説明

染色キット

【課題】簡便かつ安定的な染色が可能な白金ブルーの染色キットを提供する。
【解決手段】液体を収容する収容部を備えた基体と、シスプラチン水溶液と硝酸銀水溶液を混合することにより得られた反応生成物を濾過して生成した第1濾液にチミジンを溶解させて合成することにより濃青色の白金錯体溶液とし、この白金錯体溶液を濾過して生成した第2濾液を濃縮して生成するとともに、濃縮後に所定量ずつ基体の収容部に収容して乾燥させた染色液とを有する染色キットとする。特に、基体には、固定液を収容可能とした第1凹部と、染色液の収容部となる第2凹部と、洗浄液を収容可能とした第3凹部を設け、さらに濾紙を収容する凹部を設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、走査型電子顕微鏡や透過型電子顕微鏡を用いて細胞や組織などの試料を観察する際に観察対象の試料を染色するために行う染色処理に用いる染色キットに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、細胞や組織などの試料を観察する際には光学顕微鏡が用いられている。このような光学顕微鏡で細胞や組織などを観察する場合には、観察対象の試料を視認しやすくするために、各種の手法による染色が施され、視認性の向上が図られている。
【0003】
昨今、比較的コンパクトな卓上型低真空走査型電子顕微鏡が開発されるにつれて、このような走査型電子顕微鏡では光学顕微鏡よりも分解能が高く、深い焦点深度が得られことから高倍率での三次元像としての観察が可能であり、生物分野でも利用されるようになってきている。また、場合によっては透過型電子顕微鏡も用いられることがある。
【0004】
そして、走査型電子顕微鏡などの電子顕微鏡で細胞や組織などを観察する場合にも細胞や組織に対して染色を施して、観察対象の視認性を向上させることが行われている(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
なお、走査型電子顕微鏡などの電子顕微鏡を用いる場合には、光学顕微鏡とは異なり可視光よりも短い波長の電子線を用いて試料を観察するため、試料の染色に用いる染色液は文字通りの染色作用ではなく、電子シグナル増強剤として機能するものであることが望ましい。
【0006】
このような目的の染色剤の一つとして、白金ブルー[Pt4(NH3)8(C6H13O5)4]+5と呼ばれる溶液状で濃青色の白金錯体が知られている。
【0007】
この白金ブルーは、シスプラチンとチミジンとから合成されるものであり、白金ブルーの単体が販売されてはおらず、必要に応じてシスプラチンとチミジンとから逐次合成して使用していた。
【特許文献1】特開平07−274996号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、白金ブルーの合成には、通常5〜7日程度の時間が必要になるために、必要となった際に直ちに使用できるものではなく、あらかじめ準備しておく必要があった。
【0009】
しかも、白金ブルーの合成には、ある程度の化学的知識と専用の器具が必要であるとともに、ある程度の熟練が必要であって、必ずしも常に良質の白金ブルーを合成できるとは限らず、場合によっては、最初から合成をやり直さなければならないこともあった。
【0010】
さらに、作製した白金ブルーは時間経過にともなって色が変化する場合があり、この色が変化した白金ブルーを用いて染色した際には、白金ブルーの変色前後で染色条件が異なることとなるので、試料において観察される変化が試料に起因するものか白金ブルーの変色に起因するものかを判別できないことがあった。
【0011】
そのうえ、染色に必要な量は、試料のサイズが1mm3程度であることが多いために極めて少量であればよいにもかかわらず、安定的に合成するためにはある程度の量が必要であり、しかも、白金を用いるために材料コストが高く、コスト的なロスが大きいという問題があった。
【0012】
