枢動ギア機構を有するプリンタ
携帯用での使用に適したプリンタであり、搬送方向及び逆搬送方向にインクリボン(14)を駆動する双方向駆動機構を有するプリンタである。この双方向駆動機構は、プリンタ本体(2)に取り付けられており、搬送位置および逆搬送位置を有する枢軸駆動ギアアセンブリ(72)と噛合うことのできる固定駆動ギアアセンブリ(68)を備えている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は熱転写プリンタに関し、より詳細には、インクリボン及び/又はラベル媒体を搬送方向及び逆搬送方向に駆動する双方向駆動機構を有するプリンタに関する。
【背景技術】
【0002】
ラベルに文字等を印刷する電子装置について開示する多くの米国特許があり、その中には携帯用のもの、あるいは卓上用のものがある。例えば米国特許第6,113,293号に開示されている携帯用プリンタ、及び例えば米国特許第6,266,075号や第5,078,523号に開示されている卓上用のプリンタは、同じ一般的な構成要素の組み合わせ、即ち、プリンタヘッド、プリンタヘッドを通って印刷されるラベル媒体を供給する手段、マイクロプロセッサ、マイクロプロセッサを稼動するため適切な指示を出すプログラムされたROM、RAM、文字キー、数字キー、並びに英数字を入力する為及び印刷内容に関する指示を入力する為のファンクションキーのあるキーボード、機器を操作する人がプリンタを使う際に使用する発光ダイオード(LED)などの画像表示装置あるいは液晶ディスプレイ(LCD)装置を備えている。携帯用プリンタでは、これらの構成要素は1つの筐体内に収容されている。
【0003】
ラベル媒体はキャリアストリップに取り付けられた一続きのラベルからなる。キャリアストリップはプリンタ内を通って、説明文、英数文字、その他の文字等がラベルに印刷される。その後、そのラベルはキャリアストリップから取り外され識別が必要な物に付けられる。ラベルの用途は多岐にわたるため、種々のサイズ、色、形をしたラベルを提供するキャリアストリップやラベルの様々な組合せがある。
【0004】
特定のタイプのプリントヘッドは熱転写印刷技術を利用する。熱転写印刷はワックス、カーボンブラック、又はこれと同等のものなどの顔料を熱転写リボンからラベル媒体に転写するのに熱生成プリントヘッドを用いる。デジタル技術を用いることによって、文字等がプリントヘッド上の配列画素を励起させて形成され、該プリントヘッドでは、インクリボン上のワックスあるいはその他の顔料を順次溶かして画像をラベルに転写する。
【0005】
ラベルプリンタなどの既知の熱転写プリンタでは、ラベル媒体及びインクリボンがプリントヘッドとプラテンローラ間で重なり、プラテンローラによってプリンタヘッドを通り同時に給送される。プラテンローラは駆動機構によって回転駆動される。また駆動機構は、インクリボンの張力を保つため、インクリボン巻取りスプール及びインクリボン巻出しスプールを回転駆動することもできる。
【0006】
この駆動機構は、ラベル印刷の際には搬送方向へ、また、未印刷ラベル又は未使用インクリボンの浪費を抑制するためには逆搬送方向へ、プリントヘッドを通ってインクリボン及びラベル媒体を供給できるものであることが好ましい。しかし残念なことに、一般に、双方向駆動機構は非常に複雑かつ高価であり及び/又はプリンタ筐体内で非常に場所をとる複数の駆動モーターが必要である。この結果、携帯用プリンタは、ラベル媒体及び/又はインクリボンを複数方向へ送ることができない、もしくは片手で持ち運びできないほどの大きさが必要となる。したがって、費用効率が良く、さらに、好ましくは駆動モーターを一つしか必要としない。単純構成の双方向駆動機構を有する携帯用プリンタが必要とされている。
【特許文献1】米国特許第6,113,293号
【特許文献2】米国特許第6,266,075号
【特許文献3】米国特許第5,078,523号
【発明の開示】
【0007】
本発明は、携帯用での使用に適したプリンタであり、インクリボンを搬送方向及び逆搬送方向へ駆動する双方向駆動機構を有するプリンタを提供する。この駆動機構はプリンタ本体に取り付けられ、インクリボン巻取りギア、インクリボン巻出しギア、及び回転駆動される駆動部を備える。インクリボン巻取りギアは、インクリボン巻取りスプールを回転自在に動かせるように本体に回転自在に取り付けられ、インクリボンが搬送方向に駆動される際、インクリボン巻取りスプールにインクリボンを巻きつける。インクリボン巻出しギアは、インクリボン巻出しスプールを回転自在に動かせるように本体に回転自在に取り付けられ、且つインクリボン巻取りギアと離間し、インクリボンが逆搬送方向に駆動される際、インクリボン巻出しスプールにインクリボンを巻きつける。回転駆動する駆動ギアは、本体に回転自在に取り付けられ、インクリボン巻取りギア及びインクリボン巻出しギアから離間して設けられる。この駆動ギアは、第1の回転方向と第2の回転方向に選択的に回転駆動される。
【0008】
インクリボン巻出しギア及びインクリボン巻取りギアと噛合せることのできる駆動ギアアセンブリは、本体に枢着され、第一の搬送位置及び第二の搬送位置の間を枢動できる。駆動ギアアセンブリは枢動ギアと少なくとも1つの移動ギアを有する。枢動ギアは本体に回転自在に取付けられ、駆動ギア及び少なくとも1つの移動ギアと噛合わせる。第1の回転方向に駆動ギアが回転すると、少なくとも1つの移動ギアをインクリボン巻取りギアと噛合わせるため、駆動ギアアセンブリは第1の搬送位置から第2の搬送位置へ枢動する。第2の回転方向に駆動ギアが回転すると、少なくとも1つの移動ギアをインクリボン巻取りギアから離し、少なくとも1つの移動ギアをインクリボン巻出しギアと噛合わせるため、駆動ギアアセンブリは第2の搬送位置から第1の搬送位置へ枢動する。
【0009】
本発明の全般的な目的は、インクリボンを搬送方向と逆搬送方向の両方向に駆動できるプリンタを提供することにある。該目的は、搬送位置及び逆搬送位置にすることのできる枢軸駆動ギアアセンブリを有する駆動機構を備えるプリンタを提供することであり、搬送位置で、枢軸駆動ギアアセンブリはインクリボンを搬送方向に駆動し、逆搬送位置で、枢軸駆動ギアアセンブリはインクリボンを逆搬送位置に駆動する。
【0010】
本発明の別の目的は、単一のモーターによって駆動される双方向駆動機構を有するプリンタを提供することである。該目的は、単一のモーターによって駆動される枢軸駆動ギアアセンブリを提供することである。
【0011】
本発明の上記及びその他の目的並びに効果は以下の記載から明らかとあるであろう。明細書中では、その一部を構成する添付図面を参照し、例示のために本発明の好ましい実施形態を示している。しかしながら係る実施形態は必ずしも本発明の全範囲を示すものではなく、よって、本発明の範囲を解釈するには特許請求の範囲を参照されたい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
特に図1から図7を参照すると、本発明の好ましい実施形態に係る携帯用熱転写プリンタ10は、前面部にキーボード4と、該キーボード4の上部に位置するディスプレイ6を支持する成型プラスチック筐体2を備えている。ディスプレイ6の上部の筐体2に形成された開口部8には、ラベル媒体14及びインクリボン16を含むカートリッジ12を収納する。カートリッジ12は開口部8を通ってプリンタの筐体2に設けられたカートリッジ受け部18内に挿入され、カートリッジ12から出るラベル媒体14及びインクリボン16は、ラベル媒体14の一部であるラベルに文字等を印刷するためのプリントヘッド22及びプラテンローラ24を備えるプリンタ機構体20の中を通される。印刷済みラベルはラベル媒体14を裁断する裁断機構26を通り、未印刷ラベルから印刷済みラベルが切り離される。
【0013】
ラベル媒体14は当該技術分野では既知のもので、一般に一続きの粘着ラベルを有するキャリアウェブからなる。キャリアウェブ材料の大きさ、幅、色、及び種類は個々の印刷用途に応じて異なる。ラベル媒体14は、プリンタ10で使用されるように、カートリッジ12から出され、ウェブパスに沿って引き出される。
【0014】
図3から図6を参照すると、カートリッジ12は、外周壁34で結合された上壁30と下壁32を有するカートリッジ筐体28を備える。外周壁34は、スプール上に巻かれたラベル媒体及びインクリボンを収納するための媒体とインクリボンの受け部を形成している。カートリッジ筐体28のラベル媒体14及びインクリボン16は、プラテンローラ24及びプリントヘッド22と係合するため、カートリッジ筐体28から出口溝29を通り、カートリッジ筐体28外部の印刷領域38へ出される。使用済みインクリボン16はカートリッジ筐体28に再び入り、カートリッジ筐体28に回転自在に取り付けられたインクリボン巻取りスプール40に巻き取られる。
【0015】
ラベル媒体14は、ロールの形で回転自在にヨーク42に取り付けられ、カートリッジ筐体28に収納される。ヨーク42はカートリッジ筐体28の上壁30及び下壁32の間に枢着され、カートリッジ筐体28の上壁30及び下壁32の間に回転自在に取り付けられたラベル媒体駆動ローラ46へ向けバネ44により枢動するよう付勢される。バネ44はラベル媒体駆動ローラ46に対してラベル媒体14のロールを効果的に付勢し、使用中ラベル媒体14のロールの径が短くなる間、ラベル媒体駆動ローラ46をラベル媒体14のロールと接触した状態に保つ。
【0016】
