説明

新規除草剤

式I


{式中、置換基は請求項1に規定したとおりのものである}の化合物は、除草剤としての使用に好適である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規な、除草剤として活性な環状ジオン及びその誘導体、それらの調製方法、それらの化合物を含んでなる組成物、並びに雑草の防除、特に有用植物の作物中の雑草の防除、又は望ましくない植物成長の阻害におけるそれらの使用に関する。
【背景技術】
【0002】
除草活性を有する環状ジオンは、例えばWO08/071405及びWO08/145336中に記載されている。
除草剤特性及び成長阻害特性を有する新規環状ジオン及びその誘導体が、ここで見出された。
【発明の概要】
【0003】
従って、本発明は、以下の式I:
【0004】
【化1】

【0005】
{式中、
Aは、窒素、酸素、及び硫黄から選択されたヘテロ原子を含有する、未置換のもしくは置換された単環式又は二環式アリール又はヘテロアリールであり、
1は、メチル、エチル、n‐プロピル、イソプロピル、シクロプロピル、ハロメチル、ハロエチル、ビニル、プロペニル、エチニル、プロピニル、ハロゲン、メトキシ、エトキシ、ハロメトキシ又はハロエトキシであり、
2及びR3は、互いに独立に、水素、メチル、エチル、n‐プロピル、イソプロピル、シクロプロピル、ハロメチル、ハロエチル、ビニル、プロペニル、エチニル、プロピニル、ハロゲン、メトキシ、エトキシ、ハロメトキシ又はハロエトキシであり、
【0006】
4、R5、R6及びR7は、互いに独立に、水素、C1‐C6アルキル、(C1‐C4アルコキシもしくはハロゲンで置換された)C1‐C6アルキル、C2‐C6アルケニル、(C1‐C4アルコキシもしくはハロゲンで置換された)C2‐C6アルケニル、C2‐C6アルキニル、(C1‐C4アルコキシもしくはハロゲンで置換された)C2‐C6アルキニル、C3‐C7シクロアルキル、(C1‐C4アルキルもしくはC1‐C4アルコキシで置換された)C3‐C7シクロアルキル、C5‐C7シクロアルケニル、(C1‐C4アルキルもしくはC1‐C4アルコキシで置換された)C5‐C7シクロアルケニル、ヘテロシクリル又は(C1‐C4アルキルもしくはC1‐C4アルコキシで置換された)ヘテロシクリルであるか、又は
【0007】
4及びR5、又はR6及びR7は、それらが結合する原子と一緒になって、(窒素、酸素もしくは硫黄から選択された1つもしくは2つのヘテロ原子を含有する)5〜8員のスピロ‐カルボシクリル又はスピロ‐ヘテロシクリルを形成するか、又は
5及びR6は、それらが結合する原子と一緒になって、(窒素、酸素もしくは硫黄から選択された1つもしくは2つのヘテロ原子を含有する)5〜8員のカルボシクリル又はヘテロシクリルを形成し、
Yは、O、S(O)n、C=O、CR89又はCR1011CR1213であり、
nは、0、1又は2であり、
【0008】
8及びR9は、互いに独立に、水素、C1‐C6アルキル、(C1‐C4アルコキシもしくはハロゲンで置換された)C1‐C6アルキル、C2‐C6アルケニル、(C1‐C4アルコキシもしくはハロゲンで置換された)C2‐C6アルケニル、C2‐C6アルキニル、(C1‐C4アルコキシもしくはハロゲンで置換された)C2‐C6アルキニル、C3‐C7シクロアルキル、(C1‐C4アルキルもしくはC1‐C4アルコキシで置換された)C3‐C7シクロアルキル、C5‐C7シクロアルケニル、(C1‐C4アルキルもしくはC1‐C4アルコキシで置換された)C5‐C7シクロアルケニル、ヘテロシクリル又は(C1‐C4アルキルもしくはC1‐C4アルコキシで置換された)ヘテロシクリルであるか、又は
【0009】
8及びR9は、それらが結合する原子と一緒になって、(窒素、酸素もしくは硫黄から選択された1つもしくは2つのヘテロ原子を含有する)5〜8員のスピロ‐カルボシクリル又はスピロ‐ヘテロシクリルを形成し、並びに
10、R11、R12及びR13は、互いに独立に、水素、C1‐C6アルキル又はC1‐C6アルコキシであり、そして
Gは、水素であるか、又は農業的に許容される金属、スルホニウム、アンモニウムもしくは潜在性(latentiating)基である}の化合物に関する。
【0010】
式Iの化合物の置換基の定義において、単独の又はより大きな基(アルコキシ、アルキルチオ、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニル、アルキルアミノカルボニル、ジアルキルアミノカルボニルなど)の一部としてのそれぞれのアルキル部分は、直鎖又は分岐鎖であるので、例えば、メチル、エチル、n‐プロピル、n‐ブチル、n‐ペンチル、n‐ヘキシル、イソプロピル、n‐ブチル、sec‐ブチル、イソブチル、tert‐ブチル又はネオペンチルである。前記アルキル基は、好適にはC1‐C6アルキル基であるが、好ましくはC1‐C4アルキル又はC1‐C3アルキル基と、より好ましくはC1‐C2アルキル基である。
【0011】
アルケニル及びアルキニル部分は、直鎖又は分岐鎖の形態の可能性があり、当該アルケニル部分は、必要に応じて、(E)又は(Z)立体配置のいずれかの形態をとることができる。例としては、ビニル、アリル及びプロパルギルがある。アルケニル及びアルキニル部分は、1つ又は複数の二重結合及び/又は三重結合を任意の組み合わせで含むことができる。アレニル及びアルキニルアルケニルは、これらの用語に含まれると解される。
ハロゲンは、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素である。
【0012】
ハロアルキル基は、同じであっても異なっていてもよい、1つ又は複数のハロゲン原子、例えばCF3、CF2Cl、CF2H、CCl2H、FCH2、ClCH2、BrCH2、CH3CHF、(CH32CF、CF3CH2又はCHF2CH2で置換されるアルキル基である。
明細書との関連において、「アリール」という用語は、単環式又は二環式の可能性がある環系を指す。そのような環の例には、フェニル及びナフチルが挙げられる。好ましいアリール基はフェニルである。
【0013】
「ヘテロアリール」という用語は、好ましくは少なくとも1つのヘテロ原子を含有し、かつ、単環又は2つの縮合環から成る芳香族環系を指す。好ましくは、窒素、酸素、及び硫黄から好ましくは選択されるヘテロ原子を、単環では最大3つ、そして二環系では最大4つまで含有する。そのような基の例には、フリル、チエニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、1,2,3‐トリアゾリル、1,2,4‐トリアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、1,2,4‐オキサジアゾリル、1,3,4‐オキサジアゾリル、1,2,5‐オキサジアゾリル、1,2,3‐チアジアゾリル、1,2,4‐チアジアゾリル、1,3,4‐チアジアゾリル、1,2,5‐チアジアゾリル、ピリジル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニル、1,2,3‐トリアジニル、1,2,4‐トリアジニル、1,3,5‐トリアジニル、ベンゾフリル、ベンズイソフリル、ベンゾチエニル、ベンズイソチエニル、インドリル、イソインドリル、インダゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンズイソチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンズイミダゾリル、2,1,3‐ベンズオキサジアゾール、キノリニル、イソキノリニル、シンノリニル、フタラジニル、キナゾリニル、キノキサリニル、ナフチリジニル、ベンゾトリアジニル、プリニル、プテリジニル及びインドリジニルが含まれる。
【0014】
「ヘテロシクリル」という用語は、O、S及びNから選択された1つ又は複数の(好ましくは1つ又は2つの)ヘテロ原子を含めた最大7つの原子を含む、非芳香族の、好ましくは単環式又は二環式環系を好ましくは指す。そのような環の例には、テトラヒドロピラン、1,3‐ジオキソラン、オキセタン、テトラヒドロフラン、モルホリン、チオモルホリン及びピペラジンが含まれる。
【0015】
シクロアルキルには、好ましくはシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル及びシクロヘキシルが含まれる。
シクロアルキルアルキルは、優先的にシクロプロピルメチルである。シクロアルケニルには、好ましくはシクロペンテニル及びシクロヘキセニルが含まれる。
炭素環式環には、アリール、シクロアルキル又は炭素環式基、及びシクロアルケニル基が含まれる。
【0016】
存在する場合には、アリール、ヘテロアリール及び炭素環の任意の置換基は、好ましくは、ハロゲン、ニトロ、シアノ、ローダノ、イソチオシアナート、C1‐C6アルキル、C1‐C6ハロアルキル、C1‐C6アルコキシ(C1‐C6)アルキル、C2‐C6アルケニル、C2‐C6ハロアルケニル、C2‐C6アルキニル、C3‐C7シクロアルキル(それ自体がC1‐C6アルキル又はハロゲンで場合により置換される)、C5‐C7シクロアルケニル(それ自体がC1‐C6アルキル又はハロゲンで場合により置換される)、ヒドロキシ、C1‐C10アルコキシ、C1‐C10アルコキシ(C1‐C10)アルコキシ、トリ(C1‐C4)アルキルシリル(C1‐C6)アルコキシ、C1‐C6アルコキシカルボニル(C1‐C10)アルコキシ、C1‐C10ハロアルコキシ、アリール(C1‐C4)アルコキシ(ここで、当該アリール基は、ハロゲン又はC1‐C6アルキルで場合により置換される)、C3‐C7シクロアルキルオキシ(ここで、当該シクロアルキル基は、C1‐C6アルキル又はハロゲンで場合により置換される)、C3‐C10アルケニルオキシ、C3‐C10アルキニルオキシ、メルカプト、C1‐C10アルキルチオ、
【0017】
1‐C10ハロアルキルチオ、アリール(C1‐C4)アルキルチオ、C3‐C7シクロアルキルチオ(ここで、当該シクロアルキル基は、C1‐C6アルキル又はハロゲンで場合により置換される)、トリ(C1‐C4)‐アルキルシリル(C1‐C6)アルキルチオ、アリールチオ、C1‐C6アルキルスルホニル、C1‐C6ハロアルキルスルホニル、C1‐C6アルキルスルフィニル、C1‐C6ハロアルキルスルフィニル、アリールスルホニル、トリ(C1‐C4)アルキルシリル、アリールジ(C1‐C4)アルキルシリル、C1‐C4アルキルジアリールシリル、トリアリールシリル、C1‐C10アルキルカルボニル、HO2C、C1‐C10アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、C1‐C6アルキルアミノカルボニル、
【0018】
ジ(C1‐C6アルキル)‐アミノカルボニル、N‐(C1‐C3アルキル)‐N‐(C1‐C3アルコキシ)アミノカルボニル、C1‐C6アルキルカルボニルオキシ、アリールカルボニルオキシ、ジ(C1‐C6)アルキルアミノカルボニルオキシ、アリール(それ自体がC1‐C6アルキル又はハロゲンで場合により置換される)、ヘテロアリール(それ自体がC1‐C6アルキル又はハロゲンで場合により置換される)、ヘテロシクリル(それ自体がC1‐C6アルキル又はハロゲンで場合により置換される)、アリールオキシ(ここで、当該アリール基は、C1‐C6アルキル又はハロゲンで場合により置換される)、ヘテロアリールオキシ(ここで、当該ヘテロアリール基は、C1‐C6アルキル又はハロゲンによって場合により置換される)、ヘテロシクリルオキシ(ここで、当該ヘテロシクリル基は、C1‐C6アルキル又はハロゲンによって任意に置換される)、
【0019】
アミノ、C1‐C6アルキルアミノ、ジ(C1‐C6)アルキルアミノ、C1‐C6アルキルカルボニルアミノ、N‐(C1‐C6)アルキルカルボニル‐N‐(C1‐C6)アルキルアミノ、アリールカルボニル(ここで、当該アリール基は、それ自体がハロゲン又はC1‐C6アルキルで任意に置換される)から独立に選択されるか、あるいは、アリールもしくはヘテロアリール系上の隣接する2つの位置が、環化されて、5、6もしくは7員の炭素環又はヘテロ環を形成してもよく、それ自体がハロゲン又はC1‐C6アルキルで任意に置換される。
【0020】
アリール又はヘテロアリールのための更なる置換基には、アリールカルボニルアミノ(ここで、当該アリール基は、C1‐C6アルキル又はハロゲンで置換される)、(C1‐C6)アルコキシカルボニルアミノ、(C1‐C6)アルコキシカルボニル‐N‐(C1‐C6)アルキルアミノ、アリールオキシカルボニルアミノ(ここで、当該アリール基は、C1‐C6アルキル又はハロゲンで置換される)、アリールオキシカルボニル‐N‐(C1‐C6)アルキルアミノ(ここで、当該アリール基は、C1‐C6アルキル又はハロゲンで置換される)、アリールスルホニルアミノ(ここで、当該アリール基は、C1‐C6アルキル又はハロゲンで置換される)、アリールスルホニル‐N‐(C1‐C6)アルキルアミノ(ここで、当該アリール基は、C1‐C6アルキル又はハロゲンで置換される)、アリール‐N‐(C1‐C6)アルキルアミノ(ここで、当該アリール基は、C1‐C6アルキル又はハロゲンで置換される)、アリルアミノ(ここで、当該アリール基は、C1‐C6アルキル又はハロゲンで置換される)、
【0021】
ヘテロアリールアミノ(ここで、当該ヘテロアリール基は、C1‐C6アルキル又はハロゲンで置換される)、ヘテロシクリルアミノ(ここで、当該ヘテロシクリル基は、C1‐C6アルキル又はハロゲンで置換される)、アミノカルボニルアミノ、C1‐C6アルキルアミノカルボニルアミノ、ジ(C1‐C6)アルキルアミノカルボニルアミノ、アリールアミノカルボニルアミノ(ここで、当該アリール基は、C1‐C6アルキル又はハロゲンで置換される)、アリール‐N‐(C1‐C6)アルキルアミノカルボニルアミノ(ここで、当該アリール基は、C1‐C6アルキル又はハロゲンで置換される)、C1‐C6アルキルアミノカルボニル‐N‐(C1‐C6)アルキルアミノ、ジ(C1‐C6)アルキルアミノカルボニル‐N‐(C1‐C6)アルキルアミノ、アリールアミノカルボニル‐N‐(C1‐C6)アルキルアミノ(ここで、当該アリール基は、C1‐C6アルキル又はハロゲンで置換される)、及びアリール‐N‐(C1‐C6)アルキルアミノカルボニル‐N‐(C1‐C6)アルキルアミノ(ここで、当該アリール基は、C1‐C6アルキル又はハロゲンで置換される)が含まれる。
【0022】
本発明はさらに、式Iの化合物が遷移金属、アルカリ金属及びアルカリ土類金属塩基、アミン、第四級アンモニウム塩基又は第三級スルホニウム塩基と共に形成することができる農業的に許容される塩にも関する。遷移金属、アルカリ金属及びアルカリ土類金属の塩形成剤の中でも、銅、鉄、リチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム及びカルシウムの水酸化物を特記すべきであるが、好ましくはナトリウム及びカリウムの水酸化物、重炭酸塩及び炭酸塩を特記するべきである。
【0023】
アンモニウム塩形成に好適なアミンの例には、アンモニア、並びに第一、第二及び第三C1‐C18アルキルアミン、C1‐C4ヒドロキシアルキルアミン及びC2‐C4アルコキシアルキルアミンが含まれ、例えばメチルアミン、エチルアミン、n‐プロピルアミン、イソプロピルアミン、4つのブチルアミン異性体、n‐アミルアミン、イソアミルアミン、ヘキシルアミン、ヘプチルアミン、オクチルアミン、ノニルアミン、デシルアミン、ペンタデシルアミン、ヘキサデシルアミン、ヘプタデシルアミン、オクタデシルアミン、メチルエチルアミン、メチルイソプロピルアミン、メチルヘキシルアミン、メチルノニルアミン、メチルペンタデシルアミン、メチルオクタデシルアミン、エチルブチルアミン、
【0024】
エチルヘプチルアミン、エチルオクチルアミン、ヘキシルヘプチルアミン、ヘキシルオクチルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジ‐n‐プロピルアミン、ジ‐イソプロピルアミン、ジ‐n‐ブチルアミン、ジ‐n‐アミルアミン、ジ‐イソアミルアミン、ジヘキシルアミン、ジヘプチルアミン、ジオクチルアミン、エタノールアミン、n‐プロパノールアミン、イソプロパノールアミン、N,N‐ジエタノールアミン、N‐エチルプロパノールアミン、N‐ブチルエタノールアミン、アリルアミン、n‐ブタ‐2‐エニルアミン、n‐ペンタ‐2‐エニルアミン、2,3‐ジメチルブタ‐2‐エニルアミン、ジブタ‐2‐エニルアミン、n‐ヘキサ‐2‐エニルアミン、プロピレンジアミン、
【0025】
トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリ‐n‐プロピルアミン、トリ‐イソプロピルアミン、トリ‐n‐ブチルアミン、トリ‐イソブチルアミン、トリ‐sec‐ブチルアミン、トリ‐n‐アミルアミン、メトキシエチルアミン及びエトキシエチルアミン;複素環式アミン、例えばピリジン、キノリン、イソキノリン、モルホリン、ピペリジン、ピロリジン、インドリン、キヌクリジン及びアゼピン;第一アリールアミン、例えばアニリン、メトキシアニリン、エトキシアニリン、o‐、m‐及びp‐トルイジン、フェニレンジアミン、ベンジジン、ナフチルアミン並びにo‐、m‐及びp‐クロロアニリンが含まれるが;特にトリエチルアミン、イソプロピルアミン及びジイソプロピルアミンである。
【0026】
塩形成に好適な好ましい第四級アンモニウム塩基は、例えば、式[N(Rabcd]OHに相当し、ここでRa、Rb、Rc及びRdは互いに独立に水素又はC1‐C4アルキルである。別の陰イオンを有する更なる好適なテトラアルキルアンモニウム塩基は、例えば陰イオン交換反応によって得ることができる。
【0027】
塩形成に好適な好ましい第三スルホニウム塩基は、例えば式[SRefg]OHに相当し、ここで、Re、Rf及びRgは互いに独立にC1‐C4アルキルである。水酸化トリメチルスルホニウムが特に好まれる。好適なスルホニウム塩基は、ハロゲン化アルキルとチオエーテル、特にジアルキルスルフィドの反応と、それに続く陰イオン交換反応による好適な塩基、例えば水酸化物、への転換から入手できる。
【0028】
Gが先に触れたとおり金属、アンモニウム又はスルホニウムであり、従って陽イオンを表すところの式Iの化合物において、対応する負の電荷は、O‐C=C‐C=Oユニットに相対する向こう側に主に非局在すると解されるべきである。
本発明による式Iの化合物はさらに、塩形成の間に形成される可能性がある水和物をも含む。
【0029】
潜在性(latentiating)基Gは、処理される領域又は植物への施用中又はその後に、式Iの化合物{式中、GはHである}を与えるための生物化学的、化学的又は物理的な方法の1つ又はその組み合わせによって除去することができるように選択される。これらの方法の例には、酵素的切断、化学的加水分解及び光分解が含まれる。こういった潜在性基Gを有する化合物は、一定の利点、例えば処理された植物の角皮の改善された浸透、増大した作物の耐性、他の除草剤、除草剤薬害軽減剤、植物成長制御剤、殺真菌剤又は殺虫剤を含有する処方混合物における改善された適合性もしくは安定性、又は土壌における低下した浸出を提供することができる。
【0030】
潜在性基Gは、好ましくは、C1‐C8アルキル、C2‐C8ハロアルキル、フェニルC1‐C8アルキル(ここで、当該フェニルはC1‐C3アルキル、C1‐C3ハロアルキル、C1‐C3アルコキシ、C1‐C3ハロアルコキシ、C1‐C3アルキルチオ、C1‐C3アルキルスルフィニル、C1‐C3アルキルスルホニル、ハロゲン、シアノもしくはニトロで任意に置換されていてよい)、ヘテロアリールC1‐C8アルキル(ここで、当該ヘテロアリールは、C1‐C3アルキル、C1‐C3ハロアルキル、C1‐C3アルコキシ、C1‐C3ハロアルコキシ、C1‐C3アルキルチオ、C1‐C3アルキルスルフィニル、C1‐C3アルキルスルホニル、ハロゲン、シアノもしくはニトロで任意に置換されていてよい)、C3‐C8アルケニル、C3‐C8ハロアルケニル、C3‐C8アルキニル、C(Xa)‐Ra、C(Xb)‐Xc‐Rb、C(Xd)‐N(Rc)‐Rd、‐SO2‐Re、‐P(Xe)(Rf)‐Rg又はCH2‐Xf‐Rhであり、式中、Xa、Xb、Xc、Xd、Xe及びXfは、互いに独立に、酸素又は硫黄であり;
