説明

昆虫幼虫からのタンパク質回収

昆虫幼虫からのタンパク質の回収方法が提供される。抽出バッファー中で、少なくとも昆虫幼虫全体および昆虫幼虫の非均質化部分の1つを混合する。少なくとも昆虫幼虫全体および昆虫幼虫の非均質化部分の1つからバッファーを分離する。分離されたバッファーからタンパク質を単離する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、昆虫の幼虫からのタンパク質の回収のための方法およびシステムに関する。より詳細には、本発明は、大量飼育された昆虫幼虫からのタンパク質の回収に関する。
【背景技術】
【0002】
昆虫を使用して、天然タンパク質と組換えタンパク質の両方が大量生産されている。昆虫を利用してタンパク質を生産する1つの難点は、昆虫体からタンパク質を単離するときに、特にタンパク質を最初に抽出するときに直面する困難性に関係している。現在、昆虫幼虫からのタンパク質の回収のための方法では、タンパク質を手動で抽出することを行っている。手動抽出は一般に、シリンジを使用して、血液リンパを除去するか、あるいは例えば腹脚を分断して昆虫から血液リンパが流れ出るように昆虫を「出血」させるなど、昆虫体の一部を除去している。手動抽出は非常に手間がかかり、かつ時間がかかる。また、プロセスは工業的規模で行えないので、少数の昆虫にしか適さない。その結果、手動抽出は、大量のタンパク質の大規模生産には役に立たない。
【0003】
また、昆虫幼虫は完全に均質化される。しかしながら、完全な均質化は、細胞内タンパク質、細胞外タンパク質、腸プロテアーゼ、細胞内プロテアーゼ、インテグミン(integumin)、キチン、器官、および細胞破片の極めて複雑な混合物の生成だけでなく、かなりの量の脂質ミセルとマルチラメラの小胞の形成ももたらす。さらに均質化によって、容積固体の全体の割合を減少させることなく容積固体全体の大きさが減少し、回収がより難しく、しかもその費用がかかるようになる。そこで、この複雑な混合物から所望のタンパク質を単離する必要がある。
【0004】
別のプロセスにおいては、目的タンパク質とカイコの繭のタンパク質成分を組み合わせた融合タンパク質を利用して、カイコの繭から目的タンパク質の回収を行っている。このプロセスに関連する問題は、融合タンパク質を創造するのに必要な繭のタンパク質からの追加のアミノ酸配列に起因して標的タンパク質を不正確に折り畳むことのほか、目的タンパク質からの、カイコの繭のタンパク質の成分を含むそれらの、同じ余分なアミノ酸配列の除去に関連する問題を含んでいる。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、昆虫幼虫からのタンパク質の回収方法を提供する。この方法は、抽出バッファー中で、少なくとも昆虫幼虫全体および昆虫幼虫の非均質化部分の1つを混合することを含む。少なくとも昆虫幼虫全体および昆虫幼虫の非均質化部分の1つからバッファーを分離する。分離されたバッファーからタンパク質を単離(アイソレート:isolate)する。
【0006】
本発明はまた昆虫幼虫からのタンパク質の回収用システムを提供する。このシステムは、幼虫を断片に切断するミルと、断片に切断された幼虫と抽出バッファーを収容する働きをする混合容器と、断片に切断された幼虫との混合後の抽出バッファーを収容する働きをするコンテナと、幼虫破片からタンパク質を分離する働きをする分離機とを含む。
【0007】
本発明の目的と利点は、以下の説明から、図面を併せて参照することにより明瞭に理解されよう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明の実施形態は、昆虫から血液リンパを抽出するための方法およびシステムを提供する。特に、本発明は、大量の昆虫を工業的規模で処理する場合に適用できる方法を提供する。血液リンパが抽出されたら、血液リンパ中に存在するタンパク質および/または他の所望の成分を単離できる。血液リンパの大規模な回収のための方法を提供することによって、本発明は、昆虫での現実的なタンパク質の生産に役立つ。
【0009】
本発明は、多くの目的において昆虫を大量飼育するために有用である。例えば本発明は、昆虫の大量飼育において、組換え型または野生型バキュロウイルス(baculovirus)を製造するために有用である。このようなバキュロウイルスは、例えば別のバキュロウイルス、昆虫病原性菌類(エンタマパサジニック・ファンガイ:entomopathogenic fungi)または線虫等のような、生物殺虫剤として利用してもよい。さらに、昆虫を大量飼育して、バキュロウイルスが媒介する発現を使用して組換えタンパク質を製造してもよい。
【0010】
