説明

映像表示装置、映像表示方法、映像表示制御用プログラム及び記録媒体

【課題】複数の表示項目のなかからユーザ所望の項目を簡便且つ確実に選択できる映像表示装置を提供する。
【解決手段】映像表示装置1は、第1の情報入力が検出された時点で選択されている当該着目グループに属する表示項目を新たな複数のグループに分類する分類処理を実行するグループ生成部17と、新たな複数のグループのなかから1つのグループを着目グループとして順次選択する選択処理を実行するグループ選択部18と、新たな複数のグループのなかから着目グループが選択される毎に、当該着目グループに属する当該表示項目を強調表示する表示形式で表示画像を生成する画像処理を実行する表示画像生成部13とを備える。分類処理と選択処理と画像処理とを含む一連の処理は、着目グループに属する表示項目の個数が所定数以下となるまで反復して実行される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示画面に現れる複数の表示項目のなかからユーザ所望の項目を選択するための表示制御技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、パーソナル・コンピュータやテレビや携帯型通信端末といった電子機器の多くは、グラフィカルな情報をユーザに提示し、これに対するユーザの応答(たとえば、キー入力や音声入力)に応じた特定の処理を実行するユーザインターフェース機能を有している。パーソナル・コンピュータの場合、ユーザは、ディスプレイの操作画面を視認しつつ、ポインティングデバイスやキーボードなどの入力装置を操作して、プログラムにより提示される多数の表示項目(たとえば、入力項目や選択項目)のなかから所望の項目を選択することができる。このような項目の選択をユーザが効率良く行うことを可能にするユーザインタフェース技術が、たとえば、特開2005−79988号公報(特許文献1)に開示されている。
【0003】
パーソナル・コンピュータ上で動作するウェブブラウザ(web browser)は、インターネット(internet)やイントラネット(intranet)上のサイト(サーバ)からウェブページを取得し、このウェブページに基づいてその画像情報を画面に表示する。この結果、ユーザは、ウェブページを閲覧することができる。通常、ウェブページは、IETF(Internet Engineering Task Force)などの標準化団体が定めたマークアップ言語で記述された情報を有するデータファイルを含む。このウェブページには、インターネットやイントラネット上のリソースの所在位置を示すURI(Uniform Resource Identifier)などのリンク情報を埋め込むことができる。ユーザは、入力装置を操作して、ウェブページに埋め込まれているリンク情報に対応する表示項目を指定することで(たとえば、マウスカーソルを所望の表示項目上に移動させてマウスのボタンを押すことで)、そのリンク情報に対応するリソース(たとえば、ウェブページや画像ファイルや音声ファイル)にアクセスすることができる。
【0004】
しかしながら、ウェブページに含まれる表示項目の配置といった表示形式は、ウェブページの提供側が自由且つ任意に決めることができるものなので、一般的なウェブブラウザの機能では、サーバから取得されたウェブページの表示形式を、ユーザが閲覧しやすい表示形式に適宜変更することがむずかしい。このため、ウェブページに多数の表示項目が含まれている場合には、ユーザが入力装置を操作してこれら表示項目のなかから所望の項目を選択する際に大きな負担が生じるという問題がある。このような問題を解決しようとするユーザインタフェース技術が、たとえば、特開平11−25114号公報(特許文献2)及び特開2009−237865号公報(特許文献3)に開示されている。
【0005】
特許文献2に開示されているブラウザ装置は、HTMLファイル(ページ情報)を解析し、その解析結果に基づいて、HTMLファイルからリンク情報(たとえば、アンカータグで特定されるURL)とこれに関連付けられた文字列とを抽出する。そして、ブラウザ装置は、数字などの符号の画像を、当該文字列の画像の近傍に配置させたページ画像を生成し、このページ画像を画面に表示させる。このブラウザ装置によれば、ユーザは、リモコンなどの入力装置を操作して当該符号に対応するボタン(たとえば、数字キー)を押下することで、当該符号に対応する所望の文字列を選択し、この文字列に関連付けられたリンク情報を指定することができる。
【0006】
一方、特許文献3に開示されているネットワーク画像表示装置は、インターネットテレビなどの画面表示領域を複数の部分領域に分割し、これら部分領域にそれぞれリモコン(操作入力受付部)の数字キーを関連付ける。そして、ネットワーク画像表示装置は、当該部分領域においてそれぞれ対応する数字キーの番号を表示させる。ユーザが所望の番号の数字キーを押下して部分領域を選択すると、選択された部分領域が自動的に拡大表示される。この拡大表示された部分領域は、ネットワーク画像表示装置によって、さらに複数の部分領域に分割され、各部分領域にリモコンの数字キーが関連付けられ表示される。したがって、ユーザは、リモコンの数字キーを複数回押下するだけで、画面表示領域のなかの所望の部分領域を選択することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2005−79988号公報(段落0083〜0091、図3)
【特許文献2】特開平11−25114号公報(段落0026〜0032、図6)
【特許文献3】特開2009−237865号公報(段落0074〜0081、図1)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上記特許文献2,3のユーザインタフェース技術では、ユーザは、画面とリモコンのキーとを交互に見比べながら、リモコンを操作する必要がある。このため、キー押下の回数が多くなると、キーを押し間違える可能性が高くなり、リモコンと画面との間の視線移動の回数も多くなるので、ユーザの負担が大きい。
【0009】
また、特許文献2,3のユーザインタフェース技術をインターネット接続機能を有するテレビジョン装置に適用する場合には、リモコンの使用可能なキーが「0」〜「12」の番号を表す13個の数字キーしか存在しない場合がある。かかる場合、13個を超える数の表示項目が画面に現れたときに、ユーザは、「13」以上の番号を入力するために複数の数字キーを組み合わせて入力しなければならず、リモコン操作が煩雑になり、誤操作が生じやすくなる。
【0010】
さらに、特許文献2,3のユーザインターフェース技術では、数字や符号の画像を画面に表示させる必要があるので、数字や符号の画像の下にオリジナルの画像の一部が隠れてしまったり、表示項目のレイアウトが崩れたりする場合があり、オリジナル画像の視認性が低下するという問題がある。
【0011】
上記に鑑みて本発明の目的は、画面に現れる複数の表示項目のなかからユーザ所望の項目を簡便且つ確実に選択することを可能にする映像表示装置、映像表示方法、映像表示制御用プログラム及び記録媒体を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明による映像表示装置は、データファイルを解析し、その解析結果に基づいて前記データファイルから複数の表示項目にそれぞれ対応する関連情報を抽出するデータ解析部と、前記関連情報に基づいて前記複数の表示項目を複数のグループに分類するグループ生成部と、前記複数のグループのなかから1つのグループを着目グループとして順次選択するグループ選択部と、前記着目グループが選択される毎に、前記着目グループに属する当該表示項目を強調表示する表示形式で画面に表示される表示画像を生成する表示画像生成部と、入力装置への第1の情報入力の有無を監視する入力監視部とを備え、前記グループ生成部は、前記第1の情報入力が検出された時点で選択されている当該着目グループに属する表示項目を新たな複数のグループに分類する分類処理を実行し、前記グループ選択部は、前記新たな複数のグループのなかから着目グループを順次選択する選択処理を実行し、前記表示画像生成部は、前記新たな複数のグループのなかから前記着目グループが選択される毎に、前記新たな複数のグループのうち前記着目グループ以外のグループに属する当該表示項目よりも前記着目グループに属する当該表示項目を強調表示する表示形式で前記画面に表示されるべき表示画像を生成する画像処理を実行し、前記グループ生成部、前記グループ選択部及び前記表示画像生成部は、前記着目グループに属する当該表示項目の個数が所定数以下となるまで、前記分類処理と前記選択処理と前記画像処理とを含む一連の処理を反復して実行することを特徴とする。
【0013】
