説明

【課題】鍬、鋤簾、鶴嘴、ピッケル、斧、鉞、ハンマーなどの、特に木製の柄が水分を失ったり、すり減ったりで小さくなり、柄の取り付け部分がガタガタになって、使用できなくなっても、簡単に修理、交換ができる取り付け方法を提供する。
【解決手段】鍬の歯1と連結して一体化された取り付け部材3と,別体の取り付け部材4とで柄2の上下両側を挟み、ナットとボルト5で、両方の取り付け部材を強力に締め付ける。柄2の取り付け部分の断面形状は、多角形、楕円形、円形等任意である。断面形状が円形の場合は、取り付け部材3と取り付け部材4の結合は、一方側をナットとボルト5とし、他方側についてはピンとして回動自在に連結してもよいし、2分割せずに両者一体のものとしてもよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
鍬、鋤簾、鶴嘴、ピッケル、斧、鉞、ハンマーなどの柄の取り付けに関する。
【背景技術】
【0002】
鍬、鋤簾のようなものや、鶴嘴、斧、ハンマーなどのようなものに木製の柄を取り付けると、木製は水分を失ったり、あるいはすり減ったりで鍬と柄の取り付け部分がガタガタになり、使用しづらくなったり、使用できなくなったりする。またこれまでのような柄の取り付け方法では、素人が簡単に柄を取り替えることができない。
柄の角度を変えるため、鉄板とボルトで柄を両脇から挟み締め付けて角度調節をするものがあるが、柄を固定するもののほとんどは、従来からの手元から鍬の先の方にかけて太くし、さらにクサビなどを打つのもであり、これが問題の柄の取り付け部分がガタガタになりるものであり、前記の鉄板とボルトで柄を両脇から挟み締め付けて角度調節するものは、柄の取り付け部分を大幅に大きくし、ボルトで締めた場合の摩擦力を大きくしなければならず、そのため柄を作るための木も多く使い、コストも上昇し、先端の方が重くなり、使いづらくなる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
解決しようとする問題点は、鍬のようなものや、ハンマーのようなものには柄を取り付けてあるが、特に柄が木製の場合、水分を失ったり、すり減ったりで、柄の取り付け部分がガタガタになり、ふつうはクサビを打ってあるが、ガタガタになるとさらにクサビを打ったりするが、大きくすり減ったりすると、クサビを打っても無駄で、使用できなくなったり、柄を取り替えようと思っても、柄が嵌っている穴に柄の大きさを合わせて削らなければならず、素人には簡単に柄を取り替えることができず、前記、柄の角度を変えるため、鉄板とボルトで柄を両脇から挟み締め付けて角度調節をするものは、ボルトで締めてあるので、簡単に取り替えることは可能であるが、摩擦を増やすため、木を多く使うためのコスト上昇や、重くなるという問題は解決できない。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、鍬やハンマーなどとの柄の取り付け部分を、柄の周りをネジを使って締め付けて取り付けることにより、柄が水分を失ったり、すり減ったりして小さくなっても、ネジを締めることにより、簡単に柄の取り付けを元のようにしっかりと締め付けられ、確実にしっかりと取り付けることが可能になる。
【発明の効果】
【0005】
本発明により、柄の水分が失われたり、すり減って柄の取り付け部分がガタガタになっても、ネジを締めることで、もとのように柄の取り付けがしっかりとし、もし、柄が折れて取り替えるのも、同じぐらいの太さの柄なら、少しぐらい大きさが違っていても素人でも簡単にネジをゆるめたり締めたりで簡単に取り替えることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
