説明

新聞本紙送給装置

【課題】新聞本紙を自動的に確実に送給する送給装置を提供する。
【解決手段】新聞本紙を積載する新聞積層部が設けられ積層された下層から新聞本紙を自動的に一部ずつ分離して取り出す新聞本紙送給装置で、新聞積載部の底部には新聞本紙を送給する摩擦ローラを設けるとともに、新聞積載部の前壁部の下端部は所定部数以下の新聞本紙を取り込む開口を有し、前壁部の下流には取り込まれた所定部数のうちの最下層の新聞本紙とその上に位置する新聞本紙を分離して送り出すサバキ機構が設けられ、サバキ機構は下側のサバキローラと上側の弾性を有するサバキ板からなり、最下層の新聞本紙のみをサバキローラで送給するとともに、その上に位置する新聞本紙の先端をサバキ板の下流側に反らせながら弾性力で押さえて進行を阻止するサバキ部を設け、サバキローラから送給された新聞本紙は出口側に設けられた新聞給送部によって排出する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、積載した新聞本紙を自動的に1部毎に送給する新聞本紙送給装置に関する。
【背景技術】
【0002】
新聞販売店から家庭に配達される新聞本紙は、雨が降ると、新聞を濡らさないためにビニール包装が行われて配達されている(特許文献1)。
新聞本紙のビニール包装には、新聞包装機が使用される。この新聞包装機は2本のロールフィルムを用い、挿入口から新聞を上下のフィルムで挟んで内部の搬送ベルトまで手動で押し込むと、自動的に内部に搬送され、包装されて外部に排出される押込み型四方シール包装機が殆どである。
新聞包装機が市場で使用されてから早20年近くになろうとしているが、新聞本紙の新聞包装機への挿入は、未だに一部ずつの手差し挿入が殆どであり、自動化は全く進んでいない。新聞包装機は、新聞販売店にとって必需品であり、現在では、ほぼ全ての新聞販売店で使用されるまで普及している。また、一台では早朝の繁忙期に対応できないため2台以上備えている新聞販売店が多い。
ところで、従来の包装機の自動化については、特許文献2に開示されたような手差しでなく自動で包装機に給紙できる装置も提案されてはいるが、夕刊などの薄い新聞や、逆に、チラシの多い厚い新聞に対応が難しく、また、新聞本誌毎にそれぞれの調整が必要なこともあって、あまり普及していない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001-171607号公報
【特許文献2】特開2006-151601号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述したように、新聞包装機については、殆どが相変わらず手差し挿入であり、そのため、新聞包装機側を高速化しても作業時間の短縮に繋がらないと言うジレンマがあった。また、手差し包装の処理速度は作業者の巧拙によって大きく変動するので、新聞包装機に接続して手差しではなく、自動的に新聞本紙を新聞包装機に安定して給紙できる自動給紙機が望まれていた。
本発明の目的は、このような課題に鑑みてなされたもので、新聞包装機に自動的に新聞本紙を給紙する新聞本紙送給装置を提供することにあり、更に、小型で低コストの新聞包装機の周辺装置である新聞本紙送給装置を提供することにあり、更には、安定して稼働し、保守も容易で新聞販売店の省力化に寄与する新聞本紙送給装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、請求項1の発明は、新聞本紙を積載する新聞積層部が設けられ、積層された下層から新聞本紙を自動的に一部ずつ分離して取り出す新聞本紙送給装置であって、前記新聞積載部の底部には新聞本紙を送給する摩擦ローラを設けるとともに、新聞積載部の前壁部の下端部は所定部数以下の新聞本紙を取り込む開口を有し、前記前壁部の下流には取り込まれた所定部数のうちの最下層の新聞本紙とその上に位置する新聞本紙を分離して送り出すサバキ機構が設けられ、前記サバキ機構は下側のサバキローラと上側の弾性を有するサバキ板からなり、最下層の新聞本紙のみをサバキローラで送給するとともに、その上に位置する新聞本紙の先端をサバキ板の下流側に反らせながら弾性力で押さえて進行を阻止するサバキ部を設け、前記サバキローラから送給された新聞本紙は出口側に設けられた新聞給送部によって排出することを特徴とする新聞本紙送給装置である。
【0006】
請求項2の発明は、請求項1に記載の新聞本紙送給装置において、前記サバキ部の上流には前記補助送り機構を設け、該補助送り機構は下側の下送りローラと上側の上下に移動可能で押圧する上送りローラを設けて新聞本紙の先端が持ち上がらないようにサバキ部に送給することを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1又は2に記載の新聞本紙送給装置において、前記サバキ部のサバキ板の先端の高さを調整する間隔調整機構を設けたことを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載の新聞本紙送給装置において、前記前壁部の開口は両側部が下方に位置し中央部が上方に位置する門型であって、新聞本紙の表面が高い位置にあって通過できるようにしたことを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載の新聞本紙送給装置において、上送りローラは両側部にそれぞれ設け、両上送りローラの間は空間部を形成して、新聞本紙の表面が高い位置にあって通過できるようにしたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明の新聞本紙送給装置によれば、次のような効果がある。
1.本発明の新聞本紙送給装置のサバキ機構は、新聞の厚みに対しての調整範囲が広く、従来、新聞の厚さ毎に調整されていた煩雑さを解消する。
2.本発明の新聞本紙送給装置の開口とサバキ機構との間に補助送り機構を設けたので、従来必要としていた錘が不要となる。
3.本発明の新聞本紙送給装置は、開口、補助送り機構、サバキ板が移動できるので、ジャム処理などが簡単である。
4.本発明の新聞本紙送給装置は、開口とサバキ機構間、サバキ機構と給送ローラ間にセンサを設け、ジャムの検知をすばやく行うので、ジャムした新聞が傷むのを防止し、かつ、ジャム状態部分を引き抜きによってすばやくジャム状態を解消できる。
5.本発明の新聞本紙送給装置は、主要機構がスライドできる構造であるので、フィルムの交換、ジャム処理、メンテナンスが容易である。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の実施例の新聞本紙送給装置の外観斜視図、
【図2】本発明の新聞本紙送給装置を新聞包装機に組み込んだ外観斜視図
【図3】図2の主要な各部の機能を示す側面ブロック断面図、
【図4】新聞包装機で新聞本紙を四方(三方)包装する状態を説明する説明図、
【図5】図2で新聞包装機に組み込んだ状態の新聞本紙送給装置の上方からの平面図、
【図6】図3で中央機構部2を手前に引き出した状態の主要な各部の機能を示す側面ブロック断面図、
【図7】図7(a)は、前壁部の詳細を示す斜視図、図7(b)はその側断面図、
【図8】摩擦ローラの分解斜視図、
【図9】図9(a)は、補助送り機構の詳細を示す斜視図、図9(b)はその側断面図、
【図10】図10(a)は、サバキ部の詳細を示す斜視図、図10(b)はその側断面図、図10(c)は、サバキ部の詳細の斜視図、
【図10D】図10でのサバキ部において、新聞本誌の厚さに応じて開口Aとサバキ板とサバキローラとの間隔の調整を説明する説明図、
【図11】サバキ作用を説明する説明図、
【図12】新聞本紙のカール状態を説明する説明図、
【図13】本発明の新聞積載部から新聞本紙が分離され排出される状態を説明する説明図、
【図14】本発明の実施例での動作のタイムチャートを示す図、
【図15】新聞積載部に新聞本紙NPを一部だけ残した状態での補助送り機構の作動を説明する説明図、
【図16】新聞積載部に新聞本紙NPを二部残した状態での補助送り機構の作動を説明する説明図、
【図17】新聞積載部に新聞本紙NPが通常の厚さである場合のサバキ部の作動を説明する説明図、
【図18】新聞積載部に新聞本紙NPが通常より厚い厚さである場合のサバキ部の作動を説明する説明図である。
【図19】ジャムした新聞を後方に引き抜いたときの状態を示す説明図、
【図20】手差し包装するときの前壁、補助送り機構、サバキ板の状態を示す説明図、
【図21】シート束分離に応用するときの説明図、
【図22】大容量積載装置をカスケード接続する応用例を示す説明図、
【図23】従来のサバキ部材(分離手段)の作動を本発明と比較して説明する説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本発明を好適な新聞本紙送給装置を新聞包装機に接続した実施例を、図に基づいて詳しく説明する。本明細書で新聞本紙とは、新聞社から配送された夕刊紙や朝刊紙、および、これら夕刊紙や朝刊紙に広告等を折り込んで配達される状態、或いは、新聞包装機でフィルムに包装される直前の状態を意味する。
図1は本発明の実施例の新聞本紙送給装置1の外観斜視図である。また、図2は従来の新聞包装機9の前面に本実施例の新聞自動給紙装置1を接続する様子を示すものである。
