説明

断裁装置

【課題】簡易な構成により、円滑にウェブを搬送することができる断裁装置を提供する。
【解決手段】鋸刃22を有する鋸胴10と、ウェブWが搬送されるウェブ搬送経路Kを挟んで鋸胴10の反対側に対向するように配設されると共に、鋸刃受31を有する受胴11と、ウェブ搬送経路Kに沿って搬送されるウェブWの両面側から通風すると共に、ウェブ搬送経路Kの鋸胴10および受胴11の上流側から、鋸胴10および受胴11の胴間へ向けて通風する通風手段12とを備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、搬送されるウェブを断裁する断裁装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の断裁装置として、断裁刃を有する断裁胴(鋸胴)と、断裁刃受を有する断裁受胴(受胴)と、これら両胴間で断裁された折丁(ウェブ)を搬送する搬送テープとを備えたものが知られている(特許文献1参照)。
【0003】
この断裁装置には、断裁胴に支持されると共に断裁胴上の断裁位置よりも回転方向上流側に位置して折丁の少なくとも側端部方向にエアーを吐出する第1のエア吹き装置が設けられ、同様に、断裁受胴に支持されると共に断裁受胴上の断裁位置よりも回転方向上流側に位置して折丁の少なくとも側端部方向にエアーを吐出する第2のエア吹き装置が設けられている。これにより、断裁胴や断裁受胴に巻き付いた折丁の先端部を、加圧エアーにより引き剥がすことができる。
【0004】
【特許文献1】特開2002−226111号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の断裁装置では、断裁胴および断裁受胴に各エア吹き装置がそれぞれ配設されるため、断裁胴および断裁受胴周りの構造が複雑となる問題がある。
【0006】
また、従来の断裁装置において、折丁は鉛直方向の上方から下方へ向けて搬送されている。このため、断裁胴および断裁受胴は、搬送される折丁を挟んで水平方向に対向して配置されており、搬送テープは、断裁胴および断裁受胴の下方に臨んでいる。このとき、断裁胴および断裁受胴により断裁された後続の折丁の先端部は、その自重により下方へ向いた状態となる。このとき、搬送による空気抵抗や、断裁胴および断裁受胴周りにおいて発生した静電気等により、折丁の先端部が乱れる場合があり、折丁の先端部を搬送テープに進入させることが困難であった。
【0007】
さらに、折丁の搬送方向は鉛直方向に限らず、水平方向となる場合がある。この場合、水平方向に搬送される折丁に対し、その鉛直方向に断裁胴および断裁受胴が配置され、断裁胴および断裁受胴の水平方向下流側に搬送テープが配置される。そして、断裁胴および断裁受胴により折丁を断裁すると、断裁された後続の折丁の先端部は各エア吹き装置により引き剥がされた後、その自重により下方へ向いた状態となる。この状態で折丁を搬送しても、折丁の先端部を水平方向に位置する搬送テープに進入させることは難しく、折丁を適切に搬送することが困難であった。
【0008】
そこで、本発明は、簡易な構成により、円滑にウェブを搬送することができる断裁装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の断裁装置は、断裁刃を有する刃部と、ウェブが搬送されるウェブ搬送経路を挟んで刃部に対向するように配設された受部と、ウェブ搬送経路に沿って搬送されるウェブの両面側に通風すると共に、ウェブ搬送経路の刃部および受部の間を通風する通風手段とを備えたことを特徴とする。
【0010】
この場合、刃部は、断裁刃である鋸刃を有する鋸胴であり、受部は、鋸刃受を有する受胴であることが、好ましい。
【0011】
これらの場合、通風手段は、鋸胴および受胴のウェブ搬送経路の上流側に設けられており、鋸胴および受胴の上流側から鋸胴および受胴の間へ向けて通風することが、好ましい。
【0012】
また、これらの場合、通風手段は、複数の通風ノズルを有しており、複数の通風ノズルは、ウェブ搬送経路に対し鋸胴側に設けられた鋸胴側ノズル群と、ウェブ搬送経路に対し受胴側に設けられた受胴側ノズル群とで構成され、鋸胴側ノズル群は、ウェブ搬送経路の幅方向に複数の通風ノズルが列設されると共に、受胴側ノズル群は、ウェブ搬送経路の幅方向に複数の通風ノズルが列設され、鋸胴側ノズル群の複数の通風ノズルと、受胴側ノズル群の複数の通風ノズルとは、ウェブ搬送経路を挟んで互い違いとなるように千鳥状に配設されていることが、好ましい。
【0013】
また、これらの場合、通風手段は、鋸胴の周面に対し周方向に沿って形成された複数の鋸胴側溝と、受胴の周面に対し周方向に沿って形成された複数の受胴側溝とを有し、複数の鋸胴側溝および複数の受胴側溝は、ウェブ搬送経路を挟んで互い違いとなるように千鳥状に配設されていることが、好ましい。
