映像表示装置
【課題】映像表示とコンテンツ表示を別々に制御すると共に、映像の特定のフレームに対して特定のコンテンツを合わせて表示する。
【解決手段】制御手段17は映像生成手段12と画像生成手段14へ制御信号を出力し、映像生成手段12は制御信号に従って映像を生成し、コマンド検出手段13は映像に基づいて制御コマンドを出力し、画像生成手段14は制御信号及び制御コマンドに基づいてコンテンツ画像を生成し、表示処理手段15は画像生成手段からのコンテンツ画像と映像生成手段からの映像を表示手段16へ出力する。
【解決手段】制御手段17は映像生成手段12と画像生成手段14へ制御信号を出力し、映像生成手段12は制御信号に従って映像を生成し、コマンド検出手段13は映像に基づいて制御コマンドを出力し、画像生成手段14は制御信号及び制御コマンドに基づいてコンテンツ画像を生成し、表示処理手段15は画像生成手段からのコンテンツ画像と映像生成手段からの映像を表示手段16へ出力する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えば映像とコンテンツ画像を合わせて表示する映像表示装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
映像表示装置においては、例えばスーパーインポーズやOSD(On Screen Display)やGUI(Graphical User Interface)などを用いて、映像と共に文字や画像などのコンテンツ画像とを合わせて付加情報を追加した映像として表示する技術が知られている。この技術を用いた映像表示装置には、例えば映像上にコンテンツ画像を重畳表示する映像表示装置、1画面を分割して映像とコンテンツ画像を分けて表示する映像表示装置、2画面以上の画面を有しそれぞれの画面に映像とコンテンツ画像を分けて表示する映像表示装置などがある。
【0003】
これらの映像表示装置では、映像表示とコンテンツ画像表示をまとめて制御する方法又は映像表示とコンテンツ画像表示を別々に制御する方法により映像とコンテンツ画像を同時に表示している。映像表示とコンテンツ画像表示をまとめて制御する方法は、例えばクローズドキャプションやデータ放送のように映像とコンテンツ画像を合わせた信号が送信され、この信号を受信して処理し、映像と共にコンテンツ画像を合わせて表示する技術が開示されている(例えば特許文献1、特許文献2を参照)。しかし、映像表示とコンテンツ画像表示をまとめて制御する方法では、画面ごとに異なるコンテンツ画像を表示したり、コンテンツ画像のみをリアルタイムに変更したりすることが困難である。
一方、映像表示とコンテンツ画像表示を別々に制御する方法では、映像とコンテンツ画像は独立して生成されており、コンテンツ画像のみ、もしくは、映像のみをリアルタイムに変更することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−32111号公報
【特許文献2】特開平09−289628号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した映像表示とコンテンツ画像表示を別々に制御する方法では、例えば、特定の映像が表示されているときに特定の文字画像を重畳する処理を行う場合、特定の映像を出力するまでの所要時間を予測することが困難であり、特定の映像に特定の文字画像を同期させて処理を行うことができず、映像の特定のビデオフレームに対して特定のコンテンツ画像を合わせて表示することができないという課題があった。
【0006】
この発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、映像表示とコンテンツ表示を別々に制御すると共に、映像の特定のフレームに対して特定のコンテンツを合わせて表示する映像表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明に係る映像表示装置は、格納しているプログラムを起動させて制御信号を出力する制御手段と、制御手段からの制御信号に従って、外部から入力した映像データから映像を生成する映像生成手段と、映像生成手段から入力した映像に含まれる情報に基づいて制御コマンドを出力するコマンド検出手段と、制御手段からの制御信号及びコマンド検出手段からの制御コマンドに基づいてコンテンツ画像を生成し、生成したコンテンツ画像と制御コマンドを出力する画像生成手段と、画像生成手段からの制御コマンドに基づいて、画像生成手段からのコンテンツ画像と映像生成手段からの映像を出力する表示処理手段と、表示処理手段からのコンテンツ画像と映像を表示する表示手段とを備えたものである。
【発明の効果】
【0008】
この発明に係る映像表示装置によれば、制御手段は映像生成手段と画像生成手段へ制御信号を出力し、映像生成手段は制御手段からの制御信号に従って映像を生成し、コマンド検出手段は映像生成手段から入力した映像に含まれる情報に基づいて制御コマンドを出力し、画像生成手段は制御手段からの制御信号及びコマンド検出手段からの制御コマンドに基づいてコンテンツ画像を生成し、表示処理手段は画像生成手段からのコンテンツ画像と映像生成手段からの映像を表示手段へ出力するように構成したので、映像表示とコンテンツ表示を別々に制御すると共に、映像の特定のフレームに対して特定のコンテンツを合わせて表示することができる。その結果、映像の特定のビデオフレームに対して特定のコンテンツ画像を合わせて表示すると共に、画面ごとに異なるコンテンツ画像を表示したり、コンテンツ画像のみをリアルタイムに変更したりすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】この発明の実施の形態1による映像表示装置の構成を示す図である。
【図2】この発明の実施の形態1におけるコマンド部の構成を示す図である。
【図3】この発明の実施の形態1におけるコマンド部の一例を示す図である。
【図4】この発明の実施の形態1における映像とコンテンツ画像の一例を示す図である。
【図5】この発明の実施の形態1における重畳用のコンテンツ画像を示す図である。
【図6】この発明の実施の形態1における重畳映像の一例を示す図である。
【図7】この発明の実施の形態2におけるコマンド部の一例を示す図である。
【図8】この発明の実施の形態2における映像と映像に連動したコンテンツ画像の一例を示す図である。
【図9】この発明の実施の形態3におけるコマンド部の一例を示す図である。
【図10】この発明の実施の形態4におけるコマンド部の一例を示す図である。
【図11】この発明の実施の形態4における重畳映像の一例を示す図である。
【図12】この発明の実施の形態4における重畳映像の一例を示す図である。
【図13】この発明の実施の形態5における開始コマンドの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、この発明の実施の形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1による映像表示装置の構成の一例を示すブロック図である。映像表示装置1は、図1に示すように映像入力手段11、映像生成手段12、コマンド検出手段13、画像生成手段14、表示処理手段15、表示手段16、制御手段17で構成されている。
【0011】
映像入力手段11は外部から映像表示装置1へ映像を入力するように構成されており、例えば図示しないDVDプレイヤーやメモリに蓄積された映像データ又はネットワークを介して受信した映像データを入力する。ここで映像入力手段11で入力する映像データは、例えばMPEG等の圧縮されたフォーマットの映像データ、ビデオテープやDVD等の媒体に格納されているフォーマットの映像データなどを示している。
【0012】
映像生成手段12は制御手段17からの制御信号に従って、映像入力手段11から入力した映像データの処理を行い映像としてコマンド検出手段13及び表示処理手段15へ出力するように構成されており、制御手段17から制御信号による指示を受けて処理を開始、終了するよう制御されている。ここで、映像生成手段12が出力する映像は、NTSC(National Television Standards Committee)で規格されているような一般的な映像フォーマットであれば良く、一般的な映像フォーマットで映像を出力した場合、映像の再生には一般的な映像機器を利用できる。なお、映像生成手段12が出力する映像は、特殊な映像フォーマットであっても良く、例えばクローズドキャプションのように映像データに文字データ等を包含している映像フォーマット、データ放送のような映像データとコンテンツデータを合わせて出力する映像フォーマットであっても良い。
【0013】
コマンド検出手段13は、映像中の色情報に基づいて制御コマンドを出力するよう構成されている。コマンド検出手段13は、予め色情報に対応する制御コマンドを記憶しており、映像中のピクセルの色情報を検出し、検出した色情報に基づいて制御コマンドを抽出し、抽出した制御コマンドを画像生成手段14へ出力するよう機能する。コマンド検出手段13は、例えば白を示すピクセルと黒を示すピクセルが横方向に交互に3回繰り返し並んだ構成を開始コマンドとして記憶しており、白を示すピクセルと黒を示すピクセルが横方向に並んだ構成を終了コマンドとして記憶しており、開始コマンドと終了コマンドに挟まれた色情報を検出して、色情報に対応する制御コマンドを抽出して出力する。なお、コマンド検出手段13においては、予め記憶した制御コマンドを書き換え可能に構成しており、例えば制御手段17により制御コマンドが必要に応じて書き換えられることで、画像生成手段14又は表示処理手段15の処理内容を変更することができる。
【0014】
画像生成手段14は、制御手段17からの制御信号に基づいてコンテンツ画像を生成し、生成したコンテンツ画像を出力するよう機能する。また、画像生成手段14は、コマンド検出手段13からの制御コマンドに基づいて、生成したコンテンツ画像を変換処理して重畳用のコンテンツ画像を生成し、生成した重畳用のコンテンツ画像と上記制御コマンドを出力するよう機能する。なお、画像生成手段14は、制御手段17から制御コマンドを入力するように構成しても良い。その場合、画像生成手段14は、コマンド検出手段13からの制御コマンドと制御手段17からの制御コマンドのいずれか若しくは両方に基いて生成したコンテンツ画像を変換処理して重畳用のコンテンツ画像を生成し、生成した重畳用のコンテンツ画像と上記制御コマンドを出力するよう機能する。
【0015】
画像生成手段14は、例えばマイコンや描画コントローラで構成されており、制御手段17からの制御信号に基づいて予め記憶した文字や画像を選択して取得してコンテンツ画像を生成し、コマンド検出手段13からの制御コマンドに基づいてコンテンツ画像を変換処理し、重畳用のコンテンツ画像を生成して制御コマンドと共に出力する。なお、画像生成手段14は、後述する実施の形態4に示すような描画コマンドを実行して画像を生成するように構成しても良い。その場合、画像生成手段14は、予め記憶した文字や画像を選択して取得することなくコンテンツ画像を生成することができる。
【0016】
表示処理手段15は、画像生成手段14からの制御コマンドに基づいて、画像生成手段14からのコンテンツ画像と映像生成手段12からの映像を出力するよう構成されている。表示処理手段15は、例えば、制御コマンドに基づいて画像生成手段14からの重畳用のコンテンツ画像と映像生成手段12からの映像を重畳するよう表示処理を行い、重畳映像を出力する。なお、表示処理手段15は、制御手段17から制御コマンドを入力するように構成しても良い。その場合、表示処理手段15は、コマンド検出手段13からの制御コマンドと制御手段17からの制御コマンドのいずれか若しくは両方に基いて表示処理を行い、画像生成手段14からのコンテンツ画像と映像生成手段12からの映像を出力する。
【0017】
表示手段16は、画像生成手段14からのコンテンツ画像と映像生成手段12からの映像を合わせて表示するよう構成されており、例えば表示処理手段15からの重畳映像を表示する液晶ディスプレイ等の表示器で構成されている。
【0018】
制御手段17は、映像生成手段12と画像生成手段14を制御するプログラムを格納しており、予め設定された開始時刻や外部からの指示に従ってプログラムを起動するよう構成されている。制御手段17は、起動させたプログラムに従って、映像生成手段12に映像の生成、出力を指示する制御信号を出力すると共に、画像生成手段14にコンテンツ画像の生成、出力を指示する制御信号を出力するよう機能する。また、制御手段17は、コンテンツ検出手段13に予め記憶した制御コマンドを書き換えるよう機能する。なお、制御手段17は、上述した画像生成手段14又は表示処理手段15へ処理の内容を示す制御コマンドを出力するよう構成しても良い。
【0019】
このように、映像表示装置1は制御手段17が映像生成手段12と画像生成手段14に制御信号を出力して、映像生成手段12による映像の作成と画像生成手段14によるコンテンツ画像の作成を別々に制御することにより、映像のみの差し替えやコンテンツ画像のみの変更を容易に行えるように構成している。
【0020】
なお、映像生成手段12は、入力した映像データがMPEG等の圧縮された映像フォーマットである場合、映像データのデコードに時間が必要である。また、映像生成手段12は、ビデオテープやDVD等の媒体に格納された映像データに基づいて映像を生成、出力する場合も、格納された媒体の違いにより、映像を再生するまでの所要時間が異なる。
【0021】
したがって、制御手段17は、映像生成手段12へ映像の生成、出力を指示してから、映像生成手段12が映像を出力するまでの所要時間を予め算出することは困難である。その結果、制御手段17は、映像の作成とコンテンツ画像の作成を別々に制御する場合、映像生成手段12からの映像と画像生成手段14からのコンテンツ画像を合わせて重畳処理するよう制御することはできない。
【0022】
そこで、この発明の実施の形態1では、上述した構成により、制御手段17が映像の作成とコンテンツ画像の作成を別々に制御し、画像生成手段14が映像生成手段12からの映像を入力するタイミングでコンテンツ画像を重畳処理して出力するので、表示処理手段15が映像生成手段12からの映像と画像生成手段14からのコンテンツ画像を合わせて出力できる。
【0023】
ここで、実施の形態1の映像に含まれるコマンド部の構成及びコマンド検出手段13が制御コマンドを抽出する処理動作の一例について説明する。図2はコマンド部の一例を示す図である。コマンド部100は、図2に示すように映像に含まれるピクセルの色情報100a〜100h,101〜108で構成されており、例えば映像において映像が開始するフレームの1フレーム前の映像の任意の位置に格納されている。
【0024】
色情報100a〜100fは、図2に示すように白を示すピクセルと黒を示すピクセルが横方向に交互に3回繰り返し並んで構成されており、コマンド部100の先頭に配置されている。色情報100a〜100fは、上述した図1のコマンド検出手段13に開始コマンド110として予め記憶されている。開始コマンド110は、後述する制御コマンド120の開始位置を示すプリアンブルである。
【0025】
色情報100g〜100hは、図2に示すように白を示すピクセルと黒を示すピクセルが横方向に並んで構成され、コマンド部100の末尾に配置されている。色情報100g〜100hは、上述した図1のコマンド検出手段13に終了コマンド130として予め記憶されている。終了コマンド130は、後述する制御コマンド120の終了位置を示すように機能する。
【0026】
色情報101〜108は、図2に示すように開始コマンド110を示す色情報100a〜100fと終了コマンド130を示す色情報100g〜100hに挟まれて配置されており、色情報101〜108に対応する制御コマンド121〜128は、上述した図1のコマンド検出手段13に予め記憶されている。制御コマンド121〜128は、例えば「次フレームから映像画面を出力する」、「30秒後に映像画面を終了する」などの制御命令や映像を表示する位置や枠の色等の情報、その他映像表示に関する制御命令、コンテンツ画像表示に関する制御命令又は情報を示している。制御コマンド121〜128は、制御コマンド120として上述した図1のコマンド検出手段13により画像生成手段14へ出力される。
