説明

映像音声再生装置、映像音声再生システム及び映像音声再生方法

【課題】ch数情報がステレオでありながら、音データはLchとRchとで同じ音である放送が存在している場合であっても、モノラル再生に適した音場処理を行うこと。
【解決手段】テレビ受信機1側で、多重化復元部106により、選局されたデジタル放送の多重化信号を復元し、映像、音声信号、電子番組ガイド情報を有する付加情報のそれぞれに分離し、音声復号手段としての音声復号部120により音声信号を復号化し、音声データ比較部120aにより、電子番組ガイド情報又は音声信号のヘッダー情報から得られる映像の音声のch数情報が2chである場合、音声復号部120によって復号化された左右の音のデータを比較し、左右の音のデータが同じであるとき、第1オーディオ制御手段としてのオーディオ制御部121により、たとえば左右のフロントスピーカ129,130からのモノラル再生が行われるようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、映像音声再生装置、映像音声再生システム及び映像音声再生方法に係り、特に音声再生に適した映像音声再生装置、映像音声再生システム及び映像音声再生方法に関する。
【背景技術】
【0002】
デジタル放送の映像を表示するテレビ受信機では、複数の外部入力端子を備え、DVDからの映像/音声信号、ゲーム機器からの映像/音声信号、ビデオカメラからの映像/音声信号、デジタルカメラからの映像/音声信号、PC(パソコン)からの映像/音声信号等を取り込むことで、デジタル放送の映像/音声に限らず他の機器からの映像/音声の視聴が可能となっている。
【0003】
また、このようなテレビ受信機では、1つの画面にそれぞれ異なる複数の映像を表示できるようにしたマルチウィンドウ機能を搭載しているものがあり、ある程度の画面サイズであれば、たとえば画面の左側にデジタル放送の映像を表示し、画面の右側にゲーム機器からの映像を表示してのいわゆる2画面表示であっても、デジタル放送の映像とゲーム機器からの映像とを同時に楽しむことが可能となっている。
【0004】
また、たとえば画面の左側にデジタル放送の映像を表示し、画面の右側にパソコンの画面を表示して、デジタル放送の映像を見ながら、その映像に関する情報をインターネットで検索するというような楽しみ方も可能となっている。
【0005】
当然に、画面サイズが大きくなると、2画面表示に限らず、3画面以上の表示であっても、それぞれの画面の映像を楽しむことが可能である。
【0006】
また、このようなテレビ受信機には、AV信号(オーディオ・ビジュアル信号;映像信号と音声信号とを含む)とそれに付加された付加情報(ジャンル情報やチャンネル情報等の番組情報)を受信し、これらの付加情報を基に番組内容に適した音場モードに切り替える等の制御を行うことができるようにしたものがある。
【0007】
このような番組内容に適した音場モードに切り替える等の制御を行うものとして、特許文献1では、受信されたデジタル放送のデータストリームから、音声符号化データを分離するとともに、番組関連情報を抽出する手段と、その分離された音声符号化データを復号する手段と、その復号された音声信号につき、音場、音質または音量を調整する音声処理部と、抽出された番組関連情報に基づいて、音声処理部を制御する制御部とを設けるようにしたデジタル放送受信装置を提案している。
【特許文献1】特開2002−27352号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上述した特許文献1のように、抽出された番組関連情報に基づいて、音声処理部を制御することにより、音声多チャンネル伝送等によって高度な音場情報を伝送することができるデジタル放送での編成チャンネルや番組内容等応じた音場や音質等を簡単に調整できるようになっている。
【0009】
ところで、このようなデジタル放送では、上述したデジタル放送のデータストリームの音声データのヘッダ情報から得られるch数情報(又はデジタル放送のEPGデータから得られるch数情報)を元に、映像の音声がステレオかモノラルかを判断し、それぞれに適した音場処理が実行されるものである。
【0010】
ところが、実情では、そのch数情報がステレオでありながら、音データはLchとRchとで同じ音である放送が存在する場合があり、このような放送のch数情報に基づいて単に音場処理を行うとモノラル再生に適した音場処理を行うことができないという問題があった。
【0011】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、上記問題点を解決することができる映像音声再生装置、映像音声再生システム及び映像音声再生方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の映像音声再生装置は、少なくとも左右のスピーカを有するテレビ受信機における映像音声再生装置であって、選局されたデジタル放送の多重化信号を復元し、映像信号、音声信号、電子番組ガイド情報を有する付加情報のそれぞれに分離する多重化復元手段と、前記音声信号を復号化する音声復号手段と、前記電子番組ガイド情報又は前記音声信号のヘッダ情報から得られる映像の音声のch数情報が2chである場合、前記音声復号手段によって復号化された左右の音のデータを比較する音声データ比較手段と、該音声データ比較手段による比較結果に応じて前記左右のスピーカからのステレオ再生又はモノラル再生を行わせるオーディオ制御手段とを備え、前記音声データ比較手段による比較において左右の音のデータが同じである場合、前記オーディオ制御手段により前記左右のスピーカによるモノラル再生が行われることを特徴とする。
本発明の映像音声再生装置は、少なくとも左右のスピーカ及びセンタスピーカを有するテレビ受信機における映像音声再生装置であって、選局されたデジタル放送の多重化信号を復元し、映像信号、音声信号、電子番組ガイド情報を有する付加情報のそれぞれに分離する多重化復元手段と、前記音声信号を復号化する音声復号手段と、前記電子番組ガイド情報又は前記音声信号のヘッダ情報から得られる映像の音声のch数情報が2chである場合、前記音声復号手段によって復号化された左右の音のデータを比較する音声データ比較手段と、該音声データ比較手段による比較結果に応じて前記左右のスピーカ及びセンタスピーカからのステレオ再生又はモノラル再生を行わせるオーディオ制御手段とを備え、前記音声データ比較手段による比較において左右の音のデータが同じである場合、前記オーディオ制御手段により前記左右のスピーカ及びセンタスピーカによるモノラル再生が行われることを特徴とする。
本発明の映像音声再生システムは、少なくとも左右のスピーカを有するテレビ受信機と、該テレビ受信機に接続され、少なくとも左右の外部スピーカを有するオーディオ機器とにおける映像音声再生システムであって、前記テレビ受信機は、選局されたデジタル放送の多重化信号を復元し、映像信号、音声信号、電子番組ガイド情報を有する付加情報のそれぞれに分離する多重化復元手段と、前記音声信号を復号化する音声復号手段と、前記電子番組ガイド情報又は前記音声信号のヘッダ情報から得られる映像の音声のch数情報が2chである場合、前記音声復号手段によって復号化された左右の音のデータを比較する第1音声データ比較手段と、該第1音声データ比較手段による比較結果に応じて前記左右のスピーカからのステレオ再生又はモノラル再生を行わせる第1オーディオ制御手段とを備え、前記オーディオ機器は、前記テレビ受信機に少なくとも該テレビ受信機からの音声信号を受け取るHDMIケーブルを介して接続され、前記音声信号を復調する音声復調手段と、前記電子番組ガイド情報又は前記音声信号のヘッダ情報から得られる映像の音声のch数情報が2chである場合、前記音声復調手段によって復調された左右の音のデータを比較する第2音声データ比較手段と、該第2音声データ比較手段による比較結果に応じて前記左右の外部スピーカからのステレオ再生又はモノラル再生を行わせる第2オーディオ制御手段とを備え、音声再生指示に応じた前記第1音声データ比較手段又は前記第2音声データ比較手段による比較において左右の音のデータが同じである場合、前記第1オーディオ制御手段又は前記第2オーディオ制御手段により前記左右のスピーカ又は前記左右の外部スピーカによるモノラル再生が行われることを特徴とする。
本発明の映像音声再生システムは、少なくとも左右のスピーカ及びセンタスピーカを有するテレビ受信機と、該テレビ受信機に接続され、少なくとも左右の外部スピーカ及び外部センタスピーカを有するオーディオ機器とにおける映像音声再生システムであって、前記テレビ受信機は、選局されたデジタル放送の多重化信号を復元し、映像信号、音声信号、電子番組ガイド情報を有する付加情報のそれぞれに分離する多重化復元手段と、前記音声信号を復号化する音声復号手段と、前記電子番組ガイド情報又は前記音声信号のヘッダ情報から得られる映像の音声のch数情報が2chである場合、前記音声復号手段によって復号化された左右の音のデータを比較する第1音声データ比較手段と、該第1音声データ比較手段による比較結果に応じて前記左右のスピーカ及びセンタスピーカからのステレオ再生又はモノラル再生を行わせる第1オーディオ制御手段とを備え、前記オーディオ機器は、前記テレビ受信機に少なくとも該テレビ受信機からの音声信号を受け取るHDMIケーブルを介して接続され、前記音声信号を復調する音声復調手段と、前記電子番組ガイド情報又は前記音声信号のヘッダ情報から得られる映像の音声のch数情報が2chである場合、前記音声復調手段によって復調された左右の音のデータを比較する第2音声データ比較手段と、該第2音声データ比較手段による比較結果に応じて前記左右の外部スピーカ及び外部センタスピーカからのステレオ再生又はモノラル再生を行わせる第2オーディオ制御手段とを備え、音声再生指示に応じた前記第1音声データ比較手段又は前記第2音声データ比較手段による比較において左右の音のデータが同じである場合、前記第1オーディオ制御手段又は前記第2オーディオ制御手段により前記左右のスピーカ及びセンタスピーカ又は前記左右の外部スピーカ及び外部センタスピーカによるモノラル再生が行われることを特徴とする。
また、前記オーディオ機器は、光ケーブルを介して前記テレビ受信機に接続され、前記HDMIケーブル及び/又は前記光ケーブルを介して前記テレビ受信機からの音声信号が前記オーディオ機器に伝達されるようにすることができる。