【0014】
また、これらの場合、ウェブ搬送経路は、水平方向となっており、鋸胴および受胴は、その一方がウェブ搬送経路に直交する鉛直方向の上方側に配設され、その他方がウェブ搬送経路を挟んで鉛直方向の下方側に配設されていることが、好ましい。
【発明の効果】
【0015】
請求項1の断裁装置によれば、ウェブ搬送経路に沿って搬送されるウェブの両面側に通風すると共に、刃部および受部の間を通風する通風手段を備えたことにより、ウェブの両面側にエアーを吹き当て、この状態で、エアーを刃部および受部の間へ向けてエアーを吹くことができる。これによれば、エアーによりウェブを両面側から挟み込んだ状態で、ウェブを刃部および受部のウェブ搬送経路の下流側へ搬送することができ、また、刃部および受部周りの構造を簡易なものとすることができる。このため、例えば、水平方向にウェブが搬送される場合、ウェブの先端部が下方へ向こうとしても、エアーによりウェブの搬送姿勢(特に、ウェブの先端部)を水平方向に維持することができるため、円滑にウェブを搬送することができる。また、エアーは、ウェブと刃部との間、およびウェブと受部との間を通過するため、刃部または受部にウェブが巻き付いたとしても、エアーによりウェブを適切に引き剥がすことができる。なお、刃部としては、鋸刃や押切刃等の可動刃があり、受部としては、鋸刃受等の刃受や、固定刃等の受け刃がある。
【0016】
請求項2の断裁装置によれば、刃部を鋸胴とし、受部を受胴とすることにより、鋸胴と受胴とを同期回転させて、効率よくウェブを裁断することが可能となる。
【0017】
請求項3の断裁装置によれば、通風手段は、鋸胴および受胴のウェブ搬送経路の上流側に設けられているため、鋸胴および受胴の上流側から鋸胴および受胴の間へ向けて通風することができる。これにより、ウェブの搬送方向に沿って通風することができるため、より円滑にウェブを搬送することができる。
【0018】
請求項4の断裁装置によれば、通風手段は、ウェブ搬送経路に対し鋸胴側に設けられた鋸胴側ノズル群と、ウェブ搬送経路を挟んで鋸胴側ノズル群の反対側の受胴側に設けられた受胴側ノズル群とを有し、鋸胴側ノズル群の複数の通風ノズルと、受胴側ノズル群の複数の通風ノズルとは、ウェブ搬送経路を挟んで互い違いとなるように千鳥状に配設されている。このため、ウェブの一方の片面に沿ってウェブの搬送方向に流れる複数のエアーと、ウェブの他方の片面に沿ってウェブの搬送方向に流れる複数のエアーとが、ウェブ搬送経路の幅方向において互い違いとなるため、ウェブは、幅方向において波となる波板状となる。これにより、ウェブの搬送方向において、ウェブにコシ(剛性)を持たせることができるため、ウェブの搬送姿勢を適切に維持することができる。
【0019】
請求項5の断裁装置によれば、通風手段は、鋸胴の周面に対し周方向に沿って形成された複数の鋸胴側溝と、受胴の周面に対し周方向に沿って形成された複数の受胴側溝とを有し、複数の鋸胴側溝および複数の受胴側溝は、ウェブ搬送経路を挟んで互い違いとなるように千鳥状に配設されている。このため、上記と同様に、ウェブの一方の片面に沿ってウェブの搬送方向に流れる複数のエアーと、ウェブの他方の片面に沿ってウェブの搬送方向に流れる複数のエアーとが、ウェブ搬送経路の幅方向において互い違いとなるため、ウェブは、幅方向において波となる波板状となる。これにより、ウェブの搬送方向において、ウェブにコシを持たせることができるため、ウェブの搬送姿勢を適切に維持することができる。
【0020】
請求項6の断裁装置によれば、ウェブ搬送経路を水平方向とし、鋸胴および受胴を、ウェブ搬送経路を挟んで鉛直方向の上方側および下方側に配設することができるため、断裁装置の設計の自由度を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、添付した図面を参照して、本発明にかかる断裁装置について説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。
【実施例1】
【0022】
ここで、図1は、断裁装置周りを模式的に表した概略図であり、図2は、断裁装置周りの要部断面図である。また、図3は、鋸胴と受胴との胴間の開放状態における通風装置のエアーの吹き出し動作に関する説明図であり、図4は、鋸胴と受胴との胴間の閉塞状態における通風装置のエアーの吹き出し動作に関する説明図である。
【0023】
先ず、図1を参照して、本実施例にかかる断裁装置1について説明する。この断裁装置1は、連続紙であるウェブWが搬送されるウェブ搬送経路Kに介設されており、ウェブWの搬送方向において、ウェブWを所定の寸法に断裁するものである。なお、ウェブ搬送経路Kは、上流側(図示右側)から下流側(図示左側)に亘って水平方向となっている。
