説明

映像出力装置、映像出力装置の制御方法、およびプログラム

【課題】ソースの異なるコンテンツのタイトルを一元管理できるようにすること。
【解決手段】コンテンツの記録処理および再生処理を行う記録再生装置1において、タイトル情報取得部16は、放送波Nを通じて得られるコンテンツ、ネットワークN経由で得られるコンテンツ、およびリムーバブルな記録メディア(パッケージメディア等)としての光ディスクDから得られるコンテンツの各々について、少なくとも再生処理を行ったコンテンツのタイトル情報を取得する。記録再生タイトル履歴保持部17は、タイトル情報取得部16により取得されたタイトル情報を履歴として保持する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテンツの再生処理等を行う映像出力装置、映像出力装置の制御方法、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、コンテンツの記録処理および再生処理を行える記録再生装置には、放送波等を通じてハードディスク等に録画したコンテンツのタイトルを管理するライブラリ機能が備えられる。ただ、このライブラリ機能は、録画したコンテンツについてのみタイトルの管理を行うものであり、例えばレンタルショップ等からDVD(Digital Versatile Disc)を借りて視聴したコンテンツのタイトルなど、他のソースから再生したコンテンツのタイトルを管理することはできない。
【0003】
なお、タイトルの管理とは異なるが、コンテンツの関連情報を管理する技術としては、種々なものが提案されている。
【0004】
例えば、特許文献1には、コンテンツを受信すると共に公共メタデータ(ユーザ情報、番組録画情報、素材構成情報、再生制御情報、評価/統計情報、リンク情報、履歴情報)を受信して保管することが開示されている。また、特許文献2には、EPGデータのほかにコンテンツの関連データ(視聴率情報、録画率情報など)を保存することが開示されている。また、特許文献3には、コンテンツのダウンロード、ストリーミング再生、再生スキップなどの行為に関する履歴情報を記憶することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2005−167818号公報
【特許文献2】特開2004−72396号公報
【特許文献3】特開2003−316367号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
前述のように従来のライブラリ機能は、放送波等を通じて録画したコンテンツについてのみタイトルの管理を行うものである。このため、単一のソースから得たコンテンツのタイトルを管理することはできても、ソースの異なるコンテンツのタイトルを一元管理することができない。したがって、例えば、リムーバブルな記録メディア(パッケージメディア等)から再生したコンテンツのタイトルや、ネットワーク経由で入手して再生したコンテンツのタイトルなど、各種の再生済みコンテンツのタイトルを表示部に一覧表示させるようなことはできない。このことは、記録再生装置だけでなく再生装置(再生専用機)についても言えることである。
【0007】
また、前述の特許文献1〜3の技術を用いても、上述したような一元管理を実現することはできない。
【0008】
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、ソースの異なるコンテンツのタイトルを一元管理することが可能な映像出力装置、映像出力装置の制御方法、およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る映像出力装置は、ソースの異なる複数のコンテンツについて、再生処理を行うコンテンツのタイトル情報を、当該コンテンツの再生前に、取得するタイトル情報取得手段と、前記取得されたタイトル情報を用い、その当該コンテンツが既に再生済みであるかを検出し、再生済みである場合にその旨を出力する出力手段とを具備することを特徴とする。
【0010】
本発明に係る映像出力装置の制御方法は、タイトル情報取得手段により、ソースの異なる複数のコンテンツについて、再生処理を行うコンテンツのタイトル情報を、当該コンテンツの再生前に、取得し、制御手段により、前記取得されたタイトル情報を用い、その当該コンテンツが既に再生済みであるかを検出し、再生済みである場合にその旨を出力することを特徴とする。
【0011】