本発明の映像音声再生方法は、少なくとも左右のスピーカを有するテレビ受信機における映像音声再生方法であって、多重化復元手段により、選局されたデジタル放送の多重化信号を復元し、映像信号、音声信号、電子番組ガイド情報を有する付加情報のそれぞれに分離する工程と、音声復号手段により前記音声信号を復号化する工程と、音声データ比較手段により、前記電子番組ガイド情報又は前記音声信号のヘッダ情報から得られる映像の音声のch数情報が2chである場合、前記音声復号手段によって復号化された左右の音のデータを比較する工程と、オーディオ制御手段により、該音声データ比較手段による比較結果に応じて前記左右のスピーカからのステレオ再生又はモノラル再生を行わせる工程とを有し、前記音声データ比較手段による比較において左右の音のデータが同じである場合、前記オーディオ制御手段により前記左右のスピーカによるモノラル再生が行われることを特徴とする。
本発明の映像音声再生方法は、少なくとも左右のスピーカ及びセンタスピーカを有するテレビ受信機における映像音声再生方法であって、多重化復元手段により、選局されたデジタル放送の多重化信号を復元し、映像信号、音声信号、電子番組ガイド情報を有する付加情報のそれぞれに分離する工程と、音声復号手段により前記音声信号を復号化する工程と、音声データ比較手段により、前記電子番組ガイド情報又は前記音声信号のヘッダ情報から得られる映像の音声のch数情報が2chである場合、前記音声復号手段によって復号化された左右の音のデータを比較する工程と、オーディオ制御手段により、該音声データ比較手段による比較結果に応じて前記左右のスピーカ及びセンタスピーカからのステレオ再生又はモノラル再生を行わせる工程とを有し、前記音声データ比較手段による比較において左右の音のデータが同じである場合、前記オーディオ制御手段により前記左右のスピーカ及びセンタスピーカによるモノラル再生が行われることを特徴とする。
本発明の映像音声再生方法は、少なくとも左右のスピーカを有するテレビ受信機と、該テレビ受信機に接続され、少なくとも左右の外部スピーカを有するオーディオ機器とにおける映像音声再生方法であって、前記テレビ受信機は、多重化復元手段により、選局されたデジタル放送の多重化信号を復元し、映像信号、音声信号、電子番組ガイド情報を有する付加情報のそれぞれに分離する工程と、音声復号手段により前記音声信号を復号化する工程と、第1音声データ比較手により、前記電子番組ガイド情報又は前記音声信号のヘッダ情報から得られる映像の音声のch数情報が2chである場合、前記音声復号手段によって復号化された左右の音のデータを比較する工程と、第1オーディオ制御手段により、前記第1音声データ比較手段による比較結果に応じて前記左右のスピーカからのステレオ再生又はモノラル再生を行わせる工程とを有し、前記オーディオ機器は、前記テレビ受信機に少なくとも該テレビ受信機からの音声信号を受け取るHDMIケーブルを介して接続され、音声復調手段により前記音声信号を復調する工程と、第2音声データ比較手段により、前記電子番組ガイド情報又は前記音声信号のヘッダ情報から得られる映像の音声のch数情報が2chである場合、前記音声復調手段によって復調された左右の音のデータを比較する工程と、第2オーディオ制御手段により、該第2音声データ比較手段による比較結果に応じて前記左右の外部スピーカからのステレオ再生又はモノラル再生を行わせる工程とを有し、音声再生指示に応じた前記第1音声データ比較手段又は前記第2音声データ比較手段による比較において左右の音のデータが同じである場合、前記第1オーディオ制御手段又は前記第2オーディオ制御手段により前記左右のスピーカ又は前記左右の外部スピーカによるモノラル再生が行われることを特徴とする。
本発明の映像音声再生方法は、少なくとも左右のスピーカ及びセンタスピーカを有するテレビ受信機と、該テレビ受信機に接続され、少なくとも左右の外部スピーカ及び外部センタスピーカを有するオーディオ機器とにおける映像音声再生方法であって、前記テレビ受信機は、多重化復元手段により、選局されたデジタル放送の多重化信号を復元し、映像信号、音声信号、電子番組ガイド情報を有する付加情報のそれぞれに分離する工程と、音声復号手段により前記音声信号を復号化する工程と、第1音声データ比較手段により、前記電子番組ガイド情報又は前記音声信号のヘッダ情報から得られる映像の音声のch数情報が2chである場合、前記音声復号手段によって復号化された左右の音のデータを比較する工程と、第1オーディオ制御手段により、該第1音声データ比較手段による比較結果に応じて前記左右のスピーカ及びセンタスピーカからのステレオ再生又はモノラル再生を行わせる工程とを有し、前記オーディオ機器は、前記テレビ受信機に少なくとも該テレビ受信機からの音声信号を受け取るHDMIケーブルを介して接続され、音声復調手段により前記音声信号を復調する工程と、第2音声データ比較手段により、前記電子番組ガイド情報又は前記音声信号のヘッダ情報から得られる映像の音声のch数情報が2chである場合、前記音声復調手段によって復調された左右の音のデータを比較する工程と、第2オーディオ制御手段により、前記第2音声データ比較手段による比較結果に応じて前記左右の外部スピーカ及び外部センタスピーカからのステレオ再生又はモノラル再生を行わせる工程とを有し、音声再生指示に応じた前記第1音声データ比較手段又は前記第2音声データ比較手段による比較において左右の音のデータが同じである場合、前記第1オーディオ制御手段又は前記第2オーディオ制御手段により前記左右のスピーカ及びセンタスピーカ又は前記左右の外部スピーカ及び外部センタスピーカによるモノラル再生が行われることを特徴とする。
本発明の映像音声再生装置、映像音声再生システム及び映像音声再生方法では、たとえば多重化復元手段により、選局されたデジタル放送の多重化信号が復元され、映像信号、音声信号、電子番組ガイド情報を有する付加情報のそれぞれに分離され、音声復号手段により音声信号が復号化され、音声データ比較手段による比較により、電子番組ガイド情報又は音声信号のヘッダ情報から得られる映像の音声のch数情報が2chである場合、音声復号手段によって復号化された左右の音のデータが比較され、オーディオ制御手段により、音声データ比較手段による比較により左右の音のデータが同じであるとき、左右のスピーカによるモノラル再生が行われる。
【発明の効果】
【0013】
本発明の映像音声再生装置、映像音声再生システム及び映像音声再生方法によれば、ch数情報が2chである場合、音声データ比較手段により音声復号手段によって復号化された左右の音のデータが比較され、オーディオ制御手段により、音声データ比較手段による比較により左右の音のデータが同じであるとき、左右のスピーカによるモノラル再生が行われるようにしたので、ch数情報がステレオでありながら、音データはLchとRchとで同じ音である放送が存在している場合であっても、モノラル再生に適した音場処理を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本実施形態では、多重化復元手段により、選局されたデジタル放送の多重化信号が復元され、映像信号、音声信号、電子番組ガイド情報を有する付加情報のそれぞれに分離され、音声復号手段により音声信号が復号化され、音声データ比較手段による比較により、電子番組ガイド情報又は音声信号のヘッダ情報から得られる映像の音声のch数情報が2chである場合、音声復号手段によって復号化された左右の音のデータが比較され、オーディオ制御手段により、音声データ比較手段による比較により左右の音のデータが同じであるとき、左右のスピーカによるモノラル再生が行われるようにした。
【0015】
このように、音声データ比較手段による比較により左右の音のデータが同じであるかどうかを比較することで、ch数情報がステレオでありながら、音データはLchとRchとで同じ音である放送が存在している場合であっても、その放送の存在を確認できるばかりか、モノラル再生に適した音場処理を行うことができる。
【0016】
また、モノラル再生では、左右の音のデータのうち、いずれか一方の音のデータを用いればよいため、通常のステレオ再生でのLch及びRchのデータ処理に比べて半分の処理で済ませることができる。
【実施例】
【0017】
以下、本発明の実施例の詳細について説明する。図1は、本発明の映像音声再生システムの一実施例を説明するための図である。
【0018】
同図に示す映像音声再生システムは、HDMI(High Definition Multimedia Interface)端子10を備えたテレビ受信機1と、HDMI端子14を備えたオーディオ機器2とをHDMIケーブル6と光ケーブル18とで接続し、AV信号や番組情報信号の授受を行い、映像や音声の再生を行うようにした構成となっている。
【0019】
なお、本発明の映像音声再生システムは、図2に示すように、HDMI端子11,12を備えたテレビ受信機1と、HDMI端子15,16を備えたレコーダ3,4とをHDMIケーブル7,8によって接続し、AV信号や番組情報信号の授受を行い、映像や音声の再生を行うような構成をとることも可能である。
【0020】
また、本発明の映像音声再生システムは、図3に示すように、HDMI端子10を備えたテレビ受信機1と、HDMI端子14を備えたオーディオ機器2とをHDMIケーブル6と光ケーブル18とで接続し、さらにオーディオ機器2のHDMI端子13とレコーダ5のHDMI端子17とをHDMIケーブル9で接続し、AV信号や番組情報信号の授受を行い、映像や音声の再生を行うような構成をとることも可能である。
【0021】
なお、上述した図1〜図3におけるテレビ受信機1は、放送番組を直接受信して再生することができるとともに、HDMIケーブル6〜9を介して外部機器から入力されたAV信号を基に番組を再生することができるものである。また、オーディオ機器2は、HDMIケーブル6〜9、光ケーブル18を介して入力された音声信号を基に音声を再生することができるものである。また、レコーダ3〜5は、放送番組のAV信号を直接受信して記録、再生することができるととともに、再生されたAV信号をHDMIケーブル6〜9を介して外部に出力することができるものである。また、図示はしていないがレコーダ3〜5は外部からのAV信号を入力して記録、再生することができるものである。
【0022】
上述した図1〜図3におけるHDMI端子10〜17は、ディスプレイ接続技術のDVI(Digital Visual Interface)端子をAV(オーディオ・ビジュアル)関連機器向けにアレンジして開発されたもので、次世代テレビ向けのインターフェース規格に基づいた接続端子である。HDMI端子では1本のケーブルで映像信号、音声信号、制御信号を合わせて送ることができ、制御信号は双方向にも伝送させることができるため、機器間をシンプルに接続でき、後述の1台のリモコン117で複数のAV機器(オーディオ・ビジュアル機器)を制御することができるようになる。
