説明

有機EL装置

【課題】有機EL素子の劣化を抑制することが可能な有機EL装置を提供することを目的とする。
【解決手段】絶縁基板と、前記絶縁基板の上方に配置された有機EL素子と、前記有機EL素子を覆うとともに前記有機EL素子への水分の浸透を防止する第1保護膜と、を備えたアレイ基板と、前記アレイ基板の前記第1保護膜の上方に配置された封止基板と、前記アレイ基板の前記第1保護膜と前記封止基板との間に配置された樹脂層と、前記アレイ基板及び前記封止基板から露出した前記樹脂層の表面を覆う二酸化ケイ素(SiO)によって形成された第2保護膜と、を備えたことを特徴とする有機EL装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、有機エレクトロルミネッセンス(EL)装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、自発光型で、高速応答、広視野角、高コントラストの特徴を有し、かつ、更に薄型軽量化が可能な有機エレクトロルミネセンス(EL)素子を用いた表示装置の開発が盛んに行われている。有機EL素子は、水分の影響により劣化しやすい薄膜を含んで構成されている。
【0003】
例えば、特許文献1によれば、素子基板上に有機電界発光素子を形成し、この有機電界発光素子を覆う保護膜で形成し、この保護膜側に接着剤となる樹脂材料を介して封止基板を貼り合わせる固体封止構造が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−242313号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、有機EL素子の劣化を抑制することが可能な有機EL装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様によれば、
絶縁基板と、前記絶縁基板の上方に配置された有機EL素子と、前記有機EL素子を覆うとともに前記有機EL素子への水分の浸透を防止する第1保護膜と、を備えたアレイ基板と、前記アレイ基板の前記第1保護膜の上方に配置された封止基板と、前記アレイ基板の前記第1保護膜と前記封止基板との間に配置された樹脂層と、前記アレイ基板及び前記封止基板から露出した前記樹脂層の表面を覆う二酸化ケイ素(SiO)によって形成された第2保護膜と、を備えたことを特徴とする有機EL装置が提供される。
【0007】
また、本発明の一態様によれば、
絶縁基板と、前記絶縁基板の上方に配置された有機EL素子と、前記有機EL素子を覆うとともに前記有機EL素子への水分の浸透を防止する第1保護膜と、前記絶縁基板の上方に配置された電極パッドと、を備えたアレイ基板と、前記アレイ基板の前記第1保護膜の上方に配置された封止基板と、前記アレイ基板の前記第1保護膜と前記封止基板との間に配置された樹脂層と、前記アレイ基板に実装され、前記電極パッドに接続された接続端子を有するとともに前記有機EL素子の駆動に必要な信号を供給する信号供給源と、前記アレイ基板及び前記封止基板から露出した前記樹脂層の表面を覆うとともに、前記信号供給源の前記接続端子、及び、前記接続端子に接続された前記電極パッドを覆う二酸化ケイ素(SiO)によって形成された第2保護膜と、を備えたことを特徴とする有機EL装置が提供される。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、有機EL素子の劣化を抑制することが可能な有機EL装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】図1は、この発明の一態様に係る有機EL表示装置の構成を概略的に示す平面図である。
【図2】図2は、図1に示した有機EL表示装置の表示パネルをII−II線で切断した有機EL素子を含む概略断面図である。
【図3】図3は、本実施形態の第1構成例における表示パネルの構造を概略的に示す断面図である。
【図4】図4は、本実施形態の第2構成例における表示パネルの構造を概略的に示す断面図である。
【図5】図5は、本実施形態の第3構成例における表示パネルの構造を概略的に示す断面図である。
【図6】図6は、本実施形態の変形例であって、第2保護膜から表示面を露出させた表示パネルの構造を概略的に示す断面図である。
【図7】図7は、第2保護膜を備えたことによる効果の実験結果を示す図であり、各グループの表示パネルについて有機EL素子の劣化発生状況を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の一態様について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図において、同一又は類似した機能を発揮する構成要素には同一の参照符号を付し、重複する説明は省略する。
【0011】
図1は、有機EL装置の一例として、アクティブマトリクス駆動方式を採用した有機EL表示装置の構成を概略的に示す平面図である。
【0012】