本発明者は、このような現状に鑑み、安定的な染色が可能な白金ブルーを少量ずつ提供可能とすべく開発を行って、本発明を成すに至ったものである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の染色キットでは、液体を収容する収容部を備えた基体と、シスプラチン水溶液と硝酸銀水溶液を混合することにより得られた反応生成物を濾過して生成した第1濾液にチミジンを溶解させて合成することにより濃青色の白金錯体溶液とし、この白金錯体溶液を濾過して生成した第2濾液を濃縮して生成するとともに、濃縮後に所定量ずつ基体の収容部に収容して乾燥固化させた染色液とを有することとした。
【0014】
さらに、本発明の染色キットでは、以下の点にも特徴を有するものである。すなわち、
(1)基体が、固定液を収容可能とした第1凹部と、染色液の収容部となる第2凹部と、洗浄液を収容可能とした第3凹部を有すること。
(2)基体を、4つ以上の凹部を備えたマルチプレートとし、いずれか1つの凹部を収容部とするとともに、他のいずれか1つの凹部に濾紙を収容したこと。
(3)乾燥固化した染色液に注いで溶解させる溶解液を収容した溶解液パックを具備すること。
(4)基体が、溶解液パックを収容する収容部を備えること
(5)溶解液パックに収容した溶解液の液量を、収容部に収容して乾燥固化させる前の染色液の液量と同じとしたこと。
(6)溶解液をアンモニア水として、この溶解液で溶解された際の染色液をpH9.0以上とすること。
(7)溶解液を蒸留水として、この溶解液で溶解された際の前記染色液をpH3〜5とすること。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、乾燥固化させた染色液を収容した染色キットとして染色液を提供することにより、時間経過による染色液の変質がなく、染色条件をほぼ一定として染色可能な染色液をいつでも直ちに準備できる染色キットを提供できる。しかも、染色液を必要量以上に作成する必要がなく、コスト的なロスを少なくすることができる。
【0016】
特に、染色キットでは、シスプラチン水溶液と硝酸銀水溶液を混合することにより得られた反応生成物を濾過して生成した第1濾液にチミジンを溶解させて合成することにより濃青色とした白金錯体溶液を生成し、この白金錯体溶液を濾過して生成した第2濾液を濃縮することにより、染色液を乾燥固化させる際に染色液を変質させることなく安定的に乾燥固化させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
本発明の染色キットは、液体を収容する収容部を備えた基体と、シスプラチン水溶液と硝酸銀水溶液を混合することにより得られた反応生成物を濾過して生成した第1濾液にチミジンを溶解させて濃青色の白金錯体溶液とし、この白金錯体溶液を濾過して生成した第2濾液を濃縮して生成するとともに、濃縮後に所定量ずつ基体の収容部に収容して乾燥固化させた染色液とを有するものである。
【0018】
すなわち、染色キットでは、所定量ずつの染色液が乾燥状態で収容されていることにより、この染色液を液体に戻すだけで染色液として使用可能であり、いつでも直ちに染色液を使用することができる。しかも必要以上に多くの染色液を作製せずにすむので、コスト削減を図ることができる。
【0019】
しかも、染色キットでは、所定量ずつの染色液が乾燥状態となっているので、経時変化が生じることを防止でき、常に一定条件の染色条件とすることができる染色液を提供できる。
【0020】
本実施形態では、染色液は以下の手順で合成している。なお、以下で示す各薬品あるいは各溶液の分量、並びに各溶液の濃度、さらに処理時間は参考値であって、必要に応じて適宜調整してよい。
【0021】
(手順1)
まず、フラスコにシスプラチン(PtCl2(NH3)2)900mgと蒸留水30mlとを入れて、シスプラチン水溶液を生成する。ここで、フラスコの内周面に粉末状のシスプラチンが付着した場合には、10ml程度の少量の蒸留水を用いて洗い入れてもよい。なお、シスプラチンは市販のシスプラチンをそのまま用いている。
【0022】
(手順2)