本発明の方法は、昆虫全体すなわち昆虫のまるごと全体、昆虫幼虫全体すなわち昆虫幼虫のまるごと全体を、昆虫全体を細かく切断しておよび/または昆虫幼虫を細かく切断して、抽出バッファーと混合することを含んでいる。昆虫および/または幼虫を利用する場合には、それらを均質化しないか、または最小限に均質化する。つまり、昆虫および/または幼虫を徹底的には切り刻まないので、得られる断片は識別可能である。昆虫または幼虫を完全に均質化するまで切り刻むと、このプロセスの標的であろうタンパク質が、非分泌タンパク質、各種プロテアーゼ、キチン、インテグミン、細胞全体すなわち細胞のまるごと全体、脂肪体および他の望ましくない昆虫生成物等のような、昆虫の他の望ましくない成分と混合される場合がある。完全な均質化によって創造されまたは増加されたような別の破片から、所望の標的タンパク質を分離しなければならないことは、プロセスを難しくし、しかもその費用が増大するので、幼虫(感染性または非感染性)の完全な均質化に関連した問題に何ら制限されることのない本方法が望ましいものとなる。
【0011】
本発明を昆虫に関連して説明してきたが、クモ、ダニまたは蠕虫等の他の生物を処理するのに利用してもよい。本発明に従って処理できる昆虫の例としては、限定されないが、イラクサギンウワバ(Trichoplusia ni)(キャベジ・シャクトリムシ(cabbage looper))、シロイチモジヨトウ(Spodoptera exigua)(ビート・アワヤトウ(beet armyworm))、ヨトウガの種(Spodoptera frugiperda)(フォール・アワヨトウ(fall armyworm))、オオタバコガ(Heliothis virescens)(タバコガ(tobacco budworm))、ヤガ科の種(コーンイヤーワーム)(Helicoverpa zea)(ボールウォーム(bollworm))、コナガ(Plutella xylostella)(コナガ(diamondback moth))、ヨーロッパアワノメイガ(Ostrinia nubilalis)(ヨーロピアンアワノメイガ(European corn borer))、アナグラファ・ファルシフェラ(Anagrapha falcifera)(セロリ・シャクトリムシ(celery looper))、ゴドリンガ(Cydia pomonella)(シンクイガ(codling moth))、クリプトフレビア・ロイコトウレタ(Cryptophlebia leucotreta)(フォールス・シンクイガ(false codling moth))、幼虫(larval:ラーバル)段階の他のガ(蛾)種、チョウ(蝶)種、捕食性昆虫、寄生性昆虫、バッタ類(グラスホッパー)(grasshoppers)、コオロギ(クリキト)(crickets)、キリギリス(カイティディドウ)(katydids)(直翅目類昆虫(Orthoptera))、ゴキブリ(cockroaches)(ゴキブリ目(Blattodea))、カマキリ(mantids)、ナナフシ(walking sticks)、ハサミムシ(earwigs)(カマキリ目(Mantodea)、ナナフシ目(Phasmatodea)、ハサミムシ目(Dermaptera))、アザミウマ(thrips)(アザミウマ目(Thysanoptera))、ツルウー・バグ(半翅類の昆虫)(true bugs)、ハナカメムシ(flower bugs)(異翅類(Heteroptera))、アブラムシ(アリマキ)(aphids)、プラントホッパー(planthoppers)、リーフホッパー(leafhoppers)、カイガラムシ(scale insects)(同翅目(Homoptera))、クサカゲロウ(Lacewings)(脈翅目(Neuroptera))、チョウ、ガ(鱗翅目(Lepidoptera))、カブトムシ(beetles)(甲虫類(Coleoptera))、ハエ(Flies)(双翅目(Diptera))、寄生蜂、およびハバチ(sawflies)(膜翅目(Hymenoptera))が挙げられる。
【0012】
いずれの昆虫を利用して生成されたいずれのタンパク質も回収し得る。回収し得るタンパク質およびタンパク質の種類の例をいくつか挙げると、モノクローナル抗体、細胞表面受容体、膜内輸送タンパク質、サイクリン、サイトカイン、Fabフラグメント、ウイルス抗原、蛍光タンパク質、融合タンパク質、成長因子、コリンエステラーゼ、ペプチダーゼ、αインターフェロン、マウスIgG、ブタインターロイキン−18、ヒトアデノシンデアミナーゼ、ヒトグループII型ホスホリパーゼA2、インターロイキン−2、ウイルス受容体、ホルモン受容体、無脊椎動物免疫タンパク質、キナーゼ、ホスファターゼ、RASエフェクター、ウイルス抗原、および抗菌ペプチドが挙げられる。
【0013】
昆虫全体または幼虫全体および/または細かく切られた昆虫を利用してもいいが、本発明は一般に切断され、あるいは全体ではなくされた幼虫で行われる。これは、図1のフローチャートに示されている。図1は、タンパク質を昆虫幼虫から回収するための本発明による方法の実施形態に関係する一般的なステップを示す。始めに、幼虫を変化(commute)させるかまたは砕く(ステップ1)。これは、随意に行うステップであり、含まれるタンパク質によることができる。
