説明

有孔のトップシート、および有孔による液体捕捉

【課題】糞便を隔離、不動化することにより、皮膚への再汚染を減少し、皮膚の炎症や赤色化を引き起こしにくい吸収性物品を提供する。
【解決手段】開口21を持つトップシート20とを有し、少なくとも1つの捕捉層を備えるサブレイヤ30を含み、サブレイヤが多数の孔31を有し、これにより少なくとも一部の開口が少なくとも一部の孔と部分的に重なり合い、15%から50%のオープンエリアを有するオーバラップ領域40の中に複合開口を形成し、これにより該オーバラップ領域の総和の全表面積は少なくとも2cm×3cm(交差方向×機械方向)とすることにより、糞便の肌からの隔離を改善し、同時に隔離された糞便での肌の再汚染を減少させた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バックシートと、吸収性コアと、開口を持つトップシートとを有し、且つ多数の孔を持つサブレイヤをさらに備える、吸収性物品、好ましくはおむつ、又はトレーニングパンツを目的にしており、これにより開口の少なくとも一部が、孔の一部と部分的に重なり、その結果、肌から糞便を隔離し、同時に隔離された糞便による肌の再汚染を減らす改善をしている。
【背景技術】
【0002】
糞便物質は、特に幼い乳児による敏感な皮膚および生殖器回りの皮膚上では、多くの場合、ユーザの皮膚から除去しにくいことが知られている。その上、皮膚上の糞便物質は、皮膚の炎症および赤色化、並びに、時によっては皮膚炎さえも引き起こし得ることが周知である。
【0003】
皮膚上の糞便物質を減少する解決策の1つは、排泄直後に糞便物質を隔離して皮膚から離す手段を設けることである。糞便の隔離の、又はおむつにおける問題は、糞便は稠度および粘度が大いに変化すること、さらには、糞便を隔離する間、おむつがその尿吸収能力を維持する必要があることである。
【0004】
この点に関しては、おむつには1つ以上の開口部を有するトップシートが設けられてきた。糞便がこの開口部を通してトップシートと吸収性コアとの間の空隙空間へ抜けるようになっている。糞便物質は、その結果、このトップシートの下に皮膚から離れて蓄えられる。
【0005】
代替として、例えば米国特許第5342338号で解説されているように、糞便が該トップシートの底部に隔離され、且つ吸収性コアが糞便を脱水できるように、低粘度の糞便が該開口部を通って吸収コアに抜けるのを可能にする、多数の小さな開口部がある第一トップシートを持つおむつが提案されてきた。所望により、開口部を持つ第二トップシートが存在してよく、それがさらに、糞便の不動化と、底部にある吸収性コアによる糞便の脱水を可能にする。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
発明者は次のことを見出した。改良された糞便の隔離、不動化および隔離された糞便による皮膚の再汚染の減少は、おむつが特定のサイズの開口を持つトップシートと特定のサイズの孔を持つサブレイヤとを備え、これらが孔と開口の間の重なりが極く小さな程度であるように存在し、ただしこの重なりは糞便がトップシートの開口を通ってサブレイヤの孔を効果的に通過る程度に大きく、しかしサブレイヤの孔にある糞便が皮膚の方に戻るのを止めるのに充分に小さい場合に達成される。
【0007】
さらに、発明者は次のことを見出した。少なくともトップシートに面した表面の平面における、サブレイヤの孔の正確なサイズ(寸法)の選定が、(その脱水と格納も含み)粘度が変化する糞便の効果的な隔離と不動化を達成するために重要である。
【0008】
このように、改良された糞便の隔離、減少された再湿潤、および改良された糞便の不動化は、ここで述べられるように、トップシートの開口とサブレイヤの孔との間に小さな割合の重なりがある特定のトップシートとサブレイヤとを備える本発明のおむつで達成された。
【0009】
さらに発明者は以下のことを見出した。1つ以上の捕捉層であるか、或いは捕捉層を含むサブレイヤであって、捕捉層がさらには湿潤後も圧力耐性であり、サブレイヤが液体浸出物によって湿潤して圧力を受けたあとでも糞便を確実に不動化し続けるようなサブレイヤを提供することは有益である。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、トップシート(20)と、バックシート(12)と、トップシート(20)とバックシート(12)との間に配置された吸収性コア(11)と、吸収性コア(11)とトップシート(20)との間に配置され、且つトップシートと接触しているサブレイヤ(30)とを備える吸収性物品(10)であって、
a)該トップシート(20)が、身体に面する表面と、多数の開口(21)を持つ少なくとも1つの領域(23)とを有し、これにより
i)開口(21)が、(トップシート(20)の身体に面する表面の平面内の横断面において)2mm〜8mmの平均最大開口寸法を有し、
ii)各領域(23)が、トップシート(20)の身体に面する表面にある該領域の該開口(21)の横断面の表面積の和であるオープンエリアを有し、該オープンエリアが該領域(23)の全面積の20%〜55%であり、
b)該サブレイヤ(30)が、少なくとも1つの捕捉層(36および/または37)を含み、且つ、トップシートに面した表面と、多数の孔(31)を持つ少なくとも1つの領域(33)と、を有し、これにより、
i)孔(31)は、z方向の厚さと、(サブレイヤ(30)のトップシートに面した表面の平面にある横断面において)3mm〜10mmの平均最小孔寸法を有し、および
ii)各領域(33)が、サブレイヤ(30)のトップシートに面している表面にある該領域(33)の該孔(31)の横断面の表面積の和であるオープンエリアを持ち、該領域(33)の該オープンエリアが該領域(33)の全表面積の20%〜50%であり、
これにより、開口(21)の該平均最大寸法が、孔(31)の該平均最小寸法より小さく、
これにより、前記トップシートの少なくとも1つの該領域(23)が、前記サブレイヤ(30)の少なくとも1つの該領域(33)の上に配置されて、1つ以上のオーバーラップ領域(40)を形成し、これにより、前記トップシート(20)の開口(21)が前記サブレイヤ(30)の孔(31)の上或いは部分的に上に配置されて複合開口(42)を形成し、その結果、該オーバーラップ領域(40)が、(前記トップシート(20)の身体に面する表面の平面にある前記複合開口の横断面の表面積の和である)オープンエリアを有し、このオープンエリアが、前記トップシートの前記オープンエリアよりも小さく、且つ、該オーバーラップ領域(40)の表面積の15%〜50%であり、これにより、該オーバーラップ領域(40)の総表面積は少なくとも2cm×3cm(交差方向×機械方向)である、吸収性物品(10)に関する。
【0011】
さらに、サブレイヤ(30)が、繊維を通常は含み、或いはそれは一般に繊維状であり、且つ該繊維は結合されていないか或いは結合剤で結合されていてもよい。
【0012】
また、ここに、サブレイヤ(30)は、一般に、1つ以上の捕捉層であるか、或いはそれを含む。この捕捉層は、例えば、一時的に尿のような液体を吸収し、且つその液体を該サブレイヤ(30)に近接している吸収性コアまで通過させる、または運ぶ。
【0013】
さらに、サブレイヤ(30)は、一般に湿潤後でも耐圧縮性があり、乾燥状態(湿潤前)で同じ圧縮下にあるサブレイヤ(30)と比較して湿潤後且つ圧縮下において最小の厚さを維持する。このことは、おむつの全体活用中にユーザが動いても、おむつの上に座っても糞便の格納と隔離を確実にする。
【0014】
