説明

時間治療的医薬剤形

本発明は、少なくとも1つおよび好ましくは数種の医薬上の活性成分のフェーズ制御型の時間治療的送達のための医薬剤形に関する。この剤形は、好ましくは生分解性の特徴を有するポリマーである担体プラットフォームを有する。プラットフォームは、そのプラットフォームポリマーが分解するにつれ、所定の期間にわたって放出される医薬上の活性成分を含んでいてもよい。ディスク型の少なくとも1つの医薬上の活性成分がプラットフォームに包埋され、そのプラットフォームポリマーが分解されると、プラットフォームと同じ場所でディスクが放出され、その成分が放出されるか、またはディスクが体内の別の領域に移って、そこでその成分が放出される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(発明の分野)
本発明は、医薬剤形に関し、より詳細には経口経路を介した、またはヒトもしくは動物体内に移植可能な実施形態としての、フェーズ制御型時間治療的様式(phase-controlled chronotherapeutic manner)での医薬組成物の送達に適した医薬剤形に関する。
【背景技術】
【0002】
(発明の背景)
特定の疾患状態または障害、一般に時間治療障害(chronotherapeutic disorder)として知られている疾患状態または障害の処置は、日内変動の異常により悪化する。この日周リズムは、睡眠−覚醒パターンと同期しており、体内の様々な生理学的プロセスという形で現れる。時間治療障害の例としては、呼吸器疾患、心疾患、関節リウマチ、骨関節炎および消化性潰瘍性疾患が挙げられる。一例には、哺乳動物の体内でのコルチゾール分泌があり、それはバースト様または脈動性の、朝の早い時間帯に生じる大きな振幅の放出を伴うものであることが示されている。コルチゾール放出の含意は、アドレノコルチコイド不全および他の慢性炎症性疾患、例えば関節リウマチおよび喘息の処置で見出される。
【0003】
加えて、冠動脈攣縮性狭心症、心筋梗塞および突然心臓死のような心血管系イベントの臨床分析は、夜間と早朝との間に生じる増加傾向の日周期の影響を示した。心拍数と関連するものは、起床後2、3時間でその最も高いレベルに通常上昇し、維持される血圧の日内パターンである。そのようなイベントにより、時間依存的な様式での薬効の影響および臨床上の成果を評価する時間治療の研究が生じた。
【0004】
したがって、処置の形式よりも処置の時間に重点を置くことは、特定の障害を制御するにあたって多くの建設的な意味を有するであろうし、ならびに医薬上の活性成分の薬物動態および/または副作用が1日24時間以内のそれらの適用のタイミングにより改善され得るという示唆もある。さらに、医薬上の活性性分の拡散を調節して、それを24時間の期間内に時間依存的様式で放出させることで、濃度は1日を通じて理想的に変動することとなる。
【0005】
その最も単純な形式の時間治療は、その必要のある患者に医薬上の活性成分を1日の特定の時間帯に投与することである。これは病院の保健センターのような管理された環境では現実的であるが、治療を自ら施す場合、特に治療計画が1日の異なる時間帯に異なる医薬上の活性成分を投与することを含む場合には現実的ではない。これは、明らかに不都合である。
【0006】
上記の難点は、医薬上の活性成分の時間差(例えば、二期性および三期性)の放出を与えことができる別の形態の経口投与可能な、変更された放出形式の医薬剤形の開発へと向かう研究を刺激した。これらの剤形は、大部分は、医薬上の活性成分を含有するコアのフィルム−コーティングまたは圧縮−コーティングなどの技術を用いるが、医薬上の活性成分の放出速度が放出フェーズの終わりにかけて減少する傾向があるという点で大きな不利益がある。
【0007】
多くの研究が、上記の困難性または不利益を取り扱うために、多層デバイスを使用している。それらの多くは、一定の制御された薬物放出に着目するが、時間制御型の放出には着目していない(Whang et al. 2006, Conte et al., 1993, Georgiadis et al .2001, Martinez-Pacheco, 1986, Wan and Lai, 1992)。Streubalら(2000)は、多層タブレットに製剤化されるヒドロキシプロピル・メチルセルロース・アセテート・スクシナートを用いて、それらが二峰性の薬物放出(迅速な放出に続く一定の放出および迅速な放出の第二フェーズ)を与えることができたことを実際に示した。しかしながら、生体内(インビボ)では、第二フェーズの薬物放出が胃のpH変化を頼りにしているため、薬物の放出は胃での通過時間に強く依存する。通過時間における大きな変動は、2つの迅速な放出フェーズを隔てる時間周期の大きい変動をもたらす。このデバイスは、作用の迅速な開始という結果をもたらし、それは時間治療において必ずしも有益というわけではない。
【0008】
Maggiら(1999)は、二層タブレットを用いることで、二峰性の放出が達成できたことを実際に示した。その二層タブレットは、1つは迅速な薬物放出を提供するために調剤された層ともう1つは長期間に及ぶ有効血漿濃度を維持するためにより遅く薬物が放出される層とで構成された。この遅い放出は、薬物をポリマー・マトリックス中に製剤化することにより達成された。しかしながら、この設計は迅速な薬物放出フェーズと遅い放出フェーズとの間に時間のずれを作り出せなかった。
【0009】