本発明による映像表示方法は、データファイルを解析し、その解析結果に基づいて前記データファイルから複数の表示項目にそれぞれ対応する関連情報を抽出するステップと、前記関連情報に基づいて前記複数の表示項目を複数のグループに分類するステップと、前記複数のグループのなかから1つのグループを着目グループとして順次選択するステップと、前記着目グループが選択される毎に、前記着目グループに属する当該表示項目を強調表示する表示形式で画面に表示される表示画像を生成するステップと、入力装置への第1の情報入力の有無を監視するステップと、前記第1の情報入力が検出された時点で選択されている当該着目グループに属する表示項目を新たな複数のグループに分類する分類処理を実行するステップと、前記新たな複数のグループのなかから着目グループを順次選択する選択処理を実行するステップと、前記新たな複数のグループのなかから前記着目グループが選択される毎に、前記新たな複数のグループのうち前記着目グループに属する当該表示項目を強調表示する表示形式で前記画面に表示される表示画像を生成する画像処理を実行するステップとを含み、前記分類処理を実行するステップと前記選択処理を実行するステップと前記画像処理を実行するステップとを含む一連のステップは、前記着目グループに属する当該表示項目の個数が所定数以下となるまで反復して実行されることを特徴とする。
【0014】
本発明による映像表示制御用プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体から読み出されて、上記映像表示方法のステップをプロセッサに実行させることを特徴とするものである。
【0015】
本発明によるコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、前記映像表示制御用プログラムを記録したことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、ユーザは、入力装置に視線移動をすることなく、複数の表示項目のなかから所望の項目を選択することができる。たとえば、入力装置の1つのキーを複数回押下するだけで、複数の表示項目のなかから所望の項目に容易に辿り着くことができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明に係る実施の形態1の映像表示装置の主要な構成を概略的に示す機能ブロック図である。
【図2】実施の形態1の映像表示装置、通信ネットワーク及び複数のデータサーバの接続形態の一例を概略的に示す図である。
【図3】実施の形態1の操作入力装置の一例であるリモートコントローラの外観図である。
【図4】表示画面に表示されたサービスメニュー画像の一例を示す図である。
【図5】表示画面に表示されたサービスメニュー画像の他の例を示す図である。
【図6】ウェブページの表示画像(ページ画像)を示す図である。
【図7】実施の形態1のデータ解析部により抽出された表示項目の例を示す図である。
【図8】ウェブページの表示画像(ページ画像)を示す図である。
【図9】ウェブページに含まれるHTMLファイルの記述内容の一部を示す図である。
【図10】スタイルシートファイルの記述内容の一部を示す図である。
【図11】リンクIDとこれに対応する表示項目の座標位置との対応関係を示すテーブルの内容の一例を示す図である。
【図12】初期状態のリンクテーブルの一例を示す図である。
【図13】実施の形態1に係るウェブページ閲覧処理の手順を概略的に示すフローチャートである。
【図14】実施の形態1に係るウェブページ閲覧処理の手順を概略的に示すフローチャートである。
【図15】3つのリンクグループGp1,Gp2,Gp3に分類(グループ分け)された複数の表示項目を例示する図である。
【図16】図15の分類(グループ分け)に応じて、図12のリンクテーブルのグループIDを書き換えることで更新されたリンクテーブルを示す図である。
【図17】図15のリンクグループGp1に属する表示項目が強調表示された表示画像を例示する図である。
【図18】図15のリンクグループGp2に属する表示項目が強調表示された表示画像を例示する図である。
【図19】図15のリンクグループGp3に属する表示項目が強調表示された表示画像を例示する図である。
【図20】3つのリンクグループGp1,Gp2,Gp3に再分類(グループ分け)された複数の表示項目を例示する図である。
【図21】図20の分類(グループ分け)に応じて、図16のリンクテーブルのグループIDを書き換えることで更新されたリンクテーブルを示す図である。
【図22】図20のリンクグループGp1に属する表示項目が強調表示された表示画像を例示する図である。
【図23】図20のリンクグループGp2に属する表示項目が強調表示された表示画像を例示する図である。
【図24】図20のリンクグループGp3に属する表示項目が強調表示された表示画像を例示する図である。
【図25】3つのリンクグループGp1,Gp2,Gp3に再分類(グループ分け)された複数の表示項目を例示する図である。
【図26】図25の分類(グループ分け)に応じて、図21のリンクテーブルのグループIDを書き換えることで更新されたリンクテーブルを示す図である。
【図27】2つのリンクグループGp1,Gp2に再分類(グループ分け)された複数の表示項目を例示する図である。
【図28】図27の分類(グループ分け)に応じて、図26のリンクテーブルのグループIDを書き換えることで更新されたリンクテーブルを示す図である。
【図29】実施の形態1の変形例である実施の形態2に係るウェブページ閲覧処理の手順を概略的に示すフローチャートである。
【図30】実施の形態3に係るウェブページ閲覧処理の手順を概略的に示すフローチャートである。
【図31】実施の形態3に係るウェブページ閲覧処理の手順を概略的に示すフローチャートである。
【図32】プログラムで実現される場合の映像表示装置1の構成を概略的に示す機能ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明に係る種々の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
【0019】
実施の形態1.
図1は、本発明に係る実施の形態1の映像表示装置1の主要な構成を概略的に示す機能ブロック図である。図1に示されるように、この映像表示装置1は、画像表示部11及び表示制御部12を備えている。
【0020】
画像表示部11は、表示制御部12から出力された映像信号に基づいて、映像や文字を表示画面11Dに映し出すためのディスプレイ装置であり、たとえば、液晶ディスプレイやプラズマディスプレイで構成することができる。表示制御部12は、文字情報やグラフィックス情報や画像情報などに基づく画像を画像表示部11に表示させるために映像信号を生成する機能を有する。ここで、グラフィックス情報は、円や直線などの幾何学的図形や関数曲線などで構成される図を表示するための情報である。また、画像情報としては、たとえば、写真画像などのビットマップ形式に加工された情報が挙げられる。
【0021】
また、映像表示装置1は、通信ネットワーク2上のデータサーバから、ウェブページや画像ファイルや音声ファイルなどのデータファイルを取得し、このデータファイルに基づいて表示画像を生成する機能を有する。このようなネットワークサービスを利用する機能を実現するために、映像表示装置1は、表示画像生成部13、データ解析部14、データ取得部15、ネットワーク通信部16、リンクグループ生成部17、リンク選択部18及び部品格納部21を備えている。これら構成要素13〜18,21は、いずれも、表示制御部12の制御を受けて動作するものである。なお、画像ファイルや音声ファイルについては、これらをストリーミング形式あるいはダウンロード形式のいずれの形式でも取得することができる。
【0022】
図1に示されるように、ネットワーク通信部16は、通信ネットワーク2に接続されている。通信ネットワーク2は、インターネットやWAN(広域ネットワーク)などの大規模ネットワーク、あるいは、LAN(Local Area Network)やホームネットワークなどの小規模ネットワークである。
【0023】
図2は、映像表示装置1、通信ネットワーク2及び複数のデータサーバSV,SV,…,SV(Nは3以上の整数)の接続形態の一例を概略的に示す図である。ネットワーク通信部16は、データ取得部15からの要求に応じて、データサーバSV〜SVのなかからアクセス先のデータサーバSVとの通信リンクを確立する。そして、ネットワーク通信部16は、当該要求により指定されたデータファイルをデータサーバSVから取得することができる。
【0024】
ネットワーク通信部16は、HTTP(Hypertext Transfer Protocol)、HTTPS(HTTP over Secure Socket Layer)あるいはSHTTP(Secure Hypertext Transfer Protocol)などの通信プロトコルに従って、データサーバSV〜SVのいずれかから、アドレス情報で指定されるウェブページをデータファイルとして取得する機能を有する。ここで、アドレス情報とは、通信ネットワーク2におけるウェブページなどのリソースの所在位置を特定するための識別子であり、リソース特定アドレスと呼ぶこともできる。たとえば、URI(Uniform Resource Identifier)、IPアドレスもしくはポート番号、またはこれらの2以上の組み合わせをアドレス情報として使用することができる。なお、URL(Uniform Resource Locator)は、URIのサブセットである。ウェブページは、HTML(Hyper Text Markup Language)、XHTML(Extensible Hypertext Markup Language)、あるいはXML(Extensible Markup Language)などのマークアップ言語で記述された情報を有する構造化データファイルを含むものである。また、ウェブページは、当該構造化データファイルに含まれる表示項目の表示形式などを指定する表示制御情報(表示スタイル)を有するスタイルシートファイルをも含む場合がある。この種のスタイルシートファイルとしては、たとえば、公知のCSS(Cascading Style Sheets)ファイルが挙げられる。
