斜線方向パララックスバリア方式の立体画像表示装置
【課題】斜線方向パララックスバリア方式によりモアレ干渉を防止した立体画像表示装置を提供する。
【解決手段】第1及び第2方向の画像をそれぞれディスプレイできる第1のピクセルと第2のピクセルが水平方向に交互に配置されたディスプレイモジュールと、ディスプレイモジュールと所定距離だけ離隔して位置し、視聴者の左眼と右眼に第1のピクセル及び第2のピクセルが水平方向にピクセル単位で選択的に見えるように配置された斜線方向パターンのバリアの駆動を制御するバリアモジュールとを含み、第1のピクセル及び第2のピクセルは、赤、緑及び青の光をそれぞれディスプレイするサブピクセルを含み、斜線方向パターンは、順次配列された第1のピクセルと第2のピクセルを行列形態で見るとき、垂直方向に所定個数の行毎にサブピクセル単位で左又は右側のうちいずれか一つの方向に持続的に移動した位置にバリアが配置されたパターンとなるように構成する。
【解決手段】第1及び第2方向の画像をそれぞれディスプレイできる第1のピクセルと第2のピクセルが水平方向に交互に配置されたディスプレイモジュールと、ディスプレイモジュールと所定距離だけ離隔して位置し、視聴者の左眼と右眼に第1のピクセル及び第2のピクセルが水平方向にピクセル単位で選択的に見えるように配置された斜線方向パターンのバリアの駆動を制御するバリアモジュールとを含み、第1のピクセル及び第2のピクセルは、赤、緑及び青の光をそれぞれディスプレイするサブピクセルを含み、斜線方向パターンは、順次配列された第1のピクセルと第2のピクセルを行列形態で見るとき、垂直方向に所定個数の行毎にサブピクセル単位で左又は右側のうちいずれか一つの方向に持続的に移動した位置にバリアが配置されたパターンとなるように構成する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
以下の説明は、パララックスバリア方式の立体画像表示装置に関するもので、具体的に、モアレ干渉(moire interference)を防止するための斜線方向パララックスバリア方式の立体画像表示装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、立体画像(又は3D画像)を具現する方法は、人間の二つの目に互いに異なる画像を照明することによって具現され、立体画像表示装置は、このように二つの目に互いに異なる画像を照明するために別途の眼鏡着用が必要であるかどうかによって、大きく眼鏡式立体画像表示装置と非眼鏡式(裸眼方式)立体画像表示装置に区分される。
【0003】
眼鏡式立体画像表示装置によれば、観察者が特殊の眼鏡を着用すべきであるという不便さがあるが、非眼鏡式立体画像表示装置によれば、上述した眼鏡を着用せずに直接スクリーンを注視するだけで立体画像を感じることができ、眼鏡式立体画像表示装置の短所を解消することができる。そのため、非眼鏡式立体画像表示装置に対する研究が大いに進行されている。非眼鏡式立体画像表示装置は、レンチキュラ(lenticular)方式による装置とパララックス―バリア(parallax―barrier)方式による装置に大きく区分される。
【0004】
以下では、パララックス―バリア方式による立体画像表示装置の動作を図1a及び図1bを参照して説明する。
【0005】
図1aは、パララックス―バリアを用いた立体画像表示装置の断面図で、図1bは、パララックス―バリアを用いた立体画像表示装置の斜視図である。
【0006】
パララックス―バリア方式による立体画像表示装置は、図1a及び図1bに示すように、左/右の二つの目にそれぞれ対応する垂直方向(図1bのY―Y'方向)に向かう左側画像(L)と右側画像(R)を水平方向(図1bのX―X'方向)に交互に配置したディスプレイモジュール10と、その前側に配置した、バリア20と呼ばれる垂直方向に向かう棒状の遮断膜と、を含む。このような立体画像表示装置は、図1aに示すように、左側画像(L)に該当する光は左眼のみに入射され、右側画像(R)に該当する光は右眼のみに入射されるように前記ディスプレイモジュール10及びバリア20を配置し、これを通して、分割された2個の左側及び右側画像(L、R)が分離された状態で観測され、立体感を感じさせる方式を用いている。
【0007】
以下では、上述したパララックスバリア方式に用いられる立体画像コンテンツについて説明する。
【0008】
図2は、2個のカメラを用いて撮影した左側画像と右側画像をそれぞれ示した図である。
【0009】
2個のカメラ又はカメラモジュールは、図2の(1)のような左側画像(L)と図2の(2)のような右側画像(R)を撮影することができる。図2に示すような左側画像(L)と右側画像(R)は、停止画像又は動画像であり、それぞれのカメラを通した一般的な画像コンテンツに該当する。
【0010】
図3は、2個のカメラを用いて撮影した左側画像と右側画像を合成した画像を示した図である。
【0011】
具体的に、図2の(1)及び(2)に示すような2個のカメラによって撮影された左側画像と右側画像は、立体画像生成手段に入力され、それぞれ縦方向の列単位で分割され、横方向に交互に配置されて合成される。このように空間的に交互に配置された左側及び右側画像は、図1a及び図1bのようなパララックスバリアを用いたディスプレイモジュールを通してユーザの左眼には左側画像のみが見え、右眼には右側画像のみが見えることによって、全体的に立体画像と認知されるようになる。
【0012】
従来のパララックスバリア方式の立体画像ディスプレイモジュールの場合、図1a及び図1bに示すように、左側画像と右側画像がそれぞれ縦方向の列単位で分割され、横方向に配置されて合成された立体画像のみがユーザに立体画像として認知されていた。ただし、本発明者によって発明され、本出願人によって出願された「セル構造のパララックス―バリア及びこれを用いる立体画像表示装置(特許文献1)によれば、上述したパララックスバリアをセル方式で具現し、これを横方向又は縦方向に選択的に駆動することができる。したがって、立体画像を合成する場合、合成の方向は、いずれか一つの方向に限定される必要がなく、立体画像を合成する方向及びこれを上映するのに用いられるパララックスバリア方式のディスプレイモジュールのバリア方向を調節し、立体画像を上映することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】大韓民国特許出願番号第2005―0127631号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
上述したようなパララックスバリア方式の立体画像表示方法においては、モアレ干渉が問題になり得る。
【0015】
モアレ干渉とは、周期的な模様が重なって表れる干渉現象であって、例えば、蚊帳のような2枚の網紗が重なっているとき、網紗をなす細密な織物の格子間隔より遥かに大きく、かつ変化が多様な斑紋が生じる現象である。他の例として、二つの櫛を重ねたとき、間隔が櫛の歯より広い新しい暗い影が見えることを挙げることができる。このように周期的な模様が重なって元の周期より大きい模様を作る現象をモアレ干渉といい、このときに生じる模様をモアレ縞(moire fringe)という。
【0016】
したがって、以下で説明する本発明では、上述したモアレ干渉を防止できる斜線方向パララックスバリアパターンを提案し、これを用いた立体画像表示装置を提案しようとする。
【0017】
一方、ディスプレイモジュールは、一般的にピクセル単位で構成されており、それぞれのピクセルは、該当のピクセルイメージの赤色(R)、緑色(G)及び青色(B)の光をそれぞれディスプレイするサブピクセルで構成される。このような仮定下で、前記斜線方向パララックスバリアパターンを用いるバリアが、左側画像/右側画像がサブピクセル単位で区分されて見えるように設定される場合、各色の光が混合されて観測されるレインボー現象(Rainbow Effect)が問題になり得る。
【0018】
したがって、以下で説明する本発明では、このようなレインボー現象を防止するために、視聴者の左眼と右眼にディスプレイモジュールのピクセル単位で左側画像と右側画像が区分されて見えるように設定された、バリアを用いた立体画像表示装置を提案する。
【0019】
また、パララックスバリア方式の立体画像表示装置において、N個(N>2)の画像を同時にディスプレイし、視聴者の左眼と右眼に前記N個の画像のうち互いに異なる2個の画像が区分されて見えるように多重ビュー方式を設定するとき、最適な設定方法を提供しようとする。
【0020】
併せて、パララックスバリア方式において問題になり得る輝度の減少を効率的に解決する方法を提供しようとする。
【課題を解決するための手段】
【0021】
上述したような課題を解決するための本発明の一実施形態では、第1の方向の画像及び第2の方向の画像をそれぞれディスプレイできる第1のタイプのピクセルと第2のタイプのピクセルが水平方向に交互に配置されたディスプレイモジュールと、前記ディスプレイモジュールと所定距離だけ離隔して位置し、視聴者の左眼と右眼に前記第1のタイプのピクセル及び前記第2のタイプのピクセルが水平方向にピクセル単位で選択的に見えるように配置された斜線方向パターンのバリアの駆動を制御するバリアモジュールと、を含み、前記第1のタイプのピクセル及び前記第2のタイプのピクセルは、赤色(R)、緑色(G)及び青色(B)の光をそれぞれディスプレイする各サブピクセルを含み、前記斜線方向パターンは、順次配列された前記第1のタイプのピクセルと前記第2のタイプのピクセルを行列形態で見るとき、垂直方向に所定個数の行ごとにサブピクセル単位で左側又は右側のうちいずれか一つの方向に持続的に移動した位置にバリアが配置されたパターンである立体画像表示装置を提案する。
【0022】
このとき、前記バリアは、前記バリアモジュール上で斜線方向の直線形態に形成されることもある。
