説明

有機溶剤の揮発ガス吸着・脱臭装置。

【課題】ネイルアートで使用される有機溶剤の揮発ガスは、人体に有害で臭いも強烈である。揮発ガスの室内濃度を薄めることが可能な装置を提供する。
【解決手段】室内に拡散した有機溶剤の揮発ガスを、強制循環させて吸引し外部へ放出する吸引・放出装置1と、揮発ガスを吸着するフィルター装置3と、同フィルター装置を通過した揮発ガスを中和する中和剤8を備え、揮発ガスを無害・無臭の状態にして外部へ放出する。上記フィルター装置3は活性炭とケミカルフィルターで構成され、中和剤はアセトアルデヒドを中和する中和剤であるが、ネイルアートで使用頻度の高いアクリル酸やアセトンの微量の揮発ガスも中和することを特徴とする。また、吸引・放出装置の放出部近傍にマイナスイオン発生装置12を設置し、マイナスイオンを発生させ人に優しい爽やかな職場空間を演出する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、ネイルアート用有機溶剤の揮発ガス処理に関するもので、室内に拡散した有機溶剤の揮発ガスを強制循環させ、吸着・脱臭処理装置本体の上部に取付けられた吸込用ヘッドで吸引・収集し吸着・脱臭処理装置本体に送り込み、上述の特殊吸着処理用のフィルターおよび中和剤で吸着・脱臭させ、さらにマイナスイオンを放出させ爽やかな環境を創出する特徴ある方法および装置に関するものである。
[従来の技術]
【0002】
従来から指の手入れをするネイリストは、有機溶剤を作業テーブルの上に置いて作業するため揮発ガスは室内に拡散・充満し、直接ネイルアートを作業するネイリストは勿論、同じ部屋にいる他のネイリストやネイルアートを受けるお客がこれを吸込むことになり、健康上極めて悪く問題である。
室内の臭気除去に関して、現状では何も対策しない店舗がほとんどだが、店によっては換気扇で排出する方法や、極まれに空気清浄機を使用するのが一般的である。
しかし、一般的に使われる空気清浄機あるいは脱臭装置は、タバコやホコリ、ごみ等で汚れた空気を清浄・脱臭するのが目的であって、それ以上の効果は期待できず、有機溶剤揮発ガスの吸着・脱臭は不可である事は一般に認められている。
[発明により解決しようとする課題]
【0003】
ネイルアートで不可欠なアクリルリ酸やアセトンには人体に有害な有機溶剤が含まれており揮発ガスが室内に拡散し、ネイリストが上記揮発ガスを吸わざるを得ない環境にあっては、揮発ガスをできるだけ濃度の薄い状態に改善する事がなによりも重要な課題である。
この為、室内に拡散・充満した濃度の濃い上記揮発ガスを、強制循環により吸引・収集すると同時に収集した揮発ガスを特殊フィルター処理により吸着・脱臭し、中和剤で無害・無臭状態にして室内に放出する装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記課題を解決するために、本発明においては次のような手段を講ずることとした。
即ち請求項1記載の発明は、有機溶剤の揮発ガスを吸込用ヘッドから吸引し外部へ放出する吸引・放出装置と、上記吸引用ヘッドと上記放出部との間に上記吸引用ヘッドから同吸引・放出装置により吸引された上記揮発ガスを吸着するフィルター装置と、同フィルター装置を通過したガスを中和する中和剤を備えた有機溶剤の揮発ガス吸着・脱臭装置を特徴とするものである。
また、請求項2記載の発明は、上記吸引・放出装置の放出部近傍に設置したマイナスイオン発生装置でマイナスイオンを発生させ、揮発吸引ガスと共に放出させる事を特長とするものである。
また、請求項3記載の発明は、上記吸着・脱臭フィルター装置は、吸着の上流側が活性炭フィルター、下流側がアセトアルデヒドを中和するケミカルフィルターを備えたことを特徴としている
また、請求項4記載の発明は、上記フィルター装置の活性炭フィルターは、上記揮発吸引ガスの流れに沿って複数段に分割され、上段側の活性炭密度が下段側の活性炭密度より大きいことを特徴とする。
【0005】
また、請求項5記載の発明は、上記中和剤は、カチオン系高分子スルホン酸基を主成分とし、主体はホルムアルデヒドを中和する中和剤であることを特徴とする。