すなわち、有機EL表示装置は、略矩形状の表示パネル1を備えている。この表示パネル1は、アレイ基板100及び封止基板200を備えている。アレイ基板100は、画像を表示する略矩形状のアクティブエリア(第1領域)102と、このアクティブエリア102の周辺に枠状に形成された周辺エリア(第2領域)104と、を有している。アレイ基板100のアクティブエリア102には、複数の有機EL素子OLEDがマトリクス状に配置されている。
【0013】
封止基板200は、アレイ基板100のアクティブエリア102において、有機EL素子OLEDと向かい合っている。この封止基板200は、ガラス基板やプラスチック基板などの光透過性を有する絶縁基板である。
【0014】
これらのアレイ基板100及び封止基板200は、アクティブエリア102を囲む枠状に形成されたシール材310によって貼り合わせされている。シール材310は、例えば、紫外線硬化型樹脂などの有機系材料によって形成されている。表示パネル1は、アレイ基板100と封止基板200との間において、シール材310によって囲まれた内側に充填層320を備えている。このような充填層320は、例えば、紫外線硬化型樹脂などの有機系材料によって形成されている。本実施形態において、シール材310及び充填層320は、アレイ基板100と封止基板200との間に配置された樹脂層300に相当する。
【0015】
また、アレイ基板100の周辺エリア104には、封止基板200の端部200Eから外方に向かって延在した延在部110が形成されている。この延在部110には、接続部130が設けられている。この接続部130は、電極パッドPDを備えている。このような接続部130には、有機EL素子OLEDに電源や各種制御信号などの有機EL素子OLEDに対して駆動に必要な信号を供給する駆動ICチップやフレキシブル・プリンテッド・サーキット(以下、FPCと称する)などの信号供給源が実装可能である。
【0016】
図2は、図1に示した有機EL表示装置の有機EL素子OLEDを含む表示パネル1の断面図である。なお、ここに示した有機EL素子OLEDは、封止基板200の側から光を放射するトップエミッションタイプであるが、本実施形態においては、有機EL素子OLEDは、アレイ基板100の側から光を放射するボトムエミッションタイプであっても良い。
【0017】
アレイ基板100は、ガラス基板やプラスチック基板などの光透過性を有する絶縁基板101、絶縁基板101の上方に形成されたスイッチング素子SW及び有機EL素子OLEDなどを有している。絶縁基板101の上には、第1絶縁膜111が配置されている。このような第1絶縁膜111は、アクティブエリア102の概ね全体に亘って延在している。この第1絶縁膜111は、例えば、シリコン酸化物やシリコン窒化物などの無機化合物によって形成されている。
【0018】
第1絶縁膜111の上には、スイッチング素子SWの半導体層SCが配置されている。この半導体層SCは、例えばポリシリコンによって形成されている。この半導体層SCには、チャネル領域SCCを挟んでソース領域SCS及びドレイン領域SCDが形成されている。
【0019】
半導体層SCは、第2絶縁膜112によって被覆されている。また、この第2絶縁膜112は、第1絶縁膜111の上にも配置されている。このような第2絶縁膜112は、アクティブエリア102の概ね全体に亘って延在している。この第2絶縁膜112は、例えば、シリコン酸化物やシリコン窒化物などの無機化合物によって形成されている。
【0020】
第2絶縁膜112の上には、チャネル領域SCCの直上にスイッチング素子SWのゲート電極Gが配置されている。この例では、スイッチング素子SWは、トップゲート型のpチャネル薄膜トランジスタである。ゲート電極Gは、第3絶縁膜113によって被覆されている。また、この第3絶縁膜113は、第2絶縁膜112の上にも配置されている。このような第3絶縁膜113は、アクティブエリア102の概ね全体に亘って延在している。この第3絶縁膜113は、例えば、シリコン酸化物やシリコン窒化物などの無機化合物によって形成されている。
【0021】
第3絶縁膜113の上には、スイッチング素子SWのソース電極S及びドレイン電極Dが配置されている。ソース電極Sは、半導体層SCのソース領域SCSにコンタクトしている。ドレイン電極Dは、半導体層SCのドレイン領域SCDにコンタクトしている。スイッチング素子SWのゲート電極G、ソース電極S、及び、ドレイン電極Dは、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)などの導電材料を用いて形成されている。
【0022】
これらのソース電極S及びドレイン電極Dは、第4絶縁膜114によって被覆されている。また、この第4絶縁膜114は、第3絶縁膜113の上にも配置されている。このような第4絶縁膜114は、アクティブエリア102の全体に亘って延在している。この第4絶縁膜114は、例えば、紫外線硬化型樹脂や熱硬化型樹脂などの有機化合物や、シリコン窒化物などの無機化合物によって形成されている。
【0023】
有機EL素子OLEDを構成する画素電極PEは、第4絶縁膜114の上に配置されている。画素電極PEは、スイッチング素子SWのドレイン電極Dに接続されている。この画素電極PEは、この例では陽極に相当する。