本発明に係るプログラムは、ソースの異なる複数のコンテンツについて、再生処理を行うコンテンツのタイトル情報を、当該コンテンツの再生前に、取得する機能と、前記取得されたタイトル情報を用い、その当該コンテンツが既に再生済みであるかを検出し、再生済みである場合にその旨を出力する機能とを実現させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、ソースの異なるコンテンツのタイトルを一元管理することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の一実施形態に係る記録再生装置を含むシステムの構成の一例を示す図。
【図2】図1中の記録再生タイトル履歴保持部に保持される履歴の一例を示す図。
【図3】放送波を通じて得られるコンテンツのタイトル情報を再生履歴として保存するための動作を示すフローチャート。
【図4】ネットワーク経由でストリーミングもしくはダウンロードにより得られるコンテンツのタイトル情報を再生履歴として保存するための動作を示すフローチャート。
【図5】リムーバブルな記録メディアである光ディスクから得られるコンテンツのタイトル情報を再生履歴として保存するための動作を示すフローチャート。
【図6】パスワードの確認による認証処理の一例を示す図。
【図7】再生履歴の検索要求に応じて端末に表示される画面の一例を示す図。
【図8】再生履歴の閲覧要求に応じて端末に表示される画面の一例を示す図。
【図9】過去に再生したことのあるタイトルと同じものに対する録画予約が指示された場合に表示装置に表示される画面の一例を示す図。
【図10】過去に再生したことのあるタイトルと同じものに対するダウンロードが指示された場合に表示装置に表示される画面の一例を示す図。
【図11】表示装置もしくは端末の画面に表示される予告タイトル名の一覧リストの一例を示す図。
【図12】ソースの異なるコンテンツのタイトルを、再生装置を用いて管理するシステムの一例を示す図。
【図13】ソースの異なるコンテンツのタイトルを、記録再生装置および再生装置を用いて管理するシステムの一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
【0015】
図1は、本発明の一実施形態に係る記録再生装置を含むシステムの構成の一例を示す図である。
【0016】
本システムは、記録再生装置1、表示装置2、リモートコントローラ3(以下、「リモコン3」)、サーバ4、および端末5を有する。上記記録再生装置1、サーバ4、および端末5は、ネットワークNを介して接続可能である。
【0017】
記録再生装置1は、放送波Hを通じて得られるコンテンツや、ネットワークN経由で得られるコンテンツや、リムーバブルな記録メディア(パッケージメディア等)としての光ディスクDから得られるコンテンツなど、ソースが異なる各種のコンテンツの記録処理および再生処理を行うことが可能な装置である。
【0018】
表示装置2は、記録再生装置1から再生/出力されるコンテンツやこれに関連する各種の情報を画面上に表示する装置である。
【0019】
リモコン3は、記録再生装置1もしくは表示装置2を操作するための入力装置である。
【0020】
サーバ4は、コンテンツやそのコンテンツのタイトル情報、そのコンテンツに付随する別コンテンツやその別コンテンツのタイトル情報など、各種の情報をネットワークN経由で記録再生装置1等に提供することが可能な情報処理装置である。
【0021】
端末5は、携帯電話機もしくは携帯情報端末などに相当するものであり、記録再生装置1に記録されている再生済みの全てのコンテンツのタイトル情報の一覧表示の指示など、各種の要求を記録再生装置1に対してネットワークN経由で行うことが可能な外部機器である。
【0022】
記録再生装置1は、制御部11、ネットワークインタフェース12、光ディスク駆動部13、記録部14、再生処理部15、タイトル情報取得部16、記録再生タイトル履歴保持部17、タイトル情報比較部18、および表示処理部19を有する。上記記録部14は、チューナー部14a、EPG取得部14b、記録タイトル情報14c、記録処理部14d、およびハードディスク部14eを有する。
【0023】
制御部11は、記録再生装置1全体の動作を司るプロセッサに相当するものであり、所定のプログラムを実行することによって各種の機能を実現する。
【0024】
ネットワークインタフェース12は、記録再生装置1とネットワークNとのインタフェース処理を行う通信装置である。
【0025】
光ディスク駆動部13は、記録再生装置1に対して着脱可能な(リムーバブルな)記録メディアとしての光ディスクD(例えば、DVD)を駆動してデータの読み出し等を行う装置である。
