説明

映像信号切換装置

【目的】 外部入力の切り換え状況が容易に判るようにする。
【構成】 リモコン10等の操作により外部入力に関する設定入力が変更されると、制御回路部90が動作して切り換え部40及びOSD用IC回路60に命令が与えられ、まず、OSD用IC回路60が動作し、ビデオ出力端子(V−OUT)等に接続された映像表示装置の画面に「EXT」等をブルーバック上に表示させる。と同時に、切り換え部40の選択が切り換わり、複数の映像信号(video1、2)のうちで設定入力された映像信号が選択される。切り換え部40の出力に映像信号が実際に現れたときには、OSD用IC回路60を動作を停止させる一方、映像信号が現れないときには、OSD用IC回路60を継続して動作させる。

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案が属する技術分野】
本考案は複数の外部入力端子を有するビデオ装置、テレビジョン受像機等に装備されるもので、複数の映像信号を設定入力に応じて切り換えて出力する映像信号切換装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ビデオ装置には外部入力としてビデオ入力端子、アンテナ入力端子が設けられており、リモコンによる遠隔操作により外部入力の切り換えを行うことができるようになっている。ビデオ装置の内部構成のうちでも、外部入力の切り換えを行う回路(映像信号切換装置に相当する)の代表的なものは米国特許第4405946 号
に開示されている。
【0003】
そこでは、リモコンを操作して外部入力をアンテナ入力に切り換え、選局した放送局の信号が入力されると、ビデオ装置のアンテナ出力端子に接続されたテレビジョン受像機の画面にチャンネル番号等の文字をスーパーインポーズにより表示させるようになっている。ただ、選局した放送局の信号が入力されないときには、このようなスーパーインポーズ表示は行われないようになっている。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来例による場合、チャンネル番号等の文字が放送画面に重ね合わせて表示される構成となっているので、画面内容によってはチャンネル等の文字が見難いという欠点がある。しかも選局した放送局の信号が入力されないときには、スーパーインポーズディスプレイが行われないことから、リモコンの操作通りに外部入力が実際に切り換えられているのか否か判らず、使い勝手が悪いという欠点も指摘されている。特に、一般放送だけでなく、衛星放送、ケーブルテレビ放送等の多種多様な放送があり、外部入力の数は今後とも増加することから、上記のような欠点は大きな問題となり得る。
【0005】
本考案は上記した背景の下で創作されたものであり、その目的とするところは、外部入力の切り換え状況が容易に判るように改良した映像信号切換装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本考案に係る映像信号切換装置は、入力された複数の映像信号を設定入力に応じて切り換えて出力端子に出力する装置であって、複数の映像信号の一つを選択して出力する切り換え部と、出力端子に接続された映像表示装置の画面に外部入力が切り換わったことを示す文字、図形又はシンボルを均一色背景上に表示させるオンスクリーン・ディスプレイ制御部と、前記設定入力に応じて切り換え部の選択を制御する一方、前記設定入力が変更された時にはオンスクリーン・ディスプレイ制御部を動作させる制御回路部とを備えた構成にしている。
【0007】
このような構成による場合、設定入力が変更されると、制御回路部から各構成部に命令が与えられ次のような動作となる。まず、オンスクリーン・ディスプレイ制御部が動作し、出力端子に接続された映像表示装置の画面に外部入力の切り換わったことを示す文字等が均一色背景上に表示される。と同時に、切り換え部の選択が変化し、入力された複数の映像信号のうちで設定入力された通りの映像信号が切り換え部を通過し、出力端子に向けて出力される。
