説明

本人確認サービスシステム

【課題】荷物受取人の本人確認を簡便且つ正確に行って受取人本人に限定して荷物が確実に引き渡されるようにする。
【解決手段】荷主が所有する受注コンピュータ1と受取人が所有する受取人端末3と集配サービス業者の集配管理コンピュータ4及び集配者端末7とを通信回線を介して接続する。受取人端末3から本人確認情報を受注コンピュータ1に入力し、受注コンピュータ1は本人確認情報を二次元コードに変換して配送ラベルに印字し、これを配送荷物に貼り付ける。荷物引き渡しの際に、集配者端末7に二次元コードの情報を取り込み、これと受取人が提示する本人確認書類のデータとを照合する本人確認処理を実行する。データが一致すれば受取人本人であるとして荷物を引き渡し、本人確認処理の記録は受注コンピュータ1へと送信する、

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、荷主から受取人へ送られる荷物を、受取人本人であることを確認した上で受取人に荷物を引き渡すのに好適な本人確認サービスシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
機密品やプライベート品など秘密保持が必要な宅配荷物を受取人本人に配達するサービスとして、予め受取人が荷受人にパスワードを通知しておき、荷受人において通知されたパスワードのデータをバーコードに変換して配送ラベルに印字し、これを荷物に付して配送に供し、受取人に荷物を引き渡す際に、集配業者のドライバが携帯する集配者端末(以下、PPと略す)でバーコードを読み取ってパスワードデータに復号化し、これと受取人が提示するパスワードとを照合し一致することを確認した上で荷物を受取人に引き渡すサービスが行われている(例えば特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開2002−288292号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記従来のサービスは、パスワードの照合結果のみで本人であることを確認するものであり、例えば受取人以外の者がパスワードを知っていたり、或いは受取人が別の者にパスワードを教えていたりしたときには、本来の受取人以外の者に荷物が引き渡されることがある。受取人が意図的に他人にパスワードを知らしめ、その他人に、本来的に受取人本人でなければ受け取ることができない荷物が配達されるように仕向けて、不法な荷物の受渡しが行われることを完全には防止することができない。
【0005】
また、従来、例えば信販会社から送付顧客にクレジットカードを配送するときは、いわゆる本人確認法に基づき「本人限定受取郵便」により受取人に配達していたが、今般の法改正(犯罪収益移転防止法)により、クレジットカードも含めて本人確認が必要な物品を配送する場合には、荷主に対して本人確認の方法や取引記録の保存などが義務付けられ、これに対応して本人確認と荷物の集配処理を効率的に行うことができるシステムの構築が望まれている。
【0006】
本発明は従来技術の有するこのような問題点に鑑み、荷物受取人の本人確認を簡便且つ正確に行って受取人本人に限定して荷物が引き渡されるようにし、また、集配サービス業者による荷物の集配処理を効率よく行えるように宅配荷物の本人確認サービスシステムを構成することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するため本発明の本人確認サービスシステムは、
荷主が所有する受注コンピュータと、この受注コンピュータと通信回線を介して接続される配送ラベルを発行するラベル発行コンピュータと、前記受注コンピュータと通信回線を介して接続される受取人が所有する受取人端末と、前記受注コンピュータと通信回線を介して接続されていて集配サービス業者による荷主から受取人への荷物の集配に関する集配情報を管理する集配管理コンピュータと、この集配管理コンピュータと通信回線を介して接続される集配サービス業者が所有する集配者端末とを備え、前記荷物を受取人本人であることを確認して配達するための本人確認サービスシステムにおいて、
前記受注コンピュータは、
受取人端末からの、受取人本人を確認するための、受取人の生年月日データ、本人確認書類種別データ及び当該確認書類の記号番号データの各データを含む本人確認情報の入力を受け付ける手段と、
受取人端末から入力された本人確認情報を伝票番号データと対応付けて顧客情報ファイルに登録して記憶手段に格納する手段と、
顧客情報ファイルから本人確認情報と伝票番号データを含む受取人届け先情報をラベル発行コンピュータに送信する手段とを備え、
