説明

時刻対応選曲楽曲表示機能を備えるカラオケシステム

【課題】本発明は、所定の利用者の選曲の際に特定の楽曲を表示させる時刻対応選曲楽曲表示機能を備えるカラオケシステムに関し、1日のうちの時間帯に関連した利用者の望む楽曲を表示可能とし、選曲の効率化、選曲時の利便性の向上を図ることを目的とする。
【解決手段】利用者データベースには利用者毎に1日のうちの歌唱タイミングの時刻帯別に所定の楽曲が関連付けられて作成されたタイムデータ楽曲テーブル75が備えられ、利用者ID取得部68が取得した利用者IDに基づいてタイムデータ楽曲テーブル75を取得し、選曲表示処理手段72が当該利用者の登録タイムデータ楽曲テーブル75に基づいてタイムデータ楽曲表示要求時の時刻が、当該時刻帯(時刻区分)に含まれるタイムデータ楽曲を抽出して選曲可能に表示する構成とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、所定の利用者の選曲の際に特定の楽曲を表示させる時刻対応選曲楽曲表示機能を備えるカラオケシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、カラオケシステムを利用してカラオケ歌唱を楽しむことが一般的となってきており、思い入れ楽曲を持っている利用者も多く、思い入れ楽曲には、1日のうちの時刻帯や時刻区分に関連したものもある。そのため、時刻帯や時刻区分に関連した楽曲を利用者の選曲の際に表示させて利便性を向上させることが望ましい。
【0003】
従来、所定の利用者の思い入れの楽曲を表示する技術として、以下の特許文献で提案されているものがある。当該特許文献は、所定の利用者が個人別曲目リストを保存しておき、当該利用者の入力に応じて当該個人別曲目リストを表示するもので、個人別曲目リストには、楽曲を個人別に分類するための分類カテゴリ欄を設定して当該分類カテゴリに基づいて当該個人別曲目リストを検索し、抽出された曲目集合を表示するというものである。
【0004】
【特許文献1】特開2004−126145号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献は、個人別に思い入れ楽曲を分類カテゴリで分類しておくことから当該分類カテゴリを利用者が選択して入力しなければならず、表示や選曲に際して必ずしも効率的ではない。
【0006】
そこで、本発明は上記課題に鑑みなされたもので、1日のうちの時刻帯に関連した利用者の望む楽曲を表示可能とし、選曲の効率化、選曲時の利便性の向上を図る時刻対応選曲楽曲表示機能を備えるカラオケシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、請求項1の発明では、所定の利用者の選曲の際に特定の楽曲を表示させる時刻対応選曲楽曲表示機能を備えるカラオケシステムであって、利用者データベース、利用者ID取得部、タイムデータ楽曲取得手段、選曲表示処理手段を有するものであり、前記利用者データベースは、少なくとも、タイムデータ楽曲登録手段により、利用者毎に、1日のうちの歌唱タイミングの時刻帯別に所定の楽曲が関連付けられて作成されたタイムデータ楽曲テーブルを備え、前記利用者ID取得部は、利用者より利用者IDを取得し、前記タイムデータ楽曲取得手段は、取得した利用者IDに基づいて、前記利用者データベースに登録されているタイムデータ楽曲テーブルを取得し、前記選曲表示処理手段は、前記取得した当該利用者のタイムデータ楽曲テーブルに基づいて、少なくともタイムデータ楽曲表示要求時の時刻が、前記時刻帯に含まれるタイムデータ楽曲を抽出して選曲可能に表示させる、構成とする。
【0008】