非常に好ましくは、サブレイヤ(30)は2或いはそれ以上の(捕捉)層、例えば2或いはそれ以上の層の積層体を含んでよく、且つサブレイヤ(30)の孔(31)は好ましくは(整列した)孔(31)から、第一或いは第二、或いは第一と(一部の)第二或いはそれに続く層によって形成されてよい。好ましくは、使用中にトップシートに面している第一層(36)は、孔(31)を有し、この孔は、第二層(37)の孔(31)(第一層(36)に面している第二層(37)の表面で測定されたとして)より小さな平均表面積(トップシート(20)に面している第一層(36)の表面で測定されたとして)を有する。第一および第二捕捉層(36、37)は、その結果、このように双方とも層或いはシートであり、それらは最大寸法をx或いはy方向に持っており、また互いに平行である。一実施形態では、第一および第二層は互いの上に配置されているが、別の実施形態ではさらなる(捕捉)層が2つの捕捉層(36、37)の間に存在してよい。
【0015】
サブレイヤ(30)は、孔(31)をサブレイヤ(30)材料の中に任意の既知の孔形成方法で形成することによって得られてよく、おむつにそれを組込む前でも、一旦おむつに組込まれた後でもよく、或いはサブレイヤ(30)は例えばサブレイヤ(30)の材料(例えば繊維)を並べることで、或いは成形表面のシェーパー部分または突出部周りのその層の1つが、突出部或いは成形部がここで述べたように孔(31)を形作る部分ように、直接孔(31)で形成されることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
改善された糞便の隔離と不動化の研究の間に導き出された発明であるが一方、本明細書に記載されるようにサブレイヤ(30)とオーバラップ領域を持つトップシート(20)とは糞便処理のために意図されたもの以外の物品、例えば生理用ナプキンやパンティライナーに使用されてもよい。
【0017】
本明細書で使用される場合、「おむつ」は糞便および/または尿を集めるために新生児或いは幼児による使用を対象にした任意の物品を意味し、なかんずく、トレーニングパンツも含む。本明細書で使われる場合、「大人の失禁用衣類」は糞便および/または尿を集めるための大人向けの任意の物品を含む。
【0018】
本明細書において該物品(10)、トップシート(20)およびサブレイヤ(30)は、図に示されているように、長さ方向或いはy−方向(或いは機械方向)に長さを、横方向或いはx−方向(或いは機械横方向)に幅を、およびz−方向に厚さ或いはキャリパーを有する。
【0019】
該物品(10)と所望によりその構成要素は、背部(44)と、股部(43)と、前部(45)とを有し、使用に当たっては、それぞれユーザ使用者の背に向き、股に、或いは前側に向いて配置される。それらは、この中で、典型的に該物品の長さの各1/3を表している。
【0020】
本明細書においてオープンエリアの値を求めるために、本明細書で引用するとき、および本明細書で使用するとき、開口(21)と孔(31)の表面積は、それぞれ、トップシート(20)の身体に面した表面およびサブレイヤ(30)のトップシートに面した表面(32)の平面にある、開口(21)または孔(31)の横断面の表面積である。本明細書で使われる時開口、孔および複合開口の平均最小寸法および平均最大寸法もまた、それぞれ、トップシート(20)の身体に面した表面およびサブレイヤ(30)のトップシートに面した表面(32)の平面にある開口(21)または孔(31)の横断面内で決められる。本明細書で使われるとき、複合開口(42)の表面積は、トップシートの身体に面した表面にある該複合開口(42)の横断面の表面積であり、また同様に、複合開口の寸法は該横断面において決められる。
【0021】
図1は本発明による好ましいおむつ(10)の平面図である。おむつは、平坦にいっぱい広げた、非収縮状態(即ち、弾性収縮のない状態)で示してある。構造の一部分を切り取って、おむつ(10)の下層構造をより明瞭に示してある。おむつ(10)の着用者に接触する部分が、観察者の方を向いている。
【0022】
おむつ(10)は、以下に詳しく述べる、トップシート(20)と、バックシート(12)と、典型的に吸収性コア(11)と、所望によりコアラッピング材(13)と、本明細書で以下に詳しく述べる、サブレイヤ(30)とを備える。さらに、弾性脚部カフ或いはゴム紐(17)、バリアカフ(14)、弾性ウエスト構造部(15)のような、所望による機構があってよい。おむつ(10)の1つの末端部分は、おむつ(10)の第1即ち前側(腰)領域(45)として構成される。反対の末端部分8は、おむつ(10)の第2、背側(腰)領域(44)として構成される。おむつ(10)の中間部分は、股部領域(43)として構成され、第1腰部と第2腰部領域(44、45)との間に長手方向に延びている。股領域(43)は、おむつ(10)の一部分であり、おむつ(10)を着用したときに、通常は着用者の脚の間に位置する部分である。おむつ(10)は、その長手軸(y)および横軸(x)を用いて示されている。おむつは、少なくとも1つの締着部材(16)と、少なくとも1つのランディング領域(示されていない)とを備える締着装置を含んでよい。好ましいおむつの構成は一般的に米国特許第4,940,464号、同5,554,145号、同5,569,234号、同6,004,306号、米国特許出願番号第10/171,249号、および、同10/824,121号に記載されている。
【0023】
図1の吸収性コア(11)は、サブレイヤ(30)とバックシート(12)との間に配置される。吸収性コア(11)は、一般に圧縮性で、形状適合性で、着用者の皮膚に対して刺激性が少なく、尿のような液体を吸収および保持し得る吸収性材料を含んでよい。本明細書で吸収性物品(10)として使用するための代表的な吸収性コア構造(11)は例えば米国特許4,610,678号、同4,834,735号、同5,260,345号、同5,387,207号、同5,397,316号、および、同5,625,222号に記載されている。好ましくは、吸収性コア(11)は少なくとも超吸収性材料、好ましくは、SAP或いはAGMとも言われる超吸収性ポリマー材料を含んでおり、これは当該技術分野で周知の遠心分離保持容量試験(Centrifuge Retention Capacity test)を使い測定したとき、0.9%生理食塩水のような水性液体を自身の重さの少なくとも約5倍、好ましくは少なくとも10倍吸収することができる。
【0024】
吸収性コア(11)内の吸収性材料は「形のある」分布を持つことができ、これにより、吸収性コアは1つの領域(例えば、p点或いは股および所望により前側の領域)に吸収性材料を他の領域(例えば背側の領域)より多く含むことができる。
【0025】
吸収性コア(11)はまた、それぞれ水膨潤性材料を不動化する働きをすることのできる、エアフェルト繊維のような吸収性繊維材料、および/または接着剤のような構造剤又はマトリックス剤を含んでもよい。
【0026】
しかしながら、吸収性コア(11)に使われる吸収性繊維(セルロース)材料は比較的少ない量か、無いほうが好ましい可能性もある。ゆえに、本明細書の該コア(11)が水膨潤性材料を多量に含み、且つ吸収性(セルロース)繊維をほんのわずかだけ、好ましくは水膨潤性材料の20重量%より少なく、若しくはさらに水膨潤性材料の10重量%より少なく、場合によっては5重量%より少なく含む、或いはまったく含まないことが好ましい場合がある。
【0027】
本明細書における好ましい吸収性コア(11)は、接着剤或いは熱可塑性材料或いは好ましくは(繊維状)の熱可塑性接着剤材料を含み、これは水吸収性または/或いは水膨潤性材料の層に置かれる。それによって、熱可塑性又は接着剤材料は、水膨潤性材料を保持するための空洞をもたらし、それによってこの材料を固定する。また、熱可塑性或いは接着剤材料は基材と結合し、水膨潤性材料を基材に付着させる。吸収性繊維材料が吸収性コア(11)にまったく存在しないことが好ましい場合がある。