【0031】
aは、H、C1‐C18アルキル、C2‐C18アルケニル、C2‐C18アルキニル、C1‐C10ハロアルキル、C1‐C10シアノアルキル、C1‐C10ニトロアルキル、C1‐C10アミノアルキル、C1‐C5アルキルアミノ(C1‐C5)アルキル、C2‐C8ジアルキルアミノ(C1‐C5)アルキル、C3‐C7シクロアルキル(C1‐C5)アルキル、C1‐C5アルコキシ(C1‐C5)アルキル、C3‐C5アルケニルオキシ(C1‐C5)アルキル、C3‐(C1‐C5)オキシアルキル、C1‐C5アルキルチオ(C1‐C5)アルキル、C1‐C5アルキルスルフィニル(C1‐C5)アルキル、C1‐C5アルキルスルホニル(C1‐C5)アルキル、C2‐C8アルキリデンアミノオキシ(C1‐C5)アルキル、C1‐C5アルキルカルボニル(C1‐C5)アルキル、C1‐C5アルコキシカルボニル(C1‐C5)アルキル、アミノカルボニル(C1‐C5)アルキル、
【0032】
1‐C5アルキルアミノカルボニル(C1‐C5)アルキル、C2‐C8ジアルキルアミノカルボニル(C1‐C5)アルキル、C1‐C5アルキルカルボニルアミノ(C1‐C5)アルキル、N‐(C1‐C5)アルキルカルボニル‐N‐(C1‐C5)アルキルアミノ(C1‐C5)アルキル、C3‐C6トリアルキルシリル(C1‐C5)アルキル、フェニル(C1‐C5)アルキル(ここで、当該フェニルはC1‐C3アルキル、C1‐C3ハロアルキル、C1‐C3アルコキシ、C1‐C3ハロアルコキシ、C1‐C3アルキルチオ、C1‐C3アルキルスルフィニル、C1‐C3アルキルスルホニル、ハロゲン、シアノ、又はニトロで任意に置換されていてよい)、ヘテロアリール(C1‐C5)アルキル(ここで、当該ヘテロアリールは、C1‐C3アルキル、C1‐C3ハロアルキル、C1‐C3アルコキシ、C1‐C3ハロアルコキシ、C1‐C3アルキルチオ、C1‐C3アルキルスルフィニル、C1‐C3アルキルスルホニル、ハロゲン、シアノ、又はニトロで任意に置換されていてよい)、C2‐C5ハロアルケニル、C3‐C8シクロアルキル、フェニルもしくは(C1‐C3アルキル、C1‐C3ハロアルキル、C1‐C3アルコキシ、C1‐C3ハロアルコキシ、ハロゲン、シアノもしくはニトロで置換された)フェニル、ヘテロアリールもしくは(C1‐C3アルキル、C1‐C3ハロアルキル、C1‐C3アルコキシ、C1‐C3ハロアルコキシ、ハロゲン、シアノもしくはニトロで置換された)ヘテロアリールであり、
【0033】
bは、C1‐C18アルキル、C3‐C18アルケニル、C3‐C18アルキニル、C2‐C10ハロアルキル、C1‐C10シアノアルキル、C1‐C10ニトロアルキル、C2‐C10アミノアルキル、C1‐C5アルキルアミノ(C1‐C5)アルキル、C2‐C8ジアルキルアミノ(C1‐C5)アルキル、C3‐C7シクロアルキル(C1‐C5)アルキル、C1‐C5アルコキシ(C1‐C5)アルキル、C3‐C5アルケニルオキシ(C1‐C5)アルキル、C3‐C5アルキニルオキシ(C1‐C5)アルキル、C1‐C5アルキルチオ(C1‐C5)アルキル、C1‐C5アルキルスルフィニル(C1‐C5)アルキル、C1‐C5アルキルスルホニル(C1‐C5)アルキル、C2‐C8アルキリデンアミノオキシ(C1‐C5)アルキル、C1‐C5アルキルカルボニル(C1‐C5)アルキル、C1‐C5アルコキシカルボニル(C1‐C5)アルキル、アミノカルボニル(C1‐C5)アルキル、C1‐C5アルキルアミノカルボニル(C1‐C5)アルキル、
【0034】
2‐C8ジアルキルアミノカルボニル(C1‐C5)アルキル、C1‐C5アルキルカルボニルアミノ(C1‐C5)アルキル、N‐(C1‐C5)アルキルカルボニル‐N‐(C1‐C5)アルキルアミノ(C1‐C5)アルキル、C3‐C6トリアルキルシリル(C1‐C5)アルキル、フェニル(C1‐C5)アルキル(ここで、当該フェニルは、C1‐C3アルキル、C1‐C3ハロアルキル、C1‐C3アルコキシ、C1‐C3ハロアルコキシ、C1‐C3アルキルチオ、C1‐C3アルキルスルフィニル、C1‐C3アルキルスルホニル、ハロゲン、シアノ、又はニトロで任意に置換されていてよい)、ヘテロアリールC1‐C5アルキル(ここで、当該ヘテロアリールは、C1‐C3アルキル、C1‐C3ハロアルキル、C1‐C3アルコキシ、C1‐C3ハロアルコキシ、C1‐C3アルキル‐チオ、C1‐C3アルキルスルフィニル、C1‐C3アルキルスルホニル、ハロゲン、シアノ、又はニトロで任意に置換されていてよい)、C3‐C5ハロアルケニル、C3‐C8シクロアルキル、フェニルもしくは(C1‐C3アルキル、C1‐C3ハロアルキル、C1‐C3アルコキシ、C1‐C3ハロアルコキシ、ハロゲン、シアノもしくはニトロで置換された)フェニル、ヘテロアリールもしくは(C1‐C3アルキル、C1‐C3ハロアルキル、C1‐C3アルコキシ、C1‐C3ハロアルコキシ、ハロゲン、シアノもしくはニトロで置換された)ヘテロアリールであり、
【0035】
c及びRdは、各々互いに独立に、水素、C1‐C10アルキル、C3‐C10アルケニル、C3‐C10アルキニル、C2‐C10ハロアルキル、C1‐C10シアノアルキル、C1‐C10ニトロアルキル、C1‐C10アミノアルキル、C1‐C5アルキルアミノ(C1‐C5)アルキル、C2‐C8ジアルキルアミノ(C1‐C5)アルキル、C3‐C7シクロアルキル(C1‐C5)アルキル、C1‐C5アルコキシ(C1‐C5)アルキル、C3‐C5アルケニルオキシ(C1‐C5)アルキル、C3‐C5アルキニルオキシ(C1‐C5)アルキル、C1‐C5アルキルチオ(C1‐C5)アルキル、C1‐C5アルキルスルフィニル(C1‐C5)アルキル、C1‐C5アルキルスルホニル(C1‐C5)アルキル、C2‐C8アルキリデンアミノオキシ(C1‐C5)アルキル、C1‐C5アルキルカルボニル(C1‐C5)アルキル、C1‐C5アルコキシカルボニル(C1‐C5)アルキル、アミノカルボニル(C1‐C5)アルキル、C1‐C5アルキルアミノカルボニル(C1‐C5)アルキル、C2‐C8ジアルキルアミノカルボニル(C1‐C5)アルキル、C1‐C5アルキルカルボニルアミノ(C1‐C5)アルキル、N‐(C1‐C5)アルキルカルボニル‐N‐(C2‐C5)アルキルアミノアルキル、C3‐C6トリアルキルシリル(C1‐C5)アルキル、
【0036】
フェニル(C1‐C5)アルキル(ここで、当該フェニルはC1‐C3アルキル、C1‐C3ハロアルキル、C1‐C3アルコキシ、C1‐C3ハロアルコキシ、C1‐C3アルキルチオ、C1‐C3アルキルスルフィニル、C1‐C3アルキルスルホニル、ハロゲン、シアノ、又はニトロで任意に置換されていてよい)、ヘテロアリール(C1‐C5)アルキル(ここで、当該ヘテロアリールはC1‐C3アルキル、C1‐C3ハロアルキル、C1‐C3アルコキシ、C1‐C3ハロアルコキシ、C1‐C3アルキルチオ、C1‐C3アルキルスルフィニル、C1‐C3アルキルスルホニル、ハロゲン、シアノ、又はニトロで任意に置換されていてよい)、C2‐C5ハロアルケニル、C3‐C8シクロアルキル、フェニルもしくは(C1‐C3アルキル、C1‐C3ハロアルキル、C1‐C3アルコキシ、C1‐C3ハロアルコキシ、ハロゲン、シアノもしくはニトロで置換された)フェニル、ヘテロアリールもしくは(C1‐C3アルキル、C1‐C3ハロアルキル、
【0037】
1‐C3アルコキシ、C1‐C3ハロアルコキシ、ハロゲン、シアノもしくはニトロで置換された)ヘテロアリール、ヘテロアリールアミノもしくは(C1‐C3アルキル、C1‐C3ハロアルキル、C1‐C3アルコキシ、C1‐C3ハロアルコキシ、ハロゲン、シアノもしくはニトロで置換された)ヘテロアリールアミノ、ジヘテロアリールアミノもしくは(C1‐C3アルキル、C1‐C3ハロアルキル、C1‐C3アルコキシ、C1‐C3ハロアルコキシ、ハロゲン、シアノもしくはニトロで置換された)ジヘテロアリールアミノ、フェニルアミノもしくは(C1‐C3アルキル、C1‐C3ハロアルキル、C1‐C3アルコキシ、C1‐C3ハロアルコキシ、ハロゲン、シアノもしくはニトロで置換された)フェニルアミノ、ジフェニルアミノもしくは(C1‐C3アルキル、C1‐C3ハロアルキル、C1‐C3アルコキシ、C1‐C3ハロアルコキシ、ハロゲン、シアノもしくはニトロで置換された)ジフェニルアミノ、又はC3‐C7シクロアルキルアミノ、ジ‐C3‐C7シクロアルキルアミノもしくはC3‐C7シクロアルコキシであるか、あるいはRc及びRdは、一緒に結合して、O又はSから選択される1つのヘテロ原子を任意に含有する3〜7員環を形成し、
【0038】
eは、C1‐C10アルキル、C2‐C10アルケニル、C2‐C10アルキニル、C1‐C10ハロアルキル、C1‐C10シアノアルキル、C1‐C10ニトロアルキル、C1‐C10アミノアルキル、C1‐C5アルキルアミノ(C1‐C5)アルキル、C2‐C8ジアルキルアミノ(C1‐C5)アルキル、C3‐C7シクロアルキル(C1‐C5)アルキル、C1‐C5アルコキシ(C1‐C5)アルキル、C3‐C5アルケニルオキシ(C1‐C5)アルキル、C3‐C5アルキニルオキシ(C1‐C5)アルキル、C1‐C5アルキルチオ(C1‐C5)アルキル、C1‐C5アルキルスルフィニル(C1‐C5)アルキル、C1‐C5アルキルスルホニル(C1‐C5)アルキル、C2‐C8アルキリデンアミノオキシ(C1‐C5)アルキル、C1‐C5アルキルカルボニル(C1‐C5)アルキル、C1‐C5アルコキシカルボニル(C1‐C5)アルキル、アミノカルボニル(C1‐C5)アルキル、C1‐C5アルキルアミノカルボニル(C1‐C5)アルキル、
【0039】
2‐C8ジアルキルアミノカルボニル(C1‐C5)アルキル、C1‐C5アルキルカルボニルアミノ(C1‐C5)アルキル、N‐(C1‐C5)アルキルカルボニル‐N‐(C1‐C5)アルキルアミノ(C1‐C5)アルキル、C3‐C6トリアルキルシリル(C1‐C5)アルキル、フェニル(C1‐C5)アルキル(ここで、当該フェニルは、C1‐C3アルキル、C1‐C3ハロアルキル、C1‐C3アルコキシ、C1‐C3ハロアルコキシ、C1‐C3アルキルチオ、C1‐C5アルキルスルフィニル、C1‐C3アルキルスルホニル、ハロゲン、シアノ、又はニトロで任意に置換されていてよく)、ヘテロアリール(C1‐C5)アルキル(ここで、当該ヘテロアリールはC1‐C3アルキル、C1‐C3ハロアルキル、C1‐C3アルコキシ、C1‐C3ハロアルコキシ、C1‐C3アルキルチオ、C1‐C3アルキルスルフィニル、C1‐C3アルキルスルホニル、ハロゲン、シアノ、又はニトロで任意に置換されていてよく)、C2‐C5ハロアルケニル、
【0040】
3‐C8シクロアルキル、フェニルもしくは(C1‐C3アルキル、C1‐C3ハロアルキル、C1‐C3アルコキシ、C1‐C3ハロアルコキシ、ハロゲン、シアノもしくはニトロで置換された)フェニル、ヘテロアリールもしくは(C1‐C3アルキル、C1‐C3ハロアルキル、C1‐C3アルコキシ、C1‐C3ハロアルコキシ、ハロゲン、シアノもしくはニトロで置換された)ヘテロアリール、ヘテロアリールアミノもしくは(C1‐C3アルキル、C1‐C3ハロアルキル、
【0041】
1‐C3アルコキシ、C1‐C3ハロアルコキシ、ハロゲン、シアノもしくはニトロで置換された)ヘテロアリールアミノ、ジヘテロアリールアミノもしくは(C1‐C3アルキル、C1‐C3ハロアルキル、C1‐C3アルコキシ、C1‐C3ハロアルコキシ、ハロゲン、シアノもしくはニトロで置換された)ジヘテロアリールアミノ、フェニルアミノもしくは(C1‐C3アルキル、C1‐C3ハロアルキル、C1‐C3アルコキシ、C1‐C3ハロアルコキシ、ハロゲン、シアノもしくはニトロで置換された)フェニルアミノ、ジフェニルアミノもしくは(C1‐C3アルキル、C1‐C3ハロアルキル、C1‐C3アルコキシ、C1‐C3ハロアルコキシ、ハロゲン、シアノもしくはニトロで置換された)ジフェニルアミノ、又はC3‐C7シクロアルキルアミノ、ジC3‐C7シクロアルキルアミノ又はC3‐C7シクロアルコキシ、C1‐C10アルコキシ、C1‐C10ハロアルコキシ、C1‐C5アルキルアミノ又はC2‐C8ジアルキルアミノであり、
【0042】
f及びRgは、各々互いに独立に、C1‐C10アルキル、C2‐C10アルケニル、C2‐C10アルキニル、C1‐C10アルコキシ、C1‐C10ハロアルキル、C1‐C10シアノアルキル、C1‐C10ニトロアルキル、C1‐C10アミノアルキル、C1‐C5アルキルアミノ(C1‐C5)アルキル、C2‐C8ジアルキルアミノ(C1‐C5)アルキル、C3‐C7シクロアルキル(C1‐C5)アルキル、C1‐C5アルコキシ(C1‐C5)アルキル、C3‐C5アルケニルオキシ(C1‐C5)アルキル、C3‐C5アルキニルオキシ(C1‐C5)アルキル、C1‐C5アルキルチオ(C1‐C5)アルキル、C1‐C5アルキルスルフィニル(C1‐C5)アルキル、C1‐C5アルキルスルホニル(C1‐C5)アルキル、C2‐C8アルキリデンアミノオキシ(C1‐C5)アルキル、C1‐C5アルキルカルボニル(C1‐C5)アルキル、C1‐C5アルコキシカルボニル(C1‐C5)アルキル、アミノカルボニル(C1‐C5)アルキル、C1‐C5アルキルアミノカルボニル(C1‐C5)アルキル、C2‐C8ジアルキルアミノカルボニル(C1‐C5)アルキル、C1‐C5アルキルカルボニルアミノ(C1‐C5)アルキル、N‐(C1‐C5)アルキルカルボニル‐N‐(C2‐C5)アルキルアミノアルキル、C3‐C6トリアルキルシリル(C1‐C5)アルキル、
【0043】
フェニル(C1‐C5)アルキル(ここで、当該フェニルは、C1‐C3アルキル、C1‐C3ハロアルキル、C1‐C3アルコキシ、C1‐C3ハロアルコキシ、C1‐C3アルキルチオ、C1‐C3アルキルスルフィニル、C1‐C3アルキルスルホニル、ハロゲン、シアノ、又はニトロで任意に置換されていてよい)、ヘテロアリール(C1‐C5)アルキル(ここで、当該ヘテロアリールは、C1‐C3アルキル、C1‐C3ハロアルキル、C1‐C3アルコキシ、C1‐C3ハロアルコキシ、C1‐C3アルキルチオ、C1‐C3アルキルスルフィニル、C1‐C3アルキルスルホニル、ハロゲン、シアノ、又はニトロで任意に置換されていてよい)、C2‐C5ハロアルケニル、C3‐C8シクロアルキル、フェニルもしくは(C1‐C3アルキル、C1‐C3ハロアルキル、C1‐C3アルコキシ、C1‐C3ハロアルコキシ、ハロゲン、シアノもしくはニトロで置換された)フェニル、ヘテロアリールもしくは(C1‐C3アルキル、C1‐C3ハロアルキル、
【0044】
1‐C3アルコキシ、C1‐C3ハロアルコキシ、ハロゲン、シアノもしくはニトロで置換された)ヘテロアリール、ヘテロアリールアミノもしくは(C1‐C3アルキル、C1‐C3ハロアルキル、C1‐C3アルコキシ、C1‐C3ハロアルコキシ、ハロゲン、シアノもしくはニトロで置換された)ヘテロアリールアミノ、ジヘテロアリールアミノもしくは(C1‐C3アルキル、C1‐C3ハロアルキル、C1‐C3アルコキシ、C1‐C3ハロアルコキシ、ハロゲン、シアノもしくはニトロで置換された)ジヘテロアリールアミノ、フェニルアミノもしくは(C1‐C3アルキル、C1‐C3ハロアルキル、C1‐C3アルコキシ、C1‐C3ハロアルコキシ、ハロゲン、シアノもしくはニトロで置換された)フェニルアミノ、ジフェニルアミノもしくは(C1‐C3アルキル、C1‐C3ハロアルキル、C1‐C3アルコキシ、C1‐C3ハロアルコキシ、ハロゲン、シアノもしくはニトロで置換された)ジフェニルアミノ、又はC3‐C7シクロアルキルアミノ、ジC3‐C7シクロアルキルアミノ又はC3‐C7シクロアルコキシ、C1‐C10ハロアルコキシ、C1‐C5アルキルアミノ又はC2‐C8ジアルキルアミノ、ベンジルオキシ又はフェノキシ、ここで、当該ベンジル及びフェニル基はC1‐C3アルキル、C1‐C3ハロアルキル、C1‐C3アルコキシ、C1‐C3ハロアルコキシ、ハロゲン、シアノもしくはニトロで置換されていてもよく、そして
【0045】
hは、C1‐C10アルキル、C3‐C10アルケニル、C3‐C10アルキニル、C1‐C10ハロアルキル、C1‐C10シアノアルキル、C1‐C10ニトロアルキル、C2‐C10アミノアルキル、C1‐C5アルキルアミノ(C1‐C5)アルキル、C2‐C8ジアルキルアミノ(C1‐C5)アルキル、C3‐C7シクロアルキル(C1‐C5)アルキル、C1‐C5アルコキシ(C1‐C5)アルキル、C3‐C5アルケニルオキシ(C1‐C5)アルキル、C3‐C5アルキニルオキシ(C1‐C5)アルキル、C1‐C5アルキルチオ(C1‐C5)アルキル、C1‐C5アルキルスルフィニル(C1‐C5)アルキル、C1‐C5アルキルスルホニル(C1‐C5)アルキル、C2‐C8アルキリデンアミノオキシ(C1‐C5)アルキル、C1‐C5アルキルカルボニル(C1‐C5)アルキル、C1‐C5アルコキシカルボニル(C1‐C5)アルキル、アミノカルボニル(C1‐C5)アルキル、C1‐C5アルキルアミノカルボニル(C1‐C5)アルキル、
【0046】
2‐C8ジアルキルアミノカルボニル(C1‐C5)アルキル、C1‐C5アルキルカルボニルアミノ(C1‐C5)アルキル、N‐(C1‐C5)アルキルカルボニル‐N‐(C1‐C5)アルキルアミノ(C1‐C5)アルキル、C3‐C6トリアルキルシリル(C1‐C5)アルキル、フェニル(C1‐C5)アルキル(ここで、当該フェニルはC1‐C3アルキル、C1‐C3ハロアルキル、C1‐C3アルコキシ、C1‐C3ハロアルコキシ、C1‐C3アルキルチオ、C1‐C3アルキルスルフィニル、C1‐C3アルキルスルホニル、ハロゲン、シアノもしくはニトロで任意に置換されていてよい)、ヘテロアリール(C1‐C5)アルキル(ここで、当該ヘテロアリールはC1‐C3アルキル、C1‐C3ハロアルキル、C1‐C3アルコキシ、C1‐C3ハロアルコキシ、C1‐C3アルキルチオ、C1‐C3アルキルスルフィニル、C1‐C3アルキルスルホニル、ハロゲン、シアノもしくはニトロで任意に置換されていてよい)、
【0047】
フェノキシ(C1‐C5)アルキル(ここで、当該フェニルはC1‐C3アルキル、C1‐C3ハロアルキル、C1‐C3アルコキシ、C1‐C3ハロアルコキシ、C1‐C3アルキルチオ、C1‐C3アルキルスルフィニル、C1‐C3アルキルスルホニル、ハロゲン、シアノもしくはニトロで任意に置換されていてよい)、ヘテロアリールオキシ(C1‐C5)アルキル(ここで、当該ヘテロアリールはC1‐C3アルキル、C1‐C3ハロアルキル、C1‐C3アルコキシ、C1‐C3ハロアルコキシ、C1‐C3アルキルチオ、C1‐C3アルキルスルフィニル、C1‐C3アルキルスルホニル、ハロゲン、シアノもしくはニトロで任意に置換されていてよい)、C3‐C5ハロアルケニル、C3‐C8シクロアルキル、フェニルもしくは(C1‐C3アルキル、C1‐C5ハロアルキル、C1‐C3アルコキシ、C1‐C3ハロアルコキシ、ハロゲンもしくはニトロで置換された)フェニル、又はヘテロアリールもしくは(C1‐C3アルキル、C1‐C3ハロアルキル、C1‐C3アルコキシ、C1‐C3ハロアルコキシ、ハロゲンもしくはニトロで置換された)ヘテロアリールである。
【0048】
特に、潜在性基Gは、基‐C(Xa)‐Ra又は‐C(Xb)‐Xc‐Rbであり、そしてXa、Ra、Xb、Xc及びRbの意味は先に定義したとおりである。
Gは、水素、アルカリ金属又はアルカリ土類金属であることが好ましく、水素である場合が特に好ましい。
【0049】
置換基の性質に依存して、式Iの化合物は、異なる異性体の形で存在することができる。例えば、Gが水素であり、かつ、R4及びR5がR6及びR7と異なる場合、式Iの化合物は異なる互変異性体の形で存在することができる。
【0050】
【化2】

