説明

映像処理装置及び補間フレーム生成方法

【課題】画面端においても精度よく補間を行う。
【解決手段】映像処理装置は、入力信号を入力する入力部101と、入力信号をフレーム遅延させて遅延入力信号として出力するフレームメモリ102と、入力信号と遅延入力信号とに基づいてフレーム間の動きベクトルを検出する動きベクトル検出部103と、入力信号の画面端となる画素を検出する画面端検出部104と、動きベクトルと画面端の画素とに基づいて入力信号と遅延入力信号とより補間フレームを生成する補間フレーム生成部106,106’とを備え、補間フレーム生成部106,106’は、動きベクトルが画面端の画素より外側の画素を指す場合、画面端の画素または画面端の画素より内側の画素を用いて補間フレームを生成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、入力映像のフレーム間の補間フレームを生成する映像処理装置及び補間フレーム生成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、テレビなどの映像処理装置では、入力映像のフレーム間に補間フレームを挿入して出力することが一般的になってきている。このように、入力されたフレームレートに対して高いフレームレートで出力することにより、滑らかでぼけの少ない動画を提供することができる。挿入する補間フレームは、入力映像の連続するフレーム間の差異からフレーム間の動きベクトルを推定し、その動きベクトルと前後のフレームから生成されるのが一般的である(例えば、特許文献1、2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−245135号公報
【特許文献2】特開2010−278760号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、補間フレームの各画素を生成するためには、補間元のフレームに該当する画素が存在することが前提である。そのため、補間元のフレームに該当する画素が存在しない場合は、補間の精度が低くなるため、その映像の視聴者にとって違和感のあるフレームを生成してしまうこととなる。それが顕著に表れるのが画面端(画面の端部)である。
【0005】
すなわち、画面端で物体が動いている場合、補間フレームの前後フレームの片方では物体がフェードインまたはフェードアウトして画面外に出てしまい、元画素が画面上に存在しなくなることがある。仮にそのまま画面外の画素を補間元に用いると、一般的に画面外には通常の映像データは存在しないため補間エラーを発生させてしまうことになる。
【0006】
そこで、特許文献1では、画面外の画素を補間元に用いないようにするため、画面端においては前後フレームの片方の画素のみを補間元に用いる。すなわち、図9に示すように、破線で示す動きベクトルが画面外の画素を指す後フレーム1fの画素は用いず、画面内の画素を指す前フレーム0fの画素のみを用いる。この方法では、動きベクトルの検出精度が高くなかった場合、2フレームを用いて生成された補間画素と1フレームのみを用いて生成された補間画素との境界で急激な変化が生じるため、その映像の視聴者が違和感を生じるリスクが高くなる。
【0007】
本発明はこのような課題を解決するためになされたものであり、その目的は、画面端においても精度よく補間を行うことのできる映像処理装置及び補間フレーム生成方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決するために、本発明の実施形態に係る映像処理装置は、入力信号を入力する入力部(101)と、前記入力部(101)により入力された入力信号をフレーム遅延させて遅延入力信号として出力するフレームメモリ(102)と、前記入力部(101)により入力された入力信号と前記遅延入力信号とに基づいてフレーム間の動きベクトルを検出する動きベクトル検出部(103)と、前記入力部(101)により入力された入力信号の画面端となる画素を検出する画面端検出部(104)と、前記動きベクトル検出部(103)により検出された動きベクトルと前記画面端検出部(104)により検出された画面端の画素とに基づいて、前記入力部(101)により入力された入力信号と前記遅延入力信号とより補間フレームを生成する補間フレーム生成部(106,106’)とを備え、前記補間フレーム生成部(106,106’)は、前記動きベクトルが前記画面端の画素より外側の画素を指す場合、前記画面端の画素または前記画面端の画素より内側の画素を用いて前記補間フレームを生成することを特徴とする。
【0009】
前記動きベクトル検出部(103)により検出された動きベクトルが前記画面端検出部(104)により検出された画面端より外側の画素を指す場合、前記動きベクトルが前記画面端の画素または前記画面端の画素より内側の画素を指すよう前記動きベクトルを制御する画面端ベクトル制御部(105)を備え、前記補間フレーム生成部(106,106’)は、前記画面端ベクトル制御部(105)により制御された動きベクトルに基づいて、前記画面端の画素または前記画面端の画素より内側の画素を用いて前記補間フレームを生成してもよい。