【0024】
この画素電極PEは、反射電極PER及び透過電極PETが積層された2層構造である。反射電極PERは、第4絶縁膜114の上に配置されている。また、透過電極PETは、反射電極PERの上に積層されている。反射電極PERは、例えば、銀(Ag)、アルミニウム(Al)などの光反射性を有する導電材料によって形成されている。透過電極PETは、例えば、インジウム・ティン・オキサイド(ITO)、インジウム・ジンク・オキサイド(IZO)などの光透過性を有する導電材料によって形成されている。なお、画素電極PEは、上述した2層構造に限らず、3層以上の積層構造であっても良いし、反射電極PER単層であっても良いし、透過電極PET単層であっても良い。トップエミッションタイプの有機EL素子OLEDの場合には、画素電極PEは、少なくとも反射電極PERを有している。また、マイクロキャビティ構造を採用する場合には、画素電極PEは、反射電極PERを有している。
【0025】
第4絶縁膜114の上には、隔壁PIが配置されている。この隔壁PIは、画素電極PEの周縁に沿って配置されている。また、この隔壁PIは、画素電極PEの一部に重なっている。このような隔壁PIは、例えば、紫外線硬化型樹脂や熱硬化型樹脂などの有機化合物や、シリコン窒化物などの各種無機化合物などの絶縁材料によって形成されている。
【0026】
有機EL素子OLEDを構成する有機層ORGは、画素電極PEの上に配置されている。この有機層ORGは、少なくとも発光層を含み、さらに、ホール注入層、ホール輸送層、電子注入層、電子輸送層などを含んでも良い。なお、有機層ORGの材料については、蛍光材料を含んでいても良いし、燐光材料を含んでいても良い。
【0027】
有機EL素子OLEDを構成する対向電極CEは、有機層ORGの上に配置されている。この対向電極CEは、有機層ORGのみならず隔壁PIも被覆している。この例では、対向電極CEは、陰極に相当する。このような対向電極CEは、アクティブエリア102の全体に亘って延在している。この対向電極CEは、例えば、マグネシウム(Mg)・銀(Ag)などによって形成された半透過層によって構成されている。なお、対向電極CEは、ITOやIZOなどの光透過性を有する導電材料によって形成された透過層を含んでいても良い。マイクロキャビティ構造を採用する場合には、対向電極CEは、マグネシウム・銀などによって形成された半透過層を有している。
【0028】
対向電極CEの上には、第1保護膜115が配置されている。このような第1保護膜115は、アクティブエリア102の全体に亘って延在している。つまり、第1保護膜115は、有機EL素子OLEDを覆うとともに、有機EL素子OLEDの周囲に配置された隔壁PIの直上にも延在している。この第1保護膜115は、光透過性を有し且つ水分が浸透しにくい材料、例えば、シリコン窒化物やシリコン酸窒化物などの無機化合物によって形成されている。つまり、この第1保護膜115は、有機EL素子OLEDへの水分の浸透を防止する水分バリア膜として機能する。
【0029】
なお、上述した第1絶縁膜111、第2絶縁膜112、第3絶縁膜113、第4絶縁膜114、第1保護膜115などは、アクティブエリア102のみならず、図示しない周辺エリア104にも延在していても良い。
【0030】
封止基板200は、アレイ基板100の第1保護膜115の上方に配置されている。
【0031】
アレイ基板100の第1保護膜115と封止基板200との間には、樹脂層300が配置されている。すなわち、樹脂層300は、アレイ基板100の第1保護膜115の上に積層されている。この樹脂層300は、紫外線硬化型樹脂や熱硬化型樹脂などの光透過性を有する樹脂材料によって形成されている。封止基板200の内面200Aは、樹脂層300に接している。なお、樹脂層300は、第1保護膜115及び封止基板200に密着していることが望ましいが、第1保護膜115との間や封止基板200との間に微小な空隙が形成されていたり、他の薄膜が介在していたりしても良い。
【0032】
図3は、本実施形態の第1構成例における表示パネル1の断面を概略的に示す図である。なお、この図3において、アレイ基板100は、既に説明したように第1絶縁膜111、第2絶縁膜112、第3絶縁膜113、第4絶縁膜114、スイッチング素子SW、有機EL素子OLED、隔壁PIなどを備えているが、図示を省略する。また、この図3において、アレイ基板100の第4絶縁膜114よりも上方に配置された有機EL素子OLED及び隔壁PIを表示素子部150と表記する。つまり、表示素子部150を覆うということは、有機EL素子OLEDの対向電極CEの上を覆うことに相当する。
【0033】
上述したように、表示パネル1において、アレイ基板100の表示素子部150は、第1保護膜115によって覆われている。封止基板200は、アレイ基板100の第1保護膜115が配置された側と向かい合っている。樹脂層300は、アレイ基板100の第1保護膜115と封止基板200との間に配置されている。この樹脂層300は、第1保護膜115を覆うとともに、さらに第1保護膜115よりも外方に向かって延在し、第1保護膜115によって覆われていないアレイ基板100の内面100Aにも接している。また、この樹脂層300は、封止基板200の内面200Aに接している。
