説明

新規核酸プロドラッグおよびその使用方法

核酸プロドラッグおよび不斉リン部分を含む核酸プロドラッグが本明細書で記載される。核酸プロドラッグおよび不斉リン部分を含む核酸プロドラッグを製造および使用する方法もまた、本明細書で記載される。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記構造を有する核酸プロドラッグ:
【化1】


(式中、
は−OH、−SH、−NR、−N、ハロゲン、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルキル−Y−、アルケニル−Y−、アルキニル−Y−、アリール−Y−、ヘテロアリール−Y−、−P(O)(R、−HP(O)(R)、−ORまたは−SRであり;
はO、NR、S、またはSeであり;
はブロッキング基であり;
はブロッキング基であり;
各場合のRは、独立して、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アシル、置換シリル、カルバメート、−P(O)(R、または−HP(O)(R)であり;
各場合のRは、独立して、水素、アルキル、アリール、アルケニル、アルキニル、アルキル−Y−、アルケニル−Y−、アルキニル−Y−、アリール−Y−、またはヘテロアリール−Y−、あるいは、Na+1、Li+1、またはK+1である、カチオンであり;
はO、NR、またはSであり;
各場合のRは、独立して、水素、−OH、−SH、−NR、−N、ハロゲン、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルキル−Y−、アルケニル−Y−、アルキニル−Y−、アリール−Y−、ヘテロアリール−Y−、−OR、または−SRであり、ここで、Rはブロッキング基であり;
各場合のBaは独立してブロックまたは非ブロックアデニン、シトシン、グアニン、チミン、ウラシルまたは修飾核酸塩基であり;
少なくとも1つの場合のXは−OCHCHS−S(O)10、−OCHCHS−SCHCHOH、−OCHCHCOH、
【化2】


は水素、ブロッキング基、固体支持体に結合された連結部分または核酸に結合された連結部分であり;
10は1〜4個の炭素原子を有するアルキル基であり;
11はアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、またはシクロアルキルであり;
12は水素またはアルキルであり;
ZはSまたはOであり;
qは0、1、または3であり;
wは1、2、3、4、5、または6であり;
15およびR16は独立して水素またはメチルであり;
17はアルキル、アリールまたはCHCH=CHから選択され:
18はN(CH
【化3】


から選択され;ならびに
nは1〜約200の整数である)。
【請求項2】
前記式1の化合物の各X−ホスホネート部分が、31P NMR分光法または逆相HPLCにより決定して、98%超のジアステレオマー純度である、請求項1記載の化合物。
【請求項3】
各X−ホスホネート部分がR立体配置を有する、請求項1記載の化合物。
【請求項4】
各X−ホスホネート部分がS立体配置を有する、請求項1記載の化合物。
【請求項5】
各X−ホスホネートが独立してR立体配置またはS立体配置を有する、請求項1記載の化合物。
【請求項6】
10がメチルである、請求項1記載の化合物。
【請求項7】
11がメチルである、請求項1記載の化合物。
【請求項8】
12がメチルである、請求項1記載の化合物。
【請求項9】
前記核酸プロドラッグのX部分の少なくとも25%が、独立して−OCHCHS−S(O)10、−OCHCHS−SCHCHOH、−OCHCHCOH、
【化4】


から選択される、請求項1記載の化合物。
【請求項10】
前記核酸プロドラッグのX部分の少なくとも50%が、独立して−OCHCHS−S(O)10、−OCHCHS−SCHCHOH、−OCHCHCOH、
【化5】


から選択される、請求項1記載の化合物。
【請求項11】
前記核酸プロドラッグのX部分の少なくとも90%が、独立して
−OCHCHS−S(O)10、−OCHCHS−SCHCHOH、−OCHCHCOH、
【化6】


から選択される、請求項1記載の化合物。
【請求項12】
前記核酸プロドラッグの各X部分が、独立して−OCHCHS−S(O)10、−OCHCHS−SCHCHOH、−OCHCHCOH、
【化7】


