説明

有機EL照明装置

【課題】有機EL素子の保護と放熱を効率よく行うことができる有機EL照明装置を提供する。
【解決手段】有機EL素子11と有機ELパネル用基板1と有機ELパネル用封止基板2とにより構成される有機ELパネル10を備える有機EL照明装置において、有機ELパネル10を内部に収容し、この有機ELパネル10の側面を覆う壁面を有する箱状の箱型基板4を備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、有機EL照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
有機EL照明装置は、例えば、下記特許文献1に開示されるように、有機EL素子と放熱板との間に所定の弾性力を有する熱伝導性弾性部材が配置されている。このため、放熱板に外部から力が加わっても、熱伝導性弾性体によりその際の衝撃や振動等が吸収されて有機EL素子が保護される構造となっている。これにより、有機EL素子の破損等の不具合を防止している。また、各有機EL素子は、熱伝導性弾性部材を介して放熱板上に配置し、有機EL素子が放熱板へ片当たりすることを防止することにより、各有機EL素子を均一に発光させている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−324199号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した上記特許文献1に開示されるような従来の有機EL照明装置においては、有機EL素子を保護するための保護カバーと、有機EL素子の熱を放熱するための放熱板は別々に設けられており、有機EL素子の保護と放熱は別々に対処されていた。このため、従来の有機EL照明装置は、保護カバーは放熱については考慮されていなかったため、保護カバーにおいては効率よく有機EL素子の熱を放熱することができなかった。
【0005】
以上のことから、本発明は、有機EL素子の保護と放熱を効率よく行うことができる有機EL照明装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するための第1の発明に係る有機EL照明装置は、
有機EL素子と有機ELパネル用基板と有機ELパネル用封止基板とにより構成される有機ELパネルを備える有機EL照明装置において、
前記有機ELパネルを内部に収容し、該有機ELパネルの側面を覆う壁面を有する箱状の箱型基板を備える
ことを特徴とする。
【0007】
上記の課題を解決するための第2の発明に係る有機EL照明装置は、第1の発明に係る有機EL照明装置において、
前記箱型基板は、該箱型基板の表面に電気を絶縁する絶縁膜と、該箱型基板の内面に電気を導通する導通部が形成され、
前記有機ELパネルは前記導通部において電力が供給される
ことを特徴とする。
【0008】
上記の課題を解決するための第3の発明に係る有機EL照明装置は、第2の発明又は第3の発明に係る有機EL照明装置において、
前記有機ELパネルの底面と前記箱型基板との間に前記有機ELパネル面内の熱を均一にする補助均熱板を備える
ことを特徴とする。
【0009】
上記の課題を解決するための第4の発明に係る有機EL照明装置は、第3の発明に係る有機EL照明装置において、
前記有機ELパネルは前記箱型基板内に複数設置される
ことを特徴とする。
【0010】
上記の課題を解決するための第5の発明に係る有機EL照明装置は、第4の発明に係る有機EL照明装置において、
複数設置された前記有機ELパネルのそれぞれの前記補助均熱板が一体に形成される
ことを特徴とする。
【0011】
上記の課題を解決するための第6の発明に係る有機EL照明装置は、第1の発明から第5の発明のいずれかひとつに係る有機EL照明装置において、
前記有機ELパネル用基板の周りに枠を備える
ことを特徴とする。
【0012】
上記の課題を解決するための第7の発明に係る有機EL照明装置は、第6の発明に係る有機EL照明装置において、
前記枠に爪を形成し、前記箱型基板の壁面の内面に溝を形成して、前記枠の前記有機ELパネル用基板への取付け時に前記爪を前記溝に嵌め込む構造とする
ことを特徴とする。
【0013】
上記の課題を解決するための第8の発明に係る有機EL照明装置は、第1の発明から第7の発明のいずれかひとつに係る有機EL照明装置において、
前記箱型基板の内側に絶縁層を形成する
ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、有機EL素子の保護と放熱を効率よく行うことができる有機EL照明装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の第1の実施例に係る有機EL照明装置の断面図である。
【図2】本発明の第1の実施例に係る有機EL照明装置の斜視図である。
【図3】本発明の第2の実施例に係る有機EL照明装置の断面図である。
【図4】本発明の第3の実施例に係る有機EL照明装置の断面図である。
【図5】本発明の第4の実施例に係る有機EL照明装置の断面図である。
【図6】本発明の第5の実施例に係る有機EL照明装置の断面図である。
【図7】本発明の第6の実施例に係る有機EL照明装置の断面図である。
【図8】本発明の第7の実施例に係る有機EL照明装置の斜視図である。
【図9】本発明の第8の実施例に係る有機EL照明装置の断面図である。
【図10】本発明の第9の実施例に係る有機EL照明装置の断面図である。
【図11】本発明の第10の実施例に係る有機EL照明装置の断面図である。
【図12】本発明の第11の実施例に係る有機EL照明装置の断面図である。
【図13】本発明の第12の実施例に係る有機EL照明装置の断面図である。
【図14】本発明の第13の実施例に係る有機EL照明装置の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明に係る有機EL照明装置について、図面を参照しながら説明する。
【実施例1】
【0017】
以下、本発明に係る有機EL照明装置の第1の実施例について説明する。
図1は、本発明の第1の実施例に係る有機EL照明装置の断面図である。また、図2は、本発明の第1の実施例に係る有機EL照明装置の斜視図である。
図1,2に示すように、本実施例に係る有機EL照明装置は、有機EL素子11と、有機EL素子11が形成されるガラス素材の有機ELパネル用基板1と、有機ELパネル用基板1上に形成された有機EL素子11を封止するガラス素材の有機ELパネル用封止基板2とにより構成される有機ELパネル10を備えている。また、本実施例に係る有機EL照明装置は、有機ELパネル10に電力を供給するための電極6を備えている。
【0018】
なお、本実施例においては、例として、150mm角四方、厚さ0.7mmの有機ELパネル用基板1と、144mm角四方、厚さ0.7mmの有機ELパネル用封止基板2を用いることとしたが、有機ELパネル用基板1及び有機ELパネル用封止基板2の大きさや厚さはこれに限定されるものではなく、これ以外の大きさや厚さのものを用いてもよい。また、本実施例においては、電極6にはリード線や平角線を用いることができる。
【0019】
有機ELパネル用基板1には透明電極8が設置されており、透明電極8は導電材7を介して電極6と電気的に接続されている。なお、本実施例においては、導電材7にはハンダを用いたが、この他にも電気的な導通を得られるものであればどのようなものを用いてもよく、例えば、異方性導電フィルム(ACF)等を用いることとしてもよい。
【0020】
また、本実施例に係る有機EL照明装置は、有機ELパネル10の側面を覆う壁面を有する箱状の箱型基板4を備えている。なお、本実施例においては、例として、内寸152mm、厚さ0.5mmの箱型基板4を用いたが、箱型基板4の内寸や厚さはこれに限定されるものではなく、これ以外の内寸や厚さのものを用いてもよい。また、箱型基板4はアルミニウム製としたが、この他にも鉄や銅等の熱伝導性の高い材料を用いることとしてもよい。また、図2に示すように、箱型基板4の側面には配線用の切り欠け部4cが形成されている。
【0021】
有機ELパネル10と箱型基板4との間は接着剤3で埋められている。なお、本実施例においては、例として、接着剤3にはシリコン系の接着剤、エポキシ系の接着剤、ウレタン系の接着剤、UV硬化樹脂等を用いることとする。さらに、接着剤3の中に熱伝導性の高いアルミナ等の微粒子を混入し、接着剤3の熱伝導性高めるようにしてもよい。
【0022】
また、本実施例に係る有機EL照明装置は、有機ELパネル用封止基板2と箱型基板4との間に有機ELパネル用封止基板2と箱型基板4とを貼り合わせる密着シート5を備えている。なお、密着シート5は薄いほど熱伝導性を向上させることができる。本実施例においては、密着シート5には厚さ30μmのアクリル系粘着シートを用いた。
