説明

有機溶媒用希釈剤の精製方法

【課題】アルキルナフタレン系希釈剤を含有する有機溶媒を用いて金属を製錬するプロセスおいて、有機溶媒に含有される化学的酸素要求量値(COD)原因物質を削減し、プロセスから排出される排水中のCODの増加を抑制する有機溶媒用希釈剤の精製方法を提供。
【解決手段】非鉄金属含有鉱石の酸浸出溶液を処理する有機溶媒用アルキルナフタレン系希釈剤の精製方法であって、アルキルナフタレン系希釈剤に、正塩を含有する水溶液を比重差が0.08g/cm以上となるように添加し、振とう洗浄して、アルキルナフタレン系希釈剤に含有されていた非芳香族物質を水相に分離することを特徴とする有機溶媒用希釈剤の精製方法などにより提供。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、有機溶媒用希釈剤の精製方法に関し、より詳しくは、アルキルナフタレン系希釈剤を含有する有機溶媒を用いた金属製錬工程において、有機溶媒に含有される化学的酸素要求量値(COD)原因物質を削減し、排水中のCODの増加を抑制しうる有機溶媒用希釈剤の精製方法に関する。
【背景技術】
【0002】
銅やニッケル、白金族元素などの有価金属を含有する鉱石を精錬する方法として、鉱石に塩酸や硫酸などの酸を加えて浸出処理し、得られた浸出液に有機抽出剤を混合して、目的とする有価金属のイオンを抽出剤中に分離し、次に抽出剤から有価金属のイオンを水溶液に分離し、得られた水溶液から電解採取によりメタルとして回収する方法が知られている(例えば特許文献1参照)。
この特許文献1は、不純物元素を含む白金族元素含有物から白金族元素を相互分離する方法であるが、前記白金族元素含有物を塩酸溶液に懸濁し酸化剤を添加して浸出に付し、白金族元素を含む浸出生成液を得る工程、次に前記浸出生成液を有機抽出剤と接触させて溶媒抽出に付し、不純物元素を含む有機相と抽出残液を形成する工程を含む方法が記載されている。
【0003】
有価金属を分離する溶媒抽出法で使用されるトリノルマルオクチルアミンあるいはトリイソオクチルアミンのような有機抽出剤は、あらかじめ抽出剤である有機溶媒の原液に希釈剤を加えて操業に適した比重や粘度に調整される。希釈剤には、従来から第3石油類をはじめ多くの有機化合物が用いられてきたが、最近は火災に対する安全性、作業環境、などの点で、第3石油類等の有機溶媒よりも高沸点かつ粘性の低い化合物が好適であるとされている。
【0004】
特許文献1でも、石油精製工程の副産物として得られるアルキルナフタレン系の希釈剤が例示されている。
しかしながら、アルキルナフタレン系希釈剤を含有する有機溶媒を用いた溶媒抽出プロセスにおいては、有機溶媒の有機相と接触し金属イオンを授受する酸溶液など水相側での化学的酸素要求量値(COD:Chemical Oxygen Demand)が上昇し、その結果排水処理工程の負荷が増大するという問題があった。
水相でのCODの増加は、有機溶媒自身の粘性の大きさによって水相中に物理的に混合され、有機溶媒の主要成分が化学的に溶解したことで生じると考えられる。
ところが、上述の希釈剤の主成分であるアルキルナフタレン系有機化合物は、水に対して一定の溶解度を有するが、実操業におけるCODの増加は、この溶解度に見合う量を上回っていた。
【0005】
一方、有機物や難分解性化合物を含有する排水の処理では、一般に、油水分離装置、活性炭吸着装置、さらにはオゾンや塩素、紫外線を利用した酸化除去装置などを設置して有機成分を分解し、COD値を環境基準まで低減させてから排出する処理が行われてきた(例えば特許文献2参照)。
【0006】
この特許文献2では、酸化除去装置(反応槽)で排水に紫外線を照射して排水を処理する方法において、反応槽の溶存酸素(DO)を制御することが行われる。