【0028】
液体(例、尿)の貯蔵のために特に好ましい吸収性コア(11)は米国特許出願第10/776,839号に記述されている。
【0029】
バックシート(12)は好ましくは、トップシート(20)に、および所望によりサブレイヤ(30)に、少なくともその周辺部の近くに接合される。バックシート(12)は好ましくは、少なくとも(薄い)ポリマーフィルムから製造される。1つの好ましい実施形態では、バックシート(12)を構成するフィルムは液体に対し不透過性である。一般に、バックシート(12)は、約10g/mと約30g/mの坪量を有するポリエチレンフィルムの層を含むが、その他の可撓性、液体不透過性材料を用いこともできる。好ましくは、フィルムはおむつ(10)から蒸気が逃げられるように通気性(例えば微小孔を通して)であり、その上なお、排出物がバックシート(12)をすり抜けるのを防ぐのが好ましい。特に好ましいバックシート材料は、バックシート(12)をさらに「織物様」にするために、フィルム層にラミネートされた不織布を有する。このような不織布層は、約15g/mと約25g/mの間の坪量を持つ不織布材料(例えば、スパンボンド或いは他の好適な構造を持つもの)を含んでいてもよい。バックシート(12)として用いるのに適した材料は、オハイオ州メーソンのクロペイプラスチックプロダクツ社(Clopay Plastic Products Company)から入手することができる。
【0030】
おむつ(10)はまた、より良好な密着性、封じ込め性および美的特性を提供するために、前側および背側の耳パネル、ウエストキャップ機構、ゴムひも、開口(複数)とゴムひもを持つトップシート(20)等を含む当該技術分野で周知の他の機構(図示せず)を含んでいてもよい。そのような追加的機構は、当該技術分野において周知であり、また例えば米国特許第3,860,003号および米国特許第5,151,092号に記載されている。
【0031】
本明細書における好ましい吸収性物品は再取り付け可能なおむつ(10)(ファスナーがついたおむつ)およびトレーニングパンツのようなズボン型のおむつである。好適なズボン型おむつは米国特許第5,246,433号、同5,569,234号、同6,120,487号、同6,120,489号、同4,940,464号、同5,092,861号、同5,897,545号、同5,957,908号、および、公開済み米国特許出願第2003/0233082A1号に開示されている。
【0032】
トップシート(20)
本発明の物品(10)のトップシート(20)は、貫通開口、即ち、開口(21)がトップシート(20)の全厚み(z方向)を貫いている、開口(21)を含む。
【0033】
トップシート(20)はエンボス加工されていてよいが、好ましい実施形態では、該トップシート(20)は平坦であり、且つトップシート(20)の平均厚さは、図2に示すように、開口(21)の平均厚さまたは深さに等しい。
【0034】
トップシート(20)の開口(21)は小さく、2mmから8mm、好ましくは約2mmから6mmまで、或いはさらにより好ましくは2.4mmから6mmまで、或いはさらにより好ましくは3mmから5mm或いは4mmまでの平均最大寸法(トップシート(20)の平面内で)を有する。
【0035】
好ましくは、開口(21)はまた、2mmから6mmまで、そして好ましくは3mmから5mmまでの平均最小寸法を有する。
【0036】
本明細書で使われるときの平均開口寸法は、使用中は着用者の身体に面しているトップシート(20)の表面にある開口の横断面内で、以下に明らかにされる方法によって決められる。
【0037】
好ましくは、開口(21)は、最大寸法が開口(21)の中心点を通るようなものである。好ましくは、開口(21)は図1および2に示されているように、楕円形および/または円形の周囲をもっている。
【0038】
隣り合う開口(21)の中点間の平均最短(最小)距離は、好ましくは2mmから7mmまで、もっと好ましいのは4mmから6mmまでである。
【0039】
開口(21)の各領域(23)は、オープンエリアを有し、それは該領域(23)の該開口(21)の表面積の和であり、トップシート(20)の身体に面した表面にある開口(21)の横断面で測られる。これは本明細書で下に記載される方法によって測定できる。
【0040】
この各領域(23)のオープンエリアは、該領域の全表面積の20%から55%であり、且つ好ましくは30%から50%、或いはさらにもっと好ましくは、その30%から45%までである。
【0041】
好ましくは、トップシート(20)の全オープンエリア(これはトップシート(20)の開口(21)を持つ領域のオープンエリアの和である)は、トップシート(20)の全表面積の、15%から55%まで、そして好ましくは20%から50%まで、或いはさらにもっと好ましくは25%或いは30%から45%までである。
【0042】
好ましくは、トップシート(20)は、一般にトップシート(20)の全表面積の約60%から100%であり、好ましくは、トップシート(20)の全表面積の約80%から100%である開口(21)を有する単独領域(23)を含む。このように、好ましい実施においては、トップシート(20)全体は該開口(21)を含み、且つこのように、図1および2に示されるように、トップシート(20)にトップシート(20)の表面積の100%である開口(21)を持つ唯一の領域がある。
【0043】
もう1つの好ましい実施では、トップシート(20)は、トップシート(20)の中心にある開口(21)を持つ1つの領域(23)を有し、該領域はトップシート(20)の長手方向および横方向の縁部に沿っては存在しないように、即ち開口(21)は該縁部に沿っては存在しないようになっている。
【0044】
トップシート(20)は液体透過性或いは不透過性材料から作ることができる、というのは、開口(21)によって、尿と糞便が下にあるサブレイヤ(30)と吸収性コアに容易に且つ速く通るからである。トップシート(20)は合成および/或いは天然繊維から作られる、開口(21)を持つ不織布或いは織布ウエブであって(から作られて)よく、或いはそれは孔空きの或いは開口成形されたポリマーフィルムであってよく、或いはそれらの組合せであってよく、それは当該技術分野において既知であり、例えば米国特許第5342338号および欧州特許第0203823号(EP−A−0203823)に述べられている。
【0045】
好ましい孔空きトップシートは、ポリオレフィンから、好ましくはポリエチレン、ポリプロピレン、或いはそれらのコポリマー、或いはそれらの混合物から作られる繊維性不織布ウエブを含む。
【0046】
本明細書における好ましいトップシート(20)は、熱可塑性ポリマー、例えばポリオレフィン、の連続的な一体のフィルム或いはウエブに開口(21)を形成することによって作られ、および/或いは、離れた間隔の多数の接合部を持つフィルム或いはウエブを提供し、ウエブ或いはフィルムを多くの箇所で弱くすることによって離れた間隔の接合部が該弱くされた箇所から分離され、そしてその後、弱められた箇所を破裂させるために該ウエブ或いはフィルムに引張り力を加える、即ち該フィルム或いはウエブを、開口を形成させるために伸長する、ことによっても作られる。
【0047】
本明細書で使用するときの孔空きフィルム或いはウエブを製造する好ましいプロセスは米国特許第5916661号、米国特許第5658639号および米国特許第5628097号に記載されている。
【0048】
本明細書でトップシート(20)として有用な、開口(21)を持つ不織布ウエブは、好ましくは、ポリエチレン、および/またはポリプロピレン、および/またはポリエステル繊維からなり、且つ好ましくは約15から30g/mまで或いは25g/mまでの坪量を有する。好ましいのは、毛羽立てられ水流交絡された、および毛羽立てられ通気結合された不織布ウエブを含む、毛羽立てられた不織布ウエブである。