【0014】
切断する前に、幼虫を凍結してもよい。凍結により幼虫の均質化を最小限にすることができる。幼虫を切り刻むか、ハンマーや小づち等を使用して衝撃を与えることによって破砕するか、挽くかあるいは断片に砕くか、粉砕する。他の実施形態によれば、昆虫を凍結乾燥する。
【0015】
幼虫の粉砕は、幼虫を顆粒状の混合物に形成することによって幼虫の流動性を高め、かつ幼虫の表面積を増大させるために行われて、目的タンパク質の拡散に必要な距離を減少させ、幼虫から回収されるタンパク質の収量を増大しおよび/またはその他の利益を提供する。典型的な例として、幼虫を、約1mm〜約1cmの寸法の断片に砕く。プロセスは、幼虫全体から約50ミクロンの断片にいたるいずれかの大きさの断片を利用してもよい。好ましい結果は、大まかな直径が約0.5mm〜約2.5mmの顆粒を使用することで得られるであろう。代替的な実施形態によれば、幼虫を、寸法が典型的に約0.1mm〜約5mm、より典型的には約0.5mm〜約2mmの薄片になるまで押しつぶす工程を含む。特定の一実施形態によれば、幼虫を切り刻んで約2mm程度の顆粒にする。
【0016】
昆虫/幼虫を、カバーで覆われた複数のくぼみすなわちウェル(well)が形成された蜘蛛の巣状のものすなわちウェッブ(web)の中で大量飼育してもよい。各ウェルは、配合された昆虫食餌と少なくとも1つの昆虫卵で満たされている。昆虫は、幼虫かまたはその段階を越えるかあるいはそれ以上にまで育てられ、ウイルスに感染させてもさせなくてもよい。昆虫をこのような方法で大量飼育する場合には、ウェッブと、カバーと、昆虫食餌および昆虫を含めたウェルの内容物とを切り刻んで、抽出バッファーと混合させる。このような場合、切り刻まれた内容物全体を抽出バッファーと混合してもよい。
【0017】
一実施形態によれば、昆虫幼虫をミリングマシンで粉砕する。使用されるであろう特定のミリングマシンはフィッツミル(Fitzmill)型のミリングマシンである。一技術によれば、ブレードを順方向に向けて凍結幼虫を顆粒形状にするようにミリングマシンを操作してもよい。ミルを様々な速度で操作して、幼虫を様々な度合いで切断するようにしてもよい。例えば、ミルを約3000〜約9000rpmで操作することもできる。具体的な実施形態では約3000、約6000または約9000rpmを利用した。粉砕を低い温度で行ってもよい。例えば、粉砕は、約−100℃〜約30℃の温度範囲で行われてもよい。特定の一実施形態では約4℃において行った。
【0018】
別の実施形態によれば、昆虫の幼虫はコニカルミル(conical mill)で粉砕する。使用されるかもしれない特定のミリングマシンは、クワドロコミル(Quadro Comil)である。幼虫を様々な度合いで切断するように、ミルを様々な速度および様々な構成で操作してもよい。例えば、ミルを約3000〜約5000rpmで操作できる。具体的な実施形態では約3500rpmを利用した。スクリーンおよびインペラの様々な構成には、四角と丸、切断と非切断、および約1〜約15mmの範囲の大きさの孔または開口を含む。具体的な実施形態は、丸と四角のインペラ、切断と非切断のスクリーンおよび約2〜約9mmの範囲の大きさの孔を利用した。例えば、粉砕(comminutation:コミニュテーション)は約−196℃〜約30℃の温度範囲で行ってもよい。特定の一実施形態では約−190℃において行った。
【0019】
コミュニテーション(communitation)のRPMの範囲は、粉砕(comminutation:コミニュテーション)機で使用されるブレードとブレードの向きに依存し得る。別の技術によれば、衝撃によるコミニュテーションは、ブレードを逆向きにすることによって行うこともでき、それにより、極度の低温条件下でブレードの腹側で幼虫を打撃することになる。一実施形態によれば、低温条件を、機器の打撃領域に気相の液体窒素か二酸化炭素を注入することによって作り出す。衝撃によるコミニュテーションは一般的に、打撃アームを長くすることか、平らなブレードの回転速度を増大するかのどちらかによって、打撃力を増大することによって行うことができる。
【0020】
第3の技術においては、大きさを分けられるべき物質を「篩い分け」装置かまたはスクリーン全体衝撃によってスケーリング(scaling)することを含む。ブレードまたはハンマすなわちストライカ(striker)の平らな部分のどちらかを幼虫に向けてもよい。この技術は低い温度および遅めの速度で行ってもよい。スクリーンまたは篩い分けの上方で幼虫をばらばらにしたりまたはドラグで切ったりすることによって、大きさを小さくするための制御を行ってもよい。第4の技術においては、切削面で幼虫を切断する一連の回転するブレードに幼虫を通すことによって幼虫を切り刻む。
【0021】