カートリッジ筐体28の上壁30及び下壁32の間に回転自在に保持されたインクリボン巻出しスプール48は、該スプール48上に巻きつけられたインクリボン16のロールを有する。インクリボン16は、インクリボン巻出しスプール48から巻き出され、カートリッジ12から出て、ラベル媒体14と共にプリントヘッド22及びプラテンローラ24の間の印刷領域38を通り抜ける。プリントヘッド22はインクリボン16と係合し、ラベル媒体14にインクリボン16のインクを転写する。いったんインクが転写されると、インクリボン16は再度カートリッジ12に収められ、上壁30及び下壁32の間に支持されたインクリボン巻取りスプール40に巻き取られる。インクリボン16を張った状態に維持するため、回転するインクリボン巻出し及び巻取りスプール48,40に引張力、即ち回転力を引き起こすため、カートリッジ筐体28は、インクリボン巻出しおよび巻取りスプール48,40の両方に摩擦係合する。引張力は、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、ワッシャー、バネ等のような当該技術分野において周知の方法を用いて所望レベルに調整できる。
【0017】
図1から図3へ戻って参照すると、カートリッジ12はプリンタ筐体2に設けられたカートリッジ受け部18に収納される。プリンタ筐体2は、少なくとも2つの部分50、52から構成されているのが好ましく、カートリッジ受け部18、キーボード4、ディスプレイ6、裁断機構26、プリンタ回路を有するプリント基板54などのプリンタの構成要素を収容する。筐体上部50に設けられた開口部8は、カートリッジ12をカートリッジ受け部18中に入れるためのカートリッジ受け部18への入口を提供する。裁断機構26に隣接して筐体2に設けられた溝56は、裁断機構26を通り抜けたラベル媒体14(図5)用の出口を提供する。
【0018】
図6から図12を参照すると、カートリッジ受け部18は、通常カートリッジの外周壁34と同じ型に形成される外周壁58と、カートリッジ12を受け部18内に保持する下壁60を有する。カートリッジ受け部の外周壁58は、カートリッジ受け部18に対してプリンタ筐体2の中に固定されるプリンタ機構体20を取り囲む。
【0019】
プリンタ機構体20は回転可能なプリントヘッド22及び固定されたプラテンローラ24を備える。プリントヘッド22は、インクリボン16及びラベル媒体14と協働し、ラベル媒体14に文字や記号を印刷できる。このことは、参照により本明細書に援用される米国特許第5078523号に詳細に記載されている。
【0020】
印刷領域38を通るラベル媒体14及びインクリボン16は、プリントヘッド22と密接に連携してインクリボン16及びラベル媒体14を保持するプラテンローラ24によって進められ、プリントヘッド22を通る。プラテンローラ24は、ブラケット66によってカートリッジ受け部18に回転自在に取り付けられるプラテンローラ駆動シャフト62に設けられる。プリントヘッド22は、カートリッジ受け部18内にプラテンローラ24に対して枢着され、プリントヘッド22とプラテンローラ24の間にラベル媒体14及びインクリボン16を通す際、この間に間隔を提供する。
【0021】
プラテンローラ24、ラベル媒体駆動ローラ46、インクリボン巻出しスプール48、及びインクリボン巻取りスプール40は、全て、単一の駆動モーター70を含む双方向駆動機構によって回転駆動される。駆動モーター70は、搬送方向及び逆搬送方向に、ローラ24,46及びスプール40,48を回転駆動できる。搬送方向の場合には、ラベル媒体14及びインクリボン16をカートリッジ12から引っ張るため、プラテンローラが回転駆動され、また、プラテンローラ24とインクリボン巻取りスプール40間のインクリボンを張った状態に維持するため、インクリボン巻取りスプール40が回転駆動される。ラベル媒体駆動ローラ46及びインクリボン巻出しスプール48は回転駆動されないが、プラテンローラ24にラベル媒体14及びインクリボン16が引っ張られるので、ラベル媒体駆動ローラ46とインクリボン巻出しスプール48に生じた引張力が、ラベル媒体14とインクリボン16の張力を保つ。
【0022】
逆搬送方向の場合には、プラテンローラ24はラベル媒体14及びインクリボン16をカートリッジ12へ戻すよう駆動する。ラベル媒体駆動ローラ46は、プラテンローラ24とラベル媒体駆動ローラ46間のラベル媒体14を張った状態に保つため回転駆動される。インクリボン巻出しスプール48は、インクリボン16を該スプール上に巻き取るように回転駆動され、プラテンローラ24とインクリボン巻出しスプール48間のインクリボン16を張った状態に保つ。インクリボン巻取りスプール40は回転駆動されず、インクリボン巻取りスプール40に生じた引張力が、プラテンローラ24によってインクリボン巻取りスプール40から引き出されているインクリボン16の張力を保つ。都合の良いことに、駆動機構は、プラテンローラ24、ラベル媒体駆動ローラ46、インクリボン巻出しスプール48、及びインクリボン巻取りスプールを同時に動かし、搬送方向及び逆搬送方向にインクリボン16及びラベル媒体14をスムーズに動かすため、ローラ24,46及びスプール40,48を選択的に、同時に駆動するギアアセンブリを備える。
【0023】
図4から図12に戻って参照すると、ギアアセンブリは、単一の駆動モーター70を用いて搬送方向及び逆搬送方向にラベル媒体14及びインクリボン16を駆動する固定駆動ギアアセンブリ68および枢軸駆動ギアアセンブリ72を有する。固定駆動ギアアセンブリ68は、ラベル媒体駆動ギア76、インクリボン巻出しギア78、インクリボン巻取りギア80、第1及び第2の噛合わせギア82,84、及びプラテンローラ駆動ギア86を有する。第1及び第2の噛合わせギア82,84は、ピニオン88から枢軸駆動ギアアセンブリ72と噛合っているプラテンローラ駆動ギア86に力を伝える。固定駆動ギアアセンブリの一部を構成しているギア76,78,80,82,84,86は、カートリッジ受け部の下壁60の底面に回転自在に取り付けられる。
【0024】
ピニオン88は、カートリッジ受け部18に固定された駆動モーター70によって回転駆動され、第1の噛合わせギア82を回転駆動する。駆動モーター70は、モーターシャフト90に固定されたピニオン88のあるカートリッジ受け部の下壁60を貫通して延びるモーターシャフト90を備える。プリンタ回路は駆動モーター70に電力を与え、モーターシャフト90を回転駆動し、したがってピニオン88を回転駆動する。
【0025】
ピニオン88と噛合っている第1の噛合わせギア82は、隣接する第2の噛合わせギア84を回転駆動する。第2の噛合わせギア84は、プラテンローラ駆動ギア86と順次噛合い、回転駆動する。また、プラテンローラ駆動ギア86は、該駆動ギア86に設けられ、プラテンローラ駆動ギアの回転軸と同軸のプラテンローラ駆動シャフト62を含む。プラテンローラ駆動シャフト62はカートリッジ受け部18の下壁60を貫通して延び、ラベル媒体14をはめ込んでいるプラテンローラ24を回転駆動する。
【0026】
ラベル媒体駆動ギア76は、噛合わせギアや他の駆動ギア78,80,82,84,86から離間して設けられ、カートリッジ受け部18の下壁60を貫通して延びているラベル媒体駆動シャフト92を支持する。ラベル媒体駆動シャフト92はラベル媒体駆動ギア76の回転軸と同軸であり、カートリッジ筐体28内でラベル媒体駆動ローラ46の半径方向内側面94と噛合い、ラベル媒体駆動ローラ46を回転駆動する。
【0027】
インクリボン巻出しギア78は、噛合わせギアや他の駆動ギア76,80,82,84,86から離間して設けられ、カートリッジ受け部18の下壁60を貫通して延びているインクリボン巻出し駆動シャフト96を支持する。インクリボン巻出し駆動シャフト96はインクリボン巻出しギア78の回転軸と同軸であり、カートリッジ筐体28内でインクリボン巻出しスプール48の半径方向内側面98と噛合い、インクリボン巻出しスプール48を回転駆動し、逆搬送方向にインクリボン16をインクリボン巻出しスプール48上に巻き上げる。
【0028】
インクリボン巻取りギア80は噛合わせギアや他の駆動ギア76,78,82,84,86から間隔を空けて配置され、カートリッジ受け部18の下壁60を貫通して延びているインクリボン巻取り駆動シャフト100を支持する。インクリボン巻取り駆動シャフト100は、インクリボン巻取りギア80の回転軸と同軸であり、カートリッジ筐体28内でインクリボン巻取りスプール40の半径方向内側面102と噛合い、インクリボン巻取りスプール40を回転駆動し、搬送方向にインクリボン16をインクリボン巻取りスプール40に巻き上げる。
【0029】
枢軸駆動ギアアセンブリ72は、固定駆動ギアアセンブリ68とは異なり、カートリッジ受け部の下壁60の底面から延びる枢軸シャフト75に枢着される。枢軸シャフト75は枢動ギア104およびギアプレート114を回転自在に支持する。ギアプレート114には、固定駆動ギアアセンブリ68の一部を構成する駆動ギア76,78,80と選択的に噛合う移動ギア106,108,110,112が回転自在に取り付けられる。枢動ギア104はプラテンローラ駆動ギア86によって回転駆動され、プラテンローラ駆動ギア86は枢動ギア104が回転する軸と同軸の回転位置116を中心にギアプレート114を枢動する。
【0030】