【0049】
トップシート(20)は、液体(例、尿)がトップシート(20)(その開口(21)と所望によりトップシート(20)材料それ自体を通り)を通り直ちに下にある捕捉サブレイヤ(30)および吸収性コア(11)に運ばれるのを確実にするために通常使用中に液体を保持しない。
【0050】
トップシート(20)は当該技術分野において既知のスキンケアローションを含んでもよい。これがトップシート(20)に縞の形で、好ましくは長手方向(機械方向)の縞の形で適用されるのが好ましい。
【0051】
トップシート(20)は、本明細書で後に記述されるように、完全に或いは部分的にサブレイヤ(30)に取り付けられてよい。このことは当該技術分野において既知の任意の方法で行われ、好ましい方法は接着剤結合を含む。トップシート(20)とサブレイヤ(30)が互いに部分的にのみ、例えばトップシートとサブレイヤとの間の対応する表面積の50%から80%、付着していることが好ましい。
【0052】
以下により詳細に述べられるサブレイヤ(30)とは違ってトップシート(20)は薄く、例えば1.0mmより薄く、或いは一般的には0.5mm厚より薄く、そして、単に液体および糞便を直接下のサブレイヤ(30)に通過させる役をするだけなので親水性或いは疎水性であり、且つ一般には液体を収容しないし或いはxおよびy方向に分配もしない。
【0053】
サブレイヤ(30)
概して、本明細書におけるサブレイヤ(30)は、捕捉層および所望により分配層(の役目をし)であり、液体(尿)を捕捉することができ、しかも一時的には液体を保持でき、そして下部(Z方向)にある吸収性コアに運ぶことができ、それから所望によりそれをサブレイヤ(30)のxおよびy方向に分配することもできる。それは一般的には流体(尿)を、より長期間或いは永久に保持或いは格納する役割はしないが、しかし下部の吸収性コアにより流体の吸収を促進する。しかし、本発明の物品(10)のサブレイヤは、サブレイヤ(30)の孔(31)の中で糞便物質を格納し且つ/或いは不動化する役目をはたす。
【0054】
本明細書のサブレイヤ(30)は、それに加えて概して親水性であり、且つ一般に、本明細書でさらに詳しく前述されているように、一般にSAPおよびAGMと言われるような超吸収性材料、或いは水膨潤性材料を少しも含まない。
【0055】
サブレイヤ(30)は一般に繊維の層を含み、且つ好ましくは繊維の層である2つの層或いはそれ以上を含む。このことはさらに図2から7および12に示される。
【0056】
本明細書のサブレイヤ(30)の孔(31)は、糞便を格納し且つ不動化でき、図6および7に示されるようなめくら孔(31)と、図1−5および8に示される貫通孔(31)とを含む。孔(31)がめくら孔(31)である場合、孔(31)が該孔(31)を持つサブレイヤ(30)の関連する領域の平均厚さ或いはキャリパー、或いは全体としてのサブレイヤ(30)の平均厚さ或いはキャリパーの約50%から95%である平均深さ或いはキャリパーを有することはやはり好ましい。
【0057】
もしサブレイヤ(30)が2或いはそれ以上の層を含むならば、そのときは本明細書で言われるサブレイヤ孔(31)は好ましくは貫通しているか、或いは2又はそれ以上の層にある。
【0058】
サブレイヤ(30)の孔(31)は、本明細書で定義されるような平均最小寸法を有し、それはトップシート(20)の開口(21)の平均最大寸法よりも大きい。
【0059】
サブレイヤ(30)の孔(31)は、図12に明瞭に示されているように、サブレイヤ(30)の全オープンエリアが好ましくはトップシート(20)の全オープンエリアより少ないにもかかわらず、上述のごとく、概してトップシート(20)の開口(21)の平均表面積より大きな平均表面積を有する。
【0060】
サブレイヤ(30)の孔(31)は、3mmから10mm、好ましくは4mmから10mm、より好ましくは4mmから8mm、さらにより好ましくは5mmから7mmの平均最小寸法を有し、該平均はサブレイヤ(30)にある孔(31)の最小寸法の全体にわたる平均である。これは、後に本明細書に記述される方法によって決定されうる。
【0061】
サブレイヤ(30)の孔(31)の周囲は、矩形(該孔(31)が縞或いは溝の形であるゆえに)を含む任意の形体を有してよいが、好ましくは孔(31)は正方形、楕円形、或いはより好ましくはサブレイヤ(30)は、図1、10および11に示されるように、実質的に円筒形の孔(31)を含む円形の周囲を持つ孔(31)を備えているのが好ましい。
【0062】
好ましくは、孔は最小寸法が該孔の中心点を通っているものである。
【0063】
隣り合う孔(31)間の平均最短(最小)距離(トップシートに面した表面の平面内で、縁から縁)は、好ましくは2mmから10mm、或いはより好ましくは3mmから7mmである。
【0064】
本明細書のサブレイヤ(30)は、該領域(33)の全表面積の15%から50%のオープンエリアを有する、貫通孔或いはめくら孔を持つ領域(33)を有する、(これによって、該オープンエリアは、トップシート(20)に面しているサブレイヤ(30)表面内或いは上の孔の横断面で測定される孔(31)の表面積の合計である)。好ましくは、サブレイヤ(30)の孔(31)を持つ領域(33)のオープンエリアは、該領域の全表面積の25%から45%、さらにもっと好ましくは30%から40%或いは35%までである。
【0065】
サブレイヤ(30)は1つまたはそれより多くの、孔(31)を持つ領域を含んでよく、一般にそのような領域は図10および11に示されるように、少なくともサブレイヤ(30)の股および/または背側領域にある。
【0066】
図10および11に示される1つの好ましい実行において、サブレイヤ(30)は、典型的には該物品の背側領域(44)および股領域(43)の一部に、例えばトップシート或いはおむつ(10)の表面積の2/3或いは65%或いはもっと少ない背側、好ましくはその60%或いはさらに一層好ましくはその50%の背側の領域に、孔(31)のある単独領域(33)を備える。このように、好ましくは、該領域或いは該複数の領域は、サブレイヤ(30)の全表面積の少なくとも30%、より好ましくは少なくとも35%を、且つ好ましくはサブレイヤ(30)の該表面積の最大限65%、或いはさらに好ましくは最大限60%を構成する。
【0067】
全体としてサブレイヤのオープンエリアが45%より少なく、好ましくは15%と40%の間、より好ましくは20%と35%の間であることは好ましい。
【0068】
サブレイヤ(30)はトップシート(20)と同じ幅と長さ寸法を有してよい、しかしサブレイヤ(30)がトップシート(20)よりも小さな幅および/または所望により小さな長さを有することは好ましい可能性もある。図1は、サブレイヤ(30)の幅がトップシート(20)の幅より小さい、そのような一実例を示している。図12はサブレイヤ(30)の長さがトップシート(20)の長さより小さい実施形態を示す。
【0069】
好ましくは、トップシートと吸収性コアに面しているサブレイヤ(30)の表面は平坦である。
【0070】
サブレイヤ(30)にある孔(31)がめくら孔(31)であるときには、孔(31)は一般に、サブレイヤ(30)或いはその関連の領域(33)の平均厚さの、少なくとも70%、或いは好ましくは少なくとも80%、或いは可能なときはさらに少なくとも95%の平均厚さおよび深さを有する。
【0071】