【0051】
本願発明は、すべてのそういった異性体及び互変異性体、並びにあらゆる割合におけるそれらの混合物を網羅する。また、置換基が二重結合を含む場合、シス‐及びトランス‐異性体が存在し得る。これらの異性体もまた、請求項に記載の式Iの化合物の範囲内にある。
好ましくは、式Iの化合物において、Aは、フェニル、ナフチル、5もしくは6員のヘテロアリール又は二環式の8〜10員のヘテロアリールである。
【0052】
好ましくは、式Iの化合物において、Aは、ハロゲン、C1‐C4アルキル、C1‐C4ハロアルキル、C2‐C4アルケニル、C2‐C4ハロアルケニル、C2‐C4アルキニル、C1‐C4アルコキシ、C1‐C4ハロアルコキシ、C1‐C4アルキルチオ、C1‐C4アルキルスルフィニル、C1‐C4アルキルスルホニル、C1‐C4ハロアルキルチオ、C1‐C4ハロアルキルスルフィニル、C1‐C4ハロアルキルスルホニル、ニトロ、シアノ、C3‐C6シクロアルキル、C1‐C3アルキルカルボニル、C1‐C4アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、C1‐C3アルキルアミノカルボニル、ジ‐C1‐C3アルキルアミノカルボニル、C1‐C3アルキルアミノカルボニルオキシ、ジ‐C1‐C3アルキルアミノカルボニルオキシ、アミノチオカルボニル、C1‐C3アルキルアミノチオカルボニル、ジC1‐C3アルキルアミノチオカルボニル、C1‐C4アルキルカルボニルアミノ、C3‐C6シクロアルキルカルボニルアミノ、C1‐C4アルコキシカルボニルアミノ、C1‐C4アルキルチオカルボニルアミノ、C1‐C3アルコキシC1‐C3アルキル、C1‐C6アルキルチオC1‐C6アルキル、C1‐C6アルキルスルフィニルC1‐C6アルキル、C1‐C6アルキルスルホニルC1‐C6アルキル、C1‐C3アルキルスルホニルオキシ、C1‐C3ハロアルキルスルホニルオキシもしくはジC1‐C6アルキルアミノスルホニルによって置換されるか、あるいは、Aに隣接する炭素原子上の2つの置換基と一緒に、C3‐C4アルキレン{式中、1つもしくは2つのメチレン基がハロゲンによって任意に置換されるか、又は式中、これらのメチレン基のうちの1つもしくは2つが酸素によって置き換えられる}を形成する。
【0053】
より好ましくは、Aは、いずれの場合にもハロゲン、メチル、エチル、トリフルオロメチル、メトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、ニトロ又はシアノによって置換されている、フェニル、ナフチル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、シンノリニル、キノリニル、キナゾリニル、キノキサリニル又はベンゾトリアジニルである。
【0054】
1は、好ましくは、メチル、エチル、n‐プロピル、シクロプロピル、ハロゲン、ハロメトキシ又はハロエトキシであり、特にメチル又はエチルである。
好ましくは、R2は、水素、メチル又はハロゲンであり、特に水素である。
好ましくは、R3は、水素、メチル、エチル、n‐プロピル、シクロプロピル、ハロゲン、ハロメトキシ又はハロエトキシであり、特に水素、メチル又はエチルである。
【0055】
好ましくは、R4、R5、R6及びR7は、互いに独立に、水素もしくはC1‐C6アルキルであるか、又はR4及びR5、もしくはR6及びR7は、それらが結合している原子と一緒になってスピロ‐テトラヒドロピラニル又はスピロ‐テトラヒドロフラニルを形成するか、又はR5及びR6は、それらが結合している原子と一緒になって6員又は7員のカルボシクリルを形成する。
【0056】
好ましくは、Yは、O又はCR89{ここで、R8及びR9は先に規定されるとおりのものである}である。
好ましくは、R8及びR9は、互いに独立に、水素もしくはメチルであるか、又はR8及びR9は、それらが結合している原子と一緒になってスピロ‐テトラヒドロピラニル又はスピロ‐テトラヒドロフラニルを形成する。
好ましくは、Gは、水素、基‐C(Xa)‐Ra又は‐C(Xb)‐Xc‐Rb(ここで、Xa、Ra、Xb、Xc及びRbの意味は先に規定されるとおりのものである)であり、そして特に水素である。
【0057】
式Iの化合物の特に好ましい群において、Aは、いずれの場合にもハロゲン、メチル、トリフルオロメチル、ニトロ又はシアノで置換されている、フェニル、ナフチル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、シンノリニル、キノリニル、キナゾリニル、キノキサリニル又はベンゾトリアジニルであり、R1はエチルであり、R2及びR3は水素であり、R4〜R7は水素もしくはメチルであるか、又はR5及びR6は、それらが結合する原子と一緒になって6員もしくは7員のカルボシクリルを形成し、YはO又はCR89{式中、R8及びR9は、互いに独立に、水素もしくはメチルであるか、又はR8及びR9は、それらが結合している原子と一緒になってスピロ‐テトラヒドロピラニルもしくはスピロ‐テトラヒドロフラニルを形成する}であり、そしてGは水素である。
【0058】
式Iの化合物{式中、QはQ1であり、そしてGはC1‐C8アルキル、C2‐C8ハロアルキル、フェニルC1‐C6アルキル(式中、当該フェニルはC1‐C3アルキル、C1‐C3ハロアルキル、C1‐C3アルコキシ、C1‐C3ハロアルコキシ、C1‐C3アルキルチオ、C1‐C3アルキルスルフィニル、C1‐C3アルキルスルホニル、ハロゲン、シアノ又はニトロで任意に置換されていてよい)、ヘテロアリールC1‐C8アルキル(式中、当該ヘテロアリールはC1‐C3アルキル、C1‐C3ハロアルキル、C1‐C3アルコキシ、C1‐C3ハロアルコキシ、C1‐C3アルキルチオ、C1‐C3アルキルスルフィニル、C1‐C3アルキルスルホニル、ハロゲン、シアノ又はニトロで任意に置換されていてよい)、C3‐C8アルケニル、C3‐C8ハロアルケニル、C3‐C8アルキニル、
【0059】
C(Xa)‐Ra、C(Xb)‐Xc‐Rb、C(Xd)‐N(Rc)‐Rd、‐SO2‐Re、‐P(Xe)(Rf)‐Rg又はCH2‐Xf‐Rh(ここで、Xa、Xb、Xc、Xd、Xe、Xf、Ra、Rb、Rc、Rd、Re、Rf、Rg及びRhは先に規定されるとおりのものである)である}は、式Iの化合物{式中、GはHである}であるところの式(A)の化合物を試薬G‐Z{ここで、G‐Zはアルキル化剤、例えばハロゲン化アルキル(ハロゲン化アルキルの定義には、単純なハロゲン化C1‐C8アルキル、例えばヨウ化メチルやヨウ化エチルなど、置換されたハロゲン化アルキル、例えばクロロメチルアルキルエーテル、Cl‐CH2‐Xf‐Rh(式中、Xfは酸素である)、クロロメチルアルキルスルフィド、Cl‐CH2‐Xf‐Rh(式中、Xfは硫黄である)などが含まれる)、C1‐C8アルキルスルホナート、もしくはジ(C1‐C8アルキル)スルファートなど}で、
【0060】
又はハロゲン化C3‐C8アルケニルで、又はハロゲン化C3‐C8アルキニルで、又はアシル化剤、例えばカルボン酸、HO‐C(Xa)Ra(式中、Xaは酸素である)、酸塩化物、Cl‐C(Xa)Ra(式中、Xaは酸素である)、もしくは酸無水物、[RaC(Xa)]2O(式中、Xaは酸素である)などで、又はイソシアナート、RCN=C=O、又はカルバモイル塩化物、Cl‐C(Xd)‐N(Rc)‐Rd(式中、Xdは酸素であるが、但し、RcもしくはRdのいずれかが水素である)、又はチオカルバモイル塩化物、Cl‐(Xd)‐N(Rc)‐Rd(式中、Xdは硫黄であるが、但しRcもしくはRdのいずれかが水素である)、又はクロロホルマート、Cl‐C(Xb)‐Xc‐Rb(式中、Xb及びXcが酸素である)、又はクロロチオホルマート、Cl‐C(Xb)‐Xc‐Rb(式中、Xbは酸素であり、かつ、Xcは硫黄である)、又はクロロジチオホルマート、Cl‐C(Xb)‐Xc‐Rb(式中、Xb及びXcは硫黄である)、又はイソチオシアナート、RCN=C=S、又は二硫化炭素とアルキル化剤の連続処理によって、あるいは、リン酸化剤、例えば塩化ホスホリル、Cl‐P(Xe)(Rf)‐Rgなどで、又はスルホニル化剤、例えば塩化スルホニル、Cl‐SO2‐Reなどで、好ましくは少なくとも1当量の塩基の存在下において処理することによって調製することもできる。
【0061】
置換基R4及びR5が置換基R6及びR7と異なる場合、これらの反応では、式Iの化合物に加えて、式(IA)の第2の化合物を生じさせることができる。
【0062】
【化3】

【0063】
本願発明は、式Iの化合物及び式(IA)の化合物の両方を、あらゆる割合におけるこれらの化合物の混合物と一緒に網羅する。
【0064】
環式1,3ジオンのO‐アルキル化は知られており、適当な方法は、例えばT. Wheeler, US4436666により記載されている。他の手順は、M. Pizzorno and S. Albonico, Chem. Ind. (London), (1972), 425-426; H. Born et al., J. Chem. Soc, (1953), 1779-1782; M. G. Constantino et al., Synth. Commun., (1992), 22 (19), 2859-2864; Y. Tian et al., Synth. Commun., (1997), 27 (9), 1577-1582; S. Chandra Roy et al., Chem. Letters, (2006), 35 (1), 16-17; P. K. Zubaidha et al., Tetrahedron Lett., (2004), 45, 7187-7188により報告されている。
【0065】
環式1,3ジオンのO‐アシル化は、例えばR. Haines, US4175135及びT. Wheeler, US4422870, US4659372 及びUS4436666に記載されるものと同様する手段により達成することができる。式(A)の典型的なジオンは、好ましくは少なくとも1当量の適当な塩基の存在下において、かつ、任意には適当な溶媒の存在下にアシル化剤で処理することができる。その塩基は、無機塩基、例えば炭酸もしくは水酸化アルカリ金属、水素化金属、あるいは有機塩基、例えば第3級アミン又は金属アルコキシドであってよい。適当な無機塩基の例には、炭酸ナトリム、水酸化ナトリウムもしくはカリウム、水素化ナトリウムが含まれ、そして適当な有機塩基には、トリアルキルアミン、例えばトリメチルアミン及びトリエチルアミン、ピリジン又は他のアミン塩基、例えば1,4‐ジアゾビシクロ[2.2.2]‐オクタン及び1,8‐ジアザビシクロ[5.4.0]‐ウンデカ‐7‐エンが含まれる。好ましい塩基には、トリエチルアミン及びピリジンが含まれる。この反応に好適な溶媒は、当該試薬に混合可能であるように選択され、そしてそれにはエーテル、例えばテトラヒドロフラン及び1,2‐ジメトキシエタン、並びにハロゲン化溶媒、例えばジクロロメタン及びクロロホルムが含まれる。特定の塩基、例えばピリジンやトリエチルアミンは、塩基と溶媒の両方として首尾よく利用することができる。当該アシル化剤がカルボン酸である場合、アシル化は、好ましくは既知のカップリング剤、例えば2‐クロロ‐1‐メチルピリジウムヨウ化物、N,N’‐ジシクロヘキシルカルボジイミド、1‐(3‐ジメチルアミノプロピル)‐3‐エチルカルボジイミド及びN,N’‐カルボジイミダゾールの存在下において、そして任意には、適当な溶媒、例えばテトラヒドロフラン、ジクロロメタン又はアセトニトリル中の塩基、例えばトリエチルアミン又はピリジンの存在下において達成することができる。適当な手順は、例えばW. Zhang and G. Pugh, Tetrahedron Lett., (1999), 40 (43), 7595-7598; T. lsobe and T. Ishikawa, J. Org. Chem., (1999), 64 (19), 6984-6988及びK. Nicolaou, T. Montagnon, G. Vassilikogiannakis, C. Mathison, J. Am. Chem. Soc., (2005), 127(24), 8872-8888に記載される。
【0066】
環式1,3‐ジオンのリン酸化は、L. Hodakowski, US4409153に記載されるものと同様の手順により、ハロゲン化ホスホリル又はハロゲン化チオホスホリル及び塩基を使用して達成することができる。
【0067】
式(A)の化合物のスルホニル化は、ハロゲン化アルキルもしくはアリールスルホニルを使用して、好ましくは少なくとも1当量の塩基の存在下において、例えばC. Kowalski and K. Fields, J. Org. Chem., (1981), 46, 197-201の手順により達成することができる。
【0068】
式(A)の化合物{式中、YはS(O)nであり、かつ、nは1又は2である}は、E. Fehnel and A. Paul, J. Am. Chem. Soc., (1955), 77, 4241-4244の手順に同様した手順に従い、酸化によって式(A)の化合物{式中、YはSである}から調製することができる。
【0069】
式(A)の化合物{式中、YはO、S、C=O又はCR1213である}を、好ましくは酸又は塩基の存在下において、かつ、任意には好適な溶媒の存在下において、T. Wheeler, US4209532に記載される方法と同様の方法によって、式(B)の化合物の環化により調製することができる。式(B)の化合物は、式Iの化合物の合成における中間体として特に設計されている。式(B)の化合物{式中、Rは水素又はC1‐C4アルキル(特にメチル、エチル及びtert‐ブチル)である}を、酸性条件下、好ましくは強酸、例えば硫酸、ポリリン酸又はイートン試薬などの存在下において、任意には好適な溶媒、例えば酢酸、トルエン又はジクロロメタンなどの存在下において環化することができる。
【0070】
【化4】

【0071】
式(B)の化合物{式中、Rはアルキル(好ましくはメチル又はエチル)である}を、酸性又は塩基性条件下において、好ましくは少なくとも1当量の強塩基、例えばカリウムtert‐ブトキシド、リチウムジイソプロピルアミド、ナトリウム・ビス(トリメチルシリル)アミド又は水素化ナトリウムの存在下において、かつ、溶媒、例えばテトラヒドロフラン、トルエン、ジメチルスルホキシド又はN,N‐ジメチルホルムアミド中で環化することができる。
【0072】
式(B)の化合物{式中、RはHである}を、既知の条件下において(例えば酸触媒の存在下において、アルコール、R‐OHで処理することによって)、式(B)の化合物{式中、Rはアルキルである}にエステル化することができる。
【0073】
式(B)の化合物{式中、RはHである}を、例えばT. Wheeler, US4209532に記載される方法と同様の方法によって、式(C)の化合物{式中、RはH又はアルキルであり、かつ、R’はアルキル(好ましくはメチル又はエチル)である}を加水分解し、それに続いて当該反応混合物を酸性化して、脱カルボキシル化を達成することで調製することができる。あるいは、式(B)の化合物{式中、Rはアルキル(好ましくはメチル)である}を、既知の試薬を使用した既知の条件下におけるクラプコ脱炭酸手順によって、式(C)の化合物{式中、Rはアルキル(好ましくはメチル)である}から調製することができる(例えば、G. Quallich, P. Morrissey, Synthesis, (1993), (1), 51-53を参照のこと)。
【0074】
【化5】

【0075】
式(C)の化合物{式中、Rはアルキルである}は、塩基性条件下において、式(D)の化合物を式(E)の好適なカルボン酸クロライド{式中、Rはアルキルである}で処理することにより調製することができる。好適な塩基には、カリウムtert‐ブトキシド、ナトリウム・ビス(トリメチルシリル)アミド及びリチウムジイソプロピルアミドが含まれ、そして当該反応は、好ましくは、好適な溶媒(例えばテトラヒドロフラン又はトルエンなど)中、−80℃〜30℃の温度にて行われる。
【0076】
【化6】

【0077】
あるいは、式(C)の化合物{式中、RはHである}は、式(D)の化合物を好適な塩基(例えば、カリウムtert‐ブトキシド、ナトリウム・ビス(トリメチルシリル)アミド及びリチウムジイソプロピルアミド)で、好適な溶媒(例えばテトラヒドロフラン又はトルエン)中、好適な温度(−80℃〜30℃)にて処理し、そして生じたアニオンを好適な式(F)の無水物と反応させることにより調製することができる:
【0078】
【化7】

【0079】
式(E)及び式(F)の化合物は、既知であるか、又は市販の出発物質から同様の方法によって作ることができる(例えば、C. Rouvier, Tetrahedron Lett., (1984), 25 (39), 4371-4374; D. Walba and M. Wand, Tetrahedron Lett., (1982), 23 (48), 4995-4998; T. Terasawa and T. Okada, J. Org. Chem., (1977), 42 (7), 1163-1169及びG. Bennett, W. Houlihan, R. Mason, and R. Engstrom, J. Med. Chem., (1976), 19 (5), 709-714; J. Cason, Org. Synth. Coll. Vol. IV, (1963), 630-633を参照のこと)。
【0080】
式(D)の化合物は、既知であるか(例えば、P. Ple and F. Jung, W006/040520; M. He at al., WO05/021554; Y. Kohno et al., WO03/029184; W. Marshall, US 3649679; M. Ryozo et al., Chem. Pharm. Bull., (1983), 31 (10), 3424-3445を参照のこと)、又は既知の化合物から同様の方法で作ることができる。
【0081】
更なるアプローチにおいて、式(A)の化合物は、式(G)の化合物をトリカルボン酸アリール鉛と、好適なリガンドの存在下において好適な溶媒中、反応させることによって調製することができる。同様の反応は、文献に記載されている(例えば、M. Muehlebach et al., WO08/071405; J. Pinhey, B. Rowe, Aust. J. Chem., (1979), 32, 1561-6; J. Morgan, J. Pinhey, J. Chem. Soc. Perkin Trans. 1, (1990), 3, 715-20を参照のこと)。好ましくは、当該トリカルボン酸アリール鉛は式(H)の三酢酸アリール鉛である。好ましくは、当該リガンドは、含窒素複素環化合物、例えばN,N‐ジメチルアミノピリジン、1,10‐フェナントロリンピリジン、ビピリジン、又はイミダゾールなどであり、式(J)の化合物に対して1〜10当量のリガンドが、好ましくは使用される。最も好ましくは、当該リガンドは、N,N‐ジメチルアミノピリジンである。当該溶媒は、好ましくはクロロホルム、ジクロロメタン、トルエンであり、最も好ましくはクロロホルムであるか、又はクロロホルムとトルエンの混合物である。好ましくは、当該反応は、−10〜100℃の温度にて、最も好ましくは40〜90℃の温度にて行われる。
【0082】
【化8】

【0083】
式(G)の化合物{式中、YはOである}は、既知の化合物であるか、又は文献に記載のものと同様の経路によって調製することができる(例えば、M. Muehlebach et al., WO08/071405; M. Morgan and E. Heyningen, J. Am. Chem Soc., (1957), 79, 422-424; I. Korobitsyna and K. Pivnitskii, Russian Journal of General Chemistry, (1960), 30, 4016-4023; T. Terasawa, and T. Okada, J. Org. Chem., (1977), 42 (7), 1163-1169; R. Anderson et al., US5089046; R. Altenbach, K. Agrios, I. Drizin and W, Carroll, Synth. Commun., (2004), 34 (4) 557-565; R. Beaudegnies et al., WO2005/123667; W. Li, G. Wayne, J. Lallaman, S. Chang, and S. Wittenberger, J. Org. Chem. (2006), 71, 1725-1727; R. Altenbach, M. Brune, S. Buckner, M. Coghlar, A. Daza, A. Fabiyi, M. Gopalakrishnan, R. Henry, A. Khilevich, M. Kort, I. Milicic, V. Scott, J. Smith, K. Whiteaker, and W. Carroll, J. Med. Chem, (2006), 49(23), 6869-6887; Carroll et al., WO 2001/083484 A1; J. K. Crandall, W. W. Conover, J. Org. Chem. (1978), 43(18), 3533-5; I. K. Korobitsyna, O. P. Studzinskii, Chemistry of Heterocyclic Compounds (1966), (6), 848-854を参照のこと)。
【0084】
式(G)の化合物{式中、Yはsである}は、既知の化合物であるか、又は文献に記載のものと同様の経路によって調製することができる(例えば、E. Fehnel and A. Paul, J. Am. Chem Soc., (1955), 77, 4241-4244; E. Er and P. Margaretha, Helvetica Chimica Acta (1992), 75(7), 2265-69; H. Gayer et al., DE 3318648 A1を参照のこと)。式(G)の化合物{式中、YはC=Oである}は、既知の化合物であるか、又は文献に記載のものと同様の経路によって調製することができる(例えば、R. Gotz and N. Gotz, WO2001/060776 R. Gotz et al. WO 2000/075095; M. Benbakkar et al., Synth. Commun. (1989) 19(18) 3241-3247; A. Jain and T. Seshadri, Proc. Indian Acad. Sci. Sect. A, (1955), 42, 279; N. Ahmad et al., J. Org. Chem., (2007), 72(13), 4803-4815); F. Effenberger et al., Chem. Ber., (1986), 119, 3394-3404及びそれらの中の参考文献を参照のこと)。
【0085】
式(G)の化合物{式中、YはCR1213である}は、既知の化合物であるか、又は文献に記載のものと同様の経路によって調製することができる(例えば、M. Muehlebach et al., WO08/110307; M. Muehlebach et al., WO08/110308; S. Spessard and B. Stoltz, Organic Letters, (2002), Vol. 4, No. 11, 1943-1946; F. Effenberger et al., Chem. Ber., (1984), 117, 3280-3296; W. Childers et al., Tetrahedron Lett, (2006), 2217-2218;.W. Childers et al., US2006/0004108; H. Schneider and C. Luethy, EP1352890; D. Jackson, A. Edmunds, M. Bowden and B. Brockbank, WO2005/105745及びWO2005/105717; R. Beaudegnies, C. Luethy, A. Edmunds, J. Schaetzer and S. Wendeborn, WO2005/123667; J-C. Beloeil, J-Y. Lallemand, T. Prange, Tetrahedron, (1986), Vol. 42. No. 13, 3491-3502; G. Stork and R. Danheiser, J. Org. Chem., (1973), 38(9), 1775-1776; H. Favre et al., Can. J. Chem. (1956), 34 1329-39; R. Shriner and H. Todd, Org. Synth. Coll. Vol. II, (1943), 200-202を参照のこと)。
【0086】
式(H)の化合物は、式Iの化合物から、四酢酸鉛での処理によって、好適な溶媒(例えばクロロホルム)中、25℃〜100℃(好ましくは25〜50℃)にて、かつ、任意には触媒、例えば水銀二酢酸などの存在下、文献に記載の手順に従って調製することができる(例えば、K. Shimi, G. Boyer, J-P. Finet and J-P. Galy, Letters in Organic Chemistry, (2005), 2, 407-409; J. Morgan and J. Pinhey, J. Chem. Soc. Perkin Trans. 1; (1990), 3, 715-720を参照のこと)。
【0087】
【化9】