ギアプレート114は、搬送位置(図8に示す)および逆搬送位置(図12に示す)の間を回転位置116を中心に枢動し、移動ギア106,108,110,112の一つと、ラベル媒体駆動ギア76、インクリボン巻出しギア78、及びインクリボン巻取りギア80の少なくとも一つと選択的に噛合う。枢動ギア104の回転する軸と同軸の回転位置116を中心にギアプレート114を枢動するのが好ましいが、移動ギア106,108,110,112と、ラベル媒体駆動ギア76、インクリボン巻出しギア78、インクリボン巻取りギア80、第1及び第2の噛合わせギア82,84などの他のギアを選択的に噛合わせる為、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、ギアプレート114を任意の回転軸を中心に枢動できる。さらに、搬送方向及び逆搬送方向にインクリボンを駆動するためには、複数の移動ギアであることが好ましいが、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、単一の移動ギアにより、逆搬送位置でインクリボン巻出しギアと、搬送位置でインクリボン巻取りギアと噛合うようにしても良い。
【0031】
搬送位置の場合には、ギアプレート114は、第1の移動ギア106とインクリボン巻取りギア80を噛合わせ、第2及び第3の移動ギア108,112をそれぞれインクリボン巻出しギア78及びラベル媒体駆動ギア76から引き離すように枢動する。枢動ギア104は、インクリボン16及びラベル媒体14を搬送方向に駆動するため、搬送方向に第1の移動ギア106を回転駆動する。回転駆動されるインクリボン巻取りギア80は、回転力をインクリボン巻取りスプール40に伝え、該スプール40上にインクリボン16を巻きつける。
【0032】
搬送方向の状態では、インクリボン巻出しギア78は移動ギア106,108,110,112のいずれとも噛合わず、インクリボン16をインクリボン巻出しスプール48から引き出せるように、インクリボン巻出しスプール48を比較的自由に回転できる。故障を防ぐため、インクリボン巻出しスプール48の回転によりカートリッジ12によって引張力、即ち回転力が発生され、これによってインクリボンを張った状態に保持するのが望ましい。インクリボン巻出しスプール48及びインクリボン巻取りスプール40に伝えられる回転力はそれぞれ反対向きで、その大きさは異なっており、そのため、搬送方向の状態では、インクリボン16を引っ張った状態に保持したまま、インクリボン巻出しスプール48はインクリボン巻取りスプール40に対して自由に回転できる。
【0033】
逆搬送方向の状態では、ギアプレート114は、第2の移動ギア108とインクリボン巻出しギア78を噛合わせ、かつ第3の移動ギア112とラベル媒体駆動ギア76を噛合わせるように枢動する。第2および第3の移動ギア108,112の両方と噛合う遊び移動ギア110は、第2及び第3の移動ギアが同じ方向に回転するように機能する。枢動ギア104は、ラベル媒体14とインクリボン16を逆搬送方向へ同時に駆動するため、移動ギア108,110,112を回転駆動する。
【0034】
逆搬送方向の状態では、インクリボン巻取りギア80は、第1の移動ギア106と噛合わされず、インクリボン16がインクリボン巻取りスプール40から引き出されるように、インクリボン巻取りスプール40を比較的自由に回転できる。故障を防ぐため、インクリボン巻取りスプール40を回転することで引張力、即ち回転力を生じるカートリッジにより、インクリボン16の張力を保つのが好ましい。搬送方向の状態では、インクリボン巻出しスプールおよび巻取りスプール48,40に伝えられる回転力はそれぞれ反対向きで、その大きさは異なっている。しかし、逆搬送方向の状態では、インクリボン16を張った状態に保持したまま、インクリボン巻取りスプール40はインクリボン巻出しスプール48に対し比較的自由に回転する。
【0035】
ギアプレート114は、カートリッジ受け部の下壁60から延びる枢軸シャフト75に、クレードル122によって回転自在に取り付けられる。ギアプレート114に向かって枢動ギア104の外周を越えて延びる柱124は、ギアプレート114に設けられた孔126にはめ込まれ、クレードル122にギアプレート114を固定し、その間に枢動ギア104を挟みこむ。柱124は、ギアプレート114が何らかの事情で柱124から分離することがないように、摩擦嵌合、接着剤などで孔126に固定できる。
【0036】
ギアプレート114に取り付けられたバネ128は、枢動ギア104から延びるスタブ130に摩擦係合し、枢動ギア104の回転方向に回転する。スタブ130はギアプレート114に向かって延び、枢動ギア104の回転軸と同軸である。バネ128は、スタブ130の外周と係合する足132を有するU字型であり、いったんギアプレート114が所望位置まで枢動すると、枢動ギア104を回転し続けることができる。足132はバネ128を固定するギアプレート114から延びるタブ134とも係合しており、枢動ギア104が回転するとき、ギアプレート114がバネ128によって回転位置116を中心に枢動する。バネ128をスタブ130と摩擦係合していることが望ましいが、ギアプレート114、即ち枢軸駆動ギアアセンブリ72を枢動する他の手段、例えばカム、アクチュエータなど、本発明の要旨を逸脱しない範囲で用いることができる。
【0037】
図1から図12を参照すると、使用中、カートリッジ12をカートリッジ受け部18中の適切な場所に設けて、ラベル媒体14及びインクリボン16をプラテンローラ24とプリントヘッド22の間に通すため、ラベル媒体駆動ローラ46にはめ込まれるラベル媒体駆動シャフト92、インクリボン巻出しスプール48にはめ込まれるインクリボン巻出し駆動シャフト96、及びインクリボン巻取りスプール40にはめ込まれるインクリボン巻取り駆動シャフト100を有するカートリッジ受け部18中にカートリッジ12が挿入される。つぎに、プリントヘッド22はプラテンローラ24方向に推し進められ、ラベル媒体14及びインクリボン16をその間に挟みこむ。
【0038】
いったんカートリッジ12が所定位置に固定されると、プリンタ10はいつでもラベルを印刷できる。ラベルに印刷する際、ラベル媒体14及びインクリボン16は、モーター70に電力を加えて第1の回転方向に回転させることで搬送方向にプラテンローラ24及びプリントヘッド22を通って送られ、図8においてプラテンローラ駆動ギア86を右回り方向に回転させる。右回り方向のプラテンローラ駆動ギア86の回転は、枢動ギア104を左回り方向に回転させ、第1の移動ギア106がインクリボン巻取りギア80と噛合うまで、左回り方向にギアプレート114を枢動し、ギアプレート114が枢動を止める位置で、第1の移動ギア106がインクリボン巻取りギア80ひいてはインクリボン巻取り駆動シャフト100を回転駆動し、インクリボン16をインクリボン巻取りスプール40に巻き取る。
【0039】
インクリボン巻取りスプール40は、インクリボン16を該スプール40上に巻き取るため回転駆動され、プラテンローラ駆動ギア86は、ラベル媒体14及びインクリボン16をプリントヘッド22を通って給送するよう回転駆動する。オペレータ又はその他の手段によって所望の文字が入力されると、ラベル媒体14及びインクリボン16がプリントヘッド22を通って進むあいだ、プリンタ10のプリンタ回路がプリントヘッド22の画素に電力を印加する。ヘッドの画素は、ラベル媒体14に文字を印字するため様々に印加される。このことは、参照することで本明細書に援用される米国特許第5,078,523号に詳細に記載されている。
【0040】
ラベルが印刷されたとき、駆動モーター70はラベル媒体14及びインクリボン16を搬送方向に駆動し続け、例えば、裁断機構26を使用してラベル媒体14を裁断することで、ユーザーがラベルを取り外せるようにラベルを進める。ラベル媒体14の印刷済みラベルを含む部分が取り除かれると、残りのラベル媒体14及びインクリボン16は、浪費しないように、次に使用できるラベルを印刷位置に配置するため、逆搬送方向に送られる。
【0041】
ラベル媒体14とインクリボン16は、駆動モーター70に電力を与えて第2の回転方向に回転させることで、逆搬送方向にプラテンローラ24及びプリントヘッド22を通って給送され、図12においてプラテンローラ駆動ギア86を左回り方向に回転させる第2の回転方向に回転する。左回り方向へのプラテンローラ駆動ギア86の回転は、枢動ギア104を右回り方向に回転し、且つ、第2の移動ギア108及び第3の移動ギア112がそれぞれインクリボン巻出しギア78及びラベル媒体駆動ギア76と噛合うまでギアプレート114を右回り方向に枢動する。ギアプレート114が枢動を止める位置で、第2の移動ギア108及び第3の移動ギア112はインクリボン巻出しギア78つまりインクリボン巻出し駆動シャフト96を回転駆動し、またラベル媒体駆動ギア76つまりラベル媒体駆動ローラ46を回転駆動して、インクリボン16をインクリボン巻出しスプール48に巻きつける。
【0042】
インクリボン巻出しスプール48が回転駆動して該スプール48上にインクリボン16を巻きつけ、ラベル媒体駆動シャフト92が回転駆動してラベル媒体14をカートリッジ12中に引き戻すとき、プラテンローラ駆動ギア86はプラテンローラ24を回転駆動し、ラベル媒体14及びインクリボン16を逆搬送方向にプリントヘッド22を通って送る。しかし、プリントヘッド22上の画素は、電源を切断した状態のままとされ、印刷のために正常な位置に戻される際におけるラベルへの印刷を防止する。
【0043】
現在考えられる本発明の好ましい実施形態について記載し説明したが、添付した特許請求の範囲によって規定される本発明の要旨を逸脱しない範囲で様々な変更や修正が成し得ることは、当業者にとって明らかである。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明を用いる携帯用ラベルプリンタの斜視図である。
【図2】図1のプリンタのうち、カートリッジ、上部、キーボード、及びディスプレイを取り除いたプリンタの斜視図である。