サブレイヤ(30)(およびサブレイヤ(30)の貫通孔(31))は、少なくとも該孔を含むサブレイヤ(30)の領域(33)において、好ましくは少なくとも2mm、好ましくは少なくとも3mm、或いはさらに少なくとも4mmの平均厚さ或いは深さ(34、35)を有する。サブレイヤの好ましい最大厚さは、着用者の快適さのためには、8mm或いはより好ましくは6mmであってもよい。
【0072】
孔の厚さ或いは深さ(35)は本明細書で以下に詳しく提示される方法で決定され得る。
【0073】
サブレイヤ(30)および/或いはサブレイヤ(30)の孔(31)は、好ましくは少なくとも2mm、好ましくは少なくとも3mm、或いはさらには少なくとも4mm、の平均厚さ或いは深さ(35)を、少なくともオーバラップ領域(40)を形成するサブレイヤ(30)の一部分に、有する。孔の厚さ或いは深さ(35)は本明細書で以下に明確に述べられる方法によって決められ得る。
【0074】
サブレイヤ(30)は全体として上述の平均厚さ(34)を有してもよいが、上述され、また図6と7に示されているように、例えば該孔(31)がめくら孔である場合には少し大きくてもよい。
【0075】
オーバラップ領域(40)にあるサブレイヤ(30)は、好ましくは湿潤後であっても耐圧縮性であり、その平均厚さ(34)損失(湿潤弾性)は、湿潤前の乾燥したサブレイヤの同じ圧力下の平均厚さ(34)と比較して、20%より少なく、或いはさらにもっと好ましくは15%より少なく、或いはさらにより好ましくは12%より少なく、或いは好ましくはさらに10%より少ない。これは、本明細書で以下に明確に述べられる方法により決定される。
【0076】
上述のように、本明細書の好ましい物品(10)は、開口(21)或いは孔(31)を持つ少なくとも3つの層、即ち、開口(21)を持つトップシート(20)および少なくとも二層(第一層(36)および第二層(37)および所望によりさらなる層)からなる孔(31)を持つサブレイヤ(30)を有しており、これにより、例えば図1、2および12に示されるようにサブレイヤ(30)の(少なくとも)2つの層の孔(31)が共にサブレイヤ(30)の孔(31)を形成する。
【0077】
サブレイヤ(30)の層(36、37)は、別の方法としては、該孔を備えるようなものであってよく、例えば第二層(37)が孔を備え、第一層(36)が該孔の中に形成されて、サブレイヤ(30)の該孔(31)の側壁上に存在するようになってもよく、或いは第一層(36)が、各場合で、サブレイヤ(30)の孔(31)がめくら孔であるように孔を備えるだけでもよい。
【0078】
或いは、サブレイヤ(30)の2つ或いはそれ以上の層(36、37)がサブレイヤ(30)の孔(31)を共に形成する孔を備えている。
【0079】
サブレイヤ(30)に3つ或いはもっと多くの捕捉層を有するのは有益なことがあり、それ故に、3つ或いはもっと多くの捕捉層のいくつか或いは全ての、中に或いは貫通して、孔があり、本明細書に明確に述べられている要求をかなえている。それから、第一層はトップシートおよび第二層と接触しており、且つ一般的には第三およびそれ以上の捕捉層のx−y方向に延びた部分とは接触していない。第一捕捉層は、一般に、それ以上の捕捉層の幅と長さに等しいよりは小さい幅と長さを有している。
【0080】
サブレイヤ(30)の層(36、37)を貫通する孔は全体に整列しており、且つ重なり合っている。しかしながら、サブレイヤ(30)のトップシート(20)に面している第一層(36)の孔(31)が、図4および5に示されるように、下部にある第二層或いはそれ以上の層の孔(31)よりも小さな表面積を有していてよい。換言すれば、該サブレイヤ(30)は、例えば、トップシート(20)に面した第一層(36)と、吸収性コアと該第一層(36)との間に配置された第二層(37)と、を含み、これにより、サブレイヤ(30)の孔(31)が、第一層(36)を通り且つ少なくとも部分的には該第二層(37)を通り、これにより、第一層(36)を通る該孔(31)の(該第一層(36)のトップシート(20)に面した表面の平面内にある)平均表面積が、第二層(37)にある該孔(31)の(第二層(37)の第一層面している表面の平面内にある)平均表面積より小さい。
【0081】
好ましいのは、第一層(36)が孔(31)の側壁(z−方向)にも存在することであり、例えば、特に、第二層(37)が、結合されていない、或いは部分的に結合されており、且つ第一層(36)により孔の中に移動することが妨げられている繊維を含む場合には、第一層(36)が孔(31)の中に形成されることである。
【0082】
本明細書で使われる場合、孔(31)の表面積および領域(33)のオープンエリアは、トップシート(20)に面しているサブレイヤ(30)(例えば、上述の実施形態におけるサブレイヤ(30)の第一層(36)の)の表面上で決められる。
【0083】
以下に記述されている孔(31)の表面積およびオーバラップ領域(40)のオープンエリアは、使用中にユーザに面しているトップシート(20)の表面上で決められる。
【0084】
好ましいのは、例えば、サブレイヤ(30)が、結合されていないポリプロピレン(PP)および/またはポリエステル、或いはポリエチレンテレフタレート(PET)繊維の捕捉層(例えば、第二層(37))を備えていることである。
【0085】
また非常に好ましいのは、サブレイヤ(30)が1つの変性(セルロース)繊維、好ましくは、化学的に固くされ、撚られおよび/またはカール(縮れた)された(セルロース)繊維、好ましくは化学的に固くされ、撚られおよび/またはカールされた架橋セルロース或いは架橋合成繊維、好ましくはセルロース繊維、からなる捕捉層(例えば層37)を備えていることである。材料が、CMC520およびCMC517としてウエイエルハイザ(Weyerhaeuser)から入手されるのが好ましい。
【0086】
好ましいのはまた、サブレイヤ(30)が、所望により上記の繊維の捕捉層に加えて1つ以上の不織布製捕捉層からなる層を備えることであり、含まれるのは、毛羽立てられて樹脂結合された不織布のような毛羽立てられて結合された不織布製捕捉層、エンボス加工され毛羽立てられて樹脂結合された不織布製捕捉層、および所望により、嵩高の毛羽立てられて樹脂結合された不織布製捕捉層、或いは好ましくは、毛羽立てられて通気結合された不織布製捕捉層、毛羽立てられて熱結合された不織布製捕捉層であり、最も好ましくはエンボス加工されない毛羽立てられて樹脂結合された不織布製捕捉層である。好ましいことは高い坪量、即ち、40gsm或いはもっと、さらに好ましくは60gsmを持つ材料であることである。
【0087】
本明細書で使われる可能性がある上述の材料は、BBAファイバーウエブ(BBA Fiberweb)/テノテックス(Tenotex)(イタリア)社から、商標名プリンテックスAQL1 Phil(Printex AQL1 Phil)(43gsm、白)で入手でき、或いはフロイデンベルグ(Freudenberg)/ハリファックス(Halifax)社からコードAL1060(SC V およびSO、およびAR10)で、およびコード114/011/05(通常43或いは60gsm)で、或いはローマン(Lohmann)社から商標名パラプリント(Paraprint)で入手できる。
【0088】
サブレイヤ(30)は連続したサブレイヤ(30)(即ち孔(31)の無い)に、例えば該サブレイヤ(30)に孔(31)を穿孔或いは押し付けることにより、孔(31)を形成して製造することができる。もしサブレイヤ(30)が2つ又はそれ以上の構成要素を含むならば、孔(31)は、2つ又はそれ以上の要素或いは層に、別々に或いは同時に、穿孔或いは押し付けて作られる。
【0089】