別の研究において、Lopesら(2006)は、二峰性の薬物放出を与えるために、共に圧縮されるミニタブレットを利用した。このデバイスは、迅速な薬物放出を与える粉末からなる外層を有するのに対し、その内層は圧縮されたミニタブレットを含み、遅い薬物放出を提供する。ここでも再び、この設計では、薬物放出の2つのフェーズ間で時間のずれを作り出せなかった。
【0010】
米国特許第6,733,789号は、時間治療の概念を用いて高血圧症を処置するためのマルチ微粒子・ビソプロロール(multiparticulate bisoprolol)製剤を利用する。この発明は、ポリマーコーティングに囲われたビソプロロール粒子を利用する。このコーティングは、投与後4〜6時間の初期の時間のずれを提供することができ、同時に24時間の期間の治療濃度を維持することができる。この製剤は、患者が就寝中には薬物放出の遅延があり、起床する前に放出が生じるよう、毎晩投薬される。
【0011】
Mastiholimathら(2007)は、夜間性喘息を処置する試みで、時間およびpH依存的な様式でテオフィリンを結腸に放出させるための硬ゼラチンカプセル剤を開発した。そのカプセル剤全体は、胃での薬物放出を抑えるための腸溶コーティングで覆われた。腸内では、その腸溶コーティングは、膨張性ポリマーであるカプセル剤を残して発散される。これにより、小腸での薬物放出が抑えられ、ラグフェーズ(lag phase)が作り出される。次いで、薬物は結腸に放出される。
【0012】
これらの研究は双方とも疾患を処置するために時間治療を利用するものであるが、これらの設計は初期のラグフェーズを与え、次いで一定の薬物放出を与えるものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】米国特許第6,733,789号
【非特許文献】
【0014】
【非特許文献1】Whang et al. 2006
【非特許文献2】Conte et al., 1993
【非特許文献3】Georgiadis et al .2001
【非特許文献4】Martinez-Pacheco, 1986
【非特許文献5】Wan and Lai, 1992
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
(発明の目的)
本発明の目的は、医薬剤形を提供すること、より具体的には、上記の不利益を少なくとも部分的に緩和するフェーズ制御型時間治療様式での医薬組成物の送達に適した医薬剤形を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0016】
(発明の概要)
本発明に関連して、少なくとも1つの医薬上の活性成分のフェーズ制御型の時間治療送達(phase-controlled and chronotherapeutic delivery)のための医薬剤形が提供され、当該医薬剤形は、担体組成プラットフォーム(carrier composition platform)と、前記担体組成プラットフォームに少なくとも部分的に包埋された少なくとも1つの医薬上の活性成分とを含み、担体組成プラットフォームは、ヒトまたは動物の体内にある時に所定の溶解特性を有し、使用時に分解すると、医薬上の活性成分がフェーズ制御型の時間治療的様式で放出される。
【0017】
個々のペレットの形態、好ましくはディスク形状の医薬上の活性成分も提供され、それらは1つ以上のポリマーからなるポリマー・マトリックスであるプラットフォーム中に、またプラットフォームに対して包埋されている。あるいは、ポリマープラットフォームを形成するポリマーまたはポリマー類と混合された医薬上の活性成分が提供される。さらに別には、ペレット化された医薬上の活性成分およびポリマープラットフォームに包埋されたペレットが提供される。
【0018】
少なくとも1つの第一の医薬上の活性成分を含有する少なくとも1個、好ましくは複数個のペレットを、操作可能な(operatively)外側のポリマー担体組成コート内に含む医薬剤形が提供され、前記の操作可能な外側のポリマー担体組成コートは、それに加えられた少なくとも1つの第二の医薬上の活性成分を有し、その医薬上の活性成分は、前記の操作可能な外側のポリマー担体組成コートが分解された場合に、フェーズ制御型の時間治療的様式で放出され、その後に、前記の第一の医薬上の活性成分を含有するペレットまたはペレット群が放出されることを特徴とする。
【0019】
同じあるいは別の医薬上の活性成分である第一および第二の医薬上の活性成分がさらに提供され、その第二の医薬上の活性成分が放出されるヒトまたは動物の体内の領域と同じまたは異なる領域で、その医薬上の活性成分を放出する第一の医薬上の活性成分ペレットがさらに提供される。
【0020】
ディスク型のペレットが提供され、使用時に、第一および第二の医薬上の活性成分が所望の期間にわたって放出され、好ましくは創り出される拡散経路の距離(diffusion pathlenght)の変動の結果として迅速あるいは遅延であってよいフェーズ制御様式で放出されるよう、操作可能な外側のポリマー担体組成コート内に所定の大きさで包埋されたペレットがさらに提供される。
【0021】
