所の情報と、各クライアントPC10の設置場所の情報等を、ユーザ管理サービスサーバ30等で管理するように構成する。さらに、図5の902に示す「近くにあるプリンタで印刷」のメニューをWebUI(図8)に設けるように構成する。
【0198】
そして、図5の902に示した「近くにあるプリンタで印刷」により印刷指示された場合には、メイン制御部200が、上記設置場所の情報等に基づいて、印刷指示したクライアントPC10の近くにあるプリンタを特定する。そして、メイン制御部200が、前記特定した近くにあるプリンタを使用することを条件にして、上記第1〜4実施形態で示した印刷設定情報の取得処理を実行して、印刷設定情報を取得決定するように構成してもよい。即ち、メイン制御部200は、印刷履歴から前記特定した近くにあるプリンタを使用した印刷設定情報のみを取り出し、該取り出した印刷設定情報の中で上記第1〜4実施形態で示した印刷設定情報の取得処理を実行するように構成する。
【0199】
以上、本実施形態によれば、自動的に設定される印刷設定情報として、ユーザの近くにある印刷装置を用い、かつ、文書とユーザに合った印刷設定で印刷することが可能となる。
【0200】
なお、図10のS1101のログイン処理の際に、メイン制御部200は、ログイン指示したクライアントPC10の近くにあるプリンタを検索する。そして、メイン制御部200は、図5、図7に示したWebUIを生成させる際に、図5の903、図7の1004に示すように、上記検索した近くにあるプリンタの表示を含ませるように構成してもよい。
【0201】
これにより、ユーザはログインすると、ユーザの近くにあるプリンタがウィンドウ内に表示されることとなる。
【0202】
また、図10のS1101のログイン処理の際に、メイン制御部200は、ログインユーザの所属と同一の所属のユーザ(相関のあるユーザ)がよく使用しているプリンタを取得する。
【0203】
例えば、メイン制御部200は、文書情報操作部400に指示して、文書情報記憶部401に格納されている印刷履歴から印刷装置ごとにユーザ特性の分布(図20)を抽出させる。
【0204】
図20は、印刷履歴から印刷装置ごとに抽出したユーザ特性の分布の一例を示す図である。
【0205】
次に、メイン制御部200は、文書情報操作部400は、文書属性/ユーザ特性比較部403に指示して、各印刷装置のユーザ特性の分布とログインユーザのユーザ特性とを比較させ相関度を判断させる(ログインユーザ特性比較処理)。そして、文書属性/ユーザ特性比較部403の判断結果を、各印刷装置に紐付けてカテゴリごとにWebアプリケーションサーバPC20のRAM101に記録する。ここで、相関度の高/低とは、或るユーザ特性の、印刷設定情報に関連付けられたユーザ特性群に占める割合が、しきい値(例えば「60」)を越える場合に、前記ユーザ特性と前記印刷装置とに相関がある(相関度が高い)と判断する。なお、上記しきい値は、予め管理者により設定されて文書管理サービスサーバPC40の外部メモリ109に記憶されているものとする。
【0206】
例えば、図20に示すようなユーザ特性の分布が抽出され、ログインユーザが図6に示したユーザAであって場合、相関度の高/低は、図20の2001に示す相関度のように記録される。なお、相関度の高い属性は「○」、そうでない属性は「×」と記録する。
【0207】
図20の相関度2001では、左から順に所属、役職、プロジェクトの判定結果である。即ち、「プリンタ2」の場合、所属は「○」で相関度有り(高)、役職も「○」で相関度有り(高)、プロジェクトも「○」で相関度有り(高)といった判定結果となる。
【0208】
さらに、メイン制御部200は、上記抽出した印刷装置を上記判断/記録した相関度の高い順にソートする。
【0209】
相関度の高い順にソートするとは、図20に示す相関度2001で特定される「○」の数が多い順にソートを行う。なお、「○」の数が同数の場合は、例えば所属、役職、プロジェクトの順に優先度をつけるなどをして、属性に優先度をつけてソートを行う。
【0210】
そして、メイン制御部200は、一番、相関度が高い印刷装置(図20の例では「プリンタ2」)をログインユーザの所属と同一の所属のユーザ(相関のあるユーザ)がよく使用しているプリンタに決定する。なお、「役職」を除き、「所属」、「プロジェクト」のみからユーザとの相関を判断するようにしてもよいし、他のユーザ特性で判断してもよい。
【0211】