【0010】
前記画面端検出部(104)は、前記入力信号の有効画素領域の上下及び左右端の画素、または前記入力信号の有効画素領域の上下及び左右端から任意の画素数だけ内側にシフトさせた画素を前記画面端の画素として検出してもよい。
【0011】
更に、前記入力信号の有効画素領域内の黒領域を検出する黒領域検出部(108)を備え、前記画面端検出部(104)は、前記黒領域検出部(108)により検出された黒領域より内側の画素を前記画面端の画素として検出してもよい。
【0012】
更に、前記動きベクトル検出部(103)により検出された動きベクトルと前記画面端検出部(104)により検出された画面端の画素とに基づいて、補間元のフレームの使用比率である補間比率を制御する補間比率制御部(109)を備えてもよい。
【0013】
前記補間比率制御部(109)は、前記画面端検出部(104)により検出された画面端の画素と前記動きベクトルが指す画面外の画素との距離に基づいて前記補間比率を制御してもよい。
【0014】
前記補間比率制御部(109)は、前記動きベクトルのベクトル量に基づいて前記補間比率を制御してもよい。
【0015】
前記補間比率制御部(109)は、前記動きベクトルの検出における正確度または信用度に基づいて前記補間比率を制御してもよい。
【0016】
前記課題を解決するために、本発明の実施形態に係る補間フレーム生成方法は、入力部(101)が入力信号を入力する入力ステップと、前記入力部(101)により入力された入力信号をフレーム遅延させて遅延入力信号として出力する遅延ステップと、前記入力部(101)により入力された入力信号と前記遅延入力信号とに基づいてフレーム間の動きベクトルを検出する動きベクトル検出ステップと、前記入力部(101)により入力された入力信号の画面端となる画素を検出する画面端検出ステップと、前記動きベクトル検出ステップで検出された動きベクトルと前記画面端検出ステップで検出された画面端の画素とに基づいて、前記入力部により入力された入力信号と前記遅延入力信号とより補間フレームを生成する補間フレーム生成ステップとを備え、前記補間フレーム生成ステップでは、前記動きベクトルが前記画面端の画素より外側の画素を指す場合、前記画面端の画素または前記画面端の画素より内側の画素を用いて前記補間フレームを生成することを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、動きベクトルが画面端より外側を指す場合、その動きベクトルが画面端を指すように制御するため、画面端においても精度よく補間を行うことのできる映像処理装置及び補間フレーム生成方法を提供することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】第一実施形態における映像処理装置の構成図である。
【図2】第一実施形態における補間フレームの生成処理を示す図である。
【図3】第一実施形態における画面端の画素と画面外の画素との相関を示す図である。
【図4】第ニ実施形態における映像処理装置の構成図である。
【図5】第三実施形態における映像処理装置の構成図である。
【図6】第三実施形態における黒領域を説明するための図である。
【図7】第四実施形態における映像処理装置の構成図である。
【図8】第四実施形態における補間フレームの生成処理を示す図である。
【図9】従来における補間フレームの生成処理を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0020】
(第一実施形態)
図1は、第一実施形態における映像処理装置の構成図である。この映像処理装置は、入力信号のフレーム間に補間フレームを挿入して出力するテレビなどであり、図1に示すように、入力部101と、フレームメモリ102と、動きベクトル検出部103と、画面端検出部104と、補間フレーム生成部106と、出力部107とを備えている。
【0021】
入力部101は、映像などの入力信号を入力する。フレームメモリ102は、入力部101により入力された入力信号を1または複数フレーム遅延させて遅延入力信号として出力する。動きベクトル検出部103は、入力部101により入力された入力信号とフレームメモリ102によりフレーム遅延させた信号とに基づいてフレーム間の動きベクトルを検出する。画面端検出部104は、入力部101により入力された入力信号の画面端を検出する。補間フレーム生成部106は、動きベクトル検出部103により検出された動きベクトルと画面端検出部104により検出された画面端とに基づいてフレーム間の補間フレームを生成し、生成した補間フレームを入力信号の各フレーム間に適宜挿入する。出力部107は、入力信号を構成する各フレーム間に補間フレーム生成部106により生成された補間フレームが適宜挿入された出力信号を出力する。
【0022】