請求項34〜37のいずれか一項で請求するように、被覆されたペレットを備えた医薬剤形がさらに提供され、コーティングのためのポリマーあるいは腸溶コーティングは、使用時に、医薬上の活性化合物または化合物群がいずれかのコア・タブレット様ディスク(群)から所定の期間にわたって放出され、好ましくは迅速あるいは遅延であってよいフェーズ制御様式で放出され得るよう、ポリビニルアセテート・フタレートまたはセルロースアセテート・フタレート(phalate)あるいはpH依存性の公知の溶解速度を有する特殊コーティング・ラテックス(specialized coating latex)である。
【0022】
使用時に、医薬上の活性化合物または化合物群がいずれかのコア・タブレット様ディスク(群)から所定の期間にわたって、好ましくは迅速あるいは遅延であってよいフェーズ制御様式で放出され得るよう、エチルセルロースなどのポリマーを用いて、または腸溶コーティング、例えばポリビニルアセテート・フタレートもしくはpH依存性の公知の溶解速度を有する特殊コーティング・ラテックスからなる群の中のものを用いて顆粒化された外部のタブレット様プラットフォーム内に包埋された複数個の内部のコア・タブレット様ディスク(群)内に含まれる医薬上の活性化合物がさらに提供される。
【0023】
標準的な親水性ポリマー、親水性の膨張性ポリマーまたは侵食性ポリマー、標準的な疎水性ポリマー、疎水性の膨張性/侵食性ポリマーであってよい1つ以上のポリマーから形成されるポリマープラットフォームがさらに提供される。好ましくは、ポリマーは、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ポリエチレンオキシド(PEO)、ポリビニルアルコール(PVA)、アルギン酸ナトリウム、ペクチン、エチルセルロース(EC)、ポリ(乳酸)コ−グリコール酸(PLGA)、ポリ乳酸(PLA)、ポリメタクリレート、ポリカプロラクトン、ポリエステルおよびポリアミド、単独で用いられるかまたは少なくとも1つの共重合体と混合されたポリマーまたはポリマー類からなる群より選択されるものである。
【0024】
医薬賦形剤、好ましくはステアリン酸マグネシウムなどの潤滑剤および/またはラクトースなどの増量剤および/または塩などの架橋剤を含む剤形も提供される。
【0025】
超崩壊剤、好ましくはデンプングリコール酸ナトリウムを含む剤形も提供される。
【0026】
使用時に、初期のラグフェーズ、医薬上の活性放出(active release)フェーズ、その後の第二のラグフェーズおよびさらなる医薬上の活性放出が存在し、上記のラグフェーズおよび放出フェーズが、使用時に、複数のより小さい投薬により作り出される血中濃度と類似する治療上の血中濃度を与えるよう、選択された剤形成分、具体的にはポリマーがさらに提供される。
【0027】
互いにおよび外側のゾーンに対して等距離であっても等距離でなくてもよい包埋されたコア、第一の外側のゾーン、中間ゾーンおよび第二の外側のゾーンを含む当該医薬剤形であって、包埋された対称または非対称のコアは1つ以上の医薬上の活性成分を含み、第一の外側のゾーンは部分的に1つのコアを囲み、第二の外側のゾーンは部分的に別のコアを囲み、中間ゾーンは少なくとも2つの包埋されたコアを隔て、および第一の外側のゾーンと第二の外側のゾーンの少なくとも1つは1つ以上の医薬上の活性成分を含むものであって、コア、第一の外側のゾーン、中間ゾーンおよび第二の外側のゾーン中の1つ以上の医薬上の活性性分と同じまたは異なる1つ以上の医薬上の活性成分が互いに不均一であり、第一の外側のゾーンと第二の外側のゾーンは一緒になってコアを完全に取り囲む連続層を形成し、第一の外側のゾーンと第二の外側のゾーンは一緒になって中間ゾーンを完全に取り囲む連続層を形成し、第一の外側のゾーンは医薬上の活性成分の持続放出に適したバリアを含み、第二の外側のゾーンは医薬上の活性成分の持続放出に適したバリアを含み、中間ゾーンは医薬上の活性成分の持続放出に適したバリアを含み、ならびにコア、第一の外側のゾーン、中間ゾーンおよび第二の外側のゾーンが、合して、1つ以上の医薬上の活性成分それぞれの医薬上有効な投薬量を含むことを特徴とする、医薬剤形がさらに提供される。
【発明の効果】
【0028】
重要な製剤化賦形剤(formulation excipient)、好ましくは架橋剤、可溶化剤および/または他の放出速度調節混合重合体(release-rate modulating composite polymer)もしくはポリマー構造体を包含する中間ゾーンも提供され、そこに包埋された、またはそれによってカプセル化された医薬上の活性成分からの活性な医薬成分(群)の放出を調節することができる。
【0029】
(図およびテーブルの略説)
本発明の上記の特性および付加的な特性を、例示のみを目的として、実施例および添付の図面を参照して以下に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】A〜Jは、本発明による様々な立体配置の医薬剤形に関する略図。
【図2】8時間に及ぶ不規則な薬物放出を示す多層のマルチ・ディスク・ポリマー(multi-layered multi disc polymer:MLMDT)デバイスの薬物放出プロフィールの一連のグラフ。
【図3】ラグフェーズのない制御型薬物放出を示すMLMDTデバイスの薬物放出プロフィールの一連のグラフ。
【図4】24時間に及ぶラグフェーズを有する制御型薬物放出およびアップ−カービング(up-curving)の放出動態を示すMLMDTデバイスの薬物放出プロフィールの一連のグラフ。
【図5】120時間に及ぶ二期性の放出を示すMLMDTデバイスの薬物放出プロフィールの一連のグラフ。