前記ラベル発行コンピュータは、
受注コンピュータから送信された本人確認情報と伝票番号データとを一体の2次元コードに変換する2次元コード生成手段と、
受注コンピュータから送信された受取人情報から配送ラベル発行データを生成し、前記生成された2次元コードのデータとともにプリンタへ送信して配送ラベルを印字出力するラベル発行手段とを備え、
前記集配者端末は、
荷物に付された前記配送ラベルの2次元コードを読み取ってデータ入力するコード処理手段と、
受取人から提示される受取人の生年月日データ、本人確認書類種別データ及び当該確認書類の記号番号データの各データからなる本人特定データを入力する本人特定データ入力手段と、
前記コード処理手段により入力されたデータと本人特定データ入力手段により入力されたデータとを各々照合し、その結果を表示する本人確認手段と、
前記照合結果が一致した場合に本人確認完了データを生成して集配管理コンピュータに送信する手段とを備え、
前記集配管理コンピュータは、
集配者端末から送信された本人確認完了データを受注コンピュータへと送信する手段を備えた構成を有することを特徴とする。
また、前記構成のサービスシステムにおいて、受注コンピュータにラベル発行コンピュータの機能を一体に設けて構成したことを特徴とする。
【0008】
本発明の本人確認サービスシステムによれば、予め受取人が荷主に通知した本人確認情報を二次元コードに変換して配送ラベルに印字し、荷物を受取人に引き渡す際、集配担当者が携帯する集配者端末で前記二次元コードに変換された情報をデータに復号化し、このデータと受取人が提示する本人確認書類から入力されるデータとを照合することで、受取人が本人であるか否かの確認を確実に行うことができる。
また、本人確認の処理で用いたデータは、本人確認完了データとして集配者端末から集配管理コンピュータへと送信され、さらに受注コンピュータに送信されるので、法定の本人確認記録を漏れなく確実に荷主の受注コンピュータに入力し、受注コンピュータにおいて所定期間保存に供することができる。
また、本人確認処理は、受取人が自身の端末から受注コンピュータに通知した情報に基づいて行われるので、荷主や受取人に余計な手続きや手間がかかることはなく、また、予め受取人に荷物を届ける日時を通知しておくことで、荷物の集配処理を効率よく行うことが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明の好適な一実施形態を図面を参照して説明する。
図1は本発明の本人確認サービスシステムの一例を示す全体構成ブロック図を示している。図示した構成は、信販会社に対して顧客がクレジットカードの使用などのサービスの提供を申し込み、信販会社である荷主が発行したクレジットカードを顧客である受取人に届ける荷物配送形態に本発明のシステムを適用したものである。
【0010】
図1に示されるように、荷主が所有する受注コンピュータ1と配送ラベルを発行するラベル発行コンピュータ2が専用回線LLなどの通信回線を介して接続されている。また、受注コンピュータ1と受取人が所有する受取人端末3がインターネットINなどの通信回線を介して接続されている。さらに、受注コンピュータ1と集配サービス業者において構築された物流ネットワークNに専用回線LLなどの通信回線を介して接続されている。なお、通常、クレジットカードの発行は、カード発行装置を有する印刷会社において行われ、信販会社はカードの発行に必要な情報を印刷会社に通知し、カードの発行と発行したカードの受取人への発送の業務を委託している。従って、ラベル発行コンピュータ2は印刷会社が所有するのが一般的であるが、この例では荷主においてカードを発行し、ラベル発行コンピュータ2も荷主が所有するものとする。
【0011】
受注コンピュータ1は、図2に示されるように、キーボードやマウス、或いはスキャナーなどの入力手段11と、データを表示するモニタなどの表示手段12と、通信回線を介してデータを送受信する通信手段13と、顧客情報ファイル16などの各種のデータやファイル及び処理プログラムを記憶して格納する記憶手段14と、記憶手段14に格納された処理プログラムに従って各処理手段を制御する制御手段15などを備えて構成されている。受注コンピュータ1は、Webサーバ機能を搭載し、インターネットINを通じて受取人端末3にホームページ画面を提供するようになっている。
【0012】