そして、メイン制御部200は、図5、図7に示したWebUIを生成させる際に、図7の1005に示すように、上記検索したユーザの所属と同一の所属のユーザ(相関のあるユーザ)がよく使用しているプリンタの表示を含ませるように構成してもよい。
【0212】
このような印刷装置提示処理により、ユーザはログインすると、ユーザと同じ部署のユーザ(相関のあるユーザ)に最も使用されているプリンタがウィンドウ内に表示されることとなる。
【0213】
なお、所属部署の使用頻度は、ユーザによって偏りがある場合がある。あるユーザだけが頻繁に使っているプリンタがある場合、その所属部署全体の使用頻度も高くなってしまう。そのため、あるユーザだけが頻繁に使っている場合は、その使用回数を除外して最も使用されているプリンタを判別するように構成してもよい。例えば、各ユーザの使用割合の分布を求め、標準偏差の外にあるユーザのデータは除外する等して、所属部署で最も使用されているプリンタを判別するように構成してもよい。
【0214】
なお、本発明では、機密文書の管理を厳密に行うことができる。
【0215】
例えば、管理者が文書管理サービスサーバPC40に対して、機密にすべきドキュメント(文書)があった場合には、ドキュメントの属性として、「機密」を示すセキュリティ設定をしておくとする。クライアントPC10からWebブラウザを介してその機密ドキュメントを印刷しようとした際には、「おまかせ印刷」、「手動印刷」、「準手動印刷」の何れを選んだとしても、「地紋」等のセキュリティ維持のための印刷設定(例えば、図9に示した地紋の有無1406等)を無効にできないように制限する。例えば、「準手動印刷」を選んだ場合、メイン制御部200により決定された印刷設定情報が、印刷を指示したクライアントPCに編集可能に提示されるが、この場合でも、メイン制御部200は、印刷設定情報内のセキュリティに関する設定(地紋を印刷する機能の設定等)を無効にできない状態で提示するものとする。
【0216】
本発明では、クライアントにドキュメントのデータがダウンロードされず、またクライアントで印刷データを生成されないので、本システム内においては、機密ドキュメントの印刷ではセキュリティ維持のための印刷設定を確実に設定することができる。
【0217】
また、管理者が機密の設定を行わなくても、ユーザが一度でも地紋などのセキュリティ維持のための印刷設定で印刷を行ったドキュメントに対しては、再印刷を指示された場合その設定を無効にできないように制限してもよい。
【0218】
なお、上述した各種データの構成及びその内容はこれに限定されるものではなく、用途や目的に応じて、様々な構成や内容で構成されることは言うまでもない。
【0219】
以上、一実施形態について示したが、本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラム若しくは記憶媒体等としての実施態様をとることが可能である。具体的には、複数の機器から構成されるシステムに適用しても良いし、また、一つの機器からなる装置に適用しても良い。
【0220】
以下、図21に示すメモリマップを参照して、本発明に係る文書管理システムを構成する情報処理装置(PC)で読み取り可能な各種データ処理プログラムを格納する記憶媒体のメモリマップの構成について説明する。
【0221】
図21は、コンピュータを、本発明に係る文書管理システムを構成する情報処理装置(各サーバPC)として機能させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体(記録媒体)のメモリマップを説明する図である。
【0222】
なお、特に図示しないが、記憶媒体に記憶されるプログラム群を管理する情報、例えばバージョン情報、作成者等も記憶され、かつ、プログラム読み出し側のOS等に依存する情報、例えばプログラムを識別表示するアイコン等も記憶される場合もある。
【0223】
さらに、各種プログラムに従属するデータも上記ディレクトリに管理されている。また、各種プログラムをコンピュータにインストールするためのプログラムや、インストールするプログラムが圧縮されている場合に、解凍するプログラム等も記憶される場合もある。
【0224】
本実施形態における図10、図11、図13、図17、図18に示す機能が外部からインストールされるプログラムによって、ホストコンピュータにより遂行されていてもよい。そして、その場合、CD−ROMやフラッシュメモリやFD等の記憶媒体により、あるいはネットワークを介して外部の記憶媒体から、プログラムを含む情報群を出力装置に供給される場合でも本発明は適用されるものである。