【図6】MLMDTデバイスの物理化学的特性を算定するための典型的なテクスチャ・プロフィール。
【発明を実施するための形態】
【0031】
(好ましい実施形態の説明)
本発明の実施形態は、以下の非制限的な実施例により以下で詳細に説明されよう。
図1を参照して、経口摂取可能なタブレット型の多くの医薬剤形(1)をそれぞれ、図1A〜Jとして断面的な側面図および平面図で示す。各剤形(1)は、ポリマー担体組成プラットフォーム(2)と、医薬上の活性成分を含有する少なくとも1つの封入物(inclusion)(3)とを有する。プラットフォーム(2)は、摂取されて体分泌液(bodily secretion)の形態の刺激物に暴露された場合に、分解されて、フェーズ制御型の時間治療様式で医薬上の活性成分(3)を放出する所定の分解特性を有する。
【0032】
図1Aを特に参照して、3つの封入物(3)は、それぞれ医薬上の活性成分を含有し、同様の形状で同様の大きさのディスクである。ディスクは、プラットフォーム(2)内に封入されており、プラットフォームが分解されると、ディスクは自由になり、医薬上の活性成分を放出できるようになる。各ディスク(3)中の医薬上の活性成分は、コーティング組成物によりコートされていてよく、コーティング組成物は、例えばディスクが自由になった場合に、胃を通過して小腸に達することができ、またその医薬上の活性成分をさらに放出できるよう、胃酸による分解に対して耐性なものである。
【0033】
図1Bを特に参照して、ディスク(3)は異なる大きさのものであり、この立体配置は実質的に異なる用量の医薬上の活性成分が送達されるべき場合に用いることができると理解される。
【0034】
図1Cおよび1Dを参照して、これらは、2つのディスクのみが用いられていることを除いて、図1AおよびBに示されたものと実質的に同じものである。
【0035】
図1Eを参照して、この実施形態では、ディスクはプラットフォーム内に包埋されておらず、タブレットの反対側に付着されている。この立体配置は医薬上の活性成分の迅速な放出が望ましい場合に用いることができると理解される。この実施形態において、プラットフォームは、胃への送達の場合には胃液よりも低い密度であってよく、プラットフォームは分解されてしまうまで胃内部で漂うこととなる。
【0036】
図1Fを参照して、ここでは、単一のディスクが用いられるが、プラットフォームはそれが分解されるにつれて放出される医薬上の活性成分を含み、分解されると、ディスク中の第二の成分が体内の同じ領域または別の領域で放出される。
【0037】
図1Gを参照して、ここでは、3つのディスクがプラットフォーム内に包埋されており、プラットフォームが分解されると、3つ全てが同時に放出される。この場合、プラットフォームは、例えば胃での放出のための医薬上の活性成分を含んでいてよく、その放出後に、ディスクは消化管の別の部位に移動してその成分を放出してもよいし、またはそれらは胃に保持されてもよい。
【0038】
図1H1〜1H4を参照して、これまでの図示したディスクに関する別の立体配置を示す。これらの実施形態では、「ディスク」または医薬上の活性成分封入物は、その医薬上の活性成分の特定の送達速度に見合うように成形される。
【0039】
図1IおよびJも、剤形プラットフォームの異なる立体配置を例示する。
【0040】
経口剤形に適したポリマーは、文献で提供される利用可能な情報に基づいて特定した。様々なポリマー(HPC、HECおよびPEO)の圧縮特性は、Beckman Hydraulic Press (Glenrothes, Scotland, UK)を用いて評価した。直径10mmのパンチおよびダイ・セット(die set)を、5〜10トンの範囲の圧縮力で用いた。ポリマー・コンパクト(polymer compact)の圧縮性は、Brinell Hardness Number (BHN)への換算で表した圧縮力により決定した。
【0041】
ポリマーは、その圧縮性プロフィールに基づいて、さらなる操作のために選択された。デバイスは、カスタマイズした予備圧縮および最終的な圧縮技術、また我々の研究室で開発された新たな工具の使用を通じて製造した。上下の薬物充填ディスク(drug-loaded disc)は、Beckman Hydraulic Press (Beckman Instruments, Inc., Fullerton, USA)において5mmのフラット表面(flat-faced)パンチおよびダイ・セットを用いて別々に圧縮した。ディスクの1つは、Minilab(登録商標) Fluid Bed Processor (DIOSNA, Osnabruck, Germany)を用いた腸溶コーティングによりコートした。
【0042】
製剤の変動、例えばポリマー組成や濃度の変動、および処理の変動、例えば圧縮圧の変動によるタブレットデバイスの薬物放出およびテクスチャ・プロフィールの改変に対する影響を、統計学的な実験的設計ソフトウェアの適用を通じて解明した。ポリマー−電解質相互作用を評価するために、炭酸ナトリウムおよび塩化アルミニウムなどの電解質を薬物充填ディスクおよび/またはポリマー層に組み込んだタブレットデバイスの調製を、繰り返した。
【0043】
薬物放出試験を、6ステーション溶出試験装置(Caleva 7ST, Dorset, England)で、pH1.5、4および6.8の900mLの推奨緩衝液中、37℃、50rpmにてUSP 29 Apparatus 2を用いて実施した。薬物濃度は、紫外線分光器(Specord 40, United Scientific, South Africa)により、モデル薬物のテオフィリンに関して280nmで、およびモデル薬物のプロメタジンに関して249nmで分析した。薬物放出試験は、個々の圧縮薬物充填層に対して、ならびに最終的な多層のマルチ・ディスクシステムに対して実施した。