請求項2の発明では、前記利用者データベースには、利用者毎に、歌唱時刻帯別に歌唱した楽曲とその楽曲を歌唱した回数を計数した歌唱度数とが関連付けられて歌唱履歴楽曲として登録され、前記タイムデータ楽曲登録手段は、利用者毎の前記歌唱履歴楽曲のうち、任意の楽曲につき、歌唱時刻帯が割り当てられた歌唱度数が所定基準値を超えた時刻帯を、当該楽曲に関連付けてタイムデータ楽曲として前記タイムデータ楽曲テーブルに登録する構成である。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、利用者データベースには利用者毎に1日のうちの歌唱タイミングの時刻帯別に所定の楽曲が関連付けられて作成されたタイムデータ楽曲テーブルが備えられ、取得した利用者IDに基づいてタイムデータ楽曲テーブルを取得し、当該利用者のタイムデータ楽曲テーブルに基づいてタイムデータ楽曲表示要求時の時刻が、当該時刻帯に含まれるタイムデータ楽曲を抽出して選曲可能に表示する構成とすることにより、1日のうちの時刻帯に関連した利用者の望む楽曲を表示可能とし、選曲の効率化、選曲時の利便性の向上を図ることができるものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明の最良の実施形態を図により説明する。
図1に本発明に係るカラオケシステムの系統構成図を示すと共に、図2に図1の利用者DBの登録楽曲の説明図を示す。図1(A)は通信ネットワークを使用して本システムを構成させた場合のネットワーク模式図、図1(B)はホスト装置の概要ブロック構成図である。
【0011】
図1(A)において、ホスト装置11はカラオケシステムの一部を構成するものとして、通信ネットワーク12を介して所定数のカラオケ演奏端末13(13A〜13N)を管理するものであり、相互にデータ授受自在に接続されたものである。上記通信ネットワーク12としては、例えば、一般公衆電話回線やこれを用いたADSLや光通信回線或いはインターネット、さらにはLANがあるが、インターネット上に構築されるVPNが好ましい。
【0012】
ホスト装置11は、図1(B)に示すように、少なくとも送受信手段21、制御手段22及び利用者データベース(DB)23を備える。上記送受信手段21は、各カラオケ演奏端末13(13A〜13N)との通信(データ授受)を行うために、通信ネットワーク12の通信方式と整合性をとるための例えば物理的な通信用回路やプラットフォーム等のソフトウエアにより構成される。
【0013】
上記制御手段22は、当該ホスト装置11を統括的に制御するもので、例えば物理的なCPUであり、図示しないROMに格納されているプログラムのアルゴリズム処理を行う。ここでは、所定のカラオケ演奏端末13より利用者IDに基づいて利用者情報が要求されたときに、利用者DB23より当該利用者IDに関連付けられた基本的な情報等を当該カラオケ演奏端末13に送出する。
【0014】
ここで、上記利用者DB23は、図2(A)に示すように、利用者毎に所定の情報が登録されたデータベースであり、例えば氏名、住所、ニックネーム、登録者の顔写真等のイメージファイル名などの利用者基本情報の他に、パーソナル曲目が登録される。パーソナル楽曲ファイルは、図2(B)に示すように、利用者毎に例えば歌唱履歴曲目、タイムデータ楽曲テーブルである。
【0015】
上記歌唱履歴曲目は、利用者毎に、歌唱時刻帯別に歌唱した楽曲とその楽曲を歌唱した回数を計数した歌唱度数とが関連付けられて登録される。ここで、時刻帯は1日の時間を例えば何時から何時までのように予め定めた時間の範囲であり、時刻区分としての例えば午前(0時〜12時)、午後(12時〜24時)を含む。タイムデータ楽曲テーブルは、利用者毎に、1日のうちの歌唱タイミングの時刻帯(歌唱時刻区分)別に所定の楽曲(楽曲IDが関連付けられて、例えばフラグ特定として作成されたテーブルである。当該タイムデータ楽曲テーブルは、後述のタイムデータ楽曲登録手段69(図4)により利用者が独自に登録する場合と、後述のタイムデータ楽曲自動登録手段24(図9)が自動で登録する場合とがある。
【0016】
ここで、図3に、本発明のカラオケシステムにおけるカラオケ演奏端末のブロック構成図を示す。図3において、カラオケ演奏端末13は、主要装置としてのカラオケ演奏装置31に有線又は無線で外部接続されるものとして、表示部32、ミキシングアンプ33、マイク34、スピーカ35を備える。また、有線又は無線で遠隔入出力端末36が接続される。当該遠隔入出力端末36は、図4で説明する。