サブレイヤ(30)が2つ又はそれ以上の層を含む場合は、孔(31)が、押し付けることによって、例えば、第一層(36)の表面上に孔形成ツールを押し付けることによって、および第一層第二層(37)およびその上の層を貫いて、第一層(36)の材料の一部分が孔(31)の壁(の一部)を覆うために孔(31)の中に押し込まれるように、形成されることは有益である。これは、孔(31)のスムーズな縁部と壁を提供し、且つさらに、そのことが第二層(37)の繊維が孔(31)の中に移動するのを妨げる可能性がある。それによって、第一層(36)が孔(31)の壁に存在するこの実施形態は、図5に示されている。
【0090】
材料、サブレイヤ(30)の材料、例えば繊維を、成形表面上、例えば、突起部の周り或いは孔(31)を形作っている成形部分の周りに敷くことによって、サブレイヤ(30)の孔(31)を形成することはやはり好ましいことである。例えば、繊維はサブレイヤ(30)の所要の孔パターンになっている突起を持つ形成ドラム上、孔(31)を形作るために該突起の周りに敷かれ、それから繊維は所望により既知の結合技術によって結合される。
【0091】
孔を持つ第二(37)および所望によりさらなる層が最初に得られ、そして続いて第一層(36)が最上に置かれ、そして上述のサブレイヤ(30)を形成するために第一層が部分的に第二(37)および更なる層に押し込まれることも好ましい。
【0092】
サブレイヤ(30)が、上の方法の1つによって形成される1つ又はそれ以上の層、および上述のように、別の方法で形成される1つ又はそれ以上の層、を含むことはまた好ましい。例えば、サブレイヤ(30)は上記の敷きつめテクニックによって形成された第二層(37)、および穿孔或いは押圧によって形成された第一層(36)を含んでよく、それによって第二孔(31)は、2つ又はそれ以上の層を一体化する前、或いは2つ又はそれ以上の層を一体化した後のどちらでも、穿孔或いは押圧される。
【0093】
他の実施形態では、1つの領域内で、或いは異なる領域(31)間で、例えば1つ(一部分)の領域(31)にある孔(31)が他の領域(31)或いは同じ領域(31)の他の部分におけるよりも大きな厚さを有するように、孔(31)の厚さ(34)勾配があってよい。
【0094】
オーバラップ領域
トップシート(20)は、上述され、そして図1、2および12に示されているように、部分的に或いは一般的には完全にサブレイヤ(30)の上に横たわっている。これは、サブレイヤ(30)がトップシート(20)より、小さい幅(横断機械方向)或いは小さい長さ(機械方向)のどちらか、或いは両方を有することで、小さい表面積を有する実施形態を含んでいる。
【0095】
トップシート(20)の開口(21)を持つ少なくとも1つの領域(23)は、サブレイヤ(30)の孔(31)を持つ領域の上に、部分的か或いは完全に横たわる。この結果、オーバラップ領域(40)が存在し、開口(21)の少なくとも一部分が、完全におよび/或いは部分的に、少なくとも孔(31)の一部分の上に配置されて、複合開口を形成する。
【0096】
(42)
複合開口(42)は、糞便(および液体)がユーザからトップシート(20)を通り抜けサブレイヤ(30)の孔(31)に直接通過するのを可能にする。
【0097】
しかしながら、サブレイヤ(30)の領域(33)とその孔(31)、およびトップシート(20)の領域(23)とその開口(21)、およびオーバラップ領域(40)は、ユーザの皮膚に戻るように移動できる糞便の量を最小になるように、その一方で、糞便のサブレイヤ(30)の孔(31)への所要の通過およびサブレイヤ(30)の孔(31)における糞便の不動化と隔離を依然として可能にするために、作られた。
【0098】
オーバラップ領域(40)は、該オーバラップ領域の表面積の15%から50%の、或いは好ましくは20%から45%の、或いはさらにもっと好ましくは25%から35%のオープンエリア(トップシート(20)の身体に面した表面にある複合開口(42)の表面積の和)を有する。
【0099】
一般に、該オーバラップ領域(40)の全表面積は、糞便を受け取り、且つそれを開口を抜けて孔(31)に運ぶのに充分な表面積を有するように、少なくとも2cm×3cm(横方向×縦方向)である。この結果、2cm×3cmの幅と長さの寸法は平均値である。(1つより多くのオーバラップ領域(40)が存在してもよく、且つ上のようにオーバラップ領域(40)の合計は2cm×3cmであるべきだが、しかし好ましくは各オーバーラップ領域(40)は上のように少なくとも2cm×3cmである。)
オーバラップ領域(40)が物品(おむつ)の背側および股部、或いはその一部に存在し、物品(おむつ)の前側部には存在しないことは好ましい。
【0100】
好ましい実施形態では、吸収性物品(10)は1つの単一のオーバラップ領区域(40)、および好ましくはまたサブレイヤ(30)にある孔(31)のただ1つの領域(33)を有し、またトップシート(20)はこの領域に完全にかぶさり、そしてそれから、この単一のオーバラップ領域(40)が好ましくは少なくとも物品の股(43)および/または背側部分(44)に、上述のように、図12に示されているように、例えば、背側に物品(10)或いはそのトップシート(20)の表面積の70%になるよう配置されている。
【0101】
オーバラップ領域(40)は円、楕円、矩形、三角、或いは正方形の任意の形を有してよい。サブレイヤ(30)の領域(33)は一般に表面積においてトップシート(20)の領域(23)より小さいゆえに、重なり合った範囲の形は、図10、11、および12に示されているように一般にサブレイヤ(30)の形によって決まる。
【0102】
サブレイヤ(30)(および/またはトップシート(20))は、サブレイヤ(30)の孔(31)とトップシート(20)の開口(21)の正確な配列および/または部分的な配列を可能にするように、サブレイヤ(30)とその孔(31)(および/またはトップシート(20)とその開口(21))の位置決めを可能にする位置決めできるマークを備えてよい。
【0103】
本明細書において参照される試験方法
オープンエリアの決定、開口および孔の寸法および表面積の決定
本明細書で使われるとき、サブレイヤ(30)、トップシート(20)およびオーバラップ領域(40)の領域(23、33)のオープンエリアは以下のように光学顕微鏡によって測定される。
【0104】
領域(23、33)或いはオーバラップ領域(40)のサイズによって、該領域或いはオーバラップ領域(40)は各々全体として或いは個別の部分において、全領域(23、33)或いはオーバラップ領域(40)のオープンエリアの値に達するために、分析される。
【0105】
オーバラップ領域(40)のオープンエリアを測定するためには、試料は、トップシート(20)とサブレイヤ(30)を、オーバラップ領域(40)を同じ状態に保持するために、それらがお互いに関して動かないようにして、分析のために吸収性物品から取り出すことによって用意される。或いは、サブレイヤ(30)とトップシート(20)は、物品からの剥離の後、同じオーバラップ領域(40)を得るために、トップシート(20)がサブレイヤ(30)の上で元の位置に置かれうるように、初めにマークされる。
【0106】
それから、オーバラップ領域(40)のオープンエリアと開口寸法は測定できる(使用にユーザに面している表面積を計量および視認によって)。
【0107】
トップシート(20)とサブレイヤ(30)のオープンエリアと開口/孔寸法を測定するために、これらは上の試料において分離されなければならないか、或いはトップシート(20)とサブレイヤ(30)の新しい試料が分析のために作られなければならなくなる。
【0108】
光学顕微鏡には任意のサイズの試料が提出されてよいが、一般には試料は15×15cmより大きくならない。もし領域および/或いはサブレイヤ(30)がこれより大きい場合、それらは任意の適したテクニックによって分離した試料にカットされ、各試料が測定されうる。