【0008】
要するに、設定入力が変更されると、上記映像表示装置には、外部入力の切り換わったことを示す文字等が均一色背景上に表示され、その後、当該画面から映像信号の画面に切り換わる。設定入力が変更される毎に、均一色背景上に外部入力の切り換わったことを示す文字等が表示されることから、外部入力切り換え状況が容易に判る。
【0009】
より好ましくは、切り換え部から出力された映像信号に含まれる同期信号を抽出する同期信号分離部を備えた上で、前記制御回路部を、オンスクリーン・ディスプレイ制御部を動作させた後、同期信号分離部から同期信号が出力されたときにはオンスクリーン・ディスプレイ制御部の動作を停止させる構成とすることが望ましい。
【0010】
このような構成による場合、設定入力された通りの映像信号が切り換え部を通過し、同期信号分離部から同期信号が出力されると、即ち、切り換え部の出力に映像信号が実際に現れると、オンスクリーン・ディスプレイ制御部の動作が停止し、上記映像表示装置には均一色背景上に外部入力の切り換わったことを示す文字等が表示された画面から切り換わって、当該映像信号の画面が表示される。
【0011】
一方、設定入力された通りの映像信号が実際に入力されないときには、画面が切り換わらないことから、受信不能であることが容易に判る。
【0012】
より好ましくは、上記映像表示装置の画面に外部入力が切り換わったことを示す文字、図形又はシンボルを均一色背景上に表示させるに当たり、文字等と均一色背景とを色違いにするようにしたことが望ましい。この構成による場合、外部入力が切り換わったことを示す文字等が非常に判り易くなる。
【0013】
映像信号切換装置がチャンネルの文字等をオンスクリーン表示するためのオンスクリーンディスプレイ用IC回路を有したテレビジョン受像機、ビデオ装置等に備えられる場合、前記オンスクリーン・ディスプレイ制御部としての機能をオンスクリーンディスプレイ用IC回路により発揮させるようにすることが好ましい。
【0014】
【考案の実施の形態】
以下、本考案の映像信号切換装置の実施の形態をビデオ装置を例に掲げて図面を参照して説明する。図1はビデオ装置に装備された映像信号切換装置のブロック図、図2は映像信号切換装置の制御回路部にて処理されるプログラムのフローチャートである。
【0015】
ここで例を掲げて説明するビデオ装置は、図外の磁気テープに対して映像信号
を記録・再生する装置であり、チャンネルの文字等をオンスクリーン表示する機能を有している。 ためのオンスクリーンディスプレイ用IC回路を有した外部入力端子として、外部ビデオ入力端子(V−IN)、外部アンテナ入力端子(ANT−IN)が設けられている一方、出力端子として、ビデオ出力端子(V−OUT)、RF出力端子(RF−OUT)が設けられている。
【0016】
外部ビデオ入力端子(V−IN)には、ビデオディスク等の映像機器が接続される一方、外部アンテナ入力端子(ANT−IN)にはVHF放送のアンテナが接続される。ビデオ出力端子(V−OUT)、RF出力端子(RF−OUT)には映像表示装置として、例えばテレビジョン受像機等が接続される。
【0017】
10はビデオ装置を遠隔操作するためのリモコンであり、図外の操作ボタンの操作結果に応じて赤外線用LED等を発光させ、この発光により操作コード信号
を送信する構成となっている。リモコン10には、記録、再生、早送り、早戻し等を行うための操作ボタンだけでなく、外部入力の切換、放送局の選局等の設定入力を行うための操作ボタンも設けられている。なお、図示されていないが、リモコン10の操作ボタンと全く同一の機能を有する操作ボタンがビデオ装置のフロントパネルにも備えられている。
【0018】
80はリモコン10から赤外線として送信された操作コード信号を受信して電気信号に変換し、後述する制御回路部90に出力するリモコンセンサであり、ここでは赤外線用受光LEDが使用されている。
【0019】