図3及び図5は新聞包装機9と新聞本紙送給装置1を接続した状態での動作を説明するための概略ブロック断面図である。なお、本実施例の新聞自動給紙装置1を市場で稼動している新聞包装機9に接続して使用する場合、本実施例では新聞包装機9の前面部に設けた接続部材と新聞本紙送給装置1の背面部に設けた接続部材とを合致させて接続させるが、これは公知の接続ブラケット(図示なし)等を介して機械的に接続する。この際、信号のやりとりを行うための電気的接続と、公知の手段で新聞包装機9側の制御ROM等の変更が行われる。
また、新聞包装機9の設置台はさまざまで、必ずしも図3に示す新聞包装機置き台93の様な専用台を用いるわけではないが、既に図3に示すような専用台を購入して使用している場合は、新聞自動給紙装置1を追加したあらたな構成による重量・重心バランスを考慮して、従来の専用台に新たな別部材を追加する等で、点線で示すような補強・改良がなされるものとする。
【0010】
通常、新聞包装機9の包装機構本体91は、図2に示すように、キャスター92等を有する可動式の新聞包装機置き台93と共に設置され、この新聞包装機置き台93の背面にはシュータ94が設けられていて、新聞包装機9の前部にある挿入口である新聞投入口95に挿入された新聞本紙が、新聞包装機9の内部に送り込まれて図3に示すように、上下のフィルムF(Fa、Fb)で両端部及び前後端部を熱溶着してビニール包装された後、背後の排出口(図示せず)から排出され、置き台93背面のシュータ94上を滑走し方向転換して置き台93の下部にセットされた可搬式新聞収納箱96内に収容される。
この新聞本紙NPがフィルムで包装が完成された状態は、図4に示すように、新聞本紙NPの第1面の新聞名NMが外側になるように四つ折りされ、四方を熱溶着された状態で配達されることになる。
【0011】
ここで、図3を参照して、新聞包装機9について説明するが、本発明の要旨ではなく公知技術であるため簡単に説明する。
新聞包装機9は、図3に示すように、所謂、ビニールフィルムFによる四方シール包装機で、上下に配した2本のロールフィルムFa,Fbを熱接着してつなぎ、つないだ上下フィルムの間に新聞Npを差し込んで、新聞を上下フィルムでサンドイッチの状態で内部に挿入すると、内部にある上下の搬送ベルトBa,Bbが回転し、更に、上下の搬送ベルトに食い込むまで押し込むと新聞は自動的に内部に引き込まれ、所定位置まで搬送される。そこで、両サイドと後部に設けた熱版Hm,Hsが降下して、上下フィルムを熱溶着することにより新聞を包んだフィルムの四方の接着が完成する。
このようにしてフィルム包装された新聞は、後部の熱版Hmを下降したまま、再度、搬送ベルトBa,Bbを回転することにより、上下ロールフィルムから分断されるとともに新聞包装機9の包装機構本体91の外部のシュータ94に排出される。図4は、このようにして包装された新聞の外観斜視図を示す。以上、簡単な説明であるが、新聞包装機9については、既に公知になった技術であるから、詳細は省略する。
なお、公知である新聞包装機9は手差し包装機であり、新聞本紙NPを挿入可能状態(レディ状態)のとき新聞の挿入ができるが、新聞本紙送給装置1を電気的に接続したとき、レディ状態を表すレディ信号が、前述のインタフェイスを介して新聞包装機9から送られてくるものとし、新聞本紙送給装置1はレディ信号に基づき新聞本紙を供給する。
【0012】
次に、自動給紙する新聞本紙送給装置1について説明するが、図1〜図3に示すように、大凡、スライドして着脱自在の中央機構部2と、これを新聞包装機9に固定し中央機構部2を支持する支持固定部7とから構成されている。
[中央機構部2,支持固定部7]
図1〜図3に示すように、新聞積載部3、摩擦搬送機構4、サバキ機構5、新聞給送部6の構成が、一つの中央機構部2の前後方向にスライドする枠体21上に集約されて設けられている。
そして、新聞本紙送給装置1の支持固定部7に対して、着脱自在にセットされている中央機構部2の上面には、新聞本紙NPを複数積載(少量程度)するための新聞積載部3が設けられ、この新聞積載部3の底部には最下層の新聞本紙のみを分離して取り出すための分離手段を備えている。
この新聞本紙NPの分離手段は、新聞本紙NPに摩擦接触して新聞を前方に搬送するための摩擦搬送機構4と、この摩擦搬送機構4から新聞本紙NPを受け取り最下層の新聞のみを取り出して次段に送るためのサバキ機構5と、このサバキ機構5から取り出した新聞本紙NPを新聞包装機9などの次段に送給するための給送機構である新聞給送部6とから構成されている。
【0013】
[新聞積載部3,摩擦搬送機構4]
まず、この中央機構部2の枠体21を挟むように、新聞本紙送給装置1の支持固定部7の枠本体71の左右一対に筐体側壁部711a,711bが中央機構部2を収納すべく構成されているが、これら左右の筐体側壁部711a,711b同士は梁(図示せず)などの強固な連結部材によって連結されて、一体で強固な一つの構造体を形成している。
この中央機構部2は、左右の筐体側壁部711a,711bとの間にスライド機構(図示なし)を設けて、図5の点線部分、及び、図6に示すように、枠本体71に対して前後方向に容易にスライド可能な構成となっており、通常時では前位置でロックがかかり、このロック機構をはずして後方にスライドするとフィルムF交換やジャム処理が容易であり、また、メンテナンス時などでは、中央機構部2を新聞本紙送給装置1の支持固定部7から脱離できる構造になっている。
左右の筐体側壁部711a,711b上には、新聞本紙送給装置1の電気制御のための制御基板、新聞包装機9とのインターフェイス等(図示せず)が格納されており、また、中央機構部2の枠体21の側部上面22には操作のための操作パネル23が配置され、また、各種センサ(図示せず)等が格納配置されている。
【0014】
そして、自動給紙装置1の新聞包装機9の取り付けは、図2に示す新聞包装機9に新聞を挿入するための着脱可能な挿入補助ガイド97をはずし、新聞給送部6の出口部61と新聞投入口95を対向させるように、中央機構部2を接続ブラケット(図示せず)を介して新聞包装機9の前面に取り付けることにより行われる。
新聞積載部3は新聞本紙NPを4〜5センチ程度積載する程度のものであり、新聞本紙を揃えて積載するために、少なくとも、両側に側壁31a,31bと前側に前壁部32とを備え、積載する新聞本紙の大きさに見合った収納容器を形成し、新聞積層部3には、新聞本紙NPの折り畳み側(二次折り部)を前壁部32側に揃えて積載する。また、新聞積層部3は、多少下流側に傾斜した底部37が備えられ、この底部37には最下層の新聞本紙に摩擦接触して前方(出口方向)に送るため摩擦搬送機構4を備えて、ほぼ、新聞の大きさに合った収納容器が構成されている。
図5に示す様に、スライド可能な枠体21は、構造体として左右に一対の側板311が設けられ、左右の側板311の内側には左右の側壁31a,31bが積載する新聞の幅に見合って取り付けられている。そして、これら側壁31a,31bの前端には横構造体38が左右の側板311間に渡されて強固に固定されていて、新聞積層部3の構造を強固にするとともに、スライド枠体21を補強している。
【0015】
(前壁部32)
図1、図3、図7(a)(b)に示されるように、前壁部32は補助送り機構51(図9)の前工程を構成するとともに、メンテナンス時等の利便性を考慮して上方に移動できる構造であり、また、開口Aの高さを自動給紙する新聞の厚さに合わせて調整できる構成になっている。
図7に示すように、この前壁部32としてヒンジ部321が設けられるが、ヒンジ部321は断面コの字状に加工された板材であって、横向きにコの字状(図では逆コの字状)であって、このヒンジ部321の下側部には、板材33が高さ調整機構36を介して設けられて前後方向に回動自在に設けられ、板材33の下側先端部331と底部37との距離、すなわち開口Aが調整固定されて取り付けられる。
前後方向に回動自在のヒンジ部321の構成は、支軸34が左右のL字アングル35を介して横構造体38上左右に固定され、ヒンジ部321は左右の支軸34に回動自在に取り付けられている。そして図7(a)に示す前壁部32は、図1に示すように、左右の側壁31a,31b間のほぼ、中央に設置される。
【0016】
この前壁部32は、通常、図7(b)の実線で示される様に下方位置にあり、ヒンジ部321の所定箇所にはストッパ部3211が設けられ、このストッパ部3211は横構造体38に取り付けられたL字アングル35の所定箇所にストッパ受部351に当たって回転抑止され、前壁部32の下側先端部331の下方位置が維持されるとともに、摩擦搬送機構4を駆動したとき、前進する新聞本紙NPの開口Aから上の新聞本紙の圧力を受け止めて静止させる。
ヒンジ部321に対する板材33との高さ調整機構36の関係を説明すると、前述した前壁部32のヒンジ部321は横方向にコの字状に形成され両端に両側面部を形成するが、この両側面部322には高さ調整部36が設けられ、一方、板材33も両端がヒンジ部321と同様に横方向にコの字状に形成され両端に両側面部332が形成され、この両側面部332には調整用長穴361設け、ヒンジ部321側のネジ362により高さ調整されてから固定される。
ここで、開口Aの高さ調整について述べると、本来開口Aは新聞積載部3に積載された新聞本紙NPの最下層の新聞本紙のみを取り出すために設けられるべきではあるが、そのためには積載される新聞本紙の厚さ毎の調整が必要となるが、そのような開口Aは最下層の新聞本紙NP1の一部のみが容易に通過して、最下層から2番目の新聞本紙NP2が阻止される高さに調整されなければならない。
【0017】