【0026】
記録部14は、放送波Hを通じて得られるコンテンツや、ネットワークN経由で得られるコンテンツなどを記録するものである。この記録部14は、例えば、コンテンツの記録処理を行う毎にそのコンテンツのタイトル情報を記録履歴として記録タイトル情報保持部14cに保持させる機能を有する。チューナー部14aは、アンテナで受信される放送波Hから放送番組などのコンテンツを取り出す。EPG取得部14bは、放送波Hを通じて提供されるEPG(Electronic Program Guide)を取得する。記録タイトル情報保持部14cは、記録部14において記録処理されるコンテンツのタイトル情報を例えばEPGから取得して保持する。記録処理部14dは、コンテンツやこれに関連する情報の記録処理を行う。ハードディスク部14eは、記録処理部14dにより記録処理されるコンテンツなどを格納する。このハードディスク部14eにタイトル情報を記録するようにしてもよい。
【0027】
再生処理部15は、放送波Hを通じて得られるコンテンツの再生処理(リアルタイム再生、録画後の再生)を行ったり、ネットワークN経由で得られるコンテンツの再生処理(ストリーミング再生、ダウンロード後の再生)を行ったり、光ディスクDから得られるコンテンツの再生処理を行ったりするものである。
【0028】
タイトル情報取得部16は、放送波Hを通じて得られるコンテンツ、ネットワークN経由で得られるコンテンツ、および光ディスクDから得られるコンテンツの各々について、少なくとも再生処理を行ったコンテンツのタイトル情報を取得するものである。また、タイトル情報取得部16は、再生処理を行ったコンテンツのタイトル情報のほか、記録処理を行ったコンテンツのタイトル情報(記録タイトル情報保持部14cに保持されるタイトル情報)を取得することもできる。
【0029】
上記タイトル情報取得部16は、放送波Hを通じて得られるコンテンツについては、例えばEPGからタイトル情報を取得し、ネットワークN経由で得られるコンテンツについては、例えばそのコンテンツを提供するサーバ4からネットワークN経由でタイトル情報を取得し、光ディスクDから得られるコンテンツについては、その光ディスクDにタイトル情報が記録されている場合にはその光ディスクDからタイトル情報を取得し、一方、その光ディスクDにタイトル情報が記録されていない場合には当該光ディスクDもしくは当該コンテンツに固有な情報をもとに例えばサーバ4からネットワークN経由でタイトル情報を取得する。
【0030】
また、上記タイトル情報取得部16は、再生処理を行ったコンテンツに付随するものとして別途取得可能な別コンテンツ(例えば、ネットワークN経由でダウンロード可能な別コンテンツ)のタイトル情報を取得することができる。また、上記タイトル情報取得部16は、端末5からネットワークN経由で所定のコマンドが送信されたときに、該当するタイトル情報を例えばサーバ4からネットワークNで取得することもできる。
【0031】
記録再生タイトル履歴保持部17は、タイトル情報取得部16により取得されるタイトル情報を履歴として保持するものである。この記録再生タイトル履歴保持部17は、再生処理を行ったコンテンツのタイトル情報を履歴として保持するほか、記録処理を行ったコンテンツのタイトル情報(記録タイトル情報保持部14cに保持されるタイトル情報)を履歴として保持することができる。
【0032】
タイトル情報比較部18は、端末5やリモコン3などからあるタイトル情報が示された場合に、そのタイトル情報と、記録再生タイトル履歴保持部17に保持される履歴の中の各タイトル情報との比較を行って、検索対象のタイトル情報の有無の確認を行うものである。
【0033】
表示処理部19は、記録再生装置1から再生/出力されるコンテンツやこれに関連する各種の情報を表示するための画像を形成して表示装置2へ出力するものである。
【0034】
上記制御部11は、記録部14において記録処理されるコンテンツのタイトル情報をEPGから取得できなかった場合、ユーザに該当するタイトル情報の入力を促すメッセージを表示装置2に表示させたり、もしくはネットワークN経由で該当するタイトル情報を入手したりすることができる。
【0035】
また、上記制御部11は、リモコン3における記録再生装置1に対する所定の操作に応じて、記録再生履歴保持部17に保持される履歴の中のタイトル情報の一覧などを表示処理部19を通じて表示装置2に出力させることができる。
【0036】