【0027】
このように、色情報に対応する制御コマンド120を予め設定しているので、コマンド部100の色情報の色を変えるだけで多種多彩な制御を行うことができるようにしている。制御コマンド120は書き換え可能に構成されており、制御コマンド120を書き換えることで、必要に応じて制御内容を変更することができる。なお、色情報101〜108の数は指定するコマンドの数に応じて適宜設定されるものである。
【0028】
コマンド検出手段13が制御コマンド120を抽出する処理動作について説明する。コマンド検出手段13は、映像生成手段12から映像を入力すると、入力した映像に基づいて映像フレーム毎のピクセルの色情報を読み取り、白を示すピクセルと黒を示すピクセルが横方向に交互に3回繰り返し並んでいる配置を検出した場合、開始コマンド110と認識する。
【0029】
コマンド検出手段13は、開始コマンド110を認識すると制御コマンド120が存在すると判断し、開始コマンド110の次に位置するピクセルからピクセルの色情報を検出して色情報101に応じた制御コマンド121を画像生成手段14へ出力する。
【0030】
コマンド検出手段13は、順にピクセルの色情報を検出して色に応じた制御コマンド122〜128を出力し、白を示すピクセルと黒を示すピクセルが横方向に並んでいる配置を検出すると終了コマンド130として認識し、制御コマンド120の出力を終了する。
【0031】
次に、制御コマンド120の具体的一例について図3を用いて説明する。
コマンド部200は、図3に示すように開始コマンド210を示す色情報、制御コマンド220を示す色情報201〜205、終了コマンド230を示す色情報で構成されており、開始コマンド210と終了コマンド230は上述した図2の開始コマンド110と終了コマンド130と同じ構成である。
【0032】
図3に示す色情報201〜205と制御コマンド221〜225は、予め対応付けられて、上述した図1のコマンド検出手段13に記憶されている。制御コマンド221は「次フレームから映像の表示を開始する」、制御コマンド222は「映像画面の開始位置」、制御コマンド223は「映像画面の終了位置」、制御コマンド224は「映像画面の枠の色」、制御コマンド225は「映像の表示開始から30秒後に映像の表示を終了する」を示す制御コマンドである。
【0033】
次に、映像表示装置1の処理動作について、ここでは列車内に設置された映像表示装置1を一例として図4〜図6を用いて説明する。図4(a)は映像生成手段12が生成する映像の一例を示しており、図4(b)は画像生成手段14が生成するコンテンツ画像の一例を示している。図5は画像生成手段14が生成する重畳用のコンテンツ画像の一例を示している。図6は表示処理手段15が重畳処理を行って出力する重畳映像の一例を示している。
【0034】
映像表示装置1は、映像入力手段11が例えば図示しないDVDプレイヤーやメモリに蓄積された映像データやネットワークを介して受信した映像データを入力しており、図示しない操作手段又は制御手段17に格納されたプログラムによる信号を契機として処理を開始する。
【0035】
制御手段17は、例えば外部からの指示に従ってコンテンツ画像を表示するためのプログラムを起動し、プログラムに基づいて画像生成手段14にコンテンツ画像の生成、出力を指示する制御信号を出力する。
【0036】
画像生成手段14は、制御手段17から制御信号を入力すると、制御信号に基づいて予め記憶した文字や画像を選択して取得し、図4(b)に示すような次の停車駅が表示された列車の運行状況に関するコンテンツ画像20bを生成して出力する。画像生成手段14から出力されたコンテンツ画像20bは、表示処理手段15を介して表示手段16へ出力されて表示される。
【0037】
次に制御手段17は、予め設定された開始時刻や外部からの指示に従って映像を表示するためのプログラムを起動し、プログラムに基づいて映像生成手段12に映像の生成、出力を指示する制御信号を出力する。
【0038】
映像生成手段12は、制御手段17から制御信号を入力すると処理を開始し、映像入力手段11から映像データを入力し、入力した映像データに基づいてデータフォーマットを判定する。映像生成手段12は、判定したデータフォーマットに応じて映像データを処理して、図4(a)の映像20aに示すような饅頭に関する30秒間の広告の映像を表示処理手段15とコマンド検出手段13へ出力する。
【0039】
コマンド検出手段13は、映像生成手段12から映像を入力すると、入力した映像に基づいて映像フレーム毎のピクセルの色情報を読み取り、白を示すピクセルと黒を示すピクセルが横方向に交互に3回繰り返し並んでいる配置を検出した場合、開始コマンド210として認識する。
【0040】
コマンド検出手段13は、開始コマンド210を認識すると制御コマンド220が存在すると判断し、開始コマンド210の次に位置するピクセルからピクセルの色情報201〜205を検出する。コマンド検出手段13は、色情報201,202,203,204,205に応じた制御コマンド221,222,223,224,225を順に抽出して画像生成手段14へ出力する。
【0041】
コマンド検出手段13は、次に白を示すピクセルと黒を示すピクセルが横方向に並んでいる配置を検出すると終了コマンド230として認識し、制御コマンド220の出力を終了する。なお、映像表示装置1において、映像にフィルタリング等の映像処理を施す場合、フィルタリング処理により映像の画像データが書き換えられてしまい制御コマンド220を検出できなくなるため、コマンド検出手段13は映像処理前の映像を監視する。
【0042】
画像生成手段14は、コマンド検出手段13から制御コマンド220を入力するまで上述した図4(b)のコンテンツ画像20bを生成している。画像生成手段14は、コマンド検出手段13から制御コマンド220として制御コマンド221,222,223,224,225を入力すると、制御コマンド221に基づいてコンテンツ画像20bの変換処理を開始する。画像生成手段14は、制御コマンド222,223,224に基づいて映像画面の表示位置を決定して枠を生成する。画像生成手段14は、例えば図5に示すようにコンテンツ画像を画面上方向に移動させると共に、映像を重畳表示するスペースとして矩形枠で囲まれた重畳表示部分21´を設けた重畳用のコンテンツ画像21を生成し、生成した重畳用のコンテンツ画像21と共に制御コマンド220を表示処理手段15へ出力する。なお、画像生成手段14は、コンテンツ画像の内容を簡素化して重畳表示部分21´を設けて重畳用のコンテンツ画像21を生成するよう構成しても良い。また、重畳表示部分21´は矩形に限定するものではない。
【0043】
表示処理手段15は、映像生成手段12から映像20aを入力すると共に、映像の入力に合わせて画像生成手段14から重畳用のコンテンツ画像21と制御コマンド220を入力する。表示処理手段15は、制御コマンド220に基づいて映像20aの解像度変換や切り出し処理等の変換処理を行って映像22aに変換し、コンテンツ画像21の重畳表示部分21´領域に映像22aを合わせて重畳処理を行い、図6に示すように重畳映像22を生成する。表示処理手段15は、上述した図4(b)のコンテンツ画像20bの出力に替えて、重畳処理した重畳映像22を表示手段16へ出力する。表示手段16は、表示処理手段15から重畳映像22を入力すると、ディスプレイの画面に重畳映像22を表示する。なお、この処理の際、表示処理手段15は、画像生成手段14から制御コマンド220を入力せず制御手段17から制御コマンド220を入力した場合、制御手段17からの制御コマンド220に基づいて上記変換処理を行う。また、表示処理手段15は、画像生成手段14から制御コマンド220を入力すると共に、制御手段17から補助的に制御コマンド220を入力した場合、両方の制御コマンド220に基づいて変換処理を行う。
【0044】
画像生成手段14は、制御コマンド220の制御コマンド225と図示しない計時部からの時刻に基づいて、重畳用のコンテンツ画像21の出力を開始してから30秒を経過したと判断すると、重畳用のコンテンツ画像21への変換処理を終了して、上述した図4(b)のコンテンツ画像20bを再度生成し始め、コンテンツ画像20bと制御コマンド225を表示処理手段15へ出力する。
【0045】
表示処理手段15は、画像生成手段14からコンテンツ画像20bと制御コマンド225を入力すると、制御コマンド225に基づいて重畳処理を終了してコンテンツ画像20bを表示手段16へ出力する。このようにして、表示手段16において広告の映像は表示されなくなる。
【0046】
なお、画像生成手段14はコマンド225に基づいて予め重畳処理時間を表示処理手段15へ出力し、表示処理手段15が経過時間を判断して重畳処理を終了するよう構成しても良い。
【0047】
また、映像生成手段12が映像に基づいて映像の重畳処理を終了する制御命令を表示処理手段15へ出力し、重畳処理を終了するよう構成しても良い。
【0048】
また、30秒間の広告映像の映像中に処理を指示する制御コマンド220を埋め込んでおき、例えば映像の重畳終了処理コマンドや映像表示位置の変更コマンドを実行するよう構成しても良い。ただし、この場合、映像中のコマンド部200としてのピクセルの色が映像として表示されることを防ぐため、コマンド部200を設定可能な特定色に置き換える、または重畳用のコンテンツ画像21によりコマンド部200を示す映像部分を上書きするといった処理を表示処理手段15で行う必要がある。
【0049】
以上のように、実施の形態1によれば、制御手段17は格納しているプログラムを起動させて映像生成手段12と画像生成手段14へ制御信号を出力し、映像生成手段12は制御手段17からの制御信号に従って、映像入力手段11から入力した映像を生成し、コマンド検出手段13は映像生成手段12から入力した映像に含まれる色情報201〜205に基づいて制御コマンド220を検出し、画像生成手段14は制御手段17からの制御信号に基づいてコンテンツ画像20bを生成し、制御コマンド220に基づいてコンテンツ画像20bを変換処理して重畳用のコンテンツ画像21を生成し、表示処理手段15は重畳用のコンテンツ画像21、制御コマンド220、映像20aを入力し、制御コマンド220に基づいて映像20aを変換処理して重畳用の映像22aを生成し、映像22aと重畳用のコンテンツ画像21を合わせて重畳処理して重畳映像22として表示手段16へ出力するように構成したので、映像作成とコンテンツ画像作成を別々に制御する構成において、映像20aが出力されるまでの所要時間が分からずとも、映像20aの特定のフレームに対して特定のコンテンツ画像21を合わせて表示することができるという効果が得られる。
【0050】
実施の形態2.
実施の形態1においては、映像とコンテンツ画像を重畳して同一の画面で表示する構成について説明したが、実施の形態2は2画面以上の画面に映像とコンテンツ画像を分けて表示する構成について説明する。なお、実施の形態2の映像表示装置1の構成は、上述した図1の映像表示装置1と略同様であり、同一の構成については説明を省略する。また、必要に応じて図2〜図6を用いて説明する。また、図7は実施の形態2の映像表示装置1において用いるコマンド部200´の一例を示しており、図8は実施の形態2の映像表示装置1によって出力される映像及びコンテンツ画像の一例を示している。
【0051】
映像入力手段11、映像生成手段12、コマンド検出手段13、制御手段17は実施の形態1の構成と略同様である。画像生成手段14は、制御手段17からの制御信号に基づいて上述した図4(b)に示すコンテンツ画像20bを生成し、コマンド検出手段13からの制御コマンド220´に基づいてコンテンツ画像20bを変換処理すると共に映像20aを注目させるような表示23´を挿入し、図8に示すような映像に連動するコンテンツ画像23を生成するよう機能する。画像生成手段14は、映像に連動するコンテンツ画像23と共に制御コマンド220´を表示処理手段15へ出力する。
【0052】
表示処理手段15は、画像生成手段14からの制御コマンド220´に基づいて、映像生成手段12からの映像20aと画像生成手段14からのコンテンツ画像23を同じタイミングで合わせて、それぞれ別々の信号として表示手段16へ出力する。
【0053】
表示手段16は、表示処理手段15から入力した映像20aとコンテンツ画像23を表示するように機能しており、例えば図8に示すように少なくとも2つの画面16a,16bを有する液晶ディスプレイ等の表示機器で構成されている。
【0054】
ここで、実施の形態2において、図7に示す制御コマンド220´は、例えば制御コマンド221´が「次フレームから映像の表示を開始する」、制御コマンド222´が「映像に連動したコンテンツ画像を生成、出力する」、制御コマンド223´が「映像を表示手段の第1の画面へ出力する」、制御コマンド224´が「映像に連動したコンテンツ画像を表示手段の第2の画面へ出力する」、制御コマンド225´が「映像の表示開始から30秒後に映像の表示を終了する」を含んだものである。
【0055】
次に実施の形態2の映像表示装置1の制御コマンド220´に基づく処理動作について説明する。なお、実施の形態1と同様の処理動作の説明を省略するため、画像生成手段14がコマンド検出手段13から制御コマンド220´を入力する処理動作から説明する。
【0056】
画像生成手段14は、コマンド検出手段13から制御コマンド220´を入力するまで上述した図4(b)のコンテンツ画像20bを生成している。画像生成手段14は、コマンド検出手段13から制御コマンド220´として制御コマンド221´,222´,223´,224´,225´を入力すると、制御コマンド221´に基づいてコンテンツ画像20bの変換処理を開始する。画像生成手段14は、制御コマンド222´に基づいて、上述した図4(b)のコンテンツ画像20bを画面上方向に移動させ、予め記憶している画像23´を挿入して、映像20aに連動したコンテンツ画像23を生成し、表示処理手段15へ出力する。画像23´は「広告表示中」であることを示して映像20aの注意喚起を行う画像であり、予め画像生成手段14に記憶されている。なお、画像生成手段14は、コンテンツ画像の内容を簡素化して画像23´を挿入し、映像20aに連動したコンテンツ画像23を生成するよう構成しても良い。
【0057】
表示処理手段15は、映像生成手段12から映像20aを入力すると共に、映像の入力に合わせて画像生成手段14から映像20aに連動したコンテンツ画像21と制御コマンド220´を入力する。表示処理手段15は、制御コマンド220´に基づいて、映像20aと映像20aに連動したコンテンツ画像23を合わせて出力する。表示処理手段15は、上述した図4(b)のコンテンツ画像20bの出力に替えて、映像20aと映像20aに連動したコンテンツ画像23を表示手段16へ出力する。表示手段16は表示処理手段15から映像20aと映像20aに連動したコンテンツ画像23を入力すると、表示手段16の画面16aは映像20aを表示すると共に、表示手段16の画面16bは映像20aに連動したコンテンツ画像23を表示する。
【0058】
画像生成手段14は、制御コマンド220´の制御コマンド225´と図示しない計時部からの時刻に基づいて、映像20aに連動したコンテンツ画像23の出力を開始してから30秒を経過したと判断すると、映像20aに連動したコンテンツ画像23への変換処理を終了して、上述した図4(b)のコンテンツ画像20bを再度生成し始め、コンテンツ画像20bと制御コマンド225´を表示処理手段15へ出力する。
【0059】
表示処理手段15は、画像生成手段14からコンテンツ画像20bと制御コマンド225´を入力すると、制御コマンド225´に基づいてコンテンツ画像20bを表示手段16へ出力する。このようにして、表示手段16において広告の映像は表示されなくなる。
【0060】
以上のように、この発明の実施の形態2によれば、表示処理手段15は映像20aと映像20aに連動したコンテンツ画像23をそれぞれ表示手段16へ出力し、表示手段16は少なくとも2つの画面16a,16bを有しており、映像20aと映像20aに連動したコンテンツ画像23をそれぞれの画面16a,16bで表示するよう構成したので、実施の形態1と同様の効果が得られると共に、映像への注目度を高めることができるという効果が得られる。
【0061】
実施の形態3.