【0025】
映像表示装置1は、表示制御部12の制御を受けて動作する放送受信部22を有している。この放送受信部22は、表示制御部12からの指示に応じて、アンテナ22Aで受信すべき放送局を選局し、この放送局の放送信号を受信するチューナ機能を有する。放送受信部22は、地上波デジタル放送、衛星デジタル放送および有線デジタル放送のうちの1つまたは複数の放送波を受信する機能を有していればよいが、これらに限定されるものではない。たとえば、ISDB−T(Integrated Services Digital Broadcasting−Terrestrial)方式に準拠した地上波デジタル放送を受信する機能を有する場合、放送受信部22は、放送波の受信信号を周波数変換してOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)変調信号を生成し、OFDM変調信号を復調してMPEG−2規格によるトランスポートストリームを生成する。放送受信部22は、トランスポートストリームから画像データを構成しこれを表示制御部12に出力する。表示制御部12は、その画像データに基づいて映像信号を生成する。なお、映像表示装置1は、映像信号に同期した音声信号をスピーカ(図示せず)に出力する機能(図示せず)をも有している。
【0026】
また、放送受信部22は、データ放送を受信する機能をも有しており、放送用のマークアップ言語であるBML(Broadcast Markup Language)で記述された構造化データファイル(以下、BMLファイルと呼ぶ。)を含むウェブページをトランスポートストリームから抽出することもできる。このウェブページは、当該構造化データファイルに含まれる表示項目の表示形式(表示スタイル)などを指定する表示制御情報を有するスタイルシートファイルを含む場合がある。
【0027】
図1に示されるように、映像表示装置1は、操作入力装置23への操作入力を受け付ける入力受信部20と、この操作入力の有無を監視する入力監視部19とを備える。入力受信部20と操作入力装置23とは、たとえば、赤外線通信により相互に接続されている。赤外線通信の代わりに、ケーブルなどの有線を使用して入力受信部20と操作入力装置23とを相互に接続してもよい。なお、赤外線通信に代えて、Bluetooth(登録商標)、無線LANもしくはUWB(Ultra WideBand)などの近距離無線通信を使用することも可能である。
【0028】
操作入力装置23には、たとえば、キー入力装置(たとえば、キーボードやリモートコントローラ)あるいはポインティングデバイス(たとえば、マウス)を使用することができる。操作入力装置23は、ユーザにより操作入力された指令情報を入力受信部20に送信する機能を有する。入力受信部20は、操作入力装置23から受信した指令情報を入力監視部19に転送する。入力監視部19は、入力受信部20から受信した指令情報を解析し、その解析結果に対応するコードを生成し表示制御部12またはグループ選択部18に出力する。表示制御部12は、コードに応じた制御を実行するので、ユーザは、操作入力装置23を操作して、上記ネットワークサービスを利用する機能あるいはチューナ機能のうちのいずれか一方の機能を選択することができる。
【0029】
図3は、操作入力装置23の一例であるリモートコントローラの外観図である。図3の操作入力装置23には、「メニュー」ボタン、「電源」ボタン、「入力切換」ボタン、及び、「1」〜「9」,「10/0」,「11」,「12」の番号が付された数字キーが設けられている。また、操作入力装置23には、カーソル移動用あるいは表示項目選択用の方向キー31〜34及び決定キー35が設けられている。ユーザは、「メニュー」ボタンを押下すると、これに応じて表示制御部12は、たとえば、図4(a)または図5に示されるサービスメニュー画像を表示画面11Dに表示させる。これらサービスメニュー画像は、「動画を見る」、「ニュースを見る」及び「天気予報を見る」という文字列がそれぞれ付された3つの選択可能領域すなわち表示項目(選択項目)41,42,43を含む。これら表示項目41,42,43には、それぞれ異なるリンク情報が割り当てられており、ユーザは、操作入力装置23を操作してこれら表示項目41〜43のいずれかを選択する(すなわち、表示項目41〜43のいずれかにフォーカスを当てる)ことができる。
【0030】
図4(a)に示されるように矢印形のカーソル11cが表示される場合、ユーザは、図3の操作入力装置23の方向キー31〜34(十字キー)を押下することで、カーソル11cを表示項目41〜43のいずれかの領域上に移動させることができる。ここで、方向キー31,32,33,34は、それぞれ、カーソル11cを上方、下方、左方及び右方に移動させるキーである。表示項目41〜43のうちカーソル11cの位置と重なる表示項目がリアルタイムに選択され、当該表示項目にフォーカスが当てられる。図4(b)では、フォーカスが当てられた表示項目43が強調表示されており、表示項目43の表示領域を囲むように強調表示のための枠が描画されている。なお、操作入力装置23としてマウスなどのポインティングデバイスを使用して、カーソル11cを移動させることも可能である。一方、カーソル11cが表示されない場合は、図5に例示されるように、下方向キー32を2回押下することで、フォーカスを当てる位置を上方の表示項目41から下方の表示項目43に移動させることができる。
【0031】
たとえば、ユーザが「動画を見る」の表示項目41にフォーカスを当てて決定キー35を押下すると、表示制御部12は、これに応じて、表示項目41に埋め込まれた(関連付けられた)リンク情報で指定されるデータファイルをデータ取得部15に取得させる。すなわち、データ取得部15は、ネットワーク通信部16を介して、通信ネットワーク2上のリソース(ネットワーク資源)である当該データファイルにアクセスする。データ解析部14は、データ取得部15で取得されたデータファイルを解析し、その解析結果を表示画像生成部13に与える。表示画像生成部13は、その解析結果に基づいて表示画像を生成する。ここで、部品格納部21は、データファイルから抽出された画像データや音声データなどの部品を一時的に格納するデータ記憶領域である。表示画像生成部13は、必要に応じて、部品格納部21から部品を読み出し、当該部品を用いて表示画像を構成することができる。
【0032】
図6は、データ取得部15で取得されたデータファイルの一例であるウェブページの表示画像(ページ画像)を示す図である。図6の表示画面11Dにおいては、「メニュー」,「最新情報」,「北極物語」,…などの文字列がそれぞれ付された多数の表示項目が配列されている。映像表示装置1が通常の選択モードで動作するとき、ユーザは、図3の操作入力装置23の方向キー31〜34を押下することで、所望の表示項目に辿り着くことができる。たとえば、図6に矢印で示されるように、ユーザは、右方向キー34を3回押下することで、「メニュー」を示す表示項目から「サッカーアジアカップ」を示す表示項目へフォーカスを当てる位置を移動させ、次に、下方向キー32を5回押下することで「サッカーアジアカップ」を示す表示項目から「イベント」を示す表示項目へフォーカスを当てる位置を移動させ、そして、右方向キー34を1回押下することで「ショッピング」を示す表示項目に辿り着く(フォーカスを当てる位置を移動させる)ことができる。
【0033】
しかしながら、このような通常の選択モードでは、ユーザは、表示画面11Dと操作入力装置23のキーとの間を交互に視線移動させながら、操作入力装置23を操作する必要があるので、操作が煩雑となり、ユーザの負担も大きい。
【0034】
本実施の形態の映像表示装置1は、ユーザが1つの決定キー35を複数回押下するだけで所望の表示項目に辿り着くことができる動作モード(以下、簡易選択モードと呼ぶ。)を有している。以下、この簡易選択モードについて説明する。
【0035】
簡易選択モード時においては、データ解析部14は、データ取得部15で取得されたウェブページを解析し、このウェブページから選択可能な表示項目を抽出する。各表示項目には、たとえば、文字情報、グラフィックス情報、レイアウト情報あるいはリンク情報が関連付けられている。
【0036】
図7(a)〜(m)は、データ解析部14により抽出された表示項目の例を示す図である。図7(a)〜(m)に示す表示項目は、図8に示す仮想線で囲まれた領域DAに含まれる、「みんなでねっと」,「動画を見る」,「メニュー」,「最新情報」,「外国映画」,「日本映画」,「外国ドラマ」,「国内ドラマ」,「スポーツ」,「音楽」,「アニメ」,「お笑い」及び「ジャンル別」という文字列を表す表示項目である。
