説明

有線技術または無線技術を用いた24時間限外濾過および他のパラメータの自動データ収集システムおよび方法

透析システムは、第1の日時において、患者において第1の透析セッションを行うための透析機械と、第2の日時において、患者において第2の透析セッションを行うための遠隔交換デバイスであって、第2の透析セッションにわたって患者から除去される、限外濾過(「UF」)の量を記録するように構成される、遠隔交換デバイスと、透析機械と遠隔交換デバイスとの間の通信リンクを含み、透析機械は、遠隔交換デバイスから、通信リンクを介して、記録されたUFの除去量を受信し、第1および第2のセッションにわたって患者から除去されたUFの総量を決定するように構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、医療流体送達に関し、具体的には、腹膜透析流体送達に関する。
【背景技術】
【0002】
疾患または他の原因によって、個人の腎臓系が機能しなくなり得る。何らかの原因における腎不全では、いくつかの生理学的障害が存在する。水分、無機物、および日々の代謝負荷の排泄の均衡が、腎不全では保てなくなる。腎不全の間、窒素代謝の毒性最終生成物(尿素、クレアチニン、尿酸、およびその他)は、血液および組織内に蓄積し得る。
【0003】
腎不全および腎機能低下は、透析を用いて治療されている。透析は、正常に機能している腎臓によって、そうでなければ除去されたであろう老廃物、毒素、および過剰な水分を体から除去する。腎機能の代替としての透析治療は、治療によって命が救われるため、多くの人々にとって非常に重要である。腎臓不全患者は、少なくとも、腎臓の濾過機能を交換することなく、生き続けることは不可能である。
【0004】
透析の種類の1つは、腹膜透析である。腹膜透析は、腹腔内に埋め込まれたカテーテルを通して、患者の腔内に注入される、透析溶液、すなわち、「透析液」を使用する。透析液は、腹腔内の患者の腹膜に接触する。老廃物、毒素、および過剰な水分が、患者の血流から、腹膜を通して、透析液内へと通過する。血流から透析液内へと老廃物、毒素、および水分の輸送は、拡散および浸透によって、すなわち、浸透勾配が膜にわたって生じるために生じる。使用済み透析液は、患者の腹腔から排出され、患者から老廃物、毒素、および過剰な水分を除去する。本サイクルは、反復される。
【0005】
持続的携帯型腹膜透析(「CAPD」)および自動腹膜透析(「APD」)を含む、種々の種類の腹膜透析処置が存在する。CAPDは、手動透析治療であって、患者は、埋め込まれたカテーテルを排出管に接続し、使用済み透析液流体が腹腔から排出させる。次いで、患者は、カテーテルを未使用透析液のバッグに接続し、カテーテルを通して、患者の腹腔内へと未使用透析液を手動で注入する。患者は、未使用透析液バッグからカテーテルを分断し、透析液を腹腔内に滞留させ、患者の血流から透析液溶液へと老廃物、毒素、および過剰な水分を輸送させる。滞留期間後、患者は、手動透析手順を反復する。
【0006】
CAPDでは、患者は、昼間の間、例えば、1日約4回、いくつかの排出、充填、および滞留サイクルを行う。各治療サイクルは、典型的には、約1時間かかる。APDは、透析治療が、排出、充填、および滞留サイクルを含む点において、CAPDと類似している。しかしながら、APD機械は、典型的には、患者が眠っている間に、一晩にわたって、自動で腹膜透析を3〜4サイクル行う。CAPD同様に、APD機械は、埋め込まれたカテーテル、未使用透析液の1つ以上の源またはバッグ、および流体排出管に流体接続する。
【0007】
APD機械は、透析液源からカテーテルを通して患者の腹腔内へと未使用透析液を送出し、患者の血流から透析液溶液へと老廃物、毒素および過剰な水分の輸送が生じることが可能なように、透析液を腔内に滞留させる。次いで、APD機械は、使用済み透析液を腹腔からカテーテルを通して排出管に送出する。APD機械は、典型的には、患者が、透析機械に接続されると、例えば、患者が睡眠時、透析治療が、自動的に生じるように、コンピュータ制御される。すなわち、APDシステムは、自動的かつ連続的に、流体を腹腔内へと送出し、滞留させ、流体を腹腔から流体を送出し、手順を反復する。手動プロセスと同様に、いくつかの排出、充填、および滞留サイクルが、APDの間、生じるであろう。「最終充填」は、典型的には、透析機械から分断されると、患者の腹腔内に1日中残留する。
【0008】
一部の患者は、APD機械から離れて、昼間交換を行う。患者は、昼間交換の際に除去された限外濾過(「UF」)の量を手動で記録し、次いで、それをAPD機械を使用して除去されたUF量に加算し(典型的には、夜間に)、1日、すなわち、24時間総UFを求める必要がある。本現在の実践に対して改良の必要性が存在する。さらに、APD機械が、血圧および患者体重等、透析処置に関わる他の患者パラメータを便宜的に受け付け、監視し、したがって、より良好な処置を得るのを支援するために使用可能となる、必要性が存在する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示は、有線または無線技術を使用して、自動化された24時間限外濾過(「UF」)記録および患者データのための透析システムおよび方法を提供する。本開示は、腹膜透析(「PD」)と併せて説明されるが、しかしながら、本明細書に記載される多くの概念は、他の薬剤治療、特に、血液透析(「HD」)、血液濾過(「HF」)、および血液透析濾過(「HDF」)等、他の種類の腎不全処置に適用可能である。
【0010】
一主要実施形態では、本システムおよび方法は、自動化された腹膜透析(「APD」)機械および遠隔交換デバイス(「RED」)等、透析機械を含む。APD機械は、典型的には、夜間処置を実行し、機械は、患者の腹膜から使用済み流体を抜き、次いで、患者を未使用透析液で充填することによって始動する。その未使用透析液は、一定期間の間(滞留期間)、患者内に滞留し、未使用透析液が使用済みとなるまで、毒素およびUF(基本的には、患者が排泄不可能な蓄積流体)を吸収する。APD機械は、3〜5回等、上述のサイクルを数回反復し、各サイクルは、APD機械が記録する、追加UFを累算する。
【0011】
夜間処置に加え、多くのPD患者はまた、患者から同様に毒素およびUFを除去する、追加昼間交換を行う。したがって、初期夜間排出は、使用済み昼間充填となるであろう。昼間交換は、REDを使用して行なわれ、患者が産生するUFの量を同様に累算する。本開示の方法およびシステムでは、昼間交換を介して累算されたUFの量は、APD機械に通信され、1日、すなわち、24時間治療に対して除去されたUFを合計し、患者から手動でそれを行う負担を排除する。
【0012】
一実施形態では、REDは、REDが、情報を機械に送信可能なように、APD機械の近傍に持って行かれる。通信は、USBケーブルまたはシリアルケーブル等、REDとAPD機械との間に取着される配線を介して行うことが可能である。代替として、通信は、無線、例えば、Bluetooth(登録商標)、Zigbee(登録商標)、WiFi、または無線USBを介して、無線で行なわれる。
【0013】
別の実施形態では、システムは、中間データ転送ユニットを含み、REDは、上述の直接通信実施形態と同一または同様に、有線または無線通信を通して、処置情報をデータ転送ユニットにダウンロードする。データ転送ユニットは、USBポート等、メモリ記憶部材ポートを含み、患者に、USBフラッシュドライブまたはトラベルドライブ等のメモリ記憶部材をポート内に挿入させる。次いで、関連データが、データ転送ユニットから記憶部材にダウンロードされ、次いで、APD機械に提供される。APD機械は、昼間データを夜間データと統合し、24時間データ、例えば、除去された24時間のUFを求めるための処理およびメモリが提供されている。
【0014】