から選択される、請求項1記載の化合物。
【請求項13】
下記構造を有する核酸プロドラッグ:
【化8】


(式中、
は−OH、−SH、−NR、−N、ハロゲン、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルキル−Y−、アルケニル−Y−、アルキニル−Y−、アリール−Y−、ヘテロアリール−Y−、−P(O)(R、−HP(O)(R)、−ORまたは−SRであり;
はO、NR、S、またはSeであり;
はブロッキング基であり;
はブロッキング基であり;
各場合のRは、独立して、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アシル、置換シリル、カルバメート、−P(O)(R、または−HP(O)(R)であり;
各場合のRは、独立して、水素、アルキル、アリール、アルケニル、アルキニル、アルキル−Y−、アルケニル−Y−、アルキニル−Y−、アリール−Y−、またはヘテロアリール−Y−、あるいは、Na+1、Li+1、またはK+1である、カチオンであり;
はO、NR、またはSであり;
各場合のRは、独立して、水素、−OH、−SH、−NR、−N、ハロゲン、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルキル−Y−、アルケニル−Y−、アルキニル−Y−、アリール−Y−、ヘテロアリール−Y−、−OR、または−SRであり、ここで、Rはブロッキング基であり;
各場合のBaは独立してブロックまたは非ブロックアデニン、シトシン、グアニン、チミン、ウラシルまたは修飾核酸塩基であり;
少なくとも1つのXは
【化9】


であり;ここで、R10は1〜4個の炭素原子を有するアルキル基であり;R11はアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、またはシクロアルキルであり;ならびにR12は水素またはアルキルであり;
は水素、ブロッキング基、固体支持体に結合された連結部分または核酸に結合された連結部分であり;ならびに
nは1〜約200の整数である)。
【請求項14】
10がメチルである、請求項13記載の化合物。
【請求項15】
11がメチルである、請求項13記載の化合物。
【請求項16】
12がメチルである、請求項13記載の化合物。
【請求項17】
前記核酸プロドラッグのX部分の少なくとも25%が、独立して
【化10】


から選択され;ここで、R10は1〜4個の炭素原子を有するアルキル基であり;R11はアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、またはシクロアルキルであり;R12は水素またはアルキルである、請求項13記載の化合物。
【請求項18】
前記核酸プロドラッグのX部分の少なくとも50%が、独立して
【化11】


から選択され;ここで、R10は1〜4個の炭素原子を有するアルキル基であり;R11はアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、またはシクロアルキルであり;R12は水素またはアルキルである、請求項13記載の化合物。
【請求項19】
前記核酸プロドラッグのX部分の少なくとも90%が、独立して
【化12】


から選択され;ここで、R10は1〜4個の炭素原子を有するアルキル基であり;R11はアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、またはシクロアルキルであり;R12は水素またはアルキルである、請求項13記載の化合物。
【請求項20】
前記核酸プロドラッグの各X部分が、独立して
【化13】


から選択され;ここで、R10は1〜4個の炭素原子を有するアルキル基であり;R11はアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、またはシクロアルキルであり;R12は水素またはアルキルである、請求項13記載の化合物。
【請求項21】
下記構造を有する核酸プロドラッグを含む医薬組成物であって:
【化14】


式中、
は−OH、−SH、−NR、−N、ハロゲン、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルキル−Y−、アルケニル−Y−、アルキニル−Y−、アリール−Y−、ヘテロアリール−Y−、−P(O)(R、−HP(O)(R)、−ORまたは−SRであり;
はO、NR、S、またはSeであり;
はブロッキング基であり;
はブロッキング基であり;
各場合のRは、独立して、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アシル、置換シリル、カルバメート、−P(O)(R、または−HP(O)(R)であり;
各場合のRは、独立して、水素、アルキル、アリール、アルケニル、アルキニル、アルキル−Y−、アルケニル−Y−、アルキニル−Y−、アリール−Y−、またはヘテロアリール−Y−、あるいは、Na+1、Li+1、またはK+1である、カチオンであり;
はO、NR、またはSであり;
各場合のRは、独立して、水素、−OH、−SH、−NR、−N、ハロゲン、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルキル−Y−、アルケニル−Y−、アルキニル−Y−、アリール−Y−、ヘテロアリール−Y−、−OR、または−SRであり、ここで、Rはブロッキング基であり;
各場合のBaは独立してブロックまたは非ブロックアデニン、シトシン、グアニン、チミン、ウラシルまたは修飾核酸塩基であり;
ここで、前記核酸プロドラッグの少なくとも1つのX部分は、独立して−OCHCHS−S(O)10、−OCHCHS−SCHCHOH、−OCHCHCOH、
【化15】