また、請求項6の記載によれば、上記フィルター装置の上記上流側に吸引された上記揮発ガスが、上記フィルターの全面を均等に通過するようガイド部材を設けた事を特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
請求項1記載の発明によれば、室内に拡散した有機溶剤揮発ガスは、上記吸引・放出装置により上記吸込用ヘッドから吸引され、上記吸着・脱臭フィルター装置により上記揮発ガスは吸着・脱臭され、同フィルター装置を通過した揮発ガスは若干悪臭が残っているが、中和剤により中和され悪臭は消え室内又は室外へ放出されるので、人体に悪影響を及ぼす事を防止しより健康に良い環境を作り出す事が出来る。
請求項2記載の発明によれば、マイナスイオン発生装置を排気口に取付けて、室内に絶えずマイナスイオンを発生させ、人に優しい爽やかな快い環境を演出してくれる。
請求項3記載の発明によれば、上記吸着・脱臭フィルター装置は、吸着の上流側の活性炭フィルターがネイルアート用アクリル酸、アセトンなどの有機溶剤揮発ガスを吸着・脱臭し、下流側のケミカルフィルターは、ネイルアート用有機溶剤に含有されるアセトアルデヒドを中和し、人体に優しい放出ガスとなる。
請求項4記載の発明によれば、上記上流側の活性炭フィルターは、上下複数段に分割され、上段側の活性炭密度が下段側の活性炭・濃度より、順次高くなっているので、上段側のフィルターのアクリル酸、アセトン等の吸着量が大きく、上段側フィルターで吸着されなかった上記有機溶剤揮発ガスを下段側で吸着するようにしたので、フィルター交換時が同時になるようにしたので、メンテナンスが容易になる。また、フィルターを複数段にしたので、有機溶剤揮発ガスの吸着漏れを確実に防ぐ効果を有している。
【0007】
請求項5記載の発明によれば、中和剤はカチオン系分子スルホン酸基を主成分としているので、ホルムアルデヒドを中和すると共に、上記活性炭フィルターで処理されずに通過してきた微量のアクリル酸(人体の健康に悪影響及ぼす)も化学反応で消臭するため、お客の集まる美容室でも爽やかな空間を保つことができる。
また、請求項6記載の発明によれば、上記吸着・脱臭フィルター装置の上流側に吸引された上記揮発ガスの流れを変え、フィルター装置全面を均等に通過するようにしたので、有機溶剤の吸着にむらがなく、効率的に行われるので、使用期間が長くなりランニングコストも節約できるメリットがある。
また、請求項7記載の発明によれば、上記吸着・脱臭処理装置本体の内部に、上記揮発ガスの流れに沿い上流から順次上記吸着・脱臭フィルター装置、上記中和剤及び吸引・放出装置と配置したので、フィルター装置をガスが通りやすく、揮発ガスの吸着が効率よく行われる。
【発明を実施するため最良の形態】
【0008】
以下において、本発明の実施形態について、図1及至図2に基づいて詳述する。
本実施の形態に係わるネイルアート用有機溶剤の揮発ガス吸着・脱臭装置は、図1、2、に示すように、上記揮発ガス吸着・脱臭処理装置本体の上部に揮発ガス吸込用のヘッドが取付けられている。上記吸込用ヘッドは脱着可能あるいは固定のいずれかの方法で取付られている。
【0009】
上記揮発ガス吸着・脱臭処理装置本体3は図1に示す通り、上記ヘッドから下流側に上記ガイド部材4、集塵フィルタ5、上記各有機溶剤揮発ガス吸着フィルター6〜8、上記中和剤16、上記吸引・放出装置モーター10、ファン11及びマイナスイオン発生装置12、排出口14の順で配置されている。
上記ガイド部材4は上記揮発ガスが、上記ガイド部材4の内部に設けられ図示されていないガイドフィンによりガイドされ、上記各フィルター5〜8の全面で集塵及び有機溶剤を吸着出来る様にすることにより、上記各フィルター5〜8の吸着量が大きくなり、上記各フィルター5〜8の交換時期が長くなり利用コストが下がる。
【0010】
図3に示す通り、上記活性炭フィルターは複数段に分割(本実施例では上下二段6、7)されており、上段の上記活性炭フィルター6は下段の上記活性炭フィルター7より、活性炭密度が大きい事を特徴とする。
上記上段活性炭フィルター6は、有機溶剤吸着材の付着密度を大きくした高濃度用を目的とした物で、これに対応するため高濃度用として特別作られた特殊フィルターであり、効果的に吸着・脱臭処理が行われる。