【0024】
ウェブ搬送経路Kに臨んだ断裁装置1の上流側には、ウェブWを挟持しながら下流側へ向けて搬送する一対のニッピングローラ3,3が配設され、また、断裁装置1の下流側には、断裁されたウェブWを搬送する一対の搬送コンベア4,4が配設されている。
【0025】
一対のニッピングローラ3,3は、それぞれ円柱状に形成されており、その軸方向が、ウェブ搬送経路Kの幅方向と同方向となっている。一対のニッピングローラ3,3は、ウェブ搬送経路Kを挟んで、鉛直方向の上方側と下方側とにそれぞれ対接して配設されると共に、図示しない駆動装置に連結されて回転可能となっている。これにより、一対のニッピングローラ3,3は、上流側に配設された三角板(図示省略)により搬送方向に縦折りされたウェブWを挟持すると共に、縦折りされたウェブWを断裁装置1を介して一対の搬送コンベア4,4へ向けて回転送りする。
【0026】
一対の搬送コンベア4,4は、ウェブ搬送経路Kを挟んで、鉛直方向の上方側と下方側とにそれぞれ対向するように配設されている。各搬送コンベア4は、複数のプーリ7を有しており、複数のプーリ7には、無端の搬送ベルト8が掛け渡されている。そして、一対の搬送コンベア4,4は、断裁装置1の近傍に位置する2つのプーリ7,7が、離間して配置されているため、一対のニッピングローラ3,3から断裁装置1を介して搬送されてきたウェブWの先端部を、円滑に導入することができる。
【0027】
ここで、図1および図2を参照して、断裁装置1について詳細に説明する。断裁装置1は、2つの鋸刃22,22を有する鋸胴10(刃部)と、鋸胴10に対向して配設された受胴11(受部)と、鋸胴10と受胴11との胴間に向けてエアーを吹き当てる通風装置12とを有している。鋸胴10および受胴11は、ウェブ搬送経路Kを挟んで、鉛直方向の上方側に鋸胴10が配設され、下方側に受胴11が配設されている。また、鋸胴10の回転軸15および受胴11の回転軸16は、その軸方向が、ウェブ搬送経路Kの幅方向と同方向となっており、各回転軸15,16を平行にしてそれぞれ配設されている。このとき、鋸胴10と受胴11との胴間は僅かに離間している。
【0028】
鋸胴10は、円柱状に形成された鋸胴本体20と、2つの鋸台21,21を介して鋸胴本体20の周面に配設された2つの鋸刃22,22(断裁刃)とを備えており、図示しない駆動装置に連結されて回転可能となっている。そして、2つの鋸台21,21は、鋸胴10の回転軸15を挟んで180度対向した位置にそれぞれ配設され、2つの鋸刃22,22はそれぞれ2つの鋸台21,21に保持されている。
【0029】
鋸胴本体20は、その周面に、周方向に沿って環状に形成された6本の鋸胴側溝25が設けられており、6本の鋸胴側溝25は、鋸胴本体20の軸方向に等間隔となるように形成されている(図2参照)。また、鋸胴本体20の周面には、上記2つの鋸台21,21が収容される2つの鋸台収容部26,26が、鋸胴10の回転軸15を挟んで180度対向した位置に没入形成されており、各鋸台収容部26は、鋸胴10の軸方向に沿って形成されると共に、その断面は凹形状となっている。
【0030】
各鋸台収容部26に収容される各鋸台21は、鋸台収容部26の底側に配置される鋸台基端部27と、鋸台基端部27に連なる鋸台先端部28とで構成され、鋸台基端部27と鋸台先端部28とはアリ溝により連結されている。
【0031】
鋸台基端部27は、鋸胴10の軸方向に沿って配設されると共に、鋸胴10の回転方向中央部において鋸刃22の基端側を保持しており、鋸台収容部26の底部にネジ止め固定されている。鋸台先端部28は、鋸台基端部27と同様に、鋸胴10の軸方向に沿って配設されると共に、鋸台基端部27に連結されて鋸台収容部26に収容されており、鋸胴10の回転方向中央部において鋸刃22の先端側を保持している。また、鋸台先端部28は、ゴム等の弾性材で構成されると共に、断面略台形状に形成され、その先端は鋸胴本体20の周面から僅かに突出している。これにより、鋸台先端部28は、後述する鋸刃受31と協働して搬送されるウェブWを挟持することが可能な構成となっている。
【0032】
各鋸刃22は、その先端部を鋸胴本体20の周面から突出させた状態で、鋸胴10の軸方向に亘って配設されており、上記したように、各鋸刃22の基端部は各鋸台21に支持されている。
【0033】
受胴11は、円柱状に形成された受胴本体30と、受胴本体30の周面に配設された2つの鋸刃受31,31とを備えており、図示しない駆動装置に連結されて回転可能となっている。また、2つの鋸刃受31,31は、受胴本体30の回転軸を挟んで180度対向した位置にそれぞれ配設されている。