【0017】
上記表示部32は、通常の楽曲選曲表示やカラオケ演奏時の映像、歌詞テロップを表示するもので、例えば液晶ディスプレイ(LCD)、プラズマディスプレイ(PDP)、その他種々のディスプレイを採用することができる。上記ミキシングアンプ33は、カラオケ演奏装置31より送られてくる演奏データとマイク34からの音声信号をミキシングし、増幅してスピーカ35より出力する。
【0018】
上記カラオケ演奏装置31は、バス41、中央制御部42、ROM43、RAM44、楽曲DB45、映像DB46、再生制御部47、音楽曲出力部48、演奏ログ処理手段49及び送受信部50A,50Bを適宜備える。また、RAM44には、予約待ち行列51の領域が形成される。なお、上記各構成について、本発明の要旨と直接関連しない要素部分であっても、従前のカラオケ装置においても大部分が適用可能であることを示すために、装置全体を説明する。
【0019】
上記中央制御部42は、このシステムを統括的に処理制御する物理的なCPUであり、ROM43に記憶されているプログラムに基づくアルゴリズム処理を行う。また、当該中央制御部42は時計機構42Aを備える。この時計機構42Aは、後述の演奏ログ処理手段49による演奏ログ(利用者ID、楽曲ID)に関連付けられる時刻要素として、当該楽曲の歌唱時の時刻(時刻帯)として参照される。
【0020】
上記RAM44は、後述する予約待ち行列51の記憶領域が形成される他に、上記種々のプログラムを展開、実行させるための作業領域としての役割をなすもので、例えば半導体メモリで構成され、仮想的にハードディスク上に構築される場合をも含む概念である。
【0021】
上記楽曲DB45は、楽曲ID、曲名及びアーチスト名が関連付けられた楽曲テーブルを有し、楽曲IDで管理される所定データ形式のカラオケ楽曲の演奏データ(MIDIデータ)及び歌詞テロップデータが同期されて構成される楽曲データ(ファイル)について楽曲コードをファイル名としてそれぞれ格納したデータベースであり、映像DB46に格納された当該楽曲毎の背景映像を表示するための所定数のシーン映像を割り当てる割当データが関連付けられる。当該映像DB46は、背景映像表示のための所定数のシーン映像データを所定数格納するデータベースである。なお、この楽曲DB45及び映像DB46を、カラオケ演奏装置31ではなく、上記ホスト装置11に備えさせることとしてもよい。
【0022】
上記再生制御部47は、演奏時に、映像DB46より抽出された所定数のシーン映像データ及び楽曲コードで楽曲DB45より抽出された歌詞テロップデータ(歌詞文字データ)を当該楽曲の演奏データに同期させて表示部32に出力する電子回路である。上記音楽曲出力部48は、楽曲コードで楽曲DB45より抽出された演奏データをデジタル再生し、アナログ変換してミキシングアンプ33に出力する電子回路である。
【0023】
上記演奏ログ処理手段49は、1日のうちの歌唱タイミングの時刻帯別に、当該利用者が上記中央制御部42の時計機構42Aで特定される当該歌唱した時刻に対応した時刻帯で歌唱した楽曲(楽曲ID)とその楽曲を歌唱した回数を計数した歌唱度数とを関連付けて適宜更新した歌唱履歴楽曲をホスト装置11に送信して利用者DB23における対応利用者の歌唱履歴曲目を更新登録させるプログラムである。
【0024】
上記送受信部50Aは、遠隔入出力端末36との間で有線方式ないし無線方式(IR方式やブルートゥース(登録商標)機構のピコネット接続方式など)を利用してデータ授受を行うためのもので、そのための電子回路及びプログラムである。上記送受信部50Bは、上記ホスト装置11と上記通信ネットワーク12を介してデータ授受を行うためのもので、通信方式と整合性をとるための例えば物理的な通信用回路やプラットフォーム等のソフトウエアにより構成されるものである。また、後述の遠隔入出力端末36は、送受信部50A,50Bを介してホスト装置11とデータ授受が可能とされる。
【0025】