【0023】
また、前記斜線方向パターンは、垂直方向に(2,1)行ごとにサブピクセル単位で左側又は右側のうちいずれか一つの方向に持続的に移動した位置に配置されることが望ましく、ここで、(x,y)は、最初のx行以後に前記いずれか一つの方向に移動し、後続するy行以後に前記いずれか一つの方向に移動する方式が繰り返されるパターンを示す。
【0024】
また、前記バリアは、各行ごとに上端又は下端に透過部を含むことができる。
【0025】
前記第1の方向の画像は左側画像を示し、前記第2の方向の画像は右側画像を示すことができるが、これと反対に設定されることもある。
【0026】
上述した実施形態で、前記バリアモジュールは、3Dディスプレイモードで前記バリアをオンにし、2Dディスプレイモードで前記バリアをオフにすることができる。
【0027】
また、前記立体画像表示装置は、モニター及びTVのうちいずれか一つである。
【0028】
上述したような課題を解決するための本発明の他の一実施形態では、第1の方向の画像〜第Nの方向の画像の赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の光のうち第1の色の光をディスプレイする第1のタイプのサブピクセル〜第Nのタイプのサブピクセル、前記第1の方向の画像〜前記第Nの方向の画像のR、G、B光のうち第2の色の光をディスプレイする第1のタイプのサブピクセル〜第Nのタイプのサブピクセル、及び前記第1の方向の画像〜前記第Nの方向の画像のR、G、B光のうち第3の色の光をディスプレイする第1のタイプのサブピクセル〜第Nのタイプのサブピクセルが順に全ての行で繰り返して配置されたディスプレイモジュールと、前記ディスプレイモジュールと所定距離だけ離隔して配置され、視聴者の左眼と右眼に前記第1の方向の画像〜前記第Nの方向の画像のうち互いに異なる2方向の画像がサブピクセル単位で選択的に見えるように配置された斜線方向パターンのバリアの駆動を制御するバリアモジュールと、を含み、前記斜線方向パターンは、(2,1,2)行ごとにサブピクセル単位で左側又は右側のうちいずれか一つの方向に持続的に移動した位置に配置され、前記(2,1,2)パターンは、最初の2行以後に前記いずれか一つの方向に1サブピクセルだけ移動し、後続する1行以後に再び前記いずれか一つの方向に1サブピクセルだけ移動し、後続する2行以後に前記いずれか一つの方向に1サブピクセルだけ移動する方式が繰り返されるパターンを示す立体画像表示装置を提案する(ただし、N>2)。
【0029】
このとき、前記立体画像表示装置は、最大N−1個の立体画像視聴地点を提供することができる。
【0030】
本実施形態でも、前記バリアモジュールは、3Dディスプレイモードで前記バリアをオンにし、2Dディスプレイモードで前記バリアをオフにすることができ、前記立体画像表示装置はモニター及びTVのうちいずれか一つである。
【発明の効果】
【0031】
上述したような斜線方向パターンのパララックスバリア方式の立体画像表示装置によれば、モアレ干渉を効率的に抑制しながらも、視聴者の左眼と右眼にピクセル単位でディスプレイモジュールの互いに異なるピクセルが見えるようにバリアが設定されることによって、上述したレインボー現象を効率的に防止することができる。また、上述したようなピクセル単位のディスプレイ方式に従う場合、サブピクセル単位のディスプレイ方式に比べて最大3倍の視野角を確保することができ、一定水準の輝度向上も達成することができる。
【0032】
また、バリアの各行ごとに上端又は下端に透過部を設けることによって、意図しない横縞模様を除去することができる。
【0033】
一方、多重ビュー方式においては、一つのピクセルのR、G、B光を縦方向に配列し、複数の画像の重畳によって発生しうる輝度問題を解決することができ、多重ビュー方式において最も最適なパターンとして(2,1,2)を用いてモアレ干渉を最も効率的に減少させることができる。
【0034】
併せて、パララックスバリア方式において問題になり得る輝度の減少を、視聴者が感じる立体感の低下なしに効率的に解決することができる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1a】パララックス―バリアを用いた立体画像表示装置の断面図である。
【図1b】パララックス―バリアを用いた立体画像表示装置の斜視図である。
【図2】2個のカメラを用いて撮影した左側画像と右側画像をそれぞれ示した図である。
【図3】2個のカメラを用いて撮影した左側画像と右側画像を合成した画像を示した図である。
【図4】本発明の一実施形態に係るディスプレイモジュールとバリアモジュールによってディスプレイされる画像の概念を説明するための図である。
【図5】本発明の他の一実施形態に係るディスプレイモジュールとバリアモジュールによってディスプレイされる画像の概念を説明するための図である。
【図6】本発明の更に他の一実施形態に係るバリアパターンを示した図である。
【図7】本発明の更に他の一実施形態に係る多重ビュー方式の立体画像ディスプレイ装置の原理を説明するための図である。
【図8】本発明の更に他の一実施形態に係る多重ビュー方式の立体画像ディスプレイ装置の原理を説明するための図である。
【図9】本発明の更に他の一側面によって立体画像の輝度を増加させる方法を説明するための図である。
【図10】本発明の好適な一実施形態によって立体画像の輝度を増加させる方法を説明するための図である。
【図11】本発明の更に他の一実施形態によって立体画像の輝度を増加させる方法を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
以下、本発明に係る好適な実施形態を添付の図面を参照して詳細に説明する。添付の図面と共に以下で開示する詳細な説明は、本発明の例示的な実施形態を説明するためのものであって、本発明が実施され得る唯一の実施形態を示すためのものではない。
【0037】
以下の詳細な説明は、本発明の完全な理解を提供するために具体的な詳細事項を含む。しかし、当業者であれば、本発明がこのような具体的な詳細事項なしも実施され得ることを知ることができる。いくつかの場合、本発明の概念が曖昧になることを避けるために、公知の構造及び装置が省略されたり、各構造及び装置の核心機能を中心にしたブロック図の形式で示される。また、本明細書全般にわたって同一の構成要素については、同一の図面符号を使用して説明する。
【0038】
図4は、本発明の一実施形態に係るディスプレイモジュールとバリアモジュールによってディスプレイされる画像の概念を説明するための図である。
【0039】
本実施形態において、ディスプレイモジュールは図1bの図面符号10に対応し、バリアモジュールは図1bの図面符号20に対応する。ただし、本実施形態に係るディスプレイモジュールとバリアモジュールがディスプレイする画像は、次のような特徴を有する。
【0040】
本実施形態に係るディスプレイモジュールは、第1の方向の画像及び第2方向の画像をそれぞれディスプレイできる第1のタイプのピクセルと第2のタイプのピクセルが水平方向に交互に配置された形態を有することができる。ここで、第1のタイプのピクセルは左側画像ディスプレイ用ピクセルを示し、第2のタイプのピクセルは右側画像ディスプレイ用ピクセルを示すことができるが、これと反対に設定されることもある。このとき、第1のタイプのピクセル及び第2のタイプのピクセルは、それぞれ赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の光をそれぞれディスプレイする3個のサブピクセルを含むと仮定する。
【0041】
また、本実施形態に係るバリアモジュールは、前記ディスプレイモジュールと所定距離だけ離隔して配置され、視聴者の左眼と右眼に前記第1のタイプのピクセル及び前記第2のタイプのピクセルが水平方向にピクセル単位で選択的に見えるように配置された斜線方向パターンのバリアの駆動を制御することを特徴とする。
【0042】
ここで、「斜線方向パターン」とは、図4に示すように、順次配列された前記第1のタイプのピクセルと前記第2のタイプのピクセルを行列形態で見るとき、垂直方向に所定個数の行ごとにサブピクセル単位で左側又は右側のうちいずれか一つの方向に持続的に移動した位置に配置されたパターンを称する。
【0043】
図4は、前記第1のタイプのピクセル(R,G,B)及び前記第2のタイプのピクセル(R,G、B)のうち第1のタイプのピクセルのみが視聴者に見えるように設定された場合を示している。すなわち、図4で黒く表示された部分には、第2のタイプのピクセルに対応するR、G、B画像がディスプレイされると見られる。図4に示すように、本実施形態に係るバリアは、所定個数の行ごとに左側又は右側のうちいずれか一つの方向にサブピクセル単位で移動した斜線方向パターンを有することを提案し、図4は、所定行ごとに1サブピクセルだけ左側方向に継続して移動したパターンを示している。このような斜線方向パターンを用いることによって、重複される直線形態のパララックスバリア方式において問題になる上述したモアレ干渉の影響を効率的に減少させることができる。すなわち、ディスプレイモジュールの直線状パターンとバリアの配置パターンが、モアレ干渉の問題を有する繰り返されたパターンをなすのを防止する。
【0044】
一方、本実施形態では、図4に示すように、バリアが視聴者の左眼と右眼に特定の行でサブピクセル単位でないピクセル単位で区分されて見えるように設定されることを提案した。これは、バリアが、特定の行で視聴者の左眼と右眼に第1のタイプのピクセルと第2のタイプのピクセルがそれぞれのR、G、B光のうちいずれか一つをディスプレイするサブピクセル単位で区分されて見えるように設定される場合、視聴者の移動とともにレインボー現象が発生するおそれがあるためである。以下、前記レインボー現象について簡単に説明する。