【0037】
図9は、図8の表示画像の基となるウェブページに含まれるHTMLファイルの記述内容の一部を示す図である。説明の便宜上、図9には、図8に示した領域DAに含まれる表示項目に関する記述のみが示されている。HTMLファイルは、文字コードで構成されるテキスト形式のファイルであり、記号「<」および「>」で囲まれたタグによって要素を明示することで論理構造を規定する構造化データファイルである。
【0038】
図9に示されるように、開始タグ<BODY>と終了タグ</BODY>とで囲まれた部分が、表示内容の構成を記述する部分である。また、開始タグ<H1>と終了タグ</H1>とで囲まれた部分が、図8の表示内容の見出しを示している。この例では、架空のウェブサービス名「みんなでねっと」が見出しとなっている。この見出しに対して、「href」属性によって、URL「http://www.minna.de.net.co.jp/index.html」へのリンクが貼られている。また、図8の表示画像では、単に「みんなでねっと」との文字列が表示されているように見えるが、実際には「みんなでねっと」との文字列を表す画像ファイルを、タグ<IMG>によって指定して、図8の表示画像に組み込むことが行われている。ここで使用される画像ファイルは、タグ<IMG>に含まれている「src」属性によって、データサーバ(ウェブサーバ)SV上のパス「minna_home.files」で指定されるディレクトリ以下に格納された「logo.jpg」という名前のファイルである。このファイルの画像サイズは、「height」属性と「width」属性で示されている通り、高さ60ピクセル、幅300ピクセルである。なお、「alt」属性は、このHTMLファイルを読み込み処理するウェブブラウザが、画像ファイルを表示する機能を持たない場合に表示される文字列を指定するものである。
【0039】
また、開始タグ<P>と終了タグ</P>とで囲まれた部分が1つの段落を示している。この例では、この段落以降の記述が、「動画を見る」サービスに関するリンク情報が並んでいることを示すものである。この段落自身にはリンク情報が記述されていない。また、見出しと同様に、単なる文字列ではなく、「動画を見る」との文字列を表す画像ファイルをタグ<IMG>によって指定して、図8の表示画像に組み込むことが行われている。ここで使用される画像ファイルは、タグ<IMG>に含まれている「src」属性によってデータサーバ(Webサーバ)SV上のパス「minna_home.files」で指定されるディレクトリ以下に格納された「watchvideo.jpg」であり、その画像サイズは、「height」属性と「width」属性とで示されている通り、高さ40ピクセル、幅170ピクセルである。
【0040】
また、開始タグ<UL>と終了タグ</UL>とで囲まれた部分は、その表示範囲が複数の要素から構成されるリストであることを示している。この例では、「メニュー」から「ジャンル別」まで11種類の選択可能なサービスを示す表示項目がリスト化されている。
【0041】
リスト中の各要素は、開始タグ<LI>と終了タグ</LI>とで囲まれた部分である。たとえば、1つめの要素は「href」属性で指定されている通り、「http://www.minna.de.net.co.jp/menu.html」へのリンクが貼られている。また「メニュー」と言う文字が描かれた画像ファイル103をタグ<IMG>によって指定して画面に貼り付けている。ここで使用される画像ファイルはタグ<IMG>に含まれている「src」属性によってデータサーバSV上のパスminna_home.filesで示されるディレクトリ以下のbtn_sv01.jpgであり、サイズは「height」属性と「width」属性で示されている通り、高さ40ピクセル、幅150ピクセルである。以下、同様に合計11種類のリンクを参照する要素が定義されている。
【0042】
図8には、動画配信サイト用の表示画像が示されている。この表示画像の領域DAでは、「メニュー」から「ジャンル別」まで11種類の画像ファイルが、行列形式で整列するように配置されている。図9のHTMLファイルには、前述した通り、リストの要素として画像ファイルのサイズは定義されているが、各画像ファイルを配置する位置は定められていない。その配置する位置を示す配置情報は、スタイルシートと呼ばれる別のテキストファイル(スタイルシートファイル)に定義されている。
【0043】
このスタイルシートは、HTMLファイルのヘッダー部を示す開始タグ<HEAD>と終了タグ</HEAD>とで囲まれた領域中のタグ<LINK>の「href」属性で参照されている。この例では、データサーバSV上のパス「minna_home.files」で指定されるディレクトリ以下に格納されている「top.css」という名称のファイルがスタイルシートである。このスタイルシートの記述内容を図10に示す。
【0044】
図10の上から1行目より3行目までの記述は、リスト全体に対する位置情報を示している。記述「UL.videoServiceArea」は、この位置情報の対象のリストが「videoServiceArea」であることを示している。この名称は、図9のHTMLファイルにおけるタグ<UL>の「class」属性で示した名称である。記述「Position:absolute」はリスト「videoServiceArea」の各要素の配置座標を絶対位置で表すことを示す。
【0045】
図10の上から4行目より6行目までの記述も、リスト全体に対する位置情報を示す。記述「UL.videoServiceArea LI.vservice01」はこの3行の位置情報の対象はリスト「videoServiceArea」に属する要素「vservice01」であることを示す。この名称は、図9のHTMLファイルにおけるタグ<LI>の「class」属性で示した名称である。また、「vservice01」は「メニュー」のリンク情報を含む要素である。
【0046】
記述「LEFT:10px;TOP:0px」は「vservice01」の「メニュー」画像ファイル中の左上角の点の配置座標を示す。この配置座標は、リスト「videoServiceArea」の左上を基準にした位置を示すものであり、この記述は、左から10ピクセル、上から0ピクセルの位置に「メニュー」画像ファイル中の左上角点が位置することを指定するものである。
【0047】
表示画像の左上角を基準とした場合、リスト「videoServiceArea」は見出し「みんなでねっと」の画像ファイルと段落「動画を見る」の画像ファイルを縦に配置した領域の下に配置されるため、リスト「videoServiceArea」の基準点の座標は左から0ピクセル、上から100ピクセルの位置になる。このため、「メニュー」画像ファイルの位置を画面表示領域全体の座標に換算すると画面の左上角を基準とした場合左から10ピクセル、上から100ピクセルとなる。残りの10種類の画像ファイルに対しても同様の書式で配置座標が規定されており、その結果、表示画像は図8のように見える。
【0048】
以上より、図9のHTMLファイルに基づいて生成される画像には、1つの見出しと、11種類のリスト要素とについて12個のリンク情報が含まれていることがわかる。この結果として、図10の領域DAには12個の選択可能領域すなわち表示項目が存在する。
【0049】
データ解析部14は、ウェブページに含まれるHTMLファイルとスタイルシートファイルとを解析することで各表示項目の表示位置(座標)を特定する。また、データ解析部14は、これら複数の表示項目に対してそれぞれリンクIDと呼ぶ識別子を割り当て、リンクIDとこれに対応する表示項目の表示位置との対応関係を示すテーブルを生成する。図11は、このテーブルの内容の一例を示す図である。各表示項目に対して固有のリンクIDが割り当てられており、各リンクIDに対して、水平画素位置Xと垂直画素位置Yとの組(すなわち表示位置)が関連付けられている。ここで、水平画素位置は、画面左端を基準とする水平方向の画素数であり、垂直画素位置は、画面上端を基準とする垂直方向の画素数である。データ解析部14は、さらに、リンクIDと表示位置とグループIDとの対応関係を定めるテーブル(以下、リンクテーブルと呼ぶ。)を生成する。図12は、データ解析部14によって生成される初期状態のリンクテーブルの一例を示す図である。初期状態のリンクテーブルでは、全てのリンクIDに対するグループIDの値として「0」の値が設定されている。
【0050】
次に、図13及び図14を参照しつつ、リンクテーブルを用いたウェブページ閲覧処理について説明する。図13及び図14は、実施の形態1に係るウェブページ閲覧処理の手順を概略的に示すフローチャートである。図13及び図14のフローチャートは、接続子C1,C2を介して相互に接続されている。
【0051】