前記記憶手段14に格納された処理プログラムとしては、サービスの提供の申し込みを受け付ける取引受付プログラム、受取人端末から送信される受取人情報及び本人確認情報を受信する情報受信プログラム、受信した情報を顧客情報ファイル16に登録して記憶手段14に格納する情報登録プログラム、カードを送付する受取人毎で伝票番号データと対応付けて顧客情報ファイル16に登録する伝票番号付与処理プログラム、カードを送付する受取人の本人確認情報と伝票番号データを含む受取人届け先情報とを顧客情報ファイル16から読み出してラベル発行コンピュータ2に送信する届け先情報処理プログラムなどであり、これら処理プログラムによって前記各処理手段が制御されるようになっている。
【0013】
具体的には、取引受付プログラムは、インターネットIN上に荷主のサービス提供受付Webサイトを開設し、同サイトに接続した受取人端末の表示手段にホームページ画面を提供し、Webサイト上でカード使用サービスの提供の申し込み及びサービスの提供に要する受取人に関する情報の入力を受け付ける処理手段である。
情報受信プログラムは、前記Webサイト上で受取人が受取人端末の入力手段を操作して入力した受取人に関する情報を受信する手段である。受取人が前記Webサイト上で入力する情報には、受取人本人を確認するための本人確認情報、発行カードの送付先に関する情報(送付場所名やその住所、郵便番号、電話番号などのデータ)、受取人の連絡先情報(例えば携帯電話番号や電子メールアドレスなどのデータ)、与信審査に供する情報(例えば受取人の勤務先や勤続年数、年収、取引銀行口座などに関するデータ)の各種データが含まれる。なお、本人確認情報は、受取人の氏名、住所、生年月日の各データからなる本人特定データ、本人特定データが記載され、本人特定データの内容を証明する運転免許証、健康保険証、パスポート又は外国人登録証明書などの何れかの本人確認書類の種類別データ、本人確認書類に記載された記号番号データの各種データが含まれる。
情報登録プログラムは、前記受信した受取人に関する情報を受取人毎で顧客情報ファイル16に登録して記憶手段14に格納する処理手段である。
伝票番号付与処理プログラムは、与信審査を経てカード発行が決定し又はカードが発行された該当の受取人の顧客情報ファイル16と伝票番号データとを対応付けて、顧客情報ファイル16に登録する手段である。なお、伝票番号データは、予め集配サービス業者により割り当てられて荷主に提供され、記憶手段14に格納されているデータである。
また、届け先情報処理プログラムは、受取人のカードの発行後、これを送付する際に、顧客情報ファイル16から該当の受取人の本人確認情報のうち、生年月日データ、本人確認書類の種別データ及びその記号番号データと、伝票番号データ、受取人が指定したカードの送付場所名、その住所、郵便番号及び電話番号からなる受取人届け先情報とを読み出し、ラベル発行コンピュータ2に送信する処理手段である。
【0014】
ラベル発行コンピュータ2は、図3に示される如く、前記受注コンピュータ1と同様に、入力手段21と表示手段22と通信手段23と記憶手段24と制御手段25とを備えるとともに、配送ラベルを発行するプリンタ26を備えて構成されている。
【0015】
ラベル発行コンピュータ2の記憶手段24には、受注コンピュータ1から送信される受取人の本人確認情報の各データと届け先情報を受信する情報受信プログラム、受信した届け先情報に含まれる伝票番号データをバーコードに変換するバーコード生成プログラム、前記伝票番号データと本人確認情報の各データとを一体の2次元コードに変換する2次元コード生成プログラム、届け先情報から配送ラベル発行データを生成し、前記生成されたバーコード及び2次元コードのデータとともにプリンタ26へ送信してプリンタ26で配送ラベルを印字出力するラベル発行プログラムなどの処理プログラムが格納され、これら処理プログラムによって前記各処理手段が制御されるようになっている。
【0016】
具体的には、ラベル発行コンピュータ2は、前記各処理プログラムにより、図4に示されるように、一枚のラベル上に、受取人の氏名や届け先住所、郵便番号、電話番号などのデータ201、伝票番号データを変換したバーコード202、伝票番号データ及び本人確認情報の各データとを一体に変換した2次元コード203などの各データを印字した配送ラベル200をプリンタ26で発行する。そして、この配送ラベル200がカードを梱包した封筒に貼り付けられて配送に供されるようになっている。なお、前記ラベル発行プログラムにより、集荷日時、荷物の品名、個数、重量などの情報を配送ラベル200に印字してもよい。
【0017】
受取人端末3は、データの入力手段、表示手段、通信手段、記憶手段及びこれらの制御手段を備え、Web機能及び電子メール通信機能を有する情報処理端末であり、前記機能を備えたパーソナルコンピュータや携帯電話などにより構成される。受取人が、受取人端末3をインターネットIN上に開設された荷主のサービス提供受付Webサイトに接続し、同サイトのサービス提供申し込みを受け付けるホームページを表示手段に表示させた状態で、入力手段を操作して申し込みに必要な情報を入力するとともに入力データの送信処理を行うことで、荷主に対してカード使用のサービスの提供を申し込む手続きがなされる。