このような条件が簡単に満たせるとしたら、例えば、厚さ5mmの新聞本紙では開口Aの高さを5mm強に調整すれば可能であろうが、チラシの入らない夕刊紙(頁数で20頁以下)の新聞は厚さ1mmにも満たない程度であり、そのような夕刊紙の折り畳み部の稜線は均一でなく、また、新聞本紙の印刷状況や印刷の乾き具合等の理由で新聞本紙間の摩擦抵抗が極めて大きい場合では、仮に、開口Aの高さを夕刊の厚さに合わせて調整したとしても、開口が狭いと稜線が畝っていたり厚さが不均一であると取り出せなく、また、開口Aを広めに設定すると2〜3部くっついて取り出されてしまう問題がある。
従って、本実施例においては、開口Aの下流にサバキ機構5を設けて、特に、チラシの入らない夕刊紙や、朝刊紙においては、後述する理由のように、開口Aの高さ調整は最下層の新聞本紙が確実に通過できるように、2〜3部が通過する高さに調整される。
このような調整であれば、仮に、図12(b)に示すように、新聞本紙NPの二次折り畳み部の稜線c1が畝っていたり、折りが弱くて多少膨らんでいても最下層の新聞本紙を開口Aから確実に取り出すことができる。
なお、チラシがたくさん入った新聞本紙においては、開口Aの調整は一部のみが確実に取り出せる高さで調整されれば、開口Aで既に最下層の新聞本紙のみを分離することが容易に理解できる。また、このような厚い新聞では次段のサバキ機構5でも同様の理由で確実に最下層の新聞本紙のみを通過させることができるから、開口Aの高さ調整は厚い新聞本紙ほど厳密ではない。
【0018】
前壁部32の板材33の下端先端部331は、少し前方に折り曲げられていて、両側部が下側に突出部3311が形成されていて、開口Aの高さは突出部3311と底板37の高さを示し、このように、板材33の下端先端部331の中央に設けられた凹状の中央凹部3312が底板37の高さAより高く(符号X)なっていて、後述する、新聞本紙NPの折り畳み部中央に起こるカール(図12参照)が通過でき、板材33が影響されないように配慮されている。前述したように薄い新聞本紙(チラシの入らない夕刊紙から、僅かにチラシの入った朝刊紙)では開口Aの高さは自動給紙される新聞本紙NPが2〜3部程度が通過する高さAに調整される。すなわち、前記開口Aは、両側部(突出部)3311が下方に下がっていて所定部数以下の新聞本紙NPが通過できる間隔を有するが、中央部は新聞本紙NPの折り畳み部中央に起こるカール等の新聞本紙NPの表面が盛り上がるような高い位置にあっても通過できるように中央凹部3312を形成して、全体として門型を形成しており、中央部(3312)は両側部(突出部)3311よりも図7でX1だけ高い位置にある。
次に、板材33の位置調整の具体例に述べると、ネジ362はローレットネジ等で指で回せる構造であり、左右のネジ362を緩めて板材33が移動できるようにし、下側先端部331と低部37との間に対象となる新聞本紙の先端を2〜3部重ねて挟んだ後、再度、左右のネジ362を締めるようにしても良い。
また、図示はしていないが、調整目盛りを板材33と対応するヒンジ321に設けて、互いの目盛りを頼りに調整するようにしても良い。
また、下側先端部331の高さが異なる板材33を数種類用意して、新聞本紙の厚さに応じて取り替えるようにしても良い。
なお、本実施例の前壁部32、および、開口A、および、開口Aの調整手段は一例であり、本発明の目的を達成する構成であれば他の手段を用いても良いことは言うまでもない。
【0019】
(摩擦搬送機構3)
底部37に設けた摩擦搬送機構4は、図1、図5に示すように、複数の摩擦ローラ41は、底部37に設けた角穴371を通して僅かに底部37上に突き出て、最下層の新聞本紙NPの底面に均等に接触するよう構成されている。
図5に示すように、これら摩擦ローラ41は底部37の下方にある枠体に回転自在に支持された複数の搬送シャフト42(図3参照)上にほぼ等間隔に配置されている。
ここで、この摩擦ローラ41(サバキローラ51も同じ)について説明すると、図8に示すように、摩擦ローラ41の構造は、ボディ411がワンウェイクラッチ413を介して搬送シャフト42の所定位置上に一方向自在にそれぞれ固定され、ボディ411の周面に弾性部材による摩擦部材412で覆い、さらに、摩擦部材412の表面には溝4121が切られていて、新聞との摩擦を大きくしている。なお、摩擦部材412は容易に交換できる構成になっている。これら各搬送シャフト42はそれぞれギヤ(図示せず)を介して互いに連結されているとともに駆動機構(図示せず)に連結され、駆動機構を起動すると各摩擦ローラ41は新聞本紙NPを前進させる向きに回転駆動されるとともに、駆動機構が停止していても前進方向に空転するように構成されている。なお、摩擦ローラ41は、後述するように、下送りローラ512、サバキローラ51、給送ローラ62,63と同じ構成である。
前記摩擦搬送機構4は上記の様に構成されていて、駆動機構を駆動すると、新聞積載部3内の新聞本紙NPは前壁部32方向(前方)に移動させることができるが、前壁部32における板材33の下側先端部331の下方に開口Aが設けられていて、開口Aから通過し得ない上層の新聞本紙NPは前壁部32(板材33)により進行を阻止され、後述する開口Aから通過し得る下層の一部の新聞本紙NPは開口Aを通過して新聞積載部3外に取り出すことができる。
【0020】
[補助送り機構51]
図9に示すように、前壁部32の下流には補助送り機構51が設けられていて、補助送り機構51は、新聞積載部3内の新聞が少なくなったとき、積載された新聞本紙NPの上に載せて新聞本紙NPと摩擦ローラ41との必要な接触圧を得るために用いる錘等を不要にする役目を果たすもので、最後の新聞本紙NPをも、次段のサバキ機構5に送り込めるように設けられるものである。
図9は補助送り機構51を説明するための説明図であるが、図9(a)は概略斜視図であり、図9(b)は概略側面図であるが、図9(b)に示すように、補助送り機構51は、大凡、下送りローラ機構512、上送りローラ機構513で構成され、下送りローラ機構512は、前述した摩擦搬送機構4の摩擦ローラ41の機構と同様構成で、回転駆動される回転シャフト5111上に摩擦ローラ41と同じものである下送りローラ5121を左右に配し下送りローラ5121は摩擦ローラ41と同様、ワンウェイクラッチ413を介して回転シャフト5111に連結し、この回転シャフト5111は摩擦搬送機構4の駆動機構(図示せず)に連結しており、これにより、摩擦搬送機構4を駆動すると下送りローラ5121は摩擦ローラ41と同様、矢印Bの方向に回転駆動し、また、非駆動時でも矢印方向に空転する。
左右の下送りローラ5121の位置は、図5に示すように、後述するサバキローラ521に対して外側にずらしてサバキローラ521と重ならないように近づけ、補助送り機構51の送り位置をサバキ部52のサバキ板522に近づけ、更に、以降説明するように新聞本誌の外側が底部37より浮くのを抑え、更には、サバキ機構5の奥行きを押さえて全体的にコンパクトに構成する目的がある。
【0021】
上送りローラ機構513について述べると、図9(a)に示すように、断面コの字状に板材を折り曲げ形成されたハウジング5132の側面5133上部は上下方向に長穴5134を設け、長穴5134は横構造体38の壁面に設けたブランケット381に設けられた左右の固定軸382が嵌合し、ハウジング5132を回転自在に支持すると共に、側面5133下部にはコロ5135を回転自在に支持しているので、通常は、自重によって図9(a)に示すように下方位置にあるハウジング5132は長穴5134を介して横構造体38の壁面上に沿って、コロ5135と協働して上下動自在に支持される。
なお、ハウジング5132は、前壁部32と横構造体38の間にあって、また、前壁部32のヒンジ321の内側に設けられている。
ハウジング5132の両側面5133下方にはホルダ5136が固定され、このホルダ5136は、図5に示すように、サバキ部52の手前に位置するようにハウジング5132から下送りローラ5121の外側まで延設されていて、このホルダ5136間に支軸5137を貫通し、この支軸5137上に、左右の下送りローラ5121に対向して上送りローラ5131を回転自在に支持し、更にホルダ5136の下面には図9(b)に示すように上送りローラ5131の走行面とほぼ同じ高さになるよう押さえ板5138を設けてサバキ機構5に向かう新聞本紙NPの進行方向の先端が持ち上がらないように構成している。なお、この上送りローラ自体、ホルダ、ハウジング5132等はある程度の重量があり、上送りローラ5131には下向きの押し圧力が付加されるが、後述する必要圧力に応じて、重りやバネ等を付加して押し圧力は調整される。
【0022】
上送りローラ機構513は、通常(自然状態では)、図9(b)の実線で示す位置に降りていて、上送りローラ5131は、図示しないが自重と調整バネ等によって下送りローラ5121に適度の下方への圧力で接するように調整されている。そして、駆動機構(摩擦搬送機構4)を駆動すると下送りローラ5121が図9(b)に示す矢印方向に回転すると、上送りローラ5131も従動回転し、摩擦搬送機構4上の最後の一部の新聞本紙NPも、上送りローラ5131と下送りローラ5121間に誘導されるように構成されている。
なお、ここで適度の圧力とは、最後の新聞本紙NPが次段のサバキ機構5を通過でき、かつ、圧力が強すぎて通常のサバキ動作に支障がでない程度の圧力に決められる。なお、ハウジング5132の下端中央部5132aは、新聞本紙NPのカールの影響がないように、上送りローラ5131の送り面より高くなっている(隙間C)。
【0023】
(サバキ部52)
補助送り機構51の下流(前方)にはサバキ機構5が設けられているが、図10、図10Dに沿ってサバキ機構5のを説明する。