【0034】
図2に示すように、受胴本体30は、その周面に、周方向に沿って環状に形成された5本の受胴側溝35が設けられており、5本の受胴側溝35は、受胴本体30の軸方向に等間隔となるように形成されている。このとき、5本の受胴側溝35および上記の6本の鋸胴側溝25は、ウェブ搬送経路Kを挟んで互い違いとなるように千鳥状に配設されている。つまり、各受胴側溝35には鋸胴10の周面が対向し、各鋸胴側溝25には受胴11の周面が対向する。
【0035】
また、図1に示すように、受胴本体30の周面には、上記2つの鋸刃受31,31が収容される2つの鋸刃受収容部36,36が、受胴11の回転軸を挟んで180度対向した位置に没入形成されており、各鋸刃受収容部36は、受胴11の軸方向に沿って形成されると共に、その断面は凹形状となっている。
【0036】
各鋸刃受収容部36に収容される各鋸刃受31は、ゴム等の弾性材で構成されており、その先端部を鋸胴本体20の周面から僅かに突出させた状態で、受胴11の軸方向に亘って配設されている。
【0037】
そして、受胴11は、鋸胴10と同期させて回転することが可能な構成となっており、鋸胴10および受胴11は、鋸刃22と鋸刃受31が互いに対向するように回転位相を一致させている。このため、鋸胴10および受胴11は、一定周期でウェブWを断裁することができる。
【0038】
ここで、鋸胴10および受胴11によるウェブWの断裁動作について説明する。一方の鋸刃22と一方の鋸刃受31とが合致した状態において、鋸胴10および受胴11を同期回転させると、一方の鋸刃22と一方の鋸刃受31とが各胴10,11を周回して徐々に離間すると共に、鋸胴10および受胴11の回転に同期して一対のニッピングローラ3,3が回転する。一対のニッピングローラ3,3が回転すると、断裁装置1により断裁された後続のウェブWの先端部は、一対の搬送コンベア4,4へ向けて搬送され、そして、一対の搬送コンベア4,4によりウェブWの先端部が挟持される。すると、同期回転している鋸胴10および受胴11は、他方の鋸刃22および他方の鋸刃受31が各胴10,11を周回し対向して合致し、これにより、ウェブWは、ウェブ搬送経路Kの幅方向に所定の寸法で断裁される。このとき、ウェブWは、鋸刃受31と鋸台先端部28とにより挟持された状態で断裁されるため、鋸胴10および受胴11の胴間は、閉塞状態となる。
【0039】
次に、通風装置12について説明する。通風装置12は、上記の6本の鋸胴側溝25と、上記の5本の受胴側溝35と、ウェブ搬送経路Kの鉛直方向の上方側(鋸胴側)に配設した鋸胴側ノズル群44と、ウェブ搬送経路Kの鉛直方向の下方側(受胴側)に配設した受胴側ノズル群45とを有している。
【0040】
鋸胴側ノズル群44は、例えば、6本の通風ノズル40aで構成されており、6本の通風ノズル40aは、鋸胴10と上方側のニッピングローラ3との間に介設されると共に、ウェブ搬送経路Kの幅方向に列設されている。6本の通風ノズル40aの各吹出口50aは、6本の鋸胴側溝25に向けてエアーを吹き当てるように配設され、各吹出口50aから吹き出されるエアーの吹出し方向は、ウェブ搬送経路Kと同方向となっている。
【0041】
一方、受胴側ノズル群45は、例えば、5本の通風ノズル40bで構成されており、上記と同様に、5本の通風ノズル40bは、受胴11と下方側のニッピングローラ3との間に介設されると共に、ウェブ搬送経路Kの幅方向に列設されている。5本の通風ノズル40bの各吹出口50bは、5本の受胴側溝35に向けてエアーを吹き当てるように配設され、各吹出口50bから吹き出されるエアーの吹出し方向は、ウェブ搬送経路Kと同方向となっている。
【0042】
このとき、鋸胴側ノズル群44における6本の通風ノズル40aと、受胴側ノズル群45における5本の通風ノズル40bとは、ウェブ搬送経路Kを挟んで互い違いとなるように千鳥状に配設されている。
【0043】
ここで、図3および図4を参照して、通風装置12によるエアーの吹き出し動作について説明する。鋸胴側ノズル群44および受胴側ノズル群45からそれぞれエアーが吹き出されると、鋸胴側ノズル群44から吹き出されたエアーは、ウェブWの上面に沿って流れ、ウェブWと鋸胴10との間の6本の鋸胴側溝25に向かう。このとき、図3に示すように、鋸刃22と鋸刃受31とが合致していない状態、すなわち、鋸胴10と受胴11との間の開放状態において、エアーは、鋸胴10に形成された6本の鋸胴側溝25を通過し、鋸胴10の下流側へ向かって流れる。このため、鋸胴10の下流側のウェブWの上面に沿って流れるエアーは、6本の鋸胴側溝25を通過したことにより、ウェブWの搬送方向に沿って平行な6本のエアーの流れとなる。この6本のエアーの流れは、ベルヌーイの定理により負圧となるため、6本のエアーによりウェブWは上方側へ引きつけられる。