【0044】
時間経過に伴う連続的なpH変化の影響を決定するため(すなわち、模擬実験の胃腸のpH変動)、溶出試験も、USP 29 Apparatus 3 (Bio-Dis II Release Rate Tester, Vankel Industries)を用い、37±0.5℃で種々のpHの緩衝液(容器あたり220mL)において実施した。製剤を、反復して、pH1.5および4で各々6時間の連続試行、およびpH6.8で12時間の連続試行にかけた。標準的な10dpmの振動率を、試験を通じて用いた。試料は、0、0.5、2、4、6、10、12、18、24時間に分析し、結果は超高速液体クロマトグラフィー(Ultra Performance Liquid Chromatography:UPLC)により分析した。
【0045】
圧縮タブレットデバイスの物理化学的な特性における変動は、Texture Analyzer (TA.XTplus, Stable Microsystems, UK)を用いて評価した。試料を、溶解装置中で、50rpmのパドル速度設定の900mLの緩衝媒体(pH 1.5、3および6.8;37℃)に浸した。所定の時間間隔を置いて、試料(N=10)を取り出し、フラットチップ(flat-tipped)の2mmの円筒型スチール・プローブを用いたフォース−ディスタンス・アンド・フォース−タイム・プロファイリング(Force-Distance and Force-Time profilling)にかけた。
【0046】
電荷質を含むまたは含まないタブレットの立体配置を、pH1.5、3および6.8の緩衝媒体中で水和した。所定の時間間隔を置いて、試料(N=10)を取り出し、周囲領域およびガラス状のコア領域における変化を概観するために、暗視野実体顕微鏡(SZX7, Olympus Corporation, Tokyo, Japan)によりキャラクタライズした。アナリシス・スターター(登録商標)ソフトウェア(Version 3.2, Soft Imaging System, Germany)を用いて、精度を保証するためにマイクロメーターレベルで測定を行った。
【0047】
一元配置分散分析(ANOVA)を、独立変数(主な効果)間の相互作用レベルを決定するために、それぞれの95%の信頼区間の応答(すなわち、従属変数)で実施した。3レベル完全実施要因計画(full factorial design)を用いたため、以下のインデックスが観察された:R、ダービン−ワトソン統計量およびモデのル適合性と安定性を保証するPRESSインデックス。可能な場合はいつでも、要因計画の実験的な最適化技術を利用した。薬物動態ソフトウェア、すなわちWinNonLin Version 5.1 (Pharsight software, USA.)を用いて、放出データを形に表した。
【0048】
ヒドロキシエチルセルロース(HEC)層内に懸濁されたディスクの初期の比率および組合せは、不安定で予測不可能な薬物放出プロフィールを示した(図2)。ポリエチレンオキサイド(PEO)の外層への導入は(図3および4)、初期のラグフェーズおよび二峰性放出の潜在能を示し、より安定でかつ調節された薬物放出を提供した。しかしながら、24時間の間隔を置いた薬物放出は、31%を上回らなかった。ポリエチレンオキサイド(PEO)だけを外層に用いた類似寸法による次の試験は、48時間の間隔を置いて70〜90%の薬物放出を示した。時間治療に関して理想的な治療期間を達成するための24時間までのプロフィールを緩和させるために、外層のポリマー濃度を下げたところ、結果的に24時間の間隔を置いて増加した薬物放出(50〜80%)となった(図4)。
【0049】
次の工程では、薬物充填ディスクに専念した。ポリマーの薬物に対する比率を、ディスクからの放出速度に変化を与えるために変更した。これは、24時で80〜100%の薬物放出を示す偽零次/スロウ・アップカービング動態(pseudo-zero-order/slow-upcurving kinetics)の結果となった(図4)。重要な初期のラグフェーズの欠如は、ディスクを囲むポリマー濃度を増加させ、2つのディスク中の薬物の割合を変化させる更なる試験(図3)をもたらした。しかしながら、外層における増加したポリマー濃度は初期のラグフェーズをもたらすが、一方で、24時間の間隔を越えて拡大した薬物放出速度が低下するという犠牲があることが明らかとなった。
【0050】
図2は、従来のHECおよびPEOマトリックスを用いて達成された不安定な放出パターンを示す。初期のラグフェーズおよびスロウ・アップカービング動態を伴う薬物放出プロフィールは、外層にPEOを用いてディスク層にHECを用いることで達成された(図3)。ポリマーの比率および/または濃度の変化は、結果的に24時間の間隔を置いた薬物放出に50〜80%、70〜90%および80〜100%の範囲の同様の放出プロフィールとなった(図4)。ポリマー濃度、ラグフェーズ導入および薬物放出%の間にある相関が示された。
【0051】
HEC、PEOおよび薬物充填ディスクの圧縮により、ロバースト・マトリックスが生成された(テーブル1)。
【0052】
【表1】