【0023】
本実施例に係る有機EL照明装置によれば、有機ELパネル10のエッジ部を含めて有機ELパネル10全体の熱を均熱することにより、有機ELパネル10面内の発光分布を向上させることができる。
【0024】
また、本実施例に係る有機EL照明装置によれば、有機ELパネル10のエッジ部を含めて有機ELパネル10全体の熱を放熱することができる。
また、本実施例に係る有機EL照明装置によれば、有機ELパネル10のエッジ部を含めて有機ELパネル10全体を外力から保護することができる。
【0025】
また、箱型基板4内に有機ELパネル10を設置して、箱型基板4と有機ELパネル10との間に接着剤3を充填することにより、箱型基板4が接着剤3が食み出すことを防ぐ土手の役割を果たすため、接着剤3の充填時に接着剤3が余計なところに食み出してしまうことを防ぐことができる。これにより、有機EL照明装置の生産性を向上させることができる。
【実施例2】
【0026】
以下、本発明に係る有機EL照明装置の第2の実施例について説明する。
図3は、本発明の第2の実施例に係る有機EL照明装置の断面図である。
図3に示すように、本実施例に係る有機EL照明装置は、第1の実施例に係る有機EL照明装置とほぼ同様の構成であるが、本実施例に係る有機EL照明装置においては、密着シート5a,5bの間に補助均熱板9を挟み込むことにより、有機ELパネル10と箱型基板4との間に補助均熱板9を配置した。なお、本実施例においては、補助均熱板9には144mm角、厚さ0.5mmのグラファイトシートを用いたが、これ以外の大きさや厚さのグラファイトシートを用いてもよい。
【0027】
本実施例に係る有機EL照明装置によれば、第1の実施例に係る有機EL照明装置の奏する効果に加え、箱型基板4のみでは均熱効果が足りない場合や箱型基板4の厚さを薄くして軽量化を図る場合等に有効である。
【実施例3】
【0028】
以下、本発明に係る有機EL照明装置の第3の実施例について説明する。
図4は、本発明の第3の実施例に係る有機EL照明装置の断面図である。
図4に示すように、本実施例に係る有機EL照明装置は、第1の実施例に係る有機EL照明装置とほぼ同様の構成であるが、本実施例に係る有機EL照明装置においては、箱型基板4の表面に絶縁膜4aを形成し上で、箱型基板4の表面の一部に導通部4bを形成し、電極6に換えて電気供給部として用いた電極電気供給部6aと導通部4bとを電気的に接続した。なお、本実施例においては、箱型基板4をアルミニウム製とし、このアルミニウム製の箱型基板4をアルマイト処理することにより箱型基板4の表面に絶縁膜4aを形成することとした。
【0029】
本実施例に係る有機EL照明装置においては、第1の実施例に係る有機EL照明装置の奏する効果に加え、箱型基板4自体を電極として用いることができる。
【実施例4】
【0030】
以下、本発明に係る有機EL照明装置の第4の実施例について説明する。
図5は、本発明の第4の実施例に係る有機EL照明装置の断面図である。
図5に示すように、本実施例に係る有機EL照明装置は、第1の実施例に係る有機EL照明装置とほぼ同様の構成であるが、本実施例に係る有機EL照明装置においては、密着シート5a,5bの間に補助均熱板9aを挟み込むことにより、有機ELパネル10と箱型基板4との間に補助均熱板9aを配置した。なお、本実施例においては、補助均熱板9aには144mm角、厚さ0.5mmのグラファイトシートを用いたが、これ以外の大きさや厚さのグラファイトシートを用いてもよい。
【0031】
また、箱型基板4の表面に絶縁膜4aを形成し上で、箱型基板4の表面の一部に導通部4bを形成し、電極6に換えて電気供給部として用いた電極電気供給部6aと導通部4aとを電気的に接続した。なお、本実施例においては、箱型基板4をアルミニウム製とし、このアルミニウム製の箱型基板4をアルマイト処理することにより箱型基板4の表面に絶縁膜4aを形成することとした。また、箱型基板4と補助均熱板9aは電気的に極性が異なるため、箱型基板4と補助均熱板9aとの間には絶縁部材3aを配置する。
【0032】
本実施例に係る有機EL照明装置によれば、第1の実施例に係る有機EL照明装置の奏する効果に加え、箱型基板4のみでは均熱効果が足りない場合や箱型基板4の厚さを薄くして軽量化を図る場合等に有効である。
また、本実施例に係る有機EL照明装置によれば、箱型基板4自体を電極として用いることができる。