【0225】
以上のように、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システムあるいは装置に供給する。そして、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行することによっても、本発明の目的が達成されることは言うまでもない。
【0226】
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【0227】
したがって、プログラムの機能を有していれば、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラム、OSに供給するスクリプトデータ等、プログラムの形態を問わない。
【0228】
プログラムを供給するための記憶媒体としては、例えばフレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、MO、CD−ROM、CD−R、CD−RW、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、DVDなどを用いることができる。
【0229】
この場合、記憶媒体から読出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【0230】
その他、プログラムの供給方法としては、クライアントコンピュータのWebブラウザを用いてインターネットのホームページに接続し、該ホームページから本発明のプログラムそのものをハードディスク等の記憶媒体にダウンロードすることによっても供給できる。また、該ホームページから圧縮され自動インストール機能を含むファイルをハードディスク等の記憶媒体にダウンロードすることによっても供給できる。また、本発明のプログラムを構成するプログラムコードを複数のファイルに分割し、それぞれのファイルを異なるホームページからダウンロードすることによっても実現可能である。つまり、本発明の機能処理をコンピュータで実現するためのプログラムファイルを複数のユーザに対してダウンロードさせるWWWサーバやFTPサーバ等も本発明の請求項に含まれるものである。
【0231】
また、本発明のプログラムを暗号化してCD−ROM等の記憶媒体に格納してユーザに配布する。さらに、所定の条件をクリアしたユーザに対し、インターネットを介してホームページから暗号化を解く鍵情報をダウンロードさせる。さらに、その鍵情報を使用することにより暗号化されたプログラムを実行してコンピュータにインストールさせて実現することも可能である。
【0232】
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、以下のような構成も含まれることは言うまでもない。例えば、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0233】
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードを、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込む。そして、該メモリに書き込まれたプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0234】
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても、1つの機器からなる装置に適用してもよい。また、本発明は、システムあるいは装置にプログラムを供給することによって達成される場合にも適応できることは言うまでもない。この場合、本発明を達成するためのソフトウェアによって表されるプログラムを格納した記憶媒体を該システムあるいは装置に読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。
【0235】
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づき種々の変形(各実施形態の有機的な組合せを含む)が可能であり、それらを本発明の範囲から除外するものではない。
【0236】
本発明の様々な例と実施形態を示して説明したが、当業者であれば、本発明の趣旨と範囲は、本明細書内の特定の説明に限定されるのではない。