【図3】図1のカートリッジの上面斜視図である。
【図4】図1のカートリッジの底面斜視図である。
【図5】上壁、下壁、及び外周壁を取り除いた図1のカートリッジの底面図である。
【図6】カートリッジの上壁を取り除き、カートリッジ受け部に収納された図1のカートリッジの上面図である。
【図7】図1のプリンタのカートリッジ受け部の斜視図である。
【図8】図6のカートリッジ受け部を詳細に示す底面斜視図である。
【図9】図8の枢軸駆動ギアアセンブリの底面斜視図である。
【図10】ギアプレートを取り除いた図9の枢軸駆動ギアアセンブリの上面斜視図である。
【図11】クレードル及び枢動ギアを取り除いた図9の枢軸駆動ギアアセンブリの底面斜視図である。
【図12】枢軸駆動ギアアセンブリが逆搬送位置にある図7のカートリッジ受け部の底面図である。
【技術分野】
【0001】
本発明は熱転写プリンタに関し、より詳細には、インクリボン及び/又はラベル媒体を搬送方向及び逆搬送方向に駆動する双方向駆動機構を有するプリンタに関する。
【背景技術】
【0002】
ラベルに文字等を印刷する電子装置について開示する多くの米国特許があり、その中には携帯用のもの、あるいは卓上用のものがある。例えば米国特許第6,113,293号に開示されている携帯用プリンタ、及び例えば米国特許第6,266,075号や第5,078,523号に開示されている卓上用のプリンタは、同じ一般的な構成要素の組み合わせ、即ち、プリンタヘッド、プリンタヘッドを通って印刷されるラベル媒体を供給する手段、マイクロプロセッサ、マイクロプロセッサを稼動するため適切な指示を出すプログラムされたROM、RAM、文字キー、数字キー、並びに英数字を入力する為及び印刷内容に関する指示を入力する為のファンクションキーのあるキーボード、機器を操作する人がプリンタを使う際に使用する発光ダイオード(LED)などの画像表示装置あるいは液晶ディスプレイ(LCD)装置を備えている。携帯用プリンタでは、これらの構成要素は1つの筐体内に収容されている。
【0003】
ラベル媒体はキャリアストリップに取り付けられた一続きのラベルからなる。キャリアストリップはプリンタ内を通って、説明文、英数文字、その他の文字等がラベルに印刷される。その後、そのラベルはキャリアストリップから取り外され識別が必要な物に付けられる。ラベルの用途は多岐にわたるため、種々のサイズ、色、形をしたラベルを提供するキャリアストリップやラベルの様々な組合せがある。
【0004】
特定のタイプのプリントヘッドは熱転写印刷技術を利用する。熱転写印刷はワックス、カーボンブラック、又はこれと同等のものなどの顔料を熱転写リボンからラベル媒体に転写するのに熱生成プリントヘッドを用いる。デジタル技術を用いることによって、文字等がプリントヘッド上の配列画素を励起させて形成され、該プリントヘッドでは、インクリボン上のワックスあるいはその他の顔料を順次溶かして画像をラベルに転写する。
【0005】
ラベルプリンタなどの既知の熱転写プリンタでは、ラベル媒体及びインクリボンがプリントヘッドとプラテンローラ間で重なり、プラテンローラによってプリンタヘッドを通り同時に給送される。プラテンローラは駆動機構によって回転駆動される。また駆動機構は、インクリボンの張力を保つため、インクリボン巻取りスプール及びインクリボン巻出しスプールを回転駆動することもできる。
【0006】
この駆動機構は、ラベル印刷の際には搬送方向へ、また、未印刷ラベル又は未使用インクリボンの浪費を抑制するためには逆搬送方向へ、プリントヘッドを通ってインクリボン及びラベル媒体を供給できるものであることが好ましい。しかし残念なことに、一般に、双方向駆動機構は非常に複雑かつ高価であり及び/又はプリンタ筐体内で非常に場所をとる複数の駆動モーターが必要である。この結果、携帯用プリンタは、ラベル媒体及び/又はインクリボンを複数方向へ送ることができない、もしくは片手で持ち運びできないほどの大きさが必要となる。したがって、費用効率が良く、さらに、好ましくは駆動モーターを一つしか必要としない。単純構成の双方向駆動機構を有する携帯用プリンタが必要とされている。
【特許文献1】米国特許第6,113,293号
【特許文献2】米国特許第6,266,075号
【特許文献3】米国特許第5,078,523号
【発明の開示】
【0007】
本発明は、携帯用での使用に適したプリンタであり、インクリボンを搬送方向及び逆搬送方向へ駆動する双方向駆動機構を有するプリンタを提供する。この駆動機構はプリンタ本体に取り付けられ、インクリボン巻取りギア、インクリボン巻出しギア、及び回転駆動される駆動部を備える。インクリボン巻取りギアは、インクリボン巻取りスプールを回転自在に動かせるように本体に回転自在に取り付けられ、インクリボンが搬送方向に駆動される際、インクリボン巻取りスプールにインクリボンを巻きつける。インクリボン巻出しギアは、インクリボン巻出しスプールを回転自在に動かせるように本体に回転自在に取り付けられ、且つインクリボン巻取りギアと離間し、インクリボンが逆搬送方向に駆動される際、インクリボン巻出しスプールにインクリボンを巻きつける。回転駆動する駆動ギアは、本体に回転自在に取り付けられ、インクリボン巻取りギア及びインクリボン巻出しギアから離間して設けられる。この駆動ギアは、第1の回転方向と第2の回転方向に選択的に回転駆動される。
【0008】
インクリボン巻出しギア及びインクリボン巻取りギアと噛合せることのできる駆動ギアアセンブリは、本体に枢着され、第一の搬送位置及び第二の搬送位置の間を枢動できる。駆動ギアアセンブリは枢動ギアと少なくとも1つの移動ギアを有する。枢動ギアは本体に回転自在に取付けられ、駆動ギア及び少なくとも1つの移動ギアと噛合わせる。第1の回転方向に駆動ギアが回転すると、少なくとも1つの移動ギアをインクリボン巻取りギアと噛合わせるため、駆動ギアアセンブリは第1の搬送位置から第2の搬送位置へ枢動する。第2の回転方向に駆動ギアが回転すると、少なくとも1つの移動ギアをインクリボン巻取りギアから離し、少なくとも1つの移動ギアをインクリボン巻出しギアと噛合わせるため、駆動ギアアセンブリは第2の搬送位置から第1の搬送位置へ枢動する。
【0009】
本発明の全般的な目的は、インクリボンを搬送方向と逆搬送方向の両方向に駆動できるプリンタを提供することにある。該目的は、搬送位置及び逆搬送位置にすることのできる枢軸駆動ギアアセンブリを有する駆動機構を備えるプリンタを提供することであり、搬送位置で、枢軸駆動ギアアセンブリはインクリボンを搬送方向に駆動し、逆搬送位置で、枢軸駆動ギアアセンブリはインクリボンを逆搬送位置に駆動する。
【0010】
本発明の別の目的は、単一のモーターによって駆動される双方向駆動機構を有するプリンタを提供することである。該目的は、単一のモーターによって駆動される枢軸駆動ギアアセンブリを提供することである。
【0011】
本発明の上記及びその他の目的並びに効果は以下の記載から明らかとあるであろう。明細書中では、その一部を構成する添付図面を参照し、例示のために本発明の好ましい実施形態を示している。しかしながら係る実施形態は必ずしも本発明の全範囲を示すものではなく、よって、本発明の範囲を解釈するには特許請求の範囲を参照されたい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
特に図1から図7を参照すると、本発明の好ましい実施形態に係る携帯用熱転写プリンタ10は、前面部にキーボード4と、該キーボード4の上部に位置するディスプレイ6を支持する成型プラスチック筐体2を備えている。ディスプレイ6の上部の筐体2に形成された開口部8には、ラベル媒体14及びインクリボン16を含むカートリッジ12を収納する。カートリッジ12は開口部8を通ってプリンタの筐体2に設けられたカートリッジ受け部18内に挿入され、カートリッジ12から出るラベル媒体14及びインクリボン16は、ラベル媒体14の一部であるラベルに文字等を印刷するためのプリントヘッド22及びプラテンローラ24を備えるプリンタ機構体20の中を通される。印刷済みラベルはラベル媒体14を裁断する裁断機構26を通り、未印刷ラベルから印刷済みラベルが切り離される。
【0013】
ラベル媒体14は当該技術分野では既知のもので、一般に一続きの粘着ラベルを有するキャリアウェブからなる。キャリアウェブ材料の大きさ、幅、色、及び種類は個々の印刷用途に応じて異なる。ラベル媒体14は、プリンタ10で使用されるように、カートリッジ12から出され、ウェブパスに沿って引き出される。
【0014】
図3から図6を参照すると、カートリッジ12は、外周壁34で結合された上壁30と下壁32を有するカートリッジ筐体28を備える。外周壁34は、スプール上に巻かれたラベル媒体及びインクリボンを収納するための媒体とインクリボンの受け部を形成している。カートリッジ筐体28のラベル媒体14及びインクリボン16は、プラテンローラ24及びプリントヘッド22と係合するため、カートリッジ筐体28から出口溝29を通り、カートリッジ筐体28外部の印刷領域38へ出される。使用済みインクリボン16はカートリッジ筐体28に再び入り、カートリッジ筐体28に回転自在に取り付けられたインクリボン巻取りスプール40に巻き取られる。
【0015】
ラベル媒体14は、ロールの形で回転自在にヨーク42に取り付けられ、カートリッジ筐体28に収納される。ヨーク42はカートリッジ筐体28の上壁30及び下壁32の間に枢着され、カートリッジ筐体28の上壁30及び下壁32の間に回転自在に取り付けられたラベル媒体駆動ローラ46へ向けバネ44により枢動するよう付勢される。バネ44はラベル媒体駆動ローラ46に対してラベル媒体14のロールを効果的に付勢し、使用中ラベル媒体14のロールの径が短くなる間、ラベル媒体駆動ローラ46をラベル媒体14のロールと接触した状態に保つ。