ここで、画面端検出部104は、基本的には、入力信号の有効画素領域の上下及び左右端を画面端となる画素(または位置)として検出するものとする。ただし、入力信号によっては有効画素領域内であっても画面端の数画素に黒が入るものもある。このような入力信号に対応するため、有効画素領域の上下及び左右端の画素(有効画素領域端)から任意の画素数だけ内側(有効画素領域内)の画素を画面端として検出してもよい。すなわち、「画面端」とは画面の端部であって、具体的には、有効画素領域の上下及び左右端の画素、または、有効画素領域の上下及び左右端から任意の画素数だけ内側の画素を意味する。
【0023】
以下、図2を用いて、本実施形態における補間フレーム生成部106の補間フレームの生成処理を具体的に説明する。図2では、フレームメモリ102にて遅延され、補間フレーム生成部106に入力された遅延入力信号を前フレーム0fとする。また、補間フレーム生成部106に入力された現入力信号を後フレーム1fとする。更に、補間フレーム生成部106が前フレーム0fと後フレーム1fとから生成する補間フレームを補間fとする。ここでは、画面端で物体が動いている場合を想定している。そして、補間フレーム(補間f)の前フレーム0fと後フレーム1fのうち、後フレーム1fでは物体がフェードアウトして画面外に出てしまい、元画素が画面上に存在しない場合を示している。1つの矩形は1画素に対応している。
【0024】
図2では、前フレーム0fと後フレーム1fとから検出した動きベクトルを破線で示している。前フレーム0fにおける画素I9は、後フレーム1fにおける画素I9の位置に移動している。補間fにおける補間画素I9’は、前フレーム0fにおける画素I9と後フレーム1fにおける画素I9とから生成され、前フレーム0fにおける画素I9の位置と後フレーム1fにおける画素I9の位置との中間に位置する。
【0025】
前フレーム0fにおける画素I10は、後フレーム1fにおける画素I10の位置に移動している。図2に示す通り、後フレーム1fにおける画素I10は画面外に位置する。この場合、補間fにおける画素I10’を生成する際に、後フレーム1fにおける画素I10が画面外画素であるため、用いる画素が存在しない問題が生じる。
【0026】
図3は、動きベクトルが画面外を指す後フレーム1fにおいて、画面端の画素と、動きベクトルが指している画面外の画素との相関を示している。すなわち、後フレーム1fの画面内最外端の画素I9と画面外の4つの画素I10〜I13とは、互いの距離に応じて、相関が大から小になる。本実施形態では、動きベクトルが画面外の4つの画素I10〜I13を指す場合は、全て画面内最外端の画素I9を用いるように振り替える。このように、画面内最外端の画素I9を用いるように振り替えられた領域を「特別処理領域」と呼ぶ。また、振り替えのない通常処理が行われる領域を「通常処理領域」と呼ぶ。特別処理領域の補間画素の補間元となる画素は、画面端の画素(画面内最外端の画素)を用いてもよく、画面端の画素より内側の画素を用いてもよい。画面端の画素は、画面外の画素との相関が画面内の画素の中で最も高いため、補間元の画素として好ましい。
【0027】
画面端一帯の動きベクトルが一定だった場合、図2に示すように前フレーム0fでは、補間fの特別処理領域の各画素I10’〜I13’の補間元となる画素I10〜I13の動きベクトルが補間fの画面内を指すので、通常処理と同様の方法で動きベクトルに基づく画素を補間元に採用する。一方、後フレーム1fでは、動きベクトルに基づく補間元となる画素I10〜I13が画面外に存在するため、画面端の画素またはその内側の画素(本実施形態では画素I9)をそれぞれ補間元に採用する。一般的には、画面外にある画素I10〜I13と画面端の画素I9が画面内の画素のうち最も相関が高いため、画面端の画素I9を補間元に採用することで通常処理領域と特別処理領域との境界で処理の違いは小さくなる。
【0028】
補間fの画面端の画素I13’に近づくにしたがって、徐々に各画素の本来の補間元がある画素と画面端の画素との距離が遠くなるため相関は小さくなる。しかし、この変化は段階的な変化であり急激な変化ではなく、かつ、補間元として用いる片方の前フレーム0fについては本来の動きベクトルに基づく画面内の補間画素を用いているため、通常処理領域と特別処理領域との境界で急激な変化が生じにくい。これにより、視聴者にとって違和感の少ない補間結果が得られる。
【0029】
以上のように、第一実施形態における映像処理装置によれば、動きベクトルが画面端より外側を指す場合、画面端の画素または画面端の画素より内側の画素を補間元として用いるように制御するため、画面端においても精度よく補間を行うことができる。
【0030】
(第ニ実施形態)
図4は、第ニ実施形態における映像処理装置の構成図である。この映像処理装置は、基本的には第一実施形態と同様であるが、動きベクトル検出部103により検出された動きベクトルを制御する画面端ベクトル制御部105を備える。
【0031】