【0034】
このように、有機EL素子OLEDを含む表示素子部150を第1保護膜115によって覆い、且つ、第1保護膜115と封止基板200との間に樹脂層300が充填された構造の表示パネル1においては、水分バリア膜として機能する第1保護膜115が有機EL素子OLEDへの水分の浸入を抑制するため、乾燥剤が設置されることはない。
【0035】
しかしながら、第1保護膜115が全体にわたって無欠陥の膜として形成することが困難な場合には、樹脂層300が外気に接触し樹脂層300から浸入した水分は、乾燥剤が設置されていないために吸湿されることはなく、第1保護膜115の欠陥たとえばピンホールを介して有機EL素子OLEDに達し、有機EL素子OLEDの劣化を招くおそれがある。また、第1保護膜115の欠陥を低減するために、例えば蒸着法などにより5μm程度の厚い膜厚に形成した場合には、第1保護膜115を形成するのに長時間を要するため、量産化には不向きである。
【0036】
そこで、本実施形態においては、表示パネル1は、アレイ基板100及び封止基板200から露出した樹脂層300の表面(あるいは側面)300Sを覆う第2保護膜500を備えている。また、この第2保護膜500は、アレイ基板100の内面100A及び封止基板200の内面200Aにも接している。樹脂層300の表面300Sとは、樹脂層300のうち、アレイ基板100の内面100Aと封止基板200の内面200Aとの間に形成された平面または曲面に相当する。
【0037】
なお、図3では、樹脂層300の表面300Sは、樹脂層300を挟んだ両側の2箇所に形成され、それぞれが第2保護膜500によって覆われているが、図1を参照して説明した通り、略矩形状の表示パネル1の場合、アレイ基板100及び封止基板200から露出した樹脂層300の表面300Sは一周に存在し、これらの全てが露出することなく第2保護膜500によって覆われている。
【0038】
また、図3に示した例では、第2保護膜500は、封止基板200の端部200Eよりも外方に向かって延在したアレイ基板100の延在部110を覆うことはない。つまり、延在部110の電極パッドPDは、第2保護膜500から露出している。
【0039】
この第2保護膜500は、水分が浸透しにくい二酸化ケイ素(SiO)あるいはシリカによって形成されている。つまり、この第2保護膜500は、樹脂層300への水分の浸透を防止する水分バリア膜として機能する。このような第2保護膜500は、例えば、樹脂層300を介してアレイ基板100と封止基板200とを貼り合わせた後に、溶媒中に触媒とともに溶かし込んだパーヒドロポリシラザン(略称;PHPS)液を塗布した後、乾燥させる手法などを適用して形成可能である。なお、本実施形態においては、塗布した後に乾燥させることによって二酸化ケイ素からなる第2保護膜500が得られる材料はいずれも適用可能であり、特に、塗布による形成手法を適用可能な材料が好ましい。
【0040】
なぜなら、このような塗布により第2保護膜500を形成する手法は、蒸着によって形成する手法と比較して、欠陥が発生しにくいからであり、また、蒸着によって形成する手法と比較して、短時間で第2保護膜500を形成することが可能であるからである。
【0041】
このような構成によれば、樹脂層300は、アレイ基板100、封止基板200、及び、第2保護膜500によってシールドされ、外気から遮蔽されている。このため、樹脂層300への水分の浸入を抑制することができる。したがって、たとえ第1保護膜115の膜厚が薄く、また、第1保護膜115に欠陥が発生していたとしても、有機EL素子OLEDの水分による劣化を抑制することが可能となる。
【0042】
なお、このような第2保護膜500については、第1保護膜115と同様に、樹脂層300の表面300Sの全面に亘って無欠陥の膜として形成することが困難であったとしても、外環境と接する樹脂層300の表面300Sの表面積を大幅に削減することができる。このため、表示素子部150に向かって浸入及び拡散する水分量を最小限に留めることが可能であり、有機EL素子OLEDの水分による劣化を抑制する効果は十分に発揮される。
【0043】
次に、本実施形態の他の構成例について説明する。なお、第1構成例と同一構成については同一の参照符号を付して詳細な説明を省略する。
【0044】
図4は、本実施形態の第2構成例における表示パネル1の断面を概略的に示す図である。なお、図4においても、図3と同様に、アレイ基板100の第1絶縁膜111、第2絶縁膜112、第3絶縁膜113、第4絶縁膜114、スイッチング素子SW、有機EL素子OLED、隔壁PIなどの図示を省略し、表示素子部150が有機EL素子OLED及び隔壁PIを含むものとする。
【0045】
この第2構成例においては、図3に示した第1構成例と比較して、第2保護膜500が樹脂層300の表面300Sを覆うとともに、アレイ基板100及び封止基板200も覆う点で相違している。