【0044】
一方、受胴側ノズル群45から吹き出されたエアーは、ウェブWの下面に沿って流れ、ウェブWと受胴11との間の5本の受胴側溝35に向かう。このとき、鋸刃22と鋸刃受31とが合致していない状態において、エアーは、受胴11に形成された5本の受胴側溝35を通過し、受胴11の下流側へ向かって流れる。このとき、受胴11の下流側のウェブWの下面に沿って流れるエアーは、5本の受胴側溝35を通過したことにより、ウェブWの搬送方向に沿って平行な5本のエアーの流れとなる。この5本のエアーの流れも、ベルヌーイの定理により負圧となるため、5本のエアーによりウェブWは下方側へ引きつけられる。
【0045】
このとき、ウェブWの上面を流れる6本のエアーと、ウェブWの下面を流れる5本のエアーとはウェブ搬送経路Kの幅方向において互い違いとなっている。このため、鋸胴10および受胴11の下流側のウェブW、すなわち、ウェブWの先端部は、鋸胴側ノズル群44および受胴側ノズル群45から吹き出されたエアーにより、幅方向に波となる波板形状(トタン形状)となる。これにより、ウェブWは、ウェブWの搬送方向においてコシ(剛性)が向上し、ウェブWの搬送姿勢をウェブ搬送経路Kに沿って適切に維持することができる。
【0046】
図4に示すように、鋸刃22と鋸刃受31とが合致した状態では、鋸胴10と受胴11との胴間は、鋸台21および鋸刃受31により閉塞してしまう。このため、鋸胴側ノズル群44から吹き出されたエアーは、ウェブWと鋸胴10との間の6本の鋸胴側溝25に向かうが、胴間を通過することができないため、エアーは、鋸胴側の胴間付近に滞留する。これにより、鋸胴側の胴間付近のエアーは正圧となるため、エアーは鋸胴10に対しウェブWを下方側へ押し込む。すなわち、エアーは、ウェブWを鋸胴10から引き剥がそうとする。
【0047】
一方、受胴側ノズル群45から吹き出されたエアーは、ウェブWと受胴11との間の5本の受胴側溝35に向かうが、胴間を通過することができないため、エアーは、受胴側の胴間付近に滞留する。これにより、受胴側の胴間付近のエアーは正圧となるため、エアーは受胴11に対しウェブWを上方側へ押し込む。すなわち、エアーは、ウェブWを受胴11から引き剥がそうとする。
【0048】
このため、ウェブWの断裁時において、ウェブWが鋸胴10または受胴11に巻き付こうとしても、鋸胴側ノズル群44および受胴側ノズル群45から吹き出されたエアーにより、ウェブWは鋸胴10または受胴11から引き剥がされる。これにより、ウェブWは鋸胴10または受胴11に巻き付くことがない。
【0049】
なお、鋸胴側ノズル群44の6本の通風ノズル40aおよび受胴側ノズル群45の5本の通風ノズル40bから吹き出されるエアー流量は、それぞれ調整することが可能となっている。すなわち、6本の通風ノズル40aの基端部には、エアー供給装置51が接続されており、エアー供給装置51と6本の通風ノズル40aとの間には、鋸胴側流量調整弁52が介設されている。同様に、5本の通風ノズル40bの基端部には、上記のエアー供給装置51が接続されており、エアー供給装置51と5本の通風ノズル40bとの間には、受胴側流量調整弁53が介設されている。このため、搬送されるウェブWの種類、例えば、ウェブWの厚さや紙質等に応じて、鋸胴側流量調整弁52および受胴側流量調整弁53により、鋸胴側ノズル群44および受胴側ノズル群45のエアー流量を調整することで、搬送されるウェブWに適したコシを持たせることができる。具体的には、ウェブWの厚さが薄い場合は、各通風ノズル40a,40bからのエアー流量を少なくして、エアーを弱く吹き、一方、ウェブWの厚さが厚い場合は、各通風ノズル40a,40bからのエアー流量を多くして、エアーを強く吹く。また、6本の通風ノズル40aから吹き出されるエアー流量と、5本の通風ノズル40bから吹き出されるエアー流量とを適宜変えてもよい。
【0050】
以上の構成によれば、エアーによりウェブWの両面側を挟み込むができるため、ウェブWの先端部が水平方向に搬送される場合であっても、ウェブWの先端部が下方を向くことがなく、ウェブWの搬送姿勢を水平方向に適切に維持することができる。これにより、ウェブWを一対の搬送コンベア4,4に向けて円滑に導入することができる。また、ウェブWの断裁時において、鋸胴10とウェブWとの間および受胴11とウェブWとの間に、エアーを吹き出すため、ウェブWは鋸胴10および受胴11に巻き付くことがない。さらに、鋸胴10および受胴11には、各鋸胴側溝25および各受胴側溝35を形成するだけであるため、鋸胴10および受胴11の構造を簡易なものとすることができる。
【0051】