【0023】
図1〜図3におけるHDMIケーブル6〜9部分の詳細な接続関係を図4に示す。
【0024】
図4において、21は映像データと音声データの送り側であるHDMIソース、22は映像データと音声データの受け側のHDMIシンクを示している。たとえば図2でいえばレコーダ3とレコーダ4とがHDMIソース21に相当し、テレビ受信機1がHDMIシンク22に相当している。HDMIソース21にはHDMI送信機23が備わり、HDMIシンク22にはHDMI受信機24が備わっている。25は両端にHDMI端子26,27を備えたHDMIケーブルである。
【0025】
HDMI送信機23に入力された映像信号、音声信号及び制御状態信号がTMDSチャンネル28(TMDSチャンネル0〜2とTMDSクロックチャンネル)を通してHDMIシンク22にシリアル伝送される。HDMIシンク22ではTMDSクロックチャンネルを通して送られたクロック信号を基に、TMDSチャンネル28を通して送られた映像信号、音声信号、制御状態信号を再生する。なお、音声信号と制御状態信号は映像信号のブランキング期間を利用して伝送される。
【0026】
また、HDMIケーブル25にはCEC(Consumer Electronics Control)ライン29とDDC(Display Data Channel)ライン30も配置されている。CECライン29とDDCライン30は双方向ラインであり、これらの信号ラインを通じ機器間で制御信号のやり取りが行われる。
【0027】
たとえば、後述するように、テレビ受信機1やオーディオ機器2の音場モードを切り替えるため、テレビ受信機1、オーディオ機器2及びレコーダ3〜5の間で、番組ジャンル情報やチャンネル数(コンテンツに関する付加情報)に応じた制御信号がCECライン29を通してやり取りされる。また、たとえば、テレビ受信機1やレコーダ3〜5は、自己に直接的又は間接的に外部接続された機器の映像表示仕様や音声出力仕様などを、EDID(Extended Display Identification)−ROM31からDDCライン30を通して読み取り、接続されている機器の仕様にあった映像信号と音声信号とを送信するようになっている。
【0028】
図5は、図3の構成に対応させた場合の概略の制御ブロック図を示すものである。
【0029】
図5において、41〜43はホストCPUである。また、44はモニタマイコン、45、46はフロントマイコンである。47〜49はインターフェース回路である。また、50、51はHDMI受信用LSIである。また、52、53はHDMI送信用LSIである。インターフェース47,48,49間はCECラインで接続されている。HDMI受信用LSIはHDMI受信機24をLSI化したもの、HDMI送信用LSI52,53はHDMI送信機23をLSI化したものである。
【0030】
HDMI送信用LSI53には送信先としてHDMI受信用LSI50が接続されている。またHDMI送信用LSI52には送信先としてHDMI受信用LSI51が接続されている。またHDMI送信用LSI53は、HDMI受信用LSI51がHDMI送信用LSI52から受信したデータを受け取ることができるように、HDMI受信用LSI51に接続されている。
【0031】
ホストCPU41〜43は、モニタマイコン44、フロントマイコン45,46、インターフェース回路47〜49、CECラインを介して相互に通信することができる。また、ホストCPU41〜43は、HDMI送信用LSI52,53を制御し、TMDSチャンネルを介して映像信号、音声信号、制御状態信号を送信することができる。また、HDMI受信用LSI50,51を制御し、TMDSチャンネルを介して映像信号、音声信号、制御状態信号を受信することができる。
【0032】
HDMIケーブル6は、映像信号、音声信号、制御状態信号の伝送方向が一方向のみ可能なので、テレビ受信機1が放送局から受信した番組の音声をオーディオ機器2のスピーカで再生する場合には、テレビ受信機1からオーディオ機器2へ音声データを送る光ケーブル18が設けられる。54,55は光ケーブル用インターフェースである。
【0033】
たとえば、ユーザによって操作される後述のリモコン117からの指令により、テレビ受信機1がレコーダ5の映像信号、音声信号を受信して映像表示及び音声出力する場合には、テレビ受信機1のホストCPU41はレコーダ5のホストCPU43に対して映像信号と音声信号を送信するよう制御信号を送る。
【0034】
この制御信号はモニタマイコン44、インターフェース回路47、CECライン、インターフェース回路49、フロントマイコン46を介してホストCPU43に伝達される。ホストCPU41からの制御信号を受け取ったホストCPU43はHDMI送信用LSI52を制御してテレビ受信機1に向けて映像信号と音声信号を送信する。HDMI送信用LSI52から送信された映像信号と音声信号は一旦オーディオ機器2のHDMI受信用LSI51で受信される。このときホストCPU42は受信された信号が自己向けでないと判断し、再びHDMI送信用LSI53からテレビ受信機1に向けて映像信号と音声信号を送信する。HDMI送信用LSI53から送信された映像信号と音声信号はテレビ受信機1のHDMI受信用LSI50で受信され、自己向けに送信された信号と判断したら受信したデータを取り込む。
【0035】
テレビ受信機1は、このようにしてレコーダ5からの映像信号と音声信号を基に映像表示、音声出力を行うことができる。また、レコーダ5で再生された番組ジャンル情報やチャンネル数(コンテンツに関する付加情報)をレコーダ5のホストCPU43からテレビ受信機1のホストCPU41に、フロントマイコン46、インターフェース回路49、CECライン、インターフェース回路47、モニタマイコン44を介して送信する。
【0036】
テレビ受信機1は、上記番組ジャンル情報やチャンネル数(コンテンツに関する付加情報)に応じてスピーカ出力モードを番組に適した構成に制御する。別の手段として、レコーダ5から再生された番組ジャンル情報やチャンネル数(コンテンツに関する付加情報)そのものを送るのではなく、この情報をもとにスピーカ出力モードが番組に適したものになるような「番組情報に基づく制御情報」(ここでの番組情報に基づく制御情報とは、複数の音場モードの中で番組に対応した音場モードになるように制御するための情報である)を指定するコマンド等を送ってもよい。
【0037】
また、他の例として、たとえば、ユーザによって操作される後述のリモコン117からの指令により、レコーダ5の映像信号を基にテレビ受信機1で映像表示し、レコーダ5の音声信号を基にオーディオ機器2で音声出力する場合、ホストCPU41はレコーダ5のホストCPU43に対して、映像信号をテレビ受信機1に送信し音声信号をオーディオ機器2に送信するよう制御信号を送る。
【0038】
この制御信号はモニタマイコン44、インターフェース回路47、CECライン、インターフェース回路49、フロントマイコン46を介してホストCPU43に伝達される。ホストCPU41からの制御信号を受け取ったホストCPU43はHDMI送信用LSI52を制御してテレビ受信機1に向けて映像信号を送信し、オーディオ機器2に向けて音声信号を送信する。HDMI送信用LSI52から送信された映像信号と音声信号は一旦オーディオ機器2のHDMI受信用LSI51で受信される。
【0039】
このとき、ホストCPU42は受信された信号の内映像信号は自己向けでないと判断し、映像信号を再びHDMI送信用LSI53からテレビ受信機1のHDMI受信用LSI50に向けて映像信号を送信する。HDMI送信用LSI53から送信された映像信号はテレビ受信機1のHDMI受信用LSI50で受信される。そして、ホストCPU41は自己向けに送信された映像信号と判断し、受信したデータを取り込む。このようにしてテレビ受信機1は自己の映像表部に映像を表示する。
【0040】
一方、ホストCPU42は音声信号が自己向けであると判断するので自己向け音声データとして取り込み、オーディオ機器2は取り込んだ音声データを基に自己のスピーカから音声を出力する。また、レコーダ5で再生された番組ジャンル情報やチャンネル数(コンテンツに関する付加情報)をレコーダ5のホストCPU43からオーディオ機器2のホストCPU42に、フロントマイコン46、インターフェース回路49、CECライン、インターフェース回路48、フロントマイコン45を介して送信する。
【0041】
オーディオ機器2は、上記番組ジャンル情報やチャンネル数(コンテンツに関する付加情報)に応じてスピーカ出力モードを番組に適した構成に制御する。別の手段として、レコーダ5から再生された番組ジャンル情報やチャンネル数(コンテンツに関する付加情報)そのものを送るのではなく、この情報をもとにスピーカ出力モードが番組に適したものになるような番組情報に基づく制御情報を送ってもよい。
【0042】
このようにレコーダ5の映像信号、音声信号を基に、テレビ受信機1で映像表示し、オーディオ機器2で音声を出力することができる。また、ホストCPU43はHDMIケーブル9のCECラインを介して番組ジャンル情報やチャンネル数(コンテンツに関する付加情報)もしくは、この情報をもとにスピーカ出力モードが番組に適したものになるような番組情報に基づく制御情報を送る。これらの情報を受信して、オーディオ機器2はスピーカ出力モードを番組に適した構成に制御する。
【0043】
また、さらに他の例として、たとえば、テレビ受信機1のホストCPU41が、ユーザによって操作される後述のリモコン117からの指令により、テレビ受信機1が放送局からの放送番組を受信して映像をテレビ受信機1で表示し、音声をオーディオ機器2から出力する場合には、テレビ受信機1の通常の処理でテレビ受信機1の表示部に映像を表示し、音声はテレビ受信機に備わるスピーカからの出力を停止し、代わりに光ケーブル18を通して音声データをオーディオ機器2へ送る。
【0044】
また、ホストCPU41は番組ジャンル情報やチャンネル数(コンテンツに関する付加情報)をオーディオ機器2のホストCPU42に、モニタマイコン44、インターフェース回路47、CECライン、インターフェース回路48、フロントマイコン45を介して送信する。オーディオ機器2は、上記番組ジャンル情報やチャンネル数(コンテンツに関する付加情報)に応じてスピーカ出力モードを番組に適した構成に制御する。別の手段として、テレビ受信機1は番組ジャンル情報やチャンネル数(コンテンツに関する付加情報)そのものを送るのではなく、この情報をもとにスピーカ出力モードが番組に適したものになるような番組情報に基づく制御情報を送ってもよい。
