説明

日除け付きヘルメット及び日除け付き帽子

【課題】
本発明は、使用勝手の良好な日除け付きヘルメットを提供することを目的とする。
【解決手段】
日除け付きヘルメットAは、ヘルメット1と、このヘルメット1の後部に取り付けられ、ヘルメット1の装着者の頭部の後部及び前記頭部の後部に連なる首部の後部を覆う日除け部材2と、この日除け部材2の裏面側に設けられ、垂下する取付部23と、この取付部23に取り付けられ、ヘルメット1から遠ざかる方向に張り出す張り出し部32を備えた張り出し部材3と、この張り出し部材3により垂れ下がる日除け部材2の垂れ下がる位置をヘルメット1から遠ざかる位置にずらして日除け部材2が垂れ下がるものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、日除け付きヘルメット及び日除け付き帽子に係り、特に、使用勝手の良好な日除け付きヘルメット及び日除け付き帽子に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、日除け付きヘルメットにあっては、ヘルメットに設けられた日除け部材によりヘルメット装着者の頭部の後部及び前記頭部の後部に連なる首部後部を覆って、例えば、夏の強い日差しを避けるようにしている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2002−13020号公報 (図2、図6、図8及び図10)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上述した日除け付きヘルメットにあっては、ヘルメットの後部より日除け部材が垂れ下がり、該日除け部材と首部後部との間隔がとれず、風通しが悪いと共に、ヘルメットの後部より日除け部材が垂れ下がっている分、該日除け部材が汗が生じた首部後部にくっつき易く、使用勝手が良好でないという問題がある。
本発明は、上記の問題を除去するようにした日除け付きヘルメット及び日除け付き帽子を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
請求項1記載の日除け付きヘルメットは、ヘルメットと、このヘルメットの後部に取り付けられ、前記ヘルメットの装着者の頭部の後部及び前記頭部の後部に連なる首部の後部を覆う日除け部材と、この日除け部材の裏面側に設けられ、垂下する取付部と、この取付部に取り付けられ、前記ヘルメットから遠ざかる方向に張り出す張り出し部を備えた張り出し部材と、この張り出し部材により垂れ下がる前記日除け部材の垂れ下がる位置を前記ヘルメットから遠ざかる位置にずらして前記日除け部材が垂れ下がるものである。
【0005】
また、請求項2記載の日除け付きヘルメットは、ヘルメットと、このヘルメットの後部に取り付けられ、前記ヘルメットから遠ざかる方向に張り出す張り出し部材と、この張り出し部材に取り付けられ、前記張り出し部材より垂れ下がり、前記ヘルメットの装着者の頭部の後部及び前記頭部の後部に連なる首部の後部を覆う日除け部材と備えているものである。
【0006】
また、請求項3記載の日除け付き帽子は、帽子と、この帽子の後部に取り付けられ、前記帽子の装着者の頭部の後部及び前記頭部の後部に連なる首部の後部を覆う日除け部材と、この日除け部材の裏面側に設けられ、垂下する取付部と、この取付部に取り付けられ、前記帽子から遠ざかる方向に張り出す張り出し部を備えた張り出し部材と、この張り出し部材により垂れ下がる前記日除け部材の垂れ下がる位置を前記帽子から遠ざかる位置にずらして前記日除け部材が垂れ下がるものである。
【0007】
また、請求項4記載の日除け付き帽子は、帽子と、この帽子の後部に取り付けられ、前記帽子から遠ざかる方向に張り出す張り出し部材と、この張り出し部材に取り付けられ、前記張り出し部材より垂れ下がり、前記帽子の装着者の頭部の後部及び前記頭部の後部に連なる首部の後部を覆う日除け部材とを備えているものである。
【発明の効果】
【0008】
請求項1記載の日除け付きヘルメットによれば、張り出し部材により垂れ下がる日除け部材の垂れ下がる位置をヘルメットから遠ざかる位置にずらして前記日除け部材が垂れ下がるように構成しているため、日除け部材と首部後部との間隔をとることができ、該間隔が風の通り道となり、風通しが良いと共に、日除け部材の垂れ下がる位置をヘルメットから遠ざかる位置にずらした分、日除け部材が首部後部にくっつきにくく、使用勝手を向上させることができる。