【0046】
すなわち、アレイ基板100の表示素子部150を覆う第1保護膜115と、封止基板200との間には、樹脂層300が配置されている。第2保護膜500は、樹脂層300の表面300Sを覆っている。さらに、この第2保護膜500は、樹脂層300よりも外方に延在した封止基板200の内面200A、封止基板200の端部200E、さらには、封止基板200の外面200Bを覆っている。なお、封止基板200において、外面200Bは、内面200Aに対向する面であり、端部200Eは、内面200Aと外面200Bとを繋ぐ面である。
【0047】
第2保護膜500は、さらに、樹脂層300よりも外方に延在したアレイ基板100の内面100A、アレイ基板100の端部100E、さらには、アレイ基板100の外面100Bを覆っている。なお、アレイ基板100において、外面100Bは、内面100Aに対向する面であり、端部100Eは、内面100Aと外面100Bとを繋ぐ面である。但し、図4に示した例では、アレイ基板100の延在部110に形成された電極パッドPDは、第2保護膜500から露出している。
【0048】
この第2保護膜500は、二酸化ケイ素(SiO)によって形成されている。このような第2保護膜500は、例えば、樹脂層300を介してアレイ基板100と封止基板200とを貼り合わせた表示パネル1の電極パッドPDに保護テープを貼り付けた後に、表示パネル1の全体にパーヒドロポリシラザン液を塗布した後、乾燥させる手法などを適用して形成可能である。この場合、表示パネル1の全体をパーヒドロポリシラザン液に浸漬しても良い。そして、第2保護膜500が形成された後に、保護テープを除去することによって、電極パッドPDが第2保護膜500から露出する。
【0049】
このような第2構成例においても、上述したのと同様に、樹脂層300を外気からシールドすることが可能であり、有機EL素子OLEDの水分による劣化を抑制することが可能となる。
【0050】
加えて、この第2構成例においては、アレイ基板100を構成する絶縁基板101や封止基板200として、ガラス基板よりも水分が浸入しやすいプラスチック基板を適用した場合であっても、アレイ基板100及び封止基板200が第2保護膜500によって覆われているため、これらのプラスチック基板を介した水分の浸入を抑制することが可能となる。
【0051】
一方で、アレイ基板100においては、延在部110の電極パッドPDが第2保護膜500から露出している。このような第2構成例は、信号供給源を実装する前に、第2保護膜500を形成する場合に相当する。これにより、後に、延在部110に実装される信号供給源と電極パッドPDとを確実に電気的に接続することができる。
【0052】
図5は、本実施形態の第3構成例における表示パネル1の断面を概略的に示す図である。なお、図5においても、図3と同様に、アレイ基板100の第1絶縁膜111、第2絶縁膜112、第3絶縁膜113、第4絶縁膜114、スイッチング素子SW、有機EL素子OLED、隔壁PIなどの図示を省略し、表示素子部150が有機EL素子OLED及び隔壁PIを含むものとする。
【0053】
この第3構成例においては、図3に示した第1構成例と比較して、第2保護膜500が樹脂層300の表面300Sを覆うとともに、アレイ基板100に実装された信号供給源400が有する接続端子400T、及び、この接続端子400Tに接続された電極パッドPDも覆う点で相違している。ここに示した例では、信号供給源400として、駆動ICチップ410及びFPC420がそれぞれアレイ基板100の延在部110に実装されているが、いずれか一方のみが実装されている場合もあり得る。
【0054】
すなわち、アレイ基板100の表示素子部150を覆う第1保護膜115と、封止基板200との間には、樹脂層300が配置されている。また、アレイ基板100の延在部110において、駆動ICチップ410の接続端子400T及びFPC420の接続端子400Tは、それぞれ電極パッドPDに接続されている。
【0055】
第2保護膜500は、樹脂層300の表面300Sを覆っている。また、この第2保護膜500は、互いに接続された駆動ICチップ410の接続端子400Tと電極パッドPD、及び、互いに接続されたFPC420の接続端子400Tと電極パッドPDを覆っている。この第2保護膜500は、さらに、駆動ICチップ410の全体、及び、FPC420の一部を覆っている。
【0056】
さらに、第2保護膜500は、樹脂層300よりも外方に延在した封止基板200の内面200A、封止基板200の端部200E、さらには、封止基板200の外面200Bを覆っている。また、第2保護膜500は、樹脂層300よりも外方に延在したアレイ基板100の内面100A、アレイ基板100の端部100E、さらには、アレイ基板100の外面100Bを覆っている。
【0057】