これにより紫外線照射効率が上昇し、排水中に含まれる有機物や還元性硫黄化合物などのCOD成分やBOD成分が効率的に酸化分解され、排水中のCODやBODを削減できるようになる。
【0007】
また、例えば特許文献3には、石油精製に伴う有機物を溶存した塩分を含む排水を吸着剤(ゼオライト)と接触させて、排水中の溶存有機物を吸着除去し、該吸着剤から被吸着物を脱着し吸着剤を再生する処理方法が示されている。この方法は、石油精製に伴う有機物を溶存した排水(油田随伴水)と吸着剤を接触するに先立って、排水を油水分離する、あるいは磁気分離によって水中の油滴を分離することを特徴とする溶存有機物の除去方法である。
【0008】
このため、上記のような溶媒抽出工程を用いる製錬プロセスでも、特許文献2、3の方法と同様な排水処理を行うことが考えられる。しかしながら、特定の吸着剤や酸化除去装置を必要とし、装置の設置ならびに運転にかなりの費用を要する課題があり、製錬排水の処理にとって有利とはいえなかった。
【0009】
このように、アルキルナフタレン系希釈剤を含有する有機溶媒から、容易かつ低コストでCOD上昇の原因物質を分離する方法は知られておらず、経済的なアルキルナフタレン系希釈剤の精製方法の出現が望まれていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2005−97695号公報
【特許文献2】特開平10−34171号公報
【特許文献3】再公表特許 WO2006/049149号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明の目的は、前記従来技術の問題点に鑑み、アルキルナフタレン系希釈剤を含有する有機溶媒を用いた金属製錬工程において、有機溶媒に含有される化学的酸素要求量値(COD)原因物質を削減し、排水中のCODの増加を抑制しうる有機溶媒用希釈剤の精製方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明者らは、前記従来技術の問題点を解決するために鋭意検討した結果、鉱石から有価金属を分離する溶媒抽出工程でアルキルナフタレン系希釈剤を使用するのに先立って、正塩を含む水溶液で洗浄し、希釈剤中のスルホランなどの非芳香族物質を除去して、アルキルナフタレン系希釈剤を精製することで、溶媒抽出工程から発生する排水への有機物由来成分の減少を図り、ひいては排水中のCODを減少できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0013】
即ち、本発明の第1の発明によれば、非鉄金属含有鉱石の酸浸出溶液を処理する有機溶媒用アルキルナフタレン系希釈剤の精製方法であって、アルキルナフタレン系希釈剤に、正塩を含有する水溶液を比重差が0.08g/cm以上となるように添加し、振とう洗浄して、アルキルナフタレン系希釈剤に含有されていた非芳香族物質を水相に分離することを特徴とする有機溶媒用希釈剤の精製方法が提供される。
【0014】
また、本発明の第2の発明によれば、第1の発明において、正塩は、硫酸ナトリウム、塩化ナトリウム、又は塩化カルシウムから選ばれる1種以上であることを特徴とする有機溶媒用希釈剤の精製方法が提供される。
そして、本発明の第3の発明によれば、第1の発明において、アルキルナフタレン系希釈剤は、正塩を含有する水溶液との比重差が0.1〜0.2g/cmであることを特徴とする有機溶媒用希釈剤の精製方法が提供される。
また、本発明の第4の発明によれば、第1の発明において、有機溶媒は、トリノルマルオクチルアミン、又はトリイソオクチルアミンであることを特徴とする有機溶媒用希釈剤の精製方法が提供される。