【0045】
上述したように、第1のタイプのピクセルのR、G、Bサブピクセルと第2のタイプのピクセルのR、G、Bサブピクセルは、特定の行で順次配置される。特定の行で、バリアが、視聴者の左/右眼に第1のタイプのピクセルのRと第2のタイプのピクセルのRが区分されて見えるように設定される場合、視聴者が少し移動しただけでも、視聴者の左/右眼には隣接する色の光、例えば、視聴者が右側に移動する場合にBが流入したように見えるようになる。このように視聴者が移動するとき、意図しない色の光が流入し、虹のような画像が見えることを上述したレインボー現象と称する。
【0046】
ただし、本実施形態のように、バリアが、特定の行で視聴者の左/右眼に第1のタイプのピクセル又は第2のタイプのピクセルがピクセル単位で区分されて見えるように設定され、バリアが斜線方向パターンを有する場合、視聴者が移動するとしても、特定の色の光のみが流入し、レインボー現象が発生するのを防止することができる。例えば、上述した例のように視聴者が右側に移動する場合、特定の行ではRが流入し、他の特定の行ではGが流入し、更に他の特定の行ではBが流入するようになるが、ピクセル単位で見るとき、特定の行では第1のタイプのピクセル又は第2のタイプのピクセルの一定量のR、G、Bを見ることができ、上述したレインボー現象が効率的に防止される。
【0047】
また、上述したようなピクセル単位のディスプレイ方式に従う場合、サブピクセル単位のディスプレイ方式に比べて最大3倍の視野角を確保することができ、一定水準の輝度向上も達成することができる。
【0048】
一方、本発明の好適な実施形態では、バリアの斜線方向パターンが(2,1)行ごとに1サブピクセルだけ左側方向又は右側方向に継続して移動するパターンを有することを提案する。ここで、(2,1)は、最初の2行以後に左側/右側方向に1サブピクセルだけ移動し、後続する1行以後に再び左側/右側方向に1サブピクセルだけ移動する方式が持続されるパターンを示す。
【0049】
図5は、本発明の他の一実施形態に係るディスプレイモジュールとバリアモジュールによってディスプレイされる画像の概念を説明するための図である。
【0050】
図5に示すような本発明の他の一実施形態では、バリアがバリアモジュール上で斜線方向に形成された直線形態に形成されることを提案する。バリアを斜線方向の直線形態に構成することによって、バリアの製作を簡単にすることができ、図4に示した実施形態と比べて大きな性能差なしに立体画像ディスプレイを具現することができる。図5に示した実施形態においても、バリアは、特定の行で視聴者の左眼と右眼にピクセル単位で第1のタイプのピクセル又は第2のタイプのピクセルが見えるように設定されることを提案する。図5に示した斜線方向の直線パターンも、図4の(2,1)パターンと実質的に同一の移動パターンを有すると見られる。すなわち、図5に示したバリアパターンは、図4に示したバリアパターンに対応する傾きを有する直線状パターンに形成することができる。
【0051】
一方、本発明の発明者は、上述したような斜線方向パターンを有するパララックスバリア方式の立体画像ディスプレイ装置を具現する場合、毎行間のピクセル境界で意図しない横縞模様が観測される現象を見出し、次のような実施形態を提案した。
【0052】
図6は、本発明の更に他の一実施形態に係るバリアパターンを示した図である。
【0053】
上述したような意図しない横縞模様は、毎行間のピクセル境界で輝度の減少などの問題によって発生する。したがって、図6に示すように、バリアの各行ごとに上端又は下端に透過部を含むように構成することによって、意図しない横縞模様を効率的に減少させることができる。本実施形態で説明した透過部は、図5のように毎行ごとに形成したり、所定周期又はパターンに形成することができ、これは、バリアパターンによって異なり得る。
【0054】
一方、以下では、2視点画像を用いた立体画像ディスプレイ方式と異なり、N個(N>2)の視点画像を用いて最大N−1個の視聴可能位置を設けることができる多重ビュー方式の立体画像ディスプレイ装置について説明する。
【0055】
図7は、本発明の更に他の一実施形態に係る多重ビュー方式の立体画像ディスプレイ装置の原理を説明するための図である。
【0056】
図7に示すような本発明の一実施形態に係る多重ビュー方式の立体画像ディスプレイ装置によるディスプレイモジュールは、第1の方向の画像〜第Nの方向の画像の赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の光のうち第1の色の光をディスプレイする第1のタイプのサブピクセル〜第Nのタイプのサブピクセル、前記第1の方向の画像〜前記第Nの方向の画像のR、G、B光のうち第2の色の光をディスプレイする第1のタイプのサブピクセル〜第Nのタイプのサブピクセル、及び前記第1の方向の画像〜前記第Nの方向の画像のR、G、B光のうち第3の色の光をディスプレイする第1のタイプのサブピクセル〜第Nのタイプのサブピクセルが順に全ての行で繰り返して配置されることを提案する。すなわち、第1の方向の画像〜第Nの方向の画像のRをN回繰り返し、次にN個のGを繰り返し、次にN個のBを繰り返す方式である。
【0057】
また、本実施形態に係るバリアモジュールは、前記ディスプレイモジュールと所定距離だけ離隔して配置され、視聴者の左眼と右眼に前記第1の方向の画像〜前記第Nの方向の画像のうち互いに異なる2方向の画像がサブピクセル単位で選択的に見えるように配置された斜線方向パターンのバリアの駆動を制御することを提案する。具体的に、図7に示すように、特定の行では、第1の方向の画像のR、G、Bが別途の開口部を通してディスプレイされるサブピクセル単位のディスプレイを提案する。
【0058】
多重ビュー方式の立体画像ディスプレイ装置の場合、上述した2方向の画像の立体画像ディスプレイ装置で「ピクセル単位」のディスプレイを行っていたのとは異なり、「サブピクセル単位」のディスプレイを行う理由は次の通りである。
【0059】
多重ビュー方式においても、2方向の画像方式と同様に、第1の方向の画像のR、G、B、第2の方向の画像のR、G、B、…のようにピクセル単位で配置されたディスプレイモジュールを用いて、バリアが特定方向の画像のR、G、Bをピクセル単位でディスプレイする場合、残りの第2〜第Nの方向の画像のR、G、B全体をバリアが遮る必要があり、これによって、画像の遮られる面積が非常に広いことから、輝度減少問題及び視聴者にバリアが見える問題を引き起こすおそれがある。したがって、本実施形態に係る多重ビュー方式の立体画像ディスプレイ装置においては、バリアが、N方向の画像のうち特定方向の画像がR、G、Bのうちいずれか一つの色の光に対応するサブピクセル単位で区分されて視聴者に見えるように設定されることによって、上述した輝度減少問題及びバリアが見える問題などを解決することができる。
【0060】
併せて、多重ビュー方式の場合、第1〜第Nの方向の画像のR、G、Bのうちいずれか一つの色の光がN回繰り返して配置されるので、視聴者が移動する場合も、上述した2方向の画像方式の場合と異なり、レインボー現象がそれほど問題にならない。
【0061】
一方、図7に示した実施形態に係るバリアも、モアレ干渉を防止するために斜線方向パターンを有することを提案する。本発明の発明者は、多重ビュー方式において最適なバリアパターンを求めるために、(2,1)パターン、(2,1,2)パターン、(1,1,1)パターンなどを構成して上述したモアレ干渉程度を確認し、最適なパターンとして(2,1,2)パターンを提案する。すなわち、本実施形態に係るバリアの斜線方向パターンは、最初の2行以後に左側又は右側のうちいずれか一つの方向に1サブピクセルだけ移動し、後続する1行以後に再び前記いずれか一つの方向に1サブピクセルだけ移動し、後続する2行以後に前記いずれか一つの方向に1サブピクセルだけ移動する方式が繰り返されるパターンを有することを提案する。
【0062】
図8は、本発明の更に他の一実施形態に係る多重ビュー方式の立体画像ディスプレイ装置の原理を説明するための図である。
【0063】
図8に示すように、多重ビュー方式においても、2方向の画像方式と同様に、バリアを斜線方向の直線形態に形成することができる。これを通して、バリアの製作を簡単にしながらも類似した性能を得ることができる。図8は、本実施形態に係るバリアも図7に示した(2,1,2)斜線方向パターンを有することを示している。
【0064】
併せて、本発明の一実施形態に係る多重ビュー方式の立体画像ディスプレイ装置のバリアも、図6と関連して説明したような透過部を所定行単位で又は毎行単位で設定することができる。
【0065】
以下では、上述した各実施形態に加えて、立体画像表示装置によってディスプレイされる立体画像の立体感に影響を与えないとともに、輝度を効率的に向上させる方法について説明する。
【0066】
説明の便宜上、以下の輝度向上方法に対する図面は、バリアが上述した斜線方向パターンを有さずに単に垂直方向に形成されることを示しているが、このような輝度向上方法に対する説明を通して、当業者であれば、容易に上述した斜線方向パターンを有するパララックスバリア方式に適用できるであろう。
【0067】
図9は、本発明の更に他の一側面によって立体画像の輝度を増加させる方法を説明するための図である。
【0068】
図9は、左側画像をディスプレイするピクセル領域をLと表記し、右側画像をディスプレイするピクセル領域をRと表記する場合、視聴者の右眼に右側画像のみがディスプレイされるようにバリアパターンが配置されることを示した図である。2方向の画像を用いたパララックスバリア方式は、2個の画像のうち一つの画像を遮って選択的にディスプレイする方式であるので、ディスプレイされる画像の輝度が1/2に減少するという問題が存在するようになる。したがって、本実施形態では、図9に示すように遮られるピクセル領域の一部に所定太さ以下の薄い開放線を置き、遮られる画像の光が輝度向上に用いられるように設定されることを提案する。ただし、元々遮られるべき画像の一部が視聴者に見えるようにすることによって、視聴者が感じる立体感に影響を与えるという問題も発生する。特に、本発明の発明者は、遮られるべき画像のR、G、Bが連結される形態で開放される場合、視聴者に遮られる画像の一部が認識され、立体感が低下するのを認知し、次のような形態を提案した。