実施の形態1,2においては、コマンド部200,200´を埋め込んだフレームの次のフレームから映像20aを表示する構成について説明したが、実施の形態3は映像20aのフレーム番号を指定して映像20aの表示を開始する構成について説明する。実施の形態3においては、必要に応じて上述した図1〜図8又は図9を用いて説明する。図9は実施の形態3の映像表示装置1におけるコマンド部の一例を示している。
【0062】
実施の形態3の映像表示装置1の構成について説明する。なお、実施の形態3の映像表示装置1の構成は上述した図1の映像表示装置1の構成と略同様であり、同一の機能を有する構成の説明を省略し、異なる機能を有する構成を説明する。上述した図1の映像入力手段11、映像生成手段12、表示処理手段15、表示手段16は実施の形態1又は実施の形態2と同様の構成である。
【0063】
コマンド検出手段13は、予め色情報と数字を対応させて記憶しており、映像中にコマンド部を示す色情報が含まれているかを監視し、映像中にコマンド部が含まれていると判断した場合、映像のピクセルの色情報に基づいて色に対応する数字に変換するよう構成されている。コマンド検出手段13は、色情報を変換した数字をフレーム番号として画像生成手段14へ出力する。また、コマンド検出手段13は、実施の形態1,2と同様に映像中の色情報に基づいて制御コマンドを出力するようにも構成されている。
【0064】
画像生成手段14は、制御手段17からの制御信号に基づいて文字や画像などのコンテンツ画像を生成するよう機能する。また、画像生成手段14は、コマンド検出手段13から入力したフレーム番号に基づいて、次から入力される映像のフレームをカウントアップし、制御手段17からの制御信号で指定されたフレーム番号になると、制御手段17からの制御信号及びコマンド検出手段13からの制御コマンドに基づいて、実施の形態1と同様に処理を行い重畳用のコンテンツ画像21を生成し、生成したコンテンツ画像21とコマンド検出手段13からの制御コマンド220を表示処理手段15へ出力する。又は実施の形態2と同様に処理を行い映像20aに連動したコンテンツ画像23を生成し、生成したコンテンツ画像23とコマンド検出手段13からの制御コマンド220´を表示処理手段15へ出力する。なお、画像生成手段14は、制御手段17から制御信号と共に、所定のフレーム番号に対応する制御コマンド220,220´を入力して設定するよう構成しても良い。その場合、画像生成手段14は、コマンド検出手段13から入力したフレーム番号に基づいて、次から入力される映像のフレームをカウントアップし、制御手段17からの制御信号で指定されたフレーム番号になると、制御手段17からの制御信号及び制御コマンド220,220´に基づいて上記実施の形態1又は実施の形態2と同様に処理を行う。
【0065】
制御手段17は、映像生成手段12と画像生成手段14を制御するプログラムを格納しており、格納しているプログラムに基づき映像生成手段12に対して映像の生成、出力を指示する制御信号を出力すると共に、画像生成手段14に対してコンテンツ画像の生成、出力を指示する制御信号を出力するよう機能する。制御手段17は、映像のフレーム番号を指定するプログラムを格納しており、格納しているプログラムを実行することにより、指定したフレーム番号の映像20aのフレームが入力してからコンテンツ画像20bの変換処理を行うよう画像生成手段14へ要求する。
【0066】
ここで、映像に含まれるコマンド部について図9を用いて説明する。コマンド部300は、図9に示すように開始コマンド310を示す色情報、制御コマンド320を示す色情報301〜305、終了コマンド330を示す色情報で構成されている。開始コマンド310は上述した図2の開始コマンド110と同じ構成であり、終了コマンド330は上述した図2の終了コマンド130と同じ構成である。
【0067】
図9に示す色情報301〜305は、予め数字と対応付けられており、上述した図1のコマンド検出手段13に記憶されている。ここでは、図9に示すようにフレーム番号320は数字321が「0」、数字322が「0」、数字323が「0」、数字324が「1」、数字325が「0」を示しており、フレーム番号320は「00010」である。
【0068】
なお、コマンド部300は映像の各フレームの任意の位置に格納するように構成しても良いし、任意のフレームに格納するように構成しても良い。
【0069】
コマンド検出手段13がフレーム番号を出力する処理動作について説明する。コマンド検出手段13は、映像生成手段12から映像を入力すると、入力した映像に基づいてピクセルの色情報を読み取り、白を示すピクセルと黒を示すピクセルが横方向に交互に3回繰り返し並んでいる配置を検出した場合、開始コマンド310として認識する。
【0070】
コマンド検出手段13は、開始コマンド310を認識するとフレーム番号320が存在すると判断し、開始コマンド310の次に位置するピクセルの色情報301を検出する。コマンド検出手段13は、検出した色情報301を色に応じた数字321「0」に変換し、続いて色情報302,303,304,305を順に検出し、色に応じた数字322「0」,323「0」,324「1」,325「0」に変換する。コマンド検出手段13は、フレーム番号320「00010」を画像生成手段14へ出力する。
【0071】
コマンド検出手段13は、白を示すピクセルと黒を示すピクセルが横方向に並んでいる配置を認識すると終了コマンド330として検出し、フレーム番号320の検出を終了する。
【0072】
次に、実施の形態3における映像表示装置1の処理動作について説明する。なお、実施の形態1と説明が重複するため、コマンド検出手段13が開始コマンド310を認識した後の処理動作から説明する。
【0073】
コマンド検出手段13は、開始コマンド310を認識するとフレーム番号320が存在すると判断し、開始コマンド310の次に位置するピクセルの色情報301から色情報305までを順に検出して色に応じた数字321から数字325に変換し、フレーム番号320「00010」を画像生成手段14へ出力する。
【0074】
画像生成手段14は、コマンド検出手段13からフレーム番号320「00010」を入力すると、映像生成手段15から出力された映像のフレーム番号が「00010」であると認識する。画像生成手段14は、続けて入力した映像に基づいて映像のフレーム番号320「00010」をカウントアップして「00011」とし、以降、映像のフレーム番号を認識し続ける。
【0075】
画像生成手段14は、コマンド検出手段13からフレーム番号320「00010」を入力した後、続けて実施の形態1又は実施の形態2と同様に図3の制御コマンド220又は図7の制御コマンド220´を入力する。
【0076】
ここで、制御手段17は映像のフレーム番号を指定するプログラムを格納しており、プログラムには、例えばフレーム番号「00011」から映像とコンテンツ画像を重畳し、フレーム番号「00100」で映像とコンテンツ画像の重畳を終了するという制御信号が記載されている。
【0077】
画像生成手段14は、制御手段17から制御信号を入力し、制御信号に基づいて実施の形態1と同様にコンテンツ画像20aを生成している。画像生成手段14は、映像のフレーム番号が「00011」であると認識すると、コンテンツ画像20bの変換処理を開始する。画像生成手段14は、上述した実施の形態1又は実施の形態2と同様の処理動作により変換処理を行い、重畳用のコンテンツ画像21b又は映像20aに連動したコンテンツ画像22を生成し、制御コマンドと共に表示処理手段15へ出力する。以降の処理動作の説明は、実施の形態1又は実施の形態2の処理動作の説明と重複するため省略する。
【0078】
以上のように、実施の形態3によれば、制御手段は、格納しているプログラムを起動させて、コンテンツ画像を表示させる映像のフレーム番号の指定を含む制御信号を出力し、コマンド検出手段は、映像生成手段から入力した映像の所定のフレームに含まれる映像のフレーム番号と制御コマンドを出力し、画像生成手段は、コマンド検出手段からのフレーム番号に基づいて、入力される映像のフレームをカウントアップし、制御手段からの制御信号で指定されたフレーム番号になると、制御手段からの制御信号と、コマンド検出手段又は制御手段からの制御コマンドとに基づいてコンテンツ画像を生成し、生成したコンテンツ画像とコマンド検出手段からの制御コマンドを出力するよう構成したので、プログラムを変更するだけで映像のフレーム番号に対応してコンテンツ画像の変換処理を行うよう制御することができ、プログラムの変更により容易に処理内容を変更することができるという効果が得られる。
【0079】
実施の形態4.