また、本発明の第5の発明によれば、第1の発明において、アルキルナフタレン系希釈剤は、非芳香族物質が化学的酸素要求量値(COD)として50mg/l以下に低減されることを特徴とする有機溶媒用希釈剤の精製方法が提供される。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、アルキルナフタレン系希釈剤の原液に含まれていた非芳香族物質が除去されるため、排水処理装置で大きな負荷となる非芳香族物質の蓄積が抑制されるので、操業が安定化する。また、排水工程のCOD処理設備は、最小限の溶解成分のみを除去する規模で済むので、排水工程の負荷が軽減できる。さらに、洗浄水には多量のCODが含有されることになるが、排水量に比較するとはるかに少なく、有機溶媒のロスが抑制されるので処理コストが大幅に低減される。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の有機溶媒用希釈剤の精製方法について、詳細に説明する。
【0017】
1.有機溶媒用希釈剤の精製方法
本発明の有機溶媒用希釈剤の精製方法は、非鉄金属含有鉱石の酸浸出溶液を処理する有機溶媒用アルキルナフタレン系希釈剤の精製方法であって、アルキルナフタレン系希釈剤に、正塩を含有する水溶液を比重差が0.08g/cm以上となるように添加し、振とう洗浄して、アルキルナフタレン系希釈剤に含有されていた非芳香族物質を水相に分離することを特徴とする。
本発明では、アルキルナフタレン系希釈剤の原液に、正塩を含有する水溶液を添加し、精製装置で振とう洗浄して、原液に含有されていた非芳香族物質を水相に分離する。
【0018】
本発明において、有機溶媒としては、有価金属を分離する溶媒抽出法で使用されるものであれば特に制限されないが、トリノルマルオクチルアミン(TNOA)、トリイソオクチルアミン(TIOA)などの有機化合物が挙げられる。これらの有機化合物は、粘度が高いのでアルキルナフタレン系希釈剤で希釈しなければならない。粘度は、溶媒と水溶液とを攪拌する動力性能や抽出剤の抽出量にもよるが、抽出後を基準にすると、一般的には20〜100mPa・s、好ましくは30〜50mPa・sの範囲になるように十分な量の希釈剤が配合される。
【0019】
アルキルナフタレン系希釈剤は、沸点範囲140℃以上、かつ、少なくとも40質量%の芳香族炭化水素化合物を含む石油系炭化水素から製造される。石油精製装置の蒸留塔から分離され、さらにスルホラン等の溶剤を用い芳香族炭化水素化合物を抽出して、沸点範囲が195〜250℃の特定留分とされる。アルキルナフタレンとは、ナフタレン、メチルナフタレン、エチルナフタレン、ジメチルナフタレン、トリメチルナフタレンなどの多環芳香族炭化水素化合物である。
【0020】
市販のアルキルナフタレン系希釈剤は、これら芳香族炭化水素化合物の含有量が99容量%程度とされているが、有機溶媒に混合して溶媒抽出工程で処理すると、得られた水相中にはアルキルナフタレン系有機化合物自身の他に非芳香族物質のスルホランに起因する成分が含有されてくる。
スルホランは、別名:テトラメチレンスルホンと称される環状スルホンであり、上記のとおり、アルキルナフタレン系希釈剤の原料となる石油系炭化水素を製造する工程において、ベンゼン、トルエン、キシレンを抽出し蒸留精製で分離する溶媒として用いられるが、アルキルナフタレン(多環芳香族炭化水素化合物)と分離しきれずに一部が残留したものである。
【0021】
そこで、本発明では、アルキルナフタレン系希釈剤を溶媒抽出工程で有機溶媒に混合して使用するのに先立って洗浄し、希釈剤中のスルホラン成分を除去してから用いるようにする。
【0022】
上記のアルキルナフタレン系希釈剤の精製に用いる洗浄液には、アルキルナフタレンと反応しない任意の水溶液を用いることができるが、本発明では中性で、かつアルキルナフタレンとの比重差が大きくなるような正塩を含む溶液を用いる必要がある。正塩とは、化学式中に H+ や、 OH− のどちらも含まれない塩であり、強酸と強塩基の塩からなる正塩が好ましい。