【0045】
これにより、テレビ受信機1が受信した放送番組の映像をテレビ受信機1の後述の表示部109により表示し、放送番組内容に対応した音場モードでオーディオ機器2のスピーカから音声を出力することができるようになる。
【0046】
このように、HDMIケーブルと光ケーブルにより相互接続されたテレビ受信機1、オーディオ機器2、レコーダ5は、後述のリモコン117でテレビ受信機1に操作信号を送ることにより種々の再生モードを実現できるようになる。上記再生モードの例の他にも種々の再生モードが考えられ、この場合、種々の再生モードを実現するに当たり音声データを双方向に送受信することが必要な箇所には光ケーブルが追加的に備えられる。
【0047】
図6は、図3の構成における、テレビ受信機1、オーディオ機器2、レコーダ5の制御構成をさらに詳細に示した図である。
【0048】
図6に示すように、テレビ受信機1は、アンテナ104と、チューナ105と、多重化復元部106と、映像復号部107と、音声復号部120と、音声データ比較部120aコンテンツ情報復元部111と、表示部109と、オーディオ制御部121と、システムコントローラ115と、左右のフロントスピーカ129、130と、センタスピーカ131と、サブウーファ132と、リモコン受光部116と、リモコン117と、アンプ125〜128と、ボリューム124と、メモリ118と、操作部119と、映像信号処理部108、セレクタ112と、HDMI受信LSI110と、デジタルオーディオインターフェース変調部113と、発光素子114と、双方向インターフェース回路133と、EDID−ROM134とを具備している。
【0049】
チューナ105は、アンテナ104によって受信された放送信号から所望の周波数のチャンネルを選局し、復調処理を行う。なお、アンテナ104によって受信される放送信号は、地上デジタル放送、BSデジタル放送、110度CSデジタル放送等であり、チューナ105によって復調される信号は、コンテンツの映像信号と音声信号及び当該コンテンツに関する付加情報が時分割複合化された多重化信号として多重化復元部106に出力される。また、コンテンツとは、放送局からの放送信号によって供給される番組に限らず、インターネット等のネットワークを介して得られる番組を含むものとし、この場合には、ネットワークからコンテンツの映像信号と音声信号及び当該コンテンツに関する付加情報が時分割複合化された多重化信号が多重化復元部106に出力される。
【0050】
多重化復元部106は、チューナ105(もしくはネットワーク、記録媒体の再生装置)から入力された多重化信号を基に、視聴したい番組の映像信号、音声信号、付加情報を分離する。分離した映像信号は映像復号部107に出力され、分離した音声信号は音声復号部120に出力され、分離した付加情報はコンテンツ情報復元部111に出力される。なお、付加情報は、入力信号に多重されているジャンルコードや、電子番組ガイド情報であるEPG(Electronic Programming Guide)等の情報であり、コンテンツのジャンル(「映画」、「ドラマ」、「音楽」、「ドキュメンタリ」、「ニュース」等)が含まれているものとする。
【0051】
映像復号部107は、多重化復元部106から入力された映像信号を復号化し、復号化された映像信号は映像信号処理部108を介して表示部109に出力され映像表示される。映像信号処理部108は入力された映像信号が複数ある場合にいずれかを選択して出力するセレクタの役目や、入力された複数の映像信号を基に多画面表示できるよう映像合成したりする機能を有している。表示部109としては、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、CRT等の表示手段が用いられる。
【0052】
音声復号部120は、セレクタ112を介して多重化復元部106から入力された音声信号を復号化し、復号化された音声信号は、オーディオ制御部121によって加工された後、ボリューム124を介してアンプ125〜128で増幅され、左右のフロントスピーカ129、130と、センタスピーカ131と、サブウーファ132とから音声出力される。なお、図示はしていないが、他画面表示して複数人でそれぞれの画面を視聴する場合には、主画面の音声をスピーカから出力すると共に、副画面の音声を多重化復元部106から分離抽出して、ヘッドフォンやイヤフォン用として出力できるように構成することもできる。
【0053】
コンテンツ情報復元部111は、多重化復元部106から入力された付加情報を復号化すると共に、復号化された付加情報からジャンルを抽出し、抽出したジャンルがコンテンツ情報としてシステムコントローラ115に出力される。なお、同一のコンテンツに複数のジャンルが設定されている場合、すなわち付加情報として同一のコンテンツに複数のジャンルが含まれている場合には、抽出した複数のジャンルがシステムコントローラ115に出力される。
【0054】
音声データ比較部120aは、多重化復元部106によって復元されたEPG、あるいは音声データのヘッダ情報から得られる映像の音声のch数情報を元に、そのch数情報が2ch(ステレオ)である場合、LchとRchの音のデータが異なっているか同じであるかを比較する。ここで、LchとRchの音のデータが異なっている場合は、復元されたEPG、あるいは音声データのヘッダ情報から得られる映像の音声のch数情報と音のデータとが適合しているため、オーディオ制御部121に適合していることを示す比較結果を出力する。
【0055】
これに対し、LchとRchの音のデータが同じである場合は、復元されたEPG、あるいは音声データのヘッダ情報から得られる映像の音声のch数情報と音のデータとが適合しないことになる。この場合は、そのch数情報が2ch(ステレオ)であるにもかかわらず、音声データがモノラルであることから、オーディオ制御部121に対し適合していないことを示す比較結果を出力する。
【0056】
オーディオ制御部121は、音声復号部120によって復号化された音声信号に加工を施す音質調整手段であり、チャンネル数変換処理部191と、音場変更処理部192と、強調処理部193と、イコライザ処理部194とからなる。
【0057】
チャンネル数変換処理部191は、音声復号部120によって復号化された音声信号の入力チャンネル数を変換する機能を有し、チャンネル数変換処理として、たとえば、5.1chの音声信号を3.1ch又は1chに、2chの音声信号を1chに、3.1chの音声信号を1chにそれぞれ変換するダウンミックス処理、5.1chの音声信号を3.1ch又は2chに変換するバーチャルサラウンド処理、2chの音声信号を3.1ch又は5.1chに変換するマトリクスデコード処理、1chの音声信号を2chに変換するステレオ変換処理が行われる。
【0058】
また、チャンネル数変換処理部191は、音声データ比較部120aからのch数情報が2ch(ステレオ)であるにもかかわらず、音声データがモノラルであるとした比較結果を受け取ると、2chの音声信号を1chの音声信号に変換するモノラル変換処理を行う。なお、モノラル変換処理による音声再生の詳細については後述する。
【0059】
音場変更処理部192は、音場、すなわちリスニング環境を変更する機能を有し、たとえば、後方にスピーカが存在しないにもかかわらず、あたかも後方に音源があるかのように感じるバーチャルサラウンド処理、仮想的なスピーカ位置をスピーカの外側に移動させるスピーカ位置変更処理などを行う。
【0060】
チャンネル数変換処理部191と音場変更処理部192とによる処理はバーチャルサラウンドやプロロジック2(登録商法)などの各音場モードを実現する処理である。
【0061】
強調処理部193は、センタスピーカ131からの音声出力を他のスピーカからの音声出力よりも強調する機能を有し、たとえば、センタスピーカ131から出力される音声信号のみを増幅するセンタ強調処理、センタスピーカ131から出力される音声信号を増幅すると共に、他のスピーカから出力される音声信号を減幅するバランス調整処理が行われる。このセンタスピーカ131からの音声出力を他のスピーカから音声出力よりも強調する音場モードを「声強調モード」ということにする。
【0062】
イコライザ処理部194は、周波数帯域毎に、ゲインを増減して音質をコントロールする機能を有し、フロントスピーカ129、130の指向性による周波数特性を補正する指向性補正処理を行うと共に、低音を増幅する低音増強処理を行う。
【0063】
ボリューム124は、システムコントローラ115の指示にしたがって各スピーカの音圧(音量)を制御する。リモコン受光部116は、リモコン117からの操作信号(赤外線)を受信し、受信した操作信号を電気信号に変換してシステムコントローラ115に出力する。
【0064】
メモリ118は、コンテンツ情報復元部111によって抽出されたコンテンツ情報が記憶されると共に、コンテンツのジャンル及びチャンネル数に応じた音場モードが定義されている音場モードテーブルが記憶されている。
【0065】
HDMI受信用LSI110は、HDMIケーブル6を介して受信した信号から映像信号と映像信号を分離再生し、映像信号を映像信号処理部108へ出力し、音声信号をセレクタ112へ出力する。
【0066】
映像信号処理部108は、システムコントローラ115からの指示により映像復号部107からの映像信号、又はHDMI受信用LSI110からの映像信号のいずれか一方を選択して表示部109へ出力する。また、映像信号処理部108は、システムコントローラ115からのたとえば2画面表示の指示があると、映像復号部107からの映像信号とHDMI受信用LSI110からの映像信号とを表示部109へ出力する。なお、システムコントローラ115からの映像信号処理部108へのたとえば2画面表示の指示は、リモコン117からの2画面表示の操作指示を受けて実行されるものである。
【0067】
また、ここでは、映像信号処理部108に、映像復号部107からの映像信号とHDMI受信用LSI110からの映像信号との2系統の映像信号が取り込まれている場合で示しているが、3系統以上の映像信号が取り込まれるようにしてもよいことは勿論である。ここで、映像信号処理部108に3系統以上の映像信号が取り込まれるいるとき、リモコン117からの3画面以上のいわゆるマルチ画面表示の操作指示があると、システムコントローラ115からの指示で映像信号処理部108がその3系統以上の映像信号を表示部109へ出力することになる。
【0068】