また、上記制御部11は、端末5からネットワークN経由で送信される所定のコマンドをネットワークインタフェース12にて受けた場合、記録再生履歴保持部17に保持される履歴の中のタイトル情報の一覧などを端末5へ送信することができる。
【0037】
また、上記制御部11は、端末5からネットワークN経由で送信されるタイトル情報またはタイトル情報の一部をネットワークインタフェース12にて受けた場合、そのタイトル情報を記録再生履歴保持部17に保持される履歴の中から検索し、検索結果(検索対象のタイトル情報の有無など)を端末5に返信することができる。
【0038】
また、上記制御部11は、コンテンツのダウンロード時もしくは録画予約設定時に、そのコンテンツのタイトル情報を記録再生履歴保持部17内から検索し、該当するタイトル情報が存在する場合、表示装置2(もしくは端末5)に対して注意を促す表示を行うことができる。
【0039】
また、上記制御部11は、タイトル情報を履歴として記録再生履歴保持部17に保存するか否かについてユーザが指定できる画面を表示装置2(もしくは端末5)に表示させることができる。
【0040】
また、上記制御部11は、記録再生履歴保持部17に保存される履歴についてユーザが変更(修正、削除など)できる画面を表示装置2(もしくは端末5)に表示させることができる。
【0041】
また、上記制御部11は、端末5から記録再生装置1へのアクセスがあった場合に、記録再生装置1と端末5との間で所定の認証処理(パスワードの照合など)を行い、認証が成功した場合に記録再生装置1から端末5への情報提供を許可することができる。
【0042】
また、上記制御部11は、端末5へ提供する情報に対し、上記認証処理を経ることによって端末5で復号可能となる暗号化処理を行うことができる。
【0043】
また、上記制御部11は、再生処理を行ったコンテンツに付随するものとして別途取得可能な別コンテンツのタイトル情報に関するメッセージを表示装置に表示させたり、ネットワークN経由で端末5に通知させたりすることができる。
【0044】
また、上記制御部11は、ネットワークN経由でのタイトル情報の取得を行うか否かについてユーザが指定できる画面を表示装置2に表示させることができる。
【0045】
また、上記制御部11は、端末5からネットワークN経由で所定のコマンドが送信されたときに、該当するタイトル情報をサーバ4からネットワークN経由で取得し、取得したタイトル情報を端末5へ送信することができる。
【0046】
図2は、記録再生タイトル履歴保持部17に保持される履歴の一例を示す図である。
【0047】
履歴として記録再生タイトル履歴保持部17に記録される個々のタイトル情報には、タイトル名、ジャンル、あらすじ、出演者・監督、再生回数、ソースなどの各種の情報が含まれている。このようにタイトルに関する基本的な情報(タイトル名、ジャンル、あらすじ、出演者・監督)のほか、タイトルが過去に何回再生されたかを示す「再生回数」や、タイトルがどのソースから得られたものであるかを示す「ソース」が履歴として保持される。この履歴の全部もしくは一部は、ユーザからの指示に応じて端末5もしくは表示装置2に表示させることができるようになっている。
【0048】
図3〜図5は、コンテンツの再生処理においてタイトル情報を再生履歴として保存するための動作がコンテンツソース毎に異なることを示すフローチャートである。
【0049】
まず、図3を参照して、放送波Hを通じて得られるコンテンツのタイトル情報を再生履歴として保存するための動作を説明する。
【0050】
ここでは、放送波Hを通じて得られたコンテンツのタイトル情報は、すでに記録タイトル情報保持部14cに保持されているものとする。
【0051】
コンテンツの再生を行う際には、そのコンテンツのタイトル情報を再生履歴として保存するか否かが判定される(ステップS11)。ここでは、再生を行う毎にユーザに保存を行うか否かの指定を促すようにしてもよいし、あるいは事前にユーザが設定した情報に従って保存を行うか否かを決定するようにしてもよい。
【0052】
保存しない場合はそのまま処理を終了し、一方、保存する場合はそのコンテンツのタイトル情報を記録タイトル保持部14cから取得する(ステップS12)。
【0053】
最後に、取得したタイトル情報を再生履歴として記録再生タイトル履歴保持部17に格納する(ステップS13)。
【0054】
次に、図4を参照して、ネットワークN経由でストリーミングもしくはダウンロードにより得られるコンテンツのタイトル情報を再生履歴として保存するための動作を説明する。
【0055】
ここでは、コンテンツを提供するサーバ4上にそのコンテンツのタイトル情報が保持されているものとする。