実施の形態3においては、画像生成手段14が制御手段17からの制御信号で指定されたフレーム番号になると制御コマンドに基づいてコンテンツ画像の変換処理を開始する構成について説明したが、実施の形態4は、制御コマンドとしての描画コマンドに基づいてコンテンツ画像を直接描画して生成する構成について説明する。
【0080】
実施の形態4の映像表示装置1の構成は上述した実施の形態1における図1の映像表示装置1の構成と略同様であるため、同一の機能を有する構成の説明を省略する。映像入力手段11、映像生成手段12、コマンド検出手段13、画像生成手段14、表示処理手段15、表示手段16、制御手段17は実施の形態1又は実施の形態2の構成と略同様である。
【0081】
ここで、実施の形態4におけるコマンド部400の構成について説明する。
図10は実施の形態4の映像表示装置1におけるコマンド部400の一例を示している。コマンド部400は、図10に示すように開始コマンド410を示す色情報、描画コマンド420を示す色情報401〜405、終了コマンド430を示す色情報で構成されており、例えば映像において映像が開始するフレームの1フレーム前の任意の位置に格納されている。開始コマンド410は上述した図2の開始コマンド110と同じ構成であり、終了コマンド430は上述した図2の終了コマンド130と同じ構成である。
【0082】
描画コマンド420は、図10に示すように複数の描画コマンド421〜428で構成されており、図10に示す色情報401〜405と描画コマンド421〜425は、予め対応付けられて、上述した図1のコマンド検出手段13に記憶されている。
【0083】
描画コマンド421はコンテンツ画像の表示領域を生成する描画コマンドであり、例えば図10に示す描画コマンド421の「矩形FILL」は矩形領域を生成するための描画コマンドであり、「座標」は映像領域において矩形領域を生成する位置を示している。描画コマンド422は描画コマンド421で示したコンテンツ画像の表示領域の色を示しており、例えば矩形領域の色を指定するコマンドである。
【0084】
描画コマンド423は作成するコンテンツ画像の種類と位置を示しており、例えば図10に示す「文字描画」は作成するコンテンツ画像の種類を示しており、「座標」はコンテンツ画像を表示する位置を示している。描画描画コマンド424は描画コマンド423で示したコンテンツ画像の色を示しており、例えば文字描画の色を指定する描画コマンドである。
【0085】
描画コマンド425,426,427は描画コマンド423で示すコンテンツ画像の構成要素を示しており、例えばそれぞれある任意の文字を示す文字コードである。なお、描画コマンド425〜427の数は指定する文字列に応じて適宜設定される。描画コマンド428は描画コマンド423で示したコンテンツ画像の生成を終了する制御命令であり、例えば文字描画を完了する制御命令である。
【0086】
コマンド部400の描画コマンド420はこのように構成されており、映像に格納したコマンドに描画コマンド420を格納することにより、映像を作成する段階において自由にコンテンツ画像の内容を作成することができるように構成されている。
なお、コマンド検出手段13によるコマンド部400の検出方法については、上述した実施の形態1又は実施の形態2の検出方法と同様であるため、説明を省略する。
【0087】
次に実施の形態4の映像表示装置1の処理動作について説明する。なお、画像生成手段14処理動作以外は上述した実施の形態1又は実施の形態2の処理動作と同様であり、その説明を省略する。
【0088】
ここで画像生成手段14の処理動作について説明する。
画像生成手段14は、コマンド検出手段13から制御コマンドとしての描画コマンド420を入力すると、入力した描画コマンド420の描画コマンド421に基づいて映像において指定された座標に矩形領域を生成し、生成した矩形領域を描画コマンド422で指定された色にする。
【0089】
画像生成手段14は、描画コマンド423に基づいて指定された座標においてコンテンツ画像の生成を開始し、描画コマンド424に基づいて文字の色を決定し、描画コマンド425,426,427の文字コードに基づいて文字を描画し、描画文字に基づいてコンテンツ画像を生成する。画像生成手段14は、文字描画終了を示す描画コマンド428を認識すると文字描画を終了し、上述した矩形領域に文字描画を重ねてコンテンツ画像を生成する。画像生成手段14は、生成したコンテンツ画像を表示処理手段15へ出力する。
【0090】
表示処理手段15は、映像生成手段12からの映像40aにコンテンツ画像40b又はコンテンツ画像40cを重畳して重畳映像41〜43を、表示手段16は図11に示すようにコンテンツ画像40b又はコンテンツ画像40cを字幕スーパーとして表示する。なお、画像生成手段14、表示処理手段15、表示手段16は、実施の形態2の処理動作と同様に複数の画面に表示するように構成しても良い。
【0091】
ここで、例えば図11に示すように映像の所定のフレーム毎に描画コマンド420の文字コード425〜427として日本語「こんにちは!」と中国語
を格納するように構成した場合、画像生成手段14は、制御手段17からの指示に従って、図11(a)に示す日本語の「こんにちは!」と図11(b)に示す中国語の
という2種類の文字列の字幕スーパーのいずれかに切り替えてコンテンツ画像40b又はコンテンツ画像40cを生成する。また、画像生成手段14は、制御手段17からの指示に従って、図11(a)に示す日本語の「こんにちは!」と図11(b)に示す中国語の
という2種類の文字列の字幕スーパーの両方を所定の時間毎に切り替えてコンテンツ画像40b又はコンテンツ画像40cを交互に生成することもできる。
【0092】
また、画像生成手段14は表示されない映像フレームの描画コマンド420を一時保管し、次に表示する映像フレームの描画コマンド420の内容と合わせて表示するように構成されている。図12(a)の重畳映像41と図12(b)の重畳映像42が連続する映像において、映像を早送り再生するために重畳映像41のフレームを飛ばして表示する場合、画像生成手段14は重畳映像41の描画コマンド420を一時保管する。画像生成手段14は、重畳映像42の映像の描画コマンド420を入力した後、重畳映像41の描画コマンド420と重畳映像42の描画コマンド420に基づいて図12(a)のコンテンツ画像41d「こんにちは!」と図12(b)のコンテンツ画像42e「成田空港」を合わせて、図12(c)に示すようなコンテンツ画像43f「こんにちは!成田空港」を生成するように機能する。
【0093】
以上のように、実施の形態4の映像表示装置1によれば、コマンド検出手段13は映像生成手段12から入力した映像に40a含まれる色情報401〜408に基づいて制御コマンドとしての描画コマンド421〜428を出力し、画像生成手段14はコマンド検出手段13からの描画コマンド421〜428に基づいて、文字を描画したコンテンツ画像40b,40c,41d,42e,43fを生成し、生成したコンテンツ画像40b,40c,41d,42e,43fと共にコマンド検出手段からの描画コマンド421〜428を出力するように構成したので、実施の形態1又は実施の形態2と同様の効果が得られると共に、コンテンツ画像を予め記憶しておくことなく、処理動作を削減することができる。
【0094】
実施の形態5.
実施の形態1から実施の形態4においては、映像中のピクセルの色情報にコマンド部100,200,300,400を格納した構成について説明したが、実施の形態5は映像中のピクセルの色情報としてコマンド部を格納できない場合の構成について説明する。
【0095】
実施の形態5の映像表示装置1の構成について図1と図12を用いて説明する。なお、映像表示装置1は、上述した図1の映像表示装置1の構成と略同様であり、同一の機能を有する構成については説明を省略する。映像入力手段11、映像生成手段12、表示処理手段15、表示手段16、制御手段17の構成については、上述した実施の形態1又は実施の形態2の構成と略同様であるため、説明を省略する。
【0096】
コマンド検出手段13は、映像中のピクセルの表示情報を検出し、検出した表示情報に基づいて開始コマンドが含まれているかを監視しており、映像中に予め設定された表示情報が含まれている場合、開始コマンドを画像生成手段14へ出力するよう機能する。コマンド検出手段13は、例えば予め表示情報としての模様50´をバッファとして記憶しており、模様50´を検出すると開始コマンドを画像生成手段14へ出力する。
【0097】
画像生成手段14は、制御手段17からの制御信号に基づいてコンテンツ画像を生成するよう機能する。また、画像生成手段14は、予め制御コマンドを記憶しており、コマンド検出手段13からの開始コマンドをきっかけに予め記憶した制御コマンドに基づいてコンテンツ画像の変換処理を開始するよう機能する。
【0098】
画像生成手段14は、例えば制御手段17からの制御信号に基づいて予め記憶した文字や画像を選択して取得し、前述した図4(b)に示すようなコンテンツ画像20bを生成する。また、画像生成手段14は、コマンド検出手段13からの開始コマンドをきっかけにして変換処理を開始し、予め記憶した制御コマンドに基づいてコンテンツ画像20bを変換処理し、前述した図5に示すような重畳用のコンテンツ画像21又は前述した図8に示すような映像20aに連動したコンテンツ画像23を生成して、予め記憶した制御コマンドと共に出力する。
【0099】
ここで、実施の形態5の開始コマンド510について図13を用いて説明する。図13は 開始コマンドの一例を示している。映像50の1フレームには、図13に示すように表示情報として模様50´が含まれており、上述した図1のコマンド検出手段13には模様50´が開始コマンド510として対応付けられて予め記憶されている。
【0100】
次に、実施の形態5の映像表示装置1の処理動作について説明する。なお、説明において、必要に応じて前述した図1〜図13を用いて説明する。映像表示装置1は、映像入力手段11が例えば図示しないDVDプレイヤーやメモリに蓄積された映像データやネットワークを介して受信した映像データを入力しており、図示しない操作手段又は制御手段17に格納されたプログラムによる信号を契機として処理を開始する。
【0101】
制御手段17は、例えば外部からの指示に従ってコンテンツ画像を表示するためのプログラムを起動し、プログラムに基づいて画像生成手段14にコンテンツ画像の生成、出力を指示する制御信号を出力する。
【0102】
画像生成手段14は、制御手段17から制御信号を入力すると、制御信号に基づいて予め記憶した文字や画像を選択して取得し、前述した図4(b)に示すような次の停車駅が表示されたコンテンツ画像20bを生成して出力する。画像生成手段14から出力されたコンテンツ画像20bは、表示処理手段15を介して表示手段16へ出力されて表示される。
【0103】
次に制御手段17は、予め設定された開始時刻や外部からの指示に従って映像を表示するためのプログラムを起動し、プログラムに基づいて映像生成手段12に映像の生成、出力を指示する制御信号を出力する。
【0104】
映像生成手段12は、制御手段17から制御信号を入力すると処理を開始し、映像入力手段11から映像データを入力し、入力した映像データに基づいてデータフォーマットを判定し、判定したデータフォーマットに応じて映像データを処理して映像50を表示処理手段15とコマンド検出手段13へ出力する。
【0105】
コマンド検出手段13は、図13に示すような映像50の特定の位置に予め設定された模様50´を検出すると、開始コマンド510として認識し、認識した開始コマンド510を画像生成手段14へ出力する。
【0106】
画像生成手段14は、開始コマンド510をきっかけにして、予め記憶した制御コマンドに基づいてコンテンツ画像を変換処理し、図5に示す重畳用のコンテンツ画像21を生成する。画像生成手段14は、重畳用のコンテンツ画像21と予め記憶した制御コマンドを表示処理手段15へ出力する。
【0107】
表示処理手段15は、画像生成手段14からの制御コマンドに基づいて、映像生成手段12からの映像と画像生成手段14からの重畳用のコンテンツ画像21を重畳して重畳映像22を表示手段16へ出力し、表示手段16は重畳映像22を表示する。
【0108】
なお、説明では、画像生成手段14と表示処理手段15が、実施の形態1と同様に重畳する処理を行ったが、実施の形態2と同様の処理を行って、図8に示すような映像生成手段12からの映像20aと画像生成手段14からの映像20aに連動したコンテンツ画像23を同じタイミングで合わせて出力し、表示手段16がそれぞれの画面16a,16bに表示するように構成しても良い。
【0109】
以上のように、実施の形態5の映像表示装置1によれば、コマンド検出手段13は映像中の模様50´を検出すると、開始コマンド510を出力し、画像生成手段14は開始コマンド510と予め記憶した制御コマンドに基づいてコンテンツ画像を生成するように構成されているので、映像にコマンド部としての色情報を含めることができない場合でも映像とコンテンツ画像を合わせて表示することができる。
【0110】
なお、コマンド検出手段13は、映像に含まれる表示情報としての模様50´を検出し、模様50´が予め記憶した模様50´と一致した場合、開始コマンド510として出力する構成に換えて、映像に含まれる単色の映像フレームを開始コマンド510として出力するように構成し、例えば黒一色の映像が現れた場合に開始コマンド510として出力するように構成しても良い。
【符号の説明】
【0111】
1 映像表示装置、11 映像入力手段、12 映像生成手段、13 コマンド検出手段、14 画像生成手段、15 表示処理手段、16 表示手段、16a,16b 画面、17 制御手段、20a,22a,40a,50 映像、20b,21,23,40b,40c,41d,42e,43f コンテンツ画像、21´ 重畳表示部分、22,41,42,43 重畳映像、23´ 表示、50´ 模様、100,200,200´,300,400 コマンド部、101〜108,201〜205,301〜305,401〜408 色情報、110,210,310,410,510 開始コマンド、120〜128,220〜225,220´〜225´ 制御コマンド、130,230,330,430 終了コマンド、320 フレーム番号、321〜325 数字、420〜428 描画コマンド。
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えば映像とコンテンツ画像を合わせて表示する映像表示装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
映像表示装置においては、例えばスーパーインポーズやOSD(On Screen Display)やGUI(Graphical User Interface)などを用いて、映像と共に文字や画像などのコンテンツ画像とを合わせて付加情報を追加した映像として表示する技術が知られている。この技術を用いた映像表示装置には、例えば映像上にコンテンツ画像を重畳表示する映像表示装置、1画面を分割して映像とコンテンツ画像を分けて表示する映像表示装置、2画面以上の画面を有しそれぞれの画面に映像とコンテンツ画像を分けて表示する映像表示装置などがある。
【0003】