中間データ転送ユニットは、例えば、センタ内用途のため等、複数のAPD機械がシステム内に存在する時、有用である。本明細書では、データ転送ユニットは、異なる患者のための複数のREDと協働する。各患者は、専用のメモリ記憶部材またはカードが提供される。患者は、REDからデータ転送ユニットにデータをダウンロードし、そのメモリカードをユニット内に挿入する。ユニットは、メモリカードの受信を待機する間、複数の患者のための情報にキューを出すことが可能となるように、患者識別子をシークしてもよい。例えば、REDから処置データとともに送信された識別子に一致する、識別子を受信すると、適切なデータが、患者のデータカードまたは部材にダウンロードされ、次いで、患者は、APD機械に提供し、データを機械にアップロード可能となる。代替実施形態では、データ転送ユニットは、第2の機械からデータを受け付ける前に、先のデータが患者のデータカードからダウンロードされるまで待機する。ここでも、システムおよび方法が、データ適切なデータ転送カードにダウンロードされていることを確認可能なように、患者識別を要求することが望ましい。
【0015】
さらなる代替実施形態では、REDは、患者のデータカードまたは部材を受信するためのポートが提供される。患者識別は、REDから患者のデータカードにデータをダウンロードするために要求されても、またはそうでなくてもよい。
【0016】
システムおよび方法は、例えば、センタ内の複数の機械と協働するために、中間データ転送ユニットを要求しない。患者のREDは、患者の夜間処置データを記憶するための機械に直接配線可能である。本明細書では、患者IDコードが、APD機械が適切なREDにリンクされていることを保証するために要求されてもよい。通信が、無線で行なわれる時、システムは、(i)APD機械とREDとの間の無線リンクが完了する前に、セキュリティ特徴を起動させる暗号化、および(ii)REDが適切な機械にリンクされたことを確認する患者識別子のうちの一方または両方を要求可能である。
【0017】
本明細書に論じられる実施形態のいずれかに対して、REDと異なる、かつそれに加えて、周辺デバイスからデータ転送を提供することが想定される。通信は、有線であってもよいが、一好ましい実施形態では、複数のケーブルを回避するために、無線である。REDに加え、APD機械は、(i)生体電気インピーダンスデータ(患者流体水和状態を測定し、患者の乾燥重量を予測する)、(ii)血圧データ(例えば、血圧カフから)、(iii)体重(例えば、体重計から)、(iv)患者血糖値データ(例えば、グルコメータから)、および患者体温(例えば、温度計から)のうちの任意の1つ以上を読み取るように構成可能である。上述のデバイスはそれぞれ、一実施形態では、したがって、APD循環装置が、無線データスレーブであるように、無線データマスタであるように修正される。その結果、APD機械が他に対して可視または発見可能モードにある時、マスタ周辺デバイスのいずれも、情報をAPD機械に送信可能である(暗号化および/または識別子セキュリティ対策が充足されることを仮定する)、無線ネットワークとなる。
【0018】
故に、本開示の利点は、患者から除去された24時間限外濾過を自動的に計算および監視するための方法およびシステムを提供することである。
【0019】
本開示の別の利点は、患者体重、血圧、血糖値、体温、および生体インピーダンス水和データ等、両方に関わる複数の患者パラメータを自動的に受信する、方法およびシステムを提供することである。
【0020】
本開示のさらなる利点は、例えば、センタ内用途のために、複数の機械を網羅するように拡張可能なシステムおよび方法を提供することである。
【0021】
本開示の方法またはシステムのさらに別の利点は、一実施形態では、データの自動交換のために、無線技術を使用することである。
【0022】
さらなる特性および利点が本明細書に開示され、かつ以下の発明を実施するための形態および図面から明らかとなるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】図1は、自動化された腹膜透析機械(「APD」)、特に、夜間透析治療を行うために使用される、腹膜透析機械の一実施形態の斜視図である。
【図2】図2は、患者のための昼間交換を行うために使用される、遠隔交換デバイス(「RED」)の一実施形態の概略図である。
【図3】図3は、本開示のシステムおよび付随方法の一実施形態の概略図である。
【図4】図4は、本開示のシステムおよび付随方法の第2の実施形態の概略図である。
【図5】図5は、本開示のシステムおよび付随方法の第3の実施形態の概略図である。
【図6】図6は、本開示のシステムおよび付随方法の第4の実施形態の概略図である。
【図7】図7は、周辺パラメータ感知デバイスをAPD機械と対合するための一方法を例証する、論理フロー図である。
【図8】図8は、周辺デバイスから無線で読み取られた、体重および血圧を示す、本開示のAPD機械の実施形態のサンプルディスプレイ画面である。
【図9】図9は、体重計から無線で読み取られた、体重計電源バッテリ電圧、そのBluetooth(登録商標)アドレス、および製造番号を示す、本開示のAPD機械の実施形態のサンプルディスプレイ画面である。
【図10】図10は、体重計から無線で読み取られた、患者体重、周辺体重計測定日時を示す、本開示のAPD機械の実施形態のサンプルディスプレイ画面である。
【図11】図11は、血圧カフから無線で読み取られた、血圧カフ電源バッテリ電圧およびそのBluetooth(登録商標)アドレスを示す、本開示のAPD機械の実施形態のサンプルディスプレイ画面である。
【図12】図12は、血圧カフから無線で読み取られた、患者収縮期および拡張期血圧、脈拍数、ならびに平均動脈圧(「MAP」)を示す、本開示のAPD機械の実施形態のサンプルディスプレイ画面である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
透析機械
次に、図面を、特に、図1を参照すると、データ収集システム100は、透析機械10を使用する。システム100は、概して、任意の種類の腎不全処置システム、例えば、腹膜透析(「PD」)、血液透析(「HD」)、血液濾過(「HF」)、血液透析濾過(「HDF」)、および持続的腎代替処置(「CRRT」)に適用可能である。システム100はまた、例えば、一般的な薬剤送達および血液処理等の腎臓分野以外に使用することもできる。しかしながら、説明を容易にするために、システム100は、概して、透析システムとして説明され、1つの特に好適な用途では、PDシステムとして説明される。
【0025】
透析器具10は、どの種類の腎不全処置にも使用されるように構成される。透析器具10は、中央処理装置(「CPU」)およびCPUと協働可能な複数のコントローラ(例えば、セキュリティ、弁、ヒータ、ポンプ、ビデオ、およびオーディオ(例えば、音声ガイダンス)コントローラ)を含む。CPUは、例えば、ビデオコントローラを介して、グラフィカルユーザ機械インターフェース(「GUI」)と協働する。GUIは、ビデオモニタ20と、タッチ画面または電子機械的入力装置(例えば、膜スイッチ)等の1つ以上の種類の入力装置22と、を含む。CPUはまた、後述のように、無線通信機15と協働する、および/またはUSBフラッシュドライブあるいはドライブポート等のメモリデバイスポート25からデータを受信する。
【0026】
CPUおよびビデオモニタ20と協働するビデオコントローラは、UFおよび田のデータダウンロード命令を、文字/グラフィックを介して、視覚的に患者または介護者に提供する。例えば、文字/グラフィックは、機械10へのデータ無線送信を試行すべき時またはデータダウンロードのためのフラッシュドライブの機械10上の差込場所に関する命令を提供するように表示可能である。加えて、または代替として、CPUおよび音声ガイダンスコントローラは、スピーカ24と協働して、音声ガイダンスを介して、患者または介護者に可聴命令を提供する。例えば、音声ガイダンスは、遠隔交換デバイス(「RED」)50(図2)から機械10に、データのダウンロードに関する命令を提供するように付与可能である。
【0027】