【0016】
カートリッジ筐体28の上壁30及び下壁32の間に回転自在に保持されたインクリボン巻出しスプール48は、該スプール48上に巻きつけられたインクリボン16のロールを有する。インクリボン16は、インクリボン巻出しスプール48から巻き出され、カートリッジ12から出て、ラベル媒体14と共にプリントヘッド22及びプラテンローラ24の間の印刷領域38を通り抜ける。プリントヘッド22はインクリボン16と係合し、ラベル媒体14にインクリボン16のインクを転写する。いったんインクが転写されると、インクリボン16は再度カートリッジ12に収められ、上壁30及び下壁32の間に支持されたインクリボン巻取りスプール40に巻き取られる。インクリボン16を張った状態に維持するため、回転するインクリボン巻出し及び巻取りスプール48,40に引張力、即ち回転力を引き起こすため、カートリッジ筐体28は、インクリボン巻出しおよび巻取りスプール48,40の両方に摩擦係合する。引張力は、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、ワッシャー、バネ等のような当該技術分野において周知の方法を用いて所望レベルに調整できる。
【0017】
図1から図3へ戻って参照すると、カートリッジ12はプリンタ筐体2に設けられたカートリッジ受け部18に収納される。プリンタ筐体2は、少なくとも2つの部分50、52から構成されているのが好ましく、カートリッジ受け部18、キーボード4、ディスプレイ6、裁断機構26、プリンタ回路を有するプリント基板54などのプリンタの構成要素を収容する。筐体上部50に設けられた開口部8は、カートリッジ12をカートリッジ受け部18中に入れるためのカートリッジ受け部18への入口を提供する。裁断機構26に隣接して筐体2に設けられた溝56は、裁断機構26を通り抜けたラベル媒体14(図5)用の出口を提供する。
【0018】
図6から図12を参照すると、カートリッジ受け部18は、通常カートリッジの外周壁34と同じ型に形成される外周壁58と、カートリッジ12を受け部18内に保持する下壁60を有する。カートリッジ受け部の外周壁58は、カートリッジ受け部18に対してプリンタ筐体2の中に固定されるプリンタ機構体20を取り囲む。
【0019】
プリンタ機構体20は回転可能なプリントヘッド22及び固定されたプラテンローラ24を備える。プリントヘッド22は、インクリボン16及びラベル媒体14と協働し、ラベル媒体14に文字や記号を印刷できる。このことは、参照により本明細書に援用される米国特許第5078523号に詳細に記載されている。
【0020】
印刷領域38を通るラベル媒体14及びインクリボン16は、プリントヘッド22と密接に連携してインクリボン16及びラベル媒体14を保持するプラテンローラ24によって進められ、プリントヘッド22を通る。プラテンローラ24は、ブラケット66によってカートリッジ受け部18に回転自在に取り付けられるプラテンローラ駆動シャフト62に設けられる。プリントヘッド22は、カートリッジ受け部18内にプラテンローラ24に対して枢着され、プリントヘッド22とプラテンローラ24の間にラベル媒体14及びインクリボン16を通す際、この間に間隔を提供する。
【0021】
プラテンローラ24、ラベル媒体駆動ローラ46、インクリボン巻出しスプール48、及びインクリボン巻取りスプール40は、全て、単一の駆動モーター70を含む双方向駆動機構によって回転駆動される。駆動モーター70は、搬送方向及び逆搬送方向に、ローラ24,46及びスプール40,48を回転駆動できる。搬送方向の場合には、ラベル媒体14及びインクリボン16をカートリッジ12から引っ張るため、プラテンローラが回転駆動され、また、プラテンローラ24とインクリボン巻取りスプール40間のインクリボンを張った状態に維持するため、インクリボン巻取りスプール40が回転駆動される。ラベル媒体駆動ローラ46及びインクリボン巻出しスプール48は回転駆動されないが、プラテンローラ24にラベル媒体14及びインクリボン16が引っ張られるので、ラベル媒体駆動ローラ46とインクリボン巻出しスプール48に生じた引張力が、ラベル媒体14とインクリボン16の張力を保つ。
【0022】
逆搬送方向の場合には、プラテンローラ24はラベル媒体14及びインクリボン16をカートリッジ12へ戻すよう駆動する。ラベル媒体駆動ローラ46は、プラテンローラ24とラベル媒体駆動ローラ46間のラベル媒体14を張った状態に保つため回転駆動される。インクリボン巻出しスプール48は、インクリボン16を該スプール上に巻き取るように回転駆動され、プラテンローラ24とインクリボン巻出しスプール48間のインクリボン16を張った状態に保つ。インクリボン巻取りスプール40は回転駆動されず、インクリボン巻取りスプール40に生じた引張力が、プラテンローラ24によってインクリボン巻取りスプール40から引き出されているインクリボン16の張力を保つ。都合の良いことに、駆動機構は、プラテンローラ24、ラベル媒体駆動ローラ46、インクリボン巻出しスプール48、及びインクリボン巻取りスプールを同時に動かし、搬送方向及び逆搬送方向にインクリボン16及びラベル媒体14をスムーズに動かすため、ローラ24,46及びスプール40,48を選択的に、同時に駆動するギアアセンブリを備える。
【0023】
図4から図12に戻って参照すると、ギアアセンブリは、単一の駆動モーター70を用いて搬送方向及び逆搬送方向にラベル媒体14及びインクリボン16を駆動する固定駆動ギアアセンブリ68および枢軸駆動ギアアセンブリ72を有する。固定駆動ギアアセンブリ68は、ラベル媒体駆動ギア76、インクリボン巻出しギア78、インクリボン巻取りギア80、第1及び第2の噛合わせギア82,84、及びプラテンローラ駆動ギア86を有する。第1及び第2の噛合わせギア82,84は、ピニオン88から枢軸駆動ギアアセンブリ72と噛合っているプラテンローラ駆動ギア86に力を伝える。固定駆動ギアアセンブリの一部を構成しているギア76,78,80,82,84,86は、カートリッジ受け部の下壁60の底面に回転自在に取り付けられる。
【0024】
ピニオン88は、カートリッジ受け部18に固定された駆動モーター70によって回転駆動され、第1の噛合わせギア82を回転駆動する。駆動モーター70は、モーターシャフト90に固定されたピニオン88のあるカートリッジ受け部の下壁60を貫通して延びるモーターシャフト90を備える。プリンタ回路は駆動モーター70に電力を与え、モーターシャフト90を回転駆動し、したがってピニオン88を回転駆動する。
【0025】
ピニオン88と噛合っている第1の噛合わせギア82は、隣接する第2の噛合わせギア84を回転駆動する。第2の噛合わせギア84は、プラテンローラ駆動ギア86と順次噛合い、回転駆動する。また、プラテンローラ駆動ギア86は、該駆動ギア86に設けられ、プラテンローラ駆動ギアの回転軸と同軸のプラテンローラ駆動シャフト62を含む。プラテンローラ駆動シャフト62はカートリッジ受け部18の下壁60を貫通して延び、ラベル媒体14をはめ込んでいるプラテンローラ24を回転駆動する。
【0026】
ラベル媒体駆動ギア76は、噛合わせギアや他の駆動ギア78,80,82,84,86から離間して設けられ、カートリッジ受け部18の下壁60を貫通して延びているラベル媒体駆動シャフト92を支持する。ラベル媒体駆動シャフト92はラベル媒体駆動ギア76の回転軸と同軸であり、カートリッジ筐体28内でラベル媒体駆動ローラ46の半径方向内側面94と噛合い、ラベル媒体駆動ローラ46を回転駆動する。
【0027】
インクリボン巻出しギア78は、噛合わせギアや他の駆動ギア76,80,82,84,86から離間して設けられ、カートリッジ受け部18の下壁60を貫通して延びているインクリボン巻出し駆動シャフト96を支持する。インクリボン巻出し駆動シャフト96はインクリボン巻出しギア78の回転軸と同軸であり、カートリッジ筐体28内でインクリボン巻出しスプール48の半径方向内側面98と噛合い、インクリボン巻出しスプール48を回転駆動し、逆搬送方向にインクリボン16をインクリボン巻出しスプール48上に巻き上げる。
【0028】
インクリボン巻取りギア80は噛合わせギアや他の駆動ギア76,78,82,84,86から間隔を空けて配置され、カートリッジ受け部18の下壁60を貫通して延びているインクリボン巻取り駆動シャフト100を支持する。インクリボン巻取り駆動シャフト100は、インクリボン巻取りギア80の回転軸と同軸であり、カートリッジ筐体28内でインクリボン巻取りスプール40の半径方向内側面102と噛合い、インクリボン巻取りスプール40を回転駆動し、搬送方向にインクリボン16をインクリボン巻取りスプール40に巻き上げる。
【0029】
枢軸駆動ギアアセンブリ72は、固定駆動ギアアセンブリ68とは異なり、カートリッジ受け部の下壁60の底面から延びる枢軸シャフト75に枢着される。枢軸シャフト75は枢動ギア104およびギアプレート114を回転自在に支持する。ギアプレート114には、固定駆動ギアアセンブリ68の一部を構成する駆動ギア76,78,80と選択的に噛合う移動ギア106,108,110,112が回転自在に取り付けられる。枢動ギア104はプラテンローラ駆動ギア86によって回転駆動され、プラテンローラ駆動ギア86は枢動ギア104が回転する軸と同軸の回転位置116を中心にギアプレート114を枢動する。
【0030】