これらの映像表示装置では、映像表示とコンテンツ画像表示をまとめて制御する方法又は映像表示とコンテンツ画像表示を別々に制御する方法により映像とコンテンツ画像を同時に表示している。映像表示とコンテンツ画像表示をまとめて制御する方法は、例えばクローズドキャプションやデータ放送のように映像とコンテンツ画像を合わせた信号が送信され、この信号を受信して処理し、映像と共にコンテンツ画像を合わせて表示する技術が開示されている(例えば特許文献1、特許文献2を参照)。しかし、映像表示とコンテンツ画像表示をまとめて制御する方法では、画面ごとに異なるコンテンツ画像を表示したり、コンテンツ画像のみをリアルタイムに変更したりすることが困難である。
一方、映像表示とコンテンツ画像表示を別々に制御する方法では、映像とコンテンツ画像は独立して生成されており、コンテンツ画像のみ、もしくは、映像のみをリアルタイムに変更することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−32111号公報
【特許文献2】特開平09−289628号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した映像表示とコンテンツ画像表示を別々に制御する方法では、例えば、特定の映像が表示されているときに特定の文字画像を重畳する処理を行う場合、特定の映像を出力するまでの所要時間を予測することが困難であり、特定の映像に特定の文字画像を同期させて処理を行うことができず、映像の特定のビデオフレームに対して特定のコンテンツ画像を合わせて表示することができないという課題があった。
【0006】
この発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、映像表示とコンテンツ表示を別々に制御すると共に、映像の特定のフレームに対して特定のコンテンツを合わせて表示する映像表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明に係る映像表示装置は、格納しているプログラムを起動させて制御信号を出力する制御手段と、制御手段からの制御信号に従って、外部から入力した映像データから映像を生成する映像生成手段と、映像生成手段から入力した映像に含まれる情報に基づいて制御コマンドを出力するコマンド検出手段と、制御手段からの制御信号及びコマンド検出手段からの制御コマンドに基づいてコンテンツ画像を生成し、生成したコンテンツ画像と制御コマンドを出力する画像生成手段と、画像生成手段からの制御コマンドに基づいて、画像生成手段からのコンテンツ画像と映像生成手段からの映像を出力する表示処理手段と、表示処理手段からのコンテンツ画像と映像を表示する表示手段とを備えたものである。
【発明の効果】
【0008】
この発明に係る映像表示装置によれば、制御手段は映像生成手段と画像生成手段へ制御信号を出力し、映像生成手段は制御手段からの制御信号に従って映像を生成し、コマンド検出手段は映像生成手段から入力した映像に含まれる情報に基づいて制御コマンドを出力し、画像生成手段は制御手段からの制御信号及びコマンド検出手段からの制御コマンドに基づいてコンテンツ画像を生成し、表示処理手段は画像生成手段からのコンテンツ画像と映像生成手段からの映像を表示手段へ出力するように構成したので、映像表示とコンテンツ表示を別々に制御すると共に、映像の特定のフレームに対して特定のコンテンツを合わせて表示することができる。その結果、映像の特定のビデオフレームに対して特定のコンテンツ画像を合わせて表示すると共に、画面ごとに異なるコンテンツ画像を表示したり、コンテンツ画像のみをリアルタイムに変更したりすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】この発明の実施の形態1による映像表示装置の構成を示す図である。
【図2】この発明の実施の形態1におけるコマンド部の構成を示す図である。
【図3】この発明の実施の形態1におけるコマンド部の一例を示す図である。
【図4】この発明の実施の形態1における映像とコンテンツ画像の一例を示す図である。
【図5】この発明の実施の形態1における重畳用のコンテンツ画像を示す図である。
【図6】この発明の実施の形態1における重畳映像の一例を示す図である。
【図7】この発明の実施の形態2におけるコマンド部の一例を示す図である。
【図8】この発明の実施の形態2における映像と映像に連動したコンテンツ画像の一例を示す図である。
【図9】この発明の実施の形態3におけるコマンド部の一例を示す図である。
【図10】この発明の実施の形態4におけるコマンド部の一例を示す図である。
【図11】この発明の実施の形態4における重畳映像の一例を示す図である。
【図12】この発明の実施の形態4における重畳映像の一例を示す図である。
【図13】この発明の実施の形態5における開始コマンドの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、この発明の実施の形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1による映像表示装置の構成の一例を示すブロック図である。映像表示装置1は、図1に示すように映像入力手段11、映像生成手段12、コマンド検出手段13、画像生成手段14、表示処理手段15、表示手段16、制御手段17で構成されている。
【0011】
映像入力手段11は外部から映像表示装置1へ映像を入力するように構成されており、例えば図示しないDVDプレイヤーやメモリに蓄積された映像データ又はネットワークを介して受信した映像データを入力する。ここで映像入力手段11で入力する映像データは、例えばMPEG等の圧縮されたフォーマットの映像データ、ビデオテープやDVD等の媒体に格納されているフォーマットの映像データなどを示している。
【0012】
映像生成手段12は制御手段17からの制御信号に従って、映像入力手段11から入力した映像データの処理を行い映像としてコマンド検出手段13及び表示処理手段15へ出力するように構成されており、制御手段17から制御信号による指示を受けて処理を開始、終了するよう制御されている。ここで、映像生成手段12が出力する映像は、NTSC(National Television Standards Committee)で規格されているような一般的な映像フォーマットであれば良く、一般的な映像フォーマットで映像を出力した場合、映像の再生には一般的な映像機器を利用できる。なお、映像生成手段12が出力する映像は、特殊な映像フォーマットであっても良く、例えばクローズドキャプションのように映像データに文字データ等を包含している映像フォーマット、データ放送のような映像データとコンテンツデータを合わせて出力する映像フォーマットであっても良い。
【0013】
コマンド検出手段13は、映像中の色情報に基づいて制御コマンドを出力するよう構成されている。コマンド検出手段13は、予め色情報に対応する制御コマンドを記憶しており、映像中のピクセルの色情報を検出し、検出した色情報に基づいて制御コマンドを抽出し、抽出した制御コマンドを画像生成手段14へ出力するよう機能する。コマンド検出手段13は、例えば白を示すピクセルと黒を示すピクセルが横方向に交互に3回繰り返し並んだ構成を開始コマンドとして記憶しており、白を示すピクセルと黒を示すピクセルが横方向に並んだ構成を終了コマンドとして記憶しており、開始コマンドと終了コマンドに挟まれた色情報を検出して、色情報に対応する制御コマンドを抽出して出力する。なお、コマンド検出手段13においては、予め記憶した制御コマンドを書き換え可能に構成しており、例えば制御手段17により制御コマンドが必要に応じて書き換えられることで、画像生成手段14又は表示処理手段15の処理内容を変更することができる。
【0014】
画像生成手段14は、制御手段17からの制御信号に基づいてコンテンツ画像を生成し、生成したコンテンツ画像を出力するよう機能する。また、画像生成手段14は、コマンド検出手段13からの制御コマンドに基づいて、生成したコンテンツ画像を変換処理して重畳用のコンテンツ画像を生成し、生成した重畳用のコンテンツ画像と上記制御コマンドを出力するよう機能する。なお、画像生成手段14は、制御手段17から制御コマンドを入力するように構成しても良い。その場合、画像生成手段14は、コマンド検出手段13からの制御コマンドと制御手段17からの制御コマンドのいずれか若しくは両方に基いて生成したコンテンツ画像を変換処理して重畳用のコンテンツ画像を生成し、生成した重畳用のコンテンツ画像と上記制御コマンドを出力するよう機能する。
【0015】
画像生成手段14は、例えばマイコンや描画コントローラで構成されており、制御手段17からの制御信号に基づいて予め記憶した文字や画像を選択して取得してコンテンツ画像を生成し、コマンド検出手段13からの制御コマンドに基づいてコンテンツ画像を変換処理し、重畳用のコンテンツ画像を生成して制御コマンドと共に出力する。なお、画像生成手段14は、後述する実施の形態4に示すような描画コマンドを実行して画像を生成するように構成しても良い。その場合、画像生成手段14は、予め記憶した文字や画像を選択して取得することなくコンテンツ画像を生成することができる。
【0016】
表示処理手段15は、画像生成手段14からの制御コマンドに基づいて、画像生成手段14からのコンテンツ画像と映像生成手段12からの映像を出力するよう構成されている。表示処理手段15は、例えば、制御コマンドに基づいて画像生成手段14からの重畳用のコンテンツ画像と映像生成手段12からの映像を重畳するよう表示処理を行い、重畳映像を出力する。なお、表示処理手段15は、制御手段17から制御コマンドを入力するように構成しても良い。その場合、表示処理手段15は、コマンド検出手段13からの制御コマンドと制御手段17からの制御コマンドのいずれか若しくは両方に基いて表示処理を行い、画像生成手段14からのコンテンツ画像と映像生成手段12からの映像を出力する。
【0017】
表示手段16は、画像生成手段14からのコンテンツ画像と映像生成手段12からの映像を合わせて表示するよう構成されており、例えば表示処理手段15からの重畳映像を表示する液晶ディスプレイ等の表示器で構成されている。
【0018】
制御手段17は、映像生成手段12と画像生成手段14を制御するプログラムを格納しており、予め設定された開始時刻や外部からの指示に従ってプログラムを起動するよう構成されている。制御手段17は、起動させたプログラムに従って、映像生成手段12に映像の生成、出力を指示する制御信号を出力すると共に、画像生成手段14にコンテンツ画像の生成、出力を指示する制御信号を出力するよう機能する。また、制御手段17は、コンテンツ検出手段13に予め記憶した制御コマンドを書き換えるよう機能する。なお、制御手段17は、上述した画像生成手段14又は表示処理手段15へ処理の内容を示す制御コマンドを出力するよう構成しても良い。
【0019】
このように、映像表示装置1は制御手段17が映像生成手段12と画像生成手段14に制御信号を出力して、映像生成手段12による映像の作成と画像生成手段14によるコンテンツ画像の作成を別々に制御することにより、映像のみの差し替えやコンテンツ画像のみの変更を容易に行えるように構成している。
【0020】
なお、映像生成手段12は、入力した映像データがMPEG等の圧縮された映像フォーマットである場合、映像データのデコードに時間が必要である。また、映像生成手段12は、ビデオテープやDVD等の媒体に格納された映像データに基づいて映像を生成、出力する場合も、格納された媒体の違いにより、映像を再生するまでの所要時間が異なる。
【0021】
したがって、制御手段17は、映像生成手段12へ映像の生成、出力を指示してから、映像生成手段12が映像を出力するまでの所要時間を予め算出することは困難である。その結果、制御手段17は、映像の作成とコンテンツ画像の作成を別々に制御する場合、映像生成手段12からの映像と画像生成手段14からのコンテンツ画像を合わせて重畳処理するよう制御することはできない。
【0022】
そこで、この発明の実施の形態1では、上述した構成により、制御手段17が映像の作成とコンテンツ画像の作成を別々に制御し、画像生成手段14が映像生成手段12からの映像を入力するタイミングでコンテンツ画像を重畳処理して出力するので、表示処理手段15が映像生成手段12からの映像と画像生成手段14からのコンテンツ画像を合わせて出力できる。
【0023】
ここで、実施の形態1の映像に含まれるコマンド部の構成及びコマンド検出手段13が制御コマンドを抽出する処理動作の一例について説明する。図2はコマンド部の一例を示す図である。コマンド部100は、図2に示すように映像に含まれるピクセルの色情報100a〜100h,101〜108で構成されており、例えば映像において映像が開始するフレームの1フレーム前の映像の任意の位置に格納されている。
【0024】
色情報100a〜100fは、図2に示すように白を示すピクセルと黒を示すピクセルが横方向に交互に3回繰り返し並んで構成されており、コマンド部100の先頭に配置されている。色情報100a〜100fは、上述した図1のコマンド検出手段13に開始コマンド110として予め記憶されている。開始コマンド110は、後述する制御コマンド120の開始位置を示すプリアンブルである。
【0025】
色情報100g〜100hは、図2に示すように白を示すピクセルと黒を示すピクセルが横方向に並んで構成され、コマンド部100の末尾に配置されている。色情報100g〜100hは、上述した図1のコマンド検出手段13に終了コマンド130として予め記憶されている。終了コマンド130は、後述する制御コマンド120の終了位置を示すように機能する。
【0026】
色情報101〜108は、図2に示すように開始コマンド110を示す色情報100a〜100fと終了コマンド130を示す色情報100g〜100hに挟まれて配置されており、色情報101〜108に対応する制御コマンド121〜128は、上述した図1のコマンド検出手段13に予め記憶されている。制御コマンド121〜128は、例えば「次フレームから映像画面を出力する」、「30秒後に映像画面を終了する」などの制御命令や映像を表示する位置や枠の色等の情報、その他映像表示に関する制御命令、コンテンツ画像表示に関する制御命令又は情報を示している。制御コマンド121〜128は、制御コマンド120として上述した図1のコマンド検出手段13により画像生成手段14へ出力される。
【0027】
このように、色情報に対応する制御コマンド120を予め設定しているので、コマンド部100の色情報の色を変えるだけで多種多彩な制御を行うことができるようにしている。制御コマンド120は書き換え可能に構成されており、制御コマンド120を書き換えることで、必要に応じて制御内容を変更することができる。なお、色情報101〜108の数は指定するコマンドの数に応じて適宜設定されるものである。
【0028】
コマンド検出手段13が制御コマンド120を抽出する処理動作について説明する。コマンド検出手段13は、映像生成手段12から映像を入力すると、入力した映像に基づいて映像フレーム毎のピクセルの色情報を読み取り、白を示すピクセルと黒を示すピクセルが横方向に交互に3回繰り返し並んでいる配置を検出した場合、開始コマンド110と認識する。
【0029】