図1に見られるように、透析器具10は、使い捨て装置30を受け付け、協働する。使い捨て装置30は、1つ以上の供給バッグ32aから32c(本明細書では、集合的に、供給バッグ32、または個々に、概して、供給バッグ32と称される)を含む。3つの供給バッグ32が示されているが、システム10は、任意の好適な数の供給バッグを採用可能である。使い捨てセット30はまた、排出バッグ(図示せず)、加温バッグ36、バッグ管38aから38d(本明細書では、集合的に、管類または管38、または個々に、概して、管38と称される)、および使い捨て送出/弁カセット(図示せず)を含む。
【0028】
機械10の種類および構造に応じて、使い捨て装置30の部品のうちの1つ以上は、必要とされなくてもよい。例えば、機械10は、排出バッグの代わりに、バスタブ、トイレ、またはシンク等の屋内排出管に使用済み流体を送出することが可能である。機械10は、インラインヒータを含むことが可能であって、その場合、加温バッグ36は必要ない。
【0029】
上述のように、使い捨てカセット(図1の機械10のドア16の背部に位置する)は、それぞれ、管38a、38b、および38cを介して、供給バッグ32、排出バッグ、および加温バッグ36に接続する。管38dは、カセットから患者接続44に延設する。一実施形態では、カセットは、(i)剛外壁、(ii)そこから内部ポンプ室、弁室、および内部液路が延在する基壁、(iii)管類38に密封して接続する、剛流体ポート、および(iv)外側剛壁52と、可能性として、加えて、内部剛壁に密封される一対の可撓性膜またはシートを有する剛構造を含む。管類38は、バッグ32が流体接続のためにスパイクされるように、ポートに固定可能である。代替として、管類38は、バッグ32に固定され、カセットポートは、流体接続のためにスパイクされる。
【0030】
機械10は、カセットのポンプおよび弁室を、空気圧式、機械的、またはその両方で作動させることが可能である。例証される実施形態は、空気圧式作動を使用する。本開示の譲受人によって販売されるHomeChoice(R)APDシステムは、参照することによってその全体内容が本明細書に組み込まれる、米国特許第5,350,357号(「′357特許」)に説明される空気圧式システムを使用する。本明細書では、機械10は、膜ガスケットを含み、カセットのポンプおよび弁室のそれぞれにおいて、カセットシーティングと異なる密封面積を形成する。例証される実施形態では、機械10は、カセットに対して閉じるドア16を含む。ドア16は、機械的に(例えば、ドアの閉鎖を介して)および/または空気圧式に(例えば、プレスプレートの後部にあるドアに配置される膨張嚢を介して)作動可能である、プレスプレート(図示せず)を含む。カセットに対してプレートを押圧することによって、順に、カセットのシーティングと協働して、流体を送出し、弁を開閉する、膜ガスケットに対してカセットを押圧する。
【0031】
参照することによって本明細書に組み込まれる、本開示の譲受人に割り当てられる米国特許第6,814,547号(「′547特許」)は、図17Aおよび17Bと併せて、空気圧式および機械的作動の組み合わせを使用する、送出機構を開示している。参照することによって本明細書に組み込まれる、’547特許の図15、16A、および16Bは、機械的に作動される弁の使用について教示する。′547送出機構または弁の一方あるいは両方は、代替として、機械10と併用され得る。
【0032】
遠隔交換デバイス(「RED」)
遠隔交換デバイス(「RED」)50のための一好適な実施形態は、直接参照することによって本明細書に全体として組み込まれる、2008年6月2日出願の「Remote Exchange Peritoneal Dialysis」米国特許出願第12/131,755号(「’755出願」)に説明されている。組み込まれるデバイスの制御方式は、’755出願の図2から適合される、本明細書の図2に例証される。図2は、可撓性の携帯式RED50のための制御システムを描写する。制御システムは、通常の家庭、診療所、または病院のAC電力のために好適である、電力コード62から従来の電力を受容する。本システム内の電力の主要ユーザは、ヒータである。したがって、入力電力は、示されるように、ヒータのために必要とされる特定の電力に変換するために、電源64に送信される。電源また、LEDランプ等のために、必要に応じて、システムマイクロコントローラ66およびシステムの他の構成要素のために、5VDC電力を産生する。他の電圧も、システムの各構成要素のために、必要に応じて、電源64によって産生されてもよい。マイクロコントローラは、温度セレクタ等のシステム構成要素からのいくつかの入力と、使用される場合、別個のヒータコントローラへの入力および出力と、を受信する。マイクロコントローラ66自体は、別個のヒータコントローラを使用するのではなく、ヒータを制御するためのルーチンを含んでもよい。熱電対またはサーミスタ等の温度感知要素あるいは温度センサが、透析流体の温度を測定し、透析流体の加熱を制御するために使用される。圧力センサはまた、システム内の1つ以上の地点に載置され、患者へおよびそこからの流体の圧力を計測してもよい。特に、真空計または絶対圧力計は、患者の腹膜に炎症を及ぼし得る、排出ライン上に過度の吸引力を使用することを回避するために、排出ライン上に載置されてもよい。
【0033】
制御システムはまた、RED50のロードセル76およびキーパッド68、または随意に、キーボードからの入力を受け付ける。制御システムはまた、いくつかの出力を含む。ビデオ画面またはデジタル読み出し等のモニタ70は、透析液の温度、経過時間等を出力するために使用されてもよい。他の出力として、蠕動ポンプ、膜ポンプ、または他の所望のポンプであり得る、真空ポンプ72または透析液ポンプ74への信号を含む。システムはまた、信号処理回路および無線通信機80を含む。制御システム60および無線通信機80の信号処理回路は、小型かつコンパクトであって、RED50の制御システム内に良好に適合する。
【0034】
通信機80のための一好適な無線モジュールは、ZigBee/IEEE805.15.4である。これは、約10〜20フィートの非常に制限された範囲を伴う、超低電力無線システムのための規格である。本規格に従って作製されるモジュールは、Maxstream,Inc.,Lindon,UT,U.S.A.、Helicomm,Inc.,Carlsbad,CA,U.S.A.、およびANT,Cochrane,Alberta,Canadaから購入され得る。モジュールは、非常に小型であって、面積約2cm(約1平方インチ)、および厚さ約3mm(1/8インチ)であり得る。信号処理回路は、デジタルデータをフォーマットし、それを遠隔用地への伝送前に、データバッファにデータをルーティングする。IEEE802.15.1(「Bluetooth(登録商標)」)等、他の仕様に準拠する他の機器が、代わりに使用されてもよい。代替として、マイクロプロセッサは、病院または診療所の通信センタ等、上方を受信するための適切な用地に接続される、ワイヤハーネス等の地上通信線を介して、所望の処置上方を報告してもよい。
【0035】
システムは、処置パラメータが超える場合、スピーカ82を通して、またはRED50上の1つ以上のLEDを照明させることによって、警報を発してもよい。警報はまた、処置セッションの停止と併せて、モニタ70を通して、付与されてもよい。コントローラは、加温された透析液流体の温度が高過ぎる、または低過ぎる時、処置セッションが長くかかり過ぎる時、あるいは任意の他の要求されるパラメータが超える時、適切な出力に信号を送信することによって、出力を使用してもよい。
【0036】
RED50および他の周辺機器からAPD機械10へのデータ転送
APD機械100は、夜間交換のために除去された限外濾過液(「UF」)を自動的に記録する。しかしながら、現在まで、患者は、はかりによって、昼間交換充填体積および排出体積を手動で計量し、これらの値をAPD機械に手動で入力しなければならなかった。図3を参照すると、システム100aは、夜間および昼間交換値の両方を含む、UFならびに他の値のデータ収集を自動化する。システム100aは、夜間交換UFおよび昼間交換UFを加算し、1日の総UFを求める。システム100a(および、本明細書の他のシステム)は、患者の自宅から離れて、APD機械10を使用することなく、昼間交換を行うことを可能にする。