【0109】
光学顕微鏡(マイクロズーム−0.1−0.7レンズ付JAI CV−M1 E モノクロミックカメラ(Monochromic Camera))は、すべての計算を行うオプチマスソフトウエア(Optimas software)(メディアサイバーネティックス(Media Cybernetics)、L.P.Optimas version 6.51)で動くコンピュータに接続されているインタフェース(ITI−Vision−Itex)につながっている。任意の好適な外部光源、例えばカイザーイービジョン(Kaiser e-Vision)が使われうる。
【0110】
試料は、黒い厚紙の上に伸長無し、皺無し、或いは折りたたみ無しで置かれる。これは、光学顕微鏡下に置かれ、ズームは3.5に調整され、明瞭な像が得られるまで焦点が合わされる。それから、試料は除かれ顕微鏡下に定規が置かれる。
【0111】
それからソフトウエアによって計算が開始される。
【0112】
ソフトウエアは、表面にある開口および孔の横断面内での、平均最小および最大開口或いは孔のサイズを計算し、且つそれらの全或いは平均オープンエリアを計算する。
【0113】
測定は3つの値とその平均を得るために2回繰り返されることができ、本明細書全体にわたって参照される。
【0114】
厚さ(34)
(トップシート(20)および)、サブレイヤ(30)、或いはオーバラップ領域にあるそれらの一部、およびそれらの開口(21)或いは孔(31)の厚さは、例えば、ツイングアルバートーフランク社(Twing Albert-Frank Gmbh)から入手できるフランクタイプ(Frank Type)16303のマイクロメータ(較正済)の利用により、23℃および50%湿度条件で、最小0.01mmの精度、3mm/sの低い下降速度、保持時間2−5秒で、測定される。マイクロメータは荷重266グラムおよび直径40mmのアンビル(結果として2.1kPa(0.3psiになる)を有する。
【0115】
測定に先立ち、測定される材料は少なくとも2時間、23℃および50%湿度で平衡状態にされる。もし材料が測定に先立ち切られているなら、切断は厚さが変化しないように、例えば測定される範囲では圧縮が無いようになされるべきである。材料は皺、折りたたみ、或いは欠陥が皆無であるべきである。
【0116】
材料はマイクロメータ下に置かれて、保持時間ののちに厚さが記録される。
【0117】
5試料が作製され、そして5試料にわたる平均を計算するために測定され、本明細書で参照される。
【0118】
湿潤後の厚さ(34)損失(湿潤回復力)
以下の試験法がサブレイヤ(30)(オーバラップ領域(40)の一部である)の湿潤回復力を、サブレイヤ(30)を湿潤した後2.1kPa(0.3psi)の圧力下で測定し、これが本明細書で参照される厚さ損失値に変換される。
【0119】
サブレイヤ(30)とトップシート(20)が吸収性物品(10)から取り外される。(測定目的のために、トップシート(20)がこの測定に包含されるが、しかし、トップシート(20)の厚さ値は下に述べるように差し引かれる。
【0120】
いくつかの実施形態では、サブレイヤ(30)は、特に、サブレイヤ(30)がウエブ或いはフィルムでないが、しかし例えば接合された或い結合されていない繊維をほんの部分的に備えている場合には、吸収性コアカバー(13)とトップシート(20)の間に囲まれてよい。もしそのようなコアカバー或いはコアラップ(13)があれば、コアカバー(13)、サブレイヤ(30)およびトップシート(20)を含み、本明細書で使われる試料を得るために、これは物品からサブレイヤ(30)およびトップシート(20)と共に除かれるべきである。
【0121】
試料は23℃、50%湿度で2時間、調湿され、そして同じ条件で試験が行われる。
【0122】
それから、各試料の重量が任意の標準的な方法で測定される。
【0123】
最初に、2.1kPa(0.3psi)の圧力下で、乾燥試料の全体としての厚さ(34)、およびトップシート(20)、および所望によりコアカバーの厚さが測定される。トップシート(20)および所望によりコアラップ(13)の該圧力での厚さ(34)が、乾燥サブレイヤ(30)の圧力下での厚さ(34)を得るために、全体の厚さから差し引かれる。サブレイヤ(30)およびトップシート(20)、および所望によりコアカバー(13)の厚さはオーバラップ領域(40)で、その厚さを少なくとも3ポイントで測定しその平均(本明細書で今後、圧力下の(平均)乾燥厚さ(34)と呼ばれる)を取ることによって測定される。同じことがトップシート(20)と所望によりコアカバー(13)の圧力下の厚さのためになされる(それは、それら圧力下の組み合わされた平均厚さを得るために一組の測定に結合されてよい)。
【0124】
それから、乾燥厚さは、上ではっきりと述べられているように、直径40mmの押さえを持つ圧力マイクロメータ(例えばフランクタイプ(Frank type)16303)で、2.1kPa(0.3psi)の圧力、低い速度3mm/秒で測定される。
【0125】
厚さの読み込みは、押さえが試料の表面と接触して1分後に行われる。
【0126】
それから、試料は、グラム試料あたり10mLの食塩水溶液(脱ミネラル化水に0.9%NaCl)を、食塩水溶液を試料の中心線のy方向に沿って徐々に注ぎ、該中心線に沿って上下にゆっくり動かしながら、そして該生理食塩水をおおよそ1mL/秒の速さで注ぎながら、投入される。それから、試料およびトップシート(20)および所望によりコアラップの厚さが、正確に前と同じポイントで、しかし湿潤後に、上述のように測定される。
【0127】
サブレイヤの乾燥および湿潤の厚さは、本明細書で参照されるときには、以下のように計算される。
サブレイヤの平均乾燥厚さ=
(サブレイヤ、トップシートおよび所望によりコアラップからなる平均乾燥厚さ)−(所望によりコアラップを加えたトップシートの平均乾燥厚さ)。
サブレイヤの平均湿潤厚さ=
(サブレイヤ、トップシートおよび所望によりコアラップからなる試料の平均湿潤厚さ)−(所望によりコアラップを加えたトップシートの平均湿潤厚さ)。
【0128】
パーセント厚さ(34)損失は次のように計算される。
【数1】

【図面の簡単な説明】
【0129】
【図1】本明細書に記述されているようにサブレイヤ(30)を示すために一部切り取られている、本発明の好ましいおむつ(10)の設計平面図。
【図2】図1のおむつの、その中心線のX方向を通る横断面図。
【図3】図1および2にも示されている本発明のおむつ(10)の好ましいサブレイヤ(30)の孔(31)を通る横断面、およびその周辺部を示す。
【図4】本明細書におけるもう1つの好ましいサブレイヤ(30)の孔(31)を通る横断面、およびその周辺部を示す。
【図5】本明細書のもう1つの好ましいサブレイヤ(30)の孔を通る横断面、およびその周辺部を示す。
【図6】本明細書のさらにもう1つの好ましいサブレイヤ(30)の孔(31)を通る横断面、およびその周辺部を示す。
【図7】本明細書のさらにもう1つの好ましいサブレイヤ(30)の孔(31)を通る横断面、およびその周辺部を示す。
【図8】本明細書のさらにもう1つの好ましいサブレイヤ(30)の孔(31)を通る横断面、およびその周辺部を示す。
【図9】図4に示されているように孔(31)を持つサブレイヤ(30)を有している、おむつのX方向中心線に沿ってとられた好ましいおむつ(10)を通る、横断面を示す。
【図10】その背側領域(44)と一部の股領域(43)にあるトップシート(20)に面した表面(32)にある円形の周辺を備えた孔を持つ方形の領域(33)を有する、本明細書で用いるのに好ましいサブレイヤ(30)の設計平面図を示す。