a = ブリネル硬度数
テーブル1.各ポリマー等級の圧縮性
【0053】
テクスチャ分析は、ブリネル硬度数(Brinell Hardness Number:BHN)値が2.071〜2.949N/mmの範囲にあることを裏付け、所望の圧縮性特徴を実証した(図6)。HECおよびPEOを、薬物放出前の3〜5時間の間の重要なラグフェーズを達成する際の保持力のある機構として用いた。薬物放出は、初期のラグフェーズ、続いて完了までの指数関数的な放出フェーズを伴うフェーズ放出パターンを生じた。この二峰性放出の範囲は、t12時間で7〜26%の範囲にあり、続いてt24時間で19〜75%の範囲であった(図5)。
【0054】
この研究は、フェーズ制御型時間治療的薬物送達のための多層のマルチ・ディスクデバイスの成功した設計という結果となった。インビトロ試験は、所望の薬物放出動態に関する潜在能を示した。これらの試験は、用いたポリマー間での組合せの可能性を余すことなく用い、ディスクからの薬物放出を制御するために、異なるポリマー/電解質/他の物質を外層に導入したさらなる試験に至った。理想的な製剤を達成し、統計学的設計を用いて最適化して、さらなるテクスチャ・プロファイリング、ポリマー粘度、侵食/膨張およびUPLC試験を実施した。フェーズ制御型の薬物送達のための多層のマルチ・ディスク・ポリマーデバイスを成功裏に設計し、時間治療障害のための所望の放出動態を実証した。
【図1A】