【0018】
集配サービス業者は、図1に示されるように、集配中央処理局に設置された集配管理コンピュータ4を中心に、宅配荷物を集荷し配達する各支店に設置された端末5、6や中継局の端末(図示せず)を通信回線網で接続して物流ネットワークNを構築している。すなわち、荷受人から荷物を集荷し、受取人に引き渡すまでの配送情報は、物流ネットワークNに接続した各支店の端末5、6から入力され、集配管理コンピュータ4においてこれを収集し管理するように構成されている。なお。集配管理コンピュータ4、端末5、6はそれぞれ前記受注コンピュータ2と同様に、データの入力手段、表示手段、通信手段、記憶手段及びこれらの制御手段などを備えて構成されている。
【0019】
前記集配管理コンピュータ4は、通信回線を介して受注コンピュータ1に接続され、受注コンピュータ1との間で配送情報を送受信する機能を備えている。前記端末5は、荷主の所在地に近い支店である発店に設置されており、集荷発送関連情報を生成し送信処理する機能を備えている。また、前記端末6は、受取人の届け先に近い支店である着店に設置されており、配達関連情報を生成し送信処理する機能を備えている。また、発店と着店には、集配を担当するドライバが携帯所持するPP7が備えられている。
【0020】
PP7は、図5に示されるように、テンキー及びファンクションキーからなるデータの入力部71と、データを表示する表示部72と、バーコード及び2次元コードを読み取るバーコードリーダ部73と、物流ネットワークNに有線又は無線で接続してデータを送受信する通信制御部74と、ラベルを印字出力するプリンタ部75と、各種のデータやファイル及び処理プログラムを記憶して格納する記憶部76と、記憶部76に格納された処理プログラムに従って各部を制御する制御部77を備えて構成されている。
【0021】
詳しくは、記憶部76には、データ処理日時を記録する計時プログラム、前記配送ラベル200の2次元コードをバーコードリーダ部73で読み取ってデータ入力するコード処理プログラム、受取人から提示される本人確認情報を入力する本人特定データ入力プログラム、バーコードリーダ部73で読み取ったデータと前記入力された本人確認情報のデータとを照合し、その結果を表示する本人確認プログラム、照合結果が一致した場合に本人確認完了データを生成して物流ネットワークNを介して集配管理コンピュータ4に送信する確認完了処理プログラムなどの処理プログラムが格納されている。なお、記憶部76には、集配サービス業者において登録された集配担当ドライバの個人番号などの担当者に関する情報も登録されている。
【0022】
コード処理プログラムは、配送ラベル200の2次元コードをバーコードリーダ部73で読み取るとともに元のデータに復号化して記憶部76又は制御部77のメモリに入力し記憶する処理手段である。2次元コードのデータを復号化することで、伝票番号データ、受取人の生年月日データ、本人確認書類種別データ及び当該確認書類の記号番号データの各データがPP7に取り込まれる。
本人特定データ入力プログラムは、荷物を受取人に引き渡す際に受取人本人であることを確認するために、受取人から提示される本人確認情報を入力部71を操作して入力する処理手段である。本人確認は、受取人が予め荷主に通知した本人確認書類を集配担当ドライバに提示することにより行われ、同書類に記載された受取人の生年月日データ、書類の種別データ、及び同書類に記載された記号番号データを入力部71を操作して入力し、入力されたデータは記憶部76又は制御部77のメモリに登録される。入力される情報は表示部72に表示される。
本人確認プログラムは、前記バーコードリーダ部73で読み取って取り込んだデータと、入力部71を操作して入力されたデータとを照合し、その結果を表示部72に表示する処理手段である。照合は、生年月日データ、書類の種別データ、及び記号番号データの各データを入力部71で入力操作する毎に行われ、データが一致しない場合にはその都度データの再入力を促す表示が表示部72に表示される。
確認完了処理プログラムは、前記データ照合の結果、受取人本人を特定するデータが全て一致した場合に、その処理がなされた日時データを計時プログラムにより取り込み、受取人本人への配達が完了した日時データ、伝票番号データ、確認書類の種別データ、確認書類の記号番号データ、集配担当ドライバの個人番号データ及び受取人の生年月日データの各データからなる本人確認完了データを生成し、これを通信制御部74から物流ネットワークNを介して集配管理コンピュータ4に送信する処理手段である。