【0037】
RED50は、昼間交換と、充填体積および排出体積を記録し、1つ以上の昼間交換に対するUFを計算する能力と、を提供する。RED50は、無線通信機80を使用して、APD機械10の無線通信機15と通信する。無線通信機80は、伝送機能を有し、代替として、加えて、例えば、APD機械10から情報を受信するための受信機能を有する。APD機械10の無線通信機15は、受信機能を有し、代替として、加えて、例えば、RED50にデータを送信するための伝送機能を有する。
【0038】
システム100aでは、患者が、例えば、仕事から自宅に戻り、無線通信機15および80の通信範囲内にRED50を載置することが想定される。次いで、APD機械10およびRED50が両方とも、電力供給されると、UFデータは、RED50からAPD機械10にダウンロードされる。ダウンロードは、自動である、あるいは、機械10の入力デバイス22から、またはRED50のキーボード68を介して、ユーザ入力を要求可能である。充填体積量、排出体積量、および結果として生じるUF等、UFデータのダウンロードに関する適切な情報は、機械10のビデオモニタ20およびRED50のモニタ70の一方または両方に表示可能である。昼間交換に対して除去されたUFの計算(総昼間充填体積を差し引いた総昼間排出体積)は、RED50のマイクロコントローラ60または機械10のCPUを介して行なわれてもよい。一実施形態では、1日、すなわち、24時間で除去されたUFの合計(総夜間UFおよび総昼間UF)が、機械10のCPUで行なわれる。このように、重要データが、自動的に、記録、転送、操作され、記録および計算エラーを除去し、患者のための処置をより容易にするため、より良好な処置、例えば、PD処置が、提供される。
【0039】
図3は、APD10が、他のデータを無線で受け付けることが可能であって、昼間交換UFデータをRED50から遠隔で受信するだけに限定されないことを示す。例えば、APD循環装置10は、加えて、生体電気インピーダンス分析データ(「BIA」)を、通信機80等の無線通信機に取り付けられたBIAデバイスから無線で受信してもよい。APD循環装置10は、血圧(「BP」)データを、通信機80等の無線通信機に取り付けられた血圧またはモニタから無線で受信可能である。同一のことが、それぞれ、通信機80等の無線通信機に取り付けられた体重計(「WS」)を介した患者体重、グルコメータからの血糖値データ(「G」)、または温度計からの患者体温データ(「T」)にも当てはまる。
【0040】
APD機械10は、一般に、種々のUF、BIA、WS、BP、G、およびTデータのそれぞれを使用して、継続中または完了した治療を評価する。機械は、任意の所望の1つ、またはUF、BIA、WS、BP、G、およびTデータの組み合わせを受信してもよい。さらに、異なるデータはそれぞれ、別個のデバイスから生じる必要はない。例えば、BIA、T、G、および可能性として、BPを測定する単一ユニットが、UFのためのRED50およびWSのための別個の体重計と併用され得る。または、そのようなデバイスは、RED50と組み合わせられ得る。
【0041】
代替実施形態では、RED50、BIA、BP、WS、G、およびTデバイスのいずれも、有線通信を介して、APD機械10と通信可能である。本明細書では、機械10および関連付けられたデバイスはそれぞれ、例えば、シリアルまたはUSB通信のための配線を受け付ける。
【0042】
次に、図4を参照すると、システム100bは、中間データ転送ユニット(「DTU」)90を最小する、代替システムを例証する。DTU90は、本明細書に説明される装置および方法を介して、UF、DIA、BP、WS、G、およびTデータのうちの任意の1つ以上を有線または無線で受信する。DTU90はまた、例えば、ポート25に差し込まれる、USBシリアルドライブまたはフラッシュドライブ等のメモリデバイス85を受け付けるためのポート25を有する。DTU90に無線で送信される情報は、次いで、APD機械10のメモリポート25に差し込まれる、ドライブ85に転送される。次いで、APD機械10は、メモリデバイス85からデータを読み出す。
【0043】
図4は、UFデータをRED50からAPD機械10に転送可能な別の代替方法を示す。本明細書では、RED50はまた、メモリデバイス85を受け付け、昼間交換UFデータを取得可能である、メモリデバイスポート25が提供される。次いで、メモリデバイス85は、APD機械10に運ばれ、機械10のポート25に差し込まれ、UF情報を機械にダウンロードする。
【0044】
図5および6は、それぞれ、複数のAPD機械が、同一環境内に位置する時(例えば、センタ内の複数の機械)に使用される、システム100cおよび100dを例証する。透析センタまたは病院では、複数のAPD機械10が、複数の患者を同時に治療可能である。図5のシステム100cは、機械10aおよび10bを例証し、それぞれ、専用のRED50、BIA、BP、WS、G、およびTデバイスを有し、無線または有線通信を介して、APD機械10aあるいは10bと通信する。後述は、適切なAPD機械10と無線で通信する周辺デバイス間のクロストークを防止する、暗号化およびセキュリティ技術である。
【0045】
図6は、3つのAPD機械10aから10cを例証する。本明細書では、上述のDTU90が、再び使用される。各機械は、専用のメモリデバイス85を有する。DTU90は、1人の患者に対して、RED50、BIA、BP、WS、G、およびTデバイスのうちの1つ以上からデータを連続的に受信し、患者のメモリデバイス85に情報を転送し、次いで、適切なAPD機械10aから10cに提供される。次いで、DTU90は、次の患者に対して、データを受信し、以降同様に続く。DTU90は、受信したデータをメモリデバイス85にダウンロードされるために、ユーザ名およびパスワードを要求可能である。ある実施形態では、DTU90は、押下されると、DTU90内のメモリを消去し、メモリに、新しい患者に対して、UF、BIA、BP、WS、G、およびTデータのうちの任意の1つ以上のための新しいデータを受け付けさせる、入力デバイス92を含む。図6のシステム100dは、図5のシステム100aのクロストークの問題を排除することを理解されたい。
【0046】
Bluetooth(登録商標)無線技術は、一好ましい技術であって、以下の表1に示される3つの範囲クラスを有する。クラスIおよびIIは、開示される動作により好適であり得る。
【0047】
【表1】

Bluetooth(登録商標)データレートは、以下の表2に示される。システム100(全システム100aから100dを含む)は、バージョン1.2または2.0のいずれかを使用可能である。
【0048】
【表2】

本明細書に説明される実施形態のいずれにおいても、無線通信が使用される時、ネットワークが形成され、使用されてもよい。例えば、Bluetooth(登録商標)無線技術が使用される場合、スター型トポロジが、APD機械10とRED50等の周辺デバイスとの間に確立可能である。結果として生じるピコネットでは、周辺デバイスは、マスタとして動作する一方、APD機械10は、代表デバイスとして動作する。患者が、APD機械10へのデータのダウンロードを所望する時、APD機械は、それ自体を「他に対して可視」にする。すなわち、APD機械10は、「発見される」、またはRED50、BIA、BP、WS、G、およびTデバイス等のマスタ周辺デバイスのいずれかによって通信されてもよい、発見可能モードにそれ自体を置く。
【0049】
RED50、BIA、BP、WS、G、およびTデバイスのいずれも、そのデータがAPD機械10に通信されると、それ自体を省電力するであろうことが想定される。例えば、BIA、BP、WS、G、およびTデバイス等、デバイスのいずれも、バッテリ電力供給される場合、省電力は、バッテリ充電を節約することになるであろう。