【0237】
なお、上述した各実施形態及びその変形例を組み合わせた構成も全て本発明に含まれるものである。
【図面の簡単な説明】
【0238】
【図1】本発明の実施形態に係る文書管理システムの構成を説明する図である。
【図2】本発明の実施形態に係る文書管理システムを構成する各PC10〜50のハードウェア構成を説明するブロック図である。
【図3】本発明の実施形態に係る文書管理システムのソフトウェア構成の一例を示す図である。
【図4】本実施形態に係る文書管理システムにおける印刷処理の概要図である。
【図5】図1に示したディスプレイ108に表示されるWebUIとしての文書一覧画面の一例を示す図である。
【図6】ユーザ管理サービスサーバPC30に登録されるユーザ情報の一例を示す図である。
【図7】図1に示したディスプレイ108に表示されるWebUIとしての文書表示画面の一例を示す図である。
【図8】図3に示した文書情報記憶部401で管理される印刷履歴情報の一例を示す図である。
【図9】文書情報記憶部401に記録される印刷設定の詳細の一例を説明する図である。
【図10】WebアプリケーションサーバPC20による一連の印刷処理の一例を示すフローチャートである。
【図11】本発明の第1実施形態における印刷設定の取得処理(図10のS1109)の一例を示すフローチャートである。
【図12】図11のS101において図3に示した文書情報記憶部401に格納された印刷履歴から抽出される印刷設定の頻度を説明する図である。
【図13】本発明の第1実施形態において図11のS105に示したユーザの相関判定処理の詳細手順を説明するフローチャートである。
【図14】図13のS402で抽出されるユーザ特定の一例を示す図である。
【図15】図3に示した文書情報記憶部401で管理される印刷履歴情報における文書属性の分布の一例を示す図である。
【図16】図3に示した文書情報記憶部401で管理される文書情報の一例を示す図である。
【図17】本発明の第2実施形態における印刷設定の取得処理(図10のS1109)の一例を示すフローチャートである。
【図18】本発明の第3実施形態における印刷設定の取得処理(図10のS1109)の一例を示すフローチャートである。
【図19】図18のS301において図3に示した文書情報記憶部401に格納された印刷履歴から抽出される印刷設定の頻度を説明する図である。
【図20】印刷履歴から印刷装置ごとに抽出したユーザ特性の分布の一例を示す図である。
【図21】本発明に係る文書管理システムを構成する情報処理装置(各サーバPC)で読み取り可能な各種データ処理プログラムを格納する記憶媒体(記録媒体)のメモリマップを説明する図である。
【符号の説明】
【0239】
10 クライアントPC(ClientPC)
20 WebアプリケーションサーバPC
30 ユーザ管理サービスサーバPC
40 文書管理サービスサーバPC
50 プリントサービスサーバPC
60 印刷装置(プリンタ)
101 Webブラウザ
201 データ送受信部
200 メイン制御部
202 セッション記憶部
203 WebUI生成部
300 ユーザ情報操作部
301 ユーザ情報記憶部
400 文書情報操作部
401 文書情報記憶部
402 文書検索部
403 文書属性/ユーザ特性比較部
404 印刷設定情報取得部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
文書情報を管理し、前記文書情報の内容を表示するための表示データを生成し、当該生成された表示データに基づく表示を行うクライアント装置上のWebブラウザを介した指示に基づき前記文書情報に対して操作を行う文書管理システムであって、
ユーザ特性を記憶するユーザ特性記憶手段と、
前記文書管理システムで管理された文書情報と当該文書情報が印刷処理された際の印刷設定情報とを関連付け、前記印刷設定情報に対応させて当該印刷設定情報で印刷指示を行ったユーザのユーザ特性の履歴を記憶する印刷履歴記憶手段と、
前記クライアント装置上のWebブラウザを介したユーザからの文書情報の印刷指示に応じて、前記ユーザ特性記憶手段に記憶された当該印刷指示を行ったユーザのユーザ特性と、前記印刷履歴記憶手段に記憶された当該印刷指示された文書情報に関連付いた印刷設定情報に対応したユーザ特性の履歴とを比較するユーザ特性比較手段と、
前記ユーザ特性比較手段による比較結果に基づき、前記印刷履歴記憶手段に記憶された印刷設定情報から前記印刷指示された文書情報を印刷処理する際に使用する印刷設定情報を決定する決定手段と、