【0088】
式(I)のアリールボロン酸は、式(J)のハロゲン化アリール{式中、Halは臭素又はヨウ素である}から、既知の方法(例えばW. Thompson and J. Gaudino, J. Org. Chem, (1984), 49, 5237-5243及びR. Hawkins et al., J. Am. Chem. Soc., (1960), 82, 3053-3059を参照のこと)によって調製することができる。よって、式(J)のハロゲン化アリールを、低温にて、ハロゲン化アルキルリチウム又はアルキルマグネシウムで処理し、その後得られたアリールマグネシウム又はアリールリチウム試薬を、トリアルキルボレート、B(OR’’)3、好ましくはトリメチルボレートと反応させて、酸性条件下において、式(I)の所望のボロン酸に加水分解することができるアリールジアルキルボロネートを得ることができる。あるいは、化合物(J)の化合物(I)への同じ全変換は、既知の試薬を使用した既知の条件下におけるパラジウム触媒ホウ素化反応と、それに続く中間体のボロン酸エステルの加水分解によって達成することができる(例えば、T. Ishiyama, M. Murata, N. Miyaura, J. Org. Chem. (1995), 60, 7508-7501;及びK. L. Billingsley, T. E. Barder, S. L. Buchwald, Angew. Chem. Int. Ed. (2007), 46, 5359-5363を参照のこと)。
【0089】
【化10】

【0090】
式(J)のハロゲン化アリールは、既知の化合物であるか、又は既知の化合物から既知の方法によって作ることができる(例えば、R. Trust et al., J. Med. Chem., (1979), 22 (9), 1068-1074を参照のこと)。
更なるアプローチにおいて、式(A)の化合物は、例えば、S. Hu et al., J. Org. Chem., (2008), 73, 7814-7817; P. Chan et al., Tetrahedron Lett., (2008), 49, 2018-2022; R. Hosseinzadeh et al., Synthetic Commun., (2008)38, 3023-3031; S. Buchwald et at., J. Am. Chem. Soc., (2006), 128, 10694-10695; H. Rao et al., Chem. Eur. J., (2006), 12, 3636-3646; M. Taillefer et al., Adv. Synth. Catal, (2006), 348, 499-505; M. Belter et al., Tetrahedron Lett., (2005), 46 (18), 3237-3240; M. Taillefer et al., Org. Lett. (2004), 6 (6), 913; D. Ma and Q. Cai, Org. Lett. (2003), 5 (21), 3799-3802; J. Song et al., Org. Lett. (2002), 4 (9), 1623-1626; R. Venkataraman et al., Org. Lett. (2001), 3 (26), 4315-4317; S. Buchwald et al., J. Am. Chem. Soc. (1999), 121, 4369-4378; S. Buchwald et al., J. Am. Chem. Soc., (1997), 119, 10539-10540; G. Mann and J. Hartwig, Tetrahedron Lett., (1997), 38 (46), 8005-8008によって記載されたものと同じ条件下において、好適な触媒、任意には好適なリガンド又は添加物、好適な塩基又は好適な溶媒の存在下、フェノール、A‐OHを用いた、式(K)のハロゲン化アリール{式中、Halは臭素又はヨウ素である}のクロスカップリングによって調製することができる。
【0091】
【化11】

【0092】
好適な触媒には、パラジウム触媒及び銅触媒、例えばパラジウム(II)アセテート、ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(II)、銅粉、銅(II)アセテート、銅(I)クロライド、銅(I)ブロミド、銅(II)ブロミド、銅(I)ヨード、銅(I)オキシド、銅(II)スルファート、銅(I)トリフルオロメタンスルホナート及び銅(II)トリフルオロメタンスルホナートなどが含まれる。任意には、触媒は、適当なリガンド又は添加物、例えばN‐メチルグリシン、N,N‐ジメチルグリシン、1‐ブチルイミダゾール、酢酸エチル、エチレングリコールジアセテート、8‐ヒドロキシキノリン、L‐プロリン、1‐ナフトエ酸、トリフェニルホスフィン、1,1’‐ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン、サリチルアルドキシム、2‐(N,N‐ジメチルアミノ)‐2’‐ジ‐tert‐ブチルホスフィノビフェニル、ネオクプロイン、ピロリジン‐2‐ホスホン酸(phosphionic acid)フェニル・モノエステル、2,2,6,6‐テトラメチルヘプタン‐3,5‐ジオン、テトラブチルアンモニウムブロミド、2,2‐ビピリジン又は1,10‐フェナントロリンなどと併用される。好適な塩基は、炭酸セシウム、フッ化セシウム、フッ化カリウム、リン酸カリウム及び水酸化ナトリウムである。好適な溶媒は、アセトニトリル、N,N‐ジメチルホルムアミド、1,4‐ジオキサンもしくはトルエン、又は混合溶媒系、例えばトルエン/テトラヒドロフランや1,4‐ジオキサン/水などである。
【0093】
銅(I)ヨード及び銅(II)トリフルオロメタンスルホナート触媒の使用が好まれる。
式(K)の化合物は、M. Muehlebach et al., WO08/071405によって記載されたものと同様の手順によって調製することができる。例えば、式(K)の化合物は、式(G)の化合物からの式(A)の化合物の調製に使用したものと同様の条件下において、式(L)の化合物を用いた反応によって式(G)の化合物から調製することができる。
【0094】
【化12】

【0095】
更なるアプローチにおいて、式(A)の化合物は、式(M)の化合物を式A‐Halのハロゲン化アリール{式中、Halはフッ素、塩素、臭素又はヨウ素を表す}と反応させることによって調製することができる。A‐Halが臭化アリール又はヨウ化アリールである場合、当該反応は、式(K)の化合物からの式(A)の化合物の調製についてこれまでに説明した条件下において好適な銅又はパラジウム触媒を使用することによって達成することができる。
【0096】
【化13】

【0097】
あるいは、A‐Halが好適な電子不足ハロゲン化アリール(例えばトリフルオロメチル、ニトロ又はシアノなどの1つ又は複数の電子求引性置換基を追加的に担持しているフッ化アリール又は塩化アリール)又は好適なハロゲン化ヘテロアリール(例えばハロピリジン、ハロピリミジン、又は他の電子不足ハロゲン化ヘテロアリール)である場合、当該反応は、触媒やリガンドを必要とせずに、好適な塩基、例えば炭酸カリウム又は炭酸セシウムなどの存在下において達成することができる。
【0098】
式(M)の化合物は、式(K)の化合物から調製することができる。1つのアプローチにおいて、式(K)の化合物は、塩基(例えばグリニャール試薬又はアルキルリチウム試薬など)を用いて脱プロトン化され、次にアルキルリチウム試薬で処理されて、金属‐ハロゲン交換を達成することができる。次に、得られた有機金属種は、例えばG. Prakash et al., J. Org. Chem., (2001), 66 (2), 633-634; J-P Gotteland and S. Halazy, Synlett. (1995), 931-932; K. Webb and D. Levy, Tetrahedron Lett., (1995), 36 (29), 5117-5118によって記載されているように、トリアルキルボラート、例えばホウ酸トリメチルなどでの処理と、それに続く(例えば過酸化水素、N‐メチルモルホリンN‐オキシド又はオキソンによる)酸化によって式(M)の化合物に変換することができる。代替アプローチにおいて、式(M)の化合物は、式(K)の化合物から、既知の手順に従って、好適な触媒及び好適なリガンドの存在下、アルカリ金属水酸化物の水溶液での処理によって調製することができる。例えば、式(M)の化合物は、例えばS. Buchwald et al., J. Am. Chem. Soc., (2006), 128, 10694-10695によって記載される条件下において、式(K)の化合物を、パラジウム触媒(例えば、ビス(ジベンジリデン‐アセトン)パラジウム(II)の存在下、かつ、好適なホスフィン・リガンド、例えば2‐(ジ‐tert‐ブチルホスフィノ)‐2’,4’,6’‐トリイソプロピルビフェニルや2‐(ジ‐terf‐ブチルホスフィノ)‐3,4,5,6‐テトラメチル‐2’,4’,6’‐トリイソプロピルビフェニルなどの存在下、水酸化カリウムで処理することによって調製することができる。あるいは、式(M)の化合物は、例えばC. Kormos and N. Leadbeater, Tetrahedron (2006), 62 (19), 4728-4732に記載される条件下において、式(K)の化合物を、好適な銅触媒(例えば銅(I)ヨウ化物)及び好適なリガンド(L‐プロリンなど)の存在下、水酸化ナトリウム水溶液で処理することによって調製することができる。
【0099】
【化14】

【0100】
式(M)の化合物に対する第3のアプローチにおいて、式(K)の化合物は、好適な銅触媒の存在下、ベンジルアルコールで処理し、それに続いて既知条件下における脱ベンジル化(例えば触媒水素化分解)することができる。
式(M)の化合物は、新規であり、かつ、式Iの化合物の合成の中間体として特に設計された。
代替アプローチにおいて、式(A)の化合物は、好適なパラジウム触媒、好適な塩基の存在下、任意には好適なリガンド又は添加物の存在下、かつ、好適な溶媒中において、式Iのアリールボロン酸と式(N)の化合物{式中、Arはアリール部分(好ましくはフェニル)である}を反応させることによって調製することができる。
【0101】
【化15】

【0102】
好適なパラジウム触媒には、例えばパラジウム(II)ジハロゲン化物、パラジウム(II)アセテート及びパラジウム(II)スルファートが含まれ、そして好ましくはパラジウム(II)アセテートである。好適なリガンドには、トリフェニル‐ホスフィン、トリシクロペンチルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、2‐ジシクロ‐ヘキシルホスフィノ‐2’,6’‐ジメトキシビフェニル、2‐ジシクロヘキシルホスフィノ‐2’,4’,6’‐トリイソプロピル‐ビフェニル、1,1’‐ビス(ジフェニル‐ホスフィノ)フェロセン及び1,2‐ビス(ジフェニルホスフィノ)エタンが含まれる。当該反応はまた、他の添加物、例えばテトラアルキルアンモニウム塩など、例えばテトラブチルアンモニウムブロミドの存在下において行うことができる。好適な塩基には、アルカリ金属水酸化物、特に水酸化リチウムが含まれる。好適な溶媒は、水性1,2‐ジメトキシエタンである。
【0103】
式(N)の化合物{式中、Arはフェニルである}は、K. Schank and C. Lick, Synthesis, (1983), 392; R. Moriarty et al, J. Am. Chem. Soc, (1985), 107, 1375, 又はZ. Yang et al., Org. Lett., (2002), 4 (19), 3333の手順に従い、式(G)の化合物から、溶媒、例えば水又は水性アルコール、例えば水性エタノール中、超原子価ヨード試薬、例えば(ジアセトキシ)ヨードベンゼン又はヨードシルベンゼン、及び塩基、例えば水性炭酸ナトリウム、水酸化リチウム又は水酸化ナトリウムでの処理により、調製することができる。
【0104】
【化16】

【0105】
更なるアプローチにおいて、式Iの化合物は、式(O)の化合物(式中、Gは好ましくはC1‐4アルキルであり、かつ、Halは好ましくは臭素又はヨウ素である)を、好適なパラジウム触媒(例えば、化合物(O)に対して0.001〜50%のパラジウム(II)アセテート)及び塩基(例えば、化合物(O)に対して1〜10当量のリン酸カリウム)の存在下、そして好ましくは好適なリガンド(例えば、化合物(U)に対して0.001〜50%の2‐ジシクロヘキシルホスフィノ)‐2’,6’‐ジメトキシビフェニル)の存在下、かつ、好適な溶媒(例えば、トルエン)中、好ましくは25℃〜200℃にて、式(I)のアリールボロン酸と反応させることによって調製することができる。同様のカップリングは、文献により既知である(例えばY. Song, B. Kim and J.-N. Heo, Tetrahedron Letters (2005), 46 (36), 5987-5990を参照のこと)。
【0106】
【化17】

【0107】
式(O)の化合物は、既知の条件下、例えばR. Shepherd and A. White (J. Chem. Soc. Perkin Trans. 1 (1987), 2153-2155)及びY.-L Lin et al. (Bioorg. Med. Chem. (2002), 10, 685-690)の手順によって、式(G)の化合物をハロゲン化し、続いて得られた式(Q)のハロゲン化物をハロゲン化C1‐C4アルキル又はトリ‐C1‐C4‐アルキルオルトホルマートと反応させることによって調製することができる。あるいは、式(O)の化合物は、既知の条件下、式(G)の化合物をC1‐C4ハロゲン化アルキル又はトリ‐C1‐C4‐アルキルオルトホルマートと反応させ、そして得られた式(R)のエノンをハロゲン化することによって調製することができる(例えばY. Song, B. Kim and J.-N. Heo, Tetrahedron Letters (2005), 46(36), 5987-5990を参照のこと)。
【0108】
【化18】

【0109】
更なるアプローチにおいて、式(A)の化合物は、式(G)の化合物を、好適なパラジウム触媒(例えば、化合物(G)に対して0.001〜50%のパラジウム(II)アセテート)及び塩基(例えば、化合物(G)に対して1〜10当量のリン酸カリウム)の存在下、そして好ましくは好適なリガンド(例えば、化合物(G)に対して0.001〜50%の2‐ジシクロヘキシルホスフィノ)‐2’,4’,6’‐トリイソプロピルビフェニル)の存在下、かつ、好適な溶媒(例えば、ジオキサン)中、好ましくは25℃〜200℃にて、そして任意にはマイクロ波加熱下において、式(J)の化合物と反応させることによって調製することができる。
【0110】
【化19】