から選択され;ここで、R10は1〜4個の炭素原子を有するアルキル基であり;R11はアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、またはシクロアルキルであり;ならびにR12は水素またはアルキルであり;
は水素、ブロッキング基、固体支持体に結合された連結部分または核酸に結合された連結部分であり;ならびに
nは1〜約200の整数であり;
ここで、前記核酸プロドラッグを合成するために使用される方法は、(1)アキラルH−ホスホネート部分を含む分子および5’−OH部分を含むヌクレオシドを反応させ、縮合中間体を形成させる工程;および(2)前記縮合中間体をキラルX−ホスホネート部分を含む核酸プロドラッグに変換する工程を含む、医薬組成物。
【請求項22】
前記式1の化合物の各X−ホスホネート部分が、31P NMR分光法または逆相HPLCにより決定して、98%超のジアステレオマー純度である、請求項21記載の医薬組成物。
【請求項23】
各X−ホスホネート部分がR立体配置を有する、請求項21記載の医薬組成物。
【請求項24】
各X−ホスホネート部分がS立体配置を有する、請求項21記載の医薬組成物。
【請求項25】
各X−ホスホネートが独立してR立体配置またはS立体配置を有する、請求項21記載の医薬組成物。
【請求項26】
前記核酸プロドラッグのX部分の少なくとも25%が、独立して−OCHCHS−S(O)10、−OCHCHS−SCHCHOH、−OCHCHCOH、
【化16】


から選択され;ここで、R10は1〜4個の炭素原子を有するアルキル基であり;R11はアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、またはシクロアルキルであり;ならびにR12は水素またはアルキルである、請求項21記載の化合物。
【請求項27】
前記核酸プロドラッグのX部分の少なくとも50%が、独立して−OCHCHS−S(O)10、−OCHCHS−SCHCHOH、−OCHCHCOH、
【化17】


から選択され;ここで、R10は1〜4個の炭素原子を有するアルキル基であり;R11はアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、またはシクロアルキルであり;ならびにR12は水素またはアルキルである、請求項21記載の化合物。
【請求項28】
前記核酸プロドラッグのX部分の少なくとも90%が、独立して−OCHCHS−S(O)10、−OCHCHS−SCHCHOH、−OCHCHCOH、
【化18】


から選択され;ここで、R10は1〜4個の炭素原子を有するアルキル基であり;R11はアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、またはシクロアルキルであり;ならびにR12は水素またはアルキルである、請求項21記載の化合物。
【請求項29】
各場合のXが、独立して−OCHCHS−S(O)10、−OCHCHS−SCHCHOH、−OCHCHCOH、
【化19】


から選択され;ここで、R10は1〜4個の炭素原子を有するアルキル基であり;R11はアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、またはシクロアルキルであり;ならびにR12は水素またはアルキルである、請求項21記載の医薬組成物。
【請求項30】
10がメチルである、請求項21記載の医薬組成物。
【請求項31】
11がメチルである、請求項21記載の医薬組成物。
【請求項32】
12がメチルである、請求項21記載の医薬組成物。
【請求項33】
上方制御されたRNase Lと関連する疾患を、治療量のキラル核酸プロドラッグを投与することにより治療する方法。
【請求項34】
上方制御されたRNase Lと関連する前記疾患が慢性疲労症候群である、請求項33記載の方法。
【請求項35】
下方制御されたRNase Lと関連する疾患を、治療量のキラル核酸プロドラッグを投与することにより治療する方法。
【請求項36】
下方制御されたRNase Lと関連する前記疾患が癌である、請求項35記載の方法。
【請求項37】
下方制御されたRNase Lを有する前記癌が膵臓癌である、請求項36記載の方法。
【請求項38】
治療量の、下記構造を有する核酸プロドラッグを投与することを含む、癌を治療する方法であって:
【化20】