【0050】
図7を参照すると、方法150は、周辺デバイスのうちの1つが、APD機械10と対合される、または通信のために有効化される、可能性のある方法の1つを例証する。方法150は、実施例として、BPを使用するが、他の種類の周辺デバイスにも等しく適用される。対合が完了すると、APD機械10は、周辺デバイスアドレスおよび対応する患者識別番号(「PIN」)をその不揮発性メモリ内に記憶する。同様に、周辺、例えば、BPデバイスは、APD機械10の無線またはBluetooth(登録商標)アドレスをその不揮発性メモリ内に記憶する。このように、対合プロセスのみ、APD機械および任意の特定の周辺デバイスのために、1回だけ行なわれる必要がある。
【0051】
円152では、対合シーケンス150が開始する。ブロック154では、APD機械10が電力供給され、「他に可視となる」無線発見可能モードに設定される。ブロック156では、患者は、BPデバイスを使用して、血圧測定を行う。ブロック158では、方法150は、無線またはBluetooth(登録商標) PINコード要求が、APD機械10のビデオモニタ20(または、APD機械にリンクされたコンピュータ)に出現するまで、待機する。ブロック160では、患者または介護者は、入力デバイス22またはAPD機械10にリンクされたコンピュータを介して、BP PINをAPD機械10のCPUに入力する。ブロック162では、方法150は、無線またはBluetooth(登録商標)サービスのための認証を待機する。本認証は、一般に、一意のBluetooth(登録商標)無線デバイスアドレス(例えば、世界的に一意の24ビットアドレス)の確認およびセキュリティPINのユーザ入力を伴う。APDデバイスはまた、患者IDまたは氏名の検証を要求し得る。
【0052】
次いで、患者または介護者は、OKを押下する、あるいは確認を行い、さらなるアクションを可能にする。ブロック164では、患者または介護者は、将来的に、APD機械10およびBPデバイスの対合を維持する選択肢を選択する。これは、APD機械にリンクされたコンピュータ画面またはAPD機械10のビデオモニタ20上において、「デバイスを常時本サービスにアクセス可能にする」をチェクすることを伴ってもよい。
【0053】
患者セキュリティは、システム100にとって優先事項である。APD機械10は、特定の患者に対する正確なデータを受信することが重要である。また、認証を伴わずに、他が患者のデータにアクセスすることは不可能であることが重要である。本後者の懸念に関して、周辺デバイスとAPD機械10との間の通信のための独自プロトコルを使用することが想定される。プロトコルは、機械が、周辺デバイスから情報受信し、処理可能であるようにカスタマイズされたソフトウェアを維持することを要求する。ソフトウェアは、APD機械10のPINおよびBluetooth(登録商標)アドレスを有し得る第三者が、遠隔デバイスから送信される患者の情報を傍受することを防止する。
【0054】
無線技術、例えば、Bluetooth(登録商標)は、以下のセキュリティモードで動作可能である。
【0055】
【表3】

本発明者らは、RED50、BIA、BP、WS、T、およびGデバイスのいずれかとAPD機械との間の通信のために、セキュリティモード3を推奨する。認証は、上述のPINおよびアドレスを伴う。暗号化は、(i)一意の無線デバイス番号およびセキュリティPIN番号(オリジナル購入Bluetooth(登録商標)無線血圧および体重計デバイス内に内蔵)、(ii)64、128、192、または256ビット暗号化(A&D製オリジナル購入Bluetooth(登録商標)無線血圧および体重計デバイスは、128ビット暗号化を有する)、および(iii)独自通信プロトコルを伴う。後述のように、プロトタイプが、独自通信プロトコルを使用して開発に成功し、血圧および体重計データが、標的デバイスに転送された。
【0056】
概して、無線周辺デバイスとインターフェースをとるプロトタイプソフトウェアは、PC(Windows(登録商標) XP)およびHP IPAQ PDA(モードl HX2795、Windows(登録商標) Mobileを使用)とインターフェースをとるために内蔵された。発明者らは、A & D Medical、San Jose、Californiaによって提供される、無線体重計および血圧デバイスとインターフェースをとるためのプロトタイプを開発した。プロトタイプは、ラップトップコンピュータを使用してWindows(登録商標) XPにおいて、またはHP iPAQ PDAを使用してWindows(登録商標) Mobile 5.0において起動された。A & D Medical Bluetooth(登録商標) BPおよびWSは、リンクレベルセキュリティおよび128ビット暗号化を使用する。例示的プロトタイプソフトウェアにおけるプロトタイプ開発ツールおよびハードウェアは、以下を含む。
ソフトウェアツール:
(i)Visual Studio 2005 Professional with Compact Framework 2. 0
(ii)Windows(登録商標) Mobile 5. 0 SDK installed on top on the Compact Framework
ハードウェアツール:
(i) A&D Medical Blood Pressure Cuff
(ii) A&D Medical Weight Scale
(iii) Bluetooth(登録商標) enabled System (e.g., HP Compaq nc6220 with Bluetooth(登録商標) feature)
(iv) Bluetooth(登録商標) Dongle (Kinsington, Bluetooth(登録商標) 2.0, potential linking of up to seven devices within a sixty−five foot range)
(v) HP iPAQ, Model HX2795b, Processor ARM920T PXA27x, Microsoft Windows(登録商標) Mobile Version 5.0
Bluetooth(登録商標)プロトタイプアプリケーションは、C#(C Sharp)プログラミング言語を使用して、Visual Studio 2005プラットフォーム上で開発された。A&D医療デバイスは、Bluetooth(登録商標) Serial Port Profileに追従し、したがって、接続が確立されと、データは、シリアルポートエミュレーション内におけるように送信される。
【0057】
BPまたはWSの読取が行なわれた後、デバイスは、発見可能コンピュータ/PDA(例えば、機械10)を検索し、問い合わせプロシージャを開始する。標準PINは、周辺デバイス内に記憶される。PIN要求が取得されると、ユーザは、正確なpin番号を入力することによって応答し、無線接続が生成される。対合プロセスが完了後、周辺BPおよびWSデバイスは、次の読取のために接続される、機械10アクセスポイントのアドレスを記憶する。次いで、将来的データは、デフォルトによって、記憶された機械10アクセスポイントのアドレスに転送される。
【0058】
Microsoft NET Framework 2.0は、内蔵シリアルポートクラスを有する。シリアルポートクラスは、データが受信されるポートを開放するために使用可能である。受信されるデータは、デコードされ、表示される。ソフトウェアプロトタイプは、エミュレートされたシリアルポートに接続される、上位レベルアプリケーション層上のBluetooth(登録商標)アーキテクチャの層の上方で稼働する。
【0059】
