説明

既存鉄筋コンクリート集合住宅の耐震補強構造

【課題】 既存の中低層集合住宅の耐震性を向上させるとともに、耐震補強構造内にエレベータ設備を設置して、バリアフリー化を合わせて実現する。
【解決手段】 2住戸1階段構成からなるRC造の既存集合住宅1に付加される耐震補強構造であって、既存集合住宅1の階段室側に、所定離れをとって地中支持構造15上に立設された複数のコアウォール20(21,25)の頂部を梁30で連結してなる耐震フレーム10を設ける。耐震フレーム10と集合住宅1に設けられていた階段を撤去した階段室内に、各住戸の玄関高さに合致した各階の高さに通路フロア40を敷設する。通路フロア40を、既存建物壁側と耐震フレーム10側とで固定保持して集合住宅1に耐震フレーム10を構造的に一体付加させ、耐震性の向上を図った。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は既存鉄筋コンクリート集合住宅の耐震補強構造に係り、既存の中低層集合住宅の耐震性を向上させるとともに、耐震補強構造内にエレベータ設備を設置して、バリアフリー化を合わせて実現することができる既存鉄筋コンクリート集合住宅の耐震補強構造に関する。
【背景技術】
【0002】
昭和30〜40年代に、住宅都市整備公団(現UR都市機構)、各地方自治体あるいは民間建設業者により、5階建て以下の中低層集合住宅が全国各地に数多く建設された。
【0003】
図9は上述した、過去に多く建設されてきた、一般的な公営の中低層(例として4階建て)の板状集合住宅50の1棟を示した正面図、図10はその間取り例を示した平面図である。この種の集合住宅50は、その基本構成として隣接した2住戸51,51間に階段室52が設けられ、地上の道路レベルから各住戸の玄関レベル53(図10)まで、それぞれの住戸51前の階段54を利用するようになっている。これらの中低層の集合住宅50は、居住者の高齢化が進んでいるにもかかわらず、エレベータが設置されていないものがほとんどである。
【0004】
また、これらの集合住宅は当時の設計規準に準拠して設計されているため、現行の耐震設計基準を満足していない。また、築後年数が相当経過して老朽化が進んでおり、既存建物の補強か、新築建物への建替かの判断を要するものが少なくない。
【0005】
その判断において、建替の場合には、解体した跡地に新築建物を建築するため、新たな建物の自由度、安全性は高いが、居住者の退去要請、既存建物の解体、完成までの間の居住者の仮住居の手配、建築費等、トータルコストが相当高額になる。既存建物の補強の場合には、コストは抑えられるが、既存建物に内部あるいは外殻に付加された耐震補強部材により、専有部、共用部がともに狭くなったり、使い勝手が悪くなることが予想される。また、補強が建物全体に及ぶ場合、新築の場合より期間は短いが、一時的な転居を要する場合がある。さらに、たとえばUR都市機構による「ルネサンス計画」等のように、既存建物全体にわたって補修を行って、生活機能を向上させるようにした既存建物の再生構法も提案されているが、工事コストは建替時の8〜9割近くになるとも言われている。
【0006】
加えて、既存建物の耐震性の確保を図る補修以外にも、居住環境向上に対する課題として、高齢居住者の便宜を考慮してエレベータの設置、段差部の解消等のバリアフリー化に関する改修の要望もある。
【0007】
これらの課題に対して、既存建物の耐震性の確保を図った例としては、たとえば特許文献1の発明が提案されている。特許文献1では、既存建物のベランダ、バルコニーに相当する跳ね出しスラブの外側に外殻構造としての全体が建物と同じ規模となる格子形状からなる補強用柱梁架構が構築される。
【0008】
また、既存建物へのエレベータの設置に対しては、特許文献2に示した発明が提案されている。特許文献2では、1層分のエレベータシャフトユニットをプレキャストコンクリート製品として工場で製造し、このエレベータシャフトユニットをエレベータ増築対象となっている建物に隣接して積層するとともに、既存建物との間の床部材を敷設していくことで、既存建物にエレベータ設備を設置することを提案している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2009−209585公報