次に、幼虫断片、幼虫全体、昆虫全体および/または昆虫断片を抽出バッファーと混合してもよい。これは、図1に示されるフローチャートのステップ2で示す処理である。抽出バッファーは、標的タンパク質が溶解可能ないずれの成分を含んでいてもよい。一実施形態によれば、バッファーは、pH7.8を有する50mM(但し、Mはmol/lを意味する)のトリス(Tris)、150mMのNaCl、および5mMのβ−メルカプトエタノールを含む。バッファーのpHは、約5.0〜約8.5とすることができる。標的タンパク質または目的物質の抽出に使用される他のバッファーの含有物は、以下のものを含む:シトレート(10mM〜1M);トリス(Tris)(10mM〜1M);ホスフェート(10mM〜1M);グード(Goode)バッファーシリーズからのバッファー(10mM〜1M);アセテート(10mM〜1M);グリセロール(5%〜50%);PEG(0.1%〜10%);硫酸アンモニウム(100mM〜1.5M);トライトン(Triton)X−100、トゥイーン(Tween)20またはトゥイーン80等の両性界面活性剤(zwittergent:ツバイトタージェント)シリーズ等のイオンおよび非イオン両方の界面活性剤(0.01%〜10%);KCl(10mM〜2M);NaCl(10mM〜4M);硫酸ナトリウム(10mM〜1.5M);尿素(0.1M〜8M);および/またはグアニジンHCl(0.1M〜6M)。
【0022】
バッファーを、昆虫または粉砕された昆虫部分のいずれかと様々な比率で混合してもよい。比率は、行われる作業回数に依存してもよい。例えば、作業が多数回行われる場合には、比率はより昆虫に偏っていてもよい。利用されるであろう昆虫対バッファーの比率の例は1:3である。
【0023】
昆虫/昆虫断片とバッファーを組み合わせたら、これらを混合してもよい。多数の異なる装置を使用した様々な方法で混合を行ってもよい。例えば、転倒回転型ミキサを使用するかまたはオーバーヘッドライトニングミキサ(overhead lightening mixer)を使用して混合を行ってもよい。
【0024】
昆虫断片の混合後、目的タンパク質を幼虫または幼虫断片から抽出して、目的タンパク質を含むバッファーからこれら断片を分離してもよい。これを、図1のフローチャートに示されるステップ3として示す。抽出および清澄化を別々にあるいは一緒に行うことができる。抽出および分離を多数の異なる方法で行ってもよい。例えば、デカンティング(decanting)すること、篩い分け、スクリーニング、低速度の遠心分離、向流抽出、デカンター遠心分離、中空管や大口径の中空糸やプレート・フレーム・タンジェンシャルフローろ過(プレートおよびフレームの接線方向の流れのろ過)(plate and frame tangential flow filtration)、および/またはパーコレーション抽出を利用できる。2回以上の抽出および/または分離ステップを行ってもよい。また、抽出および分離に1回以上の異なるプロセスを利用してもよい。利用される抽出技術および分離技術の双方とも、少なくとも部分的に、いくつかの要因の中でも特に関係するタンパク質と昆虫断片の大きさで決めればよい。抽出は約15〜約45分かかるかもしれない。タンパク質または目的物質の抽出のための時間範囲は、主としてタンパク質か目的物質と抽出プロセスにおいて使用されるバッファーとに依存しており、15秒から4時間までの範囲となる。いくつかの実施形態では、抽出を約30秒〜約1分、約5分〜約10分、または約1時間〜約2時間で行う。いくつかの具体的な実施形態では、5、10、15、20、30、45または60分間利用して、バッファーと幼虫および/または断片を混合した。幼虫および/または断片をバッファーと一回または多数回混合し、それにより得られるバッファーを組み合わせてもよい。
【0025】
制御されるかもしれない他の抽出パラメータには、温度、遠心分離速度および可能性のあるタンジェンシャルフローろ過・ステップ(tangential flow filtration step)のための公称分画分子量(NMWCO)範囲を挙げることができる。典型的には、約4℃〜約45℃の温度範囲において抽出を行う。2つの特定の実施形態によれば、約4℃または約20℃の温度において抽出を行う。抽出のための遠心分離を約2,000×g〜約15,000×gの速度で行う。抽出のための可能性のあるタンジェンシャルフローろ過・ステップのための公称分画分子量(NMWCO)範囲は、約100kDa NMWCO〜約0.22ミクロンであってよい。
【0026】
清澄化を約4℃〜約45℃の温度範囲で行ってよい。特定の一実施形態によれば、清澄化を約4℃の温度で行った。清澄化のために行われるかもしれない遠心分離は、約2,000×g〜15,000×gの速度で行ってもよい。さらに、清澄化を約0.01mm〜約1mmの網目のスクリーンで行ってもよい。特定の一実施形態は約0.5mmの網目のスクリーンで行った。清澄化のための可能性のあるタンジェンシャルフローろ過・ステップのための公称分画分子量(NMWCO)は約100kDa NMWCO〜約0.22ミクロンの範囲である。