【実施例5】
【0033】
以下、本発明に係る有機EL照明装置の第5の実施例について説明する。
図6は、本発明の第5の実施例に係る有機EL照明装置の断面図である。
図6に示すように、本実施例に係る有機EL照明装置は、第4の実施例に係る有機EL照明装置とほぼ同様の構成であるが、本実施例に係る有機EL照明装置においては、電極電気供給部6aに換えて金属バネ等の弾性電極7bを用いて導通部4bとを電気的に接続した。
【0034】
本実施例に係る有機EL照明装置によれば、第1の実施例に係る有機EL照明装置の奏する効果に加え、箱型基板4のみでは均熱効果が足りない場合や箱型基板4の厚さを薄くして軽量化を図る場合等に有効である。
また、本実施例に係る有機EL照明装置によれば、箱型基板4自体を電極として用いることができる。
また、本実施例に係る有機EL照明装置によれば、弾性電極6bを用いることにより、有機ELパネル10の箱型基板4への組込みを容易にすることができる。
【実施例6】
【0035】
以下、本発明に係る有機EL照明装置の第6の実施例について説明する。
図7は、本発明の第6の実施例に係る有機EL照明装置の断面図である。
図7に示すように、本実施例に係る有機EL照明装置は、第3の実施例に係る有機EL照明装置において、箱型基板4内に有機ELパネル10を横方向に2つ設置した。なお、本実施例においては、例として、有機ELパネル10を横方向に2つ設置するものを示したが、これに限らず有機ELパネル10を横方向及び縦方向にいくつ配置することとしてもよい。
【0036】
本実施例に係る有機EL照明装置によれば、第1の実施例に係る有機EL照明装置の奏する効果に加え、有機ELパネル10を複数設置する場合であっても、複数の電極6を別々に設置することなく、箱型基板4自体を電極として共用することができる。
【実施例7】
【0037】
以下、本発明に係る有機EL照明装置の第7の実施例について説明する。
図8は、本発明の第7の実施例に係る有機EL照明装置の斜視図である。なお、図8(a)は、本発明の第7の実施例に係る有機EL照明装置の構成を示した斜視図、図8(b)は本発明の第7の実施例に係る有機EL照明装置の有機ELパネル上に配置された補助均熱板の構成を示した斜視図である。
【0038】
図8に示すように、本実施例に係る有機EL照明装置は、第5の実施例に係る有機EL照明装置において、箱型基板4内に有機ELパネル10を横方向に2つ及び縦方向に2つ設置した。なお、本実施例においては、例として、有機ELパネル10を横方向に2つ及び縦方向に4つ設置するものを示したが、これに限らず有機ELパネル10を横方向及び縦方向にいくつ配置することとしてもよい。さらに、複数の有機ELパネル10の補助均熱板9bを一体とした。
【0039】
本実施例に係る有機EL照明装置によれば、第1の実施例に係る有機EL照明装置の奏する効果に加え、有機ELパネル10を複数設置する場合であっても、複数の電極6を別々に設置することなく、箱型基板4自体を電極として共用することができる。
また、本実施例に係る有機EL照明装置によれば、一体化した補助均熱板9bにより均熱効果をより向上させることができる。
【実施例8】
【0040】
以下、本発明に係る有機EL照明装置の第8の実施例について説明する。
図9は、本発明の第8の実施例に係る有機EL照明装置の断面図である。
図9に示すように、本実施例に係る有機EL照明装置は、第1の実施例に係る有機EL照明装置とほぼ同様の構成であるが、本実施例に係る有機EL照明装置においては、有機ELパネル用基板1の周りに樹脂製の枠12を取り付けた。なお、枠12の材質としては、例えば、塩化ビニル、ABS樹脂、ポリカ樹脂等を用いることとする。
【0041】
本実施例に係る有機EL照明装置によれば、第1の実施例に係る有機EL照明装置の奏する効果に加え、有機ELパネル用基板1の保護機能をより強化することができる。
また、本実施例に係る有機EL照明装置によれば、枠12により、箱型基板4と電極6との間のショートを防止することができる。
【0042】
また、本実施例に係る有機EL照明装置によれば、電極6や導電材7や透明電極8を保護する機能を果たす接着剤3を自動ディスペンサーにより充填する際に、枠12が接着剤3が有機ELパネル用基板1上に食み出すことを防ぐ土手の役割を果たすため、接着剤3の充填時に接着剤3が有機ELパネル用基板1上に食み出してしまうことを防ぐことができる。これにより、有機EL照明装置の生産性を向上させることができる。