図10(a)は概略斜視図であり、図10(b)はサバキ部52の概略側面図であり、図10(c)サバキ部52の斜視図であり、図10Dはサバキ部52の作動を説明する正面図である。
図10(a)に示すように、サバキ機構5は、底板37側に設けた2つのサバキローラ521と、これらサバキローラ521の上部にあって、それぞれのサバキローラ521と対応して設けたサバキ板522を備える。
詳細は後述するが、摩擦搬送機構4によって折り畳み側を先頭にして送られてくる新聞本紙の先端はサバキローラ521とサバキ板522の協働作業によって、最下層の新聞のみがサバキ板522を通過できるように構成される。
サバキローラ521とサバキ板522が作用する新聞本紙NPの折り畳み側は、図12(a)で示すように、新聞販売店に新聞本紙NPが数十部単位でバンド掛け梱包bとされて配送されてくるため、図12(a)で中点線で示す部位の折り畳み部に、図12(b)に示すように、バンド掛け跡(以後カールc,c1)が形成されてしまう虞がある。
そのため、サバキローラ521とサバキ板522は、カールcの影響がないように間隔を開けて配置され、且つ、左右のバランスをとるために両側壁31a,31bから均等の距離に配置される。また、サバキ板522に関しては、更に、新聞本紙NPがサバキ板522とサバキローラ521との間を通過するとき、新聞本紙NPに加わるストレスを緩和するために、上方に自動的のスライド可能な構造にすることが望ましい。さらに、夕刊紙のような薄い新聞本紙NPから、チラシがたくさん入った厚い新聞本紙NPまで使用できるようにするため、新聞本紙NPの厚さに応じて予めサバキ板522とサバキローラ521との間隔を調整できる構成を備えるのが望ましい。
【0024】
従って、図10(a)に示すサバキ機構5は、大凡、底板37下部に設けたサバキローラ521と、このサバキローラ521と協働して捌き作用を行うサバキ板522と、このサバキ板522を上下動させるスライド機構523とを一体化したサバキ部52を左右にそれぞれ配し、更に、新聞本紙NPの厚さに応じて予め調整されるべきサバキ板522とサバキローラ521との間隔を選択的に調整できるように間隔調整機構524が設けられている。
この左右一対のサバキ部52の位置関係は、前述した新聞本紙折り畳み部の中央部に発生の虞があるカール領域を避けるために、余裕のある間隔をもち、且つ、両側壁31からの距離は、左右のサバキ部52で捌かれる新聞本紙NPの折り畳み部の厚みが、新聞本紙NPの一方の側の一次折部によって不均等にならないように考慮され、一例であるが、本実施例では、左右のサバキ板522と両側壁31との距離はほぼ50mmである。
サバキ機構5のサバキ部52は、横構造体38の裏側(下流側)に、大凡、サバキローラ521とサバキ板522が対になって作用するサバキ部52と、これらサバキ部52のサバキ板522を上下動させるサバキ板522のスライド機構523とから構成され、この左右一対のサバキ部52が新聞本紙NPの両端の送給位置に設けられ、更に、これらのサバキローラ521とサバキ板522とからなる一対のサバキ部52は、側壁31a,31b(図1参照)の近傍にそれぞれ位置しており、互に連動して調整できる間隔(高さ)調整機構524によって、サバキローラ521とサバキ板522の先端部5221との間隔を調整する。
このサバキローラ521とサバキ板522によるサバキ部52は、サバキ部52に到達した新聞本紙NPの内、最下層の新聞本紙NP、すなわち、サバキローラ521に接している新聞本紙NPのみを通過させるように設けられ、そのため、新聞本紙NPの二次折り畳み部の変形が発生しやすい中央部を避けように配置され、両側の左右の側壁31a,31b(図1参照)側の近傍にバランスよく振り分けられて配置されている。すなわち、両側のサバキ部52及びスライド機構523は両側に位置していて、中央部には空間を形成して新聞本紙NPの折り畳み部中央に起こるカール等の新聞本紙NPの表面が盛り上がるような高い位置にあっても通過できるようにしている。
【0025】
サバキ機構5について更に詳しく述べると、図示するように、左右一対のサバキローラ521は、その走行面がほぼ摩擦搬送機構4の摩擦ローラ41と同じであり、周面が弾性部材による摩擦部材412(図8参照)で覆われている。このように、それぞれのローラを同じ構造にすれば標準化が図れ、コストダウンにもつながるし、交換・メンテナンスが簡単なようにしてある。
サバキローラ521は、摩擦ローラ41と同様、底部37下方のスライド枠体21内に回転自在に支持された回転シャフト5211上にワンウェイクラッチ5212を介して左右にそれぞれ配置され、摩擦ローラ41と同様に、底部37に設けた角穴371から僅かに底部37上に突き出て摩擦ローラ41とほぼ同一の走行面を形成している。なお、新聞本紙の走行を助けるため、左右のサバキローラ521間に適宜摩擦ローラ41(サバキローラ521と同じ構成)を回転シャフト5211上に設けても良い。
サバキローラ521を回転駆動させる回転シャフト5211は、摩擦ローラ41と同様に、摩擦搬送機構4と同じ駆動機構に連結していて、よってサバキローラ521と摩擦ローラ41は、同じ駆動機構によって同じ表面速度で同方向に回転するようになっている。もちろん、駆動機構が停止していても、これらのローラは矢印方向Bには空転するようになっている。
【0026】
以上説明したように、摩擦ローラ41、下送りローラ5121、サバキローラ521等は駆動機構(図示せず)に連結していて、駆動機構を駆動するとこれらの各ローラは同時に回転駆動されようになっている。
サバキ板522は弾性のあるステンレス板バネ部材であり、所定のバネ性(弾力性)を有するように材質、厚み、幅、長さが決定されている。このサバキ板522は、図10(a),図10(b)に示すように、新聞本紙NPの走行面にほぼ垂直に配置され、サバキ板522の先端部5221は、サバキローラ521の頂点5213より上流側のサバキ板位置5214(図中支持なし)に配置されるのが望ましい。サバキ板522の先端部5221とサバキローラ521との間隔Cについては後述するが、チラシの入らない薄い新聞本紙NPのとき、最も狭い場合で、接触しない程度に調整される。また、サバキ板522の先端部5221は、前述したように通過する新聞本紙NPを傷めないように前方(上流側)に折り返し部5223が設けられている。
【0027】
このサバキ板522の上方には、サバキ板522を上下方向にスライドさせるためのサバキ板522のスライド機構523が設けられている。
このスライド機構523の主要部をなすスライドブロック5233は樹脂製であり(ポリアセタール)、横構造体38に設けられ固定枠部5231に組み込まれるが、この固定枠部5231は上下端の折り曲げ部5231a.bがコの字状に形成され、スライドブロック5233はその折り曲げ部5231a.bの間に差し渡され、スライドブロック5233には上下に貫通するスライド孔5234が設けられ、このスライド孔に固定枠部5231に固着された2本のスライド軸5232を嵌合し、スライドブロック5233を上下に摺動可能としている。このスライドブロック5233の上面と上側の折り曲げ部5231aとの間には、スライドブロック5233を下方に付勢するバネ5235が備えられている。このスライド機構523及びスライドブロック5233は、横構造体38に所定の間隔で左右一対が配置されている。
【0028】
更に、スライドブロック5233の前面には、軸5222を中心に回動自在のサバキ板522が取り付けられるようにするため、図10(b)、図10(c)に示すように、ステンレスの板材でスライドブロック5233を覆うように加工形成したハウジング5237をスライドブロック5233に被せるようにして固定し、ハウジング5237の上部手前側に図示するように軸5222を軸支し、サバキ板522は磁性材料(例えばSUS430)で作成され軸5222に回動自在に支持されたヒンジ5136に固着して取り付けられ、スライドブロック5233の前面には磁石5236が設けられていて、磁気力によりヒンジ5136を引きつけ、サバキ板522をバタつかないように安定させている。
前述したように、サバキ板522の配置はサバキローラ521の頂点5213より、やや上流側に位置し、サバキ板522の下方の先端部5221とサバキローラ521との間隔Cは、サバキ対象である新聞本紙NPの厚みによって調整できるようになっている。
【0029】
更に、図10(a)、(b)、図10Dを参照してサバキ板522のサバキローラ521との間隔調整機構524(サバキ板522の高さ位置調整)を説明する。
まず、図10において、サバキ板522とサバキローラ521との最短距離(原点位置)を調整する原点調整機構(調整ネジ5241)が設けられ、そして、これとは別に新聞本紙NPが厚くなったときサバキ板522とサバキローラ521との間隔を広げる間隔調整機構524が備えられる。
原点調整機構は、ハウジング5237の両側面下方に同一高さで同一条件で設けた左右の折り曲げ部5237a、bのうち、図10(a),(b)に示すように、一方の折り曲げ部5237bに設けた調整ネジ5241の先端が固定枠部5231の下側の下折り曲げ部5231bに当接することによって、ハウジング5237(スライドブロック5233)の最下点の位置の調整ができ、結果として、サバキ板522のサバキローラ521との最短距離が設定される。この場合、通常は、サバキ板522の先端部5221はサバキローラ521に接しない程度の位置に調整される。
【0030】
間隔調整機構524は、図10(a)、図10Dに示すように、横構造体38の裏側壁に設けられ、ハウジング5237の側下面に取り付けられた折り曲げ部5237a、b