【0023】
本発明で好ましい正塩としては、具体的には、塩化ナトリウム、硫酸ナトリウム、塩化カルシウムなど水に溶解しても溶液のpHを変化させない中性塩を挙げることができる。これらは特に純粋なものでなくともよく、単独でも2種以上の混合物でも使用できる。この中でコスト、設備の耐蝕性への影響、付着物の生成などを考慮すると、硫酸ナトリウムが最適である。
【0024】
正塩を含有する水溶液は、アルキルナフタレン系希釈剤との比重差が0.08g/cm以上、好ましくは0.1g/cm以上となるようにする。比重差が大きい方が実操業においては分離が明確となり、少ない洗浄水量で効果的に洗浄できるなどのメリットがあるためである。比重差が小さ過ぎて0.08g/cm未満であると物理的な溶解の増加の原因となり、スルホランのほかに主成分であるアルキルナフタレンが溶液中に物理的に溶解することになり、主成分のロスが増えてしまう。
正塩と希釈剤との比重差は、大きいほど一般に洗浄効率は良いが、極端な比重差になると混合時に接触しにくくなる。また、正塩の濃度を調整する場合に、濃度を過度に高くしてもコストが上昇して不利となるので、上限は0.2g/cm以下とすることが好ましい。
【0025】
また、正塩を含有する水溶液によるアルキルナフタレン系希釈剤の洗浄装置は、特に制限されず、処理温度も特に制限されず、常温で行っても加熱しても構わない。通常、常温から50℃の範囲内とする。
洗浄回数は特に制限されないが、多段階で繰り返すほうが効果的である。非芳香族物質が化学的酸素要求量値(COD)として50mg/l以下に低減されるように、3回以上繰り返すことが好ましいが、5回以上繰り返してもほとんど効果は変らない。
【0026】
なお、本発明では、アルキルナフタレン系希釈剤の精製方法について詳述したが、金属製錬の溶媒抽出工程では、単環芳香族炭化水素化合物であるキシレン、トリメチルベンゼン、テトラメチルベンゼン、プロピルベンゼン、エチルメチルベンゼン、ジエチルベンゼン、などのアルキルベンゼンも使用されている。本発明は、これらアルキルベンゼン系希釈剤の精製方法にも適用することができる。
【0027】
2.溶媒抽出工程でのアルキルナフタレン系希釈剤の使用
上記の方法で精製されたアルキルナフタレン系希釈剤は、金属製錬の溶媒抽出工程で好適に使用される。
【0028】
すなわち、前記精製装置からの有機相をアルキルナフタレン系希釈剤として有機溶媒に混合して、製錬浸出液とともに抽出装置に供給する。抽出装置で、製錬浸出液は有機相(不純物元素)と抽出残液に分離され、抽出残液は次の製錬工程へと供給される。
【0029】
これにより溶媒抽出工程から発生する排水への有機物由来成分が減少し、ひいては排水中のCODを減少させることになる。洗浄水には多量のCODが含有されることになるが、排水量に比較するとはるかに少なく処理コストの大幅低減がはかれる。
【実施例】
【0030】
次に、本発明の有機溶媒用希釈剤の精製方法を、実施例を用いて具体的に説明する。ただし、本発明はこの例に限定されるものではない。
【0031】
(実施例1)
まず、正塩である硫酸ナトリウム水溶液約80gを純水1リットルの割合となるように溶解し、比重が1.05g/cmの洗浄液を調製した。次に、この洗浄液を金属製錬の溶媒抽出工程で使用されているアルキルナフタレン系希釈剤(丸善石油化学(株)社製の商品名:スワゾール1800)に混合した。このとき、正塩の濃度は、有機溶媒と洗浄液との比重差が0.12g/cmになる。
希釈剤と洗浄液を同体積量づつ混合して分液ロートに入れ、室温で振とう機を用いて5分間振とうし、その後10分静置して有機相と水相とを分相させた。その後、水相側をサンプルとして採取し、5Cろ紙にてろ過し、洗浄後液の水溶液とし、COD分析に供した。次に、有機溶媒に再度上記と同じ組成の洗浄液を加えて振とうし、分相後水相側を採取する一連の工程を合計5回繰り返した。分相して得た水相の洗浄後液のCOD分析値を表1に示す。