この第2保護膜500は、二酸化ケイ素(SiO)によって形成されている。このような第2保護膜500は、例えば、樹脂層300を介してアレイ基板100と封止基板200とを貼り合わせた表示パネル1の電極パッドPDに駆動ICチップ410及びFPC420を接続した後に、表示パネル1から延出したFPC420を除いて表示パネル1の全体及び駆動ICチップ410にパーヒドロポリシラザン液を塗布した後、乾燥させる手法などを適用して形成可能である。この場合、表示パネル1の全体及び駆動ICチップ410をパーヒドロポリシラザン液に浸漬しても良い。
【0058】
このような第2構成例においても、上述したのと同様に、樹脂層300を外気からシールドすることが可能であり、有機EL素子OLEDの水分による劣化を抑制することが可能となる。
【0059】
また、この第3構成例においても第2構成例と同様に、アレイ基板100を構成する絶縁基板101や封止基板200として、ガラス基板よりも水分が浸入しやすいプラスチック基板を適用した場合であっても、アレイ基板100及び封止基板200が第2保護膜500によって覆われているため、これらのプラスチック基板を介した水分の浸入を抑制することが可能となる。
【0060】
加えて、この第3構成例においては、信号供給源400の接続端子400Tと電極パッドPDとが第2保護膜500によって覆われている。このため、接続端子400Tや電極パッドPDを外気からシールドすることが可能となり、これらの水分による腐食を抑制することが可能となる。また、信号供給源400である駆動ICチップ410も第2保護膜500によって覆われているため、駆動ICチップ410への水分の浸食を軽減することが可能となる。
【0061】
上述した第2構成例及び第3構成例においては、第2保護膜500がアレイ基板100の外面100B及び封止基板200の外面200Bの双方を覆う例について説明したが、アレイ基板100の外面100Bまたは封止基板200の外面200Bのいずれかには、画像を表示する表示面DSPが形成されるため、表示面DSPを覆う第2保護膜500は、十分な透明性を有することが望ましい。例えば、有機EL素子OLEDがトップエミッションタイプである場合には封止基板200の外面200Bに表示面DSPが形成され、有機EL素子OLEDがボトムエミッションタイプである場合にはアレイ基板100の外面100Bに表示面DSPが形成される。
【0062】
本実施形態において、第2保護膜500として適用した二酸化ケイ素は比較的高い透明性を有しているが、表示に悪影響を及ぼすおそれがある場合には、表示面DSPを覆う第2保護膜500の厚さを極力薄くすることが望ましい。
【0063】
また、図6に示した例のように、封止基板200の外面200Bに表示面DSPが形成された表示パネル1において、表示面DSPを第2保護膜500から露出させても良い。この場合、例えば、第2保護膜500を形成する前に表示面DSPに保護テープを添付し、第2保護膜500を形成した後に保護テープを除去することにより、表示面DSPを露出した第2保護膜500が形成可能である。
【0064】
ここに示した例は、トップエミッションタイプの有機EL素子OLEDを有する図4に示した第2構成例に対応する。このような構成の場合には、表示面DSPに表示される画像が第2保護膜500の影響を受けることがない。
【0065】
なお、トップエミッションタイプの有機EL素子OLEDを有する図5に示した第3構成例においても、同様に、封止基板200の外面200Bに形成された表示面DSPを第2保護膜500から露出させても良い。また、図示を省略するが、ボトムエミッションタイプの有機EL素子OLEDを有する第2構成例及び第3構成例においては、アレイ基板100の外面100Bに形成されたDSPを第2保護膜500から露出させても良い。
【0066】
次に、本実施形態における有機EL表示装置について、有機EL素子OLEDの水分による耐久性を比較する実験を行った。
【0067】
400mm×500mmの長方形状のガラス基板からなる第1マザー基板の上にスイッチング素子SW、第1絶縁膜111、第2絶縁膜112、第3絶縁膜113、第4絶縁膜114、電極パッドPDなどを形成した。この第1マザー基板には、アクティブエリア102の対角寸法が3.5型となるアレイ基板100を形成するための領域が24箇所形成される。なお、スイッチング素子SWは、半導体層としてポリシリコン薄膜を備えた低温ポリシリコンTFTとして構成されている。
【0068】
続いて、第1マザー基板において、第4絶縁膜114の上に反射電極PERを形成し、この反射電極PERの上にITOからなる透過電極PETを積層し、画素電極PEを形成した。なお、第4絶縁膜114には、コンタクトホールが形成されており、スイッチング素子SWと画素電極PEとが電気的に接続されている。
【0069】
その後、第1マザー基板において、画素電極PEの周辺に隔壁PIを形成した。ここでは、隔壁PIは、画素電極PEを取り囲むようにアクティブエリア102の全体にわたって格子状に形成されている。
【0070】
続いて、第1マザー基板を抵抗加熱方式の有機EL成膜装置にセットし、画素電極PEの上に有機EL材料として、ビス〔(N−ナフチル)−N−フェニル〕ベンジジン(略称;α−NPD)を用いて厚さ200nmのホール輸送層を形成し、このホール輸送層の上に8−キノリノールアルミニウム錯体(略称;Alq3)を用いて厚さ50nmの発光層兼電子輸送層を形成し、さらに、この電子輸送層の上にマグネシウム・銀を用いて厚さ2nmの電子注入層兼対向電極CEを形成した。