なお、RAM44に形成される予約待ち行列51は、後述の遠隔入出力端末36で選曲された楽曲IDが送受信部50Aを介して送信されてきたときに、中央制御部42が当該送信されてきた楽曲IDを予約順に記憶させていくデータ記憶領域である。ここでは、遠隔入出力端末36から、歌唱者の利用者IDと共に選曲楽曲(楽曲ID)が予約待ち行列51に順次記憶される。
【0026】
また、図示しないが、当該カラオケ演奏装置31には、利用者が楽曲番号を直接入力したり、演奏楽曲のテンポや、歌唱音声に対する種々の調節を行うためのボタンやツマミ類が可変抵抗器等の電子素子に直結された操作パネルも接続される。ところで、カラオケ演奏端末13をスタンドアローンのカラオケシステムとして適用させる場合には上記ホスト装置11のタイムデータ楽曲自動登録手段24及び利用者DB23を備えさせる構成とすることにより実現することができるものである。
【0027】
続いて、図4に、図3におけるカラオケ演奏端末の遠隔入出力端末のブロック構成図を示す。図4において、遠隔入出力端末36は、バス61、端末制御部62、ROM63、RAM64、入出力制御部65、端末表示部66、楽曲検索手段67、利用者ID取得部68、タイムデータ楽曲登録手段69、タイムデータ楽曲取得手段71を備える利用者情報取得手段70、選曲表示処理手段72及び端末送受信部73を適宜備える。また、RAM64には、所定の利用者IDに関連付けられたタイムデータ楽曲テーブル75の記憶エリアを備える利用者別情報記憶部74の記憶領域が形成される。当該利用者別情報記憶部74には、タイムデータ楽曲テーブル75の記憶領域が形成される(後述する)。
【0028】
上記端末制御部62は、当該遠隔入出力端末36を統括的に処理制御する物理的なCPUであり、ROM63に記憶されているプログラムに基づくアルゴリズム処理を行う。当該端末制御部62は、時計機構62Aを備え、利用者のタイムデータ楽曲の表示要求に対して、当該表示要求時のタイムデータ楽曲を特定するための時刻帯を特定させるためのものである。
【0029】
上記RAM64は、利用者別情報記憶部74(上記タイムデータ楽曲テーブル75)の記憶領域が形成される他に、上記種々のプログラムを展開、実行させるための作業領域としての役割をなすもので、例えば半導体メモリで構成され、仮想的にハードディスク上に構築される場合をも含む概念である。
【0030】
上記端末表示部66は、液晶ディスプレイ(LCD)とタッチセンサとを積層して入出力用とし、表示されるアイコン等に対応して当該タッチセンサにより楽曲の選択などのデータを入力することができるGUIのユーザインタフェース機能を有するもので、上記入出力制御部65は、当該端末表示部66に表示データを出力して楽曲検索画面等を表示させると共に、当該GUIによるデータ入力を行う電子回路及びプログラムである。また、上記楽曲検索手段67は、上記ユーザインタフェース機能により利用者に楽曲を検索させるプログラムである。
【0031】
上記利用者ID取得部68は、利用者のログイン要求で所持するICカード等が提示された時に、当該ICカード等から利用者IDを取得する電子回路及びプログラムである。なお、利用者ID取得部68を、カラオケ演奏装置31に備えさせてもよい。
【0032】
上記タイムデータ楽曲登録手段69は、利用者が、上記利用者ID取得部68で取得された利用者IDに基づき、所定の楽曲につき1日のうちの歌唱タイミングの時刻帯(時刻区分)を関連付けてタイムデータ楽曲として利用者DB23のタイムデータ楽曲テーブルに登録させるためのプログラムであると共に(図5で説明する)、表示要求に応じて登録されているタイムデータ楽曲テーブル(ここでは、取得されてRAM64の利用者別情報記憶部75のタイムデータ楽曲テーブル75)の内容を端末表示部66に表示させるためのプログラムである(図6で説明する)。
【0033】
上記利用者情報取得手段70(タイムデータ楽曲取得手段71)は、上記利用者ID取得部68で取得した利用者IDに基づき後述の端末送受信部73よりカラオケ演奏装置31の送受信部50A,50B、通信ネットワーク12を介してホスト装置11の利用者DB23より利用者情報を取得し、当該利用者IDに関連付けてRAM64の利用者別情報記憶部74に記憶させるプログラムである。