【0056】
コンテンツの再生を行う際には、そのコンテンツのタイトル情報を再生履歴として保存するか否かが判定される(ステップS21)。ここでは、再生を行う毎にユーザに保存を行うか否かの指定を促すようにしてもよいし、あるいは事前にユーザが設定した情報に従って保存を行うか否かを決定するようにしてもよい。
【0057】
保存しない場合はそのまま処理を終了し、一方、保存する場合はそのコンテンツを提供するサーバ4から該当するタイトル情報をネットワークN経由で取得する(ステップS22)。
【0058】
最後に、取得したタイトル情報を再生履歴として記録再生タイトル履歴保持部17に格納する(ステップS23)。
【0059】
なお、ネットワークN経由でストリーミングもしくはダウンロードにより得られるコンテンツの場合、そのコンテンツを提供するサーバ4がユーザの視聴履歴(タイトル情報を含む)を所有している場合もあり得る。その場合、タイトル情報の取得は再生時に行わず、端末5等から記録再生装置1へのアクセス(再生履歴の閲覧要求など)が生じた際に、一括してコンテンツサーバから上記視聴履歴を取得するようにしてもよい。
【0060】
次に、図5を参照して、光ディスクDから得られるコンテンツのタイトル情報を再生履歴として保存するための動作を説明する。
【0061】
ここでは、タイトル情報がコンテンツと共に光ディスクDに記録されている場合と、タイトル情報がコンテンツと共に光ディスクDに記録されておらずコンテンツを提供するサーバ4上にそのタイトル情報が保持されている場合とがあり得るものとする。
【0062】
コンテンツの再生を行う際には、そのコンテンツのタイトル情報を再生履歴として保存するか否かが判定される(ステップS31)。ここでは、再生を行う毎にユーザに保存を行うか否かの指定を促すようにしてもよいし、あるいは事前にユーザが設定した情報に従って保存を行うか否かを決定するようにしてもよい。
【0063】
保存しない場合はそのまま処理を終了し、一方、保存する場合はタイトル情報が光ディスクDに内に存在するか否かが判定される(ステップS32)。
【0064】
存在する場合は光ディスクDよりタイトル情報を取得する(ステップS33)。一方、存在しない場合は、タイトル情報を取得するため、光ディスクDに固有の情報(もしくはコンテンツに固有の情報)をサーバ4に送信するか否かが判定される(ステップS34)。ここでは、再生を行う毎にユーザにネットワーク経由でのタイトル情報の取得を行うか否かの指定を促すようにしてもよいし、あるいは事前にユーザが設定した情報に従ってネットワーク経由でのタイトル情報の取得を行うか否かを決定するようにしてもよい。
【0065】
ネットワーク経由でのタイトル情報の取得を行わない場合は処理を終了し、一方、ネットワーク経由でのタイトル情報の取得を行う場合は、光ディスクDに固有の情報(もしくはコンテンツに固有の情報)をサーバ4に送信し(ステップS35)、そのサーバ4よりタイトル情報を受信する(ステップS36)。
【0066】
最後に、取得したタイトル情報を再生履歴として記録再生タイトル履歴保持部17に格納する(ステップS37)。
【0067】
上でも述べたように、タイトル情報を再生履歴として保存するか否かについては、ユーザが指定することができる。また、再生履歴としてタイトル情報が保存された後においても、ユーザは再生履歴の編集、削除、追加等を行うことができる。また、各コンテンツソースからタイトル情報を得ることができなかった場合、ユーザがリモコン3もしくは端末5を操作してインターネット上で検索を行って取得したタイトル情報や、ユーザがリモコン3もしくは端末5から直接入力するタイトル情報を、再生履歴として格納するようにしてもよい。
【0068】
本実施形態による記録再生装置1は、端末5などの外部機器からネットワークN経由で送信されてくるタイトル情報を、記録再生タイトル履歴保持部17に格納されている履歴の中、もしくは記録タイトル情報保持部14cに保持されているタイトル情報の中から検索し、履歴の有無を返送することができる。また、ネットワークN経由で送信されてくるコマンドに応じて、履歴の全て又はその一部を送信することもできる。その際、履歴の情報が不正に外部機器に取得されることを防止するため、外部機器と記録再生装置1との間の認証処理を行うようにしてもよい。以下にその認証処理の一例を示す。
【0069】
図6は、パスワードの確認による認証処理の一例を示す図である。
【0070】
端末5は、ユーザによりパスワード「PWD」が入力されると、そのパスワード「PWD」をネットワーク経由で記録再生装置1へ送信する。