この問題点は、柄の取り付け部分を、従来のクサビにより柄を広げて太く大きくし、取り付けを固定するやり方は、クサビにより、取り付け部分に大きくクサビ型の穴ができ、クサビが外れたりすると、ガタが生じ、さらに大きなクサビを打ち込むことでガタを止めるが、クサビが外れたりしなくとも、取り付け部分が圧縮され、少しづつ小さくなり、さらにクサビを深く打つか、大きなクサビでガタを止めることで、使用に耐えるようにしており、さらにすり減るともうどうにもならなくなり、柄を取り替えるしか方法がなくなる。またクサビは打たず、穴と柄をテーパー状にし、隙間をなくしても、木の柄は水分を失い、あるいはすり減り、柄の取り付けがガタガタになり、使用できなくなる。柄を取り替えるには、柄の取り付け部分の穴に柄の大きさを合わせるため、柄を削ったりせねばならず、素人には簡単には柄を取り替えることができない。そこで、本発明では、クサビを必要とせず、柄をネジを使ってしっかりと固定し、柄が小さくなっても、ネジを締めることで、だれでも簡単に柄の取り付けをしっかりと固定でき、柄の取り替えも、ネジを回すことで、簡単に誰でも取り替えることができるようにする。
【実施例】
【0007】
図1から図5に示す本発明を、符号と共に説明する。図1から説明すると、1は土などを耕したりする鍬の歯の部分で、そこに柄2が取り付けられているが、その取り付け部分は、鍬の歯1と連結し一体化された、取り付け部材3と、それと取り付け部材4で柄2をナットとボルト5で強力に挟むよになっており、なお、ボルトとナットを使用して説明するが、必ずしもボルトとナットを使用しなければならぬということはなく、ネジで締め付ければよいものである。取り付け部材4は、鍬の歯1とは連結せず一体化されていない。図の(A)はボルト1つで締め付けるが、図の(B)はボルト2つで締め付けるようになっており、ボルトの数は必要なだけ用いればよいものであり、取り付け部材3が鍬の歯と連結一体化されているが、取り付け部材4の方を鍬の歯と連結一体化してもよいものであり、取り付け部材3と4が長く、柄の嵌る部分も長ければ、取り付け部材4も鍬の歯と連結一体化しても、柄の方に少し曲がるので、問題はない。
【0008】
図2は柄の取り付け部分の断面図であり、まず図(A)から説明すると、柄2を取り付け部材3と4で挟みナット6とボルト7で強力に締め付けるようになっており、取り付け部材3と4の上下の形状が図のように山形になっており、強力に締め付けることで、上下左右のガタつきがなくなることになる。図(B)は断面が楕円形になっており、これも上下の取り付け部材3と4とボルトナット5で強力に締め付けると、上下左右のガタつきがなくなる。図(C)は柄の断面が円形をしており、取り付け部材3と4の左側は図のようにピン8で回動自在に連結され、右側にボルトとナット5で強力に締め付けるようになっている。図(D)は、取り付け部材3のみで、2分割されていない取り付け部材で、その取り付け部材3の一部が、鍬の歯1に溶接などにより取り付けられ、ナットとボルト5で図のように取り付け部材3を締め付けることで、その中に嵌った柄2が強力に締め付けられ、しっかりと固定されることとなる。取り付け部材3は、曲がるので、ピン8は必要ない。どれも上下の取り付け部材3と4がぶつかるまで締め付けることができ、大幅に柄が小さくなるまで、柄と鍬を強力に取り付けることができ、図では鍬のみで説明したが、鋤簾も同じ取り付けができる。
【0009】
図3はボルトとナットであり、符号の9は取り付け部材3と一体化されたもので、取り付け部材の延長部であり、ナット6の中に嵌り、図のように上部が大きく、そのためナット6の上方から入り、回動自在であり、ナット6も下方が図のように小さく、延長部9はナット6から抜けることはなく、ナット6のネジとボルト7のネジは噛み合っており、ボルト7は取り付け部材4と一体化されており、ナット6を回転させることで、前述の取り付け部材3と4の間隔を調節でき、しっかりと柄を鍬に固定できる。この場合、ボルト7は取り付け部材4と一体化させるが、しかし、ボルト7をU字型にし、板状の取り付け部材4ではなく、棒状の取り付け部材としても、十分取り付け部材の働きをするものであり、1つでもよいが、複数個取り付ければ強力になり、十分に取り付け部材4の働きをする。以上のように、鍬を例に説明したが、これも当然鋤簾にも可能である。
