説明

料理の装飾とその提供方法

【課題】食堂等において、提供される料理がトレイに載せられて手運びされる時に、顧客等の注目を得るため、食堂等の新規料理の発売時等には、CM的な装飾を施して話題を呼び新規料理の紹介と共に受注の向上を図る手段を提供する。
【解決手段】料理の表面にアルコール度の高いウオツカ、ジン、ウイスキー、ブランデー等の飲用液体を、特定の食材と共にトッピングとし、ふりかけ又は塗布或いは貼着して点火し顧客に提供するまで、あたかもその料理が淡紫色の炎1をあげ続けている如く見せる。特定の食材は、残滓を残さず完全燃焼するものであって、料理の味覚、視覚に何ら影響を及ぼさないことが必須要件であり、形状については食材の質によって液状、ペースト状、固形状の種類に分かれる。又、トッピングに点火して燃焼する時間の調節はその量の多少を加減して行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、飲食店等において顧客が注文の料理を運ぶ際、その料理を目立たせる装飾技術とその提供方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、飲食物の提供方法には、顧客がこのみに応じて配合する食材を任意に選択できて、多様な要望に応じることのできるソフトクリームを提供するものがある(例えば、特許文献1参照)。
また、液状の風味付加食材を取り扱い容易な別容器に入れ、アイスクリーム等の氷菓に付属させて提供し、食事者が任意に容器の風味付加食材を氷菓にかけて一緒に味わう冷菓子を提供するものもある(例えば、特許文献2)。
【0003】
以下、第四図においては、特許文献1に記載してある従来の料理提供方法を説明する図であって、低脂肪、低カロリーのアイスクリーム又はフローズンヨーグルトと、既設果実、杏子、金柑、松の実、山椒、生姜、胡椒、アンデス人参、田七朝鮮人参等の健康食材のうち一種又は複数種を選択したものとを、撹拌容器2中にてブレンドして食事者所望に応じたソフトクリーム5を作成し、コーンカップ4等の喫食容器に収容することを説明するものである。
第五図においては、特許文献2に記載してある従来の料理提供方法を説明する図であって、これにより「冷菓子及びその提供方法」を説明すれば、上部が開口している円錐形の容器2にアイスクリーム等の氷果子3を盛り付け、この氷菓子3内に、上部が開口を有する円錐形の小容器4の下部を挿入して保持し、リキュールのような液状風味付加食材6を注入したスポイト5の先端部小容器4に挿入して起立するように支持する。スポイト5の尖端の開口5cに氷菓子3が詰まるのを防止しつつ、スポイト5を氷菓子3と一体化し、適時に、このスポイト5から液状風味付加食材6を抽出し、氷菓子3にかけて食することができるようにしたことを説明したものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001−299228
【特許文献2】特開2007−97519
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
以上に述べた従来の食堂又は喫茶店等の料理提供方法では、改良主体が料理の味覚に限られ、料理そのものの形状、装飾には関係のないものであって、目で見る料理の楽しみ、美しさの存在感にはほど遠いものであった。
【0006】
本発明は、このような従来の料理提供方法では表現出来ない、料理の楽しみ方を提供することを目的とするものであり、加えて食堂等において開発した新規料理の紹介を行いながら受注量の向上を図る手段を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
そして、本発明は上記目的を達成するために、顧客の注文に応じた料理の表面に、アルコール度の高い嗜好品として飲用されているウオツカ、ジン、ウイスキー、ブランデー等(以下、ブランデー等とする。)に、特定の食材を添えて液体状、ペースト状、固体状のトッピングとし、ふりかけ又は塗布或いは貼着してこれに点火し発炎させる。この料理を顧客の待つ位置にまで手運びで提供すれば、あたかもその料理が炎をあげ続けているように見せることができる。
【0008】