【0043】
なお、本実施例においては、第1の実施例に係る有機EL照明装置に本実施例に係る枠12を設置する場合を例として説明したが、第3,6,7の実施例に係る有機EL照明装置に本実施例に係る枠12を設置することも可能である。
【実施例9】
【0044】
以下、本発明に係る有機EL照明装置の第9の実施例について説明する。
図10は、本発明の第9の実施例に係る有機EL照明装置の断面図である。
図10に示すように、本実施例に係る有機EL照明装置は、第2の実施例に係る有機EL照明装置とほぼ同様の構成であるが、本実施例に係る有機EL照明装置においては、有機ELパネル用基板1の周りに樹脂製の枠12を取り付けた。なお、枠12の材質としては、例えば、塩化ビニル、ABS樹脂、ポリカ樹脂等を用いることとする。
【0045】
本実施例に係る有機EL照明装置によれば、第2の実施例に係る有機EL照明装置の奏する効果に加え、有機ELパネル用基板1の保護機能をより強化することができる。
また、本実施例に係る有機EL照明装置によれば、枠12により、箱型基板4と電極6との間のショートを防止することができる。
【0046】
また、本実施例に係る有機EL照明装置によれば、電極6や導電材7や透明電極8を保護する機能を果たす接着剤3を自動ディスペンサーにより充填する際に、枠12が接着剤3が有機ELパネル用基板1上に食み出すことを防ぐ土手の役割を果たすため、接着剤3の充填時に接着剤3が有機ELパネル用基板1上にはみ出してしまうことを防ぐことができる。これにより、有機EL照明装置の生産性を向上させることができる。
【0047】
なお、本実施例においては、第2の実施例に係る有機EL照明装置に本実施例に係る枠12を設置する場合を例として説明したが、第4,5の実施例に係る有機EL照明装置に本実施例に係る枠12を設置することも可能である。
【実施例10】
【0048】
以下、本発明に係る有機EL照明装置の第10の実施例について説明する。
図11は、本発明の第10の実施例に係る有機EL照明装置の断面図である。
図11に示すように、本実施例に係る有機EL照明装置は、第8の実施例に係る有機EL照明装置とほぼ同様の構成であるが、本実施例に係る有機EL照明装置においては、枠12の側面に爪12aを形成し、箱型基板4の壁面の内面に溝4dを形成して、枠12の有機ELパネル用基板1への取付け時に枠12の側面に爪12aを箱型基板4の溝4dに嵌め込む構造とした。
【0049】
本実施例に係る有機EL照明装置によれば、第8の実施例に係る有機EL照明装置の奏する効果に加え、箱型基板4と枠12内の有機ELパネル10との接合性を向上することができるため、箱型基板4から有機ELパネル10が落下することを防止することができる。
【実施例11】
【0050】
以下、本発明に係る有機EL照明装置の第11の実施例について説明する。
図12は、本発明の第11の実施例に係る有機EL照明装置の断面図である。
図12に示すように、本実施例に係る有機EL照明装置は、第9の実施例に係る有機EL照明装置とほぼ同様の構成であるが、本実施例に係る有機EL照明装置においては、枠12の側面に爪12aを形成し、箱型基板4の壁面の内面に溝4dを形成して、枠12の有機ELパネル用基板1への取付け時に枠12の側面に爪12aを箱型基板4の溝4dに嵌め込む構造とした。
【0051】
本実施例に係る有機EL照明装置によれば、第9の実施例に係る有機EL照明装置の奏する効果に加え、箱型基板4と枠12内の有機ELパネル10との接合性を向上することができるため、箱型基板4から有機ELパネル10が落下することを防止することができる。
【実施例12】
【0052】
以下、本発明に係る有機EL照明装置の第12の実施例について説明する。
図13は、本発明の第12の実施例に係る有機EL照明装置の断面図である。
図13に示すように、本実施例に係る有機EL照明装置は、第1の実施例に係る有機EL照明装置とほぼ同様の構成であるが、本実施例に係る有機EL照明装置においては、箱型基板4の内側に絶縁層13を形成した。なお、絶縁層13は、例えば、絶縁フィルムを挿入することとしてもよい。
【0053】
本実施例に係る有機EL照明装置によれば、第1の実施例に係る有機EL照明装置の奏する効果に加え、絶縁層13により、箱型基板4と電極6との間のショートを防止することができる。