20は外部アンテナ入力端子(ANT−IN)から入力されたアンテナ信号から所定のVHF放送局の信号を抽出するチューナ部である。受信周波数は後述する制御回路部90にて生成されるPLL信号により制御されている。
【0020】
なお、図示されていないが、VHF放送のアンテナは図外の外部アンテナ入力端子に接続され、そのアンテナ信号は混合回路、局部発振回路等からなるUHFチューナを介してチューナ部20に入力されている。
【0021】
30はチューナ部20から出力された受信信号に対して中間周波数変換・復調の処理を行って映像信号(video2)に変換する変換部であり、周波数変換回路、映像中間周波増幅回路、映像検波回路から構成されている。
【0022】
映像信号(video2)は次に説明する映像信号切換装置Aにより所定の処理が行われた後、RF変調部70により変調され、RF出力端子(RF−OUT)に出力される。
【0023】
ビデオ装置には、映像信号(video1)と外部ビデオ入力端子(V−IN)から入力された映像信号(video2)とをリモコン10等の操作による設定入力に応じて切り換え、この信号に対して所定の処理をした後にビデオ出力端子(V−OUT)等に出力する映像信号切換装置Aが装備されている。以下、主として映像信号切換装置Aの構成について説明する。
【0024】
映像信号切換装置Aは、映像信号(video1)と映像信号(video2)とを選択して何れかの映像信号を出力する切り換え部40と、切り換え部40の出力側とビデオ出力端子(V−OUT)等の間に設けられており、ビデオ出力端子(V−OUT)等に接続されたテレビジョン受像機等の画面に外部入力が切り換わったことを示す文字として「EXT」又は「AUX」のアルファベット(ここでは白色)をブルーバック上に表示させるOSD用IC回路60(オンスクリーン・ディスプレイ制御部に相当する)と、切り換え部40とOSD用IC回路60との間に設けられており、映像信号から同期信号(COMP.SYNC)
等を抽出する機能(同期信号分離部としての機能)を有したY/C/A用IC回路50と、リモコン10等の設定入力及び同期信号(COMP.SYNC)等に基づいて切り換え部40及びOSD用IC回路60等を制御する制御回路部90等を備えた基本構成となっている。
【0025】
切り換え部40はここでは2入力−1出力用のアナログスイッチ等が用いられている。映像信号(video1)と映像信号(video2)との選択は制御回路部90にて生成される外部入力切換信号(select)を通じて制御されている。切り換え部40から出力された映像信号はY/C/A用IC回路50に導かれている。
【0026】
Y/C/A用IC回路50は切り換え部40から入力された映像信号を磁気テープに記録させるための変調処理、磁気テープから再生されたFM変調信号を映像信号に変換するための復調処理等を行う基本構成となっており、映像信号から色信号、音声信号、同期信号(COMP.SYNC)を抽出する機能も有している。同期信号(COMP.SYNC)は制御回路部90に導かれている。
【0027】
OSD用IC回路60はチャンネルの文字等をオンスクリーン表示するためにビデオ装置に備えられたオンスクリーンディスプレイ用IC回路であって、制御回路90にて生成された命令(DATA)に応じて動作するようになっている。
動作時には、ビデオ出力端子(V−OUT)等に接続されたテレビジョン受像機等の画面に「EXT」又は「AUX」等のアルファベットをブルーバック上に表示させるための映像信号がビデオ出力端子(V−OUT)等に出力されるが、非動作時には、Y/C/A用IC回路50から出力された映像信号に対して何らの処理も行われず、そのまま出力される。
【0028】
OSD用IC回路60には、文字のキャラクターデータ等が予め記録されたメモリが内蔵されている。制御回路部90にて生成された命令(DATA)がブルーバック上の所定箇所に「EXT」等の文字を表示出力せよという内容である場合、RGB信号のうちB成分を強調した信号を生成し、メモリ上の「EXT」等のキャラクターデータを走査してしてこれを当該信号に重畳するような方法により、テレビジョン受像機等の画面に「EXT」等の白色のアルファベットをブルーバック上に重ねて表示させるための映像信号を生成している。