また、6本の通風ノズル40aと5本の通風ノズル40bとを千鳥状に配設し、6本の鋸胴側溝25および5本の受胴側溝35を千鳥状に配設することで、ウェブWを、ウェブ搬送経路Kの幅方向において波となる波板状とすることができる。これにより、ウェブWの搬送方向において、ウェブWにコシを持たせることができるため、ウェブWの搬送姿勢をさらに適切に維持することができる。
【0052】
なお、鋸胴側ノズル群44および受胴側ノズル群45の通風ノズル40a,40bの本数は任意であると共に、鋸胴側溝25および受胴側溝35の溝数も任意である。また、各通風ノズル40a,40bの吹き方や、鋸胴側溝25および受胴側溝35の形状に応じて、ウェブに対するエアーの圧力は任意に変化する。
【実施例2】
【0053】
次に、図5を参照して、実施例2にかかる断裁装置1について説明する。なお、重複した説明を避けるべく、異なる部分についてのみ説明する。図5は、断裁装置周りの要部断面図である。実施例1にかかる断裁装置1では、鋸胴10に6本の鋸胴側溝25を形成し、受胴11に5本の受胴側溝35を形成したが、実施例2にかかる断裁装置1では、鋸胴側溝25および受胴側溝35を形成していない構成となっている。
【0054】
この場合、鋸胴10と受胴11との胴間は離間しており、その胴間にウェブWが臨んだ状態であっても、ウェブWと鋸胴10との間、およびウェブWと受胴11との間には、間隙が生じている。このため、鋸胴10と受胴11との胴間にウェブWが臨んだ状態であっても、エアーは胴間を通過することが可能となっている。
【0055】
鋸胴側ノズル群44および受胴側ノズル群45からそれぞれエアーが吹き出されると、鋸胴側ノズル群44から吹き出されたエアーは、ウェブWの上面に沿って流れ、ウェブWと鋸胴10との間に向かう。このとき、鋸刃22と鋸刃受31とが合致していない状態において、エアーは、ウェブWと鋸胴10との間を通過し、鋸胴10の下流側へ向かって流れる。
【0056】
一方、受胴側ノズル群45から吹き出されたエアーは、ウェブWの下面に沿って流れ、ウェブWと受胴11との間に向かう。このとき、鋸刃22と鋸刃受31とが合致していない状態において、エアーは、ウェブWと受胴11との間を通過し、受胴11の下流側へ向かって流れる。
【0057】
以上の構成によれば、ウェブWの搬送方向において、ウェブWは、その両面側からエアーに挟み込まれることで、ウェブWの搬送姿勢をウェブ搬送経路Kに沿って適切に維持することができる。なお、鋸刃22と鋸刃受31とが合致した状態におけるエアーの吹き出し動作については、上記と同様であるため、説明を省略する。
【実施例3】
【0058】
次に、図6を参照して、実施例3にかかる断裁装置1について説明する。なお、重複した説明を避けるべく、異なる部分についてのみ説明する。図6は、断裁装置周りの要部断面図である。実施例1にかかる断裁装置1では、鋸胴側ノズル群44の6本の通風ノズル40aと、受胴側ノズル群45の5本の通風ノズル40bとは、ウェブ搬送経路Kを挟んで互い違いとなるように千鳥状に配設したが、実施例3にかかる断裁装置1では、千鳥状に配設していない構成となっている。具体的には、通風装置12は、各通風ノズル40a,40bに代えて、ウェブ搬送経路Kを挟んで、鉛直方向の上方側(鋸胴側)に配設した鋸胴側スリットノズル54と、鉛直方向の下方側(受胴側)に配設した受胴側スリットノズル55とを有している。
【0059】
鋸胴側スリットノズル54および受胴側スリットノズル55は、その吹出口がウェブ搬送経路Kの幅方向に沿って延びるスリット形状に形成されたノズルである。
【0060】
鋸胴側スリットノズル54および受胴側スリットノズル55からそれぞれエアーが吹き出されると、鋸胴側スリットノズル54から吹き出されたエアーは、ウェブWの上面に沿って流れ、ウェブWと鋸胴10との間の6本の鋸胴側溝25に向かう。このとき、鋸刃22と鋸刃受31とが合致していない状態において、エアーは、鋸胴10に形成された6本の鋸胴側溝25を通過し、鋸胴10の下流側へ向かって流れる。
【0061】
一方、受胴側スリットノズル55から吹き出されたエアーは、ウェブWの下面に沿って流れ、ウェブWと受胴11との間の5本の受胴側溝35に向かう。このとき、鋸刃22と鋸刃受31とが合致していない状態において、エアーは、受胴11に形成された5本の受胴側溝35を通過し、受胴11の下流側へ向かって流れる。
【0062】
以上の構成においても、ウェブWの搬送方向において、ウェブWは、その両面側からエアーに挟み込まれることで、ウェブWの搬送姿勢をウェブ搬送経路Kに沿って適切に維持することができる。なお、鋸刃22と鋸刃受31とが合致した状態におけるエアーの吹き出し動作については、上記と同様であるため、説明を省略する。
【実施例4】
【0063】