と固定枠部5231の下折り曲げ部5231bの間に、調整ネジ5241で調整された間隔より大きくなるように、クサビ部5243を挿入することによりなされ、このように挿入程度を調整することにより、ハウジング5237(スライドブロック5233)の下降位置を調整して、サバキ板522の先端部5221とサバキローラ521との間隔を所望の位置に調整する。
この間隔調整機構524は、左右端のサバキ板522の高さ位置を調整するためであるが、図10(a)に示すように、左右それぞれスライドするスライド部材5242a,bを設ける。このスライド部材5242a,bには、中央から側部に斜行するクサビ部5243が設けられ、それぞれのスライド部材5242a,bはクサビ部5243とスライド部5244を有している。
間隔調整機構524が取り付けられる横構造体38は板材を断面コの字状に加工したもので、上下に折曲部38a,38bを有し、スライド部部材5242a,bの横構造体38の裏壁を左右方向にスライドするようにスライド部5244の縦幅は横構造体38の上下の折曲部38a、b間に摺動自在に嵌合される幅であり、更に、スライド部部材5242a,bの適所にはスライド溝5246を設け、横構造体38の裏壁に固定されたガイドピン5247に嵌合して、左右方向の移動のみを許容するようにし、更に、ガイドピン5247の先端は抜け防止部5247aを設け、後述するクランク板5244aとクランクピン5244bの抜け防止部とともにスライド部部材5242a,bの振れ止めを兼ねてスライド動作を安定化している。
【0031】
横構造体38の前面の中央部位には、調整ノブ5245(2点鎖線)(図1参照)が設けられ、これによってサバキ板522のサバキローラ521との間隔を設定するが、この調整ノブ5245には同軸でクランク軸5244が連結され、このクランク軸5244にはクランク板5244aが連結され、調整ノブ5245を回動すると、クランク板5244aも回動する。
間隔を調整する調整ノブ5245を図10(a)、図10Dでは時計回りに回すと、クランク板5244aも回動し、クランク板5244aも図10(a)では時計回に回動する。そして、クランク板5244aの回動外周に固着されたクランクピン5244bも左右に回動して、クランクピン5244bが嵌合するスライド部部材5242a,bのクランク溝5244cを左右に押し拡げることで、スライド部部材5242a,bが移動し、一対の左右のクサビ部5243も側部に向かって移動する。その結果、スライドブロック5233に固着したハウジング5237の折り曲げ部5237a、bと固定部5231の下折り曲げ部5231,bの間に、調整ネジ5241の間隔より大きくなるように、クサビ部5243を挿入され、移動度合いに比例して、ハウジング5237(スライドブロック5233)を上昇して、サバキ板522の先端部5221とサバキローラ521との間隔を拡げる。
【0032】
これを図10Dで説明すると、クランク板5244aが回動し、一対のクランクピン5244bが5244b’の位置に移動し、このクランクピン5244bの移動に伴い、一対の左右のスライド板5244aは、クランク溝5244cとスライド溝5246及びスライドピン5247との規制されながら左右の移動し、左右のスライド板5244aに設けられたクサビ部5243も5243’の位置に移動する。この結果、クサビ部5243が、左右のハウジング5237の底面に挿入され、その挿入度合いに比例して、ハウジング5237(スライドブロック5233)が上昇して、サバキ板522の先端部5221は5221’の位置に移動し、先端部522とサバキローラ521との間隔が拡がることになる。
逆に、調整ノブ5245を図10(a)では反時計回りに回せば、サバキ板522の先端部5221とサバキローラ521との間隔を狭めることができる。このようにして、調整ノブ5245を目盛パネル部5245aの目盛に合わせて所望の間隔に設定することができる。なお、図示していないが、目盛パネル部5245aの目盛に合わせてラッチがかかるラチェット機構等を設けて、調整位置を安定させる。
このサバキ板522の先端部5221とサバキローラ521との間隔調整は、夕刊紙、朝刊紙、チラシ入り新聞N1、チラシ入り新聞N2などと段階的に行うほうが煩雑でなく使い易いので、調整ノブ5245の位置を示す目盛パネル部5245aは横構造体38の前面壁面に設けてある。なお、上述した間隔調整機構は一実施例であるから、他の方法を用いても良いことは言うまでもない。
前壁部32、補助送り機構51、およびサバキ機構5については以上であるが、これら機構の位置関係は図1に示すように流れ方向に三層構造であり、概略、左右のサバキ部52の内側に前壁部32のヒンジ321が位置し、更に、ヒンジ321の内側に補助送り機構51のハウジング5132が収まり、全体としてコンパクトに構成されている。因みに、本実施例では、調整ノブ5245による間隔調整は、前壁部32、および、補助送り機構51を上側に持ち上げて行われる。
【0033】
次に、図3、図12を参照して、新聞給送部6と各種センサSについて説明する。
新聞積層部3内の新聞本紙NPの有無を検知するための新聞積載部3の適所に配置されたセンサS1、サバキローラ521の直前での新聞本紙NPの有無、及び、新聞の到来、新聞の通過を判断するためサバキローラ521の直手前(上流側)に設置されたセンサS2、サバキローラ521の下流の直後に配置されたセンサS3、また、以降、説明する給送ローラの下流の直後にはセンサS4が配置される。
これらS1〜S4のセンサは、図13(a)のS4に示されるように投光素子T・受光素子Jからなる非接触センサが用いられ、各センサS1〜4は、図示しないが、適正な位置に配置されている。
【0034】
サバキ機構5の後段には、このサバキ機構5から取り出した新聞本紙NPを新聞包装機9などの次段に送給するための新聞給送部6を備えている。
図13(a)に示すように、新聞給送部6は、新聞本紙NPを挟持して次段に送り出すために、下摩擦ローラ62と上摩擦ローラ63による給送ローラ対とその駆動機構(図示せず)が設けられている。このような機構は、一般的なものであるから、簡単に説明するが、下側の下摩擦ローラ62は、底部37の下方の左右側板(図示せず)間に回転自在に支持された下給送シャフト64上に図8に示す摩擦ローラ41と同じものが同じ構成で左右に振り分けて配置されており、上摩擦ローラ63は、左右側板311の外側に設けた支軸(図示せず)上に回動自在に支持された左右の搬送レバー(図示せず)の先端に回転自在に支持された上給送シャフト65上で摩擦ローラ41と同じものが同じ構成で、下摩擦ローラ62に対応した位置に配置し、上下のそれぞれの給送シャフト64,65は、駆動機構に連結していて、駆動機構を起動すると上下の摩擦ローラ62,63は図中矢印の方向に回転し、また、駆動機構を停止しても空転できるようになっている。
【0035】
上摩擦(給送)ローラ63は図12(a)の矢印で示すように、新聞本紙の厚さに応じて上下し、また、上摩擦(給送)ローラ63を下摩擦(給送)ローラ62側に付勢して適度な挟持圧を得るために左右の搬送レバーには付勢バネが設けられ、また、上下摩擦(給送)ローラ62,63は前記摩擦ローラ41と同じ物を用いて新聞本紙NPとの摩擦を大きくするように配慮するとともに、ローラ部品の共通化を図っている。
このように、ローラ部品は同じ物が使用されるが、新聞給送部6の上下摩擦(給送)ローラ62,63の周速は、より早い速度で新聞包装機9に給送するようにするため、摩擦搬送機構4の駆動機構(図示せず)とは別個の駆動機構が使用されている。
このような新聞本紙送給装置1では、前述したように中央機構部2は後方にスライドできる構成になっていて、後段の新聞包装機9のロールフィルムFa、Fbの交換や、ジャム処理に対応することができる。また、前壁部32、補助送り機構51、サバキ板522も上方に回動退避でき、ジャムやメンテナンスに対応できるとともに、一部ずつの包装、すなわち、分厚い新聞や、逆に、超薄新聞の包装時などの手差し包装を可能にする。
【0036】
次に、全体構成でのそれぞれの動作について説明する。
まず、新聞本紙送給装置1で自動給紙される新聞本紙NPによって、予め、前壁部32の開口Aの高さ、サバキ板52とサバキローラ521との間隔調整の設定を行う。
開口Aの高さ調整は、一次サバキの効果もあるが、サバキ板522に多くの新聞が当たることによるサバキ板522の必要以上の撓みや最下層の新聞本紙Npが通過に際して上昇したサバキ板522が、最下層の新聞本紙Npが通過後、残った新聞NPの圧力によってサバキ板522が元位置に戻る際の下降阻害を防止する作用も期待できる。
なお、サバキ板522のサバキ作用については、以降詳しく説明する。
図11(a)は適正に調整されたときの様子を示すが、これに対して図11(b)に示すように、開口Aが広く、サバキ板522に多くの新聞本紙NPがあたると、サバキ板522を大きく反らせ、新聞本紙NP先端のサバキ効果を悪化させ、また、図11(c)に示すように、新聞通過によって一度上昇したサバキ板522の元位置への下降を妨げる虞があるからである、従って、開口Aの間隔(高さ)調整は、新聞本紙NPの厚さによって異なるが、チラシの入っていない薄い新聞本紙NPほど、前述した理由により調整の必要があり、普通2〜3部程度通過できるように開口の高さが調整される。
【0037】
次に、サバキ板522とサバキローラ521の間隔調整であるが、この場合、厚い新聞ほど間隔を開けると効果がある。