第1のプロトタイプアプリケーションソフトウェアは、Windows(登録商標) XP環境のために開発された。本第1のプロトタイプソフトウェアは、ユーザに、通信のために使用される、コンピュータまたは機械10のシリアルポート番号の入力を要求する。読取が行なわれると、周辺デバイス(例えば、BPカフまたは体重計)は、記憶されたアクセスポイントアドレスを検索し、アドレスが見つかったとき、データを伝送する。コンピュータまたは機械10ポートは、アプリケーション側で開放され、データを受信し、データを解凍し、周辺BPまたはWSデバイスに肯定応答を返送する。図8は、プロトタイプソフトウェアが表示された例示的画面を示す。画面は、測定日時、伝送日時、デバイスアドレス、製造番号等の情報を示す。また、PINを変更し、クロックを同期させる、構成パケットを使用して、通信プロトコルを有する、周辺デバイス、例えば、A&D Bluetooth(登録商標)周辺デバイス(例えば、BPカフまたはWS)内に位置するクロックを較正する選択肢も存在する。クロックは、年、月、日、時、分、および秒を含む。
【0060】
第1のプロトタイプは、Microsoft Win32アプリケーションプログラミングインターフェース(「API」)に基づいて、モバイルデバイスのための一式の基本アプリケーションと組み合わせられたコンパクトなオペレーティングシステムを提供する、Windows(登録商標) Mobile 5.0 SDKソフトウェアを使用した。Microsoftアプリケーションプログラミングインターフェースは、機能、ライブラリ、通信プロトコル、クラス、およびデータ構造を提供し、カスタムアプリケーションの構築をサポートする。Windows(登録商標) MobileTMソフトウェアを起動するデバイスとして、例えば、ポケットPC、スマートホン、およびポータブルメディアセンタを含む。Windows(登録商標) MobileTMソフトウェアは、Windows(登録商標)のデスクトップバージョンに若干類似する。
【0061】
オリジナルプロトタイプソフトウェア内で使用される、Windows(登録商標) CETMソフトウェアはまた、産業用コントローラ、通信ハブ、POS端末装置、および消費者電子機器を含む、種々の省スペースデバイスのために使用される、Microsoftのリアルタイム組み込みオペレーティングシステムでもある。Windows(登録商標) MobileTMプラットフォームは、Windows(登録商標) CETMソフトウェアの上部に内蔵され、カーネル、メモリ管理、ドライバアーキテクチャ等、下位レベルオペレーティングシステム(「OS」)仕様に専念する。
【0062】
オリジナルプロトタイプソフトウェアはまた、Windows(登録商標) Mobile 5.0デバイスに類似するエミュレータが提供されている、Visual Studio 2005プラットフォームを使用した。プロトタイプソフトウェアは、Windows(登録商標) Mobile 5.0 Pocket PCエミュレータ上で試験された。シリアルポートが使用されるため、エミュレータのシリアルポートは、コンピュータまたは機械がリッスンする、コンピュータまたは機械10の通信ポートをリッスンするようにマップされる。エミュレータの構成選択肢では、シリアルポート0が、適切なポート番号にマップされた。
【0063】
図9は、体重計の体重計内部バッテリ電圧、Bluetooth(登録商標)アドレス、および製造番号を示す、スクリーンキャプチャを例証する。本データはすべて、体重計からコンピュータまたは機械10に無線で送信される。
【0064】
図10は、体重結果、測定日時、伝送日時を示す、スクリーンキャプチャを例証する。本データはすべて、体重計からコンピュータまたは機械10に無線で送信される。
【0065】
図11は、血圧測定日時、伝送日時、内部バッテリ電圧、Bluetooth(登録商標)アドレス、および製造番号を示す、スクリーンキャプチャを例証する。本情報は、周辺血圧デバイスによって、圧力および脈拍数とともに、コンピュータまたは機械10に伝送される。
【0066】
図12は、血圧測定、例えば、収縮期血圧、拡張期血圧、脈拍数、および平均動脈圧(「MAP」)に対するプロトタイプ結果を示す、スクリーンキャプチャを例証する。本データはすべて、血圧デバイスまたはカフから、コンピュータあるいは機械10に無線で送信される。
【0067】
代替実施形態では、アプリケーションは、順に、無線で、または有線通信を介して、機械10と通信する、携帯端末(「PDA」)を使用して起動される。プロトタイプでは、PDAは、臨床医が透析センタ内で使用する、APD機械10または実際のPDAのいずれかをシミュレートし得る。多くの現在のPDAは、Bluetooth(登録商標)無線通信能力を有し、カスタムプロトタイプアプリケーションをPDA内にロードさせ、対合後、修正されたPDAプロトタイプを無線周辺デバイスと無線通信させる。周辺デバイスは、PINプロシージャを使用して、再び、対合される。エミュレータのために作成されるアプリケーションは、PDAにインストールされる。透析機械10および1つ以上の周辺デバイスに無線でインターフェースをとるために、PDAアプリケーションソフトウェアを作成するためのプロセスの1つは、以下のようになる。
(i)Microsoft Visual Studioにおいて、プロジェクトを追加し、Smart Device CAMプロジェクトを選択する。
(ii)プロジェクトを作成後、プロジェクト設計において(プロジェクトエクスプローラでは、ユーザは、設計ビューまたはクラスビューを選択する、プロトタイプの場合、設計ビューを選択可能である)、アプリケーションフォルダ下をビューし、右クリックし、「主要出力の追加」を選択し、「アプリケーションプロジェクト」を選択する。
(iii)開始メニューからショートカットを作成するために、「標的機械上のファイルシステム」を右クリックし、「特殊フォルダの追加」を選択し、その下において、メニューフォルダの開始を選択する。
(iv)「メニューフォルダの開始」および「プロジェクト出力の追加」を同様に右クリックし、「主要出力」を右クリックし、第1の選択肢「ショートカット...を作成」を選択し、その後、ショートカットが作成され、好適なショートカット名を定義可能である。
(v)プロジェクトが構築されると、CABファイルが、/bin/デバッグフォルダ下に作成される。
(vi)モバイルデバイスが、コンピュータまたは機械10に同期され、CABファイルが、デバイスのファイルシステム内に記憶される。
(vii)PDA内のCABファイルをダブルクリックし、アプリケーションがインストールされる。
【0068】
PCにおけるWindows(登録商標) XPおよびPDAにおけるWindows(登録商標) Mobile 5.0のためのBluetooth(登録商標)プロトタイプアプリケーションソフトウェアの開発および試験に成功した。プロトタイプの結論および推奨は、以下である。
(i)A&D体重計および血圧カフ等の無線周辺デバイスは、特に、Bluetooth(登録商標)環境にノイズがない場合、Bluetooth(登録商標)対応PDA/PCとの対合を成功させることが可能である。
(ii)データ転送は、標的PDA/PC(機械10)と対合されると、ノイズのないおよびノイズの多いBluetooth(登録商標)環境の両方において、達成させることに成功した。
(iii)ノイズの多いBluetooth(登録商標)環境(例えば、携帯電話、GPS受信機、ラップトップPC、他のA&D体重計等の他のBluetooth(登録商標)デバイスが、アクティブ範囲内にある)では、体重計およびBPカフは、意図された機械10またはPDAではない場合がある、第1の利用可能デバイスと対合することを試行する。本影響は、「代表」デバイスの代わりに、Bluetooth(登録商標) Piconet内の「マスタ」デバイスである体重計およびBPカフの結果である可能性が高い。PDA/PC(機械10)が、代わりに、「マスタ」として構成される場合、機械は、所望の特定のデバイスを検索し、選び、Bluetooth(登録商標)対合を生成し得る。したがって、「マスタ」通信機として構成される周辺器具は、「ノイズのない」Bluetooth(登録商標)環境内の機械10と最良に対合される。