【0027】
他の昆虫タンパク質からタンパク質含有バッファーを分離後、タンパク質をバッファーから単離してもよい。これは、タンパク質単離のための公知の方法を利用して行ってもよい。例えば、タンジェンシャルフローろ過、液−液抽出、カラムクロマトグラフィ、沈殿、膜結合(メンブレンバインディング:membrane binding)、および/または他のいかなる公知のプロセスのいかなる組み合わせによってもタンパク質を単離できる。
【0028】
単離プロセスを、タンパク質の所望の純度を達成するまで行ってもよい。典型例では、少なくとも約85%の純度を達成するまでタンパク質を処理する。より一般には、タンパク質は少なくとも約90%の純度である。いくつかの場合においては、タンパク質は少なくとも約95%の純度である。一般にタンパク質がその最終用途で有効性を有するのに必要な純度までタンパク質を処理してもよい。
【0029】
本発明を利用して、関連する生物からいかなるタンパク質生成物または他の所望の物質または成分を単離してもよい。例えば、昆虫幼虫が発現するか発現できるいかなるタンパク質も、天然であろうと組換えであろうと、単離できるであろう。例としては、L1R、B5R、A33Rが挙げられ、これらは全て切断型(truncated)の、分泌形の3つのウイルスタンパク質である。他の例としては、Fab(モノクローナル抗体のFabフラグメント、分泌タンパク質)、およびDsRed(ホモテトラマー(homotetramer)でできている非分泌蛍光タンパク質)が挙げられる。他の例はモノクローナル抗体(Mab)でもよい。
【0030】
図2は、本発明によるシステムの実施形態を示す。この実施形態を利用して上述の方法を行ってもよい。システムのこの実施形態は、幼虫全体、幼虫断片、昆虫全体および/または昆虫断片をスクリューコンベヤー5に収容する。スクリューコンベヤーは、幼虫を切り刻むために幼虫をミル7まで運ぶ。ミルを通過後、切り刻まれた幼虫は、スクリューコンベヤー9によって混合容器11まで運ばれる。リザーバ13に保管された抽出バッファーをポンプ15によって混合容器11に送り出す。切り刻まれた幼虫と抽出バッファーが混合容器で混合される。混合後、切り刻まれた幼虫と抽出バッファーを分離機17に送って、タンパク質を含有する抽出物を幼虫破片から分離する。リザーバ19に保管される最終抽出バッファーをポンプ21によって分離機17へ送り出してもよい。分離後、バッファーは収容容器23へ運ばれ、かつ幼虫破片は収容容器25へ送られる。
【0031】
本発明により、昆虫幼虫の血液リンパに含まれるタンパク質の非手動の単離が可能となる。分離を、工業的規模(スケーラブル・ファッション:scalable fashion)で、残在している望ましくない幼虫破片を残したまま行ってもよい。腸プロテアーゼを、いくつかの非分泌タンパク質の場合、および膜結合型(membrane bound)タンパク質か膜関連型(membrane associated)タンパク質の場合に所望の幼虫材料から分離してもよい。
【0032】
以下に4つの実施例を示すが、それは本発明を説明し、本発明を実施するために利用されるかもしれないパラメータの網羅を意図するものではない。
【実施例】
【0033】
実施例1
分泌ウイルスタンパク質である切断型L1Rを発現する幼虫を利用した。幼虫を凍結した。幼虫全体かまたはハンマーや小づちを使用して衝撃によって破砕された幼虫のどちらかを、室温において50ml円錐管内で抽出バッファーと転倒回転させて混合した。この場合抽出バッファーは、pH7.8の50mMのトリス(Tris)、150mMのNaClおよび5mMのβ−メルカプトエタノールの混合液であった。抽出バッファーを50mlのコニカルチューブからデカンティングすることによって、抽出したL1R含有血液リンパを残りの幼虫破片から分離し、幼虫破片を残した。ウエスタンブロット(western blot)法によって行われた分析によって、図3および下記の表1に示される結果を示した。これは濃度測定値を提供する。L1R特異的ウサギポリクローナルを使用してL1Rを検出した。コダック1イメージングシステム(Kodak 1 imaging system)を使用した濃度測定によってレベルを判定した。タンパク質レベルは、スタンダードとしてBSAを用いるクマシー・プラス・アッセイ(Coomassie Plus assay)によって判定した。図3に示される3列は、1)砕かれた幼虫、2)幼虫全体、および3)すり潰された幼虫である。破砕された幼虫から抽出されたL1Rのレベルは、全体的に均質化された幼虫から観察されたレベルと類似した。しかしながら、抽出したタンパク質は幼虫の混入物含有が少なく、さらなる処理のための、物質の清澄化をはるかに少ない作業行うことができた。
【0034】
【表1】

【0035】
実施例2