【特許文献2】特開2001−199650公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
特許文献1に開示された耐震補強構造では、板状集合住宅の既存のベランダ側と反対側の面に新たにバルコニー、ベランダとなる跳ね出しスラブを構築し、建物両面に設けられている跳ね出しスラブを利用して、格子状の柱梁架構を新設するものである。その際、各戸において、新たに跳ね出しスラブが増築される点が特徴として挙げられているが、屋外の専有部分として、ベランダやバルコニーが増築される点に、日常生活上それほどのメリットはない。これに対して、補修の対象となる古い板状形式の集合住宅には、採光を考慮して、南向きベランダ側を有し、隣接する棟の間隔を十分あけて、複数棟を並列させて建設されたものが多い。この点、特許文献1に示した耐震補強構造では、南面全面に格子状の柱梁架構が構築されるため、既存建物への採光が低下するという問題がある。また、この柱梁架構では耐震性能を向上することができても、この柱梁架構を使用してエレベータ設備を設置することはできない。
【0011】
一方、特許文献2に開示された発明は、エレベータシャフトの増築のみを目的としているため、既存建物の耐震性能を向上させることは考慮されていない。そこで、本発明の目的は上述した従来の技術が有する問題点を解消し、既存建物の住環境を低下させることなく、耐震性能を向上とエレベータ等の新設、段差の解消等、設備面の向上とを果たせるようにした既存鉄筋コンクリート集合住宅の耐震補強構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するために、本発明は2住戸1階段構成からなる既存の鉄筋コンクリート造の集合住宅に付加される耐震補強構造であって、前記集合住宅の階段室側に、所定離れをとって地中支持構造上に立設された複数のコアウォールの頂部を連結してなる耐震フレームを設け、該耐震フレームと前記集合住宅に設けられていた階段を撤去した階段室内に、各住戸の玄関高さに合致した各階の高さに通路フロアを敷設し、該通路フロアを前記階段室の壁側と前記耐震フレーム側とで固定保持し、前記集合住宅に前記耐震フレームを付加したことを特徴とする。
【0013】
前記耐震フレームは、前記地中支持構造に立設された複数の鉄筋コンクリート構造のコアウォールと、該複数のコアウォールの頂部間を連結する梁部とで構成することが好ましい。
【0014】
前記コアウォールをエレベータシャフトとして利用し、その内部に前記通路フロアごとに停止可能なエレベータ設備を設け、また前記コアウォールに沿って外階段を設置することが好ましい。
【0015】
前記梁部は、屋上階あるいは中間階に設置された鉄筋コンクリート構造の逆梁とすることが好ましい。
【0016】
前記地中支持構造は、地中梁と、該地中梁間を連結する連結梁とを有するフレーム構造からなり、前記コアウォールを前記地中支持構造上に立設することが好ましい。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、既存建物の住環境を低下させることなく、耐震性能を向上させ、またエレベータ等の新設、段差の解消等のバリアフリー化を果たせるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の既存鉄筋コンクリート集合住宅の耐震補強構造としての耐震フレームを取り付けた既存集合住宅の正面図。
【図2】図1に示した既存集合住宅と耐震フレームの取付態様を示した平面図(1階平面)。
【図3】基準階における既存集合住宅と耐震フレームの取付態様を示した平面図。
【図4】屋上階における既存集合住宅と耐震フレームの取付態様を示した平面図。
【図5】コアウォールと地中支持構造との取り合い部分を示した部分構成図。
【図6】コアウォールと通路フロアとの取り合い部分を示した部分構成図。
【図7】耐震フレームの他の実施例の取付態様を示した正面図。
【図8】図7に示した耐震フレームの取付態様と細部構成を示した平面図、部分断面図。
【図9】従来の既存集合住宅の一例を示した建物正面図。
【図10】図9に示した既存集合住宅の基準階における平面図。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の既存鉄筋コンクリート集合住宅の耐震補強構造の実施するための形態として、以下の実施例について添付図面を参照して説明する。