次に、図7を参照して、実施例4にかかる断裁装置1について説明する。なお、重複した説明を避けるべく、異なる部分についてのみ説明する。図7は、断裁装置周りの要部断面図である。実施例1にかかる断裁装置1では、鋸胴10に6本の鋸胴側溝25を形成すると共に、受胴11に5本の受胴側溝35を形成し、また、鋸胴側ノズル群44の6本の通風ノズル40aと、受胴側ノズル群45の5本の通風ノズル40bとは、ウェブ搬送経路Kを挟んで互い違いとなるように千鳥状に配設したが、実施例4にかかる断裁装置1では、鋸胴側溝25および受胴側溝35を形成せず、また、各通風ノズル40a,40bを千鳥状に配設していない構成となっている。つまり、実施例2の断裁装置1と実施例3の断裁装置1とを組み合わせた構成となっている。
【0064】
鋸胴側スリットノズル54および受胴側スリットノズル55からそれぞれエアーが吹き出されると、鋸胴側スリットノズル54から吹き出されたエアーは、ウェブWの上面に沿って流れ、ウェブWと鋸胴10との間に向かう。このとき、鋸刃22と鋸刃受31とが合致していない状態において、エアーは、ウェブWと鋸胴10との間を通過し、鋸胴10の下流側へ向かって流れる。
【0065】
一方、受胴側スリットノズル55から吹き出されたエアーは、ウェブWの下面に沿って流れ、ウェブWと受胴11との間に向かう。このとき、鋸刃22と鋸刃受31とが合致していない状態において、エアーは、ウェブWと受胴11との間を通過し、受胴11の下流側へ向かって流れる。
【0066】
以上の構成によれば、ウェブWの搬送方向において、ウェブWは、その両面側からエアーに挟み込まれることで、ウェブWの搬送姿勢をウェブ搬送経路Kに沿って適切に維持することができる。なお、鋸刃22と鋸刃受31とが合致した状態におけるエアーの吹き出し動作については、上記と同様であるため、説明を省略する。
【0067】
なお、上記した実施例1ないし4にかかる断裁装置では、ウェブの搬送方向が水平方向となっているが、これに限らず、適宜変更可能である。また、エアーの吹出し方向は、ウェブ搬送経路Kと同方向としたが、ウェブ搬送経路Kに向けてエアーを吹き出すように各通風ノズル40a,40bの角度を変更しても良いし、ウェブ搬送経路Kから離れてエアーを吹き出すように各通風ノズル40a,40bの角度を変更しても良い。さらに、通風装置12を、各胴10,11と一対のニッピングローラ3,3との間に設け、各胴10,11の上流側から胴間へ向けてエアーを吹き出したが、通風装置12を、各胴10,11と一対の搬送コンベア4,4との間に設け、胴間からエアーを吸引しても良い。
【実施例5】
【0068】
次に、図8を参照して、実施例5にかかる断裁装置101について説明する。なお、重複した説明を避けるべく、異なる部分についてのみ説明する。図8は、実施例5にかかる断裁装置周りを模式的に表した概略図である。実施例1にかかる断裁装置1では、鋸胴10および受胴11によりウェブを断裁したが、実施例5にかかる断裁装置101では、鋸胴10に代えてカッター胴60(刃部)が配設されると共に、受胴11に代えて受け刃部61(受部)が配設されており、カッター胴60および受け刃部61によりウェブWを断裁している。
【0069】
具体的に、カッター胴60は、円柱状に形成されたカッター胴本体62と、カッター胴本体62の周面に配設された2つの押切刃63,63(断裁刃)とを備えており、図示しない駆動装置に連結されて回転可能となっている。そして、2つの押切刃63,63は、カッター胴60の回転軸64を挟んで180度対向した位置にそれぞれ配設されている。受け刃部61は、断面矩形状に形成された刃台65と、刃台65のウェブ搬送経路K側に配設された固定刃66とを備えており、固定刃66は、ウェブWに臨む各押切刃63に対向して配置されている。
【0070】
ここで、カッター胴60および受け刃部61によるウェブWの断裁動作について説明する。カッター胴60の一方の押切刃63と受け刃部61の固定刃66とが合致した状態において、カッター胴60が回転すると、一方の押切刃63は、周回して、固定刃66から徐々に離間すると共に、カッター胴60の回転に同期して、一対のニッピングローラ3,3が回転する。一対のニッピングローラ3,3が回転すると、ウェブWの先端部は、一対の搬送コンベア4,4へ向けて搬送され、そして、一対の搬送コンベア4,4によりウェブWの先端部が挟持される。この後、さらにカッター胴60が回転すると、周回する他方の押切刃63は、固定刃66に合致することにより、ウェブWをウェブ搬送経路Kの幅方向に所定の寸法で断裁する。
【0071】
このとき、カッター胴60と受け刃部61との間にウェブWが臨んだ状態において、通風装置12からエアーが吹き出されると、吹き出されたエアーは、カッター胴60と受け刃部61との間を通過することが可能となっている。