式中、
は−OH、−SH、−NR、−N、ハロゲン、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルキル−Y−、アルケニル−Y−、アルキニル−Y−、アリール−Y−、ヘテロアリール−Y−、−P(O)(R、−HP(O)(R)、−ORまたは−SRであり;
はO、NR、S、またはSeであり;
はブロッキング基であり;
はブロッキング基であり;
各場合のRは、独立して、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アシル、置換シリル、カルバメート、−P(O)(R、または−HP(O)(R)であり;
各場合のRは、独立して、水素、アルキル、アリール、アルケニル、アルキニル、アルキル−Y−、アルケニル−Y−、アルキニル−Y−、アリール−Y−、またはヘテロアリール−Y−、あるいは、Na+1、Li+1、またはK+1である、カチオンであり;
はO、NR、またはSであり;
各場合のRは、独立して、水素、−OH、−SH、−NR、−N、ハロゲン、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルキル−Y−、アルケニル−Y−、アルキニル−Y−、アリール−Y−、ヘテロアリール−Y−、−OR、または−SRであり、ここで、Rはブロッキング基であり;
各場合のBaは独立してブロックまたは非ブロックアデニン、シトシン、グアニン、チミン、ウラシルまたは修飾核酸塩基であり;
前記核酸プロドラッグの少なくとも1つのX部分は、独立して−OCHCHS−S(O)10、−OCHCHS−SCHCHOH、−OCHCHCOH、
【化21】


から選択され;ここで、R10は1〜4個の炭素原子を有するアルキル基であり;R11はアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、またはシクロアルキルであり;ならびにR12は水素またはアルキルであり;
は水素、ブロッキング基、固体支持体に結合された連結部分または核酸に結合された連結部分であり;ならびに
nは1〜約200の整数であり;
10は1〜4個の炭素原子を有するアルキル基であり;
ここで、前記核酸プロドラッグを合成するために使用される方法は、(1)アキラルH−ホスホネート部分を含む分子および5’−OH部分を含むヌクレオシドを反応させ、縮合中間体を形成させる工程;および(2)前記縮合中間体をキラルX−ホスホネート部分を含む核酸プロドラッグに変換する工程を含む、方法。
【請求項39】
前記核酸プロドラッグのX部分の少なくとも25%が、独立して−OCHCHS−S(O)10、−OCHCHS−SCHCHOH、−OCHCHCOH、
【化22】


から選択され;ここで、R10は1〜4個の炭素原子を有するアルキル基であり;R11はアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、またはシクロアルキルであり;ならびにR12は水素またはアルキルである、請求項38記載の方法。
【請求項40】
前記核酸プロドラッグのX部分の少なくとも50%が、独立して−OCHCHS−S(O)10、−OCHCHS−SCHCHOH、−OCHCHCOH、
【化23】


から選択され;ここで、R10は1〜4個の炭素原子を有するアルキル基であり;R11はアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、またはシクロアルキルであり;ならびにR12は水素またはアルキルである、請求項38記載の方法。
【請求項41】
前記核酸プロドラッグのX部分の少なくとも90%が、独立して−OCHCHS−S(O)10、−OCHCHS−SCHCHOH、−OCHCHCOH、
【化24】


から選択され;ここで、R10は1〜4個の炭素原子を有するアルキル基であり;R11はアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、またはシクロアルキルであり;ならびにR12は水素またはアルキルである、請求項38記載の方法。
【請求項42】
各場合のXが、独立して
【化25】