【0111】
同様のカップリングは、文献により既知である(例えばS. Buchwald et al., J. Am. Chem. Soc. (2000), 122, 1360-1370; B. Hong et al. WO 2005/000233を参照のこと)。あるいは、式(A)の化合物は、式(J)の化合物を、好適な銅触媒(例えば、化合物(J)に対して0.001〜50%の銅(I)ヨウ化物)及び塩基(例えば、化合物(J)に対して1〜10当量の炭酸セシウム)の存在下、そして好ましくは好適なリガンド(例えば、化合物(J)に対して0.001〜50%のL‐プロリン)の存在下、かつ、好適な溶媒(例えば、ジメチルスルホキシド)中、好ましくは25℃〜200℃にて、式(M)の化合物と反応させることによって調製することができる。同様のカップリングは、文献により既知である(例えば、Y. Jiang et al., Synlett, (2005), 18, 2731-2734、及びX. Xie et al., Organic Letters (2005), 7(21), 4693-4695を参照のこと)。
【0112】
本発明の式Iの化合物は、合成により得られる、未修飾形態において除草剤として使用することができるが、これらは、一般的に、製剤補助剤、例えば担体、溶媒及び界面活性物質を使用して多様な方法において除草組成物に処方される。当該製剤は、多様な物理的形状、例えば散布剤(dusting powders)、ゲル、水和剤、標的部位への手作業による又は機械的な散布のためのコート又は含浸粒剤、水分散性粒剤、水溶性粒剤、乳化粒剤(emulsifiable granules)、水分散性錠剤、発泡性圧縮錠、水溶性テープ、乳剤、マイクロ乳剤、水中油型(EW)又は油中水型(WO)乳剤、他の多相系、例えば油/水/油型や水/油/水型製品など、オイルフロアブル剤、水性分散剤、油性分散剤、サスポエマルジョン、カプセル懸濁剤、水溶性液剤、水溶性濃縮物(担体として水又は水混和性有機溶媒を伴う)、含浸ポリマーフィルムの形態、あるいは例えばthe Manual on Development and Use of FAO Specifications for Plant Protection Products, 5th Edition, 1999から既知の他の形態であることができる。活性成分は、ポリマー又は重合可能なモノマーで形成され、そして約0.1〜約50ミクロン(約0.1〜約50μm)の直径と約10〜1000の縦横比を有するマイクロファイバー又はマイクロロッド内に組み込まれることもできる。
【0113】
このような製剤は、直接使用されることもあるが、使用前に希釈されることもある。そして、それらは、好適な陸上もしくは空中散布スプレー装置、又は他の陸上散布装置、例えば中央ピボット灌漑システムや滴下/散水灌漑手段などによって施用される。希釈製剤は、例えば水、液体肥料、微量栄養素、生物有機体、油又は溶媒を用いて調製することができる。
【0114】
製剤は、例えば、微粉化固形物、粒剤、溶液、分散剤、エマルジョンの形態における組成物を得るために、活性成分を製剤補助剤と混合することにより調製することができる。当該活性成分はまた、コアとポリマーシェルから成る超細マイクロカプセル内に含有されることもできる。マイクロカプセルは、通常0.1〜500ミクロン(0.1〜500μm)の直径を有する。これらは、カプセル重量の約25〜95重量%の量において活性成分を含有する。当該活性成分は、液状の技術的材料(liquid technical material)の形態で、固体又は液体分散剤中の微粒子の形態で、あるいはモノリシック固形物の形態で存在することができる。封入メンブランは、例えば天然及び合成ゴム、セルロース、スチレン‐ブタジエン・コポリマー又は他の同様の好適なメンブラン形成材料、ポリアクリロニトリル、ポリアクリラート、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレア、ポリウレタン、アミノプラスト樹脂もしくは化学的に修飾されたデンプン又はこれに関連する当業者に知られている他のポリマーを含む。
【0115】
あるいは、いわゆる「マイクロカプセル」と呼ばれる微粒子に関して、活性成分が基体の固形マトリックス中に微粉化粒子の形態で存在するように形成することも可能であるが、この場合当該マイクロカプセルは前段落に概説した拡散律速メンブランにより封入されていない。
【0116】
活性成分は、多孔質担体上に吸着されていてもよい。これにより、上記活性成分が、制御された量において、それらの周囲に放出されること(例えば、遅延放出)が可能になる。徐放製剤の他の形態は、活性成分が、ポリマー、ワックス又は低分子量の好適な固形物質から成る固体マトリックス内に分散又は溶解されている粒剤又は粉末である。好適なポリマーは、ポリ酢酸ビニール、ポリスチレン、ポリオレフィン、ポリビニールアルコール、ポリビニルピロリドン、アルキル化ポリビニルピロリドン、ポリビニルピロリドンのコポリマー及び無水マレイン酸、並びにそのエステル及びハーフエステル、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースのような化学的に修飾されたセルロースエステルであり、好適なワックスの例は、ポリエチレン・ワックス、酸化ポリエチレン・ワックス、モンタン・ワックスのようなエステルワックス、カルナバロウ、キャンデリラロウ、蜜ロウのような天然起源のワックスなどである。
遅延放出製剤のための他の好適なマトリックス物質は、デンプン、ステアリン、リグニンである。
【0117】
本発明による組成物の調製に好適な製剤補助剤は自体公知である。
液体担体として、以下の:
水、芳香族溶媒、例えばトルエン、m‐キシレン、o‐キシレン、p‐キシレン及びその混合物など、クメン、Solvesso(登録商標)、Shellsol A(登録商標)、Caromax(登録商標)、Hydrosol(登録商標)といった様々な商標で知られている140〜320℃の沸点範囲を有する芳香族炭化水素ブレンド、パラフィン及びイソパラフィン系担体、例えばパラフィンオイルなど、鉱油、例えば、商標Exxsol(登録商標)で知られている50〜320℃の沸点範囲を有する脱芳香族化炭化水素溶媒、商標Varsol(登録商標)で知られている100〜320℃の沸点範囲を有する非脱芳香族化炭化水素溶媒、Isopar(登録商標)又はShellsol T(登録商標)といった商標で知られている100〜320℃の沸点範囲を有するイソパラフィン系溶媒、シクロヘキサンなどの炭化水素、テトラヒドロナフタレン(テトラリン)、デカヒドロナフタレン、α‐ピネン、d‐リモネン、ヘキサデカン、イソオクタン、エステル溶媒、例えば酢酸エチル、n/i‐酢酸ブチル、酢酸アミル、i‐酢酸ボルニル、2‐エチルヘキシル酢酸、商標名Exxate(登録商標)で知られる酢酸のC6‐C18アルキルエステル、乳酸エチルエステル、乳酸プロピルエステル、乳酸ブチルエステル、
【0118】
安息香酸ベンジル、乳酸ベンジル、ジプロピレングリコールジベンゾエート、コハク酸、マレイン酸及びフマル酸のジアルキルエステルなど、並びに極性溶媒、例えばN‐メチルピロリドン、N‐エチルピロリドン、C3‐C18‐アルキルピロリドン、γ‐ブチロラクトン、ジメチルスルホキシド、N,N‐ジメチルホルムアミド、N,N‐ジメチルアセトアミド、N,N‐ジメチルラクトアミド、C4‐C18脂肪酸ジメチルアミド、安息香酸ジメチルアミド、アセトニトリル、アセトン、メチルエチルケトン、メチル‐イソブチルケトン、イソアミルケトン、2‐ヘプタノン、シクロヘキサノン、イソホロン、メチルイソブテニルケトン(メシチルオキシド)、アセトフェノン、エチレンカルボナート、プロピレンカルボナート、ブチレンカルボナート、アルコール溶媒並びに希釈剤、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、n/イソ‐ブタノール、n/イソ‐ペンタノール、2‐エチルヘキサノール、n‐オクタノール、テトラヒドロフルフリルアルコール、2‐メチル‐2,4‐ペンタンジオール、
【0119】
4‐ヒドロキシ‐4‐メチル‐2‐ペンタノン、シクロヘキサノール、ベンジルアルコール、エチレングリコール、エチレングリコールブチルエーテル、エチレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールブチルエーテル、ジエチレングリコールエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ジプロピレングリコールメチルエーテル及びエチレングリコールをベースとした他の同様のグリコールエーテル溶媒、プロピレングリコール及びブチレングリコール原材料、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール(PEG400)、400〜4000の分子量を有するポリプロピレングリコール、グリセロール、グリセリンアセテート、グリセロールジアセテート、グリセロールトリアセテート、1,4‐ジオキサン、アビエチン酸ジエチレングリコール、クロロベンゼン、クロルトルエンなど、脂肪酸エステル、例えばオクタン酸メチル、イソプロピルミリステート、メチルラウレート、メチルオレエート、C8‐C10脂肪酸メチルエステルの混合物など、ナタネ油のメチル及びエチルエステル、ダイズ油のメチル及びエチルエステル、植物油、脂肪酸、例えばオレイン酸、リノール酸、リノレン酸、リン酸及びホスホン酸のエステル、例えばトリエチルホスフェート、C3‐C18‐トリス‐アルキルホスフェート、アルキルアリールホスフェート、ビス‐オクチル‐オクチルホスホナートなどが使用できる。
【0120】
水は、一般に、濃縮物の希釈のために最適な担体である。
好適な固形担体は、例えばタルク、二酸化チタン、パイロフィライト粘土、シリカ(ヒュームド又は沈殿シリカ、そして任意には官能基化又は処理された、例えばシラン化シリカ)、アタパルジャイト粘土、珪藻土、石灰岩、炭酸カルシウム、ベントナイト、カルシウム・モントモリロナイト、綿実殻、大豆粉、軽石、木粉、クルミ殻、リグニン及び例えばCFR 180.1001. (c) & (d)に記載される同様の材料である。
【0121】
固体及び液体製剤の両方において、特に使用の前に担体により希釈できる製剤において、多数の界面活性物質を有利に使用することができる。界面活性物質は、陰イオン性、陽イオン性、非イオン性又はポリマー性であってよく、これらは乳化剤、湿潤剤、分散剤又は懸濁剤として、あるいは他の目的のために使用することができる。典型的な界面活性物質には、例えばアルキルスルフェートの塩、例えばジエタノールアンモニウムラウリルスルフェートなど;ラウリル硫酸ナトリウム、アルキルアリールスルホネートの塩、例えばカルシウム又はナトリウムドデシルベンゼンスルホネートなど;アルキルフェノール‐アルキレンオキシド付加生成物、例えばノニルフェノールエトキシレートなど;アルコール‐アルキレンオキシド付加生成物、例えばトリデシルアルコールエトキシレートなど;石ケン、例えばステアリン酸ナトリウムなど;アルキルナフタレンスルホネートの塩、例えばナトリウムジブチルナフタレンスルホネートなど;スルホコハク酸塩のジアルキルエステル、例えばナトリウムジ(2‐エチルヘキシル)スルホスクシネートなど;ソルビトールエステル、例えばスルビトールオレエートなど;第4級アミン、例えばラウリルトリメチルアンモニウムクロライドなど、脂肪酸のポリエチレングリコールエステル、例えばポリエチレングリコールステアレートなど;エチレンオキシドとプロピレンオキシドのブロックコポリマー;並びにモノ‐及びジ‐アルキルホスフェートエステルの塩が含まれ;そして、例えば"McCutcheon's Detergents and Emulsifiers Annual", MC Publishing Corp., Ridgewood, New Jersey, 1981に記載されている更なる物質も含まれる。
【0122】
殺虫製剤に通常使用できる更なる補助剤は、結晶化阻害剤、粘度修飾物質、懸濁剤、色素、抗酸化剤、発泡剤、光吸収剤、混合補助剤、消泡剤、錯化剤、中和剤もしくはpH調整物質及び緩衝液、腐食阻害剤、芳香剤、湿潤剤、吸収促進剤、微量栄養素、可塑剤、流動促進剤、潤滑剤、分散剤、増粘剤、不凍剤、殺微生物剤、相溶化剤(compatibility agents)及び可溶化剤が含まれ、そして液体及び固体の肥料も含まれる。
製剤はまた、更なる活性物質、例えば更なる除草剤、除草剤薬害軽減剤、植物生長調節剤、殺真菌剤又は殺虫剤を含んでよい。
【0123】
本発明による組成物は、更に、添加剤(補助剤と一般的に呼ばれている)、例えば鉱油、植物もしくは動物起源の油、これらの油のアルキルエステル、又はこれらの油と油誘導体の混合物を含んでよい。本発明による組成物に使用される油添加剤の量は、スプレー混合物に基づき、一般に0.01〜10%である。例えば、当該油添加剤は、スプレー混合物が調製された後に、所望の濃度においてスプレータンクに添加することができる。好ましい油添加剤は、鉱油、あるいは、植物起源の油、例えばナタネ油、オリーブ油もしくはヒマワリ油、乳化植物油、例えばAMIGO(登録商標)(Loveland Products Inc.)、植物起源の油のアルキルエステル、例えばメチル誘導体、又は動物起源の油、例えば魚油又は牛脂を含む。好ましい添加剤は、例えば活性成分として、本質的に80重量%の魚油のアルキルエステル及び15重量%のメチル化ナタネ油を含有し、さらに5重量%の慣習的な乳化剤及びpH調整剤も含有する。特に好ましい油添加剤は、重要なものとして、C8‐C22脂肪酸のアルキルエステル、特にC12‐C18脂肪酸のメチル誘導体、例えばラウリン酸、パルミチン酸及びオレイン酸のメチルエステルを含む。これらのエステルは、メチルラウレート(CAS-112-39-0)、メチルパルミテート(CAS112‐39‐0)及びメチルオレエート(CAS-112-62-9)として知られている。好ましい脂肪酸メチルエステル誘導体は、AGNIQUE ME 18RD‐F(登録商標)(Cognis)である。これら及び他の誘導体はまたthe Compendium of Herbicide Adjuvants, 5th Edition, Southern Illinois University, 2000によっても知られている。
【0124】
油添加剤の施用及び作用は、これらと界面活性物質、例えば非イオン性、陰イオン性、陽イオン性又は両性界面活性剤との組み合わせにより更に改善することができる。好適な陰イオン性、非イオン性、陽イオン性及び両性界面活性剤の例は、WO97/34485の7及び8頁に挙げられている。好ましい界面活性物質は、ドデシルベンジルスルホネート型の陰イオン性界面活性剤、特にそのカルシウム塩であり、そしてさらに、脂肪アルコールエトキシレート型の非イオン性界面活性剤である。特に好ましいものは、5〜40のエトキシル化を有するエトキシル化C12‐C22脂肪アルコールである。市販の界面活性剤の例は、ゲナポール型(Clariant)である。また、好ましいものは、シリコーン界面活性剤、特にポリアルキル‐オキシド‐修飾ヘプタメチルトリシロキサン(これは例えばSilwet L‐77(登録商標)として市販されている)及びペルフルオロ化界面活性剤である。全添加剤に対する界面活性物質の濃度は一般に、1〜50重量%である。油又は鉱油又はそれらの混合物と界面活性剤とから成る油添加剤の例は、TURBOCHARGE(登録商標)、ADIGOR(登録商標)(共にSyngenta Crop Protection AG)、ACTIPRON(登録商標)(BP Oil UK Limited)、AGRI‐DEX(登録商標)(Helena Chemical Company)である。
【0125】
界面活性物質はまた、製剤単独で、すなわち油添加剤を伴わずに使用することもできる。
更に、油添加剤/界面活性剤混合物への有機溶媒の添加は、更なる作用の増強に寄与し得る。好適な溶媒は、例えばSolvesso(登録商標)及びAromatic(登録商標)溶媒(Exxon Corporation)である。このような溶媒の濃度は、全重量の10〜80%であってよい。このような油添加物(これは溶媒との混合剤の状態で存在し得る)は、例えばUS-A-4 834 908に記載されている。本明細書中に開示する市販の油添加剤は、MERGE(登録商標)(BASF)の名称で知られている。本発明に好ましい更なる油添加剤は、SCORE(登録商標)及びADIGOR(登録商標)(共にSyngenta Crop Protection AG)である。
【0126】
上記油添加物に加えて、本発明の組成物の活性を増強するために、アルキルピロリドン(例えばISP製のAGRIMAX(登録商標))をスプレー混合物に加えることが製剤にとって可能である。合成ラテックスの製剤、例えばポリアクリルアミド、ポリビニル化合物又はポリ‐1‐p‐メンテン(例えばBOND(登録商標)、COURIER(登録商標)又はEMERALD(登録商標))などもまた使用することができる。先の段落に記載されているこうした補助剤オイルは、活性化合物がその物理的形態に応じてその中に溶解、乳化又は分散される液体担体として利用することもできる。
【0127】
除草製剤は、一般に0.1〜99重量%、特には0.1〜95重量%の式Iの化合物、及び1〜99.9重量%の製剤補助剤(これは好ましくは0〜25重量%の界面活性物質を含む)を含有する。商業的な製品は、好ましくは濃縮物として処方されるが、末端消費者は通常希釈製剤を利用する。
【0128】
式Iの化合物の施用の割合は、広範な制限の中で変更することができ、そして土壌の性質、施用方法(発芽前後;種子粉衣;種子溝に対する施用;非耕作施用など)、作物、防除すべき雑草又は草、一般的な気候条件、及び施用方法、施用時間及び標的作物により支配される他の要因に依存する。本発明による式Iの化合物は、一般に1〜2000g/ha、特には1〜1000g/ha、そして最も好ましくは1〜500g/haの割合で施用される。
【0129】
好ましい製剤は、特に以下の組成を有する(%=重量パーセント)。
乳剤:
活性成分:1〜95%、好ましくは60〜90%
界面活性剤:1〜30%、好ましくは5〜20%
液体担体としての溶媒:1〜80%、好ましくは1〜35%
【0130】
粉剤:
活性成分:0.1〜10%、好ましくは0.1〜5%
固形担体:99.9〜90%、好ましくは99.9〜99%
【0131】
懸濁濃縮剤:
活性成分:5〜75%、好ましくは10〜50%
水:94〜24%、好ましくは88〜30%
界面活性剤:1〜40%、好ましくは2〜30%
【0132】
水和剤:
活性成分:0.5〜90%、好ましくは1〜80%
界面活性剤:0.5〜20%、好ましくは1〜15%
固形担体:5〜95%、好ましくは15〜90%
【0133】
粒剤:
活性成分:0.1〜30%、好ましくは0.1〜15%
固形担体:99.5〜70%、好ましくは97〜85%
【0134】
水分散性粒剤:
活性成分:1〜90%、好ましくは10〜80%
界面活性剤:0.5〜80%、好ましくは5〜30%
固形担体:90〜10%、好ましくは70〜30%
以下の例は、制限することなく本発明をさらに例証する。
【0135】
F1.濃縮乳剤 a) b) c) d)
活性成分 5% 10% 25% 50%
ドデシルベンゼン
スルホン酸カルシウム 6% 8% 6% 8%
ヒマシ油ポリグリコールエーテル 4% ‐ 4% 4%
(36molのエチレンオキシド)
オクチルフェノール
ポリグリコールエーテル ‐ 4% ‐ 2%
(7〜8molのエチレンオキシド)
NMP ‐ 10% 20%
芳香族炭化水素
混合物C9‐C12 85% 68% 65% 16%
任意の所望の濃度の乳剤を、こういった濃縮物から水での希釈によって調製することができる。
【0136】
F2.溶液 a) b) c) d)
活性成分 5% 10% 50% 90%
1‐メトキシ‐3‐(3‐メトキシ‐
プロポキシ)プロパン 40% 50% ‐
ポリエチレングリコール
MW400 20% 10% ‐ ‐
NMP ‐ 50% 10%
芳香族炭化水素
混合物C9‐C12 35% 30% ‐ ‐
当該溶液は、未希釈での施用又は水での希釈後の施用に好適である。
【0137】
F3.水和剤 a) b) c) d)
活性成分 5% 25% 50% 80%
リグノスルホン酸ナトリウム 4% ‐ 3% ‐
ラウリル硫酸ナトリウム 2% 3% ‐ 4%
ジイソブチルナフタレン‐
スルホン酸ナトリウム ‐ 6% 5% 6%
オクチルフェノール
ポリグリコールエーテル ‐ 1% 2% ‐
(7〜8molのエチレンオキシド)
高分散性ケイ酸 1% 3% 5% 10%
カオリン 88% 62% 35% ‐
活性成分を、補助剤と十分に混合し、そしてその混合物を好適なミルにより十分に粉砕することによって、水で希釈して任意の所望の濃度の懸濁液を得ることができる水和性粉末を得る。
【0138】
F4.コート粒剤 a) b) c)
活性成分 0.1% 5% 15%
高分散性シリカ 0.9% 2% 2%
無機担体 99.0% 93% 83%
(直径0.1〜1mm)
例えばCaCO3又はSiO2
活性成分を塩化メチレン中に溶解し、その溶液を担体上にスプレーし、そして溶剤を真空中で留去する。
【0139】
F5.コート粒剤 a) b) c)
活性成分 0.1% 5% 15%
ポリエチレングリコール 1.0% 2% 3%
MW200
高分散シリカ 0.9% 1% 2%
無機担体 98.0% 92% 80%
(直径0.1〜1mm)
例えばCaCO3又はSiO2
微粉砕した活性成分を、ミキサーにより、ポリエチレングリコールで湿らせた担体に均一に付ける。この方法で非粉コート粒剤が得られる。
【0140】
F6.押出成形粒剤 a) b) c) d)
活性成分 0.1% 3% 5% 15%
リグノスルホン酸ナトリウム 1.5% 2% 3% 4%
カルボキシメチルセルロース 1.4% 2% 2% 2%
カオリン 97.0% 93% 90% 79%
活性成分を、補助剤と混合及び粉砕し、そしてその混合物を水で湿らせる。得られた混合物を、押出成形し、その後空気流の中で乾燥させる。
【0141】
F7.水分散性粒剤 a) b) c) d)
活性成分 5% 10% 40% 90%
リグノスルホン酸ナトリウム 20% 20% 15% 7%
ジブチルナフタレンスルホナート 5% 5% 4% 2%
アラビアゴム 2% 1% 1% 1%
珪藻土 20% 30% 5%
硫酸ナトリウム 4% 5%
カオリン 48% 30% 30%
活性成分を、補助剤と混合及び粉砕し、そしてその混合物を水で湿らせる。得られた混合物を、押出成形し、その後空気流の中で乾燥させる。
【0142】
F7.散剤 a) b) c)
活性成分 0.1% 1% 5%
タルク 39.9% 49% 35%
カオリン 60.0% 50% 60%
活性成分を担体と混合し、その混合物を好適なミルにより粉砕することによってすぐに使用できる散剤を得る。
【0143】
F8.濃縮懸濁液 a) b) c) d)
活性成分 3% 10% 25% 50%
プロピレングリコール 5% 5% 5% 5%
ノニルフェノールポリグリコール ‐ 1% 2% ‐
エーテル
(15molのエチレンオキシド)
リグノスルホン酸ナトリウム 3% 3% 7% 6%
ヘテロポリサッカライド 0.2% 0.2% 0.2% 0.2%
(キサンタン)
1,2‐ベンズ 0.1% 0.1% 0.1% 0.1%
イソチアゾリン‐3‐オン
シリコーン油乳液 0.7% 0.7% 0.7% 0.7%
水 87% 79% 62% 38%
細かく粉砕した活性成分を、補助剤と十分に混合し、濃縮懸濁液を得、それから水での希釈によって任意の所望の濃度の懸濁液を調製することができる。
【0144】
本発明による組成物が使用できる有用な植物の作物には、とりわけ穀類、特にコムギ及びオオムギ、コメ、トウモロコシ、ナタネ、シュガービート、サトウキビ、ダイズ、綿花、ヒマワリ、ラッカセイ及びプランテーション作物が含まれる。
【0145】
用語「作物」は、品種改良又は遺伝子工学技術による慣習的な方法の結果として除草剤又は除草剤のクラス(例えばALS、GS、EPSPS、PPO及びHPPD阻害剤)に対して耐性を与えられた作物も含むものと理解される。慣習的な品種改良方法により、例えばイミダゾリノン、例えばイマザモックスなどに対して耐性を与えられた作物の例は、Clearfield(登録商標)夏ナタネ(キャノーラ)である。遺伝子工学方法により除草剤に対して耐性を与えられた作物の例は、例えばグリホセート抵抗性及びグルホシネート抵抗性トウモロコシ品種であり、RoundupReady(登録商標)及びLibertyLink(登録商標)の商標名で市販されている。防除すべき雑草は、単子葉及び双子葉雑草の両方であり、例えばハコベ属(Stellaria)、キンレンカ(Nasturtium)、コヌカグサ属(Agrostis)、メヒシバ属(Digitaria)、アベナ(Avena)、セタリア属(Setaria)、シロガラシ属(Sinapis)、ドクムギ属(Lolium)、ソラヌム属(Solanum)、ヒエ属(Echinochloa)、スキルプス属(Scirpus)、モノコリア属(Monochoria)、オモダカ属(Sagittaria)、スズメノチャヒキ属(Bromus)、アロペクルス属(Alopecurus)、モロコシ属(Sorghum)、ロトボエリア属(Rottboellia)、カヤツリグサ属(Cyperus)、アブチロン属(Abutilon)、シダ属(Sida)、キサンチウム属(Xanthium)、アマランサス属(Amaranthus)、アカザ属(Chenopodium)、イポメア属(Ipomoea)、クリサンセマム属(Chrysanthemum)、ヤエムグラ属(Galium)、ビオラ属(Viola)及びクワガタソウ属(Veronica)が含まれる。
【0146】
作物はまた、遺伝子工学方法により害虫に対して耐性を与えられたもの、例えばBtトウモロコシ(ヨーロッパ・コーン・ボーラーに対する抵抗性)、Bt綿花(綿花ゾウムシに対する抵抗性)及びBtジャガイモ(コロラドハムシに対する抵抗性)を含むものとして理解される。Btトウモロコシの例は、NK(登録商標)のBt‐176トウモロコシ・ハイブリッド(Syngenta Seeds)である。Bt毒素は、バチルス・チューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis)土壌細菌により天然に形成されるタンパク質である。毒素及びこのような毒素を合成することができる遺伝子導入植物の例は、EP-A-451 878、EP-A-374 753、WO 93/07278、WO 95/34656、WO 03/052073及びEP-A-427 529に記載されている。殺虫剤抵抗性をコードし、1又は複数の毒素を発現する1又は複数の遺伝子を含有する遺伝子導入植物の例は、KnockOut(登録商標)(トウモロコシ)、Yield Gard(登録商標)(トウモロコシ)、NuCOTIN33B(登録商標)(綿花)、Bollgard(登録商標)(綿花)、NewLeaf(登録商標)(ジャガイモ)、NatureGard(登録商標)及びProtexcta(登録商標)である。植物作物及びこれらの種子材料は、除草剤に対して抵抗性であると同時に虫の摂食に対しても抵抗性であってよい(「積み重ねられた(stacked)」遺伝子組み換え事象)。種子は、例えば殺虫的に活性なCry3タンパク質を発現する能力を有し、同時にグリホセート耐性である。「作物」という用語は、品種改良又は遺伝子工学の慣習的な方法の結果として得られる作物も含むものと理解され、これはいわゆるアウトプット特性(output trait)(例えば改善された風味、貯蔵安定性、栄養量)を含む。
【0147】
栽培における領域は、作物植物がすでに生長している土壌、並びにこれらの作物植物の栽培が意図される土壌を含むものとして理解される。
本発明による式Iの化合物はまた、1又は複数の更なる除草剤と組み合わせて使用することもできる。好ましくは、それらの混合物において、式Iの化合物は、以下の表1〜56に挙げる化合物のうちの1つである。以下の式Iの化合物の混合物が特に重要である:
【0148】
式Iの化合物+アセトクロル、式Iの化合物+アシフルオルフェン、式Iの化合物+アシフルオルフェン‐ナトリウム、式Iの化合物+アクロニフェン、式Iの化合物+アクロレイン、式Iの化合物+アラクロル、式Iの化合物+アロキシジム、式Iの化合物+アリルアルコール、式Iの化合物+アメトリン、式Iの化合物+アミカルバゾン、式Iの化合物+アミドスルフロン、式Iの化合物+アミノピラリド、式Iの化合物+アミトロール、式Iの化合物+アンモニウムスルファメート、式Iの化合物+アニロホス、式Iの化合物+アスラム、式Iの化合物+アトラトン、式Iの化合物+アトラジン、式Iの化合物+アジムスルフロン、式Iの化合物+BCPC、式Iの化合物+ベフルブタミド、式Iの化合物+ベナゾリン、式Iの化合物+ベンフルラリン、式Iの化合物+ベンフレセート、式Iの化合物+ベンスルフロン、式Iの化合物+ベンスルフロン‐メチル、式Iの化合物+ベンスリド、式Iの化合物+ベンタゾン、式Iの化合物+ベンズフェンジゾン、式Iの化合物+ベンゾビシクロン、式Iの化合物+ベンゾフェナプ、式Iの化合物+ビフェノクス、式Iの化合物+ビラナホス、
【0149】