【0009】
また、請求項2記載の日除け付きヘルメットによれば、張り出し部材により垂れ下がる日除け部材の垂れ下がる位置をヘルメットから遠ざかる位置にずらして前記日除け部材が垂れ下がるように構成しているため、日除け部材と首部後部との間隔をとることができ、該間隔が風の通り道となり、風通しが良いと共に、日除け部材の垂れ下がる位置をヘルメットから遠ざかる位置にずらした分、日除け部材が首部後部にくっつきにくく、使用勝手を向上させることができる。
【0010】
また、請求項3記載の日除け付き帽子によれば、張り出し部材により垂れ下がる日除け部材の垂れ下がる位置を帽子から遠ざかる位置にずらして前記日除け部材が垂れ下がるように構成しているため、日除け部材と首部後部との間隔をとることができ、該間隔が風の通り道となり、風通しが良いと共に、日除け部材の垂れ下がる位置を帽子から遠ざかる位置にずらした分、日除け部材が首部後部にくっつきにくく、使用勝手を向上させることができる。
【0011】
また、請求項4記載の日除け付き帽子によれば、張り出し部材により垂れ下がる日除け部材の垂れ下がる位置を帽子から遠ざかる位置にずらして前記日除け部材が垂れ下がるように構成しているため、日除け部材と首部後部との間隔をとることができ、該間隔が風の通り道となり、風通しが良いと共に、日除け部材の垂れ下がる位置を帽子から遠ざかる位置にずらした分、日除け部材が首部後部にくっつきにくく、使用勝手を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明の一実施例を図面を参照して説明する。Aは日除け付きヘルメットで、日除け付きヘルメットAは、ヘルメット1と、このヘルメット1の後部に着脱自在に取り付けられる日除け部材2とを備えている(図1〜図8参照)。
11は、ヘルメット1の後部に取り付けられた第1の面状ファスナーで、第1の面状ファスナー11は、例えば、ヘルメット1の後部に両面テープを介して取り付けられている。
【0013】
日除け部材2は、ヘルメット1の装着者の頭部の後部51及び頭部の後部51に連なる首部の後部52を覆うもので、例えば、布製で、日除け部材2の端部の一方には、ヘルメット1の後部に取り付けられた第1の面状ファスナー11に対向する面に第2の面状ファスナー21が、例えば、縫製により取り付けられている。この第2の面状ファスナー21が取り付けられている日除け部材2の端部の一方から日除け部材2の端部の他方に向かって形成された部分は、日除け部22となっている。また、23は取付部で、取付部23は、日除け部材2の裏面側に設けられ、日除け部材2がヘルメット1に装着された状態において垂下するようになっている(図1、図4、図8参照)。
【0014】
また、3は側方に張り出す張り出し部材で、張り出し部材3は日除け部材2の取付部23に取り付けられている。張り出し部材3は、例えば、曲線形状に形成された板状部31と、この板状部31の一方の端部より側方に張り出す張り出し部32を有している。張り出し部材3の取付部23への取付は、取付部23に設けられた被係止部、例えば、第3の面状ファスナー24、又は、挿入口25、26である。第3の面状ファスナー24は、
板状部31に設けられた係止部、例えば、第4の面状ファスナー33に係止される。第4の面状ファスナー33は板状部31に両面テープを介して取り付けられている。挿入口25、26は、板状部31に設けられた係止部、例えば、図5に示すように、板状部31の端部が挿入され係止されるようになっている。
【0015】
従って、日除け部材2がヘルメット1の後部に取り付けられた状態においては、図1及び図8に示すように、張り出し部材3により垂れ下がる日除け部材2の垂れ下がる位置をヘルメット1から遠ざかる位置にずらして日除け部材2が垂れ下がるようになっている。
その結果、日除け部材2はヘルメット1の装着者の頭部の後部51及び頭部の後部51に連なる首部の後部52を覆って、直射日光が直接当たるのを防ぐことができ、また、日除け部材2と首部の後部52との間隔Tを大きくとることができ、該間隔Tが風の通り道となり、風通しが良いと共に、日除け部材2の垂れ下がる位置をヘルメット1から遠ざかる位置にずらした分、日除け部材2が首部の後部52にくっつきにくく、使用勝手を向上させることができる。
【0016】