から選択され;ここで、R10は1〜4個の炭素原子を有するアルキル基であり;R11はアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、またはシクロアルキルであり;ならびにR12は水素またはアルキルである、請求項38記載の方法。
【請求項43】
10がメチルである、請求項389記載の方法。
【請求項44】
11がメチルである、請求項38記載の方法。
【請求項45】
12がメチルである、請求項38記載の方法。
【請求項46】
前記式1の化合物の各X−ホスホネート部分が、31P NMR分光法または逆相HPLCにより決定して、98%超のジアステレオマー純度である、請求項38記載の方法。
【請求項47】
各X−ホスホネート部分がR立体配置を有する、請求項38記載の方法。
【請求項48】
各X−ホスホネート部分がS立体配置を有する、請求項38記載の方法。
【請求項49】
各X−ホスホネートが独立してR立体配置またはS立体配置を有する、請求項38記載の方法。
【請求項50】
前記癌が膵臓癌である、請求項38記載の方法。
【請求項51】
下記構造を有する核酸プロドラッグ:
【化26】


(式中、
は−OH、−SH、−NR、−N、ハロゲン、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルキル−Y−、アルケニル−Y−、アルキニル−Y−、アリール−Y−、ヘテロアリール−Y−、−P(O)(R、−HP(O)(R)、−ORまたは−SRであり;
はO、NR、S、またはSeであり;
はブロッキング基であり;
はブロッキング基であり;
各場合のRは、独立して、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アシル、置換シリル、カルバメート、−P(O)(R、または−HP(O)(R)であり;
各場合のRは、独立して、水素、アルキル、アリール、アルケニル、アルキニル、アルキル−Y−、アルケニル−Y−、アルキニル−Y−、アリール−Y−、またはヘテロアリール−Y−、あるいは、Na+1、Li+1、またはK+1である、カチオンであり;
はO、NR、またはSであり;
各場合のRは、独立して、水素、−OH、−SH、−NR、−N、ハロゲン、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルキル−Y−、アルケニル−Y−、アルキニル−Y−、アリール−Y−、ヘテロアリール−Y−、−OR、または−SRであり、ここで、Rはブロッキング基であり;
各場合のBaは独立してブロックまたは非ブロックアデニン、シトシン、グアニン、チミン、ウラシルまたは修飾核酸塩基であり;
少なくとも1つの場合のXは、−OCHCHS−S(O)10、−OCHCHS−SCHCHOH、−OCHCHCOH、
【化27】


は水素、ブロッキング基、固体支持体に結合された連結部分または核酸に結合された連結部分であり;
10は1〜4個の炭素原子を有するアルキル基であり;
11はアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、またはシクロアルキルであり;
12は水素またはアルキルであり;ならびに
nは1〜約200の整数である)。
【請求項52】
前記式2の化合物の各X−ホスホネート部分が、31P NMR分光法または逆相HPLCにより決定して、98%超のジアステレオマー純度である、請求項51記載の化合物。
【請求項53】
各X−ホスホネート部分がR立体配置を有する、請求項51記載の化合物。
【請求項54】
各X−ホスホネート部分がS立体配置を有する、請求項51記載の化合物。
【請求項55】
各X−ホスホネートが独立してR立体配置またはS立体配置を有する、請求項51記載の化合物。
【請求項56】
10がメチルである、請求項51記載の化合物。
【請求項57】
11がメチルである、請求項51記載の化合物。
【請求項58】
12がメチルである、請求項51記載の化合物。
【請求項59】
前記核酸プロドラッグのX部分の少なくとも25%が、独立して−OCHCHS−S(O)10、−OCHCHS−SCHCHOH、−OCHCHCOH、
【化28】


から選択される、請求項51記載の化合物。
【請求項60】
前記核酸プロドラッグのX部分の少なくとも50%が、独立して−OCHCHS−S(O)10、−OCHCHS−SCHCHOH、−OCHCHCOH、
【化29】