式Iの化合物+ビスピリバク、式Iの化合物+ビスピリバク‐ナトリウム、式Iの化合物+ボラックス、式Iの化合物+ブロマシル、式Iの化合物+ブロモブチド、式Iの化合物+ブロモキシニル、式Iの化合物+ブタクロル、式Iの化合物+ブタフェナシル、式Iの化合物+ブタミホス、式Iの化合物+ブトラリン、式Iの化合物+ブトロキシジム、式Iの化合物+ブチレート、式Iの化合物+カコジル酸、式Iの化合物+塩素酸カルシウム、式Iの化合物+カフェンストロール、式Iの化合物+カルベタミド、式Iの化合物+カルフェントラゾン、式Iの化合物+カルフェントラゾンエチル、式Iの化合物+CDEA、式Iの化合物+CEPC、式Iの化合物+クロルフレノール、式Iの化合物+クロルフレノールメチル、式Iの化合物+クロリダゾン、式Iの化合物+クロリムロン、式Iの化合物+クロリムロンエチル、式Iの化合物+クロロ酢酸、式Iの化合物+クロロトルロン、式Iの化合物+クロルプロファム、式Iの化合物+クロルスルフロン、式Iの化合物+クロルタール、式Iの化合物+クロルタールジメチル、式Iの化合物+シニドンエチル、式Iの化合物+シンメチリン、式Iの化合物+シノスルフロン、式Iの化合物+シスアニリド、
【0150】
式Iの化合物+クレソジム、式Iの化合物+クロジナフォプ、式Iの化合物+クロジナフォププロパルギル、式Iの化合物+クロマゾン、式Iの化合物+クロメプロプ、式Iの化合物+クロピラリド、式Iの化合物+クロランスラム、式Iの化合物+クロランスラムメチル、式Iの化合物+CMA、式Iの化合物+4‐CPB、式Iの化合物+CPMF、式Iの化合物+4‐CPP、式Iの化合物+CPPC、式Iの化合物+クレゾール、式Iの化合物+クミルロン、式Iの化合物+シアンアミド、式Iの化合物+シアンアジン、式Iの化合物+シクロエート、式Iの化合物+シクロスルファムロン、式Iの化合物+シクロキシジム、式Iの化合物+シハロフォプ、式Iの化合物+シハロフォプブチル、式Iの化合物+2,4‐D、式Iの化合物+3,4‐DA、式Iの化合物+ダイムロン、式Iの化合物+ダラポン、式Iの化合物+ダゾメット、式Iの化合物+2,4‐DB、式Iの化合物+3,4‐DB、式Iの化合物+2,4‐DEB、式Iの化合物+デスメジファム、式Iの化合物+ジカムバ、式Iの化合物+ジクロベニル、式Iの化合物+オルト‐ジクロロベンゼン、式Iの化合物+パラ‐ジクロロベンゼン、式Iの化合物+ジクロルプロプ、
【0151】
式Iの化合物+ジクロルプロプ‐P、式Iの化合物+ジクロホプ、式Iの化合物+ジクロホプメチル、式Iの化合物+ジクロスラム、式Iの化合物+ジフェンゾクアト、式Iの化合物+ジフェンゾクアトメチルスルフェート、式Iの化合物+ジフルフェニカン、式Iの化合物+ジフルフェンゾピル、式Iの化合物+ジメフロン、式Iの化合物+ジメピペレート、式Iの化合物+ジメタクロル、式Iの化合物+ジメタメトリン、式Iの化合物+ジメテナミド、式Iの化合物+ジメテナミド‐P、式Iの化合物+ジメチピン、式Iの化合物+アルシン酸ジメチル、式Iの化合物+ジニトラミン、式Iの化合物+ジノテルブ、式Iの化合物+ジフェナミド、式Iの化合物+ジクアト、式Iの化合物+ジクアトジブロミド、式Iの化合物+ジチオピル、式Iの化合物+ジウロン、式Iの化合物+DNOC、式Iの化合物+3,4‐DP、式Iの化合物+DSMA、式Iの化合物+EBEP、式Iの化合物+エンドサル、式Iの化合物+EPTC、式Iの化合物+エスプロカルブ、式Iの化合物+エタルフラリン、式Iの化合物+エタメトスルフロン、式Iの化合物+エタメトスルフロンメチル、式Iの化合物+エトフメセート、式Iの化合物+エトキシフェン、式Iの化合物+エトキシスルフロン、式Iの化合物+エトベンザニド、
【0152】
式Iの化合物+フェノキサプロプ‐P、式Iの化合物+フェノキサプロプ‐P‐エチル、式Iの化合物+フェノキサスルホン(CAS RN 639826‐16‐7)、式Iの化合物+フェントラザミド、式Iの化合物+フェロウススルフェート、式Iの化合物+フラムプロプ‐M、式Iの化合物+フラザスルフロン、式Iの化合物+フロラスラム、式Iの化合物+フルアジホプ、式Iの化合物+フルアジホプブチル、式Iの化合物+フルアジホプ‐P、式Iの化合物+フルアジホプ‐P‐ブチル、式Iの化合物+フルカルバゾン、式Iの化合物+フルカルバゾンナトリウム、式Iの化合物+フルセトスルフロン、式Iの化合物+フルクロラリン、式Iの化合物+フルフェナセト、式Iの化合物+フルフェンピル、式Iの化合物+フルフェンピルエチル、式Iの化合物+フルメトスラム、式Iの化合物+フルミクロラク、式Iの化合物+フルミクロラクペンチル、式Iの化合物+フルミオキサジン、式Iの化合物+フルオメツロン、式Iの化合物+フルオロギリコフェン、
【0153】
式Iの化合物+フルオロギリコフェンエチル、式Iの化合物+フルプロパネート、式Iの化合物+フルピルスルフロン、式Iの化合物+フルピルスルフロン‐メチル‐ナトリウム、式Iの化合物+フルレノール、式Iの化合物+フルリドン、式Iの化合物+フルロクロリドン、式Iの化合物+フルロキシピル、式Iの化合物+フルルタモン、式Iの化合物+フルチアセト、式Iの化合物+フルチアセトメチル、式Iの化合物+ホメサフェン、式Iの化合物+ホラムスルフロン、式Iの化合物+ホサミン、式Iの化合物+グルホシネート、式Iの化合物+グルホシネートアンモニウム、式Iの化合物+グリホセート、式Iの化合物+ハロスルフロン、式Iの化合物+ハロスルフロンメチル、式Iの化合物+ハロキシホプ、式Iの化合物+ハロキシホプ‐P、式Iの化合物+HC‐252、式Iの化合物+ヘキサジノン、式Iの化合物+イマザメタベンズ、式Iの化合物+イマザメタベンズメチル、式Iの化合物+イマザモクス、式Iの化合物+イマザピク、
【0154】
式Iの化合物+イマザピル、式Iの化合物+イマザキン、式Iの化合物+イマゼタピル、式Iの化合物+イマゾスルフロン、式Iの化合物+インダノファン、式Iの化合物+ヨードメタン、式Iの化合物+ヨードスルフロン、式Iの化合物+ヨードスルフロン‐メチル‐ナトリウム、式Iの化合物+イオキシニル、式Iの化合物+イプフェンカルバゾン(CAS RN 212201‐70‐2)、式Iの化合物+イソプロツロン、式Iの化合物+イソウロン、式Iの化合物+イソキサベン、式Iの化合物+イソキサクロルトール、式Iの化合物+イソキサフルトール、式Iの化合物+カルブチレート、式Iの化合物+ラクトフェン、式Iの化合物+レナシル、式Iの化合物+リヌロン、式Iの化合物+MAA、式Iの化合物+MAMA、式Iの化合物+MCPA、式Iの化合物+MCPA‐チオエチル、式Iの化合物+MCPB、式Iの化合物+メコプロプ、式Iの化合物+メコプロプ‐P、式Iの化合物+メフェナセト、式Iの化合物+メフルイジド、式Iの化合物+メソスルフロン、式Iの化合物+メソスルフロンメチル、
【0155】
式Iの化合物+メソトリオン、式Iの化合物+メタム、式Iの化合物+メタミフォプ、式Iの化合物+メタミトロン、式Iの化合物+メタザクロル、式Iの化合物+メタゾスルフロン(NC‐620、CAS RN 868680‐84‐6)、式Iの化合物+メタベンズチアズロン、式Iの化合物+メチルアルソン酸、式Iの化合物+メチルジムロン、式Iの化合物+メチルイソチオシアネート、式Iの化合物+メトベンズロン、式Iの化合物+メトラクロル、式Iの化合物+S‐メトラクロル、式Iの化合物+メトスラム、式Iの化合物+メトクスロン、式Iの化合物+メトリブジン、式Iの化合物+メトスルフロン、式Iの化合物+メトスルフロンメチル、式Iの化合物+MK‐616、式Iの化合物+モリネート、式Iの化合物+モノリヌロン、式Iの化合物+MSMA、式Iの化合物+ナプロアニリド、式Iの化合物+ナプロパミド、式Iの化合物+ナプタラム、式Iの化合物+ネブロン、式Iの化合物+ニコスルフロン、式Iの化合物+ノナン酸、式Iの化合物+ノルフルラゾン、式Iの化合物+オレイン酸(脂肪酸)、
【0156】
式Iの化合物+オルベンカルブ、式Iの化合物+オルトスルファムロン、式Iの化合物+オリザリン、式Iの化合物+オキサジアルギル、式Iの化合物+オキサジアゾン、式Iの化合物+オキサスルフロン、式Iの化合物+オキサジクロメホン、式Iの化合物+オキシフルオルフェン、式Iの化合物+パラコート、式Iの化合物+パラコートジクロライド、式Iの化合物+ペブレート、式Iの化合物+ペンディメタリン、式Iの化合物+ペノクススラム、式Iの化合物+ペンタクロロフェノール、式Iの化合物+ペンタノクロル、式Iの化合物+ペントキサゾン、式Iの化合物+ペントキサミド、式Iの化合物+石油、式Iの化合物+フェンメジファム、式Iの化合物+フェンメジファムエチル、式Iの化合物+ピクロラム、式Iの化合物+ピコリナフェン、式Iの化合物+ピノキサデン、式Iの化合物+ピペロホス、式Iの化合物+亜ヒ酸カリウム、式Iの化合物+アジ化カリウム、式Iの化合物+プレチラクロル、式Iの化合物+プリミスルフロン、式Iの化合物+プリミスルフロンメチル、式Iの化合物+プロジアミン、式Iの化合物+プロフルアゾール、式Iの化合物+プロホキシジム、
【0157】
式Iの化合物+プロメトン、式Iの化合物+プロメトリン、式Iの化合物+プロパクロル、式Iの化合物+プロパニル、式Iの化合物+プロパクイザホップ、式Iの化合物+プロパジン、式Iの化合物+プロファム、式Iの化合物+プロピソクロル、式Iの化合物+プロポキシカルバゾン、式Iの化合物+プロポキシカルバゾンナトリウム、式Iの化合物+プロピリスルフロン(TH‐547、CAS RN 570415‐88‐2)、式Iの化合物+プロピザミド、式Iの化合物+プロスルホカルブ、式Iの化合物+プロスルフロン、式Iの化合物+ピラコニル、式Iの化合物+ピラフルフェン、式Iの化合物+ピラフルフェンエチル、式Iの化合物+ピラゾリネート、式Iの化合物+ピラゾスルフロン、式Iの化合物+ピラゾスルフロンエチル、式Iの化合物+ピラゾキシフェン、式Iの化合物+ピリベンゾキシム、式Iの化合物+ピリブチカルブ、式Iの化合物+ピリダホル、式Iの化合物+ピリデート、式Iの化合物+ピリフタリド、式Iの化合物+ピリミノバク、式Iの化合物+ピリミノバクメチル、式Iの化合物+ピリミスルファン、式Iの化合物+ピリチオバク、式Iの化合物+ピリチオバクナトリウム、式Iの化合物+クインクロラク、式Iの化合物+クインメラク、式Iの化合物+キノクラミン、式Iの化合物+キザロホップ、式Iの化合物+キザロホップ‐P、式Iの化合物+リムスルフロン、式Iの化合物+セトキシジム、式Iの化合物+シズロン、
【0158】
式Iの化合物+シマジン、式Iの化合物+シメトリン、式Iの化合物+SMA、式Iの化合物+亜ヒ酸ナトリウム、式Iの化合物+アジ化ナトリウム、式Iの化合物+塩素酸ナトリウム、式Iの化合物+スルコトリオン、式Iの化合物+スルフェントラゾン、式Iの化合物+スルホメツロン、式Iの化合物+スルホメツロンメチル、式Iの化合物+スルホセート、式Iの化合物+スルホスルフロン、式Iの化合物+硫酸、式Iの化合物+タール油、式Iの化合物+2,3,6‐TBA、式Iの化合物+TCA、式Iの化合物+TCA‐ナトリム、式Iの化合物+テブチウロン、式Iの化合物+テプラロキシジム、式Iの化合物+テルバシル、式Iの化合物+テルブメトン、式Iの化合物+テルブチルアジン、式Iの化合物+テルブトリン、式Iの化合物+セニルクロル、式Iの化合物+チアゾピル、式Iの化合物+チフェンスルフロン、式Iの化合物+チフェンスルフロンメチル、式Iの化合物+チオベンカルブ、式Iの化合物+チオカルバジル、式Iの化合物+トプラメゾン、式Iの化合物+トラルコキシジム、式Iの化合物+トリアレート、式Iの化合物+トリアスルフロン、式Iの化合物+トリアジフラム、式Iの化合物+トリベヌロン、式Iの化合物+トリベヌロンメチル、式Iの化合物+トリカムバ、式Iの化合物+トリクロピル、式Iの化合物+トリエタジン、式Iの化合物+トリフロキシスルフロン、式Iの化合物+トリフロキシスルフロン‐ナトリウム、
【0159】
式Iの化合物+トリフルラリン、式Iの化合物+トリフルスルフロン、式Iの化合物+トリフルスルフロンメチル、式Iの化合物+トリヒドロキシトリアジン、式Iの化合物+トリトスルフロン、式Iの化合物+[3‐[2‐クロロ‐4‐フルオロ‐5‐(1‐メチル‐6‐トリフルオロメチル‐2,4‐ジオキソ‐1,2,3,4‐テトラヒドロピリミジン‐3‐イル)フェノキシ]‐2‐ピリジルオキシ]酢酸エチルエステル(CAS RN 353292‐31‐6)、式Iの化合物+4‐[(4,5‐ジヒドロ‐3‐メトキシ‐4‐メチル‐5‐オキソ)‐1H‐1,2,4‐トリアゾール‐1‐イルカルボニルスルファモイル]‐5‐メチルチオフェン‐3‐カルボン酸(BAY636)、式Iの化合物+BAY747(CAS RN 335104‐84‐2)、式Iの化合物+トプラメゾン(CAS RN 210631‐68‐8)、式Iの化合物+4‐ヒドロキシ‐3‐[[2‐[(2‐メトキシエトキシ)メチル]‐6‐(トリフルオロメチル)‐3‐ピペリジニル]カルボニル]‐ビシクロ[3.2.1]オクタ‐3‐エン‐2‐オン(CAS RN 352010‐68‐5)、及び式Iの化合物+4‐ヒドロキシ‐3‐[[2‐(3‐メトキシプロピル)‐6‐(ジフルオロメチル)‐3‐ピリジニル]カルボニル]‐ビシクロ[3.2.1]オクタ‐3‐エン‐2‐オン。
【0160】
式Iの化合物の混合相手はまた、例えばThe Pesticide Manual, 12th Edition (BCPC) 2000で触れられているようなエステル又は塩の形態であってもよい。
【0161】
穀類における施用に関して、以下の混合物:
式Iの化合物+アクロニフェン、式Iの化合物+アミドスルフロン、式Iの化合物+アミノピラリド、式Iの化合物+ベフルブタミド、式Iの化合物+ベンフルラリン、式Iの化合物+ビフェノクス、式Iの化合物+ブロモキシニル、式Iの化合物+ブタフェナシル、式Iの化合物+カルベタミド、式Iの化合物+カルフェントラゾン、式Iの化合物+カルフェントラゾンエチル、式Iの化合物+クロロトルロン、式Iの化合物+クロルプロファム、式Iの化合物+クロルスルフロン、式Iの化合物+シニドンエチル、式Iの化合物+クロジナフォプ、式Iの化合物+クロジナフォププロパルギル、式Iの化合物+クロピラリド、式Iの化合物+2,4‐D、式Iの化合物+ジカムバ、式Iの化合物+ジクロベニル、式Iの化合物+ジクロルプロプ、式Iの化合物+ジクロホプ、式Iの化合物+ジクロホプメチル、
【0162】
式Iの化合物+ジフェンゾクアト、式Iの化合物+ジフェンゾクアトメチルスルフェート、式Iの化合物+ジフルフェニカン、式Iの化合物+ジクアト、式Iの化合物+ジクアトジブロミド、式Iの化合物+フェノキサプロプ‐P、式Iの化合物+フェノキサプロプ‐P‐エチル、式Iの化合物+フラムプロプ‐M、式Iの化合物+フロラスラム、式Iの化合物+フルアジホプ‐P‐ブチル、式Iの化合物+フルカルバゾン、式Iの化合物+フルカルバゾンナトリウム、式Iの化合物+フルフェナセト、式Iの化合物+フルピルスルフロン、式Iの化合物+フルピルスルフロン‐メチル‐ナトリウム、式Iの化合物+フルロクロリドン、式Iの化合物+フルロキシピル、式Iの化合物+フルルタモン、式Iの化合物+イマザメタベンズメチル、式Iの化合物+イマザモクス、式Iの化合物+ヨードスルフロン、式Iの化合物+ヨードスルフロン‐メチル‐ナトリウム、式Iの化合物+イオキシニル、式Iの化合物+イソプロツロン、式Iの化合物+リヌロン、式Iの化合物+MCPA、式Iの化合物+メコプロプ、式Iの化合物+メコプロプ‐P、式Iの化合物+メソスルフロン、式Iの化合物+メソスルフロンメチル、式Iの化合物+メソトリオン、式Iの化合物+メトリブジン、
【0163】
式Iの化合物+メトスルフロン、式Iの化合物+メトスルフロンメチル、式Iの化合物+ペンディメタリン、式Iの化合物+ピコリナフェン、式Iの化合物+ピノキサデン、式Iの化合物+プロジアミン、式Iの化合物+プロパニル、式Iの化合物+プロポキシカルバゾン、式Iの化合物+プロポキシカルバゾンナトリウム、式Iの化合物+プロスルホカルブ、式Iの化合物+ピラスルホトール、式Iの化合物+ピリデート、式Iの化合物+ピロキサスルホン(KIH‐485)、式Iの化合物+ピロキシスラム、、式Iの化合物+スルホスルフロン、式Iの化合物+テンボトリオン、式Iの化合物+テルブトリン、式Iの化合物+チフェンスルフロン、式Iの化合物+チエンカルバゾン、式Iの化合物+チフェンスルフロンメチル、式Iの化合物+トプラメゾン、式Iの化合物+トラルコキシジム、式Iの化合物+トリアレート、式Iの化合物+トリアスルフロン、式Iの化合物+トリベヌロン、式Iの化合物+トリベヌロンメチル、式Iの化合物+トリフルラリン、式Iの化合物+トリネキサパック‐エチル及び式Iの化合物+トリトスルフロンが好まれ、
【0164】
ここで、以下のものを含んでなる混合物:
式Iの化合物+アミドスルフロン、式Iの化合物+アミノピラリド、式Iの化合物+ベフルブタミド、式Iの化合物+ブロモキシニル、式Iの化合物+カルフェントラゾン、式Iの化合物+カルフェントラゾンエチル、式Iの化合物+クロロトルロン、式Iの化合物+クロルスルフロン、式Iの化合物+クロジナフォプ、式Iの化合物+クロジナフォププロパルギル、式Iの化合物+クロピラリド、式Iの化合物+2,4‐D、式Iの化合物+ジカムバ、式Iの化合物+ジフェンゾクアト、式Iの化合物+ジフェンゾクアトメチルスルフェート、式Iの化合物+ジフルフェニカン、式Iの化合物+フェノキサプロプ‐P、式Iの化合物+フェノキサプロプ‐P‐エチル、式Iの化合物+フロラスラム、式Iの化合物+フルカルバゾン、式Iの化合物+フルカルバゾンナトリウム、式Iの化合物+フルフェナセト、式Iの化合物+フルピルスルフロン、式Iの化合物+フルピルスルフロン‐メチル‐ナトリウム、式Iの化合物+フルロキシピル、式Iの化合物+フルルタモン、
【0165】
式Iの化合物+ヨードスルフロン、式Iの化合物+ヨードスルフロン‐メチル‐ナトリウム、式Iの化合物+MCPA、式Iの化合物+メソスルフロン、式Iの化合物+メソスルフロンメチル、式Iの化合物+メトスルフロン、式Iの化合物+メトスルフロンメチル、式Iの化合物+ペンディメタリン、式Iの化合物+ピコリナフェン、式Iの化合物+ピノキサデン、式Iの化合物+プロスルホカルブ、式Iの化合物+ピラスルホトール、式Iの化合物+ピロキサスルホン(KIH‐485)、式Iの化合物+ピロキシスラム、、式Iの化合物+スルホスルフロン、式Iの化合物+チフェンスルフロン、式Iの化合物+チフェンスルフロンメチル、式Iの化合物+トラルコキシジム、式Iの化合物+トリアスルフロン、式Iの化合物+トリベヌロン、式Iの化合物+トリベヌロンメチル、式Iの化合物+トリフルラリン、式Iの化合物+トリネキサパック‐エチル及び式Iの化合物+トリトスルフロンが特に好まれる。
【0166】
コメにおける施用に関して、以下の混合物:
式Iの化合物+アジムスルフロン、式Iの化合物+ベンスルフロン、式Iの化合物+ベンスルフロン‐メチル、式Iの化合物+ベンゾビシクロン、式Iの化合物+ベンゾフェナプ、式Iの化合物+ビスピリバク、式Iの化合物+ビスピリバク‐ナトリウム、式Iの化合物+ブタクロル、式Iの化合物+カフェンストロール、式Iの化合物+シノスルフロン、式Iの化合物+クロマゾン、式Iの化合物+クロメプロプ、式Iの化合物+シクロスルファムロン、式Iの化合物+シハロフォプ、式Iの化合物+シハロフォプブチル、式Iの化合物+2,4‐D、式Iの化合物+ダイムロン、式Iの化合物+ジカムバ、式Iの化合物+ジクアト、式Iの化合物+ジクアトジブロミド、式Iの化合物+エスプロカルブ、式Iの化合物+エトキシスルフロン、式Iの化合物+フェノキサプロプ‐P、式Iの化合物+フェノキサプロプ‐P‐エチル、式Iの化合物+フェノキサスルホン(CASRN639826‐16‐7)、式Iの化合物+フェントラザミド、式Iの化合物+フロラスラム、式Iの化合物+グルホシネートアンモニウム、式Iの化合物+グリホセート、式Iの化合物+ハロスルフロン、式Iの化合物+ハロスルフロンメチル、式Iの化合物+イマゾスルフロン、式Iの化合物+イプフェンカルバゾン(CASRN212201‐70‐2)、式Iの化合物+MCPA、式Iの化合物+メフェナセト、式Iの化合物+メソトリオン、式Iの化合物+メタミフォプ、
【0167】
式Iの化合物+メタゾスルフロン(NC‐620、CASRN868680‐84‐6)、式Iの化合物+メトスルフロン、式Iの化合物+メトスルフロン‐メチル、式Iの化合物+n‐メチルグリホセート、式Iの化合物+オルトスルファムロン、式Iの化合物+オリザリン、式Iの化合物+オキサジアルギル、式Iの化合物+オキサジアゾン、式Iの化合物+パラコートジクロライド、式Iの化合物+ペンディメタリン、式Iの化合物+ペノクススラム、式Iの化合物+プレチラクロル、式Iの化合物+プロホキシジム、式Iの化合物+プロパニル、式Iの化合物+プロピリスルフロン(TH‐547、CASRN570415‐88‐2)、式Iの化合物+ピラゾリネート、式Iの化合物+ピラゾスルフロン、式Iの化合物+ピラゾスルフロンエチル、式Iの化合物+ピラゾキシフェン、式Iの化合物+ピリベンゾキシム、式Iの化合物+ピリフタリド、式Iの化合物+ピリミノバク、式Iの化合物+ピリミノバクメチル、式Iの化合物+ピリミスルファン、式Iの化合物+クインクロラク、式Iの化合物+テフリルトリオン、式Iの化合物+トリアスルフロン、式Iの化合物+トリネキサパック‐エチルが好まれ、
【0168】
ここで、以下のものを含んでなる混合物:
式Iの化合物+アジムスルフロン、式Iの化合物+ベンスルフロン、式Iの化合物+ベンスルフロン‐メチル、式Iの化合物+ベンゾビシクロン、式Iの化合物+ベンゾフェナプ、式Iの化合物+ビスピリバク、式Iの化合物+ビスピリバク‐ナトリウム、式Iの化合物+クロマゾン、式Iの化合物+クロメプロプ、式Iの化合物+シハロフォプ、式Iの化合物+シハロフォプブチル、式Iの化合物+2,4‐D、式Iの化合物+ダイムロン、式Iの化合物+ジカムバ、式Iの化合物+エスプロカルブ、式Iの化合物+エトキシスルフロン、式Iの化合物+フェノキサプロプ‐P、式Iの化合物+フェノキサプロプ‐P‐エチル、式Iの化合物+フェノキサスルホン(CASRN639826‐16‐7)、式Iの化合物+フェントラザミド、式Iの化合物+フロラスラム、式Iの化合物+ハロスルフロン、式Iの化合物+ハロスルフロンメチル、式Iの化合物+イマゾスルフロン、式Iの化合物+イプフェンカルバゾン(CASRN212201‐70‐2)、
【0169】
式Iの化合物+MCPA、式Iの化合物+メフェナセト、式Iの化合物+メソトリオン、式Iの化合物+メタゾスルフロン(NC‐620、CASRN868680‐84‐6)、式Iの化合物+メトスルフロン、式Iの化合物+メトスルフロン‐メチル、式Iの化合物+オルトスルファムロン、式Iの化合物+オキサジアルギル、式Iの化合物+オキサジアゾン、式Iの化合物+ペンディメタリン、式Iの化合物+ペノクススラム、式Iの化合物+プレチラクロル、式Iの化合物+プロピリスルフロン(TH‐547、CASRN570415‐88‐2)、式Iの化合物+ピラゾリネート、式Iの化合物+ピラゾスルフロン、式Iの化合物+ピラゾスルフロンエチル、式Iの化合物+ピラゾキシフェン、式Iの化合物+ピリベンゾキシム、式Iの化合物+ピリフタリド、式Iの化合物+ピリミノバク、式Iの化合物+ピリミノバクメチル、式Iの化合物+ピリミスルファン、式Iの化合物+クインクロラク、式Iの化合物+テフリルトリオン、式Iの化合物+トリアスルフロン、式Iの化合物+トリネキサパック‐エチルが特に好まれる。
【0170】
本発明による式Iの化合物はまた、除草剤薬害軽減剤と組み合わせて使用することができる。好ましくは、これらの混合物において、式Iの化合物は、以下の表1〜56に挙げた化合物の1つである。除草剤薬害軽減剤との以下の混合物が、特に考慮される:
式Iの化合物+クロキントセト‐メキシル、式Iの化合物+クロキントセト酸及びその塩、式Iの化合物+フェンクロラゾール‐エチル、式Iの化合物+フェンクロラゾール酸及びその塩、式Iの化合物+メフェンピル‐ジエチル、式Iの化合物+メフェンピル二酸、式Iの化合物+イソキサジフェン‐エチル、式Iの化合物+イソキサジフェン酸、式Iの化合物+フリラゾール、式Iの化合物+フリラゾールR異性体、式Iの化合物+N‐(2‐メトキシベンゾイル)‐4‐[(メチルアミノカルボニル)アミノ]ベンゼンスルホンアミド、式Iの化合物+ベノキサコル、式Iの化合物+ジクロルミド、式Iの化合物+AD‐67、式Iの化合物+オキサベトリニル、式Iの化合物+シオメトリニル、式Iの化合物+シオメトリニルZ異性体、式Iの化合物+フェンクロリム、式Iの化合物+シプロスルファミド、式Iの化合物+ナフタル酸無水物、式Iの化合物+フルラゾール、式Iの化合物+CL304415、式Iの化合物+ジシクロノン、式Iの化合物+フルキソフェニム、式Iの化合物+DKA‐24、式Iの化合物+R‐29148及び式Iの化合物+PPG‐1292。除草剤薬害軽減効果はまた、式Iの化合物+ジムロン、式Iの化合物+MCPA、式Iの化合物+メコプロプ及び式Iの化合物+メコプロプ‐Pの混合物についても観察することができる。
【0171】
先に触れた除草剤薬害軽減剤及び除草剤は、例えばthe Pesticide Manual, Twelfth Edition, British Crop Protection Council, 2000に記載されている。R‐29148は、例えばP. B. Goldsbrough et al., Plant Physiology, (2002), Vol. 130 pp. 1497-1505 及びその中の参考文献中に記載されており、PPG‐1292はWO09211761により知られており、そしてN‐(2‐メトキシベンゾイル)‐4‐[(メチルアミノカルボニル)アミノ]ベンゼンスルホンアミドはEP365484により知られている。ベノキサコル、クロキントセト‐メキシル、シプロスルファミド、メフェンピル‐ジエチル及びN‐(2‐メトキシベンゾイル)‐4‐[(メチルアミノカルボニル)アミノ]ベンゼンスルホンアミドが特に好まれ、ここで、クロキントセト‐メキシルがとりわけ有益である。
【0172】
除草剤薬害軽減剤対除草剤の施用割合は、主に施用方法に依存する。田畑の処理の場合には、一般に、0.001〜5.0kgの除草剤薬害軽減剤/ha、好ましくは0.001〜0.5kgの除草剤薬害軽減剤/ha、そして一般に、0.001〜2kgの除草剤/ha、しかし好ましくは0.005〜1kg/haが施用される。
【0173】
本発明による組成物は、農業における従来の施用方法、例えば、発芽前施用、発芽後施用、又は種子粉衣などのすべてに好適である。意図した用途によって、当該除草剤薬害軽減剤を、作物植物の種子の前処理(種子又は苗木の粉衣)に使用できるか、あるいは播種の前又は後に土壌に導入でき、それに続いて、任意に共除草剤と組み合わせた、式Iの(非除草剤薬害軽減)化合物の施用が可能である。しかしながら、それは、植物の発芽の前又は後に、単独で又は除草剤と一緒に施用されることも可能である。このため、除草剤薬害軽減剤による植物又は種子の処理は、原則として、除草剤の施用時期とは独立に行うことができる。一般に(例えば、タンク混合物の形態での)除草剤と除草剤薬害軽減剤の同時施用による植物の処理が好まれる。除草剤薬害軽減剤対除草剤の施用割合は、主に施用方法に依存する。田畑の処理の場合には、一般に、0.001〜5.0kgの除草剤薬害軽減剤/ha、好ましくは0.001〜0.5kgの除草剤薬害軽減剤/haが施用される。種子粉衣の場合には、一般に、0.001〜10gの除草剤薬害軽減剤/kg種子、好ましくは0.05〜2gの除草剤薬害軽減剤/kg種子が施用される。播種の直前に、種子の浸漬により、液体の形態で除草剤薬害軽減剤が施用される場合、1〜10000ppm、好ましくは100〜1000ppmの濃度で活性物質を含有する除草剤薬害軽減剤溶液が使用されることが有利である。
【0174】
他の除草剤を、先に触れた除草剤薬害軽減剤のうちの1つと一緒に施用することが好ましい。
以下の実施例は、更に本発明を例示するが、本発明を制限することはない。
【実施例】
【0175】
調製例
以下に記載した特定の化合物がβ‐ケトエノールであり、従って、例えばJ. March, Advanced Organic Chemistry, third edition, John Wiley and Sonsによって記載されているとおり、単一の互変異性体として又はケト‐エノールやジケトン互変異性体の混合物として存在し得ることを当業者は理解するであろう。表T1に示した化合物は、任意の単一のエノール互変異性体として描かれているが、この記載が互変異性によって生じる可能性があるジケトン形態と可能なエノールの両方を網羅すると推定されるべきである。2つ以上の互変異性体がプロトンNMRで観察された場合には、示されたデータは互変異性体の混合物についてのものである。更に、以下に示した化合物のうちのいくつかは、簡潔さを目的として単一の鏡像異性体として描かれているが、単一の鏡像異性体を指定しない限り、これらの構造物は任意の割合の鏡像異性体の混合物を表すと解されるべきである。さらに、前記化合物のうちのいくつかは、ジアステレオ異性体として存在している可能性があるので、これらが単一のジアステレオ異性体として又は任意の割合のジアステレオ異性体の混合物として存在する可能性があると推定されるべきである。重要な互変異性体がエノール形態であったとしても、詳細な実験の項の中では、命名の目的からジケトン互変異性体が選ばれている。
【0176】
実施例1:4[4‐(4‐ブロモ‐2‐フルオロフェノキシ)‐2‐エチルフェニル]‐2,2,6,6‐テトラメチルピラン‐3,5‐ジオンの調製
【0177】
【化20】