【0010】
図4は、ハンマー10に柄2を取り付けた図であるが、図(A)では、柄2がハンマーの中を通して図左側に飛び出しており、通常はこのような柄の取り付けをしているので、取り付け部材を前後に用いたもので、ここでは前述の鍬の場合と同じように、取り付け部材3がハンマー10と一体化されており、上方に示した取り付け部材4でナットとボルト5で柄2を図2で示したように挟み、強力に締めることでハンマー10に柄2をしっかりと取り付けることができえる。図(B)の方は、柄2がハンマーの中を通さず、ハンマーと一体化した取り付け部材3と上方の取り付け部材4とで柄2を挟み、ナットとボルト5で強力に締めることで、しっかりとハンマーに柄2を取り付けられ、木製の柄が水分を失ったりすり減ったりで小さくなっても、ナットとボルト5を締めれば、また元のようにしっかりとハンマー10に柄2を取り付けることができ、図(A)に示したハンマーの左側の締め付け部材3と4は必ずしも必要とはせず、従来のようにクサビを打ってもよいものである。
【0011】
図5は、ハンマー10に柄2を取り付けた図であるが、柄2は前述のように、取り付け部材3と4に挟まれ、ナットとボルトで締められており、図では省略してあるが、柄の取り付け部材3に凸部11を設け、その凸部11が、柄2に図に示すように設けた凹部12の中に嵌り、柄2が抜けることがないようにしたもので、取り付け部材3と4をナットとボルト5で締めれば、十分にしっかりと柄をハンマーに取り付けられるが、取り付け部材3に凸部を設け、柄2に凹部を設け、それが嵌るようにすれば、さらに強力に柄2がハンマー10に取り付けられ、抜けることがなくなる。この凹凸は図に示すものと反対に、柄2に凸部11を設け、取り付け部材3に凹部を設けてもよいもので、さらに取り付け部材4に凹部あるいは凸部を設けてもよいものである。
【0012】
以上本発明を説明したが、取り付け部材3又は4を、鍬やハンマーと一体化するとしたが、図4の図(A)では柄2がハンマーの中を通っているので、必ずしも取り付け部材3または4がハンマー10と一体化せずとも、ハンマー10から離れぬように、ハンマーを挟んでもよいものであり、また、取り付け部材を3と4に分割しなければならぬこともなく、これまで鍬とハンマーを例にとり、説明したが、鍬は当然いろいろの形状の鍬に適用でき、鍬と鋤簾は同じような柄の取り付けであり、ハンマーは、斧、鉞、鶴嘴、ピッケルと柄の取り付け方は同じで、違うのは形状であるので、本発明は当然これらにも適用でき、ネジで締めるので、ネジの締めることのできる範囲が大きいので、少しぐらい大きさの違う柄でも、誰でも簡単に柄を取り替えることができ、当然これまで図あるいは文面で記したことを、いろいろ組み合わせてもよいものである。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】鍬の歯と柄の取り付けた状態の図
【図2】取り付け部分の断面図
【図3】ボルトとナットで締め付けた状態の図
【図4】ハンマーに柄を取り付けた図
【図5】取り付け部分に凸部を設けた図
【符号の説明】
【0014】
1 鍬の歯
2 柄
3 取り付け部材
4 取り付け部材
5 ボルトとナット
6 ナット
7 ボルト
8 ピン
9 延長部
10 ハンマー
11 凸部
12 凹部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
鍬又は鋤簾又は鶴嘴又はピッケル又は斧又は鉞又はハンマーの柄の取り付けにおいて、前記柄の周囲を板状又は棒状のもので、前記柄をほぼおおい、前記おおいを、ネジで、前記柄を締めるようにして、前記柄を取り付けるようにしたことを特徴とする柄。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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