即ち、吸込用ヘッド1から送られるネイルアート用アクリル酸、アセトン等有機溶剤の濃度は非常に高く、特殊吸着の上記上段フィルター6で効果的に吸着処理される。
上記上段フィルター6は、粒状活性炭を不織布の間に挟み込んだ機能粉体シートで、シート状の物をプリーツ織りしたものであるが、粒状活性炭をプリーツ織りの間に適量含ませて作られた特殊フィルターである。
更に上記上段フィルター6は、粒状の活性炭の状態で細かく分割された収納箱(例えば、ハニカム)、あるいは上記のプリーツ織りした不織布に収納され、上面、下面は通気性の良い、破れ難い薄い紙で抑えたフィルターも使用される。
【0011】
上記下段活性炭フィルター7は中濃度処理用で、上記上段活性炭フィルター6同様に活性炭を不織布に貼り付けてプリーツ織りしたものであるが、活性炭の量は高濃度用の上記上段フィルター6に比べて、揮発ガスの濃度が低下した分少な目に設定する。
更に、上記上段活性炭フィルター6同様に、活性炭は粒状の状態で、細かく分割された収納箱(例えばハニカム)に収納され、上面、下面は通気性の良い破れ難い薄い紙で抑えたフィルターが使用されることもある。
上記上段活性炭フィルター6を通過した有機溶剤揮発ガスは、吸着もかなり進み濃度も薄まっているので、中濃度処理用の上記下段活性炭フィルター7で処理されるのは、非常に合理的でコスト面からも有利となる。
これに伴い、上記活性炭各フィルターの寿命が上段活性炭フィルター6、下段活性炭フィルター7共ほぼ同時となる事を考慮して配列されており、この配列は合理的で大きな特徴である。
【0012】
ネイルサロンはスペースが狭い所が多いので、上記吸着・脱臭処理装置本体3をコンパクトに纏めることが大きな課題の一つであり、このことは上記フィルター装置を如何にコンパクトに、効率よく纏めるかにかかっている。
上記吸着・脱臭処理装置本体3をコンパクトに纏める為の一つの方法として、上記上段活性炭フィルター6、上記下段活性炭フィルター7は、広げると面積は広いがプリーツ織りしてコンパクトに作られている特長がある。
これに伴い、上記上段活性炭フィルター6、上記下段活性炭フィルター7は、上記吸着・脱臭処理装置本体3にスペース効率良く収納され、上記吸着・脱臭処理装置本体3をコンパクトに製作する事が可能となった点が大きな特徴である。
活性炭の量は目的に適合するよう設定されておりそれぞれ異なるが、当該品はプリーツ織りしている為、通気性に優れていると同時に、ガスとの接触時間も長く吸着効率に優れている。上記上段活性炭フィルター6、上記下段活性炭フィルター7は紙製のフレームに納められており、廃棄が容易になるよう或いはリサイクルし易い様に配慮されている。
【0013】
上記下流側ケミカルフィルター8は、無機系粉体/アミン系化合物を不織布にしみ込ませ特殊加工されており、混合比には他に例をも見ない特殊フィルターである事が特徴であり、薄くコンパクトに纏められている。
上記ケミカルフィルター8は、ネイル用有機溶剤に含有されるアセトアルデヒド、およびその他低濃度有機溶剤の化学反応による除去を目的とした事が特徴であり、吸着の効果は顕著である。
上記ケミカルフィルター8は、紙製のフレームに取付けられており、一般的に見られる金属枠(例えばAL)にフィルターをはめ込んだものとは異なり、廃却はフレーム毎可能となるのが特徴である。
上記揮発ガス吸着・脱臭処理装置本体3に吸引されてきた揮発ガスが、上記各フィルター5〜8の外に漏れて通過することのないように、全て各フィルター5〜8を通過させるため、気密性に最大限配慮する。
【0014】
図2断面A−Aに示す様に、部品間の接触面で隙間が生じる可能性ある次の所(▲1▼、▲2▼、▲3▼、▲4▼)から洩れが生じないよう、それぞれの接触面にはシール剤13を用いて気密性を向上させ、洩れ防止に工夫している。即ち
▲1▼、各フィルター5〜8はスライドレール(フィルターの番号に合わせて5S〜8S)に収納されるが、上記各フィルター5〜8の外周とスライドレール5S〜8Sとの合せ面の隙間。
▲2▼、上記各スライドレール5S〜8Sは、スライドレール取付部材9に取付けられるが、上記各スライドレール5S〜8Sと上記スライドレール取付部材9との隙間。
▲3▼、更に、上記スライドレール取付部材9と上記吸着・脱臭装置3の内面との隙間。
▲4▼、加えて上記各フィルターの前後面と上記吸着・脱臭装置3の内面との隙間