コマンド検出手段13は、開始コマンド110を認識すると制御コマンド120が存在すると判断し、開始コマンド110の次に位置するピクセルからピクセルの色情報を検出して色情報101に応じた制御コマンド121を画像生成手段14へ出力する。
【0030】
コマンド検出手段13は、順にピクセルの色情報を検出して色に応じた制御コマンド122〜128を出力し、白を示すピクセルと黒を示すピクセルが横方向に並んでいる配置を検出すると終了コマンド130として認識し、制御コマンド120の出力を終了する。
【0031】
次に、制御コマンド120の具体的一例について図3を用いて説明する。
コマンド部200は、図3に示すように開始コマンド210を示す色情報、制御コマンド220を示す色情報201〜205、終了コマンド230を示す色情報で構成されており、開始コマンド210と終了コマンド230は上述した図2の開始コマンド110と終了コマンド130と同じ構成である。
【0032】
図3に示す色情報201〜205と制御コマンド221〜225は、予め対応付けられて、上述した図1のコマンド検出手段13に記憶されている。制御コマンド221は「次フレームから映像の表示を開始する」、制御コマンド222は「映像画面の開始位置」、制御コマンド223は「映像画面の終了位置」、制御コマンド224は「映像画面の枠の色」、制御コマンド225は「映像の表示開始から30秒後に映像の表示を終了する」を示す制御コマンドである。
【0033】
次に、映像表示装置1の処理動作について、ここでは列車内に設置された映像表示装置1を一例として図4〜図6を用いて説明する。図4(a)は映像生成手段12が生成する映像の一例を示しており、図4(b)は画像生成手段14が生成するコンテンツ画像の一例を示している。図5は画像生成手段14が生成する重畳用のコンテンツ画像の一例を示している。図6は表示処理手段15が重畳処理を行って出力する重畳映像の一例を示している。
【0034】
映像表示装置1は、映像入力手段11が例えば図示しないDVDプレイヤーやメモリに蓄積された映像データやネットワークを介して受信した映像データを入力しており、図示しない操作手段又は制御手段17に格納されたプログラムによる信号を契機として処理を開始する。
【0035】
制御手段17は、例えば外部からの指示に従ってコンテンツ画像を表示するためのプログラムを起動し、プログラムに基づいて画像生成手段14にコンテンツ画像の生成、出力を指示する制御信号を出力する。
【0036】
画像生成手段14は、制御手段17から制御信号を入力すると、制御信号に基づいて予め記憶した文字や画像を選択して取得し、図4(b)に示すような次の停車駅が表示された列車の運行状況に関するコンテンツ画像20bを生成して出力する。画像生成手段14から出力されたコンテンツ画像20bは、表示処理手段15を介して表示手段16へ出力されて表示される。
【0037】
次に制御手段17は、予め設定された開始時刻や外部からの指示に従って映像を表示するためのプログラムを起動し、プログラムに基づいて映像生成手段12に映像の生成、出力を指示する制御信号を出力する。
【0038】
映像生成手段12は、制御手段17から制御信号を入力すると処理を開始し、映像入力手段11から映像データを入力し、入力した映像データに基づいてデータフォーマットを判定する。映像生成手段12は、判定したデータフォーマットに応じて映像データを処理して、図4(a)の映像20aに示すような饅頭に関する30秒間の広告の映像を表示処理手段15とコマンド検出手段13へ出力する。
【0039】
コマンド検出手段13は、映像生成手段12から映像を入力すると、入力した映像に基づいて映像フレーム毎のピクセルの色情報を読み取り、白を示すピクセルと黒を示すピクセルが横方向に交互に3回繰り返し並んでいる配置を検出した場合、開始コマンド210として認識する。
【0040】
コマンド検出手段13は、開始コマンド210を認識すると制御コマンド220が存在すると判断し、開始コマンド210の次に位置するピクセルからピクセルの色情報201〜205を検出する。コマンド検出手段13は、色情報201,202,203,204,205に応じた制御コマンド221,222,223,224,225を順に抽出して画像生成手段14へ出力する。
【0041】
コマンド検出手段13は、次に白を示すピクセルと黒を示すピクセルが横方向に並んでいる配置を検出すると終了コマンド230として認識し、制御コマンド220の出力を終了する。なお、映像表示装置1において、映像にフィルタリング等の映像処理を施す場合、フィルタリング処理により映像の画像データが書き換えられてしまい制御コマンド220を検出できなくなるため、コマンド検出手段13は映像処理前の映像を監視する。
【0042】
画像生成手段14は、コマンド検出手段13から制御コマンド220を入力するまで上述した図4(b)のコンテンツ画像20bを生成している。画像生成手段14は、コマンド検出手段13から制御コマンド220として制御コマンド221,222,223,224,225を入力すると、制御コマンド221に基づいてコンテンツ画像20bの変換処理を開始する。画像生成手段14は、制御コマンド222,223,224に基づいて映像画面の表示位置を決定して枠を生成する。画像生成手段14は、例えば図5に示すようにコンテンツ画像を画面上方向に移動させると共に、映像を重畳表示するスペースとして矩形枠で囲まれた重畳表示部分21´を設けた重畳用のコンテンツ画像21を生成し、生成した重畳用のコンテンツ画像21と共に制御コマンド220を表示処理手段15へ出力する。なお、画像生成手段14は、コンテンツ画像の内容を簡素化して重畳表示部分21´を設けて重畳用のコンテンツ画像21を生成するよう構成しても良い。また、重畳表示部分21´は矩形に限定するものではない。
【0043】
表示処理手段15は、映像生成手段12から映像20aを入力すると共に、映像の入力に合わせて画像生成手段14から重畳用のコンテンツ画像21と制御コマンド220を入力する。表示処理手段15は、制御コマンド220に基づいて映像20aの解像度変換や切り出し処理等の変換処理を行って映像22aに変換し、コンテンツ画像21の重畳表示部分21´領域に映像22aを合わせて重畳処理を行い、図6に示すように重畳映像22を生成する。表示処理手段15は、上述した図4(b)のコンテンツ画像20bの出力に替えて、重畳処理した重畳映像22を表示手段16へ出力する。表示手段16は、表示処理手段15から重畳映像22を入力すると、ディスプレイの画面に重畳映像22を表示する。なお、この処理の際、表示処理手段15は、画像生成手段14から制御コマンド220を入力せず制御手段17から制御コマンド220を入力した場合、制御手段17からの制御コマンド220に基づいて上記変換処理を行う。また、表示処理手段15は、画像生成手段14から制御コマンド220を入力すると共に、制御手段17から補助的に制御コマンド220を入力した場合、両方の制御コマンド220に基づいて変換処理を行う。
【0044】
画像生成手段14は、制御コマンド220の制御コマンド225と図示しない計時部からの時刻に基づいて、重畳用のコンテンツ画像21の出力を開始してから30秒を経過したと判断すると、重畳用のコンテンツ画像21への変換処理を終了して、上述した図4(b)のコンテンツ画像20bを再度生成し始め、コンテンツ画像20bと制御コマンド225を表示処理手段15へ出力する。
【0045】
表示処理手段15は、画像生成手段14からコンテンツ画像20bと制御コマンド225を入力すると、制御コマンド225に基づいて重畳処理を終了してコンテンツ画像20bを表示手段16へ出力する。このようにして、表示手段16において広告の映像は表示されなくなる。
【0046】
なお、画像生成手段14はコマンド225に基づいて予め重畳処理時間を表示処理手段15へ出力し、表示処理手段15が経過時間を判断して重畳処理を終了するよう構成しても良い。
【0047】
また、映像生成手段12が映像に基づいて映像の重畳処理を終了する制御命令を表示処理手段15へ出力し、重畳処理を終了するよう構成しても良い。
【0048】
また、30秒間の広告映像の映像中に処理を指示する制御コマンド220を埋め込んでおき、例えば映像の重畳終了処理コマンドや映像表示位置の変更コマンドを実行するよう構成しても良い。ただし、この場合、映像中のコマンド部200としてのピクセルの色が映像として表示されることを防ぐため、コマンド部200を設定可能な特定色に置き換える、または重畳用のコンテンツ画像21によりコマンド部200を示す映像部分を上書きするといった処理を表示処理手段15で行う必要がある。
【0049】
以上のように、実施の形態1によれば、制御手段17は格納しているプログラムを起動させて映像生成手段12と画像生成手段14へ制御信号を出力し、映像生成手段12は制御手段17からの制御信号に従って、映像入力手段11から入力した映像を生成し、コマンド検出手段13は映像生成手段12から入力した映像に含まれる色情報201〜205に基づいて制御コマンド220を検出し、画像生成手段14は制御手段17からの制御信号に基づいてコンテンツ画像20bを生成し、制御コマンド220に基づいてコンテンツ画像20bを変換処理して重畳用のコンテンツ画像21を生成し、表示処理手段15は重畳用のコンテンツ画像21、制御コマンド220、映像20aを入力し、制御コマンド220に基づいて映像20aを変換処理して重畳用の映像22aを生成し、映像22aと重畳用のコンテンツ画像21を合わせて重畳処理して重畳映像22として表示手段16へ出力するように構成したので、映像作成とコンテンツ画像作成を別々に制御する構成において、映像20aが出力されるまでの所要時間が分からずとも、映像20aの特定のフレームに対して特定のコンテンツ画像21を合わせて表示することができるという効果が得られる。
【0050】
実施の形態2.
実施の形態1においては、映像とコンテンツ画像を重畳して同一の画面で表示する構成について説明したが、実施の形態2は2画面以上の画面に映像とコンテンツ画像を分けて表示する構成について説明する。なお、実施の形態2の映像表示装置1の構成は、上述した図1の映像表示装置1と略同様であり、同一の構成については説明を省略する。また、必要に応じて図2〜図6を用いて説明する。また、図7は実施の形態2の映像表示装置1において用いるコマンド部200´の一例を示しており、図8は実施の形態2の映像表示装置1によって出力される映像及びコンテンツ画像の一例を示している。
【0051】
映像入力手段11、映像生成手段12、コマンド検出手段13、制御手段17は実施の形態1の構成と略同様である。画像生成手段14は、制御手段17からの制御信号に基づいて上述した図4(b)に示すコンテンツ画像20bを生成し、コマンド検出手段13からの制御コマンド220´に基づいてコンテンツ画像20bを変換処理すると共に映像20aを注目させるような表示23´を挿入し、図8に示すような映像に連動するコンテンツ画像23を生成するよう機能する。画像生成手段14は、映像に連動するコンテンツ画像23と共に制御コマンド220´を表示処理手段15へ出力する。
【0052】
表示処理手段15は、画像生成手段14からの制御コマンド220´に基づいて、映像生成手段12からの映像20aと画像生成手段14からのコンテンツ画像23を同じタイミングで合わせて、それぞれ別々の信号として表示手段16へ出力する。
【0053】
表示手段16は、表示処理手段15から入力した映像20aとコンテンツ画像23を表示するように機能しており、例えば図8に示すように少なくとも2つの画面16a,16bを有する液晶ディスプレイ等の表示機器で構成されている。
【0054】
ここで、実施の形態2において、図7に示す制御コマンド220´は、例えば制御コマンド221´が「次フレームから映像の表示を開始する」、制御コマンド222´が「映像に連動したコンテンツ画像を生成、出力する」、制御コマンド223´が「映像を表示手段の第1の画面へ出力する」、制御コマンド224´が「映像に連動したコンテンツ画像を表示手段の第2の画面へ出力する」、制御コマンド225´が「映像の表示開始から30秒後に映像の表示を終了する」を含んだものである。
【0055】
次に実施の形態2の映像表示装置1の制御コマンド220´に基づく処理動作について説明する。なお、実施の形態1と同様の処理動作の説明を省略するため、画像生成手段14がコマンド検出手段13から制御コマンド220´を入力する処理動作から説明する。
【0056】
画像生成手段14は、コマンド検出手段13から制御コマンド220´を入力するまで上述した図4(b)のコンテンツ画像20bを生成している。画像生成手段14は、コマンド検出手段13から制御コマンド220´として制御コマンド221´,222´,223´,224´,225´を入力すると、制御コマンド221´に基づいてコンテンツ画像20bの変換処理を開始する。画像生成手段14は、制御コマンド222´に基づいて、上述した図4(b)のコンテンツ画像20bを画面上方向に移動させ、予め記憶している画像23´を挿入して、映像20aに連動したコンテンツ画像23を生成し、表示処理手段15へ出力する。画像23´は「広告表示中」であることを示して映像20aの注意喚起を行う画像であり、予め画像生成手段14に記憶されている。なお、画像生成手段14は、コンテンツ画像の内容を簡素化して画像23´を挿入し、映像20aに連動したコンテンツ画像23を生成するよう構成しても良い。
【0057】
表示処理手段15は、映像生成手段12から映像20aを入力すると共に、映像の入力に合わせて画像生成手段14から映像20aに連動したコンテンツ画像21と制御コマンド220´を入力する。表示処理手段15は、制御コマンド220´に基づいて、映像20aと映像20aに連動したコンテンツ画像23を合わせて出力する。表示処理手段15は、上述した図4(b)のコンテンツ画像20bの出力に替えて、映像20aと映像20aに連動したコンテンツ画像23を表示手段16へ出力する。表示手段16は表示処理手段15から映像20aと映像20aに連動したコンテンツ画像23を入力すると、表示手段16の画面16aは映像20aを表示すると共に、表示手段16の画面16bは映像20aに連動したコンテンツ画像23を表示する。
【0058】
画像生成手段14は、制御コマンド220´の制御コマンド225´と図示しない計時部からの時刻に基づいて、映像20aに連動したコンテンツ画像23の出力を開始してから30秒を経過したと判断すると、映像20aに連動したコンテンツ画像23への変換処理を終了して、上述した図4(b)のコンテンツ画像20bを再度生成し始め、コンテンツ画像20bと制御コマンド225´を表示処理手段15へ出力する。
【0059】
表示処理手段15は、画像生成手段14からコンテンツ画像20bと制御コマンド225´を入力すると、制御コマンド225´に基づいてコンテンツ画像20bを表示手段16へ出力する。このようにして、表示手段16において広告の映像は表示されなくなる。
【0060】
以上のように、この発明の実施の形態2によれば、表示処理手段15は映像20aと映像20aに連動したコンテンツ画像23をそれぞれ表示手段16へ出力し、表示手段16は少なくとも2つの画面16a,16bを有しており、映像20aと映像20aに連動したコンテンツ画像23をそれぞれの画面16a,16bで表示するよう構成したので、実施の形態1と同様の効果が得られると共に、映像への注目度を高めることができるという効果が得られる。
【0061】
実施の形態3.