【0034】
上記利用者情報は、例えば図2(A)で示すニックネーム、イメージ(顔写真等)などの利用者基本情報の他に、図2(B)で示す歌唱履歴曲目や、当該利用者IDに関連付けられて登録されているタイムデータ楽曲テーブルである。ホスト装置11の利用者DB23より取得した当該タイムデータ楽曲テーブルの情報は、RAM64の利用者別情報記憶部74に設けられたタイムデータ楽曲テーブル75の記憶エリアに記憶される。
【0035】
上記選曲表示処理手段72は、タイムデータ楽曲取得手段71が取得してRAM64における利用者別情報記憶部74に記憶されたタイムデータ楽曲テーブル75に基づいて、タイムデータ楽曲表示要求時の時刻が、時刻帯に含まれるタイムデータ楽曲を抽出して選曲可能に表示プログラムである。この表示は、後述の図8で示す選曲可能に表示させるものであるが、カラオケ演奏装置31の表示部32に、選曲番号(例えば楽曲ID)を付してテロップにより選曲可能に表示してもよい。なお、上述のタイムデータ楽曲登録手段69によるタイムデータ楽曲の表示は、表示要求時の時刻に関わりなく、登録されている総てのタイムデータ楽曲のタイムデータ楽曲テーブル75を表示させるためのものである。
【0036】
そして、上記端末送受信部73は、カラオケ演奏装置31(送受信部50A)に対して有線方式ないし無線方式(IR方式やブルートゥース機構のピコネット接続方式など)を利用してデータ授受を行うためのもので、そのための電子回路及びプログラムを備えるものである。
【0037】
ここで、図5に図4における遠隔入出力端末における利用者によるタイムデータ楽曲指定登録の説明図を示すと共に、図6に図4における遠隔入出力端末におけるタイムデータ楽曲テーブルの表示の説明図を示す。
【0038】
図5において、利用者による設定登録は、遠隔入出力端末36において、例えば、所定の利用者が利用者名(利用者ID)を明示して、図5(A)に示すような「楽曲検索」、「タイムデータ楽曲の登録」、「現時刻の推薦曲の表示」などのメニュー表示より、「タイムデータ楽曲の登録」を選択すると、タイムデータ楽曲登録手段69が実行されて図5(B)に示すようなタイムデータ楽曲登録画面が端末表示部66にタブ形式で表示される。なお、タイムデータ楽曲リストを表示させる別のタブも表示される。
【0039】
当該画面において、指定楽曲の順位(例えば「第1楽曲」)を選択させて曲名、楽曲IDを、例えば楽曲検索手段67と連動させて選択させる。続いて、例えば図2(B)に示すような予め設定した時刻帯を選択により指定させる。当該時刻帯には、上記のように午前、午後の時刻区分の時刻帯も含まれるが、これ以外の時刻帯を指定し、かつ、時刻区分を適宜指定させる。そして、上記各指定が完了し、「登録」が選択されることにより、利用者IDにタイムデータ楽曲の時刻帯及び楽曲IDが附帯されて、端末送受信部73、カラオケ演奏装置31の送受信部50A,50B、通信ネットワーク12を介してホスト装置11に送信され、利用者DB23のタイムデータ楽曲テーブル75に登録されるものである。
【0040】
また、他の「タイムデータ楽曲リスト」のタブが選択された場合には、当該画面において、図6に示すように、対応する利用者IDのタイムデータ楽曲テーブル75に登録されている総てのタイムデータ楽曲が、例えば登録の取消可能に表示するものである。
【0041】
そこで、図7に図4におけるタイムデータ楽曲の表示処理のフローチャートを示すと共に、図8に図4におけるタイムデータ楽曲の表示の説明図を示す。図7(A)において、所定の利用者のログインにより利用者ID取得手段68が利用者IDを取得し(ステップ(S1)、利用者情報取得手段70(タイムデータ楽曲取得手段71)が取得した利用者IDに基づいて、端末送受信部73、カラオケ装置31(送受信部50A,50B)、通信ネットワーク12を介してホスト装置11にアクセスし、利用者DB23の対応する利用者IDの利用者基本情報と共にパーソナル曲目ファイル(歌唱履歴曲目及びタイムデータ楽曲テーブル)を取得し、RAM64における利用者別情報記憶部74に利用者基本情報及び歌唱履歴曲目を記憶する。また、タイムデータ楽曲テーブル75として記憶する(S2)。