【0069】
図10は、本発明の好適な一実施形態によって立体画像の輝度を増加させる方法を説明するための図である。
【0070】
図10は、図9とは異なり、視聴者に遮られるべきピクセル領域(L)に対して輝度向上のための開放線を追加し、開放線がR、G、Bをディスプレイする各サブピクセルの対角線方向に薄い線形態に配置されることを示している。本実施形態のように、遮られるピクセル領域(L)の各サブピクセルで開放線が対角線方向に配置されることによって、視聴者のいずれか一つの目(右眼)には遮られるピクセル領域(L)が認知されないので、輝度を向上させるとともに、立体感が低下するのを最小化することができる。図10に示すように、遮られるピクセル領域(L)の各サブピクセルで対角線方向の開放線を用いるとき、視聴者に遮られるピクセル領域の画像が認知されない理由は、該当のピクセル領域がディスプレイする画像のR、G、Bが所定距離以上離れて配置されるためである。
【0071】
図11は、本発明の更に他の一実施形態によって立体画像の輝度を増加させる方法を説明するための図である。
【0072】
本発明に係る立体画像ディスプレイ装置のディスプレイモジュールにおいては、各行ごとに行境界部に画像を表示できないブラックラインが存在する。図11では、図10のパターンのような遮られるピクセル領域の各サブピクセルでの対角線方向の開放線(以下、「第1の開放線」という。)に加えて、上述したブラックラインに対応する位置で遮られるピクセル領域の画像を露出させる水平方向の開放線(以下、「第2の開放線」という。)を追加で含むことを提案する。ディスプレイモジュールのブラックラインに対応する位置で遮られる画像(L)を露出させるとしても、視聴者が感じる立体感には大きな影響がない反面、輝度を効率的に向上させることができる。
【0073】
図9〜図11と関連して説明した輝度向上技術は、図4〜図6と関連して説明したように、斜線方向のバリアパターンにそのまま適用されるとともに、図7及び図8と関連して説明した多視点方式にもそのまま適用される。例えば、第1の方向の画像〜第Nの方向の画像のうち互いに異なる2方向の画像がサブピクセル単位で視聴者に選択的に見えるように配置される場合、残りの方向の各画像には各サブピクセルごとに対角線方向の薄い開放線(第1の開放線)が形成され、これらを露出させることができる。さらに、ディスプレイモジュールの行境界に対応する位置で第2の開放線が形成され、これらを露出させることができる。
【0074】
一方、図9〜図11と関連して説明した輝度向上方法は、図4〜図8と関連して説明した斜線方向パターンと独立的に適用されることもある。
【0075】
上述した各実施形態において、バリアモジュールは、3Dディスプレイモードで前記バリアをオンにし、2Dディスプレイモードで前記バリアをオフにするように設定され、一つの立体画像表示装置が2D/3D兼用として用いられるようにする。また、上述した各実施形態では、立体画像表示装置がモニター及びTVのうちいずれか一つであることを仮定するが、これに限定される必要はなく、上述した本発明の概念が適用される限り、多様な画像機器に適用され得る。
【0076】
上述したように開示された本発明の好適な実施形態に対する詳細な説明は、当業者が本発明を具現して実施できるように提供された。上記では、本発明の好適な実施形態を参照して説明したが、該当の技術分野の熟練した当業者であれば、下記の特許請求の範囲に記載された本発明の思想及び領域から逸脱しない範囲内で本発明を多様に修正及び変更可能であることを理解できるであろう。
【0077】
したがって、本発明は、ここで開示された各実施形態に制限されるものでなく、ここで開示された各原理及び新規の特徴と一致する最広の範囲を与えるものである。
【符号の説明】
【0078】
10 ディスプレイモジュール
20 パララックスバリア
【技術分野】
【0001】
以下の説明は、パララックスバリア方式の立体画像表示装置に関するもので、具体的に、モアレ干渉(moire interference)を防止するための斜線方向パララックスバリア方式の立体画像表示装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、立体画像(又は3D画像)を具現する方法は、人間の二つの目に互いに異なる画像を照明することによって具現され、立体画像表示装置は、このように二つの目に互いに異なる画像を照明するために別途の眼鏡着用が必要であるかどうかによって、大きく眼鏡式立体画像表示装置と非眼鏡式(裸眼方式)立体画像表示装置に区分される。
【0003】
眼鏡式立体画像表示装置によれば、観察者が特殊の眼鏡を着用すべきであるという不便さがあるが、非眼鏡式立体画像表示装置によれば、上述した眼鏡を着用せずに直接スクリーンを注視するだけで立体画像を感じることができ、眼鏡式立体画像表示装置の短所を解消することができる。そのため、非眼鏡式立体画像表示装置に対する研究が大いに進行されている。非眼鏡式立体画像表示装置は、レンチキュラ(lenticular)方式による装置とパララックス―バリア(parallax―barrier)方式による装置に大きく区分される。
【0004】
以下では、パララックス―バリア方式による立体画像表示装置の動作を図1a及び図1bを参照して説明する。
【0005】
図1aは、パララックス―バリアを用いた立体画像表示装置の断面図で、図1bは、パララックス―バリアを用いた立体画像表示装置の斜視図である。
【0006】
パララックス―バリア方式による立体画像表示装置は、図1a及び図1bに示すように、左/右の二つの目にそれぞれ対応する垂直方向(図1bのY―Y'方向)に向かう左側画像(L)と右側画像(R)を水平方向(図1bのX―X'方向)に交互に配置したディスプレイモジュール10と、その前側に配置した、バリア20と呼ばれる垂直方向に向かう棒状の遮断膜と、を含む。このような立体画像表示装置は、図1aに示すように、左側画像(L)に該当する光は左眼のみに入射され、右側画像(R)に該当する光は右眼のみに入射されるように前記ディスプレイモジュール10及びバリア20を配置し、これを通して、分割された2個の左側及び右側画像(L、R)が分離された状態で観測され、立体感を感じさせる方式を用いている。
【0007】
以下では、上述したパララックスバリア方式に用いられる立体画像コンテンツについて説明する。
【0008】
図2は、2個のカメラを用いて撮影した左側画像と右側画像をそれぞれ示した図である。
【0009】
2個のカメラ又はカメラモジュールは、図2の(1)のような左側画像(L)と図2の(2)のような右側画像(R)を撮影することができる。図2に示すような左側画像(L)と右側画像(R)は、停止画像又は動画像であり、それぞれのカメラを通した一般的な画像コンテンツに該当する。
【0010】
図3は、2個のカメラを用いて撮影した左側画像と右側画像を合成した画像を示した図である。
【0011】
具体的に、図2の(1)及び(2)に示すような2個のカメラによって撮影された左側画像と右側画像は、立体画像生成手段に入力され、それぞれ縦方向の列単位で分割され、横方向に交互に配置されて合成される。このように空間的に交互に配置された左側及び右側画像は、図1a及び図1bのようなパララックスバリアを用いたディスプレイモジュールを通してユーザの左眼には左側画像のみが見え、右眼には右側画像のみが見えることによって、全体的に立体画像と認知されるようになる。
【0012】
従来のパララックスバリア方式の立体画像ディスプレイモジュールの場合、図1a及び図1bに示すように、左側画像と右側画像がそれぞれ縦方向の列単位で分割され、横方向に配置されて合成された立体画像のみがユーザに立体画像として認知されていた。ただし、本発明者によって発明され、本出願人によって出願された「セル構造のパララックス―バリア及びこれを用いる立体画像表示装置(特許文献1)によれば、上述したパララックスバリアをセル方式で具現し、これを横方向又は縦方向に選択的に駆動することができる。したがって、立体画像を合成する場合、合成の方向は、いずれか一つの方向に限定される必要がなく、立体画像を合成する方向及びこれを上映するのに用いられるパララックスバリア方式のディスプレイモジュールのバリア方向を調節し、立体画像を上映することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】大韓民国特許出願番号第2005―0127631号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
上述したようなパララックスバリア方式の立体画像表示方法においては、モアレ干渉が問題になり得る。
【0015】
モアレ干渉とは、周期的な模様が重なって表れる干渉現象であって、例えば、蚊帳のような2枚の網紗が重なっているとき、網紗をなす細密な織物の格子間隔より遥かに大きく、かつ変化が多様な斑紋が生じる現象である。他の例として、二つの櫛を重ねたとき、間隔が櫛の歯より広い新しい暗い影が見えることを挙げることができる。このように周期的な模様が重なって元の周期より大きい模様を作る現象をモアレ干渉といい、このときに生じる模様をモアレ縞(moire fringe)という。
【0016】
したがって、以下で説明する本発明では、上述したモアレ干渉を防止できる斜線方向パララックスバリアパターンを提案し、これを用いた立体画像表示装置を提案しようとする。