を有することを特徴とする文書管理システム。
【請求項2】
前記ユーザ特性比較手段は、前記印刷設定情報に関連付けられたユーザ特性群に占める前記印刷指示を行ったユーザのユーザ特性の割合が、しきい値を越える場合に、比較結果として、前記印刷設定情報と前記印刷指示を行ったユーザのユーザ特性とに相関があると判定し、
前記決定手段は、前記ユーザ特性比較手段により前記印刷指示を行ったユーザのユーザ特性と相関があると判定された印刷設定情報を前記印刷処理に使用する印刷設定情報に決定する、ことを特徴とする請求項1に記載の文書管理システム。
【請求項3】
前記決定手段は、前記ユーザ特性比較手段により前記印刷指示に対応するユーザのユーザ特性と相関があると判定された印刷設定情報のうち、より使用頻度の高い印刷設定情報を前記印刷処理に使用する印刷設定情報に決定する、ことを特徴とする請求項2に記載の文書管理システム。
【請求項4】
前記印刷履歴記憶手段は、更に前記印刷設定情報に対応させて当該印刷設定情報で印刷処理された文書情報の文書属性の履歴を記憶し、
前記クライアント装置上のWebブラウザを介したユーザからの文書情報の印刷指示に応じて、当該印刷指示された文書情報の文書属性と、前記印刷履歴記憶手段に記憶された前記印刷設定情報に対応した文書属性の履歴と比較する文書属性比較手段を有し、
前記決定手段は、前記ユーザ特性比較手段、又は、前記文書属性比較手段による比較結果に基づき、前記印刷履歴記憶手段に記憶された印刷設定情報から前記印刷指示された文書情報を印刷処理する際に使用する印刷設定情報を決定することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の文書管理システム。
【請求項5】
前記文書属性比較手段は、前記印刷設定情報に関連付けられた文書属性群に占める前記印刷指示された文書情報の文書属性の割合が、しきい値を越える場合に、比較結果として、前記印刷設定情報と前記印刷指示された文書情報の文書属性とに相関があると判定し、
前記決定手段は、前記文書属性比較手段による比較結果に基づき前記印刷処理に使用する印刷設定情報に決定する際、前記文書属性比較手段により前記印刷指示された文書情報の文書属性と相関があると判定された印刷設定情報を前記印刷処理に使用する印刷設定情報に決定する、ことを特徴とする請求項4に記載の文書管理システム。
【請求項6】
前記文書属性は、複数のカテゴリから構成されるものであり、
前記文書属性比較手段は、比較結果として、前記印刷設定情報と相関があると判定された文書属性のカテゴリ数が多い程、前記印刷設定情報と前記印刷指示された文書情報の文書属性との相関が高いと判定し、
前記決定手段は、前記文書属性比較手段による比較結果に基づき前記印刷処理に使用する印刷設定情報に決定する際、前記文書属性比較手段により前記印刷指示された文書情報の文書属性との相関がより高いと判定された印刷設定情報を前記印刷処理に使用する印刷設定情報に決定する、ことを特徴とする請求項5に記載の文書管理システム。
【請求項7】
前記決定手段により決定された印刷設定情報を、前記印刷を指示したクライアント装置に編集可能に提示する印刷設定情報提示手段を有することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の文書管理システム。
【請求項8】
前記印刷設定情報提示手段は、前記印刷設定情報のセキュリティに関する設定を無効にできない状態で提示することを特徴とする請求項7に記載の文書管理システム。
【請求項9】
前記印刷設定情報のセキュリティに関する設定は、地紋を印刷する機能の設定を含むことを特徴とする請求項8に記載の文書管理システム。
【請求項10】
前記印刷履歴記憶手段は、更に前記印刷設定情報に対応させて当該印刷設定情報で印刷処理された際の印刷装置の履歴を記憶し、
前記クライアント装置から当該文書管理システムにユーザがログインしたことに応じて、前記ログインしたユーザのユーザ特性と、前記印刷履歴記憶手段に記憶された印刷装置に対応した印刷設定情報に関連付けられているユーザ特性の履歴とを比較するログインユーザ特性比較手段と、
前記ログインユーザ特性比較手段による比較結果に基づき、前記印刷履歴記憶手段に記憶された前記ログインしたユーザと相関のある印刷装置の情報を、前記クライアント装置に送信して前記ログインしたユーザに提示する印刷装置提示手段と、