【0072】
つまり、鋸胴側ノズル群44および受胴側ノズル群45からそれぞれエアーが吹き出されると、鋸胴側ノズル群44から吹き出されたエアーは、ウェブWの上面に沿って流れ、ウェブWとカッター胴60との間に向かう。このとき、押切刃63と固定刃66とが合致していない状態において、エアーは、ウェブWとカッター胴60との間を通過し、カッター胴60の下流側へ向かって流れる。
【0073】
一方、受胴側ノズル群45から吹き出されたエアーは、ウェブWの下面に沿って流れ、ウェブWと受け刃部61との間に向かう。このとき、押切刃63と固定刃66とが合致していない状態において、エアーは、ウェブWと受け刃部61との間を通過し、受け刃部61の下流側へ向かって流れる。
【0074】
以上の構成によれば、ウェブWの搬送方向において、ウェブWは、その両面側からエアーに挟み込まれることで、ウェブWの搬送姿勢をウェブ搬送経路Kに沿って適切に維持することができる。
【産業上の利用可能性】
【0075】
以上のように、本発明にかかる断裁装置は、刃部および受部により構成されるものに有用であり、特に、ウェブを水平方向に搬送する場合に適している。
【図面の簡単な説明】
【0076】
【図1】実施例1にかかる断裁装置周りを模式的に表した概略図である。
【図2】断裁装置周りの要部断面図である。
【図3】鋸胴と受胴との胴間の開放状態における通風装置のエアーの吹き出し動作に関する説明図である。
【図4】鋸胴と受胴との胴間の閉塞状態における通風装置のエアーの吹き出し動作に関する説明図である。
【図5】実施例2にかかる断裁装置周りの要部断面図である。
【図6】実施例3にかかる断裁装置周りの要部断面図である。
【図7】実施例4にかかる断裁装置周りの要部断面図である。
【図8】実施例5にかかる断裁装置周りを模式的に表した概略図である。
【符号の説明】
【0077】
1 断裁装置
10 鋸胴(刃部)
11 受胴(受部)
12 通風装置
22 鋸刃(断裁刃)
25 鋸胴側溝
31 鋸刃受
35 受胴側溝
40a,40b 通風ノズル
44 鋸胴側ノズル群
45 受胴側ノズル群
60 カッター胴(刃部)
61 受け刃部(受部)
63 押切刃(断裁刃)
66 固定刃
W ウェブ
K ウェブ搬送経路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
断裁刃を有する刃部と、
ウェブが搬送されるウェブ搬送経路を挟んで前記刃部に対向するように配設された受部と、
前記ウェブ搬送経路に沿って搬送される前記ウェブの両面側に通風すると共に、前記ウェブ搬送経路の前記刃部および前記受部の間を通風する通風手段とを備えたことを特徴とする断裁装置。
【請求項2】
前記刃部は、前記断裁刃である鋸刃を有する鋸胴であり、
前記受部は、鋸刃受を有する受胴であることを特徴とする請求項1に記載の断裁装置。
【請求項3】
前記通風手段は、前記鋸胴および前記受胴の前記ウェブ搬送経路の上流側に設けられており、前記鋸胴および前記受胴の上流側から前記鋸胴および前記受胴の間へ向けて通風することを特徴とする請求項2に記載の断裁装置。
【請求項4】
前記通風手段は、複数の通風ノズルを有しており、
前記複数の通風ノズルは、前記ウェブ搬送経路に対し前記鋸胴側に設けられた鋸胴側ノズル群と、前記ウェブ搬送経路に対し前記受胴側に設けられた受胴側ノズル群とで構成され、
前記鋸胴側ノズル群は、前記ウェブ搬送経路の幅方向に複数の通風ノズルが列設されると共に、前記受胴側ノズル群は、前記ウェブ搬送経路の幅方向に複数の通風ノズルが列設され、
前記鋸胴側ノズル群の複数の通風ノズルと、前記受胴側ノズル群の複数の通風ノズルとは、前記ウェブ搬送経路を挟んで互い違いとなるように千鳥状に配設されていることを特徴とする請求項2または3に記載の断裁装置。
【請求項5】
前記通風手段は、前記鋸胴の周面に対し周方向に沿って形成された複数の鋸胴側溝と、前記受胴の周面に対し周方向に沿って形成された複数の受胴側溝とを有し、
前記複数の鋸胴側溝および前記複数の受胴側溝は、前記ウェブ搬送経路を挟んで互い違いとなるように千鳥状に配設されていることを特徴とする請求項2ないし4のいずれか1項に記載の断裁装置。
【請求項6】
前記ウェブ搬送経路は、水平方向となっており、
前記鋸胴および前記受胴は、その一方が前記ウェブ搬送経路に直交する鉛直方向の上方側に配設され、その他方が前記ウェブ搬送経路を挟んで鉛直方向の下方側に配設されていることを特徴とする請求項2ないし5のいずれか1項に記載の断裁装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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