しかし、ブランデー等のようなアルコール類を含有する液体に点火すればその燃焼は一瞬の間に終了し、従って炎をあげ続ける現象などは望むべくもない。このため、自己の組織内にアルコールを吸収含有し燃焼した場合一定の時間をかけて残滓を残さず燃焼し尽くし、料理の味覚、視覚に何ら影響を及ぼさない特性の食材を、ブランデー等の液体に添加してアルコール分の燃焼時間を延長させながら、発炎時間の延長を図る。
【0009】
アルコールの燃焼時間は、ふりかけ又は塗布或いは貼着するアルコール液体と特定の食材の量によってその時間が加減される。従って経験則的に、炎をあげている時間と手運びに要する時間との兼ね合いを計算し、理想的には顧客の前に料理が置かれた時点で炎が消えるタイミングを会得すれば、その目的の効果はより高く発揮できる。
【発明の効果】
【0010】
提供する料理のアピールを目的とした装飾手段であって、料理の種類を問わず衆目の集まることを期待して、料理の注文を増加させようとする手助け効果がある。
【0011】
提供場所における照明の減光、夏期等の時季、手運び時の料理の揺れ等を考慮して、本発明を実施すれば、淡紫色の発炎物体の動きに幽幻的な雰囲気を彷彿させる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の実施形態1を示す炎をあげる料理(この図はソフトクリーム)。
【図2】本発明の実施形態2を示す炎をあげる料理(この図はアイスクリーム)。
【図3】本発明の実施形態1、2の料理手運びイメージ図。
【図4】特許文献1の説明図。
【図5】特許文献2の説明図。
【発明を実施するための形態】
【実施例】
【0013】
第一図・第二図にて本発明を説明すれば、いずれも冷菓を対象とした実施例であるが、冷菓表面に本発明の特定の食材を添加したブランデー等をふりかけ又は塗布、或いは貼着する。
ここで、塗布とは添加する特定の食材が液体状の物であれば、ブランデー等と共に料理の表面に塗布することとなる。又ペースト状のものであれば、ブランデー等のペーストとして貼着可能と言う意味である。特定の食材が燃焼しきれずに残滓を残すようなことになれば、料理に対する味覚の障害となり又不純物混入となって、視覚上もよろしくない。
さらに、段落(0011)にて述べたように、夏期の夜間、静かな屋外等において冷菓を手運びする場合、あたかも、ホラー映画の1シーンのような演出も可能である。
【産業上の利用可能性】
【0014】
第一図にて表示のように、何かのスポーツ競技のシンボルにも似て、冷菓の宣伝販売手段としての利用可能性が考えられる。
【0015】
【符号の説明】
【0016】
1 炎
2 料理(ソフトクリーム)
3 料理(アイスクリーム)
4 容器(コーン)
5 容器(ガラス器)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
顧客の注文に応じた料理の表面にアルコール度の高いブランデー等の嗜好品としての飲用液体を、特定の食材と共にふりかけ或いは塗布、又は貼着してこれに点火し、顧客に提供するまでの間、あたかもその料理が炎をあげ続けているように見えることを特徴とする料理の装飾とその提供方法。
【請求項2】
前記記載の特定の食材は、前記飲用液体の燃焼時間を延長させるために添加するものであって、燃焼するときは残滓を残さず完全燃焼し、料理の味覚、視覚に何ら影響を及ぼさないことが必須要件であり、その形状は特定の食材の質によって液状、ペースト状、固形状であることを特徴とする請求項1に記載の料理の装飾とその提供方法。
【請求項3】
飲用液体の燃焼時間長短の加減については、料理の表面にふりかけ或いは塗布、又は貼着する、飲用液体と添加する特定の食材の量を増減して行うことを特徴とする請求項1に記載の料理の装飾とその提供方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−87555(P2011−87555A)
【公開日】平成23年5月6日(2011.5.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−257510(P2009−257510)
【出願日】平成21年10月20日(2009.10.20)
【出願人】(396023122)
【Fターム(参考)】