【0032】
【表1】

【0033】
第1回目の洗浄で有機溶媒から水相部に排出されたCOD値は1300mg/lもあったが、洗浄を繰り返すに伴い有機溶媒からCODが排出され、徐々に低下した。
【0034】
なお、上記表1の5回洗浄後に得た洗浄液を分析すると、スルホランはほとんど含有されておらず、ほぼ全量がアルキルナフタレン系希釈剤であった。このように、アルキルナフタレン系希釈剤自身は水相にCOD値が20mg/l前後の濃度となる程度が溶解するため、本実施例の洗浄方法により希釈剤中のスルホランが選択的に分離されたことになる。
こうして精製されたアルキルナフタレン系希釈剤を有機溶媒(トリノルマルオクチルアミンあるいはトリイソオクチルアミンなど)に混合して、製錬浸出液とともに抽出装置に供給し、有機相(不純物元素)と水相(抽出残液)に分離すれば、水相(抽出残液)中のCOD物質が大幅に低減しているので、排水処理が低コストで行える。
【0035】
(実施例2、3)(比較例1)
純水をベースに硫酸ナトリウムを加える際に、硫酸ナトリウム濃度を変えて比重差を付け、その際の洗浄効果を比較した。
洗浄液には、毎回の洗浄ごとに硫酸ナトリウム濃度を変えて、表2に示すように、有機溶媒と0.07〜0.13g/cmの濃度差が生じるように洗浄液を調製した。この洗浄液を用いて実施例1と同じように5段にわたって洗浄し、得た5段目の洗浄後液のCOD値を分析した。分相して得た水相の洗浄後液のCOD分析値を表2に示す。
【0036】
【表2】

【0037】
上記の洗浄において、比重差が0.08g/cm以上とした実施例2、3では、CODが50mg/l以下になっているのに対して、比重差が0.08g/cm未満とした比較例1では、洗浄液が白濁した。洗浄液を分析すると、有機溶媒の水溶液への物理的溶解が進んでいることが観察され、有機中の有効成分の大きなロスとなるので、好ましくない。以上より、洗浄ではアルキルナフタレン系希釈剤のロスを防ぐため、0.10g/cm以上の比重差をつけた溶液を用いることが好ましいことがわかる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
非鉄金属含有鉱石の酸浸出溶液を処理する有機溶媒用アルキルナフタレン系希釈剤の精製方法であって、
アルキルナフタレン系希釈剤に、正塩を含有する水溶液を比重差が0.08g/cm以上となるように添加し、振とう洗浄して、アルキルナフタレン系希釈剤に含有されていた非芳香族物質を水相に分離することを特徴とする有機溶媒用希釈剤の精製方法。
【請求項2】
正塩は、硫酸ナトリウム、塩化ナトリウム、又は塩化カルシウムから選ばれる1種以上であることを特徴とする請求項1に記載の有機溶媒用希釈剤の精製方法
【請求項3】
アルキルナフタレン系希釈剤は、正塩を含有する水溶液との比重差が0.1〜0.2g/cmであることを特徴とする請求項1に記載の有機溶媒用希釈剤の精製方法。
【請求項4】
有機溶媒は、トリノルマルオクチルアミン、又はトリイソオクチルアミンであることを特徴とする請求項1に記載の有機溶媒用希釈剤の精製方法。
【請求項5】
アルキルナフタレン系希釈剤は、非芳香族物質が化学的酸素要求量値(COD)として50mg/l以下に低減されることを特徴とする請求項1に記載の有機溶媒用希釈剤の精製方法。

【公開番号】特開2011−177682(P2011−177682A)
【公開日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−46478(P2010−46478)
【出願日】平成22年3月3日(2010.3.3)
【出願人】(000183303)住友金属鉱山株式会社 (2,015)
【Fターム(参考)】