【0029】
制御回路部90はリモコン10等の操作に応じてビデオ装置全体を制御する回路であり、ここではマイクロコンピュータが使用されている。そのメモリにはビデオ装置の全体を制御するためのプログラムが記録されているが、切り換え部40及びOSD用IC回路60等を制御するためのプログラムも含められている。
以下、そのプログラムの内容について説明し、併せて映像信号切換装置Aの動作について説明する。
【0030】
リモコン10等による操作による外部入力の設定入力が変化すると、図2に示す割り込みプログラムが処理される。まず、設定入力が外部アンテナ入力端子(ANT−IN)か否かを判定する(S1)。
【0031】
設定入力が外部アンテナ入力端子(ANT−IN)でないと判定した場合、外部ビデオ端子(V−IN)であるとして、切り換え部40の選択を切り換えるための外部入力切換信号(select)を生成する(S2)。すると、外部ビデオ入力端子(V−IN)から入力された映像信号(video1)が切り換え部40を通過してY/C/A用IC回路50に入力される。
【0032】
その後、OSD用IC回路60を動作させて、ブルーバック上の所定箇所に白色の「EXT」又は「AUX」等の文字を表示出力せよという内容の命令(DATA)を生成する(S3)。すると、OSD用IC回路60から映像信号が生成され、ビデオ出力端子(V−OUT)に出力される。なお、この状態ではRF変調部70が動作していないことから、RF出力端子(RF−OUT)から信号は出力されない。
【0033】
よって、ビデオ出力端子(V−OUT)に接続されたテレビジョン受像機等の画面には、ブルーバック上の所定箇所に白色の「EXT」又は「AUX」等の文字が表示出力される。
【0034】
次に、Y/C/A用IC回路50から同期信号(COMP.SYNC)が入力されたか否かを判定する。この同期信号(COMP.SYNC)はY/C/A用IC回路50に入力された映像信号(video1)に含まれる同期信号であることから、外部ビデオ入力端子(V−IN)に接続されたビデオディスク等の映像機器から映像信号(video1)が実際に入力されたか否かを判定することになる(S4)。
【0035】
同期信号(COMP.SYNC)が入力されないと判定した場合、ステップ3に戻り、再びステップ4の処理が行われる。よって、テレビジョン受像機等の画面には、ブルーバック上の所定箇所に「EXT」又は「AUX」等の白色文字が連続して表示出力される。なお、この状態は、設定入力が変更されるまで続けられることになる。
【0036】
同期信号(COMP.SYNC)が入力されたと判定した場合、1〜2秒経過後に、OSD用IC回路60の動作を停止させるための命令(DATA)を生成する(S5)。すると、Y/C/A用IC回路50から出力された映像信号(video1)がOSD用IC回路60を通過してビデオ出力端子(V−OUT)
に出力される。
【0037】
よって、テレビジョン受像機等には、ブルーバック上に「EXT」又は「AUX」等の白色文字が重ねて表示出力されてから1〜2秒経過した後に、ビデオディスク等の映像機器による映像画面に切り換わる。
【0038】
一方、設定入力が外部アンテナ入力端子(ANT−IN)であると判定した場合、切り換え部40の選択を切り換えるための外部入力切換信号(select)を生成する(S6)。すると、外部アンテナ入力端子(ANT−IN)から入力され、チューナ部20、変換部30を経た映像信号(video2)が切り換え部40を通過してY/C/A用IC回路50に入力される。
【0039】
その後、OSD用IC回路60を動作させて、ブルーバック上の所定箇所に「EXT」又は「AUX」等の文字を表示出力せよという内容の命令(DATA)
を生成する(S7)。すると、OSD用IC回路60から映像信号が生成され、RF変調部70を介してRF出力端子(RF−OUT)に出力される。
【0040】