特に、上記各フィルター5〜8とフィルター収納用各スライドレール5S〜8Sとの間から、漏れが生じないよう、隙間を最小限に抑えるべく両者間の精度を上げ、極めて狭く設定している。これにより上記と合わせ、揮発ガスがフィルターを通過せず下方に放出される事を防止している。
以上の通り、
少なくとも、各フィルター5〜8とフィルター取付用各スライドレー5S〜8S、各スライドレー5S〜8Sとスライドレール取付部材9、上記取付部材9と上記吸着・脱臭装置本体3の内側、各フィルターと上記吸着・脱臭装置3の内面、等との隙間から通り抜けて各フィルター5〜8で吸着・消臭されることなく排出口14から放出される、と言う事の無いように設定されている。
【0015】
上記中和剤9は、グラフト重合法を応用した、分子レベルで化学吸着するが次の化学式によるものである。
R−SOHONH+HCHO→CHNO+HO Rは基材。
上記中和剤9は、ホルムアルデヒド分子を化学吸着するのが特長であるが、アクリル酸、アセトンの微量の揮発ガスも吸着・消臭する。
上記中和剤9の取付け位置は上記ファン11の吸気取込口の近くとし、各フィルター5〜8を通過して、かなりの揮発ガスが吸着・脱臭されて来た微量の残留揮発ガスと、上記中和剤9の蒸発ガスがミックスし化学反応を起こし無臭・無害状態となりながら、ファン11に吸引されて、無臭・無害の状態で排出口14から放出される、と言うのが特徴である。
【0016】
上記マイナスイオン発生装置12を上記吸着・脱臭処理装置本体3の排出口14に取付け、室内に絶えずマイナスイオンが放出され、人に優しい爽やかな快い環境を演出してくれ、更に揮発ガスの吸着効果も期待できるので、マイナスイオン発生装置12は大きな特徴となっており、その効果は大きい。
上記マイナスイオン発生装置12を吸着・脱臭装置の空気排出口14に置き、マイナスイオンを放出させ爽やかな環境作りを演出させる。
【0017】
上記吸引・放出装置のモーター10&ファン11の性能は、吸着・脱臭機能を充分果たすために、装置として必要な適正風量を確保する事を前提として、更にファン騒音などを配慮しながら決める。
即ち上記吸込用ヘッド1での風量は、室内の揮発ガスを遅滞なく上記吸着・脱臭処理装置本体3へ排出させる事、及び上記吸着・脱臭処理装置本体3が吸着・脱臭機能を十分に果たす事を前提に、必要風量が確保できる様に上記モーター3とファン11の性能を決定する。
ヘッドでの風量を適性量より大きくすると、上記特殊フィルターでの吸着が十分行われず機能を果たさない。
【0018】
また、上記揮発ガス吸着・脱臭装置本体3に上記吸込用ヘッドが装着され有機溶剤揮発ガス吸着・脱臭装置システム全体がコンパクトになる特徴がある。
【0019】
上記吸込用ヘッドから強制吸引された揮発ガスが、上記吸着・脱臭処理装置本体12の中に直接に取り入れられる様にしており、上記各フィルター5〜8、上記中和剤9を経て吸着・脱臭され無臭・無害状態となって、ファン11により排出口14から放出される。
【発明の効果】
【0020】
この発明によれば、上記揮発ガス吸着・脱臭フィルター装置、上記中和剤9が合理的に上記吸着・脱臭処理装置本体3内に配置されている。即ち、上記活性炭フィルターは複数段に分割(本実施例では上下二段6,7)されており、上記揮発ガスの濃度にあわせて、高濃度の部位には活性炭の量の多い上記活性炭フィルター6を、低濃度の部位には活性炭の量を減らした上記活性炭フィルター7を設置し、続いてアセトアルデヒドは上記ケミカルフィルター8で処理され、最後に処理されずに残った微量の上記揮発ガスは上記中和剤16で吸着・脱臭され順次、効果的に処理され、上記揮発ガスは無臭・無害となって外部へ放出されると言う効果がある。
室内に拡散した有機溶剤が強制循環されて、吸着・脱臭処理装置本体3に吸い込まれ、記揮発ガス吸着・脱臭フィルター装置、上記中和剤16で、吸着・脱臭され順次、効果的に処理され、上記揮発ガスは無臭・無害となって外部へ放出されると言う効果がある。
上記有機溶剤の揮発ガスが浄化され室内の揮発ガス濃度はかなり薄められるので、直接ネイルアートを行っているネイリスト及びお客の両当事者は勿論の事、室内にいる他のネイリスト及びお客全員も、上記有機溶剤揮発ガスに伴う健康上の問題が緩和・解決できると言う結果をもたらす効果は大きい。