【0071】
記録再生装置1は、パスワード「PWD」を受信すると、そのパスワード「PWD」が適正であるか否かを判定する。適正であることを確認すると、コマンド送信許可通知をネットワーク経由で端末5へ送信する。
【0072】
端末5は、コマンド送信許可通知を受けた後、ユーザがあるタイトル「TITLE」が再生履歴に存在するかを確認するための検索要求を指示すると、そのタイトル「TITLE」の検索を要求するコマンドをネットワーク経由で記録再生装置1へ送信する。
【0073】
記録再生装置1は、タイトル「TITLE」の検索を要求するコマンドを受信すると、そのタイトル「TITLE」を記録再生タイトル履歴保持部17に格納されている履歴の中、もしくは記録タイトル情報保持部14cに保持されているタイトル情報の中から検索する。検索の有無などを示す検索結果が得られると、その検索結果をネットワーク経由で端末5へ送信する。
【0074】
端末5は、検索結果を受けると、その検索結果を画面に表示する。これにより、ユーザは検索結果を閲覧することができる。
【0075】
なお、上述した認証処理においては、パスワード以外の別の情報を用いて履歴の保護を図るようにしてもよい。
【0076】
また、本実施形態では、記録再生装置1によるコンテンツのダウンロードを行う際に、もしくは録画予約設定を行う際に、ダウンロード対象もしくは録画予約対象のタイトル情報を記録再生タイトル履歴保存部17に保存されている履歴の中から検索し、該当するものが存在する場合に、ユーザに注意を促す画面の表示を行うことができる。
【0077】
次に、図7および図8を参照して、端末5がネットワークNを介して記録再生装置1に接続されているときに端末5の画面に表示される情報の例について説明する。
【0078】
図7は、再生履歴の検索要求に応じて端末5に表示される画面の一例を示す図である。
【0079】
表示Aに示されるように、タイトル情報の入力を促す画面が端末5に表示されている状態において、例えば「タイトルA」が入力されると、この「タイトルA」がネットワークNを通じて記録再生装置1へ伝えられ、「タイトルA」の検索が行われる。ここでは、再生履歴の中に「タイトルA」が存在していたものとする。
【0080】
検索結果が端末5へ返されると、表示Bに示されるように、例えば“再生履歴情報が見つかりました。”というメッセージと共に検索された“タイトルA”を示す画面が端末5に表示される。
【0081】
図8は、再生履歴の閲覧要求に応じて端末5に表示される画面の一例を示す図である。
【0082】
表示Cに示されるように、タイトル情報を取得するか否かの指定を促す画面が端末5に表示されている状態において、例えば「YES」が指定されると、この「YES」がネットワークNを通じて記録再生装置1へ伝えられ、再生履歴の読出が行われ、再生履歴内のタイトル名などが端末5へ返される。
【0083】
検索結果が端末5へ返されると、表示Dに示されるように、例えば“再生履歴一覧”として“タイトルA”,“タイトルB”・・・を示す画面が端末5に表示される。
【0084】
次に、図9および図10を参照して、記録再生装置1に接続されている表示装置2の画面に表示される情報の例について説明する。
【0085】
図9は、過去に再生したことのあるタイトルと同じものに対する録画予約が指示された場合に表示装置2に表示される画面の一例を示す図である。
【0086】
例えば、テレビ番組等の録画予約の際、録画対象番組のEPGのタイトル情報を記録再生タイトル履歴保持部17に保持されている再生履歴の中から検索し、一致するものがある場合、図9に示されるように、例えば“本タイトルは過去に再生されています。”“録画予約を実行しますか?”というメッセージと共に、選択項目“YES/NO”を示す画面が表示装置2に表示される。
【0087】
図10は、過去に再生したことのあるタイトルと同じものに対するダウンロードが指示された場合に表示装置2に表示される画面の一例を示す図である。
【0088】
例えば、ダウンロードコンテンツを視聴する際にも、ダウンロードを実行する際に、ダウンロード対象のタイトル情報を記録再生タイトル履歴から検索し、一致するものがある場合、図10に示されるように、例えば“本タイトルは過去に再生されています。”“ダウンロードを実行しますか?”というメッセージと共に、選択項目“YES/NO”を示す画面が表示装置2に表示される。
【0089】