ギアプレート114は、搬送位置(図8に示す)および逆搬送位置(図12に示す)の間を回転位置116を中心に枢動し、移動ギア106,108,110,112の一つと、ラベル媒体駆動ギア76、インクリボン巻出しギア78、及びインクリボン巻取りギア80の少なくとも一つと選択的に噛合う。枢動ギア104の回転する軸と同軸の回転位置116を中心にギアプレート114を枢動するのが好ましいが、移動ギア106,108,110,112と、ラベル媒体駆動ギア76、インクリボン巻出しギア78、インクリボン巻取りギア80、第1及び第2の噛合わせギア82,84などの他のギアを選択的に噛合わせる為、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、ギアプレート114を任意の回転軸を中心に枢動できる。さらに、搬送方向及び逆搬送方向にインクリボンを駆動するためには、複数の移動ギアであることが好ましいが、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、単一の移動ギアにより、逆搬送位置でインクリボン巻出しギアと、搬送位置でインクリボン巻取りギアと噛合うようにしても良い。
【0031】
搬送位置の場合には、ギアプレート114は、第1の移動ギア106とインクリボン巻取りギア80を噛合わせ、第2及び第3の移動ギア108,112をそれぞれインクリボン巻出しギア78及びラベル媒体駆動ギア76から引き離すように枢動する。枢動ギア104は、インクリボン16及びラベル媒体14を搬送方向に駆動するため、搬送方向に第1の移動ギア106を回転駆動する。回転駆動されるインクリボン巻取りギア80は、回転力をインクリボン巻取りスプール40に伝え、該スプール40上にインクリボン16を巻きつける。
【0032】
搬送方向の状態では、インクリボン巻出しギア78は移動ギア106,108,110,112のいずれとも噛合わず、インクリボン16をインクリボン巻出しスプール48から引き出せるように、インクリボン巻出しスプール48を比較的自由に回転できる。故障を防ぐため、インクリボン巻出しスプール48の回転によりカートリッジ12によって引張力、即ち回転力が発生され、これによってインクリボンを張った状態に保持するのが望ましい。インクリボン巻出しスプール48及びインクリボン巻取りスプール40に伝えられる回転力はそれぞれ反対向きで、その大きさは異なっており、そのため、搬送方向の状態では、インクリボン16を引っ張った状態に保持したまま、インクリボン巻出しスプール48はインクリボン巻取りスプール40に対して自由に回転できる。
【0033】
逆搬送方向の状態では、ギアプレート114は、第2の移動ギア108とインクリボン巻出しギア78を噛合わせ、かつ第3の移動ギア112とラベル媒体駆動ギア76を噛合わせるように枢動する。第2および第3の移動ギア108,112の両方と噛合う遊び移動ギア110は、第2及び第3の移動ギアが同じ方向に回転するように機能する。枢動ギア104は、ラベル媒体14とインクリボン16を逆搬送方向へ同時に駆動するため、移動ギア108,110,112を回転駆動する。
【0034】
逆搬送方向の状態では、インクリボン巻取りギア80は、第1の移動ギア106と噛合わされず、インクリボン16がインクリボン巻取りスプール40から引き出されるように、インクリボン巻取りスプール40を比較的自由に回転できる。故障を防ぐため、インクリボン巻取りスプール40を回転することで引張力、即ち回転力を生じるカートリッジにより、インクリボン16の張力を保つのが好ましい。搬送方向の状態では、インクリボン巻出しスプールおよび巻取りスプール48,40に伝えられる回転力はそれぞれ反対向きで、その大きさは異なっている。しかし、逆搬送方向の状態では、インクリボン16を張った状態に保持したまま、インクリボン巻取りスプール40はインクリボン巻出しスプール48に対し比較的自由に回転する。
【0035】
ギアプレート114は、カートリッジ受け部の下壁60から延びる枢軸シャフト75に、クレードル122によって回転自在に取り付けられる。ギアプレート114に向かって枢動ギア104の外周を越えて延びる柱124は、ギアプレート114に設けられた孔126にはめ込まれ、クレードル122にギアプレート114を固定し、その間に枢動ギア104を挟みこむ。柱124は、ギアプレート114が何らかの事情で柱124から分離することがないように、摩擦嵌合、接着剤などで孔126に固定できる。
【0036】
ギアプレート114に取り付けられたバネ128は、枢動ギア104から延びるスタブ130に摩擦係合し、枢動ギア104の回転方向に回転する。スタブ130はギアプレート114に向かって延び、枢動ギア104の回転軸と同軸である。バネ128は、スタブ130の外周と係合する足132を有するU字型であり、いったんギアプレート114が所望位置まで枢動すると、枢動ギア104を回転し続けることができる。足132はバネ128を固定するギアプレート114から延びるタブ134とも係合しており、枢動ギア104が回転するとき、ギアプレート114がバネ128によって回転位置116を中心に枢動する。バネ128をスタブ130と摩擦係合していることが望ましいが、ギアプレート114、即ち枢軸駆動ギアアセンブリ72を枢動する他の手段、例えばカム、アクチュエータなど、本発明の要旨を逸脱しない範囲で用いることができる。
【0037】
図1から図12を参照すると、使用中、カートリッジ12をカートリッジ受け部18中の適切な場所に設けて、ラベル媒体14及びインクリボン16をプラテンローラ24とプリントヘッド22の間に通すため、ラベル媒体駆動ローラ46にはめ込まれるラベル媒体駆動シャフト92、インクリボン巻出しスプール48にはめ込まれるインクリボン巻出し駆動シャフト96、及びインクリボン巻取りスプール40にはめ込まれるインクリボン巻取り駆動シャフト100を有するカートリッジ受け部18中にカートリッジ12が挿入される。つぎに、プリントヘッド22はプラテンローラ24方向に推し進められ、ラベル媒体14及びインクリボン16をその間に挟みこむ。
【0038】
いったんカートリッジ12が所定位置に固定されると、プリンタ10はいつでもラベルを印刷できる。ラベルに印刷する際、ラベル媒体14及びインクリボン16は、モーター70に電力を加えて第1の回転方向に回転させることで搬送方向にプラテンローラ24及びプリントヘッド22を通って送られ、図8においてプラテンローラ駆動ギア86を右回り方向に回転させる。右回り方向のプラテンローラ駆動ギア86の回転は、枢動ギア104を左回り方向に回転させ、第1の移動ギア106がインクリボン巻取りギア80と噛合うまで、左回り方向にギアプレート114を枢動し、ギアプレート114が枢動を止める位置で、第1の移動ギア106がインクリボン巻取りギア80ひいてはインクリボン巻取り駆動シャフト100を回転駆動し、インクリボン16をインクリボン巻取りスプール40に巻き取る。
【0039】
インクリボン巻取りスプール40は、インクリボン16を該スプール40上に巻き取るため回転駆動され、プラテンローラ駆動ギア86は、ラベル媒体14及びインクリボン16をプリントヘッド22を通って給送するよう回転駆動する。オペレータ又はその他の手段によって所望の文字が入力されると、ラベル媒体14及びインクリボン16がプリントヘッド22を通って進むあいだ、プリンタ10のプリンタ回路がプリントヘッド22の画素に電力を印加する。ヘッドの画素は、ラベル媒体14に文字を印字するため様々に印加される。このことは、参照することで本明細書に援用される米国特許第5,078,523号に詳細に記載されている。
【0040】
ラベルが印刷されたとき、駆動モーター70はラベル媒体14及びインクリボン16を搬送方向に駆動し続け、例えば、裁断機構26を使用してラベル媒体14を裁断することで、ユーザーがラベルを取り外せるようにラベルを進める。ラベル媒体14の印刷済みラベルを含む部分が取り除かれると、残りのラベル媒体14及びインクリボン16は、浪費しないように、次に使用できるラベルを印刷位置に配置するため、逆搬送方向に送られる。
【0041】
ラベル媒体14とインクリボン16は、駆動モーター70に電力を与えて第2の回転方向に回転させることで、逆搬送方向にプラテンローラ24及びプリントヘッド22を通って給送され、図12においてプラテンローラ駆動ギア86を左回り方向に回転させる第2の回転方向に回転する。左回り方向へのプラテンローラ駆動ギア86の回転は、枢動ギア104を右回り方向に回転し、且つ、第2の移動ギア108及び第3の移動ギア112がそれぞれインクリボン巻出しギア78及びラベル媒体駆動ギア76と噛合うまでギアプレート114を右回り方向に枢動する。ギアプレート114が枢動を止める位置で、第2の移動ギア108及び第3の移動ギア112はインクリボン巻出しギア78つまりインクリボン巻出し駆動シャフト96を回転駆動し、またラベル媒体駆動ギア76つまりラベル媒体駆動ローラ46を回転駆動して、インクリボン16をインクリボン巻出しスプール48に巻きつける。
【0042】
インクリボン巻出しスプール48が回転駆動して該スプール48上にインクリボン16を巻きつけ、ラベル媒体駆動シャフト92が回転駆動してラベル媒体14をカートリッジ12中に引き戻すとき、プラテンローラ駆動ギア86はプラテンローラ24を回転駆動し、ラベル媒体14及びインクリボン16を逆搬送方向にプリントヘッド22を通って送る。しかし、プリントヘッド22上の画素は、電源を切断した状態のままとされ、印刷のために正常な位置に戻される際におけるラベルへの印刷を防止する。
【0043】
現在考えられる本発明の好ましい実施形態について記載し説明したが、添付した特許請求の範囲によって規定される本発明の要旨を逸脱しない範囲で様々な変更や修正が成し得ることは、当業者にとって明らかである。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明を用いる携帯用ラベルプリンタの斜視図である。