表示制御部12は、ウェブページの閲覧要求を示すコードを入力監視部19から受信すると、これに応じてウェブページ閲覧処理を開始させる。まず、表示制御部12は、データ取得部15を介してネットワーク通信部16に対して、当該ウェブページを構成するHTMLファイルの取得要求を行う(ステップS10)。この取得要求に応じて、ネットワーク通信部16は、通信ネットワーク2上のデータサーバSVからHTMLファイルを取得する(ステップS11)。そして、データ取得部15は、ネットワーク通信部16で受信されたHTMLファイルのデータを読み込む(ステップS12)。
【0052】
たとえば、HTMLファイルの取得要求がアドレス情報としてのURLを含む場合、ネットワーク通信部16は、データサーバSVとの通信リンクを確立した後、URLを指定するGETメソッドを用いてHTTPリクエストを当該データサーバSVに送信する。データサーバSVは、このHTTPリクエストに対するHTTPレスポンスの形で当該HTMLファイルのデータをネットワーク通信部16に送信する。データ取得部15は、ネットワーク通信部16で受信されたHTTPレスポンスからHTMLファイルのデータを抽出し、このデータをデータ取得部15に引き渡す。
【0053】
次に、データ解析部14は、前記ステップS12で読み込まれたHTMLファイルを解析し(ステップS13)、その解析結果に基づいて、HTMLファイルで参照されている参照ファイルが存在しないと判定した場合は(ステップS14のNO)、ステップS20に手順を移行させる。ここで、参照ファイルとしては、たとえば、上述のスタイルシートファイルや画像ファイルやスクリプトファイルなどが挙げられる。データ解析部14は、たとえば、上述のタグ<LINK>やタグ<IMG>の記述に基づいて参照ファイルの有無を判断することができる。
【0054】
一方、参照ファイルが存在すると判定した場合は(ステップS14のYES)、データ解析部14は、データ取得部15を介してネットワーク通信部16に対して参照ファイルの取得要求を行う(ステップS15)。この取得要求に応じて、ネットワーク通信部16は、たとえばHTTPのGETメソッドを用いて、データサーバSVから参照ファイルを取得する(ステップS16)。そして、データ解析部14は、データ取得部15を介してネットワーク通信部16で受信された参照ファイルのデータを読み込む(ステップS17)。ここで、データ解析部14は、読み込んだ参照ファイルがスタイルシートファイルの場合はそのまま保持する。他方、参照ファイルがスタイルシートファイル以外のファイル(たとえば、画像ファイル)の場合は、このファイルを部品格納部21に格納する。
【0055】
次いで、データ解析部14は、全ての参照ファイルを読み込んだか否かを判定する(ステップS18)。全ての参照ファイルを読み込んでいないと判定した場合は(ステップS18のNO)、データ解析部14は、全ての参照ファイルを読み込むまで、ステップS15〜S17の手順を実行する。全ての参照ファイルが読み込まれたとき(ステップS18のYES)、データ解析部14は、ステップS20に手順を移行させる。
【0056】
ステップS20では、データ解析部14は、ウェブページからリンク情報を抽出する。具体的には、データ解析部14は、ステップS14で参照ファイルが存在しないと判定していた場合には、HTMLファイルを解析し、その解析結果に基づいてHTMLファイルからリンク情報を抽出する。一方、ステップS14で参照ファイルが存在すると判定され且つスタイルシートファイルが取得されていた場合には、HTMLファイルとスタイルシートファイルとを解析し、その解析結果に基づいてリンク情報を抽出する。
【0057】
次いで、データ解析部14は、たとえば図12に示したような初期状態のリンクテーブルを生成する(ステップS21)。この初期状態のリンクテーブルでは、各表示項目について、属性情報として、固有のリンクIDと、表示位置(水平画素位置及び垂直画素位置)とグループIDとが設定される。なお、グループIDは、今後のステップで表示項目(リンク)を分類する際に割り当てられる固有の番号であり、この時点では、全ての表示項目に対するグループIDの値は初期値(=0)に設定されている。データ解析部14は、生成されたリンクテーブルをリンクグループ生成部17に引き渡す。
【0058】
次に、リンクグループ生成部17は、抽出されたリンク情報に基づいて、当該リンク情報に対応する単数または複数の表示項目(リンク)を分類してリンクグループを生成する(ステップS22)。具体的には、リンクグループ生成部17は、表示位置に基づいて表示項目の分類を行い、各リンクグループに対して固有の識別子(グループID)を割り当ててリンクテーブルを更新する。リンクグループ生成部17は、更新後のリンクテーブルをグループ選択部18に引き渡す。なお、リンク情報が1つだけであり、このリンク情報に対応する表示項目も1つしか存在しない場合には、1つの表示項目を含む1つのリンクグループだけが生成される。
【0059】
図15は、表示画面11Dの上端からの表示位置(垂直画素位置)に応じて、仮想線で囲まれる3つのリンクグループGp1,Gp2,Gp3に分類(グループ分け)された複数の表示項目を例示する図である。図15の例では、リンクグループ生成部17は、表示画面11Dの上端からの垂直画素位置が0以上200未満の表示項目をリンクグループGp1に分類し、垂直画素位置が200以上400未満の表示項目をリンクグループGp2に分類し、垂直画素位置が400以上の表示項目をリンクグループGp3に分類している。また、リンクグループGp1には「1」の値が、リンクグループGp2には「2」の値が、リンクグループGp3には「3」の値がそれぞれグループIDとして割り当てられる。図16は、図15の分類(グループ分け)に応じて、図12のリンクテーブルのグループIDを書き換えることで更新されたリンクテーブルを示す図である。
【0060】
リンクグループの生成後、グループ選択部18は、引き渡されたリンクテーブルを参照し、生成されたリンクグループのなかからフォーカスの対象となるリンクグループすなわち着目グループを1つ選択する(ステップS23)。このとき、グループ選択部18は、フォーカスの対象となるリンクグループのグループ番号であるグループIDとリンクテーブルとを表示画像生成部13に引き渡す。本実施の形態では、グループIDが小さいリンクグループから順に着目グループが選択されるので、ステップS23で最初に選択される着目グループは、リンクグループGp1(グループID=1)である。
【0061】
次いで、表示画像生成部13は、着目グループに属する表示項目を強調表示する表示形式で表示画像を生成する(ステップS24)。具体的には、表示画像生成部13は、データ解析部14からHTMLファイルやスタイルシートファイルを受け取り、部品格納部21から参照ファイルを読み出す。そして、表示画像生成部13は、これらHTMLファイル、スタイルシートファイル及び参照ファイルに基づいて、着目グループに属する表示項目をフォーカスが当てられた表示項目として強調表示させた表示画像(ページ画像)を生成する。強調表示の方法は、特に制限されるものではないが、たとえば、着目グループに属する表示項目の領域に色のついた透過的な画像をOSD表示(重畳表示)させたり、着目グループに属する表示項目の周縁境界部分を太線で囲ったりする画像処理を行うことができる。これにより、ユーザは、着目グループに属する表示項目にフォーカスが当てられていることを視認することができる。
【0062】
そして、表示制御部12は、その表示画像の映像信号を画像表示部11に出力する(ステップS25)。これにより、画像表示部11の表示画面11Dに表示画像が表示される。図17は、図15のリンクグループGp1に属する表示項目が強調表示された表示画像を例示する図である。
【0063】
その後、グループ選択部18は、操作入力状態を確認する(ステップS26)。具体的には、ユーザが図3の操作入力装置23の決定キー35を押下すると、この押下に対応したコードが入力監視部19から出力されるので、グループ選択部18は、決定キー35の押下(第1の情報入力)を示すコードが入力監視部19から出力されたか否かを確認することができる。なお、決定キー35の押下を検出しないとき、入力監視部19は、グループ選択部18にその旨のコードを送る(通知する)。
【0064】
グループ選択部18は、決定キー35の押下を確認しないときは(ステップS27のNO)、さらに、所定のリンク遷移時間が経過したか否かを判定し(ステップS29)、リンク遷移時間が経過していないと判定したときは(ステップS29のNO)、再びステップS26の処理を実行する。リンク遷移時間は、フォーカスの対象を次のリンクグループに自動的に切替えるまでの待ち時間であり、任意の値(たとえば、0.5秒)に設定することができる。
【0065】
リンク遷移時間が経過したとき(ステップS29のYES)、グループ選択部18は、フォーカスの対象となる新たなリンクグループを着目グループとして選択する(ステップS23)。このとき、グループ選択部18は、着目グループのグループIDを表示画像生成部13に引き渡す。そして、表示制御部12は、その表示画像の映像信号を画像表示部11に出力する(ステップS25)。これにより、画像表示部11の表示画面11Dに新たな表示画像が表示される。前回、図15のリンクグループGp1が選択されたときは、今回は、リンクグループGp2を着目グループとして選択することができる。この場合、図18に示されるように、リンクグループGp2に属する表示項目が強調表示された表示画像が表示画面11Dに表示されることとなる。