また、あるコンテンツ内の情報で指定されたサーバからダウンロードされる別コンテンツには、映画の予告編等が含まれる場合がある。このような予告を含むコンテンツの場合、予告タイトルのタイトル名を取得することにより、ユーザが視聴したいコンテンツをリスト化することも可能である。この場合、例えば図11に示されるように、予告タイトル名の一覧を示すリストを表示装置2もしくは端末5の画面に表示させる。
【0090】
このようなリストにおいてチェックされたコンテンツの放送日、発売日、レンタル開始日、ダウンロード開始日、放送時刻等をタイトル名と共に記録再生タイトル履歴保持部17において管理することにより、放送波の場合、自動的に録画予約を実行したり、その他該当日やその前日等に端末5にメッセージをメールで送信したりと、ユーザに視聴を促すことが可能となる。
【0091】
なお、本実施形態では、記録再生タイトル情報保持部17は、記録部14のハードディスク等に記録されたコンテンツのタイトル情報や、過去にDVD等の着脱可能な記録メディアから再生したコンテンツのタイトル情報を管理する場合を説明したが、この形態に代えて、記録部14のハードディスク等に現在記録されているコンテンツのタイトル情報のみを管理するように変形実施することも可能である。
【0092】
(再生装置によるタイトル管理)
上の説明では、ソースの異なるコンテンツのタイトルを記録再生装置1により一元管理する場合の例を示したが、代わりに、コンテンツの再生処理を行う再生装置(再生専用機)1’により一元管理することも可能である。この場合の一例を以下に示す。
【0093】
図12は、ソースの異なるコンテンツのタイトルを、再生装置を用いて管理するシステムの一例を示す図である。なお、図1と共通する要素には同一の符号を付し、その具体的な説明を省略する。以下、図1と異なる部分を中心に説明する。
【0094】
再生装置1’は、ネットワークN経由で得られるコンテンツ(ストリーミングコンテンツ)、およびリムーバブルな記録メディアである光ディスクDから得られるコンテンツの各々について、再生処理部15により再生処理を行ったコンテンツのタイトル情報を取得するタイトル情報取得部16’(前述のタイトル情報取得部16に類似するもの)と、このタイトル情報取得部16’により取得されるタイトル情報を履歴として保持する再生タイトル履歴保持部17’(前述の記録再生タイトル履歴保持部17に類似するもの)とを有する。
【0095】
上記タイトル情報取得部16’は、ネットワークN経由で得られるコンテンツ(ストリーミングコンテンツ)については、例えばそのコンテンツを提供するサーバ4からネットワークN経由でタイトル情報を取得し、光ディスクDから得られるコンテンツについては、その光ディスクDにタイトル情報が記録されている場合にはその光ディスクDからタイトル情報を取得し、一方、その光ディスクDにタイトル情報が記録されていない場合には当該光ディスクDもしくは当該コンテンツに固有な情報をもとに例えばサーバ4からネットワークN経由でタイトル情報を取得する。
【0096】
(記録再生装置および再生装置によるタイトル管理)
これまでの説明では、ソースの異なるコンテンツのタイトルを、記録再生装置または再生装置を用いて管理する例を示したが、記録再生装置および再生装置を用いて管理することも可能である。この場合の一例を以下に示す。
【0097】
図13は、ソースの異なるコンテンツのタイトルを、記録再生装置および再生装置を用いて管理するシステムの一例を示す図である。なお、図1と共通する要素には同一の符号を付し、その具体的な説明を省略する。以下、図1と異なる部分を中心に説明する。
【0098】
本システムは、前述の記録再生装置1、表示装置2、サーバ4、端末5に加えて、再生装置6を含んでいる。
【0099】
再生装置6は、図12に示した再生装置1’と同様の機能を有しており、ネットワークN経由で得られるコンテンツ(ストリーミングコンテンツ)、およびリムーバブルな記録メディアである光ディスクDから得られるコンテンツの各々について、再生処理部25により再生処理を行ったコンテンツのタイトル情報を取得するタイトル情報取得部26と、このタイトル情報取得部26により取得されるタイトル情報を履歴として保持する再生タイトル履歴保持部27とを有する。
【0100】
また、記録再生装置1は、図1に示した各種要素と同じものを備えている。
【0101】
例えば、外部機器である端末5からネットワーク経由Nで所定のコマンドが記録再生装置11に送信されてきた場合、もしくはリモコン3を通じて記録再生装置1に対する所定の操作があった場合、記録再生装置1側の制御部11は、記録再生タイトル履歴保持部17に保持されている履歴の中のタイトル情報および再生タイトル履歴保持部27に保持されている履歴の中のタイトル情報を端末5もしくは表示装置2へ送ることができる。