を有することを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の文書管理システム。
【請求項11】
前記ログインユーザ特性比較手段は、前記印刷装置に関連付けられたユーザ特性群に占める前記ログインしたユーザのユーザ特性の割合が、しきい値を越える場合に、比較結果として、前記印刷装置と前記ログインしたユーザのユーザ特性とに相関があると判定し、
前記印刷装置提示手段は、前記ログインユーザ特性比較手段により前記ログインしたユーザのユーザ特性と相関があると判定された印刷装置の情報を提示する、ことを特徴とする請求項10に記載の文書管理システム。
【請求項12】
前記ユーザ特性は、複数のカテゴリから構成されるものであり、
前記ログインユーザ特性比較手段は、比較結果として、前記印刷装置と相関があると判定されたユーザ特性のカテゴリ数が多い程、前記印刷装置と前記ログインしたユーザのユーザ特性との相関が高いと判定し、
前記印刷装置提示手段は、前記ログインユーザ特性比較手段により前記ログインしたユーザのユーザ特性と相関がより高いと判定された印刷装置の情報を提示する、ことを特徴とする請求項11に記載の文書管理システム。
【請求項13】
文書情報を管理し、前記文書情報の内容を表示するための表示データを生成し、当該生成された表示データに基づく表示を行うクライアント装置上のWebブラウザを介した指示に基づき前記文書情報に対して操作を行う文書管理システムの情報処理方法であって、
前記文書管理システムは、ユーザ特性を記憶するユーザ特性記憶手段と、前記文書管理システムで管理された文書情報と当該文書情報が印刷処理された際の印刷設定情報とを関連付け、前記印刷設定情報に対応させて当該印刷設定情報で印刷指示を行ったユーザのユーザ特性の履歴を記憶する印刷履歴記憶手段と、を有するものであり、
ユーザ特性比較手段が、前記クライアント装置上のWebブラウザを介したユーザからの文書情報の印刷指示に応じて、前記ユーザ特性記憶手段に記憶された当該印刷指示を行ったユーザのユーザ特性と、前記印刷履歴記憶手段に記憶された当該印刷指示された文書情報に関連付いた印刷設定情報に対応したユーザ特性の履歴とを比較するユーザ特性比較ステップと、
決定手段が、前記ユーザ特性比較手段による比較結果に基づき、前記印刷履歴記憶手段に記憶された印刷設定情報から前記印刷指示された文書情報を印刷処理する際に使用する印刷設定情報を決定する決定ステップと、
を有することを特徴とする文書管理システムの情報処理方法。
【請求項14】
前記ユーザ特性比較ステップは、前記印刷設定情報に関連付けられたユーザ特性群に占める前記印刷指示を行ったユーザのユーザ特性の割合が、しきい値を越える場合に、比較結果として、前記印刷設定情報と前記印刷指示を行ったユーザのユーザ特性とに相関があると判定し、
前記決定ステップは、前記ユーザ特性比較手段により前記印刷指示を行ったユーザのユーザ特性と相関があると判定された印刷設定情報を前記印刷処理に使用する印刷設定情報に決定する、ことを特徴とする請求項13に記載の文書管理システムの情報処理方法。
【請求項15】
前記決定ステップは、前記ユーザ特性比較ステップで前記印刷指示に対応するユーザのユーザ特性と相関があると判定された印刷設定情報のうち、より使用頻度の高い印刷設定情報を前記印刷処理に使用する印刷設定情報に決定する、ことを特徴とする請求項14に記載の文書管理システムの情報処理方法。
【請求項16】
前記印刷履歴記憶手段は、更に前記印刷設定情報に対応させて当該印刷設定情報で印刷処理された文書情報の文書属性の履歴を記憶し、
文書属性比較手段が、前記クライアント装置上のWebブラウザを介したユーザからの文書情報の印刷指示に応じて、当該印刷指示された文書情報の文書属性と、前記印刷履歴記憶手段に記憶された前記印刷設定情報に対応した文書属性の履歴と比較する文書属性比較ステップを有し、
前記決定ステップは、前記ユーザ特性比較ステップ、又は、前記文書属性比較ステップによる比較結果に基づき、前記印刷履歴記憶手段に記憶された印刷設定情報から前記印刷指示された文書情報を印刷処理する際に使用する印刷設定情報を決定することを特徴とする請求項13乃至15のいずれか1項に記載の文書管理システムの情報処理方法。
【請求項17】
前記文書属性比較ステップは、前記印刷設定情報に関連付けられた文書属性群に占める前記印刷指示された文書情報の文書属性の割合が、しきい値を越える場合に、比較結果として、前記印刷設定情報と前記印刷指示された文書情報の文書属性とに相関があると判定し、