【0042】
続いて、図7(B)において、例えば、所定の利用者が利用者名(利用者ID)を明示して、図5(A)に示すような「楽曲検索」、「タイムデータ楽曲の登録」、「現時刻の推薦曲の表示」などのメニュー表示より「現時刻の推薦曲の表示」を選択することで登録楽曲情報の表示要求となる(S11)。
【0043】
そこで、選曲表示処理手段72が、タイムデータ楽曲テーブル75中に、端末制御部62の時計機構62Aによる現時刻(利用者の表示要求時)に対応する歌唱時刻帯で登録されたタイムデータ楽曲が存在するか否かを判断する(S12)。存在する場合には(S13)、タイムデータ楽曲テーブル75中の該当する楽曲IDを抽出し、図8に示すように、例えば「現在時刻の推薦曲」として端末表示部66に選曲可能に表示する(S14)。これら処理は、ログインした利用者(利用者ID)毎に行われる。
【0044】
そして、上記表示された曲名で何れかの楽曲が選曲されると(S15)、当該楽曲IDに適宜利用者IDを附帯させてカラオケ演奏装置31に送信することにより、予約待ち行列51に登録されるものである(S16)。なお、利用者IDを附帯させずにカラオケ演奏装置31に送信することとしてもよい。
【0045】
なお、当該タイムデータ楽曲テーブル75中の現在時刻に対応する歌唱時刻帯(時刻区分)に該当のタイムデータ楽曲が存在しない場合に(S13)、現時刻の推薦曲は表示されないが、例えば図8の「現在時刻の推薦曲」の表示画面で、例えば「なし」の表示をすることとしてもよい。
【0046】
ここで、図9に図1におけるホスト装置におけるタイムデータ楽曲の自動登録の説明図を示す。図9(A)において、図1(B)に示すホスト装置11にタイムデータ楽曲登録手段69としてのタイムデータ楽曲自動登録手段24を備えさせたものである。
【0047】
上記タイムデータ楽曲自動登録手段24は、利用者DB23に登録された利用者毎の歌唱履歴楽曲のうち、任意の楽曲につき、歌唱時刻帯が割り当てられた歌唱度数が所定基準値を超えた時刻帯を、当該楽曲に関連付けてタイムデータ楽曲として利用者DB23のタイムデータ楽曲テーブルに登録するプログラムである。
【0048】
当該タイムデータ楽曲自動登録手段24は、後述のカラオケ演奏端末31(カラオケ演奏装置31若しくは遠隔入出力端末36)に備えることとしてもよい。例えば、利用者DB23よりログインした利用者IDに対応するパーソナル曲目ファイル(歌唱履歴曲目、タイムデータ楽曲テーブル)を取得し、歌唱履歴曲目情報に当該日の歌唱履歴を反映させてタイムデータ楽曲テーブルを作成若しくは更新して利用者DB23に更新登録させるものである。
【0049】
図9(B)、(C)において、一例として、利用者A(利用者ID:*******A)と利用者B(利用者ID:*******B)について、各パーソナル曲目ファイルの歌唱履歴曲目のうち、歌唱度数が所定基準値(ここでは100とする)以上の歌唱時刻帯が割り当てられた楽曲IDが抽出され、これら楽曲IDをタイムデータ楽曲テーブルの歌唱時刻帯別に、例えばフラグで登録する。具体的には、歌唱度数が100を超えた時点で処理される。
【0050】
例えば、図9(B)に示すように、利用者Aでは、歌唱履歴曲目のうちの歌唱度数が100以上の楽曲ID(a***−**,b***−**,c***−**)が抽出され、これら抽出された楽曲IDに関連付けられている時刻帯で、タイムデータ楽曲テーブルの時刻帯にフラグが立てられる。図9(C)に示すように、利用者Bでは、歌唱履歴曲目のうちの歌唱度数が100以上の楽曲ID(m***−**,n***−**)が抽出され、これら抽出された楽曲IDに関連付けられている時刻帯、タイムデータ楽曲テーブルの時刻帯にフラグが立てられるものである。
【0051】