【0178】
ステップ1:4‐ブロモ‐2‐エチルフェニル鉛トリアセテートの調製
【0179】
【化21】

【0180】
乾燥クロロホルム(30ml)を、窒素雰囲気下、四酢酸鉛(8.52g、19.3mmol)及び二酢酸第二水銀(0.28g、0.875mmol)の混合物に加え、その反応混合物を、撹拌し、40℃に加熱する。4‐ブロモ‐2‐エチルフェニルボロン酸(4.0g、17.5mmol)を一度に加え、その混合物を40℃にて4時間撹拌する。反応混合物を0℃に冷まし、そして炭酸カリウム(2.66g、19.3mmol)を分割して加える。混合物を5分間撹拌し、次いで珪藻土の小さいプラグを通して濾過し、クロロホルムで洗浄する。濾液を減圧下で濃縮して、4‐ブロモ‐2‐エチルフェニル鉛トリアセテートを得た。
【0181】
ステップ2:4‐(4‐ブロモ‐2‐エチルフェニル)‐2,2,6,6‐テトラメチルピラン‐3,5‐ジオンの調製
【0182】
【化22】

【0183】
4‐ジメチルアミノピリジン(3.13g、25.7mmol)及びトルエン(10ml)を、クロロホルム(40ml)中の2,2,6,6‐テトラメチルピラン‐3,5‐ジオン(0.87g、5.13mmol)の溶液中に加え、そしてその反応混合物を80℃に加熱する。4‐ブロモ‐2‐エチルフェニル鉛トリアセテート(3.50g、6.16mmol)を、分割して5分間かけて加え、そして添加が完了した時点で、その反応混合物を80℃にて更に4時間撹拌する。混合物を室温まで冷まし、2Mの塩酸水溶液(40ml)を加え、そしてその混合物を20分間激しく撹拌し、次いで、珪藻土の小さいプラグを通して濾過し、ジクロロメタン(40ml)で洗浄する。有機相を分離し、そして水相をジクロロメタン(2X40ml)によって抽出する。有機溶液を合わせ、無水硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、そして濾液を減圧下で濃縮する。残渣を、シリカゲルによるカラムクロマトグラフィーによって精製して、4‐(4‐ブロモ‐2‐エチルフェニル)‐2,2,6,6‐テトラメチルピラン‐3,5‐ジオンを得る。
【0184】
ステップ3:4[4‐(4‐ブロモ‐2‐フルオロフェノキシ)‐2‐エチルフェニル]‐2,2,6,6‐テトラメチルピラン‐3,5‐ジオンの調製
【0185】
【化23】

【0186】
乾燥トルエン(10ml)中の4‐(4‐ブロモ‐2‐エチルフェニル)‐2,2,6,6‐テトラメチルピラン‐3,5‐ジオン(0.42g、1.19mmol)、4‐ブロモ‐2‐フルオロフェノール(0.27g、1.43mmol)、炭酸セシウム(0.78g、2.38mmol)、銅(II)トリフルオロメタンスルホナート(0.02g、0.06mmol)、及び酢酸エチル(0.004g、0.06mmol)の混合物を、21時間還流温度にて加熱する。混合物を室温まで冷まし、そしてN,N‐ジメチルホルムアミド(2ml)を加える。混合物を、2Mの塩酸水溶液(10ml)と酢酸エチル(3×10ml)の間で分配させる。有機抽出物を合わせ、無水硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、そして濾液を減圧下で留去した。残渣を調製用逆相HPLCによって精製して、4‐[4‐(4‐ブロモ‐2‐フルオロフェノキシ)‐2‐エチルフェニル]‐2,2,6,6‐テトラメチルピラン‐3,5‐ジオンを得る。
【0187】
実施例2:4[4‐(4‐クロロ‐3‐フルオロフェノキシ)‐2‐エチルフェニル]‐2,2,6,6‐テトラメチルピラン‐3,5‐ジオンの調製
【0188】
【化24】

【0189】
乾燥トルエン(3.5ml)中の4‐(4‐ブロモ‐2‐エチルフェニル)‐2,2,6,6‐テトラメチルピラン‐3,5‐ジオン(0.20g、0.57mmol)、4‐クロロ‐3‐フルオロフェノール(0.41g、2.83mmol)、炭酸セシウム(0.40g、1.13mmol)、銅(II)トリフルオロメタンスルホナート(0.01g、0.03mmol)及び粉状モレキュラーシーブ、4Å(0.40g)の混合物を、マイクロ波照射下で160℃にて1時間加熱する。混合物を室温まで冷まし、ジクロロメタン及び2Mの塩酸水溶液(10ml)で希釈し、そして相分離カートリッジを通過させる。有機相を、無水硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、そして濾液を減圧で留去する。残渣を、N,N‐ジメチルホルムアミド(1ml)中に溶解し、そして調製用逆相HPLCによって精製して、4‐[4‐(4‐クロロ‐3‐フルオロフェノキシ)‐2‐エチルフェニル]‐2,2,6,6‐テトラメチルピラン‐3,5‐ジオンを得る。
【0190】
実施例3:4‐[4‐(5‐トリフルオロメチルピリジン‐2‐イルオキシ)‐2‐エチルフェニル]‐2,2,6,6‐テトラメチルピラン‐3,5‐ジオンの調製
【0191】
【化25】

【0192】
ステップ1:4‐(2‐エチル‐ヒドロキシフェニル)‐2,2,6,6‐テトラメチルピラン‐3,5‐ジオンの調製
【0193】
【化26】

【0194】
1Mの水酸化ナトリウム水溶液(8.8ml)中の4‐(4‐ブロモ‐2‐エチルフェニル)‐2,2,6,6‐テトラメチルピラン‐3,5‐ジオン(1.00g、2.8mmol)、銅(I)ヨウ化物(0.108g、0.57mmol)、及びL‐プロリン(0.033g、0.28mmol)の混合物を、LCMSによって溶液で反応が完了したと判断されるまで、マイクロ波照射下で200℃にて加熱する。混合物を室温まで冷まし、酢酸エチル及び2Mの塩酸水溶液で希釈し、そして珪藻土のプラグを通して濾過し、酢酸エチルで洗浄する。有機相を集め、そして水相を酢酸エチルによって抽出する。有機溶液を合わせ、塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、そして濾液を減圧で留去する。残渣をシリカゲルによるカラムクロマトグラフィーによって精製して、4‐(2‐エチル‐4‐ヒドロキシフェニル)‐2,2,6,6‐テトラメチルピラン‐3,5‐ジオンを得る。
【0195】
ステップ2:4‐[4‐(5‐トリフルオロメチルピリジン‐2‐イルオキシ)‐2‐エチルフェニル]‐2,2,6,6‐テトラメチルピラン‐3,5‐ジオンの調製
【0196】
【化27】

【0197】
4‐(2‐エチル‐4‐ヒドロキシフェニル)‐2,2,6,6‐テトラメチルピラン‐3,5‐ジオン(0.100g、0.34mmol)を、N,N‐ジメチルホルムアミド(2ml)中の2‐フルオロ‐5‐トリフルオロメチルピリジン(0.061g、0.41mmol)及び炭酸カリウム(0.110g、0.69mmol)の混合物に加え、そしてその混合物をマイクロ波照射下で140℃にて1時間加熱する。混合物を室温に冷まし、次いで2Mの塩酸水溶液の添加によって酸性化する。混合物を、ジクロロメタンで希釈し、そして相分離カートリッジを通過させる。有機相を2ml位まで濃縮し、そして調製用逆相HPLCによって精製して、4‐[4‐(5‐トリフルオロメチルピリジン‐2‐イルオキシ)‐2‐エチルフェニル]‐2,2,6,6‐テトラメチルピラン‐3,5‐ジオンを得る。
【0198】
実施例4:4‐[4‐(6‐クロロキノキサリン‐2‐イルオキシ)‐2‐エチルフェニル]‐2,2,6,6‐テトラメチルピラン‐3,5‐ジオンの調製
【0199】
【化28】

【0200】
4‐(2‐エチル‐4‐ヒドロキシフェニル)‐2,2,6,6‐テトラメチルピラン‐3,5‐ジオン(0.100g、0.34mmol)を、N,N‐ジメチルホルムアミド(3ml)中の2,6‐ジクロロキノキサリン(0.081g、0.41mmol)及び炭酸カリウム(0.110g、0.69mmol)の混合物に加え、そしてその混合物をマイクロ波照射下で140℃にて40分間加熱する。混合物を室温に冷まし、次いで2Mの塩酸水溶液の添加によって酸性化する。混合物をジクロロメタンで希釈し、そして相分離カートリッジを通過させた。有機相を2ml位まで濃縮し、そして調製用逆相HPLCによって精製して、4‐[4‐(6‐クロロキノキサリン‐2‐イルオキシ)‐2‐エチルフェニル]‐2,2,6,6‐テトラメチルピラン‐3,5‐ジオンを得る。
【0201】
実施例5:2‐[4‐(6‐クロロキノリン‐3‐イルオキシ)‐2,6‐ジメチルフェニル]シクロヘキサン‐1,3‐ジオンの調製
【0202】
【化29】

【0203】
ステップ1:4‐ベンジルオキシ‐2,6‐ジメチルフェニル鉛トリアセテートの調製
【0204】
【化30】

【0205】
四酢酸鉛(5.7g、0.013mol)及び酢酸水銀(II)(0、2g、0.0006mol)を、一緒に撹拌し、そして窒素を十分にフラッシュする。クロロホルム(20ml)を加え、暗橙色の溶液を50℃に加熱し、続いて4‐ベンジルオキシ‐2,6‐ジメチルフェニルボロン酸(3g、0.012mol)を一度に添加する。50℃にて3時間の更なる加熱の後に、反応混合物を0℃に冷やし、そして炭酸カリウム(1.9g、0.02mol)を加える。濾過前に、懸濁液をちょうど5分間撹拌し、そしてその未精製溶液を減圧下で留去する。次いで、未精製生成物をジエチルエーテルと共沸して、淡色の固体として4‐ベンジルオキシ‐2,6‐ジメチルフェニル鉛トリアセテートを得る。
【0206】
ステップ2:2‐(4‐ベンジルオキシ‐2,6‐ジメチルフェニル)シクロヘキサン‐1,3‐ジオンの調製
【0207】
【化31】

【0208】
4‐ベンジルオキシ‐2,6‐ジメチルフェニル鉛トリアセテート(3.12g、0.005mol)、シクロヘキサン‐1,3‐ジオン(0.58g、0.005mol)、4‐(ジメチルアミノ)ピリジン(2、9g、0.024mol)、クロロホルム(30ml)及びトルエン(12ml)の溶液を、80℃にて20時間加熱する。室温に冷ました後に、反応物をジクロロメタン(50ml)で希釈し、そして2Mの塩酸(50ml)でクエンチする。得られた沈殿を珪藻土を通して濾過し、そして有機相を、分離し、2Mの塩酸(50ml)で洗浄し、次いで硫酸マグネシウム上で乾燥させ、そして減圧下で留去する。未精製生成物を、最終的に、シリカゲルによるフラッシュカラムクロマトグラフィー(1:1酢酸エチル/ヘキサン溶離液)によって精製して、クリーム色の固体として2‐(4‐ベンジルオキシ‐2,6‐ジメチルフェニル)シクロヘキサン‐1,3‐ジオンを得る。
【0209】
ステップ3:2‐(4‐ヒドロキシ‐2,6‐ジメチルフェニル)シクロヘキサン‐1,3‐ジオンの調製
【0210】
【化32】