【図2】図1のプリンタのうち、カートリッジ、上部、キーボード、及びディスプレイを取り除いたプリンタの斜視図である。
【図3】図1のカートリッジの上面斜視図である。
【図4】図1のカートリッジの底面斜視図である。
【図5】上壁、下壁、及び外周壁を取り除いた図1のカートリッジの底面図である。
【図6】カートリッジの上壁を取り除き、カートリッジ受け部に収納された図1のカートリッジの上面図である。
【図7】図1のプリンタのカートリッジ受け部の斜視図である。
【図8】図6のカートリッジ受け部を詳細に示す底面斜視図である。
【図9】図8の枢軸駆動ギアアセンブリの底面斜視図である。
【図10】ギアプレートを取り除いた図9の枢軸駆動ギアアセンブリの上面斜視図である。
【図11】クレードル及び枢動ギアを取り除いた図9の枢軸駆動ギアアセンブリの底面斜視図である。
【図12】枢軸駆動ギアアセンブリが逆搬送位置にある図7のカートリッジ受け部の底面図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
インクリボンを搬送方向及び逆搬送方向に駆動する双方向駆動機構を有するプリンタであって、
プリンタ本体に設けられた該駆動機構が、
前記インクリボンが搬送方向に駆動されるとき、インクリボン巻取りスプールに前記インクリボンを巻きつけるため、インクリボン巻取りスプールを回転駆動するよう前記プリンタ本体に回転自在に取り付けられたインクリボン巻取りギアと、
前記インクリボンが逆搬送方向に駆動されるとき、インクリボン巻出しスプールに前記インクリボンを巻きつけるため、インクリボン巻出しスプールを回転駆動するよう前記プリンタ本体に回転自在に取り付けられ、前記インクリボン巻取りギアから間隔を空けて配置されるインクリボン巻出しギアと、
前記プリンタ本体に回転自在に取り付けられ、前記インクリボン巻出しギア及び前記インクリボン巻取りギアから間隔を空けて配置され、第1の回転方向及び第2の回転方向に選択的に回転駆動される駆動ギアと、
前記プリンタ本体に枢着され、第1の搬送位置と第2の搬送位置の間を枢動可能であり、枢動ギアおよび少なくとも1つの移動ギアを含む駆動ギアアセンブリと、を備え、
前記枢動ギアが前記プリンタ本体に回転自在に取り付けられ、前記駆動ギア及び前記少なくとも1つの移動ギアと噛合っており、
前記第1の回転方向に前記駆動ギアが回転すると、前記少なくとも1つの移動ギアが前記インクリボン巻取りギアと噛合うため、前記駆動ギアアセンブリが前記第1の搬送位置から第2の搬送位置へ枢動し、前記第2の回転方向に前記駆動ギアが回転すると、前記少なくとも1つの移動ギアが前記インクリボン巻取りギアから離れ、該少なくとも1つの移動ギアの少なくとも1つが前記インクリボン巻出しギアと噛合うため、前記駆動ギアアセンブリが前記第2の搬送位置から第1の搬送位置へ枢動するプリンタ。
【請求項2】
前記プリンタ本体に回転自在に取り付けられる媒体駆動ギアを備え、前記逆搬送位置において前記少なくとも1つの移動ギアの少なくとも1つが前記媒体駆動ギアと噛合い、逆搬送方向にラベル媒体を駆動するため前記媒体駆動ギアを回転駆動する請求項1に記載のプリンタ。
【請求項3】
前記少なくとも1つの移動ギアが前記枢動ギアと噛合せ可能にギアプレートに回転自在に取り付けられ、前記枢動ギアの回転が前記ギアプレートを枢動して前記駆動ギアアセンブリを前記搬送位置と逆搬送位置間で枢動する請求項1記載のプリンタ。
【請求項4】
前記ギアプレートに取り付けられたバネが前記枢動ギアから延びるスタブと摩擦係合し、前記枢動ギアの回転により前記ギアプレートが枢動する請求項3に記載のプリンタ。
【請求項5】
インクリボンを収容するカートリッジをはめ込むカートリッジ受け部が前記プリンタ本体に取り付けられ、前記インクリボン巻出しギア及び前記インクリボン巻取りギアが前記カートリッジ受け部に回転自在に取り付けられる請求項1に記載のプリンタ。
【請求項6】
前記駆動機構が、前記インクリボンを搬送方向及び逆搬送方向に駆動するため、前記枢動ギアと噛合う前記駆動ギアを回転駆動する単一の駆動モーターを備える請求項1に記載のプリンタ。
【請求項7】
搬送方向及び逆搬送方向に駆動する際、機構が前記インクリボンを張った状態に保持する請求項1に記載のプリンタ。
【請求項8】
前記インクリボン巻出しスプール及び前記インクリボン巻取りスプールがカートリッジに設けられ、前記機構が、前記インクリボン巻出しスプール及びインクリボン巻取りスプールの少なくとも一方に引張力を発生して前記インクリボンを張った状態に保つ前記カートリッジである請求項7に記載のプリンタ。
【請求項9】
前記駆動ギアがプラテンローラを回転駆動する請求項1に記載のプリンタ。
【請求項10】
インクリボンを搬送方向及び逆搬送方向に駆動する双方向駆動機構を有するプリンタであって、
プリンタ本体に設けられた該駆動機構が、
前記プリンタ本体に取り付けられ複数の回転自在に取り付けられたギアを含む固定駆動ギアアセンブリと、
前記プリンタ本体に枢着され、少なくとも1つの回転駆動されるギアを含み、搬送位置と逆搬送位置の間で枢動可能な枢軸駆動ギアアセンブリとを備え、
前記搬送位置において、前記インクリボンを搬送方向に駆動するため、前記少なくとも1つの回転駆動されるギアの少なくとも1つが、前記複数の回転自在に取り付けられたギアのうちの少なくとも1つと噛合い、前記逆搬送位置において、前記インクリボンを逆搬送方向に駆動するため、前記少なくとも1つの回転駆動されるギアの少なくも1つが、前記複数の回転自在に取り付けられたギアのうち別のギアと噛合うプリンタ。
【請求項11】
前記固定駆動ギアアセンブリに回転自在に取り付けられた前記複数のギアが、インクリボン巻取りスプールに前記インクリボンを巻きつけ該インクリボンを搬送方向へ送るため、インクリボン巻取りスプールを回転駆動するよう前記プリンタ本体に回転自在に取り付けられたインクリボン巻取りギアと、インクリボン巻出しスプールに前記インクリボンを巻きつけ該インクリボンを逆搬送方向へ送るため、インクリボン巻出しスプールを回転駆動するよう前記プリンタ本体に回転自在に取り付けられ、前記インクリボン巻取りギアから間隔を空けて配置されたインクリボン巻出しギアと、前記プリンタ本体に回転自在に取り付けられ、前記インクリボン巻出しギア及び前記インクリボン巻取りギアから間隔を空けて配置され回転駆動される駆動ギアと、を備える請求項10に記載のプリンタ。
【請求項12】
前記枢軸駆動ギアアセンブリが、少なくとも1つの回転駆動されるギアと噛合い、枢動ギア及び少なくとも1つの移動ギアを備えており、前記枢動ギアが、前記プリンタ本体に回転自在に取り付けられ、前記駆動ギア及び前記少なくとも1つの移動ギアと噛合っており、
前記第1の回転方向に前記駆動ギアが回転すると、前記少なくとも1つの移動ギアが前記インクリボン巻取りギアと噛合うため、前記駆動ギアアセンブリが、前記第1の搬送位置から第2の搬送位置に枢動し、
前記第2の回転方向に前記駆動ギアが回転すると、前記少なくとも1つの移動ギアが前記インクリボン巻取りギアから離れ、該少なくとも1つの移動ギアの少なくとも1つが前記インクリボン巻出しギアと噛合うため、前記駆動ギアアセンブリが、前記第2の搬送位置から第1の搬送位置に枢動する請求項11に記載のプリンタ。
【請求項13】
前記プリンタ本体に回転自在に取り付けられた媒体駆動ギアを備え、前記逆搬送位置において、前記少なくとも1つの移動ギアの少なくとも1つが前記媒体駆動ギアと噛合い、ラベル媒体を逆搬送方向に駆動するため前記媒体駆動ギアを回転駆動する請求項12に記載のプリンタ。
【請求項14】
前記少なくとも1つの移動ギアが、前記枢動ギアと噛合わせできるようにギアプレートに回転自在に取り付けられ、前記枢動ギアが回転することで、前記駆動ギアアセンブリを前記搬送位置と逆搬送位置の間で枢動する請求項12に記載のプリンタ。
【請求項15】
前記枢動ギアの回転により前記ギアプレートを枢動するため、前記ギアプレートに取り付けられたバネが、前記枢動ギアから延びるスタブと摩擦係合する請求項14に記載のプリンタ。
【請求項16】
インクリボンを収容するカートリッジを嵌め込むカートリッジ受け部が前記プリンタ本体に取り付けられ、前記インクリボン巻出しギア及び前記インクリボン巻取りギアが該カートリッジ受け部に回転自在に取り付けられる請求項12に記載のプリンタ。
【請求項17】
前記駆動機構が、前記インクリボンを搬送方向及び逆搬送方向に駆動するため、前記枢動ギアと噛合っている前記駆動ギアを回転駆動する単一の駆動モーターを備える請求項12に記載のプリンタ。
【請求項18】
搬送方向及び逆搬送方向に駆動するとき、機構が、前記インクリボンを張った状態に維持する請求項12に記載のプリンタ。
【請求項19】
前記インクリボン巻出しスプール及びインクリボン巻取りスプールがカートリッジ内に設けられ、前記機構が、前記インクリボン巻出しスプール及び前記インクリボン巻取りスプールの少なくとも一方に引張力を生じて前記インクリボンを張った状態に保つ前記カートリッジである請求項18に記載のプリンタ。
【請求項20】
前記複数の回転自在に取り付けられたギアの少なくとも1つのギアがプラテンローラを回転駆動する請求項10に記載のプリンタ。
【請求項1】
インクリボンを搬送方向及び逆搬送方向に駆動する双方向駆動機構を有するプリンタであって、
プリンタ本体に設けられた該駆動機構が、
前記インクリボンが搬送方向に駆動されるとき、インクリボン巻取りスプールに前記インクリボンを巻きつけるため、インクリボン巻取りスプールを回転駆動するよう前記プリンタ本体に回転自在に取り付けられたインクリボン巻取りギアと、