【0066】
その後、決定キー35が押下されず(ステップS27のNO)、リンク遷移時間が経過したときは(ステップS29のYES)、再び、ステップS23〜S26が実行される。前回、図16のリンクグループGp2が選択されたときは、今回のステップS23では、リンクグループGp3を着目グループとして選択することができる。この場合、図19に示されるように、リンクグループGp3に属する表示項目が強調表示された表示画像が表示画面11Dに表示されることとなる。
【0067】
その後は、決定キー35の押下が検出されるまで、フォーカスの対象となるリンクグループ(グループID)がラウンドロビン方式で選択される(ステップS23)。よって、図15のグループ分けの例では、図17,図18,図19,図17,図18,図19…の順にリンク遷移時間が経過するたびに表示画像が更新される。ユーザは、遷移する表示画像を見ながら、自身が選択したい表示項目が含まれているリンクグループにフォーカスが当っている間に決定キー35を押下することができる。
【0068】
ユーザが決定キー35を押下したときは(ステップS27のYES)、グループ選択部18は、決定キー35の押下の時点で選択されている着目グループに属する表示項目の数が1つだけか否かを判定する(ステップS30)。当該表示項目の数が複数の場合は(ステップS30のNO)、グループ選択部18は、当該選択されたリンクグループのグループIDをリンクグループ生成部17に通知してステップS22に手順を戻す。その後のステップS22では、リンクグループ生成部17は、決定キー35の押下の時点で選択されている着目グループに属する表示項目を分類して新たなリンクグループを生成する。具体的には、リンクグループ生成部17は、表示位置に基づいて表示項目の再分類を行い、各リンクグループに対して固有の識別子(グループID)を再度割り当ててリンクテーブルを更新する。リンクグループ生成部17は、更新後のリンクテーブルをグループ選択部18に引き渡す。
【0069】
たとえば、図19のリンクグループGp3に属する表示項目が強調表示されている間にユーザが決定キー35を押下したとき、リンクグループGp3に属する表示項目の数は18個であるため、グループ選択部18は、リンクグループGp3に属する表示項目の数は1つではないと判定する(ステップS30のNO)。その後のステップS22では、リンクグループ生成部17は、リンクテーブルに記述されている表示位置に基づいて、リンクグループGp3に属する表示項目を再分類する。図20は、表示画面11Dの左端からの表示位置(水平画素位置)に応じて、仮想線で囲まれる3つのリンクグループGp1,Gp2,Gp3に再分類(グループ分け)された複数の表示項目を例示する図である。図20の例では、リンクグループ生成部17は、表示画面11Dの左端左からの水平画素位置が0以上300未満の表示項目をリンクグループGp1(グループID=1)に分類し、水平画素位置が300以上600未満の表示項目をリンクグループGp2(グループID=2)に分類し、水平画素位置が600以上の表示項目をリンクグループGp3(グループID=3)に分類している。図21は、図20の分類(グループ分け)に応じて、図16のリンクテーブルのグループIDを書き換えることで更新されたリンクテーブルを示す図である。図21に示されるように、ユーザによって選択されなかった表示項目に対応するグループIDは、無効を示す値(=−1)に設定される。
【0070】
新たなリンクグループの生成後、グループ選択部18は、上記と同様に、決定キー35が押下されるまで、ステップS23〜S29を反復して実行する。このとき、フォーカスの対象となるリンクグループ(グループID)がラウンドロビン方式で選択される(ステップS23)。よって、図20のグループ分けの例では、図22,図23,図24,図22,図23,図24…の順にリンク遷移時間が経過するたびに表示画像が更新される。ユーザは、遷移する表示画像を見ながら、自身が選択したい表示項目が含まれているリンクグループにフォーカスが当っている間に決定キー35を押下することができる。
【0071】
たとえば、図20のリンクグループGp3に属する表示項目が強調表示されている間にユーザが決定キー35を押下したとき、リンクグループGp3に属する表示項目の数は6個であるため、グループ選択部18は、リンクグループGp3に属する表示項目の数は1つではないと判定する(ステップS30のNO)。その後のステップS22では、リンクグループ生成部17は、リンクテーブルに記述されている表示位置に基づいて、リンクグループGp3に属する表示項目を再分類する。図25は、表示画面11Dの上端からの表示位置(垂直画素位置)に応じて、仮想線で囲まれる3つのリンクグループGp1,Gp2,Gp3に再分類(グループ分け)された複数の表示項目を例示する図である。図26は、図25の再分類(グループ分け)に応じて、図21のリンクテーブルのグループIDを書き換えることで更新されたリンクテーブルを示す図である。図26に示されるように、ユーザによって選択されなかった表示項目に対応するグループIDは、無効を示す値(=−1)に設定される。
【0072】
新たなリンクグループの生成後、グループ選択部18は、上記と同様に、決定キー35が押下されるまで、ステップS23〜S29を反復して実行する。よって、図25のグループ分けの例では、リンクグループGp1,Gp2,Gp3,Gp1,Gp2,Gp3,…の順で、リンク遷移時間が経過するたびに、着目グループに属する表示項目が強調表示された表示画像が生成され表示される。ユーザは、遷移する表示画像を見ながら、自身が選択したい表示項目が含まれているリンクグループにフォーカスが当っている間に決定キー35を押下することができる。
【0073】
たとえば、図25のリンクグループGp3に属する表示項目が強調表示されている間にユーザが決定キー35を押下したとき、リンクグループGp3に属する表示項目の数は2個であるため、グループ選択部18は、リンクグループGp3に属する表示項目の数は1つではないと判定する(ステップS30のNO)。その後のステップS22では、リンクグループ生成部17は、リンクテーブルに記述されている表示位置に基づいて、リンクグループGp3に属する表示項目を再分類する。図27は、表示画面11Dの左端からの表示位置(水平画素位置)に応じて、仮想線で囲まれる2つのリンクグループGp1,Gp2に再分類(グループ分け)された複数の表示項目を例示する図である。図28は、図27の再分類(グループ分け)に応じて、図26のリンクテーブルのグループIDを書き換えることで更新されたリンクテーブルを示す図である。図28に示されるように、ユーザによって選択されなかった表示項目に対応するグループIDは、無効を示す値(=−1)に設定される。
【0074】
最終的に、ユーザが選択したリンクグループに属する表示項目の数が1つだけになったとき(図14のステップS30のYES)、データ取得部15は、当該表示項目に関連付けられたリンク情報で指定されるリンク先のデータファイルにネットワーク通信部16を介してアクセスする(ステップS31)。これにより、データ取得部15は、リンク先のデータファイルを取得することができる。リンク先のデータファイルがウェブページの場合は、ユーザは、画像表示部11に表示されたその表示画像(ページ画像)を見ることができる。
【0075】
以上に説明したように、実施の形態1の映像表示装置1によれば、ユーザは、1つの決定キー35を複数回押下するだけで所望の表示項目に辿り着くことができる。たとえば、図8のウェブページの表示画像には、36個の表示項目が表示されているが、上述したように決定キー35を4回押すだけで36個の表示項目のなかから所望の表示項目に辿り着くことが可能である。
【0076】
実施の形態2.
次に、上記実施の形態1の変形例である実施の形態2について説明する。本実施の形態の映像表示装置の構成は、図14のフローチャートに代えて図29のフローチャートを採用した点を除いて、実施の形態1の映像表示装置1の構成と同じである。本実施の形態では、図13及び図29のフローチャートが、接続子C1,C2を介して相互に接続されている。
【0077】
図29を参照すると、決定キー35の押下(第1の情報入力)を確認しないとき(ステップS27のNO)、グループ選択部18は、入力監視部19から供給されるコードに基づいて、さらに方向キー31〜34のいずれかの押下(第2の情報入力)がなされたか否かを確認する(ステップS28)。方向キー31〜34のいずれの押下も確認できないときは(ステップS28のNO)、上述のステップS29の判定処理が実行される。
【0078】
一方、方向キー31〜34のいずれかが押下されたときは(ステップS28のYES)、表示制御部12は、簡易選択モードを解除して上述の通常の選択モードに切り替える(ステップS32)。これにより、ユーザは、表示画像の内容に応じてより素早く所望の表示項目に辿り着くことができる。
【0079】
実施の形態3.