【0071】
続いて、対向電極CEの上に、プラズマCVD法により窒化シリコン(SiN)を用いて厚さ200nmの第1保護膜115を形成した。この第1保護膜115は、第1マザー基板の全面にわたって形成されている。
【0072】
一方で、封止基板200として、ガラス基板からなる第2マザー基板を用意した。この第2マザー基板は、第1マザー基板と同等の寸法である。この第2マザー基板の上には、シール材310としてディスペンサーを用いて紫外線硬化型樹脂を塗布し、更にシール材310で囲まれた内側には充填層320として紫外線硬化型樹脂を適量滴下した。シール材310は、第1マザー基板と第2マザー基板とを貼り合わせた際に、第1マザー基板に24箇所形成された各アクティブエリア102を囲むような形状に形成される。
【0073】
この第2マザー基板は、真空チャンバー中で第1マザー基板に貼りあわせられる。その後、シール材310及び充填層320となる紫外線硬化型樹脂に紫外線が照射され、これらの紫外線硬化型樹脂を硬化させた。このようにして、シール材310及び充填層320からなる樹脂層300を形成した。なお、第1マザー基板と第2マザー基板との間には、乾燥剤は設置していない。
【0074】
そして、第1マザー基板と第2マザー基板とが貼り合わせられた基板対について、24個の表示パネル1に割断した。その後、これらの24個の表示パネル1は、6個ずつA乃至Dの4つのグループに分けられ、それぞれ以下の処置を施した。ここでは、全ての表示パネル1について、有機EL素子OLEDは、封止基板200の外面200Bに表示面DSPが形成されるトップエミッションタイプとして構成されている。
【0075】
Aグループ(6個)の表示パネル1には、その側面から露出した樹脂層300の表面300Sに、キシレン中にパーヒドロポリシラザンとパラジウム(Pd)化合物の触媒を含有した溶液を、筆により塗布した後に、100℃で3時間の熱処理を施して、図3に示したような二酸化ケイ素からなる第2保護膜500を形成した。その後に、電極パッドPDに信号供給源400を実装した。
【0076】
Bグループ(6個)の表示パネル1には、電極パッドPDに保護テープを添付した後に、表示パネル1の全体を、キシレン中にパーヒドロポリシラザンとパラジウム(Pd)化合物の触媒を含有した溶液中に浸漬した後に取りだし、100℃で3時間の熱処理を施した後に、保護テープを除去し、図4に示したような二酸化ケイ素からなる第2保護膜500を形成した。その後に、電極パッドPDに信号供給源400を実装した。
【0077】
Cグループ(6個)の表示パネル1には、電極パッドPDに信号供給源400を実装した後に、これらの信号供給源400との接続部分を含む表示パネル1の全体を、キシレン中にパーヒドロポリシラザンとパラジウム(Pd)化合物の触媒を含有した溶液中に浸漬した後に取りだし、100℃で3時間の熱処理を施し、図5に示したような二酸化ケイ素からなる第2保護膜500を形成した。
【0078】
Dグループ(6個)の表示パネル1については、特別な処置は施さず、第2保護膜500を形成することなく、そのまま電極パッドPDに信号供給源400を実装した。
【0079】
続いて、これらの4つのグループの全ての表示パネル(全24個)を高温高湿槽(温度;85℃、相対湿度;85%)の中に投入して放置し、所定時間が経過する毎に取り出して点灯検査を施した。点灯検査としては、外部からの水分が進入しやすいアクティブエリアの外周4辺付近を顕微鏡により観察し、有機EL素子OLEDの水分による劣化の有無を確認し、1箇所でも劣化が認められた場合にNGと判定した。
【0080】
この実験結果を図7に示す。
【0081】
Aグループについては、400時間が経過した時点で有機EL素子OLEDの劣化が確認された表示パネルは1枚もなく、500時間が経過した時点で1枚の表示パネルで有機EL素子OLEDの劣化が確認され、また、700時間が経過した時点で3枚の表示パネルで有機EL素子OLEDの劣化が確認され、1000時間が経過した時点では、5枚の表示パネルで有機EL素子OLEDの劣化が確認されるとともに1枚の表示パネルについては点灯しなかった。
【0082】
Bグループについては、400時間が経過した時点で有機EL素子OLEDの劣化が確認された表示パネルは1枚もなく、500時間が経過した時点で1枚の表示パネルで有機EL素子OLEDの劣化が確認され、また、700時間が経過した時点で2枚の表示パネルで有機EL素子OLEDの劣化が確認され、1000時間が経過した時点では、4枚の表示パネルで有機EL素子OLEDの劣化が確認されるとともに2枚の表示パネルについては点灯しなかった。
【0083】
Cグループについては、300時間が経過した時点で有機EL素子OLEDの劣化が確認された表示パネルは1枚もなく、400時間が経過した時点で1枚の表示パネルで有機EL素子OLEDの劣化が確認され、また、700時間が経過した時点で2枚の表示パネルで有機EL素子OLEDの劣化が確認され、1000時間が経過した時点では、4枚の表示パネルで有機EL素子OLEDの劣化が確認されたが、点灯しない表示パネルは1枚もなかった。