【実施例】
【0020】
図1は、図9に示した中低層の板状集合住宅(4階建て:1層6住戸、2住戸1階段)に本発明の耐震補強構造を構築した態様を示した正面図、図2〜図4は、各階(1階、基準階(本例では2〜4階)、屋上)における耐震補強構造の平面構成を示した平面図である。
【0021】
本発明の耐震補強構造10(実施例において、耐震フレーム10と呼ぶ。)は、図1に示したように、大別して、図示した既存の集合住宅1(以下、既存建物1と記す。)の桁行方向に延設された地中支持構造15と、地中支持構造15に根元部が支持された3カ所のコアウォール(2カ所の端部コアウォール21、1カ所の中央コアウォール25)と、屋上階フロア45上に立設された逆梁部30と、各住戸への通路フロア40とから構成されている。また、中央コアウォール25内はエレベータシャフトとして利用され、内部にエレベータ設備を設置することができるようになっている。さらに、付帯設備として各階の通路フロア40への昇降可能な外階段35が設けられている。
【0022】
上述した部材およびこれらの部材から構成された耐震補強構造としての耐震フレーム10について、添付図面を参照して説明する。地中支持構造15は、図1,図2,図5に示したように、対象となる既存建物1の階段室2の外側の所定距離だけ離れた位置の地中に構築されている。その長さは、既存建物1に設けられた3カ所の階段室2にわたる長さより長く、底盤16の両側位置で、底面が底盤16と一体的に構築された2本の地中梁17と、2本の地中梁17の上部を所定位置で連結する連結梁18とから構成されている。これらの各部材は、本実施例では、所定深さに掘削された空間内に構築された直接基礎構造の鉄筋コンクリート構造物からなる。なお、コアウォール20(21,25)の下端は、図5に示したように、地中梁17の一部と剛接合されるように配筋され、一体的なコンクリート構造体となっている。
【0023】
コアウォール20(21,25)の構成について説明する。さらに、図1,図5に示したように、地中支持構造15の底盤16上の両端近傍には、平面視してコ字形をなした端部コアウォール21が、既存建物1の桁行方向のほぼ中央部位置には、後述するエレベータシャフトを兼ねた中央コアウォール25が立設されている。これらコアウォール20(端部、中央を区別しない場合は、単にコアウォール20と記す。)は、図1に示したように、既存建物1の屋上高さにほぼ等しい高さからなる。各コアウォール20は、耐震フレーム10の構成部材として機能するが、それ自体が鉄筋コンクリート自立構造として設計されている。これらコアウォール20(21,25)は、板状集合住宅としての長手方向長さ(住戸数)、設置エレベータ数により、配置数は適宜設定できることはいうまでもない。また、コアウォール20の断面形状もコ字形以外に、通路フロア40(図2)側が開放されたL字形状としたり、所定の断面剛性と平面空間とを確保できる断面形状であれば適宜の形状に設定できる。なお、本実施例では、コアウォール20は工場にてユニットとして製造されたプレキャストコンクリート製品からなり、このプレキャストコンクリート製のコアウォールユニットを、機械式継手(図示せず)を利用して上方に連結して積層することで所定の自立構造物として構築されている。当然、現場において配筋、型枠組立を行い、現場打ちコンクリートによって構築することも可能である。
【0024】
コアウォール20の頂部は、図1,図4に示したように、屋上階フロア45で連結されている。そして、その屋上階フロア45上には2枚の壁状梁31を4カ所で連結してなる逆梁部30が構築されている。この逆梁部30は、屋上階フロア45を介して連結された各コアウォール20の頂部と剛接合された構造からなる。これにより、既存建物1は、階段室側の側面位置に、図1に示したように、地中支持構造15上に立設され、屋上階までの高さを有した、正面視して下向きE字形をなす、耐震フレーム10が連接された、耐震補強が施された構造物として取り扱うことができる。
【0025】