【0054】
なお、本実施例においては、第1の実施例に係る有機EL照明装置に本実施例に係る絶縁層13を設置する場合を例として説明したが、第3,6,7の実施例に係る有機EL照明装置に本実施例に係る絶縁層13を設置することも可能である。
【実施例13】
【0055】
以下、本発明に係る有機EL照明装置の第13の実施例について説明する。
図14は、本発明の第13の実施例に係る有機EL照明装置の断面図である。
図14に示すように、本実施例に係る有機EL照明装置は、第2の実施例に係る有機EL照明装置とほぼ同様の構成であるが、本実施例に係る有機EL照明装置においては、本実施例に係る有機EL照明装置においては、箱型基板4の内側に絶縁層13を形成した。なお、絶縁層13は、例えば、絶縁フィルムを挿入することとしてもよい。
【0056】
本実施例に係る有機EL照明装置によれば、第2の実施例に係る有機EL照明装置の奏する効果に加え、絶縁層13により、箱型基板4と電極6との間のショートを防止することができる。
【0057】
なお、本実施例においては、第2の実施例に係る有機EL照明装置に本実施例に係る絶縁層13を設置する場合を例として説明したが、第4,5の実施例に係る有機EL照明装置に本実施例に係る絶縁層13を設置することも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0058】
本発明は、例えば、有機EL照明装置に利用することが可能である。
【符号の説明】
【0059】
1 有機ELパネル用基板
2 有機ELパネル用封止基板
3 接着剤
4 箱型基板
4a 絶縁膜
4b 導通部
4c 切り欠け部
4d 溝
5,5a,5b 密着シート
6 電極
6a 電極電気供給部
6b 弾性電極
7 導電材
8 透明電極
9,9a,9b 補助均熱板
10 有機ELパネル
11 有機EL素子
12 枠
12a 爪
13 絶縁層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
有機EL素子と有機ELパネル用基板と有機ELパネル用封止基板とにより構成される有機ELパネルを備える有機EL照明装置において、
前記有機ELパネルを内部に収容し、該有機ELパネルの側面を覆う壁面を有する箱状の箱型基板を備える
ことを特徴とする有機EL照明装置。
【請求項2】
前記箱型基板は、該箱型基板の表面に電気を絶縁する絶縁膜と、該箱型基板の内面に電気を導通する導通部が形成され、
前記有機ELパネルは前記導通部において電力が供給される
ことを特徴とする請求項1に記載の有機EL照明装置。
【請求項3】
前記有機ELパネルの底面と前記箱型基板との間に前記有機ELパネル面内の熱を均一にする補助均熱板を備える
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の有機EL照明装置。
【請求項4】
前記有機ELパネルは前記箱型基板内に複数設置される
ことを特徴とする請求項3に記載の有機EL照明装置。
【請求項5】
複数設置された前記有機ELパネルのそれぞれの前記補助均熱板が一体に形成される
ことを特徴とする請求項4に記載の有機EL照明装置。
【請求項6】
前記有機ELパネル用基板の周りに枠を備える
ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の有機EL照明装置。
【請求項7】
前記枠に爪を形成し、前記箱型基板の壁面の内面に溝を形成して、前記枠の前記有機ELパネル用基板への取付け時に前記爪を前記溝に嵌め込む構造とする
ことを特徴とする請求項6に記載の有機EL照明装置。
【請求項8】
前記箱型基板の内側に絶縁層を形成する
ことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の有機EL照明装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2011−165489(P2011−165489A)
【公開日】平成23年8月25日(2011.8.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−27285(P2010−27285)
【出願日】平成22年2月10日(2010.2.10)
【出願人】(510038670)Lumiotec株式会社 (5)
【Fターム(参考)】