硝酸銀1.02gを蒸留水15mlに溶解させて硝酸銀水溶液を生成し、この硝酸銀水溶液をシスプラチン水溶液が収容されているフラスコ内に注入して、シスプラチン−硝酸銀混合液を生成する。このシスプラチン−硝酸銀混合液は薄いクリーム色となっている。
【0023】
(手順3)
シスプラチン−硝酸銀混合液を収容したフラスコの全体をアルミホイルで覆い、遮光状態として、室温下で一晩、マグネチックスターラーで撹拌する。
【0024】
(手順4)
シスプラチン−硝酸銀混合液中に生じている沈殿物をミクロフィルターで濾別する。ここで、沈殿物は白色の塩化銀である。この塩化銀が除去されたシスプラチン−硝酸化合物液を第1濾液と呼ぶこととする。
【0025】
(手順5)
第1濾液をフラスコまたはビーカーに収容し、チミジン(C10H14N2O5)0.727gを加えてチミジン添加液を生成し、このチミジン添加液を10N水酸化ナトリウム溶液でpH6〜7に調整する。ここで、チミジン添加液はスターラーで撹拌しながら、少量ずつ10N水酸化ナトリウム溶液を注入してpH調整することが望ましい。本実施形態の合成方法では0.2〜0.3ml程度の10N水酸化ナトリウム溶液を注入している。
【0026】
(手順6)
pH調整されたチミジン添加液を、遮光状態でウォータバスなどを用いて75〜80℃に加温するとともに、スターラーで撹拌する。加温時間は24時間以上であることが望ましい。この加温処理において、チミジン添加液は、液中のシスプラチンと反応が生じることにより一旦黒っぽくなった後、青色となる。
【0027】
(手順7)
青色となったシスプラチン−チミジン化合物液を、遮光状態のまま室温下で2〜3日放置することにより、白金ブルーと呼ばれる濃青色の液状の白金錯体を含有する白金ブルー液となる。
【0028】
(手順8)
白金ブルー液をミクロフィルターを用いて減圧濾過し、沈殿物を除去する。ここで沈殿物は夾雑物を含んでいると考えられ、これらを除去することにより白金ブルーと呼ばれる白金錯体の純度を向上させることができる。減圧濾過後の白金ブルー液を第2濾液と呼ぶこととする。
【0029】
(手順9)
第2濾液を半量程度に濃縮して染色液の原液としている。第2濾液の濃縮は、ロータリーエバポレータを用い、第2濾液を75〜80℃程度に加温しながら減圧して行えば、約15分程度で、半量程度に濃縮することができるが、可能であれば、減圧を行わず、例えば、第2濾液をビーカーに収容し、ウォータバスなどを用いて75〜80℃に加温するとともに、スターラーで撹拌しながらゆっくり濃縮させた方が良好な染色が可能な染色液とすることができる。
【0030】
なお、濃縮処理の終了判定は、第2濾液が所定量の色合いとなったことを確認して行ってもよいし、吸光度計を用いて第2濾液の吸光度を計測して行ってもよいし、判定用の試料を適宜染色して染色状態を確認することによって行ってもよい。
【0031】
このようにして、後述するように乾燥固化させても変質しない染色液を生成できる。
【0032】
染色液を乾燥固化させる場合には、液体を収容する収容部を備えた基体の収容部に所定量の染色液を注ぎ入れ、この基体ごと約50℃のオーブンに収容して乾燥固化するまで加温している。
【0033】
オーブンで乾燥固化された染色剤は、湿度を避けるために封止するとともに、遮光して保存することが望ましい。
【0034】
このように、乾燥固化された染色剤を染色液として使用する際には、固化状態の染色剤に溶解液をかけて染色液を溶解させている。染色剤は、溶解液で溶解させるだけで、そのまま染色液として使用することができる。
【0035】
溶解液のpHは、走査型電子顕微鏡用の試料を染色する場合には、アンモニア水などのアルカリ性の溶解液を用いて染色液を溶解させてpH9.0以上とすることが望ましい。染色液をpH9.0以上とすることにより、走査型電子顕微鏡での観察において良好な染色を施すことができる。以下において、説明の便宜上、アルカリ性の溶解液を「溶解液(1)」という。
【0036】
また、透過型電子顕微鏡用の試料を染色する場合には、蒸留水など溶解液を用いて染色液を溶解させることによりpH3〜5程度の染色液とすることができ、透過型電子顕微鏡用での観察において良好な染色を施すことができる。以下において、説明の便宜上、蒸留水などの溶解液を「溶解液(2)」という。