図11(d)は、厚い新聞本紙NPがサバキ板522を通過するときを示すが、サバキ板522が大きく撓み、このとき矢印の方向に力が加わり、サバキ板522はスライド機構523により上昇するように構成されるが、新聞本紙NPの先端の状況等により、撓みの大きさ、上昇タイミングにバラツキがでる虞があり、サバキ板522の大きな撓みと、その反発力によって、新聞本紙NPを傷める虞があり、これを回避するために予め、図11(e)に示すように、サバキ板522とサバキローラ521との間隔を広げるようにするためである。
このようなサバキ方式の性質上、厚い新聞ほどその新聞本紙同士の間隔が大きいから調整がラフでも分離精度が得られ、チラシの入った厚い新聞本紙NPの場合、通常、目安的に新聞の厚みの半分程度に間隔調整されれば良い。図11(f)は、このように調整された場合のサバキ板522の撓みを示し、新聞本紙NPが傷む虞を回避できる。なお、当然のことであるが開口Aは、新聞本紙NPの厚さによって調整されるが、新聞本紙が厚くなるほど、開口Aに、本来のサバキ効果(一部分離効果)を期待できるようになり、当然、開口Aの高さは新聞本紙の厚さよりやや広めの調整である。
なお、厚い新聞本紙NPほど開口A間隔を広げることになるが、例えば、盆暮れなどチラシが多い厚い新聞本紙NPは、20mm以上にもなり、このような場合は、前述したように、手差し包装が望ましい。
【0038】
次に、本発明の実施例である新聞本紙送給装置1の一連の動作を説明するが、図13は、新聞積載部3に新聞本紙NPを積載し、最下層の新聞本紙NPが取り出され、次段に送り出される様子を段階的に説明する説明図である。
この過程は、大きくは、新聞積載部3から最下層の新聞本紙NPを新聞給送部6に送るまでの過程で、次に、新聞給送部6から次段に給送する過程に分けられる。なお、新聞給送部6に新聞が送られたとき、既に、次段から要求信号が出ているときは、上記過程は連続的に行われる。
図14には自動給紙のタイムチャートの一例を示し、図13と共に説明する。
まず、操作パネル23上のスタートスイッチを押下すると、まず、摩擦搬送機構4を駆動し、新聞積載部3の下層の新聞本紙NPを新聞給送部6に送り出す。前述したように、摩擦搬送機構4を駆動すると下送りローラ5121、および、サバキローラ521も共に駆動される。このとき、同時に、新聞積載部3から送り出され、サバキ機構5によって送り出される新聞本紙NPを受け取るために新聞給送部6も起動される(図14でのA)。
【0039】
ここで、図13の(a)は新聞積載部3に新聞本紙NPを積載した直後の状態を示す図であり下層の新聞本紙NPはサバキ板522に到達していない。図13の(f)は既に、摩擦搬送機構4から新聞が取り出す工程が行われ次の新聞を取り出す段の状態を示す図で、2回目以降の摩擦搬送機構4のサバキ動作の開始はこの状態から始まる。また、図14は、このときのセンサS1〜S4の状態と摩擦駆動機構4及び新聞送給部6の駆動を表すタイムチャートの図であり、これらを参照して、サバキ作動を経時的に説明する。
なお、図示しないが、新聞積載部3にはエンプティ(空)センサが設けてあって、新聞積載部3がエンプティ(空)の時は、安全のため操作パネル23のスタートスイッチを押下しても摩擦搬送機構4が駆動されないように構成されている。
【0040】
図13の(a)の状態から、摩擦搬送機構4が駆動され、新聞積載部3内の新聞本紙NPは前方に移動するが、開口Aから上側の新聞本紙NPは前壁部32に妨げられて停止し、開口Aには最下層から開口Aの高さ分の数部の新聞本紙NPが通過するが、このとき、開口Aの高さは、夕刊紙などの薄い新聞は最下層から2〜3部通過するように調整されているので2〜3部の新聞本紙NPが開口Aを通過する。
次に、図13(b)に示すように、開口Aを通過した新聞本紙NPの先端は、補助送り機構51に達し、補助送り機構51の上送りローラ5131を持ち上げながら前進し、サバキ機構5に到達する。なお、このとき、制御装置は開口Aとサバキ板522との間に設けたセンサS2で監視し、センサS2の状態が新聞本紙NPが無しから有りに状態変化するのを確認する。そして、摩擦搬送機構4を駆動して所定時間経過しても状態が変化しない場合は、エラーを表示し摩擦搬送機構4の駆動を停止する。
【0041】
次に、図13(c)に示すように、新聞本紙NPの先端はサバキ板522に達し、新聞本紙NPの先端がサバキ板522の抵抗を受けるが、サバキ板522がバネ部材で構成されているため、図示するように、サバキ板522の先端部5211を下流に押し込み下流に進む。
このとき、バネ部材のサバキ板522とサバキローラ521で構成されるサバキ部52は、図13(c)に示すように、バネ性による反りとサバキローラ521の曲率Rで点線で示すようなクサビ形状を呈するが、最下層の新聞本紙(NP1)は、この先端はサバキ板522の矢印方向の反発力を受け新聞本紙(NP1)の先端下面はサバキローラ521に次第に強く接触するようになり、新聞本紙(NP1)の先端が前方に駆動され、サバキ板522を更に前方に撓ませ、新聞本紙(NP1)の先端はサバキ板522とサバキローラ521の間に入り込み、終わりには、最下層の新聞本紙(NP1)の先端はサバキ板522とサバキローラ521で形成されるクサビ形状から飛び出し、サバキ板522の先端部5221をくぐりぬけて前方に進む。
このとき、最下層の上に位置する新聞本紙(NP2)の先端も、サバキ板522のクサビ形状によって最下層の新聞本紙(NP1)側に押されるが、図13(c)に示すように、摩擦の大きいサバキローラ521でなく、それよりも摩擦が少ない新聞本紙NPの接触であり、最下層の新聞本紙(NP1)が、その上の新聞本紙(NP2)を前方に払い出すことはなく、新聞本紙(NP2)の先端はサバキ板522に当たって静止し、やがて、新聞本紙NP間の静止摩擦による抵抗は開放されて捌かれ、最下層の新聞のみがサバキ板522の先端部5221を通過することになる。

【0042】
ここで、本発明のサバキ機構の動作について、図23を用いていくつかの従来方式と比較する。
(1)図23(a)は、サバキ板aだけでサバキローラ(521)が無い場合であるが、後方から押される新聞本紙NPの先端は図に示すようサバキ板aが反って先細りのクサビ状を形成するが、このように、クサビ型の場合は、クサビによる圧力は新聞同士の抵抗を益々大きくするとともに柔らかい新聞の先端は変形圧縮されて詰まり動けなくなってしまう。本発明のサバキ機構のサバキ板522とサバキローラ521との組み合わせが極めて重要で、前述したように、下層の新聞本紙(NP1)だけを払い出すことができ、この上下の重なり合う新聞本紙(NP)を分離する力は、クサビ板522によって新聞本紙NPとサバキローラ521との圧接力が増すほど強くなり、サバキ板522の先端部5221を更に押し出していく効果を発揮する。
なお、サバキ板522はサバキローラ521の頂点5213より上流側に位置していると、サバキ板522が撓んだときサバキローラ521の曲率Rで形成されるクサビ形状が先細りになり更に上記効果をより発揮する。
(2)図23(b)は、斜めの板(邪魔板)bでクサビを形成し、前方に被サバキ物の厚さ分の隙間cを設けたもので有るが、固く変形し難いカードや、チップなどで有効であるが、新聞本紙の折り畳み部のように、紙束では柔らかく変形しやすいのものでは、新聞本紙NPの先端が重なり合って圧縮し、詰まると抜けなくなるという不都合が生じる。このように邪魔板bの角度が小さい(鋭角)ものも考えられるが、仮に、サバキローラを適用したとしても、この構成では、新聞本紙NPの重送の虞があり、本構成のような効果は得られない。
(3)図23(c)は、サバキローラdの上方に、クサビを形成するテーパeのついたサバキ部材fを上下動可能に支持し適度な圧力(サバキ圧)で付勢したものであるが、新聞店に直送されたばかりの新聞本紙NP同士の摩擦は強く、サバキ圧が弱いと捌けず重送が起き、強すぎると新聞本紙NPが抜けずサバキ圧の調整が難しい。
以上、従来方式を説明したが、以上から考察できるように、本発明のサバキ板521は柔らかすぎると、クサビが鋭角になり重送の虞があり、硬すぎるとクサビ効果がでなくなるので、実験により適度な撓みを得られるような素材、厚さ、幅、長さ等が決定される。
また、前述したように、厚い新聞ほどサバキ易いので薄い新聞本紙を基準に考えたほうがよい。また、本実施例においては、サバキ板521はヒンジ5136を介して取り付けられているので、交換容易性であり、数種のサバキ板521を交換式にしても良い。
【0043】
さて、本発明の実施例に戻って、サバキ部52を通過した後の工程を説明する。
図13(e)に示すように、サバキ板522を通過するとセンサ3で検知されるが、摩擦搬送機構4が駆動しセンサS2が検知されているので、所定時間経てもセンサS3が検知されないとき、同様、エラー表示とともに、摩擦搬送機構4の駆動を停止する。
新聞本紙NP1の先端がセンサS3に達し、更に進んで、摩擦(給送)ローラ62,63対に達し、更に、前方のセンサS4で検知されると、図13(e)に示すように、摩擦搬送機構4と新聞給送部6の駆動を停止し、取り出し工程を終了する。(図14のB)