【0023】
このように構成された本発明の本人確認サービスシステムによれば、荷主から発送された荷物が受取人本人に配達されるまでの配送処理は以下のように行われる。
【0024】
〔取引の受け付け〕
先ず、受取人が受取人端末3を操作して荷主のサービス提供受付Webサイトにアクセスすると、受注コンピュータ1は受取人端末3の表示手段にサービスの提供に必要な受取人に関する情報の入力を促す画面を表示させる。受取人が受取人端末3の入力手段を操作して前記画面に配されたデータ入力欄に、本人確認情報や発行カードの送付先に関する情報などの必要な情報を入力し、データ送信処理をすると、入力された情報は受注コンピュータ1へと送信され、受注コンピュータ1は受信した情報を顧客情報ファイル16に登録し、取引の受け付け処理が完了する。
荷主は、顧客情報ファイル16に登録された与信審査に供する情報に基づき受取人に対するサービス提供の要否を審査した上で、受取人に送付するカードを発行する。また、受注コンピュータ1は、受取人の顧客情報ファイル16に伝票番号データを対応付けて登録しておく。
【0025】
〔発送処理〕
カード発行後、受注コンピュータ1は、カードを受け取る受取人の本人確認情報と伝票番号データを含む受取人届け先情報をラベル発行コンピュータ2に送信し、ラベル発行コンピュータ2で配送ラベル200を印字出力させる。ラベル発行コンピュータ2により発行された配送ラベル200は発行したカードを梱包した封筒に貼り付けられる。カードの発送準備が整ったならば、受注コンピュータ1から集配サービス業者の集配管理コンピュータ2に集荷依頼が通知される。なお、予め発送予定を集配管理コンピュータ4に通知しておいてもよい。
【0026】
〔配送処理〕
集荷依頼又は集荷予定の通知を受けた集配管理コンピュータ4は、荷主の所在地に近い発店の端末5に荷物の集荷指示を通知し、発店の集荷担当ドライバが荷主へと出向いて荷物を集荷し、さらに配送中継局を経て、受取人の所在地に近い着店まで荷物を配送する。また、集配管理コンピュータ4は、受注コンピュータ1から受取人端末3の電子メールアドレスデータの通知を受け、受取人が指定した届け先に荷物の配達に出向く予定日時を電子メールで受取人に事前に通知しておく。なお、集荷担当ドライバによる荷物の集荷から荷物を配送先別に仕分けて着店に配送されるまでの荷物の配送情報の収集処理は、配送ラベル200のバーコード202を、PP7や各店の端末5、6などで読み込んで行われる。
【0027】
〔配達及び本人確認処理〕
着店に届いた荷物は集配担当ドライバが受取人の届け先に配達し、受取人に荷物を引き渡す際に受取人本人であることの確認を行う。
本人確認の手続きは、集配担当ドライバが受取人と対面している状態で、先ず、配送ラベル200の2次元コード203をPP7のバーコードリーダ部73で読み込み、2次元コード203のデータをPP7に取り込む。次いで、受取人が提示した本人確認書類で受取人の氏名、住所を目視で確認する。さらに、同書類に記載された受取人の生年月日データ、書類の種別データ、及び同書類に記載された記号番号データをPP7の入力部71を操作して入力し、これらと前記2次元コード203から取り込んだデータとを照合させる。
照合の結果、データが一致することがPP7の表示部72に表示されたならば、荷物を受取人に引き渡す。
【0028】
〔配達完了処理〕
受取人本人への荷物の配達が完了したならば、PP7は、配達が完了した日時データ、伝票番号データ、確認書類の種別データ、確認書類の記号番号データ、集配担当ドライバの個人番号データ及び受取人の生年月日データの各データからなる本人確認完了データを生成し、これを通信制御部74から物流ネットワークNを介して集配管理コンピュータ4へと送信する。
また、本人確認完了データを受信した集配管理コンピュータ4は、受信した本人確認完了データを受注コンピュータ1へと転送し、同データは本人確認記録として受注コンピュータ1において法定期間保存される。
【0029】
なお、図示した形態では、取引の受注処理とカードや配送ラベルの発行が異なる場所で行われることを想定して受注コンピュータ1とラベル発行コンピュータ2を別体のデータ処理手段として設けたが、両コンピュータの機能を一台のコンピュータに搭載して構成してもよい。二次元コード化する本人確認情報に受取人が荷主に通知したパスワードなどを含め、荷物を引き渡す際に、PP7で受取人が提示するパスワードの照合を行うようにしてもよい。