から選択される、請求項51記載の化合物。
【請求項61】
前記核酸プロドラッグのX部分の少なくとも90%が、独立して−OCHCHS−S(O)10、−OCHCHS−SCHCHOH、−OCHCHCOH、
【化30】


から選択される、請求項51記載の化合物。
【請求項62】
前記核酸プロドラッグの各X部分が、独立して−OCHCHS−S(O)10、−OCHCHS−SCHCHOH、−OCHCHCOH、
【化31】


から選択される、請求項51記載の化合物。
【請求項63】
下記構造を有する核酸プロドラッグを含む医薬組成物であって:
【化32】


式中、
は−OH、−SH、−NR、−N、ハロゲン、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルキル−Y−、アルケニル−Y−、アルキニル−Y−、アリール−Y−、ヘテロアリール−Y−、−P(O)(R、−HP(O)(R)、−ORまたは−SRであり;
はO、NR、S、またはSeであり;
はブロッキング基であり;
はブロッキング基であり;
各場合のRは、独立して、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アシル、置換シリル、カルバメート、−P(O)(R、または−HP(O)(R)であり;
各場合のRは、独立して、水素、アルキル、アリール、アルケニル、アルキニル、アルキル−Y−、アルケニル−Y−、アルキニル−Y−、アリール−Y−、またはヘテロアリール−Y−、あるいは、Na+1、Li+1、またはK+1である、カチオンであり;
はO、NR、またはSであり;
各場合のRは、独立して、水素、−OH、−SH、−NR、−N、ハロゲン、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルキル−Y−、アルケニル−Y−、アルキニル−Y−、アリール−Y−、ヘテロアリール−Y−、−OR、または−SRであり、ここで、Rはブロッキング基であり;
各場合のBaは独立してブロックまたは非ブロックアデニン、シトシン、グアニン、チミン、ウラシルまたは修飾核酸塩基であり;
ここで、前記核酸プロドラッグの少なくとも1つのX部分は、独立して−OCHCHS−S(O)10、−OCHCHS−SCHCHOH、−OCHCHCOH、
【化33】


から選択され;ここで、R10は1〜4個の炭素原子を有するアルキル基であり;R11はアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、またはシクロアルキルであり;ならびにR12は水素またはアルキルであり;
は水素、ブロッキング基、固体支持体に結合された連結部分または核酸に結合された連結部分であり;ならびに
nは1〜約200の整数であり;
ここで、前記核酸プロドラッグを合成するために使用される方法は、(1)アキラルH−ホスホネート部分を含む分子および5’−OH部分を含むヌクレオシドを反応させ、縮合中間体を形成させる工程;および(2)前記縮合中間体をキラルX−ホスホネート部分を含む核酸プロドラッグに変換する工程を含む、医薬組成物。
【請求項64】
前記式2の化合物の各X−ホスホネート部分が、31P NMR分光法または逆相HPLCにより決定して、98%超のジアステレオマー純度である、請求項63記載の医薬組成物。
【請求項65】
各X−ホスホネート部分がR立体配置を有する、請求項63記載の医薬組成物。
【請求項66】
各X−ホスホネート部分がS立体配置を有する、請求項63記載の医薬組成物。
【請求項67】
各X−ホスホネートが独立してR立体配置またはS立体配置を有する、請求項63記載の医薬組成物。
【請求項68】
前記核酸プロドラッグのX部分の少なくとも25%が、独立して−OCHCHS−S(O)10、−OCHCHS−SCHCHOH、−OCHCHCOH、
【化34】


から選択され;ここで、R10は1〜4個の炭素原子を有するアルキル基であり;R11はアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、またはシクロアルキルであり;ならびにR12は水素またはアルキルである、請求項63記載の化合物。
【請求項69】
前記核酸プロドラッグのX部分の少なくとも50%が、独立して−OCHCHS−S(O)10、−OCHCHS−SCHCHOH、−OCHCHCOH、
【化35】