このような2画面表示又は3画面以上のいわゆるマルチ画面表示は、たとえばメモリ118にこれらの2画面表示又はマルチ画面表示を行わせるためのプログラムを記憶させておき、リモコン117からの操作指示に応じて、これらの2画面表示又はマルチ画面表示が選択されるようにすればよい。
【0069】
また、セレクタ112は、システムコントローラ115からの指示により多重化復元部106からの音声信号、又はHDMI受信用LSI110からの音声信号のいずれか一方を選択して音声復号部120とデジタルオーディオインターフェース変調部113へ出力する。
【0070】
デジタルオーディオインターフェース変調部113は、セレクタ112から入力した音声データを光ケーブル伝送用信号に変調して発光素子114に出力する。発光素子114はデジタルオーディオインターフェース変調部113からの信号に応じて発光し、この光は光ケーブル18によりオーディオ機器2に向けて伝送される。
【0071】
また、双方向インターフェース回路133がシステムコントローラ115とHDMIケーブル6のCECラインとの間に備わり、送受信される信号の双方向バッファ回路を構成する。
【0072】
EDID−ROM134には、テレビ受信機1の映像表示仕様や音声出力仕様が記憶されており、HDMIケーブル6、9のDDCラインを介してオーディオ機器2やレコーダ5にこれらの映像表示仕様又は音声出力仕様情報を伝達する。図示はしていないが、HDMI端子にはホットプラグ検出端子が備わっているので、HDMI端子が接続されたときにホットプラグ検出機能を使用してこれらの映像表示仕様又は音声出力仕様情報がオーディオ機器2あるいはレコーダ5に伝達される。
【0073】
また、オーディオ機器2は、システムコントローラ156と、セレクタ142と、音声復調部143と、音声データ比較部143aと、オーディオ制御部144と、ボリューム147と、アンプ148〜151と、左右のフロントスピーカ152、153と、センタスピーカ154と、サブウーファ155と、HDMI受信用LSI150と、HDMI送信用LSI160と、受光素子140と、デジタルオーディオインターフェース復調部141と、双方向インターフェース回路157と、EDID−ROM158とを具備している。
【0074】
光ケーブル18を介して発光素子114からの音声信号がオーディオ機器2の受光素子140に入力されると、受光素子140は光信号を電気信号に変換して、デジタルオーディオインターフェース復調部141に出力する。デジタルオーディオインターフェース復調部141は光伝送用に変調された信号を復調し、該復調された信号はセレクタ142を介して音声復調部143に入力されて音声信号として復調される。復調された音声信号はオーディオ制御部144に入力される。
【0075】
音声データ比較部143aは、上述した音声データ比較部120aと同様に、多重化復元部106によって復元されたEPG、あるいは音声データのヘッダ情報から得られる映像の音声のch数情報を元に、そのch数情報が2ch(ステレオ)である場合、LchとRchの音のデータが異なっているか同じであるかを比較する。ここで、LchとRchの音のデータが異なっている場合は、復元されたEPG、あるいは音声データのヘッダ情報から得られる映像の音声のch数情報と音のデータとが適合しているため、オーディオ制御部141に適合していることを示す比較結果を出力する。
【0076】
これに対し、LchとRchの音のデータが同じである場合は、復元されたEPG、あるいは音声データのヘッダ情報から得られる映像の音声のch数情報と音のデータとが適合しないことになる。この場合は、そのch数情報が2ch(ステレオ)であるにもかかわらず、音声データがモノラルであることから、オーディオ制御部141に対し適合していないことを示す比較結果を出力する。
【0077】
オーディオ制御部144に入力された音声信号はオーディオ制御部144によって加工された後、ボリューム147を介してアンプ148〜151で増幅され、左右のフロントスピーカ152、153と、センタスピーカ154と、サブウーファ155とから音声出力される。ボリューム147はシステムコントローラ156の指示にしたがって各スピーカの音圧を制御する。
【0078】
オーディオ制御部144は、音声復調部143によって復調された音声信号に加工を施すものであり、チャンネル数変換処理部181と、音場変更処理部182と、強調処理部183と、イコライザ処理部184とからなる。
【0079】
チャンネル数変換処理部181は、音声復調部143によって復調された音声信号のチャンネル数を変換する機能を有し、チャンネル数変換処理として、たとえば、5.1chの音声信号を3.1ch又は1chに、2chの音声信号を1chに、3.1chの音声信号を1chにそれぞれ変換するダウンミックス処理、5.1chの音声信号を3.1ch又は2chに変換するバーチャルサラウンド処理、2chの音声信号を3.1ch又は5.1chに変換するマトリクスデコード処理、1chの音声信号を2chに変換するステレオ変換処理を行う。
【0080】
また、チャンネル数変換処理部181は、上述したチャンネル数変換処理部191と同様に、音声データ比較部143aからのch数情報が2ch(ステレオ)であるにもかかわらず、音声データがモノラルであるとした比較結果を受け取ると、2chの音声信号を1chの音声信号に変換するモノラル変換処理を行う。
【0081】
音場変更処理部182は、音場、すなわちリスニング環境を変更する機能を有し、たとえば、後方にスピーカが存在しないにもかかわらず、あたかも後方に音源があるかのように感じるバーチャルサラウンド処理、仮想的なスピーカ位置をスピーカの外側に移動させるスピーカ位置変更処理などを行う。
【0082】
また、音場変更処理部182は、上述した音場変更処理部192と同様に、たとえばリモコン117からの2画面表示の操作指示と、いずれか一方の画面の映像に対する音声出力指示とに基づいたシステムコントローラ156から指示により、いずれか一方の画面の映像に対する音場変更を行う。この音場変更は、上述したように、バーチャルサラウンド処理等とは異なり、たとえば画面の中央にて2画面の映像を視聴しているとき、いずれか一方の映像内での人物が発する音声の位置、あるいはその映像内で発生される音等(車等の音や他の物音等)の位置と、たとえば左右のフロントスピーカ152、153からの音の位置とが合うようにするものである。
【0083】
チャンネル数変換処理部181と音場変更処理部182による処理は、前述のチャンネル数変換処理部191、音場変更処理部192と同様に各音場モードを実現するものである。
【0084】
強調処理部183による処理は、強調処理部193と同様に「声強調モード」を実現するものである。
【0085】
イコライザ処理部184は、イコライザ処理部194と同様に、周波数帯域毎に、ゲインを増減して音質をコントロールする機能を有し、フロントスピーカ152、153の指向性による周波数特性を補正する指向性補正処理を行うと共に、低音を増幅する低音増強処理を行う。
【0086】
また、双方向インターフェース回路157がシステムコントローラ156とHDMIケーブル6、9のCECラインとの間に備わり、送受信される信号の双方向バッファ回路を構成する。
【0087】
また、EDID−ROM158には、オーディオ機器2の音声出力仕様が記憶されており、HDMIケーブル6、9のDDCラインを介してテレビ受信機1やレコーダ5にこの音声出力仕様情報を伝達する。図示はしていないが、HDMI端子にはホットプラグ検出端子が備わっているので、HDMI端子が接続されたときにホットプラグ検出機能を使用してこれらの映像表示仕様や音声出力仕様情報がテレビ受信機1あるいはレコーダ5に伝達される。
【0088】
HDMI受信用LSI159は、HDMIケーブルを介して受信したレコーダ5からの映像信号と音声信号を分離再生し、映像信号をHDMI送信用LSI160へ出力し、音声信号をHDMI送信用LSI160とセレクタ142へ出力する。
【0089】
また、HDMI送信用LSI160はHDMI受信用LSI159から入力した映像信号と音声信号をHDMIケーブル6のTMDSチャンネル167を介してテレビ受信機1のHDMI受信用LSI110に出力する。HDMI送信用LSI160からHDMI受信用LSI110に出力される信号は、図4に示したようにHDMI規格に基づいた信号(TMDSリンクといわれる映像、音声、クロック信号)とされて送信される。
【0090】
セレクタ142はシステムコントローラ156からの指示によりデジタルオーディオインターフェース復調部141からの音声信号、又はHDMI受信用LSI159からの音声信号のいずれか一方を選択して音声複合部143へ出力する。
【0091】
また、レコーダ5は、システムコントローラ172と、HDMI送信用LSI171を具備している。HDMI送信用LSI171はシステムコントローラ172の指示に従い、レコーダ5内部の記憶手段に記憶した映像データ、HDMI送信用LSI171からオーディオ機器2のHDMI受信用LSI159に向けて映像信号と音声データを送信する。
【0092】
また、システムコントローラ172は、図示されていないホットプラグ検出機能を使用して、テレビ受信機1のEDIR−ROMに記憶された映像表示仕様、音声出力仕様、あるいはオーディオ機器2のEDIR−ROMに記憶された音声出力仕様のデータをDDCライン166を通して読み取ることができる。
【0093】
また、システムコントローラ172はCECライン165を通してテレビ受信機1又はオーディオ機器2のシステムコントローラ115、156と制御信号の授受ができるようになっている。図示していないがレコーダ内部では、CECラインには双方向バッファ、DDCラインにはEDIDーROMがテレビ受信機1の双方向バッファ133やEDIDーROM134と同様の構成で接続されている。
【0094】
次に、ユーザによって操作されるリモコン117からの指令により、テレビ受信機1が放送局からの放送番組を受信してテレビ受信機1の表示部109で映像表示し、オーディオ機器2のスピーカ152〜155から音声出力する場合の、映像信号、音声信号、及び制御信号の流れを、図7に従って説明する。なお、図7は図6に示した構成と同じである。
【0095】
オーディオ機器2の音声出力仕様は、テレビ受信機1がオーディオ機器2にHDMIケーブル6を介して接続された際、システムコントローラ115によりEDID−ROM158の音声出力仕様データが読み取られて、予めメモリ118に記憶されている。
【0096】