なお、上述の実施例においては、張り出し部材3は取付部23に取り付けられ、日除け部材2はヘルメット1に取り付けられるようにしたが、本願発明にあっては、これに限らず、逆に、側方に張り出す張り出し部材3をヘルメット1の後部に取り付け、日除け部材2を張り出し部材3に取り付けるようにしても良い(図9参照)。
11はヘルメット1の後部に取り付けられた第1の面状ファスナーで、21は日除け部材2に取り付けられた第2の面状ファスナーで、33は張り出し部材3に取り付けられた第4の面状ファスナーで、34は張り出し部材3に取り付けられ、第4の面状ファスナー33の反対側に位置する第5の面状ファスナーである。
【0017】
また、上述の実施例においては、ヘルメット1を例にとり説明したが、本願発明にあっては、ヘルメットに限らず、一般的な帽子(例えば、ゴルフ、野球等のスポーツ用の帽子)等にも同様に適用できるものである。なお、特に、上述したヘルメット1を図示しない帽子(例えば、ゴルフ、野球等のスポーツ用の帽子)に換えるだけであるので、その説明を省略する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】図1は、本発明の一実施例のヘルメットの装着状態の概略的断面図である。
【図2】図2は、図1のヘルメットの後部に日除け部材を取り付ける前の状態(日除け部材実線)と、取り付けた状態(日除け部材二点鎖線)とをそれぞれ示す概略的斜視図である。
【図3】図3は、図1の日除け部材の概略的正面図である。
【図4】図4は、図3の4−4線による概略的断面図である。
【図5】図5は、図4の日除け部材に張り出し部材を取り付ける状態を示す概略的斜視図である。
【図6】図6は、図4の日除け部材に張り出し部材を取り付けた状態を示す概略的斜視図である。
【図7】図7は、図6の7−7線による概略的断面図である。
【図8】図8は、図1の一部を拡大して示す概略的一部拡大断面図である。
【図9】図9は、本発明の他の実施例のヘルメットの装着状態の一部を拡大して示す概略的一部拡大断面図である。
【符号の説明】
【0019】
A 日除け付きヘルメット
1 ヘルメット
2 日除け部材
3 張り出し部材
23 取付部
32 張り出し部
51 頭部の後部
52 首部の後部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヘルメットと、
このヘルメットの後部に取り付けられ、前記ヘルメットの装着者の頭部の後部及び前記頭部の後部に連なる首部の後部を覆う日除け部材と、
この日除け部材の裏面側に設けられ、垂下する取付部と、
この取付部に取り付けられ、前記ヘルメットから遠ざかる方向に張り出す張り出し部を備えた張り出し部材と、
この張り出し部材により垂れ下がる前記日除け部材の垂れ下がる位置を前記ヘルメットから遠ざかる位置にずらして前記日除け部材が垂れ下がる
ことを特徴とする日除け付きヘルメット。
【請求項2】
ヘルメットと、
このヘルメットの後部に取り付けられ、前記ヘルメットから遠ざかる方向に張り出す張り出し部材と、
この張り出し部材に取り付けられ、前記張り出し部材より垂れ下がり、前記ヘルメットの装着者の頭部の後部及び前記頭部の後部に連なる首部の後部を覆う日除け部材と、
備えていることを特徴とする日除け付きヘルメット。
【請求項3】
帽子と、
この帽子の後部に取り付けられ、前記帽子の装着者の頭部の後部及び前記頭部の後部に連なる首部の後部を覆う日除け部材と、
この日除け部材の裏面側に設けられ、垂下する取付部と、
この取付部に取り付けられ、前記帽子から遠ざかる方向に張り出す張り出し部を備えた張り出し部材と、
この張り出し部材により垂れ下がる前記日除け部材の垂れ下がる位置を前記帽子から遠ざかる位置にずらして前記日除け部材が垂れ下がる
ことを特徴とする日除け付き帽子。
【請求項4】
帽子と、
この帽子の後部に取り付けられ、前記帽子から遠ざかる方向に張り出す張り出し部材と、
この張り出し部材に取り付けられ、前記張り出し部材より垂れ下がり、前記帽子の装着者の頭部の後部及び前記頭部の後部に連なる首部の後部を覆う日除け部材と、
備えていることを特徴とする日除け付き帽子。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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