このことを更に詳しく説明すると、新聞本紙NP1がセンサS4で検知されている状態では、次のサバキ動作は行われず、次段である新聞包装機9側がレディ信号を発して挿入可能となると、図13(e)の状態から、新聞給送部6のみを駆動し、(図14のC)上下摩擦(給送)ローラ62,63対のみを駆動し、新聞本紙NP1を新聞包装機9内に送り出し、新聞本紙NP1の先端が新聞包装機9内に自動的に引き込まれて新聞本紙NP1の後端が摩擦(給送)ローラ(62.63)対を離れた後、センサS4を通過すると新聞給送部6の送出動作を終了し駆動機構611を停止する。(図14(f))。なお、通常、新聞包装機9においては、新聞本紙NP1の先端が新聞包装機9内のセンサで検知されると、レディ信号はOFFとなる。また、このとき、新聞給送部6を駆動してから所定時間内に新聞本紙NP1の後端がセンサS4を通過しないときは、同様、エラー表示とともに、駆動を停止する。また、新聞包装機9がジャムなど異常を検知しエラー信号を発した時、エラー表示とともに、駆動を停止する。
新聞本紙NP1の後端がセンサS4を通過すると、図14のタイムチャートAの状態に進んで、次の新聞本紙N2のサバキ動作に入る。このときの初期状態は、前述したように、図13(f)で示される。このようにして、自動給紙が連続する。
【0044】
こうして、以後は、新聞本紙NPが積載されている限り、図13(c)から図(f)の状態を繰り返し、また、新聞積載部3に新聞本紙が残った状態で新聞積載部3に追い積み給紙されると自動給紙は継続し、図13(c)から図(f)の状態を繰り返すが、最後の一部が送り出されてエンプティになると自動給紙工程は終了する。そして、例えば、追い積みが送れて、新聞本紙NPの積載が無くなれば、エンプティが検出されて自動給紙工程は終了するが、追い積みをして操作パネル23のスタートスイッチを押下すれば図13(a)の状態から、上記の動作を繰り返す。
【0045】
以上が、サバキ部52の基本的な動作であるが、これをスムーズに作動させるために、本発明の実施例では、補助送り機構51が設けられている。
補助送り機構51の主な役割は、新聞積載部3内の新聞が少なくなったとき、特に薄い新聞本紙などの重量が小さい新聞本紙では、摩擦ローラ41との接触が弱く、滑りやすく、新聞本紙の先端がサバキ板522に当接しても撓ませることができない。通常、新聞本紙の上に錘Gを置くなりするが、追い積みの度に錘を置き換えなくてはならず煩雑である。補助送り機構51はこのような問題を解消するために設けられる。
この補助送り機構51の動作を説明するために、新聞積載部3内に2〜3部の新聞本紙NPになったときの動作を説明するものである。
図15(a)は、新聞積載部3に新聞本紙NPを一部だけ残した状態を説明するもので、この状態で摩擦搬送機構4を駆動すると、図15(b)に示すように補助送り機構51は矢印の方向に回転して新聞本紙NPの先端を受け入れる。更に進んで、図15(c)に示すように、サバキ部52に進んだ新聞本紙NPの先端は、補助送り機構51に挟持されてサバキ板522に達するが、このとき、押さえ板5138が新聞本紙NPの先端を下方に押さえてサバキ板522の先端5221に誘導するので、例えうねった薄い新聞本紙NPあっても、サバキ板522を前方に撓ませてサバキ板522とサバキローラ521とでクサビ状を形成し、その結果、前述したように、新聞本紙NPの先端はサバキローラ521によって下流前方に払い出される。
【0046】
図16(a)は、新聞積層部3に新聞本紙NPを二部積載した状態を説明するもので、新聞本紙NPの二部の先端が、補助送り機構51を通過してサバキ部52に到達した場合を示すものである。ここで、摩擦搬送機構4が駆動されると、図16(b)に示すように、最下層の新聞本紙NP1は、前述同様に、サバキローラ521によって下流前方に払い出されるが、最下層の上に位置する新聞本紙NP2は、サバキ板522によって進行を阻止されて静止する。三部積載した場合でも、同様である。
このように、補助送り機構51が作用するためには、上送りローラ513の下方への圧力は、新聞本紙NP1の先端がサバキ板522を通過するために必要な挟持圧力と、最下層の新聞本紙NP1の上に位置する新聞本紙NP2が最下層の新聞本紙NP1と分離できるような強すぎない圧力との間で調整されている。
【0047】
次に、サバキ作用をするサバキ部52について、その作用を詳しく説明するが、サバキ板522をスライドするスライド機構423、及び、サバキ板とサバキローラとの間隔調整について、図17、図18に沿って説明する。
まず、通常の厚さの新聞本紙NPに対するサバキ作用を図17に沿って説明する。図17では、サバキ板522とサバキローラ521との間隔より厚い新聞本紙NP1(通常の平均的厚さ)がサバキ板522を通過するときサバキ板522を上方に押し上げる様子を示す説明図である。
図17での(a)は、既に説明したように、最下層の新聞本紙NP1の先端がサバキ板522の先端部5221を押しながら、サバキ板522を撓ませると共にサバキローラ521との接触圧を高めていく様子を示すものである。このような状態になると、新聞本紙NP1の先端はサバキローラ521に払い出されるように下流に進み、サバキ板を撓ませ終わりには、図17の(b)に示すように、サバキローラ521から抜け出すように前進する。このとき、チラシの入った厚い新聞本紙NPでは、図17の(c)に示すように、サバキ板522の先端部5221の撓みが大きくなって、図示するように、スライドブロック5233をも上方に押し上げるため、サバキ板522の撓みによる接触圧が和らぎ、新聞本紙NP1の紙面が傷むのを防止することができる。そして、図17の(d)に示すように、新聞給送部6により新聞本紙NP1が排出され、新聞本紙NP1の後端がサバキ板522を通過し、スライド機構523の戻しバネ(付勢バネ)5235作用によってスライドブロック5233は降下し、元の状態になり、次の新聞本紙NP2が待機状態となる、
【0048】
次に、通常の平均の厚さ新聞本紙よりも、分厚い新聞本紙NPを本発明の新聞本紙送給装置1で自動給紙する場合、図18に沿って、サバキ板522とサバキローラ521との間隔調整の作用・効果について説明する。
図18は、サバキ部52の間隔調整機構524によって、対象なる分厚い新聞本紙NPの厚さの半分程度に、調整ノブ5245を回して設定し、間隔C(図10)を広げて、自動給紙した時の様子を示すものである。
まず、図18(a)は、サバキ板522を押してサバキ板522とサバキローラ521との間に、新聞本紙NPの先端が侵入する様子を示したもので、図18(b)は新聞本紙NPがサバキ板とサバキローラとの間を通過するときの様子を示したもので、間隔Cを予め間隔調整機構524で所望の距離に設定しておくことで、通常の厚さの新聞本紙NPと同様に、スムースにサバキ作用が行われる。
【0049】
ここで、新聞本紙が移送工程でジャムを起こした場合の対応について、図13を用いて説明する。
図13に示す各センサ間(S1〜S4)において、摩擦搬送機構4、あるいは、新聞給送部6を駆動したとき、所定時間経過しても予定のセンサに(次のセンサ)に到達していなかった場合、操作パネル23ではエラーを表示し、駆動中の摩擦搬送機構4及び新聞給送部6を停止する。
これを、具体的な場合について、以下に述べると、
(1)センサS1で通過検出され、所定時間経過してもセンサS2で新聞本紙NPの検出がなされない時は、センサS1,2間でエラーが発生したことになり、このとき、摩擦搬送機構4は停止しエラー表示が行われる。
このようなジャムの発生原因は、例えば、新聞の先端のカールが大きかったり、積載状態が芳しくなかったり、その他の理由が考えられるが、そのようなさまざまな場合において、作業者によるジャムの解消が簡単に行われるようでなくてはならない。通常、ジャムの解消は、詰まった新聞本紙NPを手前に引いて元に戻してから再び新聞の積載を正しく行い、その後、操作パネル23でエラー表示のリセットを行ない、再スタートをかければ解除される。
前述したように、本実施例における前壁32、補助送り機構51、サバキ板522は下流側(手前側)に回動できる構成であり、ジャムした新聞本紙NPを手前に引いたとき、これら前壁32、補助送り機構51、サバキ板522は回動して新聞本紙NPとのストレスを緩和するので新聞本紙を傷めることなくジャム解除することができる。
【0050】
図19は、前壁32、補助送り機構51、サバキ板522が回動しジャム解除する一例を示す図である。
(2)センサS2で通過検出がなされ、所定時間経過してもセンサS3で新聞本紙NPの検出がなされない時は、センサS2,S3間でエラーが発生したことなり、このとき、摩擦搬送機構4は停止しエラー表示が行われる。
この場合も詰まった新聞本紙NPを元に戻してから、再び新聞本紙NPを新聞積載部3に積載し直して、その後、エラー表示のリセットを行ない、再スタートをかければ解除されるが、このとき、新聞本紙NPの先端がサバキ板522を通過しているとき、新聞本紙NPを手前に引くとサバキ板522は、回転軸5222(図10参照)を中心に手前に回動するため、また、そのときスライド機構523によりサバキ板522が上昇しながら回動するため、新聞本紙NPが抜き易く、また、新聞本紙NPを傷めないようになっている。新聞本紙NPが手前に引き抜かれると、サバキ板522は元の位置に戻るように成っている。
【0051】
(3)センサS3で通過検出ななされ、所定時間経過してもセンサS4で新聞本紙NPの検出がなされない時は、センサS3,4間でエラーが発生したこととなり、このとき、摩擦搬送機構4は停止しエラー表示が行われる。このような場合は、前述の(2)のように処理する場合と、中央機構部2のスライド枠体21のスライド機構を利用して、中央機構部2のユニットを手前に引き出し、新聞本紙NPを、出口から引き出す方法で詰まった新聞を取り出すことができる。