【図1B】

【図1C】

【図1D】

【図1E】

【図1F】

【図1G】

【図1H1】

【図1H2】

【図1H3】

【図1H4】

【図1I】

【図1J】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
担体組成プラットフォームと、前記担体組成プラットフォームに少なくとも部分的に包埋された少なくとも1つの医薬上の活性成分とを含む、少なくとも1つの医薬上の活性成分のフェーズ制御型の時間治療送達のための医薬剤形であって、前記の担体組成プラットフォームはヒトまたは動物の体内にある場合に所定の溶解特性を有し、使用時に分解されると、前記の医薬上の活性成分がフェーズ制御型の時間治療的様式で放出されることを特徴とする、医薬剤形。
【請求項2】
医薬上の活性成分が、プラットフォーム中に包埋された個々のペレットの形態である、請求項1記載の医薬剤形。
【請求項3】
個々のペレットがディスク形状である、請求項2記載の医薬剤形。
【請求項4】
医薬上の活性成分が、ポリマープラットフォームを形成するポリマーまたはポリマー類と混合されている、請求項1記載の医薬剤形。
【請求項5】
医薬上の活性成分がペレット化されており、前記ペレットはポリマープラットフォーム中に包埋されている、請求項1記載の医薬剤形。
【請求項6】
少なくとも1つの第一の医薬上の活性成分を含有する少なくとも1個および好ましくは複数個のペレットが、操作可能な外側のポリマー担体組成コート内に配置され、前記ポリマー担体組成コートは、それに加えられた少なくとも1つの第二の医薬上の活性成分を有し、前記の第二の医薬上の活性成分は、前記の操作可能な外側のポリマー担体組成コートが分解された場合に、フェーズ制御型の時間治療的様式で放出され、その後に、第一の医薬上の活性成分を含有するペレットまたはペレット群が放出されることを特徴とする、請求項1記載の医薬剤形。
【請求項7】
少なくとも1つの第一の医薬上の活性成分を含有する複数個のペレットが、操作可能な外側ポリマー担体成分コート内に配置され、前記ポリマー担体組成コートは、そこに加えられた少なくとも1つの第二の医薬上の活性成分を有し、前記の第二の医薬上の活性成分は、前記の操作可能な外側のポリマー担体組成コートが分解された場合に、フェーズ制御型の時間治療的様式で放出され、その後に、第一の医薬上の活性成分を含有するペレットが放出されることを特徴とする、請求項1記載の医薬剤形。
【請求項8】
第一および第二の医薬上の活性成分が同じものである、請求項6または7記載の医薬剤形。
【請求項9】
第一および第二の医薬上の活性成分が異なる医薬上の活性成分である、請求項6または7記載の医薬剤形。
【請求項10】
第一の医薬上の活性成分からなるペレットが、第二の医薬上の活性成分が放出されるヒトまたは動物の体内の領域と同じまたは異なる領域で、その医薬上の活性成分を放出する、請求項6〜9のいずれか一項記載の医薬剤形。
【請求項11】
ペレットがディスク型である、請求項5〜10のいずれか一項記載の医薬剤形。
【請求項12】
使用時に、第一および第二の医薬上の活性成分が、迅速または遅延であってよい所望の期間にわたって放出されるよう、ペレットが操作可能な外側のポリマー担体組成コート内に包埋されており、その放出速度は創り出された拡散経路の距離における変動の関数であることを特徴とする、請求項11記載の医薬剤形。
【請求項13】
第一および第二の医薬上の活性成分が、フェーズ制御様式で放出される、請求項12記載の医薬剤形。
【請求項14】
ペレットがポリマーで被覆されている、請求項5〜13のいずれか一項記載の医薬剤形。
【請求項15】
ペレットが腸溶コーティングで被覆されている、請求項5〜13のいずれか一項記載の医薬剤形。
【請求項16】
腸溶コーティングが、ポリビニルアセテート・フタレートまたはセルロースアセテート・フタレートである、請求項14記載の医薬剤形。
【請求項17】
使用時に、医薬上の活性化合物または化合物群が所望の期間にわたって放出されるよう、腸溶コーティングは、pH依存性の公知の溶解速度を有する特殊コーティング・ラテックスである、請求項14記載の医薬剤形。
【請求項18】
医薬上の活性化合物または化合物群が、迅速または遅延であってよいフェーズ制御様式で放出される、請求項17記載の医薬剤形。
【請求項19】
医薬上の活性化合物が、外側のタブレット様プラットフォーム内に包埋された複数個の内部のコア・タブレット様ディスクに含まれている、請求項1記載の医薬剤形。
【請求項20】
医薬上の活性化合物が、ポリマーまたは腸溶コーティングを用いて顆粒化されたものである、請求項19記載の医薬剤形。
【請求項21】
ポリマーがエチルセルロースである、請求項21記載の医薬剤形。
【請求項22】
使用時に、いずれかの内部のコア・タブレット様ディスク(群)からの医薬上の活性化合物または化合物群が所望の期間にわたって放出され得るよう、腸溶コーティングは、pH依存性の公知の溶解速度を有するポリビニルアセテート・フタレートまたは特殊コーティング・ラテックスである、請求項21記載の医薬剤形。
【請求項23】
医薬上の活性化合物または化合群が、迅速または遅延であってよいフェーズ制御様式で放出される、請求項21または22記載の医薬剤形。
【請求項24】
ポリマープラットフォームが、標準的な親水性ポリマー、親水性の膨張性もしくは侵食性ポリマー、標準的な疎水性ポリマーおよび/または疎水性の膨張性/侵食性ポリマーであってよい、1つ以上のポリマーから形成されたものである、請求項1〜23のいずれか一項記載の医薬剤形。
【請求項25】