よって、RF出力端子(RF−OUT)に接続されたテレビジョン受像機等の画面には、ブルーバック上の所定箇所に「EXT」又は「AUX」等の白色文字が表示出力される。
【0041】
次に、Y/C/A用IC回路50から同期信号(COMP.SYNC)が入力されたか否かを判定する。この同期信号(COMP.SYNC)はY/C/A用IC回路50に入力された映像信号(video2)に含まれる同期信号であることから、外部アンテナ入力端子(ANT−IN)に接続されたVHF放送のアンテナから映像信号(video2)が実際に入力されたか否かを判定することになる(S8)。
【0042】
同期信号(COMP.SYNC)が入力されないと判定した場合、ステップ7に戻り、再びステップ8の処理が行われる。よって、テレビジョン受像機等の画面には、ブルーバック上の所定箇所に「EXT」又は「AUX」等の白色文字が連続して表示出力される。
【0043】
一方、同期信号(COMP.SYNC)が入力されたと判定した場合、1〜2秒経過後に、OSD用IC回路60の動作を停止させるための命令(DATA)
を生成する(S5)。すると、Y/C/A用IC回路50から出力された映像信号(video2)がOSD用IC回路60を通過し、RF変調部70を介してRF出力端子(RF−OUT)に出力される。
【0044】
よって、テレビジョン受像機等には、ブルーバック上に「EXT」又は「AUX」等の白色文字が重ねて表示出力されてから1〜2秒経過した後に、VHF放送の選局画面に切り換わることになる。なお、ステップ5の処理が終了すると、図2の割り込みプログラムが終了する。
【0045】
このような映像信号切換装置Aによる場合、ユーザがリモコン10等による操作により外部入力に関する設定入力を変更すると、テレビジョン受像機等の画面には、ブルーバック上の「EXT」又は「AUX」等の白色文字が1〜2秒間だけ表示出力されることから、外部入力が設定通りに切り換わったことが一目瞭然に判ることになる。特に、文字色が背景色と色違いにされているので、「EXT」又は「AUX」等の文字が非常に見易くなる。
【0046】
また、1〜2秒経過してもブルーバックの画面から切り換わらないときには、外部ビデオ端子(V−IN)や外部アンテナ入力端子(ANT−IN)にケーブルが所期の通りに接続されていない等の原因があることも容易に判ることになる。よって、ビデオ装置の使い勝手が良好にすることができる。ビデオ装置に特別なハードウエアを何ら追加することなく、制御回路部90のソフトウエアを変更するのみで上記機能を得ることができるので、ビデオ装置の高性能化及び低コスト化を図る上で大きなメリットがある。
【0047】
なお、本考案の映像信号切換装置はビデオ装置だけの適用に止まらず、一般放送、衛星放送、ケーブルテレビ放送等も受信可能なテレビジョン受像機等にも適用可能である。
【0048】
切り換え部としては、2以上の映像信号の一を選択して出力する構成のものを用いても良い。オンスクリーン・ディスプレイ制御部としては、出力端子に接続された映像表示装置の画面に外部入力が切り換わったことを示す文字、図形又はシンボルを均一色背景上に表示させる構成であればどのようなものでも良く、「EXT1」、「EXT2」等のように取り換えられた外部入力の種類を併せて表示させるようにしても良い。また、必ずしも画面の全体を均一色背景にする必要はなく、画面の中で文字等を表示する部分の背景を均一色にするような形態をとってもかまわない。制御回路部としてはハードウエアにより同一機能を実現させるようにしても良い。
【0049】
【考案の効果】
以上、本考案の請求項1に係る映像信号切換装置による場合、設定入力が変更される毎に、映像信号の入力の有無に関係なく、出力端子に接続された映像表示装置の画面に、外部入力の切り換わったことを示す文字等が均一色背景上に所定時間だけ表示される構成となっているので、従来例による場合とは異なり、外部入力の切り換わったことを示す文字等が見易く、映像信号が実際に入力されないときも上記文字等が表示されることから、外部入力の切り換え状況が容易に判り、使い勝手が良好になる。