【0017】
一方、ディスプレイモジュールは、一般的にピクセル単位で構成されており、それぞれのピクセルは、該当のピクセルイメージの赤色(R)、緑色(G)及び青色(B)の光をそれぞれディスプレイするサブピクセルで構成される。このような仮定下で、前記斜線方向パララックスバリアパターンを用いるバリアが、左側画像/右側画像がサブピクセル単位で区分されて見えるように設定される場合、各色の光が混合されて観測されるレインボー現象(Rainbow Effect)が問題になり得る。
【0018】
したがって、以下で説明する本発明では、このようなレインボー現象を防止するために、視聴者の左眼と右眼にディスプレイモジュールのピクセル単位で左側画像と右側画像が区分されて見えるように設定された、バリアを用いた立体画像表示装置を提案する。
【0019】
また、パララックスバリア方式の立体画像表示装置において、N個(N>2)の画像を同時にディスプレイし、視聴者の左眼と右眼に前記N個の画像のうち互いに異なる2個の画像が区分されて見えるように多重ビュー方式を設定するとき、最適な設定方法を提供しようとする。
【0020】
併せて、パララックスバリア方式において問題になり得る輝度の減少を効率的に解決する方法を提供しようとする。
【課題を解決するための手段】
【0021】
上述したような課題を解決するための本発明の一実施形態では、第1の方向の画像及び第2の方向の画像をそれぞれディスプレイできる第1のタイプのピクセルと第2のタイプのピクセルが水平方向に交互に配置されたディスプレイモジュールと、前記ディスプレイモジュールと所定距離だけ離隔して位置し、視聴者の左眼と右眼に前記第1のタイプのピクセル及び前記第2のタイプのピクセルが水平方向にピクセル単位で選択的に見えるように配置された斜線方向パターンのバリアの駆動を制御するバリアモジュールと、を含み、前記第1のタイプのピクセル及び前記第2のタイプのピクセルは、赤色(R)、緑色(G)及び青色(B)の光をそれぞれディスプレイする各サブピクセルを含み、前記斜線方向パターンは、順次配列された前記第1のタイプのピクセルと前記第2のタイプのピクセルを行列形態で見るとき、垂直方向に所定個数の行ごとにサブピクセル単位で左側又は右側のうちいずれか一つの方向に持続的に移動した位置にバリアが配置されたパターンである立体画像表示装置を提案する。
【0022】
このとき、前記バリアは、前記バリアモジュール上で斜線方向の直線形態に形成されることもある。
【0023】
また、前記斜線方向パターンは、垂直方向に(2,1)行ごとにサブピクセル単位で左側又は右側のうちいずれか一つの方向に持続的に移動した位置に配置されることが望ましく、ここで、(x,y)は、最初のx行以後に前記いずれか一つの方向に移動し、後続するy行以後に前記いずれか一つの方向に移動する方式が繰り返されるパターンを示す。
【0024】
また、前記バリアは、各行ごとに上端又は下端に透過部を含むことができる。
【0025】
前記第1の方向の画像は左側画像を示し、前記第2の方向の画像は右側画像を示すことができるが、これと反対に設定されることもある。
【0026】
上述した実施形態で、前記バリアモジュールは、3Dディスプレイモードで前記バリアをオンにし、2Dディスプレイモードで前記バリアをオフにすることができる。
【0027】
また、前記立体画像表示装置は、モニター及びTVのうちいずれか一つである。
【0028】
上述したような課題を解決するための本発明の他の一実施形態では、第1の方向の画像〜第Nの方向の画像の赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の光のうち第1の色の光をディスプレイする第1のタイプのサブピクセル〜第Nのタイプのサブピクセル、前記第1の方向の画像〜前記第Nの方向の画像のR、G、B光のうち第2の色の光をディスプレイする第1のタイプのサブピクセル〜第Nのタイプのサブピクセル、及び前記第1の方向の画像〜前記第Nの方向の画像のR、G、B光のうち第3の色の光をディスプレイする第1のタイプのサブピクセル〜第Nのタイプのサブピクセルが順に全ての行で繰り返して配置されたディスプレイモジュールと、前記ディスプレイモジュールと所定距離だけ離隔して配置され、視聴者の左眼と右眼に前記第1の方向の画像〜前記第Nの方向の画像のうち互いに異なる2方向の画像がサブピクセル単位で選択的に見えるように配置された斜線方向パターンのバリアの駆動を制御するバリアモジュールと、を含み、前記斜線方向パターンは、(2,1,2)行ごとにサブピクセル単位で左側又は右側のうちいずれか一つの方向に持続的に移動した位置に配置され、前記(2,1,2)パターンは、最初の2行以後に前記いずれか一つの方向に1サブピクセルだけ移動し、後続する1行以後に再び前記いずれか一つの方向に1サブピクセルだけ移動し、後続する2行以後に前記いずれか一つの方向に1サブピクセルだけ移動する方式が繰り返されるパターンを示す立体画像表示装置を提案する(ただし、N>2)。
【0029】
このとき、前記立体画像表示装置は、最大N−1個の立体画像視聴地点を提供することができる。
【0030】
本実施形態でも、前記バリアモジュールは、3Dディスプレイモードで前記バリアをオンにし、2Dディスプレイモードで前記バリアをオフにすることができ、前記立体画像表示装置はモニター及びTVのうちいずれか一つである。
【発明の効果】
【0031】
上述したような斜線方向パターンのパララックスバリア方式の立体画像表示装置によれば、モアレ干渉を効率的に抑制しながらも、視聴者の左眼と右眼にピクセル単位でディスプレイモジュールの互いに異なるピクセルが見えるようにバリアが設定されることによって、上述したレインボー現象を効率的に防止することができる。また、上述したようなピクセル単位のディスプレイ方式に従う場合、サブピクセル単位のディスプレイ方式に比べて最大3倍の視野角を確保することができ、一定水準の輝度向上も達成することができる。
【0032】
また、バリアの各行ごとに上端又は下端に透過部を設けることによって、意図しない横縞模様を除去することができる。
【0033】
一方、多重ビュー方式においては、一つのピクセルのR、G、B光を縦方向に配列し、複数の画像の重畳によって発生しうる輝度問題を解決することができ、多重ビュー方式において最も最適なパターンとして(2,1,2)を用いてモアレ干渉を最も効率的に減少させることができる。
【0034】
併せて、パララックスバリア方式において問題になり得る輝度の減少を、視聴者が感じる立体感の低下なしに効率的に解決することができる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1a】パララックス―バリアを用いた立体画像表示装置の断面図である。
【図1b】パララックス―バリアを用いた立体画像表示装置の斜視図である。
【図2】2個のカメラを用いて撮影した左側画像と右側画像をそれぞれ示した図である。
【図3】2個のカメラを用いて撮影した左側画像と右側画像を合成した画像を示した図である。
【図4】本発明の一実施形態に係るディスプレイモジュールとバリアモジュールによってディスプレイされる画像の概念を説明するための図である。
【図5】本発明の他の一実施形態に係るディスプレイモジュールとバリアモジュールによってディスプレイされる画像の概念を説明するための図である。
【図6】本発明の更に他の一実施形態に係るバリアパターンを示した図である。
【図7】本発明の更に他の一実施形態に係る多重ビュー方式の立体画像ディスプレイ装置の原理を説明するための図である。
【図8】本発明の更に他の一実施形態に係る多重ビュー方式の立体画像ディスプレイ装置の原理を説明するための図である。
【図9】本発明の更に他の一側面によって立体画像の輝度を増加させる方法を説明するための図である。
【図10】本発明の好適な一実施形態によって立体画像の輝度を増加させる方法を説明するための図である。
【図11】本発明の更に他の一実施形態によって立体画像の輝度を増加させる方法を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
以下、本発明に係る好適な実施形態を添付の図面を参照して詳細に説明する。添付の図面と共に以下で開示する詳細な説明は、本発明の例示的な実施形態を説明するためのものであって、本発明が実施され得る唯一の実施形態を示すためのものではない。
【0037】
以下の詳細な説明は、本発明の完全な理解を提供するために具体的な詳細事項を含む。しかし、当業者であれば、本発明がこのような具体的な詳細事項なしも実施され得ることを知ることができる。いくつかの場合、本発明の概念が曖昧になることを避けるために、公知の構造及び装置が省略されたり、各構造及び装置の核心機能を中心にしたブロック図の形式で示される。また、本明細書全般にわたって同一の構成要素については、同一の図面符号を使用して説明する。
【0038】
図4は、本発明の一実施形態に係るディスプレイモジュールとバリアモジュールによってディスプレイされる画像の概念を説明するための図である。
【0039】
本実施形態において、ディスプレイモジュールは図1bの図面符号10に対応し、バリアモジュールは図1bの図面符号20に対応する。ただし、本実施形態に係るディスプレイモジュールとバリアモジュールがディスプレイする画像は、次のような特徴を有する。
【0040】
本実施形態に係るディスプレイモジュールは、第1の方向の画像及び第2方向の画像をそれぞれディスプレイできる第1のタイプのピクセルと第2のタイプのピクセルが水平方向に交互に配置された形態を有することができる。ここで、第1のタイプのピクセルは左側画像ディスプレイ用ピクセルを示し、第2のタイプのピクセルは右側画像ディスプレイ用ピクセルを示すことができるが、これと反対に設定されることもある。このとき、第1のタイプのピクセル及び第2のタイプのピクセルは、それぞれ赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の光をそれぞれディスプレイする3個のサブピクセルを含むと仮定する。