なお、スライド機構より着脱自在の中央機構部2は、新聞包装機9の包装用のロールフィルムFa,Fbの交換や装着に利用されるとともに、このような、ジャム処理にも極めて有用である。また、中央機構部2のユニットをスライド機構を利用しながらのジャム処理解除は、新聞本紙NPを新聞積載部3に積載したまま処理ができるという利点も有する。
【0052】
次に、図20に沿って、手差し新聞本紙NPの包装の場合について簡単に説明する。
図20に示すように、本実施例の装置では前壁32、補助送り機構51、サバキ板522を上方に退避させておくと手差し包装になる。
この場合、操作パネル23で手差し包装モードに切り替えておくと、新聞包装機9がレディ信号を発しているとき、新聞本紙NPを一部ずつ新聞積載部3上に置くとエンプティが解除され、新聞給送部6、および、摩擦搬送機構4が作動して新聞本紙NPが新聞給送部6に進み、更に、新聞本紙NPは新聞給送部6で挟持されて新聞包装機9内に送出され、このようにして新聞本紙NPを手差し包装が可能で、従来、作業者が押し込んでいた作業が、単に載せるだけで良く、盆・暮などチラシが多い新聞本紙NPの極めて包装が楽になる。また、新聞包装機9側がレディ信号を発していなくとも、新聞積載部3に新聞本紙NPをおけば自動的に新聞給送部6に送られ、新聞包装機9側がレディ信号発信と同時に給送動作を行うので、作業者は、新聞包装機9の挿入タイミングを示すレディ信号を気にすることなく作業ができ、この点でも楽になる。
【0053】
次に、本発明の新聞本紙送給装置1での他の応用例をいくつか示す。
図21は、丁合いされたチラシ束の自動給紙に応用する例を示す。
積載したチラシ束の自動給紙は、チラシ束自体を新聞包装機9に自動給紙してビニール包装するニーズに対応できる。また、新聞本誌を開いてチラシを中入れする、いわゆる、チラシ折り込み作業の、チラシ束自動給紙装置に応用できる。
チラシ束(シート束)は通常、丁合い機によって作製されるが、図21に示すように、シート束は前方の折り紙Eによって纏められるが、折り紙Eの折り線が新聞本紙の折りたたみ部に相当するので本発明が応用できる。チラシ束の自動給紙の場合、折り紙Eは通常、チラシ幅より小さく、中央近辺にあるので、また、中央部のカールの心配がないので図示するように、サバキ部は中央に配置してもよい。
【0054】
次に示すのは、より多くの新聞本紙NPを積載できる新聞本紙補給装置をカスケード接続する例である。本実施例に示す装置は少量の新聞本紙NPを積載した自動給紙装置であるが、容量の大きい積載では最下層から一部ずつ取り出す装置は駆動機構が大型化するとともに新聞包装機9の処理速度(60から80部/分)に対応する速度で一部ずつ自動給紙を行うようにするのは容易でない。
そこで、容量の大きい補給装置からまとめて本実施例の装置に追い積み補給することは有効な手段である。
例えば、図22に示すように、容量の大きい補給装置8をカスケード接続して、本実施例の新聞本紙送給装置1内の新聞本紙NPが無くなる前に、まとめて補給するようにすると、本実施例の新聞本紙送給装置1は新聞包装機9の処理能力に見合った速度で自動給紙し、カスケード接続した補給装置は、まとめて補給するために、本実施例の新聞本紙送給装置1より遅い速度で補給が可能である。
図22に示す補給装置8は、本実施例の前側に設置される例であるが、新聞包装機9の上方から、搬送装置を介して補給することも可能で、この場合、設置面積の増大を防ぎ、新聞販売店の作業スペースを犠牲にすることなく新聞包装機9の有効利用が促進される。
【0055】
以上説明したように、本発明を実施例の自動給紙する新聞本紙送給装置1は、積載した新聞本紙NPを、新聞積載部3で下から順に新聞包装機に挿入するので、作業が途切れることなく、作業途中であっても、新聞本紙NPの追い積みが可能で、作業者によらず包装速度が一定で速く作業の効率化、省力化が図れる。
また、市販されている既存の新聞包装機の前面上部に、簡単に後付けで取り付けられるので、既存の新聞包装機9を効果的に利用できるとい利点も有する。
なお、本発明の特徴を損なうものでなければ、前述した実施例に限定されないことは勿論である。
【符号の説明】
【0056】
NP・・新聞本紙、Fa,Fb・・フィルム、A・・開口、B・・矢印方向、
Ba、Bb・・搬送ベルト、b・・結束バンド、C・・間隔、c1・・二次折り畳み部の稜線、
c・・カール部、D・・移動方向、E・・折り紙、G・・錘
1・・新聞本紙送給装置、
2・・中央機構部、21・・スライド枠体、22・・側部上面、23・・操作パネル、
3・・新聞積載部、31a,31b・・側壁、311・・側板、
32・・前壁部、321・・ヒンジ部、3211・・ストッパ部、322・・側面部
33・・板材、331・・下側先端部、3311・・下側突出部(両側部)、
3312・・中央凹部、332・・側面部、
34・・支軸、
35・・L字アングル、351・・ストッパ受部
36・・高さ調整機構、361・・調整用長穴、362・・ネジ、
37・・底部、371・・角穴
38・・横構造体、381ブランケット、382・・固定軸、
4・・摩擦搬送機構、41・・摩擦ローラ、411・・ボディ、
412・・摩擦部材、4121・・溝、413,5121,66・・ワンウェイクラッチ、
42・・搬送シャフト、
5・・サバキ機構、
51・・補助送り機構、
5111・・回転シャフト、512・・下送りローラ機構、5121・・下送りローラ、
513・・上送りローラ機構、5131・・上送りローラ、5132・・ハウジング、
5132a・・下端中央部、
5133・・ハウジングの側面、5134・・長孔、5135・・コロ、
5136・・ホルダ、5137・・支軸、5138・・押さえ板、
52・・サバキ部、
521・・サバキローラ、5211・・回転シャフト、
5213・・頂点、5214・・サバキ板位置
522・・サバキ板、5221・・先端部、5222・・回動軸
523・・(サバキ板)スライド機構、5231・・固定枠部、5231a,b・・折り曲げ部、
5232・・スライド軸、5233・・スライドブロック、
5234・・スライド孔、
5235・・バネ、5236・・磁石、ハウジング5237、5237a,b・・折り曲げ部、
524・・間隔調整機構、
5241・・調整ネジ、5242a,b・・スライド部材、5243・・クサビ部
5244・・クランク軸、5244a・・クランク板、5244b・・クランクピン、
5244c・・クランク溝、5245・・調整ノブ、5245a・・目盛パネル部、
5246・・スライド溝、5247・・スライドピン、
6・・新聞給送部、61・・出口部、62・・下摩擦(給送)ローラ、
63・・上摩擦(給送)ローラ、64・・下給送シャフト、
65・・上給送シャフト、
7・・支持固定部、71・・枠本体、711a,711b・・筐体側壁部、
8・・補給装置、
9・・新聞包装機、91・・包装機構本体、92・・キャスター、
93・・新聞包装機置き台、94・・シュータ、95・・新聞投入口、
96・・可搬式新聞収納箱、97・・挿入補助ガイド、

【特許請求の範囲】
【請求項1】
新聞本紙を積載する新聞積層部が設けられ、積層された下層から新聞本紙を自動的に一部ずつ分離して取り出す新聞本紙送給装置であって、
前記新聞積載部の底部には新聞本紙を送給する摩擦ローラを設けるとともに、新聞積載部の前壁部の下端部は所定部数以下の新聞本紙を取り込む開口を有し、
前記前壁部の下流には取り込まれた所定部数のうちの最下層の新聞本紙とその上に位置する新聞本紙を分離して送り出すサバキ機構が設けられ、
前記サバキ機構は下側のサバキローラと上側の弾性を有するサバキ板からなり、最下層の新聞本紙のみをサバキローラで送給するとともに、その上に位置する新聞本紙の先端をサバキ板の下流側に反らせながら弾性力で押さえて進行を阻止するサバキ部を設け、
前記サバキローラから送給された新聞本紙は出口側に設けられた新聞給送部によって排出することを特徴とする新聞本紙送給装置。
【請求項2】
前記サバキ部の上流には前記補助送り機構を設け、該補助送り機構は下側の下送りローラと上側の上下に移動可能で押圧する上送りローラを設けて新聞本紙の先端が持ち上がらないようにサバキ部に送給することを特徴とする請求項1に記載の新聞本紙送給装置。
【請求項3】
前記サバキ部のサバキ板の先端の高さを調整する間隔調整機構を設けたことを特徴とする請求項1又2に記載の新聞本紙送給装置。
【請求項4】
前記前壁部の開口は両側部が下方に位置し中央部が上方に位置する門型であって、新聞本紙の表面が高い位置にあって通過できるようにしたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の新聞本紙送給装置。
【請求項5】
前記上送りローラは両側部にそれぞれ設け、両上送りローラの間は空間部を形成して、新聞本紙の表面が高い位置にあって通過できるよにしたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の新聞本紙送給装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図10D】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公開番号】特開2011−162328(P2011−162328A)
【公開日】平成23年8月25日(2011.8.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−28247(P2010−28247)
【出願日】平成22年2月10日(2010.2.10)
【出願人】(000217675)電元オートメーション株式会社 (12)
【出願人】(502289558)
【Fターム(参考)】