【0037】
なお、溶解液(2)を蒸留水とした場合には、この溶解液(2)を用いて染色剤を溶解させて染色に使用した後、乾燥固化させることによって保存可能とすることができ、再度溶解液(2)あるいは溶解液(1)を用いて再溶解させて使用することもできる。
【0038】
染色液は1.0ml以下程度でもよいので、液体を収容する収容部を備えた基体として、小さなチューブや管ビン、あるいは、親水性を小さくする表面処理を施した平板状のガラス板などのような板体などを用いることができる。
【0039】
本実施形態では、図1に示すように、基体として4穴マルチプレート10を用いた。図1中、20は、4穴マルチプレート10に嵌め合わせるカバーケースである。
【0040】
4穴マルチプレート10は、平面視矩形状となっており、中央部分に角丸矩形状の中央凹部15が設けられている。さらに、中央凹部15の四隅部分には、それぞれ円筒壁によって区画された第1凹部11と、第2凹部12と、第3凹部13と、第4凹部14が設けられている。
【0041】
本実施形態では、向かって左上に位置する第2凹部12を染色液16の収容部とし、この第2凹部12に所定量の染色液16を注入した後、前述したようにオーブンによって4穴マルチプレート10ごと加熱して乾燥固化させた。
【0042】
染色液16の乾燥後、4穴マルチプレート10にカバーケース20を嵌め合わせ、遮光性シートで形成した包装袋(図示せず)に収容することが望ましい。なお、包装袋には乾燥剤を同梱してもよいし、あるいは包装袋内を脱気して密封してもよい。
【0043】
4穴マルチプレート10は、向かって右上に位置する第1凹部11にホルマリンなどの固定液(図示せず)を収容可能とし、向かって左下に位置する第3凹部13に洗浄用の蒸留水(図示せず)を収容可能としており、さらに、向かって右下に位置する第4凹部14に、この第4凹部14の内周形状に合わせた外周形状とした濾紙17を収容している。
【0044】
したがって、染色キットを用いて試料を染色する場合には、まず、染色キットの第2凹部12に染色剤の溶解液(1)または溶解液(2)を注ぎ入れて染色剤を液体の染色液16に戻し、第1凹部11に所定量のホルマリンなどの固定液を注ぎ入れ、第3凹部13に蒸留水などの洗浄液を注ぎ入れ、染色準備としている。
【0045】
まず、染色される試料は、第1凹部11のホルマリンなどの固定液に浸漬さて固定処理する。
【0046】
次いで、固定処理された試料を第2凹部12の染色液16に所定時間浸漬して染色する。
【0047】
所定時間の経過後、試料を染色液16から取り出して第3凹部13の蒸留水に浸漬させて洗浄し、余分な染色液を洗い落としている。なお、4穴マルチプレート10の中央凹部15にも蒸留水を注ぎ入れて、第3凹部13と中央凹部15の二段階で洗浄するようにしてもよい。
【0048】
なお、固定液による固定中、及び染色液16による染色中には、染色液16あるいは固定液の蒸発や拡散を防止するために、4穴マルチプレート10にカバーケース20を装着することが望ましい。
【0049】
試料を電子顕微鏡の試料台に載設する前に、試料を第3凹部13または中央凹部15から第4凹部14の濾紙17に移して水切りし、試料台に載設している。
【0050】
このように、染色液16だけでなく、ホルマリンなどの固定液及び蒸留水などの水洗液を収容可能とし、さらに水切り用の濾紙を備えておくことにより、染色キットだけで染色処理を行うことができ、準備及び後片付けの手間を大きく削減できるだけでなく、カバーケース20の適切な使用によって環境の汚染を最小限にとどめることができる。
【0051】
なお、本実施形態では、基体として4穴マルチプレート10を用いているが、4穴以上であってもよく、より多くの収容部を設けておくことにより、多様な利用を可能とすることができる。
【0052】