【0041】
また、本実施形態に係るバリアモジュールは、前記ディスプレイモジュールと所定距離だけ離隔して配置され、視聴者の左眼と右眼に前記第1のタイプのピクセル及び前記第2のタイプのピクセルが水平方向にピクセル単位で選択的に見えるように配置された斜線方向パターンのバリアの駆動を制御することを特徴とする。
【0042】
ここで、「斜線方向パターン」とは、図4に示すように、順次配列された前記第1のタイプのピクセルと前記第2のタイプのピクセルを行列形態で見るとき、垂直方向に所定個数の行ごとにサブピクセル単位で左側又は右側のうちいずれか一つの方向に持続的に移動した位置に配置されたパターンを称する。
【0043】
図4は、前記第1のタイプのピクセル(R,G,B)及び前記第2のタイプのピクセル(R,G、B)のうち第1のタイプのピクセルのみが視聴者に見えるように設定された場合を示している。すなわち、図4で黒く表示された部分には、第2のタイプのピクセルに対応するR、G、B画像がディスプレイされると見られる。図4に示すように、本実施形態に係るバリアは、所定個数の行ごとに左側又は右側のうちいずれか一つの方向にサブピクセル単位で移動した斜線方向パターンを有することを提案し、図4は、所定行ごとに1サブピクセルだけ左側方向に継続して移動したパターンを示している。このような斜線方向パターンを用いることによって、重複される直線形態のパララックスバリア方式において問題になる上述したモアレ干渉の影響を効率的に減少させることができる。すなわち、ディスプレイモジュールの直線状パターンとバリアの配置パターンが、モアレ干渉の問題を有する繰り返されたパターンをなすのを防止する。
【0044】
一方、本実施形態では、図4に示すように、バリアが視聴者の左眼と右眼に特定の行でサブピクセル単位でないピクセル単位で区分されて見えるように設定されることを提案した。これは、バリアが、特定の行で視聴者の左眼と右眼に第1のタイプのピクセルと第2のタイプのピクセルがそれぞれのR、G、B光のうちいずれか一つをディスプレイするサブピクセル単位で区分されて見えるように設定される場合、視聴者の移動とともにレインボー現象が発生するおそれがあるためである。以下、前記レインボー現象について簡単に説明する。
【0045】
上述したように、第1のタイプのピクセルのR、G、Bサブピクセルと第2のタイプのピクセルのR、G、Bサブピクセルは、特定の行で順次配置される。特定の行で、バリアが、視聴者の左/右眼に第1のタイプのピクセルのRと第2のタイプのピクセルのRが区分されて見えるように設定される場合、視聴者が少し移動しただけでも、視聴者の左/右眼には隣接する色の光、例えば、視聴者が右側に移動する場合にBが流入したように見えるようになる。このように視聴者が移動するとき、意図しない色の光が流入し、虹のような画像が見えることを上述したレインボー現象と称する。
【0046】
ただし、本実施形態のように、バリアが、特定の行で視聴者の左/右眼に第1のタイプのピクセル又は第2のタイプのピクセルがピクセル単位で区分されて見えるように設定され、バリアが斜線方向パターンを有する場合、視聴者が移動するとしても、特定の色の光のみが流入し、レインボー現象が発生するのを防止することができる。例えば、上述した例のように視聴者が右側に移動する場合、特定の行ではRが流入し、他の特定の行ではGが流入し、更に他の特定の行ではBが流入するようになるが、ピクセル単位で見るとき、特定の行では第1のタイプのピクセル又は第2のタイプのピクセルの一定量のR、G、Bを見ることができ、上述したレインボー現象が効率的に防止される。
【0047】
また、上述したようなピクセル単位のディスプレイ方式に従う場合、サブピクセル単位のディスプレイ方式に比べて最大3倍の視野角を確保することができ、一定水準の輝度向上も達成することができる。
【0048】
一方、本発明の好適な実施形態では、バリアの斜線方向パターンが(2,1)行ごとに1サブピクセルだけ左側方向又は右側方向に継続して移動するパターンを有することを提案する。ここで、(2,1)は、最初の2行以後に左側/右側方向に1サブピクセルだけ移動し、後続する1行以後に再び左側/右側方向に1サブピクセルだけ移動する方式が持続されるパターンを示す。
【0049】
図5は、本発明の他の一実施形態に係るディスプレイモジュールとバリアモジュールによってディスプレイされる画像の概念を説明するための図である。
【0050】
図5に示すような本発明の他の一実施形態では、バリアがバリアモジュール上で斜線方向に形成された直線形態に形成されることを提案する。バリアを斜線方向の直線形態に構成することによって、バリアの製作を簡単にすることができ、図4に示した実施形態と比べて大きな性能差なしに立体画像ディスプレイを具現することができる。図5に示した実施形態においても、バリアは、特定の行で視聴者の左眼と右眼にピクセル単位で第1のタイプのピクセル又は第2のタイプのピクセルが見えるように設定されることを提案する。図5に示した斜線方向の直線パターンも、図4の(2,1)パターンと実質的に同一の移動パターンを有すると見られる。すなわち、図5に示したバリアパターンは、図4に示したバリアパターンに対応する傾きを有する直線状パターンに形成することができる。
【0051】
一方、本発明の発明者は、上述したような斜線方向パターンを有するパララックスバリア方式の立体画像ディスプレイ装置を具現する場合、毎行間のピクセル境界で意図しない横縞模様が観測される現象を見出し、次のような実施形態を提案した。
【0052】
図6は、本発明の更に他の一実施形態に係るバリアパターンを示した図である。
【0053】
上述したような意図しない横縞模様は、毎行間のピクセル境界で輝度の減少などの問題によって発生する。したがって、図6に示すように、バリアの各行ごとに上端又は下端に透過部を含むように構成することによって、意図しない横縞模様を効率的に減少させることができる。本実施形態で説明した透過部は、図5のように毎行ごとに形成したり、所定周期又はパターンに形成することができ、これは、バリアパターンによって異なり得る。
【0054】
一方、以下では、2視点画像を用いた立体画像ディスプレイ方式と異なり、N個(N>2)の視点画像を用いて最大N−1個の視聴可能位置を設けることができる多重ビュー方式の立体画像ディスプレイ装置について説明する。
【0055】
図7は、本発明の更に他の一実施形態に係る多重ビュー方式の立体画像ディスプレイ装置の原理を説明するための図である。
【0056】
図7に示すような本発明の一実施形態に係る多重ビュー方式の立体画像ディスプレイ装置によるディスプレイモジュールは、第1の方向の画像〜第Nの方向の画像の赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の光のうち第1の色の光をディスプレイする第1のタイプのサブピクセル〜第Nのタイプのサブピクセル、前記第1の方向の画像〜前記第Nの方向の画像のR、G、B光のうち第2の色の光をディスプレイする第1のタイプのサブピクセル〜第Nのタイプのサブピクセル、及び前記第1の方向の画像〜前記第Nの方向の画像のR、G、B光のうち第3の色の光をディスプレイする第1のタイプのサブピクセル〜第Nのタイプのサブピクセルが順に全ての行で繰り返して配置されることを提案する。すなわち、第1の方向の画像〜第Nの方向の画像のRをN回繰り返し、次にN個のGを繰り返し、次にN個のBを繰り返す方式である。
【0057】
また、本実施形態に係るバリアモジュールは、前記ディスプレイモジュールと所定距離だけ離隔して配置され、視聴者の左眼と右眼に前記第1の方向の画像〜前記第Nの方向の画像のうち互いに異なる2方向の画像がサブピクセル単位で選択的に見えるように配置された斜線方向パターンのバリアの駆動を制御することを提案する。具体的に、図7に示すように、特定の行では、第1の方向の画像のR、G、Bが別途の開口部を通してディスプレイされるサブピクセル単位のディスプレイを提案する。
【0058】
多重ビュー方式の立体画像ディスプレイ装置の場合、上述した2方向の画像の立体画像ディスプレイ装置で「ピクセル単位」のディスプレイを行っていたのとは異なり、「サブピクセル単位」のディスプレイを行う理由は次の通りである。
【0059】
多重ビュー方式においても、2方向の画像方式と同様に、第1の方向の画像のR、G、B、第2の方向の画像のR、G、B、…のようにピクセル単位で配置されたディスプレイモジュールを用いて、バリアが特定方向の画像のR、G、Bをピクセル単位でディスプレイする場合、残りの第2〜第Nの方向の画像のR、G、B全体をバリアが遮る必要があり、これによって、画像の遮られる面積が非常に広いことから、輝度減少問題及び視聴者にバリアが見える問題を引き起こすおそれがある。したがって、本実施形態に係る多重ビュー方式の立体画像ディスプレイ装置においては、バリアが、N方向の画像のうち特定方向の画像がR、G、Bのうちいずれか一つの色の光に対応するサブピクセル単位で区分されて視聴者に見えるように設定されることによって、上述した輝度減少問題及びバリアが見える問題などを解決することができる。
【0060】
併せて、多重ビュー方式の場合、第1〜第Nの方向の画像のR、G、Bのうちいずれか一つの色の光がN回繰り返して配置されるので、視聴者が移動する場合も、上述した2方向の画像方式の場合と異なり、レインボー現象がそれほど問題にならない。
【0061】