実施の形態1,2においては、コマンド部200,200´を埋め込んだフレームの次のフレームから映像20aを表示する構成について説明したが、実施の形態3は映像20aのフレーム番号を指定して映像20aの表示を開始する構成について説明する。実施の形態3においては、必要に応じて上述した図1〜図8又は図9を用いて説明する。図9は実施の形態3の映像表示装置1におけるコマンド部の一例を示している。
【0062】
実施の形態3の映像表示装置1の構成について説明する。なお、実施の形態3の映像表示装置1の構成は上述した図1の映像表示装置1の構成と略同様であり、同一の機能を有する構成の説明を省略し、異なる機能を有する構成を説明する。上述した図1の映像入力手段11、映像生成手段12、表示処理手段15、表示手段16は実施の形態1又は実施の形態2と同様の構成である。
【0063】
コマンド検出手段13は、予め色情報と数字を対応させて記憶しており、映像中にコマンド部を示す色情報が含まれているかを監視し、映像中にコマンド部が含まれていると判断した場合、映像のピクセルの色情報に基づいて色に対応する数字に変換するよう構成されている。コマンド検出手段13は、色情報を変換した数字をフレーム番号として画像生成手段14へ出力する。また、コマンド検出手段13は、実施の形態1,2と同様に映像中の色情報に基づいて制御コマンドを出力するようにも構成されている。
【0064】
画像生成手段14は、制御手段17からの制御信号に基づいて文字や画像などのコンテンツ画像を生成するよう機能する。また、画像生成手段14は、コマンド検出手段13から入力したフレーム番号に基づいて、次から入力される映像のフレームをカウントアップし、制御手段17からの制御信号で指定されたフレーム番号になると、制御手段17からの制御信号及びコマンド検出手段13からの制御コマンドに基づいて、実施の形態1と同様に処理を行い重畳用のコンテンツ画像21を生成し、生成したコンテンツ画像21とコマンド検出手段13からの制御コマンド220を表示処理手段15へ出力する。又は実施の形態2と同様に処理を行い映像20aに連動したコンテンツ画像23を生成し、生成したコンテンツ画像23とコマンド検出手段13からの制御コマンド220´を表示処理手段15へ出力する。なお、画像生成手段14は、制御手段17から制御信号と共に、所定のフレーム番号に対応する制御コマンド220,220´を入力して設定するよう構成しても良い。その場合、画像生成手段14は、コマンド検出手段13から入力したフレーム番号に基づいて、次から入力される映像のフレームをカウントアップし、制御手段17からの制御信号で指定されたフレーム番号になると、制御手段17からの制御信号及び制御コマンド220,220´に基づいて上記実施の形態1又は実施の形態2と同様に処理を行う。
【0065】
制御手段17は、映像生成手段12と画像生成手段14を制御するプログラムを格納しており、格納しているプログラムに基づき映像生成手段12に対して映像の生成、出力を指示する制御信号を出力すると共に、画像生成手段14に対してコンテンツ画像の生成、出力を指示する制御信号を出力するよう機能する。制御手段17は、映像のフレーム番号を指定するプログラムを格納しており、格納しているプログラムを実行することにより、指定したフレーム番号の映像20aのフレームが入力してからコンテンツ画像20bの変換処理を行うよう画像生成手段14へ要求する。
【0066】
ここで、映像に含まれるコマンド部について図9を用いて説明する。コマンド部300は、図9に示すように開始コマンド310を示す色情報、制御コマンド320を示す色情報301〜305、終了コマンド330を示す色情報で構成されている。開始コマンド310は上述した図2の開始コマンド110と同じ構成であり、終了コマンド330は上述した図2の終了コマンド130と同じ構成である。
【0067】
図9に示す色情報301〜305は、予め数字と対応付けられており、上述した図1のコマンド検出手段13に記憶されている。ここでは、図9に示すようにフレーム番号320は数字321が「0」、数字322が「0」、数字323が「0」、数字324が「1」、数字325が「0」を示しており、フレーム番号320は「00010」である。
【0068】
なお、コマンド部300は映像の各フレームの任意の位置に格納するように構成しても良いし、任意のフレームに格納するように構成しても良い。
【0069】
コマンド検出手段13がフレーム番号を出力する処理動作について説明する。コマンド検出手段13は、映像生成手段12から映像を入力すると、入力した映像に基づいてピクセルの色情報を読み取り、白を示すピクセルと黒を示すピクセルが横方向に交互に3回繰り返し並んでいる配置を検出した場合、開始コマンド310として認識する。
【0070】
コマンド検出手段13は、開始コマンド310を認識するとフレーム番号320が存在すると判断し、開始コマンド310の次に位置するピクセルの色情報301を検出する。コマンド検出手段13は、検出した色情報301を色に応じた数字321「0」に変換し、続いて色情報302,303,304,305を順に検出し、色に応じた数字322「0」,323「0」,324「1」,325「0」に変換する。コマンド検出手段13は、フレーム番号320「00010」を画像生成手段14へ出力する。
【0071】
コマンド検出手段13は、白を示すピクセルと黒を示すピクセルが横方向に並んでいる配置を認識すると終了コマンド330として検出し、フレーム番号320の検出を終了する。
【0072】
次に、実施の形態3における映像表示装置1の処理動作について説明する。なお、実施の形態1と説明が重複するため、コマンド検出手段13が開始コマンド310を認識した後の処理動作から説明する。
【0073】
コマンド検出手段13は、開始コマンド310を認識するとフレーム番号320が存在すると判断し、開始コマンド310の次に位置するピクセルの色情報301から色情報305までを順に検出して色に応じた数字321から数字325に変換し、フレーム番号320「00010」を画像生成手段14へ出力する。
【0074】
画像生成手段14は、コマンド検出手段13からフレーム番号320「00010」を入力すると、映像生成手段15から出力された映像のフレーム番号が「00010」であると認識する。画像生成手段14は、続けて入力した映像に基づいて映像のフレーム番号320「00010」をカウントアップして「00011」とし、以降、映像のフレーム番号を認識し続ける。
【0075】
画像生成手段14は、コマンド検出手段13からフレーム番号320「00010」を入力した後、続けて実施の形態1又は実施の形態2と同様に図3の制御コマンド220又は図7の制御コマンド220´を入力する。
【0076】
ここで、制御手段17は映像のフレーム番号を指定するプログラムを格納しており、プログラムには、例えばフレーム番号「00011」から映像とコンテンツ画像を重畳し、フレーム番号「00100」で映像とコンテンツ画像の重畳を終了するという制御信号が記載されている。
【0077】
画像生成手段14は、制御手段17から制御信号を入力し、制御信号に基づいて実施の形態1と同様にコンテンツ画像20aを生成している。画像生成手段14は、映像のフレーム番号が「00011」であると認識すると、コンテンツ画像20bの変換処理を開始する。画像生成手段14は、上述した実施の形態1又は実施の形態2と同様の処理動作により変換処理を行い、重畳用のコンテンツ画像21b又は映像20aに連動したコンテンツ画像22を生成し、制御コマンドと共に表示処理手段15へ出力する。以降の処理動作の説明は、実施の形態1又は実施の形態2の処理動作の説明と重複するため省略する。
【0078】
以上のように、実施の形態3によれば、制御手段は、格納しているプログラムを起動させて、コンテンツ画像を表示させる映像のフレーム番号の指定を含む制御信号を出力し、コマンド検出手段は、映像生成手段から入力した映像の所定のフレームに含まれる映像のフレーム番号と制御コマンドを出力し、画像生成手段は、コマンド検出手段からのフレーム番号に基づいて、入力される映像のフレームをカウントアップし、制御手段からの制御信号で指定されたフレーム番号になると、制御手段からの制御信号と、コマンド検出手段又は制御手段からの制御コマンドとに基づいてコンテンツ画像を生成し、生成したコンテンツ画像とコマンド検出手段からの制御コマンドを出力するよう構成したので、プログラムを変更するだけで映像のフレーム番号に対応してコンテンツ画像の変換処理を行うよう制御することができ、プログラムの変更により容易に処理内容を変更することができるという効果が得られる。
【0079】
実施の形態4.
実施の形態3においては、画像生成手段14が制御手段17からの制御信号で指定されたフレーム番号になると制御コマンドに基づいてコンテンツ画像の変換処理を開始する構成について説明したが、実施の形態4は、制御コマンドとしての描画コマンドに基づいてコンテンツ画像を直接描画して生成する構成について説明する。
【0080】
実施の形態4の映像表示装置1の構成は上述した実施の形態1における図1の映像表示装置1の構成と略同様であるため、同一の機能を有する構成の説明を省略する。映像入力手段11、映像生成手段12、コマンド検出手段13、画像生成手段14、表示処理手段15、表示手段16、制御手段17は実施の形態1又は実施の形態2の構成と略同様である。
【0081】
ここで、実施の形態4におけるコマンド部400の構成について説明する。
図10は実施の形態4の映像表示装置1におけるコマンド部400の一例を示している。コマンド部400は、図10に示すように開始コマンド410を示す色情報、描画コマンド420を示す色情報401〜405、終了コマンド430を示す色情報で構成されており、例えば映像において映像が開始するフレームの1フレーム前の任意の位置に格納されている。開始コマンド410は上述した図2の開始コマンド110と同じ構成であり、終了コマンド430は上述した図2の終了コマンド130と同じ構成である。
【0082】
描画コマンド420は、図10に示すように複数の描画コマンド421〜428で構成されており、図10に示す色情報401〜405と描画コマンド421〜425は、予め対応付けられて、上述した図1のコマンド検出手段13に記憶されている。
【0083】
描画コマンド421はコンテンツ画像の表示領域を生成する描画コマンドであり、例えば図10に示す描画コマンド421の「矩形FILL」は矩形領域を生成するための描画コマンドであり、「座標」は映像領域において矩形領域を生成する位置を示している。描画コマンド422は描画コマンド421で示したコンテンツ画像の表示領域の色を示しており、例えば矩形領域の色を指定するコマンドである。
【0084】
描画コマンド423は作成するコンテンツ画像の種類と位置を示しており、例えば図10に示す「文字描画」は作成するコンテンツ画像の種類を示しており、「座標」はコンテンツ画像を表示する位置を示している。描画描画コマンド424は描画コマンド423で示したコンテンツ画像の色を示しており、例えば文字描画の色を指定する描画コマンドである。
【0085】
描画コマンド425,426,427は描画コマンド423で示すコンテンツ画像の構成要素を示しており、例えばそれぞれある任意の文字を示す文字コードである。なお、描画コマンド425〜427の数は指定する文字列に応じて適宜設定される。描画コマンド428は描画コマンド423で示したコンテンツ画像の生成を終了する制御命令であり、例えば文字描画を完了する制御命令である。
【0086】
コマンド部400の描画コマンド420はこのように構成されており、映像に格納したコマンドに描画コマンド420を格納することにより、映像を作成する段階において自由にコンテンツ画像の内容を作成することができるように構成されている。
なお、コマンド検出手段13によるコマンド部400の検出方法については、上述した実施の形態1又は実施の形態2の検出方法と同様であるため、説明を省略する。
【0087】
次に実施の形態4の映像表示装置1の処理動作について説明する。なお、画像生成手段14処理動作以外は上述した実施の形態1又は実施の形態2の処理動作と同様であり、その説明を省略する。
【0088】
ここで画像生成手段14の処理動作について説明する。
画像生成手段14は、コマンド検出手段13から制御コマンドとしての描画コマンド420を入力すると、入力した描画コマンド420の描画コマンド421に基づいて映像において指定された座標に矩形領域を生成し、生成した矩形領域を描画コマンド422で指定された色にする。
【0089】
画像生成手段14は、描画コマンド423に基づいて指定された座標においてコンテンツ画像の生成を開始し、描画コマンド424に基づいて文字の色を決定し、描画コマンド425,426,427の文字コードに基づいて文字を描画し、描画文字に基づいてコンテンツ画像を生成する。画像生成手段14は、文字描画終了を示す描画コマンド428を認識すると文字描画を終了し、上述した矩形領域に文字描画を重ねてコンテンツ画像を生成する。画像生成手段14は、生成したコンテンツ画像を表示処理手段15へ出力する。
【0090】
表示処理手段15は、映像生成手段12からの映像40aにコンテンツ画像40b又はコンテンツ画像40cを重畳して重畳映像41〜43を、表示手段16は図11に示すようにコンテンツ画像40b又はコンテンツ画像40cを字幕スーパーとして表示する。なお、画像生成手段14、表示処理手段15、表示手段16は、実施の形態2の処理動作と同様に複数の画面に表示するように構成しても良い。
【0091】
ここで、例えば図11に示すように映像の所定のフレーム毎に描画コマンド420の文字コード425〜427として日本語「こんにちは!」と中国語
を格納するように構成した場合、画像生成手段14は、制御手段17からの指示に従って、図11(a)に示す日本語の「こんにちは!」と図11(b)に示す中国語の
という2種類の文字列の字幕スーパーのいずれかに切り替えてコンテンツ画像40b又はコンテンツ画像40cを生成する。また、画像生成手段14は、制御手段17からの指示に従って、図11(a)に示す日本語の「こんにちは!」と図11(b)に示す中国語の
という2種類の文字列の字幕スーパーの両方を所定の時間毎に切り替えてコンテンツ画像40b又はコンテンツ画像40cを交互に生成することもできる。
【0092】
また、画像生成手段14は表示されない映像フレームの描画コマンド420を一時保管し、次に表示する映像フレームの描画コマンド420の内容と合わせて表示するように構成されている。図12(a)の重畳映像41と図12(b)の重畳映像42が連続する映像において、映像を早送り再生するために重畳映像41のフレームを飛ばして表示する場合、画像生成手段14は重畳映像41の描画コマンド420を一時保管する。画像生成手段14は、重畳映像42の映像の描画コマンド420を入力した後、重畳映像41の描画コマンド420と重畳映像42の描画コマンド420に基づいて図12(a)のコンテンツ画像41d「こんにちは!」と図12(b)のコンテンツ画像42e「成田空港」を合わせて、図12(c)に示すようなコンテンツ画像43f「こんにちは!成田空港」を生成するように機能する。
【0093】
以上のように、実施の形態4の映像表示装置1によれば、コマンド検出手段13は映像生成手段12から入力した映像に40a含まれる色情報401〜408に基づいて制御コマンドとしての描画コマンド421〜428を出力し、画像生成手段14はコマンド検出手段13からの描画コマンド421〜428に基づいて、文字を描画したコンテンツ画像40b,40c,41d,42e,43fを生成し、生成したコンテンツ画像40b,40c,41d,42e,43fと共にコマンド検出手段からの描画コマンド421〜428を出力するように構成したので、実施の形態1又は実施の形態2と同様の効果が得られると共に、コンテンツ画像を予め記憶しておくことなく、処理動作を削減することができる。
【0094】
実施の形態5.