次に、本発明に係る実施の形態3について説明する。本実施の形態の映像表示装置の構成は、実施の形態1の映像表示装置1の構成とほぼ同じである。本実施の形態の映像表示装置は、放送受信部22で受信されたウェブページ(放送用のマークアップ言語で記述された情報を有するウェブページ)を解析してその表示画像を表示画面11Dに表示する場合にも、実施の形態1の場合と同様に動作する簡易選択モードを有する。図1に示されるように、放送受信部22は、トランスポートストリームから抽出されたBMLファイルを含むウェブページをバッファメモリ22Bに蓄積する機能を有している。
【0080】
図30及び図31は、実施の形態3に係るウェブページ閲覧処理の手順を概略的に示すフローチャートである。図30及び図31のフローチャートは、接続子C3,C4を介して相互に接続されている。
【0081】
たとえばユーザが図3の操作入力装置23のデータキー36を押下したとき、表示制御部12は、データ放送用のウェブページの閲覧要求を示すコードを入力監視部19から受信し、これに応じて実施の形態3に係るウェブページ閲覧処理を開始させる。まず、表示制御部12は、データ取得部15に指示してバッファメモリ22BからBMLファイルを読み込ませる(ステップS42)。
【0082】
次に、データ解析部14は、前記ステップS12で読み込まれたBMLファイルを解析し(ステップS43)、その解析結果に基づいて、BMLファイルで参照されている参照ファイルが存在しないと判定した場合は(ステップS44のNO)、ステップS50に手順を移行させる。ここで、参照ファイルとしては、たとえば、スタイルシートファイルや画像ファイルやスクリプトファイルなどが挙げられる。一方、参照ファイルが存在すると判定した場合は(ステップS44のYES)、データ解析部14は、データ取得部15を介してバッファメモリ22Bから参照ファイルを読み込む(ステップS47)。ここで、データ解析部14は、読み込んだ参照ファイルがスタイルシートファイルの場合はそのまま保持する。他方、参照ファイルがスタイルシートファイル以外のファイル(たとえば、画像ファイル)の場合は、このファイルを部品格納部21に格納する。
【0083】
次いで、データ解析部14は、全ての参照ファイルを読み込んだか否かを判定する(ステップS48)。全ての参照ファイルを読み込んでいないと判定した場合は(ステップS48のNO)、データ解析部14は、全ての参照ファイルを読み込むまで、ステップS47を実行する。全ての参照ファイルが読み込まれたとき(ステップS48のYES)、データ解析部14は、ステップS50に手順を移行させる。
【0084】
ステップS50では、データ解析部14は、ウェブページからリンク情報を抽出する。具体的には、データ解析部14は、ステップS44で参照ファイルが存在しないと判定していた場合には、BMLファイルを解析し、その解析結果に基づいてBMLファイルからリンク情報を抽出する。一方、ステップS44で参照ファイルが存在すると判定され且つスタイルシートファイルが取得されていた場合には、BMLファイルとスタイルシートファイルとを解析し、その解析結果に基づいてリンク情報を抽出する。
【0085】
次いで、データ解析部14は、実施の形態1の場合と同様に初期状態のリンクテーブルを生成する(ステップS51)。データ解析部14は、生成されたリンクテーブルをリンクグループ生成部17に引き渡す。次に、リンクグループ生成部17は、抽出されたリンク情報に基づいて、当該リンク情報に対応する単数または複数の表示項目(リンク)を分類してリンクグループを生成する(ステップS52)。具体的には、リンクグループ生成部17は、表示位置に基づいて表示項目の分類を行い、各リンクグループに対して固有の識別子(グループID)を割り当ててリンクテーブルを更新する。リンクグループ生成部17は、更新後のリンクテーブルをグループ選択部18に引き渡す。
【0086】
リンクグループの生成後、グループ選択部18は、引き渡されたリンクテーブルを参照し、生成されたリンクグループのなかからフォーカスの対象となるリンクグループすなわち着目グループを1つ選択する(ステップS53)。このとき、グループ選択部18は、フォーカスの対象となるリンクグループのグループ番号であるグループIDとリンクテーブルとを表示画像生成部13に引き渡す。次いで、表示画像生成部13は、着目グループに属する表示項目を強調表示する表示形式で表示画像を生成する(ステップS54)。具体的には、表示画像生成部13は、データ解析部14からBMLファイルやスタイルシートファイルを受け取り、部品格納部21からは参照ファイルを読み出す。そして、表示画像生成部13は、これらBMLファイル、スタイルシートファイル及び参照ファイルに基づいて、着目グループに属する表示項目をフォーカスが当てられた表示項目として強調表示させた表示画像(ページ画像)を生成する。強調表示の方法は、特に制限されるものではないが、たとえば、着目グループに属する表示項目の領域に色のついた透過的な画像をOSD表示(重畳表示)させたり、着目グループに属する表示項目の周縁境界部分を太線で囲ったりする画像処理を行うことができる。これにより、ユーザは、着目グループに属する表示項目にフォーカスが当てられていることを視認することができる。
【0087】
そして、表示制御部12は、その表示画像の映像信号を画像表示部11に出力する(ステップS55)。これにより、画像表示部11の表示画面11Dに表示画像が表示される。
【0088】
その後、グループ選択部18は、操作入力状態を確認する(ステップS56)。具体的には、ユーザが図3の操作入力装置23の決定キー35を押下すると、この押下に対応したコードが入力監視部19から出力されるので、グループ選択部18は、決定キー35の押下(第1の情報入力)を示すコードが入力監視部19から出力されたか否かを確認することができる。なお、決定キー35の押下を検出しないとき、入力監視部19は、グループ選択部18にその旨のコードを送る(通知する)。
【0089】
グループ選択部18は、決定キー35の押下を確認しないときは(ステップS57のNO)、入力監視部19から供給されるコードに基づいて、方向キー31〜34のいずれかの押下(第2の情報入力)がなされたか否かを確認する(ステップS58)。方向キー31〜34のいずれかの押下も確認できないときは(ステップS58のNO)、所定のリンク遷移時間が経過したか否かを判定し(ステップS59)、リンク遷移時間が経過していないと判定したときは(ステップS59のNO)、再びステップS56の処理を実行する。リンク遷移時間は、フォーカスの対象を次のリンクグループに自動的に切替えるまでの待ち時間であり、任意の値(たとえば、0.5秒)に設定することができる。
【0090】
リンク遷移時間が経過したとき(ステップS59のYES)、グループ選択部18は、フォーカスの対象となる新たなリンクグループを着目グループとして選択する(ステップS53)。このとき、グループ選択部18は、着目グループのグループIDを表示画像生成部13に引き渡す。そして、表示制御部12は、その表示画像の映像信号を画像表示部11に出力する(ステップS55)。これにより、画像表示部11の表示画面11Dに新たな表示画像が表示される。
【0091】
実施の形態2の場合と同様に、グループ選択部18は、決定キー35または方向キー31〜34のいずれかが押下されるまで、ステップS53〜S59を反復して実行する。このとき、フォーカスの対象となるリンクグループ(グループID)がラウンドロビン方式で選択される(ステップS53)。したがって、実施の形態1,2の場合と同様に、リンク遷移時間が経過するたびに、着目グループに属する表示項目が強調表示された表示画像が生成され表示される。ユーザは、遷移する表示画像を見ながら、自身が選択したい表示項目が含まれているリンクグループにフォーカスが当っている間に決定キー35を押下することができる。
【0092】
ユーザが決定キー35を押下したときは(ステップS57のYES)、グループ選択部18は、決定キー35の押下の時点で選択されている着目グループに属する表示項目の数が1つだけか否かを判定する(ステップS60)。当該表示項目の数が複数の場合は(ステップS60のNO)、グループ選択部18は、当該選択されたリンクグループのグループIDをリンクグループ生成部17に通知して図30のステップS52に手順を戻す。
【0093】
最終的に、ユーザが選択したリンクグループに属する表示項目の数が1つだけになったとき(図31のステップS60のYES)、データ取得部15は、当該表示項目に関連付けられたリンク情報が内部リンク情報であるか否かを判定する(ステップS61)。
【0094】
リンク情報が内部リンク情報でない場合は(ステップS61のNO)、データ取得部15は、当該表示項目に関連付けられたリンク情報で指定されるリンク先のデータファイルにネットワーク通信部16を介してアクセスする(ステップS62)。これにより、データ取得部15は、リンク先のデータファイルを取得することができる。リンク先のデータファイルがウェブページの場合は、ユーザは、画像表示部11に表示されたその表示画像(ページ画像)を見ることができる。
【0095】
一方、リンク情報が内部リンク情報である場合は(ステップS61のYES)、データ取得部15は、当該内部リンク情報で指定されるバッファメモリ22B内のウェブページにアクセスしてこれを取得する(ステップS63)。よって、ユーザは、画像表示部11に表示されたその表示画像(ページ画像)を見ることができる。
【0096】
一方、方向キー31〜34のいずれかが押下されたときは(ステップS58のYES)、表示制御部12は、簡易選択モードを解除して上述の通常の選択モードに切り替える(ステップS64)。これにより、ユーザは、表示画像の内容に応じてより素早く所望の表示項目に辿り着くことができる。
【0097】
以上に説明したように、実施の形態3の映像表示装置によれば、実施の形態1の場合と同様に、ユーザは、1つの決定キー35を複数回押下するだけで所望の表示項目に辿り着くことができる。また、実施の形態2の場合と同様に、ユーザは、方向キー31〜34のいずれかを押下するだけで、簡易選択モードから通常の選択モードに遷移させることができるので、表示画像の内容に応じて素早く所望の表示項目に辿り着くことができる。
【0098】
実施の形態1,2,3の変形例.