一方、図7に示した実施形態に係るバリアも、モアレ干渉を防止するために斜線方向パターンを有することを提案する。本発明の発明者は、多重ビュー方式において最適なバリアパターンを求めるために、(2,1)パターン、(2,1,2)パターン、(1,1,1)パターンなどを構成して上述したモアレ干渉程度を確認し、最適なパターンとして(2,1,2)パターンを提案する。すなわち、本実施形態に係るバリアの斜線方向パターンは、最初の2行以後に左側又は右側のうちいずれか一つの方向に1サブピクセルだけ移動し、後続する1行以後に再び前記いずれか一つの方向に1サブピクセルだけ移動し、後続する2行以後に前記いずれか一つの方向に1サブピクセルだけ移動する方式が繰り返されるパターンを有することを提案する。
【0062】
図8は、本発明の更に他の一実施形態に係る多重ビュー方式の立体画像ディスプレイ装置の原理を説明するための図である。
【0063】
図8に示すように、多重ビュー方式においても、2方向の画像方式と同様に、バリアを斜線方向の直線形態に形成することができる。これを通して、バリアの製作を簡単にしながらも類似した性能を得ることができる。図8は、本実施形態に係るバリアも図7に示した(2,1,2)斜線方向パターンを有することを示している。
【0064】
併せて、本発明の一実施形態に係る多重ビュー方式の立体画像ディスプレイ装置のバリアも、図6と関連して説明したような透過部を所定行単位で又は毎行単位で設定することができる。
【0065】
以下では、上述した各実施形態に加えて、立体画像表示装置によってディスプレイされる立体画像の立体感に影響を与えないとともに、輝度を効率的に向上させる方法について説明する。
【0066】
説明の便宜上、以下の輝度向上方法に対する図面は、バリアが上述した斜線方向パターンを有さずに単に垂直方向に形成されることを示しているが、このような輝度向上方法に対する説明を通して、当業者であれば、容易に上述した斜線方向パターンを有するパララックスバリア方式に適用できるであろう。
【0067】
図9は、本発明の更に他の一側面によって立体画像の輝度を増加させる方法を説明するための図である。
【0068】
図9は、左側画像をディスプレイするピクセル領域をLと表記し、右側画像をディスプレイするピクセル領域をRと表記する場合、視聴者の右眼に右側画像のみがディスプレイされるようにバリアパターンが配置されることを示した図である。2方向の画像を用いたパララックスバリア方式は、2個の画像のうち一つの画像を遮って選択的にディスプレイする方式であるので、ディスプレイされる画像の輝度が1/2に減少するという問題が存在するようになる。したがって、本実施形態では、図9に示すように遮られるピクセル領域の一部に所定太さ以下の薄い開放線を置き、遮られる画像の光が輝度向上に用いられるように設定されることを提案する。ただし、元々遮られるべき画像の一部が視聴者に見えるようにすることによって、視聴者が感じる立体感に影響を与えるという問題も発生する。特に、本発明の発明者は、遮られるべき画像のR、G、Bが連結される形態で開放される場合、視聴者に遮られる画像の一部が認識され、立体感が低下するのを認知し、次のような形態を提案した。
【0069】
図10は、本発明の好適な一実施形態によって立体画像の輝度を増加させる方法を説明するための図である。
【0070】
図10は、図9とは異なり、視聴者に遮られるべきピクセル領域(L)に対して輝度向上のための開放線を追加し、開放線がR、G、Bをディスプレイする各サブピクセルの対角線方向に薄い線形態に配置されることを示している。本実施形態のように、遮られるピクセル領域(L)の各サブピクセルで開放線が対角線方向に配置されることによって、視聴者のいずれか一つの目(右眼)には遮られるピクセル領域(L)が認知されないので、輝度を向上させるとともに、立体感が低下するのを最小化することができる。図10に示すように、遮られるピクセル領域(L)の各サブピクセルで対角線方向の開放線を用いるとき、視聴者に遮られるピクセル領域の画像が認知されない理由は、該当のピクセル領域がディスプレイする画像のR、G、Bが所定距離以上離れて配置されるためである。
【0071】
図11は、本発明の更に他の一実施形態によって立体画像の輝度を増加させる方法を説明するための図である。
【0072】
本発明に係る立体画像ディスプレイ装置のディスプレイモジュールにおいては、各行ごとに行境界部に画像を表示できないブラックラインが存在する。図11では、図10のパターンのような遮られるピクセル領域の各サブピクセルでの対角線方向の開放線(以下、「第1の開放線」という。)に加えて、上述したブラックラインに対応する位置で遮られるピクセル領域の画像を露出させる水平方向の開放線(以下、「第2の開放線」という。)を追加で含むことを提案する。ディスプレイモジュールのブラックラインに対応する位置で遮られる画像(L)を露出させるとしても、視聴者が感じる立体感には大きな影響がない反面、輝度を効率的に向上させることができる。
【0073】
図9〜図11と関連して説明した輝度向上技術は、図4〜図6と関連して説明したように、斜線方向のバリアパターンにそのまま適用されるとともに、図7及び図8と関連して説明した多視点方式にもそのまま適用される。例えば、第1の方向の画像〜第Nの方向の画像のうち互いに異なる2方向の画像がサブピクセル単位で視聴者に選択的に見えるように配置される場合、残りの方向の各画像には各サブピクセルごとに対角線方向の薄い開放線(第1の開放線)が形成され、これらを露出させることができる。さらに、ディスプレイモジュールの行境界に対応する位置で第2の開放線が形成され、これらを露出させることができる。
【0074】
一方、図9〜図11と関連して説明した輝度向上方法は、図4〜図8と関連して説明した斜線方向パターンと独立的に適用されることもある。
【0075】
上述した各実施形態において、バリアモジュールは、3Dディスプレイモードで前記バリアをオンにし、2Dディスプレイモードで前記バリアをオフにするように設定され、一つの立体画像表示装置が2D/3D兼用として用いられるようにする。また、上述した各実施形態では、立体画像表示装置がモニター及びTVのうちいずれか一つであることを仮定するが、これに限定される必要はなく、上述した本発明の概念が適用される限り、多様な画像機器に適用され得る。
【0076】
上述したように開示された本発明の好適な実施形態に対する詳細な説明は、当業者が本発明を具現して実施できるように提供された。上記では、本発明の好適な実施形態を参照して説明したが、該当の技術分野の熟練した当業者であれば、下記の特許請求の範囲に記載された本発明の思想及び領域から逸脱しない範囲内で本発明を多様に修正及び変更可能であることを理解できるであろう。
【0077】
したがって、本発明は、ここで開示された各実施形態に制限されるものでなく、ここで開示された各原理及び新規の特徴と一致する最広の範囲を与えるものである。
【符号の説明】
【0078】
10 ディスプレイモジュール
20 パララックスバリア
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の方向の画像及び第2方向の画像をそれぞれディスプレイできる第1のタイプのピクセルと第2のタイプのピクセルが水平方向に交互に配置されたディスプレイモジュールと、
前記ディスプレイモジュールと所定距離だけ離隔して位置し、視聴者の左眼と右眼に前記第1のタイプのピクセル及び前記第2のタイプのピクセルが水平方向にピクセル単位で選択的に見えるように配置された斜線方向パターンのバリアの駆動を制御するバリアモジュールと、を含み、
前記第1のタイプのピクセル及び前記第2のタイプのピクセルは、赤色(R)、緑色(G)及び青色(B)の光をそれぞれディスプレイするサブピクセルを含み、
前記斜線方向パターンは、
順次配列された前記第1のタイプのピクセルと前記第2のタイプのピクセルを行列形態で見るとき、垂直方向に所定個数の行ごとにサブピクセル単位で左側又は右側のうちいずれか一つの方向に持続的に移動した位置にバリアが配置されたパターンである、立体画像表示装置。
【請求項2】
前記バリアは、前記バリアモジュール上で斜線方向の直線形態に形成される、請求項1に記載の立体画像表示装置。
【請求項3】
前記斜線方向パターンは、垂直方向に2行以後に左側又は右側のうちいずれか一つの方向に1サブピクセルだけ移動し、後続する1行以後に前記いずれか一つの方向に1サブピクセルだけ移動するパターンが繰り返される、請求項1に記載の立体画像表示装置。
【請求項4】
前記バリアは、各行ごとに上端又は下端に透過部を含む、請求項1に記載の立体画像表示装置。
【請求項5】
前記第1の方向の画像は左側画像を示し、前記第2の方向の画像は右側画像を示す、請求項1に記載の立体画像表示装置。
【請求項6】
前記バリアモジュールは、3Dディスプレイモードで前記バリアをオンにし、2Dディスプレイモードで前記バリアをオフにする、請求項1に記載の立体画像表示装置。
【請求項7】
前記立体画像表示装置はモニター及びTVのうちいずれか一つである、請求項1に記載の立体画像表示装置。
【請求項8】
前記斜線方向パターンのバリアは、
前記第1のタイプのピクセル及び前記第2のタイプのピクセルのうちいずれか一つが選択的に見えるように配置される場合、
前記第1のタイプのピクセル及び前記第2のタイプのピクセルのうち他の一つのサブピクセルがそれぞれ対角線方向に所定太さ以下の開放線に沿って開放されるように配置される、請求項1に記載の立体画像表示装置。
【請求項9】
前記斜線方向パターンのバリアは、
前記第1のタイプのピクセル及び前記第2のタイプのピクセルのうちいずれか一つが選択的に見えるように配置される場合、
前記第1のタイプのピクセル及び前記第2のタイプのピクセルのうち他の一つのサブピクセルがそれぞれ対角線方向に所定太さ以下の第1の開放線に沿って開放され、前記ディスプレイモジュールの行境界部に対応する位置に前記所定太さ以下の第2の開放線に沿って開放されるように配置される、請求項1に記載の立体画像表示装置。