まず、テレビ受信機1はアンテナ104からの放送番組を受信できる状態にあるとする。ユーザがリモコン117を操作して、テレビ受信機1が放送局からの放送番組を受信しその映像をテレビ受信機1の表示部109で表示し、音声をオーディオ機器2のスピーカ152〜155から出力するように切り替えるよう指示すると、リモコン117からの指令を受け取ったシステムコントローラ115は、映像復号部107の信号を選択するように映像信号処理部108を切り替える。また、多重化復元部106からの信号を選択するようにセレクタ112を切り替える。また、ボリューム124のゲインを0として音声出力がスピーカ129〜132から出力されないように処理する。なお、このときオーディオ制御部121は動作を停止するとよい。
【0097】
また、システムコントローラ115は、CECラインを通してシステムコントローラ156に音声をオーディオ機器2のスピーカ152〜155から出力するよう指示する。この指令を受け取ったシステムコントローラ156はセレクタ142をデジタルオーディオインターフェース復調部141の信号を選択するように切り替え、また、システムコントローラ115からCECライン169を通して送られてくる放送番組のジャンルと入力チャンネル数に応じて、最適な音場モードになるようにオーディオ制御部144の処理構成を切り替える。
【0098】
したがって、映像復号部107で復号された映像信号は映像信号処理部108により選択されて表示部109に送られ、これにより表示部109は放送番組の映像を表示する。この映像信号は図7の実線(イ)で示した信号の流れで示される。
【0099】
また、コンテンツ情報復元部111で抽出されたジャンルがシステムコントローラ115に出力される。コンテンツ情報復元部111は、多重化復元部106から入力された付加情報を復号化すると共に、復号化された付加情報からジャンルを抽出してシステムコントローラ115に出力される。また、多重化復元部106からの音声信号はセレクタ112により選択されて音声復号部120とデジタルオーディオインターフェース変調部113に出力される。
【0100】
そして音声復号部120によって音声信号の入力チャンネル数が復号化される。システムコントローラ115は、放送番組のジャンルをコンテンツ情報復元部111から読み取り、また、チャンネル数を音声復号部120から読み取る。システムコントローラ115は、読み取った放送番組のジャンルと入力チャンネル数に応じた信号をオーディオ機器2のシステムコントローラ156に送る。この指令は図7の一点鎖線(ロ)で示した信号の流れで示される。
【0101】
この放送番組のジャンルと入力チャンネル数に応じた信号を受けたシステムコントローラ156は、オーディオ制御部144に対して、放送番組のジャンルと入力チャンネル数に最適な音場モードを実現するように、オーディオ機器2の出力チャンネル数と音場モードの変更処理を行う。
【0102】
セレクタ112から出力された音声信号はデジタルオーディオインターフェース変調部113にも出力されているので、この音声信号は、デジタルオーディオインターフェース変調部113、発光素子114、光ケーブル18、受光素子140、デジタルオーディオインターフェース復調部141に伝送される。セレクタ142はデジタルオーディオインターフェース復調部141からの信号を選択し音声復調部143に送る。
【0103】
オーディオ制御部144は既に放送番組のジャンルと入力チャンネル数に最適な音場モードを実現する処理構成に切り替えられているので、オーディオ制御部144により加工が施された音声信号を基にスピーカ152〜155から出力される。この音声信号は図7の点線(ハ)で示した信号の流れで示される。スピーカ152〜155から出力される音声は、放送番組のジャンルと入力チャンネル数に応じた最適な音場モードを実現する。
【0104】
次に、ユーザによって操作されるリモコン117からの指令により、レコーダ5の録画番組の映像信号を基にテレビ受信機1で映像表示し、レコーダ5の録画番組の音声信号を基にオーディオ機器2で音声出力する場合の、映像信号、音声信号、及び制御信号の流れを、図8に従って説明する。なお、図8は図6に示した構成と同じである。
【0105】
オーディオ機器2の音声出力仕様は、レコーダ5がオーディオ機器2にHDMIケーブル9を介して接続された際、システムコントローラ172によりEDID−ROM158の音声出力仕様データが読み取られて、予めシステムコントローラ172の記憶手段に記憶されている。
【0106】
まず、レコーダ5は放送番組を録画しているとする。このとき、録画情報として放送番組のジャンル情報も記録されている。ユーザがリモコン117を操作して、レコーダ5の映像信号を基にテレビ受信機1で映像表示し、レコーダ5の音声信号を基にオーディオ機器2で音声出力するように切り替えるようシステムコントローラ115に指示すると、リモコン117からの指令を受け取ったシステムコントローラ115は、HDMI受信機110の映像信号を選択するように映像信号処理部108を切り替える。また、ボリューム124のゲインを0として音声出力がスピーカ129〜132から出力されないように処理する。
【0107】
なお、このときテレビ受信機1の放送受信部(チューナ105と、多重化復元部106と、映像復号部107、コンテンツ情報復元部111、)、音声処理部(音声復号部120、オーディオ制御部121、デジタルオーディオインターフェース変調部113、発光素子114)は動作を停止するとよい。
【0108】
また、システムコントローラ115は、HDMIケーブル6のCECライン169を通してシステムコントローラ156にレコーダ5からの音声信号をオーディオ機器2のスピーカ152〜155で再生するよう指示する。この指令を受け取ったシステムコントローラ156はHDMI受信機159の音声信号を選択するようにセレクタ142を切り替える。また、レコーダ5からHDMIケーブル9のCECライン165を通して送られてくる放送番組のジャンルと入力チャンネル数に応じて、最適な音場モードになるようにオーディオ制御部144の処理構成を切り替える。
【0109】
したがって、レコーダ5のHDMI送信用LSI171、オーディオ機器2のHDMI受信用LSI159、HDMI送信用LSI160、テレビ受信機1のHDMI受信用LSI110を介して送られた映像信号は映像信号処理部108により選択されて表示部109に送られ、これにより表示部109は放送番組の映像を表示する。この映像信号の流れは図8の実線(ニ)で示される。
【0110】
また、システムコントローラ172で抽出されたジャンルとチャンネル数の情報がオーディオ機器2のシステムコントローラ156に出力される。この制御信号の流れは図8の一点鎖線(ホ)で示される。この放送番組のジャンルと入力チャンネル数に応じた信号を受けたシステムコントローラ156は、オーディオ機器2の出力チャンネル数と音場モードの変更処理を行い、録画番組のジャンルと入力チャンネル数に最適な音場モードを実現するように処理構成を切り替える。
【0111】
レコーダ5のHDMI送信用LSI171、オーディオ機器2のHDMI受信用LSI159を介してセレクタ142に入力された音声信号は、セレクタ142で選択されて音声復調部143に送られる。オーディオ制御部144は既に放送番組のジャンルと入力チャンネル数に最適な音場モードを実現する処理構成に切り替えられているので、オーディオ制御部144により加工が施された音声信号を基にスピーカ152〜155から出力される。この音声信号の流れは図8の点線(ヘ)で示される。スピーカ152〜155から出力される音声は、録画番組のジャンルと入力チャンネル数に応じた最適な音場モードを実現する。
【0112】
次に、上述した音声データ比較部120aによる比較結果に応じた音声再生処理について、図9及び図10を用いて説明する。なお、以下に説明する音声再生処理は、テレビ受信機1側の左右のフロントスピーカ129、130、又はオーディオ機器2側の左右のフロントスピーカ152、153のいずれかで実施されるものであるが、両者の処理はほぼ同じであるため、テレビ受信機1側の左右のフロントスピーカ129、130による処理を代表させるものとする。
【0113】
まず、上述した音声データ比較部120aにより、多重化復元部106によって復元されたEPG、あるいは音声データのヘッダ情報から得られる映像の音声のch数情報を元に、そのch数情報が2ch(ステレオ)である場合、LchとRchの音のデータが異なっているか同じであるかの比較が行われる。
【0114】
ここで、LchとRchの音のデータが異なっている場合は、復元されたEPG、あるいは音声データのヘッダ情報から得られる映像の音声のch数情報と音のデータとが適合しているため、オーディオ制御部121に適合していることを示す比較結果が出力される。この場合は、テレビ受信機1側の左右のフロントスピーカ129、130からLch及びRchの音声信号が再生される。
【0115】
この場合、たとえば上述したチャンネル数変換処理部191による2chの音声信号を3.1ch又は5.1chに変換するマトリクスデコード処理が指示されているとき、そのマトリクスデコード処理に応じた音場処理等も行われる。
【0116】
これに対し、LchとRchの音のデータが同じである場合は、復元されたEPG、あるいは音声データのヘッダ情報から得られる映像の音声のch数情報と音のデータとが適合していないため、オーディオ制御部121に適合していないことを示す比較結果が出力される。この場合は、上述したチャンネル数変換処理部191により、2chの音声信号が1chの音声信号に変換される。
【0117】
この場合、たとえば上述したチャンネル数変換処理部191による2chの音声信号を3.1ch又は5.1chに変換するマトリクスデコード処理が指示されているとき、そのマトリクスデコード処理に応じた音場処理等が行われない。
【0118】
またこの場合、Lch又はRchのいずれか一方の音が選択されることになるが、たとえばRchの音が選択された場合、図9に示すように、そのRchの音の成分をXbとすると、テレビ受信機1側の左右のフロントスピーカ129、130からそのRchの音の成分Xbが再生されることになる。
【0119】
これに対し、Lchの音が選択された場合、図10に示すように、そのLchの音の成分をXaとすると、テレビ受信機1側の左右のフロントスピーカ129、130からそのLchの音の成分Xaが再生されることになる。
【0120】
このように、復元されたEPG、あるいは音声データのヘッダ情報から得られる映像の音声のch数情報と音のデータとが適合していない場合、Lch又はRchのいずれか一方の音によるモノラル再生が行われるようにすることで、たとえば上述したチャンネル数変換処理部181による2chの音声信号を3.1ch又は5.1chに変換するマトリクスデコード処理が指示されているとき、そのマトリクスデコード処理に応じた音場処理等が行われないようにすることができる。