以上、図面を参照して本発明に係る種々の実施の形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な形態を採用することもできる。たとえば、液晶表示装置やプラズマディスプレイなどの、比較的大画面を有し高精細な映像を表示する映像表示装置に上記実施の形態1〜3の構成を組み込むこともできる。
【0099】
また、上記実施の形態1〜3の映像表示装置は、ハードウェア構成に限らず、コンピュータ読み取り可能なプログラムで実現することもできる。図32は、プログラムで実現される場合の映像表示装置1の構成を概略的に示す機能ブロック図である。図32の映像表示装置1は、放送受信部22、CPU(central processing unit)を含むプロセッサ61、映像インタフェース62、入力インタフェース63、RAM(random access memory)64、不揮発性メモリ65、記録媒体66及びネットワークインタフェース67を備えている。これら構成要素は、バス70を介して相互に接続される。ここで、入力インタフェース63は、入力受信部20に相当し、ネットワークインタフェース67は、ネットワーク通信部16に相当する。記録媒体66としては、たとえば、ハードディスク(磁気ディスク)、光ディスクまたはフラッシュメモリが挙げられる。プロセッサ61は、不揮発性メモリ65または記録媒体66からプログラムをロードし実行することによって映像表示装置1の機能を実現することができる。
【0100】
また、上記実施の形態では、ユーザは、キー入力により所望の項目に辿り着いていたが、これに限定されるものではない。たとえば、音声入力によりユーザ所望の項目に辿り着くことができるように上記実施の形態の構成を変更することも可能である。具体的には、入力監視部19は、入力された音声の認識結果に基づいて、特定の情報入力の有無を監視することができる。
【符号の説明】
【0101】
1 映像表示装置、 2 通信ネットワーク、 SV〜SV データサーバ、 11 画像表示部、 11D 表示画面、 12 表示制御部、 13 表示画像生成部、 14 データ解析部、 15 データ取得部、 16 ネットワーク通信部、 17 リンクグループ生成部、 18 グループ選択部、 19 入力監視部、 20 入力受信部、 21 部品格納部、 22 放送受信部、 22B バッファメモリ、 23 操作入力装置、 31 上方キー、 32 下方キー、 33 左方向キー、 34 右方向キー、 35 決定キー、 36 データキー。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
データファイルを解析し、その解析結果に基づいて前記データファイルから複数の表示項目にそれぞれ対応する関連情報を抽出するデータ解析部と、
前記関連情報に基づいて前記複数の表示項目を複数のグループに分類するグループ生成部と、
前記複数のグループのなかから1つのグループを着目グループとして順次選択するグループ選択部と、
前記着目グループが選択される毎に、前記着目グループに属する当該表示項目を強調表示する表示形式で画面に表示される表示画像を生成する表示画像生成部と、
入力装置への第1の情報入力の有無を監視する入力監視部と
を備え、
前記グループ生成部は、前記第1の情報入力が検出された時点で選択されている当該着目グループに属する表示項目を新たな複数のグループに分類する分類処理を実行し、
前記グループ選択部は、前記新たな複数のグループのなかから着目グループを順次選択する選択処理を実行し、
前記表示画像生成部は、前記新たな複数のグループのなかから前記着目グループが選択される毎に、前記新たな複数のグループのうち前記着目グループ以外のグループに属する当該表示項目よりも前記着目グループに属する当該表示項目を強調表示する表示形式で前記画面に表示されるべき表示画像を生成する画像処理を実行し、
前記グループ生成部、前記グループ選択部及び前記表示画像生成部は、前記着目グループに属する当該表示項目の個数が所定数以下となるまで、前記分類処理と前記選択処理と前記画像処理とを含む一連の処理を反復して実行する、
ことを特徴とする映像表示装置。
【請求項2】
請求項1に記載の映像表示装置であって、
前記関連情報は、当該表示項目の表示位置を指定する情報を含み、
前記複数の表示項目は、それぞれの当該表示位置に基づいて分類される、
ことを特徴とする映像表示装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の映像表示装置であって、前記所定数は1個であることを特徴とする映像表示装置。
【請求項4】
請求項1から3のうちのいずれか1項に記載の映像表示装置であって、
前記グループ生成部は、前記表示項目と前記グループとの対応関係を示すテーブルを生成し、
前記グループ選択部は、前記テーブルを用いて前記着目グループを順次選択する、
ことを特徴とする映像表示装置。
【請求項5】
請求項1から4のうちのいずれか1項に記載の映像表示装置であって、
通信ネットワークを介して複数のデータサーバのいずれかとの通信リンクを確立するネットワーク通信部と、
前記ネットワーク通信部を介して前記データサーバから前記データファイルを取得するデータ取得部と
をさらに備えることを特徴とする映像表示装置。
【請求項6】
請求項5に記載の映像表示装置であって、
前記関連情報は、前記通信ネットワークにおけるデータファイルの所在位置を示すリンク情報を含み、
前記データ取得部は、前記着目グループに属する当該表示項目の個数が1つに絞り込まれたとき、前記1つの表示項目に対応する当該リンク情報で指定される新たなデータファイルを前記データサーバから取得する、
ことを特徴とする映像表示装置。
【請求項7】
請求項1から4のうちのいずれか1項に記載の映像表示装置であって、
外部の送信装置から送信された前記データファイルを受信しバッファメモリに格納する受信部と、
前記バッファメモリから前記データファイルを取得するデータ取得部と
をさらに備えることを特徴とする映像表示装置。
【請求項8】
請求項7に記載の映像表示装置であって、
前記関連情報は、前記受信部で取得されたデータファイルを指定する内部リンク情報を含み、
前記データ取得部は、前記着目グループに属する当該表示項目の個数が1つに絞り込まれたとき、前記1つの表示項目に対応する当該内部リンク情報で指定される新たなデータファイルを前記バッファメモリから取得する、
ことを特徴とする映像表示装置。
【請求項9】
請求項1から8のうちのいずれか1項に記載の映像表示装置であって、前記入力監視部は、前記第1の情報入力とは異なる第2の情報入力を検出したとき、前記一連の処理を反復して実行する動作モードを解除させることを特徴とする映像表示装置。
【請求項10】
請求項1から9のうちのいずれか1項に記載の映像表示装置であって、前記入力装置は、ユーザによる操作入力がなされる操作入力装置であることを特徴とする映像表示装置。
【請求項11】
請求項1から10のうちのいずれか1項に記載の映像表示装置であって、前記データファイルは、マークアップ言語で記述された情報を有する構造化データファイルを含むことを特徴とする映像表示装置。
【請求項12】
請求項11に記載の映像表示装置であって、前記データファイルは、表示制御情報を有するスタイルシートファイルをさらに含むことを特徴とする映像表示装置。
【請求項13】
データファイルを解析し、その解析結果に基づいて前記データファイルから複数の表示項目にそれぞれ対応する関連情報を抽出するステップと、
前記関連情報に基づいて前記複数の表示項目を複数のグループに分類するステップと、
前記複数のグループのなかから1つのグループを着目グループとして順次選択するステップと、
前記着目グループが選択される毎に、前記着目グループに属する当該表示項目を強調表示する表示形式で画面に表示される表示画像を生成するステップと、
入力装置への第1の情報入力の有無を監視するステップと、
前記第1の情報入力が検出された時点で選択されている当該着目グループに属する表示項目を新たな複数のグループに分類する分類処理を実行するステップと、
前記新たな複数のグループのなかから着目グループを順次選択する選択処理を実行するステップと、
前記新たな複数のグループのなかから前記着目グループが選択される毎に、前記新たな複数のグループのうち前記着目グループに属する当該表示項目を強調表示する表示形式で前記画面に表示される表示画像を生成する画像処理を実行するステップと
を含み、
前記分類処理を実行するステップと前記選択処理を実行するステップと前記画像処理を実行するステップとを含む一連のステップは、前記着目グループに属する当該表示項目の個数が所定数以下となるまで反復して実行される、
ことを特徴とする映像表示方法。
【請求項14】
請求項13に記載の映像表示方法であって、
前記関連情報は、当該表示項目の表示位置を指定する情報を含み、
前記複数の表示項目は、それぞれの当該表示位置に基づいて分類される、
ことを特徴とする映像表示方法。
【請求項15】
請求項13または14に記載の映像表示方法であって、
通信ネットワークを介して複数のデータサーバのいずれかとの通信リンクを確立するステップと、
前記通信リンクの確立後に前記データサーバから前記データファイルを取得するステップと
をさらに備えることを特徴とする映像表示方法。
【請求項16】
請求項15に記載の映像表示方法であって、
前記着目グループに属する当該表示項目の個数が1つに絞り込まれたとき、前記1つの表示項目に対応する当該関連情報に含まれるリンク情報で指定される特定のデータサーバとの通信リンクを確立するステップと、
前記特定のデータサーバから、前記特定のデータファイルを取得するステップと
をさらに含み、
前記リンク情報は、前記通信ネットワークにおけるデータファイルの所在位置を示す情報である、
ことを特徴とする映像表示方法。
【請求項17】
請求項15または16に記載の映像表示方法であって、
外部の送信装置から送信された前記データファイルを受信しバッファメモリに格納するステップと、
前記バッファメモリから前記データファイルを取得するステップと
をさらに含むことを特徴とする映像表示方法。
【請求項18】
請求項17に記載の映像表示方法であって、前記着目グループに属する当該表示項目の個数が1つに絞り込まれたとき、前記1つの表示項目に対応する当該関連情報に含まれる内部リンク情報で指定されるデータファイルを前記バッファメモリから取得するステップをさらに含むことを特徴とする映像表示方法。
【請求項19】
請求項15から18のうちのいずれか1項に記載の映像表示方法であって、
前記第1の情報入力とは異なる第2の情報入力の有無を監視するステップと、
前記第2の情報入力が検出されたとき、前記一連のステップを反復して実行する動作モードを解除させるステップと
をさらに含むことを特徴とする映像表示方法。
【請求項20】
コンピュータ読み取り可能な記録媒体から読み出されて、請求項14から19のうちのいずれか1項に記載の映像表示方法のステップをプロセッサに実行させることを特徴とする映像表示制御用プログラム。
【請求項21】
請求項20に記載の映像表示制御用プログラムを記録したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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