全て切断型の、分泌形の3つのウイルス抗原である切断型L1R、B5RおよびA33Rと、FABを発現する幼虫を利用した。幼虫を凍結した。幼虫全体かまたはハンマーや小づちを使用した衝撃によって破砕された幼虫のどちらかを、室温において50mlコニカルチューブ内で抽出バッファーと転倒回転して混合した。この場合、抽出バッファーは、pH7.8の50mMのトリス(Tris)、150mMのNaClおよび5mMのβ−メルカプトエタノールの混合液であった。抽出バッファーを50mlコニカルチューブからデカンティングして幼虫破片を後に残すことによって、L1Rを含有する抽出された血液リンパを残りの幼虫破片から分離した。全ての場合において、幼虫全体から様々な程度で4つの標的タンパク質を抽出し、全ての場合において、得られたタンパク質抽出物は適度に透明で、さらなる処理をできる状態であった。10%ビス−トリスゲル(Bis−tris gel)をMES(N-morpholino ethanesulfonic acid)に流し込み、PVDF(Polyvinylidene fluoride)に転写した。抗his MAbを使用して検出を行った。ウエスタンブロット法によって行った分析によって図4に示される結果を生じた。図4に示される15列は以下の通りである。1)標準(スタンダード);2−4)15、45、および60分におけるL1R;5−7)15、45、および60分におけるB5R;8−11)15、30、45、および60分におけるFAB;および12−15)15、30、45、および60分におけるA33R。図4は、幼虫からタンパク質を抽出する能力はタンパク質に依存しないことを示す。
【0036】
実施例3
切り刻まれた幼虫と幼虫全体の双方を利用して、得られた結果を比較した。L1RおよびDsRedを発現する凍結幼虫全体を、ブレード側を前方にし、篩いスクリーンを取り除いた状態でフィッツミル粉砕装置内で切り刻んだ。幼虫を3000rpm、6000rpm、および9000rpmの3つの異なる速度で切り刻んだ。切り刻まれた幼虫を抽出テストおよび分析まで凍結保存した。50mlコニカルチューブを使用する小規模実験室試験のために記載されているような、幼虫全体および切り刻まれた幼虫の双方を使用して抽出テストを行った。幼虫全体や切り刻まれた幼虫を転倒回転型ミキサを使用して抽出バッファーと混合した。抽出のおおよその割合を判定し、かつ幼虫全体に関して抽出の全体的な水準を判定する分析のために、サンプルを抽出の間に除去した。分析を、半定性的(semi-qualitative)ウエスタンブロット法およびL1R特異的ポリクローナルを使用して行った。この分析は図5および6に示す結果を生じた。帯域の濃度測定はコダック1イメージングシステムを使用して行った。図5に示すように、L1Rの抽出は基本的に15分以内に完了し、6000rpmで刻まれた幼虫と9000rpmで刻まれた幼虫との間にほとんど差がなかった。DsRedは、非分泌タンパク質であり、その存在は、タンパク質の特徴である赤色によって容易に判定できる。幼虫全体や部分的に砕かれた幼虫からのDsRedの抽出の結果を表す図6に示すように、DsRedの一部抽出が数十分後にもまだ発生しており、9000rpmで刻まれた幼虫の抽出は、おそらく幼虫粒子のサイズが小さいために実質的にそれより低い速度のものよりもよい。半定性的SDS−PAGEクマシー染色ゲルかDsRed特異的ポリクローナル抗体を用いたウエスタンブロット法を使用してDsRedを検出した。帯域の濃度測定をコダック1イメージングシステムを使用して行った。
【0037】
実施例4
切り刻まれた幼虫と幼虫全体の両方を利用して、得られた結果を比較した。LlRを発現する凍結幼虫全体を、ブレード側を前方にし、篩いスクリーンを取り除いた状態でフィッツミル粉砕装置内で切り刻んだ。幼虫を約9000rpmで切り刻んだ。切り刻まれた幼虫を抽出テストおよび分析まで凍結保存した。L1R発現ウイルスに感染された他の幼虫全体を、抽出バッファー内でTurraxウルトラホモジナイザーを使用したすり潰しによって実質的に完全に均質化し、続いて遠心分離による清澄化を行った。50mlコニカルチューブを使用する小規模実験室試験のために記載されているような、幼虫全体および切り刻まれた幼虫の双方を使用して抽出テストを行った。幼虫全体や切り刻まれた幼虫を、転倒回転型ミキサを使用して、抽出バッファーと混合した。抽出のおおよその割合を判定し、かつ幼虫全体に関して抽出の全体的な水準を判定する分析のために、サンプルを抽出の間に除去した。L1Rの検出のための早期進行段階のELISAによって分析を行い、図7に示される結果を生じた。幼虫からのL1Rの理論上の最大回収率を、Turraxウルトラホモジナイザーを通して均質化された清澄化された幼虫抽出物の分析によって判定した。図7に示すように、L1Rの抽出量は、約15分〜約45分の間に理論上の最大に達した一方で、幼虫全体からのL1Rの抽出量は約1時間後に理論上の最大に達しなかった。抽出の直線性を仮定して、幼虫全体からの抽出は約90分〜約120分の間に完了したであろう。
【0038】