【0121】
次に、上述した音声データ比較部120aによる比較結果に応じた他の音声再生処理について、図11及び図12を用いて説明する。図11及び図12は、上述した左右のフロントスピーカ129、130とセンタスピーカ131とによって音声再生処理が行われる場合を示している。
【0122】
まず、上記同様に、上述した音声データ比較部120aにより、多重化復元部106によって復元されたEPG、あるいは音声データのヘッダ情報から得られる映像の音声のch数情報を元に、そのch数情報が2ch(ステレオ)である場合、LchとRchの音のデータが異なっているか同じであるかの比較が行われる。
【0123】
ここで、LchとRchの音のデータが異なっている場合は、復元されたEPG、あるいは音声データのヘッダ情報から得られる映像の音声のch数情報と音のデータとが適合しているため、オーディオ制御部121に適合していることを示す比較結果が出力される。この場合は、テレビ受信機1側の左右のフロントスピーカ129、130及びセンタスピーカ131からLch及びRchの音声信号が再生される。
【0124】
これに対し、LchとRchの音のデータが同じである場合は、復元されたEPG、あるいは音声データのヘッダ情報から得られる映像の音声のch数情報と音のデータとが適合していないため、オーディオ制御部121に適合していないことを示す比較結果が出力される。この場合は、上述したチャンネル数変換処理部191により、2chの音声信号が1chの音声信号に変換される。
【0125】
この場合、Lch又はRchのいずれか一方の音が選択されることになるが、たとえばRchの音が選択された場合、図11に示すように、そのRchの音の成分をXbとすると、テレビ受信機1側の左右のフロントスピーカ129、130及びセンタスピーカ131からそのRchの音の成分Xbが再生されることになる。
【0126】
これに対し、Lchの音が選択された場合、図12に示すように、そのLchの音の成分をXaとすると、テレビ受信機1側の左右のフロントスピーカ129、130及びセンタスピーカ131からそのLchの音の成分Xaが再生されることになる。
【0127】
この場合、上記同様に、たとえば上述したチャンネル数変換処理部191による2chの音声信号を3.1ch又は5.1chに変換するマトリクスデコード処理が指示されているとき、そのマトリクスデコード処理に応じた音場処理等が行われないようにすることができるとともに、センタスピーカ131からRchの音の成分Xb又はLchの音の成分Xaが再生されることで、音像位置がより明確となりモノラル再生での音がより聴き取り易くなる。
【0128】
このように、本実施例では、テレビ受信機1側で、多重化復元手段としての多重化復元部106により、選局されたデジタル放送の多重化信号を復元し、映像信号、音声信号、電子番組ガイド情報を有する付加情報のそれぞれに分離し、音声復号手段としての音声復号部120により音声信号を復号化し、第1音声データ比較手段としての音声データ比較部120aにより、電子番組ガイド情報又は音声信号のヘッダ情報から得られる映像の音声のch数情報が2chである場合、音声復号部120によって復号化された左右の音のデータを比較し、左右の音のデータが同じであるとき、第1オーディオ制御手段としてのオーディオ制御部121により、たとえば左右のフロントスピーカ129,130からのモノラル再生が行われるようにした。
【0129】
また、オーディオ機器2側では、音声復調手段としての音声復調部143により音声信号を復調し、第2音声データ比較手段としての音声データ比較部143aにより、電子番組ガイド情報又は音声信号のヘッダ情報から得られる映像の音声のch数情報が2chである場合、音声復調部143によって復調された左右の音のデータを比較し、左右の音のデータが同じであるとき、第2オーディオ制御手段としてのオーディオ制御部144により、左右の外部スピーカとしてのフロントスピーカ152,153によるモノラル再生が行われるようにした。
【0130】
このように、音声データ比較部120a又は143aによる比較により左右の音のデータが同じであるかどうかを比較することで、ch数情報がステレオでありながら、音データはLchとRchとで同じ音である放送が存在している場合であっても、その放送の存在を確認できるばかりか、モノラル再生に適した音場処理を行うことができる。
【0131】
この場合、音声データ比較部120a又は143aによる比較により、ch数情報がステレオでありながら、音データがLchとRchとで同じ音であるとき、表示部109に対してモノラル音声であることをOSD表示させるようにしてもよい。このようなOSD表示させることで、視聴者に対し現在視聴している映像の音声がモノラルであることを気づかせることができるばかりか、音声処理回路が故障したというような不安感を与えることもなくなる。
【0132】
また、モノラル再生では、左右の音のデータのうち、いずれか一方の音のデータを用いればよいため、通常のステレオ再生でのLch及びRchのデータ処理に比べて半分の処理で済ませることができる。
【0133】
なお、本実施例では、たとえばテレビ受信機1にたとえばHDMIケーブル6を介してオーディオ機器2を接続するようにしたシステムにおける音声再生処理について説明したが、この例に限らず、テレビ受信機1単独での音声再生処理を行うことも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0134】
テレビ受信機に限らず、映像を表示する他のモニタ装置にも適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0135】
【図1】本発明の映像音声再生システムの一実施例を説明するための図である。
【図2】本発明の映像音声再生システムの他の例を説明するための図である。
【図3】本発明の映像音声再生システムの他の例を説明するための図である。
【図4】図1〜図3におけるHDMIケーブル部分の詳細な接続関係を説明するための図である。
【図5】図3の構成に対応させた場合の概略の制御ブロック図を示すものである。
【図6】図3の構成における、テレビ受信機、オーディオ機器、レコーダの制御構成をさらに詳細に示した図である。
【図7】図6の構成における、映像信号、音声信号、及び制御信号の流れを説明するための図である。
【図8】図6の構成における、映像信号、音声信号、及び制御信号の流れを説明するための図である。
【図9】図6の音声データ比較部による比較結果に応じた音声再生処理について説明するための図である。
【図10】図6の音声データ比較部による比較結果に応じた音声再生処理について説明するための図である。
【図11】図6の音声データ比較部による比較結果に応じた他の音声再生処理について説明するための図である。
【図12】図6の音声データ比較部による比較結果に応じた他の音声再生処理について説明するための図である。
【符号の説明】
【0136】
1 テレビ受信機
2 オーディオ機器
3〜5 レコーダ
6〜9、25 HDMIケーブル
18 光ケーブル
21 HDMIソース
22 HDMIシンク
23 HDMI送信機
24 HDMI受信機
28 TMDSチャンネル
29,165,169 CECライン
30,166,170 DDCライン
31,134,158 EDID−ROM
41〜43 ホストCPU
44 モニタマイコン
45,46 フロントマイコン
47〜49,54,55 インターフェース回路
50,51,110,159 HDMI受信用LSI
52,53,160,171 HDMI送信用LSI
104 アンテナ
105 チューナ
106 多重化復元部
107 映像復号部
108 映像信号処理部
112,142 セレクタ
109 表示部
111 コンテンツ情報復元部
113 デジタルオーディオインターフェース変調部
114 発光素子
115,156,172 システムコントローラ
116 リモコン受光部
117 リモコン
118 メモリ
119 操作部
120 音声復号部(音声復号手段)
120a 音声データ比較部(音声データ比較手段、第1音声データ比較手段)
143a 音声データ比較部(第2音声データ比較手段)
121 オーディオ制御部(オーディオ制御手段、第1オーディオ制御手段)
144 オーディオ制御部(第2オーディオ制御手段)
124,147 ボリューム
125〜128,148〜151 アンプ
129,130 フロントスピーカ(スピーカ)
152,153 フロントスピーカ(外部スピーカ)
131,154 センタスピーカ
132,155 サブウーファ
133,157 双方向インターフェース回路
140 受光素子
141 デジタルオーディオインターフェース復調部
143 音声復調部(音声復調手段)
161,167 TMDSチャンネル
181 チャンネル数変換処理部
182 音場変更処理部
183 強調処理部
184 イコライザ処理部
191 チャンネル数変換処理部
192 音場変更処理部
193 強調処理部
194 イコライザ処理部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも左右のスピーカを有するテレビ受信機における映像音声再生装置であって、
選局されたデジタル放送の多重化信号を復元し、映像信号、音声信号、電子番組ガイド情報を有する付加情報のそれぞれに分離する多重化復元手段と、
前記音声信号を復号化する音声復号手段と、
前記電子番組ガイド情報又は前記音声信号のヘッダ情報から得られる映像の音声のch数情報が2chである場合、前記音声復号手段によって復号化された左右の音のデータを比較する音声データ比較手段と、
該音声データ比較手段による比較結果に応じて前記左右のスピーカからのステレオ再生又はモノラル再生を行わせるオーディオ制御手段とを備え、
前記音声データ比較手段による比較において左右の音のデータが同じである場合、前記オーディオ制御手段により前記左右のスピーカによるモノラル再生が行われる
ことを特徴とする映像音声再生装置。
【請求項2】
少なくとも左右のスピーカ及びセンタスピーカを有するテレビ受信機における映像音声再生装置であって、
選局されたデジタル放送の多重化信号を復元し、映像信号、音声信号、電子番組ガイド情報を有する付加情報のそれぞれに分離する多重化復元手段と、
前記音声信号を復号化する音声復号手段と、
前記電子番組ガイド情報又は前記音声信号のヘッダ情報から得られる映像の音声のch数情報が2chである場合、前記音声復号手段によって復号化された左右の音のデータを比較する音声データ比較手段と、