から選択され;ここで、R10は1〜4個の炭素原子を有するアルキル基であり;R11はアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、またはシクロアルキルであり;ならびにR12は水素またはアルキルである、請求項63記載の化合物。
【請求項70】
前記核酸プロドラッグのX部分の少なくとも90%が、独立して−OCHCHS−S(O)10、−OCHCHS−SCHCHOH、−OCHCHCOH、
【化36】


から選択され;ここで、R10は1〜4個の炭素原子を有するアルキル基であり;R11はアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、またはシクロアルキルであり;ならびにR12は水素またはアルキルである、請求項63記載の化合物。
【請求項71】
各場合のXが、独立して−OCHCHS−S(O)10、−OCHCHS−SCHCHOH、−OCHCHCOH、
【化37】


から選択され;ここで、R10は1〜4個の炭素原子を有するアルキル基であり;R11はアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、またはシクロアルキルであり;ならびにR12は水素またはアルキルである、請求項63記載の医薬組成物。
【請求項72】
10がメチルである、請求項63記載の医薬組成物。
【請求項73】
11がメチルである、請求項63記載の医薬組成物。
【請求項74】
12がメチルである、請求項63記載の医薬組成物。
【請求項75】
治療量の、下記構造を有する核酸プロドラッグを投与することを含む、癌を治療する方法であって:
【化38】


式中、
は−OH、−SH、−NR、−N、ハロゲン、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルキル−Y−、アルケニル−Y−、アルキニル−Y−、アリール−Y−、ヘテロアリール−Y−、−P(O)(R、−HP(O)(R)、−ORまたは−SRであり;
はO、NR、S、またはSeであり;
はブロッキング基であり;
はブロッキング基であり;
各場合のRは、独立して、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アシル、置換シリル、カルバメート、−P(O)(R、または−HP(O)(R)であり;
各場合のRは、独立して、水素、アルキル、アリール、アルケニル、アルキニル、アルキル−Y−、アルケニル−Y−、アルキニル−Y−、アリール−Y−、またはヘテロアリール−Y−、あるいは、Na+1、Li+1、またはK+1である、カチオンであり;
はO、NR、またはSであり;
各場合のRは、独立して、水素、−OH、−SH、−NR、−N、ハロゲン、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルキル−Y−、アルケニル−Y−、アルキニル−Y−、アリール−Y−、ヘテロアリール−Y−、−OR、または−SRであり、ここで、Rはブロッキング基であり;
各場合のBaは独立してブロックまたは非ブロックアデニン、シトシン、グアニン、チミン、ウラシルまたは修飾核酸塩基であり;
前記核酸プロドラッグの少なくとも1つのX部分は、独立して−OCHCHS−S(O)10、−OCHCHS−SCHCHOH、−OCHCHCOH、
【化39】


から選択され;ここで、R10は1〜4個の炭素原子を有するアルキル基であり;R11はアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、またはシクロアルキルであり;ならびにR12は水素またはアルキルであり;
は水素、ブロッキング基、固体支持体に結合された連結部分または核酸に結合された連結部分であり;ならびに
nは1〜約200の整数であり;
10は1〜4個の炭素原子を有するアルキル基であり;
ここで、前記核酸プロドラッグを合成するために使用される方法は、(1)アキラルH−ホスホネート部分を含む分子および5’−OH部分を含むヌクレオシドを反応させ、縮合中間体を形成させる工程;および(2)前記縮合中間体をキラルX−ホスホネート部分を含む核酸プロドラッグに変換する工程を含む、方法。
【請求項76】
前記核酸プロドラッグのX部分の少なくとも25%が、独立して−OCHCHS−S(O)10、−OCHCHS−SCHCHOH、−OCHCHCOH、
【化40】


から選択され;ここで、R10は1〜4個の炭素原子を有するアルキル基であり;R11はアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、またはシクロアルキルであり;ならびにR12は水素またはアルキルである、請求項75記載の方法。
【請求項77】
前記核酸プロドラッグのX部分の少なくとも50%が、独立して−OCHCHS−S(O)10、−OCHCHS−SCHCHOH、−OCHCHCOH、
【化41】