ポリマーが、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ポリエチレンオキシド(PEO)、ポリビニルアルコール(PVA)、アルギン酸ナトリウム、ペクチン、エチルセルロース(EC)、ポリ(乳酸)コ−グリコール酸(PLGA)、ポリ乳酸(PLA)、ポリメタクリレート、ポリカプロラクトン、ポリエステルおよびポリアミドからなる群より選択されるものである、請求項24記載の医薬剤形。
【請求項26】
ポリマーまたはポリマー類は、単独で用いられるものであるか、または少なくとも1つの共重合体と混合されたものである、請求項24または25記載の医薬剤形。
【請求項27】
剤形が、少なくとも1つの医薬賦形剤、好ましくは潤滑剤および/または増量剤および/または架橋剤を含む、請求項1〜26のいずれか一項記載の医薬剤形。
【請求項28】
医薬賦形剤が、潤滑剤、好ましくはステアリン酸マグネシウムである、請求項27記載の医薬剤形。
【請求項29】
医薬賦形剤が、増量剤、好ましくはラクトースである、請求項27記載の医薬剤形。
【請求項30】
医薬賦形剤が、架橋剤、好ましくは塩である、請求項27記載の医薬剤形。
【請求項31】
剤形が、超崩壊剤、好ましくはデンプングリコール酸ナトリウムを含む、請求項27〜30のいずれか一項記載の医薬剤形。
【請求項32】
剤形成分、特にポリマーが、使用時に、初期のラグフェーズ、医薬の能動的放出フェーズ、その後の第二のラグフェーズ、およびさらなる医薬の能動的放出が存在するよう選択されたものである、請求項1〜31のいずれか一項記載の医薬剤形。
【請求項33】
ラグフェーズおよび放出フェーズが、使用時に、複数のより少ない用量により作り出される血中濃度と類似する治療血中濃度を提供するものである、請求項32記載の医薬剤形。
【請求項34】
当該医薬剤形は、少なくとも1個の中心の包埋されたコアまたは複数個の包埋されたコアを有し、各コアは操作可能な第一の外側のゾーン、および操作可能な第二の外側のゾーンを有し、前記の中心のコアは1つ以上の医薬上の活性成分を含むことを特徴とする、請求項1〜33のいずれか一項記載の医薬剤形。
【請求項35】
剤形は、複数の包埋されたコアを有し、それらは互いに一定の間隔で配置されている、請求項34記載の医薬剤形。
【請求項36】
剤形は、複数の包埋されたコアを有し、それらは互いに一定の間隔で配置されている、請求項34記載の医薬剤形。
【請求項37】
第一の操作可能な外側のゾーンが、1つのコアを少なくとも部分的に囲い、第二の操作可能な外側のゾーンが、他のコアを少なくとも部分的に囲う、請求項34〜36のいずれか一項記載の医薬剤形。
【請求項38】
第一の外側のゾーンおよび第二の外側のゾーンに加えて、剤形は、コアが包埋される中間ゾーンを有することを特徴とする、請求項35または36記載の医薬剤形。
【請求項39】
少なくとも1つの第一の外側のゾーンおよび第二の外側のゾーンが、1つ以上の医薬上の活性成分を含む、請求項34〜38のいずれか一項記載の医薬剤形。
【請求項40】
両方のゾーンが、コアまたはコア群中の1つ以上の医薬上の活性成分と同じまたは異なる1つ以上の医薬上の活性成分を含む、請求項39記載の医薬剤形。
【請求項41】
中間ゾーンが、外側のゾーン中の1つ以上の医薬上の活性成分と同じまたは異なる1つ以上の医薬上の活性成分も含む、請求項38〜40のいずれか一項記載の医薬剤形。
【請求項42】
中間ゾーンが、第一および/または第二の外側のゾーンにより完全にカプセル化されたものである、請求項38〜41のいずれか一項記載の医薬剤形。
【請求項43】
第一の操作可能な外側のゾーンおよび/または第二の操作可能な外側のゾーンおよび/または中間ゾーンが、互いに異成分からなるものである、請求項34〜42のいずれか一項記載の医薬剤形。
【請求項44】
第一の操作可能な外側のゾーンおよび第二の操作可能な外側のゾーンが一緒になって、コアを完全にカプセル化する連続層を形成している、請求項34〜44のいずれか一項記載の医薬剤形。
【請求項45】
各ゾーンが、そこに含まれる、またはそれによってカプセル化された医薬上の活性成分の持続放出に適したバリアを含む、請求項34〜44のいずれか一項記載の医薬剤形。
【請求項46】
コア、第一の操作可能な外側のゾーン、第二の操作可能な外側のゾーン、および中間ゾーンは、合して、1つ以上の医薬上の活性成分それぞれの医薬上の有効量投薬量を含む、請求項34〜45のいずれか一項記載の医薬剤形。
【請求項47】
中間ゾーンは、重要な製剤化賦形剤、好ましくは架橋剤、可溶化剤および/または他の放出速度調節混合重合体もしくはポリマー構造体を包含し、そこに包埋された、またはそれによってカプセル化された医薬上の活性成分からの活性な医薬成分(群)の放出を調節することができる、請求項38〜46のいずれか一項記載の医薬剤形。

【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2011−524891(P2011−524891A)
【公表日】平成23年9月8日(2011.9.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−514140(P2011−514140)
【出願日】平成21年6月3日(2009.6.3)
【国際出願番号】PCT/IB2009/005832
【国際公開番号】WO2009/153635
【国際公開日】平成21年12月23日(2009.12.23)
【出願人】(507198875)ユニバーシティ・オブ・ジ・ウィトウォーターズランド・ヨハネスブルク (7)
【氏名又は名称原語表記】UNIVERSITY OF THE WITWATERSRAND, JOHANNESBURG
【Fターム(参考)】