(iv)周辺デバイスは、約8フィートの距離にわたってデータの転送を成功させることが可能である。伝送距離は、2つのデバイス間の伝送媒体に依存することが分かった。コーナーの周囲を移動する、または周辺デバイスと機械10との間の経路内に無線伝送に対する障害を置くと、データ伝送の成功が妨害されることが分かった。
(v)初期対合の際、標的器具10は、発見可能となり、全周辺Bluetooth(登録商標)デバイスを器具と通信させるように設定可能である。対合後、器具10を対合されたデバイスとにみ通信させるように設定することは、有用となり得る。
【0069】
本明細書に説明される現在好ましい実施形態に対する種々の変更および修正は、当業者に明白となることを理解されたい。そのような変更および修正は、本主題の精神および範囲から逸脱することなく、意図された利点を低減させることなく、行うことが可能である。したがって、そのような変更および修正は、添付する特許請求の範囲に包含されることを意図する。
(項目1)
透析システムであって、
第1の日時において、患者に第1の透析セッションを行う透析機械と、
第2の日時において、該患者に第2の透析セッションを行う遠隔交換デバイスであって、該第2の透析セッションにわたって該患者から除去される、限外濾過(「UF」)の量を記録するように構成される、遠隔交換デバイスと、
該透析機械と該遠隔交換デバイスとの間の通信リンクと
を備え、該透析機械は、該遠隔交換デバイスから、該通信リンクを介して、記録されたUFの除去量を受信し、該第1および第2のセッションにわたって該患者から除去されたUFの総量を決定するように構成される、システム。
(項目2)
上記通信リンクは、有線または無線である、項目1に記載の透析システム。
(項目3)
上記透析機械は、上記第1の透析セッションにわたって上記患者から除去されたUFの量を記録し、該量を、上記第2の透析セッションにわたって除去された上記UFの量に加算し、除去されたUFの総量を決定するように構成される、項目1または2のいずれかに記載の透析システム。
(項目4)
上記第1の透析セッションは、夜間治療であって、上記第2の透析セッションは、昼間交換である、項目1〜3のいずれかに記載の透析システム。
(項目5)
上記通信リンクは、上記遠隔交換デバイスから除去された上記記録されたUFの量を受信するように構成される中間データ転送ユニットを含む、項目1〜4のいずれかに記載の透析システム。
(項目6)
上記中間データ転送ユニットおよび上記遠隔交換デバイスは、(i)無線または(ii)有線で通信する、項目5に記載の透析システム。
(項目7)
(i)上記透析機械および上記中間データ転送ユニットはそれぞれ、メモリ記憶部材ポートを含み、メモリ記憶部材は、該透析機械に、上記遠隔交換デバイスから記録されたUFの量を受信させる、(ii)該透析機械および該中間データ転送ユニットは、該透析機械が、上記遠隔交換デバイスから記録されたUFの量を受信するように、無線通信するように構成される、および(iii)該透析機械および該中間データ転送ユニットは、該透析機械が、該遠隔交換デバイスから記録されたUFの量を受信可能なように、有線を介して通信するように構成される、のうちの少なくとも1つである、項目5に記載の透析システム。
(項目8)
上記中間データ転送ユニットは、上記透析機械への通信のために、(i)血圧データ、(ii)生体インピーダンスデータ、(iii)患者体重データ、(iv)患者血糖値データ、および(v)患者体温データのうちの少なくとも1つを受信するようにさらに構成される、項目6または7のいずれかに記載の透析システム。
(項目9)
(i)異なるデータはそれぞれ、特定のデータに対応する異なる装置から送信される、および(ii)該異なるデータはそれぞれ、上記中間データ転送ユニットに無線で送信されるのうちの少なくとも1つである、項目8に記載の透析システム。
(項目10)
上記透析機械は、第1の透析機械であって、該透析機械は、上記少なくとも1つのデータを受信するために、上記中間データ転送ユニットと通信する第2の透析機械を含む、項目8または9に記載の透析システム。
(項目11)
上記透析機械は、(i)血圧データ、(ii)生体インピーダンスデータ、(iii)患者体重データ、(iv)患者血糖値データ、および(v)患者体温データのうちの少なくとも1つを受信するようにさらに構成される、上記項目のいずれかに記載の透析システム。
(項目12)
(i)異なるデータはそれぞれ、特定のデータに対応する異なる装置から送信される、および(ii)該異なるデータはそれぞれ、上記透析機械に無線で送信されるのうちの少なくとも1つである、項目11に記載の透析システム。
(項目13)
上記透析機械は、第1の透析機械であって、該透析機械は、上記第1の透析機械のためのものと別個の源から、上記少なくとも1つのデータを受信するように構成される、第2の透析機械を含む、項目11または12のいずれかに記載の透析システム。
(項目14)
(i)透析機械および(ii)上記別個の源は、(a)暗号化される、および(b)セキュリティな無線通信のための認証番号が提供されるのうちの少なくとも1つである、のうちの少なくとも1つである、項目13に記載の透析システム。
(項目15)
透析システムであって、
透析機械と、
該透析機械と無線通信する血圧センサと、
該透析機械と無線通信する患者体重センサと
を備え、該透析機械は、該透析機械が、該血圧または体重センサが電力供給されると、該センサによって発見可能であるように、該無線マスタ血圧および体重センサに対して、無線スレーブである、システム。
(項目16)
上記血圧および体重センサは、安全な無線通信のために、上記透析機械と対合される、項目15に記載の透析システム。
(項目17)
上記透析機械にデータを無線で送信するように構成される少なくとも1つの追加マスタセンサを含み、該データは、患者体温、患者水和レベル、および患者血糖値から成る群から選択される種類である、項目15または16のいずれかに記載の透析システム。
(項目18)
透析方法であって、
夜間処置にわたって患者から除去された限外濾過(「UF」)の第1の量を自動的に累算することと、
昼間交換にわたって該患者から除去された第2のUFの量を自動的に記録することと、
該除去された第2のUFの量をある場所に電子的に送信することと、
該場所において、24時間の間、該第1および第2のUF量を合計し、該患者から除去された総UF量を求めることと
を含む、方法。
(項目19)
上記場所は、透析機械であって、上記方法は、上記第2の量が、上記透析機械に電子的に送信可能であるように、上記記録を取るための遠隔交換デバイスを該透析機械の近傍内に移動させることを含む、項目18に記載の方法。
(項目20)
上記除去された第1のUFの量を累算することは、複数の充填、滞留、および排出サイクルにわたってUFを累算することを含む、項目18または19のいずれかに記載の方法。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
透析システム(100、100a、100b、100c)であって、
第1の日時において、患者に第1の透析セッションを行う透析機械(10、10a、10b、10c)と、
第2の日時において、該患者に第2の透析セッションを行う遠隔交換デバイス(50)であって、該第2の透析セッションにわたって該患者から除去される、限外濾過(「UF」)の量を記録するように構成される、遠隔交換デバイス(50)と、
該透析機械(10)と該遠隔交換デバイス(50)との間の通信リンク(15、80)と
を備え、該透析機械(10、10a、10b、10c)は、該遠隔交換デバイス(50)から、該通信リンク(15、80)を介して、記録されたUFの除去量を受信し、該第1および第2のセッションにわたって該患者から除去されたUFの総量を決定するように構成される、システム。
【請求項2】
前記通信リンク(15、80)は、有線または無線である、請求項1に記載の透析システム(100、100a、100b、100c)。
【請求項3】