次に、通路フロア40の構成と、耐震フレームとの関係について説明する。耐震フレームのコアウォール20の側面には、図6に模式的に示したように、各基準階に敷設された通路フロア40の側縁部が連結、固定されている。一方、通路フロア40の既存建物1の階段室側に延長されたフロア端部は、既存建物1の階段室2の外壁面に連接され、既存建物1の各玄関へのアクセス部(後述する。)を構成している。このように耐震フレーム10が付加された既存建物1では、地震が生じると、既存建物1に入力された地震力は、各階の通路フロア40を介して耐震フレーム10に伝達される。耐震フレーム10は、既存建物1から入力された地震動に対して所定の耐震性を有するように設計されているため、既存建物1は耐震フレーム10によって、その安全性が確保される。なお、耐震フレーム10の各部の断面設計は、耐震フレーム10を既存建物1との連係構造としてモデル化して短期設計用荷重を用いて設計し、その配筋、構造断面を決定することが好ましい。
【0026】
この通路フロア40の詳細構成について説明する。図8に示した既存建物50では、階段室52があり、この階段室52内に鉄筋コンクリート製の折り返し階段54は、階段室52を区画する鉄筋コンクリート壁55と中央手摺り部56と踊り場57とに支持されるように設けられていた。本発明では、図2に示したように、既存の階段部分を階段室の鉄筋コンクリート壁部分から撤去し、各戸の玄関レベルと高さが一致するように通路フロア40が各階に設置されている。この通路フロア40は、図3に示したように、既存建物1と平行する通路部41と、通路部41と直角をなして設けられ、階段室2を塞ぐフロアあるいは各戸玄関3への出入り通路として機能するアクセス部42とからなる。
【0027】
各階の通路フロア40は、図3,図5に示したように、耐震フレーム10を構成するコアウォール20の側面に固定支持されるとともに、アクセス部42が各戸の玄関3の高さで既存建物1の階段室2を区画する鉄筋コンクリート壁(構造壁)4に固定支持されている。このアクセス部42は、既存建物1内の構造壁4に連結されるが、その形状的特徴から、地震時に桁行方向のシアコッターとしての機能を果たすことが期待できる。また、各階の通路フロア40は、フロア平面に模式的に図示された鋼管柱48(図2,図3参照)によって各上層の通路フロア40を支持するようになっている。しかし、通路フロア40自体は、コアウォール20と既存建物1の階段室2の構造壁4とに固定されているため、これら鋼管柱48は、常時荷重作用時の各通路フロア40の平坦性の保持を目的としている。さらに、この通路フロア40は通路として利用されるが、そのための安全確保部材として、通路に沿った両側に手摺り壁49(図1参照)が立設されている。本実施例では、この手摺り壁49には、プレキャストコンクリート壁が利用され、後施工アンカー(図示せず)により各階の通路フロア40の縁部に沿って取り付けられている。
【0028】
通路フロア40の中央部に位置する中央コアウォール25内には、エレベータ5(図示せず)が収容されている。本実施例では、中央コアウォール25の剛性が大きい点、機械室等の付帯施設を設けないことを考慮し、マシンルームレスタイプのエレベータ5が装備されている。エレベータ5は、各階の通路フロア40のレベルで停止する。通路フロア40は各戸の玄関3(図3)レベルと同一レベルに設定されているので、エレベータを利用した場合、各戸へ階段を昇降することなくアクセスできる。このようにこの耐震補強構造では、バリアフリー化も図られている。
【0029】
建物中央に設置されるエレベータ5に対して、避難路として機能する外階段35(図1,図3)は、2カ所の端部コアウォール21を利用して設置されている。外階段35の支持フレーム(図示せず)は、鉄骨造からなり、支持フレーム内には鋼製折り返し階段36が組み込まれ、中間踊り場37は端部コアウォール21内に設けられている。一方、図6に示したように、階段35への出入りステップ38は各通路フロア40と同レベル位置に設けられている(図6では、階段部分は図示を省略している。)。
【0030】
以上に述べた耐震フレーム10は、特に既存建物1の桁行方向の耐震性向上に寄与するが、耐震設計上、梁間方向に対する耐震補強が必要になった場合には、屋上階フロア45において、屋上階フロア45と既存建物1との間に、逆梁30に準じた構造の梁構造32を架設し、梁間方向の耐震性向上を図ることができる。併せて地中部において、既存建物1の直接基礎部分と連結させた地中支持構造15を増設することも好ましい。
【0031】