実施例5
ヒト化MAb発現バキュロウイルスに感染された幼虫を利用した。幼虫は凍結幼虫であり、2つのプレート間での衝撃によって砕かれた。50gの幼虫を400mlの抽出バッファーと容器内で20分間混合した。このとき、インペラを有する大きなステンレス鋼容器を使用して数百リットルまで増大可能なオーバーヘッドライトニングスターラー(overhead lightening stirrer)を使用した。幼虫破片をデカンテーションと篩い分けを使用して抽出バッファーから分離して、ウエスタンブロット法によって分析した。1回目の混合中に約90%のMAbを抽出することによってタンパク質を抽出した。下の表2もまた実施例5の結果を示す。
【0039】
【表2】

【0040】
実施例6
クワドロ社(Quadro,Inc.)のコミル(Comil)等のミル装置を使用して、L1R(分泌タンパク質)かDsRed(非分泌タンパク質)を発現する凍結幼虫を破砕した。スクリーンの孔径、切削面、速度、および温度の変化を含めて様々な条件範囲下で破砕を行った。スクリーンの孔径は約2mm〜約9mmで変化した。様々な切削面の形状は、四角、丸、星型、平ら、および隆起状を含んでいた。速度は約3200rpm〜約5000rpmで変化した。ミリング温度は、約25℃〜約−196℃の範囲であった。この実施例においては、インペラ速度は約3500であり、衝撃面は液体窒素を使用して冷却されていた。砕いた後、砕かれた幼虫をドライアイス上に保管した。この実施例においては、様々な条件下で砕かれた幼虫を30分、約2〜8℃においてバッファー(50mMトリス(Tris)/1M塩化ナトリウム、15mMイミダゾール、pH7.7)で抽出した。標的タンパク質抽出物をウエスタンブロット法を使用して決定した。抽出された全タンパク質をクマシー・プラス・ブラッドフォード・アッセイ(Coomassie Plus Bradford Assay)を使用して決定した。表3は、この実施例の様々な実験から得られた結果を表す。値は、総均質化方法を使用して抽出されたタンパク質に関して抽出されたタンパク質のレベルとして提示される。この実施例においては、Ultra Turrax T−25シヤーホモジナイザー(shear homogenizer)を使用してバッファー中において幼虫を均質化した。
【0041】
【表3】

【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明によるプロセスの実施形態の要素を示すフローチャートである。
【図2】プロセスの流れを説明するための、本発明によるシステムの実施形態の図である。
【図3】実施例1の結果を示す写真である。
【図4】実施例2の結果を示す写真である。
【図5】実施例3の結果を示すグラフである。
【図6】実施例3の結果を示すグラフである。
【図7】実施例4の結果を示すグラフである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
昆虫幼虫からのタンパク質の回収方法であって、
少なくとも昆虫幼虫全体および昆虫幼虫の非均質化部分の1つを抽出バッファーと混合し;
前記少なくとも昆虫幼虫全体および昆虫幼虫の非均質化部分の1つからバッファーを分離し;および
前記分離されたバッファーから前記タンパク質を単離すること
を含む方法。
【請求項2】
昆虫部分を前記抽出バッファーと混合し、かつ前記昆虫部分が長さ約1mm〜約1cmである請求項1に記載の方法。
【請求項3】
凍結昆虫幼虫を長さ約1mm〜約1cmの断片に破砕または切断することをさらに含む請求項1に記載の方法。
【請求項4】
デカントすること、篩い分け、スクリーニング、低速度の遠心分離、向流抽出、デカンター遠心分離、中空管や大口径の中空糸やプレート・フレーム・タンジェンシャルフローろ過、またはパーコレーション抽出の少なくとも1つによって前記少なくとも昆虫幼虫全体および昆虫幼虫の非均質化部分の1つから前記バッファーを分離する請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記タンパク質が天然型である請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記タンパク質が組換え型である請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記少なくとも昆虫幼虫全体および昆虫幼虫の非均質化部分の1つと前記抽出バッファーを転倒回転型ミキサによって混合する請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記少なくとも昆虫幼虫全体および昆虫幼虫の非均質化部分の1つと前記抽出バッファーをオーバーヘッドライトニングミキサによって混合する請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記抽出バッファーとの混合前に前記幼虫を破砕することをさらに含む請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記幼虫をハンマーや小づちを使用した衝撃によって破砕する請求項9に記載の方法。