また、本実施形態の染色キットは、図2に示すように、溶解液(1)や溶解液(2)などの所定量の溶解液31を収容した溶解液パック30を具備している。特に、本実施形態では、4穴マルチプレート10の中央凹部15部分を、溶解液(1)用の溶解液パック30及び/または溶解液(2)用の溶解液パック30の収容部としており、中央凹部15に溶解液パック30を収容した後に4穴マルチプレート10にカバーケース20を嵌め合わせ、遮光性シートで形成した包装袋に収容している。
【0053】
溶解液パック30は、2枚の可撓性のシートを重ね合わせて形成しており、シートに所定形状の膨出部を設けて所定容積とした溶解液用空間32を形成し、この溶解液用空間32に連通して長手状に延伸させた注入管33を形成している。図2中、34は開封片であって、開封片34を切り離すことにより注入管33に注入口が形成され、溶解液用空間32内の溶解液31を注ぎ出せるようにしている。特に、注入口を下に向けた状態で溶解液用空間32部分のシートを指で摘むことにより、溶解液用空間32内の空気で溶解液用空間32の溶解液31を残留させずに押し出させることができる。
【0054】
溶解液パック30に収容した溶解液31の液量は、4穴マルチプレート10において第2凹部12に注入した乾燥固化前の染色液16の液量と同じとしている。したがって、溶解液パック30内の溶解液31で染色液16を溶解させることにより、染色液16を原液に近い量に復元し、染色に適したpH値にすることができる。なお、本実施形態では、第2凹部12に注入した染色液16の液量を0.2mlとしているが、必要に応じて適宜の量としてよい。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】本発明の実施形態に係る染色キットの説明図である。
【図2】溶解液パックの説明図である。
【符号の説明】
【0056】
10 4穴マルチプレート
11 第1凹部
12 第2凹部
13 第3凹部
14 第4凹部
15 中央凹部
16 染色液
17 濾紙
20 カバーケース
30 溶解液パック
31 溶解液
32 溶解液用空間
33 注入管
34 開封片

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体を収容する収容部を備えた基体と、
シスプラチン水溶液と硝酸銀水溶液を混合することにより得られた反応生成物を濾過して生成した第1濾液にチミジンを溶解させて合成することにより濃青色の白金錯体溶液とし、この白金錯体溶液を濾過して生成した第2濾液を濃縮して生成するとともに、濃縮後に所定量ずつ前記基体の前記収容部に収容して乾燥固化させた染色液と
を有する染色キット。
【請求項2】
前記基体は、固定液を収容可能とした第1凹部と、前記染色液の収容部となる第2凹部と、洗浄液を収容可能とした第3凹部を有することを特徴とする請求項1に記載の染色キット。
【請求項3】
前記基体は、4つ以上の凹部を備えたマルチプレートであって、いずれか1つの凹部を前記収容部とするとともに、他のいずれか1つの凹部に濾紙を収容したことを特徴とする請求項1に記載の染色キット。
【請求項4】
乾燥固化した前記染色液に注いで溶解させる溶解液を収容した溶解液パックを具備することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の染色キット。
【請求項5】
前記基体は、前記溶解液パックを収容する収容部を備えることを特徴とする請求項4に記載の染色キット。
【請求項6】
前記溶解液パックに収容した前記溶解液の液量を、前記収容部に収容して乾燥固化させる前の前記染色液の液量と同じとしたことを特徴とする請求項4または請求項5に記載の染色キット。
【請求項7】
前記溶解液をアンモニア水として、この溶解液で溶解された際の前記染色液をpH9.0以上とすることを特徴とする請求項4〜6のいずれか1項に記載の染色キット。
【請求項8】
前記溶解液を蒸留水として、この溶解液で溶解された際の前記染色液をpH3〜5とすることを特徴とする請求項4〜6のいずれか1項に記載の染色キット。

【図1】
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【図2】
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