具体的には、画面端ベクトル制御部105は、動きベクトル検出部103により検出された動きベクトルが画面端検出部104により検出された画面端より外側を指す場合、その動きベクトルが画面端の画素または画面端の画素より内側の画素を指すように制御する。これにより、補間フレーム生成部106’は、画面端ベクトル制御部105により制御された動きベクトルに基づいて、画面端の画素または画面端の画素より内側の画素を用いて補間フレームを生成する。なお、画面端ベクトル制御部105は、動きベクトルが画面内の画素を指す場合は特に処理を行わない。
【0032】
以上のように、第ニ実施形態における映像処理装置によれば、動きベクトルが画面端より外側を指す場合、その動きベクトルが画面端の画素または画面端の画素より内側の画素を指すように制御するため、画面端においても精度よく補間を行うことができる。
【0033】
(第三実施形態)
図5は、第三実施形態における映像処理装置の構成図である。この映像処理装置は、基本的には第一実施形態と同様であるが、入力信号の有効画素領域内の黒領域(黒で占められる領域)を検出する黒領域検出部108を備える。また、画面端検出部104bは、黒領域検出部108により検出された黒領域を画面外として扱い、黒領域より内側の画素を画面端画素として検出する。
【0034】
具体的には、図6に示すように、黒領域検出部108は、有効画素領域内の上下及び左右端に黒領域を検出すると、その黒領域を画面外として扱う。例えば、映画などの映像では画面の上下がカットされている場合がある。また、16:9のアスペクトで表示されるディスプレイにおいて4:3のアスペクトで生成された映像を見る場合、その映像の左右がカットされているときがある。このような場合は、図6に示すように、カットされた領域に合わせて画面端E1を設定することができるようになっている。
【0035】
以上のように、第三実施形態における映像処理装置では、入力信号の有効画素領域内の黒領域より内側を画面端として検出するため、この黒領域の画素を補間に使用しない。これにより、有効画素領域内に黒領域がある場合でも、画面端において精度よく補間を行うことができる。
【0036】
(第四実施形態)
図7は、第四実施形態における映像処理装置の構成図である。この映像処理装置は、基本的には第一実施形態と同様であるが、図7に示すように、動きベクトル検出部103により検出された動きベクトルと画面端検出部104bにより検出された画面端とに基づいて補間比率を制御する補間比率制御部109を備える。補間比率とは、補間元のフレームの使用比率、言い換えると、補間画素を生成する際の2画素の使用比率である。補間フレーム生成部106’は、補間比率制御部109からの補間比率に基づいて補間フレームを生成する。
【0037】
以下、本実施形態における補間フレームの生成処理を具体的に説明する。すなわち、相関が大きいほど補間の信頼度は高くなるため、相関の大きい画素は通常処理と同じくらいの比率で補間に採用し、相関の低い画素は比率を下げて補間に採用する。
【0038】
具体例を図8に示す。ここでも、図3と同様、後フレーム1fの画面内最外端の画素I15と画面外の4つの画素I16〜I19とは、互いの距離に応じて、相関が大から小になる。すなわち、画面端に近い画面外の画素(例えばI16)を動きベクトルが指していた場合は、動きベクトルが指していた画面外の画素I16と画面端の画素I15との相関が大きい。そのため、この場合は、通常処理に近い比率で前フレーム0fと後フレーム1fとを使用して補間を行う。本実施形態では、通常処理の補間画素は、補間元となる前フレーム0fの画素と後フレーム1fの画素との混合比率が1対1で生成される。一方、画面端から遠い画面外の画素(例えばI19)を動きベクトルが指していた場合は、動きベクトルが指していた画面外の画素I19と画面端の画素I15との相関が小さい。そのため、この場合は、動きベクトルが画面外を指していた後フレーム1fの比率を前フレーム0fの比率よりも下げて補間を行う。
【0039】
このように、動きベクトルが本来指していた画面外の画素と画面端の画素との距離が遠ければ遠いほど相関が小さいとみなす。そして、相関が小さいとみなしたフレームの使用比率をもう一方のフレームの補間比率に対して下げるようになっている。
【0040】
以上のように、第四実施形態における映像処理装置では、動きベクトルと画面端とに基づいて補間比率を制御するようにしている。このようにすれば、相関の高い画素の使用比率が高くなり、相関の低い画素の使用比率が低くなるため、信頼度の低い画素の使用を抑えつつ、段階的に変化させることが可能となる。
【0041】
なお、ここでは、画面端の画素と動きベクトルが指す画面外の画素との距離に基づいて補間比率を制御することとしているが、補間比率の制御方法はこれに限定されるものではない。すなわち、補間比率制御部109は、動きベクトルのベクトル量に基づいて補間比率を制御するようにしてもよい。この場合、ベクトル量が大きければ大きいほど相関が小さいものとみなせば、前記と同様の効果を得ることができる。あるいは、動きベクトルの検出における正確度または信用度に基づいて補間比率を制御するようにしてもよい。この場合、正確度または信用度が低ければ低いほど相関が小さいものとみなせば、前記と同様の効果を得ることができる。