前記インクリボンが逆搬送方向に駆動されるとき、インクリボン巻出しスプールに前記インクリボンを巻きつけるため、インクリボン巻出しスプールを回転駆動するよう前記プリンタ本体に回転自在に取り付けられ、前記インクリボン巻取りギアから間隔を空けて配置されるインクリボン巻出しギアと、
前記プリンタ本体に回転自在に取り付けられ、前記インクリボン巻出しギア及び前記インクリボン巻取りギアから間隔を空けて配置され、第1の回転方向及び第2の回転方向に選択的に回転駆動される駆動ギアと、
前記プリンタ本体に枢着され、第1の搬送位置と第2の搬送位置の間を枢動可能であり、枢動ギアおよび少なくとも1つの移動ギアを含む駆動ギアアセンブリと、を備え、
前記枢動ギアが前記プリンタ本体に回転自在に取り付けられ、前記駆動ギア及び前記少なくとも1つの移動ギアと噛合っており、
前記第1の回転方向に前記駆動ギアが回転すると、前記少なくとも1つの移動ギアが前記インクリボン巻取りギアと噛合うため、前記駆動ギアアセンブリが前記第1の搬送位置から第2の搬送位置へ枢動し、前記第2の回転方向に前記駆動ギアが回転すると、前記少なくとも1つの移動ギアが前記インクリボン巻取りギアから離れ、該少なくとも1つの移動ギアの少なくとも1つが前記インクリボン巻出しギアと噛合うため、前記駆動ギアアセンブリが前記第2の搬送位置から第1の搬送位置へ枢動するプリンタ。
【請求項2】
前記プリンタ本体に回転自在に取り付けられる媒体駆動ギアを備え、前記逆搬送位置において前記少なくとも1つの移動ギアの少なくとも1つが前記媒体駆動ギアと噛合い、逆搬送方向にラベル媒体を駆動するため前記媒体駆動ギアを回転駆動する請求項1に記載のプリンタ。
【請求項3】
前記少なくとも1つの移動ギアが前記枢動ギアと噛合せ可能にギアプレートに回転自在に取り付けられ、前記枢動ギアの回転が前記ギアプレートを枢動して前記駆動ギアアセンブリを前記搬送位置と逆搬送位置間で枢動する請求項1記載のプリンタ。
【請求項4】
前記ギアプレートに取り付けられたバネが前記枢動ギアから延びるスタブと摩擦係合し、前記枢動ギアの回転により前記ギアプレートが枢動する請求項3に記載のプリンタ。
【請求項5】
インクリボンを収容するカートリッジをはめ込むカートリッジ受け部が前記プリンタ本体に取り付けられ、前記インクリボン巻出しギア及び前記インクリボン巻取りギアが前記カートリッジ受け部に回転自在に取り付けられる請求項1に記載のプリンタ。
【請求項6】
前記駆動機構が、前記インクリボンを搬送方向及び逆搬送方向に駆動するため、前記枢動ギアと噛合う前記駆動ギアを回転駆動する単一の駆動モーターを備える請求項1に記載のプリンタ。
【請求項7】
搬送方向及び逆搬送方向に駆動する際、機構が前記インクリボンを張った状態に保持する請求項1に記載のプリンタ。
【請求項8】
前記インクリボン巻出しスプール及び前記インクリボン巻取りスプールがカートリッジに設けられ、前記機構が、前記インクリボン巻出しスプール及びインクリボン巻取りスプールの少なくとも一方に引張力を発生して前記インクリボンを張った状態に保つ前記カートリッジである請求項7に記載のプリンタ。
【請求項9】
前記駆動ギアがプラテンローラを回転駆動する請求項1に記載のプリンタ。
【請求項10】
インクリボンを搬送方向及び逆搬送方向に駆動する双方向駆動機構を有するプリンタであって、
プリンタ本体に設けられた該駆動機構が、
前記プリンタ本体に取り付けられ複数の回転自在に取り付けられたギアを含む固定駆動ギアアセンブリと、
前記プリンタ本体に枢着され、少なくとも1つの回転駆動されるギアを含み、搬送位置と逆搬送位置の間で枢動可能な枢軸駆動ギアアセンブリとを備え、
前記搬送位置において、前記インクリボンを搬送方向に駆動するため、前記少なくとも1つの回転駆動されるギアの少なくとも1つが、前記複数の回転自在に取り付けられたギアのうちの少なくとも1つと噛合い、前記逆搬送位置において、前記インクリボンを逆搬送方向に駆動するため、前記少なくとも1つの回転駆動されるギアの少なくも1つが、前記複数の回転自在に取り付けられたギアのうち別のギアと噛合うプリンタ。
【請求項11】
前記固定駆動ギアアセンブリに回転自在に取り付けられた前記複数のギアが、インクリボン巻取りスプールに前記インクリボンを巻きつけ該インクリボンを搬送方向へ送るため、インクリボン巻取りスプールを回転駆動するよう前記プリンタ本体に回転自在に取り付けられたインクリボン巻取りギアと、インクリボン巻出しスプールに前記インクリボンを巻きつけ該インクリボンを逆搬送方向へ送るため、インクリボン巻出しスプールを回転駆動するよう前記プリンタ本体に回転自在に取り付けられ、前記インクリボン巻取りギアから間隔を空けて配置されたインクリボン巻出しギアと、前記プリンタ本体に回転自在に取り付けられ、前記インクリボン巻出しギア及び前記インクリボン巻取りギアから間隔を空けて配置され回転駆動される駆動ギアと、を備える請求項10に記載のプリンタ。
【請求項12】
前記枢軸駆動ギアアセンブリが、少なくとも1つの回転駆動されるギアと噛合い、枢動ギア及び少なくとも1つの移動ギアを備えており、前記枢動ギアが、前記プリンタ本体に回転自在に取り付けられ、前記駆動ギア及び前記少なくとも1つの移動ギアと噛合っており、
前記第1の回転方向に前記駆動ギアが回転すると、前記少なくとも1つの移動ギアが前記インクリボン巻取りギアと噛合うため、前記駆動ギアアセンブリが、前記第1の搬送位置から第2の搬送位置に枢動し、
前記第2の回転方向に前記駆動ギアが回転すると、前記少なくとも1つの移動ギアが前記インクリボン巻取りギアから離れ、該少なくとも1つの移動ギアの少なくとも1つが前記インクリボン巻出しギアと噛合うため、前記駆動ギアアセンブリが、前記第2の搬送位置から第1の搬送位置に枢動する請求項11に記載のプリンタ。
【請求項13】
前記プリンタ本体に回転自在に取り付けられた媒体駆動ギアを備え、前記逆搬送位置において、前記少なくとも1つの移動ギアの少なくとも1つが前記媒体駆動ギアと噛合い、ラベル媒体を逆搬送方向に駆動するため前記媒体駆動ギアを回転駆動する請求項12に記載のプリンタ。
【請求項14】
前記少なくとも1つの移動ギアが、前記枢動ギアと噛合わせできるようにギアプレートに回転自在に取り付けられ、前記枢動ギアが回転することで、前記駆動ギアアセンブリを前記搬送位置と逆搬送位置の間で枢動する請求項12に記載のプリンタ。
【請求項15】
前記枢動ギアの回転により前記ギアプレートを枢動するため、前記ギアプレートに取り付けられたバネが、前記枢動ギアから延びるスタブと摩擦係合する請求項14に記載のプリンタ。
【請求項16】
インクリボンを収容するカートリッジを嵌め込むカートリッジ受け部が前記プリンタ本体に取り付けられ、前記インクリボン巻出しギア及び前記インクリボン巻取りギアが該カートリッジ受け部に回転自在に取り付けられる請求項12に記載のプリンタ。
【請求項17】
前記駆動機構が、前記インクリボンを搬送方向及び逆搬送方向に駆動するため、前記枢動ギアと噛合っている前記駆動ギアを回転駆動する単一の駆動モーターを備える請求項12に記載のプリンタ。
【請求項18】
搬送方向及び逆搬送方向に駆動するとき、機構が、前記インクリボンを張った状態に維持する請求項12に記載のプリンタ。
【請求項19】
前記インクリボン巻出しスプール及びインクリボン巻取りスプールがカートリッジ内に設けられ、前記機構が、前記インクリボン巻出しスプール及び前記インクリボン巻取りスプールの少なくとも一方に引張力を生じて前記インクリボンを張った状態に保つ前記カートリッジである請求項18に記載のプリンタ。
【請求項20】
前記複数の回転自在に取り付けられたギアの少なくとも1つのギアがプラテンローラを回転駆動する請求項10に記載のプリンタ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公表番号】特表2007−502221(P2007−502221A)
【公表日】平成19年2月8日(2007.2.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−523258(P2006−523258)
【出願日】平成16年8月9日(2004.8.9)
【国際出願番号】PCT/US2004/025620
【国際公開番号】WO2005/018944
【国際公開日】平成17年3月3日(2005.3.3)
【出願人】(500407190)ブレイディー ワールドワイド インコーポレイテッド (8)
【氏名又は名称原語表記】Brady Worldwide, Inc.
【住所又は居所原語表記】2221 West Camden Road, Milwaukee, WI 53209, USA
【Fターム(参考)】
【公表日】平成19年2月8日(2007.2.8)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年8月9日(2004.8.9)
【国際出願番号】PCT/US2004/025620
【国際公開番号】WO2005/018944
【国際公開日】平成17年3月3日(2005.3.3)
【出願人】(500407190)ブレイディー ワールドワイド インコーポレイテッド (8)
【氏名又は名称原語表記】Brady Worldwide, Inc.
【住所又は居所原語表記】2221 West Camden Road, Milwaukee, WI 53209, USA
【Fターム(参考)】
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