から選択され;ここで、R10は1〜4個の炭素原子を有するアルキル基であり;R11はアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、またはシクロアルキルであり;ならびにR12は水素またはアルキルである、請求項75記載の方法。
【請求項78】
前記核酸プロドラッグのX部分の少なくとも90%が、独立して−OCHCHS−S(O)10、−OCHCHS−SCHCHOH、−OCHCHCOH、
【化42】


から選択され;ここで、R10は1〜4個の炭素原子を有するアルキル基であり;R11はアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、またはシクロアルキルであり;ならびにR12は水素またはアルキルである、請求項75記載の方法。
【請求項79】
各場合のXが、独立して
【化43】


から選択され;ここで、R10は1〜4個の炭素原子を有するアルキル基であり;R11はアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、またはシクロアルキルであり;ならびにR12は水素またはアルキルである、請求項75記載の方法。
【請求項80】
10がメチルである、請求項75記載の方法。
【請求項81】
11がメチルである、請求項75記載の方法。
【請求項82】
12がメチルである、請求項75記載の方法。
【請求項83】
前記式2の化合物の各X−ホスホネート部分が、31P NMR分光法または逆相HPLCにより決定して、98%超のジアステレオマー純度である、請求項75記載の方法。
【請求項84】
各X−ホスホネート部分がR立体配置を有する、請求項75記載の方法。
【請求項85】
各X−ホスホネート部分がS立体配置を有する、請求項75記載の方法。
【請求項86】
各X−ホスホネートが独立してR立体配置またはS立体配置を有する、請求項75記載の方法。
【請求項87】
前記癌が膵臓癌である、請求項75記載の方法。
【請求項88】
前記化合物が下記式を有し:
【化44】


式中、各Aはアデニンであり、各R11は独立してアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、およびシクロアルキルから選択される、請求項75または87記載の方法。
【請求項89】
前記化合物が下記式を有する、請求項88記載の方法:
【化45】

【請求項90】
下記式を有する、化合物またはその薬学的に許容される塩:
【化46】


(式中、各Aはアデニンであり;少なくとも1つのX部分は、−OCHCHS−S(O)10、−OCHCHS−SCHCHOH、−OCHCHCOH、
【化47】


であり;ここで、R10は1〜4個の炭素原子を有するアルキル基であり;R11はアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、またはシクロアルキルであり;ならびにR12は水素またはアルキルである)。
【請求項91】
前記核酸プロドラッグの少なくとも2つのX部分が独立して、−OCHCHS−S(O)10、−OCHCHS−SCHCHOH、−OCHCHCOH、
【化48】


から選択され;ここで、R10は1〜4個の炭素原子を有するアルキル基であり;R11はアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、またはシクロアルキルであり;ならびにR12は水素またはアルキルである、請求項90記載の化合物。
【請求項92】
前記核酸プロドラッグの少なくとも3つのX部分が独立して、−OCHCHS−S(O)10、−OCHCHS−SCHCHOH、−OCHCHCOH、
【化49】


から選択され;ここで、R10は1〜4個の炭素原子を有するアルキル基であり;R11はアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、またはシクロアルキルであり;ならびにR12は水素またはアルキルである、請求項90記載の化合物。
【請求項93】
前記核酸プロドラッグの各X部分が独立して、−OCHCHS−S(O)10、−OCHCHS−SCHCHOH、−OCHCHCOH、
【化50】


から選択され;ここで、R10は1〜4個の炭素原子を有するアルキル基であり;R11はアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、またはシクロアルキルであり;ならびにR12は水素またはアルキルである、請求項90記載の化合物。
【請求項94】
下記式を有する、請求項90記載の化合物:
【化51】


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2012−532199(P2012−532199A)
【公表日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−519668(P2012−519668)
【出願日】平成22年7月6日(2010.7.6)
【国際出願番号】PCT/US2010/041068
【国際公開番号】WO2011/005761
【国際公開日】平成23年1月13日(2011.1.13)
【出願人】(512004718)オントリー、インコーポレイテッド (1)
【Fターム(参考)】