実施の形態1から実施の形態4においては、映像中のピクセルの色情報にコマンド部100,200,300,400を格納した構成について説明したが、実施の形態5は映像中のピクセルの色情報としてコマンド部を格納できない場合の構成について説明する。
【0095】
実施の形態5の映像表示装置1の構成について図1と図12を用いて説明する。なお、映像表示装置1は、上述した図1の映像表示装置1の構成と略同様であり、同一の機能を有する構成については説明を省略する。映像入力手段11、映像生成手段12、表示処理手段15、表示手段16、制御手段17の構成については、上述した実施の形態1又は実施の形態2の構成と略同様であるため、説明を省略する。
【0096】
コマンド検出手段13は、映像中のピクセルの表示情報を検出し、検出した表示情報に基づいて開始コマンドが含まれているかを監視しており、映像中に予め設定された表示情報が含まれている場合、開始コマンドを画像生成手段14へ出力するよう機能する。コマンド検出手段13は、例えば予め表示情報としての模様50´をバッファとして記憶しており、模様50´を検出すると開始コマンドを画像生成手段14へ出力する。
【0097】
画像生成手段14は、制御手段17からの制御信号に基づいてコンテンツ画像を生成するよう機能する。また、画像生成手段14は、予め制御コマンドを記憶しており、コマンド検出手段13からの開始コマンドをきっかけに予め記憶した制御コマンドに基づいてコンテンツ画像の変換処理を開始するよう機能する。
【0098】
画像生成手段14は、例えば制御手段17からの制御信号に基づいて予め記憶した文字や画像を選択して取得し、前述した図4(b)に示すようなコンテンツ画像20bを生成する。また、画像生成手段14は、コマンド検出手段13からの開始コマンドをきっかけにして変換処理を開始し、予め記憶した制御コマンドに基づいてコンテンツ画像20bを変換処理し、前述した図5に示すような重畳用のコンテンツ画像21又は前述した図8に示すような映像20aに連動したコンテンツ画像23を生成して、予め記憶した制御コマンドと共に出力する。
【0099】
ここで、実施の形態5の開始コマンド510について図13を用いて説明する。図13は 開始コマンドの一例を示している。映像50の1フレームには、図13に示すように表示情報として模様50´が含まれており、上述した図1のコマンド検出手段13には模様50´が開始コマンド510として対応付けられて予め記憶されている。
【0100】
次に、実施の形態5の映像表示装置1の処理動作について説明する。なお、説明において、必要に応じて前述した図1〜図13を用いて説明する。映像表示装置1は、映像入力手段11が例えば図示しないDVDプレイヤーやメモリに蓄積された映像データやネットワークを介して受信した映像データを入力しており、図示しない操作手段又は制御手段17に格納されたプログラムによる信号を契機として処理を開始する。
【0101】
制御手段17は、例えば外部からの指示に従ってコンテンツ画像を表示するためのプログラムを起動し、プログラムに基づいて画像生成手段14にコンテンツ画像の生成、出力を指示する制御信号を出力する。
【0102】
画像生成手段14は、制御手段17から制御信号を入力すると、制御信号に基づいて予め記憶した文字や画像を選択して取得し、前述した図4(b)に示すような次の停車駅が表示されたコンテンツ画像20bを生成して出力する。画像生成手段14から出力されたコンテンツ画像20bは、表示処理手段15を介して表示手段16へ出力されて表示される。
【0103】
次に制御手段17は、予め設定された開始時刻や外部からの指示に従って映像を表示するためのプログラムを起動し、プログラムに基づいて映像生成手段12に映像の生成、出力を指示する制御信号を出力する。
【0104】
映像生成手段12は、制御手段17から制御信号を入力すると処理を開始し、映像入力手段11から映像データを入力し、入力した映像データに基づいてデータフォーマットを判定し、判定したデータフォーマットに応じて映像データを処理して映像50を表示処理手段15とコマンド検出手段13へ出力する。
【0105】
コマンド検出手段13は、図13に示すような映像50の特定の位置に予め設定された模様50´を検出すると、開始コマンド510として認識し、認識した開始コマンド510を画像生成手段14へ出力する。
【0106】
画像生成手段14は、開始コマンド510をきっかけにして、予め記憶した制御コマンドに基づいてコンテンツ画像を変換処理し、図5に示す重畳用のコンテンツ画像21を生成する。画像生成手段14は、重畳用のコンテンツ画像21と予め記憶した制御コマンドを表示処理手段15へ出力する。
【0107】
表示処理手段15は、画像生成手段14からの制御コマンドに基づいて、映像生成手段12からの映像と画像生成手段14からの重畳用のコンテンツ画像21を重畳して重畳映像22を表示手段16へ出力し、表示手段16は重畳映像22を表示する。
【0108】
なお、説明では、画像生成手段14と表示処理手段15が、実施の形態1と同様に重畳する処理を行ったが、実施の形態2と同様の処理を行って、図8に示すような映像生成手段12からの映像20aと画像生成手段14からの映像20aに連動したコンテンツ画像23を同じタイミングで合わせて出力し、表示手段16がそれぞれの画面16a,16bに表示するように構成しても良い。
【0109】
以上のように、実施の形態5の映像表示装置1によれば、コマンド検出手段13は映像中の模様50´を検出すると、開始コマンド510を出力し、画像生成手段14は開始コマンド510と予め記憶した制御コマンドに基づいてコンテンツ画像を生成するように構成されているので、映像にコマンド部としての色情報を含めることができない場合でも映像とコンテンツ画像を合わせて表示することができる。
【0110】
なお、コマンド検出手段13は、映像に含まれる表示情報としての模様50´を検出し、模様50´が予め記憶した模様50´と一致した場合、開始コマンド510として出力する構成に換えて、映像に含まれる単色の映像フレームを開始コマンド510として出力するように構成し、例えば黒一色の映像が現れた場合に開始コマンド510として出力するように構成しても良い。
【符号の説明】
【0111】
1 映像表示装置、11 映像入力手段、12 映像生成手段、13 コマンド検出手段、14 画像生成手段、15 表示処理手段、16 表示手段、16a,16b 画面、17 制御手段、20a,22a,40a,50 映像、20b,21,23,40b,40c,41d,42e,43f コンテンツ画像、21´ 重畳表示部分、22,41,42,43 重畳映像、23´ 表示、50´ 模様、100,200,200´,300,400 コマンド部、101〜108,201〜205,301〜305,401〜408 色情報、110,210,310,410,510 開始コマンド、120〜128,220〜225,220´〜225´ 制御コマンド、130,230,330,430 終了コマンド、320 フレーム番号、321〜325 数字、420〜428 描画コマンド。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
格納しているプログラムを起動させて制御信号を出力する制御手段と、
上記制御手段からの制御信号に従って、外部から入力した映像データから映像を生成する映像生成手段と、
上記映像生成手段から入力した映像に含まれる情報に基づいて制御コマンドを出力するコマンド検出手段と、
上記制御手段からの制御信号及び上記コマンド検出手段からの制御コマンドに基づいてコンテンツ画像を生成し、生成したコンテンツ画像と上記制御コマンドを出力する画像生成手段と、
上記画像生成手段からの制御コマンドに基づいて、上記画像生成手段からのコンテンツ画像と上記映像生成手段からの映像を出力する表示処理手段と、
上記表示処理手段からのコンテンツ画像と映像を表示する表示手段とを備えた映像表示装置。
【請求項2】
上記画像生成手段は、上記制御手段からの制御信号に基づいてコンテンツ画像を生成し、上記コマンド検出手段からの制御コマンドに基づいて、生成したコンテンツ画像から重畳用のコンテンツ画像を生成し、生成した重畳用のコンテンツ画像と上記制御コマンドを出力し、
上記表示処理手段は、上記画像生成手段からの制御コマンドに基づいて、上記映像生成手段からの映像と上記画像生成手段からの重畳用のコンテンツ画像を重畳して、重畳した映像を出力し、
上記表示手段は、上記表示処理手段により重畳された映像を表示することを特徴とする請求項1記載の映像表示装置。
【請求項3】
上記画像生成手段は、上記制御手段からの制御信号及び上記コマンド検出手段からの制御コマンドに基づいて、上記映像生成手段が生成した映像に連動するコンテンツ画像を生成して出力し、
上記表示処理手段は、上記映像生成手段からの映像と上記画像生成手段からの映像に連動するコンテンツ画像を合わせて出力し、
上記表示手段は、上記映像生成手段からの映像と上記画像生成手段からの映像に連動するコンテンツ画像を表示することを特徴とする請求項1記載の映像表示装置。
【請求項4】
上記制御手段は、格納しているプログラムを起動させて、コンテンツ画像を表示させる映像のフレーム番号の指定を含む制御信号を出力し、
上記コマンド検出手段は、上記映像生成手段から入力した映像の所定のフレームに含まれる映像のフレーム番号と制御コマンドを出力し、
上記画像生成手段は、上記コマンド検出手段からのフレーム番号に基づいて、入力される映像のフレームをカウントアップし、上記制御手段からの制御信号で指定されたフレーム番号になると、上記制御手段からの制御信号及び上記コマンド検出手段からの制御コマンドに基づいてコンテンツ画像を生成し、生成したコンテンツ画像と上記コマンド検出手段からの制御コマンドを出力することを特徴とする請求項1記載の映像表示装置。
【請求項5】
上記コマンド検出手段は、上記映像生成手段から入力した映像に含まれる情報に基づいて制御コマンドとしての描画コマンドを出力し、
上記画像生成手段は、上記コマンド検出手段からの描画コマンドに基づいて、文字を描画したコンテンツ画像を生成し、生成したコンテンツ画像と共に上記コマンド検出手段からの描画コマンドを出力することを特徴とする請求項1記載の映像表示装置。
【請求項6】
格納しているプログラムを起動させて制御信号を出力する制御手段と、
上記制御手段からの制御信号に従って、外部から入力した映像データから映像を生成する映像生成手段と、
上記映像生成手段から入力した映像に含まれる情報に基づいて開始コマンドを出力するコマンド検出手段と、
上記制御手段からの制御信号、上記コマンド検出手段からの開始コマンド及び予め設定された制御コマンドに基づいてコンテンツ画像を生成し、生成したコンテンツ画像と上記制御コマンドを出力する画像生成手段と、
上記画像生成手段からの制御コマンドに基づいて、上記画像生成手段からのコンテンツ画像と上記映像生成手段からの映像を出力する表示処理手段と、
上記表示処理手段からのコンテンツ画像と映像を表示する表示手段とを備えた映像表示装置。
【請求項1】
格納しているプログラムを起動させて制御信号を出力する制御手段と、
上記制御手段からの制御信号に従って、外部から入力した映像データから映像を生成する映像生成手段と、
上記映像生成手段から入力した映像に含まれる情報に基づいて制御コマンドを出力するコマンド検出手段と、
上記制御手段からの制御信号及び上記コマンド検出手段からの制御コマンドに基づいてコンテンツ画像を生成し、生成したコンテンツ画像と上記制御コマンドを出力する画像生成手段と、
上記画像生成手段からの制御コマンドに基づいて、上記画像生成手段からのコンテンツ画像と上記映像生成手段からの映像を出力する表示処理手段と、
上記表示処理手段からのコンテンツ画像と映像を表示する表示手段とを備えた映像表示装置。
【請求項2】
上記画像生成手段は、上記制御手段からの制御信号に基づいてコンテンツ画像を生成し、上記コマンド検出手段からの制御コマンドに基づいて、生成したコンテンツ画像から重畳用のコンテンツ画像を生成し、生成した重畳用のコンテンツ画像と上記制御コマンドを出力し、
上記表示処理手段は、上記画像生成手段からの制御コマンドに基づいて、上記映像生成手段からの映像と上記画像生成手段からの重畳用のコンテンツ画像を重畳して、重畳した映像を出力し、
上記表示手段は、上記表示処理手段により重畳された映像を表示することを特徴とする請求項1記載の映像表示装置。
【請求項3】
上記画像生成手段は、上記制御手段からの制御信号及び上記コマンド検出手段からの制御コマンドに基づいて、上記映像生成手段が生成した映像に連動するコンテンツ画像を生成して出力し、
上記表示処理手段は、上記映像生成手段からの映像と上記画像生成手段からの映像に連動するコンテンツ画像を合わせて出力し、
上記表示手段は、上記映像生成手段からの映像と上記画像生成手段からの映像に連動するコンテンツ画像を表示することを特徴とする請求項1記載の映像表示装置。
【請求項4】
上記制御手段は、格納しているプログラムを起動させて、コンテンツ画像を表示させる映像のフレーム番号の指定を含む制御信号を出力し、
上記コマンド検出手段は、上記映像生成手段から入力した映像の所定のフレームに含まれる映像のフレーム番号と制御コマンドを出力し、
上記画像生成手段は、上記コマンド検出手段からのフレーム番号に基づいて、入力される映像のフレームをカウントアップし、上記制御手段からの制御信号で指定されたフレーム番号になると、上記制御手段からの制御信号及び上記コマンド検出手段からの制御コマンドに基づいてコンテンツ画像を生成し、生成したコンテンツ画像と上記コマンド検出手段からの制御コマンドを出力することを特徴とする請求項1記載の映像表示装置。
【請求項5】
上記コマンド検出手段は、上記映像生成手段から入力した映像に含まれる情報に基づいて制御コマンドとしての描画コマンドを出力し、
上記画像生成手段は、上記コマンド検出手段からの描画コマンドに基づいて、文字を描画したコンテンツ画像を生成し、生成したコンテンツ画像と共に上記コマンド検出手段からの描画コマンドを出力することを特徴とする請求項1記載の映像表示装置。
【請求項6】
格納しているプログラムを起動させて制御信号を出力する制御手段と、
上記制御手段からの制御信号に従って、外部から入力した映像データから映像を生成する映像生成手段と、
上記映像生成手段から入力した映像に含まれる情報に基づいて開始コマンドを出力するコマンド検出手段と、
上記制御手段からの制御信号、上記コマンド検出手段からの開始コマンド及び予め設定された制御コマンドに基づいてコンテンツ画像を生成し、生成したコンテンツ画像と上記制御コマンドを出力する画像生成手段と、
上記画像生成手段からの制御コマンドに基づいて、上記画像生成手段からのコンテンツ画像と上記映像生成手段からの映像を出力する表示処理手段と、
上記表示処理手段からのコンテンツ画像と映像を表示する表示手段とを備えた映像表示装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2011−146981(P2011−146981A)
【公開日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−6912(P2010−6912)
【出願日】平成22年1月15日(2010.1.15)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年1月15日(2010.1.15)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]