該音声データ比較手段による比較結果に応じて前記左右のスピーカ及びセンタスピーカからのステレオ再生又はモノラル再生を行わせるオーディオ制御手段とを備え、
前記音声データ比較手段による比較において左右の音のデータが同じである場合、前記オーディオ制御手段により前記左右のスピーカ及びセンタスピーカによるモノラル再生が行われる
ことを特徴とする映像音声再生装置。
【請求項3】
少なくとも左右のスピーカを有するテレビ受信機と、該テレビ受信機に接続され、少なくとも左右の外部スピーカを有するオーディオ機器とにおける映像音声再生システムであって、
前記テレビ受信機は、
選局されたデジタル放送の多重化信号を復元し、映像信号、音声信号、電子番組ガイド情報を有する付加情報のそれぞれに分離する多重化復元手段と、
前記音声信号を復号化する音声復号手段と、
前記電子番組ガイド情報又は前記音声信号のヘッダ情報から得られる映像の音声のch数情報が2chである場合、前記音声復号手段によって復号化された左右の音のデータを比較する第1音声データ比較手段と、
該第1音声データ比較手段による比較結果に応じて前記左右のスピーカからのステレオ再生又はモノラル再生を行わせる第1オーディオ制御手段とを備え、
前記オーディオ機器は、
前記テレビ受信機に少なくとも該テレビ受信機からの音声信号を受け取るHDMIケーブルを介して接続され、
前記音声信号を復調する音声復調手段と、
前記電子番組ガイド情報又は前記音声信号のヘッダ情報から得られる映像の音声のch数情報が2chである場合、前記音声復調手段によって復調された左右の音のデータを比較する第2音声データ比較手段と、
該第2音声データ比較手段による比較結果に応じて前記左右の外部スピーカからのステレオ再生又はモノラル再生を行わせる第2オーディオ制御手段とを備え、
音声再生指示に応じた前記第1音声データ比較手段又は前記第2音声データ比較手段による比較において左右の音のデータが同じである場合、前記第1オーディオ制御手段又は前記第2オーディオ制御手段により前記左右のスピーカ又は前記左右の外部スピーカによるモノラル再生が行われる
ことを特徴とする映像音声再生システム。
【請求項4】
少なくとも左右のスピーカ及びセンタスピーカを有するテレビ受信機と、該テレビ受信機に接続され、少なくとも左右の外部スピーカ及び外部センタスピーカを有するオーディオ機器とにおける映像音声再生システムであって、
前記テレビ受信機は、
選局されたデジタル放送の多重化信号を復元し、映像信号、音声信号、電子番組ガイド情報を有する付加情報のそれぞれに分離する多重化復元手段と、
前記音声信号を復号化する音声復号手段と、
前記電子番組ガイド情報又は前記音声信号のヘッダ情報から得られる映像の音声のch数情報が2chである場合、前記音声復号手段によって復号化された左右の音のデータを比較する第1音声データ比較手段と、
該第1音声データ比較手段による比較結果に応じて前記左右のスピーカ及びセンタスピーカからのステレオ再生又はモノラル再生を行わせる第1オーディオ制御手段とを備え、
前記オーディオ機器は、
前記テレビ受信機に少なくとも該テレビ受信機からの音声信号を受け取るHDMIケーブルを介して接続され、
前記音声信号を復調する音声復調手段と、
前記電子番組ガイド情報又は前記音声信号のヘッダ情報から得られる映像の音声のch数情報が2chである場合、前記音声復調手段によって復調された左右の音のデータを比較する第2音声データ比較手段と、
該第2音声データ比較手段による比較結果に応じて前記左右の外部スピーカ及び外部センタスピーカからのステレオ再生又はモノラル再生を行わせる第2オーディオ制御手段とを備え、
音声再生指示に応じた前記第1音声データ比較手段又は前記第2音声データ比較手段による比較において左右の音のデータが同じである場合、前記第1オーディオ制御手段又は前記第2オーディオ制御手段により前記左右のスピーカ及びセンタスピーカ又は前記左右の外部スピーカ及び外部センタスピーカによるモノラル再生が行われる
ことを特徴とする映像音声再生システム。
【請求項5】
前記オーディオ機器は、光ケーブルを介して前記テレビ受信機に接続され、
前記HDMIケーブル及び/又は前記光ケーブルを介して前記テレビ受信機からの音声信号が前記オーディオ機器に伝達される
ことを特徴とする請求項3又は4に記載の映像音声再生システム。
【請求項6】
少なくとも左右のスピーカを有するテレビ受信機における映像音声再生方法であって、
多重化復元手段により、選局されたデジタル放送の多重化信号を復元し、映像信号、音声信号、電子番組ガイド情報を有する付加情報のそれぞれに分離する工程と、
音声復号手段により前記音声信号を復号化する工程と、
音声データ比較手段により、前記電子番組ガイド情報又は前記音声信号のヘッダ情報から得られる映像の音声のch数情報が2chである場合、前記音声復号手段によって復号化された左右の音のデータを比較する工程と、
オーディオ制御手段により、該音声データ比較手段による比較結果に応じて前記左右のスピーカからのステレオ再生又はモノラル再生を行わせる工程とを有し、
前記音声データ比較手段による比較において左右の音のデータが同じである場合、前記オーディオ制御手段により前記左右のスピーカによるモノラル再生が行われる
ことを特徴とする映像音声再生方法。
【請求項7】
少なくとも左右のスピーカ及びセンタスピーカを有するテレビ受信機における映像音声再生方法であって、
多重化復元手段により、選局されたデジタル放送の多重化信号を復元し、映像信号、音声信号、電子番組ガイド情報を有する付加情報のそれぞれに分離する工程と、
音声復号手段により前記音声信号を復号化する工程と、
音声データ比較手段により、前記電子番組ガイド情報又は前記音声信号のヘッダ情報から得られる映像の音声のch数情報が2chである場合、前記音声復号手段によって復号化された左右の音のデータを比較する工程と、
オーディオ制御手段により、該音声データ比較手段による比較結果に応じて前記左右のスピーカ及びセンタスピーカからのステレオ再生又はモノラル再生を行わせる工程とを有し、
前記音声データ比較手段による比較において左右の音のデータが同じである場合、前記オーディオ制御手段により前記左右のスピーカ及びセンタスピーカによるモノラル再生が行われる
ことを特徴とする映像音声再生方法。
【請求項8】
少なくとも左右のスピーカを有するテレビ受信機と、該テレビ受信機に接続され、少なくとも左右の外部スピーカを有するオーディオ機器とにおける映像音声再生方法であって、
前記テレビ受信機は、
多重化復元手段により、選局されたデジタル放送の多重化信号を復元し、映像信号、音声信号、電子番組ガイド情報を有する付加情報のそれぞれに分離する工程と、
音声復号手段により前記音声信号を復号化する工程と、
第1音声データ比較手段により、前記電子番組ガイド情報又は前記音声信号のヘッダ情報から得られる映像の音声のch数情報が2chである場合、前記音声復号手段によって復号化された左右の音のデータを比較する工程と、
第1オーディオ制御手段により、前記第1音声データ比較手段による比較結果に応じて前記左右のスピーカからのステレオ再生又はモノラル再生を行わせる工程とを有し、
前記オーディオ機器は、
前記テレビ受信機に少なくとも該テレビ受信機からの音声信号を受け取るHDMIケーブルを介して接続され、
音声復調手段により前記音声信号を復調する工程と、
第2音声データ比較手段により、前記電子番組ガイド情報又は前記音声信号のヘッダ情報から得られる映像の音声のch数情報が2chである場合、前記音声復調手段によって復調された左右の音のデータを比較する工程と、
第2オーディオ制御手段により、該第2音声データ比較手段による比較結果に応じて前記左右の外部スピーカからのステレオ再生又はモノラル再生を行わせる工程とを有し、
音声再生指示に応じた前記第1音声データ比較手段又は前記第2音声データ比較手段による比較において左右の音のデータが同じである場合、前記第1オーディオ制御手段又は前記第2オーディオ制御手段により前記左右のスピーカ又は前記左右の外部スピーカによるモノラル再生が行われる
ことを特徴とする映像音声再生方法。
【請求項9】
少なくとも左右のスピーカ及びセンタスピーカを有するテレビ受信機と、該テレビ受信機に接続され、少なくとも左右の外部スピーカ及び外部センタスピーカを有するオーディオ機器とにおける映像音声再生方法であって、
前記テレビ受信機は、
多重化復元手段により、選局されたデジタル放送の多重化信号を復元し、映像信号、音声信号、電子番組ガイド情報を有する付加情報のそれぞれに分離する工程と、
音声復号手段により前記音声信号を復号化する工程と、
第1音声データ比較手段により、前記電子番組ガイド情報又は前記音声信号のヘッダ情報から得られる映像の音声のch数情報が2chである場合、前記音声復号手段によって復号化された左右の音のデータを比較する工程と、
第1オーディオ制御手段により、該第1音声データ比較手段による比較結果に応じて前記左右のスピーカ及びセンタスピーカからのステレオ再生又はモノラル再生を行わせる工程とを有し、
前記オーディオ機器は、
前記テレビ受信機に少なくとも該テレビ受信機からの音声信号を受け取るHDMIケーブルを介して接続され、
音声復調手段により前記音声信号を復調する工程と、
第2音声データ比較手段により、前記電子番組ガイド情報又は前記音声信号のヘッダ情報から得られる映像の音声のch数情報が2chである場合、前記音声復調手段によって復調された左右の音のデータを比較する工程と、
第2オーディオ制御手段により、前記第2音声データ比較手段による比較結果に応じて前記左右の外部スピーカ及び外部センタスピーカからのステレオ再生又はモノラル再生を行わせる工程とを有し、
音声再生指示に応じた前記第1音声データ比較手段又は前記第2音声データ比較手段による比較において左右の音のデータが同じである場合、前記第1オーディオ制御手段又は前記第2オーディオ制御手段により前記左右のスピーカ及びセンタスピーカ又は前記左右の外部スピーカ及び外部センタスピーカによるモノラル再生が行われる
ことを特徴とする映像音声再生方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2009−21663(P2009−21663A)
【公開日】平成21年1月29日(2009.1.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−180764(P2007−180764)
【出願日】平成19年7月10日(2007.7.10)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】