【0102】
具体的には、記録再生装置1側の制御部11は、自装置内の記録再生タイトル履歴保持部17に保持されている履歴の中のタイトル情報を取得すると共に、ネットワーク経由で再生装置6側の再生タイトル履歴保持部27に保持されている履歴の中のタイトル情報を取得する。取得した個々のタイトル情報の一覧を形成する際には、記録再生装置1側の情報と再生装置6側の情報とを別々のリストにして表示させるようにしてもよいし、1つのリストに共通化して表示させるようにしてもよい。
【0103】
このように各実施形態によれば、例えば、携帯電話などの外部機器から、記録再生装置や再生装置において過去に記録又は再生した、ソースの異なるコンテンツを全て確認することが可能となる。これにより、ユーザは一度見た経験のあるコンテンツを誤ってレンタルしたり購入したりすることを防ぐことが可能となる。また、所定のサーバへ再生履歴や記録履歴の中のタイトル情報を記録再生装置もしくは端末から送信することにより、当該サーバからユーザの嗜好に沿ったコンテンツや関連情報を記録再生装置に取り込むといったことを実現することが可能となる。
【0104】
本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0105】
1…記録再生装置、1’,6…再生装置、2…表示装置、3…リモートコントローラ、4…サーバ、5…端末、11,21…制御部、12,22…ネットワークインタフェース、13,23…光ディスク駆動部、14…記録部、15,25…再生処理部、16,16’,26…タイトル情報取得部、17…記録再生タイトル履歴保持部、18…タイトル情報比較部、19,29…表示処理部、17’,27…再生タイトル履歴保持部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ソースの異なる複数のコンテンツについて、再生処理を行うコンテンツのタイトル情報を、当該コンテンツの再生前に、取得するタイトル情報取得手段と、
前記取得されたタイトル情報を用い、その当該コンテンツが既に再生済みであるかを検出し、再生済みである場合にその旨を出力する出力手段と
を具備することを特徴とする映像出力装置。
【請求項2】
前記制御手段は、コンテンツが再生済みである場合に、その旨を表示するとともに当該のコンテンツの取得を実行するか否かを問い合わせるメッセージを表示することを特徴とする請求項1に記載の映像出力装置。
【請求項3】
前記制御手段は、コンテンツが再生済みである場合に、その旨を表示するとともに当該のコンテンツの録画予約を実行するか否かを問い合わせるメッセージを表示することを特徴とする請求項1に記載の映像出力装置。
【請求項4】
前記タイトル情報は、コンテンツの再生回数を示す情報を含むことを特徴とする請求項1に記載の映像出力装置。
【請求項5】
前記タイトル情報は、タイトル名、ジャンル、あらすじ、出演者・監督、再生回数、ソースのうちの少なくとも1つを示す情報を含むことを特徴とする請求項1に記載の映像出力装置。
【請求項6】
タイトル情報取得手段により、ソースの異なる複数のコンテンツについて、再生処理を行うコンテンツのタイトル情報を、当該コンテンツの再生前に、取得し、
制御手段により、前記取得されたタイトル情報を用い、その当該コンテンツが既に再生済みであるかを検出し、再生済みである場合にその旨を出力する
ことを特徴とする映像出力装置の制御方法。
【請求項7】
ソースの異なる複数種のコンテンツについて、再生処理を行うコンテンツのタイトル情報を、当該コンテンツの再生前に、取得する機能と、
前記取得されたタイトル情報を用い、その当該コンテンツが既に再生済みであるかを検出し、再生済みである場合にその旨を出力する機能と
を実現させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2013−54816(P2013−54816A)
【公開日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−234864(P2012−234864)
【出願日】平成24年10月24日(2012.10.24)
【分割の表示】特願2007−166632(P2007−166632)の分割
【原出願日】平成19年6月25日(2007.6.25)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】