上記吸着・脱臭処理装置本体3に上記吸込用ヘッドを一体化した事により、作業台や室のスペースも有効に使用する事が出来、上記揮発ガス吸着・脱臭装置のコスト及び同装置利用のランニングコストを節約できるのでその効果は大きい。
【0021】
上記揮発ガス吸着・脱臭フィルター装置、上記中和剤16が合理的に上記吸着・脱臭処理装置本体3内に配置されている。即ち、上記活性炭フィルターは複数段に分割(本実施例では上下二段6,7)されており、上記揮発ガスの濃度にあわせて、高濃度の部位には活性炭量の多い上記活性炭フィルター6を、低濃度の部位には活性炭の量を減らした上記活性炭フィルター7を設置し、続いてアセトアルデヒドは上記ケミカルフィルター8で処理され、最後に処理されずに残った微量の上記揮発ガスは上記中和剤16で吸着・脱臭され順次、効果的に処理され、上記揮発ガスは無臭・無害となって外部へ放出されると言う効果がある。
【0022】
また、上記吸引・放出装置の放出部近傍に、上記マイナスイオン発生装置12を設置しマイナスイオンを発生させ快い爽やかな職場空間を演出してくれる特徴がある。以上
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明装置の一実施形態における揮発ガス吸着・脱臭装置で、 Iは正面図 IIは側面図 IIIは平面図 である。
【図2】揮発ガス吸着・脱臭処理装置本体のA−A断面図である。
【符号の説明】
【0024】
1 吸込用ヘッド
2 メッシュ
3 吸着・脱臭処理装置本体
4 ガイド部材
5 集塵フィルター
6 上段活性炭フィルター
7 下段活性炭フィルター
8 ケミカル フィルター
5S スライドレール(集塵フィルター)
6S スライドレール(上段活性炭フィルター)
7S スライドレール(下段活性炭フィルター)
8S スライドレール(ケミカル フィルター)
9 スライドレール取付部材
10 モーター
11 ファン
12 マイナスイオン発生装置
13 シール剤
14 排出口
15 排出口メッシュ
16 中和剤

【特許請求の範囲】
【請求項1】
有機溶剤の揮発ガスを吸込用ヘッドから強制吸引し、放出部から外部へ放出する吸引・放出装置と、上記吸引用ヘッドと上記放出部との間に、上記吸込用ヘッドから吸引された上記揮発ガスを吸着・脱臭するフィルター装置と、同フィルター装置を通過した揮発ガスを中和する中和剤とを介装した有機溶剤の揮発ガス吸着・脱臭装置
【請求項2】
上記吸引・放出装置の放出部近傍にマイナスイオン発生装置を設置し、マイナスイオンを発生させ揮発吸引ガスと共に放出させる事を特長とする、請求項1記載の有機溶剤の揮発ガス吸着・脱臭装置
【請求項3】
上記吸着フィルター装置は、吸着の上流側が活性炭フィルター、下流側がアセトアルデヒドを中和するケミカル・フィルターを備えたことを特徴とする、請求項1記載の有機溶剤の揮発ガス吸着・脱臭装置
【請求項4】
上記フィルター装置の活性炭フィルターは、上記揮発吸引ガスの流れに沿って複数段に分割され、上段側の活性炭密度が下段側の活性炭密度より大きいことを特徴とする、請求項1記載の有機溶剤の揮発ガス吸着・脱臭装置
【請求項5】
上記中和剤は、カチオン系高分子スルホン酸基を主成分とし、ホルムアルデヒドを中和する中和剤であると同時にアクリル酸、アセトンの微量ガスも中和することを特徴とする、請求項1記載の有機溶剤の揮発ガス吸着・脱臭装置
【請求項6】
上記フィルター装置の上記上流側に吸引された上記揮発ガスが、上記フィルターの全面を均等に通過するようガイド部材を設けたことを特徴とする、請求項1記載の有機溶剤の揮発ガス吸着・脱臭装置

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2007−117684(P2007−117684A)
【公開日】平成19年5月17日(2007.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−336307(P2005−336307)
【出願日】平成17年10月25日(2005.10.25)
【出願人】(505403588)エンバイロメデイカル株式会社 (2)
【Fターム(参考)】