【0050】
本考案の請求項2に係る映像信号切換装置による場合、設定入力が変更されて外部入力の切り換わったことを示す文字等が均一色背景上に表示され、実際に映像信号が入力されたときに、当該映像信号の画面に切り換える構成となっているので、たとえ設定入力が変更されても、実際に映像信号が入力されないときには画面が切り換わらず、受信不能であることが容易に判り、より使い勝手が良好となる。
【0051】
本考案の請求項3に係る映像信号切換装置による場合、外部入力が切り換わったことを示す文字等とその背景色とが色違いにされた構成となっているので、当該文字等が非常に見易く、外部入力の切り換え状況が極めて判りやすく、使い勝手がより良好となる。
【0052】
本考案の請求項4に係る映像信号切換装置による場合、テレビジョン受像機、ビデオ装置等に備えられたチャンネルの文字等をオンスクリーン表示するためのオンスクリーンディスプレイ用IC回路を用いてオンスクリーン・ディスプレイ制御部としての機能を発揮させる構成となっているので、オンスクリーン・ディスプレイ制御部を別途追加する必要がないことから、低コスト化を図る上で大きなメリットがある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施の形態を説明するための図であって、ビデオ装置に装備された映像信号切換装置のブロック図である。
【図2】同映像信号切換装置の制御回路部にて処理されるプログラムのフローチャートである。
【符号の説明】
A 映像信号切換装置
10 リモコン
20 チューナ部
30 変換部
40 切り換え部
50 Y/C/A用IC回路
60 OSD用IC回路
70 RF変調部
90 制御回路部
video1,2 映像信号
V−IN 外部ビデオ入力端子
ANT−IN 外部アンテナ入力端子
V−OUT ビデオ出力端子
RF−OUT RF出力端子

【実用新案登録請求の範囲】
【請求項1】 入力された複数の映像信号を設定入力に応じて切り換えて出力端子に出力する映像信号切換装置において、複数の映像信号の一つを選択して出力する切り換え部と、前記出力端子に接続された映像表示装置の画面に外部入力が切り換わったことを示す文字、図形又はシンボルを均一色背景上に表示させるオンスクリーン・ディスプレイ制御部と、前記設定入力に応じて切り換え部の選択を制御する一方、前記設定入力が変更された時にはオンスクリーン・ディスプレイ制御部を動作させる制御回路部とを具備していることを特徴とする映像信号切換装置。
【請求項2】 切り換え部から出力された映像信号に含まれる同期信号を抽出する同期信号分離部を備えており、前記制御回路部は、オンスクリーン・ディスプレイ制御部を動作させた後、同期信号分離部から同期信号が出力されたときにはオンスクリーン・ディスプレイ制御部の動作を停止させる構成となっていることを特徴とする請求項1記載の映像信号切換装置。
【請求項3】 前記映像表示装置の画面に外部入力が切り換わったことを示す文字、図形又はシンボルを均一色背景上に表示させるに当たり、文字等と均一色背景とを色違いにしたことを特徴とする請求項1又は2記載の映像信号切換装置。
【請求項4】 チャンネルの文字等をオンスクリーン表示するためのオンスクリーンディスプレイ用IC回路を有したテレビジョン受像機、ビデオ装置等に備えられる映像信号切換装置において、前記オンスクリーン・ディスプレイ制御部としての機能をオンスクリーンディスプレイ用IC回路により発揮させるようにしたことを特徴とする請求項1、2又は3記載の映像信号切換装置。

【図1】
image rotate


【図2】
image rotate


【登録番号】第3050205号
【登録日】平成10年(1998)4月15日
【発行日】平成10年(1998)6月30日
【考案の名称】映像信号切換装置
【国際特許分類】
【評価書の請求】有
【出願番号】実願平9−11322
【出願日】平成9年(1997)12月26日
【出願人】(000201113)船井電機株式会社 (7,855)