【0084】
Dグループについては、50時間が経過した時点で1枚の表示パネルで有機EL素子OLEDの劣化が確認され、また、100時間が経過した時点で3枚の表示パネルで有機EL素子OLEDの劣化が確認され、200時間が経過した時点で6枚の表示パネルの全てで有機EL素子OLEDの劣化が確認され、700時間が経過した時点では6枚の表示パネルのうちの3枚の表示パネルについては点灯しなかった。
【0085】
この実験結果から明らかなように、A乃至Cグループのように、樹脂層300の表面300Sを第2保護膜500によって覆うことにより、有機EL素子OLEDの水分による劣化を抑制できることが確認された。一方で、Dグループのように、何ら処理を施さなかった場合には、樹脂層300が外気に触れるため、樹脂層300を介して水分が浸入しやすく、浸入した水分によって早々に有機EL素子OLEDの劣化を招くことが確認された。
【0086】
また、Aグループ、Bグループ、及び、Dグループの表示パネルについては、高温高湿の環境下で1000時間経過以前に点灯しない表示パネルが1乃至3枚発生しており、高温高湿試験の負荷により実装部分すなわち電極パッドPDと信号供給源400の接続端子400Tとが腐食したことが原因として考えられる。
【0087】
一方で、樹脂層300の表面300Sに加えて実装部分を第2保護膜500によって覆ったCグループの表示パネルについては、高温高湿環境下で1000時間経過後であっても全ての表示パネルが点灯した。この実験結果から、第2保護膜500は、有機EL素子OLEDへの水分浸入を抑制するだけでなく、実装部分の腐食を防止することにも有効であると確認された。
【0088】
なお、この発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、その実施の段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
【0089】
本実施形態は、有機EL装置として、有機EL表示装置について説明したが、有機EL照明や有機ELプリンターヘッドなどにも利用可能である。
【符号の説明】
【0090】
OLED…有機EL素子
PE…画素電極 ORG…有機層 CE…対向電極
1…表示パネル
100…アレイ基板 102…アクティブエリア 104…周辺エリア
110…延在部 PD…電極パッド
115…第1保護膜
150…表示素子部
200…封止基板
300…樹脂層 310…シール材 320…充填層
400…信号供給源 400T…接続端子
500…第2保護膜

【特許請求の範囲】
【請求項1】
絶縁基板と、前記絶縁基板の上方に配置された有機EL素子と、前記有機EL素子を覆うとともに前記有機EL素子への水分の浸透を防止する第1保護膜と、を備えたアレイ基板と、
前記アレイ基板の前記第1保護膜の上方に配置された封止基板と、
前記アレイ基板の前記第1保護膜と前記封止基板との間に配置された樹脂層と、
前記アレイ基板及び前記封止基板から露出した前記樹脂層の表面を覆う二酸化ケイ素(SiO)によって形成された第2保護膜と、
を備えたことを特徴とする有機EL装置。
【請求項2】
前記アレイ基板は、さらに、前記絶縁基板の上方に配置され前記第2保護膜から露出した電極パッドを備えたことを特徴とする請求項1に記載の有機EL装置。
【請求項3】
絶縁基板と、前記絶縁基板の上方に配置された有機EL素子と、前記有機EL素子を覆うとともに前記有機EL素子への水分の浸透を防止する第1保護膜と、前記絶縁基板の上方に配置された電極パッドと、を備えたアレイ基板と、
前記アレイ基板の前記第1保護膜の上方に配置された封止基板と、
前記アレイ基板の前記第1保護膜と前記封止基板との間に配置された樹脂層と、
前記アレイ基板に実装され、前記電極パッドに接続された接続端子を有するとともに前記有機EL素子の駆動に必要な信号を供給する信号供給源と、
前記アレイ基板及び前記封止基板から露出した前記樹脂層の表面を覆うとともに、前記信号供給源の前記接続端子、及び、前記接続端子に接続された前記電極パッドを覆う二酸化ケイ素(SiO)によって形成された第2保護膜と、
を備えたことを特徴とする有機EL装置。
【請求項4】
前記第2保護膜は、さらに、前記アレイ基板及び前記封止基板を覆うことを特徴とする請求項1または3に記載の有機EL装置。
【請求項5】
前記アレイ基板または前記封止基板は、前記第2保護膜から露出した表示面を有することを特徴とする請求項4に記載の有機EL装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2011−40347(P2011−40347A)
【公開日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−189304(P2009−189304)
【出願日】平成21年8月18日(2009.8.18)
【出願人】(302020207)東芝モバイルディスプレイ株式会社 (2,170)
【Fターム(参考)】