このように、時刻帯に基づいて設定した所定数のタイムデータ楽曲を登録させておくことで、1日のうちの時刻帯(時刻区分)に関連した利用者の望む楽曲を表示可能とし、選曲の効率化、選曲時の利便性の向上を図ることができるものである。
【産業上の利用可能性】
【0052】
本発明の時刻対応選曲楽曲表示機能を備えるカラオケシステムは、カラオケの基本的機能を備えるカラオケ装置の分野に利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】本発明に係るカラオケシステムの系統構成図である。
【図2】図1の利用者DBの登録楽曲の説明図である。
【図3】本発明のカラオケシステムにおけるカラオケ演奏端末のブロック構成図である。
【図4】図3におけるカラオケ演奏端末の遠隔入出力端末のブロック構成図である。
【図5】図4における遠隔入出力端末における利用者によるタイムデータ楽曲登録の説明図である。
【図6】図4における遠隔入出力端末におけるタイムデータ楽曲テーブルの表示の説明図である。
【図7】図4におけるタイムデータ楽曲の表示処理のフローチャートである。
【図8】図4におけるタイムデータ楽曲の表示の説明図である。
【図9】図1におけるホスト装置におけるタイムデータ楽曲の自動登録の説明図である。
【符号の説明】
【0054】
11 ホスト装置
13 カラオケ演奏端末
23 利用者DB
24 タイムデータ楽曲自動登録手段
31 カラオケ演奏装置
36 遠隔入出力端末
42A,62A 時計機構
49 演奏ログ処理手段
51 予約待ち行列
66 端末表示部
68 利用者ID取得部
69 タイムデータ楽曲登録手段
70 利用者情報取得手段
71 タイムデータ楽曲取得手段
72 選曲表示処理手段
74 利用者別情報記憶部
75 タイムデータ楽曲テーブル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の利用者の選曲の際に特定の楽曲を表示させる時刻対応選曲楽曲表示機能を備えるカラオケシステムであって、
利用者データベース、利用者ID取得部、タイムデータ楽曲取得手段、選曲表示処理手段を有するものであり、
前記利用者データベースは、少なくとも、タイムデータ楽曲登録手段により、利用者毎に、1日のうちの歌唱タイミングの時刻帯別に所定の楽曲が関連付けられて作成されたタイムデータ楽曲テーブルを備え、
前記利用者ID取得部は、利用者より利用者IDを取得し、
前記タイムデータ楽曲取得手段は、取得した利用者IDに基づいて、前記利用者データベースに登録されているタイムデータ楽曲テーブルを取得し、
前記選曲表示処理手段は、前記取得した当該利用者のタイムデータ楽曲テーブルに基づいて、少なくともタイムデータ楽曲表示要求時の時刻が、前記時刻帯に含まれるタイムデータ楽曲を抽出して選曲可能に表示させる、
ことを特徴とする時刻対応選曲楽曲表示機能を備えるカラオケシステム。
【請求項2】
請求項1記載の時刻対応選曲楽曲表示機能を備えるカラオケシステムであって、
前記利用者データベースには、利用者毎に、歌唱時刻帯別に歌唱した楽曲とその楽曲を歌唱した回数を計数した歌唱度数とが関連付けられて歌唱履歴楽曲として登録され、
前記タイムデータ楽曲登録手段は、利用者毎の前記歌唱履歴楽曲のうち、任意の楽曲につき、歌唱時刻帯が割り当てられた歌唱度数が所定基準値を超えた時刻帯を、当該楽曲に関連付けてタイムデータ楽曲として前記タイムデータ楽曲テーブルに登録することを特徴とする時刻対応選曲楽曲表示機能を備えるカラオケシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−210662(P2009−210662A)
【公開日】平成21年9月17日(2009.9.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−51371(P2008−51371)
【出願日】平成20年2月29日(2008.2.29)
【出願人】(390004710)株式会社第一興商 (537)
【Fターム(参考)】