【0211】
酢酸エチル(30ml)及びメタノール(530ml)中の2‐(4‐ベンジルオキシ‐2,6‐ジメチルフェニル)シクロヘキサン‐1,3‐ジオン(0.57g、0.0018mol)の溶液に、5%のパラジウム炭素(0.100g)を加え、次いでその懸濁液を4barの水素圧力下で5時間撹拌する。懸濁液を、珪藻土を通して濾過し、濾液を減圧下で留去して、灰色の固体として2‐(4‐ヒドロキシ‐2,6‐ジメチルフェニル)シクロヘキサン‐1,3‐ジオンを得る。
【0212】
ステップ4:2‐[4‐(6‐クロロキノリン‐3‐イルオキシ)‐2,6‐ジメチルフェニル]シクロヘキサン‐1,3‐ジオンの調製
【0213】
【化33】

【0214】
2‐(4‐ヒドロキシ‐2,6‐ジメチルフェニル)シクロヘキサン‐1,3‐ジオン(0.200g、0.0009mol)、2,6‐ジクロロキノリン(0.170g、0.0009mol)及び炭酸カリウム(0.350g、0.0025mol)の混合物に、N,N‐ジメチルホルムアミド(3ml)を加え、そしてその混合物をマイクロ波照射下で140℃にて40分間加熱する。次いで、反応混合物を、酢酸エチル(20ml)及び2Mの塩酸(20ml)で希釈し、そして有機相を分離し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、そして減圧下で留去する。未精製生成物を調製用逆相HPLCによって精製して、クリーム色の固体として2‐[4‐(6‐クロロキノリン‐3‐イルオキシ)‐2,6‐ジメチルフェニル]シクロヘキサン‐1,3‐ジオンを得る。
【0215】
以下の表T1中の追加の化合物を、適当な出発物質を使用した同様の方法によって調製する。
【0216】
【表1】

【0217】
【表2】

【0218】
【表3】

【0219】
【表4】

【0220】
1H NMRデータを得るために使用する条件下、本発明の特定の化合物が、先に述べた、アトロプ異性体を含めた異性体から成る任意の割合の混合物として存在することに留意するべきである。これが起こった場合には、特徴づけデータは、指定の溶媒中の周囲温度にて存在している全ての異性体について報告している。別段明記しない限り、プロトンNMRスペクトルは周囲温度にて記録された。
【0221】
以下の表1〜57の化合物を、同様の様式で得ることができる。
表1は以下のタイプの化合物:
【0222】
【化34】

【0223】
{式中、Aは表1に規定するとおりのものである}を網羅する。
【0224】
【表5】

【0225】
【表6】

【0226】
【表7】

【0227】
【表8】

【0228】
表2は、以下のタイプの化合物:
【0229】
【化35】

【0230】
{式中、Aは、表1に規定するとおりのものである}を網羅する。
【0231】
表3は、以下のタイプの化合物:
【0232】
【化36】

【0233】
{式中、Aは、表1に規定するとおりのものである}を網羅する。
【0234】
表4は、以下のタイプの化合物:
【0235】
【化37】

【0236】
{式中、Aは、表1に規定するとおりのものである}を網羅する。
【0237】
表5は、以下のタイプの化合物:
【0238】
【化38】

【0239】
{式中、Aは、表1に規定するとおりのものである}を網羅する。
【0240】
表6は、以下のタイプの化合物:
【0241】
【化39】

【0242】
{式中、Aは、表1に規定するとおりのものである}を網羅する。
【0243】
表7は、以下のタイプの化合物:
【0244】
【化40】

【0245】
{式中、Aは、表1に規定するとおりのものである}を網羅する。
【0246】
表8は、以下のタイプの化合物:
【0247】
【化41】

【0248】
{式中、Aは、表1に規定するとおりのものである}を網羅する。
【0249】
表9は、以下のタイプの化合物:
【0250】
【化42】

【0251】
{式中、Aは、表1に規定するとおりのものである}を網羅する。
【0252】
表10は、以下のタイプの化合物:
【0253】
【化43】

【0254】
{式中、Aは、表1に規定するとおりのものである}を網羅する。
【0255】
表11は、以下のタイプの化合物:
【0256】
【化44】

【0257】
{式中、Aは、表1に規定するとおりのものである}を網羅する。
【0258】
表12は、以下のタイプの化合物:
【0259】
【化45】

【0260】
{式中、Aは、表1に規定するとおりのものである}を網羅する。
【0261】
表13は、以下のタイプの化合物:
【0262】
【化46】

【0263】
{式中、Aは、表1に規定するとおりのものである}を網羅する。
【0264】
表14は、以下のタイプの化合物:
【0265】
【化47】

【0266】
{式中、Aは、表1に規定するとおりのものである}を網羅する。
【0267】
表15は、以下のタイプの化合物:
【0268】
【化48】

【0269】
{式中、Aは、表1に規定するとおりのものである}を網羅する。
【0270】
表16は、以下のタイプの化合物:
【0271】
【化49】

【0272】
{式中、Aは、表1に規定するとおりのものである}を網羅する。
【0273】
表17は、以下のタイプの化合物:
【0274】
【化50】

【0275】
{式中、Aは、表1に規定するとおりのものである}を網羅する。
【0276】
表18は、以下のタイプの化合物:
【0277】
【化51】

【0278】
{式中、Aは、表1に規定するとおりのものである}を網羅する。
【0279】
表19は、以下のタイプの化合物:
【0280】
【化52】

【0281】
{式中、Aは、表1に規定するとおりのものである}を網羅する。
【0282】
表20は、以下のタイプの化合物:
【0283】
【化53】

【0284】
{式中、Aは、表1に規定するとおりのものである}を網羅する。
【0285】
表21は、以下のタイプの化合物:
【0286】
【化54】

【0287】
{式中、Aは、表1に規定するとおりのものである}を網羅する。
【0288】
表22は、以下のタイプの化合物:
【0289】
【化55】

【0290】
{式中、Aは、表1に規定するとおりのものである}を網羅する。
【0291】
表23は、以下のタイプの化合物:
【0292】
【化56】

【0293】
{式中、Aは、表1に規定するとおりのものである}を網羅する。
【0294】
表24は、以下のタイプの化合物:
【0295】
【化57】

【0296】
{式中、Aは、表1に規定するとおりのものである}を網羅する。
【0297】
表25は、以下のタイプの化合物:
【0298】
【化58】

【0299】
{式中、Aは、表1に規定するとおりのものである}を網羅する。
【0300】
表26は、以下のタイプの化合物:
【0301】
【化59】

【0302】
{式中、Aは、表1に規定するとおりのものである}を網羅する。
【0303】
表27は、以下のタイプの化合物:
【0304】
【化60】

【0305】
{式中、Aは、表1に規定するとおりのものである}を網羅する。
【0306】
表28は、以下のタイプの化合物:
【0307】
【化61】

【0308】
{式中、Aは、表1に規定するとおりのものである}を網羅する。
【0309】
表29は、以下のタイプの化合物:
【0310】
【化62】

【0311】
{式中、Aは、表1に規定するとおりのものである}を網羅する。
【0312】
表30は、以下のタイプの化合物:
【0313】
【化63】

【0314】
{式中、Aは、表1に規定するとおりのものである}を網羅する。
【0315】
表31は、以下のタイプの化合物:
【0316】
【化64】

【0317】
{式中、Aは、表1に規定するとおりのものである}を網羅する。
【0318】
表32は、以下のタイプの化合物:
【0319】
【化65】

【0320】
{式中、Aは、表1に規定するとおりのものである}を網羅する。
【0321】
表33は、以下のタイプの化合物:
【0322】
【化66】

【0323】
{式中、Aは、表1に規定するとおりのものである}を網羅する。
【0324】
表34は、以下のタイプの化合物:
【0325】
【化67】

【0326】
{式中、Aは、表1に規定するとおりのものである}を網羅する。
【0327】
表35は、以下のタイプの化合物:
【0328】
【化68】

【0329】
{式中、Aは、表1に規定するとおりのものである}を網羅する。
【0330】
表36は、以下のタイプの化合物:
【0331】
【化69】

【0332】
{式中、Aは、表1に規定するとおりのものである}を網羅する。
【0333】
表37は、以下のタイプの化合物:
【0334】
【化70】

【0335】
{式中、Aは、表1に規定するとおりのものである}を網羅する。
【0336】
表38は、以下のタイプの化合物:
【0337】
【化71】

【0338】
{式中、Aは、表1に規定するとおりのものである}を網羅する。
【0339】
表39は、以下のタイプの化合物:
【0340】
【化72】

【0341】
{式中、Aは、表1に規定するとおりのものである}を網羅する。
【0342】
表40は、以下のタイプの化合物:
【0343】
【化73】

【0344】
{式中、Aは、表1に規定するとおりのものである}を網羅する。
【0345】
表41は、以下のタイプの化合物:
【0346】
【化74】

【0347】
{式中、Aは、表1に規定するとおりのものである}を網羅する。
【0348】
表42は、以下のタイプの化合物:
【0349】
【化75】

【0350】
{式中、Aは、表1に規定するとおりのものである}を網羅する。
【0351】
表43は、以下のタイプの化合物:
【0352】
【化76】

【0353】
{式中、Aは、表1に規定するとおりのものである}を網羅する。
【0354】
表44は、以下のタイプの化合物:
【0355】
【化77】

【0356】
{式中、Aは、表1に規定するとおりのものである}を網羅する。
【0357】
表45は、以下のタイプの化合物:
【0358】
【化78】

【0359】
{式中、Aは、表1に規定するとおりのものである}を網羅する。
【0360】
表46は、以下のタイプの化合物:
【0361】
【化79】

【0362】
{式中、Aは、表1に規定するとおりのものである}を網羅する。
【0363】
表47は、以下のタイプの化合物:
【0364】
【化80】

【0365】
{式中、Aは、表1に規定するとおりのものである}を網羅する。
【0366】
表48は、以下のタイプの化合物:
【0367】
【化81】

【0368】
{式中、Aは、表1に規定するとおりのものである}を網羅する。
【0369】
表49は、以下のタイプの化合物:
【0370】
【化82】

【0371】
{式中、Aは、表1に規定するとおりのものである}を網羅する。
【0372】
表50は、以下のタイプの化合物:
【0373】
【化83】

【0374】
{式中、Aは、表1に規定するとおりのものである}を網羅する。
【0375】
表51は、以下のタイプの化合物:
【0376】
【化84】

【0377】
{式中、Aは、表1に規定するとおりのものである}を網羅する。
【0378】
表52は、以下のタイプの化合物:
【0379】
【化85】

【0380】
{式中、Aは、表1に規定するとおりのものである}を網羅する。
【0381】
表53は、以下のタイプの化合物:
【0382】
【化86】

【0383】
{式中、Aは、表1に規定するとおりのものである}を網羅する。
【0384】
表54は、以下のタイプの化合物:
【0385】
【化87】

【0386】
{式中、Aは、表1に規定するとおりのものである}を網羅する。
【0387】
表55は、以下のタイプの化合物:
【0388】
【化88】

【0389】
{式中、Aは、表1に規定するとおりのものである}を網羅する。
【0390】
表56は、以下のタイプの化合物:
【0391】
【化89】

【0392】
{式中、Aは、表1に規定するとおりのものである}を網羅する。
【0393】
生物学的実施例
さまざまな試験種の種子を、ポット内の標準土壌中に播種した。ガラスハウス(24/16℃、昼/夜;14時間の明期間;65%の湿度)内の一定条件下における1日の培養後(発芽前)又は8日間の培養後(発芽後)に、植物に、0.5%のTween20(ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、CAS RN 9005‐64‐5)を含有するアセトン/水(50:50)溶液の状態の技術的活性成分の製剤に由来する水性スプレー溶液をスプレーした。次いで、試験植物を、ガラスハウス(24/16℃、昼/夜;14時間の明期間;65%の湿度)内の一定条件下、かつ、毎日2度水まきをして、ガラスハウス内で栽培した。発芽前及び発芽後から13日後に、試験を評価した(100=植物への完全損傷;0=植物への損傷なし)。
【0394】
試験植物:
ペレニアルライグラス(Lolium perenne)(LOLPE)、スズメノテッポウ(Alopecurus myosuroides)(ALOMY)、イヌビエ(Echinochloa crus-galli)(ECHCG)、及びカラスムギ(Avena fatua)(AVEFA)。
【0395】
【表9】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の式I:
【化1】

{式中、
Aは、窒素、酸素及び硫黄から選択されたヘテロ原子を含有する、未置換のもしくは置換された単環式又は二環式アリール又はヘテロアリールであり、
1は、メチル、エチル、n‐プロピル、イソプロピル、シクロプロピル、ハロメチル、ハロエチル、ビニル、プロペニル、エチニル、プロピニル、ハロゲン、メトキシ、エトキシ、ハロメトキシ又はハロエトキシであり、
2及びR3は、互いに独立に、水素、メチル、エチル、n‐プロピル、イソプロピル、シクロプロピル、ハロメチル、ハロエチル、ビニル、プロペニル、エチニル、プロピニル、ハロゲン、メトキシ、エトキシ、ハロメトキシ又はハロエトキシであり、
4、R5、R6及びR7は、互いに独立に、水素、C1‐C6アルキル、(C1‐C4アルコキシもしくはハロゲンで置換された)C1‐C6アルキル、C2‐C6アルケニル、(C1‐C4アルコキシもしくはハロゲンで置換された)C2‐C6アルケニル、C2‐C6アルキニル、(C1‐C4アルコキシもしくはハロゲンで置換された)C2‐C6アルキニル、C3‐C7シクロアルキル、(C1‐C4アルキルもしくはC1‐C4アルコキシで置換された)C3‐C7シクロアルキル、C5‐C7シクロアルケニル、(C1‐C4アルキルもしくはC1‐C4アルコキシで置換された)C5‐C7シクロアルケニル、ヘテロシクリル又は(C1‐C4アルキルもしくはC1‐C4アルコキシで置換された)ヘテロシクリルであるか、又は
4及びR5、又はR6及びR7は、それらが結合する原子と一緒になって、(窒素、酸素もしくは硫黄から選択された1つもしくは2つのヘテロ原子を含有する)5〜8員のスピロ‐カルボシクリル又はスピロ‐ヘテロシクリルを形成するか、又は
5及びR6は、それらが結合する原子と一緒になって、(窒素、酸素もしくは硫黄から選択された1つもしくは2つのヘテロ原子を含有する)5〜8員のカルボシクリル又はヘテロシクリルを形成し、
Yは、O、S(O)n、C=O、CR89又はCR1011CR1213であり、
nは、0、1又は2であり、
8及びR9は、互いに独立に、水素、C1‐C6アルキル、(C1‐C4アルコキシもしくはハロゲンで置換された)C1‐C6アルキル、C2‐C6アルケニル、(C1‐C4アルコキシもしくはハロゲンで置換された)C2‐C6アルケニル、C2‐C6アルキニル、(C1‐C4アルコキシもしくはハロゲンで置換された)C2‐C6アルキニル、C3‐C7シクロアルキル、(C1‐C4アルキルもしくはC1‐C4アルコキシで置換された)C3‐C7シクロアルキル、C5‐C7シクロアルケニル、(C1‐C4アルキルもしくはC1‐C4アルコキシで置換された)C5‐C7シクロアルケニル、ヘテロシクリル又は(C1‐C4アルキルもしくはC1‐C4アルコキシで置換された)ヘテロシクリルであるか、又は
8及びR9は、それらが結合する原子と一緒になって、(窒素、酸素もしくは硫黄から選択された1つもしくは2つのヘテロ原子を含有する)5〜8員のスピロ‐カルボシクリル又はスピロ‐ヘテロシクリルを形成し、並びに
10、R11、R12及びR13は、互いに独立に、水素、C1‐C6アルキル又はC1‐C6アルコキシであり、そして
Gは、水素であるか、又は農業的に許容される金属、スルホニウム、アンモニウムもしくは潜在性基である。}
で表される化合物。
【請求項2】
前記Aが、フェニル、ナフチル、5もしくは6員のヘテロアリール又は二環式の8〜10員のヘテロアリールである、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
前記Aが、ハロゲン、C1‐C4アルキル、C1‐C4ハロアルキル、C2‐C4アルケニル、C2‐C4ハロアルケニル、C2‐C4アルキニル、C1‐C4アルコキシ、C1‐C4ハロアルコキシ、C1‐C4アルキルチオ、C1‐C4アルキルスルフィニル、C1‐C4アルキルスルホニル、C1‐C4ハロアルキルチオ、C1‐C4ハロアルキルスルフィニル、C1‐C4ハロアルキルスルホニル、ニトロ、シアノ、C3‐C6シクロアルキル、C1‐C3アルキルカルボニル、C1‐C4アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、C1‐C3アルキルアミノカルボニル、ジ‐C1‐C3アルキルアミノカルボニル、C1‐C3アルキルアミノカルボニルオキシ、ジ‐C1‐C3アルキルアミノカルボニルオキシ、アミノチオカルボニル、C1‐C3アルキルアミノチオカルボニル、ジC1‐C3アルキルアミノチオカルボニル、C1‐C4アルキルカルボニルアミノ、C3‐C6シクロアルキルカルボニルアミノ、C1‐C4アルコキシカルボニルアミノ、C1‐C4アルキルチオカルボニルアミノ、C1‐C3アルコキシC1‐C3アルキル、C1‐C6アルキルチオC1‐C6アルキル、C1‐C6アルキルスルフィニルC1‐C6アルキル、C1‐C6アルキルスルホニルC1‐C6アルキル、C1‐C3アルキルスルホニルオキシ、C1‐C3ハロアルキルスルホニルオキシ又はジC1‐C6アルキルアミノスルホニルによって置換されるか、あるいは、前記Aが、Aに隣接する炭素原子上の2つの置換基と一緒になって、C3‐C4アルキレン(ここで、1つもしくは2つのメチレン基がハロゲンによって場合により置換されるか、又は式中、これらのメチレン基のうちの1つもしくは2つが酸素によって置き換えられる)を形成する、請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
前記Aが、いずれの場合にもハロゲン、メチル、エチル、トリフルオロメチル、メトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、ニトロもしくはシアノによって置換されている、フェニル、ナフチル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、シンノリニル、キノリニル、キナゾリニル、キノキサリニル又はベンゾトリアジニルである、請求項3に記載の化合物。
【請求項5】
前記R1が、メチル、エチル、n‐プロピル、シクロプロピル、ハロゲン又はC1‐C2ハロアルコキシである、請求項1に記載の化合物。
【請求項6】
前記R2が、水素、メチル又はハロゲンである、請求項1に記載の化合物。
【請求項7】
前記R3が、水素、メチル、エチル、n‐プロピル、シクロプロピル、ハロゲン、ハロメトキシ又はハロエトキシである、請求項1に記載の化合物。
【請求項8】
前記R4、R5、R6及びR7が、互いに独立に、水素もしくはC1‐C6アルキルであるか、又は前記R4及びR5、もしくは前記R6及びR7が、それらが結合している原子と一緒になってスピロ‐テトラヒドロピラニルもしくはスピロ‐テトラヒドロフラニルを形成するか、又は前記R5及びR6が、それらが結合している原子と一緒になって6員又は7員のカルボシクリルを形成する、請求項1に記載の化合物。
【請求項9】
前記Yが、O又はCR89{式中、R8及びR9は請求項1に規定されるとおりのものである}である、請求項1に記載の化合物。
【請求項10】
前記R8及びR9が、互いに独立に、水素もしくはメチルであるか、又は前記R8及びR9が、それらが結合している原子と一緒になってスピロ‐テトラヒドロピラニルもしくはスピロ‐テトラヒドロフラニルを形成する、請求項8に記載の化合物。
【請求項11】
前記Aが、いずれの場合にもハロゲン、メチル、トリフルオロメチル、ニトロ又はシアノによって置換されている、フェニル、ナフチル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、シンノリニル、キノリニル、キナゾリニル、キノキサリニル又はベンゾトリアジニルであり、前記R1がエチルであり、前記R2及びR3が水素であり、前記R4〜R7が水素もしくはメチルであるか、又は前記R5及びR6が、それらが結合する原子と一緒になって6員もしくは7員のカルボシクリルを形成し、前記YがO又はCR89(ここで、R8及びR9は、互いに独立に、水素もしくはメチルであるか、又はR8及びR9は、それらが結合している原子と一緒になってスピロ‐テトラヒドロピラニルもしくはスピロ‐テトラヒドロフラニルを形成する)であり、そして前記Gが水素である、請求項1に記載の化合物。
【請求項12】
前記Gが水素である請求項1に記載の式Iの化合物の製造方法であって、以下の式(K):
【化2】

{式中、Y及びR1〜R7は請求項1に規定したとおりのものであり、かつ、Halは臭素もしくはヨウ素である}
の化合物を、触媒、リガンド又は添加物、及び塩基の存在下、かつ、溶媒中で、化合物A‐OH(ここで、Aは請求項1に規定したとおりのものである)と反応させることを含む、方法。
【請求項13】
Gが水素である請求項1に記載の式Iの化合物の製造方法であって、以下の式(M):
【化3】

{式中、Y及びR1〜R7は請求項1に規定したとおりのものである}
の化合物を、触媒及びリガンドの存在下又は不存在下、そして塩基の存在下、かつ、溶媒中で、化合物A‐Hal(ここで、Aは請求項1に規定したとおりのものであり、かつ、Halはフッ素、塩素、臭素もしくはヨウ素である)と反応させることを含む、方法。
【請求項14】
製剤補助剤を含んでなることに加えて、除草剤として有効な量の式Iの化合物を含む除草剤組成物。
【請求項15】
有用植物の作物中の雑草及び草の防除方法であって、除草剤として有効な量の式Iの化合物、又は当該化合物を含む組成物を当該植物又はその場所に施用することを含む、方法。

【公表番号】特表2012−516836(P2012−516836A)
【公表日】平成24年7月26日(2012.7.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−546802(P2011−546802)
【出願日】平成22年1月25日(2010.1.25)
【国際出願番号】PCT/EP2010/050761
【国際公開番号】WO2010/089211
【国際公開日】平成22年8月12日(2010.8.12)
【出願人】(500371307)シンジェンタ リミテッド (141)
【Fターム(参考)】