【符号の説明】
【0042】
101 … 入力部
102 … フレームメモリ
103 … 動きベクトル検出部
104,104b … 画面端検出部
105 … 画面端ベクトル制御部
106,106’ … 補間フレーム生成部
107 … 出力部
108 … 黒領域検出部
109 … 補間比率制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力信号を入力する入力部と、
前記入力部により入力された入力信号をフレーム遅延させて遅延入力信号として出力するフレームメモリと、
前記入力部により入力された入力信号と前記遅延入力信号とに基づいてフレーム間の動きベクトルを検出する動きベクトル検出部と、
前記入力部により入力された入力信号の画面端となる画素を検出する画面端検出部と、
前記動きベクトル検出部により検出された動きベクトルと前記画面端検出部により検出された画面端の画素とに基づいて、前記入力部により入力された入力信号と前記遅延入力信号とより補間フレームを生成する補間フレーム生成部と、
を備え、
前記補間フレーム生成部は、前記動きベクトルが前記画面端の画素より外側の画素を指す場合、前記画面端の画素または前記画面端の画素より内側の画素を用いて前記補間フレームを生成することを特徴とする映像処理装置。
【請求項2】
前記動きベクトル検出部により検出された動きベクトルが前記画面端検出部により検出された画面端より外側の画素を指す場合、前記動きベクトルが前記画面端の画素または前記画面端の画素より内側の画素を指すよう前記動きベクトルを制御する画面端ベクトル制御部を備え、
前記補間フレーム生成部は、前記画面端ベクトル制御部により制御された動きベクトルに基づいて、前記画面端の画素または前記画面端の画素より内側の画素を用いて前記補間フレームを生成することを特徴とする請求項1に記載の映像処理装置。
【請求項3】
前記画面端検出部は、前記入力信号の有効画素領域の上下及び左右端の画素、または前記入力信号の有効画素領域の上下及び左右端から任意の画素数だけ内側にシフトさせた画素を前記画面端の画素として検出することを特徴とする請求項1に記載の映像処理装置。
【請求項4】
更に、前記入力信号の有効画素領域内の黒領域を検出する黒領域検出部を備え、
前記画面端検出部は、前記黒領域検出部により検出された黒領域より内側の画素を前記画面端の画素として検出することを特徴とする請求項1に記載の映像処理装置。
【請求項5】
更に、前記動きベクトル検出部により検出された動きベクトルと前記画面端検出部により検出された画面端の画素とに基づいて、補間元のフレームの使用比率である補間比率を制御する補間比率制御部を備えることを特徴とする請求項1に記載の映像処理装置。
【請求項6】
前記補間比率制御部は、前記画面端検出部により検出された画面端の画素と前記動きベクトルが指す画面外の画素との距離に基づいて前記補間比率を制御することを特徴とする請求項5に記載の映像処理装置。
【請求項7】
前記補間比率制御部は、前記動きベクトルのベクトル量に基づいて前記補間比率を制御することを特徴とする請求項5に記載の映像処理装置。
【請求項8】
前記補間比率制御部は、前記動きベクトルの検出における正確度または信用度に基づいて前記補間比率を制御することを特徴とする請求項5に記載の映像処理装置。
【請求項9】
入力部が入力信号を入力する入力ステップと、
前記入力部により入力された入力信号をフレーム遅延させて遅延入力信号として出力する遅延ステップと、
前記入力部により入力された入力信号と前記遅延入力信号とに基づいてフレーム間の動きベクトルを検出する動きベクトル検出ステップと、
前記入力部により入力された入力信号の画面端となる画素を検出する画面端検出ステップと、
前記動きベクトル検出ステップで検出された動きベクトルと前記画面端検出ステップで検出された画面端の画素とに基づいて、前記入力部により入力された入力信号と前記遅延入力信号とより補間フレームを生成する補間フレーム生成ステップと、
を備え、
前記補間フレーム生成ステップでは、前記動きベクトルが前記画面端の画素より外側の画素を指す場合、前記画面端の画素または前記画面端の画素より内側の画素を用いて前記補間フレームを生成することを特徴とする補間フレーム生成方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−249123(P2012−249123A)
【公開日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−119928(P2011−119928)
【出願日】平成23年5月30日(2011.5.30)
【出願人】(308036402)株式会社JVCケンウッド (1,152)
【Fターム(参考)】