【請求項11】
破砕前に前記幼虫を凍結することをさらに含む請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記抽出バッファーが、pH7.8の50mMのトリス(Tris)、150mMのNaCl、および5mMのβ−メルカプトエタノールを含む請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記昆虫幼虫がウェルのウェッブにおいて飼育され、各ウェルは少なくとも1つの幼虫と食餌とを含み、前記方法が前記ウェルのウェッブ、食餌および幼虫を切り刻むことをさらに含む請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記タンパク質を前記幼虫の血液リンパから回収する請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記昆虫幼虫がイラクサギンウワバ(Trichoplusia ni)の幼虫である請求項1に記載の方法。
【請求項16】
前記タンパク質が、モノクローナル抗体、細胞表面受容体、膜内輸送タンパク質、サイクリン、サイトカイン、Fabフラグメント、ウイルス抗原、蛍光タンパク質、融合タンパク質、成長因子、コリンエステラーゼ、ペプチダーゼ、αインターフェロン、マウスIgG、ブタインターロイキン−18、ヒトアデノシンデアミナーゼ、ヒトグループII型ホスホリパーゼA2、インターロイキン−2、ウイルス受容体、ホルモン受容体、無脊椎動物免疫タンパク質、キナーゼ、ホスファターゼ、RASエフェクター、ウイルス抗原、および抗菌ペプチドの少なくとも1つを含む請求項1に記載の方法。
【請求項17】
前記少なくとも昆虫幼虫全体および昆虫幼虫の非均質化部分の1つから前記幼虫の血液リンパを単離し、及び前記血液リンパから前記タンパク質を単離する請求項1に記載の方法。
【請求項18】
前記少なくとも昆虫幼虫全体および昆虫幼虫の非均質化部分の1つと前記抽出バッファーとを約15分〜約45分の期間混合する請求項1に記載の方法。
【請求項19】
前記少なくとも昆虫幼虫全体および昆虫幼虫の非均質化部分の1つと前記抽出バッファーとを約15秒〜4時間までの期間混合する請求項1に記載の方法。
【請求項20】
前記少なくとも昆虫幼虫全体および昆虫幼虫の非均質化部分の1つと前記抽出バッファーとを約30秒〜約1分の期間混合する請求項1に記載の方法。
【請求項21】
前記少なくとも昆虫幼虫全体および昆虫幼虫の非均質化部分の1つと前記抽出バッファーとを約5分〜約10分の期間混合する請求項1に記載の方法。
【請求項22】
前記少なくとも昆虫幼虫全体および昆虫幼虫の非均質化部分の1つと前記抽出バッファーとを約1時間〜約2時間の期間混合する請求項1に記載の方法。
【請求項23】
前記単離されたタンパク質を精製することをさらに含む請求項1に記載の方法。
【請求項24】
昆虫幼虫からのタンパク質の回収用システムであって、
前記幼虫を断片に切断するかまたは前記幼虫を薄片に押しつぶす粉砕装置と;
前記幼虫断片や薄片と抽出バッファーを収容する働きをする混合容器と;
前記幼虫断片や薄片との混合後に抽出バッファーを収容する働きをするコンテナと;
幼虫破片から前記タンパク質を分離する働きをする分離機と
を含むシステム。
【請求項25】
前記幼虫を凍結する働きをするフリーザーと;
凍結幼虫を破砕する働きをする破砕装置と
さらに含む請求項24に記載のシステム。
【請求項26】
幼虫の断片や薄片を生成する手段と;
幼虫タンパク質が前記バッファーに抽出されるように前記幼虫断片や薄片と抽出バッファーを組み合わせる手段と;
幼虫タンパク質を前記抽出バッファーから単離するための手段と
を含む昆虫幼虫からのタンパク質の回収用システム。
【請求項27】
前記幼虫を凍結するための凍結手段と;
凍結幼虫を破砕するための破砕手段と
をさらに含む請求項26に記載のシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2008−519855(P2008−519855A)
【公表日】平成20年6月12日(2008.6.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−541377(P2007−541377)
【出願日】平成17年11月14日(2005.11.14)
【国際出願番号】PCT/US2005/041038
【国際公開番号】WO2006/053253
【国際公開日】平成18年5月18日(2006.5.18)
【出願人】(507156059)チェサピーク パール インク. (1)
【氏名又は名称原語表記】CHESAPEAKE PERL,INC.
【Fターム(参考)】