図7,図8は他の実施例として、屋上階フロアに設けた逆梁30に加えて、中間階(本実施例では3階の通路フロア40の下面に中間梁22,23、つなぎ梁24を併設した耐震フレーム10を示している。本実施例では、図7に示したように、屋上階フロア45の逆梁30の梁せいを小さくでき、その分図8に示したように、3階の通路フロア40の通路部41をコアウォール20を含む程度まで拡幅し、(I),(II)断面に示したように、外観的に手摺り壁49と一体をなす中間梁22と通路フロア41の中間位置を支持する補強梁23とを設け、各コアウォール20を建物の中間高さで連結する構造となっている。なお、(II)断面に示した手摺り壁49とつなぎ梁24の端部は、既存建物の壁側の構造筋(図示せず)と機械式継手等により連結することが好ましい。
【0032】
なお、図7で示した地中支持構造15は、基礎杭Pで支持されたフーチング19上に各コアウォール20を立設した構造からなる。このように、地中支持構造15は直接基礎、杭基礎等、既存建物の位置する地盤状況に適した基礎形式を選定することが好ましい。
【0033】
本発明は上述した実施例に限定されるものではなく、各請求項に示した範囲内での種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲内で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態も、本発明の技術的範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0034】
1 既存建物
2 階段室
5 エレベータ
10 耐震フレーム
15 地中支持構造
16 底盤
17 地中梁
18 連結梁
20 コアウォール
21 端部コアウォール
22,23 中間梁
25 中央コアウォール
30 逆梁
35 外階段
40 通路フロア
42 アクセス部
45 屋上階フロア

【特許請求の範囲】
【請求項1】
2住戸1階段構成からなる既存の鉄筋コンクリート造の集合住宅に付加される耐震補強構造であって、前記集合住宅の階段室側に、所定離れをとって地中支持構造上に立設された複数のコアウォールの頂部を連結してなる耐震フレームを設け、該耐震フレームと前記集合住宅に設けられていた階段を撤去した階段室内に、各住戸の玄関高さに合致した各階の高さに通路フロアを敷設し、該通路フロアを前記階段室の壁側と前記耐震フレーム側とで固定保持し、前記集合住宅に前記耐震フレームを付加したことを特徴とする既存鉄筋コンクリート集合住宅の耐震補強構造。
【請求項2】
前記耐震フレームは、前記地中支持構造に立設された複数の鉄筋コンクリート構造のコアウォールと、該複数のコアウォールを連結する梁部とで構成されたことを特徴とする請求項1に記載の既存鉄筋コンクリート集合住宅の耐震補強構造。
【請求項3】
前記コアウォールをエレベータシャフトとして利用し、その内部に前記通路フロアごとに停止可能なエレベータ設備を備えたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の既存鉄筋コンクリート集合住宅の耐震補強構造。
【請求項4】
前記梁部は、屋上階あるいは中間階に設置され、前記コアウォールを連結する鉄筋コンクリート構造梁からなることを特徴とする請求項2に記載の既存鉄筋コンクリート集合住宅の耐震補強構造。
【請求項5】
前記コアウォールに沿って外階段を設置したことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の既存鉄筋コンクリート集合住宅の耐震補強構造。
【請求項6】
前記地中支持構造は、地中梁と、該地中梁間を連結する連結梁とを有するフレーム構造からなり、前記コアウォールが該地中支持構造上に立設されたことを特徴とする請求項1に記載の既存鉄筋コンクリート集合住宅の耐震補強構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2011−241559(P2011−241559A)
【公開日】平成23年12月1日(2011.12.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−112921(P2010−112921)
【出願日】平成22年5月17日(2010.5.17)
【出願人】(000002299)清水建設株式会社 (2,433)
【Fターム(参考)】