また、クレジットカードを宅配荷物として配送する例を示したが、これに限らず、本発明のサービスシステムは、貴重品や機密品を始め、受取人本人を指定して確実に当人に配達したい適宜な荷物の配送に適用することが可能である。本発明のサービスシステムは、配送する荷物の種類は問わない。さらに、例えば荷主の営業所の店頭で、或いはファクシミリ書面の送信などで、受取人に関する情報、荷物の届け先情報を荷主に対して通知し、通知された情報を受注コンピュータ1の顧客情報ファイル16に登録した後、本人確認情報のみを受取人端末3から受注コンピュータ1に通信回線を介して通知し、これを顧客情報ファイル16に登録するようにしてもよい。要は、本人確認情報は取引の受け付け処理の際に受取人に関する他の情報と同時に通知する必要はなく、配送ラベル200の発行前であれば適宜な時期に受注コンピュータ1に入力すればよい。
図示した宅配サービスシステムの構成は一例であり、本発明はこれに限定されず、他の適宜な形態に構成することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の本人確認サービスシステムの一例を示す全体構成ブロック図である。
【図2】図1の受注コンピュータの構成を示した図である。
【図3】図1のラベル発行コンピュータの構成を示した図である。
【図4】ラベル発行コンピュータが発行する配送ラベルの一例の構成を示した
【図5】図1の集配者端末の構成を示した図である。
【符号の説明】
【0031】
1 受注コンピュータ、2 ラベル発行コンピュータ、3 受取人端末、4 集配管理コンピュータ、5 発店端末、6 着店端末、7 集配者端末(PP)、200 配送ラベル




【特許請求の範囲】
【請求項1】
荷主が所有する受注コンピュータと、この受注コンピュータと通信回線を介して接続される配送ラベルを発行するラベル発行コンピュータと、前記受注コンピュータと通信回線を介して接続される受取人が所有する受取人端末と、前記受注コンピュータと通信回線を介して接続されていて集配サービス業者による荷主から受取人への荷物の集配に関する集配情報を管理する集配管理コンピュータと、この集配管理コンピュータと通信回線を介して接続される集配サービス業者が所有する集配者端末とを備え、前記荷物を受取人本人であることを確認して配達するための本人確認サービスシステムにおいて、
前記受注コンピュータは、
受取人端末からの、受取人本人を確認するための、受取人の生年月日データ、本人確認書類種別データ及び当該確認書類の記号番号データの各データを含む本人確認情報の入力を受け付ける手段と、
受取人端末から入力された本人確認情報を伝票番号データと対応付けて顧客情報ファイルに登録して記憶手段に格納する手段と、
顧客情報ファイルから本人確認情報と伝票番号データを含む受取人届け先情報をラベル発行コンピュータに送信する手段とを備え、
前記ラベル発行コンピュータは、
受注コンピュータから送信された本人確認情報と伝票番号データとを一体の2次元コードに変換する2次元コード生成手段と、
受注コンピュータから送信された受取人情報から配送ラベル発行データを生成し、前記生成された2次元コードのデータとともにプリンタへ送信して配送ラベルを印字出力するラベル発行手段とを備え、
前記集配者端末は、
荷物に付された前記配送ラベルの2次元コードを読み取ってデータ入力するコード処理手段と、
受取人から提示される受取人の生年月日データ、本人確認書類種別データ及び当該確認書類の記号番号データの各データからなる本人特定データを入力する本人特定データ入力手段と、
前記コード処理手段により入力されたデータと本人特定データ入力手段により入力されたデータとを各々照合し、その結果を表示する本人確認手段と、
前記照合結果が一致した場合に本人確認完了データを生成して集配管理コンピュータに送信する手段とを備え、
前記集配管理コンピュータは、
集配者端末から送信された本人確認完了データを受注コンピュータへと送信する手段を備えた構成を有することを特徴とする本人確認サービスシステム。
【請求項2】
受注コンピュータにラベル発行コンピュータの機能を一体に設けて構成された請求項1に記載の本人確認サービスシステム。





【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2009−237823(P2009−237823A)
【公開日】平成21年10月15日(2009.10.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−81951(P2008−81951)
【出願日】平成20年3月26日(2008.3.26)
【出願人】(305062549)ヤマト運輸株式会社 (21)
【Fターム(参考)】