前記透析機械(10、10a、10b、10c)は、前記第1の透析セッションにわたって前記患者から除去されたUFの量を記録し、該量を、前記第2の透析セッションにわたって除去された前記UFの量に加算し、除去されたUFの総量を決定するように構成される、請求項1に記載の透析システム(100、100a、100b、100c)。
【請求項4】
前記第1の透析セッションは、夜間治療であって、前記第2の透析セッションは、昼間交換である、請求項1に記載の透析システム(100、100a、100b、100c)。
【請求項5】
前記通信リンク(15、80)は、前記遠隔交換デバイス(50)から除去された前記記録されたUFの量を受信するように構成される中間データ転送ユニット(90)を含む、請求項1に記載の透析システム(100、100a、100b、100c)。
【請求項6】
前記中間データ転送ユニット(90)および前記遠隔交換デバイス(50)は、(i)無線または(ii)有線で通信する、請求項5に記載の透析システム(100、100a、100b、100c)。
【請求項7】
(i)前記透析機械(10、10a、10b、10c)および前記中間データ転送ユニット(90)はそれぞれ、メモリ記憶部材ポート(25)を含み、メモリ記憶部材(25)は、該透析機械(10、10a、10b、10c)に、前記遠隔交換デバイス(50)から記録されたUFの量を受信させる、(ii)該透析機械(10、10a、10b、10c)および該中間データ転送ユニット(90)は、該透析機械(10、10a、10b、10c)が、前記遠隔交換デバイス(50)から記録されたUFの量を受信するように、無線通信するように構成される、および(iii)該透析機械(10、10a、10b、10c)および該中間データ転送ユニット(90)は、該透析機械(10、10a、10b、10c)が、該遠隔交換デバイス(50)から記録されたUFの量を受信可能なように、有線を介して通信するように構成される、のうちの少なくとも1つである、請求項5に記載の透析システム(100、100a、100b、100c)。
【請求項8】
前記中間データ転送ユニット(90)は、前記透析機械(10、10a、10b、10c)への通信のために、(i)血圧データ、(ii)生体インピーダンスデータ、(iii)患者体重データ、(iv)患者血糖値データ、および(v)患者体温データのうちの少なくとも1つを受信するようにさらに構成される、請求項5に記載の透析システム(100、100a、100b、100c)。
【請求項9】
(i)異なるデータはそれぞれ、特定のデータに対応する異なる装置から送信される、および(ii)該異なるデータはそれぞれ、前記中間データ転送ユニット(90)に無線で送信されるのうちの少なくとも1つである、請求項8に記載の透析システム(100、100a、100b、100c)。
【請求項10】
前記透析機械(10、10a、10b、10c)は、第1の透析機械(10、10a、10b、10c)であって、該透析機械は、前記少なくとも1つのデータを受信するために、前記中間データ転送ユニットと通信する第2の透析機械(10、10a、10b、10c)を含む、請求項8に記載の透析システム(100、100a、100b、100c)。
【請求項11】
前記透析機械(10、10a、10b、10c)は、(i)血圧データ、(ii)生体インピーダンスデータ、(iii)患者体重データ、(iv)患者血糖値データ、および(v)患者体温データのうちの少なくとも1つを受信するようにさらに構成される、請求項1に記載の透析システム(100、100a、100b、100c)。
【請求項12】
(i)異なるデータはそれぞれ、特定のデータに対応する異なる装置から送信される、および(ii)該異なるデータはそれぞれ、前記透析機械(10、10a、10b、10c)に無線で送信されるのうちの少なくとも1つである、請求項11に記載の透析システム。
【請求項13】
前記透析機械(10、10a、10b、10c)は、第1の透析機械(10、10a、10b、10c)であって、該透析機械は、該第1の透析機械(10、10a、10b、10c)のためのものと別個の源から、前記少なくとも1つのデータを受信するように構成される、第2の透析機械(10、10a、10b、10c)を含む、請求項11に記載の透析システム(100、100a、100b、100c)。
【請求項14】
(i)透析機械(10、10a、10b、10c)および(ii)前記別個の源は、(a)暗号化される、および(b)セキュリティな無線通信のための認証番号が提供されるのうちの少なくとも1つである、のうちの少なくとも1つである、請求項13に記載の透析システム(100、100a、100b、100c)。
【請求項15】
透析システム(100、100a、100b、100c)であって、
透析機械(10、10a、10b、10c)と、
該透析機械(10、10a、10b、10c)と無線通信する血圧センサ(BP)と、
該透析機械(10、10a、10b、10c)と無線通信する患者体重センサ(WS)と
を備え、該透析機械(10、10a、10b、10c)は、該透析機械(10、10a、10b、10c)が、該血圧(BP)または体重センサ(WS)が電力供給されると、該センサ(BP、WS)によって発見可能であるように、該無線マスタ血圧および体重センサに対して、無線スレーブである、システム(100、100a、100b、100c)。
【請求項16】
前記血圧(BP)および体重センサ(WS)は、安全な無線通信のために、前記透析機械(10、10a、10b、10c)と対合される、請求項15に記載の透析システム(100、100a、100b、100c)。
【請求項17】
前記透析機械(10、10a、10b、10c)にデータを無線で送信するように構成される少なくとも1つの追加マスタセンサ(BIA、G、T)を含み、該データは、患者体温、患者水和レベル、および患者血糖値から成る群から選択される種類である、請求項15に記載の透析システム(100、100a、100b、100c)。
【請求項18】
透析方法であって、
夜間処置にわたって患者から除去された限外濾過(「UF」)の第1の量を自動的に累算することと、
昼間交換にわたって該患者から除去された第2のUFの量を自動的に記録することと、
該除去された第2のUFの量をある場所に電子的に送信することと、
該場所において、24時間の間、該第1および第2のUF量を合計し、該患者から除去された総UF量を求めることと
を含む、方法。
【請求項19】
前記場所は、透析機械(10、10a、10b、10c)であって、前記方法は、前記第2の量が、前記透析機械(10、10a、10b、10c)に電子的に送信可能であるように、前記記録を取るための遠隔交換デバイス(50)を該透析機械(10、10a、10b、10c)の近傍内に移動させることを含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記除去された第1のUFの量を累算することは、複数の充填、滞留、および排出サイクルにわたってUFを累算することを含む、請求項18に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公表番号】特表2012−527308(P2012−527308A)
【公表日】平成24年11月8日(2012.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−511876(P2012−511876)
【出願日】平成22年5月4日(2010.5.4)
【国際出願番号】PCT/US2010/033516
【国際公開番号】WO2010/135078
【国際公開日】平成22年11月25日(2010.11.25)
【出願人】(591013229)バクスター・インターナショナル・インコーポレイテッド (448)
【氏名又は名称原語表記】BAXTER INTERNATIONAL INCORP0RATED
【出願人】(501453189)バクスター・ヘルスケヤー・ソシエテ・アノニム (289)
【氏名又は名称原語表記】BAXTER HEALTHCARE S.A.
【Fターム(参考)】