前記決定ステップは、前記文書属性比較ステップによる比較結果に基づき前記印刷処理に使用する印刷設定情報に決定する際、前記文書属性比較ステップで前記印刷指示された文書情報の文書属性と相関があると判定された印刷設定情報を前記印刷処理に使用する印刷設定情報に決定する、ことを特徴とする請求項16に記載の文書管理システムの情報処理方法。
【請求項18】
前記文書属性は、複数のカテゴリから構成されるものであり、
前記文書属性比較ステップは、比較結果として、前記印刷設定情報と相関があると判定された文書属性のカテゴリ数が多い程、前記印刷設定情報と前記印刷指示された文書情報の文書属性との相関が高いと判定し、
前記決定ステップは、前記文書属性比較ステップによる比較結果に基づき前記印刷処理に使用する印刷設定情報に決定する際、前記文書属性比較ステップで前記印刷指示された文書情報の文書属性との相関がより高いと判定された印刷設定情報を前記印刷処理に使用する印刷設定情報に決定する、ことを特徴とする請求項17に記載の文書管理システムの情報処理方法。
【請求項19】
印刷設定情報提示手段が、前記決定ステップで決定された印刷設定情報を、前記印刷を指示したクライアント装置に編集可能に提示する印刷設定情報提示ステップを有することを特徴とする請求項13乃至18のいずれか1項に記載の文書管理システムの情報処理方法。
【請求項20】
前記印刷設定情報提示ステップは、前記印刷設定情報のセキュリティに関する設定を無効にできない状態で提示することを特徴とする請求項19に記載の文書管理システムの情報処理方法。
【請求項21】
前記印刷設定情報のセキュリティに関する設定は、地紋を印刷する機能の設定を含むことを特徴とする請求項20に記載の文書管理システムの情報処理方法。
【請求項22】
前記印刷履歴記憶手段は、更に前記印刷設定情報に対応させて当該印刷設定情報で印刷処理された際の印刷装置の履歴を記憶し、
ログインユーザ特性比較手段が、前記クライアント装置から当該文書管理システムにユーザがログインしたことに応じて、前記ログインしたユーザのユーザ特性と、前記印刷履歴記憶手段に記憶された印刷装置に対応した印刷設定情報に関連付けられているユーザ特性の履歴とを比較するログインユーザ特性比較ステップと、
印刷装置提示手段が、前記ログインユーザ特性比較ステップによる比較結果に基づき、前記印刷履歴記憶手段に記憶された前記ログインしたユーザと相関のある印刷装置の情報を、前記クライアント装置に送信して前記ログインしたユーザに提示する印刷装置提示ステップと、
を有することを特徴とする請求項13乃至21のいずれか1項に記載の文書管理システムの情報処理方法。
【請求項23】
前記ログインユーザ特性比較ステップは、前記印刷装置に関連付けられたユーザ特性群に占める前記ログインしたユーザのユーザ特性の割合が、しきい値を越える場合に、比較結果として、前記印刷装置と前記ログインしたユーザのユーザ特性とに相関があると判定し、
前記印刷装置提示ステップは、前記ログインユーザ特性比較手段により前記ログインしたユーザのユーザ特性と相関があると判定された印刷装置の情報を提示する、ことを特徴とする請求項22に記載の文書管理システムの情報処理方法。
【請求項24】
前記ユーザ特性は、複数のカテゴリから構成されるものであり、
前記ログインユーザ特性比較ステップは、比較結果として、前記印刷装置と相関があると判定されたユーザ特性のカテゴリ数が多い程、前記印刷装置と前記ログインしたユーザのユーザ特性との相関が高いと判定し、
前記印刷装置提示ステップは、前記ログインユーザ特性比較ステップにより前記ログインしたユーザのユーザ特性と相関がより高いと判定された印刷装置の情報を提示する、ことを特徴とする請求項23に記載の文書管理システムの情報処理方法。
【請求項25】
請求項13乃至24のいずれか1項に記載の文書管理システムの情報処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2009−301108(P2009−301108A)
【公開日】平成21年12月24日(2009.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−151751(P2008−151751)
【出願日】平成20年6月10日(2008.6.10)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】