【請求項10】
第1の方向の画像〜第Nの方向の画像の赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の光のうち第1の色の光をディスプレイする第1のタイプのサブピクセル〜第Nのタイプのサブピクセル、前記第1の方向の画像〜前記第Nの方向の画像のR、G、B光のうち第2の色の光をディスプレイする第1のタイプのサブピクセル〜第Nのタイプのサブピクセル、及び前記第1の方向の画像〜前記第Nの方向の画像のR、G、B光のうち第3の色の光をディスプレイする第1のタイプのサブピクセル〜第Nのタイプのサブピクセルが順に全ての行で繰り返して配置されたディスプレイモジュールと、
前記ディスプレイモジュールと所定距離だけ離隔して配置され、視聴者の左眼と右眼に前記第1の方向の画像〜前記第Nの方向の画像のうち互いに異なる2方向の画像がサブピクセル単位で選択的に見えるように配置された斜線方向パターンのバリアの駆動を制御するバリアモジュールと、を含み、
前記斜線方向パターンは、最初の2行以後に左側又は右側のうちいずれか一つの方向に1サブピクセルだけ移動し、後続する1行以後に再び前記いずれか一つの方向に1サブピクセルだけ移動し、後続する2行以後に前記いずれか一つの方向に1サブピクセルだけ移動する方式が繰り返されるパターンを示す(ただし、N>2)、立体画像表示装置。
【請求項11】
前記立体画像表示装置は最大N−1個の立体画像視聴地点を提供する、請求項10に記載の立体画像表示装置。
【請求項12】
前記バリアモジュールは、3Dディスプレイモードで前記バリアをオンにし、2Dディスプレイモードで前記バリアをオフにする、請求項10に記載の立体画像表示装置。
【請求項13】
前記立体画像表示装置はモニター及びTVのうちいずれか一つである、請求項10に記載の立体画像表示装置。
【請求項14】
前記斜線方向パターンのバリアは、
前記第1の方向の画像〜前記第Nの方向の画像のうち互いに異なる2方向の画像がサブピクセル単位で選択的に見えるように配置される場合、
前記第1の方向の画像〜前記第Nの方向の画像のうち残りの方向の各画像に対応するサブピクセルがそれぞれ対角線方向に所定太さ以下の開放線に沿って開放されるように配置される、請求項10に記載の立体画像表示装置。
【請求項15】
前記第1の方向の画像〜前記第Nの方向の画像のうち互いに異なる2方向の画像がサブピクセル単位で選択的に見えるように配置される場合、
前記第1の方向の画像〜前記第Nの方向の画像のうち残りの方向の各画像に対応するサブピクセルがそれぞれ対角線方向に所定太さ以下の第1の開放線に沿って開放され、前記ディスプレイモジュールの行境界部に対応する位置に前記所定太さ以下の第2の開放線に沿って開放されるように配置される、請求項10に記載の立体画像表示装置。
【請求項1】
第1の方向の画像及び第2方向の画像をそれぞれディスプレイできる第1のタイプのピクセルと第2のタイプのピクセルが水平方向に交互に配置されたディスプレイモジュールと、
前記ディスプレイモジュールと所定距離だけ離隔して位置し、視聴者の左眼と右眼に前記第1のタイプのピクセル及び前記第2のタイプのピクセルが水平方向にピクセル単位で選択的に見えるように配置された斜線方向パターンのバリアの駆動を制御するバリアモジュールと、を含み、
前記第1のタイプのピクセル及び前記第2のタイプのピクセルは、赤色(R)、緑色(G)及び青色(B)の光をそれぞれディスプレイするサブピクセルを含み、
前記斜線方向パターンは、
順次配列された前記第1のタイプのピクセルと前記第2のタイプのピクセルを行列形態で見るとき、垂直方向に所定個数の行ごとにサブピクセル単位で左側又は右側のうちいずれか一つの方向に持続的に移動した位置にバリアが配置されたパターンである、立体画像表示装置。
【請求項2】
前記バリアは、前記バリアモジュール上で斜線方向の直線形態に形成される、請求項1に記載の立体画像表示装置。
【請求項3】
前記斜線方向パターンは、垂直方向に2行以後に左側又は右側のうちいずれか一つの方向に1サブピクセルだけ移動し、後続する1行以後に前記いずれか一つの方向に1サブピクセルだけ移動するパターンが繰り返される、請求項1に記載の立体画像表示装置。
【請求項4】
前記バリアは、各行ごとに上端又は下端に透過部を含む、請求項1に記載の立体画像表示装置。
【請求項5】
前記第1の方向の画像は左側画像を示し、前記第2の方向の画像は右側画像を示す、請求項1に記載の立体画像表示装置。
【請求項6】
前記バリアモジュールは、3Dディスプレイモードで前記バリアをオンにし、2Dディスプレイモードで前記バリアをオフにする、請求項1に記載の立体画像表示装置。
【請求項7】
前記立体画像表示装置はモニター及びTVのうちいずれか一つである、請求項1に記載の立体画像表示装置。
【請求項8】
前記斜線方向パターンのバリアは、
前記第1のタイプのピクセル及び前記第2のタイプのピクセルのうちいずれか一つが選択的に見えるように配置される場合、
前記第1のタイプのピクセル及び前記第2のタイプのピクセルのうち他の一つのサブピクセルがそれぞれ対角線方向に所定太さ以下の開放線に沿って開放されるように配置される、請求項1に記載の立体画像表示装置。
【請求項9】
前記斜線方向パターンのバリアは、
前記第1のタイプのピクセル及び前記第2のタイプのピクセルのうちいずれか一つが選択的に見えるように配置される場合、
前記第1のタイプのピクセル及び前記第2のタイプのピクセルのうち他の一つのサブピクセルがそれぞれ対角線方向に所定太さ以下の第1の開放線に沿って開放され、前記ディスプレイモジュールの行境界部に対応する位置に前記所定太さ以下の第2の開放線に沿って開放されるように配置される、請求項1に記載の立体画像表示装置。
【請求項10】
第1の方向の画像〜第Nの方向の画像の赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の光のうち第1の色の光をディスプレイする第1のタイプのサブピクセル〜第Nのタイプのサブピクセル、前記第1の方向の画像〜前記第Nの方向の画像のR、G、B光のうち第2の色の光をディスプレイする第1のタイプのサブピクセル〜第Nのタイプのサブピクセル、及び前記第1の方向の画像〜前記第Nの方向の画像のR、G、B光のうち第3の色の光をディスプレイする第1のタイプのサブピクセル〜第Nのタイプのサブピクセルが順に全ての行で繰り返して配置されたディスプレイモジュールと、
前記ディスプレイモジュールと所定距離だけ離隔して配置され、視聴者の左眼と右眼に前記第1の方向の画像〜前記第Nの方向の画像のうち互いに異なる2方向の画像がサブピクセル単位で選択的に見えるように配置された斜線方向パターンのバリアの駆動を制御するバリアモジュールと、を含み、
前記斜線方向パターンは、最初の2行以後に左側又は右側のうちいずれか一つの方向に1サブピクセルだけ移動し、後続する1行以後に再び前記いずれか一つの方向に1サブピクセルだけ移動し、後続する2行以後に前記いずれか一つの方向に1サブピクセルだけ移動する方式が繰り返されるパターンを示す(ただし、N>2)、立体画像表示装置。
【請求項11】
前記立体画像表示装置は最大N−1個の立体画像視聴地点を提供する、請求項10に記載の立体画像表示装置。
【請求項12】
前記バリアモジュールは、3Dディスプレイモードで前記バリアをオンにし、2Dディスプレイモードで前記バリアをオフにする、請求項10に記載の立体画像表示装置。
【請求項13】
前記立体画像表示装置はモニター及びTVのうちいずれか一つである、請求項10に記載の立体画像表示装置。
【請求項14】
前記斜線方向パターンのバリアは、
前記第1の方向の画像〜前記第Nの方向の画像のうち互いに異なる2方向の画像がサブピクセル単位で選択的に見えるように配置される場合、
前記第1の方向の画像〜前記第Nの方向の画像のうち残りの方向の各画像に対応するサブピクセルがそれぞれ対角線方向に所定太さ以下の開放線に沿って開放されるように配置される、請求項10に記載の立体画像表示装置。
【請求項15】
前記第1の方向の画像〜前記第Nの方向の画像のうち互いに異なる2方向の画像がサブピクセル単位で選択的に見えるように配置される場合、
前記第1の方向の画像〜前記第Nの方向の画像のうち残りの方向の各画像に対応するサブピクセルがそれぞれ対角線方向に所定太さ以下の第1の開放線に沿って開放され、前記ディスプレイモジュールの行境界部に対応する位置に前記所定太さ以下の第2の開放線に沿って開放されるように配置される、請求項10に記載の立体画像表示装置。
【図1a】
【図1b】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図1b】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2012−53432(P2012−53432A)
【公開日】平成24年3月15日(2012.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−252060(P2010−252060)
【出願日】平成22年11月10日(2010.11.10)
【出願人】(510252667)マスターイメージ 3ディー アジア リミテッド ライアビリティ カンパニー (3)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年3月15日(2012.3.15)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年11月10日(2010.11.10)
【出願人】(510252667)マスターイメージ 3ディー アジア リミテッド ライアビリティ カンパニー (3)
【Fターム(参考)】
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