【図11】その背側領域(44)と一部の股領域(43)にあるトップシート(20)に面した表面(32)にある円形の周辺を備えた孔を持つ円形の領域(33)を有する、本明細書で用いるのに好ましいサブレイヤ(30)の設計平面図を示す。
【図12】そのY方向の中心線に沿ってとられ、オーバラップ領域(40)を形成し、該サブレイヤが例えば図10と11に示されているような、サブレイヤ(30)とトップシート(20)の横断面図を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
トップシート(20)と、バックシート(12)と、前記トップシート(20)と前記バックシート(12)との間に配置された吸収性コア(11)と、前記吸収性コア(11)と前記トップシート(20)との間に配置され且つ前記トップシートと接触しているサブレイヤ(30)と、を備える吸収性物品(10)であって、
a)該トップシート(20)が、身体に面する表面と、多数の開口(21)を持つ少なくとも1つの領域(23)と、を有し、これにより
i)前記開口(21)が、(前記トップシート(20)の前記身体に面する表面の平面内の横断面において)2mm〜8mmの平均最大開口寸法を有し、
ii)各領域(23)が、前記トップシート(20)の前記身体に面する表面にある該領域の該開口(21)の横断面の表面積の和であるオープンエリアを有し、該オープンエリアが該領域(23)の全面積の20%〜55%であり、
b)該サブレイヤ(30)が、少なくとも1つの捕捉層(36および/または37)を含み、且つ、トップシートに面した表面と、多数の孔(31)を持つ少なくとも1つの領域(33)と、を有し、これにより
i)前記孔(31)は、z方向の厚さと、(前記サブレイヤ(30)の前記トップシートに面した表面の平面にある横断面において)3mm〜10mmの平均最小孔寸法を有し、および
ii)各領域(33)が、前記サブレイヤ(30)の前記トップシートに面している表面にある該領域(33)の該孔(31)の横断面の表面積の和であるオープンエリアを持ち、該領域(33)の該オープンエリアが該領域(33)の全表面積の20%〜50%であり、
これにより、前記開口(21)の該平均最大寸法が、前記孔(31)の該平均最小寸法より小さく、
これにより、前記トップシートの少なくとも1つの該領域(23)が、前記サブレイヤ(30)の少なくとも1つの該領域(33)の上に配置されて、1つ以上のオーバーラップ領域(40)を形成し、これにより、前記トップシート(20)の開口(21)が前記サブレイヤ(30)の孔(31)の上あるいは部分的に上に配置されて複合開口(42)を形成し、その結果、該オーバーラップ領域(40)が、(前記トップシート(20)の身体に面する表面の平面にある前記複合開口の横断面の表面積の和である)オープンエリアを有し、このオープンエリアが、前記トップシートの前記オープンエリアよりも小さく、且つ、該オーバーラップ領域(40)の表面積の15%〜50%であり、これにより、該オーバーラップ領域(40)の総表面積は少なくとも2cm×3cm(交差方向×機械方向)である、吸収性物品(10)。
【請求項2】
該オーバーラップ領域(40)が、該オーバーラップ領域(40)の表面積の25%〜40%のオープンエリアを有する、請求項1に記載の吸収性物品(10)。
【請求項3】
前記サブレイヤが、少なくとも3mmの厚さを有する、請求項1又は2に記載の吸収性物品(10)。
【請求項4】
前記トップシート(20)が、前記トップシート(20)の表面積の60%〜100%である開口(21)を有する単一領域(23)を含み、且つ、前記サブレイヤ(30)が、好ましくは前記サブレイヤ(30)の表面積の少なくとも30%である孔(31)の単一領域(33)を含み、前記オーバーラップ領域が前記トップシート(20)の前記サブレイヤ(30)の表面積の30%〜50%である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の吸収性物品(10)。
【請求項5】
前記オーバーラップ領域(40)の一部を形成する前記サブレイヤ(30)が湿潤後に耐圧性であり、本明細書で定義したように、湿潤させかつ2.1kPa(0.3psi)の圧力をかけた後、20%より小さい、好ましくは12%より小さい、さらに好ましくは8%より小さい平均厚さ(34)損失(湿潤復元力)を有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の吸収性物品(10)。
【請求項6】
該サブレイヤ(30)が、前記トップシート(20)に面する前記サブレイヤ(30)の表面にある、少なくとも直径4mmの円形の外周を有する孔(31)を有する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の吸収性物品(10)。
【請求項7】
前記オーバーラップ領域(40)が、前記物品(10)の背部の(表面積で)70%にのみ存在する、請求項1〜6のいずれか一項に記載の吸収性物品(10)。
【請求項8】
前記サブレイヤ(30)が、2つまたはそれ以上の捕捉層(36、37)を含み、且つ該孔が少なくとも2つの該捕捉層に、或いはそれらの一部に含まれる、請求項1〜7のいずれか一項に記載の吸収性物品(10)。
【請求項9】
前記サブレイヤ(30)が、少なくとも1つの毛羽立った結合された不織布素材、好ましくは毛羽立った樹脂結合した不織布素材の層(36および/または37)を含む、請求項1〜8のいずれか一項に記載の吸収性物品。
【請求項10】
前記サブレイヤ(30)が、少なくとも1つの化学的に剛性化されツイストされた、および/またはカールした架橋繊維、および/または結合されていないPET繊維の層(36および/または37)を含む、請求項1〜9のいずれか一項に記載の吸収性物品。
【請求項11】
該サブレイヤ(30)が、前記トップシート(20)に面した第一層(36)と、前記吸収性コアと該第一層(36)との間に配置された第二層(37)と、を含み、これにより、前記サブレイヤ(30)の孔(31)が、前記第一層を通り且つ少なくとも部分的には該第二層(37)を通り、これにより、前記第一層(36)を通る該孔(31)の(該第一層(36)の前記トップシート(20)に面した表面の平面内にある)横断面の平均表面積が、前記第二層(37)にある該孔(31)の(前記第二層(37)の前記第一層に面している表面の平面内にある)横断面の平均表面積より小さい、請求項1〜10のいずれか一項に記載の吸収性物品。
【請求項12】
前記第一層(36)が、前記孔(31)の側壁が延びているz方向にも存在する、請求項11に記載の吸収性物品。
【請求項13】
幼児のおむつ、パンツ様おむつ或いは大人の失禁用衣類である、請求項1〜12のいずれか一項に記載の吸収性物品(10)。
【請求項14】
糞便の不動化および/または糞便の隔離用の吸収性物品(10)における、請求項1に記載されている、トップシート(20)およびサブレイヤ(30)の使用。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2011−235115(P2011−235115A)
【公開日】平成23年11月24日(2011.11.24)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−138393(P2011−138393)
【出願日】平成23年6月22日(2011.6.22)
【分割の表示】特願2008−531868(P2008−531868)の分割
【原出願日】平成18年9月22日(2006.9.22)
【出願人】(590005058)ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー (2,280)
【Fターム(参考)】